特許第6348206号(P6348206)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6348206
(24)【登録日】2018年6月8日
(45)【発行日】2018年6月27日
(54)【発明の名称】配筋用スペーサ
(51)【国際特許分類】
   E04C 5/20 20060101AFI20180618BHJP
【FI】
   E04C5/20
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-108825(P2017-108825)
(22)【出願日】2017年5月31日
【審査請求日】2017年5月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】515033670
【氏名又は名称】有限会社都島興業
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】特許業務法人 東和なぎさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】眞部 達也
【審査官】 土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】 特開平6−10446(JP,A)
【文献】 特開平7−127255(JP,A)
【文献】 特開平7−317219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04C 5/00−5/20
E04G 17/00−17/18
E04G 21/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄筋を敷設する施工平坦面に沿って屈曲形成した鉄筋載置部と該鉄筋載置部から施工平坦面に向けて垂設した複数の鉄筋支持脚部とを備えて、前記施工平坦面上に粗骨材を含むコンクリートを打設する際に用いる配筋用スペーサであって、
前記鉄筋載置部が、前記施工平坦面に沿った帯板状に形成され、
前記鉄筋に向けて前記鉄筋載置部から突出する錐状突起部が、前記鉄筋載置部と一体に形成されていることを特徴とする配筋用スペーサ。
【請求項2】
前記錐状突起部が、前記鉄筋載置部の少なくとも長手方向に沿って形成された下降傾斜面を有していることを特徴とする請求項1に記載の配筋用スペーサ。
【請求項3】
前記鉄筋載置部が、該鉄筋載置部の側縁部位から施工平坦面に向けてそれぞれ垂設した左右一対の側縁リブと該左右一対の側縁リブの相互間に並行して施工平坦面に向けて垂設した中央リブとを備え、
前記鉄筋支持脚部が、当該側縁リブから延設した左右一対の側縁脚部と前記中央リブから延設した中央脚部とで構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配筋用スペーサ。
【請求項4】
前記錐状突起部が、前記鉄筋支持脚部の垂設部位を除く鉄筋載置部の載置面部位に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の配筋用スペーサ。
【請求項5】
前記鉄筋支持脚部が、前記施工平坦面に向けて先細状に形成され、
前記側縁脚部と中央脚部とが、前記粗骨材を包接する仮想球体が前記側縁脚部と中央脚部との間隙を通過するように配置されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の配筋用スペーサ。
【請求項6】
前記鉄筋載置部が、該鉄筋載置部の上下に貫通した複数の脱気孔を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の配筋用スペーサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄筋コンクリート建築物などの構造床としてコンクリート打設時に配筋された鉄筋を支持する配筋用スペーサに関するものであって、特に、スラブ施工時に使用される鉄筋格子などの鉄筋を施工平坦面から離間した高さに支持する配筋用スペーサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、スラブ施工時に使用される配筋用スペーサとして、直線状またはV字状の軸部に対して、逆U字状の脚部が複数取り付けられたものが知られている(特許文献1および特許文献2参照)。
また、3つの辺の長さがそれぞれ異なる所要寸法を有する直方体からなる配筋用スペーサも知られている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−160769号公報(特に、図3を参照)
