特許第6345295号(P6345295)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6345295
(24)【登録日】2018年6月1日
(45)【発行日】2018年6月20日
(54)【発明の名称】翻訳システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20180611BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20180611BHJP
【FI】
   G06F17/30 310C
   G06F3/0481
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-64773(P2017-64773)
(22)【出願日】2017年3月29日
【審査請求日】2017年3月29日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】508255632
【氏名又は名称】株式会社ナビット
(74)【代理人】
【識別番号】100144048
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 智弘
(74)【代理人】
【識別番号】100207561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳元 八大
(74)【代理人】
【識別番号】100186679
【弁理士】
【氏名又は名称】矢田 歩
(74)【代理人】
【識別番号】100189186
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】福井 泰代
【審査官】 樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−143158(JP,A)
【文献】 特開2016−081110(JP,A)
【文献】 特開2017−033585(JP,A)
【文献】 特開2013−068995(JP,A)
【文献】 特開2015−195567(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
URLを示す二次元コードが表示されたシールと、
1か所だけに前記シールが付されるとともに、主国言語で説明された構内図、又は、路線図の主国画像が表示された表示体と、
前記二次元コードを読み取り、前記URLに関連付けられた情報資源を表示可能な携帯端末と、を備え、
前記情報資源は、前記主国言語に基づいて翻訳された他国言語で説明された構内図、又は、路線図の前記主国画像に対応する他国画像を、複数種類有し、
前記携帯端末は、前記二次元コードを読み取る際に、前記携帯端末から前記表示体に向かう方角を前記表示体と前記携帯端末との位置関係又は姿勢関係に基づいて取得し、
前記方角に応じて前記他国画像を回転させて表示するとともに、前記表示された前記他国画像は、前記携帯端末が方角を取得するごとにその方角に応じて随時回転されて表示されることを特徴とする翻訳システム。
【請求項2】
前記主国画像が主国言語で説明された駅構内図であり、
前記他国画像が前記主国言語に基づいて翻訳された前記他国言語で説明された駅構内図であることを特徴とする請求項1に記載の翻訳システム。
【請求項3】
前記携帯端末は、前記二次元コードを読み取ると、複数の他国言語の一覧を示す他国言語メニューを表示し、前記他国言語メニューから一つの選択他国言語が選択されると、前記選択他国言語に対応する前記他国言語が含まれる前記主国画像に対応する前記他国画像を表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の翻訳システム。
【請求項4】
前記携帯端末は、前記携帯端末に設けられたモニタに表示する選択他国言語を主要表示言語情報として備え、
前記携帯端末は、前記二次元コードを読み取ると、前記選択他国言語に対応する前記他国言語が含まれる前記主国画像に対応する前記他国画像を表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の翻訳システム。
【請求項5】
前記表示体は、互いに重なる複数の前記シールを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の翻訳システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、翻訳システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、日本語テキストを外国語に翻訳して二次元コードとし、その二次元コードを印刷した印刷物が知られている(特許文献1参照)。
