特許第6348718号(P6348718)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6348718携帯端末用プログラム、携帯端末及び支出情報管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6348718
(24)【登録日】2018年6月8日
(45)【発行日】2018年6月27日
(54)【発明の名称】携帯端末用プログラム、携帯端末及び支出情報管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20180618BHJP
   G06Q 10/10 20120101ALI20180618BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20180618BHJP
【FI】
   G06Q10/00
   G06Q10/10
   H04M1/00 U
【請求項の数】15
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2014-9238(P2014-9238)
(22)【出願日】2014年1月22日
(65)【公開番号】特開2014-206969(P2014-206969A)
(43)【公開日】2014年10月30日
【審査請求日】2016年11月11日
(31)【優先権主張番号】特願2013-54522(P2013-54522)
(32)【優先日】2013年3月18日
(33)【優先権主張国】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年8月3日、株式会社ミロク情報サービスが、発明を実施したソフトウェアをダウンロードできるように公開したウェブサイト 当該ウェブサイトのアドレス https://itunes.apple.com/jp/app/id669862453?mt=8&ign−mpt=uo%3D4
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年9月11日、株式会社ミロク情報サービスが、発明を実施したソフトウェアをダウンロードできるように公開したウェブサイト 当該ウェブサイトのアドレス https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.mjs.manetora&hl=ja
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年9月11日、株式会社ミロク情報サービスが、発明を実施したソフトウェアをダウンロードできるように公開したウェブサイト 当該ウェブサイトのアドレス https://manetora.jp/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年9月11日、株式会社ミロク情報サービスが、発行したプレスリリース
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500191691
【氏名又は名称】株式会社ミロク情報サービス
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(72)【発明者】
【氏名】小川 清
【審査官】 塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−048421(JP,A)
【文献】 特表2006−511896(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0046347(US,A1)
【文献】 セールスフォース・ドットコムの『Force.com』上で稼働する経費精算クラウドアプリケーション『経費くん』を提供開始〜 いつでもつながる! どこでもつながる! 会計とつながる! 〜,[online],株式会社ミロク情報サービス,2012年11月29日,[2017年9月25日検索],インターネット,URL,https://www.mjs.co.jp/Portals/0/data/news/2012/misc/pdf/1129.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
撮影部に領収書を撮影させて証票画像を生成する撮影制御部、
前記証票画像を文字情報に変換する変換部、
金銭の支出の内容を示す複数の入力情報を含む支出情報を取得する支出情報取得部、
前記複数の入力情報のうちの少なくとも1つの入力情報に基づいて、前記支出の目的の種別を示す目的種別が公用の支出に対応する目的種別を示す第1種別であるか、私用の支出に対応する目的種別を示す第2種別であるかを判定する判定部、
前記第1種別であると判定された支出に対応する支出情報を、ネットワークを介して前記第1種別に対応する支出情報を管理する支出情報管理装置に送信することにより、前記支出情報管理装置に設けられている第1記憶部に記憶させるとともに、前記第2種別であると判定された支出に対応する支出情報を前記コンピュータに設けられている第2記憶部に記憶させる記憶制御部、
として機能させ、
前記支出情報取得部は、前記文字情報を前記入力情報として取得し、
前記記憶制御部は、前記支出情報取得部が前記文字情報を前記入力情報として取得する場合に、前記判定部が、当該入力情報に対応する前記支出情報の前記目的種別が前記第1種別であると判定したことを条件として、当該支出情報と、当該支出情報に対応する前記証票画像とを前記ネットワークを介して前記支出情報管理装置に送信することにより、前記第1記憶部に記憶させる、
携帯端末用プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、
前記複数の入力情報に対応する複数の入力項目のうち、前記判定部が前記目的種別の判定に用いる項目を複数の候補として表示部に表示させる表示制御部、及び
前記表示部に表示させた前記複数の候補から選択された項目を選択項目として取得するとともに、当該選択項目に対応する入力情報、及び当該選択項目及び入力情報に対応する目的種別を取得する基準情報取得部として機能させ、
前記記憶制御部は、前記基準情報取得部により設定された前記選択項目、入力情報、及び目的種別を関連付けて判定基準情報として前記第2記憶部に記憶させ、
前記判定部は、前記判定基準情報に基づいて前記支出の前記目的種別が前記第1種別であるか否かを判定する、
請求項1に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項3】
前記コンピュータを、
前記支出が発生した位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部として機能させ、
前記記憶制御部は、前記支出情報と前記位置情報とを関連付けて前記第2記憶部に記憶させ、
前記表示制御部は、前記支出情報取得部が、前記複数の入力情報のうちの少なくとも1つを取得すると、前記第2記憶部に記憶された前記支出情報のうち、当該入力情報を含み、前記位置情報取得部により取得された前記位置情報と同一の位置情報に関連付けられている前記支出情報を前記表示部に表示させる、
請求項2に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記位置情報取得部が取得した前記位置情報が、所定の時間より長く同じ位置を示している場合に、前記位置情報に関連付けられて前記第2記憶部に記憶されている前記支出情報のうちの少なくとも1つを前記表示部に表示させる、
請求項3に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記位置情報取得部が取得した前記位置情報が、所定の時間より長く同じ位置を示している場合に、前記位置情報に対応する少なくとも1つの店名を、前記入力情報の1つとして前記表示部に表示させる、
請求項3に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項6】
前記入力情報は、前記支出が発生した日時を示す日時情報を含み、
前記コンピュータを、前記複数の支出情報のうち、定期的に発生した前記支出情報を示す定期支出情報の前記入力情報に含まれる前記日時情報に基づいて、支出が発生する支出予測日を算出する支出予測部としてさらに機能させ、
前記記憶制御部は、前記定期支出情報と、前記支出予測日と、前記位置情報とを関連付けて前記第2記憶部に記憶させ、
