特許第6346105号(P6346105)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6346105
(24)【登録日】2018年6月1日
(45)【発行日】2018年6月20日
(54)【発明の名称】選別装置
(51)【国際特許分類】
   B07C 5/342 20060101AFI20180611BHJP
【FI】
   B07C5/342
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-29637(P2015-29637)
(22)【出願日】2015年2月18日
(65)【公開番号】特開2016-150320(P2016-150320A)
(43)【公開日】2016年8月22日
【審査請求日】2017年3月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134751
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 隆一
(72)【発明者】
【氏名】荒尾 憲一
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 正
【審査官】 土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−161246(JP,A)
【文献】 特開2002−361181(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 5/342
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の果菜類がそれぞれ位置決め配置された複数の果菜類群を順に搬送する搬送機と、
前記搬送機の搬送路上に配設され、前記搬送機によって搬送される前記果菜類群に含まれる各果菜類の特徴を検出する検出手段と、
検出された各果菜類の特徴に基づいて、各果菜類の前記果菜類群における位置別に、前記果菜類が属するランクを特定する位置別ランク特定手段と、
前記果菜類群から仕分けるべき1又は複数の前記果菜類の前記果菜類群における位置を、前記果菜類又は前記果菜類の近傍の少なくとも一方に光を照射して仕分け作業員に指示する指示手段と、
前記検出手段より搬送下流側に設けられた各仕分け領域に前記果菜類群が到着するタイミングで、前記位置別ランク特定手段によって特定された結果に基づいて、前記指示手段へ指令信号を出力して前記光を照射させる出力手段と
前記仕分け領域よりも搬送下流側に、最初の仕分け領域まで果菜類を戻すオーバーフローラインとを備え、
前記指示手段は、前記検出手段で検出された各果菜類の特徴に応じて複数の有色光を照射することを特徴とする選別装置。
【請求項2】
前記指示手段は、前記果菜類又は前記果菜類の近傍に上方から光を照射して前記果菜類群から仕分けるべき前記果菜類の位置を指示する請求項1に記載の選別装置。
【請求項3】
前記指示手段は、前記果菜類又は前記果菜類の近傍に下方から光を照射して前記果菜類群から仕分けるべき前記果菜類の位置を指示する請求項1に記載の選別装置。
【請求項4】
前記果菜類群は、複数の果菜類の収納領域を予め設けてなる収納器内の各領域に各別に収納されている請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の選別装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の果菜類を所定の基準でそれぞれ選別する選別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トマト、梨およびりんご等の果菜類は選果場に集められ、この選果場に設置された選別装置によって、大きさ・外部等級等によって定まる複数のランク別に選別された後、箱詰め・出荷される。
【0003】
しかし、複数の果菜類を所定の基準で選別する場合には、一個単位で果菜類を選別するため、原料コンテナ(トレイ)から載せ替える手間がかかる。また、選別装置が必要となるため、コストがかかるという問題があった。
【0004】
そこで、トレイに入れられた果菜類群について果菜類の位置別にランク付けを行い、この果菜類から仕分ける果菜類の果菜類群における位置を表示器に表示させる選別装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
この選別装置は、果菜類を複数のランクに選別する場合であっても装置コストおよび設置コストを低減することができ、単位時間当たりの選別数量を向上させることができる等の種々の優れた点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−161246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、仕分け作業員は、表示器の画面と実際の果菜類群における果菜類の位置とを見比べて仕分けるべき果菜類を特定しなければならず、表示器の画面と実際の果菜類とに視線を交互に移動させながら果菜類の位置を確認する作業が必要になるため、仕分け作業員の記憶ミスなどによる選別ミスを誘発するおそれがあり、また、作業能率の向上の面でも改良の余地があった。
