(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の識別情報は、電話番号、電子メールアドレス、SMS(Short Message Service)のアドレス、又は、第2のユーザのSNS(Social Networking Service)のアカウント情報である
請求項4記載のコンテンツ共有システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、コンテンツ共有システムに関し、以下の問題が生じることを見出した。
【0013】
例えば、記念撮影で撮影した写真を、撮影に参加したメンバー全員ですぐにその場で共有したいような場合、又は、食事会等において、撮影した写真を、すぐにその場で共有したい場合等、その場に居合わせたメンバーで、すぐにコンテンツ共有したい場合がある。
【0014】
しかしながら、従来のコンテンツ共有システムでは、このような場合であっても、コンテンツの共有をするために、コンテンツを共有したいメンバーが、煩雑なユーザ情報の登録等を行う必要があるという課題があることを本発明者は見出した。
【0015】
例えば、SNS等のコンテンツ共有サービスでは、コンテンツを共有するために当該サービスへの登録が必要になるため、その場に居合わせたメンバーのうちいずれかが当該サービスを使用していない場合には、当該サービスへの登録が必要になる。また、このようなサービスでは、予めコンテンツを共有するユーザを登録する必要があるので、コンテンツを共有するユーザの登録作業を行う必要がある。
【0016】
上記課題に鑑み、以下では、その場に居合わせたメンバーのみで、簡単な操作で、コンテンツの共有を行えるコンテンツ共有システムについて説明する。
【0017】
本発明の一態様に係るコンテンツ共有システムは、サーバと、第1の情報通信装置と、第2の情報通信装置とを含み、前記サーバ上の記憶領域である共有スペースを用いて、前記第1の情報通信装置の第1のユーザ及び前記第2の情報通信装置の第2のユーザがコンテンツを共有するためのコンテンツ共有システムであって、前記第1の情報通信装置は、前記第2の情報通信装置又は前記第2のユーザを特定するための第1の識別情報を含み、新規共有スペースの確保を依頼するための確保依頼メッセージを前記サーバに送信する確保依頼部を備え、前記サーバは、第1の記憶部と、前記確保依頼メッセージを受信した場合、前記共有スペースを前記第1の記憶部に生成するとともに、前記確保依頼メッセージに含まれる前記第1の識別情報を前記第1の記憶部に格納する共有スペース生成部を備え、前記第2の情報通信装置は、前記第2の情報通信装置又は前記第2のユーザを特定するための第2の識別情報を含む接続依頼メッセージを前記サーバに送信する接続依頼部を備え、前記サーバ装置は、さらに、前記接続依頼メッセージに含まれる前記第2の識別情報と、前記第1の記憶部に格納されている前記第1の識別情報とが一致する場合、前記第2の情報通信装置に、前記共有スペースへのアクセスを許可し、前記第2の識別情報と前記第1の識別情報とが一致しない場合、前記第2の情報通信装置に、前記共有スペースへのアクセスを許可しない接続制御部を備える。
【0018】
この構成によれば、第1の情報通信装置が、第2の情報通信装置又は第2のユーザを特定するための情報を含む確保依頼メッセージをサーバに送信し、第2の情報通信装置が、当該第2の情報通信装置又は第2のユーザを特定するための情報を含む接続依頼メッセージをサーバに送信するという簡単な処理で、第1の情報通信装置と第2の情報通信装置とでコンテンツを共有できる。このように当該コンテンツ共有システムでは、簡単な操作で、その場に居合わせたメンバーでコンテンツを共有できる。
【0019】
例えば、前記第2の情報通信装置は、さらに、自身へのアクセスが制限されており、前記第2の識別情報を記憶する第2の記憶部を備え、前記接続依頼部は、前記第2の記憶部に記憶されている前記第2の識別情報を読み出し、読み出した前記第2の識別情報を含む前記接続依頼メッセージを前記サーバに送信してもよい。
【0020】
この構成によれば、第2の識別情報が改ざんされることを防止できるので、共有スペースへの不正なアクセスを防止できる。
【0021】
例えば、前記第2の記憶部は、SIM(Subscriber Identify Module)カードであってもよい。
【0022】
この構成によれば、第2の識別情報が改ざんされることを防止できるので、共有スペースへの不正なアクセスを防止できる。
【0023】
例えば、前記確保依頼メッセージは、さらに、第1の認証情報を含み、前記共有スペース生成部は、さらに、前記確保依頼メッセージに含まれる前記第1の認証情報を前記第1の記憶部に格納し、前記接続依頼メッセージは、さらに、第2の認証情報を含み、前記接続制御部は、前記第2の識別情報と前記第1の識別情報とが一致し、かつ、前記接続依頼メッセージに含まれる前記第2の認証情報と、前記第1の記憶部に格納されている前記第1の認証情報とが一致する場合、前記第2の情報通信装置に、前記共有スペースへのアクセスを許可し、前記第2の認証情報と第1の認証情報とが一致しない場合、前記第2の情報通信装置に、前記共有スペースへのアクセスを許可しなくてもよい。
【0024】
この構成によれば、共有スペースへの不正なアクセスを防止できる。
【0025】
例えば、前記第1の認証情報及び前記第2の認証情報は予め決められたキーワードであってもよい。
【0026】
この構成によれば、例えば、その場に居合わせたメンバーでキーワードを決定することで、容易に認証情報を決定できるとともに、共有スペースへの不正なアクセスを防止できる。
【0027】
例えば、前記第1の認証情報は、前記第1の情報通信装置で撮影された第1画像であり、前記第2の認証情報は、前記第2の情報通信装置で撮影された第2画像であり、前記接続制御部は、前記第1画像と前記第2画像とに同一のオブジェクトが含まれる場合に、前記第1の認証情報と前記第2の認証情報とが一致すると判定してもよい。
【0028】
この構成によれば、例えば、その場に居合わせたメンバーが、同一のオブジェクトを撮影することで、容易に認証情報を決定できるとともに、共有スペースへの不正なアクセスを防止できる。
【0029】
例えば、前記第1の認証情報及び前記第2の認証情報は、前記第1の情報通信装置又は前記第1のユーザを特定するための情報であってもよい。
【0030】
この構成によれば、共有スペースへの不正なアクセスを防止できる。
【0031】
例えば、前記第1の情報通信装置は、さらに、1以上の電話番号を示す電話帳を記憶する第3の記憶部を備え、前記第1の識別情報は、前記電話帳に含まれる情報であってもよい。
【0032】
この構成によれば、第1のユーザは、予め登録されている電話帳からユーザを選択するという簡単な操作で、コンテンツを共有する第2のユーザを選択できる。
【0033】
例えば、第1の識別情報は、電話番号、電子メールアドレス、SMS(Short Message Service)のアドレス、又は、第2のユーザのSNS(Social Networking Service)のアカウント情報であってもよい。
【0034】
この構成によれば、予め登録されている情報を用いて、コンテンツを共有する第2のユーザを指定できる。
【0035】
