(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
外層と、中間層と、熱接着性樹脂からなる内層と、を少なくとも有する矩形状の第1フィルムおよび第2フィルムの前記内層同士を重ね合わせて、対向する左右の側端縁に側部シール部を形成し、
前記第1フィルムの外層に、一方の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した位置を起点とし、該起点と前記側部シール部に平行する上下方向の位置を同じくする他方の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した位置を終点として連続する第1切目線を形成し、
前記第2フィルムの外層に、一方の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した位置を起点とし、該起点と前記側部シール部に平行する上下方向の位置を同じくする他方の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した位置を終点として連続する第2切目線を形成し、
前記第1切目線と前記第2切目線の前記起点および前記終点の上下方向の位置を略同じにするとともに、前記起点から前記終点までの軌跡を異なるものとすることで、前記第1切目線と前記第2切目線に沿って包装袋の上端側を前記左右の側部シール部に直交する方向に破断して開口部を形成する際に、前記第1フィルムおよび前記第2フィルムの一方の切断面の外縁と他方の切断面の外縁とに段差を生じさせる包装袋であって、
前記第1切目線および前記第2切目線は、それぞれ、
左右の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した位置から前記側部シール部の内縁を越えて内側に向う方向に進行する左右一対の直線状切目線と、
左右一対の該直線状切目線の終端から徐々に立ち上がり角度が大きくなるように曲線状に分岐して下端側に膨れる下側切目線と、
左右一対の該直線状切目線の終端から徐々に立ち上がり角度が大きくなるように曲線状に分岐して上端側に膨れる上側切目線と、
を少なくとも備える左右対称形に形成され、前記側部シール部の外縁から前記直線状切目線までの領域には開封開始手段が形成されており、
前記第1切目線または前記第2切目線のいずれか一方には、前記下側切目線の一部に前記上側切目線に接近するように曲線的に突出する突出部が形成され、前記第1切目線または前記第2切目線の他方には、前記上側切目線の一部に前記下側切目線に接近するように曲線的に突出する突出部が形成されていることを特徴とする包装袋。
前記第1切目線および前記第2切目線は、左右の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した2箇所から前記側部シール部の内縁に向かう方向に進行して前記側部シール部の内縁よりも外側で収斂し、前記直線状切目線に連続する一対の収斂状切目線を有することを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
前記第1切目線を構成する前記下側切目線および前記上側切目線、並びに前記第2切目線を構成する前記下側切目線および前記上側切目線のうち、前記突出部が形成された側は前記突出部が形成されていない側に比べて前記直線状切目線に対する曲率が緩やかであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装袋。
前記下側切目線および前記上側切目線は、前記直線状切目線が接線となるように前記直線状切目線の終点に連続することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の包装袋。
前記第1切目線を構成する前記下側切目線と前記第2切目線を構成する前記下側切目線の最大離間距離、および前記第1切目線を構成する前記上側切目線と前記第2切目線を構成する前記上側切目線の最大離間距離が2mm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の包装袋。
前記第1フィルムおよび前記第2フィルムの内面には、前記第1切目線と前記第2切目線よりも下端側の対向する位置に、相互に咬合し合う凸条の雄部材と凹条の雌部材とからなる合成樹脂製の咬合具が設けられており、
前記雄部材と前記雌部材とを咬合することで再封止機能を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の包装袋。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1乃至3の包装袋では、ユーザーが第1切目線の形成された側(例えば表面側)を正面に向けた状態で引き切りした場合、開封する際の力が下方向に加わるため、表面側は下端側に膨れる切目線(下側切目線)に沿って破断される。また、第2切目線の形成された側(裏面側)においては、直線状の第2切目線が下側切目線よりも上部に形成されているため、開封時に第2切目線に沿って引っ掛かりなく破断される。同様に、ユーザーが裏面側を正面に向けて押し切りした場合も、開封する際の力が下方向に加わるため、表面側は下側切目線に沿って、裏面側は直線状の第2切目線に沿って引っ掛かりなく破断される。なお、本明細書中でいう引き切りとは、切目線よりも上側の部分を把持し、把持部分を手前側に引いて切ることを意味し、押し切りとは、切目線よりも上側の部分を把持し、把持部分を奥側に押して切ることを意味する。
