(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記受付手段により受け付けられた、ユーザの端末からの前記接続の要求に応じて、前記表示画面におけるカーソルの操作を前記端末において実現させる接続ページを端末に表示させるための接続ページ情報を端末に送信する接続ページ送信手段であって、接続ページにおける操作により前記第1の領域にカーソルが表示されることとなる情報を含む第1の接続ページ情報を前記第3のユーザの端末に送信し、接続ページにおける操作により前記第2の領域にカーソルが表示されることとなる情報を含む第2の接続ページ情報を前記第1のユーザの端末に送信する、接続ページ送信手段、をさらに備え、
前記表示制御手段は、
前記第1の接続ページに基づいて表示された第1の接続ページにおいてカーソルの操作が行われたことを示す操作情報を取得した場合に、前記第1の領域に前記第3のユーザのカーソルを表示させ、
前記第2の接続ページに基づいて表示された第2の接続ページにおいてカーソルの操作が行われたことを示す操作情報を取得した場合に、前記第2の領域に前記第1のユーザのカーソルを表示させる、
請求項4または5に記載の表示制御システム。
複数のユーザにより視認可能な表示画面の表示制御を行い、前記ユーザの端末からの前記表示画面における表示内容の操作を受け付ける、表示制御システムにおける表示制御方法であって、
前記表示画面の前記表示内容を操作するための接続の要求を第1のユーザにより操作される端末から受け付ける受付ステップと、
前記表示画面における前記第1のユーザのカーソルの表示を前記接続の時点において許容する表示許容領域を特定する特定ステップであって、第2のユーザの端末の操作に基づいて表示されたアイテム情報が表示されている情報表示領域における他のユーザのカーソルの表示の禁止の度合いを示す表示禁止度を取得し、取得した前記表示禁止度に基づいて、前記表示許容領域を特定する、特定ステップと、
前記表示許容領域に前記第1のユーザのカーソルを表示させる表示制御ステップと、
を有する表示制御方法。
複数のユーザにより視認可能な表示画面の表示制御を行い、前記ユーザの端末からの前記表示画面における表示内容の操作を受け付ける、表示制御システムとしてコンピュータを機能させる表示制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記表示画面の前記表示内容を操作するための接続の要求を第1のユーザにより操作される端末から受け付ける受付手段、
前記表示画面における前記第1のユーザのカーソルの表示を前記接続の時点において許容する表示許容領域を特定する特定手段であって、第2のユーザの端末の操作に基づいて表示されたアイテム情報が表示されている情報表示領域における他のユーザのカーソルの表示の禁止の度合いを示す表示禁止度を取得し、取得した前記表示禁止度に基づいて、前記表示許容領域を特定する、特定手段、及び、
前記表示許容領域に前記第1のユーザのカーソルを表示させる表示制御手段、
として機能させる表示制御プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数のユーザのそれぞれの端末により表示画面に表示されたカーソルを操作することにより、複数のユーザにより視認可能な表示画面に表示された内容に関する操作が可能なシステムにおいて、例えば、あるユーザが端末をシステムに接続すると、そのユーザのカーソルが新たに表示される。かかる場合に、新たに表示されたカーソルが、既に端末をシステムに接続して表示画面を見ていたユーザにとって、表示画面中において見ていた箇所の邪魔になる可能性がある。
【0005】
そこで本発明の一側面は、端末が接続されることにより新たに表示されるカーソルが、既に表示画面を見ている人が着目している箇所を見ることの妨げとなりにくくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る表示制御システムは、複数のユーザにより視認可能な表示画面の表示制御を行い、ユーザの端末からの表示画面における表示内容の操作を受け付ける、表示制御システムであって、表示画面の表示内容を操作するための接続の要求を第1のユーザにより操作される端末から受け付ける受付手段と、表示画面における第1のユーザのカーソルの表示を接続の時点において許容する表示許容領域を特定する特定手段であって、第2のユーザの端末の操作に基づいて表示されたアイテム情報が表示されている情報表示領域における他のユーザのカーソルの表示の禁止の度合いを示す表示禁止度を取得し、取得した表示禁止度に基づいて、表示許容領域を特定する、特定手段と、表示許容領域に第1のユーザのカーソルを表示させる表示制御手段と、を備える。
【0007】
本発明の一形態に係る表示制御方法は、複数のユーザにより視認可能な表示画面の表示制御を行い、ユーザの端末からの表示画面における表示内容の操作を受け付ける、表示制御システムにおける表示制御方法であって、表示画面の表示内容を操作するための接続の要求を第1のユーザにより操作される端末から受け付ける受付ステップと、表示画面における第1のユーザのカーソルの表示を接続の時点において許容する表示許容領域を特定する特定ステップであって、第2のユーザの端末の操作に基づいて表示されたアイテム情報が表示されている情報表示領域における他のユーザのカーソルの表示の禁止の度合いを示す表示禁止度を取得し、取得した表示禁止度に基づいて、表示許容領域を特定する、特定ステップと、表示許容領域に第1のユーザのカーソルを表示させる表示制御ステップと、を有する。
【0008】
