特許第6347842号(P6347842)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6347842医療機器用照明ユニット、及び該照明ユニットに電気エネルギを供給するためのエネルギ供給ユニット並びに上記照明ユニット及びエネルギ供給ユニットからなる照明システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6347842
(24)【登録日】2018年6月8日
(45)【発行日】2018年6月27日
(54)【発明の名称】医療機器用照明ユニット、及び該照明ユニットに電気エネルギを供給するためのエネルギ供給ユニット並びに上記照明ユニット及びエネルギ供給ユニットからなる照明システム
(51)【国際特許分類】
   F21V 29/503 20150101AFI20180618BHJP
   F21V 29/67 20150101ALI20180618BHJP
   F21V 29/508 20150101ALI20180618BHJP
   F21V 17/02 20060101ALI20180618BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20180618BHJP
   F21V 14/04 20060101ALI20180618BHJP
   F21V 5/02 20060101ALI20180618BHJP
   F21V 29/61 20150101ALI20180618BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20180618BHJP
【FI】
   F21V29/503
   F21V29/67 100
   F21V29/67 200
   F21V29/508
   F21V17/02
   F21V17/00 250
   F21V14/04
   F21V5/02
   F21V29/61
   F21S2/00 610
【請求項の数】24
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-551199(P2016-551199)
(86)(22)【出願日】2015年2月11日
(65)【公表番号】特表2017-506798(P2017-506798A)
(43)【公表日】2017年3月9日
(86)【国際出願番号】SG2015000039
(87)【国際公開番号】WO2015122841
(87)【国際公開日】20150820
【審査請求日】2016年10月7日
(31)【優先権主張番号】102014101673.4
(32)【優先日】2014年2月11日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】516114695
【氏名又は名称】ライカ インストゥルメンツ (シンガポール) プライヴェット リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Leica Instruments (Singapore) Pte. Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マンフレート クスター
(72)【発明者】
【氏名】マルコ シュッツ
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ ケアバー
【審査官】 安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−221762(JP,A)
【文献】 特開2011−154855(JP,A)
【文献】 特開2009−053225(JP,A)
【文献】 特開2001−244676(JP,A)
【文献】 特開2003−324292(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3099741(JP,U)
【文献】 米国特許第04975810(US,A)
【文献】 特開2012−003257(JP,A)
【文献】 特開2011−132825(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/146764(WO,A1)
【文献】 特開2005−057119(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 29/503
F21S 2/00
F21V 5/02
F21V 14/04
F21V 17/00
F21V 17/02
F21V 29/508
F21V 29/61
F21V 29/67
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明ユニット(10)であって、
ハウジング(12)と、
