特許第6346747号(P6346747)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6346747
(24)【登録日】2018年6月1日
(45)【発行日】2018年6月20日
(54)【発明の名称】分離式自転車の締結方法
(51)【国際特許分類】
   B62K 15/00 20060101AFI20180611BHJP
【FI】
   B62K15/00
【請求項の数】6
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-556531(P2013-556531)
(86)(22)【出願日】2011年6月20日
(65)【公表番号】特表2014-509983(P2014-509983A)
(43)【公表日】2014年4月24日
(86)【国際出願番号】KR2011004497
(87)【国際公開番号】WO2012118252
(87)【国際公開日】20120907
【審査請求日】2014年6月13日
【審判番号】不服2016-8609(P2016-8609/J1)
【審判請求日】2016年6月9日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0018755
(32)【優先日】2011年3月3日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513197987
【氏名又は名称】キム,チョン チュル
【氏名又は名称原語表記】KIM, Chong Chul
(73)【特許権者】
【識別番号】513197998
【氏名又は名称】キム,ファン ヨン
【氏名又は名称原語表記】KIM, Hwan Young
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】キム,チョン チュル
(72)【発明者】
【氏名】キム,ファン ヨン
【合議体】
【審判長】 島田 信一
【審判官】 平田 信勝
【審判官】 出口 昌哉
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭49−33805(JP,Y2)
【文献】 実開昭52−2743(JP,U)
【文献】 実公昭13−10910(JP,Y1)
【文献】 実公昭43−30505(JP,Y1)
【文献】 実開昭49−95644(JP,U)
【文献】 特開昭50−72351(JP,A)
【文献】 特開2000−85671(JP,A)
【文献】 米国特許第3304099(US,A)
【文献】 実公昭48−8839(JP,Y1)
【文献】 実公昭49−27373(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
完全に分離された前輪部分と後輪部分を連結する切断された連結管(100)両側端部のそれぞれの内側に、短棒(201、202、203、204)が前記連結管の中で互いに斜めに対向するように挿入され、挿入された前記短棒が外部の力によって分離しないように、切断された前記連結管の両側端部のそれぞれの外側表面に形成された畦あるいは突起を利用して、クランプ(303)、またはボルト(402)とナット(403)を通じて、分離された前記連結管が堅固に締結されるようにして、走行時に締結された部位が揺れ動かないで、分離する危険が少ないことを特徴とする分離式自転車の締結方法。
【請求項2】
切断された前記連結管(100)の両側端部のそれぞれの内側に挿入される2つの前記短棒(201、202)を用いて前記連結管を締結する場合、2つの前記短棒は円筒状に形成し、外径は前記連結管の内径と同じにし、また互いに斜めに対向する部分の削られた傾斜角度は同じにし、即ち、一側の円筒状の前記短棒の削られた傾斜角度(ア)と他側の円筒状の前記短棒の削られた傾斜角度(イ)を同じにし、この角度は0.5度〜45度の間にして、走行時に締結された部位で揺れ動きがないことを特徴とする請求項1に記載の分離式自転車の締結方法。
【請求項3】
切断された前記連結管(100)の両側端部のそれぞれの内側に挿入される2つの前記短棒(203、204)を用いて前記連結管を締結する場合、2つの前記短棒は錐体と反錐体に形成し、一側の前記短棒(203)を円錐形にする時、他側はこの円錐形の前記短棒が隙間なく挿入されるように反円錐形の前記短棒(204)とし、凹まれた角度(エ)を円錐形の前記短棒(203)が有する傾斜角度(ウ)と同じにし、この角度は20度〜40度の間にし、また円錐形ではない三角、四角、五角、六角、八角錐形とこれが隙間なく挿入される反角錐体で固定されるようにして、走行時に締結された部位で揺れ動きがないことを特徴とする請求項1に記載の分離式自転車の締結方法。
【請求項4】
切断された前記連結管(100)の両側端部のそれぞれの内側に挿入される前記短棒を用いて前記連結管を締結する場合、前記短棒が前記連結管の中で互いに斜めに対向するように挿入されて外部の力によって分離しないように前記クランプで固定される時は、切断された前記連結管の両側端部のそれぞれの外側表面に補強管(301、302)や環がねを用いて畦を形成し、2つの前記畦の間の隙間に「V」字状を有する工具を用いて外部で力を加えれば前記短棒が容易に分離するように2つの前記畦の間を一側の削られた角度(カ)が5度〜30度の間になるように「V」字状に削り、2つの前記畦を囲む前記クランプで固定されるようにして、走行時に締結された部位が揺れ動かないで、分離する危険が少ないことを特徴とする請求項1に記載の分離式自転車の締結方法。
【請求項5】
