特許第6348405号(P6348405)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6348405
(24)【登録日】2018年6月8日
(45)【発行日】2018年6月27日
(54)【発明の名称】ガスセンサ
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/409 20060101AFI20180618BHJP
【FI】
   G01N27/409 100
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-231321(P2014-231321)
(22)【出願日】2014年11月14日
(65)【公開番号】特開2016-95223(P2016-95223A)
(43)【公開日】2016年5月26日
【審査請求日】2017年3月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004547
【氏名又は名称】日本特殊陶業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113022
【弁理士】
【氏名又は名称】赤尾 謙一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100110249
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 昭
(74)【代理人】
【識別番号】100116090
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 和彦
(72)【発明者】
【氏名】大場 健弘
(72)【発明者】
【氏名】森 賢太郎
【審査官】 黒田 浩一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−153702(JP,A)
【文献】 特開2012−154774(JP,A)
【文献】 実開昭61−154557(JP,U)
【文献】 特開2004−245663(JP,A)
【文献】 特開2010−286332(JP,A)
【文献】 実開昭63−081251(JP,U)
【文献】 実開昭63−115751(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/409
G01N 27/41
G01N 27/419
G01N 27/416
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線方向に向かって延びるガスセンサ素子と、
前記ガスセンサ素子の径方向周囲を取り囲んで該ガスセンサ素子を保持する主体金具と、
前記主体金具に取り付けられると共に、前記主体金具より後端に延びる金属製の外筒と、
前記外筒に接しつつ該外筒の内側に配置される内部部材であり、自身に一つ以上の内部部材と、
を備えたガスセンサであって、
前記外筒の外周に取り付けられる筒状の保護部材をさらに備え、
前記保護部材は、
前記軸線方向における最も先端側の内部部材と前記外筒との接触位置の先端よりも先端側で、前記外筒に接続される接続部と、
該接続部から後端側に延びつつ前記接触位置を覆うと共に、前記外筒の外周から離間する主部と、を有するガスセンサ。
【請求項2】
前記主部に開口が設けられている請求項1記載のガスセンサ。
【請求項3】
前記開口は、前記軸線方向に延びる一辺を残して切り欠かれて径方向内側に押し込まれた複数の切欠部の間隙として構成され、
前記複数の切欠部は周方向に沿って前記一辺を同じ向きにして並んでいる請求項記載のガスセンサ。


【請求項4】
前記主部の少なくとも後端側が前記軸線方向に沿って延びるストレート部を形成する請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被測定ガス中の特定成分の濃度を検出するガスセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、内燃機関の排気ガス中の特定成分(酸素、NOx等)の濃度を検出するためのガスセンサが用いられている。一般にガスセンサは、軸線方向に延びるガスセンサ素子と、ガスセンサ素子を固定する筒状の主体金具と、主体金具の後端側に包囲状に設けられた金属製の外筒と、外筒内に先端側から順に配置されたセパレータ及びゴム製のグロメットと、を備えている。
そして、外筒と離間してグロメットを覆うキャップ状の保護部材を設け、飛石等が外筒に衝突してグロメット及びその内部のフィルタ部に衝撃が加わることを防止する技術が開示されている(特許文献1参照)。
又、ガスセンサが設置される排気管等の高熱によってグロメットが劣化することを防止するため、グロメットより先端側で外筒の外周に金属製の放熱部材を取り付けて放熱を図る技術が開示されている(特許文献2参照)。この放熱部材も、外筒と離間しつつグロメットを覆っているため、飛石等による衝撃を防止する機能を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5002032号公報
