【実施例1】
【0019】
本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路の詳細ブロック図の
図1Aと
図1Bと
図1Cとでは、レンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報等のレンズ情報から、前記レンズの円周方向変調度と放射線方向変調度に対応して画面位置と輪郭補正制御の関係情報 (水平画素番号と輪郭補正の周波数補正量)を作成する手段(CPU6)と、前記作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例と画素の画面中心からの距離の2乗に比例と画素の画面中心からの4乗に比例と画素の画面中心からの距離の6乗に比例と画素の画面中心からの距離の8乗に比例とで水平輪郭(変調度)の周波数(0dから7dの輪郭)補正量と垂直輪郭(変調度)の周波数(0Hから7Hの輪郭)補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭(変調度)補正を垂直周波数(0Hから7Hの輪郭)ごとと水平輪郭(変調度)補正を水平周波数(0dから7dの輪郭)ごとに個別に行う手段(負の掛け算器のN0〜N3,N5〜N8,N10〜N13,N15〜N18と正の掛け算器のP0〜8,P10〜18)とを含む。
そして、実施例1では、球面収差とコマ収差を十分補正し、非点収差が補正不足なレンズの変調度の変化の模式図の
図6と球面収差とコマ収差を十分補正し、非点収差が補正不足なレンズの変調度の補正の模式図(画面中心からの距離(h−H/2)の2乗と4乗と6乗と8乗とで変調度補正量を近似、変調度補正量を補正中心周波数の低下量で近似)の
図7との、 (a)ズームレンズ広角端の1例Tamron16-300mm、左右端のみ水平変調度補正が必要と、 (c)中望遠レンズの1例Nikkor 85mmF1.8 左右端のみ垂直変調度補正が必要と、画面位置と水平輪郭(変調度)補正と垂直輪郭(変調度)補正の模式図の
図8の (a)0次:画面内均一の補正成分例、(b)中心からの距離に比例、(c)中心からの距離の2乗に比例、(d)中心からの距離の4乗に比例、(e)中心からの距離の6乗に比例、(f)中心からの距離の8乗に比例、を用いて説明する。
【0020】
また、本発明の1実施例の撮像装置の全体構成の全体構成を示すブロック図の
図4と、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路の詳細ブロック図の
図1Aと、本発明の1実施例の多画素水平輪郭補正回路の詳細ブロック図の
図1Bと、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直色平均回路の詳細ブロック図の
図1Cと、本発明の1実施例の多画素水平色平均回路の詳細ブロック図の
図1Dと、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正信号または多画素水平輪郭補正信号の発生を示す模式図(確認用)の
図2Aと、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正信号または多画素水平輪郭補正信号の発生を示す模式図(計測用)の
図2Bを用いて本発明の1実施例を説明する。
【0021】
本発明の1実施例の撮像装置の全体構成の全体構成を示すブロック図の
図4と従来技術の赤外線監視システムの全体構成を示すブロック
図5との相異は、映像処理部4に垂直輪郭補正中心周波数水平輪郭補正中心周波数個別可変機能付信号処理部とを含むかどうかである。
本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路の詳細ブロック図の
図1Aと本発明の1実施例の多画素水平輪郭補正回路の詳細ブロック図の
図1Bと、従来技術の可視光の垂直輪郭補正信号発生回路の詳細ブロック図の
図3との相異は、ラインメモリの個数と乗算器の個数と加算器の個数だけでなく、レンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報等のレンズ情報から、前記レンズの円周方向変調度と放射線方向変調度に対応して画面位置と輪郭補正制御の関係情報 (水平画素番号と輪郭補正の周波数補正量)を作成する手段(CPU6)と、前記作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例と画素の画面中心からの距離の2乗に比例と画素の画面中心からの4乗に比例と画素の画面中心からの距離の6乗に比例と画素の画面中心からの距離の8乗に比例とで水平輪郭(変調度)の周波数(0dから7dの輪郭)補正量と垂直輪郭(変調度)の周波数(0Hから7Hの輪郭)補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭(変調度)補正を垂直周波数(0Hから7Hの輪郭)ごとと水平輪郭(変調度)補正を水平周波数(0dから7dの輪郭)ごととに個別に行う手段(負の掛け算器のN0〜N3,N5〜N8,N10〜N13,N15〜N18と正の掛け算器のP0〜8,P10〜18)とを含むことである。
