【実施例】
【0011】
以下、本発明を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
まず符号Mは、舗装材切断装置であって、このものは舗装面Pに作用し、切削溝Psを形成する。なお装置の名称として「切断装置」と称したが、切削溝等を形成する場合もあり、必ずしも切断しない場合も生ずるが、装置名称として慣用されていることから、舗装材切断装置Mとする。このものの概略は、一例として
図1〜
図3に示すように、まず直接、切断作用を担う本体装置1を構成する本体ボディ10に対し、走行装置2が設けられ、適宜エンジン駆動あるいは作業者の押し引きによる移動が可能となっている。そして、本体ボディ10の下部にカッター装置3を設けるとともにカッター装置3の近傍、ここでは本体ボディ10の前方上部に切断ダスト捕集装置5が搭載される。そして、前記カッター装置3を舗装面Pに作用させ切削溝Psを形成することに伴い発生する切断ダストDを、切断ダスト捕集装置5により能率的に捕集・回収するものである。
なお、上記
図1〜
図3(特に
図3)では、刃物軸(後述する主軸32)に一枚のカッターブレード30を装着した舗装材切断装置Mを示しているが、例えば舗装面Pに適宜の間隔で複数の溝を形成して行く場合等には(いわゆるグルービング)、同一軸上に適宜の間隔で複数のカッターブレード30を装着する場合もある。
【0012】
以下、更に舗装材切断装置Mについて説明する。
まず本体ボディ10は、シャーシフレームに対し内部機構を覆うシュラウドカバー11が設けられ、この内側に図示を省略する原動機や、原動機から前記カッター装置3への駆動系統の諸装置、あるいは操作伝達系の諸装置が設けられる。
そして本体ボディ10の前方に伸びるように倒伏自在のゲージロッド12を具えるものであり、このゲージロッド12は、先端にゲージ片121と舗装面P上を円滑に移動させるためのローラ(図示略)を具えている。ここでゲージ片121は、カッターブレード30を、路面に予め罫書かれた切断ラインに合わせるためのガイドである。すなわち、カッターブレード30は、後述するブレードカバー52に覆われるため、実際の切断時には作業者からカッターブレード30の位置が見えない。このため、平面視状態でゲージ片121をカッターブレード30の位置に合致させておき、ゲージ片121を罫書かれた切断ラインに合わせることで、カッターブレード30を切断ラインに合わせるようにしている。
また本体ボディ10には、その後方に延びる進行操作ハンドル13が具えられるとともに昇降操作ハンドル14を具える。
【0013】
次に、この本体ボディ10の下方に設けられる走行装置2について説明する。
走行装置2としては、装置後方に主輪21が設けられる。なお、以下、本実施例では、作業者が前記進行操作ハンドル13を操舵した状態で舗装材切断装置Mを押し進めるものとし、その進行方向を前方と定義する。また、この作業者から視た左右方向を、舗装材切断装置Mや切断ダスト捕集装置5(装置本体51)の幅方向とする。そして、前記主輪21は、自由転動するものであってもよいし、適宜操作の負荷等を考慮して駆動するものであってもよい。
更に主輪21の前方には、副輪22が設けられる。この副輪22は上下動できるように構成され、これは本体ボディ10を適宜の角度、例えば前上がり状態からほぼ水平状態になるように設定するためである。因みに、舗装面Pに切削溝Psを形成する作業を行う際には、通常、本体ボディ10は、その下面をほぼ水平な状態に設定される。
【0014】
次にカッター装置3について説明する。
カッター装置3は、一例として
図3(a)に示すように、カッターブレード30を主要部材とするものであり、このものは本体ボディ10の下面に取り付けられた軸受31によって支持される主軸32に取り付けられる。すなわち、この主軸32に対して、図示を省略した原動機からプーリ33に回転が伝達されることにより主軸32が駆動され、それに伴いカッターブレード30を回転させるものである。
また主軸32とカッターブレード30との固定構造は、一例として
図3(b)に示すように、カッターブレード30を押さえボス35によって挟み込み、ロックナット36の締め込みにより固定するものであり、更にこの押さえボス35は、前記カッターブレード30の回転に伴い、このものを冷却する機構を具える。
なお、走行装置2やカッター装置3など装置本体1に関する他の構成の詳細については、本出願人が既に特許取得に至っている特開2012−2023号(特許第5667385号)を援用する。
【0015】
カッターブレード30は、一例として
図1(b)に示すように、ブレードカバー52によって作用部となる下面以外が覆われた構造になっており、これにより切削溝Psを形成する本来の作業に伴い発生する切断ダストDが周囲に飛散しないように考慮されている。また、このためブレードカバー52の下方には、舗装面Pとの隙間を塞ぐように、ほぼ全周囲に下部スカート521が設けられる。
