(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、エネルギー枯渇による代替輸送手段としてエコカーの開発が盛んに行われている。エコカーとしては、代表的にハイブリッド車(Hybrid Vehicle)、電気自動車(Electric Vehicle)、水素燃料電池自動車(Fuel Cell Electric Vehicle)などがあるが、これらのエコカーは、エンジンが作動する方式ではないので、従来の内燃機関車両とは異なり、走行時にエンジンの騒音などが発生しない。したがって、このようなエコカーについては周辺の歩行者保護のための法律の制定が準備中にあり、これらの法律の制定と関連したエコカーの仮想作動サウンド発生システムの研究開発が必要な実情である。
【0003】
つまり、ハイブリッド車、電気自動車、水素燃料電池自動車などのエコカーは、ガソリン車とディーゼル車から発生するエンジン特有の音が発生しないため、車が歩行者に向かって接近したり路地や屋内駐車場のような場所で歩行者が車を認知できず、事故が発生したりして、車の騒音が発生しないため運転者も車の始動状態、あるいは車の現在の状態について認知しにくい問題がある。
【0004】
それだけでなく、電気自動車や水素燃料電池自動車のようにエネルギーを充電する必要があるシステムの車では、充電器に接続して充電する場合、充電が開始されたか否か、または完了したか否かを分かりづらく、バッテリーの放電または燃料不足によるリスクについて運転者が認識することができる車両の情報が不足して、使用するには非常に不便な問題がある。
【0005】
これらの問題を解決するために、最近ではエコカーにおいて仮想のエンジン音を発生させる装置が開発されているが、現在開発されている仮想のエンジン音発生装置は、単に車の走行に伴うエンジン類似音を発生させる程度であり、歩行者や運転手に様々な機能が提供できず、車の現在の状態についての情報提供などが不足して、依然としてその技術レベルが低い。
【0006】
特に、従来のエンジン類似音の出力装置は一定の速度以上の場合、出力音を減少させるフェードアウト機能を実行するが、フェードアウト機能は車両の速度に単純比例したり車両の速度が一定速度を越えた後一定時間が経過すると一概に音響出力を遮断する方式(
図1参照)を取っている。また、このような方式の場合、フェードアウト機能の速度範囲付近で頻繁な速度変化、すなわち道路の停滞などによって車両が走行と停車両の状態を繰り返す停滞状態時に仮想警告音の頻繁なオン/オフ状態発生によって歩行者、運転者乃至搭乗者に不快感乃至不安感を与える問題点を伴った。
【0007】
また、車両の速度に一対一対応する音響出力で実際の車両作動音と相当な乖離感が生じた。
【0008】
先行技術としては、韓国登録特許第10−985767号などがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、従来技術の問題点を解決するために発明したもので、本発明の目的は、実際の運転の加減速度の状況を反映可能で迅速な音響出力と共に周波数帯域別音響組合せを可能にして、より実際に近似する作動音の出力を可能にする車両サウンドジェネレーター装置及びこの制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、車両の作動状態を感知する車両状態感知部と、車両の作動状態に応じて出力されることができる多数の作動音が音源データ形態で格納される音源格納部と車両の速度に対して前記作動音の音圧またはピッチを調整するシフティングファクターを含むベロシティシフティングプロファイルを格納する基準データ格納部を含む格納部と、前記音源格納部に格納された作動音中いずれか一つ以上を選択して出力される音源を調整再生する音源再生部と、前記音源再生部によって調整再生される作動音を増幅させる音源増幅部と、前記音源増幅部で増幅された増幅作動音を出力する音響出力部と、前記車両状態感知部の感知信号の印可を受けて、印可を受けた感知信号により前記作動音を調整変更する方式で各々異なるように再生されるように前記音源再生部を動作制御する制御部と、を含み、前記車両状態感知部は、車両速度を感知して、車両速度に対応して前記ベロシティプロファイルから該当シフティングファクターを算出して、前記作動音の音圧またはピッチを前記制御部が調整出力することを特徴とする車両サウンドジェネレーター装置を提供する。
【0011】
前記車両サウンドジェネレーター装置において、前記ベロシティシフティングプロファイルは、車両速度に対して作動音の音圧またはピッチを調整するシフティングファクターを備えて、前記ベロシティシフティングプロファイルは、車両速度を区間別に分けて車両速度区間の区間境界速度に対するシフティング境界ノードのシフティングファクターを含み、前記車両速度区間内に対するシフティングファクターは、前記ベロシティシフティングプロファイル上の以前ステップでの車両速度に対するシフティングファクターを有する以前シフティングノード及び該当車両速度区間の前後区間境界速度中いずれか一つの区間境界速度に対するシフティング境界ノードから算出されてもよい。
【0012】