【特許文献2】特許第5756930号公報(特に、請求項1、図1参照)
【特許文献3】特開平8−86048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような従来の配筋用スペーサでは、軸部が直線状である場合には、鉄筋載置時に転倒しやすく、軸部をV字状に形成したものであっても、外側に張り出している逆U字状の脚部が鉄筋の荷重で変形し、または、配筋用スペーサによって点接触で支持されている鉄筋の被支持部位に応力集中が生じて鉄筋が変形し、所定のかぶり厚さを確保できない虞れがあるという問題があった。
さらに、このような脚部の形状、配置によっては、コンクリートの特に粗骨材が脚部周辺に充填されず、コンクリートの耐久性が損なわれる虞れがあるという問題があった。
【0005】
また、辺の長さがそれぞれ異なる直方体からなる配筋用スペーサは、打設するコンクリートの厚さに応じて、打設面に対し複数の配筋用スペーサを配置する面の向きをすべて揃えなければならず、配筋を安定的に載置するために直方体の表面に凹部が設けられた場合、この凹部に配筋が載置されるように、鉄筋と配筋用スペーサの相対的な位置調整をする手間をさらに要するという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、鉄筋の配筋時に鉄筋を変形させることなく安定して支持するとともに、コンクリート打設時にコンクリートの均一なかぶり厚さを確保してコンクリートの優れた施工強度と耐久性を発揮し、配筋後の鉄筋または鉄筋載置部を人手で位置合わせしたり、相互の配置状態を微調整したりする余計な手間を省くことが可能な配筋用スペーサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本請求項1に係る発明は、鉄筋を敷設する施工平坦面に沿って屈曲形成した鉄筋載置部と該鉄筋載置部から施工平坦面に向けて垂設した複数の鉄筋支持脚部とを備えて、前記施工平坦面上に粗骨材を含むコンクリートを打設する際に用いる配筋用スペーサであって、前記鉄筋載置部が、前記施工平坦面に沿った帯板状に形成され、前記鉄筋に向けて前記鉄筋載置部から突出する錐状突起部が、前記鉄筋載置部と一体に形成されていることによって、前述した課題を解決するものである。
【0008】
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載された配筋用スペーサの構成に加えて、前記錐状突起部が、前記鉄筋載置部の少なくとも長手方向に沿って形成された下降傾斜面を有していることによって、前述した課題を解決するものである。
【0009】
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された配筋用スペーサの構成に加えて、前記鉄筋載置部が、該鉄筋載置部の側縁部位から施工平坦面に向けてそれぞれ垂設した左右一対の側縁リブと該左右一対の側縁リブの相互間に並行して施工平坦面に向けて垂設した中央リブとを備え、前記鉄筋支持脚部が、当該側縁リブから延設した左右一対の側縁脚部と前記中央リブから延設した中央脚部とで構成されていることによって、前述した課題を解決するものである。
【0010】
本請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載された配筋用ス
ペーサの構成に加えて、前記錐状突起部が、前記鉄筋支持脚部の垂設部位を除く鉄筋載置部の載置面部位に設けられていることによって、前述した課題を解決するものである。
【0011】
本請求項5に係る発明は、請求項3または請求項4に記載された配筋用スペーサの構成に加えて、前記鉄筋支持脚部が、前記施工平坦面に向けて先細状に形成され、前記側縁脚部と中央脚部とが、前記粗骨材を包接する仮想球体が前記側縁脚部と中央脚部との間隙を通過するように配置されていることによって、前述した課題を解決するものである。
【0012】
本請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載された配筋用ス
ペーサの構成に加えて、前記鉄筋載置部が、該鉄筋載置部の上下に貫通した複数の脱気孔を有していることによって、前述した課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の配筋用スペーサは、鉄筋を敷設する施工平坦面に沿って屈曲形成した鉄筋載置部と該鉄筋載置部から施工平坦面に向けて垂設した複数の鉄筋支持脚部とを備えていることにより、施工平坦面上に粗骨材を含むコンクリートを打設する際に用いることができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
