(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コネクタは、前記ダイレータシャフトに固定される固定状態と、その固定が解除される解除状態とに切替可能に構成されており、前記解除状態では前記ダイレータシャフトに対して軸線方向に変位可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のダイレータ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ガイディングカテーテルは、シースイントロデューサとは異なり、血管内において治療対象部位の近くまで導入される。そのため、上述したガイディングカテーテル組立体を血管内に導入する際には、その導入途中においてガイディングカテーテル組立体が屈曲血管を通過することが考えられる。しかしながら、ガイディングカテーテル組立体はガイディングカテーテルとダイレータとの二重構造となっているため、その剛性が比較的高くなっていると考えられ、ガイディングカテーテル組立体を屈曲血管に通過させる際に屈曲血管に対して追従させづらいことが考えられる。
【0007】
また、ガイディングカテーテル組立体の少なくとも先端側を剛性の低い(柔軟性の高い)材料により形成し、屈曲血管に対する追従性を高めることも考えられるが、その場合、ガイディングカテーテル組立体を、その突出部により孔部を拡張しつつ血管内に導入する際に先端側がキンクする等の不具合が生じるおそれがある。そのため、この場合には、血管内への導入作業が困難になるおそれがある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、カテーテルを体内に導入する際の操作性を高めることができるダイレータ及びカテーテル組立体を提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく、第1の発明のダイレータは、カテーテルの内部に挿通されるとともに、その挿通状態において一部が前記カテーテルの先端から突出する突出部とされるダイレータシャフトと、前記カテーテルの基端側に接続される接続部を有するコネクタと、を備えるダイレータであって、前記接続部は、前記ダイレータシャフトに対して軸線方向に変位可能とされていることを特徴とする。
【0010】
ダイレータは、そのダイレータシャフトがカテーテル内に挿通され、そのコネクタがカテーテルの基端側に接続されることでカテーテルに装着される。このようにダイレータがカテーテルに装着されてなるカテーテル組立体では、ダイレータシャフトの一部がカテーテルの先端から突出し突出部となる。カテーテル組立体は、概ねダイレータシャフトとカテーテルとの二重構造となっているが、この突出部についてはダイレータシャフトのみからなる。したがって、この突出部では、それよりも基端側の二重構造部分と比べて柔軟性が高くなっている。
【0011】
そこで本発明では、この点に着目し、ダイレータに突出部の長さを調整可能な調整機能を設けている。具体的には、コネクタの接続部をダイレータシャフトに対して軸線方向に変位可能とし、それによって接続部に接続されるカテーテルをダイレータシャフトに対して軸線方向に変位(相対変位)可能としている。この場合、かかる両者の相対変位により、カテーテル先端から突出する突出部の長さを調整することができる。
【0012】
かかる構成によれば、例えばカテーテル組立体を屈曲血管に通過させる際には、突出部の長さを長くすることによりカテーテル組立体の先端側の柔軟性を高めることができる。これにより、屈曲血管に対する追従性を高めることができる。また、カテーテル組立体を導入用孔部を通じて血管内へ導入する際には、突出部の長さを短くすることによりカテーテル組立体の先端側の剛性を高めることができる(柔軟性を低くすることができる)。これにより、先端側がキンクする等の不具合を抑制することができる。よって、この場合、カテーテルを体内に導入する際の操作性を高めることができる。
【0013】
なお、「カテーテルの基端側に接続される接続部」には、カテーテルの基端側に直接接続される接続部だけでなく、カテーテルの基端側にコネクタ(例えば止血用コネクタ)等の接続部材を介して接続される接続部も含まれる。
【0014】
第2の発明のダイレータは、第1の発明において、前記コネクタは、前記ダイレータシャフトに固定される固定状態と、その固定が解除される解除状態とに切替可能に構成されており、前記解除状態では前記ダイレータシャフトに対して軸線方向に変位可能とされていることを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、コネクタ(接続部を含む)がダイレータシャフトに対して軸線方向に変位可能となっているため、コネクタ自体を軸線方向に変位させることで突出部の長さを調整することができる。これにより、コネクタに接続部を軸線方向に変位させる変位機構を設ける場合と比べて、構成の簡素化を図ることができる。
【0016】
第3の発明のダイレータは、第2の発明において、前記コネクタは、前記ダイレータシャフトを挿通する挿通部を有しており、前記解除状態では、前記コネクタが前記挿通部に挿通された前記ダイレータシャフトに沿って軸線方向に変位可能となっていることを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、挿通部に挿通されたダイレータシャフトに沿ってコネクタを軸線方向に移動(変位)させることができる。この場合、コネクタをダイレータシャフトに沿って案内することができるため、コネクタを移動させて突出部の長さを調整する作業をし易くすることができる。