例えば、前記共有スペース生成部は、複数の共有スペースを前記第1の記憶部に生成するとともに、各共有スペースに対応する前記第1の識別情報を前記第1の記憶部に格納し、前記接続依頼メッセージは、接続先共有スペースを指定する共有スペース指定情報を含み、前記接続制御部は、前記接続依頼メッセージに含まれる前記第2の識別情報と、前記複数の共有スペースのうち前記接続先共有スペースに対応する前記第1の識別情報とが一致する場合、前記第2の情報通信装置に、前記接続先共有スペースへのアクセスを許可し、前記第2の識別情報と前記第1の識別情報とが一致しない場合、前記第2の情報通信装置に、前記接続先共有スペースへのアクセスを許可しなくてもよい。
【0036】
この構成によれば、第2の情報通信装置は、複数の共有スペースが存在する場合でも、目的の共有スペースを選択できる。
【0037】
例えば、前記第2の情報通信装置は、さらに、前記第1の情報通信装置からの依頼により生成された複数の共有スペースを示す共有スペースリストを表示する表示部と、前記共有スペースリストから前記第2のユーザが選択した共有スペースを示す情報を取得する入力受付部とを備え、前記接続先共有スペースは、取得された前記情報で示される共有スペースであってもよい。
【0038】
この構成によれば、第2の情報通信装置は、第1のユーザが複数の共有スペースを生成している場合、目的の共有スペースを選択できる。
【0039】
また、本発明の一態様に係るコンテンツ共有方法は、サーバと、第1の情報通信装置と、第2の情報通信装置とを含み、前記サーバ上の記憶領域である共有スペースを用いて、前記第1の情報通信装置の第1のユーザ及び前記第2の情報通信装置の第2のユーザがコンテンツを共有するコンテンツ共有方法であって、前記第1の情報通信装置が、前記第2の情報通信装置又は前記第2のユーザを特定するための第1の識別情報を含み、新規共有スペースの確保を依頼するための確保依頼メッセージを前記サーバに送信する確保依頼ステップと、前記サーバが、前記確保依頼メッセージを受信した場合、前記共有スペースを前記サーバが備える第1の記憶部に生成するとともに、前記確保依頼メッセージに含まれる前記第1の識別情報を前記第1の記憶部に格納する共有スペース生成ステップと、前記第2の情報通信装置が、前記第2の情報通信装置又は前記第2のユーザを特定するための第2の識別情報を含む接続依頼メッセージを前記サーバに送信する接続依頼ステップと、前記サーバ装置が、前記接続依頼メッセージに含まれる前記第2の識別情報と、前記第1の記憶部に格納されている前記第1の識別情報とが一致する場合、前記第2の情報通信装置に、前記共有スペースへのアクセスを許可し、前記第2の識別情報と前記第1の識別情報とが一致しない場合、前記第2の情報通信装置に、前記共有スペースへのアクセスを許可しない接続制御ステップとを含む。
【0040】
これによれば、第1の情報通信装置が、第2の情報通信装置又は第2のユーザを特定するための情報を含む確保依頼メッセージをサーバに送信し、第2の情報通信装置が、当該第2の情報通信装置又は第2のユーザを特定するための情報を含む接続依頼メッセージをサーバに送信するという簡単な処理で、第1の情報通信装置と第2の情報通信装置とでコンテンツを共有できる。このように当該コンテンツ共有方法は、簡単な操作で、その場に居合わせたメンバーでコンテンツを共有できる。
【0041】
また、本発明の一態様に係る情報通信装置は、サーバと、第1の情報通信装置と、第2の情報通信装置とを含み、前記サーバ上の記憶領域である共有スペースを用いて、前記第1の情報通信装置の第1のユーザ及び前記第2の情報通信装置の第2のユーザがコンテンツを共有するためのコンテンツ共有システムにおいて前記第1の情報通信装置として用いられる情報通信装置であって、前記第2の情報通信装置又は前記第2のユーザを特定するための第1の識別情報を含み、新規共有スペースの確保を依頼するための確保依頼メッセージを前記サーバに送信する確保依頼部を備える。
【0042】
この構成によれば、第1の情報通信装置が、第2の情報通信装置又は第2のユーザを特定するための情報を含む確保依頼メッセージをサーバに送信するという簡単な処理で、第1の情報通信装置と第2の情報通信装置とでコンテンツを共有できる。このように当該コンテンツ共有システムでは、簡単な操作で、その場に居合わせたメンバーでコンテンツを共有できる。
【0043】
なお、これらの全般的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0044】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0045】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0046】
本実施の形態に係るコンテンツ共有システム100では、第1の情報通信装置110は、共有スペースを共有する他の情報通信装置の電話番号を含む確保依頼メッセージを、サーバ130へ送信する。これにより、簡略化したユーザ操作でコンテンツを共有できる。
【0047】
[コンテンツ共有システム100の概要]
まず、本発明の実施の形態におけるコンテンツ共有システム100の概要について説明する。
【0048】
図1は、本発明に係るコンテンツ共有システム100の概要を示す図である。コンテンツ共有システム100は、第1の情報通信装置110、及び複数の第2の情報通信装置120と、サーバ130とを有する。
【0049】
ここで、第1の情報通信装置110は、コンテンツを共有するユーザの中の代表者(ホストユーザ:第1のユーザ)により使用される。
【0050】
また、第2の情報通信装置120は、コンテンツを共有するホストユーザ以外のユーザ(ゲストユーザ:第2のユーザ)により使用される。なお、第2の情報通信装置は少なくとも1台あればよいが、以下の実施の形態では、第2の情報通信装置が複数あるものとして説明する。
【0051】
本実施の形態に係るコンテンツ共有システム100は、サーバ130上の記憶領域である共有スペース140を用いて、ホストユーザ及びゲストユーザがコンテンツを共有するためのシステムである。コンテンツ共有システム100では、ホストユーザが第1の情報通信装置110を用いて、コンテンツを共有するための共有スペースの確保をサーバ130に依頼する。同時に、ホストユーザはホストユーザ自身と共有スペースに接続するゲストユーザ全員の連絡先情報をサーバに130に送信する。サーバ130は共有スペースを確保して、連絡先情報で示されるホストユーザ及びゲストユーザを共有スペースに接続可能なユーザとして登録する。
【0052】
これにより、ゲストユーザは、第2の情報通信装置120によって事前にサーバ130と手続きをすることなく、ゲストユーザ自身の連絡先情報を認証情報として用いてサーバ130上の共有スペースにアクセスすることができる。つまり、ゲストユーザは、複雑な操作をすることなく簡単に共有スペースにおいてコンテンツを共有することができる。
【0053】
第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120は、本実施の形態では、スマートフォンであるとして説明されるが、これに限定されない。例えば、第1及び第2の情報通信装置は、デジタルカメラ、又はタブレット端末などであってもよい。
【0054】
