特許第6346968号(P6346968)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6346968
(24)【登録日】2018年6月1日
(45)【発行日】2018年6月20日
(54)【発明の名称】フィルム貼付装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 37/04 20060101AFI20180611BHJP
【FI】
   B65H37/04 A
【請求項の数】15
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-6730(P2017-6730)
(22)【出願日】2017年1月18日
(65)【公開番号】特開2017-132637(P2017-132637A)
(43)【公開日】2017年8月3日
【審査請求日】2017年1月18日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0006943
(32)【優先日】2016年1月20日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517019625
【氏名又は名称】アバコ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サン チョル アン
(72)【発明者】
【氏名】ジン スン チェ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ホ チョン
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−043057(JP,A)
【文献】 特開2006−232509(JP,A)
【文献】 特開2012−209304(JP,A)
【文献】 特開2014−149522(JP,A)
【文献】 実開昭58−039845(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 37/00−37/06
B65H 41/00
B65H 45/00−47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被作業物を支持するための支持部;
前記被作業物に付着するフィルムが備えられているフィルム転写シート;
前記フィルム転写シートの一端を固定しながら、前記フィルム転写シートの張力を調節する第1張力調節部;
前記フィルム転写シートの他端を固定しながら、前記フィルム転写シートの張力を調節する第2張力調節部;
前記フィルム転写シートに備えられたフィルムを前記被作業物の表面に付着するフィルム付着部;
前記第1張力調節部に隣接して配置され、前記フィルム転写シートと前記被作業物との間の干渉を防止するための第1ガイド部;および
前記第2張力調節部に隣接して配置され、前記フィルム転写シートと前記被作業物との間の干渉を防止するための第2ガイド部を含み、
前記第1張力調節部は、前記フィルム転写シートの張力を維持するために移動可能に設けられた第1張力維持装置を含み、前記第2張力調節部は、前記フィルム転写シートの張力を維持するために移動可能に設けられた第2張力維持装置を含み、前記第1張力維持装置と前記第2張力維持装置は、個別に駆動可能に設置されるフィルム貼付装置。
【請求項2】
前記第1ガイド部が、前記フィルム転写シートの高さを調節するために移動可能に設けられた第1ガイドローラーを含み、前記第2ガイド部は、前記フィルム転写シートの高さを調節するために移動可能に設けられた第2ガイドローラーを含み、
前記第1ガイドローラー及び前記第2ガイドローラーは、前記フィルム転写シートを昇降させることができるように上下方向に移動可能に設けられるとともに、前記フィルム転写シートの上昇位置を決定することができるように左右側方向に移動可能に設置される請求項1に記載のフィルム貼付装置。
【請求項3】
前記第1ガイドローラーが、前記フィルム転写シートの下に位置して、前記フィルム転写シートを上側に加圧する第1下側ガイドローラー及び前記フィルム転写シートの上に位置して、前記フィルム転写シートを下側に加圧する第1上側ガイドローラーのうち少なくとも一つを備え、
前記第2ガイドローラーは、前記フィルム転写シートの下に位置して、前記フィルム転写シートを上側に加圧する第2下側ガイドローラー及び前記フィルム転写シートの上に位置して、前記フィルム転写シートを下側に加圧する第2上側ガイドローラーのうち少なくとも一つを備える請求項2に記載のフィルム貼付装置。
【請求項4】
前記第1ガイドローラーが、前記フィルム転写シートを間に置いて互いに対向するように配置された前記第1下側ガイドローラー及び前記第1上側ガイドローラーを含み、
前記第2ガイドローラーは、前記フィルム転写シートを間に置いて互いに対向するように配置された前記第2下側ガイドローラーと前記第2上側ガイドローラーを含む請求項3に記載のフィルム貼付装置。
【請求項5】
前記支持部が、前記被作業物を固定するステージと、前記ステージを傾斜するように駆動することができるチルト機構を含む請求項1に記載のフィルム貼付装置。
【請求項6】
前記支持部が、前記ステージを移動させるためのステージ移動機構をさらに含み、前記チルト機構は、前記ステージと前記ステージの移動機構との間に連結される請求項5に記載のフィルム貼付装置。
【請求項7】
前記チルト機構は、前記ステージ移動機構に連結され、貫通ホールを備えた第1連結部、前記ステージに連結される貫通ホールを備えた第2連結部、前記第1連結部と前記第2連結部にそれぞれ備えられた貫通ホールに挿入される回転軸、及び前記回転軸を駆動する駆動部を含み、前記第1連結部は、前記回転軸と一緒に回転しないように設けられ、前記第2連結部は、前記回転軸と一緒に回転するように設置される請求項6に記載のフィルム貼付装置。
【請求項8】
前記フィルム付着部、前記第1ガイド部、及び前記第2ガイド部のうち少なくとも一つは、前記フィルム転写シートを昇降させるときに、前記フィルム転写シートに加わる圧力を調節するための圧力調節手段をさらに含む請求項1に記載のフィルム貼付装置。
【請求項9】
前記フィルム付着部、前記第1ガイド部、及び前記第2ガイド部のうち少なくとも一つは、前記フィルム転写シートを昇降させるための移動機構を含み、
前記圧力調節手段は、前記移動機構の内部に設けられた緩衝部材で構成される請求項8に記載のフィルム貼付装置。
【請求項10】
前記フィルム付着部、前記第1ガイド部、及び前記第2ガイド部のうち少なくとも一つは、前記フィルム転写シートを昇降させるための移動機構を含み、
前記圧力調節手段は、前記移動機構と連結された緩衝部材で構成される請求項8に記載のフィルム貼付装置。
【請求項11】
前記フィルム付着部、前記第1ガイド部、及び前記第2ガイド部は、前記第1張力調節部と前記第2張力調節部との間で移動可能に設置され、
前記第2ガイド部は、前記フィルム付着部と前記第2張力調節部との間の位置から前記フィルム付着部と前記第1張力調節部との間の位置まで移動可能に設置される請求項1に記載のフィルム貼付装置。
【請求項12】
前記フィルム転写シートに備えられたフィルムの位置と前記被作業物の位置とを位置合わせするための位置合わせ部をさらに含む請求項1に記載のフィルム貼付装置。
【請求項13】
フィルムが完備されており、一端と他端がそれぞれ第1張力維持装置と第2張力維持装置に固定されているフィルム転写シートを被作業物の下に位置させて、前記フィルム転写シートの下にフィルム貼付のための付着ローラーを位置させ、前記付着ローラーと、前記第1張力維持装置との間に第1ガイドローラーを位置させ、前記付着ローラーと前記第2張力維持装置との間に第2ガイドローラーを位置させる工程;
前記付着ローラーを上昇させて前記フィルム転写シートに備えられたフィルムの一端を前記被作業物の表面に付着させる工程;
前記付着ローラーを左右側方向に移動させながら、前記のフィルムを前記被作業物の表面に付着させる工程;
前記第1張力維持装置と前記第2張力維持装置のうち少なくとも一つを左右方向に移動させて前記フィルム転写シートの張力を維持する工程;および
前記第1ガイドローラーと前記第2ガイドローラーのうち少なくとも一つを左右側方向および上下方向に移動させて前記フィルム転写シートと前記被作業物との間の干渉を防止する工程を含むフィルム貼付方法。