【0007】
一方、ユーザーが裏面側を正面に向けた状態で引き切りした場合、正面に向けた裏面側に形成された第2切目線は表面側の下側切目線よりも上部に形成されているため、開封する際の力は第1切目線に比べて第2切目線に強く作用する。また、第2切目線は水平方向に直線状に形成されているため、開封する際に加わる力の方向(下方向)と第2切目線の形成方向が一致せず、フィルムが第2切目線に沿って円滑に破断しない場合がある。その結果、開封時の抵抗となって開封に力を要し、開口縁が波打ったり、破断線が第2切目線から下方向に外れたりして開封し難いという問題点があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑み、引き裂き開口部に形成される段差によって開口を広げ易く、且つユーザーの開封方向に係わらず容易に引き裂き開封することができる包装袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、外層と、中間層と、熱接着性樹脂からなる内層と、を少なくとも有する矩形状の第1フィルムおよび第2フィルムの前記内層同士を重ね合わせて、対向する左右の側端縁に側部シール部を形成し、前記第1フィルムの外層に、一方の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した位置を起点とし、該起点と前記側部シール部に平行する上下方向の位置を同じくする他方の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した位置を終点として連続する第1切目線を形成し、前記第2フィルムの外層に、一方の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した位置を起点とし、該起点と前記側部シール部に平行する上下方向の位置を同じくする他方の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した位置を終点として連続する第2切目線を形成し、前記第1切目線と前記第2切目線の前記起点および前記終点の上下方向の位置を略同じにするとともに、前記起点から前記終点までの軌跡を異なるものとすることで、前記第1切目線と前記第2切目線に沿って包装袋の上端側を前記左右の側部シール部に直交する方向に破断して開口部を形成する際に、前記第1フィルムおよび前記第2フィルムの一方の切断面の外縁と他方の切断面の外縁とに段差を生じさせる包装袋であって、前記第1切目線および前記第2切目線は、左右の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した位置から前記側部シール部の内縁を越えて内側に向う方向に進行する一対の直線状切目線と、一対の該直線状切目線の終端から徐々に立ち上がり角度が大きくなるように円弧状に分岐して下端側に膨れる下側切目線と、一対の該直線状切目線の終端から徐々に立ち上がり角度が大きくなるように曲線状に分岐して上端側に膨れる上側切目線と、を少なくとも備える左右対称形に形成され、前記側部シール部の外縁から前記直線状切目線までの領域には開封開始手段が形成されており、前記第1切目線または前記第2切目線のいずれか一方には、前記下側切目線の一部に前記上側切目線に接近するように曲線的に突出する突出部が形成され、前記第1切目線または前記第2切目線の他方には、前記上側切目線の一部に前記下側切目線に接近するように曲線的に突出する突出部が形成されていることを特徴としている。
【0010】
また本発明は、上記構成の包装袋において、前記第1切目線および前記第2切目線は、左右の前記側部シール部の外縁よりも内側に後退した2箇所から前記側部シール部の内縁に向かう方向に進行して前記側部シール部の内縁よりも外側で収斂し、前記直線状切目線に連続する一対の収斂状切目線を有することを特徴としている。
【0011】
また本発明は、上記構成の包装袋において、前記第1切目線を構成する前記下側切目線および前記上側切目線、並びに前記第2切目線を構成する前記下側切目線および前記上側切目線のうち、前記突出部が形成された側は前記突出部が形成されていない側に比べて前記直線状切目線に対する曲率が緩やかであることを特徴としている。
【0012】
また本発明は、上記構成の包装袋において、前記下側切目線および前記上側切目線は、前記直線状切目線が接線となるように前記直線状切目線の終点に連続することを特徴としている。
【0013】
また本発明は、上記構成の包装袋において、前記第2切目線は、前記第1切目線を上下方向に反転させた形状であることを特徴としている。
【0014】
また本発明は、上記構成の包装袋において、前記第1切目線を構成する前記下側切目線と前記第2切目線を構成する前記下側切目線の最大離間距離、および前記第1切目線を構成する前記上側切目線と前記第2切目線を構成する前記上側切目線の最大離間距離が2mm以上であることを特徴としている。
【0015】