また、サーバ130は、サーバ130上の共有スペースに格納されるコンテンツ、及び共有スペースにアクセスするユーザの情報などを管理する。例えば、サーバ130は、汎用のコンピュータを含むコンピュータシステムである。第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120はネットワークを経由してサーバ130にアクセスする。
【0055】
また、共有スペースは、サーバ130が管理する記憶装置上に確保される記憶領域である。
【0056】
図2は、コンテンツ共有システム100の動作の概要を示す図である。
【0057】
まず、ホストユーザが第1の情報通信装置110によってサーバ130へ共有スペースの確保を依頼する。サーバ130は共有スペースを確保し、コンテンツを共有するユーザ全員(ホストユーザ及びゲストユーザ)を登録する。
【0058】
次に、ゲストユーザが第2の情報通信装置120によってサーバ130へ共有スペースへの接続を依頼する。
【0059】
認証完了後、ホストユーザ及び各ゲストユーザは、サーバ130上の共有スペースにアクセスし、コンテンツ(例えば、写真)のアップロード(UL)、及びダウンロード(DL)を行う。
【0060】
図2に示されるように、サーバ130上には、複数のホストユーザの共有スペースが生成される。各共有スペースは、当該共有スペースの確保依頼を行ったホストユーザと当該ホストユーザが指定したゲストユーザによって共有される。
【0061】
[コンテンツ共有システム100の構成]
次に、コンテンツ共有システム100の構成について説明する。
図3は、コンテンツ共有システム100の構成の一例を示す図である。
【0062】
まず、第1の情報通信装置110の構成について説明する。
【0063】
第1の情報通信装置110は、確保依頼部111と、記憶部112(第3の記憶部)とを備える。
【0064】
記憶部112は、連絡先情報113を記憶する。
【0065】
図4は、記憶部112に格納されている連絡先情報113の一例を示す図である。連絡先情報113は、自装置(第1の情報通信装置110)又は自装置のユーザ(ホストユーザ)の連絡先情報114と、他の装置(第2の情報通信装置120)又は他の装置のユーザ(ゲストユーザ)の連絡先情報115とを含む。例えば、記憶部112は、複数のユーザの連絡先(例えば電話番号)を示す電話帳のデータを記憶している。例えば、連絡先情報113は、この電話帳に含まれる情報である。
【0066】
つまり、連絡先情報114及び115は、第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120のそれぞれに対応付けられた情報である。本実施の形態では、連絡先情報は、第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120の電話番号であるとして説明される。しかしながら、連絡先情報114及び115は、第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120がスマートフォンなどの携帯端末である場合には、電子メールアドレス、又はSMS(Short Message Service)のアドレスであってもよい。また、連絡先情報114及び115は、第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120を使用するユーザのSNSのアカウント情報であってもよい。つまり、第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120のそれぞれに対応付けられた情報とは、第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120を使用するユーザに対応付けられた情報を含む。言い換えると、連絡先情報は、第1の情報通信装置110又はホストユーザと、第2の情報通信装置120又はゲストユーザを特定するための識別情報である。
【0067】
確保依頼部111は、記憶部112に格納されている連絡先情報113を用いて、新規共有スペースを確保するための確保依頼メッセージを作成し、作成した確保依頼メッセージをサーバ130へ送信する。
【0068】
図5は、確保依頼メッセージの構成を示す図である。
【0069】
図5に示すように、確保依頼メッセージは、第1の情報通信装置110の連絡先情報116と、第2の情報通信装置120の連絡先情報117(第1の識別情報)とを含む。ここで、連絡先情報116は、記憶部112に格納されている連絡先情報114と同一の情報である。確保依頼部111は、記憶部112から連絡先情報114を読み出し、当該連絡先情報114を連絡先情報116として含む確保依頼メッセージを作成する。また、連絡先情報117は、記憶部112に格納されている複数の連絡先情報115うちホストユーザにより選択されたゲストユーザの連絡先情報である。
【0070】
なお、確保依頼メッセージは、さらに、共有スペースの容量(記憶容量)を示す情報、及び共有スペースの有効期限を示す情報の少なくとも一方を含んでもよい。また、
図5に示すように、確保依頼メッセージは、さらに、第2の情報通信装置120を認証するための認証情報118(第1の認証情報)を含んでもよい。認証情報118は、例えば、事前にホストユーザとゲストユーザとで予め決められたキーワードである。なお、認証情報118は、第1の情報通信装置110で、特定のオブジェクトが撮影された写真(画像)であってもよい。
【0071】
サーバ130は、確保依頼メッセージを受信した場合、サーバ130上に共有スペース140を生成する。また、確保依頼部111は、サーバ130に確保された共有スペース140にアクセスするための共有スペース接続情報をサーバ130から受信する。この共有スペース接続情報は共有スペースアドレス情報を含む。
【0072】
共有スペースアドレス情報は、第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120が共有スペースにアクセスするための情報であり、例えば、共有スペースのURI(Uniform Resource Identifier)を表す情報である。共有スペースアドレス情報は、本実施の形態では、例えば、共有スペースのURL情報であるとして説明される。
【0073】
図6は、第1の情報通信装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
図6に示すように第1の情報通信装置110は、ユーザの操作を受け付けるユーザ入力インターフェースである入力受付部201と、液晶ディスプレイ等のディスプレイである表示部202と、CPU等である制御部203と、通信インターフェースであり、外部機器との通信を行う通信部204と、記憶部205と、SIM(Subscriber Identify Module)カード206とを備える。
【0074】
記憶部205は、DRAM(Dynamic random access memory)、SDRAM(Synchronous dynamic random access memory)、フラッシュメモリ、強誘電体メモリ、又はHDD(Hard disk drive)等のデータを記憶可能な媒体である。また、記憶部205、複数の異なる媒体から構成されていてもよい。
【0075】
