特許第6346243号(P6346243)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6346243容量性検知付きステアリング・ホイールに使用されるメッシュ・シールディング材料のための圧着接続
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6346243
(24)【登録日】2018年6月1日
(45)【発行日】2018年6月20日
(54)【発明の名称】容量性検知付きステアリング・ホイールに使用されるメッシュ・シールディング材料のための圧着接続
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/20 20060101AFI20180611BHJP
   H01R 43/00 20060101ALI20180611BHJP
   B60R 16/027 20060101ALI20180611BHJP
   H01R 4/12 20060101ALI20180611BHJP
   H01R 4/14 20060101ALI20180611BHJP
【FI】
   H01R4/20
   H01R43/00 Z
   B60R16/027 T
   H01R4/12
   H01R4/14
【請求項の数】18
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-216651(P2016-216651)
(22)【出願日】2016年11月4日
(65)【公開番号】特開2017-92032(P2017-92032A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2016年11月4日
(31)【優先権主張番号】62/250,659
(32)【優先日】2015年11月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511014862
【氏名又は名称】ジェンサーム インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Gentherm Incorporated
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100115107
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 猛
(74)【代理人】
【識別番号】100151194
【弁理士】
【氏名又は名称】尾澤 俊之
(72)【発明者】
【氏名】ジェラード・エデル・デ・ラ・ガルサ・フェルナンデス
(72)【発明者】
【氏名】カルロス・アルベルト・ゴンザレス・レイエス
【審査官】 高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平02−273472(JP,A)
【文献】 特開2008−108699(JP,A)
【文献】 実開平06−050164(JP,U)
【文献】 特開2008−010354(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/123222(WO,A1)
【文献】 特開2014−190856(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/00− 4/20
B60R16/027
H01R43/00−43/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気伝導性部材と、
電気伝導性メッシュであって、第2の軸に沿って延びる第2のエリアと、前記第2の軸に交差する第1の軸に沿って前記第2のエリアから延びる、ねじられた第1のエリアと、を包含し、前記電気伝導性部材と前記ねじられた第1のエリアのうちの一方が、前記電気伝導性部材と前記ねじられた第1のエリアのうちの他方の周りに絡められてねじり接続が形成される電気伝導性メッシュと、
前記ねじり接続の上に圧着されて圧着接続を形成する圧着コネクタと、
を包含し
前記電気伝導性メッシュの前記第1のエリアは、前記圧着接続を含めて、前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリアの上に折り返されており、
