特許第6347395号(P6347395)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6347395
(24)【登録日】2018年6月8日
(45)【発行日】2018年6月27日
(54)【発明の名称】画像送信システム
(51)【国際特許分類】
   G06T 13/80 20110101AFI20180618BHJP
   G08C 19/00 20060101ALI20180618BHJP
   G04G 9/00 20060101ALI20180618BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20180618BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20180618BHJP
【FI】
   G06T13/80 A
   G08C19/00 301A
   G04G9/00 303Z
   G06F3/14 360B
   H04N21/431
【請求項の数】1
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-136146(P2017-136146)
(22)【出願日】2017年7月12日
(65)【公開番号】特開2017-188158(P2017-188158A)
(43)【公開日】2017年10月12日
【審査請求日】2017年10月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596107501
【氏名又は名称】住井 宗介
(72)【発明者】
【氏名】住井 宗介
【審査官】 冨田 高史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−164973(JP,A)
【文献】 特開平04−297891(JP,A)
【文献】 特開昭57−211095(JP,A)
【文献】 特開2002−42151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04G 3/00 − 99/00
G06F 3/14 − 3/153
G06T 1/00
G06T 11/60 − 13/80
G06T 17/05
G06T 19/00 − 19/20
G08C 13/00 − 25/04
H04N 7/10
H04N 7/14 − 7/173
H04N 7/20 − 7/56
H04N 21/00 − 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
時間経過に伴って変化する現象の分布地図に重ねて画像表示してある現象画像が前記現象の出現時刻と共に端末装置の表示画面に前記現象の出現時刻順に表示されるように、前記現象画像を前記端末装置に送信する画像送信システムであって、
前記現象の出現時刻を示す時刻目印が、前記表示画面の表示領域中の位置であって、前記現象画像の画像領域又は前記表示画面の表示領域を文字板と見なす仮想のアナログ表示式時計の指針が前記出現時刻を指しているときの当該指針が指している位置に表示されるように、かつ、前記時刻目印が前記出現時刻に合わせて前記画像領域の周辺部又は前記表示領域の周辺部に沿って移動しながら表示されるように、前記現象画像を前記端末装置に送信する画像送信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時間経過に伴って変化する現象の分布地図に重ねて画像表示してある現象画像が前記現象の出現時刻と共に端末装置の表示画面に前記現象の出現時刻順に表示されるように、前記現象画像を前記端末装置に送信する画像送信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記画像送信システムは、時間経過に伴って変化する現象を画像表示してある現象画像が端末装置の表示画面に現象の出現時刻順に表示されるように、現象画像を端末装置に送信することができる。
