(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6347192
(24)【登録日】2018年6月8日
(45)【発行日】2018年6月27日
(54)【発明の名称】パワーコンディショナ
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20180618BHJP
H05K 9/00 20060101ALI20180618BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
H05K9/00 G
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-192383(P2014-192383)
(22)【出願日】2014年9月22日
(65)【公開番号】特開2016-63715(P2016-63715A)
(43)【公開日】2016年4月25日
【審査請求日】2017年8月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】100120514
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 雅人
(72)【発明者】
【氏名】近藤 勲
(72)【発明者】
【氏名】清水 崇生
【審査官】
麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−198274(JP,A)
【文献】
特開2014−72926(JP,A)
【文献】
特開2014−138445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/48
H05K 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源回路基板、出力回路基板、およびリアクトルを備えており、かつこれらが筐体内の所定の電気部品用の取り付け面部に取り付けられている、パワーコンディショナであって、
前記電源回路基板および前記出力回路基板のうち、一方の第1の回路基板は、前記取り付け面部の面方向において前記リアクトルと並ぶようにして前記取り付け面部に取り付けられているとともに、
前記電源回路基板および前記出力回路基板のうち、他方の第2の回路基板が組み付けられる基板組み付け部材と、
この基板組み付け部材を前記第1の回路基板および前記リアクトルの双方または一方の手前側にオーバラップさせた配置に取り付けるためのブラケットと、
を備えており、
前記基板組み付け部材および前記ブラケットは、電磁ノイズ遮蔽機能を有する壁部として、前記第1の回路基板と前記リアクトルとの間を仕切る第1の壁部、前記第2の回路基板と前記リアクトルとの間を仕切る第2の壁部、および前記第1および第2の回路基板の相互間を仕切る第3の壁部を有していることを特徴とする、パワーコンディショナ。
【請求項2】
請求項1に記載のパワーコンディショナであって、
前記第1の回路基板は、前記出力回路基板であり、かつ前記第2の回路基板は、前記電源回路基板であり、
前記ブラケットは、前記出力回路基板にハーネスを介して接続される系統端子台が取り付けられる台座部を有しており、かつこの台座部は、前記第3の壁部よりも前記取り付け面部寄りにオフセットされた高さとされ、前記ハーネスと前記電源回路基板との相互間に前記第3の壁部が介在する構成とされている、パワーコンディショナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばソーラパネルなどにおいて発電された直流電力を所定周波数の交流電力に変換し、商用系統に連系させるなどの用途に用いられるパワーコンディショナに関する。
【背景技術】
【0002】
パワーコンディショナは、たとえば特許文献1に記載されているように、電気回路を構成する多くの電気部品が筐体内に組み込まれた構成を有している。
前記電気回路としては、たとえば電源回路、コンバータ回路、インバータ回路、および出力回路などがある。電源回路は、商用電源からパワーコンディショナにたとえば100Vで入力された交流電源を変圧し、パワーコンディショナの各部に適合する電力に変換する回路である。コンバータ回路は、ソーラパネルから供給される直流電力を所定の電圧に昇圧する回路である。インバータ回路は、コンバータ回路によって昇圧された直流電力を所定周波数の交流電力に変換する回路である。出力回路は、インバータ回路から出力される交流電力を系統端子台を介して安定的に系統側へ出力可能とする回路である。また、筐体内に組み込まれる電気部品として、リアクトルもある。リアクトル(コンバータ側)は、コンバータ回路での昇圧の際、共振に用いられる。リアクトル(インバータ側)は、インバータ回路からの出力電圧の高周波成分を除去し、パルス状の波形を、滑らかな正弦波に整えることに用いられる。
【0003】
