【文献】
UL ACK/NACK Transmission Design in TDD with CA,R1-100875,2010年 2月26日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記受信確認情報ビットの送信は、前記端末に対して構成された前記複数のセルのうち一つで行われることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載の方法。
前記複数のサブフレームの数は、基地局から送信される少なくとも一つのスケジューリング割り当てにより前記端末に通知されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうち何れか一項に記載の方法。
他のアップリンク制御情報ビットが前記受信確認情報ビットに付加され、前記受信確認情報ビット及び前記他のアップリンク制御情報ビットの総数が前記所定値より大きい場合に、
前記受信確認情報ビット及び前記他のアップリンク制御情報ビットを第3のコードと第4のコードに前記交互方式で配置するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち何れか一項に記載の方法。
前記受信確認情報ビットの送信は、前記端末に対して構成された前記複数のセルのうち一つで行われることを特徴とする請求項7乃至請求項9のうち何れか一項に記載の端末。
前記複数のサブフレームの数は、基地局から送信される少なくとも一つのスケジューリング割り当てにより前記端末に通知されることを特徴とする請求項7乃至請求項10のうち何れか一項に記載の端末。
前記制御器は、他のアップリンク制御情報ビットが前記受信確認情報ビットに付加され、前記受信確認情報ビット及び前記他のアップリンク制御情報ビットの総数が前記所定値より大きい場合に、
前記受信確認情報ビット及び前記他のアップリンク制御情報ビットを第3のコードと第4のコードに前記交互方式で配置するようにさらに構成されたことを特徴とする請求項7乃至請求項11のうち何れか一項に記載の端末。
【背景技術】
【0002】
通信システムは、基地局((Base Station:BS)又はNode B)からの信号の送信をユーザ端末(User Equipment:UE)に伝達するダウンリンク(DownLink:DL)と、UEからの信号の送信をNode Bに伝達するアップリンク(UpLink:UL)とを含む。通常、端末機又は移動局と呼ばれるUEは、固定されてもよく又は移動してもよく、例えば、無線装置、携帯電話、又は個人用コンピュータ装置などであってもよい。Node Bは、一般的に固定局(fixed station)であり、アクセスポイント(access point)又は他の等しい用語でも呼ばれることがある。
【0003】
ULは、情報コンテンツを運搬するデータ信号、DLでのデータ信号の送信と関連した制御情報を提供する制御信号、及びパイロット信号とも通称されている基準信号(RS)の送信をサポートする。また、DLも、データ信号、制御信号、RSの送信をサポートする。
【0004】
ULデータ信号は、物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared CHannel:PUSCH)を介して送信され、DLデータ信号は、物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared CHannel:PDSCH)を介して送信される。
【0005】
PUSCH送信がない場合に、UEは、物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control CHannel:PUCCH)を介してアップリンク制御情報(UCI)を送信する。しかしながら、PUSCH送信がある場合には、UEは、データ情報とともにPUSCHを介してUCIを送信することができる。
【0006】
DL制御信号は、ブロードキャストされるか又はUE特定方式(UE-specific nature)で送信されることができる。したがって、UE特定制御チャネルは、他の目的の中でもPDSCH受信のためのスケジューリング割り当て(DL SA)又はPUSCH送信のためのスケジューリング割り当て(UL SA)をUEに提供するために使用されることができる。SAは、それぞれのダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットを用いてそれぞれの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を介してNode BからそれぞれのUEに送信される。
【0007】
Node Bは、例えば、無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)シグナリングのような上位レイヤーシグナリング、PDSCH及びPUSCH送信モード(Transmission Mode:TM)、及びDL信号の受信又はUL信号の送信に関連する他のパラメータを介してUEを構成することができる。PDSCH TM又はPUSCH TMはそれぞれDL SA又はUL SAと関連し、それぞれのPDSCH又はPUSCHは、1つのデータ送信ブロック(Transport Block:TB)又は2つのデータTBを送信するか否かを定義する。
【0008】
PDSCH又はPUSCH送信は、Node BによりそれぞれのDL SA又はUL SAを用いて上位レイヤーシグナリングを介して又は物理レイヤーシグナリングを介して(例えば、PDCCHを介して)UEにスケジューリングされるか、又は提供されたハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat request:HARQ)プロセスの間に非適応性再送信に対応する。上位レイヤーシグナリングによるスケジューリングは、半持続スケジューリング(Semi-Persistent Scheduling:SPS)とも称する。PDCCHによるスケジューリングは動的である呼ばれる。また、PDCCHは、SPS PDSCHを解除するために使用されることができる。UEがPDCCHをミスする場合(検出を失敗する場合)に、これは、関連するPDSCH又はPUSCHをミスする。このイベントは、不連続送信(Discontinuous transmission:DTX)と呼ぶ。
【0009】
UCIは、HARQプロセスと関連した受信確認(ACKnowledgment:ACK)(HARQ−ACK)情報を含む。HARQ−ACK情報は、UEが正確に受信したTBに対する肯定受信確認(ACK)に対応するか又はUEが不正確に受信したTBに対する否定受信確認(Negative ACKnowledgement:NACK)に対応する複数のビットで構成することができる。UEがTBを受信しない場合に、UEは、DTX(3状態HARQ−ACK情報)を送信することができるが、又はTBの不在及び不正確な受信を示すNACKを(結合されたNACK/DTX状態で)送信することができる。
【0010】
時分割二重(Time Division Duplex:TDD)システムにおいて、DL及びUL送信は、サブフレームと呼ばれる異なる送信時間間隔(Transmission Time Interval:TTI)で発生する。例えば、10個のサブフレームで構成されるフレームにおいて、一部のサブフレームはDL送信のために使用されることができ、他のサブフレームはUL送信のために使用されることができる。