【0008】
本願発明は、上記の問題を解消した選別装置を提供することを技術的課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、複数の果菜類がそれぞれ位置決め配置された複数の果菜類群を順に搬送する搬送機と、
前記搬送機の搬送路上に配設され、前記搬送機によって搬送される前記果菜類群に含まれる各果菜類の特徴を検出する検出手段と、
検出された各果菜類の特徴に基づいて、各果菜類の前記果菜類群における位置別に、前記果菜類が属するランクを特定する位置別ランク特定手段と、
前記果菜類群から仕分けるべき1又は複数の前記果菜類の前記果菜類群における位置を、前記果菜類又は前記果菜類の近傍の少なくとも一方に光を照射して仕分け作業員に指示する指示手段と、
前記検出手段より搬送下流側に設けられた各仕分け領域に前記果菜類群が到着するタイミングで、前記位置別ランク特定手段によって特定された結果に基づいて、前記指示手段へ指令信号を出力して前記光を照射させる出力手段と
前記仕分け領域よりも搬送下流側に、最初の仕分け領域まで果菜類を戻すオーバーフローラインとを備え、
前記指示手段は、前記検出手段で検出された各果菜類の特徴に応じて複数の有色光を照射することを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、前記指示手段は、前記果菜類又は前記果菜類の近傍に上方から光を照射して前記果菜類群から仕分けるべき前記果菜類の位置を指示することを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、前記指示手段は、前記果菜類又は前記果菜類の近傍に下方から光を照射して前記果菜類群から仕分けるべき前記果菜類の位置を指示することを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、前記果菜類群は、複数の果菜類の収納領域を予め設けてなる収納器内の各領域に各別に収納されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明では、位置別ランク特定手段によって特定された結果に基づいて、仕分けるべき前記果菜類又は前記果菜類の近傍の少なくとも一方に光を照射するため、仕分けるべき果菜類を仕分け作業員に直接指し示して指示することができる。
【0014】
このため、仕分け作業員は仕分けるべき果菜類の果菜類群における位置の指示内容と、実際の果菜類群における果菜類の位置とを見比べる動作が不要になり、指示内容が仕分け作業員にとって直感的に分かり易くなり、箱詰作業の作業効率を向上させることができると共に作業ミスを減少させて仕分け精度を向上させることができる。
【0015】
請求項2の発明では、前記指示手段は、前記果菜類又は前記果菜類の近傍に上方から光を照射して前記果菜類群から仕分けるべき前記果菜類の位置を指示するため、仕分けるべき果菜類を識別する光によって仕分けるべき果菜類を直接的に確認することができる。
【0016】
請求項3の発明では、前記指示手段は、前記果菜類又は前記果菜類の近傍に下方から光を照射して前記果菜類群から仕分けるべき前記果菜類の位置を指示するため、仕分けるべき果菜類を下方から光を照射して仕分けるべき果菜類を直接的に確認することができる。
【0017】
請求項4の発明では、前記果菜類群は、複数の果菜類の収納領域を予め設けてなる収納器内の各領域に各別に収納されているため、複数の果菜類の位置決め配置を短時間で容易に行うことができる。また、かかる収納器を使用することによって、収納器内の果菜類の位置を容易に判別することができ、位置別ランク特定手段は果菜類群における果菜類の位置を容易に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態に係る選別装置を模式的に示す平面図である。
図2】本発明の実施の形態に係る選別装置の指示手段を模式的に示す平面図である。
図3】本発明の実施の形態に係る選別装置の指示手段から光を照射している状態を模式的に示す平面図であって、(a)は果菜類に直に光を照射している図であり、(b)は果菜類の近傍に光を照射している図である。
図4】本発明の他の実施の形態に係る選別装置を模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本願発明を具体化した実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
1.選別装置の概要
選別装置は、複数の果菜類がそれぞれ位置決めされた状態で配置された複数の果菜類群を順に搬送する搬送機と、搬送機に付設される検出手段、位置別ランク特定手段、指示手段および出力手段と、これらを総括的に制御する制御手段を備えている。
【0021】
搬送機の搬送路上に、搬送機によって搬送された果菜類群に含まれる各果菜類の特徴を検出する検出手段が配置されている。検出手段としては、後述する構成のものには限られず、例えば、モノラル又はカラーの撮像器を用いることができ、撮像器によって、果菜類の輪郭、色等の特徴を得ることができる。また、例えば、投光器と、投光器から照射され果菜類からの反射光(又は透過光)に含まれる所定波長の強度の減衰によって、糖度・酸度等の特徴を検出する。
