(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面に基づいて本発明による実施例を詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明による有機発光表示装置の断面図である。
【0016】
図1に示したように、本発明による有機発光表示装置は、スイッチング薄膜トランジスタ(図示せず)、駆動薄膜トランジスタ100、有機発光ダイオード130、ストレージキャパシタ140、補助電極160、信号パッド150及びアラインキー170を含む。
【0017】
駆動薄膜トランジスタ100は、ゲート電極106、ソース電極108、ドレイン電極110及び酸化物半導体層104を含む。一方、スイッチング薄膜トランジスタは駆動薄膜トランジスタ110と同一の構造に形成されるので、駆動薄膜トランジスタ100と同一の構成要素を含む。
【0018】
ゲート電極106はそのゲート電極106と同一パターンのゲート絶縁パターン112上に形成される。このゲート電極106はゲート絶縁パターン112を挟んで酸化物半導体層104と重畳する。このようなゲート電極106は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)及び銅(Cu)のいずれか一種又はこれらの合金でなる単一層又は多重層であってもよいが、これに限定されない。
【0019】
ソース電極108は層間絶縁膜116を貫通するソースコンタクトホール124Sを介して酸化物半導体層104と接続される。ドレイン電極110は層間絶縁膜116を貫通するドレインコンタクトホール124Dを介して酸化物半導体層104と接続される。また、ドレイン電極110は保護膜118及び平坦化層148を貫通するように形成された画素コンタクトホール120を介してアノード電極132と接続される。
【0020】
このようなソース電極108及びドレイン電極110は、透明導電層172aと、その透明導電層172a上に形成される不透明導電層172bとを含んでなる。透明導電層172aはITOなどの透明導電性物質でなり、不透明導電層172bは、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)及び銅(Cu)のいずれか一種又はこれらの合金でなる単一層又は多重層であってもよいが、これに限定されない。
【0021】
酸化物半導体層104はゲート絶縁パターン112上にゲート電極106と重畳するように形成されて、第1ソース及び第1ドレイン電極108、110の間にチャネルを形成する。この酸化物半導体層104は、Zn、Cd、Ga、In、Sn、Hf及びZrから選択された少なくとも一種以上の金属を含む酸化物で形成される。このような酸化物半導体層104と遮光層102の間、かつ信号リンク174と補助下部電極162の間には第1バッファー膜126、耐熱バッファー層122及び第2バッファー膜128が順次積層されることで、素子の安定性を効果的に確保することができる。ここで、耐熱バッファー層122及び第2バッファー膜128は同じパターンで形成される。
【0022】
耐熱バッファー層122は、第1及び第2バッファー膜126、128に比べて誘電率が低い有機膜素材、例えばアクリル樹脂で形成される。このような耐熱バッファー層122はスイッチング及び駆動薄膜トランジスタ100の酸化物半導体層104の下部に形成される。また、耐熱バッファー層122は、ゲートライン、データライン及び電源ラインの少なくとも一つの信号ラインと信号パッド150の間を連結する信号リンク174の下部に形成される。なお、耐熱バッファー層122は信号ラインとその信号ラインと交差(重畳)する補助下部電極162との間にも形成される。これにより、信号ライン及び信号リンクのそれぞれと、基板101のトレンチ101に埋め込まれた補助下部電極162との間、かつスイッチング及び駆動薄膜トランジスタ100の各電極と遮光層102との間の寄生キャパシタの容量値は耐熱バッファー層122の誘電率に比例して減少する。したがって、信号ライン及び信号リンクのそれぞれと基板101のトレンチ101に埋め込まれた補助下部電極162との間の信号干渉、及びスイッチング及び駆動薄膜トランジスタ100の各電極と補助下部電極162と連結された遮光層102との間の信号干渉を最小化することができる。
【0023】
第2バッファー膜128は耐熱バッファー層122と同一のパターンで耐熱バッファー層122上に形成されて、有機膜素材の耐熱バッファー層122で発生するガス(fume)を遮断するので、そのガスによる薄膜トランジスタ100の劣化などを防止することができる。このような第2バッファー膜128は第1バッファー膜126と同様にSiNx又はSiOxで形成される。
【0024】
酸化物半導体層104と重畳する遮光層102は基板101のトレンチ内に埋め込まれる。この遮光層102は外部から入射する光を吸収するかあるいは反射するので、酸化物半導体層104に入射する光を最小化することができる。このような遮光層102は、Mo、Ti、Al、Cu、Cr、Co、W、Ta、Ni、Au、Ag、Sn、Znのような不透明金属で形成される。
