特許第6346502号(P6346502)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6346502-毛髪処理方法および毛髪処理剤 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6346502
(24)【登録日】2018年6月1日
(45)【発行日】2018年6月20日
(54)【発明の名称】毛髪処理方法および毛髪処理剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20180611BHJP
   A61Q 5/04 20060101ALI20180611BHJP
【FI】
   A61K8/73
   A61Q5/04
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-126070(P2014-126070)
(22)【出願日】2014年6月19日
(65)【公開番号】特開2016-3221(P2016-3221A)
(43)【公開日】2016年1月12日
【審査請求日】2017年6月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】592255176
【氏名又は名称】株式会社ミルボン
(74)【代理人】
【識別番号】100111187
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 秀忠
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(72)【発明者】
【氏名】岡本 喜日出
【審査官】 向井 佑
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/080231(WO,A1)
【文献】 特表2014−504611(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/131469(WO,A1)
【文献】 特表2015−512884(JP,A)
【文献】 特表2012−515219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00〜 8/99
A61Q 1/00〜90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘度が40mPa・s以上であり、キサンタンガム及び水が配合され、前記水の配合量が90質量%以上である毛髪処理剤を毛髪に塗布する前処理工程と、
当該前処理工程後の毛髪をヘアアイロンの加熱部に接触させつつ挟んでから、当該挟んだ状態のヘアアイロンを移動させる後処理工程と、
を備えることを特徴とし、
前記前処理工程と前記後処理工程との間において、前記前処理工程で塗布された毛髪処理剤を洗い流さない毛髪処理方法(但し、下記式(I)で表される少なくとも1種のカルボン酸及び/又はその水和物及び/又はその塩を含む毛髪処理剤を毛髪に塗布する前処理工程を備えるものを除く。
R−CO−COOH 式(I)
〔式中、Rは、水素、COOH、CN、置換されていてもよいC1〜C10アルキル、置換されていてもよいC2〜C10アルケニル、置換されていてもよいC2〜C10アルキニル、置換されていてもよいC3〜C10シクロアルキル、置換されていてもよいC6〜C10アリール及び置換されていてもよい5〜10員環のヘテロアリール基から選択され、アルキル基の任意の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ及びC1〜C4アルコキシから選択され、他の基の任意の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C1〜C4アルキル及びC1〜C4アルコキシから選択される。〕)
【請求項2】
前記後処理工程におけるヘアアイロンの加熱部の設定温度が、60℃以上である請求項に記載の毛髪処理方法。
【請求項3】
前記前処理工程の毛髪処理剤におけるキサンタンガムの配合量が、0.1質量%以上2.0質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の毛髪処理方法。
【請求項4】
前記前処理工程の毛髪処理剤のpHが2.0以上8.0以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
【請求項5】
前記後処理工程のヘアアイロンの移動において、毛髪を伸ばす請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の毛髪処理方法の前処理工程において使用される毛髪処理剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の毛髪処理剤を塗布した毛髪をヘアアイロンで処理する毛髪処理方法、及び当該毛髪処理方法において使用される毛髪処理剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