パワーコンディショナの小型化を図るには、前記したような各種の電気回路を構成している回路基板(たとえば、電源回路基板、インバータ回路基板、出力回路基板など)や、リアクトルなどの電気部品をスペース効率よく筐体内に組み込む必要がある。ただし、リアクトルや電源回路のトランスなどからは比較的多くの電磁ノイズが放出される。このような電磁ノイズ(放射電磁ノイズ)が、たとえば出力回路基板に到達すると、系統に出力される電力にノイズが重畳するなどの不具合を生じてしまう。したがって、このようなことを適切に防止することが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−198175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、特定の電気回路をスペース効率良く筐体内に組み込むことができるとともに、電磁ノイズに起因する不具合を好適に防止または抑制することが可能なパワーコンディショナを提供することを、その課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0007】
本発明により提供されるパワーコンディショナは、電源回路基板、出力回路基板、およびリアクトルを備えており、かつこれらが筐体内の所定の電的部品用の取り付け面部に取り付けられている、パワーコンディショナであって、前記電源回路基板および前記出力回路基板のうち、一方の第1の回路基板は、前記取り付け面部の面方向において前記リアクトルと並ぶようにして前記取り付け面部に取り付けられているとともに、前記電源回路基
板および前記出力回路基板のうち、他方の第2の回路基板が組み付けられる基板組み付け部材と、この基板組み付け部材を前記第1の回路基板および前記リアクトルの双方または一方の手前側にオーバラップさせた配置に取り付けるためのブラケットと、を備えており、前記基板組み付け部材および前記ブラケットは、電磁ノイズ遮蔽機能を有する壁部として、前記第1の回路基板と前記リアクトルとの間を仕切る第1の壁部、前記第2の回路基板と前記リアクトルとの間を仕切る第2の壁部、および前記第1および第2の回路基板の相互間を仕切る第3の壁部を有していることを特徴としている。
前記した第1ないし第3の壁部は、前記基板組み付け部材および前記ブラケットのそれぞれに設けられている必要はなく、前記基板組み付け部材および前記ブラケットの全体として、前記第1ないし第3の壁部を有する構成であればよい。
【0008】
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
まず、電源回路基板および出力回路基板のうちの一方の第1の回路基板と、リアクトルとの二者は、筐体内の取り付け面部に並んだ状態に取り付けられており、かつ電源回路基板および出力回路基板のうちの他方の第2の回路基板については、第1の回路基板およびリアクトルの双方または一方の手前側にオーバラップした配置とされているために、前記した電源回路基板、出力回路基板、およびリアクトルの三者については、互いに接近させるようにし、しかも取り付け面部に対する占有面積の縮小化を図り、スペース効率良く筐体内に組み込んだ構成とすることができる。したがって、パワーコンディショナ全体の小型化を促進する上で好ましいものとなる。
一方、基板組み付け部材およびブラケットが有する第1ないし第3の壁部は、電源回路基板、出力回路基板、およびリアクトルの三者の相互間において電磁ノイズを遮蔽する機能を発揮する。このため、リアクトルから放出されたノイズが、電源回路や出力回路に悪影響を及ぼすことや、電源回路から放射されたノイズが出力回路に悪影響を及ぼすようなことも好適に回避される。
このように、本発明によれば、電気回路をスペース効率良く配置しながらも、それらの間に電磁ノイズに起因する不具合を生じないようにすることが可能である。
さらに、本発明においては、前記した電磁ノイズ遮蔽用の壁部は、基板組み付け部材やブラケットが有する構成とされているために、電磁ノイズを遮蔽するための専用の部材を別途用いる必要はない。したがって、構成の簡素化ならびに合理化を好適に図ることもできる。
【0009】
本発明において、好ましくは、前記第1の回路基板は、前記出力回路基板であり、かつ前記第2の回路基板は、前記電源回路基板であり、前記ブラケットは、前記出力回路基板にハーネスを介して接続される系統端子台が取り付けられる台座部を有しており、かつこの台座部は、前記第3の壁部よりも前記取り付け面部寄りにオフセットされた高さとされ、前記ハーネスと前記電源回路基板との相互間に前記第3の壁部が介在する構成とされている。
【0010】
このような構成によれば、系統端子台の取り付けを、前記ブラケットを利用して簡易に行なうことが可能になるとともに、電源回路から放射される電磁ノイズが、系統端子台に接続されたハーネスに到達することも、第3の壁部によって適切に防止または抑制することができる。
【0011】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係るパワーコンディショナの一例を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示すパワーコンディショナの分解斜視図である。
【
図3】
図1に示すパワーコンディショナの内部構造を示す平面断面図である。
【
図4】(a)は、
図1に示すパワーコンディショナの内部構造の側面断面図であり、(b)は、(a)の分解断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0014】
図1および