SIMカード206は、自身へのアクセス制限機能を有している。つまり、第1の情報通信装置110から、SIMカード206が記憶しているデータへのアクセス(書き換え及び読み出し)は制限されている。
【0076】
連絡先情報113が格納される記憶部112は、例えば、記憶部205及びSIMカード206の少なくとも一方により実現される。なお、第1の情報通信装置110の連絡先情報114と、第2の情報通信装置120の連絡先情報115とが異なる領域又は媒体に格納されてもよい。例えば、連絡先情報114は、SIMカード206に格納され、連絡先情報115は、アクセス制限機能のない通常のメモリ(記憶部205)に格納されてもよい。
【0077】
また、確保依頼部111の機能は、例えば、入力受付部201、制御部203及び通信部204により実現される。
【0078】
以上、実施の形態に係る第1の情報通信装置110の構成について述べた。
【0079】
次に、第2の情報通信装置120の構成について説明する。
【0080】
第2の情報通信装置120は、接続依頼部121と、記憶部122(第2の記憶部)とを備える。
【0081】
記憶部122は、第1の情報通信装置110又はホストユーザの連絡先情報と、第2の情報通信装置120又は第2の情報通信装置120を利用するユーザの連絡先情報とを含む連絡先情報123が記憶している。なお、格納されている情報は、記憶されている情報の具体的な内容(値)を除いて、記憶部112と同様である。
【0082】
接続依頼部121は、記憶部122に格納されている連絡先情報123を用いて、共有スペース140に接続するための接続依頼メッセージを作成し、作成した接続依頼メッセージをサーバ130へ送信する。
【0083】
図7は、接続依頼メッセージの一例を示す図である。
図7に示すように、接続依頼メッセージは、第2の情報通信装置120の連絡先情報125(第2の識別情報)と、接続先の共有スペース140を指定する共有スペース指定情報124とを含む。
【0084】
なお、ここでは、共有スペース指定情報124として、接続先の共有スペース140を作成した第1の情報通信装置110の連絡先情報が用いられているが、共有スペース指定情報124として、接続先の共有スペース140を示す他の情報が用いられてもよい。例えば、共有スペース指定情報124は、接続先の共有スペース140のID等であってもよい。
【0085】
更に、
図7に示すように、接続依頼メッセージは、第2の情報通信装置120を認証するための認証情報126(第2の認証情報)を含んでもよい。この認証情報126は、上述した確保依頼メッセージに含まれる認証情報118に対応する。認証情報126は、例えば、事前にホストユーザとゲストユーザとで決めたキーワード、又は、第2の情報通信装置120で特定のオブジェクトが撮影された写真(画像)である。
【0086】
サーバ130は共有スペース接続依頼メッセージを受信した場合、サーバ130上の指定された共有スペースへの接続の認証を実施する。また、接続依頼部121は、サーバ130に確保された共有スペースにアクセスするための共有スペース接続情報をサーバ130から受信する。
【0087】
また、共有スペース接続情報の詳細は、第1の情報通信装置110と同様である。また、第2の情報通信装置120のハードウェア構成は、例えば、
図6に示す第1の情報通信装置110の構成と同様である。また、記憶部122の構成例も記憶部112と同様である。つまり、連絡先情報123が格納される記憶部122は、例えば、記憶部205及びSIMカード206の少なくとも一方により実現される。なお、第1の情報通信装置110の連絡先情報と、第2の情報通信装置120の連絡先情報とが異なる領域又は媒体に格納されてもよい。例えば、第2の情報通信装置120(自装置)の連絡先情報114は、第2の情報通信装置120からのアクセス(書き換え及び読み出し)は制限されているメモリ(SIMカード206)に格納され、第1の情報通信装置110(他装置)の連絡先情報は、アクセス制限機能のない通常のメモリ(記憶部205)に格納されてもよい。つまり、接続依頼部121は、記憶部122に記憶されている第2の情報通信装置120の識別情報を読み出し、読み出した識別情報を含む接続依頼メッセージをサーバ130に送信してもよい。
【0088】
また、接続依頼部121の機能は、例えば、入力受付部201、制御部203及び通信部204により実現される。
【0089】
以上、本実施の形態に係る第2の情報通信装置120の構成について述べた。
【0090】
次に、サーバ130の構成について説明する。
【0091】
サーバ130は、共有スペース生成部131と、記憶部133(第1の記憶部)と、接続制御部132とを備える。
【0092】
共有スペース生成部131は、第1の情報通信装置110から確保依頼メッセージを受信した場合、記憶部133に共有スペース140を生成する。また、共有スペース生成部131は、共有スペース140の関連情報である共有スペース管理情報150を生成し、生成した共有スペース管理情報150を記憶部133に保存する。また、共有スペース生成部131は、複数の確保依頼メッセージに応じて、複数の共有スペースを記憶部133に生成するとともに、各共有スペースに対応する共有スペース管理情報150を記憶部133に格納する。
【0093】
図8は、本実施の形態に係る共有スペース管理情報150の一例を示す図である。共有スペース管理情報150は、共有スペース140毎に、その共有スペース140のIDを示す共有スペースID141と、その共有スペース140のアドレスである共有スペースアドレス情報142と、その共有スペース140にアクセス可能な情報通信装置又はユーザを特定するための連絡先情報143と、その共有スペース140にアクセスするための認証情報146とを含む。連絡先情報143は、その共有スペース140にアクセス可能な、第1の情報通信装置110又はホストユーザを特定するための連絡先情報144と、第2の情報通信装置120又はゲストユーザを特定するための連絡先情報145とを含む。
【0094】
具体的には、共有スペース生成部131は、生成した共有スペース140のID及びアドレスを共有スペースID141及び共有スペースアドレス情報142に設定する。また、共有スペース生成部131は、確保依頼メッセージに含まれる、第1の情報通信装置110の連絡先情報116、第2の情報通信装置120の連絡先情報117、及び認証情報118を、連絡先情報144、連絡先情報145及び認証情報146に設定する。
【0095】
また、共有スペース生成部131は、生成した共有スペース140の共有スペースアドレス情報142を示す共有スペース接続情報を作成し、作成した共有スペース接続情報を第1の情報通信装置110に送信する。
【0096】
接続制御部132は、第2の情報通信装置120から接続依頼メッセージを受信した場合、第2の情報通信装置120の認証処理を実施する。認証処理の一例として、接続制御部132は、記憶部133に格納されている共有スペース管理情報150を読み出し、接続依頼メッセージに含まれる共有スペース指定情報124で指定される共有スペース140の第2の情報通信装置120の連絡先情報145に、接続依頼メッセージに含まれる第2の情報通信装置120の連絡先情報125が含まれているかどうかを確認する。接続制御部132は、連絡先情報145に連絡先情報125が含まれていればアクセス可能と判断し、第2の情報通信装置120に、共有スペース140のアドレスを示す共有スペース接続情報を送信する。
