(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の一実施形態のパネル表示装置の構成を示すブロック図である。本実施形態のパネル表示装置は、液晶表示装置1として構成されており、LCD(liquid crystal display)パネル2と、ドライバIC(integrated circuit:集積回路)3とを備えている。
【0014】
LCDパネル2は、表示領域5とゲート線駆動回路6(GIP(gate in panel)回路とも呼ばれる)を備えている。表示領域5には、複数のゲート線7(走査線、アドレス線とも呼ばれる)と、複数のデータ線8(信号線、ソース線とも呼ばれる)が配置されると共に、画素9が配置されている。本実施形態では、ゲート線7の数はv本であり、データ線8の数は3h本であり、画素9は、v行h列で表示領域5に配置されている。v、hは、いずれも、2以上の整数である。
【0015】
本実施形態では、各画素9は、3つの副画素:R副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bを備えている。ここで、R副画素11Rとは、赤色に対応する(即ち、赤色を表示する)副画素であり、G副画素11Gとは、緑色に対応する(即ち、緑色を表示する)副画素であり、B副画素11Bとは、青色に対応する(即ち、青色を表示する)副画素である。なお、以下において、R副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bを区別しない場合、副画素11と表記することがある。本実施形態では、副画素11が、v行3h列でLCDパネル2に配置される。各副画素11は、対応する一のゲート線7と一のデータ線8に接続される。LCDパネル2の各副画素11の駆動においては、ゲート線7が順次に選択され、選択されたゲート線7に接続された副画素11にデータ線8から所望の駆動電圧が書き込まれる。これにより、各副画素11が所望の階調に設定され、所望の画像がLCDパネル2の表示領域5に表示される。
【0016】
図2は、各副画素11の構造を概念的に示す回路図である。各副画素11は、TFT(thin film transistor)12と、画素電極13とを備えている。TFT11は、そのゲートがゲート線7に接続され、ソースがデータ線8に接続され、ドレインが画素電極13に接続される。画素電極13は、LCDパネル2の対向電極(共通電極とも呼ばれる)14に対向するように設けられており、画素電極13と対向電極14の間には液晶が満たされている。なお、
図2では、対向電極14が副画素11毎に設けられているように図示されているが、実際には、LCDパネル2全体で共通の対向電極14が設けられることは、当業者には容易に理解されよう。
【0017】
図1に戻り、ドライバIC3は、データ線8を駆動すると共にゲート線駆動回路6を制御するゲート線制御信号S
GIPを生成する。データ線8の駆動は、演算装置4から受け取った入力画像データD
IN及び同期データD
SYNCに応答して行われる。ここで、入力画像データD
INとは、LCDパネル2の表示領域5に表示される画像に対応するデータであり、より具体的には、各画素9の各副画素11の階調を指定するデータである。本実施形態では、入力画像データD
INにおいて、各画素9の各副画素11の階調が8ビットで表わされる。即ち、入力画像データD
INは、LCDパネル2の各画素9の階調を24ビットで表わすデータである。以下において、入力画像データD
INのうち、R副画素11Rの階調を示すデータを入力画像データD
INRと記載することがある。同様に、入力画像データD
INのうち、G副画素11Gの階調を示すデータを入力画像データD
INGと記載し、B副画素11Bの階調を示すデータを入力画像データD
INBと記載することがある。また、同期データD
SYNCは、ドライバIC3の動作タイミングの制御に用いられるデータであり、ドライバIC3において発生されるタイミング制御信号、例えば、垂直同期信号V
SYNC及び水平同期信号H
SYNCの生成タイミングを制御するデータである。また、ゲート線制御信号S
GIPの生成は、同期データD
SYNCに応答して行われる。ドライバIC3は、COG(Chip on Glass)のような表面実装技術を用いてLCDパネル2に搭載されている。
【0018】
図3は、ドライバIC3の構成の例を示すブロック図である。ドライバIC3は、インターフェース回路21と、近似演算補正回路22と、減色処理回路23と、ラッチ回路24と、階調電圧発生回路25と、データ線駆動回路26と、タイミング制御回路27と、特徴データ算出回路28と、補正点データ算出回路29とを備えている。
【0019】
インターフェース回路21は、演算装置4から送られてくる入力画像データD
IN及び同期データD
SYNCを受け取り、入力画像データD
INを近似演算補正回路22に、同期データD
SYNCをタイミング制御回路27に転送する。
【0020】
近似演算補正回路22は、補正点データ算出回路29から送られてくる補正点データ組CP_sel
kによって指定されたガンマカーブに従った補正演算(ガンマ補正)を入力画像データD
INに対して行い、出力画像データD
OUTを生成する。以下において、出力画像データD
OUTのうち、R副画素11Rの階調を示すデータを出力画像データD
OUTRと記載することがある。同様に、出力画像データD
OUTのうち、G副画素11Gの階調を示すデータを出力画像データD
OUTGと記載し、B副画素11Bの階調を示すデータを出力画像データD
OUTBと記載することがある。
【0021】
出力画像データD
OUTは、入力画像データD
INよりも多いビット数を有するデータである。出力画像データD
OUTのビット数を入力画像データD
INよりも多くすることは、補正演算によって画素の階調の情報が失われないために有効である。入力画像データD
INが各画素9の各副画素11の階調を8ビットで表わすデータである本実施形態では、出力画像データD
OUTは、例えば、各画素9の各副画素11の階調を10ビットで表わすデータとして生成される。
【0022】
ガンマ補正は、最も典型的には、LUT(lookup table)を用いて実行されるが、本実施形態の近似演算補正回路22によって行われるガンマ補正では、LUTを用いずに演算式が用いられる。近似演算補正回路22からLUTを排除することは、近似演算補正回路22の回路規模を小さくし、更に、ガンマ値を切り換えるのに必要な消費電力を低減させるために有効である。ただし、近似演算補正回路22によるガンマ補正には、厳密式ではなく近似式が用いられる。近似演算補正回路22は、ガンマ補正に使用される近似式の係数を、所望のガンマカーブに応じて決定し、これにより、所望のガンマ値によるガンマ補正を行う。厳密式によってガンマ補正を行うためには、べき乗の演算を行う必要があり、これは、回路規模を増大させる。本実施形態では、べき乗を含まない近似式によってガンマ補正を行うことにより、回路規模が小さくされている。
【0023】
近似演算補正回路22によるガンマ補正におけるガンマカーブの形状は、補正点データ算出回路29から供給される補正点データ組CP_sel
R、CP_sel
G、CP_sel
Bによって指定される。ここで、R副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bについて異なるガンマ値を用いてガンマ補正を行うことを可能にするために、本実施形態では、R副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bそれぞれについて補正点データ組が供給される。補正点データ組CP_sel
Rは、R副画素11Rに対応する入力画像データD
INRのガンマ補正に用いられる。同様に、補正点データ組CP_sel
Gは、G副画素11Gに対応する入力画像データD
INGのガンマ補正に用いられ、補正点データ組CP_sel
Bは、B副画素11Bに対応する入力画像データD
INBのガンマ補正に用いられる。
【0024】