そして、上記ブレードカバー52内で発生する切断ダストDは、本発明に係る切断ダスト捕集装置5でバキューム吸引しながら捕集するものであり、このため切断ダストD(正確には切断ダストDを大量に含むダスト混入エアA0)の吸引道となる吸引ダクト522がブレードカバー52内から立設される。
なお、このような構成上、ブレードカバー52は、カッター装置3の一構成部材とも考えられるが、本明細書ではブレードカバー52が、捕集対象となる切断ダストDを飛散しないように閉じ込めており、その意味でブレードカバー52を切断ダスト捕集装置5の一構成部材に含めたものである。
【0016】
次に、本発明の大きな特徴である切断ダスト捕集装置5について説明する。
切断ダスト捕集装置5は、舗装面Pに切削溝Psを形成する本来の作業に伴い、排出される切断ダストD(ダスト混入エアA0)を、カッターブレード30が覆われるブレードカバー52内からバキューム吸引し、捕集エレメント50を通過させる際に切断ダストDを捕集(捕捉)するものである。
このため切断ダスト捕集装置5は、一例として
図1(b)に示すように、捕集エレメント50を収容する装置本体(筐体)51を主な構成部材とし、前記ブレードカバー52の吸引ダクト522から当該装置本体51までを吸引受側吸引ホースH1で接続し、当該装置本体51から吸込みブロワ53までを吸引源側吸引ホースH2で接続して成る。
なお、上記吸引受側吸引ホースH1や吸引源側吸引ホースH2は、適宜撓み得るようにフレキシブル状に形成されることが好ましい。
【0017】
このように、本明細書では切断ダストD(ダスト混入エアA0)を吸い込む吸引経路において、吸込みブロワ53が設置される吸込み元側を「吸引源側」とし、切断ダストDの発生源つまりブレードカバー52側を「吸引受側」と称している。
そして、本発明では、この吸引経路中に、捕集エレメント50を具えた複数の捕集室54(
本発明では二つであり、これを捕集室54A・54Bとする)を独立的に設け、複数の捕集室54に対し吸引・非吸引を切り換えるものである(この切換機構を吸引切換機構55とする)。
【0018】
ここで捕集室54A・54Bに設けられる捕集エレメント50A・50Bについて説明する。
捕集室54A・54Bには、それぞれ捕集エレメント50A・50Bとしてプリーツ円筒型フィルタ(捕集エレメントと同じ符号「50」を付す)が設けられ、ここで切削ダストDを捕集する。また捕集室54A・54Bの内部に組み込まれるプリーツ円筒型フィルタ50A・50Bは、舗装材切断装置Mの前後方向に沿ってほぼ水平に並ぶように配置される。
そしてプリーツ円筒型フィルタ50A・50Bにおいて切削ダストDが除去された後のダスト除去エアA1は、吸引源側に吸い込まれ、吸込みブロワ53の排気口から外部に放出される。
このようにブレードカバー52内で発生した切断ダストD(ダスト混入エアA0)は、吸引受側から吸引源側にバキューム吸引される途中で、少なくともいずれかの捕集室54を通過し、その際に、捕集エレメント50で切断ダストDが除去されるものである。
【0019】
なお、プリーツ円筒型フィルタ50は、周知のように多数のヒダが規則的に交互に折り畳むように形成されたプリーツ部501を、円筒外周部のほぼ全面に設けたフィルタであり、稼働時には、このプリーツ円筒型フィルタ50を回転させながら、プリーツ部501の外周側から円筒内部に切断ダストD(ダスト混入エアA0)を通過させることで、円筒外周側のプリーツ部501で切断ダストDを捕集するものである。すなわち、ダスト混入エアA0は、プリーツ円筒型フィルタ50を、外周側のプリーツ部501から内側内部に通り抜けるものであり、このとき切断ダストDは専らプリーツ部501の外周側に付着し、捕捉される。このためプリーツ部501の外周側をキャッチ面(キャッチ側)とし、内側(円筒内部)を反キャッチ面(反キャッチ側)と称することがある。
【0020】
因みに、プリーツ部501の外周側から円筒内部に通過させたダスト除去エアA1は、プリーツ円筒型フィルタ50の内部を軸方向に沿って吸い込まれ、一方の端面に形成された開口部502から吸引源側(後述する吸引切換室55R)に吸い込まれて行くものである。
また本実施例では、各プリーツ円筒型フィルタ50の端面に形成される開口部502として、略半円状の開口を二つ一組として形成しているが、開口部502としては略1/4円状の開口を四つ一組として形成すること等も可能である。
なお、プリーツ円筒型フィルタ50のもう一方の端面(開口部502が形成されていない端面)は、捕集室54内において閉塞状に設置され、こちら側からエアが流出することはない。
【0021】
また、吸引受側吸引ホースH1を介して装置本体51に取り込まれたダスト混入エアA0は、ここから更に捕集室54のプリーツ円筒型フィルタ50の外周に均一に吸引されることが好ましい。このため本実施例では、装置本体51においてダスト混入エアA0が取り込まれる導入部56を、例えば
図2に示すように、装置本体51の幅方向、ほぼ全てにわたって形成するようにしている。
【0022】
更に、装置本体51の内部には、一例として