本発明の他の一面によると、本発明は、前記車両サウンドジェネレーター装置を提供する提供ステップと、車両の速度を感知する感知ステップと、前記感知ステップで感知された車両速度と格納部の基準データ格納部に格納されるベロシティシフティングプロファイルから車両速度に対応するシフティングファクターを算出するシフティングファクター算出ステップと、前記シフティングファクター算出ステップで算出されたシフティングファクターと前記作動音から車両速度によりシフティング調整されたシフティング作動音を音響出力部を介して出力する調整出力ステップと、を含むことを特徴とする車両サウンドジェネレーター装置制御方法を提供する。
【0013】
前記車両サウンドジェネレーター装置制御方法において、前記ベロシティシフティングプロファイルは、車両速度に対して作動音の音圧またはピッチを調整するシフティングファクターを備えて、前記ベロシティシフティングプロファイルは、車両速度を区間別に分けて車両速度区間の区間境界速度に対するシフティング境界ノードのシフティングファクターを含み、前記車両速度区間内に対するシフティングファクターは、前記ベロシティシフティングプロファイル上の以前ステップでの車両速度に対するシフティングファクターを有する以前シフティングノード及び該当車両速度区間の前後区間境界速度のうち後区間境界速度に対するシフティング境界ノードから算出されて、前記シフティングファクター算出ステップは、前記感知ステップで感知された車両速度を確認する速度確認ステップ(S31)と、前記速度確認ステップで確認された車両速度から該当車両速度区間を確認する速度区間確認ステップ(S33)と、以前車両速度に対応するシフティングノードと、前記速度区間確認ステップ(S33)で確認された該当車両速度区間の区間境界速度のうち後区間境界速度に対するシフティング境界ノードから、該当車両速度に対するシフティングノードを設定する速度区間該当シフティングノード設定ステップ(S35)と、前記該当車両速度に対するシフティングノードから該当シフティングファクターを算出するシフティングファクター算出ステップ(S37)と、を含んでもよい。
【0014】
前記車両サウンドジェネレーター装置制御方法において、前記速度区間該当シフティングノード設定ステップ(S35)は、以前車両速度に対するシフティングノードを確認する以前シフティングノード確認ステップ(S351)と、前記該当車両速度区間の区間境界速度中いずれか一つの区間境界速度に対するシフティング境界ノードを確認する区間境界シフティングノード確認ステップ(S353)と、前記以前シフティングノードと前記いずれか一つの区間境界シフティングノードから現在該当車両速度に対するシフティングノードを算出する該当車両速度シフティングノード算出ステップ(S355)と、を含んでもよい。
【0015】
前記車両サウンドジェネレーター装置制御方法において、前記以前ステップでの車両速度(vt−1)と前記現在車両速度(vt)から車両の現在加速度(at)を算出する加速度確認ステップ(S3531)と、前記現在加速度(at)が0以上であるか否かを判断する加減速判断ステップ(S3535)と、前記加減速判断ステップで前記現在加速度が0以上である場合、区間境界シフティングノードは該当車両速度のうち後区間境界速度に対するシフティングノードと設定されることを特徴とする後区間境界シフティングノード設定ステップ(S3537)と、を含んでもよい。
【0016】
前記車両サウンドジェネレーター装置制御方法において、前記加減速判断ステップで前記現在加速度が0未満である場合、区間境界シフティングノードは該当車両速度のうち前区間境界速度に対するシフティングノードと設定されることを特徴とする前区間境界シフティングノード設定ステップ(S3539)と、を含んでもよい。
【0017】
前記車両サウンドジェネレーター装置制御方法において、車両が内燃機関エンジン車両である場合、前記制御部は、車両の速度が0km/h以上である場合、前記車両サウンドジェネレーター装置をオン(ON)作動させて、車両の感知部に含まれるRPMセンサーからの信号を前記格納部に格納される事前設定値と比較して前記車両サウンドジェネレーター装置のオン/オフ作動を制御してもよい。
【0018】
前記車両サウンドジェネレーター装置制御方法において、車両がハイブリッド車である場合、前記制御部は、車両の速度が0km/h以上であって車両が内燃機関エンジンモードでない場合、前記車両サウンドジェネレーター装置をオン(ON)作動させてもよい。
【0019】
前記車両サウンドジェネレーター装置制御方法において、前記制御部は、車両の速度が0km/h以上であるが車両が内燃機関エンジンモードである場合、前記車両サウンドジェネレーター装置をオフ(OFF)作動させて、車両の感知部に含まれるインヒビターセンサーから変速機モードが前記格納部に格納される事前設定変速モードより高い段数をなし、車両の感知部に含まれる車速センサーからの信号が前記格納部に格納される事前設定速度より速く、車両の感知部に含まれるRPMセンサーからの信号が前記格納部に格納される事前設定値より小さい場合、前記制御部は、車両が下り坂走行をしていると判断して、前記車両サウンドジェネレーター装置のオン作動を制御してもよい。
【0020】
前記車両サウンドジェネレーター装置制御方法において、前記制御部は、前記調整出力ステップで出力される音響出力信号を前記格納部に格納される基準音響出力信号と比較して前記ベロシティシフティングプロファイルを調整する補正ステップ(S50)をさらに含んでもよい。
【0021】
