(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、
決済装置の実施形態を詳細に説明する。本実施形態は、
決済装置として、客が自身で商品登録及び決済を行うためのセルフチェックアウト装置の決済端末を適用した例について説明するものである。
【0009】
図1は、実施形態にかかるセルフチェックアウト装置100の外観を示す正面図である。
図1に示すように、セルフチェックアウト装置100は、決済端末1と、籠置き棚2と、袋詰め棚3とを備えている。決済端末1は、入出金部4、読取部5及び表示操作部6等を備えている。また、決済端末1は、その内部に各部を制御する図示しない制御部を備えている。
【0010】
決済端末1は、第1筐体11と第2筐体12とを備えている。第1筐体11は、開放及び閉止可能な扉111を備える。扉111は、ヒンジ部111aを中心に上下方向に回動する。第1筐体11は、内部に、入出金部4を構成する紙幣釣銭機(紙幣入出金装置)41及び硬貨釣銭機(硬貨入出金装置)42(何れも
図2参照)を収納している。第2筐体12は、内部に、図示しない制御部を収納している。
【0011】
読取部5は、商品を特定するために、商品の外観や商品に付された符号(バーコード等)を読み取るスキャナ50を備えている。また、読取部5は、レシート等を印字するプリンタ51を備えている。プリンタ51は、排出されたレシートを支持するレシート排出台51aを第1筐体11から突出させている。すなわち、レシート排出台51aは、第1筐体11に突出して設けられた凸形状の凸部である。さらに、読取部5は、クレジットカード等の読取りを行うカードリーダ52を備えている。
【0012】
表示操作部6は、モニタ61と、タッチパネル62とを備える。モニタ61は、図示しない制御部の制御に従って画像を表示する。タッチパネル62は、モニタ61の表面に設けられており、オペレータが触れた位置に基づく情報を図示しない制御部に出力する。
【0013】
籠置き棚2は、籠内の商品を取り出して読取部5にかざす動作を行う際に、籠の置き場とする物置台である。籠置き棚2は、決済端末1の一側方に設けられている。
【0014】
袋詰め棚3は、スキャン後の商品を袋詰めするための台である。袋詰め棚3は、決済端末1の他側方(籠置き棚2の反対側)に設けられている。
【0015】
図2は、決済端末1の扉111を開放とした状態の外観を示す斜視図である。
図2に示すように、第1筐体11は、扉111を上方に回動させることで第1筐体11の内部を開放し、紙幣釣銭機41及び硬貨釣銭機42を露出する。紙幣釣銭機41と硬貨釣銭機42とは、第1筐体11内に重ねて収納されており、紙幣釣銭機41が硬貨釣銭機42の下に位置している。
【0016】
紙幣釣銭機41は、取り込んだ紙幣の正否を判別して正貨を収納し、釣銭としての紙幣を出金する。硬貨釣銭機42は、取り込んだ硬貨の正否を判別して収納し、釣銭としての硬貨を出金する。紙幣釣銭機41及び硬貨釣銭機42は、収納した貨幣の金額を図示しない制御部へ連絡する。また、紙幣釣銭機41及び硬貨釣銭機42は、図示しない制御部から、釣銭として出金すべき金額の連絡を受ける。
【0017】
図3は、セルフチェックアウト装置100を上方から見た状態の外観を示す斜視図である。
図3に示すように、第1筐体11は、その上面に硬貨釣銭機42に入金する硬貨の投入口となる硬貨投入部421と、金銭載置部70とを並べて設けている。なお、
図3では、決済端末1の左方から右方に向けて、金銭載置部70と硬貨投入部421とを並設した例を示しているが、配置の順序や方向はこれに限らないものとする。
【0018】