【特許文献2】特開2012−154774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、外筒内部には、グロメットの先端側にも他部材(セパレータ等)が配置されている場合が多い。しかしながら、上記した特許文献1、2記載の技術においては、グロメットの先端側のセパレータの部位では外筒が放熱部材で覆われずに露出している。このため、外筒のこの部位に飛石等が衝突すると、内部のセパレータに衝撃が伝わり、セパレータが破損するおそれや、セパレータに取り付けられた接続端子がずれて電気的接続が切断するおそれがある。
そこで本発明は、外筒に接してその内側に配置される内部部材に衝撃が加わることを防止することができるガスセンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明のガスセンサは、軸線方向に向かって延びるガスセンサ素子と、前記ガスセンサ素子の径方向周囲を取り囲んで該ガスセンサ素子を保持する主体金具と、前記主体金具に取り付けられると共に、前記主体金具より後端に延びる金属製の外筒と、前記外筒に接しつつ該外筒の内側に配置され内部部材であり、自身に一つ以上の内部部材と、を備えたガスセンサであって、前記外筒の外周に取り付けられる筒状の保護部材をさらに備え、前記保護部材は、前記軸線方向における最も先端側の内部部材と前記外筒との接触位置の先端よりも先端側で、前記外筒に接続される接続部と、該接続部から後端側に延びつつ前記接触位置を覆うと共に、前記外筒の外周から離間する主部と、を有する。
ガスセンサにおいては、外筒の先端側の方が地面等により近いために飛石等が衝突し易い。従って、外筒の内側に配置される少なくとも一つ以上の内部部材のうち、軸線方向における最も先端側の内部部材の接触位置よりも先端側にて、接続部を外筒に接続することにより、接続部の後端側に延びる主部がこの接触位置を覆い、飛石等がより衝突し易い接触位置を保護する。これにより、接触位置の内側の内部部材に衝撃が加わることを防止することができる。
【0006】
本発明のガスセンサにおいて、前記主部に開口が設けられていてもよい。
このガスセンサによれば、主部の内側の水抜きや、主部の内側に熱がこもるのを防止することができる。
【0007】
本発明のガスセンサにおいて、前記開口は、前記軸線方向に延びる一辺を残して切り欠かれて径方向内側に押し込まれた複数の切欠部の間隙として構成され、前記複数の切欠部は周方向に沿って前記一辺を同じ向きにして並んでいてもよい。
このガスセンサによれば、進行風等の外気が一定方向から主部に当った場合に、切欠部をガイドとして外気が一辺側から主部の内側に導入される。このため、主部の内部では、軸線方向周りの旋回流として外気が導入され、旋回流として主部の内部のガスセンサ(外筒)に均等に当り、外気の背面となるガスセンサの部位をも冷却することができ、冷却効率が向上する。
【0008】
本発明のガスセンサにおいて、前記主部の少なくとも後端側が前記軸線方向に沿って延びるストレート部を形成してもよい。
このガスセンサによれば、主部全体をテーパ等により拡径する場合に比べて主部の直径を小さくしつつ外筒と離間させることができ、ガスセンサの小型化を図ることができる。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、ガスセンサにおいて、外筒に接してその内側に配置される内部部材に衝撃が加わることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係るガスセンサの軸線方向に沿う全体断面図である。
図2】保護部材の斜視図である。
図3】保護部材の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るガスセンサ100の軸線AX方向に沿う全体断面図、図2は保護部材の斜視図である。このガスセンサ100は、内燃機関の排気管などに装着され、測定ガスである排気ガス中の酸素濃度を、リッチ領域からリーン領域に渡ってリニアに検知する、いわゆる全領域空燃比センサである。
【0012】
図1において、軸線AXはガスセンサ100の仮想中心軸であり、ガスセンサ100は、軸線AX方向に沿って延伸された形状を有している。ガスセンサ100は、酸素濃度に応じた信号を出力するガスセンサ素子120と、主体金具110とを備える。
主体金具110は軸線AX方向に沿った貫通孔110cを有する筒状の金属部材であって、ガスセンサ素子120の径方向周囲を取り囲んでガスセンサ素子120を保持すると共に、ガスセンサ100を排気管に対して固定的に取り付けるためのものである。主体金具110の外側には、排気管に設けられたガスセンサ100の取り付けのためのネジ溝に螺合するねじ部110aや、ガスセンサ100の取り付けの際にスパナやレンチなどの工具を係合させるための工具係合部110bが形成されている。
【0013】
主体金具110の先端側には、二重の有底筒状のプロテクタ101が、レーザ溶接により固設されている。二重のプロテクタ101には、ガスセンサ100を排気管に取り付けたときに、排ガスを内部に導入できるように、内側および外側の壁部のそれぞれに、複数の導入孔101cが形成されている。
主体金具110の後端側には、筒状の金属製の外筒103がレーザ溶接により固設されている。ガスセンサ100の内部には、外筒103の後端側端部から、ガスセンサ100と外部の制御回路とを電気的に接続するための3本のセンサ用リード線193,194,195と、2本のヒータ用リード線196,197とが挿通されている。なお、外筒103の後端側端部には、外筒103の内部を封止するためのフッ素ゴム製のグロメット191が取り付けられており、5種類のリード線193〜197は、グロメット191を貫通して、外筒103の内部に挿入されている。