縮毛矯正処理や整髪処理を行う際には、毛髪を加熱する機能を有するヘアアイロンが使用される場合がある(例えば、特許文献1参照)。縮毛矯正処理においては、還元剤が配合された第1剤を毛髪に塗布後、この第1剤を洗い流してから、毛髪を伸ばす作業のときにヘアアイロンが使用される。また、整髪処理においては、例えば、ヘアアイロンを毛髪に対して直接適用、又はヘアアイロンを整髪剤を塗布した毛髪に適用する。以上の使用において毛髪を伸ばす場合には、毛髪を挟んだ状態のヘアアイロンを毛髪の長さ方向に移動させることが適する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−14438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、毛髪に塗布して使用される毛髪処理剤の流動性が高いと、塗布した毛髪処理剤が毛髪から垂れ落ちることがある。この垂れ落ちを防ぐために、毛髪処理剤の流動性を低くする必要性が生じる。このことからも、毛髪処理剤の流動性を低くするべく、高分子化合物の追加配合が求められる。また、毛髪処理剤を塗布した毛髪に対してヘアアイロン処理を行う場合には、ヘアアイロンの操作性を良好にするためにも、毛髪とヘアアイロンとの摩擦を低く抑えることが望まれる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑み、高分子が配合された毛髪処理剤を塗布してからヘアアイロン処理を行う際に、このアイロンの操作性が良い毛髪処理方法、及び当該方法で使用される毛髪処理剤の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者が鋭意検討を行った結果、垂れ落ち防止の粘度設定にした毛髪処理剤に配合する高分子化合物としてキサンタンガムを選定すれば、ヘアアイロンの操作性が良い毛髪処理を行えることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明に係る毛髪処理方法は、粘度が40mPa・s以上であり、キサンタンガム及び水が配合された毛髪処理剤を毛髪に塗布する前処理工程と、当該前処理工程後の毛髪をヘアアイロンの加熱部に接触させつつ挟んでから、当該挟んだ状態のヘアアイロンを移動させる後処理工程と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る毛髪処理方法は、前記前処理工程と前記後処理工程との間において、前記前処理工程で塗布された毛髪処理剤を洗い流さないものが良い。後処理工程前に毛髪処理剤を洗い流さない場合、毛髪処理剤に配合する高分子化合物によってはヘアアイロンの操作性が悪化し易くなるが、配合する高分子化合物がキサンタンガムであれば、良好な操作性を実現できる。
【0009】
前記後処理工程におけるヘアアイロンの加熱部の設定温度は、例えば60℃以上である。
【0010】
前記前処理工程の毛髪処理剤におけるキサンタンガムの配合量は、0.1質量%以上2.0質量%以下が良い。0.1質量%以上であれば、毛髪処理剤の粘度を適度に調整でき、2.0質量%以下であれば、毛髪の感触を柔らかくするのに適する。
【0011】
前記後処理工程のヘアアイロンの移動において、例えば、毛髪を伸ばすと良い。
【0012】
本発明に係る毛髪処理剤は、キサンタンガムと水が配合された粘度が40mPa・s以上のものであって、上記本発明の毛髪処理方法の前処理工程において使用される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ヘアアイロンによる処理を行う前の毛髪に塗布する毛髪処理剤として所定粘度のキサンタンガム配合のものを使用するから、毛髪からの毛髪処理剤の垂れ落ちがその粘度設定により抑えられるだけではなく、キサンタンガムの配合が良好なヘアアイロン操作性を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の毛髪処理方法で使用されるヘアアイロン例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態に基づき、本発明を以下に説明する。
本実施形態の毛髪処理方法は、所定の毛髪処理剤を毛髪に塗布する前処理工程と、ヘアアイロンで毛髪を処理する後処理工程とを有する。
【0016】
(前処理工程)
本実施形態の前処理工程で使用する毛髪処理剤は、粘度が所定値以上であって、水にキサンタンガムが配合されたものである(この毛髪処理剤における水の配合量は、例えば、90質量%以上である。)。この毛髪処理剤のpHは、特に限定されないが、例えば2.0以上8.0以下である。
【0017】
上記毛髪処理剤は、水よりも粘度が高い液状であると良く、当該毛髪処理剤の粘度は、40mPa・s以上である。その粘度は、毛髪からの垂れ落ちを抑制するためには、100mPa・s以上が良く、300mPa・s以上が好ましく、500mPa・s以上がより好ましく、1000mPa・s以上が更に好ましい。毛髪処理剤の粘度の上限は、特に限定されないが、例えば4000mPa・sである。ここで、毛髪処理剤の粘度は、B型粘度計を使用して測定した値を採用する。この測定では、粘度に応じて適宜選定したロータを使用し、温度25℃、ロータの回転速度30rpmの条件で、粘度計測開始から60秒経過後の値を採用する。