【0011】
図1は、TDDシステムに対するフレーム構造を示す図である。
【0012】
図1を参照すると、10ミリ秒(ms)フレームは、2つの同一のハーフフレームで構成する。各5msハーフフレーム110は、8個のスロット120及び3個の特別なフィールドに分割される。3個の特別なフィールドは、DL ParTシンボル(DwPTS)130、保護期間(Guard Period:GP)140、及びUL ParTシンボル(UpPTS)150を含む。DwPTS+GP+UpPTSの長さは、1つのサブフレーム(1ms)160と同一である。DwPTSは、Node Bからの同期化信号の送信のために使用されることができ、一方、UpPTSは、UEからの無作為アクセス信号の送信のために使用されることができる。GPは、過度干渉(transient interference)を吸収することによりDLとUL送信間の転移を容易にする。
【0013】
フレーム当たりのDL及びULサブフレームの数は異なってもよく、複数のDLサブフレームは、単一のULサブフレームと関連してもよい。複数のDLサブフレームを単一のULサブフレームと関連するにあたり、複数のDLサブフレームでのPDSCH受信に応答して生成される数OHARQ−ACKのHARQ−ACK情報ビットは、単一のULサブフレーム内で送信される必要がある。この数のDLサブフレームNbundleは、バンドリングウィンドウ(bundling window)と呼ぶ。
【0014】
UEが複数のDLサブフレームでのPDSCH受信に応じて単一のULサブフレームでHARQ−ACK情報を送信する第1の方法は、HARQ−ACKバンドリングを伴う。HARQ−ACKバンドリングにおいて、UEは、自体がすべてのデータTBを正確に受信する場合のみにACKを送信し、すべての他の場合にはNACKを送信する。したがって、UEが1つのデータTBだけを不正確に受信し、すべての他のデータTBを正確に受信する場合にもNACKが送信されるので、HARQ−ACKバンドリングは不必要な再送信を発生させ、DL処理量を減少させる結果をもたらす。
【0015】
複数のDLサブフレームでのデータTBの受信に応答して単一のULサブフレームで最大4ビットのHARQ−ACK情報を運搬する他の方法は、PUCCHリソース選択に基づくHARQ−ACKマルチプレキシングを伴う。
【0016】
複数のDLサブフレームでの複数のデータTBの受信に応答して単一のULサブフレームで複数のHARQ−ACK情報ビットを運搬する追加的な方法は、例えば、リードミューラー(Reed-Mueller:RM)コードのようなブロックコードを用いてHARQ−ACK情報のジョイントコーディング(joint coding)を伴う。
【0017】
PDSCHが1つのTBを送信する場合に、それぞれのHARQ−ACK情報は、TBが正確に受信される場合にバイナリ‘1’(ACK値)としてエンコーディングされ、TBが不正確に受信される場合にバイナリ‘0’(NACK値)としてエンコーディングされる1ビットで構成される。PDSCHが2つのTBを送信する場合に、1つよりさらに高いランクを有する単一ユーザ多入力多出力(Single-User Multiple Input Multiple Output:SU−MIMO)送信方法に従って、HARQ−ACK情報は、第1のTBに対して
【数1】
であり、第2のTBに対して
【数2】
である2ビット
【数3】
で構成される。しかしながら、SU−MIMO PDSCHが1よりさらに大きいランクを有する時にUEが空間ドメインで2つのTBの受信に関連する2つのHARQ−ACKビットに対してバンドリングを適用する場合に、UEフィードバックは、ただ1つのHARQ−ACKで構成され、ここで、HARQ−ACKは、少なくとも1つのTBが不正確に受信される時にバイナリ値0(NACK値)を有するか又はTBのすべてが正確に受信される時にバイナリ値1(ACK値)を有する。PDSCH TMが送信されるTBの数(1つ又は2つ)を決定するに従って、PDSCH TMは、HARQ−ACKビットのそれぞれの数を決定する(空間−ドメインバンドリングが適用されない場合に)。
【0018】
図2は、離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重化(Discrete Fourier Transform Spread Orthogonal Frequency Division Multiplexing:DFT−S−OFDM)送信方法を用いて複数のHARQ−ACK情報ビットを送信するための1つのサブフレーム内のPUCCH構造を示す図である。
【0019】
図2を参照すると、例えば、RMブロックコード及び直交位相シフトキーイング(Quadrature Phase Shift Keying:QPSK)をそれぞれ用いてエンコーディングし変調した後に、同一のHARQ−ACKビットのセット210は、乗算器220により直交カバーリングコード(Orthogonal Covering Code:OCC)230の要素で乗算され、後続してDFTプリコーダ240でDFTプリコーディングされる。例えば、HARQ−ACKビットを送信するスロット当たりの5個のシンボルの場合に、OCCは、長さが5{OCC(0)、OCC(1)、OCC(2)、OCC(3)、OCC(4)}であり、{1,1,1,1,1}、{1,exp(j2π/5),exp(j4π/5),exp(j6π/5),exp(j8π/5)}、{1,exp(j4π/5),exp(j8π/5),exp(j2π/5),exp(j6π/5)},{1,exp(j6π/5),exp(j2π/5),exp(j8π/5),exp(j4π/5)}、又は{1,exp(j8π/5),exp(j6π/5),exp(j4π/5),exp(j2π/5)}であり得る。DFTプリコーダ240の出力は、逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform:IFFT)ユニット250を介して通過された後に、DFT−S−OFDMシンボル260にマッピングされる。前の演算が線形であるので、これらの相手命令は相互に交換されることができる。PUCCH送信が
【数4】
REで構成される1つのPRBであると仮定されるために、それぞれのスロット(12つのHARQ−ACK QPSKシンボル)で送信される24個のエンコーディングされたHARQ−ACKビットが存在し、
【数5】
RMコードは
【数6】
RMコードにパンクチャーリングされる。同一であるか又は異なるHARQ−ACKビットは、サブフレームの第2のスロットで送信されることができる。HARQ−ACK信号に加えて、RSは、それぞれのスロットで送信されることによりHARQ−ACK信号の一貫した復調を可能にする。それぞれのRSは、IFFTユニット280を介して通過され、他のDFT−S−OFDMシンボル290にマッピングされる長さ12のZadoff−Chu(ZU)シーケンス270から構成される。
【0020】