グロメット191は、例えばシリコンゴムやフッ素ゴム等から形成することができる。
【0014】
ガスセンサ素子120は、細長形状の板部材を積層した積層構造を有しており、軸線AXに垂直な断面が略矩形形状となる四角柱形状を有している。ガスセンサ素子120は、主体金具110の貫通孔110c内に固定的に保持されており、ガスセンサ100の内部において、軸線AX方向に沿って収容される。なお、図1では、ガスセンサ素子120の積層方向に沿って互いに対向し合う第1と第2の面120a,120bがそれぞれ紙面左側および紙面右側に向いている。
ガスセンサ素子120の先端側(紙面下側)の端部には、排気ガス中の酸素濃度を検出可能に構成されたガス検出部121が設けられている。ガス検出部121は、プロテクタ101の内部に収容・配置されている。これによって、ガスセンサ100が排気管に取り付けられたときに、ガス検出部121は、導入孔101cから導入された排ガスに曝される。
【0015】
ここで、主体金具110の後端側(紙面上側)の外筒103内には、軸線AX方向に沿った貫通孔181cを有する筒状の絶縁部材であるセパレータ181が固定的に保持されている。具体的には、セパレータ181は、外周に配置された略筒状の付勢金具190によって、グロメット191に向かって付勢された状態で、外筒103内に保持されている。ガスセンサ素子120の後端側の端部は、そのセパレータ181の貫通孔181c内に収容されている。
なお、グロメット191及び付勢金具190は、それぞれ外筒103に接しつつ外筒103の内側に配置されるので、特許請求の範囲の「内部部材」に相当する。又、セパレータ181は内部部材である付勢金具190を介して外筒103と離間しつつ、外筒103の内側に配置される。
【0016】
ガスセンサ素子120の後端部には、第1の面120a側に、3つのセンサ用の電極パッド125、126、127が紙面奥行き方向に並列に配列され、第2の面120b側に、2つのヒータ用の電極パッド128,129が紙面奥行き方向に並列に配列されている。さらに、セパレータ181の貫通孔181c内には、3つのセンサ用の接続端子182,183,184と、2つのヒータ用の接続端子185,186とが、ガスセンサ素子120の対応する各電極パッド125〜129と接触するように設けられている。なお、各接続端子182〜186は、グロメット191を介してガスセンサ100内に挿通された5本のリード線193〜197に電気的に接続されている。
セパレータ181に設けられた各接続端子182〜186は、ガスセンサ100の先端側から後端側に向かって折り曲げられた板バネ構造を有しており、その弾性力によって、対応する各電極パッド125〜129を押圧する。
【0017】
ガスセンサ素子120は、主体金具110の筒内における以下のような構成により、主体金具110に固定的に保持されている。主体金具110の貫通孔110cの先端側には、径方向内側に突出する段部111が形成されている。そして、主体金具110の貫通孔110c内には、底面に貫通孔116cを有する金属カップ116が、その底面の外周端部が段部111と係合した状態で配置される。
金属カップ116の底面側の内部空間には、セラミックホルダ113が配置される。セラミックホルダ113は、アルミナ(Al)によって構成され、中央に、ガスセンサ素子120を挿通するための矩形状の貫通孔113cが形成されている。
【0018】
金属カップ116の内部には、金属カップ116の貫通孔116cと、セラミックホルダ113の貫通孔113cとに挿通されたガスセンサ素子120を気密に保持するための第1粉末充填層114(タルク)が形成されている。第1粉末充填層114は、セラミックホルダ113の上に滑石粉末を充填することにより形成される。このように、ガスセンサ素子120は、金属カップ116と、セラミックホルダ113と、第1粉末充填層114と、一体化された状態で、主体金具110の貫通孔110c内に保持される。
【0019】
主体金具110の貫通孔110c内には、第1粉末充填層114の上に、さらに、主体金具110の後端側とガスセンサ素子120のガス検出部121との間の気密性を確保するための第2粉末充填層115(タルク)が、滑石粉末を充填することにより形成されている。そして、第2粉末充填層115の上にはセラミックスリーブ170が配置されている。
セラミックスリーブ170は、ガスセンサ素子120を挿通するための、軸線AX方向に沿った矩形状の軸孔170cを有する筒状体である。セラミックスリーブ170は、アルミナによって構成することができる。セラミックスリーブ170は、主体金具110の後端側の端部110kを径方向内側に屈曲させて加締めることにより、第2粉末充填層115側に押圧された状態で、主体金具110に固定される。なお、主体金具110の後端側の端部110kとセラミックスリーブ170との間には、加締リング117が配置される。
【0020】