図8(a)に示すように、二つの捕集室54A・54Bを区切るように壁が設けられる。ここで図中符号57は、導入部56からその下方に設けられた一対の垂れ壁であり、この垂れ壁57によって、導入部56と各プリーツ円筒型フィルタ50A・50Bとが区切られるように形成される。また、この一対の垂れ壁57の間に形成される空間によって、導入部56から各プリーツ円筒型フィルタ50A・50B(外周部)に向かう吸引流が確保されるようになっている。
なお、上記垂れ壁57は、例えば捕集室54A側では、プリーツ円筒型フィルタ50Aを収容する装置本体51の上面や側面(垂れ壁57と対向する側壁)とともに、プリーツ円筒型フィルタ50Aの上方を取り囲む(覆う)ように構成され、プリーツ円筒型フィルタ50Aの下部が開放するように形成される。また、垂れ壁57は、プリーツ円筒型フィルタ50の軸方向に沿って装置本体51の幅方向、ほぼ全てにわたって設けられる。そして、このような構成により、導入部56を通過する吸引流が、各プリーツ円筒型フィルタ50A・50Bの軸方向ほぼ全てに均一に作用するような構造となっている。
【0023】
また図中符号58は、二つの捕集室54A・54Bの境界下方から立設された立ち壁であり、この立ち壁58は、一対の垂れ壁57のほぼ中間に向けて立ち上がるように形成される。また、この立ち壁58もプリーツ円筒型フィルタ50の軸方向に沿って装置本体51の幅方向、ほぼ全てにわたって設けられる。
【0024】
なお、垂れ壁57の下端位置と、立ち壁58の上端位置とは、その高さ位置がほぼ同じ高さ(位置)になるように形成される。そして、これら垂れ壁57や立ち壁58等により(後述する吸引切換室55Rも含む)、二つの捕集室54A・54Bは、互いに他の捕集室54に働く吸引作用が実質的に影響し合わないように形成されている。すなわち垂れ壁57と立ち壁58との間は、図示のように少し離れて形成されており、この間隙によって吸引流が各捕集室54A・54Bに作用するが、一方では、この間隙が形成されていることで、二つの捕集室54A・54Bの吸引作用が幾らか及び合うことが考えられる。しかしながら、吸引作用が中断された一方の捕集室54で実質的な払い落としができれば構わず、特許請求の範囲に記載する「独立的」という記載もこのような状態を包含する。具体的には、例えば捕集室54Aのみに吸引作用が働き、捕集室54Bでは積極的な吸引作用が働いていない場合、この捕集室54Bに、捕集室54Aの吸引作用が僅かに及んでも、捕集室54Bで実質的な切断ダストDの払い落としが行える状況であれば特に支障はなく、このような状況を含めて「独立的」と称している。もちろん、上記垂れ壁57の垂れ寸法や立ち壁58の立ち上げ寸法や両部材の間隙等は、このようなことを考慮して設定される。
【0025】
また、装置本体51には、一例として
図1(b)に示すように、前記開口部502が形成された端面側に、吸引切換機構55を具えたダクト状の吸引切換室55Rが、上方に向けて立ち上がるように設けられる(接続される)。以下、吸引切換室55Rについて説明しながら、併せて吸引切換機構55について説明する。
吸引切換室55Rにおいて捕集室54側の壁面には、プリーツ円筒型フィルタ50の開口部502と常に連通する開口部(これにも上記開口部と同じ符号「502」を付す)が形成される。つまり吸引切換室55Rにおいて捕集室54側の壁面には、捕集室54A・54Bに各々連通する開口部502A・502Bが形成される。
そして、この開口部502A・502Bを仕切るように(つまり捕集室54A・54Bを仕切るように)、吸引切換室55Rの内部には、上下方向に仕切壁59が設けられ、この仕切壁59により、二つの捕集室54A・54Bが非連通状態に維持される。
【0026】
また、吸引切換室55Rを構成する壁面上部(ここでは捕集室54側の壁面上部)には、各捕集室54A・54Bを吸引源側と連通させるための吸引源側連通孔60hがそれぞれ開口される。もちろん、これら二つの吸引源側連通孔60hについても前記仕切壁59によって、互いに連通しないように構成される。
ここで本実施例では吸引源側連通孔60hとして、略半円形状の孔が開口されているが、この形状は適宜変更可能である。また、この吸引源側連通孔60hは、吸引切換室55Rに対し固定状態に形成され、回転しない(動かない)ものである。
なお、このような吸引源側連通孔60hに対しては、後述する円板状の切換本体61を摺動回転させることで、各捕集室54A・54Bに及ぼす吸引・非吸引を切り換えるため、実際には上記吸引源側連通孔60hは、吸引切換室55Rの壁面に開口しただけで形成するのではなく、一例として
図4に示すように、例えば吸引源側連通孔60hとほぼ同じ孔を壁面に開口することに加え、耐摩耗性や自己潤滑性等に優れた円板状の樹脂プレート60に吸引源側連通孔60hを開口し、この樹脂プレート60を樹脂パッキン60pを介在させて吸引切換室55Rの壁面(開口部)に固定するものである。
【0027】