前記ハウジング(12)により形成されている、第1端部(26)及び第2端部(28)を有する通路(14)と、
前記通路(14)内に前記通路(14)の長手方向軸に関して相前後して配置された第1の光源(16)及び第2の光源(18)と、
前記第1の光源(16)及び前記第2の光源(18)を冷却するための、前記通路(14)の前記第1端部(26)に配置された第1の冷却ユニット(30)と、
前記第1の光源(16)及び前記第2の光源(18)を冷却するための、前記通路(14)の前記第2端部(28)に配置された第2の冷却ユニット(32)と、
を有しており、
前記第1の冷却ユニット(30)及び前記第2の冷却ユニット(32)はそれぞれ少なくとも1つのファンを有しており、
前記通路(14)内に光出射開口(22)が設けられていて、
前記通路(14)内に変位可能な反射エレメント(20)が設けられていて、前記反射エレメントによって、前記反射エレメント(20)の位置に応じて、選択的に前記第1の光源(16)又は前記第2の光源(18)から放射された光が、前記光出射開口(22)を通るように方向付けられる、
照明ユニット(10)。
【請求項2】
前記第1の冷却ユニット(30)及び前記第2の冷却ユニット(32)は、それぞれ複数のファンを有している、
請求項1記載の照明ユニット(10)。
【請求項3】
前記第1の冷却ユニット(30)及び前記第2の冷却ユニット(32)によって発生させられた冷却流は同じ方向に向けられている、
請求項1又は2記載の照明ユニット(10)。
【請求項4】
前記第1の冷却ユニット(30)及び前記第2の冷却ユニット(32)は、前記第1の光源(16)及び前記第2の光源(18)のいずれか一方を、1つだけの冷却ユニット(30,32)によって十分に冷却可能であるように設計されている、
請求項1から3までのいずれか1項記載の照明ユニット(10)。
【請求項5】
通常の運転状態では、前記第1の光源(16)及び前記第2の光源(18)のうちの一方だけと、前記第1の冷却ユニット(30)及び前記第2の冷却ユニット(32)とが作動される、
請求項1から4までのいずれか1項記載の照明ユニット(10)。
【請求項6】
前記反射エレメント(20)は、鏡及び/又はプリズムを有している、
請求項1から5までのいずれか1項記載の照明ユニット(10)。
【請求項7】
前記反射エレメント(20)は、前記第1の光源(16)からの光を、前記光出射開口(22)を通るように方向付ける第1の位置と、前記第2の光源(18)からの光を、前記光出射開口(22)を通るように方向付ける第2の位置と、の間で、手動で及び/又は自動で回転可能である、
請求項1から6までのいずれか1項記載の照明ユニット(10)。
【請求項8】
前記第1の位置及び前記第2の位置において、前記第1の光源(16)及び前記第2の光源(18)のそれぞれ偏向された光線は、同じ焦点を有している、
請求項7記載の照明ユニット(10)。
【請求項9】
前記反射エレメント(20)は、前記第1の光源(16)及び前記第2の光源(18)の両方から同じ距離をおいて、前記第1の光源(16)及び前記第2の光源(18)の間に配置されている、
請求項1から8までのいずれか1項記載の照明ユニット(10)。
【請求項10】
前記照明ユニット(10)は、前記照明ユニット(10)を制御するための、及び/又は、前記照明ユニット(10)をエネルギ供給ユニット(50)に接続するための、スイッチ装置(102)を有している、
請求項1から9までのいずれか1項記載の照明ユニット(10)。
【請求項11】
照明ユニット(10)に電気エネルギを供給するためのエネルギ供給ユニット(50)であって、
ハウジング(52)と、
前記ハウジング(52)によって形成されている、第1端部(60)及び第2端部(62)を有する通路(54)と、
前記通路(54)内に前記通路(54)の長手方向軸に関して相前後して配置された、前記照明ユニット(10)の第1の光源(16)及び第2の光源(18)に電気エネルギを供給するための第1のエネルギ源(56)及び第2のエネルギ源(58)と、
前記第1のエネルギ源(56)及び前記第2のエネルギ源(58)を冷却するための、前記通路(54)の前記第1端部(60)に配置された第1の冷却ユニット(64)と、
前記第1のエネルギ源(56)及び前記第2のエネルギ源(58)を冷却するための、前記通路(54)の前記第2端部(62)に配置された第2の冷却ユニット(66)と、
を有しており、
前記第1の冷却ユニット(64)及び前記第2の冷却ユニット(66)はそれぞれ少なくとも1つのファンを有している、
エネルギ供給ユニット(50)。
【請求項12】
前記第1の冷却ユニット(64)及び前記第2の冷却ユニット(66)は、それぞれ複数のファンを有している、
請求項11記載のエネルギ供給ユニット(50)。
【請求項13】
前記第1の冷却ユニット(64)及び前記第2の冷却ユニット(66)によって発生させられた冷却流は、同じ方向に向けられている、
