(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のディスペンサーから前記第1の電子基板パターン上の所望の場所に材料を供給することは、前記第1のディスペンサーを前記第1の電子基板パターンに向かって下降させることを含む、請求項1に記載の方法。
前記第2のディスペンサーから前記第2の電子基板パターン上の所望の場所に材料を供給することは、前記第2のディスペンサーを前記第2の電子基板パターンに向かって下降させることを含む、請求項2に記載の方法。
前記所定の距離は、前記第1の電子基板パターンに関連付けられる第1の基準点と、前記第2の電子基板パターンに関連付けられる第2の基準点とを特定することによって決定される、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
例示のためだけであり、普遍性を制限するものではないが、ここで、添付の図面を参照しながら本開示が詳細に記述される。本開示は、その応用形態に関して、以下の説明に記載されるか、又は図面に示される構成の細部及び構成要素の配置には限定されない。本明細書に開示される教示は、他の実施形態が可能であり、種々の方法において実施又は実行することが可能である。また、本明細書において用いられる言い回し及び用語は、説明することを目的としており、制限するものと見なされるべきではない。本明細書において「を含む」、「を備える」、「を有する」、「を含有する」、「を伴う」及びそれらの変形の用語の使用は、その対象として挙げられる項目と、その均等物及び追加の項目とを包含することを意味する。
【0014】
上述したように、いくつかの場合、供給動作の生産性を増大させるために複数の独立した供給システムが用いられる場合がある。この解決策は、多くの場合高価であり、複数の機械、追加の製造スペース、及びいくつかの場合では複数の機械操作者が必要となる。通常の動作において、製造床面積は制限されるとともに高価である。したがって、製造現場における各製造システムの「フットプリント」を低減するとともに、操作及び維持する必要のある別個の機械の数を低減することが望ましい。
【0015】
いくつかの用途では、複数の例の同じ回路パターンが共通の基板上に作成される。一般的な例は、携帯電話の回路パターンであり、ここでは4つ以上のパターンを単一の基板上に配置することができる。このような場合、複数の例の回路パターン間に、固定された均一のオフセットが存在することが多く、これらの回路パターンは、共通の基板に配置し、その完了後にミシン目に沿って互いに分離することができる。さらに、当業界では、複数の供給ユニット又はポンプを備える供給システムを使用して、スループットを増大させることができることが知られている。このようなシステムにおいて、複数の供給ポンプ間のオフセット距離は、複数の回路の距離間のオフセット距離と略同じになるように調整することができ、このオフセット調整の精度が、結果として得られる供給パターンの精度要件内である場合、複数の供給ポンプを単一のXYZ軸ガントリによって同時に位置決めし、同時に動作させることができる。本開示は、複数の供給ポンプ間のオフセット距離を自動的に調整するシステムに関する。
【0016】
供給システムに基板又は供給を受ける部材が提供されると、自動ビジョンシステムを用いて、その部品及び/又は部品内の決定的な特徴の実際の位置を特定及び較正することが一般的である。この位置特定及び較正により、システムは、基板若しくは部材自体、又は供給ユニットの位置決めシステムの座標系に対して基板若しくは部材を固定する際の偏差を補償することが可能になる。
【0017】
複数の供給ユニット又は供給ヘッドを並列的に使用して集合的な高スループットを達成する場合、例えば、2つの基板上に同時に供給を行う場合、複数の供給ユニットを、略同一の部材に略同じタスクを実行するようにプログラムすることが一般的である。しかし、部材自体、又は位置決めシステムに対する部材の固定における僅かな偏差があるために、複数の供給ユニットのそれぞれに独立して補正を適用する必要がある場合がある。これらの補正が複数の供給ユニットのそれぞれに対して固有のものであることから、供給ユニットのそれぞれは、基板に対して独立して位置決めされる必要がある。したがって、複数の供給ユニットを伴って構成されるディスペンサーは、正確な供給が重要とならない大まかな供給用途により向いている。
【0018】
1つの従来技術のシステムは、複数の独立の供給ユニットを使用することにより高スループットを達成する。このシステムは、米国特許第6,007,631号に記載され、この米国特許は、引用することにより本明細書の一部をなす。この供給システムは、複数の独立の供給ユニット又は供給ヘッドを使用する。複数の供給ユニットのそれぞれは、別個の位置決めシステムに取り付けられ、独立の作業領域の上方で動作する。
【0019】
1つの他の従来技術のシステムは、複数のユニット及び複数の部品パレットを使用することにより高スループットを達成する。このシステムは、2002年12月11日に出願され、現在は放棄されている米国仮特許出願第60/432483号、及びまた2003年9月12日に出願され、現在は放棄されている米国特許出願第10/661830号に記載され、これらの出願の双方は、引用することにより本明細書の一部をなす。
【0020】
