(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のカレンダーが、前記第1の名刺レコードが表示可能なときに表示可能であり、前記第2のカレンダーが、前記第2の名刺レコードが表示可能なときに表示可能であるように構成された、
請求項1の名刺情報提供システム。
第1の人を識別する値を有する第1の名刺レコード及び該第1の名刺レコードと関連付けられた第1のカレンダーと、前記第1の人を識別する値であって前記第1の名刺レコードと異なる値を有する第2の名刺レコード及び該第2の名刺レコードと関連付けられた第2のカレンダーとを含む第1のユーザ端末において、名刺情報を提供する方法であって、
第2の人を識別する値を有する第3の名刺レコードを受信することと、
前記第3の名刺レコードを前記第1の名刺レコードに関連付けることと、
前記第3の名刺レコードとの通信内容から抽出されたイベント情報を前記第1のカレンダーに記録することとを含む、
名刺情報提供方法。
第1の人を識別する値を有する第1の名刺レコード及び該第1の名刺レコードと関連付けられた第1のカレンダーと、前記第1の人を識別する値であって前記第1の名刺レコードと異なる値を有する第2の名刺レコード及び該第2の名刺レコードと関連付けられた第2のカレンダーとを含む第1のユーザ端末に、
第2の人を識別する値を有する第3の名刺レコードを受信することと、
前記第3の名刺レコードを前記第1の名刺レコードに関連付けることと、
前記第3の名刺レコードとの通信内容から抽出されたイベント情報を前記第1のカレンダーに記録することと、
を実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読取り可能な記録媒体。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1に本技術の実施例による名刺情報提供システム100を示す。
【0012】
名刺情報提供システム100は、インターネット140に有線又は無線で通信可能に接続された、サーバ110、ユーザ端末120及びユーザ端末130を含む。
【0013】
サーバ110は、プロセッサ及びメモリを含み、インターネット140を介してユーザ端末120及びユーザ端末130と通信する機能を有するコンピュータである。ユーザ端末120は、プロセッサ及びメモリを含み、インターネットを介してサーバ110と通信する機能を有するコンピュータ、タブレット端末又はスマートフォン等であり、ユーザ端末130も同様である。ユーザ端末120及びユーザ端末130に限らず、さらに多くのユーザ端末が接続可能である。なお、本明細書においてインターネット140は、インターネットのほか、プライベートネットワーク、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク等の通信ネットワークも含むものとする。
【0014】
ユーザ端末120及びユーザ端末130は、それぞれ当該ユーザ端末の利用者の名刺レコードを有する。
【0015】
図2に本技術の実施例による名刺レコードを示す。
【0016】
ユーザ端末120は、その利用者の名刺レコード210を有する。名刺レコード210は、ユーザID”M8pG17”、名刺番号”01”、氏名”鈴木伸”、 ニックネーム”null”、住所”東京都世田谷区”、年齢”50”、性別”M”、職業/勤務先”xx会社役員”、趣味”音楽”、画像”null”のデータを有する名刺レコード212と、ユーザID”M8pG17”、名刺番号”02”、氏名”null”、 ニックネーム”しんちゃん”、住所”東京都”、年齢”null”、性別”null”、職業/勤務先”null”、趣味”ヘビーメタル”、画像”http://xxx...”のデータを有する名刺レコード214とを含む。ユーザ端末120はさらに多くの名刺レコードを有してもよい。
【0017】
ユーザ端末130は、その利用者の名刺レコード220を有する。名刺レコード220は、ユーザID”Ym26Ka”、名刺番号”01”、氏名”田中はな”、 ニックネーム”null”、住所”横浜市”、年齢”30”、性別”F”、職業/勤務先”プロゴルファー”、趣味”音楽”、画像”http://yyy...”のデータを有する名刺レコード222と、ユーザID”Ym26Ka”、名刺番号”02”、氏名”null”、 ニックネーム”ボミちゃん”、住所”null”、年齢”25”、性別”null”、職業/勤務先”null”、趣味”ヘビーメタル”、画像”http://zzz...”のデータを有する名刺レコード224とを含む。ユーザ端末120はさらに多くの名刺レコードを有してもよい。