図4は、各補正点データ組CP
_sel
kにより指定されるガンマカーブ、及び、該カンマカーブに従ったガンマ補正の内容を示している。各補正点データ組CP
_sel
kは、補正点データCP0〜CP5を含んでいる。補正点データCP0〜CP5は、それぞれ、入力画像データD
INkを横軸(第1軸)、出力画像データD
OUTkを縦軸(第2軸)とする座標系の上の点として定義される。ここで、補正点データCP0、CP5は、カンマカーブの両端の位置にある。補正点データCP2、CP3は、カンマカーブの中央付近の位置にある。また、補正点データCP1は、補正点データCP0、CP2の間の位置にあり、補正点データCP4は、補正点データCP3、CP5の間の位置にある。補正点データCP1〜CP4の位置を適切に決定することにより、カンマカーブの形状が指定される。
【0025】
例えば、
図4に示されているように、補正点データCP1〜CP4の位置を、カンマカーブの両端の位置を結ぶ直線より下の位置に定めることで、ガンマカーブを下に凸の形状に決定できる。近似演算補正回路22においては、補正点データ組CP
_sel
kに含まれる補正点データCP0〜CP5により指定される形状のガンマカーブによるガンマ補正が行われて出力画像データD
OUTkが生成される。
【0026】
図5は、近似演算補正回路22の構成の例を示すブロック図である。近似演算補正回路22は、R副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bについてそれぞれ用意された近似演算ユニット22R、22G、22Bを備えている。近似演算ユニット22R、22G、22Bは、それぞれ、入力画像データD
INR、D
ING、及びD
INBについて演算式によるガンマ補正を行い、出力画像データD
OUTR、D
OUTG、及びD
OUTBを生成する。上述のように、出力画像データD
OUTR、D
OUTG、及びD
OUTBのビット数は、入力画像データD
INR、D
ING、及びD
INBのビット数よりも多く、10ビットである。
【0027】
近似演算ユニット22Rがガンマ補正に使用する演算式の係数は、補正点データ組CP_sel
Rの補正点データCP0〜CP5によって決定される。同様に、近似演算ユニット22G、22Bがガンマ補正に使用する演算式の係数は、それぞれ、補正点データ組CP_sel
G、CP_sel
Bの補正点データCP0〜CP5によって決定される。
【0028】
近似演算ユニット22R、22G、22Bの機能は、それに入力される入力画像データと補正点データ組が異なること以外は同一である。以下では、近似演算ユニット22R、22G、22Bを、相互に区別しない場合、近似演算ユニット22kと記載することがある。
【0029】
図3に戻り、減色処理回路23、ラッチ回路24、階調電圧発生回路25及びデータ線駆動回路26は、近似演算補正回路22から出力される出力画像データD
OUTに応じてLCDパネル2の表示領域5のデータ線8を駆動する駆動回路部として機能する。具体的には、減色処理回路23は、近似演算補正回路22によって生成された出力画像データD
OUTに対して減色処理を行い、減色画像データD
OUT_Dを生成する。ラッチ回路24は、タイミング制御回路27から供給されるラッチ信号S
STBに応答して減色画像データD
OUT_Dを減色処理回路23からラッチし、ラッチした減色画像データD
OUT_Dをデータ線駆動回路26に転送する。階調電圧発生回路25は、複数の階調電圧をデータ線駆動回路26に供給する。本実施形態では、各画素9の各副画素11の階調が8ビットで表わされていることから、階調電圧発生回路25から供給される階調電圧の数は256(=2
8)である。データ線駆動回路26は、ラッチ回路24から送られてくる減色画像データD
OUT_Dに応答して、LCDパネル2の表示領域5のデータ線8を駆動する。詳細には、データ線駆動回路26は、減色画像データD
OUT_Dに応答して階調電圧発生回路25から供給される複数の階調電圧のうちから対応する階調電圧を選択し、対応するLCDパネル2のデータ線8を、選択された階調電圧に駆動する。
【0030】
タイミング制御回路27は、同期データD
SYNCに応答してドライバIC3のタイミング制御を行う。詳細には、タイミング制御回路27は、同期データD
SYNCに応答してラッチ信号S
STBを生成し、生成したラッチ信号S
STBをラッチ回路24に供給する。ラッチ信号S
STBは、減色画像データD
OUT_Dのラッチをラッチ回路24に許可する信号である。更に、タイミング制御回路27は、同期データD
SYNCに応答してフレーム信号S
FRMを生成し、生成したフレーム信号S
FRMを特徴データ算出回路28及び補正点データ算出回路29に供給する。ここで、フレーム信号S
FRMは、各フレーム期間の開始を特徴データ算出回路28及び補正点データ算出回路29に通知するための信号であり、各フレーム期間の開始時にアサートされる。フレーム信号S
FRMとしては、同期データD
SYNCに応答して生成される垂直同期信号V
SYNCを用いても良い。更に、タイミング制御回路27は、入力画像データD
INに各副画素の階調が記述された画素9の座標を示す座標データD
(X,Y)を同期データD
SYNCから生成し、特徴データ算出回路28に供給する。あるタイミングにおいて、ある画素9の各副画素11の階調が記述されている入力画像データD
INが特徴データ算出回路28に供給される場合、当該画素9の表示領域5における座標を示す座標データD
(X,Y)がタイミング制御回路27から特徴データ算出回路28に供給される。
【0031】
特徴データ算出回路28、及び、補正点データ算出回路29は、入力画像データD
INに応答して補正点データ組CP_sel
R、CP_sel
G、CP_sel
Bを生成し、生成した補正点データ組CP_sel
R、CP_sel
G、CP_sel
Bを近似演算補正回路22に供給する回路部を構成している。
【0032】
詳細には、特徴データ算出回路28は、エリア別特徴データ算出部31と画素別特徴データ算出部32とを備えている。エリア別特徴データ算出部31は、LCDパネル2の表示領域5を区分して定義された複数のエリアのそれぞれについてエリア別特徴データD
CHR_AREAを算出する回路である。ここで、エリア別特徴データD
CHR_AREAとは、各エリアに表示される画像の特徴量を示すデータである。後に詳細に説明されるように、本実施形態では、各補正点データ組CP_sel
kをエリア別特徴データD
CHR_AREAに応じて生成し、生成した補正点データ組CP_sel
kで指定されたガンマカーブに従った補正演算(ガンマ補正)を行うことにより、各エリア毎に適正なコントラスト強調を行うことができる。エリア別特徴データD
CHR_AREAの内容や生成方法については、後に詳細に説明する。
【0033】
画素別特徴データ算出部32は、エリア別特徴データ算出部31から受け取ったエリア別特徴データD
CHR_AREAから画素別特徴データD
CHR_PIXELを算出する。画素別特徴データD
CHR_PIXELは、表示領域5の画素9のそれぞれについて算出されるデータであり、ある画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELは、該画素9が属するエリアについて算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREA、及び、該エリアの周辺に位置するエリア(該エリアに隣接するエリア)について算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAに対してフィルタリング処理を行うことで算出される。これは、ある画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELが、該画素9の近傍の領域に表示される画像の特徴量を示すデータであることを意味している。画素別特徴データD
CHR_PIXELの内容や生成方法については、後に詳細に説明する。
【0034】