そして、上記吸引源側連通孔60hが形成された樹脂プレート60(吸引切換室55Rの壁面開口部に固定されたもの)に対し、吸引切換孔61h(ここでは中心角約120度の扇形状の孔として形成)が開口された円板状の切換本体61を摺動回転自在に設けるものである。この切換本体61は、前記樹脂プレート60に対し、端面を接触させながら回転(摺動回転)する、いわゆるロータリーバルブの形態を採り、このため当該切換本体61も、耐摩耗性や自己潤滑性に優れた樹脂プレートが適用される。
なお、本実施例では吸引切換孔61hが、吸引源側連通孔60hよりも小さく形成される。
【0028】
また切換本体61には、このものを外側(吸引源側の外側)から密閉するように切換本体カバー62が設けられるものであり、ここに円筒状を成す導出ダクト63が形成され、このダクトに前記吸引源側吸引ホースH2の一端が接続される。
なお、本実施例では導出ダクト63が三個所形成され、このうちの二個所が吸引源側吸引ホースH2に接続されるが、この接続数は、捕集室54に及ぼす吸引力の大きさや切断ダストDの性状等によって適宜変更可能である。因みに、吸引源側吸引ホースH2が接続されない導出ダクト63は、当然ながら適宜の部材で閉塞するものである。
【0029】
以下、上記吸引切換機構55によって各捕集室54A・54Bの吸引・非吸引を切り換える作動状況について説明する。
各捕集室54A・54Bに及ぼす吸引作用を切り換えるにあたっては、ロータリーバルブとして機能する切換本体61を、吸引源側連通孔60hが形成された樹脂プレート60に対し摺動回転させるものであり、これにより切換本体61の吸引切換孔61hが、各捕集室54A・54Bにつながる吸引源側連通孔60hと重なった際に、当該捕集室54を通過する吸引経路が接続状態となり、当該捕集室54に吸引作用が及ぶ。
逆に言えば、切換本体61の吸引切換孔61hが、樹脂プレート60の吸引源側連通孔60hと重ならない場合、その捕集室54については、ここを通過する吸引経路が遮られた遮断状態(閉鎖状態)となり、該当する捕集室54に吸引作用が及ばない(及ばせない)ものである。
【0030】
すなわち本実施例では、上述したように切換本体61の吸引切換孔61hを、各捕集室54に連通する吸引源側連通孔60hよりも小さく形成しており、例えば
図5・
図6に示すように、いずれか一方の捕集室54に吸引作用が及ぶ場合の他に、例えば
図7に示すように、両方の捕集室54A・54Bに吸引作用が及ぶ場合がある。
しかし、切換本体61が回転しているため、いずれかの捕集室54と非連通(非吸引)になるときが必ずあり、このとき当該捕集室54において捕集エレメント(プリーツ円筒型フィルタ)50に付着した切断ダストDが効果的に払い落とされる(叩き落とされる)。なお、捕集室54に吸引作用が働いた状態で、プリーツ円筒型フィルタ50を叩き、切断ダストDを払い落とそうとしても、プリーツ円筒型フィルタ50から離脱した切断ダストDが、吸引作用によって再びプリーツ円筒型フィルタ50に付着してしまい、払い落とすことは困難である。このため、本発明では吸引作用が及ばない状況を意図的に生じさせ、その間に切断ダストDを効果的に払い落とすようにしたものである。もちろん、本実施例においても、捕集室54に吸引作用が働いた状態で、プリーツ円筒型フィルタ50を叩く状況は存在するものであり、このときには微粉状の切断ダストDを払い落とすことは期待していない。
【0031】
一方、ブレードカバー52内から切断ダストD(ダスト混入エアA0)を吸引する作用としては、少なくともいずれか一方の捕集室54に吸引作用が及ぶため(吸引受側から吸引源側への吸引経路が少なくとも一つ確保(接続)されるため)、吸引作用(集塵作用)としては終始継続させることができる。
このため、舗装面Pに切削溝Psを形成する本来の作業中は、この作業を中断することなく、プリーツ円筒型フィルタ50から間欠的に切断ダストDを払い落とすことができ、当該プリーツ円筒型フィルタ50の目詰まりを効果的に防止できるものである。またこのため、本来の作業中は、集塵能力(吸引力)を維持し続けることができ、本来の作業が能率的に行える。すなわち、本来の作業中は、プリーツ円筒型フィルタ50の目詰まりによる集塵能力の低下を防ぐことができ、切断ダストDを確実に捕集できるものである。
【0032】
因みに、掃除機であればフィルタを複数設けておき、稼働中(つまり掃除中)、例えば一つずつのフィルタに、吸引流に対して逆方向の流れを一時的に生じさせ、フィルタの目詰まりを順次防止して行くことは案出されている(例えば特開2009−225993号:特許第5270940号)。しかしながら、この特開2009−225993号は、あくまでも掃除機であり、しかも吸引流に対して逆方向の流れ(いわゆる逆洗)という技術思想であり、本願のフィルタ(捕集室)に働く吸引作用を一時的に中断(遮断)する技術思想とは、大きく相違する(根本的に技術思想が異なる)。
また、このように技術思想上の大きな相違があることから特開2009−225993号では、フィルタに付着したダストを叩き落とす、もしくは払い落とすことは到底想定し得ないものである。