【0018】
ユーザIDは、原則として利用者1人につき1つが割り当てられ、同一のユーザIDは同一の利用者であることを示す。ユーザIDは、唯一のものであればユーザ自身が決定したものであってもよく、コンピュータが自動生成したものであってもよい。
【0019】
名刺番号は、利用者1人につき複数有することができ、同一ユーザIDにおける異なる名刺番号は同一の利用者についての異なる名刺情報であることを示す。名刺番号は同一ユーザIDにおいて唯一のものであればユーザ自身が決定したものであってもよく、コンピュータが自動生成したものであってもよい。
【0020】
氏名は、利用者の氏名を表す。本名でも芸名、筆名等でもよく、氏又は名の一方のみでもよく、空文字列”null”としてもよい。
【0021】
ニックネームは、氏名とともに又は氏名に代えて使用される、利用者を識別する名称を表し、空文字列”null”としてもよい。
【0022】
住所は、利用者の住所や居所等の地理的位置を表し、国名や行政区画名のみでもよく、架空のものでもよく、空文字列”null”としてもよい。
【0023】
年齢は、利用者の実年齢でもよく、営業その他の理由による公称年齢でもよく、空文字列”null”としてもよい。
【0024】
性別は、男性”M”又は女性”F” 若しくはその他の性別”X”でもよく、空文字列”null”としてもよい。
【0025】
職業/勤務先は、職業及び/又は勤務先を表し、架空のものでもよく、空文字列”null”としてもよい。
【0026】
趣味は、”音楽”のように大きな分類でもよく、”ヘビーメタル”のようにより詳細な分類でもよく、空文字列”null”としてもよい。
【0027】
画像は、本人の写真やイラストでもよく、ペットや景色の写真やイラスト等でもよく、空文字列”null”としてもよい。また、画像データそのものでもよく、アップロードされた画像データの所在を示すURI(Uniform Resource Identifier)でもよく、空文字列”null”としてもよい。
【0028】
図3に本技術の実施例によるユーザ端末の画面表示を示す。
【0029】
ユーザ端末120及びユーザ端末130の画面表示300は、発信者がコンテンツを発信することを可能にするするコンテンツ領域310,320,330及び340と、受信者にその後のオプションを提供するアイコン350,360及び370を有する。
【0030】
[名刺交換]
図4に本技術の実施例による名刺情報を提供する方法を示す。
【0031】
ステップ410で名刺情報提供方法400をユーザ端末120において開始する。ユーザ端末120及びユーザ端末130が近傍に位置すると、GPS(Global Positioning System)を用いたスマートフォンの位置情報サービス等を利用して一定以下の距離内に位置すると判断される。ユーザ端末120及びユーザ端末130はBluetooth(商標)等の近距離無線通信により相互に通信してもよい。その際、誤送信を防ぐ等のため、両端末が名刺交換モードに設定された場合にのみ、又は両端末が名刺交換モードに設定されさらに交換する名刺が選択され確定された場合にのみ、名刺レコードを送受信可能になるようにしてもよい。
【0032】
次にステップ420で、ユーザ端末120が、選択された自己の名刺レコードの情報の一部を送信する。ユーザ端末120においては名刺レコード212、名刺レコード214又はその他の名刺レコードのうちいずれか1つが任意に選択される。仕事上での名刺交換を目的とする場合は名刺レコード212を送信し、趣味の仲間との名刺交換を目的とする場合は名刺レコード214を送信する等、目的によって又は相手によって名刺レコードを使い分けることができる。本実施例では名刺レコード214が選択されるとする。名刺レコードの情報の一部として、例えばユーザID、名刺番号、氏名又はニックネーム及び画像がユーザ端末120から送信され、ユーザ端末130において受信され表示可能になる。ユーザ端末120は、自己の名刺レコード212及び名刺レコード214の情報の一部をユーザ端末120の画面表示300のコンテンツ領域340にアイコンとしてそれぞれ表示させていずれかが選択されるようにしてもよい。名刺レコードの情報は、その一部だけが送信されてもよく、その全部が送信されてもよい。名刺レコードの情報の全部が送信される場合、その全部がユーザ端末130において表示されてもよく、その一部が表示されるようにしてもよい。