【0018】
また、挿通部は、ダイレータシャフトを挿通する挿通孔部であるのが望ましい。この場合、コネクタをダイレータシャフトに沿って軸線方向に移動させる際に、コネクタがダイレータシャフトから外れることがないため、突出部の長さを調整する作業をより一層し易くすることができる。
【0019】
第4の発明のダイレータは、第2又は第3の発明において、前記ダイレータシャフトは、その内部にガイドワイヤを挿通可能なルーメンを有し、前記コネクタは、前記ダイレータシャフトの外周を囲んで設けられる環状の弾性部材と、前記弾性部材を軸線方向に圧縮する圧縮位置と、その圧縮を解除する圧縮解除位置との間で相対変位可能に設けられた一対のボディと、を備え、前記一対のボディが前記圧縮位置にある場合には、前記弾性部材の前記圧縮により前記弾性部材の内周部が前記ダイレータシャフトの外周面に押し付けられ前記コネクタが前記固定状態となり、前記一対のボディが前記圧縮解除位置にある場合には、前記外周面に対する前記弾性部材の内周部の押し付けが解除され前記コネクタが前記解除状態となることを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、ダイレータシャフトの外周を囲んで環状の弾性部材が設けられており、その弾性部材が一対のボディの相対変位により、軸線方向に圧縮される圧縮状態と、その圧縮が解除される圧縮解除状態とに切り替えられるようになっている。この場合、弾性部材が圧縮状態とされると、弾性部材の内周部がダイレータシャフトの外周面に押し付けられ、コネクタがダイレータシャフトに対して固定される(固定状態となる)。このような固定構成では、ダイレータシャフトに潰れが生じにくいため、その内部のルーメンに挿通されるガイドワイヤの挿通性低下を抑制しながら、コネクタをダイレータシャフトに固定することができる。
【0021】
第5の発明のダイレータは、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記カテーテルとしてのガイディングカテーテルに用いられることを特徴とする。
【0022】
シースイントロデューサを用いずに体内に導入されるガイディングカテーテル(シースレスガイディングカテーテル)には、その内部にダイレータが装着される。ガイディングカテーテルは、体内において治療対象箇所付近まで導入されるため、その導入途中において屈曲血管を通過する可能性が高い。そこで本発明では、この点に鑑みて、かかるガイディングカテーテルに第1の発明のダイレータを適用している。この場合、ガイディングカテーテルが屈曲血管を通過する際には突出部の長さを長くして屈曲血管に対する追従性を高めることが可能となるため、ガイディングカテーテルを体内に導入する際の操作性を高めることができる。
【0023】
第6の発明のカテーテル組立体は、前記カテーテルと、第1乃至第5のいずれかの発明のダイレータと、を備え、前記ダイレータシャフトは、前記カテーテルの内部に挿通されており、その挿通状態において一部が前記カテーテルの先端から突出した前記突出部となっており、前記接続部は、前記カテーテルの基端側に接続されており、前記接続部を前記カテーテルとともに前記ダイレータシャフトに対して軸線方向に変位させることで、前記突出部の長さが調整可能となっていることを特徴とする。
【0024】
本発明によれば、上記第1乃至第5の発明と同様の効果をカテーテル組立体として得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、末梢血管用のガイディングカテーテル組立体について具体化している。
図1は、ガイディングカテーテル組立体の構成を示す概略全体側面図である。
図2において、(a)は基端側に止血コネクタが接続されたガイディングカテーテルを示す正面図であり、(b)は止血コネクタの周辺を拡大して示す縦断面図であり、(c)はガイディングカテーテルの先端部を拡大して示す縦断面図である。
【0027】
図1に示すように、ガイディングカテーテル組立体10は、ガイディングカテーテル11と、ガイディングカテーテル11の内部に挿通されたダイレータ12とを備える。ガイディングカテーテル組立体10は、末梢血管内の治療対象箇所にバルーンカテーテル等のデバイスを導入する際に用いられるものであり、全体として500mm〜1500mm程度の長さを有している。なお、ガイディングカテーテル組立体10が「カテーテル組立体」に相当し、ガイディングカテーテル11が「カテーテル」に相当する。
【0028】
図2(a)に示すように、ガイディングカテーテル11は、カテーテルシャフト14と、カテーテルシャフト14の基端側に接続されたハブ15とを備える。カテーテルシャフト14は、
図2(c)に示すように、その内部に軸線方向全域に亘って延びる内腔14aを有している。カテーテルシャフト14は、3層構造となっており、樹脂材料からなる内層14b及び外層14cと、それら各層14b,14cの間に設けられた金属製の編組層14d(中間層)とを有している。また、カテーテルシャフト14は、その先端部が先細りしており、血管内への挿入性が高められている。