【0033】
なお、
本発明では上述した二つのプリーツ円筒型フィルタ50A・50Bと、ロータリーバルブとしての切換本体61は、例えば
図9に示すように、同じ駆動源(ここではモータm)から一つの伝動体(ここではチェーン64)を用いて回転させるものである。具体的にはプリーツ円筒型フィルタ50Aの軸部に取り付けられたスプロケット65と、プリーツ円筒型フィルタ50Bの軸部に取り付けられたスプロケット66と、切換本体61の軸部に取り付けられたスプロケット67と、モータmの軸部に取り付けられたスプロケット68とに一本のチェーン64を巻回するものである。そして、モータmを駆動させて、これら二つのプリーツ円筒型フィルタ50A・50Bや切換本体61を一挙に回転させる(共回りさせる)ものである。なお図中符号69は、チェーン64に適宜の張力を付与するためのテンション用のスプロケットである。
【0034】
因みに、例えばプリーツ円筒型フィルタ50A・50Bのスプロケット65・66の歯数を共に26、切換本体61のスプロケット67の歯数を65、モータmのスプロケット68の歯数を12、テンション用スプロケット69の歯数を26とし、切換本体61を約30秒で一回転させた場合には、プリーツ円筒型フィルタ50A・50Bは約15秒で一回転する設定となる。
もちろん、このようなスプロケットやチェーンの代わりにプーリやVベルト等を適用することも可能であり、このようなことから特許請求の範囲ではチェーンやVベルト等を含め「伝動体」と称したものである。
なお、二つのプリーツ円筒型フィルタ50A・50Bや切換本体61の回転駆動は、モータmから取り出すのでなく、カッターブレード30を回転させるエンジンから別途出力を取り出して駆動させることも可能である。
【0035】
以上述べたように、切断ダストDが除去された後のダスト除去エアA1は、導出ダクト63から吸引源側ホースH2を介して吸込みブロワ53に吸い込まれるが、切断ダストDは、上述しように各捕集室54で捕集される(その後、装置本体51の下方に形成された収容スペース81に貯留される)。
この際、上記のように吸引作用が中断された状態で、切断ダストDが付着したプリーツ円筒型フィルタ50のプリーツ部501(キャッチ側)を外側から叩くことで、切断ダストDを効果的に払い落とす(除去する)ものであり、以下、このための払い落とし機構70について説明する。
【0036】
払い落とし機構70は、一例として
図8(a)に示すように、一方のプリーツ円筒型フィルタ50に対し、例えば三基設けられる。また、払い落とし機構70は、本図に併せ示すように、プリーツ円筒型フィルタ50の外周面下部(キャッチ面下部)に弾性接触するように設けられ、ここでプリーツ部501を叩き、キャッチ面に付着した切断ダストDを払い落とすものである。
【0037】
以下、一基の払い落とし機構70の構成について更に説明する。
払い落とし機構70は、一例として
図8(b)・
図1(b)に示すように、プリーツ円筒型フィルタ50の軸方向に沿う軸部71に、一例として三枚の払い落とし片72をほぼ等間隔に取り付けて成る。
払い落とし片72は、一例として矩形の板状を呈し、その一端側が軸部71に固定され、これに対向するもう一端側がプリーツ部501に当接(弾性接触)するように設けられ、この当接部分で一つひとつのプリーツ(ヒダ)を叩く(もしくは弾く)ように構成される。
また、このような払い落とし片72が取り付けられる軸部71には、その一端側に、弾性体取付片73が取り付けられるともに、装置本体51の外端面にも弾性体取付片74が突出状態に取り付けられ、これらの間にスプリング等の弾性体75が設けられる。これにより、払い落とし片72を常にプリーツ部501に当接(弾性接触)させるような付勢を軸部71に付与するものである。すなわち、弾性体75によって、払い落とし片72を常時プリーツ部501に戻すような付勢(ねじり付勢)を軸部71に付与するものであり、これにより払い落とし片72が一つひとつのプリーツ(ヒダ)を叩く(もしくは弾く)ようにしている。
【0038】
以下、このような払い落とし片72によって切断ダストDを払い落とす状況について説明する。
プリーツ円筒型フィルタ50のプリーツ部501(キャッチ面)から切断ダストDを払い落とす作業は、舗装面Pに切削溝Psを形成する本来の作業を行いながら実施するものであり、このため切断ダストDを払い落とす作業は、常にプリーツ円筒型フィルタ50が回転(自転)している状態で行われる。
そしてプリーツ円筒型フィルタ50の回転に伴い、払い落とし片72が当接するプリーツ部501の位置も刻々と周方向に移って行くものであり、上記付勢が付与(軸部71を介して弾性体75からの付勢が間接的に付与)された払い落とし片72は、常にプリーツ部501に弾性接触するようになる。この弾性接触をプリーツ(ヒダ)の一つひとつについて見ると、ある一つのプリーツに当接していた払い落とし片72が、プリーツ円筒型フィルタ50の回転に伴い、当該プリーツに接触し得ない状況になると(当接限界に達すると)、今度は上記付勢により後段のプリーツに当接するようになり、この際にプリーツ部501に向かう付勢によって、後段のプリーツを叩く(弾く)ように作用する。この作用によってプリーツ部501に付着していた切断ダストDがプリーツ部501から分離し、吸引作用が働いていないため、そのまま下方に落下する。また、このような払い落とし片72による叩き落とし作用は、払い落とし片72が設けられた外周位置で連続的に行われるため、その外周面上、全てにおいてプリーツ部501(キャッチ面)に付着した切断ダストDが払い落とされるものである。