前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリア上に接着されるカバーであって、前記圧着接続を前記カバーと前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリアの間に取り囲むカバーを包含するアッセンブリ。
【請求項2】
前記電気伝導性メッシュの前記第1のエリアは、矩形のタブを包含し、前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリアは、前記電気伝導性メッシュの前記第1のエリアより大きい、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項3】
前記電気伝導性部材は、ワイヤであり、前記ワイヤおよび前記ねじられた第1のエリアが、互いの周りに絡められて前記ねじり接続が形成される、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項4】
前記電気伝導性メッシュは、電気伝導性の複数の連結ループを包含する、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項5】
前記電気伝導性メッシュは、アルミニウム、銅、またはタングステンを包含する、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項6】
前記電気伝導性メッシュは、ニッケル銅合金を包含する、請求項5に記載のアッセンブリ。
【請求項7】
ステアリング・ホイール・コアと、
前記ステアリング・ホイール・コアの周りに巻かれる美装カバーと、
を包含し、
前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリアは、前記ステアリング・ホイール・コアの周りに巻かれ、かつ少なくとも部分的に、前記ステアリング・ホイール・コアと前記美装カバーの間に位置する、
請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項8】
前記美装カバーと前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリアの間に位置する容量性センサと、
前記ステアリング・ホイール・コアと前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリアの間に位置する発熱体と、
を包含し、
前記電気伝導性メッシュの第2のエリアは、電磁妨害雑音(EMI)シールドとして構成され、前記容量性センサを前記発熱体のEMIからシールドする、
請求項7に記載のアッセンブリ。
【請求項9】
電気伝導性部材を電気伝導性メッシュに電気的に接続する方法であって、
前記電気伝導性メッシュは、第2の軸に沿って延びる第2のエリアと、前記第2の軸に交差する第1の軸に沿って前記第2のエリアから延びる第1のエリアと、を有するものであり、
前記電気伝導性メッシュの第2のエリアから延びる前記電気伝導性メッシュの第1のエリアをねじり、ねじりメッシュ・エリアを形成することと、
前記電気伝導性部材と前記ねじりメッシュ・エリアのうちの一方を前記電気伝導性部材と前記ねじりメッシュ・エリアのうちの他方の周りに絡ませてねじり接続を形成することと、
前記ねじり接続の上から圧着コネクタを圧着して圧着接続を形成することと、
前記電気伝導性メッシュの前記第1のエリアを、前記圧着接続を含めて、前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリアの上に折り返すことと、
カバーを前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリア上に接着し、前記圧着接続を前記カバーと前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリアの間に取り囲むことと、
を包含する方法。
【請求項10】