本発明の一形態に係る表示制御プログラムは、複数のユーザにより視認可能な表示画面の表示制御を行い、ユーザの端末からの表示画面における表示内容の操作を受け付ける、表示制御システムとしてコンピュータを機能させる表示制御プログラムであって、コンピュータを、表示画面の表示内容を操作するための接続の要求を第1のユーザにより操作される端末から受け付ける受付手段、表示画面における第1のユーザのカーソルの表示を接続の時点において許容する表示許容領域を特定する特定手段であって、第2のユーザの端末の操作に基づいて表示されたアイテム情報が表示されている情報表示領域における他のユーザのカーソルの表示の禁止の度合いを示す表示禁止度を取得し、取得した表示禁止度に基づいて、表示許容領域を特定する、特定手段、及び、表示許容領域に第1のユーザのカーソルを表示させる表示制御手段、として機能させる。
【0009】
上記側面によれば、第2のユーザの端末の操作に基づいて表示されたアイテム情報が表示されている情報表示領域の表示禁止度に基づいて表示許容領域が特定される。従って、例えば情報表示領域に高い表示禁止度を設定しておくことにより、第2のユーザが着目している領域である情報表示領域以外の領域が表示許容領域として特定され、接続の要求に係る第1のユーザのカーソルが表示許容領域に表示されるので、第1のユーザのカーソルが、第2のユーザがアイテム情報を見ることを妨げにくくすることができる。
【0010】
別の側面に係る表示制御システムでは、特定手段は、各情報表示領域の表示禁止度を取得し、表示画面中において何れの情報も表示されていない領域を、最低の表示禁止度が設定されている領域として特定し、表示画面中において所定の情報が予め表示されている領域を、最高の表示禁止度が設定されている領域として特定し、表示禁止度が最も低い領域を前記表示許容領域として特定することとしてもよい。
【0011】
上記側面によれば、アイテム情報が表示されている情報表示領域、所定の情報が予め表示されている領域、及び、何れの情報も表示されていない領域のうち、表示禁止度が最も低い領域が表示許容領域として特定されるので、ユーザがアイテム情報を見ることを妨げる可能性が最も低い領域に第1のユーザのカーソルを表示させることができる。
【0012】
別の側面に係る表示制御システムでは、第2のユーザの操作に基づいて、アイテム情報に関連する関連情報を第2のユーザの端末に表示させるために該端末に送信する関連情報送信手段と、第2のユーザの端末が、関連情報の送信に応じた所定状態であることを示す状態情報を取得する状態取得手段と、をさらに備え、特定手段は、状態取得手段により第2のユーザの端末からの状態情報が取得された場合に、情報表示領域の表示禁止度を、状態情報が取得されなかった場合よりも低下させることとしてもよい。
【0013】
上記側面によれば、第2のユーザの端末がアイテム情報に関連する関連情報の送信に応じた所定状態にある場合に、情報表示領域の表示禁止度が低下される。例えば、第2のユーザが端末を注視している蓋然性が高い状態を所定状態とすることにより、第2のユーザが表示画面を見ていない可能性が高いときに、第1のカーソルが情報表示領域に表示されることを許容する度合いが高くなる。従って、第2のユーザが着目箇所を見ることを妨げる可能性を高めることなく、第1のユーザのカーソルの表示位置の自由度を大きくすることができる。
【0014】
さらに別の側面に係る表示制御システムでは、受付手段は、複数のユーザの端末からの接続の要求を受け付けることが可能であり、受付手段が、第1のユーザの端末からの接続の要求を受け付ける前に、第3のユーザの端末からの接続の要求を受け付けた場合に、特定手段は、表示許容領域のうちの一部の領域である第1の領域を第3のユーザのカーソルを表示するための領域として特定し、表示許容領域のうちの、第1の領域以外の領域の少なくとも一部の領域である第2の領域を、第1のユーザのカーソル表示するための領域として特定し、表示制御手段は、第1の領域に第3のユーザのカーソルを表示させ、第2に領域に第1のユーザのカーソルを表示させることとしてもよい。
【0015】
この側面によれば、第3及び第1のユーザのそれぞれの端末から一定の時間差をもって接続の要求を受け付けた場合に、第1の領域及び第1の領域以外の第2の領域が、第3及び第1のユーザのそれぞれのカーソルを表示するための領域として特定される。これにより、第3及び第1のユーザのカーソルはそれぞれ別の領域に表示されるので、第3及び第1のユーザのカーソルの表示位置の間に一定の間隔が確保される。従って、第2のユーザが着目箇所を見ることを妨げることを防止しながら、第3及び第1のユーザのそれぞれが、自らのカーソルの表示位置を認識することが容易となる。
【0016】
さらに別の側面に係る表示制御システムでは、特定手段は、表示許容領域を分割して複数の副表示許容領域を特定し、複数の副表示許容領域のうちの一つである第1の副表示許容領域を、第3のユーザのカーソルを表示するための第1の領域として特定し、複数の副表示許容領域のうちの第1の副表示許容領域以外の副表示許容領域である第2の副表示許容領域を、第1のユーザのカーソル表示するための第2の領域として特定することとしてもよい。
【0017】
上記側面によれば、予め重複することなく特定した複数の副表示許容領域のうちの第1及び第2の副表示許容領域がそれぞれ第3及び第1のユーザのカーソルを表示させる領域として特定される。これにより、第3及び第1のユーザのカーソルを、確実に別の領域に表示することができる。
【0018】
さらに別の側面に係る表示制御システムでは、受付手段により受け付けられた、ユーザの端末からの接続の要求に応じて、表示画面におけるカーソルの操作を端末において実現させる接続ページを端末に表示させるための接続ページ情報を端末に送信する接続ページ送信手段であって、接続ページにおける操作により第1の領域にカーソルが表示されることとなる情報を含む第1の接続ページ情報を第3のユーザの端末に送信し、接続ページにおける操作により第2の領域にカーソルが表示されることとなる情報を含む第2の接続ページ情報を第1のユーザの端末に送信する、接続ページ送信手段、をさらに備え、表示制御手段は、第1の接続ページに基づいて表示された第1の接続ページにおいてカーソルの操作が行われたことを示す操作情報を取得した場合に、第1の領域に第3のユーザのカーソルを表示させ、第2の接続ページに基づいて表示された第2の接続ページにおいてカーソルの操作が行われたことを示す操作情報を取得した場合に、第2の領域に第1のユーザのカーソルを表示させることとしてもよい。