【0033】
ユーザ端末130においても同様に、ユーザ端末130が、選択された自己の名刺レコードの情報の一部を送信する。ユーザ端末130においては名刺レコード222、名刺レコード224又はその他の名刺レコードのうちいずれか1つが任意に選択される。仕事上での名刺交換を目的とする場合は名刺レコード222を送信し、趣味の仲間との名刺交換を目的とする場合は名刺レコード224を送信する等、目的によって又は相手によって名刺レコードを使い分けることができる。本実施例では名刺レコード224が選択されるとする。名刺レコードの情報の一部として、例えばユーザID、名刺番号、氏名又はニックネーム及び画像がユーザ端末130から送信され、ユーザ端末120において受信され表示可能になる。ユーザ端末130は、自己の名刺レコード222及び名刺レコード224の情報の一部をユーザ端末130の画面表示300のコンテンツ領域340にアイコンとしてそれぞれ表示させていずれかが選択されるようにしてもよい。名刺レコードの情報は、その一部だけが送信されてもよく、その全部が送信されてもよい。名刺レコードの情報の全部が送信される場合、その全部がユーザ端末120において表示されてもよく、その一部が表示されるようにしてもよい。
【0034】
次にステップ430で、ユーザ端末120がユーザ端末130において選択された名刺レコード224の情報の一部を受信する。ユーザ端末120は、受信した名刺レコード224の情報の一部をユーザ端末120の画面表示300のコンテンツ領域310にアイコンとして表示させる。この際に氏名又はニックネーム、及び画像を表示させ、ユーザID及び名刺番号を非表示としてもよい。
【0035】
ユーザ端末130においても同様に、ユーザ端末120において選択された名刺レコード214の情報の一部を受信する。ユーザ端末130は、受信した名刺レコード214の情報の一部をユーザ端末130の画面表示300のコンテンツ領域310にアイコンとして表示させる。この際に氏名又はニックネーム、及び画像を表示させ、ユーザID及び名刺番号を非表示としてもよい。
【0036】
次にステップ440で、ユーザ端末120が、選択された名刺レコード214を、ユーザ端末130において選択された名刺レコード224に関連付けられるように送信する。送信の操作として、ユーザ端末120の画面表示300のコンテンツ領域340に表示されている自己の名刺レコード214のアイコンをコンテンツ領域310に表示された相手の名刺レコード224のアイコンに向けてスワイプしてもよく、ドラッグ&ドロップにより自己の名刺レコード214のアイコンを移動させて相手の名刺レコード224のアイコン上に重ねてもよい。
【0037】
ユーザ端末130においても同様に、選択された名刺レコード224を、ユーザ端末120において選択された名刺レコード214に関連付けられるように送信する。送信の操作として、ユーザ端末130の画面表示300のコンテンツ領域340に表示されている自己の名刺レコード224のアイコンをコンテンツ領域310に表示された相手の名刺レコード214のアイコンに向けてスワイプしてもよく、ドラッグ&ドロップにより自己の名刺レコード224のアイコンを移動させて相手の名刺レコード214のアイコン上に重ねてもよい。
なお、ユーザ端末130において選択された自己の名刺レコード224を送信することは、同時に行わなくてもよく、全く行わなくてもよい。
【0038】
一方、ユーザ端末130において受信した相手の名刺レコード214は、自己の名刺レコード224に関連付けられてメモリに記憶される。例えば、ユーザ端末130において画面表示300のコンテンツ領域340に表示された自己の名刺レコード224を選択したときに相手の名刺レコード214及び/又はそのアイコンが「知り合い」としてコンテンツ領域320及び/又はコンテンツ領域330に表示されてもよい。
【0039】
ユーザ端末120に記憶された名刺レコード212及び214並びにユーザ端末130に記憶された名刺レコード222及び224は、それらのコピーがサーバ110に記憶されてもよい。
この場合、ステップ440においてユーザ端末120が名刺レコード214を送信した時刻及びその時刻におけるユーザ端末120の位置情報その他の情報を記憶してもよい。
【0040】
次にステップ450で、名刺情報提供方法400を終了する。
【0041】
[名刺の更新・削除]
図5に本技術の実施例による名刺レコードを更新又は削除する方法を示す。