このため、端末装置の表示画面に表示された現象画像を見ている人は現象が変化する様子を理解し易い。
【0003】
非特許文献1は、従来の画像送信システムを運用するウエブサイトを示し、一時間当たりの降水量分布を地図上に画像表示してある降水量分布図画像がコンピューター装置の表示画面に降水量分布の出現時刻順に表示されるように、降水量分布図画像をインターネットを介してコンピューター装置に送信することができる。
降水量分布図画像が、時間経過に伴って変化する現象(降水量分布)を画像表示してある現象画像に相当する。
【0004】
この画像送信システムでは、降水量分布の出現時刻を文字で示す文字画像が降水量分布と共に表示される降水量分布図画像と、降水量分布図画像の動画表示の開始を指示する自動再生ボタンと、現在表示されている降水量分布の出現時刻を指し示す時刻指標とが表示画面に表示される。
【0005】
自動再生ボタンをクリックすると、時刻指標が「動画表示開始時において表示される降水量分布の出現時刻」に対応する位置から「動画表示終了時において表示される降水量分布の出現時刻」に対応する位置に向けて直線的に移動する。
時刻指標の移動経路には時刻目盛りが表示されている。
【0006】
この画像送信システムにおいて、降水量分布が変化する様子を出現時刻に関連付けて理解できるように、現在表示されている降水量分布の出現時刻を読み取る方法について説明する。
【0007】
このような出現時刻の読み取り方法として、現在表示されている降水量分布図画像に表示された文字画像から読み取る方法と、降水量分布図画像が出現時刻順に表示されるに伴って移動する時刻指標が指し示している時刻目盛りから読み取る方法とがある。
【0008】
出現時刻を文字画像から読み取る方法は自明であるので、出現時刻を時刻指標が指し示している時刻目盛りから読み取る方法について説明する。
自動再生ボタンをクリックすると降水量分布図画像が降水量分布の出現時刻順に表示され、同時に、時刻指標の「動画表示開始時において表示される降水量分布の出現時刻」に対応する位置から「動画表示終了時において表示される降水量分布の出現時刻」に対応する位置に向けた直線的な移動を開始する。
【0009】
そして、時刻指標が移動している途中のタイミングで、その時刻指標が指し示している時刻目盛りから「現在表示されている降水量分布の出現時刻」を読み取ることができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】NHKニュース:気象災害情報|データマップ、[online]、[平成29年7月12日検索]、インターネット<URL:http://www3.nhk.or.jp/weather/rain/radar.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
降水量分布図画像に表示された文字画像から出現時刻を読み取る場合は、表示画面に表示される降水量分布図画像を見ている人は、現在表示されている降水量分布図画像が次に表示される降水量分布図画像に変わらないうちに出現時刻を読み取る必要がある。
【0012】
時刻指標が指し示している時刻目盛りから出現時刻を読み取る場合は、表示画面に表示される降水量分布図画像を見ている人は、現在表示されている降水量分布図画像が次に表示される降水量分布図画像に変わらないうちに、時刻指標が指し示している時刻目盛りから出現時刻を読み取る必要がある。
【0013】
このため、出現時刻順に表示される降水量分布の出現時刻を逐一読み取るためには、いずれの場合でも、降水量分布図画像が出現時刻順に表示されるタイミングに合わせて、降水量分布を見る目線と、文字画像又は時刻指標が指し示している時刻目盛りを見る目線とに目線を頻繁に切り替えながら、出現時刻を素早く読み取る必要がある。
【0014】
しかしながら、降水量分布図画像が出現時刻順に表示されるタイミングに合わせて目線を頻繁に切り替えながら、出現時刻を素早く読み取るような煩雑な動作は実際には実行し難く、降水量分布が変化する様子を出現時刻に関連付けて理解し難いのが実情である。
【0015】