【0019】
上記側面によれば、第3及び第1のユーザのそれぞれの端末からの接続の要求に応じて、第1の領域にカーソルが表示されることとなる情報を含む第1の接続ページ情報、及び、第2の領域にカーソルが表示されることとなる情報を含む第2の接続ページ情報がそれぞれの端末に返信される。これにより、第3及び第1のユーザのカーソルが表示される領域が、端末におけるカーソルの操作を示す操作情報の取得に先だって予め予約される。従って、第3及び第1のユーザのそれぞれの端末から時間差をもった接続の要求が受信された場合に、操作情報が取得される順が接続の要求の受信の順と異なったとしても、第3及び第1のユーザのそれぞれのカーソルを、確実に別の領域に表示させることができる。
【0020】
さらに別の側面に係る表示制御システムでは、表示画面における第1のユーザのカーソルが表示された位置を示す表示位置情報を第1のユーザの端末に送信する表示位置送信手段をさらに備えることとしてもよい。
【0021】
この側面によれば、端末からの接続の要求に応じて、表示制御システムにより特定されたカーソルの表示位置を、当該端末のユーザに認識させることが容易となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一側面によれば、端末が接続されることにより新たに表示されるカーソルが、既に表示画面を見ている人が着目している箇所を見ることの妨げになりにくくすることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0025】
図1は、本実施形態に係る表示制御システムの装置構成を示す図である。表示制御システム1は、複数のユーザにより視認可能な表示画面の表示制御を行い、ユーザの端末Tからの表示画面における表示内容の操作に関する情報を受け付けるシステムである。
図1に示すように、本実施形態の表示制御システム1は、表示制御装置10,表示装置Dを含む。表示制御装置10は、ネットワークNを介して、複数の端末T(T1〜T3)と通信可能である。端末T1〜T3はそれぞれ、第1〜第3のユーザの端末を表す。
【0026】
表示装置Dの表示画面は、複数の端末Tのユーザが視認可能な場所に設けられ、例えば、デジタルサイネージを構成する。デジタルサイネージは、画像及び文字等の情報を表示して、多くのユーザに情報を提供するためのものである。本実施形態では、表示装置Dにより構成されるデジタルサイネージは、端末Tのユーザに種々の情報を提供する。
【0027】
表示制御装置10は、表示装置Dの表示制御を行う。具体的には、表示制御装置10は、表示装置Dに種々のコンテンツを表示させることができる。また、本実施形態の表示制御装置10は、端末Tのウェブブラウザにコンテンツを提供するウェブサーバとしての機能を有する。即ち、表示制御装置10は、端末Tにおける指示入力を受け付けると共に、端末Tに設けられたディスプレイにコンテンツを表示させることができる。端末Tにおける指示入力は、例えばタッチパネルにより構成される表示装置に対する入力である。なお、本実施形態では、表示制御装置10がウェブサーバとしての機能を有することとしているが、ネットワークを介して表示制御装置10及び端末Tと通信可能な別のサーバにウェブサーバとしての機能が構成されてもよい。
【0028】
端末Tは、ユーザにより所持される装置であって、例えば、デジタルサイネージに表示されたコンテンツに対する指示入力を表示制御装置10に送信する。また、端末Tは、表示制御装置10から提供されたコンテンツをディスプレイに表示させることができる。
【0029】
端末Tは、例えば高機能携帯電話機(スマートフォン)により構成されるが、端末Tを構成する装置は限定されず、例えば携帯電話機、携帯情報端末(PDA)などの携帯端末、据置型又は携帯型のパーソナルコンピュータでもよい。なお、
図1では、3台の端末Tが示されているが、端末Tの数はこれに限定されない。
【0030】
本実施形態の表示制御システム1では、複数のユーザのそれぞれの端末Tにより表示装置Dの表示画面に表示されたカーソルを操作することにより、表示画面に表示された内容に関する操作が可能である。例えば、あるユーザが端末Tを表示制御システム1に接続すると、そのユーザのカーソルが表示装置Dの表示画面に新たに表示される。
【0031】
図2は、表示制御装置10の機能的構成を示すブロック図である。表示制御装置10は、例えば、サーバにより構成される。
【0032】
本実施形態の表示制御装置10は、
図2に示すように、機能的には、受付部11(受付手段)、特定部12(特定手段)、接続ページ送信部13(接続ページ送信手段)、表示制御部14(表示制御手段)、表示位置送信部15(表示位置送信手段)、関連情報送信部16(関連情報送信手段)及び状態取得部17(状態取得手段)を備える。
【0033】
図3は、表示制御装置10のハードウェア構成図である。表示制御装置10は、物理的には、
図3に示すように、プロセッサにより構成されるCPU101、RAM及びROMといったメモリにより構成される主記憶装置102、ハードディスク等で構成される補助記憶装置103、ネットワークカード等で構成される通信制御装置104、入力デバイスであるキーボード、マウス等の入力装置105、ディスプレイ等の出力装置106などを含むコンピュータシステムとして構成されている。
【0034】
図2に示した各機能は、