【0018】
上記毛髪処理剤に配合するキサンタンガムは、例えば、キサンタンガム1.0質量%水溶液の粘度が700mPa・s以上1400mPa・s以下のものが良い。ここで、キサンタンガム1.0質量%水溶液の粘度は、B型粘度計を使用して測定した値を採用する。この測定では、粘度に応じて適宜選定したロータを使用し、温度25℃、ロータの回転速度30rpmの条件で、粘度計測開始から60秒経過後の値を採用する。
【0019】
上記毛髪処理剤におけるキサンタンガムの配合量は、例えば0.1質量%以上2.0質量%以下であり、0.2質量%以上1.0質量%以下が良い。キサンタンガムの配合量が0.1質量%以上であると、毛髪処理剤の粘度を高めるのに適し、その配合量が2.0質量%以下であると、本実施形態の毛髪処理方法により処理された毛髪の柔軟性に適する。
【0020】
本実施形態の毛髪処理剤には、キサンタンガム及び水以外の原料を任意に配合しても良い。その任意原料は、ヘアアイロンで整髪する際に使用される公知の整髪剤に配合される原料から選定したものが良く、例えば、界面活性剤(カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤など)、高級アルコール、低級アルコール、多価アルコール、糖類、エステル油、油脂、脂肪酸、炭化水素、ロウ、シリコーン、高分子化合物、アミノ酸、動植物抽出物、微生物由来物、無機化合物、香料、防腐剤、紫外線吸収剤などである。
【0021】
本実施形態の前処理工程では、上記毛髪処理剤が毛髪に塗布される。このときの塗布方法は、特に限定されない。
【0022】
(後処理工程)
本実施形態の後処理工程では、前処理工程において毛髪処理剤を塗布した後の毛髪をヘアアイロンで処理する。処理対象は、湿潤した毛髪、乾燥させた毛髪のいずれであっても良いが、乾燥した毛髪が好適である。
【0023】
本実施形態の後処理工程で使用するヘアアイロンは、毛髪形状を伸ばすためのヘアアイロン、巻き髪を形成するためのヘアアイロンなどの公知のものを使用する。なお、特開2000−14438号公報、2001−213741号公報、特開2012−239770、特開2013−233395号公報には、ヘアアイロンとして公知のものが開示されている。
【0024】
図1は、本実施形態の後処理工程で使用されるヘアアイロン例の斜視図である。このヘアアイロンは、毛髪形状を伸ばすときに使用されるものであり、第1レバー1と、その第1レバーと後部同士で回動自在に結合されている第2レバー2とを備えている。第1レバー1は、その前後方向の中央部に位置する握り部4と、後部に位置する支点部5と、先端部に位置するプレート部6とを有し、第2レバー2は第1レバー1と同一の形態である。第1レバー1と第2レバー2それぞれのプレート部6には、毛髪を加熱するための発熱体である加熱部H(加熱部Hの材質は、例えばアルミニウム、チタンなどの金属)が対向するように設けられている。
【0025】
ヘアアイロンで毛髪を処理する際には、ヘアアイロンの加熱部に毛髪を接触させつつ当該毛髪を挟み、その後に、毛髪を挟んだ状態を維持しながらヘアアイロンを移動させ、挟まっている毛髪を滑らせる。例えば、図1のヘアアイロンを使用して毛髪を処理する場合、当該ヘアアイロンに手を二点鎖線で表すように置き、対向する一対の加熱部Hで毛髪を挟んでからヘアアイロンを移動させ、毛髪を伸ばしながら加熱部Hの間において毛髪を滑らせる。この毛髪を滑らせる際には、ヘアアイロンの操作性に影響を及ぼす毛髪とヘアアイロンとの摩擦が生じるが、キサンタンガムが配合された毛髪処理剤の塗布を前処理工程で行われているので、上記の摩擦が抑えられる。
【0026】
後処理工程で毛髪を処理するときのヘアアイロンにおける加熱部の設定温度は、毛髪の形状を効率良く変形させるためには、60℃以上が良く、100℃以上が好ましく、140℃以上がより好ましく、160℃以上が更に好ましい。一方、上記加熱部の設定温度は、加熱による毛髪の損傷を抑えるためには、230℃以下が良く、210℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましく、190℃以下が更に好ましい。
【0027】
ヘアアイロンと毛髪とが接触している時間は、加熱部の温度を高く設定すると短くでき、加熱部の温度を低く設定すると長くなる。その時間は、髪の形状を変形させるためには、1秒以上が良く、2秒以上が好ましく、3秒以上がより好ましく、4秒以上が更に好ましい。一方、上記の時間は、加熱による毛髪の損傷を抑えるには、20秒以下が良く、15秒以下が好ましく、10秒以下がより好ましい。
【0028】