切断された前記連結管(100)の両側端部のそれぞれの内側に挿入される前記短棒を用いて前記連結管を締結する場合、前記短棒が前記連結管の中で互いに斜めに対向するように挿入されて外部の力によって分離しないように前記ボルトと前記ナットで固定される時は、切断された前記連結管の両側端部のそれぞれの外側表面に補強管(401、402)を形成して、一側には前記ナット(403)が越えない突起を、そして他側には前記ボルトを形成し、前記突起と前記ボルトとの間の隙間に「V」字状の工具を用いて外部で力を加えれば前記短棒が容易に分離するように、前記突起と前記ボルトとの間を一側の角度(オ)が5度〜30度の間になるように「V」字状に削り、前記突起を越えない前記ナット(403)で固定されるようにして、走行時に締結された部位が揺れ動かないで、分離する危険が少ないことを特徴とする請求項1に記載の分離式自転車の締結方法。
【請求項6】
完全に分離された前輪部分と後輪部分を連結する切断された連結管(100)の両側端部のそれぞれに、前記連結管(100)の断面より広い面積を有する板(501、502)を、連結時に対向する2つの前記板の間で隙間が生じないように熔接し、2つの前記板が外部の力によって分離しないように固定装置(503)で2個所以上を固定、同時に、対向する2つの前記板の外郭を囲むクランプ(504)で固定する多重ロックによって、走行時に締結された部位が揺れ動かないで、分離する危険が少ないことを特徴とする分離式自転車の締結方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は運搬や保管を容易にし、または列車式自転車として用いるために、用途によって、前輪部分と後輪部分とを分離したり締結することができる分離式自転車において、締結された自転車を長時間走行しても、堅く締結されていて揺れ動くことがなく、また自ら解けることがよく防止され、容易に分離及び締結することが可能な分離式自転車の締結方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、軽量で強度が保持されることができるように自転車のフレームは管からなっており、前輪部分と後輪部分とを締結する際は、連結管の内部に挿入されることができる管や棒を分離した部分の両端に挿入されるようにし、ピンなどを利用して抜けないように固定することが一般的な技術である。このような場合、締結された部分が解けないように固定することはできるが、前輪部分と後輪部分とを連結している連結管に挿入されることができる管や棒は、挿入したり抜くことができるように、直径が連結管より小さい必要があり、このため、締結した後には直径の差による隙間によって、前輪部分と後輪部分との間に揺れ動きが発生して、長時間走行した後には、安全を保障しにくい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記のような点を鑑みて案出したもので、前輪部分と後輪部分やハンドルの間を連結する連結管の切断された部位の内側に挿入された2つの短棒を利用して連結管を連結した後、この部分が自ら分離されないようにクランプやボルトとナットを用いて固定する。この時、管内部の両端にそれぞれ挿入される短棒の間には、締結された後には隙間が全くないようにして、人が乗った時にも前輪部分と後輪部分やハンドルの間で揺れ動きが発生しないようにして、長時間の走行にも連結管や短棒が損傷されないようにすることにその目的がある。
【0004】
一方、連結管の断面より広い面積を有する板を分離された連結管の両端に熔接して、この両面が接触された部位に隙間がないようにして、締結した後には上記のような効果を奏するようにすることにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前輪部分と後輪部分やハンドルの間を連結する連結管の切断された部位の両側端部の内側に挿入される2つの短棒の外径が連結管の内径と同一であり、また互いに斜めに対向するように挿入されると、締結した後には2つの短棒の間及び短棒と連結管との間にも隙間が全くないようにすることができる。即ち、分離された連結管の両側端部の内部に挿入される短棒の外径を連結管の内径と同じにし、また短棒が互いに斜めに対向する部分を同じ角度に削るか、または一側を錐体にし、他側をこの錐体の短棒が挿入される反錐体にする。このようにすれば、合わせて挿入する時は広げられた隙間に容易に挿入されるが、全部挿入された後には2つの短棒の間及び連結管と短棒との間にも全く隙間がなくなって、分離されないで1つに連結されたのと同じ効果を奏し、走行時にも揺れ動きがなくなって、累積疲労による破損が防止されることができる。勿論、前輪部分と後輪部分やハンドルの間を連結する連結管の切断された部位の内側に挿入された2つの短棒によって、隙間がなく一体になったとしても、これは両側に加える力によって容易に分離されることができるので、切断された連結管の外側の両側端部に形成された畦や突起を利用してクランプまたはボルトとナットを用いて固定させることによって、締結された部分が解けないようにした。
【0006】
一方、連結管の断面より広い面積を有する板を切断された連結管の両端に熔接をする時、対向する2つの面の間で隙間のない角度に熔接し、同時に、対向する2つの面が外部の力によって広げられないように2個所以上を固定し、また対向する2つの面の外側を囲むクランプで固定すると、多重にロックされて、走行時に揺れ動きや広がる危険がないようにした。
【発明の効果】
【0007】
前輪部分と後輪部分を完全に分離して、嵩や重量を半分に減少して、容易に携帯及び運搬可能な分離式自転車として利用する場合に、連結部位に少しでも隙間があれば、自転車に乗る時揺れ動きが継続的に発生して、締結部位が容易に壊れる現象が発生する。本発明はこれを防止する方法を提供した。
【0008】