前記車両サウンドジェネレーター装置制御方法において、前記ベロシティシフティングプロファイルは、車両速度を区間別に分けて車両速度区間の区間境界速度に対するシフティング境界ノードのシフティングファクターを含み、前記補正ステップ(S50)は、前記調整出力ステップで出力される音響出力信号を感知する出力感知ステップ(S51)と、前記出力感知ステップで取得した音響出力信号を前記基準音響出力信号と比較する出力基準比較ステップ(S53)と、前記音響出力信号が前記基準音響出力信号の基準を満たすか否かを判断する適合性判断ステップ(S55)と、前記適合性判断ステップ(S55)で前記音響出力信号が前記基準音響出力信号の基準を満たさないと判断する場合、前記格納部に格納されるシフティング境界ノード移動値で前記シフティング境界ノードを前記ベロシティシフティングプロファイル上で位置調整するノード位置調整ステップ(S57)と、を含んでもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、車両の様々な作動状態を感知して、感知された車両作動状態に応じて種々の作動音を再生したりまたは互いに異なる再生方式で可変ピッチ乃至ミキシングを介して作動音を再生することによって、車両作動状態に応じてより躍動感ある作動音を運転者及び歩行者に伝達できる。これにより歩行者の安全をより確保することができると共に、運転者に対して安全運行を誘導できる効果がある。
【0023】
また、車両速度及び一定速度範囲以上の速度進入経過時間を考慮してフェードアウト機能を実行することによって、フェードアウト機能の実現時頻繁な速度変化によって発生する不快感乃至不安感の発生を防止することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態による光学分析用セルについて詳述する。先ず、各図面の構成要素に参照符号を附すに際して、同じ構成要素に対しては、たとえ他の図面の上に表示されていてもできる限り同じ符号を附していることに留意されたい。また、本発明を説明するに当たって、関連する公知構成又は機能についての具体的な説明が本発明の要旨を余計に曖昧にする虞があると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0026】
本一実施例に係るエコカーサウンドジェネレーター装置は、車両の作動状態に応じて様々な作動音または再生方式を適用して、より躍動感があって安全な仮想作動サウンドを発生させて運転者及び歩行者に提供する装置として、車両状態感知部10と、音源格納部31及び基準データ格納部35を含む格納部30と、音源再生部50と、音源増幅部60と、音響出力部70と、制御部20と、を含む。
【0027】
車両状態感知部100は、車両作動状態を感知するための構成で、これを介して感知された車両作動状態に応じて様々な作動音を発生させることができるため、車に対する様々な作動状態を感知するように構成されることが好ましい。例えば、車両状態感知部10は、インヒビタースイッチ11と車速センサー13とブレーキセンサー15とRPMセンサー17を含む。
【0028】
インヒビタースイッチ11は、車両の変速機の変速レンジを感知して出力して、車速センサー13は、車両の運行速度を感知して、ブレーキセンサー15は、運転者の制動ブレーキペダルの位置を介して制動意志を確認しようとブレーキペダルの位置を感知出力して、RPMセンサー17は、エンジンのエンジン回転速度を感知出力する。この他にも車両の始動ボタンと、車両の動力生成手段である電気モーターの出力トルクを感知するトルクセンサーと、運転者の車両加速の可否を確認しようと加速ペダルの位置を感知出力する加速ペダル位置センサーと、ハイブリッド乃至電気自動車のようなエコカーの動力エネルギーの充電状態を感知するためのバッテリー感知センサーと、車両に別途の充電コネクター(図示せず)が備えられる場合、充電コネクターとの連結の可否を確認するための充電ケーブル連結感知部と、を含んでもよい。その他に車両の作動レディー(READY)状態、電気モーター作動スピード及び車両の走行速度などの各種車両作動状態を感知するように構成され得る。
各々の作動状態は、各々別途のセンサー等を介して感知するように構成されて、ここで感知された各々の作動状態を介して車両の速度、加速度などが判断できて、これを利用して現在の作動状態により適合した形態の作動音を発生させることができる。
【0029】
格納部30は音源格納部31を含む。音源格納部31は、車両の作動状態に応じて出力され得る種々の作動音を音源データ形式で格納する構成を取るが、本発明の音源格納部31に格納される音源は、周波数帯域別音源を含む。すなわち、音源格納部31は、高周波音源格納部315と、中周波音源格納部313と、低周波音源格納部311と、を含み、各々高周波音源格納部315と、中周波音源格納部313と、低周波音源格納部311には該当周波数帯域の音源が格納される。ここで、低周波数帯域は、略1000Hz未満の周波数帯域に、中周波数帯域は、略1000Hz乃至3000Hz未満の周波数帯域に、そして高周波数帯域は、略3000Hz以上の周波数帯域に設定されるが、設計仕様により帯域の調整が行われてもよい。
【0030】
また、本実施例で具体的に図示されることはなかったが、各周波数帯域で各走行状態別の音源がさらに備えられてもよい。例えば、車両のエンジン始動音、エンジン始動時発生するエンジン始動音及び車両の走行時発生する走行音、特に車両の20〜30km/h低速走行状態で発生するエンジンの軽加速走行音乃至エンジンの急加速時発生する急加速走行音及びブレーキの突然の作用による急制動時発生する急制動走行音のような作動音が周波数帯域別に格納されてもよく、車両状態感知部で得られるブレーキ作動状態急加速状態などの判断により様々な音源が適用されてもよい。本実施例では、各周波数帯域の基本音源が活用される場合を中心に説明する。