本発明は、表示画面に出現時刻順に表示される現象画像を見ている人が、現象が変化する様子を出現時刻に関連付けて理解し易い画像送信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明による画像送信システムの特徴構成は、時間経過に伴って変化する現象の分布地図に重ねて画像表示してある現象画像が前記現象の出現時刻と共に端末装置の表示画面に前記現象の出現時刻順に表示されるように、前記現象画像を前記端末装置に送信する画像送信システムであって、前記現象の出現時刻を示す時刻目印が、前記表示画面の表示領域中の位置であって、前記現象画像の画像領域又は前記表示画面の表示領域を文字板と見なす仮想のアナログ表示式時計の指針が前記出現時刻を指しているときの当該指針が指している位置に表示されるように、前記現象画像を前記端末装置に送信する点にある。
【0017】
本発明による画像送信システムは、前記時刻目印が前記出現時刻に合わせて前記画像領域の周辺部又は前記表示領域の周辺部に沿って移動しながら表示されるように、前記現象画像を前記端末装置に送信する。
【発明の効果】
【0018】
本発明による画像送信システムは、現象画像が端末装置の表示画面に現象の出現時刻順に表示され、かつ、現象の出現時刻を示す時刻目印が表示画面の表示領域中の位置に表示されるように、現象画像を端末装置に送信することができる。
【0019】
そして、時刻目印を表示画面の表示領域中の位置に表示するにあたって、時刻目印が、現象画像の画像領域又は表示画面の表示領域を文字板と見なす仮想のアナログ表示式時計の指針が出現時刻を指しているときの当該指針が指している位置に表示されるように、現象画像を端末装置に送信することができる。
【0020】
つまり、現象の出現時刻を示す時刻目印を、現象画像が出現時刻順に表示されるに伴って、出現時刻に合わせて時計の指針で指し示すように時計回りに移動させながら表示画面に表示することができる。
【0021】
このため、表示画面に出現時刻順に表示される現象画像を見ている人は、出現時刻に合わせて時計の指針で指し示すように移動しながら表示される時刻目印の位置を特に目線を変えることなく現象画像を見ながら察知して、その現象画像が表示している現象の出現時刻を、時計を見るのと同様の感覚で直感的に素早く読み取り易い。
【0022】
その上、アナログ表示式時計の文字板を現象画像の画像領域又は表示画面の表示領域に重ねて表示するのではなく、現象画像の画像領域又は表示画面の表示領域を文字板と見なす仮想のアナログ表示式時計の指針が出現時刻を指しているときの当該指針が指している位置に時刻目印が表示されるように、現象画像を端末装置に送信するので、表示画面に表示された現象画像が文字板で遮られるおそれがない。
【0023】
したがって、表示画面に出現時刻順に表示される現象画像を見ている人は、その現象画像を見ている目線を頻繁に切り替えたり、現象画像が変わらないうちに現在表示されている現象の出現時刻を素早く読み取るような煩雑な動作を伴うことなく、現象画像を見ながら察知した時刻目印の位置から出現時刻を直感的に素早く読み取って、現象が変化する様子を出現時刻に関連付けて理解し易い。
また、表示画面に表示された現象画像が文字板で遮られて見にくくなるおそれがなく、現象画像の視認性が低下し難い。
【0024】
本発明による画像送信システムは、時刻目印が出現時刻に合わせて画像領域の周辺部又は表示領域の周辺部に沿って移動しながら表示されるように、現象画像を端末装置に送信することができる。
この場合、現象画像が出現時刻順に表示されるに伴って、時刻目印が出現時刻に合わせて画像領域の周辺部又は表示領域の周辺部を時計周りに移動するように表示されるので、時刻目印が現象画像を見る際の邪魔になりにくい。
【0025】
また、時刻目印を出現時刻に合わせて画像領域の周辺部又は表示領域の周辺部に沿った長い距離を大きく移動するように表示できるので、時刻目印の位置を一層察知し易い。
【0026】
人が画像を見るときの見え方には中心視と周辺視があることが知られている。中心視は、網膜の中心部を使って凝視する見え方で画像の注目箇所を正確に捉えるのに適している。周辺視は、網膜の周辺部を使って漠然と見る見え方で画像の周辺部の動きを捉えるのに適している。