また本発明は、上記構成の包装袋において、前記第1フィルムおよび前記第2フィルムの内面には、前記第1切目線と前記第2切目線よりも下端側の対向する位置に、相互に咬合し合う凸条の雄部材と凹条の雌部材とからなる合成樹脂製の咬合具が設けられており、前記雄部材と前記雌部材とを咬合することで再封止機能を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の第1の構成によれば、包装袋を構成する第1フィルム、第2フィルムのいずれを正面に向けた状態で引き切り、または押し切りした場合であっても、上部シール部を含む包装袋の上端部分を第1切目線および第2切目線に沿って円滑に切り取ることができる。即ち、ユーザーが包装袋をどのような方向で把持して開封しようとした場合であっても、第1切目線および第2切目線に沿って軽い力で円滑に且つきれいに開封することができる。
【0017】
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の包装袋において、第1切目線および第2切目線は、左右の側部シール部の外縁よりも内側に後退した2箇所から側部シール部の内縁に向かう方向に進行して側部シール部の内縁よりも外側で収斂し、直線状切目線に連続する一対の収斂状切目線を有することにより、開封開始手段により引き裂かれて形成された破断線が開封開始手段の内側に隣接する一対の収斂状切目線のいずれかと交叉するため、破断線を確実に第1切目線および第2切目線に案内することができる。
【0018】
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1または第2の構成の包装袋において、第1切目線を構成する下側切目線および上側切目線、並びに第2切目線を構成する下側切目線および上側切目線のうち、突出部が形成された側は突出部が形成されていない側に比べて直線状切目線に対する曲率を緩やかにすることにより、包装袋の開封時において突出部が形成された下側切目線および上側切目線が選択され易くなり、包装袋の開封性を安定化することができる。
【0019】
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成の包装袋において、下側切目線および上側切目線は、直線状切目線が接線となるように直線状切目線の終点に連続することにより、包装袋の開封時に形成される破断線が直線状切目線から下側切目線または上側切目線に円滑に進行するため、破断線が直線状切目線から下側切目線または上側切目線へ分岐する際に切目線から外れにくくなり、包装袋を第1切目線および第2切目線に沿って円滑に且つきれいに開封することができる。
【0020】
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1乃至第4のいずれかの構成の包装袋において、第2フィルムに形成される第2切目線を、第1フィルムに形成される第1切目線を上下方向に反転させた形状とすることにより、包装袋を構成する第1フィルム、第2フィルムのいずれを正面に向けた状態で開封する場合であって同等の開封性を確保することができる。
【0021】
また、本発明の第6の構成によれば、上記第1乃至第5のいずれかの構成の包装袋において、第1切目線を構成する下側切目線と第2切目線を構成する下側切目線の最大離間距離、および第1切目線を構成する上側切目線と第2切目線を構成する上側切目線の最大離間距離を2mm以上とすることにより、第1切目線および第2切目線の両方で下側切目線が選択された場合や、第1切目線および第2切目線の両方で上側切目線が選択された場合にも第1フィルムと第2フィルムの切断面の端縁に確実に段差が形成される。
【0022】
また、本発明の第7の構成によれば、上記第1乃至第6のいずれかの構成の包装袋において、第1フィルムおよび第2フィルムの内面の、第1切目線と第2切目線よりも下端側の対向する位置に、相互に咬合し合う凸条の雄部材と凹条の雌部材とからなる合成樹脂製の咬合具を設けることにより、雄部材と雌部材とを咬合することで粘着テープやクリップ等を用いずに包装袋を簡単に再封止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら本発明の包装体について説明する。
図1および
図2は、それぞれ本発明の包装袋1を表面側および裏面側から見た概略平面図、
図3は、
図1に示した包装袋1の上部シール部5付近の断面図(
図1のAA′矢視断面図)である。包装袋1は、矩形状の表面側フィルム3aと裏面側フィルム3bの上端縁部をヒートシールして上部シール部5を形成し、下端縁部をヒートシールして下部シール部6を形成し、両側端縁部をヒートシールして側部シール部7を形成して収納部8が形成されている。なお、下部シール部6は、内容物の充填口に使用するため、内容物の充填前は未シール部となっており、内容物の充填後にヒートシールすることで収納部8が密封される。
【0025】
また、包装袋1の上部の開封位置には、両端の側部シール部7に開封開始手段として開封用ノッチ(Iノッチ)10が設けられている。開封用ノッチ10は、左右の側部シール部7の外縁から内縁には達しない位置までの間に、表面側フィルム3a、裏面側フィルム3bをまとめて貫通するように設けられており、左右の開封用ノッチ10は、包装袋1の上下方向における位置(上部シール部5の外縁からの距離)が同じである。なお、ここでは開封用ノッチ10をIノッチで形成したが、Iノッチに代えてVノッチやUノッチとすることもできる。また、開封用ノッチ10に代えて、側部シール部7に複数の微細な突き刺し孔からなる傷痕群領域を設けることもできる。