【請求項14】
前記第1張力維持装置と前記第2張力維持装置のうち少なくとも一つを左右側方向に移動させる工程と、前記第1ガイドローラーと前記第2ガイドローラーのうち少なくとも一つを左右方向と上下方向に移動させる工程は、前記付着ローラーを左右方向に移動させながら、前記のフィルムを前記被作業物の表面に付着させる工程中に実行する請求項13に記載のフィルム貼付方法。
【請求項15】
前記付着ローラーを左右方向に移動させて前記フィルムを前記被作業物の表面に付着させる工程が、前記被作業物を傾斜させた状態で実行する請求項13に記載のフィルム貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被作業物にフィルムを付着するフィルム貼付装置及びフィルム貼付方法に関するもので、より詳細にはC字型またはS字型のような多様な形態の曲面を有している被作業物にフィルムを貼り付ける装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在までに、携帯電話、タブレットPC、およびノートブックなど、さまざまな用途の電子製品が開発された。このような電子機器は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display Device)、およびプラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel)などの表示装置を用いて製造することができる。
【0003】
このような表示装置は、一般的に、ガラスまたはプラスチック基板上に画像を表示することができる表示素子を形成して製造することになる。ここで、前記表示装置の表面には、さまざまな用途のフィルムを貼ることになる。たとえば、スクラッチを防止するための保護フィルムや外部光の反射を低減するための反射防止フィルムなど、多様な用途のフィルムを、前記表示装置の表面に付着することができる。したがって、従来は表示装置の表面、特に表示装置の前面に備えられるカバーガラス(Cover Glass)の表面にフィルムを自動的に付着するためのフィルム貼付装置が提案されたことがある。
【0004】
最近では、より多様な用途の電子製品が開発されており、特に需要者にアピールすることができるように美感を向上させることができる多様な形状に対する要求が高まっている。それに応じて、前記カバーガラスもC字型またはS字型のような多様な形の曲面を有することができるようになった。
【0005】
しかし、従来のフィルム貼付装置は、平らな面にフィルムを付着するために設計されたものであるため、C字型またはS字型のような多様な形の曲面にフィルムを貼るのには限界がある。したがって、多様な曲面にフィルムを貼ることができる装置及び方法の開発が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記従来の問題点を解決するために考案されたものであって、本発明は、多様な曲面にフィルムを貼ることができるフィルム貼付装置及びフィルム貼付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記目的を達成するために、被作業物を支持するための支持部;前記被作業物に付着するフィルムが備えられているフィルム転写シート。前記フィルム転写シートの一端を固定しながら、前記フィルム転写シートの張力を調節する第1張力調節部;前記フィルム転写シートの他端を固定しながら、前記フィルム転写シートの張力を調節する第2張力調節部;前記フィルム転写シートに備えられたフィルムを前記被作業物の表面に付着するフィルム付着部;前記第1張力調節部に隣接して配置され、前記フィルム転写シートと前記被作業物間の干渉を防止するための第1ガイド部および、前記第2張力調節部に隣接して配置され、前記フィルム転写シートと前記被作業物間の干渉を防止するための第2ガイド部を含んでなり、前記第1張力調節部は、前記フィルム転写シートの張力を維持するために移動可能に設けられた第1張力維持装置を含んでなり、前記第2張力調節部は、前記フィルム転写シートの張力を維持するために移動可能に設けられた第2張力維持装置を含んでなり、前記第1張力維持装置と前記第2張力維持装置は、個別に駆動するよう設置されているフィルム貼付装置を提供する。
【0008】
前記第1ガイド部は、前記フィルム転写シートの高さ(高低)を調節するために移動可能に設けられた第1ガイドローラーを含んでなり、前記第2ガイド部は、前記フィルム転写シートの高さ(高低)を調節するために移動可能に設けられた第2ガイドローラーを含んでなり、前記第1ガイドローラー及び前記第2ガイドローラーは、前記フィルム転写シートを昇降させることができるように上下方向に移動可能に設けられるとともに、前記フィルム転写シートの上昇位置を決定することができるよう、左右方向に移動可能に設置することができる。
【0009】
前記第1ガイドローラーは、前記フィルム転写シートの下に位置して、前記フィルム転写シートを上側に加圧する第1下側ガイドローラー及び前記フィルム転写シートの上に位置して、前記フィルム転写シートを下側に加圧する第1上側ガイドローラーのうち少なくとも一つを備え、前記第2ガイドローラーは、前記フィルム転写シートの下に位置して、前記フィルム転写シートを上側に加圧する第2下側ガイドローラー及び前記フィルム転写シートの上に位置して、前記フィルム転写シートを下側に加圧する第2上側ガイドローラーのうち少なくとも一つを備えることができる。
【0010】
前記第1ガイドローラーは、前記フィルム転写シートを間に置いて互いに対向するように配置された前記第1下側ガイドローラー及び前記第1上側ガイドローラーを含んでなり、前記第2ガイドローラーは、前記フィルム転写シートを間に置いて互いに対向するように配置された前記第2下側ガイドローラーと前記第2上側ガイドローラーを含んでなることができる。
【0011】
前記支持部は、前記被作業物を固定するステージおよび、前記ステージを傾斜するように駆動することができるチルト機構を含んでなることができる。この前記支持部は、前記ステージを移動させるためのステージ移動機構をさらに含み、前記チルト機構は、前記ステージと前記ステージ移動機構との間に連結することができる。
【0012】
前記チルト機構は、前記ステージ移動機構に連結され、貫通ホールを備えた第1連結部、前記ステージに連結されている貫通ホールを備えた第2連結部、前記第1連結部と前記第2連結部にそれぞれ備えられた貫通ホールに挿入される回転軸、及び前記回転軸を駆動する駆動部を含んでなり、前記第1連結部は、前記回転軸と一緒に回転しないように具備され、前記第2連結部は、前記回転軸と一緒に回転するように備えられる。
【0013】
前記フィルム付着部、前記第1ガイド部、及び前記第2ガイド部のうち少なくとも一つは、前記フィルム転写シートを昇降させるときに、前記フィルム転写シートに加わる圧力を調節するための圧力調節手段をさらに含むことができる。
【0014】
前記フィルム付着部、前記第1ガイド部、及び前記第2ガイド部のうち少なくとも一つは、前記フィルム転写シートを昇降させるための移動機構を含んでなり、前記圧力調節手段は、前記移動機構の内部に設けられた緩衝部材からなることができる。
【0015】
前記フィルム付着部、前記第1ガイド部、及び前記第2ガイド部のうち少なくとも一つは、前記フィルム転写シートを昇降させるための移動機構を含んでなり、前記圧力調節手段は、前記移動機構と連結された緩衝部材からなることができる。
【0016】
前記フィルム付着部、前記第1ガイド部、及び前記第2ガイド部は、前記第1張力調節部と前記第2張力調節部との間で移動可能に設置され、前記第2ガイド部は、前記フィルム貼付部と前記第2張力調節部との間の位置から、前記フィルム付着部と前記第1張力調節部との間の位置まで移動可能に設置することができる。
【0017】
前記フィルム転写シートに備えられたフィルムの位置と前記被作業物の位置を位置合わせするための位置合わせ部をさらに含んでなることができる。
【0018】