【0027】
したがって、現象画像の画像領域の周辺部又は表示画面の表示領域の周辺部に時刻目印が表示されると、現象画像の注目箇所を中心視で正確に捉えながら、出現時刻に合わせて時計回りに移動するように表示される時刻目印の位置を周辺視で察知し易い。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】画像送信システムの概略構成を示すブロック図である。
図2】テレビ受像機の表示画面に表示された実施例1の送信用画像の説明図である。
図3】現象の出現時刻順に送信される実施例1の送信用画像の説明図である。
図4】実施例1の送信用画像とその作成方法を示す説明図である。
図5】実施例2の送信用画像とその作成方法を示す説明図である。
図6】実施例3の送信用画像とその作成方法を示す説明図である。
図7】実施例4の送信用画像とその作成方法を示す説明図である。
図8】実施例5の送信用画像を示す説明図である。
図9】テレビ受像機の表示画面に表示された実施例6の送信用画像の説明図である。
図10】実施例6の送信用画像とその作成方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0030】
図1図4は、本発明の[実施例1]を示す。
本実施例では、現象画像として、時間経過に伴って変化する現象の一例である気圧配置を地図に重ねて画像表示してある天気図画像Aを例示し、端末装置として、テレビ受像機1を例示する。
【0031】
図1は本発明に係る画像送信システム2の概略構成を示すブロック図、図2はテレビ受像機1の表示画面1aに表示された送信用画像Cの説明図、図3は気圧配置の出現時刻順に送信される複数の送信用画像C(C1,C2,C3,C4)の説明図、図4は送信用画像Cとその作成方法を示す説明図である。
【0032】
画像送信システム2は、図1図3に例示するように、天気図画像Aがテレビ受像機1の表示画面1aに気圧配置の出現時刻順に表示画面1aと同じ大きさで表示され、かつ、表示画面1aの表示領域1b中の周辺部の位置に出現時刻(図2では午後9時)を示す時刻目印3が表示されるように、天気図画像Aの複数をテレビ受像機1に無線送信する番組放送装置4を備えている。
【0033】
番組放送装置4は、図1に例示するように、テレビ受像機1に送信される送信用画像Cを作成する画像作成部5と、送信用画像Cの放送信号Sを生成する信号生成部6と、生成した放送信号Sをテレビ受像機1に送信する画像送信部7と、これら各部の作動を制御する制御部8とを備えている。
【0034】
画像作成部5は、天気図画像サーバ5aと目印画像サーバ5bと画像合成部5cとを備え、図2図4に例示するように、天気図画像Aがテレビ受像機1の表示画面1aの全面に気圧配置の出現時刻順に表示され、かつ、表示画面1aの表示領域1b中の周辺部の位置に出現時刻を示す時刻目印3が表示されるように、天気図画像Aをテレビ受像機1に送信する出現時刻毎の送信用画像C(C1,C2,C3,C4)を作成する。
【0035】
送信用画像Cの作成方法を説明する。
天気図画像サーバ5aには出現時刻毎に対応して作成した複数の天気図画像Aを格納してある。
各天気図画像Aには、一定時間間隔で設定してある出現時刻毎に対応する気圧配置が地図に重ねてその出現日時を文字で示す文字画像a1と共に予め画像表示されている。
【0036】
具体的には、天気図画像Aは、例えば午後9時0分という特定時刻の0分から開始して、午後10時0分、午後11時0分というように1時間が経過する毎に設定した出現時刻の各々における気圧配置とその出現日時を示す文字画像a1とを表示している。
【0037】
目印画像サーバ5bには、気圧配置の出現時刻を示す時刻目印3が表示された複数の目印画像Bを格納してある。
各目印画像Bは、天気図画像Aと同じ一定時間間隔で設定してある出現時刻毎に対応して予め作成されている。
【0038】