前記表示制御部は、前記支出予測日の前後の所定期間内に前記位置情報取得部が取得した前記位置情報が、前記支出予測日に関連付けられている前記位置情報に一致した場合に、前記支出予測日及び前記位置情報に関連付けられている前記定期支出情報を前記表示部に表示させる、
請求項3から5のいずれか1項に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項7】
前記入力情報は、前記支出が発生した日時を示す日時情報を含み、
前記コンピュータを、前記複数の支出情報のうち、定期的に発生した前記支出情報を示す定期支出情報の前記入力情報に含まれる前記日時情報に基づいて、支出が発生する支出予測日を算出する支出予測部としてさらに機能させ、
前記表示制御部は、前記支出予測日の前後の所定期間内に前記支出情報取得部が取得した前記支出情報の前記複数の入力情報のうち少なくとも1つが、前記定期支出情報の前記複数の入力情報のうちの少なくとも1つに一致した場合に、前記定期支出情報の前記複数の入力情報を前記表示部に表示させる、
請求項2から5のいずれか1項に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項8】
前記記憶制御部は、操作部を介して取得した、定期的に支出が発生する前記支出情報と、当該支出の予定期間とを関連付けて定期支出情報として前記第2記憶部に記憶させ、
前記表示制御部は、前記支出情報取得部が、前記複数の入力情報のうちの少なくとも1つを取得すると、前記第2記憶部に記憶された前記定期支出情報が当該入力情報を含み、かつ、当該入力情報を取得した時間が前記予定期間に含まれている場合に、当該定期支出情報に関連付けられている前記支出情報を前記表示部に表示させる、
請求項2から7のいずれか1項に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項9】
前記支出情報取得部は、前記複数の入力情報のうち一部の入力情報を含む支出情報を取得し、
前記コンピュータを、
前記一部の入力情報を含む前記支出情報の編集を受け付ける編集受付部として機能させる、
請求項1から8のいずれか1項に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項10】
前記入力情報は、前記支出の内容を分類する1以上のタグ情報を含み、
前記コンピュータを、
前記支出情報に含まれる金額を前記タグ情報ごとに集計する集計部として機能させる、
請求項1から9のいずれか1項に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータを、
ユーザの所持金額の入力を受け付ける受付部、
所定期間における収支を算出する収支算出部、及び
前記収支に基づいて前記所持金額を更新する更新部として機能させる、
請求項1から10のいずれか1項に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項12】
前記収支算出部は、前記受付部が新たに受け付けた前記所持金額と、前記更新部が更新した前記所持金額との差分を調整不明金額として算出する、
請求項11に記載の携帯端末用プログラム。
【請求項13】
撮影部に領収書を撮影させて証票画像を生成する撮影制御部と、
前記証票画像を文字情報に変換する変換部と、
金銭の支出の内容を示す複数の入力情報を含む支出情報を取得する支出情報取得部と、
前記複数の入力情報のうちの少なくとも1つの入力情報に基づいて、前記支出の目的の種別を示す目的種別が公用の支出に対応する目的種別を示す第1種別であるか否か、私用の支出に対応する目的種別を示す第2種別であるかを判定する判定部と、
前記第1種別ではないと判定された支出に対応する支出情報を記憶する端末記憶部と、
前記第1種別であると判定された支出に対応する支出情報を、ネットワークを介して前記第1種別に対応する支出情報を管理する支出情報管理装置に送信することにより、前記支出情報管理装置に設けられている装置記憶部に記憶させるとともに、前記第2種別であると判定された支出に対応する支出情報を前記端末記憶部に記憶させる記憶制御部と、
を備え、
前記支出情報取得部は、前記文字情報を前記入力情報として取得し、
前記記憶制御部は、前記支出情報取得部が前記文字情報を前記入力情報として取得する場合に、前記判定部が、当該入力情報に対応する前記支出情報の前記目的種別が前記第1種別であると判定したことを条件として、当該支出情報と、当該支出情報に対応する前記証票画像とを前記ネットワークを介して前記支出情報管理装置に送信することにより、前記装置記憶部に記憶させる、
携帯端末。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか1項に記載した携帯端末用プログラムを実行するコンピュータから、前記第1種別の目的に関連付けられた前記支出情報を示す第1支出情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1支出情報を仕訳する仕訳部と、
を備える支出情報管理装置。
【請求項15】
携帯端末と、前記携帯端末と通信可能な支出情報管理装置を備える支出情報管理システムであって、
前記携帯端末は、
撮影部に領収書を撮影させて証票画像を生成する撮影制御部と、
前記証票画像を文字情報に変換する変換部と、
金銭の支出の内容を示す複数の入力情報を含む支出情報を取得する支出情報取得部と、
前記複数の入力情報のうちの少なくとも1つの入力情報に基づいて、前記支出の目的の種別を示す目的種別が公用の支出に対応する目的種別を示す第1種別の目的であるか、私用の支出に対応する目的種別を示す第2種別であるかを判定する判定部と、
前記第1種別であると判定された支出に対応する支出情報を示す第1支出情報を、ネットワークを介して前記支出情報管理装置に送信することにより、前記支出情報管理装置に設けられている第1記憶部に記憶させるとともに、前記第2種別であると判定された支出に対応する支出情報を前記第1記憶部と異なる前記携帯端末の第2記憶部に記憶させる記憶制御部と、
を有し、
前記支出情報管理装置は、
前記携帯端末から、前記第1支出情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1支出情報を仕訳する仕訳部と、
を有し、
前記支出情報取得部は、前記文字情報を前記入力情報として取得し、
前記記憶制御部は、前記支出情報取得部が前記文字情報を前記入力情報として取得する場合に、前記判定部が、当該入力情報に対応する前記支出情報の前記目的種別が前記第1種別であると判定したことを条件として、当該支出情報と、当該支出情報に対応する前記証票画像とを前記ネットワークを介して前記支出情報管理装置に送信することにより、前記第1記憶部に記憶させる、
支出情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末を用いて支出に関する情報の入力を行うための携帯端末用プログラム、当該携帯端末用プログラムを動作させる携帯端末、及び当該携帯端末と支出情報管理装置とを備える支出情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末内のICカードに蓄積されている交通費等の経理用情報を、経理用情報を処理するサーバに送信する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。ICカードが内蔵された携帯端末を、駅の改札口や店舗のレジに設置されたカードリーダに近づけることで、携帯端末のユーザが支出した交通費や商品の購入費などの支出情報がICカードに記録される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−104469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ユーザが商品やサービスを購入する店舗にカードリーダが設置されていない場合が多い。ユーザが、カードリーダが設置されていない店舗で商品やサービスを購入した場合、ユーザは、携帯端末を操作して支出情報を入力しなければならない。
【0005】
ところが、携帯端末には大きさの制約があるので、据え置き型コンピュータで用いられるようなキーボードが設けられていない。したがって、携帯端末では、支出情報の入力操作に時間がかかり、簡単に支出情報を入力しづらいという問題が生じていた。また、携帯端末では、さまざまな支出情報を入力することが困難であるだけでなく、入力された支出情報を情報の種別に応じて適切に処理することが困難であった。
【0006】