本発明は、また、フィルムが備えられていて、一端と他端がそれぞれ第1張力維持装置と第2張力維持装置に固定されているフィルム転写シートを被作業物の下に位置させて、前記フィルム転写シートの下にフィルム付着のための付着ローラーを位置させ、前記付着ローラーと、前記第1張力維持装置との間に第1ガイドローラーを位置させ、前記付着ローラーと前記第2張力維持装置との間に第2ガイドローラーを位置させる工程;前記付着ローラーを上昇させて前記フィルム転写シートに備えられたフィルムの一端を前記被作業物の表面に付着させる工程;前記付着ローラーを左右方向に移動させながら、前記のフィルムを前記被作業物の表面に付着させる工程;前記第1張力維持装置と前記第2張力維持装置のうち少なくとも一つを左右方向に移動させて前記フィルム転写シートの張力を維持する工程;前記第1ガイドローラーと前記第2ガイドローラーのうち少なくとも一つを左右方向および上下方向に移動させて前記フィルム転写シートと前記被作業物との間の干渉を防止する工程を含むフィルム貼付方法を提供する。
【0019】
前記第1張力維持装置と前記第2張力維持装置のうち少なくとも一つを左右方向に移動させる工程および、前記第1ガイドローラーと前記第2ガイドローラーのうち少なくとも一つを左右方向および上下方向に移動させる工程は、前記付着ローラーを左右方向に移動させながら、前記のフィルムを前記被作業物の表面に付着させる工程中に行うことができる。
【0020】
前記付着ローラーを左右方向に移動させて前記フィルムを前記被作業物の表面に付着させる工程は、前記被作業物を傾斜させた状態で行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
以上のような本発明によれば、次のような効果がある。
【0022】
本発明の一実施態様によれば、フィルム貼付部の両側に第1張力調節部と第2張力調節部を設けることによって、前記フィルム付着部が被作業物にフィルムを付着する過程で、フィルム転写シートが被作業物の曲面に円滑に対応することができ、したがって、C字型またはS字型のような多様な形態の曲面を有している被作業物にフィルムを容易に付着することができる。
【0023】
本発明の一実施態様によれば、フィルム貼付部の両側に第1ガイド部と第2ガイド部を設けることにより、フィルム転写シートと被作業物との間に干渉が起こらなくなり付着されたフィルムにしわが生じたり、または付着されたフィルムと被作業物との間に気泡が発生する問題を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施態様に係るフィルム貼付装置の概略図である。
図2】本発明の一実施態様に係るチルト機構を示したものである。
図3図3a及び図3bは、本発明の一実施態様に係るチルト機構の動作を示した図である。
図4】本発明の一実施態様に係るフィルム貼付部の概略的な斜視図である。
図5】本発明の他の実施態様に係るフィルム貼付部の概略的な斜視図である。
図6図6a図6eは、本発明の一実施態様によるフィルム貼付方法を示した工程図である。
図7図7a図7fは、本発明の他の実施態様によるフィルム貼付方法を示した工程図である。
図8図8a図8eは、本発明のまた他の実施態様によるフィルム貼付方法を示した工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図とともに詳細に後述されている実施態様を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施態様に限定されるものではなく、異なる多様な形態で具現され得、単に本実施態様は、本発明の開示が完全になるように、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0026】
本発明の実施態様を説明するために図に開示された形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものなので、本発明は、図示された事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって同一参照符号は同一の構成要素を指す。また、本発明を説明するに当たって、関連する公知技術に対する詳細な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすると判断される場合は、その詳細な説明は省略する。本明細書で言及した「含む」、「有する」、「なされる」などが使用されている場合は、「〜のみ」が使用されていない限り、他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0027】
構成要素を解釈するに当たり、別途の明示的な記載がなくても誤差の範囲を含むものと解釈する。
【0028】
位置関係の説明である場合、例えば、「〜上に」、「〜上部に」、「〜下部に」、「〜隣に」など、2つの部分の位置関係が説明されている場合、「すぐ」または「直接」が使用されていない限り、二つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0029】
時間の関係に対する説明である場合、例えば、「〜後に」、「〜に続いて」、「〜次に」、「〜前に」などで時間的前後関係が説明されている場合、「すぐ」または「直接」が使用されていない以上、連続的でない場合も含むことができる。
【0030】
第1、第2などが、多様な構成要素を記述するために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語によって制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもあり得る。
【0031】
本発明のいくつかの実施態様のそれぞれの特徴が部分的または全体的に互いに結合または組み合わせが可能で、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各実施態様は、互いに独立して実施可能であり得、関連してともに実施することも可能である。
【0032】
以下、図を参照して本発明の好ましい実施態様に対して詳細に説明することにする。
【0033】
図1は、本発明の一実施態様に係るフィルム貼付装置の概略図である。
【0034】
図1から分かるように、本発明の一実施態様に係るフィルム貼付装置は、支持部100、張力調節部200、300、フィルム付着部400、ガイド(Guide)部500、600、位置合わせ(Align)部700、およびフィルム転写シート800を含んでなる。
【0035】
前記支持部100は、フィルム貼付装置の上側に位置し、被作業物(P)を支持する役割をする。前記支持部100は、ステージ110、ステージ移動機構120、およびチルト(tilt)機構130を含んでなる。
【0036】
前記ステージ110は、被作業物(P)が安着して固定されるところである。したがって、前記ステージ110は、前記被作業物(P)を固定するための固定手段を備えている。例として、前記ステージ110は、真空吸着手段を備えており、その下面に安着される前記被作業物(P)を固定することができるが、必ずしも真空吸着手段に限らず、クランプなどの当業界において公知の多様な固定手段を備えることができる。
【0037】
前記ステージ移動機構120は、前記ステージ110を移動する役割をする。前記ステージ110は、前記被作業物(P)のローディング位置で前記被作業物(P)を固定し、その後、フィルムを付着する位置まで移動しなければならない。したがって、前記ステージ移動機構120は、前記ステージ110を左右方向(X軸方向)と上下方向(Z軸方向)に移動するように備えることができる。このようなステージ移動機構120は、モータによって駆動するシリンダー装置で行うことができるが、必ずしもそれに限定されるものではなく、当業界において公知の多様な移動機構からなることができる。
【0038】
前記チルト機構130は、前記ステージ110を傾斜(tilt)するように駆動する役割をする。フィルム(F)が付着されている前記被作業物(P)の表面がC字型またはS字型のような多様な形態に変更される場合、前記被作業物(P)が傾斜した状態で、前記被作業物(P)の表面にフィルム(F)を付着することが容易な場合がある。したがって、前記チルト機構130は、前記ステージ110を傾斜するように駆動することにより、前記ステージ110に固定される被作業物(P)が傾斜するようにする。
【0039】
このようなチルト機構130は、前記ステージ110と、前記ステージ移動機構120との間に設けられ得るが、これに対しては後述することにする。
【0040】