【0029】
ハブ15は、
図2(b)に示すように、透明性を有する樹脂材料により形成されており、その内部に軸線方向全域に亘って延びる内部通路15aを有している。内部通路15aには、その先端側にカテーテルシャフト14の基端部が挿入されている。カテーテルシャフト14の基端部は、その挿入状態においてハブ15と接合されている。この場合、内部通路15aはカテーテルシャフト14の内腔14aと連通している。また、内部通路15aは、その基端側が同通路15aの基端に向けて拡径されたテーパ通路部16となっている。
【0030】
ハブ15の基端部には、その外周面に環状の突出部18が設けられている。この突出部18にはおねじ部(図示略)が形成されている。また、ハブ15の先端側にはゴムカバー19が取り付けられ、そのゴムカバー19によりカテーテルシャフト14の基端側が被覆されている。
【0031】
ハブ15の基端側には、止血機能を有する止血コネクタ21が接続されている。止血コネクタ21は、ハブ15の基端側に接続されたハブ接続部22と、ハブ接続部22の基端側に設けられた止血部23とを有している。
【0032】
ハブ接続部22は透明性を有する樹脂材料により形成されている。ハブ接続部22は、軸線方向に延びる円筒状の筒状部25と、筒状部25の内側に設けられた円板状の内板部26と、内板部26から先端側に延びる円管状の接続管部27とを有する。筒状部25の内周面には、内板部26よりも先端側にめねじ部25aが形成されている。また、筒状部25の外周面には、軸線方向に延びる複数のリブ25bが周方向に所定間隔で設けられている。
【0033】
接続管部27は、その内部に軸線方向に延びる管孔27aを有している。管孔27aは、接続管部27と内板部26とに跨がって形成され、これら両者26,27を軸線方向に貫通している。接続管部27は、ハブ15の内部通路15a詳しくはテーパ通路部16に基端側から挿入されており、その挿入によってテーパ通路部16に液密状態で嵌合している。かかる接続管部27の挿入状態において、筒状部25はハブ15の外周側に位置し、そのめねじ部25aがハブ15の突出部18のおねじ部に締結されている。これにより、ハブ接続部22ひいては止血コネクタ21がハブ15に対して接続されている。
【0034】
止血部23は、本体部31と、止血弁32と、キャップ33とを有する。本体部31は、透明性を有する樹脂材料により円筒状に形成されており、その内部に軸線方向全域に亘って延びる内部通路31aを有している。また、本体部31は、その先端側が外径及び内径ともに縮径された縮径部31bとなっている。この縮径部31bは、ハブ接続部22の内側に基端側から挿入されており、その挿入状態において先端部がハブ接続部22の内板部26に当接している。そして、縮径部31bは、かかる挿入状態でハブ接続部22と接合されている。この場合、本体部31の内部通路31aは接続管部27の管孔27aと連通している。
【0035】
本体部31には、その外周面から突出する分岐管部35が設けられている。分岐管部35には、その内部に内部通路31aと連通する管孔35aが形成されている。分岐管部35には導管36が接続されており、その導管36には造影剤等の液剤を体内へ供給する液剤供給器(図示略)等が接続されるようになっている。
【0036】
また、本体部31には、その外周面から突出する突起部37が設けられている。突起部37は、矩形形状をなしており、本体部31における周方向の一部に設けられている。また、突起部37は、分岐管部35よりも基端側に配置されている。
【0037】
なお、本実施形態では、本体部31がハブ接続部22とは別体として形成されているが、本体部31がハブ接続部22と一体形成されていてもよい。
【0038】
本体部31の基端部には止血弁32が設けられている。止血弁32は、シリコンゴム等の弾性材料により円板状に形成されており、内部通路31aの基端開口を塞ぐように配設されている。また、止血弁32には、その厚み方向に貫通するスリット32aが形成されている。
【0039】
キャップ33は、本体部31と同じ樹脂材料により形成されており、上記止血弁32を収容する収容凹部33aを有している。キャップ33は、その収容凹部33aに止血弁32を収容した状態で本体部31の基端部に被せられて固定されている。これにより、止血弁32が止血部23の内部に内蔵されている。また、キャップ33には、止血弁32のスリット32aに通じる孔部33bが形成されている。この孔部33bと収容凹部33aと内部通路31aと管孔27aとにより止血コネクタ21のコネクタ通路39が構成され、そのコネクタ通路39が止血コネクタ21を軸線方向に貫通している。
【0040】
続いて、ダイレータ12の構成について
図3に基づいて説明する。
図3は(a)がダイレータ12の構成を示す正面図であり、(b)がダイレータ12のハブ周辺を拡大して示す縦断面図である。
【0041】
図3(a)に示すように、ダイレータ12は、ダイレータシャフト41と、ダイレータシャフト41の基端側に接続されたハブ42と、止血コネクタ21に対して接続可能なコネクタ43とを備える。
【0042】
ダイレータシャフト41は、柔軟性を有する樹脂材料により管状に形成されている。ダイレータシャフト41は、例えばフッ素樹脂により形成されている。但し、ダイレータシャフト41は、必ずしもフッ素樹脂により形成される必要はなく、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステル、ナイロンやナイロンエラストマ等その他の樹脂材料により形成されてもよい。