図2でのPUCCH構造は、24個のエンコーディングされたHARQ−ACKビットをサポートすることができるときだけ大きい符号化率をもたらさないので、PUCCH構造は、HARQ−ACKペイロード(payload)と呼ばれる限定された数のHARQ−ACK情報ビットのみに対して高信頼性の受信をサポートする。デュアルRMコードを使用することによりさらに大きいHARQ−ACKペイロードのサポートを許容することができる。例えば、単一RMコードは、最大10ビットまでのHARQ−ACKペイロードに対して使用されることができ、デュアルRMコードは、11と20ビット間のHARQACKペイロードに対して使用されることができる。デュアルRMコードにおいて、DFTの連続する要素へのマッピングは、順次の方式で第1のRMコードの出力からの要素と第2のRMコードの出力からの要素との間で交互することができる。20個以上のビットのHARQ−ACKペイロードに対して、コンボルーションコーディング(convolutional coding)が使用されることができる。
【0021】
図3は、単一RMコードを用いてエンコーディングされるHARQ−ACK情報を送信するための送信器の構成を示すブロックである。
【0022】
図3を参照すると、HARQ−ACK情報ビット305は、エンコーダ及び変調器310によりエンコーディングされ変調された後に、乗算器320でそれぞれのDFT−SOFDMシンボルに対するOCC325の要素で乗算される。その後に、乗算器320の出力は、DFTプリコーダ330によりプリコーディングされる。DFTプリコーディングの後に、制御器350の制御を受けるサブキャリアマッパーによりサブキャリアマッピングが実行される。その後に、IFFTがIFFTユニット360により実行され、CPがCP挿入器370により挿入され、信号がタイムウィンドウイング(time windowing)の間にフィルタ380によりフィルタリングされることにより送信される信号390が生成される。例えば、ディジタル対アナログコンバータ、アナログフィルタ、増幅器、及び送信器アンテナのような追加送信器回路素子が
図3の送信器ブロック図に含まれてもよい。
【0023】
図4は、単一RMコードを用いてエンコーディングされるHARQ−ACK情報を受信するための受信器の構成を示すブロック図である。
【0024】
図4を参照すると、無線周波数(Radio-Frequency:RF)アナログ信号を受信した後に、これをディジタル信号410に変換した後に、ディジタル信号410は、フィルタ420でタイムウィンドウイングの間にフィルタリングされ、CPはCP除去器430で除去される。その後に、Node B受信器は、FFTユニット440でFFTを適用し、制御器455の制御を受けるサブキャリアデマッパー(demapper)450でサブキャリアデマッピング(demapping)を実行し、IDFTユニット460で逆DFT(IDFT)を適用する。その後に、IDFTユニット460の出力は、乗算器470でそれぞれのDFT−S−OFDMシンボルに対するOCC要素475により乗算される。加算器480は、それぞれのスロットを介してHARQ−ACKを送信するDFT−S−OFDMシンボルに対する出力を合計し、復調器及びデコーダ490は、合計したHARQ−ACK信号をサブフレームスロットの両方ともを介して復調しデコーディングすることによりHARQ−ACK情報ビット495を取得する。例えば、チャネル推定、復調、及びデコーディングのようなよく知られている受信器機能は、
図4の受信器ブロック図にも含まれることができる。
【0025】
図5は、デュアルRMコードを用いてエンコーディングされるHARQ−ACK情報を送信するための送信器の構成を示すブロック図である。
【0026】
図5を参照すると、OHARQ−ACK個のHARQ−ACKビット505のペイロードは、まず、セグメンテーションブロック510において、
【数7】
ビット及び
【数8】
ビットの2部分にセグメンテーションされる。セグメンテーションされた部分は、後続して個別に
【数9】
RMコード及び
【数10】
でそれぞれエンコーディングされ、32つのコーディングされたビットのそれぞれは、その後に24個のコーディングされたビットにパンクチャーリングされ、24個のコーディングされたビットは、その後にそれぞれコーディング及び変調ブロック520及び525でQPSK変調されることにより12つのQPSKでコーディングされたシンボルが取得される。12つのQPSKでコーディングされたシンボルのそれぞれに対する最初の6個がブロック530で、例えば、インターレーシング(interlacing)により結合された後に、乗算器540でサブフレームの第1のスロットでの送信のためにそれぞれのDFTS−OFDMシンボルに対するOCC545の要素で乗算される。サブフレームの第2のスロットで送信される12つのQPSKでコーディングされるシンボルのうちの最後の6個には、同一の処理が適用される。DFTプリコーダ550でのDFTプリコーディングの後に、割り当てられたPUCCH PRBのREは、制御器560の制御を受けるサブキャリアマッパー565で選択される。IFFTはIFFTブロック570で実行され、最終にCP及びフィルタリングは送信される信号580に適用される。例えば、ディジタル対アナログコンバータ、アナログフィルタ、増幅器、及び送信器アンテナのような追加送信器回路素子が
図5の送信器ブロック図に含まれることもできる。
【0027】
図6は、デュアルRMコードを用いてエンコーディングされるHARQ−ACK情報を受信するための受信器の構成を示すブロック図である。
【0028】
アンテナがRFアナログ信号を受信した後及び追加の処理ユニット(フィルタ、増幅器、周波数ダウンコンバータ、及びアナログ対ディジタルコンバータのような)の後に、ディジタル信号610がフィルタリングされCPが除去される。その後に、Node B受信器は、FFTブロック620でFFTを適用し、制御器635の制御を受けるサブキャリアデマッパー630でUE送信器により使用されるREを選択する。Node B受信器は、IDFTブロック640でIDFTを適用し、乗算器650でそれぞれのDFTS−OFDMシンボルに対するOCC要素655で乗算し、合計ブロック660で各スロットを通るDFT−S−OFDMシンボルに対する出力を合計し、収集ブロック670で両方のサブフレームスロットからQPSKシンボルを収集し、分離ブロック675で24個のQPSKシンボルを12つのQPSKシンボルの元来の対で分離(デインターレース(deinterlace))し、復調及びデコーディングブロック680及び685でそれぞれ12つのQPSKシンボルの2対のそれぞれを復調しデコーディングすることにより、送信されるHARQ−ACKビット690を取得する。例えば、チャネル推定、復調、及びデコーディングのようなよく知られている受信器機能は、
図6の受信器ブロック図に含まれてもよい。
【0029】
PUCCHで最大HARQ−ACKペイロードを使用することは、追加のリソースオーバーヘッドを生成しない。UEは、自身が受信しなかったTBに対してNACK又はDTX(3状態HARQ−ACK情報の場合に)を送信することができる。しかしながら、Node Bは、UEへのDL SA又はPDSCH送信がなくてもDLセルをすでに認識しているので、Node Bは、UEがDLセルのそれぞれに対するNACKを送信するという情報(事前情報)を用いてHARQ−ACK受信信頼性を改善させることができる。これは、線形ブロックコード及びQPSKがHARQ−ACKビットのエンコーディング及び変調のためにそれぞれ使用されるように仮定されるために可能であり、Node Bは、UEへのDL SA送信がなくてもセルに対応する所定の位置でNACK(バイナリ‘0’)を有するものだけを候補HARQ−ACKコードワードとして考慮することができる。デコーディングプロセスの実現によりコンボルーションコード又はターボコードがHARQ−ACK情報ビットをエンコーディングするために使用された場合には、事前情報を用いることが非実用的であるか又は不可能であろう。したがって、PUCCHでのHARQ−ACK情報の送信に対する符号化率は、Node Bが予め認識していないHARQ−ACK情報ビットの数に基づく。