これにより、ユーザは、携帯電話のバーコードリーダーによって二次元コードを読み取り、携帯電話のディスプレイに翻訳された外国語テキストを表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3201806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の印刷物は、数か国の外国語に対応する場合、対応する数の二次元コードを表示する必要があり、絵や商材や図柄等、本来の表示内容の表示面積の他に、複数の二次元コードを表示するための相応の表示面積を要する。
しかしながら、印刷物のような表示体においては、本来の表示内容の表示面積を大きく確保し、二次元コードの表示面積は最小限にすることが求められる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、表示体に付される二次元コードの表示面積を最小限にすることができる翻訳システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、以下の構成によって把握される。
(1)本発明の翻訳システムは、URLを示す二次元コードが表示されたシールと、前記シールが付されるとともに、主国言語を伴う主国画像が表示された表示体と、前記二次元コードを読み取り、前記URLに関連付けられた情報資源を表示可能な携帯端末と、を備え、前記情報資源は、前記主国言語に基づいて翻訳された他国言語を伴う前記主国画像に対応する他国画像を、複数種類有する。
(2)上記(1)の構成において、前記情報資源は、前記主国に係る通貨価格に基づいて換算された前記他国に係る通貨価格を含む。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記携帯端末は、前記二次元コードを読み取ると、複数の他国言語の一覧を示す他国言語メニューを表示し、前記他国言語メニューから一つの選択他国言語が選択されると、前記選択他国言語に対応する前記他国言語が含まれる前記主国画像に対応する前記他国画像を表示する。
(4)上記(1)又は(2)の構成において、前記携帯端末は、前記携帯端末に設けられたモニタに表示する選択他国言語を主要表示言語情報として備え、前記携帯端末は、前記二次元コードを読み取ると、前記選択他国言語に対応する前記他国言語が含まれる前記主国画像に対応する前記他国画像を表示する。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの構成において、前記表示体は、互いに重なる複数の前記シールを有する。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの構成において、前記表示体は、前記主国言語を伴うとともに、駅構内図、路線図、館内図、フロア図、商品カタログ又は飲食メニュー等を含む主国画像を表示する。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの構成において、前記情報資源は、前記他国言語を伴うとともに、駅構内図、路線図、館内図、フロア図、商品カタログ又は飲食メニュー等を含む他国画像である。
(8)上記(1)から(7)のいずれかの構成において、前記携帯端末は、前記二次元コードを読み取る際に、前記携帯端末から前記表示体に向かう方角を取得し、前記方角に応じて前記他国画像を回転させて表示する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、表示体に付される二次元コードの表示面積を最小限にすることができる翻訳システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】翻訳システムの説明図である。
図2】(a)は、南に面する表示体に対して北向きに対面しているユーザ及び携帯端末を示す図であり、(b)は、他国画像が携帯端末に表示された状態である。
図3】(a)は、西に面する表示体に対して東向きに対面しているユーザ及び携帯端末を示す図であり、(b)は、他国画像が携帯端末に表示された状態である。
図4】主国価格を他国価格で表示する翻訳システムの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(実施形態)
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号が付される。
【0009】
図1は実施形態に係る翻訳システム100の説明図である。
図1に概略を示すように、本実施形態に係る翻訳システム100は、URLを示す二次元コードQRが表示されたシール11と、シール11が付されるとともに、主国言語12を伴う主国画像13が表示された表示体10と、二次元コードQRを読み取り、URLに関連付けられた情報資源Sを表示可能な携帯端末20と、を備える。
具体的には、図1に示すように、例えば、新宿駅構内における通路の壁等を表示体10とし、その表示体10に、日本語(主国言語12)で説明された駅構内図(主国画像13)が表示されている。
【0010】
表示体10は、シール11が付されるとともに、主国言語12を伴う主国画像13が表示されるものである。表示体10は、商品カタログや料理メニュー等が印刷された紙媒体であってよく、タブレットやデジタルサイネージ等の電子表示媒体であってもよい。また、表示体10は、構造物の一部である壁、柱、床、天井、梁等であってよい。
【0011】
主国言語12は、例えば、日本国であれば、公用語となる日本語である。なお、主国言語12は、表示体10を使用する地域に応じて、その地域で最も使用されている言語であってよい。
主国画像13は、実施形態として図1に示された駅構内図の他、路線図、館内図、フロア図、商品カタログ、飲食メニュー等であってよい。
【0012】
表示体10に付されたシール11には、URLを示す二次元コードQRが印刷されて表示されている。二次元コードQRは、印字面積当たりの情報量が大きな、水平方向と垂直方向に情報を持つ表示方式のコードであり、例えば、QRコード(登録商標)が採用される。
【0013】
携帯端末20は、例えば、スマートフォン等であり、URLを示す二次元コードQRを読み取り可能な二次元コードリーダ21と、有線通信や無線通信によりインターネット等の公衆回線と接続するための通信装置22と、画像を表示するモニタ23と、携帯端末20が向いている方角を取得するコンパス24と、を備える。携帯端末20は、位置情報を取得するGPSを更に備えてもよい。
【0014】
そして、ユーザUが、携帯端末20によって二次元コードQRを読み取りURLを取得すると、携帯端末20は、搭載された通信装置22を利用して、インターネット上のURLにアクセスし、サーバ50からそのURLに関連する情報資源Sをダウンロードして、その情報資源Sを、ウェブブラウザ等を介して携帯端末20のモニタ23に表示する。
【0015】
シール11は、表側面に二次元コードQRが印刷されて表示されており、裏側面に糊が付されている。シール11の糊には、剥離シート(不図示)が仮着けされている。そして、シール11を使用する際、ユーザUは、剥離シートをシール11から剥離し、表示体10における所望の箇所に貼り付ける。
【0016】
シール11は、シール11の上に重ねて貼り付けられてもよい。すなわち、表示体10は、互いに重なる複数のシール11を有してもよい。このように、例えば、第1の二次元コードQRが示された第1のシール11の上に、更に第2の二次元コードQRが示された第2のシール11を貼り付けることで、第1の二次元コードQRに示されたURLに関連する情報資源Sの内容を変えなくても、第2の二次元コードQRに示されたURLを第1の二次元コードQRに示されたURLと異なるものとし、第2の二次元コードQRに示されたURLに関連する情報資源Sをサーバ50のデータベースDBに格納することで、携帯端末20に表示される内容を変更できる。なお、第1の二次元コードQRが示された第1のシール11の上に、更に第2の二次元コードQRが示された第2のシール11を貼り付けることなく、第1の二次元コードQRに示されたURLに関連する情報資源Sの内容を変えることにより、携帯端末20に表示される内容を変更してもよい。すなわち、第1の二次元コードQRに示されたURLに関連付けられた、サーバ50のデータベースDBに格納される情報資源Sを新たなものに更新することにより、携帯端末20に表示される内容を変更できる。
【0017】
情報資源Sは、主国言語12に基づいて翻訳された他国言語41を伴う、主国画像13に対応する他国画像42を、複数種類有する。情報資源Sは、インターネット上のサーバ50にあるデータベースDBの中に格納されている。
そして、例えば、主国言語12が日本語である場合、情報資源Sは、日本語に基づいて翻訳されたアラビア語で説明された駅構内図の他、日本語に基づいて翻訳されたイタリア語で説明された駅構内図や、日本語に基づいて翻訳された英語で説明された駅構内図を含む。このように、主国画像13が駅構内図であれば、他国画像42も、それに対応するように、駅構内図となる。同様に、例えば、主国画像13が飲食メニューであれば、他国画像42も、それに対応するように、飲食メニューとなる。なお、他国画像42は駅構内図に限らず、主国画像13に対応して路線図、館内図、フロア図、商品カタログ又は飲食メニュー等を含むものであってもよい。
【0018】
主国画像13が駅構内図であれば、他国画像42も、それに対応するように、駅構内図とするべきであるので、例えば、主国言語12を伴う主国画像13に対応する他国言語41を伴う他国画像42は、あらかじめデータベースDBに情報資源Sとして呼び出し自在な状態で保存しておく。
【0019】
そして、ユーザUによる操作により、携帯端末20は、二次元コードQRを読み取ると、URLに関連付けられた複数の他国言語41の一覧を示す他国言語メニュー30を表示する。
他国言語メニュー30に表示された複数の他国言語41は、それぞれ異なるURLが関連付けられているので、携帯端末20は、他国言語メニュー30が表示された状態で、他国言語メニュー30から一つの選択他国言語31が選択されると、選択他国言語31に対応する他国言語41を伴う他国画像42を表示する。
【0020】
よって、ユーザUは、日本語で説明された駅構内図に付された二次元コードQRを、携帯端末20によって読み取るだけで、アラビア語で説明された駅構内図や、イタリア語で説明された駅構内図や、英語で説明された駅構内図を、選択して、携帯端末20に表示できる。
【0021】