【0022】
本発明の1実施例の赤外線監視システムの全体構成を示すブロック図の
図4において、1:レンズ、2,7:撮像部、3,7:撮像装置、4:垂直輪郭補正中心周波数水平輪郭補正中心周波数個別可変機能付信号処理部、5:画面位置制御部、6:CPU、8:輪郭強調可変機能付信号処理部である。
【0023】
本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路の詳細ブロック図の
図1Aと、本発明の1実施例の多画素水平輪郭補正回路の詳細ブロック図の
図1Bと、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直色平均回路の詳細ブロック図の
図1Cと、本発明の1実施例の多画素水平色平均回路の詳細ブロック図の
図1Dにおいて、20〜26,40〜46:加算器、27,47:映像レベル判定器、50:CPU、31,51:小振幅大振幅圧縮器、29,49,32,52:掛け算器、M1〜M7:ラインメモリ部、D1〜D7:画素遅延部、N0〜N7,N10〜N17:負の掛け算器、P0〜8,P10〜18:正の掛け算器、である。
【0024】
本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正信号または多画素水平輪郭補正信号の発生を示す模式図(確認用)の
図2Aと本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正信号または多画素水平輪郭補正信号の発生を示す模式図(計測用)の
図2Bにおいて、(a)は垂直輪郭補正前信号、(b)は垂直輪郭9H(水平輪郭9画素)成分補正信号、(c)は垂直輪郭7H(水平輪郭7画素)成分補正信号、(d)は垂直輪郭5H(水平輪郭5画素)成分補正信号、(e)は垂直輪郭補正信号3H(水平輪郭3画素)成分補正信号、(f)は垂直輪郭9H7H5H3H(水平輪郭9画素7画素5画素3画素)補正後信号、(g)は垂直輪郭7H5H3H(水平輪郭7画素5画素3画素)補正後信号、(h)は垂直輪郭5H3H(水平輪郭7画素5画素3画素)補正後信号、(i)は垂直輪郭3H(水平輪郭3画素)補正後信号である。
【0025】
つまり、本発明では、(b)の垂直輪郭9H(水平輪郭9画素)成分補正信号、(c)の垂直輪郭7H(水平輪郭7画素)成分補正信号、(d)の垂直輪郭5H(水平輪郭5画素)成分補正信号、(e)の垂直輪郭補正信号3H(水平輪郭3画素)成分補正信号とを加算することにより、(f)の垂直輪郭9H7H5H3H(水平輪郭9画素7画素5画素3画素)補正後信号は垂直輪郭と水平輪郭が再生され、オーバーシュートやアンダーシュートがほとんどなく、円周方向変調度と放射線方向変調度と個別に低下しても、個別に輪郭補正することができる。それに対し、(i)は従来の可視光用垂直輪郭補正を適用した垂直輪郭3H補正後信号であり、オーバーシュートやアンダーシュートによる垂直輪郭の前後に偽の負の垂直輪郭が発生し、円周方向変調度と放射線方向変調度と個別に変調度が低下すると個別に輪郭補正が困難になる。
【0026】
したがって、変調度の変化の模式図の
図6Bの様に、レンズの変調度が低下しても、画面位置と水平輪郭(変調度)補正と垂直輪郭(変調度)補正の模式図の
図8の様に画面中心からの距離(h−H/2)に比例と画面中心からの距離の2乗に比例と4乗に比例と6乗に比例と8乗に比例とを合成して、水平輪郭(変調度)の周波数(0dから7dの輪郭)補正量と垂直輪郭(変調度)の周波数(0Hから7Hの輪郭)補正量とを個別に算出する。その結果、球面収差とコマ収差を十分補正し非点収差が補正不足なレンズが、変調度の補正の模式図の
図7の様に、円周方向変調度と放射線方向変調度と個別に低下しても、個別に補正することができる。
【0027】
したがって、本発明の1実施例の多H垂直輪郭補正と多遅延水平輪郭補正とレンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報等のレンズ情報から、前記レンズの円周方向変調度と放射線方向変調度に対応して画面位置と輪郭補正制御の関係情報 (水平画素番号と輪郭補正の周波数補正量)を作成する手段(CPU6)と、前記作成した輪郭補正制御の関係情報と水平同期信号と画素クロック(による水平画素カウンタからの水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)の2乗に比例と4乗に比例と6乗に比例と8乗に比例とで水平輪郭(変調度)の周波数(0dから7dの輪郭)補正量と垂直輪郭(変調度)の周波数(0Hから7Hの輪郭)補正量とを個別に算出する手段(水平画素カウンタ含む画面位置制御部5)と垂直輪郭(変調度)補正を垂直周波数(0Hから7Hの輪郭)ごとと水平輪郭(変調度)補正を水平周波数(0dから7dの輪郭)ごととに個別に行う手段(負の掛け算器のN0〜N3,N5〜N8,N10〜N13,N15〜N18と正の掛け算器のP0〜8,P10〜18)とにより、撮像装置から、オーバーシュートやアンダーシュートを押さえた水平輪郭(変調度)補正と垂直輪郭(変調度)補正を個別に補正した映像信号を出力可能となる。