【0030】
PUSCHでのHARQ−ACK送信の場合に、UEは、下記の<数式1>に示すようにコーディングされたシンボルのそれぞれの数
【数11】
を決定する。
【数12】
【0031】
ここで、
【数13】
は、上位レイヤーシグナリングを介してUEに通知され、Qmはデータ変調ビットの数であり(QPSK、QAM16、QAM64に対してそれぞれQm=2,4,6)、Rは、同一のTBに対する初期PUSCH送信のデータコード率であり、
【数14】
は、現在のサブフレーム内のPUSCH送信BWであり、
【数15】
は、数を自身の次の整数にラウンディングする“シーリング関数(ceiling function)”である。コード率Rは、
【数16】
として定義され、ここで、CCBは、コードブロックの総数であり、Krはコードブロック数rに対するビットの数である。HARQ−ACK REの最大数は、4個のDFTS−OFDMシンボルのRE
【数17】
に限定される。Qm・Rの値は、PUSCHのデータ送信のスペクトル効率(Spectral Efficiency:SE)を決定し、
【数18】
を考慮する場合に、データ送信のために使用される変調及び符号化方式(Modulation andCoding Scheme:MCS)から直接的に導出することができる。
【0032】
TDDシステムにおいて、UEが潜在的なTB受信に対応するHARQ−ACK情報をバンドリングウィンドウでの複数のDLサブフレームを介して送信する必要があるので、DL割り当てインデックス(DL Assignment Index:DAI)情報要素(IE)
【数19】
は、DL SAに含まれることによりNode BによりUEに送信されるDL SAの数をUEに通知する。Node Bは、未来のDLサブフレームでUEに対するDL SAがあるか否かを予測することができないために、
【数20】
は、UEに送信されるそれぞれのDL SAで増加する相対的なカウンターであり、バンドリングウィンドウ内の最後のDLサブフレームの後にはじめから開始する。UEが最後のDL SAを検出することができない場合に、UEは、このイベントを認識することができず、他方、UEが最後のDL SA以外のDL SAを検出することができない場合に、UEは、自身が同一のバンドリングウィンドウの後続DLサブフレームで他のDL SAを受信する場合にこのイベントを認識することができる。
【0033】
図7は、バンドリングウィンドウの4つのDLサブフレームにわたったDL DAI IEに対するセッティングを示す図である。
【0034】
図7を参照すると、DLサブフレーム0 710において、Node Bは、DL S
AをUEに送信し、DL DAI IE値を
【数21】
にセッティングする。DLサブフレーム1 720において、Node Bは、DL SAをUEに送信し、DL DAI IE値を
【数22】
にセッティングする。DLサブフレーム2 730において、Node Bは、DL SAをUEに送信せず、DL DAI IE値を増加させない。DLサブフレーム3 740において、Node Bは、DL SAをUEに送信し、DL DAI IE値を
【数23】
にセッティングする。
【0035】
UEがULサブフレームでデータ送信を行い、UEがULサブフレームでもHARQACK情報を送信するものと予想される場合に、データ及びHARQ−ACKのすべては、PUSCHで送信されることができる。UEが最後のDL SAをミスしてしまうエラーケースを防止し、Node BとUE間でPUSCHでのHARQ−ACKビットの数を同一に理解することを保証するために、DAI IEは、PUSCHをスケジューリングするUL SA(UL DAI IE)に含まれることによりUEが含まなければならないHARQ−ACKビットの数を表示する。Nbundle=4である
図7でのセットアップの場合に、UL DAI IEは、
【数24】
=0又は4、1、2、3であるそれぞれの値を有する2ビットで表現されることができる。UEがバンドリングウィンドウでDL SAを受信する場合に、“00”のUL DAI IEビットは、
【数25】
の代わりに
【数26】
のUL DAI IE値にマッピングされる。
【0036】
通信システムにおいて高いデータ率をサポートするために、さらに高い動作帯域幅(BandWidth:BW)を提供する複数のセルのキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)を考慮する。例えば、60MHzを介した通信をサポートするために3つの20MHzセルのCAが使用されることができる。
【0037】
図8は、CAの原理を示す図である。
【0038】
図8を参照すると、60MHzの動作DL BW810が3個のセルであるDL CC1 821、DL CC2 822、及びDL CC3 823のアグリゲーションにより構成され、それぞれのDL CCは、20MHzのDL BWを有する。同様に、60MHzの動作UL BW830は、UL CC 1 841、UL CC 2 842、及びUL CC 3 843のアグリゲーションにより構成され、それぞれのUL CCは20MHzのUL BWを有する。
【0039】
簡素化のために、
図8において、それぞれのセルは固有のDL及びUL対(対称CA)を有するものと仮定するが、1つ以上のDLが単一のUL及び逆(非対照CA)にマッピングされることも可能である。このマッピングは典型的にUEに特定され、Node Bは、例えば、無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)シグナリングを用いてUEに対するCセルのセットを構成することができ、例えば、メディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)シグナリングを用いてサブフレームでのPDSCH受信に対するAセル(A≦C)のサブセットを活性化することができる(UEは、Node Bとの通信のために非活性セルをモニタリングしないことがある)。構成されたセルを活性化するか又は非活性化するPDSCHがミスされる場合には、UE及びNode Bは、活性化セルを間違って理解するかもしれない。さらに、通信を保持するために、DL/UL対を有する1つのセルは常に活性化されたままで滞在する必要があり、これは1次セルと呼ばれる。UEからのPUCCH送信は自体の1次セル(Pcell)内だけにあると仮定され、HARQ−ACK情報は単一のPUSCHだけで送信される。
【0040】
図9は、複数のDLセルに対する
図7に示すDL DAI設計の並列化を示す図である。
【0041】
図9を参照すると、Node Bは、セル0 910内で3個のDLサブフレームでDL SAをUEに送信し、セル0内でのPDSCH受信のみのためにUEに送信されるDL SAの数に従ってDL DAI IE値をセッティングする。同様の方式で、Node Bは、セル1 920内の2つのDLサブフレーム及びセル2 930内の2つのDLサブフレームでDL SAをUEに送信し、それぞれセル1及びセル2でのPDSCH受信のみのためにUEに送信されるDL SAの数に従ってDL DAI IE値をセッティングする。
【0042】