例えば、支出には、会社の業務に関連する会社の支出と、プライベートな用途での個人の支出とがある。しかしながら、携帯端末では、会社・個人といった支出情報の種別を簡単に入力したり、入力された支出情報を会社・個人のそれぞれの種別に適した処理を行ったり、情報の種別に応じて支出情報を他の経理用端末で処理できるように出力させるといったことは困難であった。
【0007】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、携帯端末における支出情報の入出力処理の操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様においては、コンピュータを、金銭の支出の内容を示す複数の入力情報を含む支出情報を取得する支出情報取得部、複数の入力情報のうちの少なくとも1つの入力情報に基づいて、支出の目的の種別を示す目的種別が第1種別であるか否かを判定する判定部、第1種別であると判定された支出に対応する支出情報を第1記憶部に記憶させるとともに、第1種別ではないと判定された支出に対応する支出情報を第1記憶部と異なる第2記憶部に記憶させる記憶制御部、として機能させるための携帯端末用プログラムを提供する。
【0009】
上記の携帯端末用プログラムでは、コンピュータを、複数の入力情報に対応する複数の入力項目のうち、判定部が目的種別の判定に用いる項目を複数の候補として表示部に表示させる表示制御部、及び表示部に表示させた複数の候補から選択された項目を選択項目として取得するとともに、当該選択項目に対応する入力情報、及び当該選択項目及び入力情報に対応する目的種別を取得する基準情報取得部として機能させ、記憶制御部は、基準情報取得部により設定された選択項目、入力情報、及び目的種別を関連付けて判定基準情報として第2記憶部に記憶させ、判定部は、判定基準情報に基づいて支出の目的種別が第1種別であるか否かを判定してもよい。
【0010】
上記の携帯端末用プログラムでは、コンピュータを、支出が発生した位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部として機能させ、記憶制御部は、支出情報と位置情報とを関連付けて第2記憶部に記憶させ、表示制御部は、支出情報取得部が、複数の入力情報のうちの少なくとも1つを取得すると、第2記憶部に記憶された支出情報のうち、当該入力情報を含み、位置情報取得部により取得された位置情報と同一の位置情報に関連付けられている支出情報を表示部に表示させてもよい。
【0011】
上記の携帯端末用プログラムでは、表示制御部は、位置情報取得部が取得した位置情報が、所定の時間より長く同じ位置を示している場合に、位置情報に関連付けられて第2記憶部に記憶されている支出情報のうちの少なくとも1つを表示部に表示させてもよい。表示制御部は、位置情報取得部が取得した位置情報が、所定の時間より長く同じ位置を示している場合に、位置情報に対応する少なくとも1つの店名を、入力情報の1つとして表示部に表示させてもよい。
【0012】
上記の携帯端末用プログラムでは、入力情報は、支出が発生した日時を示す日時情報を含み、コンピュータを、複数の支出情報のうち、定期的に発生した支出情報を示す定期支出情報の入力情報に含まれる日時情報に基づいて、支出が発生する支出予測日を算出する支出予測部としてさらに機能させ、記憶制御部は、定期支出情報と、支出予測日と、位置情報とを関連付けて第2記憶部に記憶させ、表示制御部は、支出予測日の前後の所定期間内に位置情報取得部が取得した位置情報が、支出予測日に関連付けられている位置情報に一致した場合に、支出予測日及び位置情報に関連付けられている定期支出情報を表示部に表示させてもよい。
【0013】
上記の携帯端末用プログラムでは、入力情報は、支出が発生した日時を示す日時情報を含み、コンピュータを、複数の支出情報のうち、定期的に発生した支出情報を示す定期支出情報の入力情報に含まれる日時情報に基づいて、支出が発生する支出予測日を算出する支出予測部としてさらに機能させ、表示制御部は、支出予測日の前後の所定期間内に支出情報取得部が取得した支出情報の複数の入力情報のうち少なくとも1つが、定期支出情報の複数の入力情報のうちの少なくとも1つに一致した場合に、定期支出情報の複数の入力情報を表示部に表示させてもよい。
【0014】
上記の携帯端末用プログラムでは、記憶制御部は、操作部を介して取得した、定期的に支出が発生する支出情報と、当該支出の予定期間とを関連付けて定期支出情報として第2記憶部に記憶させ、表示制御部は、支出情報取得部が、複数の入力情報のうちの少なくとも1つを取得すると、第2記憶部に記憶された定期支出情報が当該入力情報を含み、かつ、当該入力情報を取得した時間が予定期間に含まれている場合に、当該定期支出情報に関連付けられている支出情報を表示部に表示させてもよい。
【0015】
上記の携帯端末用プログラムでは、前記支出情報取得部は、前記複数の入力情報のうち一部の入力情報を含む支出情報を取得し、前記コンピュータを、前記一部の入力情報を含む前記支出情報の編集を受け付ける編集受付部として機能させてもよい。
【0016】
上記の携帯端末用プログラムでは、前記入力情報は、前記支出の内容を分類する1以上のタグ情報を含み、前記コンピュータを、前記支出情報に含まれる金額を前記タグ情報ごとに集計する集計部として機能させてもよい。
【0017】
上記の携帯端末用プログラムでは、前記コンピュータを、ユーザの所持金額の入力を受け付ける受付部、所定期間における収支を算出する収支算出部、及び前記収支に基づいて前記所持金額を更新する更新部として機能させてもよい。また、前記収支算出部は、前記受付部が新たに受け付けた前記所持金額と、前記更新部が更新した前記所持金額との差分を調整不明金額として算出してもよい。
【0018】
上記の携帯端末用プログラムでは、コンピュータを、撮影部に領収書を撮影させて証票画像を生成する撮影制御部、及び証票画像を文字情報に変換する変換部として機能させ、支出情報取得部は、文字情報を入力情報として取得し、判定部は、支出情報取得部が文字情報を入力情報として取得する場合に、当該入力情報に対応する支出情報の目的種別を第1種別であると判定してもよい。
【0019】
本発明の第2の態様においては、金銭の支出の内容を示す複数の入力情報を含む支出情報を取得する支出情報取得部と、複数の入力情報のうちの少なくとも1つの入力情報に基づいて、支出の目的の種別を示す目的種別が第1種別であるか否かを判定する判定部と、第1種別であると判定された支出に対応する支出情報を第1記憶部に記憶させるとともに、第1種別ではないと判定された支出に対応する支出情報を第1記憶部と異なる第2記憶部に記憶させる記憶制御部と、を備える携帯端末を提供する。
【0020】
本発明の第3の態様においては、上記の携帯端末用プログラムを実行するコンピュータから、第1種別の目的に関連付けられた支出情報を示す第1支出情報を取得する取得部と、取得部が取得した第1支出情報を仕訳する仕訳部と、を備える支出情報管理装置を提供する。
【0021】
本発明の第4の態様においては、携帯端末と、携帯端末と通信可能な支出情報管理装置を備える支出情報管理システムであって、携帯端末は、金銭の支出の内容を示す複数の入力情報を含む支出情報を取得する支出情報取得部と、複数の入力情報のうちの少なくとも1つの入力情報に基づいて、支出の目的の種別を示す目的種別が第1種別の目的であるか否かを判定する判定部と、第1種別であると判定された支出に対応する支出情報を示す第1支出情報を支出情報管理装置の第1記憶部に記憶させるとともに、第1種別ではないと判定された支出に対応する支出情報を第1記憶部と異なる携帯端末の第2記憶部に記憶させる記憶制御部と、を有し、支出情報管理装置は、携帯端末から、第1支出情報を取得する取得部と、取得部が取得した第1支出情報を仕訳する仕訳部とを有する支出情報管理システムを提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、携帯端末における経理用情報の入出力処理の操作性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】第1の実施形態の支出情報管理システムの構成を示す。
図2】第1の実施形態における判定基準情報の一例を示す。
図3】第1の実施形態における携帯端末の入力画面の一例を示す。
図4】第1の実施形態における出力部が出力情報を出力するまでの動作のフローチャートの一例を示す。
図5】第2の実施形態における携帯端末の構成例を示す。
図6】第3の実施形態における携帯端末の構成例を示す。
図7】第5の実施形態における携帯端末の構成例を示す。
図8】第6の実施形態における携帯端末の構成例を示す。
図9】第7の実施形態における携帯端末の構成例を示す。