【0028】
本発明は、本発明の1実施例の輪郭補正回路の詳細ブロック図の
図1Aから
図1Dの減算器やラインメモリ部や画素遅延部の個数は7ヶに限定せず、回路規模が許容されるなら、より多い自然数でも構わない。
加算器やラインメモリ部や画素遅延部の個数が7ヶ以上でない場合は輪郭補正が対称となるように、加算器やラインメモリ部や画素遅延部の個数は偶数が好ましい。
つまり、水平輪郭(変調度)補正と垂直輪郭(変調度)補との個別補正を簡易で済ませる場合は、フレームメモリから読み出す個数は4ケや6ケが好ましい。
【0029】
本発明の固体撮像装置では、3つの波長で色収差が補正され、2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されているアッベが命名したアポクロマートレンズ(普及価格のレンズ)に残存する非点収差で、円周方向変調度と放射線方向変調度が著しく異なる映像信号しか撮像素子から出力されなくても、オーバーシュートやアンダーシュートを押さえた輪郭補正を実施した映像信号を出力可能となる。
【実施例3】
【0033】
(非点収差の補正のフレームメモリ実施例) 実施例3では、実施例1と実施例2との相違点のみ説明する。
実施例1と実施例2の
図1Aと
図1Bでは、画素遅延とラインメモリを用いた、映像信号の実時間処理で説明したが、本発明の1実施例の多走査線(H)垂直輪郭補正回路路の詳細ブロック図の
図1Cと本発明の1実施例の多画素水平輪郭補正回路の詳細ブロック図の
図1Dのように、フレームメモリからの読出し信号の加減算で輪郭補正信号を生成する。
フレームメモリのDouble-Data-Rate SDRAM(DDRと略す)と信号処理のField-Programmable Gate Array(FPGAと略す)とが高速なら、加算と減算は単一回路のシリアル動作も可能となる。
つまり本発明では、
図1Cと
図1Dのようにデジタルズームや走査線数変換等の映像信号を記憶させたフレームメモリから読み出した映像信号の処理でもよい。
【0034】
また、4:3や3:2等の正方形に近いアスペクトの1K、2K、4K、8K等のHD以上テレビカメラ等の高解像度撮像装置において、
図1Dの右上斜め輪郭補正と左上斜め輪郭補正または右上斜めアパーチャ(変調度)補正と左上斜めアパーチャ(変調度)補正を有し、3つの波長で色収差が補正され2つの波長で球面収差・コマ収差が補正されている(アッベが命名したアポクロマート)レンズを有し、前記レンズの品種情報と焦点距離情報と口径比情報とを取得する手段と、前記レンズの焦点距離と口径比とに対応した円周方向変調度情報と放射線方向変調度情報とを取得し記憶する手段(CPU6とCPU6内蔵または外付けの記憶部)と、前記取得したレンズ品種情報と焦点距離情報と口径比情報と前記記憶した円周方向変調度情報と放射線方向変調度とから、(レンズの非点収差による円周方向変調度と放射線方向変調度に対応して)前記作成した輪郭(変調度)補正制御の関係情報と垂直同期信号と水平同期信号と画素クロック(による走査線と水平画素カウンタからの走査線番号と水平画素番号)から、映像信号に対応する画素の画面中心からの距離(走査線数をVとし水平画素番号をvとしてv−V/2と水平画素数をHとし水平画素番号をhとしてh−H/2)に比例と画素の画面中心からの距離の2乗に比例と画素の画面中心からの距離の4乗に比例と画素の画面中心からの距離の6乗に比例と画素の画面中心からの距離の8乗に比例等の画面位置に対応して右上斜め輪郭(変調度)補正量と左上斜め輪郭(変調度)補正量を斜め周波数ごとに個別に算出する手段(走査線と水平画素カウンタ含む画面位置制御部)と、水平同期信号と画素クロックとから映像信号の画面位置のタイミングを検出する手段(走査線と水平画素カウンタ含む画面位置制御部)とを有し、前記生成した画面位置と輪郭(変調度)補正制御の関係情報と前記検出した映像信号の画面位置のタイミングとから右上斜め輪郭(変調度)補正量と左上斜め輪郭(変調度)補正量を斜め周波数ごとに個別に行う手段(
図1Dのフレームメモリ並びにCPU並びに走査線と水平画素カウンタ含む画面位置制御部並びに減算器(負の加算器)のN0〜N3及びN5〜N8及びN10〜N13及びN15〜N18及び加算器のP4及びP14)と、の少なくとも一つを有することを特徴とする撮像装置である。