【0014】
本請求項1に係る発明の配筋用スペーサによれば、鉄筋載置部が施工平坦面に沿った帯板状に形成されていることにより、配筋された線状の鉄筋に対する鉄筋載置部の載置許容範囲が広げられるため、鉄筋の支持部位を拡大拡張して鉄筋を安定的に支持することできるばかりでなく、この帯板状の鉄筋載置部が配筋後の鉄筋からの荷重負荷を分散させた状態で配筋後の鉄筋を支持するため、応力集中による鉄筋の変形を抑制することができる。
【0015】
また、鉄筋載置部が、鉄筋の支持部位を安定した高さに支持するため、コンクリート打設時にコンクリートの均一なかぶり厚さを確保してコンクリートの優れた施工強度と耐久性を発揮することができる。
【0016】
さらに、鉄筋に向けて鉄筋載置部から突出する錐状突起部が、鉄筋載置部と一体に形成されていることにより、錐状突起部が、配筋後の鉄筋から鉄筋載置部へ負荷される荷重を受け止めても、この受け止めた荷重により錐状突起部に作用する押圧力で鉄筋載置部を配筋後の鉄筋に対して相対的に水平方向へ変移させるため、鉄筋載置部が配筋後の鉄筋に対して不充分な支持位置に配置されていたとしても、鉄筋載置部と一体に形成された錐状突起部が、配筋後の鉄筋に対して充分に支持できるように配筋後の鉄筋に対して鉄筋載置部を相対的に位置決め調整する、所謂、セルフアライメント機能を発揮し、その結果、配筋後の鉄筋または鉄筋載置部を人手で位置合わせしたり、相互の配置状態を微調整したりする余計な手間を省くことができる。
【0017】
本請求項2に係る発明の配筋用スペーサによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、錐状突起部が鉄筋載置部の少なくとも長手方向に沿って形成された下降傾斜面を有していることにより、錐状突起部に作用する押圧力が、帯板状に形成された鉄筋載置部の長手方向に延在する錐状突起部の下降傾斜面に沿って少なくとも働くため、配筋後の鉄筋に対して帯板状の鉄筋載置部を交叉させた状態で施工平坦面に沿って相対的に水平方向へ安定して変移させ、その結果、帯板状の鉄筋載置部が横倒しの虞れもなく、配筋後の鉄筋を確実に支持することができる。
【0018】
本請求項3に係る発明の配筋用スペーサによれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、鉄筋載置部が、この鉄筋載置部の側縁部位から施工平坦面に向けてそれぞれ垂設した左右一対の側縁リブとこれら左右一対の側縁リブの相互間に並行して施工平坦面に向けて垂設した中央リブとを備え、鉄筋支持脚部が、側縁リブから延設した左右一対の側縁脚部と中央リブから延設した中央脚部とで構成されていることにより、鉄筋載置部で受けた鉄筋の荷重が、施工平坦面に向けて垂設した側縁支持脚部と中央脚部に垂直にかかるため、鉄筋支持脚部が容易に変形せず、所定のかぶり厚さを一層確実に確保することができる。
【0019】
本請求項4に係る発明の配筋用スペーサによれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、錐状突起部が、鉄筋支持脚部の垂設部位を除く鉄筋載置部の載置面部位に設けられていることにより、鉄筋支持脚部が垂設されていない鉄筋載置部の載置面部位を肉盛りして補強することができるとともに、鉄筋支持脚部が垂設されていない鉄筋載置部の載置面部位を避けて鉄筋が支持されるため、鉄筋支持脚部が垂設されていない鉄筋載置部の載置面部位でコンクリート打設時などに加重負荷が生じた場合であっても、鉄筋支持脚部が垂設されていない鉄筋載置部の載置面部位における破断破壊を未然に防止することができる。
【0020】
本請求項5に係る発明の配筋用スペーサによれば、請求項1乃至請求項4のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、鉄筋支持脚部が、下型枠などの施工平坦面に向けて先細状に形成されていることにより、粗骨材を含むコンクリートが鉄筋支持脚部の相互間に水平方向から容易に流入し、コンクリートの粗骨材が鉄筋支持脚部の相互間に確実に充填されるため、コンクリート打設時にコンクリートの充分な打ち込み量を確保して空洞による打込み欠陥のないコンクリートの優れた施工強度と耐久性をより一段と発揮することができる。