【0043】
ダイレータシャフト41は、
図3(b)に示すように、その内部に軸線方向全域に亘って延びる内腔41aを有している。この内腔41aは、ガイドワイヤが挿通されるガイドワイヤルーメン(ルーメンに相当)として機能するものである。また、ダイレータシャフト41は、その先端部が先細りしており、血管内への挿入性が高められている。
【0044】
ハブ42は、透明性を有する樹脂材料により管状に形成されている。ハブ42は、その内部に軸線方向全域に亘って延びる内部通路42aを有している。内部通路42aの先端側にはダイレータシャフト41の基端部が挿入されている。ダイレータシャフト41の基端部は、その挿入状態においてハブ42と接合されている。この場合、ハブ42の内部通路42aはダイレータシャフト41の内腔41aと連通している。また、ハブ42の内部通路42aにおける基端側の開口部は、ダイレータシャフト41の内腔41aを通じて薬剤を体内に供給する薬剤供給機器(図示略)が接続される接続口46となっている。なお、
図3(b)中の符号47はハブ42の先端側に取り付けられて、ダイレータシャフト41の基端側を被覆するゴムカバー47である。
【0045】
続いて、コネクタ43について
図4及び
図5に基づいて説明する。
図4は(a)がコネクタ43周辺を拡大して示す正面図であり、(b)がコネクタ43周辺を基端側から拡大して見た横断面図である。また、
図5はコネクタ43周辺を拡大して示す縦断面図であり、(a)がコネクタ43がダイレータシャフト41に固定された固定状態を示しており、(b)がその固定が解除された解除状態を示している。
【0046】
図4(a)及び
図5(a)に示すように、コネクタ43は、第1ボディ51と、その第1ボディ51の基端側に設けられた第2ボディ52とを備える。第1ボディ51は、樹脂材料により形成されており、例えばポリアセタールにより形成されている。第1ボディ51は、全体として軸線方向に延びる円筒状に形成されている。第1ボディ51は、その先端側が大径部51aとなっており、その基端側が大径部51aよりも外径の小さい小径部51bとなっている。
【0047】
大径部51aには、先端側に向けて開口された凹部が形成されている。この凹部は、後述するように、止血コネクタ21の止血部23を収容する収容凹部53となっている。大径部51aにおいて収容凹部53を囲む周壁部54には、止血部23の突起部37を案内するための案内通路56が形成されている。案内通路56は、周壁部54を厚み方向に貫通しており、周壁部54の先端から基端側に向けて延びる第1通路部56aと、第1通路部56aの基端側(基端部)から周方向に延びる第2通路部56bとを有している。
【0048】
第1ボディ51(主に小径部51b)には、収容凹部53から基端側に向けて延びる孔部58が形成されている。孔部58は、第1ボディ51の中央部に形成されており、その(小径部51bの)基端部において第1ボディ51の外部に開口されている。孔部58は、収容凹部53から基端側へ延びる小径孔部58aと、小径孔部58aよりも基端側から孔部58の基端開口まで延びる大径孔部58bとを有する。これら各孔部58a,58bはいずれも同一軸線上に形成されている。小径孔部58aでは、その孔径がダイレータシャフト41の外径と同じか又はそれよりも若干大きくなっている。また、大径孔部58bでは、その孔径が小径孔部58aよりも大きくなっており、その内周面にめねじ59が形成されている。この場合、大径孔部58bはねじ孔部(以下、ねじ孔部58bともいう)として機能する。
【0049】
孔部58において小径孔部58aと大径孔部58bとの境界部には、これら各孔部58a,58bの内周面同士を繋ぐ段差面62が形成されている。この段差面62は、先端側(小径孔部58a側)から基端側(大径孔部58b側)に向かうにつれて径方向外側へ傾斜する傾斜面(テーパ面)となっている。
【0050】
小径部51bの外周面には、軸線方向に延びる複数のリブ61が周方向に所定の間隔(等間隔)で設けられている。これらのリブ61は、小径部51bの外周面を手で持ちながら上記のねじ孔部58bに後述するおねじ部63を締め込んだり緩めたりする際に、手が滑るのを防止する滑り止めとして機能する。
【0051】
第2ボディ52は、樹脂材料により形成されており、例えばABSにより形成されている。第2ボディ52は、全体として軸線方向に延びる円筒状に形成されている。第2ボディ52は、その先端側が第1ボディ51のねじ孔部58bにねじ込まれるおねじ部63となっている。おねじ部63の外周面には、ねじ孔部58bのめねじ59に螺合するおねじ63aが形成されている。このおねじ部63がねじ孔部58bにねじ込まれることで、第2ボディ52が第1ボディ51と一体化されている。
【0052】
第2ボディ52には、その内部に当該ボディ52を軸線方向に貫通する孔部64が形成されている。孔部64は、第2ボディ52の中央部に形成されている。孔部64は、その先端開口から基端側に向けて延びる小径孔部64aと、その小径孔部64aの基端から基端側に向けて延びる大径孔部64bとを有する。小径孔部64aでは、その孔径がダイレータシャフト41の外径と同じか又はそれよりも大きくなっている。また、大径孔部64bでは、その孔径が小径孔部64aよりも大きくなっており、具体的には孔径が先端側から基端側に向かうにつれて徐々に大きくなっている。これにより、大径孔部64b(ひいては孔部64)の基端開口では、その孔径がダイレータシャフト41の外径よりも十分に大きくなっている。