請求項11又は12記載のエネルギ供給ユニット(50)。
【請求項14】
前記第1の冷却ユニット(64)及び前記第2の冷却ユニット(66)は、前記第1のエネルギ源(56)及び前記第2のエネルギ源(58)のいずれか一方を、1つだけの冷却ユニット(64,66)によって十分に冷却可能であるように設計されている、
請求項11から13までのいずれか1項記載のエネルギ供給ユニット(50)。
【請求項15】
通常の運転状態では、前記第1のエネルギ源(56)及び前記第2のエネルギ源(58)のうちの一方だけと、前記第1の冷却ユニット(64)及び前記第2の冷却ユニット(66)と、が作動される、
請求項11から13までのいずれか1項記載のエネルギ供給ユニット(50)。
【請求項16】
前記第1のエネルギ源(56)及び/又は前記第2のエネルギ源(58)は、それぞれ変圧器を有している、
請求項11から15までのいずれか1項記載のエネルギ供給ユニット(50)。
【請求項17】
前記第1のエネルギ源(56)及び/又は前記第2のエネルギ源(58)は、それぞれ、互いに間隔をおいて配置された複数の冷却リブ(68)を有しており、前記複数の冷却リブ(68)の間の前記間隔により形成されたギャップは、前記第1の冷却ユニット(64)及び第2の冷却ユニット(66)の冷却流の方向に延在している、
請求項12から16までのいずれか1項記載のエネルギ供給ユニット(50)。
【請求項18】
前記第1のエネルギ源(56)及び前記第2のエネルギ源(58)の両方から供給される電気エネルギの前記照明ユニット(10)への出力用に、共有出力コネクタが設けられている、
請求項11から17までのいずれか1項記載のエネルギ供給ユニット(50)。
【請求項19】
通常の運転状態では、前記第1の冷却ユニット(64)及び前記第2の冷却ユニット(66)のファンが第1の回転速度で作動されていて、前記第1の冷却ユニット(64)及び前記第2の冷却ユニット(66)のうちの一方が故障した場合には、前記第1の冷却ユニット(64)及び前記第2の冷却ユニット(66)のうちのもう一方の1つ又は複数の前記ファンが第2の回転速度で作動され、前記第2の回転速度は、前記第1の回転速度よりも高い、
請求項11から18までのいずれか1項記載のエネルギ供給ユニット(50)。
【請求項20】
前記第2の回転速度は前記第1の回転速度の2倍である、請求項19記載のエネルギ供給ユニット(50)。
【請求項21】
前記エネルギ供給ユニット(50)は、前記エネルギ供給ユニット(50)を制御するための、及び/又は、前記エネルギ供給ユニット(50)を照明ユニット(10)に接続するための、スイッチ装置(102)を有している、
請求項11から17までのいずれか1項記載のエネルギ供給ユニット(50)。
【請求項22】
照明システム(100)であって、
請求項1から10までのいずれか1項記載の照明ユニット(10)と、
請求項11から21までのいずれか1項記載のエネルギ供給ユニット(50)と、
を有している照明システム(100)。
【請求項23】
前記照明ユニット(10)と前記エネルギ供給ユニット(50)とは、前記第1の光源(16)及び前記第2の光源(18)に、前記第1のエネルギ源(56)及び前記第2のエネルギ源(58)によって関連性なく電気エネルギを供給できるように、互いに接続されている、
請求項22記載の照明システム(100)。
【請求項24】
前記照明ユニット(10)と前記エネルギ供給ユニット(50)とはスイッチ装置(102)を介して互いに接続されていて、前記第1のエネルギ源(56)及び前記第2のエネルギ源(58)の両方から供給される電気エネルギは、前記スイッチ装置(102)を介して、前記第1の光源(16)及び前記第2の光源(18)の両方へと伝達可能である、
請求項22又は23記載の照明システム(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明ユニット、及び該照明ユニットに電気エネルギを供給するためのエネルギ供給ユニットに関する。本発明はさらに、このような照明ユニットとこのようなエネルギ供給ユニットとから成る照明システムに関する。この照明システムは特に医療機器で使用される。
【背景技術】
【0002】
装置のフェイルセーフ機能は医療技術において大きな役割を果たしている;例えば、外科手術中は、医療機器が故障したからといって、手術を簡単に中断するわけにはいかない。従って、複数の光源が設けられていて、1つの光源が故障した場合には、別の光源に切り換えることができる、部分的に冗長化された照明システムが公知である。これには通例、光の光線路における変化が伴い、その結果、光強度も変化し、照明領域の見え方も異なる恐れがある。選択的には、補助光源が別の光源に代わって揺動して入ることができるという事実により、部分的な冗長性が達成される照明システムも公知である。
【0003】