図3に示すCPU101、主記憶装置102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェア(表示制御プログラム)を読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信制御装置104、入力装置105、出力装置106を動作させるとともに、主記憶装置102や補助記憶装置103におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶装置102や補助記憶装置103内に格納される。
【0035】
図4は、端末Tの機能的構成を示すブロック図である。端末Tは、接続要求送信部21、接続ページ受信部22、操作入力受付部23、操作情報送信部24、表示位置受信部25、表示制御部26、関連情報受信部27及び状態送信部28を備える。また、端末TはディスプレイTPを有する。ディスプレイTPは、タッチパネルにより構成される。端末Tの各機能部の説明は、後に詳述する。
【0036】
まず、
図5〜
図7を参照して、本実施形態の表示制御システム1を概略的に説明する。本実施形態の表示制御システム1では、表示制御装置10は、デジタルサイネージを構成する表示装置Dに、例えば複数の商品画像をコンテンツとして表示させる。例えば、表示制御装置10は、電子商取引サイトを構成する電子商取引サーバ(図示せず)から種々の商品情報及び商品画像等を取得し、表示装置Dに表示させる。
図5は、表示装置Dの表示画面DPに表示された画面の例を示す図である。
図5に示すように、表示制御装置10は、複数の商品画像Mを表示画面DPに表示させる。
【0037】
表示制御システム1では、複数のユーザのそれぞれの端末Tにより表示装置Dの表示画面に表示されたカーソルを操作することにより、表示画面に表示された内容に関する操作が可能である。
図6は、表示制御システム1におけるカーソルの表示及び表示内容の表示制御に関するタイミングチャートである。
【0038】
図6に示すように、まず、端末Tは、接続の要求を表示制御装置10に送信する(S11)。端末Tから表示制御装置10へのアクセス及び接続の要求の送信は、例えば端末Tにおいて実行されるブラウザにより実現される。端末Tのブラウザは、表示制御装置10に対するアクセスを行う。具体的には、端末Tのブラウザは、本実施形態の表示制御システム1による商品に関する情報の提供等のサービスを特定するURLにアクセスする。このURLは、種々の方法により端末Tに提供される。例えば、URLを示すQRコード(登録商標)を表示装置Dの表示画面に表示させ、表示されたQRコードを端末Tが読み取ることにより、端末TはURLを取得してもよい。
【0039】
また、URLを表す情報が重畳された音声を、表示装置Dの近傍において発生させることにより、端末TにURLを取得させることとしてもよい。また、端末Tから所定の電話番号に対するアクセスを行うと、そのアクセスに呼応してSMS(Short Message Service)等の通知手段により端末TにURLが提供されることとしてもよい。
【0040】
また、表示装置Dの近傍に存在する端末Tに対して、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)等の近距離無線通信により、URLが提供されることとしてもよい。この場合には、端末Tは、近距離無線通信により表示制御装置10を識別するIDを取得する。そして、端末Tは、取得したIDに基づいて、当該表示制御システムに係るサービスを利用するためのアプリケーションにおいて管理されているIDとURLの関連付けを参照して、URLを取得できる。
【0041】
なお、上記説明では、端末Tは、ブラウザにおいて実行されるブラウザアプリケーションにより表示制御装置10に対してアクセスすることとしているが、専用のアプリケーションにより表示制御装置10に対するアクセスを行うこととしてもよい。端末Tは、例えばWi−Fiといった通信方式を介して、表示制御装置10にアクセスする。また、端末Tは、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)等の近距離無線通信により、表示制御装置10にアクセスすることとしてもよく、端末Tと表示制御装置10とのアクセスの通信方式は限定されない。
【0042】
再び
図6を参照して、表示制御装置10は、ステップS11における接続の要求を受信すると、接続ページ情報を端末Tに送信する(S12)。接続ページ情報は、表示画面DPにおけるカーソルの操作を端末Tにおいて実現させる接続ページを端末に表示させるための情報である。
図7は、端末Tにおいて表示される接続ページの例を示す図である。端末TのディスプレイTPには、カーソルを操作するためのユーザインターフェースを構成する接続ページが表示されている。接続ページは、カーソルを操作するためのコントローラオブジェクトOを含む。端末TのユーザがコントローラオブジェクトOを操作することにより、表示画面DPに表示されたカーソルを操作することが可能となる。
【0043】
続いて、端末Tの接続ページにおいてカーソルの操作が開始されると(S13)、その操作情報が表示制御装置10に送信される。表示制御装置10は、操作情報を受信すると、端末Tとの接続を確立し、端末TのユーザのカーソルCを表示させる(S14)。そして、端末TにおいてカーソルCの操作が行われると(S15)、表示制御装置10は、その操作に応じた表示制御を行う(S16)。
図5に示すように、端末Tにおける操作によりカーソルCが商品画像Mに重ねられると、表示制御装置10は、当該商品画像Mに関するアイテム情報RIを、カーソルC及び当該商品画像Mに関連付けて表示させる。アイテム情報RIは、表示画面DPに表示されたコンテンツである商品画像Mに関する情報であって、例えば、当該商品画像Mにより表される商品の詳細情報等であってもよい。
【0044】
続いて、
図2を再び参照して、表示制御装置10の各機能部を詳細に説明する。受付部11は、表示画面DPの表示内容を操作するための接続の要求をユーザ(第1のユーザ)により操作される端末Tから受け付ける。接続の要求は、前述のとおり、カーソルCを表示画面DPに表示させて、表示内容の操作を実施するために、表示制御装置10との接続を確立するための要求である。