【0053】
第2ボディ52の孔部64は、第1ボディ51の孔部58と連通している。この場合、これら各孔部58,64と第1ボディ51の収容凹部53とにより、コネクタ43を軸線方向に貫通する内部通路65が形成されており、この内部通路65にダイレータシャフト41が挿通されている。したがって、この場合、内部通路65が挿通部及び挿通孔部に相当する。
【0054】
おねじ部63において孔部64の先端開口を囲む先端面66は先端側から基端側に向かうにつれて外径が大きくなるように形成されたテーパ面となっている。この先端面66は、第1ボディ51の段差面62と軸線方向に対向しており、詳しくは段差面62に対して平行な面となっている。この場合、段差面62と先端面66とは、軸線方向に対向する一対の対向面となっているが、これら一対の対向面は必ずしもテーパ面である必要はなく、例えば軸線方向に対して直交する面であってもよい。
【0055】
図4(b)に示すように、第2ボディ52においておねじ部63よりも基端側には、その外周面から突出する複数(具体的には2つ)のハンドル部68が設けられている。これら各ハンドル部68は、軸周りに等間隔(具体的には180°間隔)で設けられている。おねじ部63を第1ボディ51のねじ孔部58bにねじ込んだり緩めたりする際には、このハンドル部68に指をかけてかかる操作を行うことが可能となっている。
【0056】
図5(a)及び(b)に示すように、第1ボディ51の段差面62と第2ボディ52の先端面66との間にはOリング69が介在されている。Oリング69は、弾性を有する樹脂材料により円環状に形成された弾性部材であり、ダイレータシャフト41の外周面を囲んで設けられている。Oリング69は、その内径がダイレータシャフト41の外径と同じか又はそれよりも若干大きくなっている。但し、Oリング69の内径はダイレータシャフト41の外径よりも若干小さくなっていてもよい。
【0057】
Oリング69は、
図5(a)に示すように、第2ボディ52のおねじ部63が第1ボディ51のねじ孔部58bに締め込まれる(ねじ込まれる)ことで、第1ボディ51の段差面62と第2ボディ52の先端面66との間で軸線方向に圧縮されている。この場合、Oリング69は、その軸線方向への圧縮に基づいて径方向両側、すなわち内周側及び外周側に向けて拡張している。そして、Oリング69は、その拡張に伴い、その内周部詳しくは内周部全域がダイレータシャフト41の外周面に押し付けられた状態となっている。これにより、Oリング69は、その押し付けによってダイレータシャフト41に対して固定されており、ひいてはコネクタ43がダイレータシャフト41に対して固定されている。なお、このときの各ボディ51,52の相対位置が「圧縮位置」に相当する。
【0058】
一方、
図5(b)に示すように、第2ボディ52のおねじ部63が第1ボディ51のねじ孔部58bに対して緩められると、第2ボディ52が第1ボディ51に対して基端側に変位し、第1ボディ51の段差面62と第2ボディ52の先端面66との間におけるOリング69の軸線方向への圧縮が解除される。これにより、Oリング69は自然状態へと復帰し、ダイレータシャフト41の外周面に対するOリング69の内周部の押し付けが解除される。その結果、ダイレータシャフト41に対するOリング69の固定が解除され、ひいてはダイレータシャフト41に対するコネクタ43の固定が解除される。なお、このときの各ボディ51,52の相対位置が「圧縮解除位置」に相当する。
【0059】
このように、コネクタ43は、ダイレータシャフト41に対して固定される固定状態(
図5(a)に示す状態)と、その固定が解除される解除状態(
図5(b)に示す状態)とに切替可能に構成されている。コネクタ43の解除状態においては、コネクタ43をダイレータシャフト41に沿って軸線方向に移動(変位)させることが可能となっている。この場合、コネクタ43の内部通路65にはダイレータシャフト41が挿通されているため、その挿通されたダイレータシャフト41に沿ってコネクタ43を軸線方向に移動(変位)させることが可能となっている。
【0060】
次に、ダイレータ12がガイディングカテーテル11内に装着された状態の構成について
図1及び
図6に基づいて説明する。
図6において(a)はガイディングカテーテル11の基端側にダイレータ12のコネクタ43が接続された接続部分を拡大して示す縦断面図であり、(b)は同接続部分を拡大して示す正面図である。
【0061】
図6(a)に示すように、ダイレータ12は、そのダイレータシャフト41がガイディングカテーテル11のカテーテルシャフト14の内腔14aとハブ15の内部通路15aと止血コネクタ21のコネクタ通路39とに跨がって挿通されている。この挿通状態において、ダイレータシャフト41は、
図1に示すように、その一部がカテーテルシャフト14の先端から先端側に突出して突出部71となっている。
【0062】
ダイレータシャフト41は、止血コネクタ21に設けられた止血弁32のスリット32aに挿通されている。この挿通状態においてダイレータシャフト41の外周面とスリット32aの内周面とは互いに密着しており、これによりそれら両者間を通じた血液漏れが防止されている。