【0039】
このように一枚の払い落とし片72がプリーツ円筒型フィルタ50に叩く作用を及ぼす位置は常に同じ外周円上となる。このため一基の払い落とし機構70(軸部71)については、複数(ここでは三枚)の払い落とし片72を設けることで、一基の払い落とし機構70における払い落とし面を広く獲得するようにしている。また、このような払い落とし機構70を、一基のプリーツ円筒型フィルタ50について複数(ここでは三基)設けることにより、プリーツ円筒型フィルタ50のほぼ全ての外周面を満遍なく叩いて(軸方向で見た場合)、切断ダストDを能率的に除去するようにしている。このため本実施例では、一基のプリーツ円筒型フィルタ50に対し、計九枚の払い落とし片72を作用させるものである。
また、本実施例では、一基の払い落とし機構70(軸部71)に設ける三枚の払い落とし片72は、約二枚分の払い落とし片72の間隔をあけて設置するようにしている。因みに、上記
図8では、この状況を、払い落とし片72と払い落とし機構70に付した末尾符号a、b、cによって示している。
【0040】
次に、プリーツ円筒型フィルタ50から払い落とした切断ダストDを装置本体51内で収容する構成について説明する。
まず、装置本体51における捕集室54の下方には、一例として
図8(a)に示すように、プリーツ円筒型フィルタ50から払い落とした切断ダストDを一時的に貯留する収容スペース81が形成される。ここで本実施例では、この収容スペース81が、二つのプリーツ円筒型フィルタ50A・50Bに対応して下方に向かって窄まる二股状に形成され、各収容スペース81の下部排出口82に開閉自在のシャッタ83をそれぞれ設ける。また、この下部排出口82には、予め収容袋84を装着しておくものであり、このため例えば下部排出口82の外周には、収容袋84を装着し易くするためのフランジ82f等が形成されることが好ましく、このフランジ82fを利用して収容袋84の開放端縁をクリップやバンド等で部分的または全体的に留めておくものである。そして収容スペース81に収容していた切断ダストDを装置外に取り出すには、シャッタ83を開放することで、切断ダストDを収容袋84内に落下させ、収容袋84に充填した状態で装置外に取り出すものである。因みに、
図1(a)中の符号83Lが、上記シャッタ83を開閉させるための手動用レバーである。
【0041】
また切断ダスト捕集装置5の装置本体51は、上述したように本体ボディ10の前方上部に搭載されるものの、装置本体51は、一例として
図10に示すように、本体ボディ10に対し扛上自在(回動自在)に取り付けられる。すなわち装置本体51は、まず本体ボディ10に対し回動自在のレバー85で接続される。ここで図中符号85aは、レバー85の回動軸である。そして、本体ボディ10と上記レバー85との間にエアシリンダ(または油圧シリンダ)86が設けられ、このエアシリンダ86の摺動子を伸長させることにより、装置本体51をほぼ水平な姿勢から前上がり状に扛上させるものである。なお、本実施例では、装置本体51を全体的に扛上させることから、装置本体51の後方下部にはローラ87を設け、このローラ87を常に本体ボディ10の縦フレームに当接させながら(積極的に係止させても構わない)、姿勢変更を行うように構成される。これにより装置本体51の扛上(下降)動作が安定して行えるものである。
【0042】
また装置本体51が、ほぼ水平な姿勢をとった際には、上記下部排出口82が、本体ボディ10とほぼ密着した状態となり、下部排出口82と本体ボディ10との間に隙間が形成されない構成となっている。因みに、この姿勢は舗装面Pに切削溝Psを形成する本来の作業を行うときの姿勢である。
一方、装置本体51を本体ボディ10に対し扛上させ、装置本体51を全体的に前上がり状に傾斜させた際には、上記下部排出口82は、本体ボディ10から離開した状態となり、下部排出口82と本体ボディ10との間に隙間が形成されるようになっている。そして、この姿勢で、上記シャッタ83を開放することにより、収容スペース81に収容されていた切断ダストDを収容袋84に落下・投入するものである。
【0043】
なお、舗装面Pに切削溝Psを形成する本来の作業中は、下部排出口82に取り付けた収容袋84は、密着状となる下部排出口82と本体ボディ10とに挟まれて潰れた状態(いわゆるクシャクシャの状態)となるが、装置本体51を扛上させ、シャッタ83を開放させれば、この収容袋84の中に落下してくる切断ダストDによって、収容袋84が自然に拡がる(膨らむ)ものである。