【0025】
ストレージキャパシタ140は層間絶縁膜116を挟んで重畳するストレージ下部電極142とストレージ上部電極144を含む。この際、ストレージ下部電極142はゲート電極106と同一層であるゲート絶縁パターン112上に、ゲート電極106と同一の素材で形成される。ストレージ上部電極144はソース電極108と同一層である層間絶縁膜116上にソース電極108と同一の素材で形成される。
【0026】
発光ダイオードなどの発光素子130は、薄膜トランジスタ100のドレイン電極110と接続されたアノード電極132と、アノード電極132上に形成される有機発光層134と、有機発光層134上に形成されたカソード電極136とを含む。
【0027】
アノード電極132は、保護膜118及び平坦化層148を貫通する画素コンタクトホール120を通じて露出するドレイン電極110と接続される。一方、アノード電極132は上面発光型有機発光表示装置の場合、インジウム−スズ−オキシド(ITO)又はインジウム−ジンク−オキシド(IZO)のような透明導電層と、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、APC(Ag;Pb;Cu)などを含む金属層が積層された構造に形成される。
【0028】
有機発光層134はバンク138によって形成された発光領域のアノード電極132上に形成される。有機発光層134はアノード電極132上に正孔関連層、発光層、電子関連層の順に又はその逆順に積層されて形成される。
【0029】
バンク138は、有機発光層134と接触する内側面と、アノード電極132の側面を覆うようにアノード電極132の側面に沿って配置される外側面とを有する。よって、バンク138は発光領域を除いたアノード電極132の縁部に沿ってアノード電極132の側面を覆うように形成されるので、発光領域が開放された島(island)の形状を有する。このようなバンク138は隣接したサブ画素間の光干渉を防止するように不透明素材(例えば、ブラック材料)で形成されることもできる。この場合、バンク138は、カラー顔料、有機ブラック及びカーボンの少なくとも一種からなる遮光材を含む。
【0030】
カソード電極136は有機発光層134を挟んでアノード電極132と対向するように有機発光層134及びバンク138の上面及び側面上に形成される。このカソード電極136は、前面発光型有機発光表示装置の場合、透明伝導性酸化膜(Transparent Conductive Oxide;TCO)で形成される。
【0031】
このような有機発光表示装置が大面積化するにつれて増加するカソード電極136の抵抗成分を減少させるため、補助電極160が形成される。補助電極160は、補助下部電極162、補助中間電極164及び補助上部電極166を含む。
【0032】
補助下部電極162は基板101のトレンチ101a内に埋め込まれ、遮光層102と同一の素材で形成される。補助下部電極162がこのような基板101のトレンチ101内に埋め込まれて、信号干渉を遮断する耐熱バッファー層(厚膜)の下側に形成されるので、従来の厚膜である有機膜上に形成される補助下部電極に比べて浸食などの工程不良を防止することができ、構造安定性を確保することができる。
【0033】
補助中間電極164は第1バッファー膜126及び層間絶縁膜116を貫通する第1補助コンタクトホール168aを通じて露出する補助下部電極162と電気的に接続される。この補助中間電極164は、透明導電層172aと、その透明導電層172a上に形成される不透明導電層172bとからなる。
【0034】
補助上部電極166は保護膜118及び平坦化層148を貫通する第2補助コンタクトホール168bを通じて露出する補助中間電極164と電気的に接続される。この補助上部電極166はアノード電極132と同一の素材で同一平面上に形成される。
【0035】
補助上部電極166上に形成される隔壁146は下面から上面に行くほど幅が次第に増加する逆テーパー形に形成される。このような隔壁146により、直進性を持って成膜される有機発光層134は隔壁146の上面及びバンク138によって露出する発光領域に位置するアノード電極132の上面上にのみ形成される。一方、有機発光層134よりステップカバレージが良いカソード電極136は隔壁146及びバンク138の側面にも形成されるので、補助上部電極166との接触が容易である。一方、補助上部電極162がカソード電極136と接続されるものを例として説明したが、その外にも補助上部電極162はアノード電極132とも接続されることができる。
【0036】
信号パッド150は、信号リンク174を介して、ゲートライン、データライン及び電源ラインの少なくとも一つの信号ラインと接続される。この信号パッド150はパッド下部電極152及びパッド上部電極154を含む。
【0037】
