【実施例】
【0013】
<全体構成>
図1はワインセラーの構造の一例を示す図であり、詳細には、
図1−1は、本実施例のワインセラーの正面図およびその断面図であり、
図1−2は、本実施例のワインセラーの側面図およびその断面図である。
【0014】
図1−1および
図1−2において、1はワインセラー(本体)であり、このワインセラー1には、上下個別に温度管理が可能な上保存室2aと下保存室2bが設けられている。各保存室は固定の中仕切りプレート3により独立し、たとえば、それぞれ0℃〜20℃の範囲内で1℃単位の温度設定が可能である。本実施例では、一例として、それぞれ12本のワインボトルの収納を可能とし、上下の有効内容量の合計が100Lクラス(小型)のワインセラーを想定する。上下2室の構成とすることにより、より高精度な温度管理が可能となり、たとえば、一方を短期保存用(7〜8℃程度)、もう一方を長期保存用(14℃程度)、等のように、目的に応じて上下2室を使い分けることが可能となる。
【0015】
また、ワインセラー1には、たとえば、断熱性とインテリア性に優れた3層構造のフルフラットガラスが全面に採用されたガラス扉4が取り付けられている。また、ガラス扉4の上部部分には、タッチ式の操作パネル5が配置され、主電源やライト(各保存室のLED照明)のON/OFF,保存室内の温度調整等の操作ができ、マニュアル操作で保存室内の環境を最適な状態に保つことが可能である。
【0016】
また、ワインセラー1は、たとえば、太いワインボトル(シャンパーニュ径)をスムーズに出し入れできるような高さで棚ピッチが設定されており、上保存室2aには、寝かせた状態で3本のワインボトルを収納可能な棚が縦に4段構成で設けられ、計12本のワインボトルの収納が可能である。また、下保存室2bには、たとえば、後述する冷却サイクルに必要なコンプレッサー等が収納された収納庫6の段差を利用して、1番下の棚にワインボトル3本を斜めに配置することができ、さらに、寝かせた状態で3本のワインボトルを収納可能な棚が縦に3段構成で設けられ、計12本のワインボトルの収納が可能である。なお、各保存室の棚を仕切る棚板7は、スライドすることにより自由に取り外しおよび取り付けが可能な構成である。
【0017】
また、
図1−2に示すように、下保存室2bの奥には、保存室内に階段状の段差が得られるように収納庫6が設けられており、この収納庫6には、後述する冷却サイクルにおいて使用されるコンプレッサーやキャピラリーチューブ等の機器が収納されている。また、各保存室の奥には、奥パネル9により各保存室と仕切られた空間である収納庫8が設けられており、この収納庫8には、たとえば、後述する冷却サイクルにおいて使用されるアキュムレータや冷却器等が収納され、さらに、加温ヒーター,LED等の照明,空気循環用のファンおよび霜取り温度センサー等も収納されている。
【0018】
なお、上記では、上下個別に温度管理が可能な上保存室2aと下保存室2bが設けられた、上下2段構成のワインセラー1について記載したが、本実施例のワインセラーは、これに限らず、たとえば、
図2(
図2−1,
図2−2)に示すような保存室が1つのタイプのワインセラーであってもよく、また、図示はしていないが3つ以上の保存室を有するものであってもよい。
図2はワインセラーの構造の一例を示す図であり、詳細には、
図2−1は、保存室が1つのタイプのワインセラーの正面図およびその断面図であり、
図2−2は、保存室が1つのタイプのワインセラーの側面図およびその断面図である。保存室が1つのタイプのワインセラー1は、上下2段構成のワインセラーから上保存室2aの機能を除いたものであり、下保存室2bの機能を備えた保存室2のみで構成されたものとなる。
【0019】
<詳細構成>
つづいて、ワインセラー1の構成をより詳細に説明する。なお、ここでは、一例として、
図1に示す上下2段構成のワインセラー1を用いてその構成および動作を詳細に記載するが、本実施例のワインセラーはこれに限らず、たとえば、
図2に示すワインセラー1等、保存室単位に個別に温度調整が可能なすべてのワインセラーに適用可能である。
【0020】
まず、上記
図1のように構成されるワインセラー1の電気回路構成およびその制御について説明する。
図3−1は、ワインセラー1の電気系統図の一例を示す図である。
【0021】
図3−1に示すとおり、ワインセラー1においては、制御回路11が、AC100Vを入力とし、ワインセラー1内の電子機器を制御する。詳細には、上保存室2a,下保存室2b用にそれぞれ設けられたLED21a,21b、室内温度センサー22a,22b、霜取り温度センサー24a,24b、加温ヒーター25a,25b、ファン26a,26bを制御する。また、制御回路11は、冷却サイクルで使用されるコンプレッサー31と電磁弁(三方弁)32を、上保存室2aおよび下保存室2bに共通の構成として制御する。なお、