HARQ−ACK情報の適切な通信のための基本条件は、UE及びNode BがHARQ−ACKペイロードを同一に理解すべきであるものである。これは、送信されるHARQ−ACKコードワードでのセル及びサブフレームを介してHARQ−ACK情報ビットの順序化及びHARQ−ACKペイロード(単一RM又はデュアルRMコード)を送信するために使用されるコーディング方法の順序化に関する同一の理解を含む。
実際のHARQ−ACKペイロードも、所望する信頼性要件をそうしなければ達成することが難しいとき制限される必要がある。さらに、大きいHARQ−ACKペイロードを送信するためにPUSCHで要求されるリソースは過度となり、許容されないオーバーヘッド又はHARQ−ACKペイロードの信頼性ある受信が不可能であることがある。このような理由で、HARQ−ACKペイロードは圧縮される必要があり、空間−ドメインバンドリングは、可能であれば、DLサブフレームにわたったバンドリング(時間−ドメインバンドリング)又はセルにわたったバンドリング(セル−ドメインバンドリング)が後続する第1の選択としてみなされる。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明の好適な実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。図面における同様な構成要素に対しては、他の図面に表示されても、同様な参照番号及び符号を付けてあることに注意されたい。また、明瞭性及び簡潔性の観点から、本発明に関連した公知の機能や構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0052】
付加的に、本発明の実施形態がDFT−拡散OFDM送信を参照して説明されるとしても、本実施形態は、一般にすべての周波数分割多重化(FDM)送信に、そして、特に単一キャリア周波数分割多重接続(SC−FDMA)及びOFDMに適用することができる。
【0053】
UEは、DL SAと関連する各TBに応じてHARQ−ACK情報を生成するものと仮定する。しかしながら、UEは、それぞれのDL SAを送信しなくてもNode Bが所定のDLサブフレームでUEに送信する各SPS TBと関連するHARQ−ACK情報を決定論的に生成することもできる。UEは、SPS PDSCHが存在する場合に、UEがDL SAに応じてHARQ−ACK情報を生成するのでSPS PDSCHによりHARQ−ACK情報を含むものと理解され、この情報は、例えば、HARQ−ACKコードワードの開始部に配置することができる。UEは、各DL SAに対応するHARQ−ACK情報ビットを生成するものと仮定する。本発明の実施形態は、構成されたセルをUEに関連させるが、活性化されたセルが代わりに考慮される場合に直接に適用することができる。
【0054】
本発明の実施形態は、PUCCH又はPUSCHでのHARQ−ACK情報ビットに対するコーディング方法をHARQ−ACKペイロードの関数として決定するための、そして、デュアルRMコードでのHARQ−ACK情報ビットを分割するための様態を考慮する。単一RMコードは、HARQ−ACKペイロードがS1ビットより小さいか又は同一の場合に使用され、デュアルRMコードは、HARQ−ACKペイロードがS1ビットよりさらに大きいが、S2ビットよりさらに小さいか又は同一の場合に使用されると仮定する。HARQ−ACKペイロードがS2ビットより大きい場合に、選択的な又は完全な空間−ドメインバンドリングが適用されることによりHARQ−ACKペイロードをそれぞれS2ビットに又はS2ビットの下に減少させる。完全空間−ドメインバンドリングの後に、HARQ−ACKペイロードがS2ビットを超過することが継続される場合に、HARQ−ACKペイロードがS2ビットより少なくなるか又は同一となるまで時間−ドメインバンドリング又はセル−ドメインバンドリングが追加で実行される。
【0055】
C個の構成セルを有するUEの場合に、
【数27】
は、Nbundle個のサブフレームのバンドリングウィンドウでUEが検出するDL SAでのDL DAI IEに基づいてUEがNode Bから送信されているものと決定するDL SAの数を示し、Qadd(c)は、UEが検出するDL SAでのDL DAI IEからUEが決定することができない付加的なDL SAの数を示す(例えば、UEがセルc内のバンドリングウィンドウの最後のDLサブフレームでDL SAを検出する場合にはQadd(c)=0であり、その他の場合にはQadd(c)=1である)。TBmax(c)は、構成されたPDSCH TMに従ってセルc内のサブフレームでUEが受信することができるTBの最大数を示し、UL SAに関連しないPUCCH又はPUSCHで空間−ドメインバンドリングがないHARQ−ACKペイロードは、下記の<数式2>に示すようにNode BとUEとの間を間違って理解せず決定されることができる。
【0057】
DL DAI設計に基づいて、HARQ−ACKペイロードは、<数式2>とは異なるように決定されることができるが、正確な決定は、本発明の実施形態に重要でなく、<数式2>は、例としてのみ機能する。例えば、HARQ−ACKペイロードを計算する代替的方法は、OHARQ−ACK=Nbundle・(C+C2)であり、ここで、C2は、UEがサブフレーム当たりの2つのTBの受信を可能にするTMで構成されるセルの数である。
【0058】
OHARQ−ACKの値に基づいて、PUCCHでのHARQ−ACK送信のためのコーディング方法は、次のように決定される。
a)2≦OHARQ−ACK≦S1の場合に、単一RMコードは、空間−ドメインバンドリングなしに使用される。
a.DL CAが少なくともC=2セルの存在を暗示するので、OHARQ−ACKに対する最小値は、
【数29】
、Qadd(c)=0及びTBmax(c)=1に対して取得される。
b.異なるコーディング方法がPUSCHでのOHARQ−ACK=2ビットの送信のために使用されることができるとしても、簡素化のために単一RMコードが仮定される。
b)S1≦OHARQ−ACK≦S2の場合に、デュアルRMコードは空間−ドメインバンドリングなしに使用される。
c)S2≦OHARQ−ACKの場合に、デュアルRMコードは、空間−ドメインバンドリング及び可能な時間−ドメイン又はセル−ドメインバンドリングで使用される。
【0059】
本発明の実施形態の第1の様態は、S2≦OHARQ−ACKである場合に、単一RMコード又はデュアルRMコードの選択及び様々なドメインのバンドリングの適用を考慮する。UEが各セルに対して固有のCell_Index値が割り当てられると仮定する場合に、バンドリングウィンドウでの最後のDLサブフレームに対応するHARQ−ACK空間−ドメインバンドリングは、まずもっとも大きい(又はもっとも小さい)Cell_Indexを有するセルから開始し、2つのTBの受信を可能にする構成されたTMを有するセルだけを考慮し、セル−ドメインにわたってそして後続して時間−ドメインにわたって反復する方式で継続して実行される。UEが1次セルで2つのTBの受信を可能にするTMで構成される場合に、1次セルでの空間−ドメインバンドリングは、それぞれのCell_Indexとは関係なく最後に実行されることができる。セル−ドメインにわたって空間−ドメインバンドリングをまず実行する理由は、一部のセルに他のセルよりさらに多くの罰則を与えることを最小化するか又は防止することにある。バンドリングウィンドウの最後のサブフレームに対して空間−ドメインバンドリングをまず実行する理由は、最後のサブフレームで実際のHARQ−ACK情報ビットを送信することができない可能性がさらに多く(UEは自身が最後のサブフレームでDL SAを検出することができないか否かを識別することができない)、したがって、バンドリングによる情報損失の影響を最小にすることができるためである。