補正点データ算出回路29は、画素別特徴データ算出部32から受け取った画素別特徴データD
CHR_PIXELに応答して補正点データ組CP_sel
R、CP_sel
G、CP_sel
Bを生成し、生成した補正点データ組CP_sel
R、CP_sel
G、CP_sel
Bを近似演算補正回路22に供給する。この補正点データ算出回路29と近似演算補正回路22とは、画素別特徴データD
CHR_PIXELに応答して入力画像データD
INを補正して出力画像データD
OUTを生成する補正回路部を構成している。
【0035】
続いて、本実施形態の液晶表示装置1の動作、特に、入力画像データD
INに対して行われる補正演算(即ち、特徴データ算出回路28、補正点データ算出回路29、及び、近似演算補正回路22の動作)について説明する。
【0036】
本実施形態の液晶表示装置1の一つの特徴は、LCDパネル2の表示領域5のLCDパネル2の表示領域5を区分して定義された複数のエリアのそれぞれについて、該エリアに表示される画像の特徴量を示すエリア別特徴データD
CHR_AREAが算出され、該エリアに属する画素9に対応する入力画像データD
INに対する補正演算(コントラスト強調)が、該エリアについて算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAに依存して行われるということである。このような動作によれば、個々のエリアに最適な補正演算を行うことができる。例えば、表示領域5に、暗い画像が表示されるエリアと明るい画像が表示されるエリアがある場合、それぞれのエリアに対して最適な画質補正を行うことができる。これは、画質の向上に寄与する。
【0037】
この一方で、複数のエリアのそれぞれについてエリア別特徴データD
CHR_AREAを算出し、算出したエリア別特徴データD
CHR_AREAに応じて補正演算を行う手法では、隣接したエリアの画素について異なる補正演算が行われ得ることから、上述の特開2004−23522号公報に記載の技術と同様に、エリアの境界におけるブロックノイズの発生が問題になり得る。
【0038】
このような問題に対処するために、本実施形態では、エリア別特徴データD
CHR_AREAに対してフィルタリング処理を行うことで各画素9に対応する画素別特徴データD
CHR_PIXELが算出され、各画素9に対応する入力画像データD
INの補正演算では、該画素9について算出された画素別特徴データD
CHR_PIXELに依存した補正演算が行われる。詳細には、ある画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELは、該画素9が属するエリアについて算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREA、及び、該エリアの周辺に位置するエリア(該エリアに隣接するエリア)について算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAに対してフィルタリング処理を行うことで算出される。このような手法によれば、エリアの境界付近におけるブロックノイズを低減することができる。以下、入力画像データD
INに対して行われる補正演算の詳細について説明する。
【0039】
図6は、入力画像データD
INに行われる補正演算の手順を示すフローチャートである。入力画像データD
INは、特徴データ算出回路28のエリア別特徴データ算出部31に供給され、エリア別特徴データ算出部31は、入力画像データD
INからエリア別特徴データD
CHR_AREAを算出する(ステップS11)。上述されているように、エリア別特徴データD
CHR_AREAとは、LCDパネル2の表示領域5を区分して定義された複数のエリアのそれぞれについて、各エリアに表示される画像の特徴量を示すデータである。
【0040】
図7は、表示領域5に規定されるエリア、及び、各エリアについて算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAの内容を説明する図である。以下において、表示領域5の水平方向(ゲート線7が延伸する方向)をX軸方向と呼び、表示領域5の垂直方向(データ線8が延伸する方向)をY軸方向と呼ぶ。
【0041】
LCDパネル2の表示領域5は、複数のエリアに区分される。
図7の例では、表示領域5が6行6列に配置された36個の矩形のエリアに区分されている。以下において、表示領域5の各エリアは、“A(N,M)”で参照されることがある。ここで、Nは、エリアが位置する行を示すインデックスであり、Mは、エリアが位置する列を示すインデックスである。
図6の例では、N、Mは、いずれも、0以上5以下の整数である。LCDパネル2が、1920×1080画素の表示領域5を有するように構成されている場合、各エリアのX軸方向の画素9の数(X軸方向画素数)Xareaは、320(=1920/6)であり、Y軸方向の画素9の数(Y軸方向画素数)Yareaは、180(=1080/6)である。また、各エリアに含まれる画素9の数(エリア全画素数)Data_Countは、57600(=1920/6×1080/6)である。
【0042】
本実施形態では、エリア別特徴データD
CHR_AREAは、各エリアに表示される画像のAPL(average picture level)を示すAPLデータと、各エリアの画素9の輝度の分散σ
2を示す分散データと含んでいる。各エリアのAPLは、各エリアの画素9の輝度Yの平均値として算出される。ここで、各画素9の輝度Yは、入力画像データD
INに記述されている該画素9のR副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bの階調に対して、色空間の変換(例えば、RGB−YUV変換や、RGB−YCbCr変換)を行うことで算出される。以下において、エリアA(N,M)のAPLをAPL(N,M)、エリアA(N,M)の画素9の輝度Yの分散を、σ
2(N,M)と表記することがある。
【0043】
一実施形態では、エリアA(N,M)のAPLデータと分散データ(即ち、エリアA(N,M)のAPL(N,M)、及び、エリアA(N,M)の画素9の輝度の分散σ
2(N,M))は、下記式(1)、(2)で算出される:
【数1】
ここで、Data_Countは、エリアA(N,M)に含まれる画素9の数であり、Y
jは、各画素9の輝度であり、Σは、エリアA(N,M)についての和を表している。
【0044】
図8は、エリア別特徴データD
CHR_AREAを算出するエリア別特徴データ算出部31の好適な構成の一例を示すブロック図である。一実施形態では、エリア別特徴データ算出部31は、データ分析回路33と、特徴データ計算結果格納メモリ34と、エリア別特徴データ格納メモリ35とを備えている。
【0045】
データ分析回路33は、各エリアA(N,M)について、該エリアに含まれる画素9の入力画像データD
INから、APL(N,M)及び分散σ
2(N,M)を算出する。このとき、データ分析回路33は、どの画素9に対応する入力画像データD
INがエリア別特徴データ算出部31に供給されたかを、タイミング制御回路27から供給されたフレーム信号S
FRM及び座標データD(X,Y)から認識する。
【0046】
特徴データ計算結果格納メモリ34は、データ分析回路33によって算出されたAPL(N,M)及び分散σ(N,M)を順次に受け取って保存する。特徴データ計算結果格納メモリ34は、1行のエリアA(N,0)〜A(N,5)のエリア別特徴データD
CHR_AREA(即ち、APL(N,0)〜APL(N,5)及びσ
2(N,0)〜σ
2(N,0))を格納するように構成されている。また、特徴データ計算結果格納メモリ34は、格納した1行のエリアA(N,0)〜A(N,5)のエリア別特徴データD
CHR_AREAをエリア別特徴データ格納メモリ35に転送する機能を有している。
【0047】
エリア別特徴データ格納メモリ35は、特徴データ計算結果格納メモリ34から、エリア別特徴データD
