特許第6347783号(P6347783)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6347783
(24)【登録日】2018年6月8日
(45)【発行日】2018年6月27日
(54)【発明の名称】薬剤容器用部品包装構造
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/00 20060101AFI20180618BHJP
   A61J 1/14 20060101ALI20180618BHJP
   B65D 25/10 20060101ALI20180618BHJP
【FI】
   A61J1/00 430
   A61J1/14 390Z
   B65D25/10
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-529211(P2015-529211)
(86)(22)【出願日】2013年8月28日
(65)【公表番号】特表2015-528344(P2015-528344A)
(43)【公表日】2015年9月28日
(86)【国際出願番号】IT2013000230
(87)【国際公開番号】WO2014033766
(87)【国際公開日】20140306
【審査請求日】2016年7月25日
(31)【優先権主張番号】VI2012A000215
(32)【優先日】2012年8月30日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】514305150
【氏名又は名称】ステヴァナト グループ インターナショナル エイ.エス.
(73)【特許権者】
【識別番号】515055856
【氏名又は名称】フェデガリ アウトクラヴィ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニコレッティ、ファビアーノ
(72)【発明者】
【氏名】フェデガリ、ジュゼッペ
【審査官】 村上 勝見
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/015862(WO,A1)
【文献】 米国特許第02523877(US,A)
【文献】 国際公開第99/045985(WO,A1)
【文献】 国際公開第01/073363(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/135085(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 1/00
A61J 1/14
B65D 25/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのトレイ(10)を備え、前記トレイ(10)が、前記トレイ(10)の底面(14)と平行な少なくとも1つの第1の支持棚(11)を導入し取り出すための少なくとも1つの開口側を有する、薬剤容器用部品(17)包装構造において、
前記少なくとも1つの第1の支持棚(11)が、前記トレイ(10)の内壁(15)に対応して載置されるとともに所定の空間分布で配された第1のシート又は空洞(13)を有し、前記第1のシート又は空洞(13)内に、前記容器の閉鎖部品及び/又は汎用付属品が載置されて、各閉鎖部品の鉛直軸線が前記トレイ(10)の前記底面(14)に対して垂直となるようになっており、前記トレイ(10)の前記開口側が、少なくとも1つの多孔質濾過メンブレンを用いて封止されており、これにより、前記シート又は空洞(13)内に挿入された前記閉鎖部品及び/又は汎用付属品の滅菌性及び清浄性が保証されるようになっており、
前記閉鎖部品の前記少なくとも1つの第1の支持棚(11)が、前記トレイ(10)の内壁(15)に対応して載置された少なくとも1つの第2の支持棚(12)に重ね合わされ、前記少なくとも1つの第2の支持棚(12)が、前記閉鎖部品の前記少なくとも1つの第1の支持棚(11)と平行であるとともに所定の空間分布で配された第2のシート又は空洞(16)を有し、前記第2のシート又は空洞(16)が、前記閉鎖部品の前記少なくとも1つの第1の支持棚(11)の前記第1のシート又は空洞(13)に対応して設けられ、