【0045】
特定部12は、表示画面DPにおけるユーザのカーソルCの表示を許容する表示許容領域を特定する。表示許容領域は、接続の要求に応じた接続の確立の時点において、カーソルCの表示が許容される領域である。即ち、表示許容領域は、カーソルCの初期表示のための領域である。
【0046】
具体的には、特定部12は、第1のユーザのカーソルの表示許容領域を特定するに際して、第2のユーザの端末T2の操作に基づいて表示されたアイテム情報RIが表示されている情報表示領域における、他のユーザのカーソルの表示の禁止度合いを示す表示禁止度を取得する。そして、特定部12は、情報表示領域の表示禁止度に基づいて、表示許容領域を特定する。即ち、第2のユーザは、第1のユーザより先に表示制御装置10との接続を確立してカーソルの表示及びアイテム情報RIの表示等を行っていたユーザである。第2のユーザの端末T2の操作に基づいて表示されたアイテム情報RIが表示されている情報表示領域は第2のユーザが着目している領域であると考えられる。
【0047】
表示禁止度は、例えば、表示される情報の種類に応じて予め設定されていることとしてもよい。また、表示禁止度は、例えば、情報が表示される位置、表示画面DPに占める大きさ、当該情報の表示の指示に係るユーザ等に基づいて、システムにより設定されることとしてもよい。
【0048】
図8は、表示許容領域の特定の例を示す図である。
図8に示すように、第2のユーザのカーソルC12が商品画像Mに重ねられることにより、当該商品画像Mに関するアイテム情報RIが表示されている。このような場合に、特定部12は、アイテム情報RIが表示されている情報表示領域RAを特定し、情報表示領域RAの表示禁止度を取得する。
【0049】
本実施形態では、表示禁止度は、0〜1の値をとりうるものとする。例えば、ある領域の表示禁止度が1である場合には、その領域は、カーソルの表示が禁止される表示禁止領域として特定される。また、ある領域の表示禁止度が0である場合には、その領域は、カーソルの表示が禁止されていない領域として特定される。
【0050】
図8を参照して説明する例では、情報表示領域RAの表示禁止度が1であるとする。この場合には、特定部12は、情報表示領域RAを表示禁止領域として特定する。そして、特定部12は、表示禁止領域以外の領域の少なくとも一部の領域を表示許容領域A1として特定する。
【0051】
特定部12は、複数のユーザの端末からの操作に基づいて表示画面DPに複数のアイテム情報RIが表示されている場合には、各アイテム情報RIに対してそれぞれの情報表示領域RAを特定し、各情報表示領域RAの表示禁止度を取得してもよい。また、特定部12は、表示画面DP中において何れの情報も表示されていない領域を、最低の表示禁止度である0が設定されている領域として特定してもよい。また、表示画面DP中において所定の情報(例えば商品画像M)が予め表示されている領域を、最高の表示禁止度である1が設定されている領域として特定してもよい。このように、表示画面DP中において種々の表示禁止度が設定されている領域が存在する場合には、特定部12は、表示禁止度が最も低い領域を表示許容領域として特定する。これにより、ユーザがアイテム情報を見ることを妨げる可能性が最も低い領域に第1のユーザのカーソルを表示させることができる。
【0052】
接続ページ送信部13は、受付部11により受け付けられた接続の要求に応じて接続ページ情報を端末Tに送信する。接続ページ情報は、表示画面DPにおけるカーソルの操作を端末Tにおいて実現させる接続ページを端末に表示させるための情報であって、特定部12により特定された表示許容領域に関する情報を含むことができる。接続ページ送信部13の機能の詳細については後述する。
【0053】
表示制御部14は、特定部12により特定された表示許容領域にユーザ(第1のユーザ)のカーソルCを表示させる。本実施形態では、
図8に示すように、表示制御部14は、表示装置Dの表示画面DPにおける表示許容領域A1に、第1のユーザのカーソルC11を表示させる。
【0054】
図8に示す例では、第2のユーザの端末の操作に基づいて表示されたアイテム情報が表示されている情報表示領域RAの表示禁止度に基づいて表示許容領域が特定される。従って、例えば情報表示領域RAに高い表示禁止度を設定しておくことにより、第2のユーザが着目している領域である情報表示領域RA以外の領域が表示許容領域A1として特定され、接続の要求に係る第1のユーザのカーソルが表示許容領域A1に表示されるので、第1のユーザのカーソルが、第2のユーザがアイテム情報を見ることを妨げにくくすることができる。
【0055】
再び
図2を参照して、表示位置送信部15は、表示画面DPにおけるユーザのカーソルが表示された位置を示す表示位置情報をユーザの端末Tに送信する。
図9は、端末Tのディスプレイに表示されたカーソルの表示位置情報の例を示す図である。
【0056】
表示位置送信部15は、例えば
図8に示す表示許容領域A1に第1のユーザのカーソルC11を表示させた場合に、表示画面DPの右下部分にカーソルC11が表示されたことを示す表示位置情報を第1のユーザの端末T1に送信する。そして、
図9に示すように、第1のユーザの端末T1において、受信した表示位置情報に基づいて、カーソル位置情報Gが表示される。カーソル位置情報Gでは、表示画面DPを表す枠内の右下部分にカーソルが表示されていることが丸印により示されている。
【0057】
このように、カーソル位置情報を端末に表示させることにより、端末からの接続の要求に応じて、表示制御システム1により特定されたカーソルの表示位置を、当該端末のユーザに認識させることが容易となる。
【0058】
再び