単一の供給システムによるサイズ及びコストの利点を依然としてもたらしながら、複数の供給ユニット又は供給ヘッドによるスループットの利点の少なくともいくらかを達成することが望ましい。後述する本開示の実施形態は、共通のガントリによって基板の表面上方に複数の供給ユニットを位置決めすることにより、フットプリント及びコストを更に低減しながら、上述した従来技術のディスペンサーによるスループットの利点を達成する。具体的には、本開示の実施形態は、供給ユニット、供給方法、並びに本開示の方法及び装置を含む供給システムに関する。本開示の実施形態は、マサチューセッツ州フランクリン所在のSpeedline Technologies, Inc.社によってCAMALOT(商標)という商品名で提供されている供給システムプラットフォームとともに用いることができる。
【0021】
図1は、全体として10で示されているディスペンサーを概略的に示している。このディスペンサーは、粘性材料(例えば、接着剤、封入材、エポキシ樹脂、はんだペースト、アンダーフィル材等)又は半粘性材料(例えば、はんだ付け用フラックス等)又は実質的に非粘性材料(例えばインク)を、プリント回路基板又は半導体ウェハー等の電子基板12上に供給するのに用いられる。基板12は、供給を受けることが必要な任意のタイプの表面又は材料を体現することができ、また任意の数のパターンを含むことができる。ディスペンサー10は、全体として14で示されている第1の供給ユニット又は供給ヘッドと、全体として16で示されている第2の供給ユニット又は供給ヘッドと、ディスペンサーの動作を制御するコントローラー18とを備える。2つの供給ユニットが示されているが、3つ以上の供給ユニットを設けてもよいことが理解されるべきである。
【0022】
また、ディスペンサー10は、基板12を支持するベース22を有するフレーム20と、フレーム20に可動に結合され、供給ユニット14、16を支持するとともに移動させるガントリ24とを備える。プリント回路基板製造の技術分野においてよく知られているように、ディスペンサー10には、ディスペンサーに対する基板の装填及び取出しを制御するコンベヤーシステム(図示せず)を用いてもよい。ガントリ24は、コントローラー18の制御下でモーターを用いてX軸及びY軸の方向に移動させ、供給ユニットを基板上方の所定の場所に位置決めすることができる。
【0023】
図2を参照すると、ガントリ24は、左側サイドレール26と、右側サイドレール28と、2つのサイドレール間に延在するビーム30とを備えるように構成することができる。ビーム30は、サイドレール26、28に沿ってY軸方向に移動し、供給ユニット14、16のY軸移動を達成するように構成されている。供給ユニット14、16のX軸移動は、ビーム30に取り付けられるキャリッジ装置32によって達成される。具体的には、キャリッジ装置32は、供給ユニット14、16を収容し、ビーム30の長さに沿ってX軸方向に移動して、ベース22上に位置決めされている基板12の所望の場所の上方に供給ユニットを移動させるように構成されている。或る特定の実施形態において、X−Y平面におけるガントリ24の移動(すなわち、ビーム30及びキャリッジ装置32の移動)は、当該技術分野においてよく知られているように、それぞれのモーターによって駆動されるボールねじ機構を使用することによって達成することができる。
【0024】
1つの実施形態において、本明細書に記載のプラットフォームディスペンサー10は、マサチューセッツ州フランクリン所在のSpeedline Technologies, Inc.社によって販売されているFX−D(商標)供給システムを体現することができる。別の実施形態において、プラットフォームディスペンサーは、同じくSpeedline Technologies, Inc.社によって販売されているSMARTSTREAM(商標)供給システムを体現することができる。
【0025】
上述したような供給ユニット14、16は、
図2にそれぞれ34、36で示されている独立のZ軸駆動機構を用いてZ軸移動を達成することが可能である。Z軸移動量は、供給ユニット14及び/又は16のうちの一方のニードル(図示せず)の先端と基板12との間の距離を測定することによって決定することができる。移動時、供給ユニット14、16のうちの一方又は双方は、基板12上方に公称クリアランス高さを置いて位置決めすることができる。1つの供給場所から別の供給場所への移動時、クリアランス高さは、基板12上方の比較的一貫した高さに維持することができる。所定の供給場所に到達すると、Z軸駆動機構34、36は、それぞれの供給ユニット14、16を基板へと下降させ、それにより、基板12上への材料の供給を達成することができる。
【0026】
いくつかの実施形態において、供給ユニットの双方をともに移動させる共通のガントリにより供給ユニットを制御してもよい。したがって、単一のZ軸駆動機構を設けてもよい。この構成は、粘性材料を基板上に流すか又は発射する供給ユニットに特に適している。1つの実施形態において、供給ユニットは、2006年11月3日に出願された「METHOD AND APPARATUS FOR DISPENSING A VISCOUS MATERIAL ON A SUBSTRATE」と題する米国仮特許出願第60/856508号に対する優先権を主張する、2007年2月16日に出願された「METHOD AND APPARATUS FOR DISPENSING VISCOUS MATERIAL ON A SUBSTRATE」と題する米国特許出願第11/707620号に開示されているタイプのものとすることができる。これらの出願の双方は、引用することにより本明細書の一部をなす。上記非仮出願及び仮出願に開示されている供給ユニットでは、粘性材料を所定の始点と終点との間で基板上に流す。別の実施形態において、供給ユニットは、1998年5月5日に発行された「METHOD AND APPARATUS FOR DISPENSING SMALL AMOUNTS OF LIQUID MATERIAL」と題する米国特許第5,747,102号に開示されているタイプのものとすることができる。この米国特許は、引用することにより本明細書の一部をなす。この特許に開示されている供給ユニットでは、粘性材料は基板上の所定の場所に発射される。粘性材料を流すか又は発射する供給ユニットは、Z軸移動を必要としないが行ってもよい非接触供給ユニットを指すことができる。