図10】第7の実施形態における携帯端末の入力画面の一例を示す。
図11】第7の実施形態におけるタグ情報別の支出の集計結果を示す。
図12】第8の実施形態における携帯端末の構成を示す。
図13】第8の実施形態における収支情報確認画面の一例を示す。
図14】第8の実施形態における残高調整画面の一例を示す。
図15】第8の実施形態における収支履歴一覧画面の一例を示す。
図16】第9の実施形態における携帯端末の構成を示す。
図17】第9の実施形態における収支情報確認画面の一例を示す。
図18】第9の実施形態における未完入力一覧画面の一例を示す。
図19】第10の実施形態の支出情報管理システムの構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第1の実施形態>
[支出情報管理システムSの概要]
図1は、第1の実施形態に係る支出情報管理システムSの構成を示す図である。支出情報管理システムSは、携帯端末1及び支出情報管理装置2を備える。携帯端末1と支出情報管理装置2とは、ネットワーク3を介して互いにデータを送受信できる。ネットワーク3は、例えばインターネット又はローカルエリアネットワークである。
【0025】
なお、支出情報管理システムSは、ネットワーク3に接続されたサーバ4を備えてもよい。サーバ4は、携帯端末1から受信したデータを蓄積するとともに、蓄積したデータを支出情報管理装置2に送信する。
【0026】
携帯端末1は、例えば、携帯電話機、スマートフォン及びタブレット端末等の通信端末である。携帯端末1は、携帯端末1のユーザが金銭を支出して購入した商品及びサービスに関する情報である支出情報を取得し、取得した支出情報を支出情報管理装置2に送信する。支出情報管理装置2は、携帯端末1から受信した支出情報を経理用情報として管理する。支出情報管理装置2は、例えば経理用情報を管理するコンピュータである。ここで、支出情報は、例えば、商品名又はサービス名、購入に要した金額、及び購入日時を示す情報を含む。
【0027】
[携帯端末1の構成例]
携帯端末1は、制御部11、操作部12、表示部13、第2記憶部としての記憶部14、及び通信部15を備える。
制御部11は、例えば、携帯端末用プログラムを実行するマイクロプロセッサである。制御部11は、携帯端末用プログラムを実行することにより、操作部12、表示部13、記憶部14、及び通信部15を制御する。
【0028】
操作部12は、例えば、携帯端末1の表示部13に重ねて設けられたタッチパネルやボタンである。操作部12は、制御部11の制御によって、携帯端末1のユーザからの入力操作を受け付ける。例えば、操作部12は、携帯端末1のユーザが表示部13に表示された画面をタッチすることで、入力操作を受け付ける。また、操作部12はマイクであってもよく、ユーザからの音声入力によって入力操作を受け付けてもよい。
【0029】
表示部13は、例えば液晶ディスプレイである。表示部13は、制御部11の制御によって文字や画像を表示する。表示部13は、例えばユーザが支出情報を入力するための入力画面を表示するとともに、ユーザにより入力された支出情報を表示する。
【0030】
記憶部14は、携帯端末用プログラムを記憶する不揮発性メモリと、各種データを一時的に記憶する揮発性メモリとを有する。記憶部14は、挿抜可能なメモリカードのような記憶媒体を有してもよい。
【0031】
通信部15は、携帯電話網の基地局との間で無線通信する無線モジュールである。通信部15から基地局に送信されたデータは、ネットワーク3を介して支出情報管理装置2に送信される。なお、通信部15は、支出情報管理装置2と直接接続される有線通信インターフェイスであってもよい。
【0032】
続いて、制御部11が備える機能について詳述する。
制御部11は、記憶部14に記憶されている携帯端末用プログラムを実行することにより、支出情報取得部111、判定部112、記憶制御部113、抽出部114、出力部115、表示制御部116、及び基準情報取得部117として機能する。
【0033】
支出情報取得部111は、操作部12が携帯端末1のユーザの支出情報を入力する操作を受け付けたことに応じて、金銭の支出の内容を示す複数の入力情報を含む支出情報を取得する。すなわち、支出情報は、複数の入力項目のそれぞれに関連付けられた入力情報を含んで構成される。携帯端末1のユーザは、これら複数の入力項目に対して、入力情報として、購入した商品名、購入金額、購入店名、費目(カテゴリー)等を入力する。
【0034】
入力項目は、例えば、商品名又はサービス名、金額、店名、費目、目的種別、日時等である。費目は、交通費や接待交際費のような、支出情報管理装置2における経理処理の仕訳で用いられる分類情報である。目的種別は、ユーザによる支出の目的の種別を示す情報であり、判定部112により判定されたり、ユーザによって選択されたりする。例えば、目的種別として、会社の業務のための目的を示す目的種別や、ユーザ自身のための目的を示す目的種別といった複数の種別がある。ここでは、目的種別として、「会社」、「個人」があるものとする。なお、目的種別「会社」を第1種別ともいい、目的種別「個人」を第2種別ともいう。
【0035】
判定部112は、複数の入力情報のうちの少なくとも1つの入力情報に基づいて、目的種別が第1種別であるか否かを判定する。具体的には、判定部112は、目的種別を判定するための判定基準情報に基づいて、支出の目的種別が、第1種別であるか、第2種別であるかを判定する。
【0036】
図2は、第1の実施形態における判定基準情報の一例を示す。図2に示すように、判定基準情報は、ユーザによって選択された入力項目を示す選択項目と、当該選択項目の優先順位と、入力情報と、目的種別とが関連付けられて記憶部14に記憶されている。
【0037】
例えば、図2に示す判定基準情報では、入力項目「店名」に対する入力情報「田中文具店」に、目的種別「会社」が関連付けられ、入力情報「佐藤理髪店」に目的種別「個人」が関連付けられている。また、図2に示す判定基準情報では、入力項目「商品名・サービス名」に対する入力情報「伝票用紙」に、目的種別「会社」が関連付けられ、入力情報「米」に、目的種別「個人」が関連付けられている。
【0038】
判定部112は、記憶部14に記憶されている、予めユーザによって設定された判定基準情報を参照して、目的種別の判定に用いる入力情報を特定する。判定部112は、判定基準情報において優先順位が高い選択項目から順番に、支出情報に含まれる入力情報と、判定基準情報に記憶されている入力情報とが一致するか否かを判定する。そして、判定部112は、一致すると判定した場合に、当該入力情報に関連付けられた目的種別を、支出情報に対応する目的種別と判定する。
【0039】
例えば、判定部112は、図2に示すように、優先順位が1位の選択項目情報として「店名」が設定され、取得した支出情報に含まれる入力項目「店名」に、入力情報として「田中文具店」が入力された場合、当該支出情報の目的種別が「会社」であると判定する。
【0040】
また、判定部112は、支出情報に含まれる入力情報と、判定基準情報に記憶されている入力情報とが一致しない場合、次に優先順位が高い選択項目に基づいて、目的種別を判定する。すなわち、判定部112は、優先順位が高い選択項目に対応する入力情報だけでは目的種別を判定できない場合、次に優先順位が高い選択項目に対応する入力情報に基づいて、目的種別を判定する。
【0041】
記憶制御部113は、記憶部14及び支出情報管理装置2の記憶部21へのデータの書き込み及び読み出しを制御する。記憶制御部113は、第1種別であると判定された支出に対応する支出情報を、通信部15を介して記憶部21に記憶させるとともに、第1種別ではないと判定された支出に対応する支出情報を記憶部21と異なる記憶部14に記憶させる。
【0042】
具体的には、記憶制御部113は、まず、全ての支出情報を記憶部14に記憶させる。ここで、記憶制御部113は、判定部112が判定した目的種別を含む支出情報を記憶部14に記憶させる。そして、記憶制御部113は、目的種別が「会社」である支出情報を、抽出部114に抽出させ、その後、抽出された情報を出力部115によって出力させることにより、記憶部21に記憶させる。なお、記憶制御部113は、支出情報を記憶部21に記憶させる代わりに、通信部15を介してサーバ4に記憶させてもよい。
【0043】