本実施例では、図2に例示するように1時間間隔で設定された出現時刻毎の天気図画像Aが表示画面1aの全面に表示されるので、目印画像Bは、図4に例示するように、表示画面1aの表示領域1bに相当する領域中の位置であって、天気図画像Aの画像領域a2(表示画面1aの表示領域1b)の全体を文字板と見なす仮想のアナログ表示式時計9の指針である時針9aと分針9bが出現時刻を指しているときの当該時針9aが指している位置に相当する周辺部の位置にのみ、時刻目印3を表示してある。
【0039】
具体的には、各目印画像Bは、仮想のアナログ表示式時計9の時針9aと分針9bが午前0時0分から開始して、午前1時0分、午前2時0分というように1時間間隔の時刻を指しているときの時針9aが指している位置に相当する位置に、時針9aが指している方向に沿って真っ直ぐな棒状の時刻目印3を表示してある。
【0040】
画像合成部5cは、図4に例示するように、天気図画像Aを天気図画像サーバ5aから取得するとともに、取得した天気図画像Aが示す気圧配置の出現時刻に対応する目印画像Bを目印画像サーバ5bから取得し、取得した天気図画像Aと目印画像Bとを合成して出現時刻毎の送信用画像C(C1,C2,C3,C4)を作成する。
【0041】
送信用画像Cは、天気図画像Aと目印画像Bとの合成により、仮想のアナログ表示式時計9の時針9aが対応する出現時刻を指している位置で時刻目印3が天気図画像Aの画像領域a2の周辺部に重ねて表示されるように作成される。
【0042】
信号生成部6は、作成した送信用画像Cの放送信号Sを生成し、画像送信部7は生成された放送信号Sを、複数の天気図画像Aが気圧配置の出現時刻順にコマ送り形式で表示画面1aに表示されるように、出現時刻順にテレビ受像機1に送信する。
【0043】
したがって、図3に示すように、送信用画像C(C1,C2,C3,C4)の複数を気圧配置の出現時刻順にテレビ受像機1に送信することにより、図2に示すように、天気図画像Aが気圧配置の出現時刻順に表示画面1aに表示される。
【0044】
つまり、図2図3に示すように、テレビ受像機1の表示画面1aに天気図画像Aが出現時刻順に表示され、かつ、表示画面1aの表示領域1b中の位置であって、画像領域a2(表示領域1b)の全体を文字板と見なす仮想のアナログ表示式時計9の時針9aと分針9bが出現時刻を指しているときの当該時針9aが指している位置に時刻目印3が表示される。
【0045】
ちなみに、図3において、送信用画像C1は午後9時0分の出現時刻を示す時刻目印3が表示されるように天気図画像Aを送信する画像、送信用画像C2は午後10時0分の出現時刻を示す時刻目印3が表示されるように天気図画像Aを送信する画像、送信用画像C3は午後11時0分の出現時刻を示す時刻目印3が表示されるように天気図画像Aを送信する画像、送信用画像C4は午前0時0分の出現時刻を示す時刻目印3が表示されるように天気図画像Aを送信する画像である。
【0046】
図4に例示する送信用画像Cは、出現時刻が午後9時0分の気圧配置とその出現日時を示す文字画像a1とを表示している天気図画像Aと、仮想のアナログ表示式時計9の時針9aと分針9bが午後9時0分を指しているときの時針9aが指している位置に相当する位置に時刻目印3を表示している目印画像Bとを合成することにより、午後9時0分の出現時刻に対応して作成されている。
【0047】
本実施例では、仮想の時針9aが指している位置にのみ時刻目印3を表示するので、出現時刻を一時間単位で簡潔に表示することができる。
また、時刻目印3が仮想の時針9aと分針9bの各々が指している位置に表示される場合に比べて、表示画面1aに表示された天気図画像Aを見る際に時刻目印3が邪魔になりにくい。
【0048】
本実施例において、図示しないが、画像作成部5で作成した送信用画像C(C1,C2,C3,C4)を格納しておく送信用画像サーバを設け、その送信用画像サーバから必要に応じて取得した送信用画像C(C1,C2,C3,C4)の複数を気圧配置の出現時刻順にテレビ受像機1に送信する形態で実施してもよい。
【0049】
本実施例では、気圧配置の出現時刻を示す時刻目印3に加えて、気圧配置の出現日時を文字で示す文字画像a1が天気図画像Aに表示されるが、このような文字画像a1の表示を省略してもよい。