また、第1筐体11(入出金部4)は、硬貨投入部421及び金銭載置部70が設けられた奥側から手前側に向けて、硬貨排出皿422及びリジェクト皿423と、紙幣投入口411及び紙幣排出口412とを順に階段状に設けている。すなわち、硬貨投入部421及び金銭載置部70が設けられている面が上段、硬貨排出皿422及びリジェクト皿423が設けられている面が中段、紙幣投入口411及び紙幣排出口412が設けられている面が下段である。このように各種の投入口や排出口(排出皿)を階段状に配設することにより、奥側から手前にかけて全ての投入口や排出口(排出皿)を見渡すことができるようになっている。
【0019】
硬貨排出皿422は、硬貨釣銭機42から排出された硬貨を受ける受け皿である。リジェクト皿423は、変形硬貨、外国銭、偽貨等の硬貨釣銭機42内に収容すべきではない硬貨(リジェクト硬貨)を受ける受け皿である。硬貨投入部421と硬貨排出皿422とリジェクト皿423との位置関係は、硬貨釣銭機42の構造に依存している。
【0020】
図3に示すように、硬貨排出皿422は、硬貨投入部421が設けられた決済端末1の幅方向端部とは反対側端部に設けられている。このように硬貨投入部421と硬貨排出皿422とは、高さ方向と幅方向と奥行き方向においてそれぞれずらして設けられているので、硬貨排出皿422に対する視認性、操作性が良好なものとなっている。なお、リジェクト皿423は、硬貨投入部421の下方位置において硬貨排出皿422に並べられて設けられている。
【0021】
紙幣投入口411は、紙幣釣銭機41に入金する紙幣の投入口である。紙幣排出口412は、紙幣釣銭機41から排出される紙幣の排出口である。紙幣投入口411と紙幣排出口412との位置関係は、紙幣釣銭機41の構造に依存している。
【0022】
次に、
図4〜
図6を参照して、硬貨投入部421及び金銭載置部70付近の構成について説明する。ここで、
図4は、硬貨投入部421付近の外観を示す平面図である。
図5は、
図4に示したA−Aラインでの断面を模式的に示す図である。また、
図6は、
図5に示した硬貨投入部421の断面を拡大した図である。
【0023】
図4に示すように、第1筐体11(扉111)は、硬貨投入部421と、当該硬貨投入部421に対して決済端末1の幅方向に並ぶ位置に連設された金銭載置部70とを備えている。
【0024】
金銭載置部70は、一般には、吟味台や検銭台と呼ばれている。金銭載置部70は、決済端末1の決済処理の際に、客が財布から金銭を取り出して並べ、支払いに使用する金銭を目視で確認するためのものである。
【0025】
金銭載置部70は、第1筐体11の面上から窪んだ凹形状を有する。より詳細には、金銭載置部70は、凹形状の底部を形成する平面形状の金銭載置面71と、凹形状の壁部を形成する案内壁72とを備えている。なお、金銭載置面71は、平面形状に限るものではなく、凹面形状に湾曲していてもよい。
【0026】
金銭載置面71は、金銭(硬貨、紙幣)を載せるための面である。客は、財布から金銭を取り出して金銭載置面71に載置することで、支払いに使用する金銭を確認することができる。
【0027】
ところで、財布から取り出された金銭が金銭載置面71に載置される際に、金銭以外の異物(以下、ゴミという)も一緒に金銭載置面71に載置されてしまう可能性がある。このようなゴミが、硬貨投入部421から硬貨釣銭機42内に入ると、不具合発生の要因となるため、ゴミを排除することが要求される。
【0028】
そこで、本実施形態では、金銭載置面71の面上に、ゴミ落とし孔73を設けることで、金銭以外のゴミを金銭載置面71の面上から取り除く。以下、ゴミ落とし孔73について説明する。
【0029】
ゴミ落とし孔73は、硬貨が落ちない程度の大きさで形成されている。具体的には、ゴミ落とし孔73の直径(長径)は、硬貨の外径よりも小さく形成される。より好ましくは、ゴミ落とし孔73の直径は、硬貨釣銭機42に入金可能な硬貨のうち、その径(外径)が最も小さな硬貨よりも小さく形成される。これにより、硬貨を金銭載置面71上に留めたまま、硬貨以外のゴミをゴミ落とし孔73から落下させることができる。