図2に示すような保存室が1つのタイプのワインセラー1の電気系統図を、一例として、
図3−2に示す。このワインセラー1は、制御回路11が、AC100Vを入力とし、保存室2用に設けられたLED21,室内温度センサー22,霜取り温度センサー24,加温ヒーター25,ファン26,コンプレッサー31,電磁弁(三方弁)32を制御する。
【0022】
さらに、制御回路11は、ガラス扉4に設けられた操作パネル5から得られる操作情報に基づいて、主電源やライト(各保存室のLED照明)のON/OFF制御や、保存室の温度調整を行う。
図4−1は、タッチ式の操作パネル5の一例を示す図である。本実施例では、上保存室2aと下保存室2bが独立しているので、各保存室の温度を個別に設定可能である(
図4−1のUpper,Lowerに相当)。なお、
図4−2は、保存室が1つのタイプのワインセラーにおけるタッチ式の操作パネル5の一例を示す図である。
【0023】
上記各種電子機器を制御する本実施例の制御回路11は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)およびFPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成される制御部、ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)等の各種メモリ、および図示の各種電子機器と信号の送受信を行うインタフェース部、等から構成されている。
【0024】
また、
図3−1において、LED21aは上保存室2a用の照明であり、LED21bは下保存室2b用の照明であり、それぞれ、操作パネル5のON/OFF操作に連動して、制御回路11によりON/OFFが制御される。
【0025】
室内温度センサー22aは、たとえば、上保存室2a内の所定位置に設置され周辺温度を検知するためのセンサーであり、室内温度センサー22bは、下保存室2b内の所定位置に設置され周辺温度を検知するためのセンサーである。室内温度センサー22a,22bは、それぞれ、割り当てられた保存室内の温度を制御回路11に通知する。この通知を受けた制御回路11は、保存室毎に、操作パネル5の操作により設定された温度(上記0℃〜20℃に相当)と室内温度センサー(22a,22b)から通知された温度とを比較し、各保存室の設定温度が保持されるように冷却および加温に関する制御を行う。すなわち、操作パネル5に表示される現在温度(
図4−1および
図4−2参照)は、各保存室内の温度に相当する。
【0026】
霜取り温度センサー24aは上保存室2a用の冷却器近傍に配置され、霜取り温度センサー24bは下保存室2b用の冷却器近傍に配置される。たとえば、制御回路11の制御により、定期的に霜取り制御動作を開始(コンプレッサー31OFF)し、その後、霜取り制御動作を終了(コンプレッサー31ON)する場合において、各霜取り温度センサー24a,24bは、それぞれ近傍の冷却器(エバポレーター)の周辺温度を測定する。そして、その測定結果を制御回路11がチェックする。制御回路11は、その測定結果に基づいて加温ヒーター(後述する加温ヒーター25a,25b)のON/OFF制御を行うことにより、上記霜取り制御動作において冷却器に付着した霜を溶かすことができる。
【0027】
加温ヒーター25aは、たとえば、上保存室2a用の冷却器に一体化して設置され、加温ヒーター25bは、たとえば、下保存室2b用の冷却器に一体化して設置され、これらのヒーターは、制御回路11の制御により、上記霜取り制御動作時(コンプレッサー31OFF時)および通常動作時(コンプレッサー31ON時)において、周辺温度を上昇させる機能を有する。また、ファン26aは、たとえば、上保存室2aの上部に設置され、ファン26bは、たとえば、下保存室2bの上部に設置され、制御回路11の制御により、割り当てられた保存室内の空気を循環させる。たとえば、上記加温ヒーター25aとファン26aが上保存室2aにおいて連動し、加温ヒーター25aにより暖められた空気を循環させることにより、上保存室2a内の温度を設定温度まで上昇させることができる。下保存室2bにおいても上記と同様の制御が可能である。また、真冬の部屋等、外気温が特に低い場合には、ワインセラー1の各保存室内の温度が設定温度よりも大幅に低くなる場合が想定されるが、このような場合でも加温ヒーター25a,25bによって適切な温度管理が可能となる。
【0028】
また、
図3−1において、制御回路11は、コンプレッサー31および電磁弁32を電気的に制御し、ワインセラー1の冷却サイクルを保存室毎に個別に制御する。
図5−1は、ワインセラー1の冷却サイクルの一例を示す図であり、より詳細には、2つの冷却器36a,36bを上下2つの保存室に1つずつ割り当て、制御回路11が、上保存室2aの冷却サイクルおよび下保存室2bの冷却サイクルを個別に制御する。
【0029】