前記電気伝導性メッシュの前記第1のエリアは、矩形のタブを包含し、前記電気伝導性メッシュの前記第2のエリアは、前記電気伝導性メッシュの前記第1のエリアより大きい、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記電気伝導性部材は、ワイヤであり、それにおいて前記ワイヤおよび前記ねじりメッシュ・エリアのうちの一方を前記ワイヤおよび前記ねじりメッシュ・エリアのうちの他方の周りに絡ませてねじり接続を形成することは、前記ワイヤおよび前記ねじりメッシュ・エリアを互いの周りに絡ませることを包含する、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記圧着の前は、前記圧着コネクタが円筒形状である、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記電気伝導性メッシュは、電気伝導性の複数の連結ループを包含する、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記電気伝導性メッシュは、アルミニウム、銅、またはタングステンを包含する、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記電気伝導性メッシュをステアリング・ホイール・コアの周りに巻き付けることと、
前記ステアリング・ホイール・コアの周りに容量性センサ層を、前記電気伝導性メッシュが前記ステアリング・ホイール・コアと前記容量性センサ層の間に位置するように巻き付けることと、
を包含する請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記ステアリング・ホイール・コアの周りに発熱体を、前記発熱体が、前記ステアリング・ホイール・コアと前記電気伝導性メッシュの間に位置するように巻き付けること、
を包含する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項1に記載のアッセンブリと、
ステアリング・ホイール・コアと、
電気伝導性シールド層と、
センサ層と、
を包含し、
前記電気伝導性シールド層およびセンサ層のそれぞれは、少なくとも部分的にステアリング・ホイール・コアを取り囲み、
前記電気伝導性シールド層は、前記ステアリング・ホイール・コアと前記センサ層の間に位置し、
前記電気伝導性シールド層は、前記アッセンブリの前記電気伝導性メッシュであって、ニッケル銅合金を包含する電気伝導性メッシュを包含する、
ステアリング・ホイール・アッセンブリ。
【請求項18】
前記電気伝導性メッシュは、編んで作られ、かつ電気伝導性の複数の連結ループを含む、請求項17に記載のステアリング・ホイール・アッセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、電気接続に関し、より詳細に述べれば、たとえば、ステアリング・ホイール内の電気伝導性メッシュにワイヤを接続するための圧着接続に関する。
【背景技術】
【0002】
半田付けは、材料、すなわち半田を溶解し、2つのアイテムを一緒にして結合する電気接続を行うために使用される方法である。半田付けは、ワイヤを一緒にする接続、または、たとえば回路基板へのワイヤの接続に使用し得る。しかしながら、半田付けによる接続は、多くの理由から問題のあるものとなり得る。1つのその種の理由は、接続に一貫性のある量の半田を利用することが困難となる可能性である。複数の接続において同一量の半田を使用しようという努力にもかかわらず、異なる量が使用されるという結果に至ることがあり得る。このことは、電気接続がステアリング・ホイール・カバーの下に位置するステアリング・ホイール・アッセンブリにおいて、いくつかのステアリング・ホイールは、それらの接続に望ましい量の半田を有しているかも知れないし、ほかのステアリング・ホイールは運転者が触れて検出可能な半田の突き出した塊を含んでいるかも知れないことから、問題の多いものとなり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
アッセンブリの1つの例の実施態様は、電気伝導性部材、電気伝導性メッシュ、および圧着コネクタを含む。電気伝導性メッシュは、第2のエリア、および第2のエリアから延びる、ねじられた第1のエリアを含む。電気伝導性部材およびねじられた第1のエリアのうちの一方が、電気伝導性部材およびねじられた第1のエリアのうちの他方の周りに絡められてねじり接続が形成される。圧着コネクタは、ねじり接続の上に圧着される。
【0004】
上記のアッセンブリの別の例の実施態様においては、電気伝導性メッシュの第1のエリアが矩形のタブを含み、電気伝導性メッシュの第2のエリアが電気伝導性メッシュの第1のエリアより大きい。