図2を参照して、関連情報送信部16は、ユーザの操作に基づいて、アイテム情報RIに関連する関連情報をユーザの端末Tに表示させるために当該端末Tに送信する。関連情報は、例えば、アイテム情報RIに関連する情報であって、例えば、アイテム情報RIに関する詳細情報、アイテム情報RIと同様の商品詳細情報、アイテム情報RIに示される商品を購入するための購入画面を表す情報等であってもよい。関連情報の送信は、例えば、表示されたアイテム情報RIの上にカーソルを重ねて端末Tにおいてタップ操作が行われたことを取得した場合に行われることとしてもよい。
【0059】
状態取得部17は、ユーザの端末Tが、関連情報送信部16による関連情報の送信に応じた所定状態であることを示す状態情報を取得する。所定状態は、例えば、商品詳細情報が関連情報として端末Tに送信された場合には、端末Tにおいて当該商品詳細情報が表示中であること、商品の購入画面が関連情報として端末Tに送信された場合には、端末Tにおいて当該商品の購入手続の処理中であること、等である。
【0060】
図10は、関連情報の送信及び状態情報の取得に基づく表示許容領域の特定の例を示す図である。
図10に示すように、第2のユーザのカーソルC22が商品画像Mに重ねられることにより、当該商品画像Mに関するアイテム情報RIが表示されている。このような場合に、特定部12は、アイテム情報RIが表示されている情報表示領域RAを特定する。そして、情報表示領域RAの表示禁止度が1であるとすると、特定部12は、情報表示領域RAを表示禁止領域として特定する(
図8参照)。これに対して、
図10の例では、特定部12は、状態取得部17により、第2のユーザの端末T2が所定状態であることを示す状態情報が端末T2から取得された場合には、情報表示領域RAの表示禁止度を、当該状態情報が取得されなかった場合よりも低下させる。例えば、
図10に示す例では、特定部12は、状態情報が取得された場合に、情報表示領域RAの表示禁止度を1から0に低下させる。この場合には、特定部12は、表示禁止領域として特定されていた情報表示領域RAを、表示禁止領域から除外することとなる。そして、特定部12は、第1のユーザのカーソルを表示可能な領域として、表示許容領域A21だけではなく、アイテム情報RIが表示されている領域を含む表示許容領域A22を特定できる。
【0061】
なお、上記の例では、状態情報が取得された場合に、特定部12は、情報表示領域RAの表示禁止度を1から0に低下させることとしているが、表示禁止度の低下のさせ方はこの例には限定されない。例えば、表示禁止度の低下のさせ方は当該情報領域及び状態情報に係るユーザ、状態情報の内容等に応じて設定されることとしてもよい。
【0062】
第2のユーザの端末T2が所定状態にあるときは、例えば、第2のユーザが端末T2を注視している蓋然性が高い状態である。そこで、第2のユーザが表示画面DPを見ていない可能性が高いときに、情報表示領域RAの表示禁止度を低下させることにより、第1のカーソルが情報表示領域RAに表示されることを許容するように制御できる。従って、第2のユーザが着目箇所を見ることを妨げることなく、第1のユーザのカーソルの表示位置の自由度を大きくすることができる。
【0063】
次に、
図11及び
図12を参照して、複数のユーザの端末Tから接続の要求を受け付けた場合における、カーソルの表示制御について説明する。
図11は、複数のユーザの端末から接続の要求を受け付けた場合の表示許容領域の特定の例を示す図である。
図12は、複数のユーザの端末から接続の要求を受け付けた場合の表示許容領域の特定の処理に関するタイミングチャートを示す図である。
【0064】
本実施形態の表示制御システム1では、受付部11は、複数のユーザの端末Tからの接続の要求を受け付けることが可能である。受付部11により、第1のユーザの端末T1からの接続の要求を受け付ける前に、第3のユーザの端末T3からの接続の要求を受け付けた場合には、特定部12は、表示許容領域のうちの一部の領域である第1の領域を第3のユーザのカーソルを表示するための領域として特定し、表示許容領域のうちの第1の領域以外の領域の少なくとも一部の領域である第2の領域を、第1のユーザのカーソル表示するための領域として特定する。
【0065】
図11及び
図12を参照して具体的に説明すると、まず、第3のユーザの端末T3は、表示制御装置10に接続の要求を送信する(S21)。特定部12は、第2のユーザのカーソルC32が商品画像Mに重ねられることにより表示されたアイテム情報RIが表示されている情報表示領域RAを特定し、情報表示領域RAを表示禁止領域として特定する(情報表示領域RAの表示禁止度を1とする)。そして、特定部12は、表示禁止領域以外の領域を表示許容領域A3として特定する。表示許容領域A3は、第1の領域A31及び第2の領域A32を含む。
【0066】
そして、接続ページ送信部13は、ステップS21の接続の要求に応じて、第1の接続ページ情報を端末T3に送信する(S22)。第1の接続ページ情報は、表示画面DPにおけるカーソルの操作を端末T3において実現させる接続ページを端末に表示させるための情報であって、第1の領域A31及び第2の領域A32のいずれかが第3のユーザのカーソルが表示されることとなる表示許容領域であることを示す情報を含む。
【0067】
続いて、第1のユーザの端末T1は、表示制御装置10に接続の要求を送信する(S23)。特定部12は、表示許容領域A3のうちの第1の領域A31以外の領域である第2の領域A32を、第1のユーザのカーソルの表示許容領域として特定する。
【0068】
ステップS22の時点では、特定部12は、第1の領域A31及び第2の領域A32の両方を第3のユーザのカーソルの表示許容領域として特定しているが、第1のユーザの端末T1からの接続の要求を受け付けた時点において、第1の領域A31及び第2の領域A32のうちの一方である第1の領域A31を第3のユーザのカーソルの表示許容領域として特定する。この特定は、ランダムに行われても良いし、所定の優先順位に基づいて行われても良い。所定の優先順位は、例えば、特定された各領域に割り当てられたシリアルの番号等であってもよい。そして、特定部12は、第1の領域A31及び第2の領域A32のうちの他方である第2の領域A32を第1のユーザのカーソルの表示許容領域として特定する。