前記閉鎖部品とは異なるラバーキャップ又はプラグ(17)が、前記少なくとも1つの第2の支持棚(12)の前記第2のシート又は空洞(16)内の位置に挿入・保持されていることを特徴とする包装構造。
【請求項2】
前記ラバーキャップ又はプラグ(17)が、前記第2のシート又は空洞(16)の各々の1つずつであって、前記薬剤容器の入力領域に対応する前記第2のシート又は空洞(16)の上面(18)に戴置されていることを特徴とする、請求項1に記載の包装構造。
【請求項3】
少なくとも2つの前記閉鎖部品が、前記第1のシート又は空洞(13)或いは前記第2のシート又は空洞(16)内部に挿入される前に予め一つに組み立てられることを特徴とする、請求項1及び2の少なくとも一項に記載の包装構造。
【請求項4】
前記トレイ(10)が、少なくとも1つの保護エンクロージャ内に封入され、前記保護エンクロージャが、選択的に透過性を有する材料で作られるシートから少なくとも部分的に形成されることを特徴とする、請求項1〜3の少なくとも一項に記載の包装構造。
【請求項5】
前記保護エンクロージャが、前記容器及び/又は前記閉鎖部品の1つ以上の積層トレイ(10)及び/又は1つ以上の前記支持棚(11,12)を含むことを特徴とする、請求項4に記載の包装構造。
【請求項6】
前記閉鎖部品が、前記第1のシート又は空洞(13)或いは前記第2のシート又は空洞(16)の各々内に予め組み立てられることを特徴とする、請求項1に記載の包装構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、薬剤容器用部品包装構造に関する。
特に、本発明は、アンプル、バイアル、注射器及び他の薬剤容器の実装処理(装填及び閉鎖)における部品の使用又は用途まで、制御・隔離された環境並びに清浄・無菌・無毒の物理的又は化学的に安定した環境下で保存する必要のある技術的特徴を有する部品の包装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されるように、既知の薬剤容器用部品包装構造は、プラスチック材料で作られ、閉じた底部を有するトレイを備える。閉じた底部は、プラスチック材料で作られ、連続する収容穴を有する内部平面又はマトリクス(いわゆる「ネスト(nest)」を担持する。収容穴には、容器が鉛直姿勢で載置される。
【0003】
注射器のような幾つかの容器は、その容器の周囲のフランジが収容穴の縁部に載置されるおかげでその定位置に維持されるが、突出部を有さない他の容器は、穴の内部に収容させるための特定の要素が必要となる。
【0004】
プラスチックトレイは、ペーパーフィルタやTyvek(タイベック)(登録商標)フィルタのような多孔質メンブレンフィルタによって封止され、また、可撓性フィルムからなる更なる密閉容器によって保護される。この可撓性フィルムは、多孔質濾過メンブレン又はTyvek(タイベック)(登録商標)メンブレンによって隠された開口を有する。
【0005】
従って、この包装構造は、あらゆる微生物汚染又は粒子汚染を阻止することが可能な少なくとも2つの重ねられた滅菌バリアを備え、他の容器を追加して滅菌バリアを増やすことも可能である。
【0006】
そして、上述の分離されたパッケージは、梱包・開梱作業時に手で取り扱うのに適した大きさ及び重量を有するプラスチック又は段ボールで作られた容器内に載置される。
【0007】
容器は、一般に、(気体による)最終滅菌サイクルが施される前にパレット上に積載・載置される。
【0008】
最後に、製品を使用する必要のある場合、滅菌装填プロセスを介して、汚染制御領域、例えば、滅菌ゾーンへと送られるが、作業が、ユニットを開梱する際、汚染を低下させた状態で外側容器を開封する際(この作業は、通常、超清浄空気の層流下で行われ、これにより表面を保護する)、外面の生物学的汚染を除去した後に包装を展開する際、及び、トレイのTyvek(タイベック)(登録商標)フィルタを取り外す前にその包装を無菌ゾーン内に載置する際に存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第2009/015862号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記したような既知の薬剤容器用部品包装構造は、バイアルを閉鎖するためのラバーストッパー、例えばアルミニウムで作られるシールリング、及び/又は、容器の開口に対応させて載置されるスナップロックデバイスのような、薬剤容器の組み立てのために設けられる他の部品を汎用的且つ効果的に包装するのには使用できないため、その使用の柔軟性に制約がある。