【0060】
図10は、本発明の実施形態に従ってセル及びサブフレームにわたったHARQ−ACK空間−ドメインバンドリングの適用例を示す図である。
【0061】
図10を参照すると、それぞれのセルのCell_Indexは、それぞれの数で表現される。セル0 1010、セル2 1030、及びセル3 1040において、UEは、DLサブフレーム当たりの2つのTBの受信を可能にするTMで構成され、
【数30】
DLサブフレーム(Qadd(c)=1)に対して、UEは、これらのセルのそれぞれに対して8個のHARQ−ACKビット1015、1035、及び1045をそれぞれ生成する。HARQ−ACKビットの順序は、HARQ−ACKが対応するDLサブフレームの順序と同一である。セル1 1020において、UEは、DLサブフレーム当たりの1個のTBの受信を可能にするTMで構成され、1025である4個のHARQ−ACKビットを生成する。したがって、HARQ−ACKビットの総数は28である。S2=20であると仮定する場合に、8個のHARQ−ACK対の空間−ドメインバンドリングが必要とされ、このバンドリングは、Nbundle=4個のサブフレームのバンドリングウィンドウでの最後のサブフレーム(DLサブフレーム3)から、そして、もっとも大きいCell_Index(または最も小さいCell_Index)を有するセルから開始し、必要な場合に、最も小さいCell_Indexを有するセルまで2つのTBの送信を可能にする構成されたTMを有するセルに対してCell_Index順序を減少(又は増加)させるにあたりに順次に継続される。したがって、セル2のDLサブフレーム3、2、及び1に対応するHARQ−ACKビットに対して、セル3のDLサブフレーム3、2、及び1に対応するHARQ−ACKビットに対して、そして、セル0のDLサブフレーム3及び2に対して空間−ドメインバンドリングが実行され、バンドルHARQ−ACK1050、1060、及び1070をそれぞれ発生させる。
【0062】
1次セルは、空間−ドメインバンドリングに対して最後に考慮されることができる。これは、スケジューリングが他のセルより1次セルでさらに頻繁に発生し得、したがって、1次セルでの空間−ドメインバンドリングが実際のDL SAと関連しないHARQ−ACKに望ましく適用される代わりに実際のHARQ−ACKビットに適用される可能性がさらに大きいためである。後ろのHARQ−ACKビットは、OHARQ−ACKビットの所定のHARQ−ACKコードワードサイズを達成するために生成され、何らの情報も搬送しない(HARQ−ACKビットは、自身がNode Bが送信しなかったDL SAに対応する時にNode Bデコーダが予め認識しているNACK値にセッティングされるフィラービット(filler bit)である)。さらに、1次セルは、残っているセルでのデータより優先順位がさらに高いデータを送信することができ、空間−ドメインバンドリングを介してHARQ−ACK情報を圧縮しないことが望ましい場合がある。
【0063】
空間−ドメインバンドリングを実行するための代案方法は、UEが空間−ドメインバンドリングを実行しなければならないセルの順序をシグナリングするRRCを介してNode BがUEを構成するものである。したがって、Cell_Indexは、UEが空間−ドメインバンドリングを実行すべき構成セルのセットに対するNode B構成順序により置き換えられるものと見なされることができる。付加的に、Node Bは、空間−ドメインバンドリングのために開始サブフレームをUEに構成することもできる。
【0064】
UEが予想されるHARQ−ACK信号送信と同一のULサブフレームでPUSCHの送信に対するUL SAを受信し、HARQ−ACK情報がPUSCHに含まれる場合に、HARQ−ACKペイロードは、下記の<数式3>で下記のように決定される。
【数31】
【0065】
【数32】
がもっとも大きい数のDL SAを有するセルを表示し、HARQ−ACKビットがそれぞれのセル内の実際のDL SAの数に関係なしにそれぞれのセル内の
【数33】
個のDL SAの送信を取るすべてのセルに対して生成されるものと仮定する。UEは、受信されるTB又はDL SAに対応しないセル内のHARQ−ACK情報ビット(<数式3>の場合のように総OHARQ−ACKビットを送信するためのフィラービット)に対するNACK値を使用することができる。<数式2>で決定されたHARQ−ACKペイロードが<数式3>で決定されたペイロードよりさらに小さい場合に、前者は、UL DAI IE値には無関係に考慮されることができる。
【0066】
【数34】
及びNbundle=4の場合に、C=4及びC2=3に対するPUSCH内のHARQ−ACKペイロードは、
【数35】
ビットから(又は
【数36】
ビットから)
【数37】
ビットに減少する。結果的に、S2=20である場合に、ただ1個のHARQ−ACK対に対する空間−ドメインバンドリングが必要である。
【0067】
図11は、本発明の実施形態に従ってUL DAI IEを送信するUL SAと関連するPUSCHでのHARQ−ACK空間−ドメインバンドリングの適用例を示す図である。
【0068】
図11を参照すると、各セルのCell_Indexはそれぞれの数で表現される。セル0 1110、セル2 1130、及びセル3 1140において、UEは、DLサブフレーム当たりの2つのTBの受信を可能にするTMで構成され、
【数38】
に対して、UEは、これらのセルの各々に対して6個のHARQ−ACKビット1115、1135、及び1145を生成する。HARQ−ACKビットの順序は、HARQ−ACKが対応するDLサブフレームの順序と同一である。セル1 1120において、UEは、DLサブフレーム当たりの1個のTBの受信を可能にするTMで構成され、
【数39】
に対して、UEは、1125である3個のHARQ−ACKビットを生成する。したがって、HARQ−ACKビットの総数は21である。HARQ−ACKビットの空間−ドメインバンドリングは、バンドリングウィンドウでの最後のサブフレームから(DLサブフレーム3)及びもっとも大きいCell_Indexを有するセルから開始するので、これは、セル3のDLサブフレーム3に対応するHARQ−ACKビットのみに対して実行され、バンドルHARQ−ACKビット1150を発生させる。
【0069】
空間−ドメインバンドリングがS2ビットで又はS2ビットの以下にHARQ−ACKペイロードを減少させるのに十分でない場合に、時間−ドメインバンドリング及び/又はセル−ドメインバンドリングが追加で適用される。時間−ドメインバンドリングがまず実行されると仮定する場合(この逆も適用されることができる)、空間−ドメインバンドリングがすでに2つのTBに対するHARQ−ACK情報を1個のHARQ−ACKビットに圧縮するので、時間−ドメインバンドリングは、空間−ドメインバンドリングが実行されないセルで(すなわち、構成されたTMがUEによりただ1つのTBの受信を可能にするセルで)優先順位となる。他方、空間−ドメインバンドリングも実行されるセル上で時間−ドメインバンドリングが実行される場合に、4個のTBに対するHARQ−ACK情報は、1個のHARQ−ACKにさらに圧縮され、これは、圧縮されたHARQ−ACK情報によりシステム処理量での損失を増加させるために好ましくない。
