特許第6346062号(P6346062)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6346062情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6346062
(24)【登録日】2018年6月1日
(45)【発行日】2018年6月20日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20180611BHJP
【FI】
   G06F17/30 340B
   G06F17/30 380D
【請求項の数】7
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-205165(P2014-205165)
(22)【出願日】2014年10月3日
(65)【公開番号】特開2016-76041(P2016-76041A)
(43)【公開日】2016年5月12日
【審査請求日】2017年6月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】507214083
【氏名又は名称】メタウォーター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100164471
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 大和
(72)【発明者】
【氏名】中村 ▲靖▼
【審査官】 後藤 昂彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−034636(JP,A)
【文献】 特開2006−260065(JP,A)
【文献】 特開昭62−212831(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0018742(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機器に各々対応付けられた識別情報、及び完成図書データを記憶する記録媒体と、
前記複数の機器のうちの第一の機器に係る情報表示画面から完成図書データの閲覧要求を受け付ける受付部と、
前記閲覧要求により閲覧された閲覧部分を特定する閲覧履歴情報を取得する閲覧履歴取得部と、
前記閲覧履歴情報により特定された前記閲覧部分へのリンクを前記第一の機器に係る情報表示画面に表示させる制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記閲覧履歴情報に基づき、前記完成図書データの前記閲覧部分に係る抜粋データを作成するデータ抜粋部をさらに備え、
前記閲覧部分へのリンクに基づき前記抜粋データにアクセスされることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記閲覧履歴情報は、閲覧要求により閲覧された閲覧部分に係る閲覧時間を含み、
前記制御部は、前記閲覧時間が所定時間より長い閲覧部分に係るリンクを前記第一の機器に係る表示画面に表示させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記閲覧履歴情報は、閲覧要求により閲覧された閲覧部分に係る閲覧回数を含み、
前記制御部は、前記閲覧回数が所定回数より多い閲覧部分に係るリンクを前記第一の機器に係る表示画面に表示させることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記閲覧履歴情報は、閲覧要求により閲覧された閲覧部分に係る閲覧人数を含み、
前記制御部は、前記閲覧人数が所定数より多い閲覧部分に係るリンク前記第一の機器に係る表示画面に表示させることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
複数の機器に各々対応付けられた識別情報、及び完成図書データを記憶するステップと、
前記複数の機器のうちの第一の機器に係る情報表示画面から完成図書データの閲覧要求を受け付けるステップと、
前記閲覧要求により閲覧された閲覧部分を特定する閲覧履歴情報を取得するステップと、
前記閲覧履歴情報により特定された前記閲覧部分へのリンクを前記第一の機器に係る情報表示画面に表示させるステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項7】
情報処理装置として機能するコンピュータに、
複数の機器に各々対応付けられた識別情報、及び完成図書データを記憶するステップと、
前記複数の機器のうちの第一の機器に係る情報表示画面から完成図書データの閲覧要求を受け付けるステップと、
前記閲覧要求により閲覧された閲覧部分を特定する閲覧履歴情報を取得するステップと、
前記閲覧履歴情報により特定された前記閲覧部分へのリンクを前記第一の機器に係る情報表示画面に表示させるステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、完成図書データを取り扱う情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、水道設備等のプラントと機器とに関する取扱説明書及び完成図面に係る完成図書データが蓄積されたデータベースを具備し、端末装置からのアクセスに応じてプラントを構成する設備群を系統的に示す系統図画面を表示して、系統図画面上の選択箇所に応じてデータベースにアクセスして選択箇所に応じた完成図書データを通信端末に送信するプラント管理システムが提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−031533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に完成図書データは、多数ページのPDF(Portable Document Format)形式のデータである。完成図書データは、あるプラントにおいてある工事が実施された場合、工事単位で作成される。ひとつの工事における情報量は膨大であり、ひとつの完成図書データには複数の機器に係る情報が含まれる。したがってデータベースの完成図書データにアクセスしても、所望の情報になかなか辿りつけず、所望の情報を取得することが困難であった。
【0005】
従って、上記のような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、完成図書データの中の所望の情報に、より迅速かつ容易にアクセスすることができる情報処理装置及び情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の一側面に係る情報処理装置は、
複数の機器に各々対応付けられた識別情報、及び完成図書データを記憶する記録媒体と、
前記複数の機器のうちの第一の機器に係る情報表示画面から完成図書データの閲覧要求を受け付ける受付部と、
前記閲覧要求により閲覧された閲覧部分を特定する閲覧履歴情報を取得する閲覧履歴取得部と、
前記閲覧履歴情報により特定された前記閲覧部分へのリンクを前記第一の機器に係る情報表示画面に表示させる制御部と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一側面に係る情報処理装置は、
前記閲覧履歴情報に基づき、前記完成図書データの前記閲覧部分に係る抜粋データを作成するデータ抜粋部をさらに備え、
前記閲覧部分へのリンクに基づき前記抜粋データにアクセスされることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一側面に係る情報処理装置は、
前記閲覧履歴情報は、閲覧要求により閲覧された閲覧部分に係る閲覧時間を含み、
前記制御部は、前記閲覧時間が所定時間より長い閲覧部分に係るリンクを前記第一の機器に係る表示画面に表示させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一側面に係る情報処理装置は、
前記閲覧履歴情報は、閲覧要求により閲覧された閲覧部分に係る閲覧回数を含み、
前記制御部は、前記閲覧回数が所定回数より多い閲覧部分に係るリンクを前記第一の機器に係る表示画面に表示させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一側面に係る情報処理装置は、
前記閲覧履歴情報は、閲覧要求により閲覧された閲覧部分に係る閲覧人数を含み、
前記制御部は、前記閲覧人数が所定数より多い閲覧部分に係るリンク前記第一の機器に係る表示画面に表示させることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一側面に係る情報処理方法は、
複数の機器に各々対応付けられた識別情報、及び完成図書データを記憶するステップと、
前記複数の機器のうちの第一の機器に係る情報表示画面から完成図書データの閲覧要求を受け付けるステップと、
前記閲覧要求により閲覧された閲覧部分を特定する閲覧履歴情報を取得するステップと、
前記閲覧履歴情報により特定された前記閲覧部分へのリンクを前記第一の機器に係る情報表示画面に表示させるステップと、
を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一側面に係るプログラムは、
情報処理装置として機能するコンピュータに、
複数の機器に各々対応付けられた識別情報、及び完成図書データを記憶するステップと、
前記複数の機器のうちの第一の機器に係る情報表示画面から完成図書データの閲覧要求を受け付けるステップと、
前記閲覧要求により閲覧された閲覧部分を特定する閲覧履歴情報を取得するステップと、
前記閲覧履歴情報により特定された前記閲覧部分へのリンクを前記第一の機器に係る情報表示画面に表示させるステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明における情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムによれば、完成図書データの中の所望の情報に、より迅速かつ容易にアクセスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を含むシステムの概要図である。
図2】情報処理装置のハードウェアの一実施形態を示す図である。
図3】端末のハードウェアの一実施形態を示す図である。
図4】機器のユニーク識別情報に係るテーブルの一例である。
図5】階層構造の概念図である。
図6】各機器の登録データテーブルの一例である。
図7】工事情報の登録に係る登録処理を示すフローチャートである。
図8】工事情報の登録画面の一例である。
図9】完成図書データの登録に係る登録作業を示すフローチャートである。
図10】完成図書の登録画面の一例である。
図11】完成図書のアップロードのためのダイアログボックスの一例である。
図12】完成図書データが登録された後の完成図書の登録画面の一例である。
図13】工事情報及び完成図書に係る登録情報テーブルの一例である。
図14】完成図書データの閲覧処理に係る動作を示すフローチャートである。
図15】本システム用のアプリケーションのホーム画面である。
図16】カメラで撮像した画像にARタグが含まれている表示例である。
図17】所定の機器に係る情報表示画面の一例である。
図18】完成図書データを閲覧するための閲覧画面の一例である。
図19】閲覧履歴情報の一例である。
図20】更新された登録データテーブルの一例である。
図21】更新された登録データテーブルに基づく所定の機器に係る情報表示画面の一例である。
図22】閲覧履歴情報の他の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
(実施の形態)
以下図面に基づいて、実施形態について詳細を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置を含むシステムの概要図である。図1に示すシステムは、例えば、水道設備、下水道設備、環境設備それぞれを管理するシステムまたは水道設備、下水道設備、環境設備を総合管理するシステムなどが考えられる。
【0017】
水道設備は、例えば、浄水場の濾過設備、濾過の過程で発生した汚泥の処理設備などの各種機械設備、ならびにプラントを運転するための受変電設備、計装設備、監視制御設備などの各種電気設備などである。下水道設備は、例えば、水処理用散気装置、汚泥脱水機、汚泥焼却炉、下水汚泥のガス化・燃料化システムに加え高速雨水処理システムなどの各種機械設備、ならびに、プラントを運転するための受変電設備、計装設備、監視制御設備などの各種電気設備などである。環境設備は、例えば、都市ゴミのリサイクル、資源化などの都市環境に不可欠なゴミ処理プラント、ガス化溶融炉やリサイクルプラザ、ゴミ炭化プラント、バイオマス発電システム、廃棄プラスチック破袋選別装置などである。
【0018】
ただし、本システムは水道設備、下水道設備、環境設備を管理するシステムに限定されるものではなく、他の各種プラントを管理するシステムでもよい。図1の情報処理装置1は、例えば、クラウドコンピューティングを提供する側のデータセンタに設けられている情報処理装置(1つ以上のサーバコンピュータから構成される装置)が考えられる。端末2a〜2nは、例えば、携帯情報端末(携帯電話機、Personal Handy−phone System(PHS)、スマートフォン、タブレットパーソナルコンピュータなど)、据え置き型の情報端末などが考えられる。ネットワーク3は、例えば、有線または無線を用いた通信に利用される回線などが考えられる。
【0019】
次に情報処理装置1と端末2について説明をする。図2及び図3は、情報処理装置1及び端末2のハードウェアの一実施形態を示す図である。
【0020】
図2に示す情報処理装置1のハードウェアは、例えば、制御部101、記憶部102、記録媒体読取装置103、記録媒体104、通信部105、受付部107、閲覧履歴取得部108、データ抜粋部109を備えている。また、各構成部は、バス106によりそれぞれ接続されている。
【0021】
図3に示す端末2a〜2n(以降、端末2という。)のそれぞれのハードウェアは、例えば、制御部201、記憶部202、記録媒体読取装置203、入出力制御部204、通信部205などを備えている。また、各構成部はバス206によりそれぞれ接続されている。
【0022】
制御部101及び201は、Central Processing Unit(CPU)、マルチコアCPU、プログラマブルなデバイス(Field Programmable Gate Array(FPGA)、Programmable Logic Device(PLD)など)を用いることが考えられる。制御部101及び201により、後述する各種データの登録等、各種処理を行う。
【0023】
記憶部102及び202は、例えばRead Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)などのメモリやハードディスクなどが考えられる。なお、記憶部102及び202はパラメータ値、変数値などのデータを記録してもよいし、実行時のワークエリアとして用いられてもよい。なお、情報処理装置1の記憶部102は外部に設けたデータベースなどの記憶装置でもよい。
【0024】
記録媒体読取装置103及び203は、制御部101又は201の制御に従って記録媒体104又は207に対するデータのリード/ライトを制御する。そして、記録媒体読取装置103及び203は、記録媒体104又は207にデータを記録させたり、記録媒体104又は207に記録されたデータを読み取らせたりする。本実施の形態では、記録媒体104に記憶されるデータは、複数の機器及び設備等(以下、機器及び設備等をまとめて「機器」という。)に係るデータ、工事台帳にかかるデータ、及び完成図書データ等である。記録媒体104又は207は、コンピュータで読み取り可能なnon−transitory(非一時的)な記録媒体として、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)などがある。光ディスクには、Digital Versatile Disc(DVD)、Digital Versatile Disc−Random Access Memory(DVD−RAM)、Compact Disc−Read Only Memory(CD−ROM)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、Magneto−Optical Disc(MO)などがある。なお、記憶部102又は202もnon−transitory(非一時的)な記録媒体に含まれる。
【0025】
入出力制御部204には、入出力I/F208(表示装置、キーボード、マウス、タッチパネル、カメラ等)が接続され、入出力制御部204は、入出力I/F208から入力された情報を受信し、バス206を介してその情報を制御部201に送信する。また、入出力制御部204は、制御部201から送信されたデータに従って入出力I/F208の出力装置(表示部)の画面に表示をさせる。
【0026】
通信部105及び205はネットワーク3に接続され、通信を行う。受付部107は、端末2からの完成図書データの閲覧要求を受け付ける。閲覧履歴取得部108は、端末2により閲覧された完成図書データの閲覧に係る履歴情報を端末2から取得する。データ抜粋部109は、閲覧履歴情報に基づき、完成図書データのうちの一部分を抽出(抜粋)する。なお受付部107、閲覧履歴取得部108、及びデータ抜粋部109の機能は、制御部101に設けてもよい。これらの詳細動作については後述する。
【0027】
次に記録媒体104に記憶されているデータについて説明する。図4は、記録媒体104に記憶されている、機器に各々対応付けられたユニークな識別情報(以下、ユニーク識別情報、又は単に識別情報という。)の識別情報テーブル501である。図4に示すように、各機器(「機場1」「施設1」「区域」「部屋1」「部屋2」「部屋3」「盤3」「部品4」等)に各々一意のユニーク識別情報が対応付けられている。ユニーク識別情報は、機器が設置されている場所に応じた階層構造(ツリー構造)に係る情報を含む。例えば第1階層に位置している所定の機器のユニーク識別情報は、3桁の番号で表される。なお第1階層に位置している所定の機器は、通常は機場である。
【0028】
また本実施の形態においては、第2階層に位置している機器のユニーク識別情報は、当該機器の直近上位の階層(第1階層)の機器のユニーク識別情報に、2桁の番号(以下、「作業上の識別番号」、又は単に「識別番号」という。)を連結したものである。すなわち第2階層の機器のユニーク識別情報は、「aaa.bb」というフォーマットで表される。ここで「aaa」は、直近上位の階層(第1階層)の機器のユニーク識別情報であり、「bb」は、当該機器の識別番号である。なおa及びbは、0〜9の整数である。
【0029】
同様に本実施の形態においては、第3階層に位置している機器のユニーク識別情報は、当該機器の直近上位の階層(第2階層)の機器のユニーク識別情報に、識別番号を連結したものである。すなわち第3階層の機器のユニーク識別情報は、「aaa.bb.cc」というフォーマットで表される。ここで「aaa.bb」は、直近上位の階層(第2階層)の機器のユニーク識別情報であり、ccは、当該機器の識別番号である。なおa、b及びcは、0〜9の整数である。
【0030】
このように本実施の形態においては、一般に第X階層に位置している機器のユニーク識別情報は、当該機器の直近上位の階層(第X−1階層)の機器のユニーク識別情報に、当該機器の識別番号を連結したものであり、「aaa.bb.cc.dd.ee・・・」というフォーマットで表される。なおa、b、c、d、e等は、0〜9の整数である。
【0031】
図5は、図4に示される識別情報テーブル501に基づく階層構造の概念図である。図5に示される円形は、「機場1」「機場2」「施設1」「施設2」「区域」「部屋1」「部屋2」「部屋3」「盤1」「盤2」「盤3」「盤4」「部品1」〜「部品10」等の各機器を示している。各機器には、識別番号(「123」「15」「23」「01」「02」「03」「10」等)が対応付けられている。図4に示すように、「機場1」の直近下位に「施設1」が存在する。また「施設1」の直近下位に「区域」が存在する。当該階層構造は、各機器の設置されている場所に基づく。すなわち、「機場1」の敷地内に「施設1」が存在し、「施設1」の施設内に「区域」が存在することを意味する。同様に、「区域」内に、「部屋1」〜「部屋3」が存在することを意味する。また各部屋(「部屋1」〜「部屋3」)内に、「盤1」〜「盤4」が設置されていることを意味する。さらに各「盤1」〜「盤4」が各部品(「部品1」等)を備えていることを示している。
【0032】
当該作業上の識別番号は、各機器の本体等に貼り付けたシールに記載される。そのため作業者は機器と識別番号との対応関係を容易に把握することができる。また当該シールには、当該機器のユニーク識別情報が、2次元バーコード等のARタグの形式で記載されている。作業者の操作により当該ARタグを端末2が読み取ることで、端末2はユニーク識別情報を当該ARタグから容易に取得することができる。
【0033】
図6は、記録媒体104に記憶されている、各機器の登録データテーブル502aの一例である。登録データテーブル502aには、ある機器に対応付けて登録されたデータ(文書ファイル、画像ファイル、音声ファイル、映像ファイル等)に係る情報を含む。例えば登録データテーブル502aは、「部品4」に、「文書1.pdf」、「文書2.doc」、「画像1.jpg」が各登録日に部品4のユニーク識別情報に対応付けて記憶されていることを示している。これらの情報の登録処理は以下の通りである。すなわち例えば作業者の操作により端末2が登録するデータを指定して情報処理装置1に登録要求をして、データをアップロードする。登録要求は、登録対象のデータ及びユニーク識別情報を含む。情報処理装置1は登録要求を受けた場合、所定の機器にデータを登録する。具体的には情報処理装置1は、登録要求に含まれるユニーク識別情報に係る登録データテーブルに、登録データを記録する。このようにデータを登録する対象の機器が1つである場合、上述の方法により、機器毎にデータを対応付ける。
【0034】
記録媒体104は、工事台帳データ(以下、工事情報という。)及び完成図書データも記憶している。完成図書データは、あるプラントにおいて所定の工事が実施された場合、当該工事単位で作成される。一つの工事における情報量は膨大であり、完成図書データには複数の機器に係る情報が含まれる。完成図書は取扱説明書等を含む多数ページのPDF形式のデータ、又は当該PDF形式のデータを圧縮したZIP形式等のデータである。以下、工事台帳データ及び当該完成図書データを登録する処理について説明する。
【0035】
図7は、工事台帳データの登録に係る処理を示すフローチャートである。はじめに端末2の制御部201は、作業者の操作に基づき、情報処理装置1に通信部205を介して工事情報の登録画面を要求する(ステップS100)。当該登録画面の要求を受信した場合、情報処理装置1の制御部101は、通信部105を介して工事情報に係る登録画面データを送信する(ステップS101)。
【0036】
工事情報に係る登録画面データを受信すると、端末2の制御部201は、入出力I/F208の表示部により、工事情報の登録画面を表示する(ステップS102)。
【0037】
図8に、工事情報の登録画面800の一例を示す。工事情報の登録画面800は、工事情報の各項目(発注年度、工事番号、工事名称、工事業種、工期終了日、請負業者)の入力欄801、データ取得ボタン802、登録先名称表示部803、登録先検索ボタン804、及び登録ボタン805を含む。入力欄801には、各項目に対応してテキスト入力ボックスが設けられており、作業者は入出力I/F208のキーボード等により各項目の値を入力する(図7のステップS103)。好適には図8に示すように、必須入力項目が作業者に認識可能なように示される。データ取得ボタン802は、各項目に係る情報を含むXMLファイルをインポートするためのボタンである。データ取得ボタン802をクリック、タッチ等により選択(以下、単に「選択」という。)した場合、各項目に係る情報を含むXMLファイルを指定し、XMLファイルに基づき各項目に係る情報をテキスト入力ボックスに自動挿入する。このようにすることで作業者が各項目の値を手動で入力する手間を省くことができる。登録先名称表示部803は、工事情報を登録する登録先の機器(通常は機場)の名称が表示される。登録先検索ボタン804は、工事情報を登録する登録先の機器を検索するためのボタンである。登録先検索ボタン804が作業者により選択されたことを検知した場合、端末2の制御部201は、機器一覧の情報を表示し、作業者に工事情報の登録先を選択させる。
【0038】
登録ボタン805は、入力欄801に入力された各項目の値及び登録先名称表示部803において指定された機器に基づき、工事情報を登録するためのボタンである。作業者が登録ボタン805を選択したことを検知した場合、端末2の制御部201は、入力欄801に入力された情報に基づき、登録要求を情報処理装置1に送信する(図7のステップS104)。情報処理装置1の制御部101は、当該登録要求に基づき、工事情報を登録する(ステップS105)。具体的には制御部101は、登録先の機器(この場合、機場)に係るユニーク識別情報と、工事情報とを対応付けて記録媒体104に記憶する。このようにして工事情報が記憶(登録)される。
【0039】
図9は、完成図書データの登録に係る処理を示すフローチャートである。完成図書データの登録は、工事情報の登録に続いて行われる。すなわち上記ステップS105に続いて、完成図書データの登録を促すダイアログ画面を端末2の入出力I/F208の表示部に表示し、完成図書の登録を作業者に促す。
【0040】
はじめに端末2の制御部201は、作業者の操作に基づき、情報処理装置1に完成図書の登録画面を要求する(ステップS110)。当該登録画面の要求を受信した場合、情報処理装置1の制御部101は、通信部205を介して、完成図書に係る登録画面データを送信する(ステップS111)。
【0041】
完成図書に係る登録画面データを受信すると、端末2の制御部201は、入出力I/F208の表示部により、完成図書の登録画面を表示する(ステップS112)。
【0042】
図10に、完成図書の登録画面1000の一例を示す。登録画面1000は、登録先名称表示欄1001、工事情報表示欄1002、完成図書データ表示欄1003、及び登録ボタン1004を含む。登録先名称表示欄1001及び工事情報表示欄1002には、それぞれ工事情報の登録処理により登録された登録先名称及び工事情報が表示される。完成図書データ表示欄1003には、登録済みの完成図書データが表示される。完成図書データが登録されていない場合、図10に示すように完成図書データ表示欄1003は空欄となる。登録ボタン1004は、完成図書データを登録するためのボタンである。
【0043】
作業者が登録ボタン1004を選択したことを検知した場合、端末2の制御部201は、図11に示す完成図書データのアップロードのためのダイアログボックス1100を表示する。ダイアログボックス1100は、ファイル選択ボタン1101、データ表示欄1102、登録ボタン1103、及びキャンセルボタン1104を含む。当該ダイアログボックス1100において、作業者がファイル選択ボタン1101を選択したことを検知した場合、端末2の制御部201は、作業者からの完成図書データの選択を受け付ける(ステップS113)。具体的には端末2の制御部201は、作業者がファイル選択ボタン1101を選択したことを検知した場合、端末2内に存在するファイル一覧を表示する。作業者は当該ファイル一覧から完成図書データを選択する。データ表示欄1102には、このようにして特定された完成図書データの名称(ここではB001.zip)が表示される。
【0044】
作業者が登録ボタン1103を選択したことを検知した場合、端末2の制御部201は、登録先の機器(この場合、機場)に完成図書データを登録する登録要求を、通信部205を介して情報処理装置1に送信する(ステップS114)。当該登録要求を受信した場合、情報処理装置1の制御部101は、登録要求に係る完成図書データを登録する。具体的には制御部101は、登録先の機器(この場合、機場)に係るユニーク識別情報と、完成図書データとを対応付けて記録媒体104に記憶する。完成図書が登録された場合、図12に示すように完成図書データ表示欄1003に、登録した完成図書データ(ここではB001.zip)が表示される。
【0045】
図13は、このようにして登録された工事情報及び完成図書データに係る登録情報テーブル503の一例である。図13に示すように、工事情報及び完成図書データは、機場のユニーク識別情報に対応付けて記憶(登録)される。なお工事情報及び完成図書データの登録先は機場に限られず、テナントに登録してもよい。この場合テナントのユニーク識別情報に対応付けられて記憶されることになる。
【0046】
次に、このようにして登録された完成図書データの閲覧処理に係る動作について、図14に示すフローチャートにより説明する。
【0047】
はじめに端末2は、所定の機器を特定する(ステップS200)。具体的には例えば、端末2の入出力I/F208のカメラより、各機器に貼り付けられたシールのARタグを読み取ることによって、端末2が機器を特定する。図15は、端末2の入出力I/F208の表示部に表示される、本システム用のアプリケーションのホーム画面1500である。ホーム画面1500は、ARタグを読み込むためのボタン1501及び検索ボタン1502を含む。なおARタグを読み込むことによる機器の特定の他、作業者が階層構造を辿って機器を特定してもよい。検索ボタン1502が選択された場合、端末2は機器を階層毎に表示し、作業者は階層毎の情報を元に機器を特定する。
【0048】
作業者がボタン1501を選択したことを検知した場合、端末2の制御部201は、カメラを起動して画像を撮像する。撮像した画像にARタグが含まれる場合、当該ARタグに対応する機器の情報を撮像画像に重畳して表示する。図16は、カメラで撮像した撮像画像1601にARタグ1602が含まれている例を示している。図16では、ARタグ1602は機器「部品4」に対応するものである。この場合、ARタグ1602に対応する機器情報1603を重畳して表示している。端末2は、情報処理装置1と通信して識別情報テーブル501に基づき機器情報1603を表示する。なお端末2は、予め識別情報テーブル501を情報処理装置1から受信して記録媒体207に記憶しておいてもよい。この場合端末2は、記録媒体207に記憶した識別情報テーブル501に基づき機器情報1603を表示する。
【0049】
機器情報1603は、当該機器の識別番号1604及び登録情報表示ボタン1605を含む。作業者が登録情報表示ボタン1605を選択した場合、端末2の制御部201は、当該所定の機器の登録情報を情報処理装置1に要求する(図14のステップS201)。当該要求には、所定の機器のユニーク識別情報が含まれる。当該要求を受信した場合、情報処理装置1は、所定の機器のユニーク識別情報に対応する登録データテーブル502aに基づき、所定の機器に登録されている登録情報を送信する(ステップS202)。
【0050】
登録情報を受信すると端末2の制御部201は、当該所定の機器に係る情報表示画面を表示する(ステップS203)。図17に端末2において表示される所定の機器に係る情報表示画面1700の例を示す。情報表示画面1700は、機器名称表示欄1701と、登録データのアイコン1702〜1704と、完成図書データ取得ボタン1705とを含む。1702〜1704は、登録データテーブル502aに記憶されている各登録データ(「文書1.pdf」、「文書2.doc」、「画像1.jpg」)にアクセスするためのリンクであり、各登録データのアイコンやサムネイルにより表示される。アイコン1702〜1704が作業者により選択されたことを検知した場合、端末2の制御部201は、アイコンに対応する登録データを情報処理装置1から受信(ダウンロード)する。端末2の制御部201は、一度登録データをダウンロードした場合、当該データを記録媒体207に記憶する。その後にアイコン1702〜1704が作業者によりタップ等により選択されたことを検知した場合、端末2の制御部201は、記録媒体207から登録データを読み出す。