【0069】
接続ページ送信部13は、ステップS23の接続の要求に応じて、第2の接続ページ情報を端末T1に送信する(S24)。第2の接続ページ情報は、表示画面DPにおけるカーソルの操作を端末T1において実現させる接続ページを端末に表示させるための情報であって、第2の領域A32が第1のユーザのカーソルが表示されることとなる表示許容領域であることを示す情報を含む。
【0070】
第3のユーザの端末T3に表示された接続ページにおいてカーソルの操作が開始されると、その操作情報が表示制御装置10に送信される(S25)。表示制御装置10により操作情報が受信されると、表示制御装置10と端末T3との間でカーソル操作のための接続が確立され、表示制御部14は、第3のユーザのカーソルを第1の領域A31に表示させる(S26)。
【0071】
一方、第1のユーザの端末T1に表示された接続ページにおいてカーソルの操作が開始されると、その操作情報が表示制御装置10に送信される(S27)。表示制御装置10により操作情報が受信されると、表示制御装置10と端末T1との間でカーソル操作のための接続が確立され、表示制御部14は、第1のユーザのカーソルを第2の領域A32に表示させる(S28)。
【0072】
このように、第3及び第1のユーザのそれぞれの端末Tから一定の時間差をもって接続の要求を受け付けた場合に、第1の領域A31及び第1の領域A31以外の第2の領域A32が、第3及び第1のユーザのそれぞれのカーソルCを表示するための領域として特定される。これにより、第3及び第1のユーザのカーソルCはそれぞれ別の領域に表示されるので、第3及び第1のユーザのカーソルの表示位置の間に一定の間隔が確保される。従って、第2のユーザが着目箇所を見ることを妨げることを防止しながら、第3及び第1のユーザのそれぞれが、自らのカーソルの表示位置を認識することが容易となる。
【0073】
また、第3及び第1のユーザのそれぞれの端末Tからの接続の要求に応じて、第1の領域にカーソルが表示されることとなる情報を含む第1の接続ページ情報、及び、第2の領域にカーソルが表示されることとなる情報を含む第2の接続ページ情報がそれぞれの端末Tに返信される。これにより、第3及び第1のユーザのカーソルが表示される領域が、端末におけるカーソルの操作を示す操作情報の取得に先だって予め予約される。従って、第3及び第1のユーザのそれぞれの端末から時間差をもった接続の要求が受信された場合に、操作情報が取得される順が接続の要求の受信の順と異なったとしても、第3及び第1のユーザのそれぞれのカーソルを、確実に別の領域に表示させることができる。
【0074】
図13は、特定部12による表示許容領域の特定の他の例を示す図である。特定部12は、表示許容領域を分割して複数の副表示許容領域を特定し、複数の副表示許容領域のうちの一つである第1の副表示許容領域を、第3のユーザのカーソルを表示するための第1の領域として特定し、複数の副表示許容領域のうちの第1の副表示許容領域以外の副表示許容領域である第2の副表示許容領域を、第1のユーザのカーソル表示するための第2の領域として特定してもよい。以下に、副表示許容領域の特定について具体的に説明する。
【0075】
図13に示すように他のユーザのカーソルC41,42が重ねられた各商品画像Mに関するアイテム情報RI1,RI2が表示されている。このような場合に、特定部12は、アイテム情報RIが表示されている情報表示領域RAを特定し、情報表示領域RAを表示禁止領域として特定する(情報表示領域RAの表示禁止度を1とする)。そして、特定部12は、表示禁止領域以外の領域から、表示許容領域A4を特定する。
【0076】
このような場合において、特定部12は、表示許容領域A4を分割して、複数の副表示許容領域A41,A42を特定してもよい。そして、
図12等を参照して説明したように、第3及び第1のユーザのそれぞれの端末T3,T1から接続の要求を受信した場合に、特定部12は、複数の副表示許容領域のうちの一つである第1の副表示許容領域A41を、第3のユーザのカーソルを表示するための第1の領域として特定する。そして、特定部12は、複数の副表示許容領域のうちの第1の副表示許容領域A41以外の副表示許容領域である第2の副表示許容領域A42を、第1のユーザのカーソル表示するための第2の領域として特定する。
【0077】
また、特定部12は、アイテム情報RI1,RI2が表示された時点では、表示許容領域A4を特定しておき、第3及び第1のユーザのそれぞれの端末T3,T1から接続の要求を受信した時点で、特定された表示許容領域の数が、接続の要求を受信したユーザの数より少ないことを判定した場合に、表示許容領域A4を分割して、複数の副表示許容領域A41,A42を特定することとしてもよい。
【0078】
このように、予め重複することなく特定した複数の副表示許容領域のうちの第1及び第2の副表示許容領域がそれぞれ第3及び第1のユーザのカーソルを表示させる領域として特定される。これにより、第3及び第1のユーザのカーソルを、確実に別の領域に表示することができる。
【0079】
続いて、
図4を参照して、端末Tの機能部について説明する。接続要求送信部21は、接続の要求を表示制御装置10に送信する。接続の要求は、前述のとおり、カーソルCを表示装置Dの表示画面DPに表示させて、表示内容の操作を実施するために、表示制御装置10との接続を確立するための要求である。接続の要求の送信は、例えば、端末Tのブラウザによる所定のURLへのアクセスにより実現される。
【0080】
接続ページ受信部22は、接続の要求に応じて表示制御装置10から返信された接続ページ情報を受信する。そして、接続ページ受信部22は、表示制御部26を介して、接続ページ(
図7参照)をディスプレイTPに表示させる。