記憶制御部113は、例えば、ユーザの操作に応じて、目的種別が「会社」である支出情報を記憶部21に記憶させる。記憶制御部113は、支出情報を記憶部21に記憶させる日時が予め設定されている場合に、設定された日時に支出情報を記憶部21に記憶させる。記憶制御部113は、例えば、当該日時が月末に設定されている場合に、前回支出情報を記憶部21に記憶させてからの1ヶ月間に記憶部14に記憶された、目的種別が「会社」である支出情報を抽出部114に抽出させ、記憶部21に記憶させる。記憶制御部113は、支出情報を記憶部21に記憶させる日時が一日の終わりに設定されている場合、一日間に入力され、記憶部14に一旦保存されている支出情報のうち目的種別が「会社」である複数の支出情報を、一日の終わり(例えば午前0時)に記憶部14から読み出して、記憶部21に記憶させてもよい。
【0044】
また、記憶制御部113は、ユーザの操作に応じて、記憶部21に記憶させた支出情報を読み出して記憶部14に戻してもよい。このようにすることで、例えばユーザが支出情報の目的種別を「会社」から「個人」に変更した場合に、当該支出情報が経費として精算されないようにすることができる。
【0045】
抽出部114は、目的種別が第1種別の支出情報を第1支出情報として記憶部14から抽出する。抽出部114は、目的種別が第2種別の支出情報を第2支出情報として記憶部14から抽出してもよい。
【0046】
出力部115は、抽出部114が抽出した第1支出情報を含む第1のファイル種別のファイルを出力する。例えば、出力部115は、目的種別が第1種別の支出に関連付けられた第1支出情報を第1のファイル種別のファイルに格納して、支出情報管理装置2に送信する。出力部115は、支出情報をファイルに格納する場合に、会社が経理情報を管理する支出の費目ごとに分類して格納してもよい。
【0047】
第1のファイル種別は、支出情報管理装置2において用いられるファイル種別である。出力部115は、第2支出情報を含む第2のファイル種別のファイルを出力してもよい。例えば、出力部115は、個人の目的での支出に関連付けられた第2支出情報を、携帯端末1のユーザの家計簿を管理するソフトウェアで用いられる第2ファイル種別のファイルに格納して、ユーザのコンピュータに送信する。第2のファイル種別は、家計簿を管理するソフトウェアにおいて用いられるファイル種別である。出力部115は、第2支出情報を、所定のファイル種別で記憶部14に記憶させてもよい。
【0048】
なお、「ファイル種別」によって、ファイルに含まれるデータの種類、データの分類の仕方及びデータの並び順のように、ファイル内のデータの構成が規定される。「ファイル種別」には、例えばcsv、xlsのようなファイル形式の種別も含まれる。例えば、第1支出情報が含まれるファイルのファイル種別と、第2支出情報が含まれるファイルのファイル種別とは異なっていてもよい。
【0049】
表示制御部116は、表示部13に文字や画像を表示させる。表示制御部116は、複数の入力情報に対応する複数の入力項目のうち、判定部112が目的種別の判定に用いる入力項目を複数の候補として表示部13に表示させる。すなわち、表示制御部116は、判定部112が、目的種別の判定処理に用いることのできる入力項目を、複数の候補として表示部13に表示させる。具体的には、表示制御部116は、複数の候補として、「商品名・サービス名」、「店名」、「購入に要した金額」、「購入日時」及び「購入場所」といった、会社の目的での支出と個人の目的での支出とで傾向が異なり得る入力項目を表示部13に表示させる。
【0050】
基準情報取得部117は、表示制御部116が表示部13に表示させた複数の候補から、ユーザが操作部12を操作することによって選択された候補を選択項目情報として取得するとともに、ユーザによって選択された、当該選択項目に対応する優先順位、当該選択項目に対応する入力情報、及び当該選択項目及び入力情報に対応する目的種別を取得する。基準情報取得部117が選択項目情報、優先順位、入力情報及び目的種別を取得すると、記憶制御部113は、これら選択項目情報、優先順位、入力情報及び目的種別を関連付けて判定基準情報として記憶部14に記憶させる。
【0051】
[支出情報管理装置2の構成例]
続いて、支出情報管理装置2の構成について説明する。
支出情報管理装置2は、第1記憶部としての記憶部21及び制御部22を備える。
記憶部21は、例えば、不揮発性メモリと、各種データを一時的に記憶する不揮発性メモリとを有する。記憶部21は、支出情報管理用プログラムを記憶する。記憶部21は、挿抜可能なメモリカードや光ディスクのような記憶媒体であってもよい。
【0052】
制御部22は、支出情報管理装置2に記憶された支出情報管理用プログラムを実行することにより、取得部221及び仕訳部222として機能する。
取得部221は、携帯端末1から第1のファイル種別の第1支出情報を受信することにより取得する。第1のファイル種別は、支出情報管理用プログラムにおいて処理可能な形式である。
【0053】
仕訳部222は、取得部221が取得した第1支出情報を仕訳する。具体的には、仕訳部222は、第1支出情報に含まれている、入力項目が「費目」(例えば、事務用品費、旅費交通費、通信費、接待交際費)の入力情報に基づいて、第1支出情報を貸借の勘定科目に分類する仕訳処理を行う。
【0054】
[携帯端末1の支出情報入力画面]
図3は、本実施形態における携帯端末1の支出情報入力画面の一例を示す。図3を参照して、携帯端末1のユーザが携帯端末1において支出情報を入力する場合の画面について説明する。
【0055】
図3に示した表示部13には、「支出」と「収入」のタブが用意されている。「支出」の表示を携帯端末1のユーザがタップすることで、支出情報を入力する画面が表示される。以下、「支出」が選択された場合を想定して説明する。
【0056】
入力項目「金額」の入力欄には、携帯端末1のユーザが購入した商品又はサービスに支出した金額が入力される。ユーザが「金額」の入力欄をタップすると、金額を入力する画面が表示され、ユーザは金額を入力することができる。
入力項目「日付」の入力欄には、支出が発生した日付が入力される。ユーザが「日付」欄をタップすると、日付を入力する画面が表示され、ユーザは日付を入力することができる。なお、「日付」欄に、現在の日付を最初に表示させ、その後、ユーザが日付を変更できるようにしてもよい。例えば、表示制御部116は、「金額」欄に金額が入力された時点で、携帯端末1に内蔵されている時計から現在の日時情報を取得して入力項目「日付」の入力欄に表示させてもよい。
【0057】
入力項目「商品名」の入力欄には、ユーザが購入した商品名又はサービス名が入力される。入力項目「店名」の入力欄には、ユーザが商品又はサービスを購入した店名が入力される。入力項目「費目」の入力欄には、支出の種類を示す費目が入力される。
【0058】
入力項目「会社・個人」の入力欄では、ユーザが、判定部112が判定する支出の目的の種別を選択することができる。判定部112が、「金額」欄、「日付」欄、「商品名」欄、「店名」欄、「費目」欄の少なくとも1つに入力された情報に基づいて、発生した支出が会社であると判定した場合には、「会社」が濃く表示され、「個人」が薄く表示される。ユーザは、判定部112による判定結果によらず、ユーザ自身によって、会社か個人かを選択することもできる。
入力項目「支払方法」の入力欄では、ユーザが、現金、クレジットカード及び振込等の、金銭を支払った方法を選択することができる。
【0059】
表示部13の下部には、「出力1」ボタン及び「出力2」ボタンが配置されている。携帯端末1のユーザが、これらのボタンのいずれかを押下すると、支出情報を所定の送信先に出力することができる。例えば、ユーザは、「出力1」欄をタップすることにより、所定の期間内に入力された「会社」の支出情報を、支出情報管理装置2に送信することができる。また、ユーザは、「出力2」欄をタップすることにより、所定の期間内に入力された「個人」の支出情報を、ユーザの個人用端末に送信することができる。
【0060】
表示部13の最下部には、「入力」ボタン、「保存」ボタン「履歴」ボタンが配置されている。携帯端末1のユーザが、「入力」ボタンをタップすると、支出情報を入力できる状態になる。ユーザが「保存」ボタンをタップすると、表示されている支出情報が記憶部14に保存される。ユーザが「履歴」ボタンをタップすると、それまで入力していた支出情報の入力を中断し、過去に入力した支出情報の閲覧及び編集をすることができる。なお、携帯端末1のユーザがそれまで入力していた入力情報は、編集中の入力情報として、記憶部14に一時保存される。
【0061】
[動作フローチャート]
図4は、本実施形態における出力部115が出力情報を出力するまでの動作のフローチャートの一例を示す。以下、図3及び図4を参照しながら、ユーザによって支出情報が入力されてから支出情報を出力するまでの処理について説明する。なお、本例では、判定基準情報に、図2に示す情報が格納されているものとして説明する。