【0070】
図12は、本発明の実施形態に従って空間−ドメインバンドリングなしにセルに対して優先順位づけられた時間−ドメインバンドリングが後続するHARQ−ACK空間−ドメインバンドリングの適用例を示す図である。
【0071】
図12を参照すると、空間−ドメインバンドリングに対するセルの順序は、空間−ドメインバンドリングが適用可能なすべてのセルである、セル0 1210、セル2 1230、セル3 1240、及びセル4 1250に対して実行され、Nbundle=4のDLサブフレームのバンドリングウィンドウサイズに対して、8個のHARQ−ACKビット1215、1235、1245、及び1255のそれぞれは、それぞれ4個のHARQ−ACKビット1218、1238、1248、及び1258に圧縮される。空間−ドメインバンドリングの後のQ=24の総数のHARQ−ACKビットはS2=20であるので、セル1 1220及びセル5 1260に対する時間−ドメインバンドリングが後続する。適用可能なそれぞれのセルでの時間−ドメインでのバンドリングサイズは、要求されるHARQ−ACKビットの減少から
【数40】
として
(又は時間−ドメインバンドリングが実行される最後のセルの場合に、
【数41】
として)決定され、ここで、
【数42】
は、数を自身の下にある整数にラウンディングする“フロア(floor)”関数であり、C1は、ただ1つのTBの受信を可能にする構成されたTMを有するセルの数である。その後に、元来の4個のHARQ−ACKビット1225及び1265は、それぞれ2つのHARQ−ACKビット1228及び1268に圧縮される。
【0072】
時間−ドメインバンドリングの適用に対するセルの順序は、それぞれの“Cell_Index”に基づいてもよく、又はそれぞれのUEに対してNode Bにより構成されることができ、1次セル上の時間−ドメインバンドリングは最後に実行されることができる。
【0073】
PUCCHでのHARQ−ACK送信の場合に、例えば、
図3での10ビットの送信の場合又は
図5での20ビットの送信の場合のように最大ペイロードに対して要求されるリソースがすでに存在し、HARQ−ACKペイロードの最大以下へのさらなる減少は、オーバーヘッド減少を発生させないであろう。これは、PUSCHでのHARQ−ACK送信でもそうではなく、ここで要求されるリソースは、HARQ−ACKペイロードが増加するほど増加する(例えば、数1に示すように)。例えば、10ビット以上のような非常に大きいHARQ−ACKペイロードの場合に、PUSCHでHARQ−ACKマルチプレキシングにより導入されたオーバーヘッドは相当であり、特に、このオーバーヘッドは、UL SAと関連しない場合(例えば、可能な最大のHARQ−ACKペイロードが仮定されるSPS送信又は非適応型HARQ送信に対してのような)に、データ受信の信頼性に影響を及ぼすことができる。さらに、PUSCHでのHARQ−ACKマルチプレキシングに割り当てられることができる最大リソースは、所望するHARQ−ACK受信信頼性を保証するのに十分でないことがある。
【0074】
本発明の第2の実施形態は、PUSCHでより小さいHARQ−ACKペイロードを達成するために、付加のバンドリングがPUCCHでのHARQ−ACK送信に関連するPUSCHでのHARQ−ACK送信に適用されることができることを考慮することにより問題に対処する。例えば、PUCCHでのHARQ−ACKペイロードは、最大S2ビットまで許容されることができ、他方、PUSCHでのHARQ−ACKペイロードは、最大S0ビットまで許容されることができ、ここで、S0<S2である(例えば、S0=S1である)。
【0075】
PUSCHでの付加のHARQ−ACKバンドリングに対するプロセスは、HARQACKバンドリングが空間−ドメインで実行される
図10及び
図12ですでに説明されたものと同一の原理に従うことができ、ここで付加され、付加のバンドリングが最大に許容されたHARQ−ACKペイロードを達成するのに必要な場合に、このバンドリングは、時間−ドメイン(又はセル−ドメイン)で継続される。HARQ−ACKバンドリングの適用又は非適用がそれぞれのUPCCH構造によりサポートされることができる最大HARQ−ACKペイロードに従う(すなわち、S1及びS2の値に従う)デフォルトであるPUCCHでのHARQ−ACK送信とは異なり、PUSCHでのHARQ−ACKバンドリングの適用は、PUSCH送信のサイズ及び/又はデータ送信に対するMCSのようなPUSCH送信のパラメータにさらに左右されることができ、したがって、S0は、これらのパラメータの関数である。
【0076】
第1の方法において、S0の値は予め決定されることができる。例えば、S1と同一であることができる。その後、PUCCHでのHARQ−ACKバンドリングは、HARQ−ACKペイロードがS2ビットに圧縮され、デュアルRMモードが使用されるまで適用されても、追加のHARQ−ACKバンドリングは、HARQ−ACKペイロードがS1ビットに圧縮され、単一のRMコードが常に使用されるまでPUSCHでのHARQ−ACK送信のために適用されることができる。
【0077】
第2の方法において、S0の値は、PUSCH送信パラメータに基づいて動的に計算される。このような1つのパラメータは、データ送信のMCSである。例えば、MCSが所定のしきい値MCSthr未満である場合にS0=S1であり、他方、それ以外にはS0=S2である。これは、データ送信のMCS又は同等にデータ送信の空間効率が、例えば、<数式1>で示すように、PUSCHでのHARQ−ACKマルチプレキシングに要求されるPUSCHリソースを決定する点にある。その後、特に相対的に低いデータ空間効率を有するPUSCH送信に対する相当なHARQ−ACKオーバーヘッドを防止するために、より多い量のHARQ−ACKバンドリングは、データ及びHARQ−ACK情報のすべてに対する受信信頼度を改善するためにMCSthr以下のMCSに対して適用されることができる。
【0078】
第3の方法において、S0の値はPUSCH送信(
【数43】
)のサイズに基づいて動的に計算され、また、これは、例えば、<数式1>で説明されるようにPUSCHでのHARQ−ACKマルチプレキシング対して使用可能なリソースの最大量を決定する。この場合に、S0は
【数44】
として決定されることができ、ここで、Mrは、例えば2のような所定の数であり、結果的なRMコード率が1/Mrを超過しないことを保証する。
【0079】
図13は、本発明の実施形態に従ってPUCCHに関連するPUSCHで異なるHARQ−ACKバンドリングを適用する原理を示す図である。
【0080】