パッド下部電極152は遮光層102と同一の素材でなり、基板101に形成されたトレンチ101a内に埋め込まれる。パッド上部電極154はバッファー膜126及び層間絶縁膜116を貫通するパッドコンタクトホール156を通じて露出するパッド下部電極152と電気的に接続される。このパッド上部電極154は透明導電層172aで形成される。このようなパッド上部電極154は第1保護膜118を貫通するパッドホール158を介して外部に露出する。
【0038】
アラインキー170は、基板101上に薄膜層を形成するときに用いられる製造装置(例えばフォトマスク、シャドウマスクなど)と基板101の間の位置を整列する基準となる。このようなアラインキー170は、
図1に示したように、遮光層102、補助下部電極162、パッド下部電極152と一緒に基板101のトレンチ101a内に埋め込まれるか、
図2に示したように、遮光層102、補助下部電極162、パッド下部電極152がトレンチ101内に埋め込まれた基板101上に形成される。
【0039】
図1に示したアラインキー170は、
図3a〜
図3dに示したように、電解メッキ法又は無電解メッキ法で形成される。具体的に、
図3aに示したように、基板101上にフォトリソグラフィー工程でフォトレジストパターン182を形成した後、そのフォトレジストパターン182をマスクとして用いる食刻工程で基板101をパターニングすることにより、基板101に多数のトレンチ101aが形成される。その後、
図3bに示したように、フォトレジストパターン182が残存する基板101上にシード(Seed)金属184を常温で蒸着する。ここで、シード金属184は低抵抗金属である銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)などが用いられる。その後、
図3cに示したように、フォトレジストパターン182をストリップ(strip)することにより、フォトレジストパターン182とそのフォトレジストパターン182上のシード金属184が除去される。その後、トレンチ101a内に残存するシード金属184が成長することにより、
図3dに示したように、トレンチ101a内に遮光層102、補助下部電極162、パッド下部電極152及びアラインキー170が同時に形成される。一方、電解メッキ法又は無電解メッキ法によってシード金属(Cu)で形成される遮光層102、補助下部電極162、パッド下部電極152及びアラインキー170は蒸着工程によって銅(Cu)で形成される薄膜層と同等な水準の比抵抗特性を有する。
【0040】
図2に示したアラインキー170は、
図4a〜
図4dに示したように、多段フォトレジストパターン186によって形成される。具体的に、
図4aに示したように、基板101の全面上に不透明金属層170aが蒸着された後、その不透明金属層170a上にハーフトーンマスクを用いるフォトリソグラフィー工程によって不透明金属層170a上に多段フォトレジストパターン186が形成される。多段フォトレジストパターン186は、第1厚さを有する第1フォトレジストパターン186aと、第1厚さより厚い第2厚さを有する第2フォトレジストパターン186bとを含む。このような多段フォトレジストパターン186をマスクとして用いる食刻工程で不透明金属層170a及び基板101を食刻することにより、
図4bに示したように、多段フォトレジストパターン186と基板101の間に位置する不透明金属層170aが残存することになり、基板101にトレンチ101aが形成される。
【0041】
その後、多段フォトレジストパターン186をアッシングすることにより、第2フォトレジストパターン186bは厚さが薄くなり、第1フォトレジストパターン186aは除去される。厚さが薄くなった第2フォトレジストパターン186bをマスクとして不透明金属層170aを食刻することにより、
図4cに示したように、第2フォトレジストパターン186bの下側に位置する不透明金属層170aを除いた残りの不透明金属層170aは除去され、第2フォトレジストパターン186bの下側に位置する不透明金属層170aは残存してアラインキー170となる。アラインキー170上に残存するフォトレジストパターン186bは、
図4dに示したように、ストリップ工程によって除去される。アラインキー170の形成後、トレンチ101aが形成された基板101上に不透明金属層を蒸着した後、フォトリソグラフィー工程及び食刻工程で不透明金属層をパターニングすることにより
、トレンチ101a内に遮光層102、補助下部電極162及びパッド下部電極152が同時に形成される。
【0042】
一方、基板101にトレンチ101aを形成するためには、フォトレジストパターン182をマスクとして用いる食刻工程が必要である。しかし、基板101とフォトレジストパターン182の間の接着力が良くない比較例の場合、
図5に示したように、基板101とフォトレジストパターン182の間に食刻液が浸透することになる。したがって、基板101の側面とフォトレジストパターン182の間には第1幅(D1)だけのアンダーカットが発生する。隣接したトレンチ101aの間に位置する基板101の幅が小さくなって、トレンチ101a内に埋め込まれた電極の間に電気的短絡が発生することができ、トレンチ101a内に埋め込まれる電極のテールが長くなって高解像度の適用が難しくなる。