【0062】
まず、支出情報取得部111は、ユーザが操作部12を用いて入力した、複数の入力情報を含む支出情報を取得する(S1)。図3に示す例において、支出情報取得部111は、「金額=200円」、「日付=2013年2月22日」、「商品名=伝票用紙」、「店名=田中文具店」、「費目=事務用品」という支出情報を取得する。
【0063】
続いて、判定部112は、記憶部14に記憶されている判定基準情報に基づいて、選択項目を特定する(S2)。具体的には、判定部112は、まず、判定基準情報に含まれる複数の選択項目のうち、優先順位が最も高い選択項目を特定する。図3に示す例では、判定部112は、選択項目を「店名」に特定する。
【0064】
続いて、判定部112は、判定基準情報において、選択項目に関連付けられた入力情報に基づいて、目的種別を特定する(S3)。判定部112は、特定された選択項目に関連付けられている入力情報と、支出情報に含まれる、当該選択項目に対応する入力項目の入力情報とが一致するか否かを判定する。判定部112は、一致すると判定した場合に、判定基準情報において、当該入力情報に関連付けられている目的種別を、支出情報の目的種別として特定する。特定された目的種別は、支出情報に関連付けられる。支出情報において、入力項目「店名」の入力情報が図3に示すように「田中文具店」である場合、判定部112は、判定基準情報に含まれている選択項目「店名」に関連付けられている入力情報「田中文具店」と一致するので、目的種別が「会社」であると判定する。
【0065】
続いて、判定部112は、目的種別が判定できたか否かを判定する(S4)。判定部112は、目的種別が判定できた場合、すなわち、判定がYesの場合、S5に処理を移す。また、判定部112は、支出情報取得部111が取得した入力情報が判定基準情報に含まれておらず、目的種別が判定できなかった場合、すなわち、判定がNoの場合、S2に処理を移し、次に優先順位が高い選択項目を特定する。
【0066】
続いて、記憶制御部113は、取得した支出情報を記憶部14に記憶させる(S5)。
続いて、判定部112は、取得した支出情報のうち、目的種別が第1種別(会社)の支出情報である第1の支出情報を、出力部115を介して支出情報管理装置2に送信する(S6)。
【0067】
以上のとおり、本実施形態に係る携帯端末1によれば、金銭を支出した内容を示す複数の入力情報のうちの少なくとも1つの入力情報に基づいて、支出の目的の種別を示す目的種別が第1種別であるか否かを判定し、第1種別に対応する第1支出情報を含む第1のファイル種別のファイルを出力する。したがって、携帯端末1は、ユーザが入力した支出の内容に応じて、会社用の支出を抽出し、会社用の支出を所定のファイル種別のファイルとして出力できる。その結果、ユーザは、携帯端末1を用いて、会社の経理処理に用いられるデータを容易に生成することができる。また、ユーザは、一台の携帯端末1を用いて、公私を問わず、複数の目的種別それぞれの支出情報を一元管理することができる。
【0068】
<第2の実施形態>
[位置情報に基づいて、支出情報を表示させる]
図5は、第2の実施形態に係る携帯端末1の構成例を示す。本実施形態に係る携帯端末1は、位置情報取得部118をさらに備える点で、図1に示した携帯端末1と異なり、他の点で同じである。
【0069】
位置情報取得部118は、例えば、携帯端末1に設けられたGPS受信機(不図示)から、GPS衛星が送出する電波が含むデータに基づいて算出した緯度・経度情報を、位置情報として取得する。位置情報取得部118は、例えば、支出情報取得部111が支出情報を取得したときに、支出情報を取得した位置を示す位置情報を取得する。なお、位置情報取得部118は、携帯端末1が受信したGPS衛星が送出する電波を、外部装置に設けられている位置算出装置に送信し、位置算出装置において算出された位置情報を受信することによって、位置情報を取得してもよい。
【0070】
記憶制御部113は、支出情報取得部111が取得した支出情報を記憶部14に記憶させる場合に、位置情報取得部118が取得した位置情報と関連付けて記憶部14に記憶させる。具体的には、記憶制御部113は、支出情報取得部111が支出情報を取得し、その後、判定部112又は手動によって目的種別が特定されると、その時点で位置情報取得部118が取得した位置情報と、当該目的種別を含む支出情報とを関連付けて記憶部14に記憶させる。
【0071】
その後、支出情報取得部111が、複数の入力情報のうちの少なくとも1つを取得すると、表示制御部116は、記憶部14に記憶されている支出情報のうち、当該入力情報を含み、かつ、入力情報を取得した時点において位置情報取得部118により取得された位置情報と同一の位置情報に関連付けられている支出情報を表示部13に表示させる。例えば、支出情報取得部111が、入力情報のうち、入力項目「金額」に対応した「200円」という入力情報を取得すると、位置情報取得部118は、当該入力情報が取得された位置を示す位置情報を取得する。表示制御部116は、記憶部14に記憶されている支出情報のうち、位置情報取得部118が取得した位置情報に関連づけられた支出情報であって、入力項目「金額」の入力情報が、「200円」に一致する支出情報を、記憶部14から読み出す。そして、表示制御部116は、未入力の入力項目に対応する入力情報に、読み出された支出情報の入力情報を入力した入力画面を表示部13に表示させる。
【0072】
具体的には、表示制御部116は、位置情報取得部118が取得した位置情報が示す位置にある店において、過去に「200円」で購入した商品がある場合に、表示制御部116は、当該商品に対応する支出情報の入力情報を表示部13に表示させる。なお、表示制御部116は、入力項目「日付」の入力欄には、支出情報取得部111が金額情報を取得した日付を入力情報として表示させる。この状態で、ユーザが「保存」ボタンをタップすると、記憶制御部113は、表示されている支出情報を記憶部14に記憶させる。
【0073】
表示制御部116は、位置情報が示す位置にある店で過去に携帯端末1のユーザが「200円」で購入した商品が複数あり、これらの商品に対応する複数の支出情報が記憶部14に記憶されている場合は、複数の支出情報に含まれる複数の商品名の情報を入力画面の補助画面に表示させる。表示部13に複数の商品名が表示されると、携帯端末1のユーザは、複数の商品名のうち、支出情報を入力すべき商品名を選択する。表示制御部116は、ユーザが選択した商品に対応する支出情報を記憶部14から読み出して、当該支出情報に含まれる入力情報を、入力画面の各種入力項目の入力欄に入力して表示させる。なお、表示制御部116は、支出情報取得部111が取得した金額に一致しない支出情報であっても、支出情報取得部111が取得した金額に対して所定の範囲の金額で購入したことがある商品の支出情報を表示してもよい。
【0074】
上記のように、同じ店で過去に支出が発生したことがある場合に、支出情報取得部111が少なくとも1つの入力情報を取得すると、取得した入力情報と同一の入力情報を含む支出情報を表示部13に表示させることで、ユーザは、新たな支出情報の入力時間を短縮することができる。
【0075】
また、表示制御部116は、位置情報取得部118が取得した位置情報が所定の時間より長く同じ位置を示している場合に、位置情報に関連付けられて記憶部14に記憶されている複数の入力情報のうちの少なくとも1つを表示部13に表示させてもよい。具体的には、位置情報取得部118が取得した位置情報が示す位置にユーザが所定の時間より長く滞在している場合に、表示制御部116は、位置情報に関連付けて記憶部14に記憶されている支出情報に含まれている店名又は商品名を表示部13に表示させる。ここで、所定の時間は、例えば、携帯端末1のユーザが店の前を通過するのに要する時間である。ユーザが所定の時間より長く同じ位置に滞在している場合、ユーザは、店でサービスを受けたり、商品を購入したりする可能性があるので、位置情報に対応する店で過去に購入した商品に関する支出情報を表示することで、ユーザは、新たな支出情報の入力時間を短縮することができる。
【0076】
同様に、表示制御部116は、位置情報取得部118が取得した位置情報が、所定の時間より長く同じ位置を示している場合に、位置情報に対応する少なくとも1つの店名を、入力情報の1つとして表示部13に表示させてもよい。例えば、表示制御部116は、通信部15を介して、位置情報と店名とを関連付けて記憶している外部のデータベースにアクセスして、位置情報に対応する位置の周辺の店舗の店名を取得して、取得した店名を表示部13に表示させる。記憶部14が、位置情報と店名とを関連付けて記憶している場合、表示制御部116は、記憶部14にアクセスして、位置情報に対応する店名を取得して、取得した店名を表示部13に表示させてもよい。