CHR_AREAを、1行のエリアA(N,0)〜A(N,5)を単位として順次に受け取って保存する。エリア別特徴データ格納メモリ35は、表示領域5の全エリアA(0,0)〜A(5,5)のエリア別特徴データD
CHR_AREAを格納するように構成されている。また、エリア別特徴データ格納メモリ35は、格納したエリア別特徴データD
CHR_AREAのうち、隣接する2行のエリアA(N,0)〜A(N,5)、エリアA(N+1,0)〜A(N+1,5)に対応するエリア別特徴データD
CHR_AREAを出力する機能を有している。
【0048】
図6を再度に参照して、エリア別特徴データD
CHR_AREAは、画素別特徴データ算出部32に供給される。画素別特徴データ算出部32においてエリア別特徴データD
CHR_AREAに対してフィルタリング処理が行われて画素別特徴データD
CHR_PIXELが算出される(ステップS12、S13)。
【0049】
詳細には、まず、エリア別特徴データD
CHR_AREAからフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERが算出される。(ステップS12)。ここで、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERとは、エリアの頂点のそれぞれについて算出される特徴量を示すデータである。ある頂点のフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERは、該頂点が属するエリアのエリア別特徴データD
CHR_AREAから算出される。これは、ある頂点のフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERが、該頂点の近傍の領域に表示される画像の特徴量を示すデータであることを意味している。
【0050】
図9は、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERの内容を説明する図である。本実施形態では、各エリアは矩形であり、4つの頂点を有している。隣接するエリアで頂点が共有されるから、表示領域5には、エリアの頂点が行列に配置されることになる。例えば、表示領域5が6行6列のエリアを含む場合には、頂点は、7行7列に配置されることになる。以下において、表示領域5の各頂点は、“VTX(N,M)”で参照されることがある。ここで、Nは、該頂点が位置する行を示すインデックスであり、Mは、該頂点が位置する列を示すインデックスである。
【0051】
ある頂点に対応するフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERは、該頂点が属するエリアのエリア別特徴データD
CHR_AREAから算出される。本実施形態では、エリア別特徴データD
CHR_AREAがAPLデータ及び分散データを含んでおり、これに合わせて、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERも、各頂点について算出されたAPLデータ及び分散データを含んでいる。
【0052】
ここで、表示領域5には、3種類の頂点が存在する。フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERの算出方法は、頂点の種類に応じて異なっている。
【0053】
(1)表示領域5の4隅に位置する頂点
表示領域5の4隅に位置する頂点VTX(0,0)、VTX(0,Mmax)、VTX(0,0)、VTX(Nmax,0)、VTX(Nmax,Mmax)は、単一のエリアに属している。ここで、Nmax、Mmaxは、それぞれ、頂点が位置する行、列を示すインデックスN、Mの最大値であり、頂点が7行7列に配置される本実施形態では、Nmax、Mmaxは、いずれも、6である。
【0054】
表示領域5の4隅に位置する頂点については、該頂点が属するエリアのエリア別特徴データD
CHR_AREAが、そのまま、該頂点に対応するフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERとして用いられる。即ち、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERのAPLデータ、及び、分散データは、下記式で表わされる:
APL_FILTER (0, 0) =APL(0,0) …(3a)
σ
2_FILTER (0, 0) =σ
2(0,0) …(3b)
APL_FILTER (0, Mmax) =APL(0,Mmax−1) …(3c)
σ
2_FILTER (0, Mmax) =σ
2(0,Mmax−1) …(3d)
APL_FILTER (Nmax, 0) =APL(Nmax−1,0) …(3e)
σ
2_FILTER (Nmax, 0) =σ
2(Nmax−1,0) …(3f)
APL_FILTER (Nmax, Mmax) =APL(Nmax−1,Mmax−1) …(3g)
σ
2_FILTER (Nmax, Mmax) =σ
2(Nmax−1,Mmax−1) …(3h)
ここで、APL_FILTER(i, j)、は、頂点VTX(i,j)に対応するAPLデータの値であり、σ
2_FILTER(i, j)は、頂点VTX(i,j)に対応する分散データの値である。なお、上述の通り、APL(i,j)は、エリアA(i,j)のAPLであり、σ
2(i,j)は、エリアA(i,j)の画素9の輝度の分散である。
【0055】
(2)表示領域5の4辺に位置する頂点
表示領域5の4辺に位置する頂点(
図9の例では、頂点VTX(0,1)〜VTX(0,Mmax−1)、VTX(Nmax,1)〜VTX(Nmax,Mmax−1)、VTX(1,0)〜VTX(Nmax−1,0)及びVTX(1,Mmax)〜VTX(Nmax−1,Mmax))は、隣接する2つのエリアに属している。表示領域5の4辺に位置する頂点については、それが属する2つのエリアのAPLデータ及び分散データの平均値が、それぞれ、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERのAPLデータ及び分散データとして用いられる。即ち、このような頂点のフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERのAPLデータ及び分散データは、下記式で表わされる:
APL_FILTER (0, M) ={APL(0,M−1)+APL(0,M)}/2 …(4a)
σ
2_FILTER (0, M) ={σ
2(0,M−1)+σ
2(0,M)}/2 …(4b)
APL_FILTER (N, 0) ={APL(N−1,0)+APL(N,0)}/2 …(4c)
σ
2_FILTER (N, 0) ={σ
2(N−1,0)+σ
2(N,0)}/2 …(4d)
APL_FILTER (Nmax, M) ={APL(Nmax,M−1)+APL(Nmax,M)}/2
…(4e)
σ
2_FILTER (Nmax, M) ={σ
2(Nmax,M−1)+σ
2(Nmax,M)}/2
…(4f)
APL_FILTER (N, Mmax) ={APL(N−1,Mmax)+APL(N,Mmax)}/2
…(4g)
σ
2_FILTER (N, Mmax) ={σ
2(N−1,Mmax)+σ
2(N,Mmax)}/2
…(4h)
ここで、Mは、1以上Mmax−1以下の整数であり、Nは、1以上Nmax−1以下の整数である。
【0056】
(3)上記の頂点以外の頂点
表示領域5の4隅に位置せず、4辺にも位置していない頂点(中央部分の頂点)は、2行2列に配置された4つのエリアに属している。このような頂点については、それが属する4つのエリアのAPLデータ及び分散データの平均値が、それぞれ、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERのAPLデータ及び分散データとして用いられる。即ち、このような頂点VTX(N,M)に対応するフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERのAPLデータ及び分散データは、下記式で表わされる:
APL_FILTER (N, M) ={APL(N−1,M−1)+APL(N−1,M)+
APL(N,M−1)+APL(N,M)}/4 …(5a)
σ
2_FILTER (N, M) ={σ
2(N−1,M−1)+σ
2(N−1,M)+
σ
2(N,M−1)+σ
2(N,M)}/4 …(5b)
【0057】
図6に戻り、画素別特徴データ算出部32は、更に、上述のようにして算出されたフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERから直線補間により画素別特徴データD
CHR_PIXELを算出する(ステップS13)。上述のように、画素別特徴データD
CHR_PIXELは、表示領域5の画素9のそれぞれについて算出された特徴量を示すデータである。本実施形態では、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERがAPLデータ及び分散データを含んでおり、これに合わせて、画素別特徴データD
CHR_PIXELも、各画素9について算出されたAPLデータ及び分散データを含んでいる。
【0058】
図10は、エリアA(N,M)に位置する画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELの算出方法を示す概念図である。
【0059】
図10において、sは、エリアA(N,M)内における画素9のX軸方向の位置を示しており、tは、エリアA(N,M)内における画素9のY軸方向の位置を示している。s、tは、下記式で表わされる:
s=x−(Xarea×M) …(6a)
t=y−(Yarea×N) …(6b)
ここで、xは、表示領域5における画素9のX軸方向の位置を、画素を単位として表わしたものであり、Xareaは、各エリアのX軸方向画素数である。また、yは、表示領域5における画素9のY軸方向の位置を、画素を単位として表わしたものであり、Yareaは、各エリアのY軸方向画素数である。上述の通り、LCDパネル2が、1920×1080画素の表示領域5を有し、且つ、6行6列のエリアに分割されている場合、X軸方向画素数Xareaは、320(=1920/6)であり、Y軸方向画素数Yareaは、180(=1080/6)である。
【0060】
エリアA(N,M)に位置する特定の画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELは、該エリアA(N,M)の4つの頂点に対応するフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERを特定の画素9の該エリアA(N,M)内での位置に応じて直線補間することによって算出される。より具体的には、エリアA(N,M)の画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELは、下記式で算出される:
【数2】
ここで、APL_PIXEL (y, x)は、表示領域5におけるX軸方向の位置がxであり、Y軸方向の位置がyである画素9について算出されたAPLデータの値であり、σ
2_PIXEL (y, x)は、当該画素9について算出された分散データの値である。
【0061】
上述されたステップS12、S13の処理は、全体としては、該画素9が属するエリアについて算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREA、及び、該エリアの周辺に位置するエリア(該エリアに隣接するエリア)について算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAに対して該画素9のエリア内の位置に依存したフィルタリング処理を行い、これにより、該画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELを算出することに相当する。ここで、エリア別特徴データD
CHR_AREAは、APLデータと分散データを含んでおり、画素別特徴データD
CHR_PIXELも、APLデータと分散データを含んでいることに留意されたい。上述されたステップS12、S13の処理では、各画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELのAPLデータは、該画素9が属するエリアについて算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAのAPLデータ、及び、該エリアの周辺に位置するエリア(該エリアに隣接するエリア)について算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAのAPLデータに対して該画素9のエリア内の位置に依存したフィルタリング処理を行うことによって算出される。同様に、各画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELの分散データは、該画素9が属するエリアについて算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAの分散データ、及び、該エリアの周辺に位置するエリア(該エリアに隣接するエリア)について算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAの分散データに対して該画素9のエリア内の位置に依存したフィルタリング処理を行うことによって算出される。
【0062】
図11は、ステップS12、S13の処理を行う画素別特徴データ算出部32の好適な構成の一例を示すブロック図である。画素別特徴データ算出部32は、フィルタ処理後特徴データ算出回路36と、フィルタ処理後特徴データ格納メモリ37と、画素別特徴データ算出回路38とを備えている。フィルタ処理後特徴データ算出回路36は、エリア別特徴データ算出部31のエリア別特徴データ格納メモリ35から読み出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAから、各頂点に対応するフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERを算出する。上述のように、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERは、APLデータ及び分散データを含んでいる。フィルタ処理後特徴データ格納メモリ37は、算出されたフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERを格納する。フィルタ処理後特徴データ格納メモリ37は、2行の頂点に対応するフィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTERを格納する容量を有している。画素別特徴データ算出回路38は、上記式(7a)、(7b)に従って、各画素9に対応する画素別特徴データD
CHR_PIXELを算出する。画素別特徴データD
CHR_PIXELは、補正点データ算出回路29に送られる。
【0063】
図6に戻り、補正点データ算出回路29においては、各画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELのAPLデータから、各画素9の入力画像データD
INのガンマ補正に用いるべきガンマ値が算出される(ステップS14)。ここで、R副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bについて異なるガンマ値が算出される。詳細には、表示領域5におけるX軸方向の位置がxであり、Y軸方向の位置がyである画素9のR副画素11Rの入力画像データD
INについて行われるガンマ補正に用いるべきガンマ値は、下記式に従って算出される:
γ_PIXEL
R=γ_STD
R+APL_PIXEL(y,x)・η
R …(8a)
ここで、γ_PIXEL