因みに、装置本体51を本体ボディ10に対して扛上させる際、本体ボディ10の天板も同時に開放させるようにすれば、本体ボディ10内に搭載(格納)されたエンジンの冷却を促すことができ、望ましい形態である。
【0044】
なお上記説明ではブレードカバー52に設ける吸引ダクト522やブレードカバー52内での切断ダストDの吸引状況等について詳細に言及していないが、これは切削溝Psを形成する実作業に合わせて適宜の手法が採り得るためである。例えばカッターブレード30の作用方向を舗装面Pの上から下に向けて作用させる切断方式(いわゆるダウンカット方式)の場合にば、カッターブレード30の後方側に多くの切断ダストDが飛び散るため、例えば
図1(b)に示すように、ブレードカバー52内の後方上部に吸引ダクト522を立ち上げ、ここに吸引受側吸引ホースH1を接続することが好ましい。
【0045】
また、舗装面Pに切削溝Psを形成する本来の作業を進めて行く際、既に形成した切削溝Ps(カッターブレード30後方側に形成される切削溝Ps)に切断ダストDが多く入り込み、残留してしまう場合には、当該切削溝Psに閉鎖板を嵌め込みながら本来の作業を進めることができ、これにより極力、切削溝Psに切断ダストDを残留させることなく、綺麗に吸引することができる。もちろん、その場合には、一旦、形成した切削溝Psに沿うように、例えば吸引ダクトの下方開口部を縦長状に形成することが好ましい。
このように、ブレードカバー52内での吸引状況等については、実作業に合わせた適宜の手法が採り得るものである。
なお、上記説明では、ドライ環境での作業形態(いわゆる乾式)を基本に述べてきたが、排出される切断ダストDの性状によっては、この切断ダストDに多少の湿り気を含ませて切断ダストDの回収性を高めることが想定され、このような場合も本発明に包含される。因みに、切断ダストDに多少の湿り気を含ませる手法としては、例えば微量の水分を霧吹き状にして切断ダストDに吹き付けることが考えられる。
【0046】
本発明の切断ダスト捕集装置5や舗装材切断装置Mは、以上述べた基本構造を有するものであり、以下、これを適用した実際の作業の作動態様について説明する。なお、以下の説明では、切断ダストDの吸引や収容等について主に説明する(切削溝Psを形成する本来の作業については概略的に説明する)。
(1)準備作業
まず作業現場では、通常、切削溝Psを形成するための案内用の切断ラインを事前に施工面(舗装面P)に罫書いておく(付設しておく)ものである。
一方、装置側の準備作業としては、舗装材切断装置Mにカッターブレード30を装着するものであり、これは通常、舗装材切断装置Mが、現場までカッターブレード30を装着しない状態で搬送されるためである。
また舗装材切断装置Mの装置本体51に収容袋84を装着するものであり、これには装置本体51を本体ボディ10に対し扛上させて、本体ボディ10と下部排出口82との間にスペースを形成し、このスペースを利用して、下部排出口82に収容袋84の開口端縁を取り付けるものである。もちろん、収容袋84を装着した後は、扛上状態の装置本体51をほぼ水平に戻すものであり、またこの際、下部排出口82のシャッタ83は閉鎖状態のままとする。
なお、装置本体51をほぼ水平に戻した状態では、下部排出口82と本体ボディ10とが密着状態となるため、下部排出口82に装着した収容袋84も挟まれて潰れた状態となる。
【0047】
(2)切断作業の開始
切断作業の開始にあたっては、全ての駆動源を起動させる。すなわち、エンジンの始動によりカッターブレード30を駆動させ、また吸込みブロワ53を起動させる。更にはモータmを駆動させ、二つのプリーツ円筒型フィルタ50A・50Bを回転駆動させ、ロータリーバルブとしての切換本体61も回転駆動させる。
一方、作業現場に据え付けた舗装材切断装置Mについては、ゲージロッド12を前方に倒伏させ、案内用の切断ラインにゲージ片121を合わせて準備を整える。
その後、適宜、昇降操作ハンドル14や進行操作ハンドル13を操作しながら、回転するカッターブレード30によって舗装面Pに切削溝Psを形成して行く(本来の作業を行って行く)。
【0048】
(3)切断ダストの発生
舗装面Pに切削溝Psを形成する本来の作業に伴いブレードカバー52内では切断ダストDが大量に発生するものであり、このような切断ダストDを含むダスト混入エアA0を、切断ダスト捕集装置5により吸引する。
【0049】
(4)ダスト混入エア(ダスト除去エア)の流れ
すなわちダスト混入エアA0は、
図1・
図2に示すように、ブレードカバー52→吸引ダクト522→吸引受側吸引ホースH1→装置本体51の導入部56→捕集室54へと至り、ここに設置されたプリーツ円筒型フィルタ50A・50Bのプリーツ部501を外周側から内側に通過して行く(吸い込まれて行く)。