前記張力調節部200、300は、前記フィルム転写シート800の張力を一定に維持する役割をする。このような張力調節部200、300は、第1張力調節部200及び第2張力調節部300を含んでなる。
【0041】
前記第1張力調節部200は、前記フィルム付着部400の一側、例えば左側に配置され、前記フィルム転写シート800の一端を固定する。前記第2張力調節部300は、前記フィルム付着部400の他側、例えば、右側に配置され、前記フィルム転写シート800の他端を固定する。
【0042】
前記第1張力調節部200及び前記第2張力調節部300のそれぞれが、前記フィルム付着部400の一側と他側に配置されることにより、前記フィルム付着部400によって前記フィルム転写シート800上のフィルム(F)を被作業物(P)に付着する工程中に、前記フィルム付着部400の一側に位置する前記フィルム転写シート800の部分と、前記フィルム付着部400の他側に位置する前記フィルム転写シート800の部分との間の張力を一定に維持することができる。このように、本発明の一実施態様によれば、前記フィルム付着部400の両側に前記第1張力調節部200と前記第2張力調節部300が設置されることにより、前記フィルム付着部400が前記被作業物(P)にフィルム(F)を付着する過程で、前記フィルム転写シート800が被作業物(P)の曲面に円滑に対応することができる。
【0043】
前記第1張力調節部200は、第1張力維持装置210および第1張力維持装置移動機構220を含んでなる。
【0044】
前記第1張力維持装置210は、前記フィルム転写シート800の一端を固定している。前記第1張力維持装置210と、前記フィルム転写シート800の一端との間の固定方式は、当業界において公知の多様な方法で変更することができる。例として、前記フィルム転写シート800の一端に少なくとも一つのホールを形成し、前記第1張力維持装置210に前記少なくとも一つのホールに挿入される突起を形成することもでき、前記第1張力維持装置210が、前記フィルム転写シート800の一端を巻いている巻取りローラーを含んでなすこともできる。
【0045】
前記第1張力維持装置移動機構220は、前記第1張力維持装置210を移動する。詳細には、前記第1張力維持装置移動機構220は、前記第1張力維持装置210を左右方向(x軸方向)に移動する。前記第1張力維持装置移動機構220は、モータによって駆動するシリンダー装置でなすことができるが、必ずしもそれに限定されるものではなく、当業界において公知の多様な移動機構からなることができる。
【0046】
このように、第1張力維持装置移動機構220によって前記第1張力維持装置210が左右方向に移動することができ、それに応じて前記第1張力維持装置210と、前記フィルム付着部400の間に位置する前記フィルム転写シート800部分の張力が調整され得る。
【0047】
前記第2張力調節部300は、第2張力維持装置310及び第2張力維持装置移動機構320を含んでなる。
【0048】
前記第2張力維持装置310は、前記フィルム転写シート800の他端を固定している。前記第2張力維持装置310と、前記フィルム転写シート800の他端との間の固定方式は、前述した前記第1張力維持装置210と、前記フィルム転写シート800の一端との間の固定方式と同様に、当業界において公知の多様な方法に変更することができる。
【0049】
前記第2張力維持装置移動機構320は、前記第2張力維持装置310を左右方向(x軸方向)に移動する。前記第2張力維持装置移動機構320は、前記第1張力維持装置移動機構220と同様に、当業界において公知の多様な移動機構からなることができる。このように、前記第2張力維持装置移動機構320と、前記第1張力維持装置移動機構220は、別個に構成され、前記第2張力維持装置310と、前記第1張力維持装置210は、個別に駆動することができる。
【0050】
このように、第2張力維持装置移動機構320によって前記第2張力維持装置310が左右方向に移動することができ、それに応じて前記第2張力を維持装置310と、前記フィルム付着部400の間に位置する前記フィルム転写シート800部分の張力が調整され得る。
【0051】
前記フィルム付着部400は、前記フィルム転写シート800上に位置するフィルム(F)を被作業物(P)の表面に転写させて前記被作業物(P)の表面にフィルム(F)を付着する役割をする。このようなフィルム付着部400は、前記フィルム転写シート800を中心に前記被作業物(P)と対向する位置に配置される。図に示したように、前記被作業物(P)が、前記フィルム転写シート800の上部に配置された場合、前記フィルム付着部400は、前記フィルム転写シート800の下部に配置される。
【0052】
前記フィルム付着部400は、付着ローラー410、付着ローラー支持機構420、および付着ローラー移動機構430を含んでなる。
【0053】
前記付着ローラー410は、前記フィルム(F)の一端から他端まで対応する前記フィルム転写シート800の領域を移動しながら、前記フィルム転写シート800の下面を加圧して前記フィルム(F)を被作業物(P)の表面に付着する。したがって、前記付着ローラー410は、前記フィルム転写シート800の領域を移動するために、左右方向(x軸方向)に移動するように設けられる。また、前記付着ローラー410は、前記フィルム転写シート800上のフィルム(F)が被作業物(P)の表面と接することができるように、前記フィルム転写シート800の下面を上昇させ、そのために前記付着ローラー410は、上下方向(z軸方向)に移動するように設けられる。
【0054】
前記付着ローラー支持機構420は、前記付着ローラー410に連結され、前記付着ローラー410を支持する。
【0055】
前記付着ローラー移動機構430は、前記付着ローラー支持機構420と連結され、前記付着ローラー支持機構420を上下方向(z軸方向)および左右方向(x軸方向)に移動させ、それに応じて前記付着ローラー410が上下方向(z軸方向)および左右方向(x軸方向)に移動しながら、前記フィルム(F)の付着工程を行うことができるようになる。
【0056】
一方、前記付着ローラー410が、前記フィルム転写シート800の下面を加圧したときに、その加圧力が大きすぎる場合、前記被作業物(P)の表面が損傷する可能性がある。したがって、前記被作業物(P)の表面が損傷するのを防止するために、前記フィルム付着部400は、前記付着ローラー410の加圧力を調節するための圧力調節手段をさらに含むことができる。このような圧力調節手段については後述することにする。
【0057】
前記ガイド部500、600は、前記フィルム転写シート800をガイドする。特に、前記ガイド部500、600は、前記フィルム転写シート800の高さと同じ位置をガイドすることにより、前記フィルム(F)を付着する工程中に、前記フィルム転写シート800と前記被作業物(P)間に干渉が起こらないようにする。本明細書において2つの構成間の「干渉」とは、一の構成が他の構成と接触することで、前記一の構成の移動が、前記他の構成によって妨害を受ける場合をいう。
【0058】
前記フィルム(F)を付着する工程中に、前記フィルム転写シート800と前記被作業物(P)間に干渉が起こると、前記フィルム(F)が前記被作業物(P)の表面に精密に付着されないで、前記フィルム(F)にシワが生じたり、または、前記フィルム(F)と前記被作業物(P)間に気泡が発生し得る。しかし、本発明の一実施態様によれば、前記フィルム付着部400の両側に前記ガイド部500、600が設置されることにより、前記フィルム転写シート800と前記被作業物(P)間に干渉が起こらなくなり、前記フィルム(F)にシワが生じたり、または、前記フィルム(F)と前記被作業物(P)間に気泡が発生する問題を回避することができる。
【0059】
このようなガイド部500、600は、第1ガイド部500及び第2ガイド部600を含んでなる。
【0060】
前記第1ガイド部500は、前記第1張力調節部200に隣接して配置され、前記フィルム付着部400の一側、例えば左側に位置する前記フィルム転写シート800部分の位置をガイドする。このような第1ガイド部500は、フィルム貼付工程が開始される前に、前記第1張力調節部200と、前記フィルム付着部400の間に位置する。
【0061】