【0051】
作業者により完成図書データ取得ボタン1705が選択されたことを検知した場合、端末2の制御部201は、情報処理装置1に完成図書データの閲覧要求を送信する(図14、ステップS204)。当該閲覧要求には、情報表示画面1700に係る所定の機器のユニーク識別情報を含む。
【0052】
端末2からの完成図書データの閲覧要求を情報処理装置1の受付部107が受け付けた場合、制御部101は、当該所定の機器の上位の階層に位置する機器(例えば機場)に登録されている完成図書データを端末2に送信する(ステップS205)。具体的には本実施の形態では、情報処理装置1の制御部101は、閲覧要求に含まれるユニーク識別情報の第1階層に係るユニーク識別情報を取得する。例えば閲覧要求に含まれるユニーク識別情報が「123.15.23.03.10.12」である場合、制御部101は、第1階層に係るユニーク識別情報「123」を取得する。そして制御部101は、登録情報テーブル503に基づき取得したユニーク識別情報「123」に対応付けられている完成図書データを特定する(ここでは「B001.zip」)。そして制御部101は、通信部105を介して当該完成図書データを端末2に送信する。
【0053】
完成図書データを受信すると、端末2の制御部201は、完成図書データを表示する(ステップS206)。そして端末2の制御部201は、閲覧履歴を記録する(ステップS207)。図18は、完成図書データを閲覧するための閲覧画面1800の一例である。閲覧画面1800は、機器名称表示欄1801と、完成図書表示領域1802と、ページ表示欄1803と、ページ操作ボタン1804と、閲覧チェックボタン1805と、戻るボタン1806とを含む。完成図書データは、完成図書表示領域1802に表示され、作業者はページ操作ボタン1804を用いて所望のページを閲覧可能である。
【0054】
本実施の形態では制御部201は、閲覧画面1800の閲覧チェックボタン1805が作業者により選択された場合、完成図書データのうち、完成図書表示領域1802に表示されている閲覧部分(所定ページ等)が作業者により閲覧されたとして記録する。
【0055】
続いて端末2の制御部201は、閲覧された閲覧部分を特定する閲覧履歴情報を、情報処理装置1に送信する(ステップS208)。情報処理装置1の閲覧履歴取得部108は、閲覧履歴情報を取得し(ステップS209)、記録媒体104に記憶する。
【0056】
図19に、記録媒体104に記憶された閲覧履歴情報の一例を示す。図19に示すように、閲覧履歴情報504は、情報表示画面1700に係る所定の機器のユニーク識別情報と、完成図書データ名称と、閲覧部分(ページ番号)に係る情報を含む。例えば図19に示す例では、ユニーク識別情報「123.15.23.03.10.12」の情報表示画面1700から完成図書の閲覧要求した作業者が、完成図書データ“B001.zip”に含まれるPDFデータのうち、10ページ〜13ページを閲覧したことが記録されている。
【0057】
続いて情報処理装置1のデータ抜粋部109は、記録媒体104に記憶された閲覧履歴情報に基づき、完成図書データから閲覧部分を抜粋し、抜粋データを作成する(ステップS210)。続いて情報処理装置1の制御部101は、当該抜粋データを、閲覧履歴に係る所定の機器の登録データテーブルに登録する。例えば完成図書データ“B001.zip”に含まれるPDFデータのうち、10ページ〜13ページの抜粋データを、「部品4」の登録データテーブルに登録する(ステップS210)。図20に、「部品4」の登録データテーブルに、完成図書データの抜粋データが登録された場合の更新された登録データテーブル502bの一例を示す。図20に示すように、“完成図書抜粋1.pdf”が登録ファイル名に追加される。なおファイル名称はこれに限られず例えば当該機器の名称を含むファイル名称としてもよい。この場合例えばファイル名称を“完成図書抜粋_部品4.pdf”等とする。
【0058】
図21は、更新された登録データテーブル502bに基づく所定の機器(ここでは「部品4」)に係る表示画面の例を示す。図17において示したデータに加えて、完成図書の抜粋データへのリンクがアイコン1706として表示される。アイコン1706が作業者により選択された場合、完成図書データの抜粋データが、情報処理装置1からダウンロードされる。
【0059】
このように本発明の一実施形態では、情報処理装置1が、端末2において表示される所定の機器に係る情報表示画面1700から閲覧した場合の閲覧履歴情報に基づき、完成図書データのうち閲覧履歴のある閲覧部分へのリンクを、当該特定の機器に係る情報表示画面1700において表示させることを特徴とする。ここで作業者はある所定の機器から完成図書データにアクセスした場合、当該所定の機器に関連する部分を閲覧する可能性が高い。そのため本発明の一実施形態によれば、閲覧履歴のある閲覧部分へのリンクを表示することで、作業者が完成図書データの中の所望の情報に、より迅速かつ容易にアクセスすることができる。
【0060】
なお、上記ステップS210において、データ抜粋部109は、登録情報テーブル503に基づき、抜粋元の完成図書データに対応する工事情報を、抜粋データに対応付けて登録データテーブルに登録してもよい。このようにすることで抜粋データに、抜粋元の完成図書データと同一の工事情報が対応付けられるため、情報処理装置1において工事情報に基づいて情報の検索等において有用である。