【0022】
位置別ランク特定手段は、検出された各果菜類の特徴に基づいて、各果菜類の果菜類群における位置別に、予め設定された複数のランクを基準にして果菜類が属するランクを特定する。
【0023】
指示手段は、果菜類群に含まれる各果菜類を複数のランク別に仕分けるために、搬送路の検出手段より下流側に設定された複数の仕分け領域に対応して、果菜類群から仕分けるべき1又は複数の果菜類の果菜類群における位置を指示するものであって、仕分け領域において、果菜類群から仕分けるべき1又は複数の果菜類の果菜類群における位置を、果菜類又は果菜類の近傍の少なくとも一方に光を照射することによって、仕分け作業員に仕分けるべき果菜類を知らせる。
【0024】
また、出力手段は、果菜類群が各仕分け領域に位置するタイミングで、位置別ランク特定手段によって特定された結果に基づいて、仕分け領域で仕分けるべきランクの果菜類の果菜類群における位置を指示させる指令を、対応する指示手段へそれぞれ出力する。
【0025】
なお、果菜類群は、複数の果菜類を、複数の領域が設けられた収納器(トレイ)の各領域に各別に収納することにより構成されている。
【0026】
2.選別装置の具体的な内容
果菜類aの仕分け選別を行う基準は、果菜類の外部特徴(重量等の階級要素、色や傷等の外観の等級要素)、および果菜類の内部品質(糖度,酸度等の等級要素)である。本例では、「サイズ(大きさ)」等をL、M、Sの階級区分に定めると共に、「糖度」や「内部及び外観の傷」等を秀、優、良の等級区分に定め、9等階級区分に果菜類の仕分け選別を行う。
【0027】
本実施の形態の選別装置では、果菜類aの「外観の傷」等に関して作業員が目視で選別を行って得られた選別情報、および果菜類aの「サイズ」および「糖度」等に関して検出器31,32(検出手段)が選別を行って得られた選別情報に基づいて、指示器42(指示手段)が仕分け作業員に対して9等階級区分の仕分け作業の指示を行う。
【0028】
図1は本実施の形態に係る選別装置を模式的に示す平面図であり、図2は本実施の形態に係る選別装置の指示手段を模式的に示す平面図である。図中の符号1はトマト又はりんご等、複数の果菜類aが収容されるトレイ2を搬送する搬送路に設置された搬送用コンベア(搬送機の一例)であり、31は外部特徴検出器、32は内部品質検出器、4は選別ランクを記憶する記憶部を有する位置別ランク特定手段としての仕分け制御器、41は作業員P1の操作端末、42は指示器(図2参照)である。そして、操作端末41および検出器31,32から仕分け制御器4の記憶部に選別情報が入力され、仕分け制御器4において選別情報を用いて9選別等階級区分に仕分け処理が行われた後、仕分け制御器4から指示器42に向けて仕分け指令信号が出力される。
【0029】
また、本例では、搬送用コンベア1として、複数のローラおよび駆動ローラを適宜の間隔で設けたローラコンベアが用いているが、ベルトコンベア等の他のコンベアであってもよい。
【0030】
搬送用コンベア1上には、複数の箱状のトレイ2が適宜の間隔で載置され、各トレイ2は搬送用コンベア1によって上流から下流へ順に搬送される。各トレイ2には、例えば5行3列で碁盤状に仕切られた果菜類aの載置部が設けられ、各載置部にはそれぞれ果菜類aが載置される。
【0031】
操作端末41のある手選部では、果菜類aの「外観の傷」等に関して作業員が目視で選別を行い、操作端末41を利用してトレイ2の各載置部上にある果菜類aの「外観の傷」等に基づく等級を手入力し、当該手入力信号を仕分け制御器4に送信する。なお、後述する内部品質検出器32での等級検出結果と、手入力された等級検出結果とを比較して、仕分け制御器4において低等級の結果の方が採用される。また、トレイ2(特に各載置部)は、透明素材等の光を透過する素材製のものになっていて、トレイ2の下方には鏡を配置して、作業者が果菜類a下面側の外部特徴も確認できるように構成している。
【0032】
外部特徴検出器31は、モノラル又はカラーの撮像器であり、当該撮像器によって、果菜類aの外観(輪郭)、色等の特徴を得ることができる。外部特徴検出器31は、後述のようにトレイ2側をXY方向に移動しながらトレイ2内の果菜類aの外観(輪郭)、色等の特徴を検出する。
【0033】
内部品質検出器32は、例えば、トレイ2を搬入させる搬入口およびトレイ2を搬出させる排出口を有する遮光性の筐体内において、トレイ2の載置部に置かれた果菜類aに対して、発光体から果実に光を投射し、果菜類aを挟んで上下に設けられる光センサで果菜類a内で拡散反射された反射光を検出して、果菜類aの糖度や内部品質(空洞等の有無)を求める構成となっている。なお、トレイ2の各載置部には貫通孔を形成している。当該貫通孔は光センサが反射光を検出するのに利用される。なお、内部品質検出器32としての光センサは反射型に限らず、透過型でもよいことは言うまでもない。また、内部品質検出器32も、後述のようにトレイ2側をXY方向に移動しながらトレイ2内の果菜類aの糖度を検出する。
【0034】
図2に示すように、指示器42は、碁盤状に仕切られたトレイ2の載置部に対応してLED光源部42aが5行3列で配置され、後述する仕分け領域7(図1参照)に搬送されてきたトレイ2に上下方向で相対向するように、例えば仕分け領域7の上方に配置されている。
【0035】