図2に示すパワーコンディショナAは、たとえば家屋の外壁などに壁掛け状態に取り付けられて使用される屋外設置型である。このパワーコンディショナAは、既存のパワーコンディショナと同様に、ソーラパネルなどにおいて発電された直流電力を50Hzまたは60Hzなどの所定周波数の交流電力に変換し、商用系統に連系させる機能を有するものである。
【0015】
このパワーコンディショナAは、フロントパネル2によって前面部が塞がれる筐体1内に、出力回路基板C1、電源回路基板C2、系統端子台3、インバータ回路基板C3、左右一対のリアクトル4(4a,4b)、およびその他の電気部品が収容されている。前記各回路および電気部品のうち、電源回路、インバータ回路、出力回路、およびリアクトルなどの機能については、「背景技術」の欄で既に述べたとおりであり、重複説明は省略する。なお、インバータ回路基板C3にコンバータ回路をも搭載した構成とすることもできる。
【0016】
筐体1の背面部には、筐体1内の熱を外部に逃がすためのヒートシンク6(6a,6b)、およびこのヒートシンク6を囲む補助筐体5が組み付けられている。
図3に示すように、ヒートシンク6は、プレート状の本体部60と放熱用の複数のフィン61とを有しており、筐体1の背板部11に取り付けられている。インバータ回路基板C3およびリアクトル4は、ヒートシンク6への効率のよい熱伝導を生じるようにヒートシンク6に直接または間接的に取り付けられている。
【0017】
図2に示すように、補助筐体5は、上壁部50aおよび左右両側壁部50bを有するフレーム50と、背面板部51aおよび下壁部51bを有する背面パネル51とを組み合わせたものである。これらの部材には、複数の通気孔52a〜52cが設けられ、ヒートシンク6を冷却するための空気(外気)が補助筐体5内に流入出可能となっている。補助筐体5の内部には、通気孔52a〜52cから雨水などが浸入する虞があるため、ヒートシンク6は耐水性に優れたものとされている。
【0018】
筐体1は、各種の電気部品を収容するものであるため、補助筐体5とは異なり、その内部にはできる限り外部から内部への雨水などの浸入が生じ難い構造とされている。筐体1の内部と補助筐体5の内部とは、ヒートシンク6の本体部60、およびこの本体部60が取り付けられる背板部11によって仕切られている。この背板部11およびヒートシンク6の本体部60のうち、筐体1の正面を向く前面部は、電気部品を取り付けるための取り付け面部10(本発明でいう電気部品用の取り付け面部の一例)である。この取り付け面部10は、全体がフラットでなくてもよく、多少の段差があってもよい。
【0019】
電源回路基板C2および出力回路基板C1は、筐体1内のうち、インバータ回路基板C3の一側方に配されており、これらの取り付け構造は、一方のリアクトル4(4a)との関係において、
図4に示すような取り付け構造となっている。以下、この点を説明する。
【0020】
図4において、出力回路基板C1および電源回路基板C2は、出力回路および電源回路をそれぞれ構成する複数の電気機器80a,80bが基板本体81,82に搭載されたものである。ただし、出力回路基板C1は、取り付け面部10に対していわゆる直付け、ま
たはこれに近い状態とされているのに対し、電源回路基板C2は、基板組み付け部材7Aおよびブラケット7Bを利用して取り付け面部10に間接的に取り付けられた構造とされている。
【0021】
より具体的には、出力回路基板C1は、リアクトル4と上下に並ぶようにリアクトル4の下方に配され、かつ取り付け面部10に取り付けられている。出力回路基板C1の取り付け手段としては、たとえば取り付け面部10に突設された支持部12に基板本体81を当接させ、かつこの基板本体81をネジ体91を用いて締結する手段が採用されている。これに対し、電源回路基板C2は、基板本体82が基板組み付け部材7Aにネジ体92を用いて組み付けられ、かつこの基板組み付け部材7Aは、ブラケット7Bに取り付けられている。基板組み付け部材7Aおよびブラケット7Bは、ともに金属板にプレス加工を施して形成されたものである。
【0022】
ブラケット7Bは、取り付け面部10にネジ体93を用いて取り付けられており、取り付け面部10に対する取り付け部分から筐体1の前方に向けて起立する一対の起立壁部70a,70bと、これら一対の起立壁部70a,70bの先端部の相互間に跨がるようにしてこれらに繋がった前板部71とを有している。基板組み付け部材7Aは、ネジ体94を介してブラケット7Bの前板部71に取り付けられている。このことにより、基板組み付け部材7Aおよび電源回路基板C2は、出力回路基板C1の手前(筐体1の前方側)、または出力回路基板C1とリアクトル4との双方の手前側にオーバラップした配置とされている。
本実施形態においては、出力回路基板C1が、本発明でいう第1の回路基板に相当し、電源回路基板C2が、本発明でいう第2の回路基板に相当している。
【0023】