【0061】
ここで、情報処理装置1及び端末2として機能させるために、コンピュータを好適に用いることができ、そのようなコンピュータは、情報処理装置1及び端末2の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、当該コンピュータの記憶部に格納しておき、当該コンピュータの中央演算処理装置(CPU)によってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができる。
【0062】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0063】
例えば閲覧履歴情報には、閲覧日や閲覧時間を含んでもよい。閲覧日及び閲覧時間を含む閲覧履歴情報504bの一例を、図22に示す。図22に示すように、閲覧履歴情報504bは、作業者が完成図書を閲覧した日、及び閲覧したページ毎の閲覧時間が記録される。そして情報処理装置1のデータ抜粋部109は、当該閲覧履歴情報に基づき、完成図書データから閲覧時間が所定時間よりも長い閲覧部分を抜粋し、抜粋データを作成するようにする。例えば所定時間は5分とする。この場合、データ抜粋部109は、完成図書「B001.zip」のうち、12、13、14ページに係る抜粋データを作成する。このようにすることで、より長い時間閲覧がされている閲覧部分を適切に特定することができ、完成図書データの中の所望の情報に、より迅速かつ容易にアクセスすることができる。
【0064】
他にも例えば閲覧履歴情報には、閲覧したページ毎の閲覧回数を含んでもよい。そして情報処理装置1のデータ抜粋部109は、閲覧履歴情報に基づき、完成図書データから閲覧回数が所定数よりも高い閲覧部分を抜粋し、抜粋データを作成するようにしてもよい。このようにすることで、より多い回数閲覧されている閲覧部分を適切に特定することができ、完成図書データの中の所望の情報に、より迅速かつ容易にアクセスすることができる。
【0065】
他にも例えば閲覧履歴情報には、閲覧したページ毎の閲覧人数を含んでもよい。そして情報処理装置1のデータ抜粋部109は、閲覧履歴情報に基づき、完成図書データから閲覧人数が所定人数よりも高い閲覧部分を抜粋し、抜粋データを作成するようにしてもよい。このようにすることで、より多い人数に閲覧されている閲覧部分を適切に特定することができ、完成図書データの中の所望の情報に、より迅速かつ容易にアクセスすることができる。なおデータ抜粋部109は、閲覧時間、閲覧回数、閲覧人数を組み合わせて閲覧部分を抜粋するようにしてもよい。
【0066】
また本実施の形態においては、データ抜粋部109が完成図書データを抜粋して、登録データテーブル502bに抜粋データを登録することで完成図書データのうち閲覧履歴のある閲覧部分へのリンクを所定の機器に係る情報表示画面1700において表示させるようにしたがこれに限られない。例えば情報処理装置1は、データ抜粋部109により完成図書データから閲覧部分を抜粋せずに、完成図書データのうち閲覧部分を表示するためのリンク情報を情報表示画面1700において表示させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 情報処理装置
2(2a〜2n) 端末
101 制御部
102 記憶部
3 ネットワーク
103 記録媒体読取装置
104 記録媒体
105 通信部
106 バス
107 受付部
108 閲覧履歴取得部
109 データ抜粋部
201 制御部
202 記憶部
203 記録媒体読取装置
204 入出力制御部
205 通信部
206 バス
207 記録媒体
208 入出力I/F
501 識別情報テーブル
502a、502b 登録データテーブル
503 登録情報テーブル
504 閲覧履歴情報
504b 閲覧履歴情報
800 登録画面
801 入力欄
802 データ取得ボタン
803 登録先名称表示部
804 登録先検索ボタン
805 登録ボタン
1000 登録画面
1001 登録先名称表示欄
1002 工事情報表示欄
1003 完成図書データ表示欄
1004 登録ボタン
1100 ダイアログボックス
1101 ファイル選択ボタン
1102 データ表示欄
1103 登録ボタン
1104 キャンセルボタン
1500 ホーム画面
1501 ボタン
1502 検索ボタン
1601 撮像画像
1602 ARタグ
1603 機器情報
1604 識別番号
1605 登録情報表示ボタン
1700 情報表示画面
1701 機器名称表示欄
1702〜1704 アイコン
1705 完成図書データ取得ボタン
1800 閲覧画面
1801 機器名称表示欄
1802 完成図書表示領域
1803 ページ表示欄
1804 ページ操作ボタン
1805 閲覧チェックボタン
1806 戻るボタン
図1
図2
図3
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図5
図6
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図9
図10
図11
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図22