【0011】
また、上述の部品でも、その使用まで制御・分離された滅菌環境に保持することが必然的に必要となり、そのため、すぐに使用できる滅菌パッケージの内部で包装されている。
【0012】
そのため、異なる部品を、例えばヴィブラントボーラス(vibrant bolus)を用いて正しい方向に配向させ、そして複数のトラックに振り分け、そこで、自動化デバイスがそれらを取り上げ、それらを組み立て最終位置まで案内する。
【0013】
上述のシステムが、容器の取り扱いから組み立て、そして最終的な自動化デバイスの終了まで、異なる部品のセットの自動化管理ができないことは明らかである。何故なら、例えば、2つの部品を単一の容器に搭載する場合(ラバーキャップ及びシールリング等)、システムを二重にしなければならず、その結果作業コストが追加され、また、自動で部品を取り上げ、取り扱い、組み立てるデバイスを用いて容器の大きさを変更することが比較的困難となるからである。
【0014】
また、容器の大きさが変更されるたびに、対応する部品を特に収容可能な各パッケージを用意・洗浄・滅菌しなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0015】
従って、本発明の目的は、従来技術の上述した欠点を克服すること、特に、多目的に使用できると同時に、自動機械を用いた容器の充填後、作業者の援助を必要とすることなく、適時使用できる他の付属品の異なる組の自動化管理を可能とする薬剤容器充填用部品包装構造を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、部品の閉鎖及びロック時の滅菌及び容器の充填処理を完了させるために典型的に必要な付属品の滅菌を確実にし、それらの品質特性の維持、保全性、識別性及び追跡性、並びに、付属物の安全な移送及び組み立てを確実にする、薬剤容器用部品包装構造を提供することである。
【0017】
本発明の更なる目的は、部品及び容器の取り扱い・組み立て作業を容易にすることによって、最終製品の全体コストを低減できる薬剤容器用部品包装構造を提供することである。
【発明の効果】
【0018】
有利には、本発明に係る包装構造によって、直ちに使用できるように薬剤容器に異なる部品又は付属品(例えばプラグ、クランプ、スナップロック等)を載置させることが可能となる。それらが、正確な方向に配向され正しい場所に位置付けられ、自動の取り出し・取り付けデバイス(ロボット)を用いて取り出し組み立てることができるからである。ロボットは、異なる容器の大きさに応じて予めプログラムすることができる。また、ロボットは、薬剤容器を仕上げるための取り扱い工程及び組み立て工程を正しい順序で行うようにプログラムできる。
【0019】
これにより、専用の製造ラインを、少量のものに対してまた異なる大きさに対して使用することが可能となるため、作業コストの大幅な節約、取り扱い及び組み立て作業の単純化及び効率化、並びに、容器の大きさを変更する際の速度及び効率を実現できる。
【0020】
本発明の目的である薬剤容器用部品包装構造の更なる特徴及び利点は、好適な実施例に関する以下の説明及び添付の図面から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る薬剤容器用部品包装構造の第1実施例に使用されるエレメントの上面図である。
図2】本発明に係る、図1のエレメントの側面図である。
図3】本発明に係る薬剤容器用部品包装構造の第1実施例における図4のIII−III線に沿う断面図である。
図4】本発明に係る、図3の薬剤容器用部品包装構造の第1実施例の上面図である。
図5】本発明に係る、図1のV−V線に沿う断面図である。
図6図3においてCで示す詳細の拡大図を示す。
図7】本発明に係る、図1〜6の薬剤容器用部品包装構造の断面斜視図である。
図8図7においてDで示す詳細の拡大図を示す。
図9】本発明に係る薬剤容器用部品包装構造の考えうる代替の実施例の詳細の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