次に、本実施の形態に係る選別装置による仕分け作業について説明する。
【0036】
(1)目視による選別
まず、操作端末のある手選部において、果菜類aの「外観の傷」等に基づき作業員P1が目視により判断して選別を行い、操作端末41に等級検出結果を手入力する。
【0037】
(2)検査器による選別等
次に、果菜類aの「サイズ」、「糖度」及び「内部品質」に基づいて検出器31,32によって選別を行う。外部特徴検出器31自体は固定式であるが、トレイ2が筐体内に搬送されると、図1の矢印Aで示すように、トレイ2の碁盤状に仕切られる行列の間隔に合わせてトレイ2側をXY方向に矩形波状に移動させてトレイ2内の全ての果菜類aの外観(輪郭)、色等の特徴を一個ずつ検出する。また同様に、内部品質検出器32自体も固定式であるが、トレイ2が筐体内に搬送されると、図1の矢印Aで示すように、トレイ2の碁盤状に仕切られる行列の間隔に合わせてトレイ2側をXY方向に矩形波状に移動させてトレイ2内の全ての果菜類aの糖度や内部品質等を一個ずつ検出する。
【0038】
なお、搬送路の各検出器31,32より下流には、搬送用コンベア1で搬送されるトレイ2の有無を検出するために、光センサ等を備えた複数のセンサが設けられ、各センサは、トレイ2を検出する度に、検出信号を仕分け制御器4に送信するようになっている。また、搬送用コンベア1の一方側であって、各センサより少し下流の位置には、複数の仕分け領域7の近傍には作業台8がそれぞれ配置してあり、作業台8上には箱詰め用の箱(図示せず)が載置されている。
【0039】
(3)仕分け作業
次に、仕分け制御器4において9等階級区分に果菜類aを仕分け選別した結果を仕分け指令信号として指示器42に送り、この信号を受けた指示器42が仕分け対象となる果菜類aを仕分け領域7の仕分け作業員P1に知らせて仕分け作業が行われる。仕分け作業員P1への指示の仕方としては、9等階級区分を青色、黄色、赤色等の色で識別表示する有色光を仕分け領域7の上方にあるLED光源部42aから果菜類aに照射し、図3(a)に示すように仕分け対象となる果菜類aの周囲に有色光を当てたり、図3(b)に示すように仕分け対象となる果菜類aの近傍箇所に有色光を当てたりして、有色光による識別によって仕分け対象となる果菜類aを仕分け作業員に知らせることが挙げられる。
【0040】
図3(a)(b)中のハッチング部分は、仕分け対象の果菜類aを識別する光が当たっている箇所Lを示している。指示器42は、仕分け領域7の上方に配置してもよいが、仕分け領域7の下方に配置して、仕分け領域7に到着したトレイ2の下方から各載置部に向けて光を照射するように構成してもよい(トレイ2の下方からLEDでトレイ2の載置部に向けて光を照射して仕分け対象となる果菜類aをライトアップさせる構造にしてもよい)。この場合、トレイ2は透明素材等の光を透過する素材製のものを採用すれば足りる。また、プロジェクション方式により仕分け対象となる果菜類aを指し示す表示デバイスがトレイ2に搭載される構造にしてもよい。なお、図1中の黒塗りの円形状は、当該仕分け領域7において仕分けられるべき果菜類aを示している。
【0041】
作業台8には、仕分け作業員がそれぞれ配置されるようになっており、各仕分け作業員は、搬送用コンベア1によってトレイ2が搬送される度に、指示手段によって照らし出される果菜類aをトレイ2から取り出し、作業台8上で箱詰めされる。
【0042】
なお、トレイ2を識別するために、バーコードやIDカード等をトレイ2に貼付け、トレイ2の識別情報にトレイに収容される個々の果菜類の判定情報を記憶させておき、トレイ2の特定およびトレイに収容された果菜類aの判定情報(外部特徴、内部品質)の特定を可能にし、また、箱詰め時や後述するオーバーフローライン等でのトレイ2の識別に使用することもできる。
【0043】
また、搬送用コンベア1のうちの仕分け領域よりも下流側には搬出ライン5およびオーバーフローライン6が設けられており、トレイ2内の果菜類aの仕分けが終了すると、空になったトレイ2はそのまま搬出ライン5を通って搬出されるが、搬出ライン5上のトレイ2に果菜類aが残っていれば、搬出ライン5の途中からオーバーフローライン6に移されて最初の仕分け領域まで戻される。なお、図1中の符号9はトレイ2のアキューム部である。
【0044】
3.他の実施の形態
図4は他の実施の形態に係る選別装置を模式的に示す平面図である。図4に示すように、本実施の形態では、アキューム部9が設けられておらず、また、トレイ2が搬出ライン5上を間欠的に搬送されてトレイ2の停止時に指示器42からの指示によって仕分けが行われる点が先の実施の形態と異なる。なお、先の実施の形態と共通する構成については、同符号を付すことによりその説明を省略する。
【0045】
なお、本願発明における各部の構成は図示の実施の形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 搬送用コンベア
2 トレイ
4 仕分け制御器
5 搬出ライン
6 オーバーフローライン
7 仕分け領域
8 作業台
9 アキューム部
31 外部特徴検出器
32 内部品質検出器
41 操作端末
42 指示器
42a LED光源部
A 矢印
a 果菜類
L 光が当たっている箇所
P1 作業員
P2 仕分け作業員
図1
図2
図3
図4