【0042】
ステップ510で名刺レコードを更新又は削除する方法が開始し、ステップ520で、自己のユーザ端末120上で、選択された名刺レコード214が更新又は削除され、その情報がサーバ110に送信される。
【0043】
次にステップ530で、サーバ110が名刺レコード214の更新又は削除の情報を受信し、サーバ110上に記憶された名刺レコード214のコピーが更新又は削除される。
【0044】
次にステップ540で、他のユーザ端末130に名刺レコード224と関連付けて記憶された名刺レコード214が更新又は削除される。更新または削除のタイミングは、サーバ110からのプッシュ通知をトリガにしてもよく、ユーザ端末130からサーバ110に対する情報更新等のリクエストに応答して行ってもよい。また、他のユーザ端末130上での更新又は削除は、強制的に行ってもよく、他のユーザ端末130上で承諾操作を行ったときに行ってもよい。
【0045】
次にステップ550で名刺レコードを更新又は削除する方法を終了する。
【0046】
[名刺の取戻し]
一度特定の相手に送信した自己の名刺レコードを取り戻したい場合等、ユーザ端末120から、当該特定の相手の名刺レコード224に関連付けて記憶された自己の名刺レコード214を削除する要求を送信してもよい。この場合、相手のユーザ端末130上での名刺レコード214の削除は、強制的に行ってもよく、相手のユーザ端末130上で承諾操作を行ったときに行ってもよい。
【0047】
[受領期限付き名刺]
自己の名刺レコードを送信する際に、受領期限を付けてもよい。ユーザ端末120から受領期限付きの名刺レコード214が送信され、ユーザ端末130において受信した名刺レコード214が自己の名刺レコード224と関連付けて記憶するように所定時間内または期限までに操作されなかった場合、名刺レコード214はユーザ端末130上で自動的に削除されてもよい。
【0048】
[有効期限付き名刺]
自己の名刺レコードを送信する際に、有効期限を付けてもよい。ユーザ端末120から有効期限付きの名刺レコード214が送信され、ユーザ端末130において受信した名刺レコード214が自己の名刺レコード224と関連付けて記憶するようにしたか否かにかかわらず、所定時間経過時または所定の期限到達時に、名刺レコード214はユーザ端末130上で自動的に削除されてもよい。その際に、新たな名刺交換を促すメッセージ等を端末に表示してもよい。
【0049】
[名刺交換の解消]
自己の名刺レコードと関連付けられた相手の名刺を削除して、相手からも自己の名刺を削除されるようにしてもよい。ユーザ端末120において自己の名刺レコード214と関連付けられた相手の名刺レコード224が削除され、それに応答して相手のユーザ端末130から、相手の名刺レコード224と関連付けられて記憶された自己の名刺214が削除されてもよい。この場合、相手のユーザ端末130上での自己の名刺レコード214の削除は、強制的に行ってもよく、相手のユーザ端末130上で承諾操作を行ったときに行ってもよい。
【0050】
[名刺の追加]
同一の人に属する複数の異なる名刺を交換してもよい。例えば、
図4の名刺情報提供方法において、ユーザ端末120がユーザ端末130に対して名刺レコード214に加えて名刺レコード212を、同時に又は時間をおいて送信してもよい。追加で送信される名刺レコード212は、既に名刺レコード214と交換された名刺レコード224に関連付けられるように送信されるが、受信側のユーザ端末130において異なる名刺レコード222と関連付けて記憶されるようにしてもよい。
【0051】
[コミュニケーションモード]
図2に示した名刺レコードは、さらにテキスト、音声通話、ビデオ通話、オブジェクト送信の可否等のコミュニケーションモードの指定を含んでもよい。
図6に本技術の実施例によるコミュニケーションモードを含む名刺レコードを示す。
【0052】
名刺レコード610及び620は、名刺レコード210及び220に示したデータに加え、さらにテキスト、音声通話、ビデオ通話、オブジェクト送信等のコミュニケーションモードの指定を含む。ここで、”x”はそのコミュニケーションモードでの通信の開始を許可することを示し、”null”はそのコミュニケーションモードでの通信の開始を許可しないことを示す。
【0053】
名刺レコード612は、名刺レコード212(
図2)に示したデータに加え、さらにテキスト”x”、音声通話”x”、ビデオ通話”null”、オブジェクト送信”null”のコミュニケーションモードの指定を含む。