【0031】
本発明の格納部30は、基準データ格納部35をさらに含み、基準データ格納部35には本発明のベロシティプロファイルのデータを含む。ベロシティプロファイルは、音源格納部31に格納された周波数帯域別に低周波、中周波、高周波音源に対して車両の速度に応じた音圧及びピッチシフティングのためのシフティングファクターを線図化したマップデータである。
ベロシティプロファイルの一例が
図2に図示される。X軸は速度をY軸は音圧及び/またはピッチに対するシフティングファクターを示す。ここで、シフティングファクターは、各周波数帯域の基本音源に対するシフティング適用値を示すが、シフティングファクターは、基本音源に事前設定された関数の形態、すなわち信号処理されて各周波数帯域の基本音源を調整することができる。例えば、各車両速度に対して算出された音圧及びピッチに対する値を該当周波数帯域の音源にコンボリューション演算の形態で適用するかまたは増分演算の形態で適用してもよい等設計仕様により様々な変形が可能である。
また、
図2で各々の音圧及びピッチに対するシフティングファクターは、dB(A)及び%の単位で表示されたが、設計される事前設定信号処理方式により音圧及びピッチに対するシフティングのための比の形態で適用されてもよく、増分の該当音圧及びピッチの単位で適用されてもよい等様々な変形が可能である。
【0032】
また、本発明のベロシティプロファイルは、マップデータの形態で格納されるか、格納空間を最小化する方法を取るように事前設定された速度区間別で線形化された方式のデータで格納される。すなわち、事前設定された速度区間の前後速度に対して音圧及びピッチのシフティングのためのシフティングファクターに対する値を有する点をシフティング境界ノード(nsv)と定義して、該当区間内の速度に対するシフティングファクターは、該当速度区間前後のシフティング境界ノード(nsv)または以前速度に対するシフティングノードと該当速度区間前シフティング境界ノード(遅い速度側シフティング境界ノード)乃至該当速度区間後シフティング境界ノード(速い速度側シフティング境界ノード)を介して算出できる。
該当速度区間前シフティング境界ノードまたは該当速度区間後シフティング境界ノードのうちあるシフティング境界ノード間の選択は、該当車両が加速状態であるか減速状態であるかにより決定されてもよい。すなわち、車両状態感知部に加速度センサーが備えられた場合、直接的に車両の加速度値を活用するか、車両状態感知部に車速センサーだけが備えられた場合、以前状態の車両速度と現状態の車両速度から現在加減速状態を確認して、これから現在状態が加速状態である場合、現状態の車両速度に対するシフティングファクターを算出するための該当速度区間シフティング境界ノードとして該当速度区間シフティング後境界ノードを、そして現在状態が減速状態である場合、現状態の車両速度に対するシフティングファクターを算出するための該当速度区間シフティング境界ノードとして該当速度区間シフティング前境界ノードを選択して、以前の状態に対するシフティングノードとのインターポーレーションを介して現在車両速度に対する音圧及び/またはピッチシフティングファクターを算出することができる。
【0033】
また、本発明の格納部30は、音響格納部33をさらに備えられる。音響格納部33は、車両の充電開始状態を示す充電開始音乃至充電完了状態を示す充電完了音乃至充電必要時充電ケーブルの未連結による充電ケーブル連結要求を示す充電警告音などといった別途の警告音のような音響サウンドと、音声案内メッセージ形態の音声サウンド等が音源データ形態で格納できる。
【0034】
本発明の演算部40は、音源格納部31に格納された音源を調整するようにピッチまたは音圧のシフティング調整するためのシフティングファクターをベロシティシフティングプロファイルからシフティングノードを算出する過程上で必要な所定のインターポーレーション等の演算過程を実行する。
【0035】
音源再生部50は制御部20により動作制御されて、音源格納部31に格納されたエンジン音響を出力するための作動音中一つ以上を選択して車両の速度に対応するシフティングファクターを算出して音源の音圧とピッチをシフティング調整して出力する。本発明の音源再生部50は、音源調整部55を含み、場合により複合的音源の比較及び組合せのために音源ミキシング部51と音源比較部53をさらに備えてもよい。
【0036】
音源調整部55は、ピッチ調整部551と音圧調整部553を含み、ピッチ調整部551と音圧調整部553は、格納部30の基準データ格納部35のベロシティシフティングプロファイルから制御部20及び演算部40を介して算出された算出シフティングファクターを利用して該当周波数帯域の音源をピッチシフティング調整するか音圧シフティング調整して音源を調整する。
本発明の音源再生部50で実行される音源の音圧及び/またはピッチ調整は車両の速度に一対一対応出力する方式でなくベロシティプロファイルを介して車両の加減速状態に応じて変化する加減速状態に応じて該当速度に対するシフティングノードを算出するようにインターポーレーションを実行する時、インターポーレーションの前後シフティングノードを選択するに当たり車両の速度による可変的選択が行われることで車両速度の変化、すなわち加減速に応じた変化を即座に反映可能にすることによって、より実際化された内燃機関エンジン出力音に似せた仮想サウンドを提供することができる。