また、ダスト混入エアA0は、プリーツ円筒型フィルタ50のプリーツ部501を通過する際に切断ダストDが除去され、ダスト除去エアA1となり、その後、プリーツ円筒型フィルタ50の内部→開口部502→吸引切換室55R→樹脂プレート60の吸引源側連通孔60h→ロータリーバルブとしての切換本体61の吸引切換孔61h→導出ダクト63→吸引源側吸引ホースH2→吸込みブロワ53へと吸い込まれて行く(流れて行く)。
【0050】
(5)切換本体による吸引・非吸引の切り換え作用
なお、装置本体51内では、稼働中(本来の作業中)、ロータリーバルブとしての切換本体61が樹脂プレート60に対し常に摺動回転し、例えば
図5・
図6に示すように、切換本体61の吸引切換孔61hが樹脂プレート60の吸引源側連通孔60hに重なった際に、当該吸引源側連通孔60hと連通している捕集室54に吸引作用が働く(二つの孔が重ならないときには吸引作用は働かない)。
そして、本発明では、上記吸引切換機構55により、舗装面Pに切削溝Psを形成する本来の作業中、いずれか一つの捕集室54に必ず吸引作用が及ぶように制御される。このため吸引切換機構55つまり上記二つの孔の重なり合い方によって捕集室54Aのみに吸引作用が及ぶ場合(例えば
図5)、捕集室54Bのみに吸引作用が及ぶ場合(例えば
図6)、捕集室54A・54Bの両方に吸引作用が及ぶ場合(例えば
図7)がある。
また、捕集室54Aに吸引作用が働いている間に、捕集室54Bに吸引作用が及ばない時間帯を形成し(例えば
図5)、その間にプリーツ円筒型フィルタ50Bで捕集した切断ダストDを払い落とし、回収するものである。一方、捕集室54Bに吸引作用が働いている間に、捕集室54Aに吸引作用が及ばない時間帯を形成し(例えば
図6)、その間にプリーツ円筒型フィルタ50Aで捕集した切断ダストDを払い落とし、回収するものである。
また、このため上述したように二つの捕集室54A・54Bは、一方の捕集室54の吸引作用が他方の捕集室54に実質的に及ばないように独立的に形成されている。
【0051】
(6)フィルタからの切断ダストの払い落とし
プリーツ円筒型フィルタ50から切断ダストDを払い落とす作業は、上述したように舗装面Pに切削溝Psを形成する本来の作業とともに行う。つまり切断ダストDの払い落とし作業は、プリーツ円筒型フィルタ50を回転させながら上記払い落とし機構70によって行われる。因みに、本実施例では、払い落とし片72が個々のプリーツを叩く動作は、本来の作業中、常に行われるが、上述したように該当する捕集室54が非吸引となったときに、切断ダストDの払い落としが効果的に行われる。
そしてプリーツ円筒型フィルタ50から払い落とされた切断ダストDは、
図8に示すように、シャッタ83が閉鎖されている収容スペース81内を落下し、ここに一旦、貯留される。
また、この作業中、上記シャッタ83が閉鎖されていることに加え、下部排出口82に収容袋84が取り付けられているため、切断ダストDが収容スペース81(下部排出口82)から外部に放出されることはない。
なお、収容スペース81に収容される切断ダストDは、一例として切削溝Psの形成長さで15m程度切り込むと収容スペース81にほぼいっぱいになるため、この長さを目安に収容袋84の交換が行われる。
【0052】
(7)切断ダストの取り出し(収容袋の交換)
収容スペース81に溜まった切断ダストDを外部に取り出す場合(もしくは収容袋84を交換する場合)には、まず舗装材切断装置Mの駆動源を全て停止する。すなわち、エンジンを停止させてカッターブレード30の回転を止め、また吸込みブロワ53も停止させる。更にモータmも停止させ、二つのプリーツ円筒型フィルタ50A・50Bの回転やロータリーバルブとしての切換本体61の回転も停止させる。
その後、
図10に示すように、装置本体51を本体ボディ10に対し全体的に扛上させるものであり、これにより装置本体51の下部排出口82と本体ボディ10との間にスペースが形成され、このスペースにより押し潰されていた収容袋84が自由に拡がる(膨らむ)空間が確保される。そして、この状態でシャッタ83を開放させると、収容スペース81内に貯留されていた切断ダストDが、収容袋84の中に落下し、投入される。
その後、切断ダストDを収容した収容袋84は、装置本体51の下部排出口82から取り外され、別途収集される。また装置本体51の下部排出口82には、新しい収容袋84が装着され、舗装面Pに切削溝Psを形成する本来の作業を再開する。
このように切断ダストDを装置本体51から取り出す際(収容袋84の交換時)には、本来の作業を中断するものであるが、本来の作業を行っている間は、捕集エレメント(プリーツ円筒型フィルタ50)の目詰まりが防止されるため、吸引力が低下してしまうことがなく、本来の作業も能率的に行えるものである。
【0053】
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
例えば、捕集エレメント50としてのフィルタにサイクロンを併用することも可能であり、その場合には、例えばサイクロンを、吸引作用の上流側、すなわちプリーツ円筒型フィルタ50の前段である吸引受側吸引ホースH1の途中に設け、言わば二段構造で集塵する手法が採り得る。