翻訳システム100は、このような構成により、複数種類の他国言語41に対応するものであっても、一つの二次元コードQRを表示体10に付せばよく、従来のように数か国の外国語に対応するために対応する数の二次元コードを表示する必要がなく、表示体10に付される二次元コードQRの表示面積を最小限にすることができる。
【0022】
(応用例1)
次に、本実施形態の応用例1を説明する。
応用例1は、表示体10が向く方角によって、他国画像42を回転させて携帯端末20に表示するものである。
【0023】
図2(a)は、南に面する表示体10に対して北向きに対面しているユーザU及び携帯端末20を示す図である。図2(b)は、他国画像42が携帯端末20に表示された状態である。図3(a)は、西に面する表示体10に対して東向きに対面しているユーザU及び携帯端末20を示す図である。図3(b)は、他国画像42が携帯端末20に表示された状態である。
【0024】
携帯端末20は、先述のように、携帯端末20が向いている方角を取得するコンパス24(図1参照)を備えている。
携帯端末20は、二次元コードQRを読み取る際に、携帯端末20から表示体10に向かう方角を取得し、その方角に応じて他国画像42を回転させて表示する。
【0025】
例えば、図2(a)に示すように、ユーザUが、南に面する表示体10に対して北向きに対面した状態、すなわち、所持する携帯端末20が北向きの状態で二次元コードQRを読み取ると同時又はその後に、携帯端末20は、携帯端末20に内蔵されたコンパス24から携帯端末20が向いている方角、すなわち、北向きであることを取得する。
【0026】
そして、図2(b)に示すように、方角を取得すると、携帯端末20は、その方角に応じて、他国画像42を回転させてモニタ23に表示する。すなわち、携帯端末20のモニタ23の上側(図2(b)における上側)を北として、他国画像42を表示する。
【0027】
一方、例えば、図3(a)に示すように、ユーザUが、西に面する表示体10に対して東向きに対面した状態、すなわち、所持する携帯端末20が東向きの状態で二次元コードQRを読み取ると同時又はその後に、携帯端末20は、携帯端末20に内蔵されたコンパス24から携帯端末20が向いている方角、すなわち、東向きであることを取得する。
【0028】
そして、図3(b)に示すように、方角を取得すると、携帯端末20は、その方角に応じて、他国画像42を回転させてモニタ23に表示する。すなわち、携帯端末20のモニタ23の上側(図3(b)における右側)を東として、他国画像42を表示する。
【0029】
このように、携帯端末20は、二次元コードQRを読み取る際に、携帯端末20から表示体10に向かう方角を取得し、その方角に応じて他国画像42を回転させて表示するので、ユーザUが現在の位置を直感的に把握しやすい。
【0030】
なお、他国画像42は、二次元コードQRを読み取ると同時に、その時に取得した方角に対応して回転させて表示され、そのまま固定されてもよく、方角を取得するごとにその方角に応じて随時回転されて表示されてもよい。
【0031】
なお、応用例1では、携帯端末20に内蔵されたコンパス24から取得される方角に応じて他国画像42を回転させて表示する例を示したが、これに限らず、表示体10と携帯端末20との位置関係又は姿勢関係に基づいて他国画像42を回転させて表示してもよい。例えば、表示体10の位置情報と携帯端末20の位置情報から方角を演算し、その方角に基づいて他国画像42を回転させて表示してもよい。
【0032】
(応用例2)
次に、本実施形態の応用例2を説明する。
応用例2は、主国価格14を含む主国言語12が主国画像13に含まれる場合、主国に係る通貨価格である主国価格14を為替レートに基づいて換算して、翻訳対象の他国に係る通貨価格である他国価格43で携帯端末20に表示するものである。ここでは、日本語で表示された飲食メニューを例にして説明する。ここでは、主国価格14は日本円であり、他国価格43はドルである設定で説明する。
【0033】
図4は、主国価格14を他国価格43で表示する翻訳システム100の説明図である。
図4に示すように、表示体10である飲食メニューには、主国言語12である日本語で、メニューの一部である「寿司」が表示されており、その下に、主国価格14である「1200円」が表示されている。同様に、メニューの一部である「ハンバーグステーキ」が表示されており、その下に、主国価格14である「830円」が表示されている。
【0034】
ここで、図4では図示されていないが、ユーザUによる操作により、携帯端末20は、二次元コードQRを読み取ると、URLに関連付けられた複数の他国言語41の一覧を示す他国言語メニュー30(図1参照)を表示する。
他国言語メニュー30に表示された複数の他国言語41は、それぞれ異なるURLが関連付けられているので、携帯端末20は、他国言語メニュー30が表示された状態で、他国言語メニュー30から一つの選択他国言語31(英語)が選択されると、選択他国言語31(英語)に対応する他国言語41(英語)を表示する。