なお、図2図4には仮想のアナログ表示式時計9を説明の便宜上仮想線で記入してあり、天気図画像Aやテレビ受像機1の表示画面1aに表示されるものではない。
【実施例2】
【0050】
図5は本発明の[実施例2]を示す。
本実施例では、仮想のアナログ表示式時計9の文字板と見なす天気図画像Aの画像領域a2(表示画面1aの表示領域1b)に相当する領域の周辺部に時字(アワーマーク)3dを表示してある目印画像Bを用いて送信用画像Cを作成してある。
【0051】
このため、送信用画像Cを気圧配置の出現時刻順に送信することにより、テレビ受像機1の表示画面1aに天気図画像Aが出現時刻順に表示され、かつ、画像領域a2(表示領域1b)の周辺部に時刻目印3と時字3dが表示されるので、出現時刻を正確に察知し易い。
その他の構成は実施例1と同様である。
【実施例3】
【0052】
図6は本発明の[実施例3]を示す。
本実施例では、テレビ受像機1の表示画面1aの表示領域1b中の位置であって、天気図画像Aの画像領域a2(表示画面1aの表示領域1b)の全体を文字板と見なす仮想のアナログ表示式時計9の時針9aと分針9bとが出現時刻を指しているときの当該時針9aと分針9bとが指している位置の各々に時刻目印3(3a,3b)が表示されるように、テレビ受像機1に送信される送信用画像Cを示している。
【0053】
天気図画像サーバ5aに格納されている天気図画像Aには、例えば午後9時0分という特定時刻の0分から開始して10分が経過する毎に設定した出現時刻の各々において出現する気圧配置を画像表示してある。
目印画像サーバ5bに格納されている目印画像Bには、午前0時0分から開始して10分が経過する毎の出現時刻を示す時刻目印3(3a,3b)を表示してある。
【0054】
時刻目印3は、仮想の時針9aが指す位置に表示される太くて短い棒状の時針用目印3aと、仮想の分針9bが指す位置に表示される時針用目印3aよりも細くて長い棒状の分針用目印3bとを組み合わせて表示してある。
【0055】
そして、天気図画像Aと、その気圧配置の出現時刻に対応する時刻目印3(3a,3b)を表示してある目印画像Bとを合成して、時針用目印3aと分針用目印3bが天気図画像Aの画像領域a2の周辺部に重ねて表示されるように、テレビ受像機1に送信される送信用画像Cを作成してある。
【0056】
図6に例示する送信用画像Cは、出現時刻が午後9時10分の気圧配置を画像表示している天気図画像Aと、仮想のアナログ表示式時計9の時針9aと分針9bが午後9時10分を指しているときの当該時針9aと分針9bが指している位置に相当する位置の各々に時刻目印3(3a,3b)を表示してある目印画像Bとを合成することにより、午後9時10分の出現時刻に対応して作成されている。
その他の構成は実施例1と同様である。
【実施例4】
【0057】
図7は本発明の[実施例4]を示す。
本実施例では、天気図画像Aの画像領域a2(表示画面1aの表示領域1b)の周辺部に沿って長い時刻目印3が表示されるように、テレビ受像機1に送信される送信用画像Cを示している。
時刻目印3の先端部3cは、仮想のアナログ表示式時計9の時針9aと分針9bとが出現時刻を指しているときの当該時針9aが指している位置に表示される。
【0058】
本実施例で示す送信用画像Cをテレビ受像機1に送信することにより、天気図画像Aを見る際の邪魔になりにくい天気図画像A(表示画面1a)の周辺部に沿って長い時刻目印3を目立つように表示することができるので、天気図画像Aを見ている人に時刻目印3の動きを察知させ易い。
【0059】
図7に例示する時刻目印3は、出現時刻が午後9時0分であることを先端部3cが示しており、天気図画像Aが気圧配置の出現時刻順に表示されるに伴って、その先端部3cが時計回りで移動する。
【0060】
なお、図示しないが、気圧配置を分単位の出現時刻順で画像表示する天気図画像Aと、対応する出現時刻を示す時刻目印3を表示する目印画像Bとを合成して、時刻目印3の先端部3cが仮想の分針9bが示す位置に表示される送信用画像Cを作成し、その先端部3cの位置により出現時刻を分単位で示してもよい。