Rは、該画素9のR副画素11Rの入力画像データD
INについて行われるガンマ補正に用いるべきガンマ値であり、γ_STD
Rは、基準となるガンマ値であり、また、η
Rは、所定の正の比例定数である。式(8a)では、APL_PIXEL(y,x)が増大するほどガンマ値γ_PIXEL
Rが増大されることに留意されたい。
【0064】
同様に、表示領域5におけるX軸方向の位置がxであり、Y軸方向の位置がyである画素9のG副画素11G、B副画素11Bの入力画像データD
INについて行われるガンマ補正に用いるべきガンマ値は、それぞれ、下記式に従って算出される:
γ_PIXEL
G=γ_STD
G+APL_PIXEL(y,x)・η
G …(8b)
γ_PIXEL
B=γ_STD
B+APL_PIXEL(y,x)・η
B …(8c)
ここで、γ_PIXEL
G、γ_PIXEL
Bは、該画素9のG副画素11G、B副画素11Bの入力画像データD
INについて行われるガンマ補正に用いるべきガンマ値であり、γ_STD
G、γ_STD
Bは、基準となるガンマ値であり、また、η
G、η
Bは、所定の比例定数である。γ_STD
R、γ_STD
G、γ_STD
Bは、互いに同一でもよいし、異なっていても良い。また、η
R、η
G、η
Bは、互いに同一でもよいし、異なっていても良い。ガンマ値γ_PIXEL
R、γ_PIXEL
G、γ_PIXEL
Bは、各画素9について算出されることに留意されたい。
【0065】
更に、算出されたガンマ値γ_PIXEL
R、γ_PIXEL
G、γ_PIXEL
Bに応じて、それぞれ、補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bが選択される(ステップS15)。ここで、補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bは、それぞれ、最終的に近似演算補正回路22に供給される補正点データ組CP_sel
R、CP_sel
G、CP_sel
Bを算出するために用いられる元データである。補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bは、各画素9について選択される。後述のように、補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bを、画素別特徴データD
CHR_PIXELの分散データに応じて修正することで、最終的に近似演算補正回路22に供給される補正点データ組CP_sel
R、CP_sel
G、CP_sel
Bが決定される。
【0066】
一実施形態では、補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bの選択は、下記のようにして行われる。補正点データ算出回路29には、複数の補正点データ組CP#1〜CP#mが格納され、補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bのそれぞれは、複数の補正点データ組CP#1〜CP#mのうちから選択される。補正点データ組CP#1〜CP#mは、異なるガンマ値γに対応しており、補正点データ組CP#1〜CP#mのそれぞれは、補正点データCP0〜CP5から構成されている。
【0067】
あるガンマ値γに対応する補正点データ組CP#jの補正点データCP0〜CP5は、下記のように決定されている。
(1)γ<1の場合
【数3】
(2)γ≧1の場合
【数4】
ここで、D
INMAXは、入力画像データD
INの許容最大値であり、D
OUTMAXは、出力画像データD
OUTの許容最大値である。Kは、下記式:
K=(D
INMAX+1)/2, ・・・(10)
で与えられる定数である。また、Gamma[x]は、ガンマ補正の厳密式を表す関数であり、下記式によって定義される:
【数5】
【0068】
本実施形態では、補正点データ組CP#1〜CP#mは、補正点データ組CP#1〜CP#mから任意に選択された補正点データ組CP#jについて、jが大きいほど式(11)のγが大きくなるように決定されている。即ち、補正点データ組CP#jについて定められたガンマ値をγ
jとすると、
γ
1<γ
2<・・・<γ
m−1<γ
m ・・・(12)
が成立する。
【0069】
一実施形態では、補正点データ組CP_L
Rは、ガンマ値γ_PIXEL
Rに応じて補正点データ組CP#1〜CP#mのうちから選択される。ガンマ値γ_PIXEL
Rが大きいほど、よりjの値が大きいような補正点データ組CP#jが選択される。同様に、補正点データ組CP_L
G、CP_L
Bは、それぞれ、ガンマ値γ_PIXEL
G、γ_PIXEL
Bに応じて補正点データ組CP#1〜CP#mのうちから選択される。
【0070】
図12は、このようにして補正点データ組CP_L
kが決定された場合のAPL_PIXEL(y,x)、γ_PIXEL
k、及び、補正点データ組CP_L
kの関係を説明するグラフである。APL_PIXEL(y,x)が大きいほど、ガンマ値γ_PIXEL
kは大きく設定され、よりjの値が大きいような補正点データ組CP#jが選択される。
【0071】
他の実施形態では、補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bは、次のように決定されてもよい。上記と同様に、補正点データ算出回路29に補正点データ組CP#1〜CP#mが保存される。ここで、補正点データ算出回路29に保存される補正点データ組CP#1〜CP#mの数は、2
P−(Q−1)組である。Pは、APL_PIXEL(y,x)を記述するために使用されるビットの数であり、Qは、Pよりも小さく2以上の所定の整数である。すなわち、m=2
P−(Q−1)である。補正点データ算出回路29に格納される補正点データ組CP#1〜CP#mは、初期設定として、演算装置4からドライバIC3に供給されてもよい。
【0072】
更に、ガンマ値γ_PIXEL
k(kは、”R”、”G”、”B”の任意)に応じて、補正点データ算出回路29に格納されている補正点データ組CP#1〜CP#mのうちの2つの補正点データ組:補正点データ組CP#q、CP#(q+1)が選択される。qは、1以上、m−1の整数である。ここで、
γ
q<γ_PIXEL
k<γ
q+1
となるように補正点データ組CP#q、CP#(q+1)が選択される。
【0073】
補正点データ組CP_L
kの補正点データCP0〜CP5は、それぞれ、選択した2つの補正点データ組CP#q、CP#(q+1)の補正点データCP0〜CP5の補間計算によって算出される。
【0074】
より具体的には、補正点データ組CP_L
k(kは、”R”、”G”、”B”の任意)の補正点データCP0〜CP5は、選択した2つの補正点データ組CP#q、CP#(q+1)の補正点データCP0〜CP5から、下記式で算出される。
CPα_L
k=CPα(#q)+
{(CPα(#(q+1))−CPα(#q)/2
β}×APL
_PIXEL[Q−1:0],
・・・(13)
α:0以上、5以下の整数
CPα_L
k:補正点データ組CP_L
kの補正点データCPα
CPα(#q):選択された補正点データ組CP#qの補正点データCPα
CPα(#(q+1)):選択された補正点データ組CP#(q+1)の補正点データCPα
APL
_PIXEL[N−1:0]:APL
_PIXEL(y,x)の下位Qビット
【0075】
図13は、このようにして補正点データ組CP_L
kが決定された時のAPL_PIXEL(y,x)、γ_PIXEL
k、及び、補正点データ組CP_L
kの関係を説明するグラフである。APL_PIXEL(y,x)が大きいほど、ガンマ値γ_PIXEL
kは大きく設定され、よりqの値が大きいような補正点データ組CP#q、CP#(q+1)が選択される。そして、補正点データ組CP_L
kは、補正点データ組CP#q、CP#(q+1)が対応するガンマ値γ
q、γ
q+1の中間の値のガンマ値に対応するように決定されることになる。
【0076】
図14は、補正点データ組CP#q、CP#(q+1)にそれぞれに対応するガンマカーブの形状と、補正点データ組CP_L