【0005】
上記のアッセンブリのいずれかの別の例の実施態様においては、電気伝導性部材がワイヤであり、そのワイヤとねじられた第1のエリアが互いの周りに絡められてねじり接続が形成される。
【0006】
上記のアッセンブリのいずれかの別の例の実施態様においては、電気伝導性メッシュの第1のエリアが、圧着接続を含めて電気伝導性メッシュの第2のエリアの上に折り返される。この実施態様においては、電気伝導性メッシュの第2のエリアの上にカバーが接着され、それがカバーと電気伝導性メッシュの第2のエリアの間の圧着接続を取り囲む。
【0007】
上記のアッセンブリのいずれかの別の例の実施態様においては、電気伝導性メッシュが、電気伝導性の複数の連結ループを含む。
【0008】
上記のアッセンブリのいずれかの別の例の実施態様においては、電気伝導性メッシュが、アルミニウム、銅、またはタングステンを含む。
【0009】
上記のアッセンブリのいずれかの別の例の実施態様においては、アッセンブリが、ステアリング・ホイール・コアおよび当該ステアリング・ホイール・コアの周りに巻かれる美装カバーを含む。電気伝導性メッシュの第2のエリアは、ステアリング・ホイール・コアの周りに巻かれ、少なくとも部分的に当該ステアリング・ホイール・コアと美装カバーの間に位置する。
【0010】
上記のアッセンブリのいずれかの別の例の実施態様においては、アッセンブリが、美装カバーと電気伝導性メッシュの第2のエリアの間に位置する容量性センサ、およびステアリング・ホイール・コアと電気伝導性メッシュの第2のエリアの間に位置する発熱体を含む。電気伝導性メッシュの第2のエリアは、容量性センサを発熱体のEMIからシールドする電磁妨害雑音(EMI)シールドとして構成される。
【0011】
電気伝導性部材と電気伝導性メッシュを電気的に接続する一例の方法は、電気伝導性メッシュの第2のエリアから延びる電気伝導性メッシュの第1のエリアをねじり、ねじりメッシュ・エリアを形成することを含む。電気伝導性部材およびねじりメッシュ・エリアのうちの一方は、電気伝導性部材およびねじりメッシュ・エリアのうちの他方の周りに絡められてねじり接続が形成される。圧着コネクタは、ねじり接続の上に圧着されて圧着接続を形成する。
【0012】
上記の方法の別の例の実施態様においては、伝導性メッシュの第1のエリアが矩形のタブを含み、電気伝導性メッシュの第2のエリアが電気伝導性メッシュの第1のエリアより大きい。
【0013】
上記の方法のいずれかの別の例の実施態様においては、電気伝導性部材がワイヤであり、ワイヤおよびねじりメッシュ・エリアのうちの一方をワイヤおよびねじりメッシュ・エリアのうちの他方の周りに絡ませてねじり接続を形成することは、ワイヤおよびねじりメッシュ・エリアを互いの周りに絡ませることを含む。
【0014】
上記の方法のいずれかの別の例の実施態様においては、方法が、電気伝導性メッシュの第1のエリアを、圧着接続を含めて、伝導性メッシュの第2のエリアの上に折り返すこと、およびカバーを電気伝導性メッシュの第2のエリアの上に接着し、それがカバーと電気伝導性メッシュの第2のエリアの間の圧着接続を取り囲むことを含む。
【0015】
上記の方法のいずれかの別の例の実施態様においては、圧着される前の圧着コネクタが円筒形状を有する。
【0016】
上記の方法のいずれかの別の例の実施態様においては、電気伝導性メッシュが、電気伝導性の複数の連結ループを含む。
【0017】
上記の方法のいずれかの別の例の実施態様においては、電気伝導性メッシュが、アルミニウム、銅、またはタングステンを含む。
【0018】
上記の方法のいずれかの別の例の実施態様においては、方法が、ステアリング・ホイール・コアの周りに電気伝導性メッシュを巻き付けること、およびステアリング・ホイール・コアの周りに容量性センサ層を、電気伝導性メッシュがステアリング・ホイール・コアと容量性センサ層の間に位置するように巻き付けることを含む。
【0019】
上記の方法のいずれかの別の例の実施態様においては、方法が、ステアリング・ホイール・コアの周りに発熱体を、発熱体がステアリング・ホイール・コアと電気伝導性メッシュの間に位置するように巻き付けることを含む。
【0020】