前記第2ガイド部600は、前記第2張力調節部300に隣接して配置され、前記フィルム付着部400の他側、例えば右側に位置する前記フィルム転写シート800部分の位置をガイドする。このような第2ガイド部600は、フィルム貼付工程が開始される前に、前記第2張力調節部300と、前記フィルム付着部400の間に位置する。
【0062】
前記第1ガイド部500は、第1下側ガイドローラー510、第1上側ガイドローラー520、第1ガイドローラー支持機構530、及び第1ガイドローラー移動機構540を含んでなる。
【0063】
前記第1下側ガイドローラー510は、前記フィルム転写シート800の下側に位置して、前記フィルム転写シート800の下面を加圧する。特に、前記第1下側ガイドローラー510が移動しながら前記第1下側ガイドローラー510と接する前記フィルム転写シート800の部分が上昇して、前記フィルム転写シート800と前記被作業物(P)間の干渉が防止され得るが、これについては後述するフィルム貼付工程を参照すると容易に理解できるだろう。
【0064】
前記第1上側ガイドローラー520は、前記フィルム転写シート800の上側に位置して、前記フィルム転写シート800の上面を加圧する。特に、前記第1上側ガイドローラー520が移動しながら前記第1上側ガイドローラー520と接する前記フィルム転写シート800の部分が下降して、前記フィルム転写シート800と前記被作業物(P)間の干渉が防止され得るが、これについては後述するフィルム貼付工程を参照すると容易に理解できるだろう。
【0065】
図に示したように、前記第1下側ガイドローラー510と、前記第1上側ガイドローラー520が、前記フィルム転写シート800を間に置いて互いに対向するように設置されて一緒に動くことができ、この場合には、それぞれを個別に駆動する場合に比べて装置構成を簡素にすることができる。ただし、必ずしもそれに限定されるものではなく、前記第1下側ガイドローラー510と、前記第1上側ガイドローラー520が互いに個別に動くように備えることもできる。
【0066】
前記第1ガイドローラー支持機構530は、前記第1下側ガイドローラー510と、前記第1上側ガイドローラー520に連結され、前記第1下側ガイドローラー510と、前記第1上側ガイドローラー520を支持する。一つの第1ガイドローラー支持機構530が、前記第1下側ガイドローラー510と、前記第1上側ガイドローラー520を一緒に支持することもできるが、一つの第1ガイドローラー支持機構530が前記第1下側ガイドローラー510を支持し、もう一つの第1ガイドローラー支持機構530が前記第1上側ガイドローラー520を支持することもできる。
【0067】
前記第1ガイドローラー移動機構540は、前記第1ガイドローラー支持機構530と連結されて、前記第1ガイドローラー支持機構530を上下方向(z軸方向)および左右方向(x軸方向)に移動させる。したがって、前記第1下側ガイドローラー510と、前記第1上側ガイドローラー520が上下方向(z軸方向)に移動しながら、前記フィルム転写シート800の高さが調節され得、また、前記第1下側ガイドローラー510と、前記第1上側ガイドローラー520が左右方向(x軸方向)に移動しながら、前記フィルム転写シート800の高さ調節位置が決定され得る。
【0068】
前記第1下側ガイドローラー510と、前記第1上側ガイドローラー520が、前記フィルム転写シート800を加圧したときに、その加圧力が大きすぎる場合、前記フィルム転写シート800の張力が大きく変化する可能性がある。したがって、これを防止するために、前記第1ガイド部500は、前記フィルム付着部400と同様に、圧力調節手段をさらに含むことができる。
【0069】
前記第2ガイド部600は、第2下側ガイドローラー610、第2上側ガイドローラー620、第2ガイドローラー支持機構630、及び第2ガイドローラー移動機構640を含んでなる。
【0070】
前記第2下側ガイドローラー610は、前記フィルム転写シート800の下側に位置して、前記フィルム転写シート800の下面を加圧する。前述した前記第1下側ガイドローラー510と同様に、前記第2下側ガイドローラー610が移動しながら前記第1下側ガイドローラー510と接する前記フィルム転写シート800の部分が上昇して、前記フィルム転写シート800と前記被作業物(P)間の干渉を防止することができる。
【0071】
前記第2上側ガイドローラー620は、前記フィルム転写シート800の上側に位置して、前記フィルム転写シート800の上面を加圧する。前述した前記第1上側ガイドローラー520と同様に、前記第2上側ガイドローラー620が移動しながら前記第1上側ガイドローラー520と接する前記フィルム転写シート800の部分が下降して前記フィルム転写シート800と前記被作業物(P)間の干渉を防止することができる。
【0072】
前記第2下側ガイドローラー610と前記第2上側ガイドローラー620は、前記フィルム転写シート800を間に置いて互いに対向するように設置されて一緒に動くことができ、前記第2下側ガイドローラー610と前記第2上側ガイドローラー620が互いに個別に動くように備えることもできる。
【0073】
前記第2ガイドローラー支持機構630は、前記第2下側ガイドローラー610と前記第2上側ガイドローラー620に連結され、前記第2下側ガイドローラー610と前記第2上側ガイドローラー620を支持する。前述した第1ガイドローラー支持機構530と同様に、一つの第2ガイドローラー支持機構630が、前記第2下側ガイドローラー610と前記第2上側ガイドローラー620を一緒に支持することができるが、一つの第2ガイドローラー支持機構630が前記第2下側ガイドローラー610を支持し、もう一つの第2ガイドローラー支持機構630が前記第2上側ガイドローラー620を支持することもできる。
【0074】
前記第2ガイドローラー移動機構640は、前記第2ガイドローラー支持機構630と連結されて前記第2ガイドローラー支持機構630を上下方向(z軸方向)および左右方向(x軸方向)に移動させ、それに応じて前記第2下側ガイドローラー610と前記第2上側ガイドローラー620が上下方向(z軸方向)および左右方向(x軸方向)に移動しながら、適切な位置で前記フィルム転写シート800の高さを調節することができる。
【0075】
前記第2下側ガイドローラー610と前記第2上側ガイドローラー620が、前記フィルム転写シート800を加圧したときに、その加圧力が大きすぎる場合、前記フィルム転写シート800の張力が大きく変化する可能性がある。したがって、これを防止するために、前記第2ガイド部600は、前記フィルム付着部400と同様に、圧力調節手段をさらに含むことができる。
【0076】
前記位置合わせ部700は、前記フィルム転写シート800上のフィルム(F)の位置と前記フィルム(F)が付着される被作業物(P)の位置を調整する役割をする。そのため、前記位置合わせ部700は、前記フィルム(F)の先端部を確認して、前記フィルム(F)の先端部と前記被作業物(P)の付着面の先端部とを位置合わせするための画像装置を含むことができている。
【0077】
前記フィルム転写シート800は、その一面、例として上面にフィルム(F)が一時的に付着されており、それにより、フィルム(F)を運搬するキャリア(Carrier)として機能する。前記フィルム転写シート800は、弾性シートからなり得る。
【0078】
図2は、本発明の一実施態様に係るチルト機構を示したもので、これは前述した図1によるフィルム貼付装置を側面から見た図である。図3a及び図3bは、本発明の一実施態様に係るチルト機構の動作を示した図である。
【0079】
図2に示したように、ステージ110とステージ移動機構120の間に設けられた本発明の一実施態様に係るチルト機構130は、第1連結部131、第2連結部132、回転軸133、および駆動部134を含んでなる。
【0080】
前記第1連結部131は、前記ステージ移動機構120に連結されている。特に、前記第1連結部131は、前記ステージ移動機構120の下面から下方向に延長されている。このような第1連結部131は、前記ステージ移動機構120の下面に複数個連結することができる。前記第1連結部131には、前記回転軸133が挿入されるように、横方向に貫通する貫通ホールが備えられている。
【0081】