コンプレッサー(圧縮器)31は、気体冷媒を圧縮して高温高圧のガス冷媒を生成し出力する。コンプレッサー31から送られてきた高温高圧のガス冷媒は、コンデンサー(凝縮器)33で放熱しながら、常温高圧の液体冷媒に変化し、さらに、常温高圧の液体冷媒は、アキュムレータ34にて水分等の異物が取り除かれる。ここで、たとえば、上保存室2a内の温度を下げるように制御を行う場合、制御回路11は、アキュムレータ34にて水分等の異物が取り除かれた液体冷媒がキャピラリーチューブ35aに送られるように電磁弁32を制御する。電磁弁32を介して送られてくる液体冷媒は、管径の細いキャピラリーチューブ35aを通過することによって、蒸発(気化)しやすいように圧力が下げられる。その後、低温低圧となった液体冷媒は、冷却器36aに送られ、ここで、周辺の空気から熱を奪って蒸発(気化)し、最終的に、冷却器36aにおいて気体となった冷媒がコンプレッサー31に戻る。このようなサイクルが繰り返し実行されることによって、冷却器36aの周囲が冷却される。
【0030】
一方、下保存室2b内の温度を下げるように制御を行う場合、制御回路11は、アキュムレータ34にて水分等の異物が取り除かれた液体冷媒がキャピラリーチューブ35bに送られるように電磁弁32を制御する。電磁弁32を介して送られてくる液体冷媒は、管径の細いキャピラリーチューブ35bを通過することによって、蒸発(気化)しやすいように圧力が下げられる。その後、低温低圧となった液体冷媒は、冷却器36bに送られ、ここで、周辺の空気から熱を奪って蒸発(気化)し、最終的に、冷却器36bにおいて気体となった冷媒がコンプレッサー31に戻る。このようなサイクルが繰り返し実行されることによって、冷却器36bの周囲が冷却される。
【0031】
そして、各保存室において上記冷却サイクルに使用される機器とファン26a,26bが連動して、冷却器36a,36bにより冷やされた空気を循環させることにより、すなわち、その冷気が各保存室内に送り込まれることによって、各保存室内の温度を設定温度まで下げることができる。
【0032】
なお、上記冷却サイクルにおいては、説明の便宜上、制御回路11が電磁弁32を交互に操作することとしたが、これに限らず、上保存室2aの冷却サイクルと下保存室2bの冷却サイクル(2系統の冷却サイクル)が同時に行われるように電磁弁32を調整することとしてもよい。また、ワインセラー1では、一例として上下2段構成の保存室を有することから、電磁弁32を制御することで2系統の冷却サイクルを切り替える構成としたが、たとえば、保存室が1つのタイプのワインセラー1(
図2参照)については、冷却サイクルが1系統(たとえば、コンプレッサー31,コンデンサー33,アキュムレータ34,キャピラリーチューブ35,冷却器36からなる冷却サイクル)となり切り替えの必要がないため、電磁弁32が不要となる。
図5−2は、保存室が1つのタイプのワインセラー1の冷却サイクルの一例を示す図である。
【0033】
図6−1は、保存室内の空気の循環の一例を示す図であり、具体的には、上記冷却サイクルにより冷やされた空気および加温ヒーターにより暖められた空気の循環の様子が示されている。また、
図6−2は、本実施例のワインセラーにおける保存室内の空気の循環を示す模式図である。
図6−1および
図6−2において、41aは、上記加温ヒーター25aと冷却器36aが一体化されて配置された上保存室2a用のフィン型冷却器であり、41bは、上記加温ヒーター25bと冷却器36bが一体化されて配置された下保存室2b用のフィン型冷却器であり、それぞれ奥パネル9裏の収納庫8内に配置されている。本実施例では、制御回路11がファン26a,26bによる吸い込みおよび吐き出しを制御することにより、保存室内の空気を循環させる。具体的には、図示の矢印に示すように、各保存室下部に設けられた吸込用通風口を介して収納庫8に保存室内の空気が取り込まれ、上記フィン型冷却器41a,41bで暖められた空気または冷やされた空気が、奥パネル9上部にスリット状に設けられた吐出用通風口を介して各保存室内に放出される。これにより、保存室毎に、操作パネル5により設定された温度への温度制御が可能となる。
【0034】
また、本実施例においては、ファン26a,26bを、たとえば、取り込んだ空気を10度前後斜め上に向けて放出することができるように傾けて設置する(
図6−1,
図6−2参照)。これにより、吐出用通風口から斜め上に向かって放出された空気が保存室内上面にあたって反射し保存室内前面まで到達することになり、ワインボトル収納時においても、ワインボトルにより風が遮られることなく、保存室内の空気を効率よく循環させることができるため、たとえば、0℃〜20℃の範囲内で、さらにはそれ以上の温度範囲において、1℃単位の温度設定が可能となる。また、上記のように保存室内の空気を効率よく循環させることにより0℃前後の低温設定も可能となり、さらには、幅の広い設定温度(0℃〜20℃等)にも対応可能であるため、ワインに限らず、たとえば、日本酒,焼酎,ウィスキー等の長期,短期の貯蔵や、ビール,その他の各種飲料の保存用としても最適である。