【0063】
ダイレータ12のコネクタ43は、止血コネクタ21(詳しくは止血部23)の基端側に接続されている。コネクタ43において第1ボディ51の収容凹部53には、止血コネクタ21の止血部23が収容されている。かかる止血部23の収容状態では、
図6(b)に示すように、止血部23(本体部31)の突起部37が第1ボディ51の案内通路56の第2通路部56bに入り込んでいる。この場合、突起部37は第2通路部56bに対して係合しており、その係合により第1ボディ51ひいてはコネクタ43が止血コネクタ21に対して接続されている。なお、この場合、第1ボディ51が接続部に相当する。
【0064】
ここで、止血コネクタ21の基端側にコネクタ43を接続する際の手順を簡単に説明する。接続の際はまず、止血コネクタ21の止血部23の基端側をコネクタ43の収容凹部53に入り込ませ、その状態で止血部23を収容凹部53の奥側まで押し込む。この際、突起部37は案内通路56の第1通路部56aを通過させる。そして、止血部23を収容凹部53の奥側まで押し込んだら、コネクタ43を止血コネクタ21に対して軸線周りに回転させ、突起部37を案内通路56の第2通路部56bに入り込ませる。これにより、突起部37が第2通路部56bに係合した状態となり、止血コネクタ21に対するコネクタ43の接続が完了する。
【0065】
上述したように、ダイレータ12のコネクタ43は止血コネクタ21の基端側に接続されており、換言するとガイディングカテーテル11の基端側に止血コネクタ21を介して接続されている。この接続により、ダイレータ12がガイディングカテーテル11と一体化され、それら両者11,12を備えるガイディングカテーテル組立体10が構成されている。
【0066】
ここで、本ガイディングカテーテル組立体10では、ダイレータ12にダイレータシャフト41の突出部71の長さを調整する調整機能が設けられている。以下、かかる調整機能について
図7を参照しながら説明する。
図7は、突出部71の長さを調整する様子を示す正面図である。
【0067】
上述したように、ダイレータ12のコネクタ43は、ダイレータシャフト41に対する固定が解除された解除状態(
図5(b)に示す状態)において、ダイレータシャフト41に対して軸線方向に変位可能となっている。この場合、コネクタ43をダイレータシャフト41に対して軸線方向に変位させることで、コネクタ43に(止血コネクタ21を介して)接続されたガイディングカテーテル11をダイレータシャフト41に対して軸線方向に変位(相対変位)させることができる。このため、かかる両者11,41の相対変位により、ガイディングカテーテル11(詳しくはカテーテルシャフト14)先端から突出する突出部71の長さを調整することができる。具体的には、
図7(a)に示すように、コネクタ43をダイレータシャフト41に対して基端側に変位させることで、突出部71の長さを長くすることができる。一方、
図7(b)に示すように、コネクタ43をダイレータシャフト41に対して先端側に変位させることで、突出部71の長さを短くすることができる。
【0068】
このように、コネクタ43の解除状態においては突出部71の長さを調整することが可能となっている。突出部71の長さを調整した後は、コネクタ43をダイレータシャフト41に対して固定し固定状態(
図5(a)に示す状態)とする。
【0069】
次に、上述したガイディングカテーテル組立体10を血管内に導入する際の作業内容について説明する。
図8は、かかる作業内容を説明するための図である。なお、以下においては、ガイディングカテーテル組立体10を脚の末梢血管内における治療対象箇所まで導入することを想定している。また、ここでは、ガイディングカテーテル組立体10を、上記治療対象の脚とは反対側の脚の大腿部より血管内に導入することとしている。
【0070】
図8(a)に示すように、患者の大腿部には、予め体表面から血管74(大腿動脈)内へ通じる導入用の孔部75が形成されている。血管74には、この孔部75を通じて予めガイドワイヤGが導入されている。このガイドワイヤGはその先端部が上記末梢血管内の治療対象箇所まで到達している。
【0071】
ガイディングカテーテル組立体10を血管74内に導入する際には、まずダイレータシャフト41の内腔41aにガイドワイヤGを挿通し、その挿通状態でガイディングカテーテル組立体10を孔部75を通じて血管74内へ導入する。この際、突出部71の長さL1を短くしておき、例えば5mm〜10mm程度の長さに設定しておく。ガイディングカテーテル組立体10は、突出部71により孔部75を拡張しながら血管74内に導入される。この場合、突出部71の長さが短くなっているため、ガイディングカテーテル組立体10の先端側の剛性が高められている。そのため、かかる血管74内への導入に際し、先端側がキンクする等の不具合が生じるのを抑制することができ、かかる導入作業をし易くすることができる。
【0072】
ここで、ガイディングカテーテル組立体10を末梢血管へ導入する際には、
図8(b)に示すように、その導入途中においてガイディングカテーテル組立体10が屈曲血管77を通過する場合が考えられる。このような場合には、突出部71の長さをL1よりも長い長さL2、例えば5mm〜200mm程度の長さL2に設定する。この場合、ガイディングカテーテル組立体10の先端側の柔軟性を高めることができるため、屈曲血管77に対する追従性を高めることができる。そのため、屈曲血管77を通過させる作業をし易くすることができる。