kに対応するガンマカーブの形状を概念的に示すグラフである。補正点データ組CP_L
kの補正点データCPαが、補正点データ組CP#q、CP#(q+1)それぞれの補正点データCPα(#q)、CPα(#q+1)の補間計算により算出される結果(αは、0以上5以下の整数)、補正点データ組CP_L
kに対応するガンマカーブは、補正点データ組CP#q、CP#(q+1)にそれぞれに対応するガンマカーブの間にあるような形状になる。補正点データ組CP_L
kの補正点データCP0〜CP5を、選択した2つの補正点データ組CP#q、CP#(q+1)の補正点データCP0〜CP5の補間計算によって算出することは、補正点データ算出回路29に保存される補正点データ組CP#1〜CP#mの数が少なくても、ガンマ補正に使用されるガンマ値を細かく調節することを可能にする点で有用である。
【0077】
図6に戻り、補正点データ組CP_L
k(kは、“R”、“G”、“B”の任意)が決定された後、補正点データ組CP_L
kが、画素別特徴データD
CHR_PIXELに含まれる分散データσ
2_PIXEL(y,x)に応じて修正され、これにより、近似演算補正回路22に供給される補正点データ組CP_sel
kが算出される(ステップS16)。補正点データ組CP_sel
kは、各画素9について算出される。ここで、上述されているように、補正点データ組CP_L
kは、特定のガンマカーブの形状を表すデータ組であるから、補正点データ組CP_L
kを分散データσ
2_PIXEL(y,x)に応じて修正することは、技術的には、ガンマ補正に使用されるガンマカーブの形状を分散データσ
2_PIXEL(y,x)に応じて修正することと等価であることに留意されたい。
【0078】
図15は、補正点データ組CP_L
kを、分散データσ
2_PIXEL(y,x)に基づいて修正することの技術的意義を示す概念図である。分散データσ
2_PIXEL(y,x)の値が大きいことは、当該画素9の周囲の領域にAPL_PIXEL(y,x)から離れた輝度の画素9が多いことを意味しており、言い換えれば、画像のコントラストが大きいことを意味している。画像のコントラストが大きい場合には、コントラストを強調するように近似演算補正回路22における補正演算を行うことで、当該画像のコントラストを表現できるようになる。
【0079】
補正点データ組CP_L
kの補正点データCP1、CP4は、コントラストに及ぼす影響が大きいので、本実施形態では、補正点データ組CP_L
kの補正点データCP1、CP4が分散データσ
2_PIXEL(y,x)の値に応じて制御される。補正点データ組CP_L
kの補正点データCP1の修正は、分散データσ
2_PIXEL(y,x)の値が大きいほど、最終的に近似演算補正回路22に供給される補正点データ組CP_sel
kの補正点データCP1が小さくなるように行われる。また、補正点データ組CP_L
kの補正点データCP4の修正は、分散データσ
2_PIXEL(y,x)の値が大きいほど、最終的に近似演算補正回路22に供給される補正点データ組CP_sel
kの補正点データCP4が小さくなるように行われる。このような修正により、画像のコントラストが大きい場合には、コントラストを強調するように近似演算補正回路22における補正演算が行われることになる。なお、本実施形態では、補正点データ組CP_L
kの補正点データCP0、CP2、CP3、CP5については修正が行われない。即ち、補正点データ組CP_sel
kの補正点データCP0、CP2、CP3、CP5は、補正点データ組CP_L
kの補正点データCP0、CP2、CP3、CP5と同一の値である。
【0080】
一実施形態では、補正点データ組CP_sel
kの補正点データCP1、CP4は、次式で算出される:
CP1_sel
R=CP1_L
R−(D
INMAX−σ
2_PIXEL(y,x))・ξ
R
・・・(14a)
CP1_sel
G=CP1_L
G−(D
INMAX−σ
2_PIXEL(y,x))・ξ
G
・・・(14b)
CP1_sel
B=CP1_L
B−(D
INMAX−σ
2_PIXEL(y,x))・ξ
B
・・・(14c)
CP4_sel
R=CP4_L
R+(D
INMAX−σ
2_PIXEL(y,x))・ξ
R
・・・(15a)
CP4_sel
G=CP4_L
G+(D
INMAX−σ
2_PIXEL(y,x))・ξ
G
・・・(15b)
CP4_sel
B=CP4_L
B+(D
INMAX−σ
2_PIXEL(y,x))・ξ
B
・・・(15c)
ここで、D
INMAXは、入力画像データD
INの許容最大値である。また、ξ
R、ξ
G、ξ
Bは、所定の比例定数である。ξ
R、ξ
G、ξ
Bは、同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。また、CP1_sel
k、CP4_sel
kは、それぞれ、補正点データ組CP_sel
kの補正点データCP1、CP4であり、CP1_L
k、CP4_L
kは、それぞれ、補正点データ組CP_L
kの補正点データCP1、CP4である。
【0081】
図16は、上述のステップS14〜S16の処理を行う補正点データ算出回路29の好適な構成の例を示すブロック図である。
図16の例では、補正点データ算出回路29は、補正点データ組格納レジスタ41と、補間演算/選択回路42と、補正点データ加減算回路43とを備えている。
【0082】
補正点データ組格納レジスタ41は、上述の複数の補正点データ組CP#1〜CP#mを格納している。上述されているように、補正点データ組CP#1〜CP#mは、補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bを決定する元データとして使用される。
【0083】
補間演算/選択回路42は、画素別特徴データD
CHR_PIXELに含まれているAPLデータAPL_PIXEL(y,x)に応じて補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bを決定する。上述されるように、一実施形態では、APLデータAPL_PIXEL(y,x)から、式(8a)〜(8c)に従ってγ_PIXEL
k(kは、“R”、“G”、“B”の任意)が算出され、ガンマ値γ_PIXEL
kに応じて、それぞれ、補正点データ組CP_L
kが、補正点データ組CP#1〜CP#mのうちから選択される。他の実施形態では、ガンマ値γ_PIXEL
kに応じて補正点データ組CP#1〜CP#mのうちから2つが選択され、選択された2つの補正点データ組に対し、APLデータAPL_PIXEL(y,x)に依存した補間演算(より具体的には、式(13)の演算)を行うことで、補正点データ組CP_L
kが算出される。補間演算/選択回路42によって決定された補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bは、補正点データ加減算回路39に送られる。
【0084】
補正点データ加減算回路39は、画素別特徴データD
CHR_PIXELに含まれる分散データσ
2_PIXEL(y,x)に応じて補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bを修正し、最終的に近似演算補正回路22に供給される補正点データ組CP_sel
R、CP_sel
G、CP_sel
Bを算出する。補正点データ組CP_L
R、CP_L
G、CP_L
Bの修正は、例えば、式(14a)〜(14c)、(15a)〜(15c)に従って行われる。
【0085】
図6に戻り、近似演算補正回路22の近似演算ユニット22R、22G、22Bは、それぞれ、各画素9について補正点データ算出回路29によって算出された補正点データ組CP_sel
R、CP_sel
G、CP_sel
Bを用いて当該画素9に対応する入力画像データD
INR、D
ING、及びD
INBに対して補正演算を行い、出力画像データD
OUTR、D
OUTG、及びD
OUTBを生成する(ステップS17)。
【0086】