【0054】
名刺レコード614は、名刺レコード214(
図2)に示したデータに加え、さらにテキスト”x”、音声通話”x”、ビデオ通話”x”、オブジェクト送信”null”のコミュニケーションモードの指定を含む。
【0055】
名刺レコード622は、名刺レコード222(
図2)に示したデータに加え、さらにテキスト”x”、音声通話”x”、ビデオ通話”null”、オブジェクト送信”null”のコミュニケーションモードの指定を含む。
【0056】
名刺レコード624は、名刺レコード224(
図2)に示したデータに加え、さらにテキスト”x”、音声通話”x”、ビデオ通話”null”、オブジェクト送信”x”のコミュニケーションモードの指定を含む。
【0057】
これにより、名刺レコード614と名刺レコード624が名刺交換されると、名刺レコード614の”しんちゃん”から名刺レコード624の”ボミちゃん”に対しテキスト、音声通話及びオブジェクト送信が可能になるが、ビデオ通話は可能にならない。
【0058】
一方、名刺レコード624の”ボミちゃん”から名刺レコード614の”しんちゃん”に対しテキスト、音声通話及びビデオ通話が可能になるが、オブジェクト送信は可能にならない。
【0059】
この場合、ビデオ通話については名刺レコード614の”しんちゃん”が許可している一方で名刺レコード624の”ボミちゃん”は許可していない。この場合、名刺レコード614の”しんちゃん”は名刺レコード624の”ボミちゃん”に対しビデオ通話での通信を開始することができないが、名刺レコード624の”ボミちゃん”から発呼され開始されたビデオ通話に応答してビデオ通話を行うことができる。
【0060】
同様に、オブジェクト送信については名刺レコード614の”しんちゃん”が許可していない一方で名刺レコード624の”ボミちゃん”は許可している。この場合、名刺レコード614の”しんちゃん”から名刺レコード624の”ボミちゃん”に対しオブジェクト送信をすることができるが、名刺レコード624の”ボミちゃん”から名刺レコード614の”しんちゃん”に対しオブジェクト送信をすることはできない。
【0061】
名刺レコード612及び614のコミュニケーションモードの指定は、ユーザ端末120により変更可能である。また、名刺交換の際に相手に応じて変更できるようにしてもよく、一度名刺交換を行った後に変更できるようにしてもよい。コミュニケーションモードの指定が変更されると、変更された名刺レコードに対し、変更後のコミュニケーションモードにより通信開始可能となる。名刺レコード622及び624のコミュニケーションモードの指定についても同様に、ユーザ端末130により変更され得る。
【0062】
ユーザ端末120は、名刺レコード614と名刺レコード624の間での通信内容及び/又は履歴を、名刺レコード624と関連付けて記憶するようにしてもよい。この場合、名刺レコード624がユーザ端末120上で削除されるとそれに伴って当該通信内容及び/又は履歴もユーザ端末120上で削除される。
【0063】
ユーザ端末120に記憶された名刺レコード612及び614並びにユーザ端末130に記憶された名刺レコード622及び624は、それらのコピーがサーバ110に記憶されてもよい。
この場合、サーバ110が上述した通信内容及び/又は履歴を記憶してもよい。
【0064】
[シークレットモード]
図2又は
図6に示した名刺レコードは、秘密にすべき名刺か否か、秘密にすべき名刺の場合はその秘密の程度即ち秘密度を示す、シークレットモードの指定を含んでもよい。
図7に本技術の実施例によるシークレットモードを含む名刺レコードを示す。
【0065】
名刺レコード710及び720は、名刺レコード610及び620(
図6)に示したデータに加え、さらにシークレットモードの指定及び通信記録を含む。
【0066】
シークレットモードの指定において、”null”は秘密にすべき名刺ではないことを示し、即ちユーザ端末が「通常モード」に設定されているとき及び「シークレットモード」に設定されているときに表示される名刺レコードであることを示す。”1”は秘密にすべき名刺であることを示し、即ちユーザ端末が「シークレットモード」に設定されているときのみに表示される名刺レコードであることを示す。”2”はユーザ端末がシークレットモードのうちさらに秘密の程度が高い「超シークレットモード」に設定されているときのみに表示される名刺レコードであることを示す。
【0067】