【0097】
このように、接続制御部132は、接続依頼メッセージに含まれる連絡先情報125(第2の識別情報)と、記憶部133に格納されている、接続先の共有スペース140に対応する連絡先情報145(第1の識別情報)とが一致する場合、第2の情報通信装置120に、接続先の共有スペース140へのアクセスを許可し、連絡先情報125と連絡先情報145とが一致しない場合、第2の情報通信装置120に、接続先の共有スペース140へのアクセスを許可しない。
【0098】
また、認証情報が用いられる場合には、接続制御部132は、連絡先情報125と連絡先情報145とが一致し、かつ、接続依頼メッセージに含まれる認証情報126(第2の認証情報)と、記憶部133に格納されている、接続先の共有スペース140に対応する認証情報146(第1の認証情報)とが一致する場合、第2の情報通信装置120に、共有スペース140へのアクセスを許可し、認証情報126と認証情報146とが一致しない場合、第2の情報通信装置120に、接続先の共有スペース140へのアクセスを許可しない。
【0099】
また、接続制御部132は、認証情報がキーワードである場合には、例えば、2つの認証情報に示されるキーワードが同一である場合には、2つの認証情報が一致すると判定する。また、接続制御部132は、認証情報が画像である場合には、例えば、2つの画像に同一のオブジェクトが含まれる場合に、2つの認証情報が一致すると判定する。つまり、2つの認証情報が一致するとは、当該2つの認証情報が完全に同一である必要はなく、当該2つの認証情報が所定の関係を満たす場合を含む。
【0100】
記憶部133は、サーバ130が備える記憶装置(記憶領域)であり、記憶部133には共有スペース140が生成される。共有スペース140には、第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120からアップロードされたコンテンツが格納される。また、記憶部133は、共有スペース管理情報150を記憶する。記憶部133は、例えばハードディスクドライブなどの記憶装置である。なお、本実施の形態では、記憶部133は、サーバ130に内蔵されているが、記憶部133は、USB(Universal Serial Bus)等のインターフェースによりサーバ130に接続された記憶装置でもよい。また、記憶部133は、ネットワークを介してサーバ130に接続された記憶装置でもよい。また、記憶部133は、これらの組み合わせであってもよい。また、共有スペース管理情報150は、共有スペース140と異なる記憶装置に格納されてもよい。
【0101】
なお、各装置に含まれる処理部(機能ブロック)の分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0102】
例えば、サーバ130は、共有スペース生成部131及び接続制御部132と、記憶部133との間に介在する共有スペース管理部を備えてもよい。この共有スペース管理部は、共有スペース140へのコンテンツの入出力等の共有スペースの管理処理(例えば、共有スペース140の生成、並びに、共有スペース管理情報150の読出及び書込など)を行う。また、共有スペース管理部は、共有スペース生成部131及び接続制御部132からの指示に従い、上記管理処理を行う。
【0103】
以上のような構成により、第1の情報通信装置110は、サーバ130にアクセスすることで、コンテンツを共有するための共有スペース140をサーバ130上に確保するとともに、コンテンツを共有したいゲストユーザが使用する第2の情報通信装置120の連絡先情報をサーバ130に登録する。これにより、第2の情報通信装置120は、事前にサーバ130にアクセスすることなく、自身の連絡先情報を認証情報として用いることで共有スペース140にアクセスできる。このように、本実施の形態では、ユーザが複雑な操作をすることなく簡単にサーバ130上の共有スペースにアクセスすることができる。
【0104】
[コンテンツ共有システムの全体動作]
次に、コンテンツ共有システム100における全体の動作について説明する。
【0105】
図9は、コンテンツ共有システム100の全体動作のシーケンスを示す図である。
【0106】
コンテンツ共有システム100では、まず、第1の情報通信装置110がサーバ130に共有スペースの確保を依頼する(S110)。次に、第2の情報通信装置120がサーバ130に共有スペースへの接続を依頼し、認証される(S120)。
【0107】
具体的には、共有スペース確保依頼処理(S110)では、ホストユーザは共有スペースの新規確保を指示し(S111)、第1の情報通信装置110はサーバ130に共有スペースの確保を依頼し(S112)、サーバ130は共有スペースを確保し(S113)、サーバ130は共有スペース接続情報を第1の情報通信装置110に送信する(S114)。また、共有スペース接続依頼処理(S120)では、ゲストユーザは共有スペースへの接続を指示し(S121)、第2の情報通信装置120はサーバ130に共有スペースへの接続を依頼し(S122)、サーバ130は、第2の情報通信装置120の共有スペースへの接続認証を実施し(S123)、サーバ130は共有スペース接続情報を第2の情報通信装置120へ送信する(S124)。
【0108】
以下、共有スペース確保依頼処理(S110)、及び、共有スペース接続依頼処理(S120)のそれぞれについて詳細に説明する。
【0109】
[共有スペース確保依頼処理]
まず、共有スペース確保依頼処理(S110)について詳述する。共有スペース確保依頼処理は第1の情報通信装置110の処理とサーバ130の処理とを含む。最初に、第1の情報通信装置110の処理について説明する。
【0110】
図10は、本実施の形態における第1の情報通信装置110の共有スペース確保依頼処理のフローチャートである。
【0111】
まず、確保依頼部111は、ホストユーザが指示した共有スペースの新規確保を受け付ける(S211)。例えば、この指示は、
図6に示す入力受付部201により受け付けられる。
図11A〜
図11Cは、この時に表示部202に表示される画面例を示す図である。
図11Aに示すように、ホストユーザは、電話帳に登録されている複数のユーザから、共有スペースを共有するゲストユーザを選択する。また、
図11Bに示すように、ホストユーザは、認証情報として用いられるキーワードを入力する。また、
図11Cに示すように、ホストユーザは、共有スペースを識別するための情報として、例えば、共有スペースの名前を入力する。
【0112】
なお、認証情報として、特定のオブジェクトを撮影した写真(画像)が用いられる場合には、
図12A及び
図12Bに示すように、ホストユーザは、認証情報として用いるオブジェクトを撮影する。
【0113】
次に、確保依頼部111は、記憶部112から、第1の情報通信装置110の連絡先情報114と、ホストユーザにより指示されたゲストユーザが使用する第2の情報通信装置120の連絡先情報115とを取得する(S212)。次に、確保依頼部111は、取得した第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120の連絡先情報114及び115(116及び117)と、ホストユーザにより指示された認証情報118(キーワード又は画像)と、共有スペースを識別するための情報(例えば、共有スペース名)とを含む確保依頼メッセージを生成する(S123)。なお、認証情報118及び共有スペースを識別するための情報は、確保依頼メッセージに必ずしも含まれる必要はない。