【0027】
1つの実施形態において、基板上方の所望の高さにおいて供給ユニットのニードルの高さを測定するには、Z軸方向において基板上方のディスペンサーニードルの高さを測定するシステムが設けられる。いくつかの高さ(又は距離)測定システムでは、測定システムと基板表面との間に物理的な接触が起こる。1つのこのような高さ測定システムは、本開示の譲受人に譲渡されている「APPARATUS FOR MEASURING THE HEIGHT OF A SUBSTRATE IN A DISPENSING SYSTEM」と題する米国特許第6,093,251号に記載され、この米国特許は、引用することにより本明細書の一部をなす。具体的には、米国特許第6,093,251号は、基準点と基板の高さの測定を行う基板上の場所との間で伸縮可能な測定プローブを開示している。他の高さ測定システムでは、レーザー光源と光学検知システムとを組み合わせて、物理的な接触を起こさずに物体の位置を測定する。非接触測定システムの一例は、独国オルテンブルク所在のMicro-Epsilon Messtechnik GmbH社によって製造及び流通されている。他の実施形態において、基板の上面の鉛直位置の偏差を測定及び補償するのを容易にするために高さ測定システムを組み込むことができる。
【0028】
依然として
図2を参照すると、供給ユニット14、16は、供給ユニットの一方又は双方により供給動作を実行するように、基板12上方に移動する。一方、供給の前には、正確な供給を行うことができるように供給ユニット14、16に対する基板12の位置が求められる。具体的には、キャリッジ装置32は、基板12の画像を取得するように構成されている光学素子又はカメラ38を備える。カメラ38はキャリッジ装置32に取り付けられて示されているが、カメラはビーム30又は独立のガントリに別個に取り付けてもよいことが理解されるべきである。カメラ38は、本明細書において「ビジョンシステム」又は「撮像システム」と称することができる。基板12を供給ユニット14、16及びガントリ24と位置合わせするには、少なくとも2つの基準部44、46の画像をカメラ38によって取得する。基板12の位置が外れている場合、ガントリ24は、基板の実際の位置を占めるように操作することができる。1つの実施形態において、カメラ38は、より詳細に後述するように、供給ユニット14、16のそれぞれについてカメラ対ニードルオフセット距離を求めるように較正することができる。
【0029】
図3を参照すると、ディスペンサーが全体として100で示されている。図示のように、ディスペンサー100は、粘性材料(例えば、接着剤、封入材、エポキシ樹脂、はんだペースト、アンダーフィル材等)又は半粘性材料(例えば、はんだ付け用フラックス等)又は実質的に非粘性材料(例えばインク)を、プリント回路基板又は半導体ウェハー等の電子基板102上に供給するように構成されている。基板102は、供給を受けることが必要な任意のタイプの表面又は材料を体現することができる。図示のように、基板102は、102a及び102bで示されている2つのパターンを含む。ディスペンサー100は、全体として104で示されている第1の供給ユニット又は供給ヘッドと、全体として106で示されている第2の供給ユニット又は供給ヘッドとを備える。第1の供給ユニット又は供給ヘッド及び第2の供給ユニット又は供給ヘッドは、ディスペンサー10のガントリ24等のガントリに固定され、ディスペンサーの動作を制御するコントローラー18等のコントローラーの制御下で動作される。2つの供給ユニット104、106が示されているが、3つ以上の供給ユニットを設けてもよいことが理解されるべきである。
【0030】
上述したように、ディスペンサー100は、全体として108で示されているガントリを備え、このガントリは、ディスペンサーのフレームに可動に結合され、供給ユニット104、106を支持するとともに移動させる。ガントリ108の構造は、ディスペンサー10のガントリ24の構造と略同様である。プリント回路基板製造の技術分野においてよく知られているように、ディスペンサー100には、ディスペンサーに対する基板の装填及び取出しを制御するコンベヤーシステム(図示せず)を用いてもよい。ガントリ108は、コントローラーの制御下でモーターを用いてX軸及びY軸の方向に移動させ、供給ユニット104、106を基板102上方の所定の場所に位置決めすることができる。
【0031】