基板組み付け部材7Aおよびブラケット7Bは、電磁ノイズ遮蔽機能を有する壁部として、第1ないし第3の壁部W1〜W3を有している。第1の壁部W1は、出力回路基板C1とリアクトル4との間を仕切る壁部であり、ブラケット7Bの起立壁部70aが第1の壁部W1に相当する。第2の壁部W2は、電源回路基板C2とリアクトル4との間を仕切る壁部であり、基板組み付け部材7Aの底壁部72、およびこの底壁部72の上縁部から筐体1の前方に突出した突出壁部73の双方が相当する。第3の壁部W3は、電源回路基板C2と出力回路基板C1との間を仕切る壁部であり、基板組み付け部材7Aの底壁部72およびブラケット7Bの前板部71の双方またはいずれか一方が相当する。底壁部72および前板部71のうち、いずれか一方を十分な面積をもつ電磁ノイズ遮蔽機能を備えた第3の壁部W3とした場合、他方については、たとえば開口部などが設けられた形状とし、十分な電磁ノイズ遮蔽機能を有しないものとすることが可能である。
【0024】
ブラケット7Bは、出力回路基板C1にハーネスHを介して接続される系統端子台3が取り付けられる台座部74を起立壁部70bの上部に形成している。この台座部74は、第3の壁部W3よりも取り付け面部10寄りに適当な寸法Laだけオフセットされた高さとされ、ハーネスHと電源回路基板C2との相互間に第3の壁部W3が介在するようになっている。系統端子台3は、家屋の分電盤と配線接続するための複数の端子部(
図2の符号30)をも有しており、この端子部から分電盤への電力供給がなされる。
【0025】
次に、前記したパワーコンディショナAの作用について説明する。
【0026】
まず、リアクトル4と出力回路基板C1とは上下に並び、かつ電源回路基板C2は、それらリアクトル4や出力回路基板C1の手前側にオーバラップした配置とされている。このため、リアクトル4、出力回路基板C1、および電源回路基板C2の三者については、互いに接近させ、かつ取り付け面部10に対する占有面積の縮小化を図るようにして、スペース効率良く筐体1内に組み込んだ構成とすることができる。したがって、パワーコン
ディショナAの全体の小型化を促進する上で好ましいものとなる。なお、リアクトル4は、多くの熱を発生させるが、このリアクトル4が取り付け面部10に取り付けられていることにより、前記の熱をヒートシンク6を利用して効率良く外部へ逃がし、筐体1内が高温雰囲気になることを防止することが可能である。
【0027】
基板組み付け部材7Aおよびブラケット7Bの第1ないし第3の壁部W1〜W3は、リアクトル4、出力回路基板C1、および電源回路基板C2の相互間において、電磁ノイズを遮蔽する機能を発揮する。具体的には、リアクトル4からは比較的多くの電磁ノイズが放出されるが、この電磁ノイズが出力回路基板C1や電源回路基板C2に到達することは、第1および第2の壁部W1,W2により防止される。また、電源回路基板C2(とくにトランス)からも電磁ノイズが放出されるが、このノイズが出力回路基板C1に到達することは、第3の壁部W3により防止される。さらに、電源回路基板C2からのノイズやリアクトル4からの電磁ノイズが、系統端子台3に接続されたハーネスHなどに到達することも、第3の壁部W3や第1の壁部W1により防止される。
【0028】
このように、本実施形態のパワーコンディショナAにおいては、リアクトル4、電源回路基板C2、出力回路基板C1、および系統端子台3をスペース効率良く配置しながらも、電磁ノイズによる悪影響を受けないようにし、系統端子台3から適切な出力を行なわせることができる。電磁ノイズ遮蔽機能を発揮する第1ないし第3の壁部W1〜W3は、基板組み付け部材7Aやブラケット7Bに具備された構成とされているために、電磁ノイズ遮蔽専用の部材を別途用いる必要はなく、構成の簡易化を図ることが可能である。
【0029】
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係るパワーコンディショナの各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
【0030】
上述した実施形態においては、電気部品用の取り付け面部10に出力回路基板C1を取り付け、かつ基板組み付け部材7Aに電源回路基板C2を取り付けた構成としたが、本発明はこれに限定されない。本発明においては、上述した実施形態とは反対に、電気部品用の取り付け面部10に電源回路基板C2を取り付け、かつ基板組み付け部材7Aに出力回路基板C1を取り付けた構成としてもよい。電気部品用の取り付け面部10に出力回路基板C1または電源回路基板C2を取り付ける場合、電気部品用の取り付け面部10の面方向においてリアクトル4と並んだ状態にあればよく、その取り付け位置はリアクトル4の下方に限定されない。たとえば、リアクトル4の側方または上方などに配置することもできる。
【0031】
本発明における基板組み付け部材およびブラケットの具体的な形状、サイズ、材質などは限定されない。電磁ノイズ遮蔽機能を有する第1ないし第3の壁部の具体的な形状、位置、サイズなども限定されない。本発明は、リアクトル、電源回路基板、出力回路基板などの配置構造に主眼をおくものであり、これら以外の回路基板や電気部品の具体的な配置を問うものではない。本発明に係るパワーコンディショナは、壁掛け型や屋外設置型に限定されないことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0032】
A パワーコンディショナ
C1 出力回路基板
C2 電源回路基板
H ハーネス
W1〜W3 第1ないし第3の壁部(電磁ノイズ遮蔽機能を有する壁部)
1 筐体
10 取り付け面部(電気部品用の)
3 系統端子台
4 リアクトル
7A 基板組み付け部材
7B ブラケット