【0037】
本実施例で、音源再生部600は、音源ミキシング部610とピッチ可変部620を備えるが、音源再生部の音源ミキシング部610は、複数の音源データをミキシングして作動音を出力することができて、ピッチ可変部620は、該当作動音のピッチを可変させて可聴周波数領域での1オクターブ以上のピッチ変化を介した音響の変化を認知可能にすることができる。
本実施例で音源再生部600は、単にボリュームを変化させて作動音を出力させるか、ボリュームとピッチを同時に変化させて1オクターブ以上の周波数変化を介した認知向上をなす作動音を出力するか、また、先述した通り、音源ミキシング部51及び音源比較部53がさらに備えられる場合、複数の音源に対する比較及びミキシングを実行して制御部20乃至音響出力部70を伝達することができる。すなわち、音源ミキシング部51を利用して周波数帯域別に形成された作動音に対して算出されたシフティングファクターを適用して音源をシフティング調整するが、複数の周波数帯域別にシフティング調整された複数の音源を選定してミキシング出力してもよい。
【0038】
また、本実施例で明確に記述されなかったが、音源比較部及び/または音源ミキシング部を介して車両の速度が一定速度以上で作動する場合、ボリュームが徐々に低くなるフェードアウト(fade out)方式または車両が停止状態から出発時音源を自然に表現するためにボリュームが徐々に高くなるフェードイン(fade in)方式で音源を再生することができる。
また、急加速または急制動の音源出力方式で基本低周波数音源を基本作動音で形成して、急加速走行音の場合、周波数変更範囲を広くして強く加速している状態を示す音源をミキシングするか、急制動走行音の場合、車両の速度が減少するにつれて高周波領域から低周波領域に移動しながらボリュームを同時に減らす音源を使用して車両の減速状態を表現可能にして、急制動及び急加速状態を歩行者乃至運転者に認知可能にしてもよい。
【0039】
音源増幅部60は、音源再生部50で出力された音源の入力を受けて音響出力部70を介して運転者及び歩行者に音源を伝達するために音源再生部50で出力された音源のエネルギー成分より大きいエネルギー成分で作って外部に出力するように構成される。
【0040】
音響出力部70は、音源再生部50により再生される作動音を出力する装置であって、
図1に図示された通り作動音が歩行者に伝達できるように車両の外部に出力する外部出力部71と、作動音が運転者に伝達できるように車両の内部に出力する内部出力部73で構成され得る。このような外部出力部71と内部出力部73は再生される作動音に応じていずれか一つが選択されるか全部選択されて作動音を出力するように制御部20により動作制御され得る。
外部出力部71は、車両のボンネット内部に配置されるように装着され、車両の前方または側面に位置した歩行者または運転者に現在の車両作動状態に対する作動音を伝達して、内部出力部73は、車両の室内に別に装着されて、作動音を車両の室内空間で伝達して運転者に現在の車両作動状態に対する作動音を伝達する。
【0041】
制御部20は、車両状態感知部10により感知された様々な感知信号の印可を受けて、印可を受けた感知信号に応じて作動音の種類または再生方式が各々異なるように再生されるように音源再生部50を動作制御して、全体的なシステムの作動状態を全般的に制御する。この時、制御部20は、CAN通信部(図示せず)等のような車両通信要素を介して車両状態感知部10から感知信号の印可を受けるように構成される。
【0042】
このような構成により、本発明の一実施形態に係るエコカーサウンドジェネレーター装置は、車両の様々な作動状態を感知して、これにより、該当作動状態に適切な形態の作動音を様々な方式で出力することによって、歩行者に車両の状態を認識させて歩行者の安全を確保することができる。また、運転者に車両の現在の作動状態をより正確に認識させることができて、運転者の運転走行条件をより便利かつ安全に維持させることができる。
【0043】
一方、本発明の一実施形態に係るエコカーサウンドジェネレーター装置は、別途の作動スイッチ(図示せず)がさらに取り付けられてもよく、作動スイッチ(図示せず)は使用者によって操作されてオン/オフ作動するように構成され得る。このような作動スイッチのオン/オフシーン信号に応じて、制御部400は、音源再生部600の作動状態がオン/オフされるように動作制御することができる。すなわち、作動スイッチを車両の室内に取り付けて使用者によってオン/オフ操作可能に構成することによって、使用者は、音源再生部600をオン/オフ作動させることができる。例えば、使用者が非常に静かな状態で運転を楽しもうとすると、車両作動状態に応じて発生する作動音が再生、出力されないように作動スイッチをオフ状態に操作することができる。
【0044】
以下では図面を参照して、本発明の一実施例に係る車両サウンド制御過程(S1)を説明する。先ず、本発明の一実施例に係る車両サウンドジェネレーター装置が提供される提供ステップ(S10)が実行されるが、車両サウンドジェネレーター装置に対する説明は前記の通りであるため、重複した説明を避けるために省略する。
【0045】
その後、制御部20は、車両状態感知部10に現在の車両の状態関連情報を感知させるようにして、感知された車両状態情報の伝達を受ける感知ステップ(S20)を実行し、感知ステップ(S20)で感知確認された車両状態情報は、格納部30に格納できる。