ステアリング・ホイール・アッセンブリの1つの例の実施態様は、ステアリング・ホイール・コア、電気伝導性シールド層、およびセンサ層を含む。シールド層およびセンサ層のそれぞれは、少なくとも部分的にステアリング・ホイール・コアを囲い込む。シールド層は、ステアリング・ホイール・コアとセンサ層の間に位置する。シールド層は、ニッケル銅合金を含む電気伝導性メッシュを含む。
【0021】
上記のステアリング・ホイール・アッセンブリの別の例の実施態様においては、電気伝導性メッシュが編んで作られ、複数の電気伝導性連結ループを含む。
【発明の効果】
【0022】
電気伝導性部材と電気伝導性メッシュの間の電気的接続に、半田付け接続に代えて圧着接続を使用することによって、より一貫性のある結果を達成することが可能になり、ステアリング・ホイール実施態様において有利となり得る。
【0023】
この中に述べられている実施態様は、独立に、または任意の組合せで採用され得る。1つの実施態様に関連して述べられている特徴は、その種の特徴が調和しない場合のほか、すべての実施態様に適用可能である。上記の特徴、およびそのほかの特徴は、以下の図面および明細書からもっとも良好に理解されるであろう。
【0024】
以下の詳細な説明を添付図面に関連して考察したとき、開示のさらなる理解を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】ステアリング・ホイールおよび関連付けされた検知回路を有する乗り物を図解した概略図である。
図2】ステアリング・ホイールのための検知および発熱の特徴の例を図解した概略図である。
図3A】圧着接続を使用して伝導性部材と伝導性メッシュを電気的に接続する方法を図解した概略図である。
図3B】圧着接続を使用して伝導性部材と伝導性メッシュを電気的に接続する方法を図解した概略図である。
図3C】圧着接続を使用して伝導性部材と伝導性メッシュを電気的に接続する方法を図解した概略図である。
図3D】圧着接続を使用して伝導性部材と伝導性メッシュを電気的に接続する方法を図解した概略図である。
図3E】圧着接続を使用して伝導性部材と伝導性メッシュを電気的に接続する方法を図解した概略図である。
図3F】圧着接続を使用して伝導性部材と伝導性メッシュを電気的に接続する方法を図解した概略図である。
図3G】圧着接続を使用して伝導性部材と伝導性メッシュを電気的に接続する方法を図解した概略図である。
図4A】圧着前の圧着コネクタを図解した概略図である。
図4B】圧着後の図4Aの圧着コネクタを図解した概略図である。
図5】伝導性部材を伝導性メッシュに、圧着接続を使用して電気的に接続する方法を図解したフローチャートである。
図6】電気伝導性メッシュの例を図解した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
この開示の1つの側面によれば、伝導性部材(たとえば、ワイヤ)を伝導性メッシュに、圧着接続を使用して電気的に接続する技術が開示されている。圧着接続は、たとえば容量性の検知を利用するステアリング・ホイールのための電磁妨害雑音(EMI)シールドの一部として使用されることがある。圧着接続は、望ましければ、任意の半田付けを省略することが可能である。1つまたは複数の実施態様においては、伝導性メッシュの第2のエリアから延びている伝導性メッシュの第1のエリアがねじられ、ねじりメッシュ・エリアを形成する。ねじりメッシュ・エリアおよび伝導性部材は、一緒にねじられてねじり接続を形成し、そのねじり接続の上から圧着コネクタが圧着されて圧着接続を形成する。
【0027】
1つまたは複数の実施態様においては、伝導性メッシュの第1のエリアが、圧着接続を含め、伝導性メッシュの第2のエリアの上に折り返され、カバーが伝導性メッシュの第2のエリアの上から接着されて、圧着接続をカバーと伝導性メッシュの第2のエリアの間に取り囲む。
【0028】
図1は、ステアリング・ホイール12、センサ回路14(たとえば、容量性検知回路)、およびシールディング回路16(たとえば、EMIシールディングのためのもの)を含む乗り物10を略図的に図解している。図1に示されている乗り物10は、自動車であるが、この中で論じている技術は、そのほかの乗り物に適用可能であり、かつステアリング・ホイール以外の物品にも適用可能であることは理解されるものとする。運転者18は、自分の手20を用いてステアリング・ホイール12を保持する。1つまたは複数の実施態様においては、センサ回路14が、運転者の手20がステアリング・ホイール12と接触しているときを検知するべく構成され、シールディング回路16が、ステアリング・ホイール12内の電気伝導性メッシュを介してセンサ回路14のためのEMIシールディングを提供するべく構成される。