【0035】
なお、
図6−1に示すように、ワインセラー1には、本体背面(収納庫8の背面)に、それぞれ複数の外気交換穴42が設けられている。これにより、収納庫8および奥パネル9を介して、外気に含まれる水分を上保存室2a内および下保存室2b内に取り入れることができ、また、余分な水分を保存室外に排出することができるため、各保存室内の湿度を最適な状態に保つことが可能となる。また、本実施例においては、ファン26a,26bを傾けて設置することとしたが、この傾斜角度についてはこれに限るものではなく、ワインボトルにより風が遮られないように適宜角度を変えて設置可能である。
【0036】
<温度制御方法>
つづいて、本実施例のワインセラーにおける保存室内の温度制御方法について説明する。ここでは、一例として、
図2に示すワインセラーを用いて保存室内の温度制御方法を説明する。
【0037】
なお、本実施例の温度制御方法は、
図2に示すワインセラー1の他、たとえば、
図1に示すワインセラー1等のように、保存室単位に個別に温度調整が可能なすべてのワインセラーに適用可能である。すなわち、保存室が複数存在するワインセラーについては、保存室毎に、下記の温度制御方法を実行することになる。また、ワインセラー1においては、保存室内の温度制御方法を実現するための前提として、以下の操作を可能とする。たとえば、操作パネル5の現在温度表示部分左側の上方向ボタンを3秒間長押しすることにより温度設定制御が発動し、その後、上下方向ボタンの操作で保存室の設定温度(たとえば、0℃〜20℃)を変更することが可能となる。ここで変更された設定温度は、随時、制御回路11内のメモリに上書きされる。また、本実施例では、特定のボタンを3秒間長押しすることで設定温度を変更可能な構成としたが、設定温度の変更方法についてはこれに限らず、どのような方法であってもよい。
【0038】
以下、保存室内の温度制御方法をフローチャートに従い詳細に説明する。
図7は、保存室内の温度制御方法を示すフローチャートであり、詳細には、
図7−1は、本実施例の温度制御方法を実現するための機能である冷却機能を示すフローチャートであり、
図7−2は、本実施例の温度制御方法を実現するための機能である加温機能を示すフローチャートである。なお、ワインセラー1においては、保存室の設定温度Xの初期値が、たとえば、14℃に設定されているものとし、その値が制御回路11内のメモリに予め記憶されているものとする。
【0039】
<冷却機能>
制御回路11は、操作パネル5から送られてくるON信号の受信待ち状態において(ステップS1,No)、主電源ON/OFFボタンが押され、ON信号を受信した場合に(ステップS1,Yes)、ワインセラー1を立ち上げ、制御を開始する。
【0040】
主電源ONの直後の動作において、制御回路11は、まず、メモリから保存室の設定温度Xの初期値を読み出し(ステップS2)、さらに、室内温度センサー22により測定された保存室内の温度Aを確認する(ステップS3)。そして、制御回路11は、温度Aが(X+1)℃以上かどうか、すなわち、「A≧X+1」であるかどうかを確認し、たとえば、「A≧X+1」の場合には(ステップS4,Yes、ステップS5,Yes)、保存室内の温度を下げるため、コンプレッサー31およびファン26を起動し、冷却サイクルを開始する(ステップS6)。その後、制御回路11は、温度Aが(X+1)℃を下回るまで上記ステップS1〜ステップS5,No,ステップS10,No(主電源ON状態)の処理を繰り返し実行して冷却サイクルを継続し、さらには、温度Aが(X−1)℃以下になるまで、すなわち、温度Aが「X+1>A>X−1」の間も、上記ステップS1〜ステップS4,No、ステップS7,No、ステップS10,Noの処理を繰り返し実行して冷却サイクルを継続する。その後、冷却サイクル継続中に温度Aが(X−1)℃以下になった場合、すなわち、「A≦X−1」になった場合(ステップS4,No、ステップS7,Yes、ステップS8,Yes)、制御回路11は、コンプレッサー31およびファン26の動作を終了させ(ステップS9)、冷却サイクルを終了する。
【0041】
一方、主電源ONの直後の動作において、上記ステップS2およびステップS3の処理を実行後、たとえば、温度Aが(X+1)℃以上かどうかを確認し(ステップS4)、温度Aが「X+1>A>X−1」の場合(ステップS4,No、ステップS7,No)、制御回路11は、現状の温度を保持するため、温度Aが(X+1)℃以上になるまで冷却サイクルを起動させない。その後、冷却サイクルを起動させない状態を継続した結果、温度Aが(X+1)℃以上となった場合、すなわち、「A≧X+1」になった場合(ステップS4,Yes、ステップS5,Yes)、制御回路11は、冷却サイクルを起動し(ステップS6)、以降、上記同様、ステップS1〜ステップS10,Noの処理を繰り返し実行する。一方で、冷却サイクルを起動させない状態を継続した結果、温度Aが(X−1)℃以下となった場合(ステップS4,No、ステップS7,Yes、ステップS8,No)、制御回路11は、冷却サイクルを起動させない状態をさらに継続する。