また、側縁脚部と中央脚部とが、粗骨材を包接する仮想球体が側縁脚部と中央脚部との間隙を通過するように配置されていることにより、コンクリート中の粗骨材がどのような形状であってもスペーサ下の脚部間にまでいっそう確実に充填されるため、コンクリート打設時にコンクリートの充分な打ち込み量を確保して空洞や強度低下の少ないコンクリートの優れた施工強度と耐久性をより一段と発揮することができる。
【0021】
本請求項6に係る発明の配筋用スペーサによれば、請求項1乃至請求項5のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、鉄筋載置部が、この鉄筋載置部の上下に貫通した複数の脱気孔を有していることにより、スペーサ下に水平方向からコンクリートが流入した際に帯板状の鉄筋載置部の直下に取り残された空気が脱気孔から上方に脱気して、コンクリートが確実に実密に充填されるため、空洞による打込み欠陥や強度低下がいっそう少ない、所要の耐久性を有するスラブを施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例である配筋用スペーサの使用態様図。
図2】本発明の配筋用スペーサにおける鉄筋載置部の屈曲状態を示す平面図。
図3】本発明の実施例である配筋用スペーサを示す斜め上方から視た斜視図。
図4】本発明の実施例である配筋用スペーサを示す斜め下方から視た斜視図。
図5】粗骨材を包接する仮想球体と鉄筋支持脚部との相互関係を示す説明図。
図6】本発明の配筋用スペーサにおける錐状突起部を示す拡大斜視図
図7】本発明の配筋用スペーサが水平方向に変位する様子を段階的に示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、施工平坦面上に粗骨材を含むコンクリートを打設する際に用いる配筋用スペーサであって、鉄筋を敷設する施工平坦面に沿って屈曲形成した鉄筋載置部とこの鉄筋載置部から施工平坦面に向けて垂設した複数の鉄筋支持脚部とを備え、鉄筋載置部が施工平坦面に沿った帯板状に形成され、鉄筋に向けて鉄筋載置部から突出する錐状突起部が、鉄筋載置部と一体に形成され、鉄筋の配筋時に鉄筋を変形させることなく安定して支持するとともに、コンクリート打設時にコンクリートの均一なかぶり厚さを確保してコンクリートの優れた施工強度と耐久性を発揮し、配筋後の鉄筋または鉄筋載置部を人手で位置合わせしたり、相互の配置状態を微調整したりする余計な手間を省くことが可能なものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0024】
すなわち、本発明である配筋用スペーサは、鉄筋コンクリート建築物などの構造床としてコンクリート打設時に配筋された鉄筋を支持する配筋用スペーサであって、この構造床となるスラブなどの施工時に、使用される鉄筋格子などの鉄筋を施工平坦面から離間した高さに支持する配筋用スペーサを対象としていることは言うまでもない。
さらに、詳しくは、構造床となるスラブの施工時に下型枠で囲まれた施工平坦面、あるいは、建築物や設備機械の直下全面を板状にコンクリート打設するベタ基礎施工時の施工平坦面に、粗骨材を含むコンクリートを打設する際に敷設された多数の鉄筋からなる鉄筋格子を支持するために用いるものである。
したがって、本発明における施工平坦面は、主としてスラブ施工用の下型枠で囲まれたその上面であるが、基礎施工のために平坦に調整された防水シートの上面であっても構わない。
【0025】
そこで、本発明である配筋用スペーサの具体的な素材については、配筋後の鉄筋を確実に支持するとともにコンクリート打設後に長年にわたって腐敗することなく施工物の強度メンバーの一つとして存在することができるものであれば、金属、樹脂の何れであっても構わないが、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリスチレン(PS)、アクリル(PMMA)などの合成樹脂を用いた場合には、配筋用スペーサとして優れた耐衝撃性、寸法安定性、耐候性などを発揮するばかりでなく、配筋用スペーサの製造コストが安価であり、軽量であるためにその運搬やスペーサの設置作業が容易となり、錆が発生しないので保管が簡便となるなど、より好適である。
【0026】
また、本発明の配筋用スペーサに形成される鉄筋載置部の具体的な形状については、下型枠の施工平坦面に沿った帯板状に形成されて配筋後の鉄筋を支持することができれば、如何なる形状であっても良く、例えば、平面視でV字状、U字状、L字状、S字状、N字状、コの字状などを含む任意の形状に屈曲形成されていてよい。