前記第2連結部132は、前記ステージ110に連結されている。特に、前記第2連結部132は、前記ステージ110の上面から上方向に延長されている。このような第2連結部132は、前記ステージ110の上面に複数個連結することができる。前記第2連結部132には、前記回転軸133が挿入されるように、横方向に貫通する貫通ホールが備えられている。前記第2連結部132に備えられた貫通ホールは、前記第1連結部131に備えられた貫通ホールと一列に整列される。
【0082】
前記回転軸133は、前記第2連結部132に備えられた貫通ホールと前記第1連結部131に備えられた貫通ホールに挿入される。前記回転軸133が回転するとき、前記第1連結部131は、一緒に回転しないように設置されており、前記回転軸133が回転するとき、前記第2連結部132は、一緒に回転するように備えられている。したがって、前記第1連結部131は、前記回転軸133を支持する役割をして、前記第2連結部132は、前記回転軸133の回転を前記ステージ110に伝達する役割をする。
【0083】
前記駆動部134は、前記回転軸133と連結され、前記回転軸133を時計回りまたは反時計回りに回転させる。
【0084】
このような本発明の一実施態様に係るチルト機構によると、前記駆動部134によって前記回転軸133が時計回りまたは反時計回りに回転すると、前記回転軸133と一緒に前記第2連結部132が回転し、それによって、前記第2連結部132に連結された前記ステージ110が時計回りまたは反時計回りに傾斜するようになる。したがって、図3a及び図3bから分かるように、ステージ110の下に固定された被作業物(P)がそれぞれ時計回りおよび反時計回りに傾斜するようになる。
【0085】
図4は、本発明の一実施態様に係るフィルム貼付部400の概略的な斜視図である。
【0086】
図4から分かるように、本発明の一実施態様に係るフィルム貼付部400は、付着ローラー410、付着ローラー支持機構420、および付着ローラー移動機構430を含んでなる。
【0087】
前記付着ローラー410は、回転軸415に連結されていて、前記回転軸415は、前記付着ローラー支持機構420に設けられた貫通ホール内に挿入される。
【0088】
前記付着ローラー支持機構420には、前記貫通ホールが設けられていて、前記貫通ホールには多数のベアリング425が設けられている。したがって、前記貫通ホール内に挿入された前記回転軸415が、前記ベアリング425と接しながら回転することができ、それによって前記付着ローラー410が、前記付着ローラー支持機構420に回転可能に支持され得る。
【0089】
前記付着ローラー移動機構430は、上下方向(z軸方向)付着ローラー移動機構を含んでなる。
【0090】
前記上下方向付着ローラー移動機構は、前記付ローラー支持機構420の下面に連結されていて、前記付着ローラー支持機構420を上昇下降させ、それによって、前記付着ローラー410が上昇下降する。前記上下方向付着ローラー移動機構は、シリンダ装置と、前記シリンダ装置を駆動するモータを含んでなり得る。
【0091】
ここで、前記上下方向付着ローラー移動機構に含まれるシリンダ装置は、その内部にスプリングのような緩衝部材からなる圧力調節手段を備えることができる。それによって、前記上下方向付着ローラー移動機構の動作によって、前記付着ローラー410が上昇して前記フィルム転写シート(図1の図面符号800参照)の下面を加圧したときに、その加圧力が調整されて前記被作業物(P)の表面が損傷する問題を防止することができる。
【0092】
前記付着ローラー移動機構430は、左右方向(X軸方向)付着ローラー移動機構をさらに含んでなり得る。
【0093】
詳細には図示していませんが、前記左右方向付着ローラー移動機構は、前記上下方向付着ローラー移動機構の下に配置することができる。このような左右方向付着ローラー移動機構は、モータとLMガイドを含んでなり得る。ただし、必ずしもそれに限定されるものではなく、前記左右方向付着ローラー移動機構を、前記付着ローラー支持機構420の側面に連結することもできる。
【0094】
図5は、本発明の他の実施態様によるフィルム付着部400の概略的な斜視図であって、これは別個の圧力調節手段433が追加で備えたことを除いて、前述した図4によるフィルム付着部400と同一である。したがって、同一の構成に対しては、同一の符号を付与し、以下では、相違する構成に対してのみ説明する。
【0095】
図5から分かるように、前記圧力調節手段433は、付着ローラー移動機構430、特に、上下方向付着ローラー移動機構に連結されている。詳細には、前記圧力調節手段433は、前記付着ローラー支持機構420と、上下方向付着ローラー移動機構との間に備えられている。したがって、前記上下方向付着ローラー移動機構の動作によって、前記付着ローラー410が上昇して前記フィルム転写シート(図1の図面符号800参照)の下面を加圧したときに、前記圧力調節手段433によって加圧力が調整され、前記被作業物(P)の表面が損傷する問題を防止することができる。前記圧力調節手段433は、スプリングまたは流体を含む当業界において公知の多様な緩衝部材を含んでなり得る。
【0096】
詳細には図示していませんが、前述したガイド(Guide)部(図1の図面符号500、600)も図4及び図5によるフィルム付着部400と同様に構成することができる。
【0097】
図6a図6eは、本発明の一実施態様によるフィルム付着方法を示した工程図であるC字型の表面を備えた被作業物(P)の前記C字型の表面にフィルム(F)を付着する方法に関するものである。便宜上、前述したフィルム付着装置に対する実施態様では、第1張力維持装置210、第2張力維持装置310、付着ローラー410、第1下側ガイドローラー510、第2上側ガイドローラー620、およびフィルム転写シート800のみを示した。
【0098】
まず、図6aから分かるように、被作業物(P)の下に第1張力維持装置210、第2張力維持装置310、付着ローラー410、第1下側ガイドローラー510、第2上側ガイドローラー620、およびフィルム転写シート800を位置させる。
【0099】
ここで、前記フィルム転写シート800の一端と他端は、それぞれ、前記第1張力維持装置210と前記第2張力維持装置310に固定されている。また、前記付着ローラー410は、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)の一端に対応する位置にある。ここで、前述した位置合わせ(Align)部700を用いて前記フィルム転写シート800上のフィルム(F)の位置を位置合わせすることができる。そして、前記第1下側ガイドローラー510は、前記第1張力維持装置210と前記付着ローラー410の間に位置していて、前記第2上側ガイドローラー620は、前記第2張力維持装置310と前記付着ローラー410の間に位置している。
【0100】
次に、図6bから分かるように、前記付着ローラー410を上昇させて前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)の一端を前記被作業物(P)の表面に付着させる。
【0101】
ここで、前記付着ローラー410と前記第2張力維持装置310の間に位置する前記フィルム転写シート800の第1部分800aと前記被作業物(P)間の干渉を防止するために、前記第2上側ガイドローラー620が前記第2張力を維持装置310から遠ざかる方向、詳細には左側方向に移動する。
【0102】
次に、図6cから分かるように、前記付着ローラー410を右側に移動させながら、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)を前記被作業物(P)のC字型表面に付着させる。
【0103】
ここで、前記フィルム転写シート800の第1部分800aと前記被作業物(P)間の干渉を防止するために、前記第2上側ガイドローラー620が前記第2張力を維持装置310から遠ざかる方向、詳細には左側方向に、さらに移動する。特に、前記の干渉を防止するために、前記第2上側ガイドローラー620が、前記付着ローラー410よりも左側に移動することができる。
【0104】
次に、図6dから分かるように、前記付着ローラー410を右側に、さらに移動させながら、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)を前記被作業物(P)のC字型表面に付着させる。
【0105】