【0030】
また、ゴミ落とし孔73は、
図4に示すように長孔状に形成してもよい。この場合、ゴミ落とし孔73の短辺(短径)は、硬貨の厚みよりも小さく形成される。より好ましくは、ゴミ落とし孔73の短辺は、硬貨釣銭機42に入金可能な硬貨のうち、その厚みが最も小さな硬貨よりも小さく形成される。なお、ゴミ落とし孔73を長孔状とする場合、ゴミ落とし孔73の長辺は、金銭載置面71から硬貨投入部421に向かう方向に沿って配置することが好ましい。このように配置することで、金銭載置面71から硬貨投入部421の方向に硬貨を滑らせた際に、硬貨がゴミ落とし孔73に嵌ったり、引っ掛かったりすることを防ぐことができる。これにより、金銭載置面71上の硬貨をスムーズに硬貨投入部421に運ぶことができ、硬貨の投入を容易に行うことができる。なお、ゴミ落とし孔73の形状は、長孔状に限らず、円や矩形等、他の形状であってもよい。
【0031】
また、ゴミ落とし孔73は、多孔で構成してもよい。例えば、
図4に示すように、長孔(スリット)状のゴミ落とし孔73を、千鳥状又は格子状等に配列して構成してもよい。このように配列することで、金銭載置面71の平面形状を確保したまま、ゴミ落とし孔73の面積や設置領域を拡大することができるため、金銭載置面71上のゴミを効率的に排除することができる。
【0032】
また、ゴミ落とし孔73は、例えば、
図4に示すように、金銭載置面71における硬貨投入部421の近傍に設けられる。これにより、客が硬貨を硬貨投入部421の方向に滑らせた際に、当該硬貨とともに運ばれてきたゴミをゴミ落とし孔73から落下させることができるため、金銭載置面71上のゴミを効率的に排除することができる。
【0033】
なお、ゴミ落とし孔73の設置位置は、
図4の例に限らず、金銭載置面71の面上の他の位置に設けてもよい。また、
図4では、金銭載置面71の一部にゴミ落とし孔73を設けているが、これに限らず、複数の部分にゴミ落とし孔73を設けてもよいし、金銭載置面71の全面にゴミ落とし孔73を設けてもよい。
【0034】
金銭載置面71の裏面側のゴミ落とし孔73に対応する位置には、ゴミ落とし孔73から落下したゴミを収納するためのゴミ受け部80(
図5参照)が設けられている。ゴミ受け部80は、金銭載置面71の裏面側に開口部(図示せず)を有し、ゴミ落とし孔73を通過したゴミを収納部81に収納する。また、ゴミ受け部80は、第1筐体11(金銭載置面71)と着脱自在に構成される。
【0035】
また、金銭載置面71から硬貨を滑らして硬貨投入部421に投入するような場合、金銭載置面71の面上をスムーズに移動できることが操作性の観点から要求される。
【0036】
そこで、本実施形態では、金銭載置面71の摩擦係数を当該金銭載置面71が設置される第1筐体11の設置面の摩擦係数より低く設定している。より詳細には、金銭載置面71の面上には、摩擦係数より低くするための加工が施されている。例えば、金銭載置面71の面上に、フッ素樹脂等の低摩擦材をコーティングすることで、第1筐体11の設置面の摩擦係数より低く設定される。また、例えば、金銭載置面71の面上に、微細なディンプル形状やリブ形状等の凹凸を形成することで、第1筐体11の設置面の摩擦係数より低く設定される。
【0037】
図4では、金銭載置面71の面上に、フッ素樹脂等の低摩擦材がコーティングされたシート71aを貼付した例を示している。
図4のように、金銭載置面71の面上に、第1筐体11の設置面の摩擦係数より低い摩擦特性を有するシート71a等を貼付することで、一体的に金銭載置面71を形成してもよい。
【0038】