上述の図面を参照し、本発明の目的である薬剤容器用部品包装構造は、トレイ10を備える。トレイ10は通常、プラスチック材料で作られ、薬剤容器を支持する第1フラットエレメント又は棚11を挿入・取り出すための開口上部を有する。第1フラットエレメント11もポリプロピレン等のプラスチック材料で作られ、トレイ10の底面14と平行に位置付けられる。
【0023】
トレイ10の開口上部は、多孔質濾過メンブレンで封止される。トレイ10は、制御された領域(例えば、容器の装填が行われる領域)での移送のための保護ラッピング又はカバーを有してもよい。保護カバーは開閉でき、迅速な移送のためのドアを備えることができる。
【0024】
また、各保護カバーは、1つ以上の積層されたトレイ10及び/又は1つ以上の支持フラットエレメント11を含んでもよく、従来の滅菌処理に対して選択的に透過性を有する材料で作られるシートによって、少なくとも部分的に形成される。
【0025】
支持フラットエレメント11は、平坦な上面及び略矩形形状を有し、トレイ10の内壁15に形成された側方肩部に載置される平行且つ対向する縁部対(添付の図7及び8に詳細に示す)を有する。これらの縁部は、当接手段を介して定位置で安定する。この当接手段は、例えば、フラットエレメント11に作られた対形状(conjugated shape)を有する空洞と係合するようにトレイ10に作られた突起(あるいは逆に、トレイ10に設けられた空洞と係合するようにフラットエレメント11に作られた突起)である。
【0026】
更に、この支持フラットエレメント11は、鉛直シート13が所定の空間分布で配されており、その内部に、例えばアルミニウムで作られるシールリング20等の容器用クロージャ及び/又はスナップロックデバイスが、互いに対して所定の間隔で載置される。これらのクロージャ及び/又はロックデバイスは、トレイ10の底面14に対して垂直な長手方向軸線を有する。
【0027】
本発明の第1実施例によれば、更なる支持フラットエレメント又は棚12が、支持フラットエレメント11に重ね合わせられる。フラットエレメント12も平坦面を有し、連続する空洞又はシート16を有するように成形されている。空洞又はシート16は、適切な形状の上面18を有し、フラットエレメント11の各鉛直シート13に対応して載置される。
【0028】
特に、薬剤容器を完全に組み立てるために設けられるラバープラグ17等の部品が、支持フラットエレメント12の空洞16内部の定位置に挿入・保持され、フェルール20及び/又は容器のスナップロックデバイス(ボトル、カートリッジ)等のアルミニウム及び/又はプラスチックシールも、下側のフラットエレメント11のシート13内部に載置される。
【0029】
具体的には、支持フラットエレメント12の空洞16は、ラバープラグ17が正しい位置に正確な配向で収容・維持されるように作られる。ラバープラグ17は、薬剤部品の入力領域に対応する上面18の各空洞16に一つずつ載置されてもよい。
【0030】
支持フラットエレメント12の上側平坦面も、空洞16の上方に保護メンブレンを載置することを可能にし、それにより、支持フラットエレメント11,12のそれぞれ一つ又は連続する積層された支持フラットエレメント11,12を更なる保護カバー内部に挿入することが可能になる。
【0031】
あるいは、ラバープラグ17や圧着フェルール20等の部品は、シート16内に載置する前に予め一つに組み立てることもできる。例えば、ラバープラグ17及びそのプラグ17のロックデバイスを最初に一つに組み立てた後、支持フラットエレメント12の各空洞16内部に一体のものとして位置付けることができる。一方、ロックデバイスの直径がガラス容器の直径と略等しいかそれよりも小さいかにかかわらず、支持フラットエレメント11を使用して、予め組み立てられたロックデバイス(ラバープラグ17及びフェルール又はナット20等)を支持フラットエレメント11の空洞13内部に収容することも可能である。
【0032】
更に、支持フラットエレメント11,12の両方は、同一の外側全体寸法を有すると共に空洞又はシート13,16の配置も同一であり、容易に積層することができるようになっている。また、空洞又はシート13,16は、プラグ17及び/又はフェルール20等のクロージャ部品を衝撃や接触、変形、表面圧力等から保護するために、マトリックスに応じて成形されると有利である。
【0033】
他の実施例によれば、3つ以上の支持フラットエレメント11,12を積層することができる。