ここで、前記フィルム転写シート800の第1部分800aと前記被作業物(P)間の干渉を防止するために、前記第2上側ガイドローラー620が上側方向に移動する。
【0106】
このように、前記第2上側ガイドローラー620が上側方向に移動した場合、前記フィルム転写シート800の第1部分800aの張力が増加する可能性があるため、前記第2張力維持装置310を、前記第2上側ガイドローラー620と近づく方向、詳細には左側方向に移動させる。
【0107】
また、前記第2上側ガイドローラー620が上側方向に移動する場合、前記付着ローラー410と、前記第1張力維持装置210の間に位置する前記フィルム転写シート800の第2部分800bと、前記フィルム転写シート800の第1部分800a間の干渉が発生し得る。したがって、前記フィルム転写シート800の第2部分800bと、前記フィルム転写シート800の第1部分800a間の干渉を防止するために、前記第1下側ガイドローラー510を上側方向に移動させる。
【0108】
次に、図6eから分かるように、前記付着ローラー410を左側に移動させながら、前記フィルム転写シート800の上面に残っているフィルム(F)を前記被作業物(P)のC字型表面に付着させて前記フィルム(F)の付着を完成する。
【0109】
ここで、前記付着ローラー410が左側に移動した場合、前記フィルム転写シート800の第2部分800bの張力が減少し得るため、前記第1張力維持装置210を前記第1下側ガイドローラー510と遠ざかる方向、詳細には左側方向に移動させる。また、ここで、前記フィルム(F)の付着工程を容易にするために、前記第2上側ガイドローラー620が上側方向に移動することができる。
【0110】
以上のように、本発明の一実施態様によれば、前記付着ローラー410は、上側方向、右側方向、および左側方向に移動しながら、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)を前記被作業物(P)のC字型表面に付着させる。ここで、前記第1下側ガイドローラー510は、適切な時点で上側方向に移動して前記第2上側ガイドローラー620は、適切な時点で左側方向および上側方向に移動しながら、前述した干渉を防止する。また、前記第1張力維持装置210と前記第2張力維持装置310は、適切な時点で左側方向に移動することにより、前記フィルム転写シート800の張力を維持させる。
【0111】
一方、図示していませんが、図6b図6eのいずれかの工程時点で、前述したチルト(tilt)機構130を用いて、前記被作業物(P)を傾けた状態で、工程の進行を行うことができる。
【0112】
図7a図7fは、本発明の他の実施態様によるフィルム貼付方法を示す工程図であるS字型表面を備えた被作業物(P)の前記S字型の表面にフィルム(F)を付着する方法に関するものである。便宜上、前述したフィルム貼付装置の実施態様では、第1張力維持装置210、第2張力維持装置310、付着ローラー410、第1上側ガイドローラー520、第2上側ガイドローラー620、およびフィルム転写シート800のみを示した。
【0113】
まず、図7aから分かるように、被作業物(P)の下に第1張力維持装置210、第2張力維持装置310、付着ローラー410、第1上側ガイドローラー520 、第2上側ガイドローラー620、およびフィルム転写シート800を位置させる。
【0114】
ここで、前記フィルム転写シート800の一端と他端は、それぞれ、前記第1張力維持装置210と前記第2張力維持装置310に固定されている。また、前記付着ローラー410は、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)の一端に対応する位置にある。ここで、前述した位置合わせ部700を用いて前記フィルム転写シート800上のフィルム(F)の位置を位置合わせすることができる。そして、前記第1上側ガイドローラー520は、前記第1張力維持装置210と前記付着ローラー410との間に位置して、前記第2上側ガイドローラー620は、前記第2張力維持装置310と前記付着ローラー410との間に位置する。
【0115】
次に、図7bから分かるように、前記付着ローラー410を上昇させて前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)の一端を前記被作業物(P)の表面に付着させる。
【0116】
この際、前記付着ローラー410と前記第2張力維持装置310との間に位置する前記フィルム転写シート800の第1部分800aと前記被作業物(P)間の干渉を防止するために前記第2上側ガイドローラー620が、前記第2張力を維持装置310から遠ざかる方向、詳細には左側方向に移動する。
【0117】
また、ここで、前記第1上側ガイドローラー520と前記第2上側ガイドローラー620の加圧による前記フィルム転写シート800の張力増加を減らすために、前記第1張力維持装置210を前記第1上側ガイドローラー520に近づく方向、詳細には右側方向に移動し、前記第2張力維持装置310を前記第2上側ガイドローラー620に近づく方向、詳細には左側方向に移動することができる。
【0118】
次に、図7cから分かるように、前記付着ローラー410を右側に移動させながら、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)を前記被作業物(P)のS字型表面に付着させる。
【0119】
次に、図7dから分かるように、前記付着ローラー410を右側に、さらに移動させながら、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)を前記被作業物(P)のS字型表面に付着させる。
【0120】
この際、前記付着ローラー410と前記第2上側ガイドローラー620との間の干渉を防止するために、前記第2上側ガイドローラー620を右側方向に一緒に移動させる。また、この場合、前記フィルム転写シート800の張力を維持するために、前記第2張力維持装置310を前記第2上側ガイドローラー620から遠ざかる方向、詳細には右側方向に移動する。
【0121】
次に、図7eから分かるように、前記付着ローラー410を右側に、さらに移動させながら、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)を前記被作業物(P)のS字型表面に付着させる。
【0122】
この際、前記付着ローラー410と前記第2上側ガイドローラー620との間の干渉を防止するために、前記第2上側ガイドローラー620が右側方向に一緒に移動する。
【0123】
次に、図7fから分かるように、前記付着ローラー410を右上側に移動させながら、前記フィルム転写シート800の上面に残っているフィルム(F)を前記被作業物(P)のS字型表面に付着させて前記フィルム(F)の付着を完成する。
【0124】
この際、前記付着ローラー410と前記第2張力維持装置310との間に位置する前記フィルム転写シート800の第1部分800aと前記被作業物(P)間の干渉を防止するために前記第1上側ガイドローラー520が前記第1張力維持装置210から遠ざかる方向、詳細には右側方向に移動する。
【0125】
以上のように、本発明の他の実施態様によれば、前記付着ローラー410は、上側方向と右側方向に移動しながら、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)を前記被作業物(P)のS字型表面に付着する。ここで、前記第1上側ガイドローラー520は、適切な時点で右側方向に移動し、前記第2上側ガイドローラー620は、適切な時点で左側方向および右側方向に移動しながら、前述した干渉を防止する。また、前記第1張力維持装置210と前記第2張力維持装置310は、適切な時点で左側方向または右側方向に移動することにより、前記フィルム転写シート800の張力を維持させる。
【0126】
一方、図示していませんが、図7b図7fのいずれかの工程の時点で、前述したチルト(tilt)機構130を用いて、前記被作業物(P)を傾けた状態で、工程の進行を行うことができる。
【0127】
以上の図6a図6eおよび図7a図7fから分かるように、付着ローラー410が左側から右側に移動しながらフィルム(F)を付着する場合において、付着ローラー410の左側には、第1下側ガイドローラー510が必要になることもあり(図6a図6e)、第1上側ガイドローラー520が必要になる場合があり(図7a図7f)、付着ローラー410の右側には、第2上側ガイドローラー620だけが必要な場合もある。