【0027】
特に、鉄筋載置部が平面視でV字状に屈曲形成されている場合は、鉄筋支持脚部をV字状の鉄筋載置部の両端とこれらの中間の3ヶ所に、所謂、3点支持状態で立設することができるため、配筋用スペーサの安定性が高く転倒しにくくなり、好適である。
また、V字状に屈曲している鉄筋載置部の屈曲角αは、20度以上90度以下であり、30度以上75度以下であればより望ましく、55度以上65度以下であることが最も好ましい。なお、屈曲角αが20度未満の場合には、転倒を防止する効果が発揮しにくくなり、90度より大きい場合には、鉄筋載置部の最大長さLが十分に確保しにくくなる。
【0028】
そして、このような鉄筋載置部の最大長さLは、使用する鉄筋格子の網目寸法Sよりも大きく設定すれば、縦横に配筋用スペーサを複数配置する通常の使用方法において、一つの配筋用スペーサが複数の鉄筋を支持し脱落が起きないため所要のかぶり厚さを確保することができ、好ましい。
特に、この鉄筋載置部の最大長さLが、使用する鉄筋格子の対角線に対応する長さ、すなわち、網目寸法Sの約1.41倍の長さよりも大きい場合には、配筋用スペーサを配列したときの向きが通常から水平面内で45度程度回転しても、一つの配筋用スペーサが必ず複数の鉄筋を支持し脱落が起きないため所要のかぶり厚さを確保することができ、より好ましい。
さらに、この鉄筋載置部の最大長さLが、使用する鉄筋格子の網目寸法Sの2倍の長さよりも大きい場合には、配筋用スペーサの配置パターンに自由度が生まれ、配筋用スペーサの使用個数が減るため、より一層好ましい。
【0029】
また、上述した鉄筋載置部に一体に形成する錐状突起部の具体的な形態については、鉄筋に向けて鉄筋載置部から突出して、配筋後の鉄筋から鉄筋載置部へ負荷される荷重を受け止め、この受け止めた荷重により錐状突起部に作用する押圧力で鉄筋載置部を配筋後の鉄筋に対して相対的に水平方向へ変移させるものであれば、ピラミッドなどの四角錐状、円錐状のいずれも形態であっても何ら構わない。
【0030】
そして、この錐状突起部の具体的な配置については、鉄筋載置部の上面の如何なる部位に設けても構わないが、鉄筋載置部の部材強度の観点から、鉄筋支持脚部の相互間に挟まれた位置における鉄筋載置部の上面、すなわち、鉄筋支持脚部の垂設部位を除く鉄筋載置部の載置面部位に設けられていることが好ましい。
【0031】
さらに、この錐状突起部に設けた下降傾斜面の具体的な配置については、帯板状に形成された鉄筋載置部の長手方向および幅方向のいずれに沿って形成されていても良いが、少なくとも鉄筋載置部の長手方向に沿って形成されている場合には、配筋後の鉄筋に対して帯板状の鉄筋載置部を交叉させた状態で施工平坦面に沿って相対的に水平方向へ安定して変移させ、その結果、帯板状の鉄筋載置部が横倒しの虞れもなく、配筋後の鉄筋を確実に支持することができるので、より好ましい。
【0032】
また、本発明の配筋用スペーサに設けた鉄筋載置部には、この鉄筋載置部の側縁部位から施工平坦面に向けてそれぞれ垂設した左右一対の側縁リブとこれらの左右一対の側縁リブの相互間に並行して施工平坦面に向けて垂設した中央リブとを備えているが、これ以外に、鉄筋載置部を補強するための任意のリブを備えていても何ら構わない。
【0033】
さらに、鉄筋載置部に設けた脱気孔の具体的な形態については、鉄筋載置部の上下に貫通させて、鉄筋載置部の直下にコンクリートが流入した際に鉄筋載置部の直下に取り残された空気が脱気孔から上方に抜けることができるものであれば、円、正方形、長方形、スリット型、六角形などのいかなる形態であっても差し支えなく、また、このような脱気孔が鉄筋載置部の全面にわたって分布していれば、空洞による打込み欠陥や強度低下がいっそう少なくなるので、より好ましい。
【0034】
一方、本発明の配筋用スペーサに設けた鉄筋支持脚部の具体的な形態については、施工平坦面に向けて先細状の、例えば、逆三角形板状、逆円錐状、逆三角錐状、逆四角錐状のいずれに形成されていても構わないが、特に、鉄筋載置部の屈曲部位に垂設する側縁脚部を、他の部位に垂設する側縁脚部よりも細く形成すれば、コンクリート中の粗骨材が屈曲部位に垂設する脚部間にまで確実に充填されるので、より好ましい。
【0035】
本発明の配筋用スペーサが支持する鉄筋としては、溶接金網または鉄筋格子、すなわち、予め複数の鉄筋または鉄線を縦横に格子状に配置してスポット溶接またはワイヤによる締結等により一体としたいわゆるユニット鉄筋やワイヤーメッシュが好ましいが、施工現場で複数の鉄筋を格子状等に直組みしたものであっても構わない。