【0034】
また、成形領域19が、支持フラットエレメント12の空洞16の間に設けられる。この領域19は、構造の正しい保全性及び強さ、並びに、支持フラットエレメント11及び12間及び各フラットエレメント11及び12のシート13と16との間の完璧な鉛直方向中央揃えを確保するのに適切な形状を有する。
【0035】
本発明の更なる実施例によれば、支持フラットエレメント12を使用せずに、支持フラットエレメント11を挿入するために、前もって予め組み立てられ直接連結されたラバープラグ又はストッパ17や圧着フェルール20等のロックデバイスを支持フラットエレメント11のシート13内部に設けることも可能である。有利には、この解決手段によって、部品(支持フラットエレメント12)の使用を回避することが可能になり、これにより、その支持フラットエレメント12の取り扱いに関連する相対的な滅菌上の問題が回避されるため、製造及び作業コストを節約することが可能になる。
【0036】
このように形成された包装構造は、薬剤容器と、その内部に含まれ予め固定された空間位置に載置されるキャップ17やフェルール20等の関連するクロージャ部品とを、それらを操作するための処理装置に直接且つ自動的に送給するために使用される。典型的に、処理装置は、各クロージャ部品を取り扱うのに適した把持部材を備えるデバイス又は自動アーム(ロボット)を備える。
【0037】
(上側の閉鎖エレメントのない)トレイ10から取り出された後に、配向された列にグループ化された各ロック又はクロージャ部品が装填された支持フラットエレメント11,12は、ロボットヘッドの取り上げ位置へと移動される。薬剤容器を装填した後、ラバープラグ17、圧着フェルール20又は薬剤容器を閉鎖することが可能な他のスナップロックデバイス及び/又はシールといった異なるクロージャ又はロック部品を組み立ててもよい。
【0038】
従って、本発明によれば、ただ一つの装填無菌ラインに沿って、薬剤容器の大きさに応じたラバープラグ又はストッパ17、スナップロックデバイス、シール及び/又は圧着フェルール20といったロック又はクロージャ部品を含む独立した支持フラットエレメント11,12を同時に処理することが可能であり、これにより、短時間且つ極めて効果的な方法で最終製品を直接得ることができることが明らかである。
【0039】
無菌装填ラインは、実際、容器及びロック又はクロージャ部品を事前に準備(洗浄・滅菌)し、その後、部品又は環境の汚染がないようにその無菌領域へと導入する必要がある。
【0040】
従って、その容器及びクロージャ部品の移送ラインに沿って、表面の汚染除去が可能な物理的(電子ビーム、プラズマ等)及び/又は化学的(気化させた過酸化水素水、過酢酸、二酸化塩素等)処理が行われる。
【0041】
本発明の他の実施例において、濾過メンブレンで閉鎖されたトレイ10は、滅菌移送ドアを有する容器内部に包装される。その滅菌移送ドアは、その滅菌移送ドアの対応する固定位置が設けられる無菌ゾーンの壁に対応させて載置できる。このようにして、トレイ10が、汚染されることなく無菌ゾーンへと直接移送される。
【0042】
いずれの場合も、本発明によれば、単一のプロセスを通して全てのエレメントの完全な滅菌及び洗浄性を得ると共にガラス容器及び関連するクロージャ部品の大きさの変更を迅速かつ効果的な方法で実行するために、薬剤容器を収容する支持フラットエレメント11及びクロージャ部品を含む支持フラットエレメント12の両方を移送するようにこの移送ラインを計画することができる。クロージャ部品を収容する3つ以上の支持フラットエレメント11,12が設けられる場合は、更に作業コストを低減し処理効果を向上させるためにそれらを単一の外側容器内に一緒に積層することができる。
【0043】
本発明の目的である薬剤容器用部品包装構造の技術的特徴は上述の説明から明らかであると共に、関連する利点も明らかである。
【0044】
最後に、本発明の実施において、技術的詳細の材料、形状及び大きさを要件に応じて任意のものとすることができ、また、他の技術的均等物と置き換えることができることも明らかであり、添付の特許請求の範囲において請求する本発明の思想に伴う新規性の原理から逸脱することなく他の変更を本発明の包装構造に対して行ってもよいことは明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9