【0077】
表示制御部116は、位置情報に基づいて、過去に当該位置情報が示す位置にある店で発生した複数の支出情報を表示部13に表示させてもよい。例えば、表示制御部116は、複数の支出情報のそれぞれに含まれる複数の商品名を入力画面の補助画面に表示させることにより、これら複数の商品名を表示部13に表示させる。
【0078】
表示部13に複数の商品名が表示されると、携帯端末1のユーザは、複数の商品名のうち、支出情報を入力すべき商品名を選択することができる。表示制御部116は、選択された商品名に対応する支出情報を表示する。ユーザが、支出情報が表示された状態で保存ボタンをタップすることにより、当該支出情報が保存される。このように、携帯端末1が、位置情報取得部118が取得した位置情報に基づいて、位置情報に関連付けられた支出情報を表示させることで、携帯端末1のユーザは、支出情報の入力時間を短縮することができる。
【0079】
なお、位置情報取得部118が取得した位置情報に関連付けて記憶部14に記憶された複数の入力情報を表示部13に表示させる場合に、表示制御部116は個人の目的である第2種別の支出情報のみを表示させてもよい。会社の目的である第1種別の支出情報は、会社の経理情報と同じに扱われるため、各入力情報の正確な入力が要求される。これに対して、個人の目的である第2種別の支出情報は、主にお小遣い管理や家計簿管理の用途で使用され、概略の収支を把握することが目的であるため、正確性よりも入力の手間を省くことが優先されるからである。
【0080】
以上のとおり、本実施形態に係る携帯端末1によれば、支出情報取得部111が支出情報を取得した位置を示す位置情報を取得して、当該位置情報に関連付けられた複数の入力情報のうちの少なくとも1つの入力情報を表示部13に表示させる。その結果、ユーザは、表示された入力情報を利用して支出情報を入力できるので、支出情報の入力時間を短縮することができる。
【0081】
<第3の実施形態>
[支出発生予測日に基づいて支出情報を表示する]
図6は、第3の実施形態に係る携帯端末1の構成例を示す。本実施形態に係る携帯端末1は、支出予測部119をさらに備える点で、第1の実施形態に係る図1に示した携帯端末1と異なり、他の点で同じである。
【0082】
支出予測部119は、例えば、1週間に1回動作して支出予測日を算出する。具体的には、支出予測部119は、記憶部14に記憶されている複数の支出情報のうち、定期的に発生した定期支出情報に含まれる日時情報に基づいて、支出が発生する支出予測日を算出する。
記憶制御部113は、支出予測日と、定期支出情報とを関連付けて記憶部14に記憶させる。
【0083】
表示制御部116は、支出予測部119が算出した支出予測日の前後の所定期間内に、支出情報取得部111が取得した支出情報の複数の入力情報のうち少なくとも1つが、定期支出情報の複数の入力情報のうちの少なくとも1つに一致した場合に、当該支出予測部119に関連付けられて記憶部14に記憶されている定期支出情報の複数の入力情報を表示部13に表示させる。
【0084】
例えば、記憶部14に、「平成25年1月20日」、「平成25年2月20日」、「平成25年3月20日」に、「○○新聞」で「4,000円」の「購読料」が支出されていることを示す定期支出情報が記憶されているものとする。支出情報取得部111が、「平成25年4月20日」に「4,000円」の金額を示す情報を取得した場合、表示制御部116は、商品名を「購読料」、店名を「○○新聞」と表示する。ユーザが「保存」ボタンをタップすると、記憶制御部113は、表示された支出情報を記憶部14に記憶させる。
【0085】
以上のとおり、本実施形態に係る携帯端末1によれば、定期支出情報の入力情報に基づいて支出予測日を算出し、支出予測日の前後の所定の期間内に支出情報取得部111が取得した支出情報の複数の入力情報のうち少なくとも1つが、定期支出情報の複数の入力情報のうちの少なくとも1つに一致した場合に、定期支出情報の複数の入力情報を表示部13に表示させる。その結果、ユーザは、少なくとも1つの入力情報を選択するだけで支出情報を入力できるので、支出情報の入力時間を短縮することができる。
【0086】
<第4の実施形態>
[支出発生予定期間に基づいて支出情報を表示する]
本実施形態に係る携帯端末1は、支出発生予定日に基づいて支出情報を表示する点で、第1の実施形態に示した携帯端末1と異なり、他の点で同じである。
【0087】
表示制御部116は、操作部12により定期支出情報の入力操作が行われたことに応じて、定期支出情報の入力画面を表示部13に表示させる。
記憶制御部113は、操作部12を介して取得した、定期的に支出が発生する定期支出情報と、当該支出の予定期間とを関連付けて定期支出情報として記憶部14に記憶させる。
【0088】
表示制御部116は、支出情報取得部111が、複数の入力情報のうちの少なくとも1つを取得すると、記憶部14に記憶された定期支出情報が当該入力情報を含み、かつ、当該入力情報を入力した時間が、定期支出情報に含まれている予定期間に含まれている場合に、当該定期支出情報に関連付けられている定期支出情報に含まれている複数の入力情報を表示部13に表示させる。
【0089】
例えば、操作部12によって「毎月20日」に、「○○新聞」で「4,000円」の「購読料」が支出されていることを示す定期支出情報が入力され、この定期支出情報が記憶部14に記憶されているものとする。支出情報取得部111が、「平成25年4月20日」に「4,000円」の金額を示す情報を取得した場合、表示制御部116は、商品名を「購読料」、店名を「○○新聞」と表示する。ユーザが「保存」ボタンをタップすると、記憶制御部113は、表示された支出情報を記憶部14に記憶させる。
【0090】
以上のとおり、本実施形態に係る携帯端末1によれば、携帯端末1のユーザが入力した定期支出情報に基づいて支出情報を入力できるので、支出情報の入力時間を短縮することができる。
【0091】
<第5の実施形態>
[支出発生予測日と位置情報とに基づいて支出情報を表示する]
図7は、第5の実施形態に係る携帯端末1の構成例を示す。本実施形態に係る携帯端末1は、支出予測部119をさらに備える点で、第2の実施形態に係る図5に示した携帯端末1と異なり、他の点で同じである。
【0092】
本実施形態における記憶制御部113は、支出情報取得部111が取得した支出情報を記憶部14に記憶させる場合に、位置情報取得部118が取得した位置情報と関連付けて記憶部14に記憶させる。例えば、記憶させる支出情報の入力項目「日時」の入力情報が「平成25年2月28日」、入力項目「店名」の入力情報が「佐藤理髪店」、入力項目「商品名・サービス名」の入力情報が「理髪料」、入力項目「金額」の入力情報が「5,000円」である場合、記憶制御部113は、これらの入力情報と、位置情報とを関連付けて記憶部14に記憶させる。
【0093】
支出予測部119は、記憶部14に記憶された複数の支出情報のうち、定期的に発生した支出情報を示す定期支出情報の入力情報に含まれる日時情報に基づいて、支出が発生する支出予測日を算出する。具体的には、支出予測部119は、入力項目「費目」が光熱費である支出情報や、入力項目「商品名・サービス名」の入力情報が「理髪料」である支出情報を、定期支出情報と判定する。そして、定期支出情報に含まれる入力項目「日時」の入力情報に基づいて、同じ支出が発生する支出予測日を算出する。
【0094】
より具体的には、支出予測部119は、まず、入力項目「日時」に対応する入力情報以外の入力情報が同一の複数の支出情報を抽出する。次に、支出予測部119は、抽出した複数の支出情報における入力項目「日時」に対応する入力情報から、支出情報が発生した間隔を算出する。支出予測部119は、複数の間隔のそれぞれの間の差が、所定値より小さい場合、複数の間隔の平均値を、当該支出情報が発生する間隔であると判定する。支出予測部119は、当該支出情報のうち、最新の支出情報に含まれる入力項目「日時」の入力情報に当該平均値を加えた日を、次に同じ支出情報が発生する可能性がある支出予測日とする。
【0095】
例えば、記憶部14に、「平成25年1月26日」、「平成25年2月28日」、「平成25年4月1日」に、「佐藤理髪店」で「5,000円」の「理髪料」が支出されていることを示す支出情報が記憶されている場合、支出予測部119は、当該支出は1ヶ月ごとに発生すると判定する。そして、支出予測部119は、「平成25年4月30日」を支出予測日として算出する。記憶制御部113は、支出予測日と、定期支出情報と、当該定期支出情報が発生した際の位置情報とを関連付けて記憶部14に記憶させる。