各近似演算ユニット22k(kは、“R”、“G”、“B”の任意)は、下記式によって入力画像データD
INkから出力画像データD
OUTkを演算する:
(1)D
INk<D
INCenter、且つ、CP1>CP0の場合:
【数6】
補正点データCP1が補正点データCP0よりも大きいということは、ガンマ補正に使用されるガンマ値γ_DPINが1より小さいことを意味していることに留意されたい。
【0087】
(2)D
INk<D
INCenter、且つ、CP1≦CP0の場合:
【数7】
補正点データCP1が補正点データCP0以下であるということは、ガンマ補正に使用されるガンマ値γが1以上であることを意味していることに留意されたい。
【0088】
(3)D
INk>D
INCenterの場合:
【数8】
【0089】
ここで、中間データ値D
INCenterとは、入力画像データD
INの許容最大値D
INMAXを用いて下記式:
D
INCenter=D
INMAX/2, ・・・(17)
で定義される値である。また、Kは、上述の式(10)で与えられるパラメータである。更に、式(16a)〜(16c)に現れるD
INS、PD
INS、ND
INSは、下記のように定義される値である。
【0090】
(a)D
INS
D
INSは、入力画像データD
INkに依存して決まる値であり、下記式で与えられる:
【数9】
【0091】
(b)PD
INS
PD
INSは、式(19b)で定義されるパラメータRを用いて、下記式(19a)で定義される:
【数10】
式(18a)、(18b)、(19b)から理解されるように、パラメータRは、D
INkの1/2乗に比例する値であり、従って、PD
INSは、入力画像データD
INkの1/2乗に比例する項、及び1乗に比例する項を含む式で算出される値である。
【0092】
(c)ND
INS
ND
INSは、下記式で与えられる:
【数11】
式(18a)、(18b)、(20)から理解されるように、ND
INSは、入力画像データD
INkの2乗に比例する項を含む式で算出される値である。
【0093】
近似演算補正回路22において上記の一連の式によって算出された出力画像データD
OUTR、D
OUTG、及びD
OUTBが、減色処理回路23に送られる。減色処理回路23では、出力画像データD
OUTR、D
OUTG、及びD
OUTBに対して減色処理を行われ、減色画像データD
OUT_Dが生成される。減色画像データD
OUT_Dは、ラッチ回路24を介してデータ線駆動回路26に送られ、LCDパネル2のデータ線8は、減色画像データD
OUT_Dに応じて駆動される。
【0094】
以上に説明されているように、本実施形態では、LCDパネル2の表示領域5のLCDパネル2の表示領域5を区分して定義された複数のエリアのそれぞれについてエリア別特徴データD
CHR_AREAが算出され、該エリアに属する画素9に対応する入力画像データD
INに対する補正演算(コントラスト強調)が、該エリアについて算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAに依存して行われる。このような動作によれば、個々のエリアに最適な補正演算を行うことができる。例えば、表示領域5に、暗い画像が表示されるエリアと明るい画像が表示されるエリアがある場合、それぞれのエリアに対して最適な画質補正を行うことができる。これは、画質の向上に寄与する。
【0095】
この一方で、本実施形態では、エリア別特徴データD
CHR_AREAに対してフィルタリング処理を行うことで各画素9について画素別特徴データD
CHR_PIXELが算出され、各画素9の入力画像データD
INの補正演算では、該画素9について算出された画素別特徴データD
CHR_PIXELに依存した補正演算が行われる。詳細には、ある画素9の画素別特徴データD
CHR_PIXELは、該画素9が属するエリアについて算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREA、及び、該エリアの周辺に位置するエリア(該エリアに隣接するエリア)について算出されたエリア別特徴データD
CHR_AREAに対してフィルタリング処理を行うことで算出される。このような手法によれば、エリアの境界付近におけるブロックノイズを低減することができる。
【0096】
なお、上記の実施形態では、エリア別特徴データD
CHR_AREA、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTER、画素別特徴データD
CHR_PIXELが、いずれも、APLデータ及び分散データを含んでいるが、エリア別特徴データD
CHR_AREA、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTER、画素別特徴データD
CHR_PIXELの内容は、APLデータ及び分散データの組み合わせに限定されない。エリア別特徴データD
CHR_AREA、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTER、画素別特徴データD
CHR_PIXELは、APLデータ及び分散データ以外の特徴量を示すデータを含んでいても良い。
【0097】
また、エリア別特徴データD
CHR_AREA、フィルタ処理後特徴データD
CHR_FILTER、画素別特徴データD
CHR_PIXELが、APLデータのみを含んでいてもよい。この場合には、画素別特徴データD
CHR_PIXELの分散データに基づく補正点データ組CP_L
kの修正は行われず、補正点データ組CP_L
kが、そのまま、近似演算補正回路22に供給される補正点データ組CP_sel
kとして用いられる。このような構成でも、個々のエリアに最適なガンマ値を選択し、最適なガンマ値による補正演算(ガンマ補正)を行うことができる。
【0098】
また、上記の実施形態では、R副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bについて、別々にガンマ値γ_PIXEL
R、γ_PIXEL
G、γ_PIXEL
Bが算出され、算出されたガンマ値γ_PIXEL
R、γ_PIXEL
G、γ_PIXEL
Bに応じて補正演算が行われる。しかしながら、R副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bに共通のガンマ値γ_PIXELが算出され、同一の補正演算が行われても良い。この場合、ある画素9のAPLデータAPL_PIXEL(y,x)から、下記式
γ_PIXEL=γ_STD+APL_PIXEL(y,x)・η …(8a’)
によってR副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bに共通のガンマ値γ_PIXELが算出される。更に、ガンマ値γ_PIXELから、共通の補正点データ組CP_Lが算出される。補正点データ組CP_Lのガンマ値γ_PIXELからの算出は、上述された、補正点データ組CP_L
kのガンマ値γ_PIXEL
k(kは、“R”、“G”、“B”の任意)からの算出と同様にして行われる。更に、補正点データ組CP_Lが当該画素9の分散データσ
2_PIXEL(y,x)に基づいて修正されて、共通の補正点データ組CP_selが算出される。補正点データ組CP_selの算出は、上述された、補正点データ組CP_L
kを当該画素9の分散データσ
2_PIXEL(y,x)に基づいて修正することによる補正点データ組CP_sel
kの算出と同様にして行われる。R副画素11R、G副画素11G、B副画素11Bのいずれに対応する入力画像データD
INに対しても補正点データ組CP_selに基づく補正演算が行われて出力画像データD
OUTが算出される。
【0099】
また、上記では、LCDパネル2を備えた液晶表示装置1の実施形態が記載されているが、本発明は、他の表示パネルを備えたパネル表示装置(例えば、有機EL(electroluminescence)表示パネルを備えた表示装置)に適用され得ることに留意されたい。