その他の構成は実施例1と同様である。
【実施例5】
【0061】
図8は本発明の[実施例5]を示す。
本実施例における天気図画像Aは、例えば午前0時0分という特定時刻の0分から開始して3時間が経過する時刻毎に、その開始時刻から終了時刻までの3時間の時間帯を出現時刻として設定し、それらの時間帯の各々において出現する予想気圧配置とその出現時間帯を文字で示す文字画像a1とを地図に重ねて画像表示してある。
【0062】
本実施例における目印画像Bは、午前0時0分から開始して3時間が経過するまでの時間帯毎に、仮想のアナログ表示式時計9の時針9aが時間帯の開始時刻を指す位置に相当する位置から終了時刻を指す位置に相当する位置に亘って連続する白抜き帯状の時刻目印3を表示してある。
【0063】
そして、天気図画像Aと、その気圧配置の出現時刻(時間帯)に対応する目印画像Bとを合成して、帯状の時刻目印3が天気図画像Aの周辺部に重ねて表示されるように、テレビ受像機1に送信される送信用画像Cを作成してある。
【0064】
図8は、出現時刻が午前6時0分から午前9時0分までの3時間の時間帯である場合に、仮想の時針9aがその時間帯を移動する範囲に白抜き帯状の時刻目印3を天気図画像Aの周辺部に沿って表示する送信用画像Cを例示している。
その他の構成は実施例1と同様である。
【実施例6】
【0065】
図9,図10は本発明の[実施例6]を示す。
本実施例における天気図画像Aは、図9に例示するように、画像領域a2がテレビ受像機1の表示画面1aの表示領域1bよりも小さく、画像領域a2の全体が表示領域1bの周縁から間隔を隔てて内側に表示される。
【0066】
目印画像Bは、図10に示すように、表示画面1aの表示領域1bの全体を文字板と見なす仮想のアナログ表示式時計9の時針9aと分針9bが出現時刻を指しているときの当該時針9aが指している位置に相当する位置であって、表示領域1bの周辺部に相当する位置に時刻目印3が表示されている。
【0067】
そして、天気図画像Aと、その気圧配置の出現時刻に対応する目印画像Bとを合成して、時刻目印3が表示領域1bの周辺部であって画像領域a2の外側に表示されるように、テレビ受像機1に送信される送信用画像Cを作成してある。
なお、時刻目印3が表示領域1bの周辺部と画像領域a2の周辺部とに跨って表示されてもよい。
【0068】
図示しないが、本実施例において、テレビスタジオなどに設置してあるモニター表示画面に天気図画像Aを映しながら、その天気図画像Aを映しているモニター表示画面をテレビカメラで撮影することにより、画像領域a2がテレビ受像機1の表示画面1aの表示領域1bよりも小さい天気図画像Aを作成し、その天気図画像Aと、その気圧配置の出現時刻に対応する目印画像Bとを合成して、時刻目印3が表示領域1bの周辺部に表示されるように、テレビ受像機1に送信される送信用画像Cを作成してもよい。
【0069】
この場合は、テレビ受像機1の表示画面1aに映し出されるモニター表示画面の大きさにかかわらず、時刻目印3をテレビ受像機1の表示画面1aに一定の大きさで明確に表示することができる。
その他の構成は実施例1と同様である。
【実施例7】
【0070】
図示しないが、実施例1〜6において、天気図画像Aを見る上での大きな支障にならない(視認性を損なわない)表示形式であれば、仮想のアナログ表示式時計9の時針9aや分針9bを天気図画像Aの画像領域a2や表示画面1aの表示領域1bに表示してもよい。
【0071】
この場合、表示した仮想のアナログ表示式時計9の時針9aや分針9bが、棒状の時刻目印3に加えて別の時刻目印3として機能するものであっても、棒状の時刻目印3に代えて時刻目印3として機能するものであってもよい。
その他の構成は実施例1と同様である。
(その他の実施例)
【0072】
1.本発明は、テレビスタジオなどに設置してあるモニター表示画面に実施例1〜7のいずれかで示した送信用画像を出現時刻順に映しながら、その送信用画像を映しているモニター表示画面をテレビカメラで撮影して、撮影した画像を端末装置に送信する形態で実施してもよい。