【0026】
また、表面側フィルム3aと裏面側フィルム3bの外層には、それぞれ第1切目線20、第2切目線21が形成されている。開封用ノッチ10は、第1切目線20、第2切目線21を構成する収斂状切目線20a、21a(
図4、
図5参照)で囲まれた領域に形成されている。第1切目線20、第2切目線21の詳細な形状については後述する。
【0027】
また、開封用ノッチ10の下方近傍には、熱可塑性樹脂で形成された開閉用チャック9が設けられている。開閉用チャック9は、上チャック(雌部材)9aと下チャック(雄部材)9bから成り、それぞれ一方の側部シール部7から他方の側部シール部7までの表面側フィルム3a、裏面側フィルム3bの内面に沿って、収納部8を横断するように熱融着されている。
【0028】
図3に示すように、表面側フィルム3aおよび裏面側フィルム3bは、外層11とアルミニウム箔からなる中間層12と熱接着性樹脂層(熱可塑性樹脂層)からなる内層13とを積層した積層体である。外層11としては、包装袋1を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂製フィルムを用いることができ、例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系等の樹脂を用いることができる。また、これらの樹脂を用いたフィルムとしては、二軸方向に延伸した延伸フィルムが好適である。この理由としては、通常、外層11には印刷が施されることが多く、印刷適性が求められるからである。また、外層11を構成するフィルムの厚さとしては、コスト等を勘案して決定すればよいが、概ね12〜25μm程度が適当である。
【0029】
中間層12に用いるアルミニウム箔としては、焼鈍処理されたアルミニウム箔が適当であり、その厚みとしては6〜15μm程度である。内層13としては、熱により溶融して相互に溶着し得る熱接着性樹脂で形成された層であればよく、包装袋1に要求される物性により適宜選択して用いればよい。内層13に用いられる熱接着性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレンとアクリル酸との酸コポリマー、エチレンとアクリル酸エステルとのエステルコポリマー等で形成することができる。内層13の形成方法としては、上記の熱接着性樹脂を溶融押出し法により積層する方法や、熱可塑性の単層ないし多層フィルムを積層する方法が用いられる。内層13の層厚としては、要求される物性(ヒートシール性)とコスト等を考慮して適宜決定すればよく、10μm〜100μm程度、特に15μm〜50μm程度であることが好ましい。
【0030】
さらに、中間層12と内層13の間に、包装袋1とした際に必要とされる物性、例えば、機械的強靭性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等の物性を付与するために、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン等のフィルムや樹脂層からなる強度補強層を設けてもよい。この強度補強層は、上記フィルムや樹脂層を組み合わせてもよく、強度補強層の厚さは求められる物性やコスト等を考慮して適宜決定すればよい。
【0031】
表面側フィルム3aおよび裏面側フィルム3bを構成する積層フィルムの各層の積層方法としては、サンドイッチラミネーション法、ドライラミネーション法等の周知の積層方法を適宜用いて積層すればよい。また、第1切目線20や第2切目線21の形成は、ロータリーダイカッターを用いて物理的に形成してもよいが、好ましくはパルス発振型レーザー等を用いて積層フィルムとした後に外層11に形成する。第1切目線20および第2切目線21の形成に用いるレーザーとしては、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、アルゴンイオンレーザー等が使用可能であり、特に限定するものではない。
【0032】
図4および
図5は、それぞれ
図1および
図2に示した本実施形態の包装袋1の表面側フィルム3aおよび裏面側フィルム3bに形成される第1切目線20、第2切目線21の部分拡大図である。
図4は、包装袋1の表面側フィルム3a側から見た図であり、裏面側フィルム3bに形成される第2切目線21を破線で示している。また、
図5は、包装袋1の裏面側フィルム3b側から見た図であり、表面側フィルム3aに形成される第1切目線20を破線で示している。
【0033】
包装袋1を構成する表面側フィルム3aに形成された第1切目線20は、左右の側部シール部7の外縁よりも内側(右側)に後退した2箇所から側部シール部7の内縁に向かう方向に進行して側部シール部7の内縁にまで達しない位置で収斂する2対の収斂状切目線20aと、収斂状切目線20aの収斂した点からそれぞれ左右の側部シール部7に直交する方向に包装袋1の内側に進行する直線状切目線20bと、直線状切目線20bの終点から包装袋1の下端側に膨らむ下側切目線20cおよび上端側に膨らむ上側切目線20dと、から構成される。なお、右側の側部シール部7に形成される収斂状切目線20a、および収斂状切目線20aに連続する直線状切目線20bは
図4に示した左側の収斂状切目線20a、直線状切目線20bと左右対称であるため記載を省略している。
【0034】