本実施例で使用する車両状態情報は車両速度であって、制御部20と演算部40は、車速センサー13で感知された車両速度情報と格納部30の基準データ格納部35に格納されたベロシティシフティングプロファイルを利用して、現在車両走行速度に対応するシフティングファクター(SFp、SFv)を演算算出するシフティングファクター算出ステップ(S30)を実行する。図面符号‘SFp’は、ピッチに対するシフティングファクターを、図面符号‘SFv’は、ボリューム、すなわち音圧に対するシフティングファクターを示す。
【0046】
シフティングファクター算出ステップ(S30)は、速度確認ステップ(S31)と、速度区間確認ステップ(S33)と、速度区間該当シフティングノード設定ステップ(S35)と、シフティングファクター算出ステップ(S37)と、を含む。
【0047】
速度確認ステップ(S31)で制御部20は、感知ステップで感知された車両速度を確認する。すなわち、車両状態感知部10の車速センサー13で感知された後制御部20を介して格納部30に格納された車両速度のデータ情報を制御部20が活用して現在車両速度及び基準データ格納部35に格納された速度区間の基準データを確認する。
【0048】
その後、制御部20は、速度区間確認ステップ(S33)を実行して、速度確認ステップ(S33)で確認された車両の現在走行速度と速度区間の情報を比較して、現在の車両の走行速度が該当する速度区間がどの速度区間であるか否かを確認する。
【0049】
その後、制御部20は、速度区間該当シフティングノード設定ステップ(S35)を実行するが、速度区間該当シフティングノード設定ステップ(S35)で制御部20は、以前の状態、すなわち以前のステップで得られた以前車両速度に対応するシフティングノード(nsvp)と、速度区間確認ステップ(S33)で確認された該当車両速度区間の区間境界速度中いずれか一つの区間境界速度に対するシフティング境界ノード(nsvl、nsvf)から、該当車両速度に対するシフティングノードを設定する。すなわち、制御部20は、速度区間該当シフティングノード設定ステップ(S35)で以前シフティングノード(nsvp)と該当車両速度区間の区間境界速度中いずれか一つの区間境界速度に対するシフティング境界ノード(nsvl、nsvf)を設定し、以前シフティングノード(nsvp)は、以前のステップで得られた車両の速度に対して得られたシフティングノードを示して、シフティング境界ノード(nsvl、nsvf)は、事前設定された車両速度区間中現在の車両走行速度が属する車両速度区間の区間境界を示す前後速度(vl、vf)中いずれか一つの速度に対するシフティングノードを示す。ここで、区間境界速度中どの速度に対するシフティングノードを選択するか否かは車両の加速度から選択される方法を取ってもよい。
【0050】
図面に図示された通り、速度区間該当プロファイルノード設定ステップ(S35)は、以前シフティングノード確認ステップ(S351)と、区間境界シフティングノード確認ステップ(S353)と、該当車両速度シフティングノード算出ステップ(S355)と、を含む。
【0051】
以前シフティングノード確認ステップ(S351)で制御部20は、以前車両速度に対するシフティングノードを確認し、区間境界シフティングノード確認ステップ(S353)で制御部20は、該当車両速度区間の区間境界速度中いずれか一つの区間境界速度(vlまたはvf)に対するシフティング境界ノード(nsvlまたはnsvf)を確認し、該当車両速度シフティングノード算出ステップ(S355)で制御部20は、以前シフティングノード(nsvp)といずれか一つの区間境界シフティングノード(nsvlまたはnsvf)から現在該当車両速度に対するシフティングノード(nsv)を算出する。
【0052】
この時、区間境界シフティングノード確認ステップ(S353)は、様々な方式が使用でき、図面に図示された通り実行されてもよい。すなわち、区間境界シフティングノード確認ステップ(S353)は、加速度確認ステップ(S3531)と、加減速判断ステップ(S3535)と、後区間境界シフティングノード設定ステップ(S3537)と、前区間境界シフティングノード設定ステップ(S3539)と、を含む。
【0053】
先ず、制御部20は、加速度確認ステップ(S3531)を実行して車両の加速度を確認する。すなわち、制御部20は、以前ステップでの車両速度(vt−1)と前記現在車両速度(vt)から車両の現在加速度(at)を算出できて、頻繁なフラクチュエーションを防止するよう、それ以前ステップでの車両速度(vt−2)が利用されてもよい等様々な算出方法が使用できる。また、場合により車両加速度センサーが使用される場合から直接感知された加速度信号が活用されてもよいことは明白である。
【0054】
その後、制御部20は、加減速判断ステップ(S3535)を実行するが、加減速判断ステップ(S3535)でステップ(S3531)で得られた加速度を利用して現在の車両の走行状態が加速状態(乃至定速走行状態)であるかまたは減速状態であるかを判断する。すなわち、制御部20は、現在車両加速度(at)が0以上であるか乃至0未満であるかを判断する。
【0055】
その後、ステップ(S3535)で制御部20が、現在の加速度(at)は0以上であると判断した場合、後区間境界シフティングノード設定ステップ(S3537)が実行されて、ステップ(S3535)で制御部20が、現在の加速度(at)は0未満であると判断した場合、前区間境界シフティングノード設定ステップ(S3539)が実行される。