溶接金網または鉄筋格子を支持する場合には、その網目寸法Sが50mm、75mm、100mm、150mm、200mm、250mmまたは300mmであるものを用いることができるが、これに限らない。
【0036】
本発明の配筋用スペーサを使用してスラブまたは基礎の施工をする際には、配筋用スペーサを概ね一定スパンで複数配置する。
このスパンは、上述した網目寸法Sの整数倍とすることが望ましく、通常は、3倍乃至5倍程度であるが、このスパンの間で鉄筋が下向きに撓むことにより最小かぶり厚さが設計かぶり厚さよりも小さくならない限り、任意の間隔で配設することができる。
【0037】
本発明の配筋用スペーサを使用してスラブまたは基礎の施工をする際には、粗骨材を含むコンクリートとしてレディミクストコンクリートを用いることが好ましいが、工事現場練りコンクリートであっても構わない。
コンクリートに含まれる粗骨材の最大寸法は、20mm、25mmまたは40mmとすることができるが、これに限らない。
【0038】
なお、本発明で意味するところの、「粗骨材を包接する仮想球体FQ」とは、粗骨材を内部に包含できる仮想的な球体であり、ここでは、粗骨材の最大寸法を直径とする仮想的な球体を指す。
例えば、用いる粗骨材の最大寸法が20mmの場合には、粗骨材を包接する仮想球体FQの直径も20mmである。
【0039】
なお、本発明の配筋用スペーサによるかぶり厚さは、30mm、50mm、70mm、100mmに設定することができるが、これに限らない。
【実施例】
【0040】
以下に、本発明の一実施例である配筋用スペーサについて、図1乃至図7に基づいて説明する。
ここで、図1は、本実施例である配筋用スペーサの使用態様図であり、図2は、本実施例の配筋用スペーサにおける鉄筋載置部の屈曲の状態を示す平面図であり、図3は、本実施例の配筋用スペーサを示す斜め上方から視た斜視図であり、図4は、本実施例の配筋用スペーサを示す斜め下方から視た斜視図であり、図5は、粗骨材を包接する仮想球体と鉄筋支持脚部との相互関係を示す説明図であり、図6は、本発明の配筋用スペーサにおける錐状突起部を示す拡大斜視図であり、図7は、本発明の配筋用スペーサが水平方向に変位する様子を段階的に示す側面図である。
【0041】
本発明の一実施例である配筋用スペーサ100は、図1に示すように、下型枠で囲まれた施工平坦面Gに複数の配筋用スペーサ100をほぼ等間隔に配置し、さらに鉄筋載置部110上に多数の鉄筋からなる鉄筋格子を載置することにより、スラブ施工するために粗骨材CAを含むコンクリートを打設する際に、かぶり厚さCを確保して鉄筋としての鉄筋格子BMを敷設することに用いるものである。
【0042】
具体的に、本実施例の配筋用スペーサ100は、樹脂製品であって、V字状に屈曲形成された鉄筋載置部110と、この鉄筋載置部110から施工平坦面Gに向けて垂設した複数の鉄筋支持脚部120とを備えている。
そして、上述した鉄筋載置部110は、図2に示すように、施工平坦面Gに沿った帯板状であって、屈曲角αが約60度に形成され、これにより、鉄筋格子BMの載置による転倒を防止している。
また、この鉄筋載置部110の最大長さLは、約330mmに形成され鉄筋格子BMの網目寸法Sの2倍より大きく、これにより、複数の鉄筋を直接支持し、脱落を発生せない。
【0043】
図3および図4に示すように、本実施例の配筋用スペーサ100は、上述した鉄筋載置部110の側縁部位から施工平坦面Gに向けてそれぞれ垂設した左右一対の側縁リブ111と左右一対の側縁リブ111の相互間に並行して施工平坦面Gに向けて垂設した中央リブ112とを備えている。
これにより、帯板状の鉄筋載置部110の曲げに対する強度が大きく、鉄筋格子BMの荷重による鉄筋載置部110の変形量が小さくなっている。
さらに、帯板状の鉄筋載置部110には、そのほぼ全面にわたって、鉄筋載置部110の上下に貫通した複数の長方形状の脱気孔113を有し、配筋用スペーサ100の下に水平方向からコンクリートが流入した際に鉄筋載置部110の直下に取り残された空気が、複数の脱気孔113から上方に抜ける。
なお、脱気孔113の形状は、鉄筋載置部110の屈曲部位では屈曲角αに対応した台形状となっている。
【0044】
一方、上述した鉄筋支持脚部120は、側縁リブ111から延設した左右一対となる側縁脚部121と中央リブ112から延設した中央脚部122とで構成されている。
これにより、図5に示すように、鉄筋載置部110で受けた鉄筋の荷重が施工平坦面Gに向けて垂設した側縁脚部121と中央脚部122に垂直にかかるため、鉄筋支持脚部120が変形せず所定のかぶり厚さCを確実に確保している。
【0045】