【0114】
なお、前記の通り記憶部112が自身へのアクセス制限機能を有している場合、第1の情報通信装置110の連絡先情報114(116)の改ざんを回避できる。
【0115】
次に、確保依頼部111は、確保依頼メッセージをサーバ130に送信し(S214)、サーバ130からの共有スペース接続情報の返信を待つ(S215)。確保依頼部111は、サーバ130から共有スペース接続情報を受信すると、共有スペース140にアクセスできるように共有スペース接続情報に含まれる共有スペース140のアドレス(URI)を第1の情報通信装置110に設定する(S216)。
【0116】
以降、第1の情報通信装置110は、設定された共有スペース140のアドレスにアクセスすることにより、共有スペース140へのアクセス(コンテンツのアップロード及びダウンロード)を行う(S217)。
【0117】
なお、本実施の形態では、連絡先情報は電話番号である。これにより、第1の情報通信装置110及び第2の情報通信装置120のそれぞれにおいて予め連絡先情報が格納されているユーザ間で簡易に共有スペース140を確保することが可能である。
【0118】
次に、サーバ130の処理について説明する。
【0119】
図13は、本実施の形態におけるサーバ130の共有スペース確保依頼処理のフローチャートである。
【0120】
まず、共有スペース生成部131は、第1の情報通信装置110から確保依頼メッセージを受信した場合(S221)、記憶部133に共有スペース140を生成する(S222)。
【0121】
なお、前述の通り確保依頼メッセージは、共有スペースの容量(記憶容量)を指定する情報、及び共有スペースの有効期限を指定する情報の少なくとも一方を含んでもよい。この場合、サーバ130は、指定された容量、又は指定された有効期限の共有スペースを作成する。
【0122】
また、共有スペース生成部131は、生成した共有スペース140のID及びアドレスを示す共有スペースID141及び共有スペースアドレス情報142と、確保依頼メッセージに含まれる連絡先情報116、117及び認証情報118である連絡先情報144、145及び認証情報146とを含む共有スペース管理情報150を記憶部133に格納する(S223)。
【0123】
なお、共有スペース140及び共有スペース管理情報150は、サーバ130においてすでに生成されている共有スペース及び共有スペース管理情報とは重複しないように生成され、格納される。
【0124】
次に、共有スペース生成部131は、共有スペース管理情報150に含まれる共有スペースアドレス情報142を取得し、共有スペースアドレス情報142を含む共有スペース接続情報を作成する(S224)。最後に、共有スペース生成部131は第1の情報通信装置110に共有スペース接続情報を送信する(S225)。
【0125】
なお、ステップS221〜S225の処理順序は、一例であり、必ずしもこの順序でなくてもよい。また、複数のステップが並列処理されてもよい。
【0126】
なお、上述のように、共有スペース管理部が設けられる場合には、共有スペース生成部131からの指示に基づき、当該共有スペース管理部により、共有スペース140の生成、及び共有スペース管理情報150の格納等が実行される。
【0127】
[共有スペース接続依頼処理]
次に、共有スペース接続依頼処理(S120)について詳述する。共有スペース接続依頼処理は第2の情報通信装置120の処理とサーバ130の処理とを含む。最初に、第2の情報通信装置120の処理について説明する。
【0128】
図14は、第2の情報通信装置120の共有スペース接続依頼処理のフローチャートである。
【0129】
まず、接続依頼部121は、ゲストユーザが指示した共有スペースの接続指示を受け付ける(S231)。例えば、この指示は、
図6に示す入力受付部201により受け付けられる。また、
図11Aに示すように、ゲストユーザは、電話帳に登録されている複数のユーザから、共有スペース140を作成したホストユーザを選択する。また、
図11Bに示すように、ゲストユーザは、認証情報として用いられるキーワードを入力する。なお、認証情報として、特定のオブジェクトを撮影した写真(画像)が用いられる場合には、
図12Aに示すように、ゲストユーザは、認証情報として用いるオブジェクトを撮影する。例えば、このオブジェクトはホストユーザにより撮影されたオブジェクトと同一のオブジェクトである。
【0130】
次に、接続依頼部121は、記憶部122から、第2の情報通信装置120の連絡先情報と、ゲストユーザにより指定されたホストユーザが使用する第1の情報通信装置110の連絡先情報とを取得する(S232)。次に、接続依頼部121は、取得した第1の情報通信装置110の連絡先情報(共有スペース指定情報124)及び第2の情報通信装置120の連絡先情報125と、ゲストユーザにより指定された認証情報126(キーワード又は画像)とを含む接続依頼メッセージを生成する(S233)。
【0131】
なお、ここでは、共有スペースを識別するための共有スペース指定情報124として、共有スペース140を作成したホストユーザの連絡先情報が用いられているが、他の情報が用いられてもよい。例えば、共有スペース指定情報124として、ホストユーザが設定した共有スペースの名前、ID、又はアドレス等が用いられてもよい。また、共有スペース指定情報124として、これらの情報のうち複数の情報が用いられてもよい。また、認証情報126及び共有スペース指定情報124は、接続依頼メッセージに必ずしも含まれる必要はない。なお、接続依頼メッセージに共有スペース指定情報124が含まれない場合には、サーバ130は、複数の共有スペースのうち、接続依頼メッセージに含まれる第2の情報通信装置120の連絡先情報が登録されている共有スペースを、接続対象の共有スペースと判定すればよい。
【0132】
なお、前記の通り記憶部122が自身へのアクセス制限機能を有している場合、第2の情報通信装置120の連絡先情報の改ざんを回避できる。
【0133】
次に、接続依頼部121は、接続依頼メッセージをサーバ130に送信し(S234)、サーバ130からの共有スペース接続情報の返信を待つ(S235)。接続依頼部121は、サーバ130から共有スペース接続情報を受信すると、共有スペース140にアクセスできるように共有スペース接続情報に含まれる共有スペース140のアドレス(URI)を第2の情報通信装置120に設定する(S236)。
【0134】
以降、第2の情報通信装置120は、設定された共有スペース140のアドレスにアクセスすることにより、共有スペース140へのアクセス(コンテンツのアップロード及びダウンロード)を行う(S237)。
【0135】
なお、第2の情報通信装置120の認証処理は、初回の接続依頼時のみに行われてもよいし、2回目以降のアクセス時にも行われてもよい。また、2回目以降のアクセス時に行われる認証処理は、初回の接続依頼時の認証処理と同じでもよいし、当該認証処理の一部のみを含んでもよい。
【0136】