【0056】
後区間境界シフティングノード設定ステップ(S3537)で制御部20は、加減速判断ステップで現在の加速度が0以上である場合、加速状態と見なして区間境界シフティングノードを該当車両速度中後区間境界速度に対するシフティングノードに設定して、前区間境界シフティングノード設定ステップ(S3539)で制御部20は、減速判断ステップで前記現在の加速度が0未満の場合、減速状態と見なして区間境界シフティングノードを該当車両速度中前区間境界速度に対するシフティングノードに設定する。
【0057】
すなわち、図面を参照して加速状態である場合を例に挙げて説明すると、先ず初期状態、すなわち車両が停止した状態は、初期値として図面符号Aで指示されるシフティングノードが格納部30の基準データ格納部35に格納されることができる。この他にも、ベロシティシフティングプロファイルは、速度区間を0〜10km/h、10〜20km/h、20〜30km/h、30〜40km/hに設定して、これに対する速度区間に対するシフティング境界ノードが●のポイントで図示される。
【0058】
先ず、ピッチシフティングファクターを基準に説明するが、これは音圧シフティングファクターに対しても同じ方式で適用される。
【0059】
t=t1の場合、得られた車両速度(DATA♯1)に対する速度区間が確認されて、該当速度区間に対する区間境界速度(vl=0km/h、vf=10km/h)が確認される。
t=t0の場合、車両が停止状態で、以後走行始動を介して加速状態であることが確認されることによって、制御部20は後の区間境界速度に対応するシフティングノードである後区間境界シフティングノード(B)を該当区間境界シフティングノード(nsvf)に設定して、これからシフティングノード(A)と区間境界シフティングノード(B)を結ぶ線分上でシフティングノード(A+1)を算出する。すなわち、制御部20及び演算部40は、インターポーレーションを介してt=t1でのシフティングノード(A+1)を導き出す。
t=t2の場合、以前車両速度に対する以前シフティングノード(A+1)という点を除いては、得られた車両速度(DATA♯2)に対する速度区間に対しても同様の過程を経てシフティングノード(A+1)と区間境界シフティングノード(B)からシフティングノード(A+2)を設定することができる。
【0060】
一方、t=t3の場合、得られた車両速度(DATA♯3)に対する速度区間が確認されて、該当速度区間に対する区間境界速度(vl=10km/h、vf=20km/h)が確認される。t=t3の場合、車両が走行状態であり、以後走行始動を介して加速状態であることが確認されることによって、制御部20は、後の区間境界速度に対応するシフティングノードである後区間境界シフティングノード(C)を該当区間境界シフティングノード(nsvf)に設定して、これから以前シフティングノード(A+2)と区間境界シフティングノード(C)を結ぶ線分上で新しいシフティングノード(B’)を導き出すことができる。
すなわち、従来の車両速度に一対一対応マッピング方式を使用することなく、区間別シフティングノードデータを提供してインターポーレーションを介して以前シフティングノードと該当区間境界シフティングノードから新しいシフティングノードを算出する方法を取って、制御部20はより実際に近いピッチ乃至音圧調整ができた音源を介して実際に近い音響出力が可能である。
【0061】
言い換えると、例えば車両の車両速度を感知する周期が略最大10ms単位で受信可能である時、40km/hまでの速度到達まで基準データ格納部35に格納されたシフティングノードをそのままついて行くシフティングが行われる場合、略合計400回のデータ収集が必要で、これには物理的に4秒の時間が必要であり、本実施例ではこれを通常の運転者が走行をゆっくり始める正常状態と設定する。しかし、運転者が急加速を進行して40km/hに到達する時間が正常状態の1/10と速くなると、入力される速度データの間隔は広くなって40km/h到達まで入力されるデータの個数が急激に減る。
本発明は、入力されるデータ、すなわち車両速度情報に対して該当車両速度が属する速度区間を分けて、これに対応する変曲点のようなシフティングノードを提供して、これをインターポーレーションを介して算出する方法を取って、車両の速度により可変されるシフティング線図の導き出しが可能なベロシティシフティング線図及び演算過程を利用することによって、単に一対一マッチングされるシフティング線図ではなく、車両の急加速及び急制動を反映する可変的な音圧及びピッチシフティングを可能にして、これによって窮極的に実際のエンジン音に似せて歩行者乃至運転者に感知される仮想サウンドの質感が向上する。
【0062】
前記のようなシフティングファクターが算出された後、制御部20は、シフティングファクター算出ステップ(S30)で算出されたシフティングファクター(SF;SFp、SFv)を利用して音源再生部の音源調整部55で必要な周波数帯域の作動音の音源に対して音圧乃至ピッチを調整して音響出力部70に伝達する。これによって、所定の音響出力過程を実行することで歩行者及び/または運転者の注意を促して車両走行状態認知を可能にすることができる。
【0063】