ディスペンサー10のガントリ24と同様に、ガントリは、2つのサイドレール間に延在するビームを備えるように構成することができる。ビームは、サイドレールに沿ってY軸方向に移動し、供給ユニット104、106のY軸移動を達成するように構成される。供給ユニット104、106のX軸移動は、ビームに取り付けられるキャリッジ装置110によって達成される。具体的には、キャリッジ装置110は、供給ユニット104、106を支持し、ビームの幅に沿ってX軸方向に移動して、ディスペンサーのベース上に位置決めされている基板102の所望の場所の上方に供給ユニットを移動させるように構成されている。或る特定の実施形態において、X−Y平面におけるガントリ108の移動(すなわち、ビーム及びキャリッジ装置の移動)は、当該技術分野においてよく知られているように、それぞれのモーターによって駆動されるボールねじ機構又は他の直線運動駆動要素の使用によって達成することができる。
【0032】
第1の供給ユニット104及び第2の供給ユニット106は、キャリッジ装置110に固定されているリニア軸受112によってキャリッジ装置110に結合される。1つの実施形態において、第1の供給ユニット104はリニア軸受112にしっかりと固定され、第2の供給ユニット106は、
図3に全体として114で示されている自動調整機構によってリニア軸受に結合される。第2の供給ユニット106をリニア軸受112に固定してもよく、第1の供給ユニット104を自動調整機構114に結合してもよく、これらは本開示の範囲内に入ることが理解されるべきである。図示のように、第1の供給ユニット104及び第2の供給ユニット106は、互いに距離を置いてオフセットしており、自動調整機構114は、第2の供給ユニットをX軸及びY軸の方向に比較的僅かな距離だけ移動させることによって距離を調整するように構成されている。
【0033】
図示の実施形態では、第1の供給ユニット104は、取付けブロック116を備える取付け組立体によってリニア軸受112に固定され、取付けブロック116は第1の供給ユニット及びリニア軸受に固定される。第1の供給ユニット104に結合される取付け組立体は、全体として118で示されているZ軸移動機構を更に備え、このZ軸移動機構は、第1の供給ユニットのZ軸移動を可能にする。Z軸移動機構118は、供給動作中に第1の供給ユニットを下降させる、例えばオーガ式供給ユニットに特に適している。
【0034】
図4を更に参照すると、自動移動機構114は取付けブロック120を備え、取付けブロック120は、第2の供給ユニット106に固定され、リニア軸受112上を移動し、X軸方向における移動をもたらすように構成されている。自動調整機構114は、全体として122で示されている第1のモーター組立体を更に備え、この第1のモーター組立体は、取付けブロック120及び第2の供給ユニット106をリニア軸受112に沿って移動させるように構成されている。1つの実施形態において、第1のモーター組立体122は、ボールねじ駆動によるリニアアクチュエーター124を備え、ボールねじ駆動によるリニアアクチュエーター124は、機械的に結合される回転サーボモーター126又は他の電気機械的なリニア駆動装置によって駆動される。したがって、自動調整機構114は、第1の供給ユニット104が静止したままである一方で、第2の供給ユニット106をX軸方向において調整することが可能である。或る特定の実施形態において、自動調整機構114は、第2の供給ユニット106の比較的少ないX軸移動量をもたらし、第1の供給ユニット104に対する第2の供給ユニットの細かい調整を提供することが可能である。
【0035】
上述したように、自動調整機構114は、後述する方法で、第2の供給ユニット106をY軸方向において調整することも可能である。具体的には、自動調整機構114は、取付けブロック120に固定される第1のブラケット128を更に備える。図示のように、第1のブラケット128は、Y軸方向における、リニア軸受112の方向に対して垂直な方向に延在する。自動調整機構114は第2のブラケット130を更に備え、第2のブラケット130は、第2の供給ユニット106に固定され、第1のブラケット128上を移動し、それにより、Y軸方向における第2の供給ユニットの少ない移動量をもたらすように構成されている。自動調整機構114は第2のモーター組立体132を更に備え、第2のモーター組立体132は、第1のブラケット128に沿って第2のブラケット130を移動させ、それにより第2の供給ユニット106を移動させるように構成されている。1つの実施形態において、第2のモーター組立体132は、ボールねじ駆動によるリニアアクチュエーター134を備え、ボールねじ駆動によるリニアアクチュエーター134は、機械的に結合される回転サーボモーター136又は他の電気機械的なリニア駆動装置によって駆動される。
【0036】
第1の供給ユニット104と同様に、第2の供給ユニット106は、全体として138で示されているZ軸移動機構を備え、このZ軸移動機構は、第2の供給ユニットのZ軸移動を可能にする。Z軸移動機構138は、供給動作中に第1の供給ユニットを下降させる、例えばオーガ式供給ユニットに特に適している。
【0037】
ディスペンサー10に関して述べたように、ディスペンサー100は、ディスペンサー10のカメラ38等のビジョンシステムを備え、ガントリ108は、基板と供給ユニット104、106とを位置合わせするために基板の画像を捕捉するように、カメラを基板102上方に移動させることが可能である。カメラの助けにより、第2の供給ユニット106は、自動調整機構114によって自動的に調整することができる。供給ユニット104、106のZ軸移動は、第1の供給ユニットに結合する独立のZ軸駆動機構118及び第2の供給ユニットに結合する独立のZ軸駆動機構138によって達成することができる。
【0038】