【0042】
さらに、主電源ONの直後の動作において、上記ステップS2およびステップS3の処理を実行後、温度Aが(X−1)℃以下の場合(ステップS4,No、ステップS7,Yes、ステップS8,No)、制御回路11は、上記同様、温度Aが(X+1)℃以上となるまで冷却サイクルを起動させない。冷却サイクルを起動させない状態を継続した場合の動作は上記と同様である。
【0043】
なお、上記では、冷却サイクルの起動,終了の起点を(X±1)℃としているが、これは一例であり、この限りではない。冷却サイクルの起動,終了の起点となる温度は、ワインセラー1に要求される性能に応じて適宜変更可能である。また、上記冷却サイクルにおいてファン26を起動する場合の風量は、実験,実績等の経験値に基づいて制御回路11により適宜変更される風量であってもよいし、また、ファン26の仕様に基づく風量(固定値)であってもよい。
【0044】
<加温機能>
また、主電源ONの直後の動作において、上記ステップS2およびステップS3の処理を実行後、制御回路11は、温度Aが(X−3)℃以下かどうか、すなわち、「A≦X−3」であるかどうかを確認し(
図7−2(a)、ステップS11)、たとえば、「A≦X−3」の場合には(ステップS11,Yes、ステップS12,Yes)、保存室内の温度を上げる必要があるため、加温ヒーター25およびファン26を起動し、加温制御を開始する(ステップS13)。その後、制御回路11は、温度Aが(X−3)℃を上回るまで上記ステップS1〜ステップS3、ステップS11,Yes、ステップS12,No、(b)、ステップS10,Noの処理を繰り返し実行して加温制御を継続し、さらには、温度Aが(X−1)℃以上になるまで、すなわち、温度Aが「X−3<A<X−1」の間も、上記ステップS1〜ステップS3、ステップS11,No、ステップS14,No、(b)、ステップS10,Noの処理を繰り返し実行して加温制御を継続する。その後、加温制御継続中に温度Aが(X−1)℃以上になった場合、すなわち、「A≧X−1」になった場合(ステップS11,No、ステップS14,Yes、ステップS15,Yes)、制御回路11は、加温ヒーター25およびファン26の動作を終了させ(ステップS16)、加温制御を終了する。
【0045】
一方、主電源ONの直後の動作において、上記ステップS2およびステップS3の処理を実行後、温度Aが(X−3)℃以下かどうかを確認し(
図7−2(a)、ステップS11)、温度Aが「X−3<A<X−1」の場合(ステップS11,No、ステップS14,No)、制御回路11は、現状の温度を保持するため、温度Aが(X−3)℃以下になるまで加温制御を起動させない。その後、加温制御を起動させない状態を継続した結果、温度Aが(X−3)℃以下となった場合、すなわち、「A≦X−3」になった場合(ステップS11,Yes、ステップS12,Yes)、制御回路11は、加温制御を起動し(ステップS13)、以降、上記同様、ステップS1〜ステップS3、ステップS11〜ステップS16、(b)、ステップS10,Noの処理を繰り返し実行する。一方で、加温制御を起動させない状態を継続した結果、温度Aが(X−1)℃以上となった場合(ステップS11,No、ステップS14,Yes、ステップS15,No)、制御回路11は、加温制御を起動させない状態をさらに継続する。
【0046】
さらに、主電源ONの直後の動作において、上記ステップS2およびステップS3の処理を実行後、温度Aが(X−1)℃以上の場合(ステップS11,No、ステップS14,Yes、ステップS15,No)、制御回路11は、上記同様、温度Aが(X−3)℃以下となるまで加温制御を起動させない。加温制御を起動させない状態を継続した場合の動作は上記と同様である。
【0047】
なお、上記では、加温制御の起動,終了の起点をそれぞれ(X−3)℃,(X−1)℃としているが、これは一例であり、この限りではない。加温制御の起動,終了の起点となる温度は、ワインセラー1に要求される性能に応じて適宜変更可能である。また、上記加温制御においてファン26を起動する場合の風量は、たとえば、上記冷却サイクルの場合と同様、実験,実績等の経験値に基づいて制御回路11により適宜変更される風量であってもよいし、また、ファン26の仕様に基づく風量(固定値)であってもよい。
【0048】
<主電源OFF>