2.本発明は、時刻目印を現象画像の周辺部よりも内側の画像領域に表示する形態で実施してもよい。
3.本発明は、時間経過に伴って秒単位で大きく変化する現象画像を送信する場合、時刻目印が、時針と分針と秒針とを指針として備えた仮想のアナログ表示式時計が出現時刻を指しているときの当該指針のうちの秒針が指している位置に表示されるように、現象画像を端末装置に送信する形態で実施してもよい。
4.本発明は、時刻目印が、仮想のアナログ表示式時計の指針が出現時刻を指しているときの分針が指している位置にのみ表示され、時針が指している時間単位の値は文字で表示する形態で実施してもよい。
5.本発明は、時刻目印が、仮想のアナログ表示式時計の指針が出現時刻を指しているときの秒針が指している位置にのみ表示され、時針が指している時間単位の値及び分針が指している分単位の値は文字で表示する形態で実施してもよい。
6.本発明は、時刻目印として、午前の時刻であることを示す午前用時刻目印と午後の時刻であることを示す午後用時刻目印とを、互いに異なる形状や表示色、表示形式などで表示する形態で実施してもよい。
7.本発明は、時刻目印として、昼間の時刻であることを示す昼間用時刻目印と夜間の時刻であることを示す夜間用時刻目印とを、互いに異なる形状や表示色、表示形式などで表示する形態で実施してもよい。
8.本発明は、現象画像が現象の出現時刻順に表示されるタイミングに合わせて時刻目印を点滅させたり表示色を変えるなどの変化を伴って表示する形態で実施してもよい。
9.本発明は、現象画像を端末装置の表示画面の全面に亘って表示する形態で実施しても、表示画面の一部に表示する形態で実施してもよい。
現象画像を表示画面の一部に表示する形態で実施するときは、表示画面の表示領域の全体を文字板と見なす仮想のアナログ表示式時計の指針が出現時刻を指している位置に時刻目印が表示されるように現象画像を端末装置に送信すれば、表示画面に表示される現象画像の大きさにかかわらず、時刻目印を一定の大きさで明確に表示し易い。
10.本発明は、気圧配置(気圧分布)、天気分布、気温分布、日照分布、降水量分布、雲(雨雲)の分布や動き、台風の進路予想などの気象に関する自然現象を地図に重ねて画像表示してある現象画像だけでなく、植物の発芽や開花、成長などに関する自然現象を画像表示してある現象画像、或いは、道路や観光地の渋滞予測などに関する非自然現象を地図に重ねて画像表示してある現象画像を端末装置に送信する形態で実施してもよい。
11.本発明は、過去に出現した現象を含む実況現象を画像表示してある現象画像を端末装置に送信する形態で実施しても、時間経過に伴う現象の変化を予想する予想現象を画像表示してある現象画像を端末装置に送信する形態で実施してもよい。
12.本発明は、現象画像と時刻目印が端末装置の表示画面にアニメーション動画形式で表示されるように、現象画像を端末装置に送信する形態で実施してもよい。
13.本発明は、現象画像を端末装置に有線で送信する形態で実施してもよい。
14.本発明は、現象画像が携帯電話機、スマートフォンなどの携帯式端末装置やコンピュータ装置、テレビスタジオに設置されたモニター装置などの固定式端末装置の表示画面に表示されるように、現象画像を端末装置に送信する形態で実施してもよい。
15.本発明は、現象画像が端末装置の表示画面に現象の出現時刻順に表示されるように、端末装置に送信される送信用画像であって、現象の出現時刻を示す時刻目印が、表示画面の表示領域中の位置であって、現象画像の画像領域又は前記表示画面の表示領域を文字板と見なす仮想のアナログ表示式時計の指針が出現時刻を指しているときの当該指針が指している位置に表示されるように、端末装置に送信される送信用画像をシステム外部において作成し、その作成された送信用画像をシステム内部に取り込んで端末装置に送信する形態で実施してもよい。
【符号の説明】
【0073】
A 現象画像(天気図画像)
a2 画像領域
1 端末装置(テレビ受像機)
1a 表示画面
1b 表示領域
3 時刻目印
9 仮想のアナログ表示式時計
9a,9b 指針
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10