下側切目線20cおよび上側切目線20dは、直線状切目線20bから徐々に離間する(立ち上がり角度が大きくなる)ように湾曲する曲線状であり、直線状切目線20bが接線となるように直線状切目線20bの終点に連結している。また、直線状切目線20bに対する曲率は下側切目線20cのほうが上側切目線20dよりも緩やか(曲率半径が大)であり、例えば直線状切目線20bを延長した直線(
図4の一点鎖線)からの最大膨らみ量a1、a2が同一となるように形成されている。さらに、下側切目線20cの略中央部には、上側切目線20dに近づく方向に湾曲する突出部23が形成されている。
【0035】
包装袋1を構成する裏面側フィルム3bに形成された第2切目線21は、左右の側部シール部7の外縁よりも内側(右側)に後退した2箇所から側部シール部7の内縁に向かう方向に進行して側部シール部7の内縁にまで達しない位置で収斂する2対の収斂状切目線21aと、収斂状切目線21aの収斂した点からそれぞれ左右の側部シール部7に直交する方向に包装袋1の内側に進行する直線状切目線21bと、直線状切目線21bの終点から包装袋1の下端側に膨らむ下側切目線21cおよび上端側に膨らむ上側切目線21dとから構成される。なお、右側の側部シール部7に形成される収斂状切目線21a、および収斂状切目線21aに連続する直線状切目線21bは
図5に示した左側の収斂状切目線21a、直線状切目線21bと左右対称であるため記載を省略している。
【0036】
収斂状切目線21a、直線状切目線21bの構成は、第1切目線20の収斂状切目線20a、直線状切目線20bと全く同様の構成である。収斂状切目線20a、21a、直線状切目線20b、21bは、包装袋1の上下方向における位置(上部シール部5の外縁からの距離)が等しく、包装袋1の表裏方向において重なるように形成されている。
【0037】
下側切目線21cおよび上側切目線21dは、直線状切目線21bから徐々に離間する(立ち上がり角度が大きくなる)ように湾曲する円弧形状であり、直線状切目線21bが接線となるように直線状切目線21bの終点に連結している。また、直線状切目線21bに対する曲率は上側切目線21dのほうが下側切目線21cよりも緩やか(曲率半径が大)であり、例えば直線状切目線21bを延長した直線(
図5の一点鎖線)からの最大膨らみ量a1、a2が同一となるように形成されている。さらに、上側切目線21dの略中央部には、下側切目線21cに近づく方向に湾曲する突出部23が形成されている。即ち、第2切目線21を構成する下側切目線21cおよび上側切目線21dは、第1切目線20を構成する下側切目線20cおよび上側切目線20dと上下対称である。
【0038】
次に、本実施形態の包装袋1の開封方法について説明する。先ず、表面側フィルム3aを正面に向けた状態で引き切りする場合について説明する。開封用ノッチ10の上部(
図4の左上端部)を把持して手前側(
図4の紙面手前側)に引き裂くと、破断線が開封用ノッチ10の先端に対して内側に隣接する一対の収斂状切目線20a、21aのいずれかと交叉し、収斂状切目線20a、21aのうち破断線と交叉した収斂状切目線20aとが一致するように一体的に引き裂かれて起点側の収斂点に達するか、或いは破断線が直接起点側の収斂点に達する。
【0039】
そして、表面側フィルム3aおよび裏面側フィルム3bが収斂状切目線20a、21aの収斂点に連続する直線状切目線20b、21bに沿って直線的に一体的に引き裂かれて、破断線が下端側に膨らむ下側切目線20c、21cおよび上端側に膨らむ上側切目線20d、21dの分岐点に至る。
【0040】
表面側フィルム3aを正面に向けた状態で引き切りする場合は、開封する際の力が包装袋1の下方向に加わるため、第1切目線20においては下側切目線20cと上側切目線20dとの分岐点において下側切目線20cが選択され、表面側フィルム3aは下側切目線20cに沿って破断される。
【0041】
一方、第2切目線21においては、開封時の抵抗がより小さくなる方の切目線が選択される。即ち、下側切目線21cと上側切目線21dとの分岐点において第1切目線20の下側切目線20cよりも上部に形成されており、且つ、直線状切目線21bに対する曲率が緩やかである上側切目線21dが選択され、裏面側フィルム3bは上側切目線21dに沿って破断される。
【0042】
上記のようにして、第1切目線20、第2切目線21に沿って上部シール部5を含む包装袋1の上端部分をきれいに切り取ることができる。上部シール部5を含む包装袋1の上端部分が完全に切り取られ、包装袋1が開封された状態を
図6に示す。
図6に示すように、上端部分が切り取られた包装袋1の開口縁は、第1切目線20(下側切目線20c)に沿って切り取られた表面側フィルム3aの切断面の外縁、および第2切目線21(上側切目線21d)に沿って切り取られた裏面側フィルム3bの切断面の外縁に段差が形成されており、段差を摘んで開口縁を容易に広げることができる。
【0043】
次に、裏面側フィルム3bを正面に向けた状態で押し切りする場合について説明する。開封用ノッチ10の上部(
図5の左上端部)を把持して奥側(
図5の紙面背面側)に引き裂くと、破断線が開封用ノッチ10の先端に対して内側に隣接する一対の収斂状切目線20a、21aのいずれかと交叉し、収斂状切目線20a、21aのうち破断線と交叉した収斂状切目線20aとが一致するように一体的に引き裂かれて起点側の収斂点に達するか、或いは破断線が直接起点側の収斂点に達する。