同様に、第1の情報通信装置110から共有スペース140へアクセスが行われる際に、第1の情報通信装置110の認証処理が行われてもよい。第1の情報通信装置110の認証処理は、例えば、第2の情報通信装置120を認証処理の説明において、第2の情報通信装置120を第1の情報通信装置110に置き換えた場合と同様である。
【0137】
次に、サーバ130の処理について説明する。
【0138】
図15は、本実施の形態におけるサーバ130の共有スペース接続依頼処理のフローチャートである。
【0139】
まず、接続制御部132は、第2の情報通信装置120から接続依頼メッセージを受信し(S241)、接続依頼メッセージに含まれる、共有スペース指定情報124と、第2の情報通信装置120の連絡先情報125と、認証情報126とを抽出する(S242)。次に、接続制御部132は、第2の情報通信装置120の接続認証処理を実施する(S243及びS244)。
【0140】
具体的には、接続制御部132は、共有スペース指定情報124で指定される接続先共有スペースの共有スペース管理情報150から第2の情報通信装置120の連絡先情報145を読み出し、読み出した連絡先情報145に、ステップS242で抽出した連絡先情報125が含まれているかどうかを確認する(S243)。また、接続制御部132は、共有スペース指定情報124で指定される接続先共有スペースの共有スペース管理情報150から認証情報146を読み出し、読み出した認証情報146と、ステップS242で抽出した認証情報126とが一致するか否かを確認する(S244)。なお、ステップS243及びS244の処理の順序は任意でよく、同時に実行されてもよい。
【0141】
そして、接続制御部132は、連絡先情報125が連絡先情報145に含まれており、かつ、認証情報146と認証情報126とが一致する場合(S243でYes、かつS244でYes)、第2の情報通信装置120が共有スペース140に接続可能であると判断する。
【0142】
なお、このように、接続制御部132は、第2の情報通信装置120の連絡先情報と認証情報との両方を使って認証処理を実施する。これにより、第2の情報通信装置120のなりすましを回避することが可能となる。なお、接続制御部132は、認証処理に、認証情報を用いず、第2の情報通信装置120の連絡先情報のみを用いてもよい。この場合には、各メッセージ及び共有スペース管理情報150等に認証情報が含まれる必要はない。
【0143】
また、接続制御部132は、認証処理に、第1の情報通信装置110の連絡先情報を用いてもよい。例えば、接続依頼メッセージに共有スペース指定情報124が含まれない場合、又は、共有スペース指定情報124が第1の情報通信装置110の連絡先情報以外の情報が用いられる場合には、接続依頼メッセージは、認証情報126として、第1の情報通信装置110の連絡先情報を含む。そして、接続制御部132は、第1の情報通信装置110の連絡先情報と第2の情報通信装置120の連絡先情報の両方を使って認証処理を実施する。これにより、第2の情報通信装置120が第1の情報通信装置110の連絡先情報を知っている場合のみ、第2の情報通信装置120は共有スペース140にアクセス可能となる。なお、認証処理に、上述したキーワード、画像及び第1の情報通信装置110の連絡先情報のうち2以上が用いられてもよい。
【0144】
次に、接続制御部132は、共有スペース管理情報150に含まれる共有スペースアドレス情報142を取得し、共有スペースアドレス情報142を含む共有スペース接続情報を作成する(S245)。最後に、接続制御部132は第2の情報通信装置120に共有スペース接続情報を送信する(S246)。
【0145】
なお、ステップS241〜S246の処理順序は、一例であり、必ずしもこの順序でなくてもよい。また、複数のステップが並列処理されてもよい。
【0146】
なお、上述のように、共有スペース管理部が設けられる場合には、接続制御部132からの指示に基づき、当該共有スペース管理部により、記憶部133からの共有スペース管理情報150及び共有スペースアドレス情報142の読み出し等が行われる。
【0147】
また、上記説明は、第2の情報通信装置120の接続先の共有スペースの候補を特定できる場合を説明した。以下、第2の情報通信装置120の接続先の共有スペースの候補が複数存在する場合のコンテンツ共有システム100の動作を説明する。
【0148】
図16は、この場合のコンテンツ共有システム100の動作を示す図である。なお、以下では、ホストユーザにより、複数の共有スペース140が形成されており、接続依頼メッセージに含まれる共有スペース指定情報124として、第1の情報通信装置110の連絡先情報が用いられている場合を例に説明する。
【0149】
まず、ゲストユーザは共有スペースへの接続を指示し(S131)、第2の情報通信装置120はサーバ130に共有スペースへの接続を依頼する接続依頼メッセージを送信する(S132)。
【0150】
次に、サーバ130は、第2の情報通信装置120の共有スペースへの接続認証を実施する(S133)。まず、サーバ130の接続制御部132は、記憶部133に含まれる複数の共有スペースのうち、ホストユーザ(第1の情報通信装置110)からの依頼により生成された共有スペースを特定する。具体的には、接続制御部132は、共有スペース管理情報150に含まれる第1の情報通信装置110の連絡先情報144が、共有スペース指定情報124で示される連絡先情報と一致する共有スペースを特定する。これにより、ホストユーザからの依頼により生成された複数の共有スペースが抽出される。
【0151】
なお、ホストユーザからの依頼により生成された共有スペースが一つの場合の動作は、上述した実施の形態と同様である。
【0152】
次に、接続制御部132は、特定された複数の共有スペースの一覧である共有スペースリストを第2の情報通信装置120へ送信する(S134)。
【0153】
第2の情報通信装置120が共有スペースリストを受信した場合、表示部202は、受信した共有スペースリストを表示する。
図17は、表示部202が表示する画面例を示す図である。なお、
図17では、共有スペースの名前のみが表示されているが、共有スペースの名前に加え、共有スペースのID、共有スペースが生成された日時、更新された日時、ホストユーザ又は第1の情報通信装置110を示す情報、及び、ゲストユーザ又は第2の情報通信装置120を示す情報のうち少なくとも一つが表示されてもよい。
【0154】
ゲストユーザは、表示された複数の共有スペースから接続先の共有スペースを選択し、第2の情報通信装置120(入力受付部201)は、ゲストユーザが選択した共有スペースを示す情報を取得する(S136)。次に、第2の情報通信装置120は、サーバ130に、ゲストユーザにより選択された共有スペースを示す共有スペース指定情報124を含む接続依頼メッセージを送信する(S137)。例えば、この共有スペース指定情報124は、選択された共有スペースのID、又は名前等を示す。
【0155】
次に、サーバ130は、第2の情報通信装置の、接続依頼メッセージに含まれる共有スペース指定情報124で示される接続先の共有スペースへの接続認証を実施し(S138)、共有スペース接続情報を第2の情報通信装置120へ返信する(S139)。なお、これらの処理の詳細は、上述した実施の形態と同様である。
【0156】