なお、金銭載置面71の面上にシート71aを貼付する場合、シート71aは、金銭載置面71の面上において、ゴミ落とし孔73が設けられた領域を除く他の領域に貼付することが好ましい。また、金銭載置面71の面上にシート71aを貼付することで、載置された硬貨によって金銭載置面71が汚れたり傷ついたりするのを防止することができる。
【0039】
このように、金銭(硬貨)が載置される金銭載置面71の面上は、第1筐体11の設置面の摩擦係数より低く設定されているため、硬貨をスムーズに滑らすことができる。したがって、金銭載置面71から硬貨投入部421への硬貨の投入をスムーズに行うことができるため、客は硬貨の投入を容易に行うことができる。
【0040】
また、セルフチェックアウト装置では、操作に不慣れな客も多いため、金銭載置面71をどのように使用すればよいのか把握し難いという問題がある。
【0041】
そこで、本実施形態では、金銭載置面71の面上に金銭載置部70(金銭載置面71)の使用態様(使用方法)を説明する文字やイラスト等の情報を表示する。なお、表示方法は特に問わず、種々の形態が可能である。
【0042】
例えば、
図4に示すように、硬貨を載置可能なことを案内するガイド情報G1やガイド情報G2を、金銭載置面71の面上に表示する。これにより、客はガイド情報G1及びガイド情報G2を見ることで、金銭載置面71の面上に硬貨を載置することを容易に把握することができる。また、
図4に示すように、硬貨投入部421の方向に硬貨を滑らすことを案内するガイド情報G3を、金銭載置面71の面上に表示する。これにより、客はガイド情報G3を見ることで、硬貨投入部421の方向に硬貨を滑らすことを容易に把握することができる。なお、
図4では、シート71aの面上に表示した例を示しているが、シート71aを貼付しない場合には、金銭載置面71の面上に直接表示する構成としてもよい。
【0043】
このように、金銭載置面71の面上に使用態様(使用方法)を表示することで、客は金銭載置面71の使用方法を容易に把握することができるため、利便性の向上を図るとともに、硬貨の投入を容易に行うことができる。
【0044】
また、金銭載置面71の縁部には、案内壁72が設けられている。より詳細には、案内壁72は、金銭載置面71における硬貨投入部421(傾斜面4211)との連接部分(辺)を除く縁部に設けられる。案内壁72は、金銭載置面71よりも上方に突出して当該金銭載置面71上に載置された金銭(特に、硬貨)の側部を支持する。案内壁72は、金銭載置面71に対して垂直に、又は金銭載置面71に下る傾斜を有して設けられる。案内壁72の高さ、つまり金銭載置部70の凹形状の深さは、硬貨の厚みよりも大きな値、例えば15mm等である。なお、金銭載置部70の凹形状部分の深さは、第1筐体11の内部を開放した状態において、プリンタ51のレシート排出台51aとの衝突を回避可能な深さに設定される。
【0045】
また、案内壁72の下方は、金銭載置面71と滑らかに繋がるように形成されている。より詳細には、金銭載置面71と案内壁72とを接続する隅部は、金銭載置面71と案内壁72とを滑らかに接続する曲面状に形成されている。この曲面形状により、金銭載置面71から案内壁72に沿って硬貨をスムーズに滑らすことができるため、金銭載置部70から硬貨を取り出す際の容易性を実現できる。なお、隅部の曲率半径は特に問わず、例えば10R等としてもよい。
【0046】
なお、
図4の例では、金銭載置面71と案内壁72とを接続する隅部の全てを曲面状としたが、これに限らず、一部の隅部のみを曲面状としてもよい。例えば、利用者により硬貨の取り出しが行われる手前側の隅部を曲面状としてもよい。また、案内壁72の上方と第1筐体11とを接続する角部(後述する周縁部91の上端部)は、上記と同様に曲面状としてもよいし、平面的(直線的)に接続する構成としてもよい。
【0047】
このように第1筐体11の扉111に凹形状で形成された金銭載置部70は、扉111を上方に回動させて第1筐体11の内部を開放した状態において、プリンタ51のレシート排出台51aに干渉する位置に設けられる。