【0081】
操作入力受付部23は、ディスプレイTPに表示された接続ページに対する操作入力を受け付ける。具体的には、操作入力受付部23は、表示画面DPにおいてカーソルを操作するための、接続ページにおける操作の内容を操作情報として受け付ける。
【0082】
操作情報送信部24は、操作入力受付部23により受け付けられた操作情報を表示制御装置10に送信する。
【0083】
表示位置受信部25は、表示制御装置10の表示位置送信部15から送信された表示位置情報を受信する。表示位置情報は、前述のとおり、表示画面DPにおけるユーザのカーソルが表示された位置を示す情報である。表示位置受信部25は、表示制御部26を介して、表示位置情報(
図9参照)をディスプレイTPに表示させる。
【0084】
表示制御部26は、接続ページ受信部22により受信された接続ページ情報に基づいて、ディスプレイTPに接続ページを表示させる。また、表示制御部26は、表示位置受信部25により受信された表示位置情報をディスプレイTPに表示させる。また、表示制御部26は、関連情報受信部27により受信された関連情報をディスプレイTPに表示させる。
【0085】
関連情報受信部27は、表示制御装置10の関連情報送信部16から送信された関連情報を受信する。関連情報は、前述のとおり、アイテム情報RIに関連する情報であって、例えば、アイテム情報RIに関する詳細情報、アイテム情報RIと同様の商品詳細情報、アイテム情報RIに示される商品を購入するための購入画面を表す情報等である。関連情報受信部27は、表示制御部26を介して、ディスプレイTPに関連情報を表示させる。
【0086】
状態送信部28は、端末Tが、関連情報がディスプレイTPに表示されたこと応じた所定状態であることを示す状態情報を表示制御装置10に送信する。所定状態は、前述のとおり、例えば、商品詳細情報が関連情報として端末Tに送信された場合には、端末Tにおいて当該商品詳細情報が表示中であること、商品の購入画面が関連情報として端末Tに送信された場合には、端末Tにおいて当該商品の購入手続の処理中であること、等である。
【0087】
次に、
図14を参照して、本実施形態の表示制御方法について説明する。
図14は、表示制御装置10における表示制御方法の処理内容の例を示すフローチャートである。
【0088】
まず、受付部11は、表示画面DPの表示内容を操作するための接続の要求を第1のユーザにより操作される端末Tから受け付ける(S1)。
【0089】
続いて、特定部12は、表示画面DPにおける第1のユーザのカーソルCの表示を許容する表示許容領域を特定する。表示許容領域は、カーソルCの初期表示のための領域である(S2)。具体的には、特定部12は、第2のユーザの端末T2の操作に基づいて表示されたアイテム情報RIが表示されている情報表示領域における表示禁止度を取得し、取得した表示禁止度に基づいて、表示許容領域を特定する、例えば、情報表示領域の表示禁止度が、最高値の1に設定されている場合には、特定部12は、当該情報表示領域を、カーソルの表示を禁止する表示禁止領域として特定し、その表示禁止領域以外の領域の少なくとも一部を表示許容領域として特定する。第2のユーザは、第1のユーザより先に表示制御装置10との接続を確立してカーソルの表示及びアイテム情報RIの表示等を行っていたユーザである。
【0090】
次に、接続ページ送信部13は、ステップS1において受付部11により受け付けられた接続の要求に応じて接続ページ情報を端末Tに送信する(S3)。ここで送信される接続ページ情報は、ステップS2において特定された表示許容領域に関する情報を含むことができる。
【0091】
そして、表示制御部14は、第1のユーザの端末Tに表示された接続ページにおけるカーソルの操作を示す操作情報を受信すると、特定部12により特定された表示許容領域に第1のユーザのカーソルCを表示させる(S4)。
【0092】
次に、
図15を参照して、コンピュータを表示制御装置10として機能させるための表示制御プログラムを説明する。表示制御プログラムp1は、メインモジュールm10、受付モジュールm11、特定モジュールm12、接続ページ送信モジュールm13、表示制御モジュールm14、表示位置送信モジュールm15、関連情報送信モジュールm16及び状態取得モジュールm17を備える。
【0093】
メインモジュールm10は、表示制御処理を統括的に制御する部分である。受付モジュールm11、特定モジュールm12、接続ページ送信モジュールm13、表示制御モジュールm14、表示位置送信モジュールm15、関連情報送信モジュールm16及び状態取得モジュールm17を実行することにより実現される機能はそれぞれ、
図2に示される表示制御装置10の受付部11、特定部12、接続ページ送信部13、表示制御部14、表示位置送信部15、関連情報送信部16及び状態取得部17の機能と同様である。
【0094】
表示制御プログラムp1は、例えば、磁気ディスクや光ディスクまたは半導体メモリ等の記憶媒体d1によって提供される。また、表示制御プログラムp1は、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0095】
以上説明した本実施形態の表示制御システム1、表示制御方法及び表示制御プログラムp1によれば、第2のユーザの端末の操作に基づいて表示されたアイテム情報が表示されている情報表示領域の表示禁止度に基づいて表示許容領域が特定される。従って、例えば情報表示領域に高い表示禁止度を設定しておくことにより、第2のユーザが着目している領域である情報表示領域以外の領域が表示許容領域として特定され、接続の要求に係る第1のユーザのカーソルが表示許容領域に表示されるので、第1のユーザのカーソルが、第2のユーザがアイテム情報を見ることを妨げにくくすることができる。
【0096】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。