(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6346671
(24)【登録日】2018年6月1日
(45)【発行日】2018年6月20日
(54)【発明の名称】スマートウェアラブル装置及び出力最適化方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20180611BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20180611BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06F3/01 560
G06F3/16 690
G06F3/01 515
【請求項の数】20
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-551214(P2016-551214)
(86)(22)【出願日】2015年2月19日
(65)【公表番号】特表2017-513091(P2017-513091A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(86)【国際出願番号】US2015016597
(87)【国際公開番号】WO2015127062
(87)【国際公開日】20150827
【審査請求日】2016年8月10日
(31)【優先権主張番号】61/943,837
(32)【優先日】2014年2月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504257564
【氏名又は名称】ソニー コーポレイション オブ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】田中 伸生
(72)【発明者】
【氏名】エルゴート ヴラディミール
(72)【発明者】
【氏名】ダニエルソン ジャセリン
(72)【発明者】
【氏名】カラチェフ アントン
(72)【発明者】
【氏名】ウォン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ダコスタ ベフラム
(72)【発明者】
【氏名】バト ウドゥピ ラマナス
(72)【発明者】
【氏名】コペル ルドヴィク
(72)【発明者】
【氏名】片岡 将己
【審査官】
▲高▼橋 徳浩
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2013/0135108(US,A1)
【文献】
国際公開第2005/001677(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0059230(US,A1)
【文献】
特開2004−357972(JP,A)
【文献】
特開2013−083689(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0019584(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0069642(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0119255(US,A1)
【文献】
特開2000−250840(JP,A)
【文献】
特開2001−252265(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/018267(WO,A1)
【文献】
欧州特許第01314102(EP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/16
G06F3/048−G06F3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートウェアラブル装置であって、
(a)スマートウェアラブル装置の構成要素を収容するハウジングと、
(b)少なくとも1つのセンサが生物学的入力を取得するように構成された生物学的センサである1又は2以上のセンサと、
(c)1又は2以上の出力形態と、
(d)メモリと、
(e)1又は2以上の通信インターフェイスと、
(f)コンピュータプロセッサと、
(g)非一時的コンピュータ可読媒体内に存在するプログラムと、
を備え、前記プログラムは、前記コンピュータプロセッサによって実行可能であって、
(i)少なくとも一部がユーザの生物学的特徴に関連する、自動的に取得できる又は前記ユーザが手動で入力できる入力を前記1又は2以上のセンサから受け取り、
(ii)少なくとも一部が前記ユーザの生物学的特徴に関連する前記受け取った入力を用いて最適な出力形態を決定し、
(iii)前記スマートウェアラブル装置の元々の出力形態が、前記決定された最適な出力形態になっているか否かを決定し、
(iv)前記スマートウェアラブル装置の元々の出力形態が、未だ前記決定された最適な出力形態になっていないことに応じて、1又は2以上の書き換えエンジンを用いて、前記出力形態の出力を前記決定された最適な出力形態に書き換える、
ように構成される、
ことを特徴とするスマートウェアラブル装置。
【請求項2】
少なくとも1つが状況に関する入力を取得するように構成された1又は2以上の環境センサをさらに備え、前記プログラムは、前記1又は2以上の環境センサから入力を受け取るようにさらに構成され、前記最適な出力形態を決定するよう使用される前記入力の少なくとも一部は、前記スマートウェアラブル装置が動作している状況に関連する、
請求項1に記載のスマートウェアラブル装置。
【請求項3】
前記プログラムは、前記最適な出力形態を前記ユーザに伝えるように構成された他のスマートウェアラブル装置又は非ウェアラブル装置に前記最適な出力形態で出力を送信するようにさらに構成される、
請求項1に記載のスマートウェアラブル装置。
【請求項4】
前記プログラムは、サードパーティのデータソース又は過去の個人的な好みから推測される情報を用いて前記最適な出力形態を決定するようにさらに構成される、
請求項3に記載のスマートウェアラブル装置。
【請求項5】
前記1又は2以上の通信インターフェイスは、有線通信インターフェイス、無線通信インターフェイス、セルラー通信インターフェイス、WiFi通信インターフェイス、近距離通信インターフェイス、赤外線通信インターフェイス、ZigBee通信インターフェイス、Z−Wave通信インターフェイス及びBluetooth通信インターフェイスから成る群から選択される、
請求項1に記載のスマートウェアラブル装置。
【請求項6】
前記プログラムは、リアルタイムに検知される前記ユーザからの入力、及び前記ユーザの特性に基づいて、前記書き換えエンジンの最適な組み合わせを選択するようにさらに構成される、
請求項1に記載のスマートウェアラブル装置。
【請求項7】
前記プログラムは、
(a)前記決定された最適な出力形態の品質を評価するフィードバック入力を前記ユーザから受け取り、
(b)前記フィードバック入力を学習パラメータとして用いて前記最適な出力形態の決定を反復的に改善する、
ようにさらに構成される、
請求項1に記載のスマートウェアラブル装置。
【請求項8】
前記書き換えエンジンは、独立型の無線接続を介して前記スマートウェアラブル装置によってアクセスされ、或いは無線対応の非ウェアラブル装置を通じてテザリングされる、請求項1に記載のスマートウェアラブル装置。
【請求項9】
前記書き換えエンジンは、元々組み込まれているアプリケーションであり、又はクラウドベースのアクセスを通じて遠隔的に問い合わされる、
請求項1に記載のスマートウェアラブル装置。
【請求項10】
前記1又は2以上の書き換えエンジンは、テキスト−音声及び音声−テキスト変換エンジン、自然言語処理エンジン、画像生成エンジン、音響生成エンジン、振動生成エンジン、匂い生成エンジン、及び統合サードパーティアプリケーションプログラミングインターフェイスから成る群から選択される、
請求項1に記載のスマートウェアラブル装置。
【請求項11】
前記スマートウェアラブル装置は、手着用型装置、指着用型装置、手首着用型装置、頭部着用型装置、腕着用型装置、脚着用型装置、足首着用型装置、足着用型装置、つま先着用型装置、腕時計、眼鏡、指輪、ブレスレット、ネックレス、宝飾品、衣類、靴、帽子、コンタクトレンズ及び手袋から成る群から選択されたプラットフォームを有する、
請求項1に記載のスマートウェアラブル装置。
【請求項12】
スマートウェアラブル装置からの最適な出力形態を決定するコンピュータ実装方法であって、
(a)
(i)スマートウェアラブル装置の構成要素を収容するハウジングと、
(ii)少なくとも1つのセンサが生物学的入力を取得するように構成された生物学的センサである1又は2以上のセンサと、
(iii)1又は2以上の出力形態と、
(iv)メモリと、
(v)1又は2以上の通信インターフェイスと、
(vi)コンピュータプロセッサと、
を含む前記スマートウェアラブル装置を用意するステップと、
(b)前記スマートウェアラブル装置に関連する、少なくとも1つのセンサが生物学的入力を取得するように構成された生物学的センサである前記1又は2以上のセンサから、自動的に取得できる又はユーザが手動で入力できる入力を受け取るステップと、
(c)少なくとも一部が前記ユーザの生物学的特徴に関連する前記受け取った入力を用いて最適な出力形態を決定するステップと、
(d)前記スマートウェアラブル装置の元々の出力形態が、前記決定された最適な出力形態になっているか否かを決定するステップと、
(e)前記元々の出力形態が、未だ前記決定された最適な出力形態になっていないことに応じて、1又は2以上の書き換えエンジンを用いて、前記出力形態の出力を前記決定された最適な出力形態に書き換えるステップと、
を含み、
(f)前記コンピュータ実装方法は、前記コンピュータプロセッサによって読み取り可能な非一時的媒体上に存在するプログラムを少なくとも1つのコンピュータプロセッサ上で実行することによって実行される、
ことを特徴とするコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記スマートウェアラブル装置に関連する、少なくとも1つが状況に関する入力を取得するように構成された1又は2以上の環境センサから入力を受け取るステップをさらに含み、前記最適な出力形態を決定するように使用される前記入力の少なくとも一部は、前記スマートウェアラブル装置が動作している状況に関連する、
請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記1又は2以上の通信インターフェイスは、有線通信インターフェイス、無線通信インターフェイス、セルラー通信インターフェイス、WiFi通信インターフェイス、近距離通信インターフェイス、赤外線通信インターフェイス、ZigBee通信インターフェイス、Z−Wave通信インターフェイス及びBluetooth通信インターフェイスから成る群から選択される、
請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
リアルタイムに検知される前記ユーザからの入力、及び前記ユーザの特性に基づいて、前記書き換えエンジンの最適な組み合わせを選択するステップをさらに含む、
請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
(a)前記決定された最適な出力形態の品質を評価するフィードバック入力を前記ユーザから受け取るステップと、
(b)前記フィードバック入力を学習パラメータとして用いて前記最適な出力形態の決定を反復的に改善するステップと、
をさらに含む請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項17】
前記書き換えエンジンは、独立型の無線接続を介して前記スマートウェアラブル装置によってアクセスされ、或いは無線対応の非ウェアラブル装置を通じてテザリングされる、
請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
前記書き換えエンジンは、元々組み込まれているアプリケーションであり、又はクラウドベースのアクセスを通じて遠隔的に問い合わされる、
請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
前記1又は2以上の書き換えエンジンは、テキスト−音声及び音声−テキスト変換エンジン、自然言語処理エンジン、画像生成エンジン、及び統合サードパーティアプリケーションプログラミングインターフェイスから成る群から選択される、
請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
前記スマートウェアラブル装置は、手着用型装置、指着用型装置、手首着用型装置、頭部着用型装置、腕着用型装置、脚着用型装置、足首着用型装置、足着用型装置、つま先着用型装置、腕時計、眼鏡、指輪、ブレスレット、ネックレス、宝飾品、衣類、靴、帽子、コンタクトレンズ及び手袋から成る群から選択されたプラットフォームを有する、
請求項12に記載のコンピュータ実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2014年2月24日に出願された米国仮特許出願第61/943,837号に対する優先権及びその利益を主張するものであり、この仮特許出願はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
〔コンピュータプログラムによる添付物の引用による組み入れ〕
該当なし
【0003】
〔著作権保護を受ける資料の通知〕
本特許文書中の資料の一部は、米国及びその他の国の著作権法の下で著作権保護を受ける。著作権の権利所有者は、米国特許商標庁の一般公開ファイル又は記録内に表されるとおりに第三者が特許文献又は特許開示を複製することには異議を唱えないが、それ以外は全ての著作権を留保する。著作権所有者は、限定するわけではないが、米国特許法施行規則§1.14に従う権利を含め、本特許文献を秘密裏に保持しておくあらゆる権利を本明細書によって放棄するものではない。
【0004】
本技術は、一般にスマートウェアラブル装置に関し、具体的には、感覚入力を用いて出力を最適化するスマートウェアラブル装置に関する。
【背景技術】
【0005】
スマートウェアラブル装置は、ユーザに情報、提言及びフィードバックを出力する方法が極度に限られていて柔軟性に欠ける(ridged)。これらの装置は、(画面、オーディオスピーカ又はモータアクチュエータなどの)非常に簡素な出力インターフェイスが取り付けられたもの、或いは(例えば、スマートフォン又はタブレットにインストールされた)より豊富でグラフィカルな出力のために外部モバイルアプリケーション又はWebインターフェイスに依拠するもののいずれかである。このため、人によっては、別のユーザインターフェイス及び/又は言語パラダイムについて学習する必要があり、装置からの最大能力を得るために(スマートフォンなどの)外部装置の使用に依拠する必要さえもあるため、スマートウェアラブル装置の操作が困難になることもある。この結果、スマートウェアラブル装置を使用したいという欲求が制限されてしまう恐れがある。例えば、子供たちは、文字情報の読み取り又は理解ができないこともあり、絵文字、ビデオ又は楽しいアイコンによる装置の表示情報を好むこともある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スマートウェアラブル装置のユーザは、最新のウェアラブル装置によって出力される一日の歩数又は体温などの未処理の情報を理解できないことがある。同様に、身体障害者も、一部の最新のウェアラブル装置の使用から除外されている。例えば、視覚障害者はスマートウォッチからの視覚フィードバックを得ることができず、聴覚障害者はスマートメガネからの可聴フィードバックを聞くことができず、四肢麻痺者はパーソナルトラッカーからの触覚フィードバックを感じることができず、他も同様である。従って、特定のユーザにとって最適な出力形態を決定できるスマートウェアラブル装置を有することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の態様は、スマートウェアラブル装置及び出力最適化方法である。1つの例示的な実施形態では、スマートウェアラブル装置が、1又は2以上のセンサからユーザの生物学的特徴に関連する入力を含む入力を受け取る。この入力を用いて、最適な出力形態を決定することができる。決定された出力形態がスマートウェアラブル装置の元々の又はデフォルトの出力形態と異なる場合、スマートウェアラブル装置は、書き換えエンジンを用いて出力を最適な出力に書き換えることができる。書き換えエンジンの例としては、以下に限定されるわけではないが、テキスト−音声及び音声−テキスト変換エンジン、自然言語処理エンジン、画像生成エンジン、音響生成エンジン、振動生成エンジン、匂い生成エンジン、及び統合サードパーティアプリケーションプログラミングインターフェイスが挙げられる。
【0008】
本明細書の以下の部分では、本発明のさらなる態様を示すが、この詳細な説明は、本発明の好ましい実施形態に制限を課すことなく完全に開示することを目的とする。
【0009】
本明細書で説明する技術は、例示のみを目的とする以下の図面を参照することによってさらに完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本明細書で説明するスマートウェアラブルネットワークの実施形態の概略図である。
【
図2】本明細書で説明するスマートウェアラブル装置の実施形態の機能ブロック図である。
【
図3】ユーザに関連する特定の入力を所与として出力を最適化するスマートウェアラブル装置の実施形態を示す概略図である。
【
図4】ユーザに関連する特定の入力を所与として出力を最適化するスマートウェアラブル装置の例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、一般に、例えば装置を着用するユーザの1又は2以上の生物学的又は生理的特徴に基づいて動作を実行できるウェアラブル装置に関する。ウェアラブル装置は、1又は2以上のセンサ、プロセッサ、及びプロセッサ上で実行可能なコードを用いて、以下に限定されるわけではないが、性別、体重、身長、体温、皮膚温、心拍数、呼吸数、血糖値、血糖グルコース値、ストレス/疲労、電気皮膚反応、摂取(タンパク質)、消化速度、新陳代謝率、血液化学、発汗、体幹及び皮膚温、バイタルサイン、眼の乾燥度、虫歯、歯周病、エネルギー貯蔵、カロリー燃焼率、精神的敏捷性、心調律、睡眠パターン、カフェイン含有量、ビタミン含有量、水分補給、血中酸素飽和度、血中コルチゾール値、血圧、コレステロール、乳酸値、体脂肪、たんぱく質値、ホルモン値、筋肉量、pHなどの、着用者の身体的特徴を含む特徴を検知して処理するように構成することができる。このような条件は、以下に限定されるわけではないが、姿勢(例えば、うつ伏せ、直立)、動き、又は身体的状態(例えば、睡眠中、運動中)などを含むこともできる。
【0012】
ウェアラブル装置は、以下に限定されるわけではないが、触覚出力装置(例えば、オフセットモータ、電気活性高分子、コンデンサ型電圧源、ペルティエ温度素子、収縮材料、点字アクチュエータ)、遠隔測定装置、視覚装置、可聴装置及びその他の出力装置を含む、1又は2以上の出力装置を含むことができる。
【0013】
ウェアラブル装置は、着用者のことを学習して適合できるように人工知能を含む。装置は、誤った(例えば、偶発的な、意図しない)感覚入力と有効な感覚入力とを正確に区別することによって着用者の身体的状態又は特徴に関する正確な結論を示す(例えば、着用者の寝返りを運動と解釈しない)ように構成することができる。装置は、顔、ユーザ又はその他の画像認識のための1又は2以上のカメラ又はその他の視覚センサを含むこともできる。ウェアラブル装置は、着用者のデジタル健康履歴との間で情報の送信及び/又は情報の検索を行うように構成することもできる。
【0014】
ウェアラブル装置は、装置の特定の特徴及び機能に従って、ユーザ、別のウェアラブル装置、非ウェアラブル装置、又はネットワークに情報を出力するように構成することもできる。
【0016】
図1に、ネットワーク102を含む一般化したネットワークインフラストラクチャ(例えばシステム)100を示す。例えば、このネットワークは、ローカルエリアネットワーク、又はインターネットなどのワイドエリアネットワークとすることができる。本明細書で説明する技術の実施形態による1又は2以上のスマートウェアラブル装置104−1〜104−nは、有線又は無線接続106を介してネットワーク102と通信することができる。さらに、スマートウェアラブル装置のうちの1つ又は2つ以上は、ネットワーク102を介して、或いは直接的な有線接続又は無線接続108を用いて別のスマートウェアラブル装置と通信することができる。
【0017】
スマートウェアラブル装置104−1〜104−nのうちの1つ又は2つ以上は、1又は2以上の非ウェアラブル装置110−1〜110−nと通信することもできる。本開示の範囲に含まれない非ウェアラブル装置は、プロセッサ、関連するオペレーティングシステム及び通信インターフェイスを有するいずれかの従来の「スマート」装置とすることができる。非ウェアラブル装置の例としては、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ及びセットトップボックスが挙げられる。非ウェアラブル装置は、いずれも有線又は無線接続を介して外部装置と通信できるタイプのものとすることができる。この場合、スマートウェアラブル装置のうちの1つ又は2つ以上は、直接的な有線接続又は無線接続112を用いて非ウェアラブル装置のうちの1つ又は2つ以上と通信することができる。さらに、非ウェアラブル装置のうちの1つ又は2つ以上は、標準的な有線又は無線接続114を介してネットワーク102と通信できるタイプのものとすることもできる。この場合、スマートウェアラブル装置のうちの1つ又は2つ以上は、ネットワーク102を介して非ウェアラブル装置のうちの1つ又は2つ以上と通信することができる。
【0018】
クライアント−サーバ構成では、有線又は無線接続118を用いてネットワークに接続できる1又は2以上のサーバ116−1〜116−nを提供することができる。サーバは、独立型サーバ、クラスタサーバ、ネットワークサーバ、又は大型コンピュータのような機能にアレイ状に接続されたサーバを含むことができる。この場合、スマートウェアラブル装置のうちの1つ又は2つ以上は、サーバのうちの1つ又は2つ以上と通信することができる。
【0019】
図2に、本明細書で説明する技術によるスマートウェアラブル装置の一般的な実施形態を示す。図示の実施形態は、本明細書で説明する機能を実行できるように修正又はカスタマイズすることもできると理解されるであろう。図示の例示的な実施形態では、スマートウェアラブル装置が、プロセッサ202と、メモリ204と、アプリケーションソフトウェアコード206とを有する「エンジン」200を含む。プロセッサ202は、いずれかの好適な従来のプロセッサとすることができる。メモリ204は、アプリケーションプログラムコード206を記憶するための関連する記憶スペースを有するいずれかの好適な従来のRAMタイプメモリ及び/又はROMタイプメモリを含むことができる。
【0020】
必要に応じて、本明細書で説明するスマートウェアラブル装置の機能のうちの1つ又は2つ以上を実行する従来の有線又は無線通信モジュール208(例えば、送信機又は受信機、或いは送受信機)を含めることもできる。提供できる無線通信能力の例としては、以下に限定されるわけではないが、Bluetooth、Wi−Fi、赤外線、セルラー、ZigBee、Z−Wave及び近距離通信が挙げられる。必要に応じて、1又は2以上の従来のインターフェイス又はコントローラ210を設けることもできる。インターフェイス又はコントローラの例としては、以下に限定されるわけではないが、アナログ−デジタルコンバータ、デジタル−アナログコンバータ、バッファなどが挙げられる。
【0021】
装置は、本明細書で説明する機能のうちの1つ又は2つ以上を実行するように装置に入力を提供する生物学的又は生理学的センサのための少なくとも1つの入力部212を含むことができる。任意のセンサのためのセンサ入力部214−1〜214−nを含めることもできる。これらの任意の入力センサとしては、以下に限定されるわけではないが、加速度計、温度センサ、高度センサ、モーションセンサ、位置センサ及び本明細書で説明する(単複の)機能を実行するその他のセンサを挙げることができる。センサにとって必要であれば、1又は2以上の従来のインターフェイス又はコントローラ216を設けることもできる。インターフェイス又はコントローラの例としては、以下に限定されるわけではないが、アナログ−デジタルコンバータ、デジタル−アナログコンバータ、バッファなどが挙げられる。
【0022】
また、装置は、1又は2以上の出力装置を駆動する1又は2以上の出力部218−1〜218−n(及びこれらの出力装置)を含むこともできる。これらの出力装置は、以下に限定されるわけではないが、触覚出力装置、遠隔測定装置、視覚装置、可聴装置及び本明細書で説明する機能を実行できる他の出力装置を含むことができる。出力装置にとって必要であれば、1又は2以上の従来のインターフェイス又はコントローラ220を設けることもできる。インターフェイス又はコントローラの例としては、以下に限定されるわけではないが、アナログ−デジタルコンバータ、デジタル−アナログコンバータ、バッファなどが挙げられる。
【0023】
本明細書で説明する機能に従い、ユーザ入力部222を提供することもできる。ユーザ入力部は、例えば1又は2以上の機能の開始、1又は2以上の機能の終了、又は実行プロセスへの介入を行うことができる。ユーザ入力部は、以下に限定されるわけではないが、マニュアルスイッチ、タッチセンサ、磁気センサ、近接センサなどを含むいずれかの従来の入力装置とすることができる。出力装置にとって必要であれば、1又は2以上の従来のインターフェイス又はコントローラ224を設けることもできる。インターフェイス又はコントローラの例としては、以下に限定されるわけではないが、アナログ−デジタルコンバータ、デジタル−アナログコンバータ、バッファなどが挙げられる。
【0024】
エンジン200は、本明細書で説明する(単複の)機能に応じて、機械学習又はその他の適応的機能のためのフィードバックループ226を含むこともできる。フィードバックループは、装置の較正を可能にすることもできる。
【0025】
本明細書で説明するスマートウェアラブル装置は、上述した構成要素のためのハウジング又はキャリアを必然的に含むと理解されるであろう。本明細書で使用する「スマートウェアラブル装置」という用語は、ユーザの身体に装着され又は別様に関連し、ユーザの1又は2以上の生物学的又は生理的状態を検知する少なくとも1つのセンサを通じてユーザに「接続」された装置を意味すると理解されるであろう。
【0026】
ハウジング又はキャリアの特定の形態(すなわち、ウェアラブルプラットフォーム)は、本明細書で説明する機能を実行するための選択及び適合性に基づいて様々とすることができる。ウェアラブルプラットフォームの例としては、以下に限定されるわけではないが、手着用型装置、指着用型装置、手首着用型装置、頭部着用型装置、腕着用型装置、脚着用型装置、足首着用型装置、足着用型装置、つま先着用型装置、腕時計、眼鏡、指輪、ブレスレット、ネックレス、宝飾品、衣類、靴、帽子、コンタクトレンズ、手袋などが挙げられる。
【0027】
入力センサ及び出力装置は、スマートウェアラブル装置の(単複の)機能に望ましいように、及び/又は適するように、ウェアラブルプラットフォームに一体化することも、又はウェアラブルプラットフォームに外付けすることもできるとさらに理解されるであろう。
【0028】
B.スマートウェアラブル装置及び出力最適化方法
【0029】
本明細書では、出力を「元々の形態」から特定のユーザがさらに容易に、素早く又は深く理解できる(そして作用できる)別のタイプ(又は複数のタイプ)の出力形態に自動的又は半自動的に変換し、書き換え、移行させ、又は別様に適合させることができるスマートウェアラブル装置について説明する。これには、以下に限定されるわけではないが、テキストから、動的に生成された写真又はビデオへの変換、視覚出力から音声又は触覚出力(又はこの逆)への変換、情報の複雑性の低減(或いは、医療提供者などの専門家によって読み取られる場合には増加)などが含まれる。スマートウェアラブル装置は、ユーザからのセンサ入力を分析することにより、特定のユーザにとってどの出力形態が最適であるかを決定することができる。このような入力は、自動的に取得することも、又はユーザが装置に手動で入力することもできる。
【0030】
次に
図3を参照すると、スマートウェアラブル装置104−1が、限定するわけではないが、ユーザ302の生物学的特徴に関連する入力を収集するように構成された生物学的センサ212を含む、入力を取得するためのセンサ214−1、214−nを含むことができる概略
図300を示している(
図2も参照されたい)。このような生物学的特徴は、以下に限定されるわけではないが、年齢、性別、教育レベル、精神状態、健康状態などとすることができる。スマートウェアラブル装置は、ソーシャルメディア又は電子メールメッセージからの情報などのサードパーティ情報を用いて出力形態を最適化することもできる。任意に、特定の状況、又は予め手動で設定した保存されている出力形態を所与として、好きなタイプの出力などの過去の個人的な好みを用いて特定の出力形態を最適化することもできる。
図3に示す例示的な実施形態では、スマートウェアラブル装置が、生物学的センサ212などのセンサのうちの1つから自動的に入力304を取得することができる。ユーザは、個人的特徴又はスケジュールなどのいずれかの所望の入力をスマートウェアラブル装置に手動で入力することもできる。その後、スマートウェアラブル装置は、この入力304を用いて装置の出力の最適な形態を決定することができる。スマートウェアラブル装置によって選択される最適な出力形態は、以下に限定されるわけではないが、画像306、楽音又は音声308などの音、触覚信号310及び光312、又はこれらの出力形態例の組み合わせとすることができる。
【0031】
元々の又はデフォルトの出力形態が、決定された最適な出力形態と異なると判定された場合、スマートウェアラブル装置は、1又は2以上の書き換えエンジンを用いて出力情報を最適な出力形態に書き換えることができる。この書き換えエンジンは、スマートウェアラブル装置が独立型の無線接続を介してアクセスすることも、或いは、例えば無線対応の非ウェアラブル装置を通じてテザリングすることもできる。また、この書き換えエンジンは、元々組み込まれているアプリケーションとすることも、或いはクラウドベースのアクセスを通じて遠隔的に問い合わせることもできる。スマートウェアラブル装置は、テキスト−音声及び音声−テキスト変換エンジン、自然言語処理エンジン、画像生成エンジン、音響生成エンジン、振動生成エンジン、匂い生成エンジン、或いは医学辞典、外国語辞書又は手話指導書などの統合サードパーティアプリケーションプログラミングインターフェイスなどの特定の書き換えエンジンを選択することができる。画像生成画像エンジンは、(局所的に又は遠隔的に記憶された)一連の基本パターンと画像とを組み合わせて視覚的画像/ビデオ出力にすることができる。例えば、装置は、ユーザのFacebookの写真を抜き出し、ユーザの顔を抽出し、色付きの背景と組み合わせて、肯定的(又は否定的)なフィードバックを視覚的に示すことができる。
【0032】
再び
図3を参照して、出力が最適化されると、スマートウェアラブル装置は、最適化された出力をユーザ302自身に伝えることができ、或いは最適化された出力を1又は2以上の非ウェアラブル装置110−1、110−n又は別のスマートウェアラブル装置104−nに送信し、これらの装置が、最適化された出力をユーザ302に伝える(316)ことができる。
【0033】
次に
図4を参照すると、スマートウェアラブル装置及び方法の1つの実施形態を用いてどのようにして出力を最適化できるかを示すフローチャート400を示している。スマートウェアラブル装置は、スマートウェアラブル装置410の内部又は外部に存在できるセンサから入力を受け取ることができる。センサのうちの少なくとも1つは、ユーザから生物学的入力を取得する生物学的センサとすることができるが、出力が伝えられる状況に関連する入力を収集できる環境センサなどの他のセンサを用いて入力を収集することもできる(420)。スマートウェアラブル装置は、この受け取った入力を用いて最適な出力形態を決定することができる(430)。スマートウェアラブル装置の元々の又はデフォルトの出力形態が、決定された最適な出力形態と異なると判定された場合、スマートウェアラブル装置は、1又は2以上の書き換えエンジンを用いて出力を最適な出力形態に書き換えることができる。最適な出力が得られると、スマートウェアラブル装置は、最適化された出力をユーザ自身に伝えることも(450)、或いは最適化された出力を別の装置460に送信し、この装置が最適化された出力を伝えることもできる(450)。
【0034】
スマートウェアラブル装置は、特別にユーザに合わせた出力を提供することにより、装置を使用する障害となるものを低減することができる。また、スマートウェアラブル装置は、単一モデルの装置を様々な方法で幅広い人口によって使用できるようにし、(特に健康/フィットネスモニタリングの場合に)ウェアラブル装置の出力を、消費者着用者(「B2C」出力タイプ)及び潜在的な医療専門家(「B2B」出力)の両方にとって有用なものにすることもできる。
【0035】
1つの実施形態では、スマートウェアラブル装置が、GPS又はその他の機構を介して、ユーザがランニング中に進んだ距離を測定することができる。例えば、着用者が、マラソントレーニングの手助けをする個人トレーナを有している場合、走行ルートを表示する最適化された地図のフォーマットでトレーナのウェアラブル装置又は非ウェアラブル装置に距離情報を伝えることができる。この地図情報は、トレーナに豊富な詳細を提供することができ、トレーナは、この情報をトレーニングで用いて、着用者のためのより良いトレーニングルーチンを展開することができる。
【0036】
別の実施形態では、腕時計、及びスマートウェアラブル装置の生物学的センサコンポーネントが、着用者の心拍数を測定することができる。スマートウェアラブル装置は、心拍数データを画面上に表示する代わりに、聴覚的に又は触覚出力を用いて着用者に心拍数を伝えることもできる。着用者の実際の心拍数を触覚フィードバックによって伝える(例えば、毎分140回の触覚フィードバック又は毎分140回のトーン音)と言うと圧倒されるかもしれないが、着用者の心拍数が2つ又は3つの帯域のうちのどの帯域に収まるかを判断し、その特定の帯域に特化したトーン又は触覚反応を生成するようにウェアラブル装置をプログラムすることができる。パルス帯域の例は、100回/分未満、100〜120回/分、130〜140回/分、140回/分超とすることができる。場合によっては、ユーザが(腕時計のディスプレイで見るよりも)好ましい通信モードとして選択したという理由で聴覚モードが最適な場合もある。一方で、明るい表示によって着用者の気が散らないように、又は明るい表示を行うことによって不必要にバッテリから電力が奪われないように、プログラムが低光環境を決定して装置を自動的に聴覚モード又は触覚出力モードに切り替えることもできる。
【0037】
スマートウェアラブル装置の別の実施形態では、ユーザが、スマートウェアラブル装置が行った出力最適化の決定を評価し、この結果、スマートウェアラブル装置が、自動化された出力の書き換えを改善することができる。
【0038】
本技術の実施形態は、コンピュータプログラム製品としても実装できる、本技術の実施形態による方法及びシステム、及び/又はアルゴリズム、数式又はその他の計算表現のフロー図を参照して説明することができる。この点、フロー図の各ブロック又はステップ、及びフロー図のブロック(及び/又はステップ)の組み合わせ、アルゴリズム、式、又は計算表現は、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はコンピュータ可読プログラムコード論理の形で具体化された1又はそれ以上のコンピュータプログラム命令を含むソフトウェアなどの様々な手段によって実装することができる。理解されるように、このようなあらゆるコンピュータプログラム命令は、以下に限定されるわけではないが、汎用コンピュータ又は専用コンピュータ、又は機械を生産するためのその他のあらゆるプログラマブル処理装置を含むコンピュータ上にロードして、コンピュータ又はその他のプログラマブル処理装置上で実行されるコンピュータプログラム命令が、(単複の)フロー図の(単複の)ブロック内に特定される機能を実施するための手段を生み出すようにすることができる。
【0039】
従って、フロー図のブロック、アルゴリズム、式、又は計算表現は、特定の機能を実行するための手段の組み合わせ、特定の機能を実行するためのステップの組み合わせ、及びコンピュータ可読プログラムコード論理手段の形で具体化されるような、特定の機能を実行するためのコンピュータプログラム命令をサポートする。また、本明細書で説明したフロー図の各ブロック、アルゴリズム、式、又は計算表現、及びこれらの組み合わせは、特定の機能又はステップを実行する専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ可読プログラムコード論理手段の組み合わせによって実装することもできると理解されるであろう。
【0040】
さらに、コンピュータ可読プログラムコード論理などの形で具体化されるこれらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータ又はその他のプログラマブル処理装置に特定の態様で機能するように指示することができるコンピュータ可読メモリに記憶して、これらのコンピュータ可読メモリに記憶された命令が、(単複の)フロー図の(単複の)ブロック内に指定される機能を実施する命令手段を含む製造の物品を生産するようにすることもできる。コンピュータプログラム命令をコンピュータ又はその他のプログラマブル処理装置上にロードし、コンピュータ又はその他のプログラマブル処理装置上で一連の動作ステップが実行されるようにしてコンピュータで実施される処理を生成し、コンピュータ又はその他のプログラマブル処理装置上で実行される命令が、(単複の)フロー図の(単複の)ブロック、(単複の)アルゴリズム、(単複の)式、又は(単複の)計算表現に特定される機能を実施するためのステップを提供するようにすることもできる。
【0041】
さらに、本明細書で使用する「プログラム」は、本明細書で説明した機能を実行するためにプロセッサが実行できる1又は2以上の命令を意味すると理解されるであろう。プログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで具体化することができる。プログラムは、装置の非一時的媒体にローカルに記憶することも、又はサーバなどに遠隔的に記憶することもでき、或いはプログラムの全部又は一部をローカル又は遠隔的に記憶することもできる。遠隔的に記憶されたプログラムは、例えば場所、タイミングイベント、オブジェクトの検出、顔の表情の検出、場所の検出、場所の変化の検出又はその他の要因などの1又は2以上の要因に基づいて、ユーザが開始することによって又は自動的に装置にダウンロード(プッシュ)することができる。さらに、本明細書で使用するプロセッサ、中央処理装置(CPU)及びコンピュータという用語は、プログラム、並びに入力/出力インターフェイス及び/又は周辺装置との通信を実行できる装置を示すために同義的に使用されると理解されるであろう。
【0042】
上記の説明から、限定ではないが以下の内容を含む様々な方法で本技術を具体化することができると理解されるであろう。
【0043】
1.スマートウェアラブル装置であって、(a)スマートウェアラブル装置の構成要素を収容するハウジングと、(b)少なくとも1つのセンサが生物学的入力を取得するように構成された生物学的センサである1又は2以上のセンサと、(c)1又は2以上の出力形態と、(d)メモリと、(e)1又は2以上の通信インターフェイスと、(f)プロセッサと、(g)非一時的コンピュータ可読媒体内に存在するプログラムとを備え、プログラムは、コンピュータプロセッサによって実行可能であって、(i)少なくとも一部がユーザの生物学に関連する、自動的に取得できる、又はユーザが手動で入力できる入力を1又は2以上のセンサから受け取り、(ii)少なくとも一部がユーザの生物学に関連する受け取った入力を用いて最適な出力形態を決定し、(iii)装置の元々の出力形態が、未だ決定された最適な出力形態になっていない場合、1又は2以上の書き換えエンジンを用いて、出力を決定された最適な出力形態に書き換えるように構成される、装置。
【0044】
2.少なくとも1つが状況入力を取得するように構成された1又は2以上の環境センサをさらに備え、前記プログラムは、1又は2以上の環境センサから入力を受け取るようにさらに構成され、最適な出力形態を決定するために使用される入力の少なくとも一部は、スマートウェアラブル装置が動作している状況に関連する、前出のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0045】
3.前記プログラムは、最適な出力形態をユーザに伝えるように構成された他のスマートウェアラブル装置又は非ウェアラブル装置に最適化された出力を送信するようにさらに構成される、前出のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0046】
4.前記プログラムは、サードパーティのデータソース又は過去の個人的な好みから推測される情報を用いて最適な出力形態を決定するようにさらに構成される、前出のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0047】
5.1又は2以上の通信インターフェイスは、有線通信インターフェイス、無線通信インターフェイス、セルラー通信インターフェイス、WiFi通信インターフェイス、近距離通信インターフェイス、赤外線通信インターフェイス、ZigBee通信インターフェイス、Z−Wave通信インターフェイス及びBluetooth通信インターフェイスから成る群から選択される、前出実施形態の装置。
【0048】
6.前記プログラムは、リアルタイムに検知されるユーザからの入力、及びユーザの特性に基づいて、埋込み型専用インテリジェンス及び処理アルゴリズムを用いて書き換えエンジンの最適な組み合わせを選択するようにさらに構成される、前出のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0049】
7.前記プログラムは、(a)決定された最適な出力形態の品質を評価するフィードバック入力をユーザから受け取り、(b)フィードバック入力を学習パラメータとして用いて最適な出力形態の決定を反復的に改善するようにさらに構成される、前出のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0050】
8.書き換えエンジンは、独立型の無線接続を介してスマートウェアラブル装置によってアクセスされ、或いは無線対応の非ウェアラブル装置を通じてテザリングされる、前出のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0051】
9.書き換えエンジンは、元々組み込まれているアプリケーションであり、又はクラウドベースのアクセスを通じて遠隔的に問い合わされる、前出のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0052】
10.1又は2以上の書き換えエンジンは、テキスト−音声及び音声−テキスト変換エンジン、自然言語処理エンジン、画像生成エンジン、音響生成エンジン、振動生成エンジン、匂い生成エンジン、及び統合サードパーティアプリケーションプログラミングインターフェイスから成る群から選択される、前出のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0053】
11.スマートウェアラブル装置は、手着用型装置、指着用型装置、手首着用型装置、頭部着用型装置、腕着用型装置、脚着用型装置、足首着用型装置、足着用型装置、つま先着用型装置、腕時計、眼鏡、指輪、ブレスレット、ネックレス、宝飾品、衣類、靴、帽子、コンタクトレンズ及び手袋から成る群から選択されたプラットフォームを有する、前出のいずれかの実施形態に記載の装置。
【0054】
12.スマートウェアラブル装置からの最適な出力形態を決定するコンピュータ実装方法であって、(a)(i)ウェアラブルスマート装置の構成要素を収容するハウジングと、(ii)少なくとも1つのセンサが生物学的入力を取得するように構成された生物学的センサである1又は2以上のセンサと、(iii)1又は2以上の出力形態と、(iv)メモリと、(v)1又は2以上の通信インターフェイスと、(vi)プロセッサとを含むスマートウェアラブル装置を用意するステップと、(b)スマートウェアラブル装置に関連する、少なくとも1つのセンサが生物学的入力を取得するように構成された生物学的センサである1又は2以上のセンサから、自動的に取得できる、又はユーザが手動で入力できる入力を受け取るステップと、(c)少なくとも一部がユーザの生物学に関連する受け取った入力を用いて最適な出力形態を決定するステップと、(d)出力情報が、未だ決定された最適な出力形態になっていない場合、1又は2以上の書き換えエンジンを用いて、出力情報を決定された最適な出力形態に書き換えるステップとを含み、(e)この方法は、コンピュータプロセッサによって読み取り可能な非一時的媒体上に存在するプログラムを少なくとも1つのコンピュータプロセッサ上で実行することによって実行される、方法。
【0055】
13.スマートウェアラブル装置に関連する、少なくとも1つが状況入力を取得するように構成された1又は2以上の環境センサから入力を受け取るステップをさらに含み、最適な出力形態を決定するために使用される入力の少なくとも一部は、スマートウェアラブル装置が動作している状況に関連する、前出のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0056】
14.1又は2以上の通信インターフェイスは、有線通信インターフェイス、無線通信インターフェイス、セルラー通信インターフェイス、WiFi通信インターフェイス、近距離通信インターフェイス、赤外線通信インターフェイス、ZigBee通信インターフェイス、Z−Wave通信インターフェイス及びBluetooth通信インターフェイスから成る群から選択される、前出のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0057】
15.リアルタイムに検知されるユーザからの入力、及びユーザの特性に基づいて、埋込み型専用インテリジェンス及び処理アルゴリズムを用いて書き換えエンジンの最適な組み合わせを選択するステップをさらに含む、前出のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0058】
16.(a)決定された最適な出力形態の品質を評価するフィードバック入力をユーザから受け取るステップと、(b)フィードバック入力を学習パラメータとして用いて最適な出力形態の決定を反復的に改善するステップとをさらに含む、前出のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0059】
17.書き換えエンジンは、独立型の無線接続を介してスマートウェアラブル装置によってアクセスされ、或いは無線対応の非ウェアラブル装置を通じてテザリングされる、前出のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0060】
18.書き換えエンジンは、元々組み込まれているアプリケーションであり、又はクラウドベースのアクセスを通じて遠隔的に問い合わされる、前出のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0061】
19.1又は2以上の書き換えエンジンは、テキスト−音声及び音声−テキスト変換エンジン、自然言語処理エンジン、画像生成エンジン、及び統合サードパーティアプリケーションプログラミングインターフェイスから成る群から選択される、前出のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0062】
20.スマートウェアラブル装置は、手着用型装置、指着用型装置、手首着用型装置、頭部着用型装置、腕着用型装置、脚着用型装置、足首着用型装置、足着用型装置、つま先着用型装置、腕時計、眼鏡、指輪、ブレスレット、ネックレス、宝飾品、衣類、靴、帽子、コンタクトレンズ及び手袋から成る群から選択されたプラットフォームを有する、前出のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0063】
上記の説明は多くの詳細を含んでいるが、これらは本技術の範囲を限定するものではなく、本技術の現在のところ好ましい実施形態の一部を例示するものにすぎないと解釈すべきである。従って、本技術の範囲は、当業者に明らかになると思われる他の実施形態も完全に含み、従って添付の特許請求の範囲以外のいかなるものによっても本技術の範囲を限定すべきではなく、特許請求の範囲では、単数形による要素への言及は、明述しない限り「唯一」を意味するものではなく、「1又は2以上」を意味するものであると理解されたい。当業者に周知の上述した好ましい実施形態の要素の構造的、化学的及び機能的同等物も、引用によって本明細書に明確に組み入れられ、本特許請求の範囲に含まれることが意図されている。さらに、本技術が解決しようとする課題が本特許請求の範囲に含まれるようにするために、装置及び方法がこれらのありとあらゆる課題に対処する必要はない。さらに、本開示の要素、構成要素又は方法ステップは、これらが特許請求の範囲に明示されているかどうかにかかわらず、一般に公開されることを意図するものではない。本明細書における請求項の要素については、この要素が「〜のための手段」又は「のためのステップ」という表現を使用して明確に示されていない限り、米国特許法112条の規定によって解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0064】
104−1 スマートウェアラブル装置
104−n スマートウェアラブル装置
110−1 非ウェアラブル装置
110−n 非ウェアラブル装置
300 概略図
302 ユーザ
304 入力
306 画像
308 楽音又は音声
310 触覚信号
312 光
316 伝達