【0044】
そして、表面側フィルム3aおよび裏面側フィルム3bが収斂状切目線20a、21aの収斂点に連続する直線状切目線20b、21bに沿って直線的に一体的に引き裂かれて、破断線が下端側に膨らむ下側切目線20c、21cおよび上端側に膨らむ上側切目線20d、21dの分岐点に至る。
【0045】
裏面側フィルム3aを正面に向けた状態で押し切りする場合は、開封する際の力が包装袋1の下方向に加わるため、第1切目線20においては下側切目線20cと上側切目線20dとの分岐点において下側切目線20cが選択され、表面側フィルム3aは下側切目線20cに沿って破断される。
【0046】
一方、第2切目線21においては、主に下側切目線21cと上側切目線21dとの分岐点において直線状切目線21bに対する曲率が緩やかである上側切目線21dが選択され、裏面側フィルム3bは上側切目線21dに沿って破断される。
【0047】
上記のようにして、第1切目線20、第2切目線21に沿って上部シール部5を含む包装袋1の上端部分をきれいに切り取ることができる。上部シール部5を含む包装袋1の上端部分が完全に切り取られ、包装袋1が開封された状態を
図7に示す。
図7に示すように、上端部分が切り取られた包装袋1の開口縁は、第1切目線20(下側切目線20c)に沿って切り取られた表面側フィルム3aの切断面の外縁、および第2切目線21(上側切目線21d)に沿って切り取られた裏面側フィルム3bの切断面の外縁に段差が形成されており、段差を摘んで開口縁を容易に広げることができる。
【0048】
なお、裏面側フィルム3aを正面に向けた状態で勢いよく押し切りした場合は、開封する際に下方向の力が強く加わるため、第2切目線21においては、下側切目線21cと上側切目線21dとの分岐点において下側切目線21cが選択される場合がある。しかし、
図5に示したように、第1切目線20の下側切目線20cは第2切目線21の下側切目線21cよりも曲率が緩やかであるため、下側切目線20cは下側切目線21cよりも僅かに上部に形成されている。そのため、包装袋1を破断する際に抵抗となりにくく、表面側フィルム3aは下側切目線20cに沿って円滑に破断される。
【0049】
表面側フィルム3aが下側切目線20cに沿って破断され、裏面側フィルム3bが下側切目線21cに沿って破断されて包装袋1が開封された状態を
図8に示す。
図8に示すように、上端部分が切り取られた包装袋1の開口縁は、第1切目線20(下側切目線20c)に沿って切り取られた表面側フィルム3aの切断面の外縁、および第2切目線21(下側切目線21c)に沿って切り取られた裏面側フィルム3bの切断面の外縁には、下側切目線20cの突出部23によって段差が形成されており、段差を摘んで開口縁を容易に広げることができる。
【0050】
なお、
図8に示したように、第1切目線20および第2切目線21の両方で下側切目線20c、21cが選択された場合にも表面側フィルム3aと裏面側フィルム3bに確実に段差が形成されるように、第1切目線20を構成する下側切目線20cと第2切目線21を構成する下側切目線21cの最大離間距離d(突出部23の突出量)を2mm以上としておくことが好ましい。同様に、第1切目線20を構成する上側切目線20dと第2切目線21を構成する上側切目線21dの最大離間距離(突出部23の突出量)を2mm以上としておくことで、第1切目線20および第2切目線21の両方で上側切目線20d、21dが選択された場合にも、上側切目線20cの突出部23によって表面側フィルム3aと裏面側フィルム3bに確実に段差が形成される。
【0051】
次に、裏面側フィルム3bを正面に向けた状態で引き切りする場合について説明する。開封用ノッチ10の上部(
図5の左上端部)を把持して手前側(
図5の紙面手前側)に引き裂くと、破断線が開封用ノッチ10の先端に対して内側に隣接する一対の収斂状切目線20a、21aのいずれかと交叉し、収斂状切目線20a、21aのうち破断線と交叉した収斂状切目線20aとが一致するように一体的に引き裂かれて起点側の収斂点に達するか、或いは破断線が直接起点側の収斂点に達する。
【0052】
そして、表面側フィルム3aおよび裏面側フィルム3bが収斂状切目線20a、21aの収斂点に連続する直線状切目線20b、21bに沿って直線的に一体的に引き裂かれて、破断線が下端側に膨らむ下側切目線20c、21cおよび上端側に膨らむ上側切目線20d、21dの分岐点に至る。
【0053】
裏面側フィルム3aを正面に向けた状態で引き切りする場合は、開封する際の力が包装袋1の下方向に加わるため、第2切目線21においては下側切目線21cと上側切目線21dとの分岐点において下側切目線21cが選択され、裏面側フィルム3bは下側切目線21cに沿って破断される。
【0054】
一方、第1切目線20においては、
図5に示すように、下側切目線20cと上側切目線20dのいずれも下側切目線21cの上部に位置している。そのため、下側切目線20cと上側切目線20dとの分岐点において下側切目線20cまたは上側切目線20dのいずれが選択された場合であっても包装袋1を破断する際に抵抗となりにくく、表面側フィルム3aは下側切目線20cまたは上側切目線20dに沿って破断される。
【0055】
上記のようにして、第1切目線20、第2切目線21に沿って上部シール部5を含む包装袋1の上端部分をきれいに切り取ることができる。上部シール部5を含む包装袋1の上端部分が完全に切り取られ、包装袋1が開封された状態を