【0029】
図2は、図1のステアリング・ホイール12のための検知および発熱の特徴の例を略図的に図解している。図2の例においては、ステアリング・ホイール12が、ステアリング・ホイール・コア22と美装カバー24の間に複数の構成要素を含む。美装カバー24は、たとえば革製カバーとなり得る。発熱体ワイヤリング27は、ステアリング・ホイール12のための熱を提供する電気的な発熱体として構成される。発熱体ワイヤリング27は、乗り物のバッテリ等の電源17に接続される。
【0030】
発熱体ワイヤリング27は、ステアリング・ホイール・コア22と、電気絶縁体として構成される絶縁層28の間に位置する。接着層30が、絶縁層28を電気伝導性メッシュ26に接着させる。伝導性メッシュは、2つの圧着接続52を介してシールディング回路16と接続される。この圧着接続52については、以下の図3A−Gの考察の中でより詳細に述べる。1つまたは複数の実施態様においては、シールディング回路16が、伝導性メッシュ26がEMIシールドとして動作し、センサ・ワイヤリング36を発熱体ワイヤリング27のEMIからシールドすることを可能にする。
【0031】
接着層32が、伝導性メッシュ26を、これもまた電気絶縁体として構成される追加の絶縁層34に接着する。1つまたは複数の実施態様においては、絶縁層28、34が、ポリウレタン・フォームまたは合成ゴム等の発泡材料を含む発泡層である。
【0032】
センサ・ワイヤリング36は、センサ回路14に接続される。センサ回路14が容量性検知回路である実施態様においては、センサ・ワイヤリング36が、たとえば運転者の手がステアリング・ホイール12の上にあるときの検出に使用される。
【0033】
ここには、発熱体ワイヤリング27およびセンサ・ワイヤリング36のそれぞれについて複数のワイヤ断片が示されているが、発熱体ワイヤリング27およびセンサ・ワイヤリング36のいずれもが、1本のワイヤまたは複数のワイヤを含み得ることは理解されるものとする。1つまたは複数の実施態様においては、発熱体ワイヤリング27が電気伝導性メッシュも含む。
【0034】
1つまたは複数の実施態様においては、伝導性メッシュ26が、編んで作られた、電気伝導性の複数の連結ループを含む。伝導性メッシュ26は、金属であってもよく、たとえばそれに、アルミニウム、銅、またはタングステンを含み得る。伝導性メッシュ26は、たとえばそれらの金属を合金として(たとえば、ニッケル銅合金)含んでもよい、またはステンレス鋼、溶融亜鉛めっき鋼、普通鋼、またはスズ引き銅といったそのほかの合金として使用してもよい。当然のことながら、このほかの金属およびこのほかの合金が使用できることは理解されるものとする。
【0035】
図3A−Gは、圧着接続52を使用して電気伝導性部材と電気伝導性メッシュ26を電気的に接続するための方法を略図的に図解している。図3A−Gに示されている電気伝導性部材は、ワイヤ44であるが、このほかの電気伝導性部材が使用可能であることは理解されるものとする。図3Aを参照すると、伝導性メッシュ26は、第2のエリア42から延びる第1のエリア40を含む。第2のエリア42は、長さ方向の軸Lに沿って延び、第1のエリア40は、軸Lに横行する軸Tに沿って延び、かつ軸Lに対して垂直であり得る。いくつかの実施態様においては、伝導性メッシュ26が平坦である(たとえば、編み組みされた管でない)。図3Aの例においては、第2のエリア42が第1のエリア40より大きく、伝導性メッシュ26の第1のエリア40が、矩形形状を(たとえば、伝導性メッシュ26の矩形タブとして)有する。また、図3Aの例においては、第1のエリア40が第2のエリア42の残りと同一平面内にある。第2のエリア42の小さい部分だけしか示されていないが、第2のエリアは、ステアリング・ホイール・コア22の指定エリアを覆うサイズにできることは理解されるものとする。1つの特定の例においては、第2のエリア42が、ステアリング・ホイール12の周囲と概略で等しい長さを有する細長い条片である。
【0036】