さらに、外筒103の外周には、筒状の金属製の保護部材150が固設されている。保護部材150は、外筒103の外周にレーザ溶接等により接続される接続部150aと、接続部150aから後端側に延びつつ外筒103の外周から離間する主部150bとを備えている。又、主部150bは、接続部150aから後端側に向かってテーパ状に拡がるテーパ部150b1と、テーパ部150b1から後端側に向かって軸線AX方向に沿って延びるストレート部150b2とを備えており、ストレート部150b2の後端150eが開口している。
保護部材150は、例えばSUSからなる。
【0021】
ここで、内部部材であるグロメット191及び付勢金具190は、それぞれ接触位置103b、103aで外筒103と接しているが、外筒103の先端側の方が地面等により近いために飛石等が衝突し易い。従って、軸線AX方向における最も先端側の内部部材である付勢金具190の接触位置103aの先端Fよりも先端側にて、接続部150aを外筒103に接続することにより、接続部150aの後端側に延びる主部150bが接触位置103aを覆い、飛石等がより衝突し易い接触位置103aを保護する。これにより、接触位置103aの内側の付勢金具190に衝撃が加わることを防止し、ひいては付勢金具190に保持されたセパレータ181に衝撃が伝わり、セパレータ181に取り付けられた接続端子182〜186がずれて各電極パッド125〜129との電気的接続が切断することを防止することができる。
又、主部150bは、接触位置103aを軸線AX方向に完全に覆わなくてもよく、接触位置103aの先端を含む少なくとも一部を覆っていればよい。又、外筒103の後端側に位置する接触位置103bは先端側の接触位置103aよりも飛石等が衝突する割合が少ないことから、必ずしも接触位置103bを主部150bで覆わなくてもよい。但し、すべての接触位置を主部150bが覆っていることが好ましい。
【0022】
又、ガスセンサ100の熱は、外筒103から接続部150aに伝わるが、軸線AX方向における最も先端側の内部部材である付勢金具190の接触位置103aよりも先端側に接続部150aを配置することで、付勢金具190よりも後端側に位置するグロメット191と接続部150aとの距離を大きくすることができる。このため、外筒103からの熱が接続部150aから主部150bへ放熱される割合が多くなり、外筒103からグロメット191へ伝わる熱を低減してグロメット191の熱劣化を防止することができる。ここで、保護部材150の厚さは特に規定されないが、外筒103よりも薄い方が好ましい。保護部材150の方が外筒103よりも薄いと、放熱され易いからである。
又、本実施形態では、主部150bの後端側がストレート部150b2を形成しているので、主部150b全体をテーパ部等により拡径する場合に比べて主部150bの直径を小さくしつつ外筒103と離間させることができ、ガスセンサ100の小型化を図ることができる。なお、テーパ部150b1を設けずに接続部150aから段状にストレート部150b2を設けてもよいが、加工性の観点からはテーパ部150b1を設けることが好ましい。
【0023】
さらに、図2に示すように、主部150bには複数の開口152が設けられている。開口152は、主部150bの内側の水抜きや、主部150bの内側熱がこもるのを防止する作用を有するが、本実施形態ではさらに、外気を軸線AX方向周りの旋回流として保護部材150の内部に導入する作用を有している。
すなわち、開口152は、軸線AX方向に延びる一辺154Lを残してコ字状に切り欠かれ、径方向内側に押し込まれた切欠部154の間隙として構成されている。そして、各切欠部154は周方向に沿って一辺154Lを同じ向き(図2の例では、各一辺154Lが右側に向くよう)にして並んでいる。
これにより、例えば図2の右側から外気である進行風Wが主部150bに当った場合に、主部150bの手前側では切欠部154をガイドとして右側から進行風Wが主部150bの内側に導入される。又、主部150bの奥側では、手前側で導入された進行風Wの流れに沿った負圧により、切欠部154をガイドとして左側から進行風Wが主部150bの内側に導入される。このため、主部150b(保護部材150)の内部では、軸線AX方向右周りの旋回流として進行風Wが導入され、主部150bの後端150eの開口から外部に抜けるようになる。このように、進行風Wが旋回流として主部150bの内部のガスセンサ100(外筒103)に均等に当り、進行風Wの背面となるガスセンサ100の部位をも冷却することができ、冷却効率が向上する。
【0024】
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、保護部材の主部に開口を設けたが、図3に示すように、保護部材160の主部160bに開口を設けなくてもよい。また図示はしないが、開口が貫通孔であっても良く、その形状も円形・楕円形状であっても良い。
さらに、ガスセンサ素子としては、上記した酸素センサ素子(全領域空燃比センサ素子)の他、λセンサ素子、NOセンサ素子、アンモニアセンサ素子を用いることができ、板状の素子だけでなく、筒状の素子であってもよい。
【符号の説明】
【0025】
100 ガスセンサ
103 外筒
103a、103b 接触位置
110 主体金具
120 ガスセンサ素子
150、160 保護部材
150a、160a 接続部
150b、160b 主部
150b2 ストレート部
152 開口
154 切欠部
154L 軸線方向に延びる切欠部の一辺
190 内部部材(付勢金具)
191 内部部材(グロメット)
AX 軸線
F 軸線方向における最も先端の接触位置の先端
図1
図2
図3