これらの部分的に冗長化された照明システムには、フェイルセーフ機能が、光源自体の故障時にしか保証されていないという欠点がある。他方では、例えば光源冷却システム及び/又は電力供給システムのように、照明システムの作動にとって重要である照明システムの別のモジュールの故障時には、照明システムは作動し続けることはできない。
【0004】
このような問題を解決するために、2つの別個の全体的な照明ユニットが設けられている、即ち、2つ以上の光源が設けられるだけでなく、その他全てのユニットも重複して設けられている照明システムが公知である。この場合、各光源とその他の関連エレメントがそれぞれ自律型ユニットを構成している。このような照明ユニットの欠点は、これらユニットは極めて複雑な構造であり、これらの自律型ユニットのうちの1のユニット内の全てのエレメントが機能している場合にのみ機能するという点にある。例えば、一方のユニット内部で光源が故障し、他方のユニットにおいて冷却システムが故障した場合、この照明システムもそれ以上使用できない。
【0005】
この種の部分自律型照明システムは例えば文献、独国特許出願公開第102004051940号明細書、独国特許出願公開第4231469号明細書、独国特許出願公開第4104609号明細書により公知である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、高度なフェイルセーフ機能、特に全冗長性を保証する、照明ユニット、及び該照明ユニットに電気エネルギを供給するためのエネルギ供給ユニットを説明することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1記載の特徴を有する照明ユニットにより、及び別の独立請求項記載の特徴を有するエネルギ供給ユニットにより、解決される。発明のさらに有利な改良は、従属請求項に記載されている。
【0008】
本発明によれば、照明ユニットは、第1及び第2の光源が収容されている通路を有していて、これら2つの光源は、前記通路内に相前後して配置されている。第1及び第2の光源を冷却するための第1の冷却ユニットが前記通路の第1端部に配置されていて、第1及び第2の光源を冷却するための第2の冷却ユニットが、前記通路の第1端部に対向して位置する第2端部に配置されている。さらに、前記通路内に光出射開口が設けられていて、前記通路内に変位可能な反射エレメントが配置されていて、該反射エレメントによって、該反射エレメントの位置に応じて、選択的に前記第1の光源又は第2の光源から放射される光が、照明領域を照明するために前記光出射開口を通るように方向付けられる。
【0009】
通路内に「相前後して」配置された光源とは、特に、2つの光源が直列に配置されていることを意味し、即ち2つの光源が、通路の長手方向軸線に関して相前後して配置されていることを意味していると理解されたい。
【0010】
変位可能な反射エレメントは、2つの光源のうちの一方が故障した場合に、反射エレメントを対応させて変位させることにより、他方の光源からの光を照明用に使用できることを保証する。
【0011】
2つの光源が通路内に相前後して配置されていて、この通路の各端部に冷却ユニットが設けられていることにより、2つの冷却ユニットのうちの一方が故障した場合に、他方の冷却ユニットを介して両光源を冷却することができるという利点が得られる。
【0012】
従って概して全冗長照明ユニットが達成される。即ち、1つの光源の故障時かつ1つの冷却ユニットの故障時に、照明ユニットが作動し続けることができるような、全冗長照明ユニットが達成される。上述した装置は、特に、冷却ユニットと光源との間に関連付けが発生しないので、自己完結型の独立したサブユニットは構成されずに、可能な限り最善のフェイルセーフ機能が達成される、という利点を有している。
【0013】
第1及び第2の冷却ユニットは特に、同一に構成されているので、特に単純な構造が達成される。これによりさらに、部品数が減じられるので、コストは最小化され、組み付けエラーは排除される。
【0014】
第1及び/又は第2の冷却ユニットは好適にはそれぞれファンを有している。特に、2つの冷却ユニットはそれぞれいくつかのファンを有している。従って、簡単な形式で、確実で信頼できる冷却を形成することができる。
【0015】
通常の運転状態で、両冷却ユニットのファンが第1の回転速度で作動されるならばさらに有利である。ファンの一方が故障した場合、他方の冷却ユニットの1つ又は複数のファンが、第2の回転速度で作動され、この第2の回転速度は第1の回転速度よりも高い。好適には、第2の回転速度は第1の回転速度の2倍である。
【0016】
2つの冷却ユニットによって発生させられる冷却流は、特に、同じ方向に向けられているので、これらの冷却流は互いに加算され、2つの冷却ユニットの最適な冷却に共に貢献する。
【0017】
2つの冷却ユニットは、前記2つの光源のいずれか一方を、1つだけの冷却ユニットによって十分に冷却可能であるように設計されているならば特に有利である。「十分に冷却」とは、この場合、特に、作動中、光源が一定の温度を有し、従って損傷を受けない程度には少なくとも、光源を冷却することができることを意味していると理解されたい。従って、冷却ユニットの一方が完全に故障してしまった場合でも、作動している光源を他方の冷却ユニットによって冷却できることが達成される。冷却ユニットと光源との間の関連付けが存在しないので、2つの光源のうちのどちらの光源が作動されているかに関係なく、1つの冷却ユニットの故障の際に光源を冷却することができるので、1つの光源が故障した場合でも、他方の光源は常に使用することができる。
【0018】
通常の運転状態で、光源の一方のみが作動されているが、両方の冷却ユニットが作動されるならば、さらに有利である。両冷却ユニットの作動により、各冷却ユニットは比較的小さな冷却出力を提供すればよく、従って、ファンが使用される場合には、可能な限り静かであることが達成される。特に、2つの冷却ユニットの個々のファンの回転速度は、最小ノイズエミッションが生じるように適合されている。
【0019】
照明ユニットは、特にハウジングを有していて、このハウジングにより通路が形成されている。光出射開口は特に、前記ハウジング内に光伝達位置として形成されている。光出射開口は特に、2つの光源の間の真ん中に配置されている。
【0020】
反射エレメントが鏡及び/又はプリズムを有しているとさらに有利であり、その結果、特に単純な構造の確実に機能する反射エレメントが獲得される。前記反射エレメントは、特に、第1の光源からの光を、光出射開口を通るように方向付ける第1の位置と、第2の光源からの光を、光出射開口を通るように方向付ける第2の位置との間で回転可能である。従って、使用される光源は、反射エレメントを単に回転させることにより切り換えられることができる。回転は、手動でも、自動でも、即ち機械的にも、選択的に行うことができる。
【0021】
反射エレメントは特に、2つの光源の間の真ん中に配置されていて、従って両光源から等距離をおいて位置しているので、一方の光源から他方の光源へ切り換える場合、光出射開口から放射される光源は同じ光強度を有している。特に、反射エレメントの前記第1の位置及び前記第2の位置の両方において、第1及び第2の光源のそれぞれ偏向された光線は、同じ焦点を有している。
【0022】
光源は特に、同一に形成されている。光源は特に、ランプである。
【0023】
本発明のさらなる態様は、照明ユニットに電気エネルギを供給するためのエネルギ供給ユニットに関する。前記照明ユニットとは特に、上述した照明ユニットの1つである。
【0024】
エネルギ供給ユニットは、通路を有しており、該通路内に、照明ユニットの光源に電気エネルギを供給するための第1及び第2のエネルギ源が配置されていて、これら2つのエネルギ源は、前記通路内に相前後して配置されている。第1及び第2のエネルギ源を冷却するための第1の冷却ユニットが前記通路の第1端部に配置されていて、第1及び第2のエネルギ源を冷却するための第2の冷却ユニットが前記通路の第2端部に配置されている。
【0025】
「相前後して」配置されたとは、特に、エネルギ源が直列に配置されていることを意味し、即ち2つのエネルギ源が、通路の長手方向軸線に関して相前後して配置されていることを意味していると理解されたい。
【0026】
上述した構造によって達成されることもやはり、全冗長性である。両光源には両エネルギ源を介して電気エネルギを供給することができるので、1つのエネルギ源が故障した際にも必要なエネルギを供給することができる。通路の両端部に2つの冷却ユニットを設けたさらなる結果、及び通路の内側にエネルギ源を直列に配置したさらなる結果、1つの冷却ユニットが故障した場合でも、それぞれ作動されているエネルギ源は、それが第1のエネルギ源であるか第2のエネルギ源であるかに関わらず冷却されることができる。この場合も同様に、特に、冷却ユニットとエネルギ源との間に関連付けはなく、エネルギ源と光源との間にも関連付けはないので、個々のエレメントの故障が任意に組み合わされた状況で、各種のエレメントのうちの少なくとも1つのエレメントがなお機能している限り、システムは作動することができる。
【0027】
この場合も同様に、第1及び/又は第2の冷却ユニットはそれぞれ好適には1つのファンを、特に、複数のファンを有しているので、特に単純かつ効果的な構造が達成される。
【0028】
2つの冷却ユニットは特に、同一に形成されている。
【0029】
さらに、2つの冷却ユニットは好適には、これら冷却ユニットによって発生させられる冷却流が同じ方向に向けられるように構成されているので、冷却出力は加算されて、従って各冷却ユニットによって提供される必要のある冷却出力は比較的低い。
【0030】
冷却ユニットは好適には、2つのエネルギ源のいずれか一方を、1つだけの冷却ユニットによって十分に冷却可能であるように設計されている。これにより、2つの冷却ユニットの一方が完全に故障した状況で、エネルギ供給ユニットの2つのエネルギ源のうちのどちらが作動されているかに関わらず、エネルギ供給ユニットは作動し続けられることが達成される。
【0031】
通常の運転状態では、特に、エネルギ源は一方のみが作動されているが、両方の冷却ユニットが作動されているので、冷却ユニットによって供給されるそれぞれの冷却出力は減じられる。
【0032】
エネルギ供給ユニットは特にハウジングを有していて、このハウジングにより通路が形成されている。
【0033】
特に好適な実施の形態では、第1及び第2のエネルギ源両方がそれぞれ、変圧器を有していて、この変圧器により特に電圧変換が行われる。
【0034】
第1及び第2のエネルギ源が同一に形成されているならば、エネルギ源の一方が故障した場合、他方のエネルギ源への切換により、システムのパフォーマンスに変化は生じないので、さらに好適である。
【0035】
第1及び/又は第2のエネルギ源は好適にはそれぞれ、互いに間隔をおいて配置された冷却リブを有しており、これら冷却リブによって、エネルギ源の効果的な冷却が可能である。互いに間隔をおいて冷却リブを配置した結果、冷却リブの間にそれぞれギャップが形成され、このギャップを通って冷却空気がガイドされ得る。冷却リブは、冷却ユニットによって発生させられる冷却流が冷却リブの間を通過するように配置されているので、冷却流は、できるだけわずかな分裂で冷却リブを通って進むことができ、従って効果的な冷却が可能である。
【0036】
エネルギ供給ユニットに、第1及び第2のエネルギ源の両方からの電気エネルギの照明ユニットへの出力用に、共有出力コネクタが設けられているならば、さらに有利である。これにより、エネルギ源と、照明ユニットの光源との間に関連付けが生じるのではなく、両光源に選択的に両エネルギ源を介して電気エネルギを供給できることが達成される。このことによりさらに全冗長性が確実になる。
【0037】
エネルギ供給ユニットの第1及び/又は第2の冷却ユニットがそれぞれファンを、好適にはそれぞれ複数のファンを有しており、通常の運転状態で、両冷却ユニットのファンが第1の回転速度で作動されるならばさらに有利である。冷却ユニットの一方が故障した場合、他方の冷却ユニットの1つ又は複数のファンが、第2の回転速度で作動され、この第2の回転速度は第1の回転速度よりも高い。好適には、第2の回転速度は第1の回転速度の2倍である。
【0038】
本発明のさらなる態様は、上述した照明ユニットと上述したエネルギ供給ユニットとを有する照明システムに関し、エネルギ供給ユニットは、照明システムに電気エネルギを供給するために照明システムに接続されている。
【0039】
前記照明ユニットと前記エネルギ供給ユニットとは特に、2つの光源に2つのエネルギ源によって関連性なく電気エネルギを供給できるように、互いに接続されている。
【0040】
「関連性なく」とは、特に、各光源に、必要な電気エネルギを選択的に両エネルギ源によって供給できることを意味していると理解されたい。これにより結果として、エネルギ供給ユニットの全冗長性及び照明ユニットの全冗長性が個別に達成されるだけでなく、これら2つのユニットによって構成される照明システムの全冗長性も達成される。
【0041】
これにより特に、エネルギ供給ユニットの1つのエネルギ源及び1つの冷却ユニット、照明ユニットの1つの光源及び1つ冷却ユニットが同時に故障した場合であっても、照明システムは、それぞれ重複して設けられているユニットのどちらのユニットがそれぞれ関与しているかに関わらず、完全な機能を維持することが達成される。これにより全冗長性が、従って、最大限のフェイルセーフ性能が、最も少数のユニット及び極めて簡易な構造により達成される。
【0042】
前記照明ユニットと前記エネルギ供給ユニットとは特に、スイッチ装置を介して互いに接続されていて、第1及び第2のエネルギ源の両方から供給される電気エネルギは、前記スイッチ装置を介して、第1及び第2の光源の両方へと伝達可能である。スイッチ装置は特に、スイッチプレートである。
【0043】
発明の別の特徴及び利点は、添付の図面に関連する典型的な実施の形態をさらに参照して本発明を説明する下記の記載から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】第1の作動状態における照明ユニットを概略的に示す図である。
図2】第2の作動状態における図1の照明ユニットを概略的に示す図である。
図3図1及び図2の照明ユニットに電気エネルギを供給するためのエネルギ供給ユニットを概略的に示す図である。
図4図1及び図2の照明ユニット及び図3のエネルギ供給ユニットを有する照明システムを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1には、第1の作動状態における照明ユニット10が概略的に示されている。図2には、第2の作動状態における図1の照明ユニット10が示されている。
【0046】
照明ユニット10はハウジング12を有していて、このハウジング12により通路14が形成されている。第1の光源16、第2の光源18、反射エレメント20が通路14の内側に配置されている。2つの光源は、通路14の長手方向軸線に関して相前後して配置されていて、即ち直列に配置されている。
【0047】
反射エレメント20は、光源16,18から放射される光を、この反射エレメント20により、ハウジング12の光出射開口22を通るように方向付けることができるように組み込まれている。反射エレメント20はこのために、特に、ミラー及び/又はプリズムを有していて、軸線24を中心として回転可能に配置されている。図1に示した第1の位置における反射エレメント20を備えた第1の作動状態では、反射エレメント20は、第1の光源16から放射された光が光出射開口22を通るように方向付けられるように配置されている。図2に示した第2の位置では逆に、反射エレメント20は、第2の光源18から放射された光が光出射開口22を通るように方向付けられるように第2の位置へと回転される。
【0048】
第1の位置と第2の位置との間での反射エレメント20の切換は、手動でも自動でも行うことができる。
【0049】
2つの光源16,18と反射エレメント20を設けた結果、2つの光源16,18のうちの一方が故障した際に、反射エレメント20を対応させて変位させることにより他方の光源16,18に切り換えることができるので、この他方の光源16,18から放射される光が、今度は出射開口22から放出されるようになる。特に、作動されている方の光源16,18だけが常に、照明ユニット10から光を放射させるために目下、必要とされる、光出射開口22を通る光を放出するものである。
【0050】
2つの光源16,18は特に同一のランプの形で組み込まれていて、反射エレメント20の回転軸線24から等距離にあり、即ち反射エレメント20は、2つの光源16,18の間の中心に配置されているので、目下、光出射開口22を介して光が放射されている方の光源16,18かどうかに関わらず、放射される光は、光路も同じであるので、同じ光強度と焦点を有する。従って、照明ユニット10の放射される光の出力は、2つの光源16,18間の切換時に変更されないので、どちらの光源16,18が作動されているかどうかに関わらず同じ照明が生じる。
【0051】
第1の冷却ユニット30が通路14の第1端部26に配置されている。第2の冷却ユニット32が、通路14の第1端部26と対向する第2端部28に配置されていて、両冷却ユニット30,32は、光源16,18を冷却するために機能する。特に、両冷却ユニット30,32は、2つの冷却ユニット30,32のうちの一方が故障した場合でも、残りの冷却出力が、2つの光源16,18のうちの一方を、即ち、それぞれ作動されている光源16,18を、十分冷却するために足りるように組み込まれている。
【0052】
2つの端部に2つの冷却ユニット30,32を設けた結果、両光源16,18を、両冷却ユニット30,32によって冷却することができるので、1つの冷却ユニット30,32と1つの光源16,18が故障した場合でも、どちらの冷却ユニット30,32及びどちらの光源16,18が故障しているかに関わらず、照明ユニット10の機能の全ては依然として保証されており、全冗長性が達成されている。
【0053】
冷却ユニット30,32は好適にはそれぞれ複数のファンを有していて、2つの冷却ユニット30,32のこれらのファンの回転速度は、放出ノイズが最小化されるように互いに合わせられている。特に、両冷却ユニット30,32は通常の作動モード、即ち冷却ユニット30,32のどちらも故障していない作動モードで運転されているので、冷却ユニット30,32によりそれぞれ提供される冷却出力は最小化されていて、従って運転は、可能な限り静かである。
【0054】
図3には、図1及び図2の照明ユニット10に電気エネルギを供給するためのエネルギ供給ユニット50が概略的に示されている。
【0055】
エネルギ供給ユニット50はハウジング52を有していて、このハウジング52により通路54が形成されている。2つのエネルギ源56,58が、通路54内に相前後して配置されていて、2つのエネルギ源56,58は、照明ユニット10の光源16,18に電気エネルギを供給するために機能する。2つのエネルギ源56,58は直列に、即ち、通路54の長手方向軸線に関して相前後して配置されている。
【0056】
2つのエネルギ源56,58は特に、同一に形成されていて、好適にはそれぞれ変圧器を有しており、この変圧器により、入力電圧は、光源16,18によって必要とされる電圧に応じて対応する出力電圧に変圧される。
【0057】
第1の冷却ユニット64が通路54の第1端部60に配置されている。第2の冷却ユニット66が、通路54の第1端部60と対向する第2端部62に配置されていて、2つの冷却ユニット64,66は特に同一に形成されている。
【0058】
エネルギ供給ユニット50の2つの冷却ユニット64,66が、照明ユニット10の2つの冷却ユニット30,32と同一に形成されているならば、必要部品数が最小化されるので特に有利である。