【0043】
一方、本発明の実施例では、基板101上にフォトレジストを塗布する前に基板101上にHMDS(Hexamethyldisilazane、ヘキサメチルジシラザン)を塗布して表面処理を行う。このHMDSは基板101とフォトレジストの間の接着力を向上させるので、基板101の食刻の際、基板101とフォトレジストパターン182の間に食刻液が浸透することを防止することができる。よって、基板101の側面とフォトレジストパターン182の間には比較例より小さな第2幅(D2)だけのアンダーカットが発生する。隣接したトレンチ101aの間に位置する基板101の幅が比較例より広くなることにより、トレンチ101a内に埋め込まれる電極間の電気的短絡を防止することができ、トレンチ101a内に埋め込まれる電極のテールが短くなって高解像度の適用が容易である。
【0044】
図6a〜
図6hは
図1に示した有機発光表示装置の製造方法を説明するための断面図である。一方、
図2に示した有機発光表示装置の製造方法は第1バッファー膜126の形成から
図1に示した有機発光表示装置の製造方法と同様であるので、
図2に示した有機発光表示装置の製造方法の説明は省略する。
【0045】
図6aを参照すると、
図3a〜
図3dに基づいて前述したように、基板101に多数のトレンチ101aが形成され、そのトレンチ101a内に遮光層102、補助下部電極162、パッド下部電極152及びアラインキー170が埋め込まれる。
【0046】
図6bを参照すると、トレンチ101a内に遮光層102、補助下部電極162、パッド下部電極152及びアラインキー170が形成された基板101上に第1バッファー膜126が形成され、その第1バッファー膜126上に耐熱バッファー層122、第2バッファー膜128及び酸化物半導体層104が形成される。
【0047】
具体的に、トレンチ101a内に遮光層102、補助下部電極162、パッド下部電極152及びアラインキー170が形成された基板101上に蒸着方法によって第1バッファー膜126、耐熱バッファー層122、第2バッファー膜128及び酸化物半導体層104が形成される。その後、ハーフトーンマスクを用いるフォトリソグラフィー工程と食刻工程によって耐熱バッファー層122、第2バッファー膜128及び酸化物半導体層104を選択的に食刻する。したがって、遮光層102と重畳する領域には同じパターンの耐熱バッファー層122、第2バッファー膜128及び酸化物半導体層104が順次積層された構造に形成され、補助下部電極162と重畳する領域には同じパターンの耐熱バッファー層122及び第2バッファー膜128が順次積層された構造に形成される。
【0048】
このように、耐熱バッファー層122及び第2バッファー膜128が酸化物半導体層104と同一のマスク工程で形成される。この場合、第2バッファー膜128及び酸化物半導体層104とは食刻特性の異なる耐熱バッファー層122が下部に配置されるので、食刻工程後のアンダーカット発生などの工程不良を防止することができ、工程安定性を確保することができる。
【0049】
図6cを参照すると、耐熱バッファー層122、第2バッファー膜128及び酸化物半導体層104が形成された基板101上にゲート絶縁パターン112、ストレージ下部電極142及びゲート電極106が形成される。
【0050】
具体的に、耐熱バッファー層122、第2バッファー膜128及び酸化物半導体層104が形成された基板101上にゲート絶縁膜が形成され、その上にスパッタリングなどの蒸着方法でゲート金属層が形成される。ゲート絶縁膜としては、SiOx、SiNxなどの無機絶縁物質が使われる。ゲート金属層としては、Mo、Ti、Cu、AlNd、Al、Cr又はこれらの合金のように金属物質が単一層に形成されるかあるいはこれを用いて多層構造に形成される。その後、フォトリソグラフィー工程及び食刻工程でゲート金属層及びゲート絶縁膜を同時にパターニングすることにより、ゲート電極106及びストレージ下部電極142のそれぞれとゲート絶縁パターン112が同じパターンで形成される。
【0051】
図6dを参照すると、ゲート電極106及びストレージ下部電極142が形成された基板101上にソース及びドレインコンタクトホール124S、124D、第1パッドコンタクトホール156及び第1補助コンタクトホール168aを有する層間絶縁膜116が形成される。
【0052】
具体的に、ゲート電極106及びストレージ下部電極142が形成された基板101上にPECVDなどの蒸着方法で層間絶縁膜116が形成される。その後、フォトリソグラフィー工程及び食刻工程で層間絶縁膜116及び第1バッファー膜126がパターニングされることによってソース及びドレインコンタクトホール124S、124D、パッドコンタクトホール156及び第1補助コンタクトホール168aが形成される。