通信記録において、”null”は通信記録が存在しないことを示し、”uri_1”,”uri_2”,”uri_3”,”uri_4”はそれぞれ通信記録が記憶されたサーバ上の通信記録データの所在を示すURIを示す。通信記録は通信履歴と通信内容に分かれていてもよい。
【0068】
名刺レコード712は、名刺レコード612(
図6)に示したデータに加え、さらにシークレットモードの指定”null”及び通信記録”uri_1”を含む。名刺レコード712を受信したユーザ端末130は、通常モードに設定したときに名刺レコード712を表示し指定された通信方法にてユーザ端末120と通信をすることができる。その際に通信記録はuri_1に記録される。
【0069】
名刺レコード714は、名刺レコード614(
図6)に示したデータに加え、さらにシークレットモードの指定”1”及び通信記録”uri_2”を含む。名刺レコード714を受信したユーザ端末130は、シークレットモードに設定したときに名刺レコード714を表示し指定された通信方法にてユーザ端末120と通信をすることができる。その際に通信記録はuri_2に記録される。
【0070】
名刺レコード716は、名刺レコード(図示せず)に示したデータに加え、さらにシークレットモードの指定”2”及び通信記録”null”を含む。名刺レコード716を受信したユーザ端末130は、超シークレットモードに設定したときに名刺レコード716を表示し指定された通信方法にてユーザ端末120と通信をすることができる。その際に通信記録は記録されないか、記録されたとしても通信終了時にすべて消去されるようにしてもよい。
【0071】
名刺レコード722は、名刺レコード622(
図6)に示したデータに加え、さらにシークレットモードの指定”null”及び通信記録”uri_3”を含む。名刺レコード722を受信したユーザ端末120は、通常モードに設定したときに名刺レコード722を表示し指定された通信方法にてユーザ端末130と通信をすることができる。その際に通信記録はuri_3に記録される。
【0072】
名刺レコード724は、名刺レコード624(
図6)に示したデータに加え、さらにシークレットモードの指定”1”及び通信記録”uri_4”を含む。名刺レコード724を受信したユーザ端末120は、シークレットモードに設定したときに名刺レコード724を表示し指定された通信方法にてユーザ端末130と通信をすることができる。その際に通信記録はuri_4に記録される。
【0073】
名刺レコード726は、名刺レコード(図示せず)に示したデータに加え、さらにシークレットモードの指定”2”及び通信記録”null”を含む。名刺レコード726を受信したユーザ端末120は、超シークレットモードに設定したときに名刺レコード726を表示し指定された通信方法にてユーザ端末130と通信をすることができる。その際に通信記録は記録されないか、記録されたとしても通信終了時にすべて消去されるようにしてもよい。
【0074】
超シークレットモードの名刺レコードは超シークレットモードの名刺レコードとのみ関連付けて記憶されるようにしてもよい。例えば、超シークレットモードの名刺レコード716は超シークレットモードの名刺レコード726と関連付けて記憶されるが、通常モードの名刺レコード722やシークレットモードの名刺レコード724とは関連付けて記憶されない。超シークレットモードの名刺レコード726についても同様である。
【0075】
相手のユーザ端末から受信した通常モードの名刺レコード又はシークレットモードの名刺レコードは、自己の通常モードの名刺レコードと関連付けて記憶すれば通常モード設定時に表示及び通信を行うことができ、自己のシークレットモードの名刺レコードと関連付けて記憶すればシークレットモード設定時に表示及び通信を行うことができる。
【0076】
図7において、シークレットモードの指定は名刺レコードに一意のものでなくてもよく、名刺レコードを受信した端末において当該名刺レコードのシークレットモードを変更可能にしてもよい。
【0077】
例えば、名刺レコード712「鈴木伸」と名刺レコード722「田中はな」が関連付けられた場合、「鈴木伸」のユーザ端末において、受信した名刺レコード722「田中はな」のシークレットモードの指定を既定値の”null”から”1”に変更してもよい。この場合、「鈴木伸」のユーザ端末において、通常モードに設定したときには名刺レコード722「田中はな」は表示されず、シークレットモードに設定した場合に名刺レコード722「田中はな」が表示される。この場合において、「田中はな」のユーザ端末における名刺レコード722「田中はな」のシークレットモードの指定は影響を受けず、”null”のままである。
【0078】
さらに、
図7において、シークレットモードの指定の既定値を設けず、受信側のユーザ端末により任意に設定できるようにしてもよい。
【0079】
図8に本技術の実施例によるユーザ端末のモード設定の遷移図を示す。
【0080】
ユーザ端末のモード設定は、通常モード810、シークレットモード820及び超シークレットモード830を含む。
【0081】
ユーザ端末は、通常モード810からセキュリティ解除操作812を行うことによりシークレットモード820に移行する。セキュリティ解除操作812は、パスワード入力や、複数の区画に分割されたタッチパネルのうち複数の箇所を所定の順序でなぞっていくことにより認証を行うパターン認証や、指紋認証や顔認証等の生体認証でもよい。さらに、パターン認証において区画を示すノードを画面上に表示させることなく通常の画面表示において所定のパターンがなぞられたときにセキュリティ解除する等、シークレットモードそのものの存在を他人に知られにくくしてもよい。また、セキュリティ解除操作はユーザによってプログラム可能にして、上記の認証から選択したり複数組み合わせたりしてもよい。
【0082】
ユーザ端末は、シークレットモード820からセキュリティロック操作822を行うことにより通常モード810に移行する。セキュリティロック操作822は、終了(Exit)ボタン等の所定の操作でもよく、アプリケーションプログラム終了に伴って自動的に行われてもよく、入力待ち状態が一定時間経過したときに自動的に行われてもよい。
【0083】
ユーザ端末がシークレットモード820に設定されているとき、セキュリティ解除操作824を行うことにより超シークレットモード830に移行する。セキュリティ解除操作824は、パスワード認証や、複数の区画に分割されたタッチパネルのうち複数の箇所を所定の順序でなぞっていくことにより認証を行うパターン認証や、指紋認証や顔認証等の生体認証でもよい。さらに、パターン認証において区画を示すノードを画面上に表示させることなく通常の画面表示において所定のパターンがなぞられたときにセキュリティ解除する等、シークレットモードそのものの存在を他人に知られにくくしてもよい。また、セキュリティ解除操作はユーザによってプログラム可能にして、上記の認証から選択したり複数組み合わせたりしてもよい。
【0084】
ユーザ端末は、超シークレットモード830からセキュリティロック操作832を行うことにより超シークレットモード830を離脱し通常モード810に移行する。セキュリティロック操作832は、終了(Exit)ボタン等の所定の操作でもよく、アプリケーションプログラム終了に伴って自動的に行われてもよく、入力待ち状態が一定時間経過したときに自動的に行われてもよい。セキュリティロック操作832が行われた際に、超シークレットモード830における操作記録や通信記録その他の記録をすべて消去するようにしてもよい。記録の消去はユーザ端末やサーバのキャッシュメモリを含めてもよい。
【0085】
[カレンダー/イベント機能]
図7に示した名刺レコードは、それぞれの名刺レコードに関連付けられたカレンダー/イベント機能を有してもよい。
図9に本技術の実施例によるカレンダーを示す。
【0086】
図9において、カレンダー910は名刺レコード712(
図7)に関連付けられた、ユーザID”M8pG17”、名刺#”01”、氏名”鈴木伸”のカレンダーであり、ユーザ端末120に記憶される。一例として2017年11月第4週のカレンダーが示されているが、カレンダーの表示は分単位であってもよく、時間単位であってもよく、日単位であってもよく、月単位であってもよく、年単位であってもよい。
【0087】
カレンダー910は、11月19日(日曜日)のイベント912”「田中はな」とゴルフ場で名刺交換”、 11月22日(水曜日)のイベント914” 「田中はな」と音声通話”、 及び11月25日(土曜日)のイベント916” 「田中はな」とゴルフラウンド”を含む。
【0088】