したがって、本開示の実施形態のディスペンサー100は、調整が必要な単数又は複数のビジョン捕捉及び計算に基づいて複数の供給ユニットに対して自動的な位置補正を行うことが可能であることが認められるべきである。本開示の実施形態のディスペンサー100により、単一のガントリ上の複数の供給ユニットによる供給の際により高い精度が可能になる。これにより、より高いスループット、ひいてはPCB製造者にとってより大きな価値が可能になる。電子部品及び電子部品パッケージが益々小さくなるのに伴い、そのようなPCB製造者は、より高いスループットで、より高精度という顧客からの要件に取り組み続けている。本開示の実施形態のディスペンサー100はこれらの要件に対処する。
【0039】
1つの実施形態において、ディスペンサーに提供される基板ごとに一回で静的な調整を行うには、ビジョンシステム及びコントローラーは、基板の一部分から同じ基板の別の部分までの距離と、X/Y軸ガントリに対する基板のあらゆる回転とを特定及び計算し、供給の前に第2の供給ユニットを同時に一回で調整する。別の実施形態において、自動調整機構14を使用して、
図5に示されているアウアー(Auer)ボート142等のキャリアにおける、それぞれ140で示されている別個の部品/基板に供給を行いながら、動的な調整を行うことができる。これらの部品/基板は、互いに接続も正確な位置合わせもされていない。この場合、ビジョンシステムは、キャリア142における各部品/基板140の位置を特定し、各部品/基板の相対的なオフセット及び回転を計算する。その後、ディスペンサー100は、「マスター」基板パターンの供給を開始し、その間、マスターに対して他の供給ユニットを動的に調整しながら他の基板に同時に供給を行う。
【0040】
したがって、2つのパターンが適切に位置決めされていない場合、すなわち2つの基板が適切に位置決めされていない例では、本方法は、第1の供給ユニット104による第1のパターン(又は基板)に対する第1の供給動作と、第2の供給ユニット106による第2のパターン(又は基板)に対する第2の供給動作とを同時に実行することを含む。このことは、第1の供給ユニット104及び第2の供給ユニット106による供給を続けながら、自動調整機構114によって第2の供給ユニット106を動的に位置決めすることにより達成することができる。
【0041】
本発明の実施形態のディスペンサー100は、異なるパターンを同時に供給することが可能である。このような方法において、供給ユニット104、106を運ぶガントリ108と、第2の供給ユニットに結合される自動調整機構114とは、異なるパターンを同時に供給するように操作することができる。具体的には、動的な調整に向けて、
図5に示されている2つの部品140はアウアー(Auer)ボート142内でオフセットされる。右側の第1の供給ユニット104は固定されているので、第1の供給ユニットの供給経路はメインガントリ108の移動に従う。左側の第2の供給ユニット106の供給経路は、ビジョンシステムから計算され、自動調整機構114によって制御される。この方法により、第1の供給ユニット104及び第2の供給ユニット106によって供給される線は同期して引くことができる。
【0042】
1つの実施形態において、ディスペンサー100の自動調整機構114は、第2の供給ユニット106を、X軸方向に50mmの距離及びY軸方向に12mmの距離だけ移動させることが可能である。
【0043】
別の実施形態において、ディスペンサー100は、供給ユニット104、106のうちの一方又は双方をセットアップ中に自動的に調節することが可能になるように構成することができる。
【0044】
したがって、複数の供給ユニットを備えるディスペンサーの場合、複数の供給ユニットのそれぞれの距離及び相対位置は、複数の基板又は部材のそれぞれの間の距離及び相対間隔と一致するように構成することができる。自動ビジョン位置合わせシステムからの位置合わせ情報を収集及び分析した後、複数の供給ユニットのうちの第1の供給ユニットは、第1の基板又は部材上の第1の供給場所の上方に位置決めされる。供給動作を実行した後、ガントリは、必要とされるX−Y平面の位置調整を行うように操作することができる。この位置調整は、複数の供給ユニットのうちの第2の供給ユニットを、複数の基板又は部材のうちの第2の基板又は部材の対応する第1の供給場所の上方に位置合わせするのに必要な場合がある。複数の供給ユニットのそれぞれの間の距離及び相対位置は、複数の基板又は部材のそれぞれの間の距離及び相対位置と必ずしも同一ではないものの略同様であるため、ガントリのこのような調整はいずれも非常に僅かであり、したがって迅速に実行される。残りの複数の供給ユニットのそれぞれは、残りの基板又は部材のそれぞれの対応する第1の供給場所に材料を供給するように同様に使用することができ、その後、X軸及びY軸の方向にガントリの大きい移動が必要となる。しかし、基板又は部材の数が供給ユニットの数よりも多い場合、基板の全てに対する供給動作を完了するためにガントリを再位置決めする必要がある場合がある。本方法は、第2の供給場所及び後続の供給場所のそれぞれに供給を行うように繰り返される。ステップは、スループット又はプロセスの向上によって要求され得るように入れ替えることができることが理解されるべきである。
【0045】
上述したように、1つの実施形態において、供給ユニットは別個のZ軸駆動機構に取り付けることができる。この構成により、適切な場合、限定はしないが供給、(例えば自動ニードルクリーナーによるような)清掃、浄化、及び較正(X/Y軸位置又はZ軸位置)を含む独立の動作の実行が可能になる。しかし、ディスペンサー50は、ニードルから材料を流す等の非接触供給に特に適することができることに留意するべきである。非接触供給向けに構成される場合、供給動作は、単一のZ軸駆動機構に取り付けられる2つ(又は3つ以上)の供給ユニットによって実行することができる。