上記冷却機能および加温機能に関する処理を実行中に、主電源ON/OFFボタンが押され、制御回路11がOFF信号を受信した場合(ステップS10,Yes)、制御回路11は、冷却サイクルおよび加温制御によるファン26の動作状態を確認する(ステップS31)。たとえば、冷却サイクル継続中の場合には(ステップS31,Yes)、コンプレッサー31およびファン26の動作を停止させて、冷却サイクルを終了し(ステップS32)、ステップS1の処理に戻る。また、加温制御継続中の場合には(ステップS31,Yes)、加温ヒーター25およびファン26の動作を停止させて、加温制御を終了し(ステップS32)、ステップS1の処理に戻る。なお、ステップS31の確認処理においていずれも動作していない場合には(ステップS31,No)、そのままステップS1の処理に戻る。
【0049】
<霜取り制御方法>
つづいて、本実施例のワインセラーにおける霜取り制御方法について説明する。ここでは、一例として、
図2に示すワインセラー1を用いて冷却器36の霜取り制御について説明する。なお、本実施例の霜取り制御方法は、
図2に示すワインセラー1の他、たとえば、
図1に示すワインセラー1等のように、保存室単位に個別に温度調整が可能なすべてのワインセラーに適用可能である。すなわち、保存室が複数存在するワインセラーについては、各保存室用に設けられた冷却器毎に、下記の霜取り制御方法を実行することになる。
【0050】
<前提>
本実施例においては、主電源ONでカウントが開始される通電累積時間Z
1がカウントされており、制御回路11内のカウンターの値Z
1が6時間(h)の倍数に達する毎にコンプレッサー31を停止(OFF)する制御が行われる。また、本実施例では、コンプレッサー31の連続運転可能時間(コンプレッサー31ONでカウント開始)C(=3.5h)が予め設定されており、制御回路11内のカウンターの値Z
2がC=3.5hに達した時点でコンプレッサー31を停止(OFF)する制御が行われ、この時点でZ
2はリセットされる。
【0051】
また、本実施例では、保存室2が設定温度(たとえば、0℃〜20℃の範囲内で設定可能)に安定的に維持されている状態を、たとえば「定常状態」と呼ぶ。
図8は、定常状態における保存室2内の温度と冷却器36の周辺温度の様子を示す図である。定常状態においては、数分ごとにコンプレッサー31のON/OFF、すなわち、冷却器の冷却/非冷却が繰り返されることによって、安定的に保存室2内の温度が設定温度に維持される。ここでは、一例として、保存室2の設定温度を0℃とし、さらに、冷却サイクル起動の起点を保存室内温度が1℃に達した時点(図示のコンプONに対応)とし、冷却サイクル終了の起点を保存室内温度が0℃に達した時点(図示のコンプOFFに対応)とする。
図8では、設定温度0℃を維持するために、約10分前後でコンプレッサー31のON/OFF制御が行われている(コンプレッサー31の制御については、たとえば、
図7−1参照)。したがって、本実施例において、定常状態で動作中に、コンプレッサー31の動作時間が連続運転可能時間C(=3.5h)に達することはレアケースとなる。コンプレッサー31の動作時間が連続運転可能時間Cに達するケースとしては、たとえば、電源投入直後で保存室2内の温度が高温の場合や、ワインの出し入れ作業で保存室2内の温度が上昇した場合、等が想定される。
【0052】
<霜取り制御の具体例>
以下、本実施例の霜取り制御方法をフローチャートに従い詳細に説明する。
図9は、本実施例の霜取り制御方法を示すフローチャートである。
【0053】
定常状態(
図8参照)において(
図9、ステップS31,No)、たとえば、通電累積時間Z
1が6hの倍数に達した場合(ステップS31,Yes)、制御回路11は、コンプレッサー31を停止(OFF)するとともに(すでにコンプレッサー31がOFFのときにOFF状態を維持する場合、を含む)、霜取り温度センサー24から得られる冷却器36の周辺温度Eをチェックする(ステップS32)。本実施例のワインセラー1は、Z
1の検出(ステップS31,Yes)を起点として通常動作モードから霜取りモードへ移行し、その後、コンプレッサー31の動作再開(ON)と同時に霜取りモードから通常動作モードへ移行するものとする。ここで、通常動作モードとは、温度制御(たとえば、
図7−1,
図7−2に示す温度制御)を実行して保存室2内の温度を設定温度に保持するための動作モードのことである。なお、本実施例では、一例として、通電累積時間Z
1が6hの倍数に達した場合に霜取りモードに移行することとしたが、これに限るものではなく、制御回路11内のカウンターの値Z
2がC=3.5hに達した場合においても同様に霜取りモードに移行するものとする。また、本実施例では、一例としてZ
1のタイミングを6hの倍数(6時間毎)としたが、これに限るものではなく、30分毎,1時間毎、2時間毎、・・・等、任意の時間を設定可能である。また、たとえば、本体の所定箇所に霜取り用スイッチ等の操作部を設け、上記定期的なタイミングの他、スイッチ操作があったことを起点として霜取りモードに移行することとしてもよい。