すなわち、ユーザUが携帯端末20によって二次元コードQRを読み取ると、携帯端末20のモニタ23には、他国言語メニュー30が表示され、一つの選択他国言語31(英語)が選択されると、主国言語12(日本語)から選択他国言語31(英語)に対応する他国言語41(英語)に翻訳されて、「Sushi」や「hamburger steak」が表示される。
【0035】
このとき、表示体10である飲食メニューに表示された主国価格14(日本円)は、例えば、インターネット上から取得された為替レート(1ドル=120円)に基づいて換算されて、翻訳対象の他国に係る他国価格43(ドル)で携帯端末20のモニタ23に表示される。
【0036】
これにより、ユーザUは、理解できない主国言語12(日本語)によって記載された飲食メニュー等であっても、携帯端末20を介して飲食メニューの内容を翻訳できると同時に、慣れている他国価格43(ドル)によって飲食メニューの価格を把握することができる。
【0037】
なお、応用例2においては表示体10として飲食メニューを例に説明したが、これに限らず、商品カタログ等であってもよい。また、後述する応用例3のように、携帯端末20が、携帯端末20に設けられたモニタ23に表示する選択他国言語31を主要表示言語情報として備え、携帯端末20が、二次元コードQRを読み取ると、選択他国言語31に対応する他国言語41が含まれる主国画像13に対応する他国画像42を表示するようにしてもよい。
【0038】
(応用例3)
次に、本実施形態の応用例3を説明する。
応用例3は、先述の実施形態と比べて、他国言語メニュー30(図1参照)を表示しない点で異なるものであり、ユーザUによる操作により、携帯端末20は、二次元コードQRを読み取ると、URLに関連付けられた複数の他国言語41の一覧を示す他国言語メニュー30(図1参照)を表示しなくても、選択他国言語31に対応する他国言語41を伴う他国画像42を表示するものである。
具体的には、携帯端末20に、モニタ23に表示する選択他国言語31(例えば、英語)を主要表示言語情報としてあらかじめ備えておく。そして、ユーザUによる操作により、携帯端末20は、二次元コードQRを読み取ると、二次元コードQRに関連付けられたURLを、選択他国言語31(英語)によって異なるURLに変換する。続いて、携帯端末20は、選択他国言語31(英語)によって異なるURLにアクセスし、サーバ50からその変換されたURLに関連する情報資源Sをダウンロードして、その情報資源Sを、ウェブブラウザ等を介してモニタ23に表示する。すなわち、選択他国言語31(英語)に対応する他国言語41(英語)を伴う他国画像42を表示する。
【0039】
よって、ユーザUは、例えば、日本語で説明された駅構内図に付された二次元コードQRを、主要表示言語である選択他国言語31(英語)をあらかじめ備える携帯端末20によって読み取るだけで、他国言語メニュー30から選択他国言語31(英語)を選択する操作をしなくても、英語で説明された駅構内図を、携帯端末20のモニタ23に表示できる。
【0040】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係る翻訳システム100は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変化が可能である。
【0041】
本発明によれば、翻訳システム100が、URLを示す二次元コードQRが表示されたシール11と、シール11が付されるとともに、主国言語12を伴う主国画像13が表示された表示体10と、二次元コードQRを読み取り、URLに関連付けられた情報資源Sを表示可能な携帯端末20と、を備え、情報資源Sは、主国言語12に基づいて翻訳された他国言語41を伴う主国画像13に対応する他国画像42を、複数種類有するので、翻訳対象の他国言語41が複数あっても、その数に対応する数の二次元コードQRを表示体10に付す必要がなく、例えば単一の二次元コードQRで済ませることができ、表示体10に付される二次元コードQRの表示面積を最小限にすることができる。
【符号の説明】
【0042】
10 表示体
11 シール
12 主国言語
13 主国画像
14 主国価格
20 携帯端末
21 二次元コードリーダ
22 通信装置
23 モニタ
24 コンパス
30 他国言語メニュー
31 選択他国言語
41 他国言語
42 他国画像
43 他国価格
50 サーバ
100 翻訳システム
DB データベース
QR 二次元コード
S 情報資源
U ユーザ
【要約】
【課題】表示体に付される二次元コードの表示面積を最小限にすることができる翻訳システムを提供する。
【解決手段】本発明の翻訳システム100は、URLを示す二次元コードQRが表示されたシール11と、シール11が付されるとともに、主国言語12を伴う主国画像13が表示された表示体10と、二次元コードQRを読み取り、URLに関連付けられた情報資源Sを表示可能な携帯端末20と、を備え、情報資源Sは、主国言語12に基づいて翻訳された他国言語41を伴う主国画像13に対応する他国画像42を、複数種類有する。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4