【0046】
この特定の構成により、1つの実施形態において、2つの供給ユニットは双方とも、2つ(又は3つ以上)の基板又は2つ(又は3つ以上)のパターンを有する単一の基板上のそれぞれの場所の上方に位置決めされる。具体的には、第1の供給ユニットを第1の基板上の所与の供給位置の上方に略正確に位置決めすると、第2の供給ユニットが第2の基板上方のおおよそ正しい位置になる。次に、第1の供給ユニットは、第1の基板に対して第1の供給動作を実行する。完了すると、第2の供給ユニットは、第2の基板上方における場所を補正するように僅かな量だけ移動し、第2の基板に対して第2の供給動作を実行することが可能になっている。非接触供給にはZ軸方向の移動を必要としないことから、第1の供給ユニット及び第2の供給ユニットを共通のZ軸駆動機構に取り付けることは、供給ユニットのそれぞれから独立して供給を行うことを除外しない。
【0047】
上述したように、複数の基板間又は単一の基板内の複数のパターン間のオフセット距離を求める場合、基準部等の既知の基準点の画像を取得するようにカメラを動作させることができ、これらの基準点を用いて基板間のオフセット距離が求められる。しかし、オフセット距離は、既知の構成に基づいてディスペンサーのセットアップ中にディスペンサーの操作者が決定してもよい。さらに、上述したように、基板間の正確なオフセット距離は必須ではない。より大まかな距離を適切としてもよい。具体的には、基板間のより精密なオフセット距離は、第2の供給ユニット(又は第2の供給ユニットが固定されている場合は第1の供給ユニット)に必要とされる補正移動を最小限にする役目を果たすが、不正確なオフセット距離によって、精密な第2の供給動作が妨げられるか、又は別様に悪影響を受けることはない。3つ以上の供給ユニット間の実際の相対距離を測定し、それにより、基板間のオフセット距離の設定の誤差を自動調整機構によって補正することができる。
【0048】
いくつかの実施形態において、単一の基板上に設けられる複数のパターン上に供給を行う場合、各パターンは、そのパターン自体に対応する局所的な位置合わせ基準部の組を有することができる。代替的には、基板は、基板全体及びしたがって複数のパターンを同時に位置合わせするのに用いる1組の全体的な基準部を有してもよい。通常のプロセスプログラムにおいて、供給箇所のうちの複数の場所が既知であり、位置合わせの基準場所に対して全体的に規定されている。したがって、カメラを用いて基準部の実際の場所が測定されると、多くの供給場所の実際の位置を計算することができ、これらの供給場所は、複数の例の繰返しパターンに関連付けられる場所を含む。ガントリに取り付けられる複数の供給ユニットのそれぞれは、上述したように別個に学習又は較正され得る固有のカメラ対ニードルオフセット距離を有するので、また、複数の供給ユニットのそれぞれは別々の時間に動作することができることから、各供給場所の全てに対する適切な位置補正を、複数の供給ユニットのそれぞれに対して別々に及び正確に適用することができる。
【0049】
ディスペンサーは、互いに独立して動作する複数の供給ユニットによって供給動作を実行するように動作することができることが認められるべきである。カメラ対ニードルオフセット距離は、ディスペンサーによって較正するか、ディスペンサーの操作者が選択することができる。供給の前に、カメラ対ニードルオフセット距離を求めることができる。さらに、第1の供給ユニット及び第2の供給ユニットの場所は、供給の前にそれぞれの場所を決定するために較正することができる。最後に、供給ユニットのそれぞれの間の相対的なオフセット距離を、複数の例の繰返し基板パターン間の相対的なピッチに一致するように、公称として(精密ではない)計算することができる。
【0050】
したがって、2つの基板又は2つの基板パターンに対する例示的な供給動作は、第1の電子基板パターンを供給位置に送達するステップと、第2の電子基板パターンを供給位置に送達するステップと、第1の電子基板パターンと第1の供給ユニットとを位置合わせするステップと、第1の供給ユニットから所定の距離のところに第2の供給ユニットを位置決めするステップと、第1の供給ユニットから第1の電子基板パターン上の所望の場所に材料を供給するステップと、第2の供給ユニットから第2の電子基板パターン上の所望の場所に材料を供給するステップとからなることができる。いくつかの実施形態において、第1の供給ユニットから材料を供給するステップは、第1の供給ユニットを第1の電子基板パターンに向かって下降させることを含むことができる。同様に、第2の供給ユニットから材料を供給するステップは、第2の供給ユニットを第2の電子基板パターンに向かって下降させることを含むことができる。
【0051】
別の例示的な供給動作は、第1の電子基板パターン及び第2の電子基板パターンをそれぞれの供給位置に送達するステップと、第1の電子基板パターン上方に第1の供給ユニットを位置決めするステップと、第1の供給ユニットから所定の距離のところに第2の供給ユニットを位置決めするステップと、第1の供給ユニットから第1の電子基板パターン上の所望の場所に材料を供給するステップであって、第1の供給ユニットを第1の電子基板パターンに向かって下降させることを含むステップと、第2の供給ユニットから第2の電子基板パターン上の所望の場所に材料を供給するステップであって、第2の供給ユニットを第2の電子基板パターンに向かって下降させることを含むステップとからなることができる。いくつかの実施形態において、所定の距離は、第1の電子基板パターンに関連付けられる第1の基準点及び第2の電子基板パターンに関連付けられる第2の基準点を特定することによって決定される。