イベント912”「田中はな」とゴルフ場で名刺交換”は、「鈴木伸」の名刺レコード712と「田中はな」の名刺レコード722がゴルフ場で最初に交換されたことを示す。イベント912は、名刺交換時に記憶された時刻及び位置情報(二次元又は三次元)等の通信情報に基づきユーザ端末120又はサーバ140により自動的に生成されカレンダー910に記録される。また、イベントは時系列的にリスト表示してもよく、特定の相手といつどこで何をしたか等の情報が容易に把握できるようにしてもよい。さらに、名刺交換時に記憶される通信情報には、音や色、匂い等の五感で識別された情報を含んでもよい。各イベントには、ユーザ端末又はサーバによりIDが付与され、それによって同一のイベントに参加したことがわかるようにしてもよい。通信情報に含まれた語句や画像・動画データから、関連付けられたイベントや名刺を検索できるようにしてもよい。
【0089】
イベント914”「田中はな」と音声通話”は、「鈴木伸」と「田中はな」の間で音声通話がなされたことを示す。イベント914は、通信記録uri_1(
図7)に基づきユーザ端末120又はサーバ140により自動的に生成されカレンダー910に記録される。イベントのリスト表示において、通信記録だけを抽出して表示できるようにしてもよい。
【0090】
イベント916” 「田中はな」とゴルフラウンド”は、将来の予定として又は過去の出来事としてユーザ端末120により入力され記録されてもよい。
【0091】
カレンダー920は名刺レコード714(
図7)に関連付けられた、ユーザID”M8pG17”、名刺#”02”、ニックネーム”しんちゃん”のカレンダーであり、ユーザ端末120に記憶される。
【0092】
カレンダー920は、11月20日(月曜日)のイベント922” 「ボミちゃん」とコンサートライブ会場で名刺交換”、 11月21日(火曜日)のイベント924” 「ボミちゃん」とテキスト通信”、 及び11月24日(金曜日)のイベント926” 「ボミちゃん」とコンサートライブ観覧”を含む。
【0093】
イベント922” 「ボミちゃん」とコンサートライブ会場で名刺交換”は、「しんちゃん」の名刺レコード714と「ボミちゃん」の名刺レコード724がコンサートライブ会場で最初に交換されたことを示す。イベント922は、名刺交換時に記憶された時刻及び位置情報等の通信情報に基づきユーザ端末120又はサーバ140により自動的に生成されカレンダー920に記録される。
【0094】
イベント924” 「ボミちゃん」とテキスト通信”は、「しんちゃん」と「ボミちゃん」の間でテキスト通信がなされたことを示す。イベント924は、通信記録uri_2(
図7)に基づきユーザ端末120又はサーバ140により自動的に生成されカレンダー910に記録される。
【0095】
イベント926” 「ボミちゃん」とコンサートライブ観覧”は、将来の予定として又は過去の出来事としてユーザ端末120により入力され記録されてもよく、通信記録uri_2に基づきユーザ端末120又はサーバ140により自動的に生成されカレンダー920に記録されてもよい。
【0096】
カレンダー910及び920は、互いに独立して管理される。ユーザ端末120が通常モードに設定されているときは、「鈴木伸」の名刺712及びカレンダー910が表示可能であり、ユーザ端末120がシークレットモードに設定されているときは、上記「鈴木伸」の名刺712及びカレンダー910に加え、「しんちゃん」の名刺714及びカレンダー920が表示可能である。他のカレンダーにおける履歴及び予定の時間帯のみを「予定あり」として当該カレンダーに重畳して表示させ、予定の重複を避けることが容易になるようにしてもよい。同様に、当該カレンダーにおける履歴及び予定の時間帯のみを「予定あり」として他のカレンダーに重畳して表示させてもよい。
【0097】
さらに、名刺交換した相手と同一のイベントに参加する場合等、自己の名刺に関連付けられたカレンダーに記録されたイベントが、当該名刺に関連付けられた相手の名刺とも関連付けられている場合に、自己のユーザ端末で参照される、当該相手から受け取った名刺又はそこに設けられたメモ欄や履歴欄等にも記録されるようにしてもよい。
第1の人を識別する値を有する第1の名刺レコードと、第1の人を識別する値であって第1の名刺レコードと異なる値を有する第2の名刺レコードとを含む第1のユーザ端末と、第2の人を識別する値を有する第3の名刺レコードを含む第2のユーザ端末とを含み、第1のユーザ端末が、第1の名刺レコードと関連付けられた第1のカレンダーと、第2の名刺レコードと関連付けられた第2のカレンダーとをさらに含み、第3の名刺レコードが第1の名刺レコードに関連付けられたことに応答して、第1のカレンダーに第3の名刺レコードとの通信内容から抽出されたイベント情報が記録されるように構成された、名刺情報提供システムを含む。