【0054】
ステップS32により冷却器36の周辺温度Eをチェックした結果、Eが1℃以下の場合(ステップS33,Yes)、制御回路11は、加温ヒーター25を起動(ON)し(ステップS34)、その後、冷却器36の周辺温度Eを監視する(ステップS35,No、ステップS36,No)。加温ヒーター25ONにより、冷却器36の霜取りが開始される。なお、本実施例では、加温ヒーター25を起動する条件を「E≦1℃」としているが、これに限るものではなく、たとえば、用途および利用環境等を考慮し、冷却器36に霜が付着する可能性のある値として規定されたものであれば、どのような値であってもよい。また、この条件により、後述する「E=2℃」および「E=3℃」等の条件も可変となる。
【0055】
ステップS35により冷却器36の周辺温度Eを監視中に、たとえば、Eが2℃に達した場合(ステップS35,Yes)、制御回路11は、加温ヒーター25を停止(OFF)し(ステップS37)、さらに、冷却器36の周辺温度Eを監視する(ステップS38,No)。制御回路11は、たとえば、Eが2℃に達した時点で、冷却器36に付着した霜が溶け、露に変化したものと判断する。
【0056】
そして、ステップS38により冷却器36の周辺温度Eを監視中に、たとえば、Eが3℃に達した場合(ステップS38,Yes)、制御回路11は、コンプレッサー31を再起動(ON)し(ステップS39)、霜取りモードから通常動作モードへ移行する。本実施例では、Eが2℃から3℃に達するまでの時間を、露として冷却器36に残存する水滴を落とすための時間として使用する。これにより、冷却器36に残存する水滴(露)を減らすことができ、さらに、冷却器36を再冷却したとき(冷却サイクルを再起動したとき)の霜の増殖を回避することができる。なお、本実施例では、冷却器36の周辺温度Eが2℃から3℃まで上昇することを前提としているが、たとえば、室内温度が非常に低い場合等、利用環境によって2℃から3℃へ上昇するまでに時間がかかるケース、または3℃まで上昇しないケースを想定し、加温ヒーター25の稼働時間に制限を持たせ(たとえば、30分等)、制限時間内に3℃まで上昇しない場合にはコンプレッサー31を強制的に再起動(通常動作モードへ移行)することとしてもよい。
【0057】
図10は、本実施例の霜取り制御の一例を示す図であり、詳細には、ステップS32のチェックで「E≦1℃」が検出され、かつその後所定時間内にE=2℃が検出された場合における、霜取り制御の一例を示す図である。
図10では、一例として、保存室2の設定温度を0℃とし、保存室内温度が上昇して1℃に達した時点で冷却サイクルを起動(コンプレッサー31ON)し、保存室内温度が下降して0℃に達した時点で冷却サイクルを終了(コンプレッサー31OFF)することにより、安定的に略0℃を維持している(定常状態)。この状態で、Z
1が6hの倍数に達した場合、制御回路11は、霜取りモードに移行し、コンプレッサー31を停止するとともに冷却器36の周辺温度Eをチェックする。この時点で、Eは−8℃であるため(
図10参照)、制御回路11は、加温ヒーター25を起動し、Eが2℃に上昇するまでの期間を、冷却器36に付着した霜を溶かすための時間として使用する。その後、E=2℃を検出した時点で、制御回路11は、加温ヒーター25を停止し、Eが3℃に上昇するまでの期間を、露として冷却器36に残存する水滴を落とすための時間として使用する。そして、E=3℃を検出した時点で、制御回路11は、コンプレッサー31を再起動して通常動作モードに移行する。
【0058】
また、ステップS35の処理で冷却器36の周辺温度Eを監視中に、たとえば、Eが2℃に達することなく加温ヒーター25の稼働時間が30分に達した場合(ステップS35,No、ステップS36,Yes)、制御回路11は、加温ヒーター25を停止(OFF)するとともに、コンプレッサー31を再起動(ON)し(ステップS40)、霜取りモードから通常動作モードへ移行する。
【0059】
図11は、本実施例の霜取り制御の一例を示す図であり、詳細には、ステップS35の監視でEが2℃に達することなく加温ヒーター25の稼働時間が30分に達した場合における、霜取り制御の一例を示す図である。
図11において、制御回路11は、Z
1が6hの倍数に達した時点(霜取りモードに移行)においてEが−8℃であるため、加温ヒーター25を起動してその後のEを監視するが、加温ヒーター25の稼働時間が30分に達してもEが2℃まで上昇しないため、加温ヒーター25を停止するとともにコンプレッサー31を再起動し、通常動作モードに移行する。
【0060】