【0052】
2つの基板に対する更に別の例示的な供給動作は、(1)供給ユニットのそれぞれとカメラとの間の実際の距離を較正するステップと、(2)単数又は複数の基板上の基準場所の実際の位置を特定するステップと、(3)第1の供給ユニットを第1の基板上の第1の供給場所に移動させるステップと、(4)第1の基板上の第1の供給場所に供給を行うステップと、(5)第2の供給ユニットを第2の基板上の第1の供給場所に移動させるステップであって、この移動は僅かであり、したがって迅速に実行される移動である、ステップと、(6)第2の基板上の第1の供給場所に供給を行うステップと、(7)基板上の残りの供給場所のそれぞれに対してステップ(3)〜ステップ(6)を繰り返すステップとからなることができる。上述の動作は、基板上に複数のパターンを有する単一の基板上に供給を行う場合に実行することができる。
【0053】
本開示の他の実施形態において、デュアルレーンコンベヤーが、ワークをハンドリングするシステムに組み込まれる。このようなシステムにおいて、供給ユニットは、一方のコンベヤーレーンに固定されている部品に供給を続ける一方で、部品が取り出されて、もう一方のコンベヤーレーンに置かれる。
【0054】
別の例において、基板が位置合わせされる場合、又は携帯電話のパターンのように基板上で互いに位置合わせされる複数の同一パターンの形態では、第1の供給ユニットを第1の基板上に供給を行うように係合させ、その後、第2の供給ユニットを第2の基板上に供給を行うように係合させるのではなく、第1の供給ユニットと第2の供給ユニットとを同時に動作させることができる。したがって、2つの基板に関して、第1の供給ユニット及び第2の供給ユニットは、ビーム及びキャリッジ装置によって、基板上の離間した場所の上方にそれぞれ移動させ、それぞれの基板のこれらの場所に対して供給を行うことができる。材料を供給した後、ビーム及びキャリッジ装置は、第1の供給ユニット及び第2の供給ユニットをそれぞれ別々の場所の上方に移動させ、それらの場所に同時の供給動作を実行するように動作することができる。このプロセスは、材料を必要とする基板上の場所の全てが供給を受けるまで、各場所に対して繰り返すことができる。
【0055】
上述したように、第2の供給ユニットは、自動調整機構によって第1の供給ユニットに対して所定の距離だけ移動することができ、自動調整機構は、第1の基板と第2の基板との間の距離と等しい長さを達成するように動作することができる。或る特定の実施形態において、第2の供給ユニットは、所望の位置に手動で事前設定することができる。第1の基板及び第2の基板上のパターンは同一であるため、第2の基板上の場所は第1の基板上の場所に対応し、供給ユニットの移動により、基板上の対応する場所の上方に供給ユニットが配置されるようになっている。Z軸移動は、第1の供給ユニット及び第2の供給ユニットにそれぞれ結合される独立のZ軸駆動機構によって達成することができる。
【0056】
1つの実施形態において、カメラは、第1のパターン(例えば、基板上の基準部又はパターン目印)の画像を捕捉するとともに、第2のパターン(例えば、基板上の基準部又はパターン目印)の画像を捕捉するように構成されている。カメラは、第1のパターン及び第2のパターンが互いに位置合わせされているか否かの十分な情報を得るために、基板の1つ又は複数の画像を取得することができる。コントローラーは、単数又は複数の画像を取得した後、この単数又は複数の画像を用いて、第1のパターン及び第2のパターンが支持体上に互いに適切に位置決めされているか否かを画像に基づいて確認するように構成されている。適切に位置決めされている場合、供給ユニットは、コントローラーによって制御し、第1のパターンに対する第1の供給ユニットの供給動作と第2のパターンに対する第2の供給ユニットの供給動作とを同時に実行することができる。上述したように、供給ユニットは、基板上に材料を流すか又は発射することが可能な非接触式供給ユニットとすることができる。
【0057】
2つのパターンが適切に位置決めされていない状況では、ディスペンサーは、パターン上に材料を正確に供給するように動作することができる。例えば、1つの実施形態において、第1の供給ユニットは、第1のパターンに対する供給動作の全てを実行することができる。第1のパターンが完了した後、第1の供給ユニット又は第2の供給ユニットは、第2のパターンに対する供給動作の全てを実行することができる。別の例において、第1の供給ユニットは、第1のパターンの第1の領域に対する供給動作のうちのいくつかを実行することができる。次に、第2の供給ユニットは、第2のパターンの第1の領域に対する供給動作のうちのいくつかを実行することができる。第1のパターン及び第2のパターンの第1の領域が完了した後、第1の供給ユニット及び第2の供給ユニットは、上述した方法で、第1のパターン及び第2のパターンの後続の領域上に材料を順番に供給することができる。
【0058】
別の実施形態において、2つのパターンが適切に位置決めされていない場合、本方法は、第1のパターンに対する第1の供給動作と第2のパターンに対する第2の供給動作とを同時に実行することを含むことができる。このことは、第1の供給ユニット及び第2の供給ユニットによる供給を続けながら、自動調整機構によって第2の供給ユニットを動的に位置決めすることによって達成することができる。