【0128】
ただし、前記付着ローラー410が右から左に移動しながらフィルム(F)を付着するためには、前記付着ローラー410の右側には、第2下側ガイドローラー610が必要な場合もあり、第2上側ガイドローラー620が必要になることがあり、付着ローラー410の左側には、第1上側ガイドローラー520だけが必要な場合がある。
【0129】
したがって、前記付着ローラー410が左側から右側に移動する場合と右から左に移動する場合の両方に適用されるために、前述した図1のように、第1ガイド部500が、第1下側ガイドローラー510と、第1上側ガイドローラー520を一緒に含んでなり、第2ガイド部600が第2下側ガイドローラー610と第2上側ガイドローラー620を一緒に含むことが好ましい
【0130】
ただし、前記被作業物(P)の曲面形状に応じて、干渉が起こる様子も多様に変更され得、したがって、前記第1ガイド部500と前記第2ガイド部600の構成も多様に変更され得る。例えば、前記第1ガイド部500は、前記第1下側ガイドローラー510と、前記第1上側ガイドローラー520の中からいずれか一つだけ備えることもでき、両者をすべて備えることもできる。また、前記第2ガイド部600は、前記第2下側ガイドローラー610と前記第2上側ガイドローラー620の中からいずれか一つだけ備えることもでき、両者をすべて備えることもできる。
【0131】
図8a図8eは、本発明の他の実施態様によるフィルム貼付方法を示す工程図であって、これは図1によるフィルム貼付装置を用いて前述した図6a図6eと同じC字型の表面を備えた被作業物(P)にフィルム(F)を付着する方法に関するものである。便宜上、前述したフィルム貼付装置の実施態様では、第1張力維持装置210、第2張力維持装置310、付着ローラー410、第1下側/上側ガイドローラー510、520、第2下側/上側ガイドローラー610、620、およびフィルム転写シート800のみを示した。
【0132】
まず、図8aから分かるように、被作業物(P)の下に第1張力維持装置210、第2張力維持装置310、付着ローラー410、第1下側/上側ガイドローラー510、520、第2下側/上側ガイドローラー610、620、およびフィルム転写シート800を位置させる。
【0133】
ここで、前記フィルム転写シート800の一端と他端は、それぞれ、前記第1張力維持装置210と前記第2張力維持装置310に固定されている。また、前記付着ローラー410は、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)の一端に対応する位置にある。ここで、前述した位置合わせ部700を用いて前記フィルム転写シート800上のフィルム(F)の位置を位置合わせすることができる。そして、前記第1下側/上側ガイドローラー510、520は、前記第1張力維持装置210と前記付着ローラー410との間に位置しており、前記第2下側/上側ガイドローラー610、620前記第2張力を維持装置310と前記付着ローラー410との間に位置している。
【0134】
次に、図8bから分かるように、前記付着ローラー410を上昇させて前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)の一端を前記被作業物(P)の表面に付着させる。
【0135】
この際、前記付着ローラー410と前記第2張力維持装置310との間に位置する前記フィルム転写シート800の第1部分800aと前記被作業物(P)間の干渉を防止するために前記第2下側/上側ガイドローラー610、620が前記第2張力を維持装置310から遠ざかる方向、詳細には左側方向に移動する。
【0136】
また、前記付着ローラー410が上昇するにつれて、前記付着ローラー410と、前記第1張力維持装置210との間に位置する前記フィルム転写シート800の第2部分800bの張力が増加することを防止するために、前記第1下側/上側ガイドローラー510、520が、前記付着ローラー410と一緒に上昇する。
【0137】
次に、図8cから分かるように、前記付着ローラー410を右側に移動させながら、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)を前記被作業物(P)のC字型表面に付着させる。
【0138】
ここで、前記フィルム転写シート800の第1部分800aと前記被作業物(P)間の干渉を防止するために、前記第2下側/上側ガイドローラー610、620が前記第2張力を維持装置310から遠ざかる方向、詳細には左側方向に、さらに移動する。特に、前記の干渉を防止するために、前記第2下側/上側ガイドローラー610、620が、前記付着ローラー410よりもさらに左側に移動することができる。
【0139】
次に、図8dから分かるように、前記付着ローラー410を右側に、さらに移動させながら、前記フィルム転写シート800の上面に備えられたフィルム(F)を前記被作業物(P)のC字型表面に付着させる。
【0140】
ここで、前記フィルム転写シート800の第1部分800aと前記被作業物(P)間の干渉を防止するために、前記第2下側/上側ガイドローラー610、620が上側方向に移動する。
【0141】
このように、前記第2下側/上側ガイドローラー610、620が上側方向に移動した場合、前記フィルム転写シート800の第1部分800aの張力が増加する可能性があるため、前記第2張力を維持装置310が前記第2下側/上側ガイドローラー610、620と近づく方向、詳細には左側方向に移動する。
【0142】
また、前記第2下側/上側ガイドローラー610、620が上側方向に移動する場合、前記付着ローラー410と、前記第1張力維持装置210との間に位置する前記フィルム転写シート800の第2部分800bと、前記フィルム転写シート800の第1部分800aとの間に干渉が発生し得る。したがって、前記フィルム転写シート800の第2部分800bと、前記フィルム転写シート800の第1部分800aとの間に干渉を防止するために、前記第1下側/上側ガイドローラー510、520を上側方向に移動させる。
【0143】
次に、図8eから分かるように、前記付着ローラー410を左に移動させながら、前記フィルム転写シート800の上面に残っているフィルム(F)を前記被作業物(P)のC字型表面に付着させて前記フィルム(F)の付着を完成する。
【0144】
この際、前記付着ローラー410が左側に移動した場合、前記フィルム転写シート800の第2部分800bの張力が減少する可能性があるため、前記第1張力維持装置210を前記第1下側/上側ガイドローラー510、520と遠ざかる方向、詳細には左側方向に移動させる。
【0145】
前述した実施態様と同様に、図8b図8eのいずれかの工程の時点で、前述したチルト(tilt)機構130を用いて、前記被作業物(P)を傾けた状態で、工程の進行を行うことができる。
【0146】
以上、添付された図面を参照して、本発明の実施態様をより詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこれらの実施態様に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施することができる。したがって、本発明の開示された実施態様は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、これらの実施態様により、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。したがって、以上で記述した実施態様は、すべての面で例示的なものであり限定的ではないと理解しなければならない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されなければならず、その同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0147】
100:支持部
200、300:第1、第2張力調節部
400:フィルム付着部
500、600:第1、第2ガイド部
700:位置合わせ部
800:フィルム転写シート
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E