図9および
図10に示す。
図9は表面側フィルム3aが上側切目線20dに沿って破断された場合を示しており、
図10は表面側フィルム3aが下側切目線20cに沿って破断された場合を示している。
図9および
図10に示すように、上端部分が切り取られた包装袋1の開口縁は、第1切目線20(上側切目線20dまたは下側切目線20c)に沿って切り取られた表面側フィルム3aの切断面の外縁、および第2切目線21(下側切目線21c)に沿って切り取られた裏面側フィルム3bの切断面の外縁に段差が形成されており、段差を摘んで開口縁を容易に広げることができる。
【0056】
なお、ここでは詳述しないが、表面側フィルム3aを正面に向けた状態で押し切りする場合についても、開封する際の力が包装袋1の下方向に加わるため、裏面側フィルム3bの第2切目線21においては下側切目線21cが選択され、表面側フィルム3aの第1切目線21においては下側切目線21cよりも上部に位置する下側切目線20cまたは上側切目線20dのいずれかが選択される。そのため、裏面側フィルム3aを正面に向けた状態で引き切りする場合と同様に、下側切目線20cまたは上側切目線20dのいずれが選択された場合であっても包装袋1を破断する際に抵抗となりにくく、第1切目線20、第2切目線21に沿って上部シール部5を含む包装袋1の上端部分をきれいに切り取ることができる。包装袋1が開封された状態は
図9および
図10と同様である。
【0057】
以上説明したように、本実施形態の包装袋1は、表面側フィルム3a、裏面側フィルム3bのいずれを正面に向けた状態で引き切り、または押し切りした場合であっても、上部シール部5を含む包装袋1の上端部分を第1切目線20および第2切目線21に沿って円滑に切り取ることができる。即ち、ユーザーが包装袋1をどのような方向で把持して開封しようとした場合であっても、第1切目線20および第2切目線21に沿って軽い力で円滑に且つきれいに開封することができる。
【0058】
また、第1切目線20の下側切目線20c、上側切目線20d、第2切目線21の下側切目線21c、上側切目線21dのいずれが選択された場合であっても、開封後の包装袋1の開口縁は、第1切目線20に沿って切り取られた表面側フィルム3aの切断面の外縁、および第2切目線21に沿って切り取られた裏面側フィルム3bの切断面の外縁に段差が形成される。これにより、段差を摘んで開口を容易に広げることができ、内容物の取り出しが容易になるとともに、内容物の取り出し時における手指への内容物の付着も抑制することができる。
【0059】
また、開口縁の下方には開閉用チャック9が固定されているため、粘着テープやクリップ等を用いずに包装袋1を簡単に再封止することができる。従って、包装袋1の内部への水分や埃の進入を抑制して残った内容物を衛生的に保存することができる。
【0060】
図11は、本実施形態の包装袋1の製造工程を示す概略図である。
図11を用いて本実施形態の包装袋1の製造方法について説明する。先ず、
図3に示したような構成の積層フィルム3を製造し、ロール状に巻き取りしておく。
【0061】
次に、ロール状に巻かれた長尺の積層フィルム3を順次繰り出すとともに、長尺方向に二つ折りにしながらスリッター(図示せず)でカットして、表面側フィルム3aおよび裏面側フィルム3bに分割する。このとき、表面側フィルム3aは内層13が下向き、裏面側フィルム3bは内層13が上向きとなる。なお、予め所定幅にスリットされた表面側フィルム3aおよび裏面側フィルム3bを別々のロールから繰り出しても良い。
【0062】
次に、ロール状に巻かれた長尺の開閉用チャック9を繰り出して、表面側フィルム3aと裏面側フィルム3bとの間の所定位置(包装袋1の開口端が形成される側)に挟み込み、ヒートシールバー31aを備えた第1シール形成部31でヒートシールする。開閉用チャック7は上チャック9aと下チャック9bから成り、開閉用チャック9をヒートシールバー31aの配置に合わせて供給することにより、上チャック9aは表面側フィルム3aに、下チャック9bは裏面側フィルム3bにヒートシールされる。また、上チャック9aと下チャック9bの間に断熱板(図示せず)を介在させることにより、上チャック9aと下チャック9bの熱融着を防止している。これにより、表面側フィルム3a、裏面側フィルム3bと開閉用チャック9とを同時に連続してヒートシールすることができる。
【0063】
次に、ヒートシールバー32aを備えた第2シール形成部32において、開閉用チャック9の上側の表面側フィルム3aと裏面側フィルム3bの端縁を連続してヒートシールし、上部シール部5(
図1参照)を形成する。
【0064】
その後、第3シール形成部33において長尺の幅方向に所定間隔でヒートシールして側部シール部7を形成するとともに、表面側フィルム3a、裏面側フィルム3bに、それぞれ第1切目線20、第2切目線21を形成し、側部シール部7に開封用ノッチ10を入れ、側部シール部7に沿って幅方向にカットする。第3シール形成部33におけるヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
【0065】
このようにして、下端部を未シール部のまま残して三方に側部シール部7、上部シール部5が形成された包装袋1の半製品を製造する。側部シール部7の形成位置は、表面側フィルム3aまたは裏面側フィルム3bの印刷層と同時に形成された位置合わせマーク(トンボ)をセンサで検知することにより所定の位置に形成することができる。
【0066】
最後に未シール部から収納部8内に所定量の内容物を充填し、未シール部をヒートシールして下部シール部6を形成し、
図1、
図2に示したような包装袋1を製造する。
【0067】
こうして得られた本発明の包装袋1は、液状、ゲル状、固形状、粉末状等の食品や化粧品、洗剤、医薬製剤等の包装材として、内容物の取り出し性、開封後の再封止性、製造性等の優れた特性を有することから、使用性およびコスト等を著しく改良した包装袋を提供することができる。
【0068】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、
図3に示した表面側フィルム3a、裏面側フィルム3bの積層構造は好ましい一例であり、少なくとも外層11と中間層12と熱可塑性樹脂層から成る内層13とを含む積層構造であれば良い。また、上記実施形態では、表面側フィルム3aに形成された第1切目線20の下側切目線20c、裏面側フィルム3bに形成された第2切目線21の上側切目線21dに突出部23を形成したが、第1切目線20の上側切目線20dと第2切目線21の下側切目線21cに突出部23を形成してもよい。
【0069】
また、本発明の包装袋1は、上記実施形態に示したような四方シール型に限られず、例えば三方シール型、スタンディングパウチ型等のヒートシール形態によりヒートシールして種々の形態の包装袋1を製造することができる。
【0070】
また、上記の製造方法は好ましい一例に過ぎず、例えば表面側フィルム3a、裏面側フィルム3bの製造方法として、通常の包装材料を製造するときに使用する積層法、例えば、ウエットラミネーション法、無溶剤ラミネーション法、共押出ラミネーション法、インフレーション法、その他の方法を用いることもできる。
【0071】
また、必要ならば上記各層の積層を行う際に、被積層基材の表面に、例えばアンカーコート処理、コロナ放電処理、オゾン処理、フレーム処理、ブラスト処理等の前処理を任意に施すことができる。以下、実施例を用いて本発明の構成を更に具体的に説明する。
【実施例】
【0072】
(1)外層11として、厚さ12μmの一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、この外層11の表面にグラビア印刷により印刷層(白ベタ層)を形成し、さらにドライラミネート層を積層した後、中間層23として厚さ9μmのアルミニウム箔を積層した。さらに、中間層12の表面にドライラミネート層を積層した後、内層13として厚さ40μmの低密度ポリエチレンフィルムを積層して積層フィルム3を製造した。
【0073】
(2)上記(1)で製造した積層フィルム3、および延伸高密度ポリエチレン樹脂で形成された開閉用チャック9を用い、
図11に示した製造工程により、本実施形態の包装袋1の半製品(下端部が未シール部)を製造した。包装袋1は、縦165mm、幅100mmであり、
図1、
図2に示したように表面側フィルム3aには下側切目線20c、上側切目線20dに分岐した第1切目線20が形成され、裏面側フィルム3bには下側切目線21c、上側切目線21dに分岐した第2切目線21が形成されている。
【0074】
実施例で使用した積層フィルム3および開閉用チャック9を用いて、実施例1と同様の製造工程により、比較例の包装袋1を製造した。比較例の包装袋1には、表面側フィルム3aに下側切目線20c、上側切目線20dに分岐した第1切目線が形成され、裏面側フィルム3bに一方の側部シール部7から他方の側部シール部7まで直線状の一本の第2切目線21が形成されている。
[試験例]
【0075】
実施例および比較例で製造した包装袋1の開封性について評価した。評価方法は、包装袋1の表面側フィルム3a、または裏面側フィルム3bを正面に向けた状態で引き切り、または押し切りした場合の開封性を、各開封条件によりサンプルをそれぞれ5袋ずつ開封したときの開封時の感触、および開封部の目視により評価した。評価基準は、切目線の形状に沿って抵抗なく開封された場合を◎、抵抗はあるが切目線の形状に沿って開封された場合を○、抵抗の有無に係わらず一部が切目線の形状通りに開封されなかったが開口縁に段差が形成された場合を△、開口縁に段差が形成されず摘み難かった場合や、全く切目線の形状に沿って開封されなかった場合を×とした。評価結果を表1に示す。
【0076】
なお、表1中の「上下」は、切目線が上下に分岐している場合に上側切目線、下側切目線のどちらが選択されたかを示している。例えば、実施例の包装袋1において(下/上)である場合、表面側フィルム3aでは第1切目線20の下側切目線20cが選択され、裏面側フィルム3bでは第2切目線21の上側切目線21dが選択されたことを示す。
【0078】
表1から明らかなように、実施例の包装袋1では、表面側フィルム3aまたは裏面側フィルム3bを正面に向けて、引き切りまたは押し切りした場合のいずれにおいても、第1切目線20、第2切目線21の形状に沿って抵抗なく開封された。これに対し、比較例の包装袋1では、裏面側フィルム3bを正面に向けて引き切りまたは押し切りした場合に、開封時に抵抗を感じてスムーズに開封できなかったものが2袋、開口縁に段差が形成されず摘み難かったもの、或いは全く切目線の形状に沿って開封されなかったものが3袋発生した。