本実施形態の毛髪処理方法は、以上の通りである。当該毛髪処理方法は、前処理工程の毛髪処理剤におけるキサンタンガムが、後処理工程の毛髪表面に存在するものである。このように毛髪表面にキサンタンガムが存在するのであれば、前処理工程の前、前処理工程と後処理工程との間、又は後処理工程の後に、更に別の工程を設けても良いが、前処理工程と後処理工程との間において塗布された毛髪処理剤を毛髪から洗い流さないことが好適である。
【実施例】
【0029】
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
【0030】
(毛髪処理剤)
キサンタンガム(DSP五協フード&ケミカル社製「ラボールガムGS−C」)、ポリビニルピロリドン(BASFジャパン社製「ルビスコールK−30」)又はヒドロキシプロピルデンプンリン酸(日澱化学社製「デリカE−7」)を、水と配合し、実施例1a〜1cの毛髪処理剤、及び、実施例1aと粘度が同程度である比較例1a〜1bの毛髪処理剤を製造した。また、キサンタンガム又はポリビニルピロリドンを、水とを配合し、実施例2、比較例2a〜2b及び実施例3a〜3bの毛髪処理剤を製造した。
【0031】
(毛髪処理)
前処理工程として、上記実施例1a〜1c、比較例1a〜1b、実施例2及び比較例2a〜2bのいずれかの毛髪処理剤3ml程度を、酸化染毛処理履歴のある毛束(長さ:25cm程度、質量:2g程度)に塗布し、温風で乾燥させた。次に、後処理工程として、一対の金属製板状加熱部を備えるヘアアイロン(株式会社ハッコー製「ADST Premium DS プロ用ストレートヘアアイロン ADST Premium DS(FDS−25)」)の加熱部の温度を180℃に設定し、その一対の加熱部の間に毛束を挟んでから、毛束を伸ばしつつ滑らせた。
【0032】
上記毛髪処理工程において、「前処理工程後の毛髪の感触(温風乾燥後の毛髪の感触)」、「ヘアアイロンの操作性」、及び「後処理工程後の毛髪の感触」を評価した。評価方法と評価基準は、次の通りである。
【0033】
(前処理工程後の毛髪の感触)
基準の毛束を設定し、次の通り評価した。
○:基準と同等の柔らかさ
×:基準よりやや硬い
【0034】
(ヘアアイロン操作性)
一対の発熱体間で毛束を挟みつつ、ヘアアイロンを毛束の一端から他端に移動させる際において、毛束とヘアアイロンの発熱体との摩擦を感じる程度を評価した。この評価では、基準の毛束を設定し、次の通り評価した。
○:基準と同等の滑らかさ
×:基準よりも、明らかに摩擦を感じる
【0035】
(後処理工程後の毛髪の感触)
基準の毛束を設定し、次の通り評価した。
○:基準と同等の柔らかさ
×:基準よりも、明らかに硬い
【0036】
下記表1に、実施例1a〜1c及び比較例1a〜1bの毛髪処理剤に配合した高分子化合物の配合量と、それら毛髪処理剤を使用したときの評価結果を示す。
【表1】
【0037】
「前処理工程後の毛髪の感触」及び「ヘアアイロンの操作性」について、上記表1では、実施例1a〜1cの毛髪処理剤を使用した毛束を基準として、評価した。「前処理工程後の毛髪の感触」についての評価では、実施例1a〜1cの毛髪処理剤を使用した毛束が柔らかく、比較例1a〜1bの毛髪処理剤を使用した毛束の方がやや硬い感触であった。「ヘアアイロンの操作性」についての評価では、実施例1a〜1cの毛髪処理剤を使用した毛束が滑らかで、比較例1a〜1bの毛髪処理剤を使用した毛束の方が明らかに摩擦を感じた。
【0038】
「後処理工程後の毛髪の感触」について、上記表1では、実施例1a〜1cの毛髪処理剤を使用した毛束を基準として、評価した。その結果では、実施例1a〜1cの毛髪処理剤を使用した毛束が柔らかく、比較例1a〜1bの毛髪処理剤を使用した毛束の方が明らかに硬い感触であった。また、実施例1a〜1cの毛髪処理剤を使用した3つ毛束間の感触を比較した結果、キサンタンガムの配合量を少なくすると、柔らかさの感触に優れる傾向が認められた。
【0039】
下記表2に、実施例2及び比較例2a〜2bの毛髪処理剤に配合した高分子化合物の配合量と、それら毛髪処理剤を使用したときの評価結果を示す。
【表2】
【0040】
上記表2では、実施例2の毛髪処理剤を使用した毛束を基準として、評価した。「前処理工程後の毛髪の感触」についての評価では、実施例2の毛髪処理剤を使用した毛束が柔らかく、比較例2a〜2bの毛髪処理剤を使用した毛束の方がやや硬い感触であった。「ヘアアイロンの操作性」についての評価では、実施例2の毛髪処理剤を使用した毛束が滑らかで、比較例2a〜2bの毛髪処理剤を使用した毛束の方が明らかに摩擦を感じた。また、「後処理工程後の毛髪の感触」についての評価では、実施例2の毛髪処理剤を使用した毛束が柔らかく、比較例2a〜2bの毛髪処理剤を使用した毛束の方が明らかに硬い感触であった。
【0041】
下記表3に、実施例3a〜3bの毛髪処理剤に配合したキサンタンガムの配合量と、それら毛髪処理剤の粘度を示す。表3における粘度は、トキメック社製B型粘度計を使用し、25℃、粘度に応じて適宜に選定したロータ、ローター回転数30rpm、計測開始から60秒後の値として記録したものである。
【表3】
【符号の説明】
【0042】
1 第1レバー
2 第2レバー
4 握り部
5 支点部
6 プレート部
H 加熱部
図1