一方で、ステップS32により冷却器36の周辺温度Eをチェックした結果、Eが1℃より高く3℃よりも低い場合(ステップS33,No、ステップS41,Yes)、すなわち、「1℃<E<3℃」の場合、制御回路11は、加温ヒーター25を起動することなく、冷却器36の周辺温度Eをさらに監視する(ステップS38,No)。ここで、ステップS32によりEが「1℃<E<3℃」の範囲内の場合、制御回路11は、加温ヒーター25を起動しなくてもコンプレッサーOFF(冷却サイクル停止)のみで冷却器36の霜取りが可能である、と判断する。
【0061】
そして、ステップS38により冷却器36の周辺温度Eを監視中に、たとえば、Eが3℃に達した場合(ステップS38,Yes)、制御回路11は、コンプレッサー31を再起動(ON)し(ステップS39)、霜取りモードから通常動作モードへ移行する。
【0062】
図12は、本実施例の霜取り制御の一例を示す図であり、詳細には、ステップS32のチェックで「1℃<E<3℃」が検出された場合における、霜取り制御の一例を示す図である。
図12では、一例として、保存室2の設定温度を5℃とし、保存室内温度が上昇して6℃に達した時点で冷却サイクルを起動(コンプレッサー31ON)し、保存室内温度が下降して5℃に達した時点で冷却サイクルを終了(コンプレッサー31OFF)することにより、安定的に略5℃を維持している(定常状態)。この状態で、Z
1が6hの倍数に達した場合、制御回路11は、霜取りモードに移行し、コンプレッサー31を停止するとともに冷却器36の周辺温度Eをチェックする。この時点で、Eは2℃(「1℃<E<3℃」の範囲内)であるため(
図12参照)、制御回路11は、加温ヒーター25を起動することなく冷却器36の周辺温度Eをさらに監視し、E=3℃を検出した時点でコンプレッサー31を再起動して通常動作モードに移行する。
【0063】
もう一方で、ステップS32により冷却器36の周辺温度Eをチェックした結果、Eが3℃以上の場合(ステップS33,No、ステップS41,No)、制御回路11は、冷却器36には霜が付着していないと判断するとともにカウンターを監視し(ステップS42,No)、上記ステップS31で通電累積時間Z
1が6hの倍数に達した時点から5分が経過した時点で(ステップS42,Yes)、コンプレッサー31を再起動(ON)し(ステップS39)、霜取りモードから通常動作モードへ移行する。なお、上記では、Z
1が6hの倍数に達した時点から5分が経過した時点でコンプレッサー31を再起動しているが、これに限るものではなく、再起動までの時間は、たとえば、冷却サイクル停止(コンプレッサー31OFF)による保存室内の温度変化抑制の観点から、コンプレッサー31の仕様に基づき再起動に必要な最短時間とすることが望ましい。
【0064】
図13は、本実施例の霜取り制御の一例を示す図であり、詳細には、ステップS32のチェックで「E≧3℃」が検出された場合における、霜取り制御の一例を示す図である。
図13では、一例として、保存室2の設定温度を7℃とし、保存室内温度が上昇して8℃に達した時点で冷却サイクルを起動(コンプレッサー31ON)し、保存室内温度が下降して7℃に達した時点で冷却サイクルを終了(コンプレッサー31OFF)することにより、安定的に略7℃を維持している(定常状態)。この状態で、Z
1が6hの倍数に達した場合、制御回路11は、霜取りモードに移行し、コンプレッサー31を停止するとともに冷却器36の周辺温度Eをチェックする。この時点で、Eは4℃(「E≧3℃」)であるため(
図13参照)、制御回路11は、加温ヒーター25を起動することなくカウンターを監視し、Z
1が6hの倍数に達した時点から5分が経過した時点で、冷却器36の周辺温度Eの値によらずコンプレッサー31を再起動して通常動作モードに移行する。
【0065】
このように、本実施例のワインセラーは、冷却方式としてコンプレッサー方式を採用し、たとえば、冷却器36の近傍に配置され冷却器36の周辺温度Eを検知する霜取り温度センサー24と、冷却器36に付着した霜を溶かすために周辺温度Eを上昇させる加温ヒーター25と、所定のタイミングに達した場合にコンプレッサー31を停止するとともに霜取り温度センサー24により検知された周辺温度Eをチェックし、Eに基づいて加温ヒーター25を起動するか否かを判断する制御回路11と、を備える構成とした。これにより、冷却器に霜が付着しない程度の保存室内温度設定で動作可能なワインセラーにおいて、冷却器に霜が付着しているかどうかが判断されるため、無駄な霜取り運転動作を回避することが可能となる。すなわち、利用環境に応じた最適な霜取り運転が可能となる。
【0066】
また、本実施例においては、上記ステップS37において加温ヒーター25を停止した後、冷却器36の周辺温度Eが2℃から3℃に達するまでの時間を、露として冷却器36に残存する水滴を落とすための時間として使用することとした。これにより、冷却器36に残存する水滴(露)を減らすことができるので、冷却器36を再起動したときの霜の増殖を抑制することができ、ひいては長時間運転における霜の増殖を最小限に抑えることが可能となる。