以上の処理により、ゲストユーザは、ホストユーザにより複数の共有スペース140が形成されており、接続依頼メッセージに含まれる共有スペース指定情報124として、第1の情報通信装置110の連絡先情報が用いられている場合であっても、目的とする共有スペース140へアクセスすることができる。
【0157】
なお、ここでは、ホストユーザにより、複数の共有スペース140が形成されており、1回目の接続依頼メッセージ送信時(S132)に、当該接続依頼メッセージに含まれる共有スペース指定情報124として、第1の情報通信装置110の連絡先情報が用いられている場合を例に説明したが、共有スペース指定情報124を用いない場合等、接続先の共有スペース140を特定できない場合にも上記処理と同様に、共有スペースリストが送信されてもよい。例えば、1回目の接続依頼メッセージ送信時(S132)に、当該接続依頼メッセージに共有スペース指定情報124が含まれない場合には、複数のホストユーザにより生成された複数の共有スペースの全てを示す共有スペースリストが、サーバ130から第2の情報通信装置120へ送信されてもよい。なお、共有スペースリストは、複数の共有スペースのうち、接続依頼メッセージに含まれる第2の情報通信装置120の連絡先情報が登録されている複数の共有スペースを示してもよい。そして、ゲストユーザは、共有スペースリストから接続先の共有スペース140を選択し、第2の情報通信装置120は、選択された共有スペース140を示す情報を含む2回目の接続依頼メッセージを再度サーバ130へ送信する(S137)。
【0158】
また、ここでは、共有スペース接続依頼を行った場合において、共有スペースを特定できない場合に共有スペースリストが送信される例を述べたが、第2の情報通信装置120は、予め共有スペースリストの送信を依頼するメッセージを送信してもよい。
【0159】
以上のように、本実施の形態に係るコンテンツ共有システム100では、第1の情報通信装置110がサーバ130に共有スペースを確保すると同時に、コンテンツを共有する全ての第2の情報通信装置120の連絡先情報をサーバ130に登録する。これにより、ユーザは、予め所定のサーバ又はサービスにユーザ情報を登録することなく、簡単な操作でコンテンツを共有することができる。また、各装置における処理量を低減できる。
【0160】
[変形例]
本発明は以下のように変形できる。
【0161】
(1)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、及びマウスなどから構成されるコンピュータシステムで実現され得る。RAM又はハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0162】
(2)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM及びRAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。ROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、ROMからRAMにコンピュータプログラムをロードし、ロードしたコンピュータプログラムにしたがって演算等の動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0163】
(3)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されてもよい。ICカード又はモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM及びRAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカード又はモジュールには、上記の超多機能LSIが含まれてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、ICカード又はモジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有してもよい。
【0164】
(4)本発明は、上記に示す方法で実現されてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムで実現してもよいし、コンピュータプログラムからなるデジタル信号で実現してもよい。
【0165】
また、本発明は、コンピュータプログラム又はデジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、半導体メモリなどに記録したもので実現してもよい。また、本発明は、これらの記録媒体に記録されているデジタル信号で実現してもよい。
【0166】
また、本発明は、コンピュータプログラム又はデジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、又はデータ放送等を経由して伝送してもよい。
【0167】
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、メモリは、コンピュータプログラムを記憶しており、マイクロプロセッサは、コンピュータプログラムにしたがって動作してもよい。
【0168】
また、本発明は、プログラム或いははデジタル信号を記録媒体に記録して移送することにより、又はプログラム或いはデジタル信号を、ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
【0169】
上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0170】
さらに、本発明は上記プログラムであってもよいし、上記プログラムが記録された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であってもよい。また、上記プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
【0171】
(5)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【0172】
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。
【0173】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0174】
また、上記処理に含まれるステップが実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、同様の結果が得られる範囲において上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0175】
[効果]
以上、本発明の一態様に係るコンテンツ共有システムについて実施の形態に基づいて説明した。
【0176】
本発明によれば、一の情報通信装置がサーバ上に共有スペースを確保すると同時に、コンテンツを共有する全ての情報通信装置の連絡先情報をサーバ上に登録する。このため、ユーザは、予め所定のサーバやサービスにユーザ情報を登録することなく、簡単な操作でコンテンツを共有することができる。
【0177】
以上、一つ又は複数の態様に係るコンテンツ共有システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。