【0073】
また、ガイディングカテーテル組立体10を末梢血管へと導入する際には、
図8(c)に示すように、その導入途中においてガイディングカテーテル組立体10が狭窄部位81を通過する場合が考えられる。
図8(c)では、血管78の内壁に病変部79が固着し、その病変部79により血管78内に狭窄部位81が生じている。このような狭窄部位81にガイディングカテーテル組立体10を通過させる際には、突出部71の長さをL2よりも短い長さL3、例えばL1と同じ長さL3に設定する。この場合、ガイディングカテーテル組立体10の先端側の剛性を高めることができるため、ガイディングカテーテル組立体10を狭窄部位81に押し込む際の押し込み力を突出部71先端まで好適に伝達することができる。そのため、狭窄部位81を通過させる作業をし易くすることができる。
【0074】
このように、本ガイディングカテーテル組立体10によれば、ガイディングカテーテル組立体10を導入用の孔部75を通じて血管74内に導入する際、屈曲血管77に通過させる際、狭窄部位81に通過させる際といった各導入状況に応じて突出部71の長さを調整することできる。そのため、各導入状況に応じて、ガイディングカテーテル組立体10の先端側における柔軟性(又は剛性)を調整することができ、その結果ガイディングカテーテル組立体10を末梢血管へ導入する際の操作性を高めることができる。
【0075】
ガイディングカテーテル組立体10を末梢血管まで導入した後、止血コネクタ21からコネクタ43を取り外し、ダイレータ12をガイディングカテーテル11から抜去する。その後、ガイディングカテーテル11の内部を通じてバルーンカテーテル等のデバイスを末梢血管内の治療対象箇所へと導入し当該箇所の治療を行う。
【0076】
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0077】
コネクタ43の解除状態(固定解除状態)において、コネクタ43をダイレータシャフト41に対して軸線方向に変位可能とした。この場合、コネクタ43自体を軸線方向に変位させることで突出部71の長さを調整することができるため、コネクタ43に(止血コネクタ21に接続される)接続部を軸線方向に変位させる変位機構を設ける場合と比べて、構成の簡素化を図ることができる。
【0078】
コネクタ43にダイレータシャフト41を挿通する内部通路65を設け、その内部通路65に挿通されたダイレータシャフト41に沿ってコネクタ43を軸線方向に変位可能とした。この場合、コネクタ43をダイレータシャフト41に沿って案内することができるため、コネクタ43を移動させて突出部71の長さを調整する作業をし易くすることができる。
【0079】
また、内部通路65は孔形状とされているため、コネクタ43をダイレータシャフト41に沿って軸線方向に移動させる際に、コネクタ43がダイレータシャフト41から外れることがない。そのため、突出部71の長さを調整する作業をより一層し易くすることができる。
【0080】
コネクタ43に、ダイレータシャフト41の外周を囲んで設けられるOリング69と、Oリング69を軸線方向に圧縮する圧縮位置とその圧縮を解除する圧縮解除位置との間で軸線方向に相対変位可能とされた一対のボディ51,52とを備える構成とした。そして、一対のボディ51,52が圧縮位置にある場合にはOリング69の圧縮によりOリング69の内周部がダイレータシャフト41の外周面に押し付けられコネクタ43が固定状態となり、一対のボディ51,52が圧縮解除位置にある場合には、ダイレータシャフト41の外周面に対するOリング69の内周部の押し付けが解除されコネクタ43が解除状態となるようにした。このようにしてコネクタ43をダイレータシャフト41に固定する構成では、ダイレータシャフト41に潰れが生じにくいため、その内腔41aに挿通されるガイドワイヤGの挿通性低下を抑制しながら、コネクタ43をダイレータシャフト41に固定することができる。
【0081】
また、コネクタ43にダイレータシャフト41の外周に配設されるOリング69(弾性部材)を設けたことで、コネクタ43の解除状態においてコネクタ43ひいてはガイディングカテーテル11が意図せずダイレータシャフト41に沿ってスライドしてしまうことを防止することができる。
【0082】
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
【0083】
(1)上記実施形態では、コネクタ43をダイレータシャフト41に対して軸線方向に変位可能(移動可能)としたが、コネクタ43をダイレータシャフト41に対して固定してもよい。この場合、例えばコネクタを、ダイレータシャフト41に固定された固定部と、その固定部に対して軸線方向に変位可能な可動部とを有して構成し、その可動部をガイディングカテーテル11の基端側に(止血コネクタ21を介して)接続する構成とすることが考えられる。かかる構成であっても、ダイレータシャフト41に対して可動部(接続部に相当)を軸線方向に変位させることで、可動部に接続されたガイディングカテーテル11をダイレータシャフト41に対して軸線方向に変位させることができるため、突出部71の長さを調整することが可能となる。
【0084】