【0059】
エネルギ供給ユニット50の2つの冷却ユニット64,66はそれぞれ特に、通路54を通る冷却流体を発生させることのできる複数のファンを有している。冷却ユニット64,66は、2つの冷却流が同じ方向を有し、これにより2つの冷却ユニット64,66の出力が通路54の領域で加算されるように形成されている。
【0060】
特に、2つの冷却ユニット64,66は、各冷却ユニット64,66が、2つのエネルギ源56,58のうちの少なくとも一方の十分な冷却のために、個別に十分であるように寸法設定されている。「十分な冷却」とは、冷却の大きさが少なくとも、各エネルギ源56,58が許容可能な所定範囲内でのみ加熱され、従ってエネルギ源56,58に損傷が生じない程度の大きさであることを意味していると理解されたい。
【0061】
エネルギ源56,58は好適にはそれぞれいくつかの冷却リブを有していて、これら冷却リブのうちの、エネルギ源56のためのものの1つを、例として参照符号68により示す。
【0062】
冷却リブ68は、互いに所定の距離をおいて配置されていて、整列されているので、冷却ユニット64,66により発生される冷却流は、冷却リブ68を通過することができ、これにより冷却リブ68から冷却流への最適な熱移行が可能である。
【0063】
2つのエネルギ源56,58は、光源16,18が、各エネルギ源56,58により十分な電気エネルギを供給され得るようなサイズとされている。従って、2つのエネルギ源56,58のうちの一方が故障した場合でも、作動されている方の照明ユニット10の光源16,18には電気エネルギが供給され得るので、完全冗長性が達成されている。
【0064】
エネルギ供給ユニット50の通路54の両端部に2つの冷却ユニット64,66が設けられていることにより、2つの冷却ユニット64,66のうちの一方が故障した場合、それぞれ作動されているエネルギ源56,58は、故障していない冷却ユニット64,66により十分に冷却されることができるので、完全冗長性が同様に得られる。この場合も同様に、特に、冷却ユニット64,66とエネルギ源56,58との何らかの関連付けは生じないので、エネルギ供給ユニット50の機能性は、エネルギ源56,58の一方の故障及び冷却ユニット64,66の一方の故障の際にもなお保証される。
【0065】
図4には、図1及び図2の照明ユニット10及び図3のエネルギ供給ユニット50を有する照明システム100が概略的に示されている。エネルギ供給ユニット50と照明ユニット10とは、電気エネルギがエネルギ供給ユニット50から照明ユニット10へと伝達され得るように、この場合、スイッチ装置102を介して互いに接続されている。
【0066】
スイッチ装置102を介した相互接続は、エネルギ源56,58と光源16,18との間に何の関連付けもないように組み込まれている。即ちこれは、第1の光源16及び第2の光源18の両者とも、第1のエネルギ源56によって作動可能であることを意味していると理解されたい。同様に、第1の光源16と第2の光源18とは両者とも、第2のエネルギ源58によって電気エネルギを供給され得る。
【0067】
これにより達成されることは、照明システム100が完全冗長性を獲得し、これにより、できるだけ少ないモジュールと最も簡易な構成とにより、可能な限り最善のフェイルセーフ機能が達成されるということである。個々のモジュール間の関連性をなくすことにより、光源16,18の一方の故障時でも、エネルギ源56,58の一方の故障時でも、照明ユニット10の冷却ユニット30,32の一方の故障時でも、同時に、エネルギ供給ユニット50の冷却ユニット64,66の一方の故障時でも、特に照明システム100に関しては完全に機能を維持することができ、必要な所定の光量に関しては、光出射開口22から出射させることができる。
【0068】
この照明システム100は特に医療機器で使用される。結果として、照明システム100は、処置中に個々のユニットが故障した場合でも、完全に機能的であり続ける。
【0069】
特に、光源16,18の、及び/又はエネルギ源56,58の、作動及び非作動も、スイッチ装置102によって行うことができる。特に、光源16,18とエネルギ源56,58との間の切換は従って、光源16,18又はエネルギ源56,58がそれぞれ故障したときに行われてよい。スイッチ装置102はさらに、冷却ユニット30,32,64,66の冷却出力の制御のためにも機能することができる。
【符号の説明】
【0070】
10 照明ユニット
12 ハウジング
14 通路
16,18 光源
20 反射エレメント
22 光出射開口
24 軸線
26,28 端部
30,32 冷却ユニット
50 エネルギ供給ユニット
52 ハウジング
54 通路
56,58 エネルギ源
60,62 端部
64,66 冷却ユニット
68 冷却リブ
100 照明システム
102 スイッチ装置
図1
図2
図3
図4