【0048】
また、
図4に示すように、第1筐体11は、金銭載置部70近傍において、当該第1筐体11の奥側にセットバックしている。つまり、金銭載置部70での手前側の案内壁72と、当該案内壁72に対向する第1筐体11の壁面との間の距離は、硬貨投入部421での距離と比較し短く形成されている。これにより、金銭載置部70の下方に存在する硬貨排出皿422を客から見えやすくすることができる。また、第1筐体11の縁に親指等をかけた状態で、金銭載置部70から硬貨を摘まむように取り出すことできるため、金銭載置部70から硬貨を取り出す際の操作性を向上させることができる。
【0049】
一方、硬貨投入部421は、外側から内側へ向かって下る漏斗状の傾斜面4211と、傾斜面4211の最下部に設けられた孔4212とを有している。また、硬貨投入部421は、金銭載置面71と連接する位置に、傾斜面4211から連なる平面形状の連結部4213を有している。なお、連結部4213は、金銭載置面71が凹面形状に湾曲している場合には、当該形状に合わせて成型されていることは言うまでもない。
【0050】
孔4212は、1枚以上の硬貨が通過可能な大きさを有する。つまり、孔4212の寸法は、長手方向には、径が最大の硬貨の直径よりも大きく、長手方向に直交する幅方向には、最も厚い硬貨の厚さよりも大きい。また、孔4212の寸法は、複数枚の硬貨が重なって通過できる程度であるとより好ましい。つまり、孔4212の幅方向の寸法が、最も厚い硬貨の厚さの2倍よりも大きければより好ましい。
【0051】
また、孔4212は、長孔であって、決済端末1の正面に立った客から見て縦長である。つまり、孔4212の長辺が、金銭載置部70及び硬貨投入部421の並び方向と直交する方向(決済端末1の前後方向)に沿うように配置されている。このように、孔4212を配置することで、硬貨投入部421は、金銭載置面71上から投入される硬貨を効率的に受け入れることが可能となる。
【0052】
傾斜面4211は、孔4212に硬貨を滑落させるためのガイド部材である。本実施形態の硬貨投入部421では、傾斜面4211のうち孔4212を挟む一対の部分において、孔4212に接する位置が異なっている。これについて、以下に説明する。
【0053】
傾斜面4211は、孔4212を前後に挟む一対の傾斜面4211a、4211bと、孔4212を左右から挟む一対の傾斜面4211c、4211dとを有する。ここで、傾斜面4211cは、第1の傾斜面に対応する。傾斜面4211cの上端は連結部4213(金銭載置面71)に連接され、孔4212に向かって下る傾斜を有している。なお、傾斜面4211cの下端は孔4212の長辺に接する。また、傾斜面4211dは、第2の傾斜面に対応する。傾斜面4211dは、孔4212を挟んで傾斜面4211cに対向配置され、孔4212に向かって下る傾斜を有している。なお、傾斜面4211dの下端は孔4212の長辺に接する。また、傾斜面4211a、4211b及び4211dは、滑らかに連接され、その上端は案内壁72と同等の高さとなっている。また、傾斜面4211a、4211bは、連結部4213を介して案内壁72に連接される。これにより、金銭載置部70及び硬貨投入部421は一体的な形状を呈する。
【0054】
これら傾斜面4211c、4211dのうち、傾斜面4211cの下端が孔4212に接する位置は、傾斜面4211dの下端が孔4212に接する位置よりも低い位置になっている(
図5、
図6参照)。つまり、傾斜面4211cの下端は、傾斜面4211dの下端よりも、孔4212の下側に位置している。孔4212に対する傾斜面4211cと傾斜面4211dとの高さの差は、例えば7〜8mm程度である。
【0055】
ここで、上記した硬貨投入部421内での硬貨の挙動について説明する。まず、本実施形態の硬貨投入部421の構成とは異なる他の構成について説明する。
【0056】
例えば、本実施形態の硬貨投入部421と異なる構成(以下、従来構成という)の一例として、孔4212に対する傾斜面4211cの下端が、傾斜面4211dの下端と同等の高さで形成された構成を想定する。この従来構成では、金銭載置面71から硬貨が投入されると、当該硬貨は傾斜面4211cに沿って滑落する。この際、傾斜面4211cと傾斜面4211dと下端が同等の高さであることから、付勢によって硬貨が傾斜面4211dに乗り上げてしまうことがあった。また、金銭載置面71から複数の硬貨が続けて投入されると、傾斜面4211dに乗り上げた硬貨が孔4212を塞ぎ、他の硬貨が孔4212に落下するのを妨げることがあった。このように、従来構成では、金銭載置面71から硬貨投入部421(孔4212)に硬貨をスムーズに投入できない場合がある。
【0057】
一方、本実施形態の硬貨投入部421では、
図6に示すように、孔4212に対する傾斜面4211cの下端が、傾斜面4211dの下端より低く形成されている。そのため、傾斜面4211cに沿って滑落した硬貨Cを、傾斜面4211dに乗り上げることなく、孔4212内にスムーズに投入することができる。
【0058】
また、
図6に示すように、孔4212は筒状の孔であるため、傾斜面4211cに沿って滑落した硬貨Cは、傾斜面4211dの下方に位置する孔4212の内壁4212aに突き当たる。そして、硬貨Cは、内壁4212aへの突き当たりにより滑落を停止し、孔4212内へと落下する。このように、本実施形態の硬貨投入部421では、金銭載置面71から硬貨投入部421(孔4212)への硬貨のスムーズな投入を実現することができる。
【0059】
なお、傾斜面4211c及び傾斜面4211dの勾配は、特に問わないものとする。また、本実施形態では、傾斜面4211c及び傾斜面4211dは、下端が孔4212の短辺に接するよう対向配置された、孔4212に向かって下る傾斜面としたが、その勾配は、傾斜面4211cや傾斜面4211dと同等であってもよいし、異なっていてもよい。また、例えば、傾斜面4211a及び傾斜面4211bは、垂直な面としてもよい。
【0060】
また、本実施形態では、金銭載置部70(金銭載置面71)と硬貨投入部421とが直線的に連接される。これにより、金銭載置部70から硬貨投入部421への硬貨の移動(投入)が容易となる。
【0061】
更に、本実施形態では、
図4等に示すように、金銭載置部70(金銭載置面71)と硬貨投入部421との周縁に、当該周縁を一体的に囲む凸状の周縁部91を設けている。具体的には、周縁部91は、上記した金銭載置部70の案内壁72に上端部、傾斜面4211(4211a、4211b、4211d)の上端部及び連結部4213の上端部に設けられる。周縁部91は、凸状の形状を有し、金銭載置部70及び硬貨投入部421を第1筐体11の上面に設置した際に、当該上面より突出するよう形成される。また、周縁部91の上端の角部は、曲面状に形成される。なお、周縁部91の高さは、特に問わないものとするが、指が引っ掛かる程度の高さ(例えば7mm等)とすることが好ましい。
【0062】
このように、金銭載置部70と硬貨投入部421との周縁に凸状の周縁部91を設けることで、金銭載置部70から硬貨投入部421に硬貨を投入する際の操作性を向上させることができる。例えば、金銭載置部70から硬貨を滑らして硬貨投入部421に投入する場合、周縁部91に沿って親指をスライドさせながら、金銭載置面71上の硬貨を人差し指を滑らすことで、硬貨投入部421の方向に硬貨を容易に移動させることができる。したがって、金銭載置面71から硬貨投入部421への硬貨のスムーズな投入を実現することができる。
【0063】
また、周縁部91の上端の角部が曲面状に形成されているため、手や指が周縁部91に触れた際の感触を良くすることができる。また、この構成により、金銭載置部70や硬貨投入部421から硬貨を取り出す際の操作性を向上させることができる。例えば、第1筐体11の正面側から硬貨を取り出す場合、周縁部91に親指をかけた状態で、硬貨を取り出すことができる。また、第1筐体11の奥側から硬貨を取り出す場合、周縁部91に人差し指をかけた状態で、親指により硬貨を取り出すことができる。したがって、金銭載置部70や硬貨投入部421から硬貨をスムーズに取り出すことができる。
【0064】
また、決済端末1は、当該金銭載置面71の上又は当該金銭載置面71の周辺に置かれた物体(財布や硬貨等)を検出する図示しないセンサを備えている。センサとしては、光センサ、磁気センサ、画像センサ等が挙げられる。光センサは、例えば、当該光センサの光軸が金銭載置面71を這うように配され、光軸が遮られると金銭載置面71上に物体があると判定する。磁気センサは、例えば、金銭載置面71の裏側にあたる位置に配され、金属を検知すると金銭載置面71上に物体があると判定する。画像センサは、例えば、金銭載置面71の上方に配され、画像認識により金銭載置面71上に物体があると判定する。図示しない制御部は、センサの判定結果に基づき、金銭の残留を報知する処理等を実行する。
【0065】
上記の構成により、第1筐体11(入出金部4)では、金銭載置部70から硬貨投入部421への硬貨投入を可能にしている。具体的には、客は、決済端末1の決済処理の際に、財布から支払いに用いる金銭(硬貨、紙幣)を取り出して金銭載置部70の金銭載置面71に並べて確認する。次に、客は、金銭載置面71上を滑らせて硬貨投入部421に硬貨を運ぶ。この際、金銭載置部70の案内壁72は、硬貨の側部を支持することで、金銭載置面71から硬貨が落下するのを阻止する。また、金銭載置部70のゴミ落とし孔73は、硬貨に付着したゴミ等をゴミ受け部80に落とすことで、硬貨投入部421内にゴミ等が入るのを阻止する。また、周縁部91は、金銭載置面71から硬貨投入部421に硬貨を滑らす際の操作性を向上させる。
【0066】
また、
図6に示すように、硬貨投入部421に運ばれた硬貨Cは、傾斜面4211cに沿って滑落する。この際、傾斜面4211c及び傾斜面4211dは、孔4212に対する高低差により硬貨Cを孔4212の内壁4212aに突き当てることで、第1筐体11(孔4212)内への投入を促す。
【0067】
また、金銭載置部70から硬貨を取り出す場合、客は、金銭載置面71から案内壁72に沿って硬貨を滑らせることで硬貨を取り出す。この際、金銭載置面71及び案内壁72は、両部材を接続する隅部の形状(曲面状)により、硬貨の取り出す際の容易性を実現する。また、周縁部91は、金銭載置部70や硬貨投入部421から硬貨を取り出す際の容易性を実現する。
【0068】
このように、本実施形態によれば、金銭載置面71から硬貨投入部421(孔4212)に硬貨をスムーズに投入できるため、硬貨の投入を容易に行うことができる。また、金銭載置面71から硬貨を取り出す場合であっても、金銭載置面71から案内壁72に沿って硬貨を滑らすことで、金銭載置部70から硬貨を容易に取り出すことができる。
【0069】
なお、本実施形態では、硬貨入金装置として、顧客が自身で商品登録及び決済を行うためのセルフチェックアウト装置100の決済端末1を適用した例について説明したが、これに限るものではない。例えば、決済装置として、セミセルフのチェックアウトレーンに設置され、店員による商品登録の後、顧客による決済処理に用いられる会計機を適用するようにしてもよい。また、決済装置として、飲食店の食券等を発行する券売機(発券機)、駐車場や駅等の精算機、自動販売機等を適用することもできる。さらに、硬貨入金装置の適用先は、決済装置以外であってもよく、硬貨や貨幣以外のコインの投入を伴う装置であれば、その種別や用途は特に問わないものとする。
【0070】
また、本実施形態では、金銭載置部70から硬貨投入部421に硬貨を投入する例について説明したが、これに限らず、硬貨投入部421に直接硬貨を投入してもよい。例えば、金銭載置部70の金銭載置面71に硬貨を載置した後、当該硬貨を取り上げて硬貨投入部421に投入する利用法としてもよい。なお、本実施形態では、この利用法においても、金銭載置部70から硬貨を容易に取り出すことができるため、硬貨投入部421への硬貨の投入を容易に行うことができる。
【0071】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0072】
例えば、上述した実施形態では、硬貨投入部421の孔4212を筒状とし、投入された硬貨を第1筐体11の下方向に運ぶ構成としたが、この構成に限らないものとする。例えば、
図7に示すように、孔4212を他の形状とし、下方向以外の他の方向に硬貨を運ぶ構成としてよい。
【0073】
ここで、
図7は、硬貨投入部421の他の構成例を説明するための図である。
図7では、孔4212を、傾斜面4211cに対向する傾斜面4211dの下側に設けた例を示している。
図7に示すように、傾斜面4211dの下端は孔4212の上側に接続され、傾斜面4211cの下端は孔4212の下側に接続される。
【0074】
また、孔4212は、例えば長孔で形成される。孔4212は、長辺が金銭載置部70及び硬貨投入部421の並び方向と直交する決済端末1の前後方向に沿うよう配置され、短辺が決済端末1の上下方向に沿うよう配置される。なお、孔4212の寸法は、上述した構成と同様、長手方向には、径が最大の硬貨の直径よりも大きく、長手方向に直交する幅方向には、最も厚い硬貨の厚さよりも大きい。また、孔4212の寸法は、複数枚の硬貨が重なって通過できる程度であるとより好ましい。つまり、孔4212の幅方向の寸法が、最も厚い硬貨の厚さの2倍よりも大きければより好ましい。
【0075】
図7のように硬貨投入部421を構成することで、傾斜面4211cに沿って滑落した硬貨Cは、孔4212内に入ることで、第1筐体11の右方向に運ばれる。その際、傾斜面4211cの下端は、傾斜面4211cの下端よりも孔4212の下側に位置するため、傾斜面4211cに沿って滑落した硬貨Cを、傾斜面4211dに乗り上げることなく、孔4212内にスムーズに投入することができる。
【0076】
また、上述した実施形態では、レシート排出台51aとの関係から金銭載置部70(金銭載置面71)を、第1筐体11の上面より窪んだ凹形状としたが、金銭載置部70の形状はこれに限らないものとする。例えば、
図8、
図9に示すように、第1筐体11の面と同じ高さに金銭載置面71を形成してもよい。
【0077】
ここで、
図8及び
図9は、金銭載置面71の他の構成例を説明するための図である。
図8、
図9に示すように、この構成では、金銭載置面71は、第1筐体11の面上に形成されている。また、この構成では、案内壁72は不要となるため金銭載置部70から取り除かれる。
【0078】
周縁部91は、金銭載置面71及び硬貨投入部421の周縁を一体的に囲み、第1筐体11の上面より突出した凸形状を有する。つまり、この構成では、金銭載置面71周縁の周縁部91が、案内壁72として機能し、金銭載置面71と案内壁72とで凹形状を形成する。また、周縁部91は、金銭載置面71に載置される硬貨の側部を支持することで、金銭載置面71から硬貨が落下するのを阻止する。なお、金銭載置面71と周縁部91とを接続する隅部は、金銭載置面71と周縁部91とを滑らかに接続する曲面状に形成されることが好ましい。また、周縁部91の高さ(金銭載置部70の凹形状の深さ)は、硬貨の厚みよりも大きな値、例えば10mm等とすることが好ましい。