【0059】
更なる例において、基板は3つ以上のパターンを含んでもよく、又は3つ以上の別個の基板を準備してもよい。いずれの例でも、カメラは、上述したように、各パターンの画像を捕捉するように構成することができる。コントローラーは、画像を取得した後、単数又は複数の画像を用いて、パターンが同時の供給に向けて十分に位置合わせされているか否かを判断するように構成することができる。1つの実施形態において、ディスペンサーは、パターン上に供給を行う任意の数の供給ユニットを伴って構成することができる。他の実施形態において、ディスペンサーは、上記で開示したように2つの供給ユニットを伴って、すなわち、第1のパターン上に供給を行う1つの供給ユニット(例えば供給ユニット14)及び第3のパターン上に同時に供給を行う他の供給ユニット(例えば供給ユニット16)を伴って構成することができる。この手法は、隣り合うパターンが互いにあまりに近くに位置決めされ、それにより、供給ユニットのサイズが相対的に大きいために、隣り合うパターン上方で供給ユニットが動作することが可能でないように妨げられる場合に特に望ましいとすることができる。第1のパターン及び第3のパターン上への供給が完了すると、ディスペンサーは、供給ユニットを移動させ、それにより、第1の供給ユニットが第2のパターン上方に位置決めされ、第2の供給ユニットが、提供される場合は第4のパターン上方に位置決めされるように構成することができる。この一連の動作は、パターンの全てに対して供給動作が実行されるまで続けることができる。パターンの数が奇数の場合、第1の供給ユニットは、第2の供給ユニットを静止させたまま、最後のパターン上に材料を供給するように構成することができる。
【0060】
3つ以上の供給ユニットを用いる場合に、一つおきのパターン上に同時に供給を行うこの手法を使用することができることが更に想定される。例えば、3つの供給ユニットを用いる場合、第1のパターンと第3のパターンと第5のパターンとが、第1の供給ユニットと第2の供給ユニットと第3の供給ユニットとによってそれぞれ同時に供給を受けることができる。これらのパターン上に供給を行った後、供給ユニットを移動させることができ、それにより、第2のパターンと第4のパターンと第6のパターンとの上に、第1の供給ユニットと第2の供給ユニットと第3の供給ユニットとによってそれぞれ供給を行う。
【0061】
例示的な一実施形態において、材料を供給する方法は、少なくとも2つの同一のパターンを有する電子基板を供給位置に送達することと、少なくとも2つのパターンの少なくとも1つの画像を捕捉することと、捕捉された画像に基づいて、少なくとも2つのパターンに対して同時に供給動作を実行するために少なくとも2つのパターンが適切に位置決めされているか否かを判断することと、2つのパターンが適切に位置決めされている場合、少なくとも2つのパターンに対して同時に供給動作を実行することとを含むことができる。
【0062】
材料を供給することは、第1のパターンの第1の場所の上方に第1の供給ユニットを位置決めするとともに、第2のパターンの第1の場所の上方に第2の供給ユニットを位置決めすることを含むことができる。上述したように、第2の供給ユニットは、第1の供給ユニットから所定の距離だけ離間することができる。具体的には、第1の供給ユニット及び第2の供給ユニットから、第1のパターン及び第2のパターンのそれぞれの第1の場所上に材料を供給することができる。供給を行うと、第1の供給ユニットは第1のパターンの第2の場所の上方に移動し、第2の供給ユニットは電子基板の第2のパターンの第2の場所の上方に同時に移動する。移動すると、第1の供給ユニット及び第2の供給ユニットから、第1のパターン及び第2のパターンのそれぞれの第2の場所上に材料を供給することができる。
【0063】
別の例示的な実施形態において、材料を供給する方法は、(1)電子基板上の2つ以上の場所の位置を特定することと、(2)特定された位置に基づいて、第1のパターンの供給場所及び第2のパターンの供給場所が、第1のパターン及び第2のパターン上に同時の供給動作を実行するために適切に位置決めされているか否かを判断することと、(3)第1の供給ユニットを第1のパターン上の供給場所に、また、第2の供給ユニットを第2のパターン上の供給場所に移動させることであって、第1のパターンの供給場所は、第2のパターン上の供給場所に対応することと、(4)第1の供給ユニットによって第1のパターン上の第1の供給場所に、また、第2の供給ユニットによって第2のパターン上の第1の供給場所に供給を行うことと、(5)電子基板の第1のパターン及び第2のパターン上の各残りの供給場所に対してステップ(3)及びステップ(4)を繰り返すこととを含むことができる。上述したように、本方法を実行する前に、第1の供給ユニットとカメラとの間の距離及び第2の供給ユニットとカメラとの間の距離を較正することができる。
【0064】
このように、本開示の少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様を説明してきたが、当業者には種々の改変、変更、及び改善が容易に思い浮かぶことは理解されたい。そのような改変、変更、及び改善は、本開示の一部であることを意図しており、本開示の精神及び範囲内にあることを意図している。したがって、これまでの説明及び図面は例にすぎない。