(2)上記実施形態では、コネクタ43に、ダイレータシャフト41を挿通する挿通部として孔状の内部通路65を設けたが、挿通部は必ずしも孔状である必要はなく、例えば溝状としてもよい。その場合にも、コネクタ43を挿通部に挿通されたダイレータシャフト41に沿って軸線方向に案内することができるため、コネクタ43を移動させて突出部71の長さを調整する作業をし易くすることができる。また、コネクタ43に挿通部を設けないようにしてもよい。
【0085】
(3)上記実施形態では、Oリング69を一対のボディ51,52により軸線方向に圧縮しOリング69の内周部をダイレータシャフト41の外周面に押し付けることでコネクタ43を固定状態とし、一対のボディ51,52によるOリング69の上記圧縮を解除してOリング69の内周部の上記押し付けをやめることでコネクタ43を解除状態(固定解除状態)としたが、コネクタ43を固定状態と解除状態とに切り替えるための構成は必ずしもこれに限定されない。例えば、コネクタにダイレータシャフト41を挟持する一対の挟持部を設け、その挟持部によりダイレータシャフト41を挟持することでコネクタ43を固定状態とし、挟持部による挟持を解除することでコネクタ43を解除状態とする構成が考えられる。
【0086】
(4)上記実施形態では、環状の弾性部材としてOリング69を用いたが、Oリング以外の環状弾性部材を用いてもよい。
【0087】
(5)上記実施形態において説明した手技(
図8)では、予めガイドワイヤGを末梢血管の治療対象箇所まで導入し、その導入したガイドワイヤGに沿ってガイディングカテーテル組立体10を血管内に導入したが、場合によってはガイドワイヤGとガイディングカテーテル組立体10とを交互に治療対象箇所へ向けて導入していく場合もある。この場合、ガイドワイヤGをガイディングカテーテル組立体10に対して先行させつつ両者を交互に導入していくこととなる。
【0088】
かかる手技について具体的には、まずガイドワイヤGを血管内における所定の箇所まで導入し、その後、ガイディングカテーテル組立体10をその突出部71先端がガイドワイヤGの先端付近に到達するまで導入する。それから、ガイドワイヤGを再び血管内において奥側へ向けて導入し、その後再びガイディングカテーテル組立体10を先端がガイドワイヤGの先端に到達するまで導入する。そして、このような交互の導入作業を繰り返しながら、ガイディングカテーテル組立体10を治療対象箇所まで導入する。
【0089】
ここで、このような手技において、ガイドワイヤGを奥側へと導入する際に、ガイディングカテーテル組立体10の先端側における剛性が低下していると、ガイドワイヤGを奥側へ押し進める際にガイディングカテーテル組立体10の先端側が変形してしまいガイドワイヤGを好適に導入することが困難になるおそれがある。その点、上記のガイディングカテーテル組立体10によれば、ガイドワイヤGの導入に際し突出部71の長さを短く設定することでガイディングカテーテル組立体10の先端側の剛性を高めることができるため、当該先端側の変形を抑制しながらガイドワイヤGを好適に奥側へと導入することができる。
【0090】
(6)ガイディングカテーテル11のカテーテルシャフト14とダイレータ12のダイレータシャフト41とは必ずしも直線形状とする必要はなく、例えばこれら各シャフト14,41のうち少なくともいずれか一方のシャフトの先端側に曲げ部(屈曲部)を設けてもよい。その場合、屈曲血管に対する追従性を高めることが可能となる。
【0091】
また、ダイレータシャフト41の先端側部分の硬度を軸線方向に変化させてもよい。例えば、ダイレータシャフト41の先端側部分の硬度を先端側から基端側に向かって段階的に又は連続的に高くすることが考えられる。この場合、ダイレータシャフト41の突出部71において力の伝達性及び耐キンク性の向上を図ることができる。
【0092】
また、硬度変化させる範囲(先端側部分)としては、例えばダイレータシャフト41の先端から200mm基端側の位置までの範囲とすることが考えられる。その場合、その範囲を軸線方向に3つの領域に区画し、それら3つの領域の硬度を先端側から基端側に向かって段階的に高くすることが考えられる。かかる硬度分布は、例えば3つの領域をそれぞれ硬度の異なるチューブにより構成することで実現できる。また、この場合、上記3つの領域のうち、先端側領域についてはダイレータシャフト41の先端から80mm基端側の位置までの範囲とし、中間領域については先端側領域の基端から60mm基端側の位置までの範囲とし、基端側領域については中間領域の基端から60mm基端側の位置までの範囲とすることが考えられる。
【0093】
(7)上記実施形態では、ガイディングカテーテル11の基端側に止血コネクタ21(接続部材)を介してコネクタ43を接続したが、止血コネクタ21以外の接続部材(例えば止血機能を有しないコネクタ)を介してコネクタ43を接続してもよい。また、ガイディングカテーテル11の基端側に複数の接続部材を介してコネクタ43を接続してもよい。さらに、ガイディングカテーテル11の基端側に接続部材を介さずに直接コネクタ43を接続してもよい。
【0094】
(8)上記実施形態では、末梢血管用のガイディングカテーテルに本発明のダイレータを用いたが、心臓血管等その他の血管に用いられるガイディングカテーテルに本発明のダイレータを用いてもよい。また、本発明のダイレータは、必ずしもガイディングカテーテルに用いる必要はなく、例えばシースイントロデューサに用いてもよい。