即ち、連結管が切断された両側端部の内側に同じ角度で斜めに削られた2つの短棒を用いて締結する場合には、短棒が全部挿入された後、2つの短棒の間及び連結管と短棒との間にも全く隙間がなくて分離されなくなり、1つに連結されたのと同じ効果が現われるので、走行時にも揺れ動きがないようにして、累積疲労による破損を防止することができる。
【0009】
一方、連結管の断面より広い面積を有する板を分離された連結管の両端に対向する2つの面の間に隙間がない角度に熔接し、2つの面が外部の力によって広がらないように固定装置で2個所以上を固定し、同時に、対向する2つの面の外郭を囲むクランプで固定すると多重にロックされるので、走行時に揺れ動きや広がる危険がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】前輪部分と後輪部分やハンドルの間を連結する連結管の切断された部位の内側に挿入された2つの斜めに削られた円筒形の短棒が隙間なく対向して挿入され、同時に、この部分が自ら分離されないようにクランプを用いて締結した結果の断面図である。
図2】前輪部分と後輪部分やハンドルの間を連結する連結管の切断された部位の内側に挿入された2つの斜めに削られた円筒形の短棒が分離された時の断面図である。
図3】前輪部分と後輪部分やハンドルの間を連結する連結管の切断された部位の内側に挿入された角形の短棒と角形の部分が隙間なく挿入される半角形の短棒とが分離された時の断面図である。
図4】前輪部分と後輪部分やハンドルの間を連結する連結管の切断された部位の内側に挿入された2つの斜めに削られた円筒形の短棒が隙間がないように対向して挿入され、同時に、この部分が自ら分離されないようにボルトとナットを用いて締結した結果の断面図である。
図5】前輪部分と後輪部分を連結する連結管の両端に連結管の断面より広い板を熔接し、この2つの板が堅固固定されるように2個所以上を固定装置で固定し、同時に、2つの板の外郭に沿ってクランプで締結した結果の側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の好ましい実施例によれば、前輪部分と後輪部分やハンドルの間を連結する連結管100が切断された両側端部の内側に挿入される2つ短棒201、202の外径を連結管の内径と同じにし、また互いに対向するように挿入される時、斜めに削られた角度(ア、イ)を同じにする。一方、一側の短棒203を錐体にする時は、他側の短棒をこの錐体が隙間なく挿入されるように、反錐体204の凹まれた角度(エ)を錐体203が有する傾斜角度(ウ)と同一にする。このようにすれば、締結する時、広く広げられた間に一側の短棒201、203が容易に挿入される長所も有する。
【0012】
そして、自転車に乗るために締結する時、前輪部分と後輪部分やハンドルの間を連結する連結管の切断された部位の両側端部の内側に挿入された2つの短棒201と202または203と204によって隙間なく一体になったとしても、これは両側に加える力によって容易に分離されることができるので、連結管100が切断された両側端部の外側に重ねて当てた補強管301、302に形成された畦を利用して、クランプで固定するか、または補強管401に形成された突起を越すことができないナットと他の補強管402に形成されたボルトとを用いて固定させ、これによって締結された部分が解けないようにする。この時、自転車に乗る時生じる振動によってナット403が解けることを防止するために、さらに1つのナット404で固定させる。
【0013】
また、短棒201、202、203、204が切断された連結管100の内側で堅固に締結されると、分離する時短棒201、203が容易に抜けないので、2つの畦と2つの突起の間に隙を形成してこの間がよく広がるように、端部が「V」字状を有する器具を用いて外部で力を加えることができるように、畦と突起の間を適切な角度(オ、カ)に削る。
【0014】
一方、連結管100の断面より広い面積を有する板501、501を切断された連結管100の両側端部に熔接する時、対向する2つの面の間に隙間のない角度に熔接する。そして、対向する2つの面が外部の力によって広がらないように固定装置503によって2個所以上を固定させ、同時に、対向する2つの面の外郭を囲むクランプ504でも固定する多重ロックによって、走行時に揺れ動きや広がる危険がないようにする。
【符号の説明】
【0015】
100:前輪部分と後輪部分やハンドルを連結する連結管
200:切断された連結管100に挿入される短棒
201:切断された連結管100の一側に挿入された半分の短棒
202:切断された連結管100の他側に挿入された半分の短棒
203:切断された連結管100の一側に挿入された錐体の短棒
204:切断された連結管100の他側に挿入された反錐体の短棒
205:円錐の回転防止キー
301、302:畦を有する補強管
303:2つの補強管301、302の畦を囲むことができるクランプ
401:突起があってナット403が一側を越さないように重ね当てた補強管
402:ボルトの役割をすることができるように一側端部にねじが形成された補強管
403:2つの補強管401、402が広がらないように固定されることができるナット
404:ナット403が解けることを防止するために重ね当てたナット
501、502:前輪部分と後輪部分とを連結する連結管に熔接された板
503:対向する2つの板501、502を固定する固定装置
504:2つの板501、502の外郭を囲むことができるクランプ
ア、イ:互いに対向する半分の短棒が切断されたそれぞれの傾斜角度
ウ:円錐形の短棒の傾斜角度
エ:円錐形の短棒が凹まれた傾斜角度
オ:2つの補強管401402の端部に形成された突起が対向する側で一側の突起が削られた角度
カ:2つの補強管301302の端部に形成された畦が対向する側で一側の畦が削られた角度
図1
図2
図3
図4
図5