本実施例では、図4に示すように、鉄筋載置部110の両端部位および屈曲部位を含む部位に合計5対の側縁脚部121を設けるとともに4本の中央脚部122を設けている。
【0046】
また、上述した鉄筋支持脚部120を構成する側縁脚部121および中央脚部122は、それぞれ施工平坦面Gに向けて先細状に形成されて逆三角形板状となっており、特に、鉄筋載置部110の屈曲部位に垂設する側縁脚部121が、他の部位に垂設する側縁脚部121よりも細く形成されている。
これにより、コンクリート中の粗骨材CAが屈曲部位に垂設する脚部間にまでいっそう確実に充填される。
【0047】
そして、側縁脚部121は、側縁脚部補強リブ121aを備えており、対向する側縁脚部121同士が側縁脚部補強リブ121aで連結されている。
そして、側縁脚部補強リブ121aの下部にU字状等の切り欠き部が設けられている。
これにより、コンクリートが、この切り欠き部を通過して側縁脚部補強リブ121aの反対側に流入し、コンクリートが配筋用スペーサ100下の鉄筋支持脚部120の相互間に確実に充填される。
【0048】
さらに、本実施例の配筋用スペーサ100の鉄筋載置部110では、側縁脚部補強リブ121aと並行で側縁リブ111および中央リブ112に直交する複数のリブをさらに施工平坦面Gに向けて垂設しており、鉄筋載置部110の短手方向の曲げに対する強度を増している。
そして、上述した中央脚部122は、その両側に逆三角形板状の中央脚部補強リブ122aを備え、底面視で十字の断面を有しており、鉄筋支持脚部120の強度を増している。
さらに、側縁脚部121と中央脚部122とは、粗骨材を包接する仮想球体FQが側縁脚部121と中央脚部122との間隙を通過するように配置されている。
これにより、コンクリート中の粗骨材CAがどのような形状であっても、鉄筋支持脚部120の相互間に確実に充填される。
なお、本実施例において、コンクリートに含まれる粗骨材CAの最大寸法は、20mmであるから、仮想球体FQの直径は、20mmとなる。
【0049】
さらに、粗骨材を包接する仮想球体FQが、隣接する側縁脚部121の間隙を横に2つ並んで通過できるように、側縁脚部121が配置されている。
そして、粗骨材CAが、鉄筋支持脚部120の相互間に効率的に充填され、さらに、側縁脚部121と中央脚部122とが、鉄筋載置部110の長手方向に沿って交互に配置されている。
その結果、側縁脚部121間を通って鉄筋載置部110の下に流入した粗骨材CAが中央脚部122にぶつかってその流入方向を変え、鉄筋支持脚部120の相互間に効率的かつ確実に充填される。
【0050】
つぎに、本実施例の配筋用スペーサ100が、最も特徴部分として図6に示すように、鉄筋載置部110から鉄筋格子BMに向けて突出する錐状突起部130について、以下にその詳細構造を説明する。
【0051】
すなわち、図6に示すように、この錐状突起部130は、側縁脚部121および中央脚部122から構成される鉄筋支持脚部120の垂設部位を除く鉄筋載置部110の載置面部位に設けられ、帯板状の鉄筋載置部110の長手方向および幅方向に沿って形成された下降傾斜面131を有している。
これにより、図7に示すように、鉄筋格子BMを鉄筋載置部110上に載置した際の鉄筋の被支持部位が、錐状突起部130上にあるとき(図7(A)参照)、鉄筋格子BMを移動させることなく、配筋後の鉄筋からの荷重負荷に起因して錐状突起部130の下降傾斜面131に生じた押圧力が、この押圧力の作用する錐状突起部130を介して、鉄筋載置部110を鉄筋格子BMに対して相対的に水平方向へ変移させる(図7(B)、図7(C)参照)。
その結果、鉄筋格子BMを移動させることなく、配筋後の鉄筋からの荷重負荷に起因して錐状突起部130の下降傾斜面131に生じた押圧力が、この押圧力の作用する錐状突起部130を介して、錐状突起部130と一体に連動する鉄筋載置部110を鉄筋格子BMに対して相対的に水平方向へ変位させるため、鉄筋載置部110が鉄筋格子BMに対して相対的に位置合わせする、所謂、セルフアライメント機能を発揮する。
【0052】
以下、さらに図1および図7を参照して、本実施例の配筋用スペーサ100を使用して、スラブ施工する際の手順を説明する。
【0053】
本実施例の配筋用スペーサ100を使用してスラブ施工するには、まず、施工範囲の施工平坦面Gに、本実施例の配筋用スペーサ100を概ね一定スパンで複数配置する。
スパンは、縦方向および横方向のいずれも鉄筋格子BMの網目寸法Sの約3倍としている。