【0053】
図6eを参照すると、ソース及びドレインコンタクトホール124S、124D、パッドコンタクトホール156及び第1補助コンタクトホール168aを有する層間絶縁膜116上にソース電極108、ドレイン電極110、ストレージ上部電極144及びパッド上部電極154が形成される。
【0054】
具体的に、ソース及びドレインコンタクトホール124S、124D、パッドコンタクトホール156及び第1補助コンタクトホール168aを有する層間絶縁膜116上にスパッタリングなどの蒸着方法で透明導電層172a及び不透明導電層174が順次蒸着される。その後、ハーフトーンマスクを用いるフォトリソグラフィー工程及び食刻工程で透明導電層172a及び不透明導電層174がパターニングされることによってソース電極108、ドレイン電極110、ストレージ上部電極144及びパッド上部電極154が形成される。この際、ソース電極108、ドレイン電極110及びストレージ上部電極144は透明導電層172a及び不透明導電層174が積層された構造に形成され、パッド上部電極154は耐食性及び耐酸性の強い透明導電層172aで形成される。
【0055】
図6fを参照すると、ソース電極108、ドレイン電極110、ストレージ上部電極144及びパッド上部電極154が形成された層間絶縁膜116上に画素コンタクトホール120及び第2補助コンタクトホール168bを有する保護膜118及び平坦化層148が形成される。
【0056】
具体的に、ソース電極108、ドレイン電極110、ストレージ上部電極144及びパッド上部電極154が形成された層間絶縁膜116上に保護膜118及び平坦化層148が順次形成される。保護膜118としては、SiOx、SiNxなどの無機絶縁物質が使われ、平坦化層148としては、フォトアクリルなどの有機絶縁物質が使われる。その後、ハーフトーンマスクを用いるフォトリソグラフィー工程及び食刻工程で保護膜118及び平坦化層148を選択的に食刻することによって画素コンタクトホール120及び第2補助コンタクトホール168bが形成される。画素コンタクトホール120は保護膜118及び平坦化層148を貫通するように形成されてドレイン電極110を露出させ、第2補助コンタクトホール168bは保護膜118及び平坦化層148を貫通するように形成されて補助中間電極164を露出させる。そして、平坦化層148が信号パッド150の上部で選択的に除去されることにより、信号パッド150上部には保護膜118が露出する。
【0057】
図6gを参照すると、画素コンタクトホール120及び第2補助コンタクトホール168bを有する保護膜118及び平坦化層148が形成された基板101上にアノード電極132、バンク138及びパッドホール158が形成される。
【0058】
具体的に、オーバーコート層126が形成された基板101の全面に不透明導電膜及びバンク用感光膜が塗布される。その後、ハーフトーンマスクを用いるフォトリソグラフィー工程及び食刻工程でバンク用感光膜及び不透明導電膜と保護膜118がパターニングされることによってアノード電極132、バンク138及びパッドホール158が形成される。
【0059】
図6hを参照すると、アノード電極132、バンク138及びパッドホール158が形成された基板101上に隔壁146、有機発光層134及びカソード電極136が順次形成される。
【0060】
具体的に、アノード電極132、バンク138及びパッドホール158が形成された基板101上に隔壁用感光膜が塗布された後、フォトリソグラフィー工程でパターニングされることによって逆テーパー形の隔壁146が形成される。その後、有機発光層134がバンク138によって露出する発光領域に形成され、有機発光層134が形成された基板101上にカソード電極136が形成される。
【0061】
このように、本発明による有機発光表示装置は、遮光層102と補助下部電極162を単一マスク工程で形成し、酸化物半導体層104、耐熱バッファー層122及び第2バッファー膜128を単一マスク工程で形成する。これにより、本発明による有機発光表示装置は従来に比べて少なくとも合わせて2回のマスク工程数を低減することができ、生産性を向上させることができ、コストを節減することができる。
【0062】
一方、本発明では駆動薄膜トランジスタ100の半導体層104が酸化物で形成された場合を例として説明したが、その外にも駆動薄膜トランジスタ100の半導体層104が多結晶シリコンで形成されることもできる。
【0063】
以上の説明は本発明を例示的に説明したものに過ぎなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を持った者によって本発明の技術的思想から逸脱しない範疇内で多様な変形が可能であろう。したがって、本発明の明細書に開示された実施例は本発明を限定するものではない。本発明の範囲は添付の特許請求範囲によって解釈されなければならなく、それと均等な範囲内にある全ての技術も本発明の範囲に含まれるものに解釈しなければならないであろう。