このような車両サウンドジェネレーター装置制御方法(S1)は、従来の伝統的な内燃機関車両及び電気車乃至ハイブリッド車のようなエコカー全てに適用可能である。すなわち、図面に図示された通り、内燃機関エンジン車両を制御する内燃機関エンジン車両音響制御方法(SE0)の場合にも含まれ得る。すなわち、内燃機関エンジン車両が走行状態を形成する場合、車両サウンドジェネレーター装置制御方法(S1)が実行されて、その後制御部は、車両状態感知部のRPMセンサーからの感知RPMが格納部に格納される事前設定値以上の可否を確認する(SE1)。感知RPMが事前設定値以上である場合、歩行者が認知可能であると判断して車両サウンドジェネレーター装置制御方法の実行を中止するサウンド制御オフ(SE2)ステップを実行し、一方、感知RPMが事前設定値未満である場合、歩行者が認知補完が必要であると判断して車両サウンドジェネレーター装置制御方法(S1)の実行状態を維持する。
【0064】
また、車両サウンドジェネレーター装置制御方法(S1)は、電気車乃至ハイブリッド車のようなエコカー全てに適用可能であり、エコカーを制御するエコカー音響制御方法(SH0)の場合にも含まれ得る。すなわち、エコカーが走行状態を形成する場合、エンジンモードが内燃機関モードであるかまたはバッテリー走行モードであるかを判断して(SH1)、エンジンモードが、バッテリー走行モードである場合、自動的に車両サウンドジェネレーター装置制御方法(S1)を実行するサウンド制御オンステップを実行し、エンジンモードがバッテリー走行モードでない場合、車両サウンドジェネレーター装置制御方法(S1)の実行を中断するサウンド制御オフステップを実行する。また、車両の変速ギア、車両速度及び車両RPMと格納部に格納される事前設定値を比較して、例えば変速ギアが設定ギア値以上で、車両走行速度が5km/h以上で、RPM値が設定RPM値未満の場合、制御部20はエコカーが下り坂を走行していると判断して車両サウンドジェネレーター装置制御方法(S1)を実行するサウンド制御オンステップを実行し、一方変速ギアが設定ギア値以上で、車両走行速度が5km/h以上で、RPM値が設定RPM値未満の条件中いずれか一つ以上を含まない場合、制御部20は、エコカーが下り坂を走行しているのではないと判断して車両サウンドジェネレーター装置制御方法(S1)のオフ状態を維持するように制御の流れをサウンド制御オフステップに切り換える。
【0065】
また、本発明の車両サウンドジェネレーター装置制御方法は、調整出力ステップ(S40)後にベロシティシフティングプロファイルに固定提供されるシフティングノードの位置を補正する補正ステップ(S50)をさらに備えてもよい。すなわち、補正ステップ(S50)で制御部20は、調整出力ステップ(S40)で出力される音響出力信号を格納部30の基準データ格納部35に格納される基準音響出力信号と比較して、ベロシティシフティングプロファイルを調整することができる。
【0066】
補正ステップ(S50)は、出力感知ステップ(S51)と、出力基準比較ステップ(S53)と、適合性判断ステップ(S55)と、ノード位置調整ステップ(S57)を含む。
【0067】
まず、出力感知ステップ(S51)で制御部20は、調整出力ステップで出力される音響出力信号を感知して、出力基準比較ステップ(S53)で制御部20は、出力感知ステップで取得した音響出力信号を前記基準音響出力信号と比較する。
【0068】
その後、制御部20は、適合性判断ステップ(S55)を実行するが、適合性判断ステップ(S55)で制御部20は、音響出力信号が基準データ格納部35に格納される基準音響出力信号の基準に合致するか否かを判断する。
基準音響出力信号の基準に合致するか否かは、音響出力部に印可される音響を変換させて仮想出力される音響の音圧乃至ピッチ乃至音響スペクトル等を算出してこれを歩行者が認知する最善の状態を示す基準音響出力信号と比較して合致するか否かを判断する方法を取ってもよい等、音響出力部に伝達される信号と基準音響出力信号を比較して基準に合致するか否かを判断する範囲で様々な変形が可能である。
【0069】
その後、制御部20は、ノード位置調整ステップ(S57)を実行するが、制御部20が、適合性判断ステップ(S55)で基準に合致しないと判断する場合、格納部に格納されるシフティング境界ノード移動値で区間境界速度に割り当てられたシフティングノード点であるシフティング境界ノードをベロシティシフティングプロファイル上で事前設定された方向に位置調整する。例えば、ピッチのシフティング幅が大きすぎると判断された場合、制御部20は、事前設定された幅だけ速度区間に割り当てられたシフティングノードであるシフティング境界ノードの位置をベロシティシフティングプロファイル上で下方向に移動させてもよい。
【0070】
このような補正過程を経て歩行者の注意力を促すのに適した方式で音源調整を可能にすることもできる。
【0071】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能である。すなわち、前記の本発明は、フェードアウト機能を行う過程を備える範囲で初期化ステップなどを排除してもよい等様々な変形が可能である。
【0072】
したがって、本発明で開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、これらの実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、以下の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。