第1のエリア40は、第2のエリアに関して折り返される(図3B)。1つの例においては、この折り返しが第1のエリア40を、第2のエリア42に関して90°の角度に向ける。第1のエリア40は、ねじられてねじりメッシュ・エリア40’を形成する(図3C)。ワイヤ44は、シールド付き部分46を含み、ねじりメッシュ・エリア40’に隣接して置かれる(図3D)。ワイヤ44およびねじりメッシュ・エリア40’のうちの一方は、ワイヤ44およびねじりメッシュ・エリア40’のうちの他方の周りに絡められてねじり接続48が形成される(図3E)。いくつかの実施態様においては、ワイヤ44およびねじりメッシュ・エリア40’が互いの周りに絡められてねじり接続48が形成される。ほかの実施態様においては、ワイヤ44およびねじりメッシュ・エリア40’のうちの一方だけがワイヤ44およびねじりメッシュ・エリア40’のうちの他方の周りに絡められる。
【0037】
圧着コネクタ50が、ねじり接続48の上を図3Eに示されている方向に滑らされ、ねじり接続48の上から圧着されて圧着接続52を形成する(図3F)。オプションとしては、圧着接続52を、伝導性メッシュ26の第2のエリア42の上に折り返し、その圧着接続52の上からカバー54を接着して圧着接続52をカバー54と伝導性メッシュ26の第2のエリア42の間に取り囲む(図3G)。カバー54は、圧着接続52のための保護層として働きを提供できる。カバー54の接着は、(たとえば、グルー・ガンからの)ホット・グルー等の接着剤を使用して達成してもよい。カバー54は、たとえば、ステアリング・ホイール12内のステアリング・ホイール・コア22に向かって、またはそれから離れる方向のいずれに面することもできる。
【0038】
1つまたは複数の実施態様においては、ワイヤ44が米国ワイヤ・ゲージ規格(AWG)22のワイヤである。当然のことながら、そのそれに代わるほかのゲージを使用することは可能である。ワイヤ44のゲージおよび第1のエリア40の幅(たとえば、軸Lと平行な方向において測定)は、所望の圧着サイズ(すなわち、圧着コネクタ50内の所望の圧着断面積)を達成するべく選択できる。1つまたは複数の実施態様においては、第1のエリア40の幅(たとえば、軸Lと平行な方向において測定)が15mm、または10mmから20mmまでの間の任意の値である。同じか、またはほかの実施態様における第1のエリア40の長さ(たとえば、軸Tに沿って測定)は、20mmまたは30mm、または15mmから35mmまでの間の任意の値である。当然のことながら、これらは第1のエリア40の幅および長さの値の単なる例に過ぎず、このほかの値が使用可能であることは理解されるものとする。
【0039】
図4Aは、圧着前の一例の圧着コネクタ50を略図的に図解しており、図4Bは、圧着後の一例の圧着コネクタ50’を略図的に図解している。図4Bに示されているとおり、圧着コネクタ50の圧着は、圧着コネクタ50を変形させてねじり接続48を固定する。また、図4Bは、圧着後の第1のエリア40およびワイヤ44がどのように位置し得るかの例も図解している。図4Aの例においては、圧着の前の圧着コネクタ50が円筒形状を有する。当然のことながら、そのそれに代わるほかの圧着コネクタを使用することは可能である。
【0040】
図5は、電気伝導性部材(たとえば、ワイヤ44)を電気伝導性メッシュ26に、圧着接続52を使用して電気的に接続する方法100を図解したフローチャートである。電気伝導性メッシュ26の第2のエリア42から延びる電気伝導性メッシュ26の第1のエリア40が、ねじられて、ねじりメッシュ・エリア40’が形成される(ブロック102)。電気伝導性部材およびねじりメッシュ・エリア40’のうちの一方を、電気伝導性部材およびねじりメッシュ・エリア40’のうちの他方の周りに絡ませて、ねじり接続48を形成する(ブロック104)。圧着コネクタ50をねじり接続48の上から圧着し、圧着接続52を形成する(ブロック106)。
【0041】
1つの例においては、電気伝導性部材がワイヤであり、ブロック104の絡ませることが、ワイヤ44およびねじりメッシュ・エリア40’を互いの周りに絡ませることを含む。しかしながら、ほかの実施態様においては、ワイヤ44およびねじりメッシュ・エリア40’のうちの一方だけがワイヤ44およびねじりメッシュ・エリア40’のうちの他方の周りに絡められる。
【0042】