ここで、縦方向とは、鉄筋格子BMを構成する鉄筋のうち、下側にあって、本実施例の配筋用スペーサ100に直接触れる鉄筋の長手方向を指し、横方向とは、鉄筋格子BMを構成する多数の鉄筋のうち、上側にある鉄筋の長手方向を指す。
本実施例の配筋用スペーサ100が鉄筋を支持する位置で確保するかぶり厚さCは、約30mmである。
【0054】
次に、本実施例の配筋用スペーサ100の鉄筋載置部110上に、網目寸法Sが150mmの鉄筋格子BMを載置し、施工平坦面Gと鉄筋格子BMとが水平になるよう配設する。
そして、帯板状に形成された鉄筋載置部110が、鉄筋を面で支えて鉄筋の被支持部位に発生する応力を分散させるので、従来のような棒状の載置部で鉄筋格子BMを支持する場合に比べて鉄筋格子BMの変形が小さい。
【0055】
次に、施工平坦面Gの上にレディミクストコンクリートを打設する。
この時、上述したように、施工平坦面Gに向けて先細状に形成された逆三角形板状の鉄筋支持脚部120によって、屈曲部位を含む鉄筋支持脚部120の相互間に粗骨材CAを含むコンクリートが確実に充填される。
【0056】
以上に説明したように、本実施例の配筋用スペーサ100によれば、鉄筋に向けて鉄筋載置部110から突出する錐状突起部130が、鉄筋載置部110と一体に形成されていることにより、錐状突起部130が、配筋後の鉄筋格子BMから鉄筋載置部110へ負荷される荷重を受け止めても、この受け止めた荷重により錐状突起部130に作用する押圧力で鉄筋載置部110を配筋後の鉄筋格子BMに対して相対的に水平方向へ変移させるため、鉄筋載置部が配筋後の鉄筋格子BMに対して不充分な支持位置に配置されていたとしても、鉄筋載置部110と一体に形成された錐状突起部130が、配筋後の鉄筋格子BMに対して充分に支持できるように配筋後の鉄筋格子BMに対して鉄筋載置部110を相対的に位置決め調整する、所謂、セルフアライメント機能を発揮し、その結果、配筋後の鉄筋格子BMまたは鉄筋載置部110を人手で位置合わせしたり、相互の配置状態を微調整したりする余計な手間を省くことができる。
【0057】
そして、本実施例の配筋用スペーサ100に設けた錐状突起部130が、鉄筋支持脚部120の垂設部位を除く鉄筋載置部110の載置面部位に設けられていることにより、鉄筋支持脚部120が垂設されていない鉄筋載置部110の載置面部位を肉盛りして補強することができるとともに、鉄筋支持脚部120が垂設されていない鉄筋載置部110の載置面部位で荷重負荷が生じた場合であっても、錐状突起部130が、鉄筋支持脚部120が垂設された鉄筋載置部110の載置面部位に配筋後の鉄筋を変移させるために、鉄筋支持脚部120が垂設されていない鉄筋載置部110の載置面部位における破断破壊を未然に防止することができる。
【0058】
そして、鉄筋載置部110が、施工平坦面Gに沿った帯板状に形成されていることにより、配筋後の鉄筋格子BMに上から力が加わった場合に生じがちな鉄筋格子BMの変形を抑制するとともに鉄筋格子BMを安定して支持して、コンクリート打設時にコンクリートの均一なかぶり厚さCを確保することができるなど、その効果は甚大である。
【符号の説明】
【0059】
100 ・・・配筋用スペーサ
110 ・・・鉄筋載置部
111 ・・・側縁リブ
112 ・・・中央リブ
113 ・・・脱気孔
120 ・・・鉄筋支持脚部
121 ・・・側縁脚部
121a・・・側縁脚部補強リブ
122 ・・・中央脚部
122a・・・中央脚部補強リブ
130 ・・・錐状突起部
131 ・・・下降傾斜面
BM ・・・鉄筋格子
CA ・・・粗骨材
FQ ・・・粗骨材を包接する仮想球体
G ・・・施工平坦面
C ・・・かぶり厚さ
L ・・・鉄筋載置部110の最大長さ
S ・・・網目寸法
α ・・・鉄筋載置部110の屈曲角

【要約】
【課題】配筋時に鉄筋格子を変形させることなく安定して支持し、コンクリート打設時にコンクリートの均一なかぶり厚さを確保してコンクリートの優れた施工強度と耐久性を発揮し、配筋後の鉄筋または鉄筋載置部を人手で位置合わせしたり、相互の配置状態を微調整したりする余計な手間を省く配筋用スペーサを提供すること。
【解決手段】鉄筋格子BMを敷設する施工平坦面Gに沿って屈曲形成した帯板状の鉄筋載置部110とこの鉄筋載置部110から施工平坦面Gに向けて垂設した複数の鉄筋支持脚部120とを備え、鉄筋載置部110から鉄筋格子BMに向けて突出する錐状突起部130が、鉄筋載置部110と一体に形成され、施工平坦面G上に粗骨材を含むコンクリートを打設する際に用いる配筋用スペーサ100。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7