図13を参照すると、PUCCH1310でのOHARQ−ACKビットのHARQACKペイロード1305の送信のために、ステップ1320において、OHARQ−ACK≦S1である場合に、ステップ1325において、単一RMコードが使用されバンドリングが使用されない。あるいは、ステップ1330において、S1<OHARQ−ACK≦S2であるかが決定される。S1<OHARQ−ACK≦S2である場合に、ステップ1335において、デュアルRMコードが使用されバンドリングが使用されず、他方、S1<OHARQ−ACK≦S2がS2<OHARQ−ACKである場合に、ステップ1345において、上述したように、デュアルRMコードは使用され、HARQ−ACKバンドリングは使用されない。PUSCH1315でのHARQ−ACK送信の場合に、S0は、ステップ1350において、上述したように最初に決定される。ブロック1360において、OHARQ−ACK≦S0であるかが決定される。OHARQ−ACK≦S0である場合に、ステップ1365において、HARQ−ACKペイロード決定(バンドリングが実行されるか否か)に対する同一のプロセス及びPUCCHでの送信に関するエンコーディングが適用される。他方、OHARQ−ACK≦S0でない場合に、ステップ1380において、HARQ−ACKバンドリングが適用されることによりHARQ−ACKペイロードをOHARQ−ACKからS0に減少させる。後続して、ステップ1390において、OHARQ−ACKビットの初期ペイロードの代わりに、バンドリングを介して圧縮されたS0ビットのペイロードが使用される点を除いてHARQ−ACKペイロード決定(バンドリングが実行されるか否か)に対する同一のプロセス及びPUCCHでの送信に関するエンコーディングが適用される。
【0081】
S1<OHARQ−ACK≦S2であり、デュアルRMコードが使用される場合に、デュアルRMコードの2つのHARQ−ACKコードワード間の同一でないエラー率保護を最小化するか又は防止することにより、そして、何らのコードワードもそれぞれのHARQ−ACKコードワードの受信信頼性に逆効果を発生させ得る高いコード率を経験しないことを保証することによりHARQ−ACK情報の受信信頼性が保証されなければならない。上述したように、デュアルRMコードのうちの1つのコードワードは、実際のDL SAと関連するHARQ−ACKビットを主に含んではならず、他方、デュアルRMコードのうちの他のコードワードは代わりに生成されることにより所定のHARQ−ACKコードワードサイズのOHARQ−ACKビットだけを達成し、何らの情報も搬送しない実際のDL SAと関連しないHARQ−ACKビット(フィルタビット)を大部分含む。
【0082】
本発明の第3の実施形態は、デュアルRMコードに対する2つのコードワードでHARQ−ACKビットの分割を考慮する。
図5について上述したように、第1のS1HARQ−ACKビットを2つのRMコードのうちの第1のコードに配置し、残りのOHARQACK−S1HARQ−ACKビットを2つのRMコードのうちの第2のコードに配置する代わりに、
【数45】
HARQ−ACKビットを2つのRMコードのうちの第1のコードに提供し、残りの
【数46】
HARQ−ACKビットを2つのRMコードのうちの第2のコードに提供することにより、2つのRMコードのそれぞれでのHARQ−ACKペイロードが実際に同一に分離されることを考慮する。
【0083】
本発明の実施形態は、HARQ−ACKの以外に、Oother_UCIビットのペイロードを有する追加のUL制御情報がPUCCHでのHARQ−ACKと共同でコーディングされる場合に、Oother_UCIビットに対して2つのRMコード間で実際に同一に分離することも提供されることを考慮する(S1<OHARQ−ACK+Oother_UCI≦S2を仮定する)。例えば、追加制御情報は、サービス要請指示子(Service Request Indicator:SRI)又はチャネル状態情報(Channel State Information:CSI)であり得る。その後に、追加制御情報の
【数47】
ビットは、2つのコードのうちの第1のコードに提供され、追加制御情報の残りの
【数48】
ビットは、2つのRMコードのうちの第2のコードに提供される。すべてのOother_UCIビットが実際の情報を示しても、2つのRMコードワード間を同一に分離する理由は、2つのRMコードワードのそれぞれにより送信される異なるタイプの情報ビットで均衡を達成しながらOHARQ−ACKビットの同一の分離を保持するためである。
【0084】
HARQ−ACKビット及び他のUL制御情報のビットの分離は、2つのコードワード間の同一でないコード率を防止するために初期ペイロードからのOHARQ−ACKビット及びOother_UCIビット(存在する場合)をデュアルRMコードのそれぞれの第1及び第2のコードワードに交互することによるものであることができる(そうでなければ、1つのコードワードは、実際のDL SAと関連するHARQ−ACKビットを大部分含むことができ、他方、他のコードワードは、代わりに生成されることにより所定のHARQ−ACKコードワークの大きさを達成し、何らの情報も運搬しない実際のDL SAと関連しないHARQ−ACKビットを大部分含むことができるためである)。
【0085】
図14は、本発明の実施形態に従って2つのRMコードとのコーディングのために、HARQ−ACK情報ビット及び、もしあれば他のUL制御情報ビットの第1の分離を示す図である。
【0086】
図14を参照すると、HARQ−ACKペイロード1410は、
【数49】
ビット及び
【数50】
ビット1420に分割される。他のUL制御情報がある場合に、制御情報1430のペイロードは、
【数51】
ビット及び
【数52】
ビット1440に分離される。後続して、
【数53】
+
【数54】
ビット1450は、第1のRMコードワード1460に提供され、
【数55】
+
【数56】
ビット1470は、第2のRMコード1480に提供される。
【0087】
図15は、本発明の実施形態に従って2つのRMコードとのコーディングのために、HARQ−ACK情報ビット及び、もしあれば他のUL制御情報ビットの第2の分離を示す図である。
【0088】
図15を参照すると、HARQ−ACKペイロードOHARQ−ACK1510は他のUL制御情報ペイロードOother_UCI1520に追加され、結合されたペイロードはOHARQ−ACK+Oother_UCI情報ビット1530の第1のコードワードとなり、その後に、第1のコードワードは、
【数57】
情報ビット1540の第2のコードワード及び
【数58】
情報ビット1550の第3のコードワードに分割される(S1<OHARQ−ACK+Oother_UCI≦S2であることを仮定し、第1のコードワードの連続ビットを交互方式で第2のコードワード及び第3のコードワードに配置することにより)。後続して、
【数59】
情報ビット1540は、第1のRMコードワード1560に提供され、
【数60】
情報ビット1550は、第2のRMコード1570に提供される。他のUL制御情報がない場合に、
図15での構造は、
図14での構造と同一である。
【0089】
PUSCHでHARQ−ACK送信のためにデュアルRMコードを使用するにあたり、2つのコードワードのそれぞれに対して同一の信頼度を保証するために、Q’でコーディングされたシンボルが例えば数1を用いて計算され、RMコードの2つのコードワードのそれぞれに割り当てられるので、Q’でコーディングされたシンボルから同一の数を有することが好ましい。これは、Q’が小さい(正の)整数である場合に特に重要である。したがって、Q’の計算は、Q’が奇数である場合に偶数のQ’でコーディングされたシンボルを取得するようにもう1つのコーディングされたシンボルを付加することにより修正されなければならない。例えば、
【数61】
が奇数である場合に、数1での計算は、下記の<数式4>で記載されるように修正されることができる。
【数62】
【0090】
以上、本発明を具体的な実施形態を参照して詳細に説明してきたが、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく様々な変更が可能であるということは当業者には明らかであり、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるべきである。