(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、実施形態に係るコンテンツ再生装置及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0009】
図1は、本実施形態に係るデジタルサイネージシステム10の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、デジタルサイネージシステム10は、情報配信サーバ11と、コンテンツ再生装置としてのサイネージ端末装置12とを有する。なお、サイネージ端末装置12の個数は、
図1の例に限定されないものとする。
【0010】
情報配信サーバ11は、構内LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介してサイネージ端末装置12に接続される。情報配信サーバ11は、商品の広告情報等のコンテンツデータをサイネージ端末装置12に対して配信する。ここで、コンテンツデータは、広告等のコンテンツを表す静止画や動画の画像データ、音声データ等を含む。また、コンテンツデータに、各コンテンツデータを再生する順序や時刻を定めたスケジュールデータを含める形態としてもよい。さらに、このスケジュールデータを、コンテンツデータとは別体で情報配信サーバ11に配信する形態としてもよい。
【0011】
なお、コンテンツデータやスケジュールデータの配信方式は特に問わないものとする。例えば、情報配信サーバ11から一方的に配信するプッシュ型であってもよいし、サイネージ端末装置12からのアクセス(例えばリクエスト)に応じて配信するプル型であってもよい。
【0012】
サイネージ端末装置12は、通信ネットワークNを介して情報配信サーバ11から配信又は取得したコンテンツデータを再生して表示する。
【0013】
図2は、サイネージ端末装置12の外観正面図である。サイネージ端末装置12は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のディスプレイユニット21と、各種チケットやクーポン等を印刷して発行するプリンタユニット22と、ディスプレイユニット21及びプリンタユニット22を保持する筐体部24と、を備える。
【0014】
筐体部24の上部には、人物を撮影して画像認識を行い、人物の年齢層を特定し、配信する情報の種類を制御する等の用途に用いられるカメラユニット25と、BGMや広告音声等の各種音響出力を行うスピーカユニット26が内蔵されている。なお、画像認識等の処理は、サイネージ端末装置12で行うことなく、情報配信サーバ11等の上流側サーバで行ってもよい。
【0015】
図3は、サイネージ端末装置12の概略構成を示すブロック図である。サイネージ端末装置12は、上述したディスプレイユニット21、プリンタユニット22、カメラユニット25及びスピーカユニット26の他、コントローラ31と、操作部32と、通信インタフェース(IF)33と、ストレージ34と、を備えている。
【0016】
コントローラ31は、MPU(Micro Processing Unit)35と、MPU35が実行するための各種プログラム等を格納したROM(Read Only Memory)36と、RAM(Random Access Memory)37と、を備えている。なお、RAM37は、後述するようにストレージ34の構成要素となる(
図4参照)。
【0017】
コントローラ31では、MPU35が、ROM36又は第1記憶部38のシステム領域381に格納された各種プログラムを実行することにより、サイネージ端末装置12の動作を統括的に制御する。
【0018】
操作部32は、各種スイッチやボタン、ポインティングデバイス等の、ユーザが各種操作を行うための入力デバイスである。また、操作部32は、タッチパネルとしてディスプレイユニット21と一体的に構成してもよい。
【0019】
通信インタフェース33は、通信ネットワークNを介して情報配信サーバ11との間で通信を行うためのネットワークインタフェースである。
【0020】
ストレージ34は、
図4に示すように、複数の記憶媒体で構成される。ここで、
図4は、ストレージ34の概略構成を示す図である。
図4に示すように、ストレージ34は、上述したRAM37の他、第1記憶部38と、第2記憶部39とを有する。
【0021】
RAM37は、MPU35のワークエリアとなるワークエリア領域(図示せず)の他、オーバーレイ領域371を保持する。このオーバーレイ領域371には、MPU35の制御の下、情報配信サーバ11から配信されたコンテンツデータが記憶される。
【0022】
第1記憶部38は、例えばフラッシュ媒体等の不揮発性記憶媒体である。第1記憶部38は、システム領域381と、再生機能可読領域382とを保持する。
【0023】
システム領域381には、MPU35が実行するためのオペレーティングシステム(組み込みOS等)や各種プログラム等が予め格納されている。ここで、本実施形態のサイネージ端末装置12では、MPU35とシステム領域381に格納された組み込みOS(或いは他のプログラム)との協働により実現されるEWF等の保護機能により、第1記憶部38自体への書き込みが制限されている。
【0024】
再生機能可読領域382は、後述するコンテンツ再生部353(
図5参照)がアクセスを行う記憶領域である。この再生機能可読領域382は、上述した保護機能により、RAM37のオーバーレイ領域371にリダイレクトされるよう予め設定されている。つまり、再生機能可読領域382にアクセスすることで、オーバーレイ領域371に記憶されたコンテンツデータを読み出すことが可能となっている。
【0025】
第2記憶部39は、例えば磁気媒体やフラッシュ媒体等の不揮発性記憶媒体である。第2記憶部39は、後述する記憶管理部352(
図5参照)の制御の下、コンテンツデータをリード/ライト可能に記憶する。なお、本実施形態では、第2記憶部39の記憶容量は、オーバーレイ領域371の記憶容量以上であるとする。
【0026】
次に、サイネージ端末装置12が有する機能部について説明する。サイネージ端末装置12のコントローラ31では、MPU35がROM36又は第1記憶部38に記憶されたプログラムと協働することで、
図5に示すように、コンテンツ受信部351、記憶管理部352と、コンテンツ再生部353と、を備える。ここで、
図5は、サイネージ端末装置12の機能構成を示すブロック図である。
【0027】
コンテンツ受信部351は、通信インタフェース33を介して、情報配信サーバ11から配信されるコンテンツデータを受信する。また、コンテンツ受信部351は、受信したコンテンツデータを、RAM37のオーバーレイ領域371に記憶する。より詳細には、コンテンツ受信部351は、受信したコンテンツデータを、オーバーレイ領域371に記憶されたコンテンツデータの各々と比較し、何れのコンテンツデータとも一致しない場合に、オーバーレイ領域371に記憶する。これにより、同一のコンテンツデータを重複して記憶してしまうことを防止できるため、オーバーレイ領域371を効率的に使用することができる。なお、コンテンツデータとは別体でスケジュールデータを受信した場合には、当該スケジュールデータもコンテンツデータとして、RAM37のオーバーレイ領域371に記憶する。
【0028】
記憶管理部352は、コンテンツ受信部351が受信したコンテンツデータを、第2記憶部39に記憶する。より詳細には、記憶管理部352は、コンテンツ受信部351が受信したコンテンツデータを、第2記憶部39に記憶されたコンテンツデータの各々と比較し、何れのコンテンツデータとも一致しない場合に、第2記憶部39に記憶する。具体的には、記憶管理部352は、オーバーレイ領域371に新たなコンテンツデータが記憶されたことを検知すると、このコンテンツデータを第2記憶部39に記憶する。これにより、同一のコンテンツデータを重複して記憶してしまうことを防止できるため、第2記憶部39を効率的に使用することができる。
【0029】
また、記憶管理部352は、第2記憶部39の空き容量が所定値未満になったことを検知すると、第2記憶部39からコンテンツデータを所定量削除する。なお、削除を行う「所定量」は、固定値であってもよいし、書き込み対象のコンテンツデータのデータ容量等に基づいて算出した動的な値であってもよい。
【0030】
また、コンテンツデータの削除は、LRU(Least Recently Used)等のアルゴリズムを用いることで、再生予定のない最も古いものから削除することが好ましい。ここで、コンテンツデータの再生予定は、スケジュールデータ等に基づき特定することができる。また、コンテンツデータの新旧は、コンテンツデータに付加された記憶時のタイムスタンプ(日時情報)等に基づき特定することができる。これにより、不要なコンテンツデータを排除(削除)することができるため、第2記憶部39を効率的に使用することができる。なお、記憶管理部352は、第2記憶部39だけでなく、オーバーレイ領域371の空き容量が所定値未満の場合においても、当該オーバーレイ領域371に第2記憶部39と同様の処理を施してもよい。
【0031】
さらに、記憶管理部352は、サイネージ端末装置12の起動時において、第2記憶部39に記憶されているコンテンツデータを、RAM37のオーバーレイ領域371にコピーする。つまり、記憶管理部352は、サイネージ端末装置12の終了に伴いオーバーレイ領域371から失われたコンテンツデータを、第2記憶部39からコピーすることでリカバリを行う。
【0032】
また、第2記憶部39に記憶されたコンテンツデータの総データ容量が、オーバーレイ領域371の記憶容量を上回る場合には、オーバーレイ領域371に収まるよう第2記憶部39からコンテンツデータを所定量削除した後、コピーを実行する。なお、削除を行う「所定量」は、固定値であってもよいし、コンテンツデータの総データ容量とオーバーレイ領域371の記憶容量との差分値に基づいて算出した動的な値であってもよい。また、コンテンツデータの削除は、上記と同様LRU等のアルゴリズムを用いることで、再生予定のない最も古いものから削除することが好ましい。これにより、不要なコンテンツデータを排除(削除)することができるため、オーバーレイ領域371及び第2記憶部39を効率的に使用することができる。
【0033】
コンテンツ再生部353は、第1記憶部38の再生機能可読領域382にアクセス可能なWebアプリケーション等の機能部である。ここで、再生機能可読領域382へのアクセスは、RAM37のオーバーレイ領域371にリダイレクトされる。そのため、コンテンツ再生部353は、実質的にオーバーレイ領域371を参照することになる。
【0034】
コンテンツ再生部353は、リダイレクトされたオーバーレイ領域371からコンテンツデータを読み出し、このコンテンツデータを再生することで、ディスプレイユニット21にデジタルサイネージを表示する。ここで、再生とは、コンテンツデータから再生画像(静止画又は動画)や音声等を生成し、画面表示や音声再生に供させることを意味する。なお、コンテンツデータ自体や他のファイルに再生を行う順序や時刻等のスケジュールが定められている場合には、このスケジュールに従い再生を行うものとする。
【0035】
次に、上述したサイネージ端末装置12の動作について説明する。まず、
図6を参照して、サイネージ端末装置12の記憶管理処理について説明する。ここで、
図6は、サイネージ端末装置12が行う記憶管理処理の手順を示すフローチャートである。
【0036】
まず、コンテンツ受信部351は、情報配信サーバ11からコンテンツデータが配信されるまで待機する(ステップS11;No)。ここで、情報配信サーバ11からコンテンツデータを受信すると(ステップS11;Yes)、コンテンツ受信部351は、このコンテンツデータを、オーバーレイ領域371に記憶された既存のコンテンツデータの各々と比較する(ステップS12)。ここで、受信したコンテンツデータが、オーバーレイ領域371の何れとも一致しなかった場合、コンテンツ受信部351は、新規のコンテンツデータと判定する(ステップS13;Yes)。そして、コンテンツ受信部351は、受信したコンテンツデータをRAM37のオーバーレイ領域371に記憶する(ステップS14)。なお、既存のコンテンツデータと一致した場合には(ステップS13;No)、ステップS11に再び戻る。
【0037】
記憶管理部352は、オーバーレイ領域371にコンテンツデータが記憶されたことを検知すると、このコンテンツデータを、第2記憶部39に記憶された既存のコンテンツデータの各々と比較する(ステップS15)。ここで、オーバーレイ領域371に記憶されたコンテンツデータが、第2記憶部39の何れとも一致しなかった場合、記憶管理部352は、新規のコンテンツデータと判定し(ステップS16;Yes)、ステップS17に移行する。なお、既存のコンテンツデータと一致した場合には(ステップS16;No)、ステップS11に再び戻る。
【0038】
続くステップS17において、記憶管理部352は、第2記憶部39の空き容量が所定値未満か否かを判定する(ステップS17)。ここで、第2記憶部39の空き容量が所定値未満と判定した場合(ステップS17;Yes)、記憶管理部352は、第2記憶部39からコンテンツデータを所定量削除した後(ステップS18)、ステップS19に移行する。また、第2記憶部39の空き容量が所定値以上と判定した場合には(ステップS17;No)、ステップS19に直ちに移行する。
【0039】
そして、記憶管理部352は、ステップS14でオーバーレイ領域371に記憶されたコンテンツデータを第2記憶部39に記憶(コピー)した後(ステップS19)、ステップS11に再び戻る。
【0040】
上記の処理により、情報配信サーバ11から配信されたコンテンツデータは、オーバーレイ領域371と第2記憶部39との両方に記憶される。このオーバーレイ領域371に記憶されたコンテンツデータを、コンテンツ再生部353は、再生機能可読領域382を介して読み出す。そして、コンテンツ再生部353は、読み出したコンテンツデータを再生することで、ディスプレイユニット21にデジタルサイネージを表示する。
【0041】
次に、
図7を参照して、サイネージ端末装置12のリカバリ処理について説明する。ここで、
図7は、サイネージ端末装置12が行うリカバリ処理の手順を示すフローチャートである。なお、本処理は、サイネージ端末装置12の起動時に行われる処理の一つである。
【0042】
まず、サイネージ端末装置12が起動すると(ステップS21)、記憶管理部352は、第2記憶部39に記憶されたコンテンツデータの総データ容量と、オーバーレイ領域371の記憶容量とを比較する(ステップS22)。ここで、オーバーレイ領域371の記憶容量が、コンテンツデータの総データ容量未満と判定した場合(ステップS23;Yes)、記憶管理部352は、第2記憶部39に記憶されたコンテンツデータを所定量削除した後(ステップS24)、ステップS25に移行する。また、オーバーレイ領域371の記憶容量が、コンテンツデータの総データ容量以上と判定した場合には(ステップS23;No)、ステップS25に直ちに移行する。
【0043】
続くステップS25において、記憶管理部352は、第2記憶部39に記憶されたコンテンツデータをオーバーレイ領域371にコピーし(ステップS25)、本処理を終了する。
【0044】
以上のように、本実施形態のサイネージ端末装置12によれば、情報配信サーバ11から受信したコンテンツデータを、RAM37のオーバーレイ領域371と、第2記憶部39とに記憶する。また、サイネージ端末装置12は、自装置の起動時に、第2記憶部39に記憶されたコンテンツデータをオーバーレイ領域371にコピーする。これにより、サイネージ端末装置12の終了に伴いオーバーレイ領域371から失われたコンテンツデータを、サイネージ端末装置12の起動時にリカバリすることが可能である。したがって、コンテンツデータの再受信を抑制することができるため、回線への負担を低下させるとともに、デジタルコンテンツデータの再生に係る処理の効率化を図ることができる。
【0045】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0046】
例えば、上記実施形態では、オーバーレイ領域371へのコンテンツデータの記憶を、コンテンツ受信部351が行う形態としたが、記憶管理部352が行う形態としてもよい。また、この場合、記憶管理部352は、コンテンツ受信部351が受信したコンテンツデータを、オーバーレイ領域371と第2記憶部39とに同時に記憶してもよいし、第2記憶部39に記憶した後にオーバーレイ領域371に記憶してもよい。
【0047】
上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0048】
また、本実施形態の各装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。