方法100のいくつかの実施態様においては、伝導性メッシュ26の第1のエリア40が、圧着接続52を含め、伝導性メッシュ26の第2のエリア42の上に折り返される。いくつかのその種の実施態様においては、カバー54が、圧着された伝導性メッシュ26の第1のエリア40の上に接着され、それが圧着接続52を、カバー54と伝導性メッシュ26の第2のエリア42の間に取り囲み、圧着接続52のための保護層としての機能を提供する(図3G参照)。
【0043】
図2に関連して論じたとおり、伝導性メッシュ26の第2のエリア42は、ステアリング・ホイール・コア22およびステアリング・ホイール・コア22の周りに巻き付けられる美装カバー24を含むステアリング・ホイール・アッセンブリの部分としてもよい。いくつかのその種の実施態様においては、伝導性メッシュ26の第2のエリア42が、ステアリング・ホイール・コア22の周りに巻き付けられ、少なくとも部分的に、ステアリング・ホイール・コア22と美装カバー24の間に位置する。いくつかの実施態様においては、伝導性メッシュの第2のエリア42がステアリング・ホイール・コア22の指定エリアを覆うべく成形される。
【0044】
いくつかの実施態様においては、容量性センサ(たとえば、センサ配線36)が、美装カバー24と伝導性メッシュ26の第2のエリア42の間に位置し、発熱体(たとえば、発熱体配線27)がステアリング・ホイール・コア22と伝導性メッシュ26の第2のエリア42の間に位置する。いくつかの実施態様においては、伝導性メッシュ26の第2のエリア42が、発熱体のEMIから容量性センサをシールドするEMIシールドとして構成される。しかしながら、いくつかの実施態様においては、電気発熱体が省略されて、ステアリング・ホイール12が、発熱体配線27を含まない。
【0045】
図6は、一例の電気伝導性メッシュ26であり、これは、1つの編み列64内のループが隣接する編み列68内のループ67のレッグ66を巻く連結ループ62を含む、編まれたメッシュである。図6内の様々な列内のループは、メッシュ26を歪めることなく同一平面内において互いに相対的に移動可能であり、この編まれたメッシュに2方向の伸縮性を与える。1つまたは複数の実施態様においては、引っ張りまたは圧縮応力が与えられるとき、各ループが小さいばねとして作用し、その降伏ポイントを超えて歪められなければ、応力が取り除かれたときに元の形状に復帰する。1つまたは複数の実施態様においては、伝導性メッシュ26が、0.0035インチから0.0200インチまで、または0.0005インチから0.0350インチまでの範囲内にある直径のワイヤから編んで作られる。当然のことながら、理解されるものとするが、このほかのメッシュ(たとえば、織って作られたメッシュ)も同様に使用可能である。
【0046】
ワイヤ44と伝導性メッシュ26の間の電気的接続に、半田付け接続に代えて圧着接続52を使用することによって、より一貫性のある結果を達成することが可能になり、ステアリング・ホイール実施態様において有利となり得る。たとえば、圧着接続52が美装カバー24の下に位置する場合には、半田の塊を使用する半田付け接続の場合より、運転者18の手20によって殆ど検出可能でない小さいプロファイルが維持されるべく圧着接続52をアレンジできる。
【0047】
以上、例示的な実施態様を開示してきたが、この分野の当業者であれば、特定の修正が特許請求の範囲内に含まれることを認識するであろう。その理由のため、それらの真の範囲および内容の決定には以下の特許請求の範囲を研究する必要がある。
【0048】
<関連出願に対するクロスリファレンス>
この出願は、2015年11月4日に出願された米国特許仮出願第62/250,659号の優先権を主張し、当該出願は、参照によってこれに援用される。
【符号の説明】
【0049】
10 乗り物
12 ステアリング・ホイール
14 センサ回路
16 シールディング回路
17 電源
18 運転者
20 手
22 ステアリング・ホイール・コア
24 美装カバー
26 電気伝導性メッシュ、伝導性メッシュ
27 発熱体配線
28 絶縁層
30 接着層
32 接着層
34 絶縁層
36 配線、センサ配線
40 第1のエリア
40’ ねじりメッシュ・エリア
42 第2のエリア
44 ワイヤ
46 シールド付き部分
48 ねじり接続
50 圧着コネクタ
52 圧着接続
54 カバー
62 連結ループ
64 編み列
66 レッグ
67 ループ
68 編み列
100 方法
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4A
図4B
図5
図6