【0096】
表示制御部116は、支出予測部119が算出した支出予測日の前後の所定期間内に位置情報取得部118が取得した位置情報が、当該支出予測日と関連付けられている位置情報に一致した場合に、当該支出予測日及び当該位置情報に関連付けられて記憶部14に記憶されている定期支出情報に含まれる複数の入力情報を表示部13に表示させる。例えば、表示制御部116は、支出予測日に対して、支出予測日の算出に用いられた支出の発生間隔の所定の割合(例えば、±10%)の範囲の期間内に、位置情報取得部118が取得した位置情報が、支出予測日に関連付けて記憶部14に記憶されている位置情報と一致する場合に、当該支出予測日及び当該位置情報に関連付けて記憶部14に記憶されている定期支出情報に含まれる金額、商品名、店名、費目及び支出の目的を表示させる。
【0097】
具体的には、前述の例において、位置情報取得部118が、「佐藤理髪店」の位置を示す位置情報を「平成25年3月29日」に取得したとする。「平成25年3月29日」は、支出予測部119が算出した支払予測日である「平成25年4月1日」の前後の3日以内なので、表示制御部116は、支出予測部119が支出予測日の算出に用いた過去の定期支出情報の入力情報である「理髪料」「5,000円」の情報を表示部13に表示させる。ユーザは、表示された入力情報に誤りがなければ、保存ボタンをタップすることにより、支出情報を保存することができる。
【0098】
以上のとおり、本実施形態に係る携帯端末1によれば、支出予測部119は、定期支出情報に含まれる日時情報に基づいて、支出が発生する支出予測日を算出する。そして、表示制御部116は、支出予測日の前後の所定の期間内における携帯端末1の位置が、定期支出情報に対応する位置に一致した場合に、当該定期支出情報に含まれる複数の入力情報を表示部13に表示させる。その結果、ユーザは、表示された入力情報を利用して支出情報を入力できるので、支出情報の入力時間を短縮することができる。
【0099】
<第6の実施形態>
[証票画像に基づいて支出情報を取得する]
図8は、第6の実施形態における携帯端末1の構成を示す。本実施形態における携帯端末1は、撮影部16、撮影制御部120、変換部121をさらに備える点で、第1の実施形態で説明した携帯端末1と異なり、他の点で同じである。
【0100】
撮影部16は、レンズ及びCCD(電荷結合素子)等を備えている。撮影部16は、ユーザの操作に応じて、制御部11の制御によって支出情報の証書である証票(例えば、領収書)を撮影する。
撮影制御部120は、撮影部16に証票を撮影させて証票画像を生成する。
変換部121は、撮影制御部120が生成した証票画像を文字情報に変換する。具体的には、変換部121は証票画像から読み取れる情報を文字情報に変換する。例えば、変換部121は証票に記載された店名、購入した商品名、金額、精算日時等を文字情報に変換する。なお、証書に、証書の内容を示す文字情報が埋め込まれた二次元バーコード等の画像が含まれている場合、この画像を解析して、文字情報に変換してもよい。
【0101】
なお、変換部121は、携帯端末1以外の外部装置(不図示)を用いて、証票画像を文字情報に変換してもよい。つまり、撮影部16が撮影した証票画像を、通信部15を介して外部装置へ送信し、証票外部装置で変換された文字情報を受信してもよい。
【0102】
次に、支出情報取得部111は、変換部121が変換した文字情報を入力情報として取得する。具体的には、支出情報取得部111は、変換部121が変換した証票に記載された店名、購入した商品名、金額、精算日時等を入力情報として取得する。
【0103】
ここで、目的種別が第1種別の支出情報は、会社の経理情報と同じに扱われるため、税務申告の証票の保管及び提出が求められている。これに対して、私用の目的である第2種別の支出情報は、主に、お小遣い管理や家計簿管理の用途で使用され、概略の収支を把握することが目的であるため、必ずしも証票は必要ではない。そこで、判定部112は、支出情報取得部111が変換部121により変換された文字情報を入力情報として取得する場合に、当該入力情報に対応する支出情報の目的種別を第1種別であると判定する。記憶制御部113は、判定部112が支出情報の目的種別を第1種別であると判定すると、当該支出情報とともに、当該支出情報に対応する証票画像を記憶部21に記憶させる。
【0104】
なお、記憶部14は、判定部112が、変換部121により変換された文字情報に対応する支出情報の目的種別を第1種別であると判定するか否かを選択する選択情報を予め記憶していてもよい。判定部112は、記憶部14に記憶された選択情報を参照し、選択情報が、変換部121により変換された文字情報に基づいて判定することを示している場合に、当該文字情報に基づいて目的種別を判定する。
【0105】
以上のとおり、本実施形態に係る携帯端末1によれば、撮影部16に証票を撮影させて証票画像を生成し、その証票画像から文字情報に変換し、支出情報取得部111が、変換部121が変換した文字情報を入力情報として取得する場合に、当該入力情報に対応する支出情報の目的の種別を第1種別であると判定する。その結果、ユーザは、証票画像を撮影するだけで支出情報を入力できるので、支出情報の入力時間を短縮することができる。
【0106】
<第7の実施形態>
[支出情報に設定されたタグごとに金額を集計する]
本実施形態に係る携帯端末1は、入力情報として支出の内容を分類する1以上のタグ情報を含み、当該タグに基づいて支出情報を表示する点で、第1の実施形態に示した携帯端末1と異なり、他の点で同じである。図9は、本実施形態における携帯端末1の構成を示す。本実施形態における携帯端末1は、集計部122をさらに備える。集計部122は、支出情報に含まれる金額をタグ情報ごとに集計する。
【0107】
図10は、本実施形態における携帯端末1の支出情報の入力画面の一例を示す。
図10に示した表示部13には、図3に示す入力項目に加えて、支出の内容を分類するためのタグ情報を入力するための入力項目「タグ」が設けられている。ここで、入力項目「タグ」には、複数のタグ情報が入力されてもよい。
【0108】
また、本実施形態では、ユーザが「履歴」ボタンをタップすると、過去に入力した支出情報の閲覧、編集をすることができる他に、タグ情報別の支出又は収入の集計結果の閲覧をすることができる。ここで、ユーザは、タグ情報別の集計結果として、月毎、週毎及び日毎の集計結果、並びに任意の期間の集計結果のいずれかを選択可能である。集計部122は、ユーザによって選択された条件に基づいて、支出情報に含まれる金額をタグ情報ごとに集計する。図11は、タグ情報別の支出の集計結果を示す。図11に示した表示部13には、2013年12月におけるタグ情報別の支出金額が表示されていることが確認できる。
【0109】
ここで、一の支出情報に複数のタグ情報が設定されている場合、それぞれのタグ情報に対して当該支出情報に対応する金額が集計される。例えば、図10に示す支出情報には、「ラーメン」、「昼食」の2つのタグ情報が設定されており、当該支出情報に対応する金額は、タグ情報「ラーメン」の集計結果、及びタグ情報「昼食」の集計結果に反映される。
【0110】
表示制御部116は、操作部12を介して、集計結果に表示されているタグ情報又は支出金額が選択されると、選択されたタグ情報、又は選択された支出金額に対応するタグ情報が付されている支出情報の一覧を表示部13に表示させてもよい。例えば、表示制御部116は、タグ情報「昼食」又は支出金額「13,650円」が選択されると、タグ情報として「昼食」が設定されている支出情報の日付、商品名及び金額等を含む一覧を表示部13に表示させる。
【0111】
以上のとおり、本実施形態に係る携帯端末1によれば、集計部122は、支出情報に含まれる金額をタグ情報ごとに集計する。よって、携帯端末1のユーザは、経理情報を管理する支出の費目とは異なる視点で支出情報を確認することができ、経理情報を管理する支出の費目ではユーザが個人的に把握したい項目ごとに支出情報を確認できなかったという問題を解決することができる。
【0112】
<第8の実施形態>
[ユーザの所持金額を管理する]
本実施形態に係る携帯端末1は、ユーザの所持金額を管理する点で、第1の実施形態に示した携帯端末1と異なり、他の点で同じである。図12は、本実施形態における携帯端末1の構成を示す。本実施形態における携帯端末1は、受付部123と、収支算出部124と、更新部125とをさらに備える。
【0113】
受付部123は、携帯端末1のユーザから、当該ユーザの所持金額の入力を受け付ける。具体的には、表示制御部116は、操作部12を介して所持金額の入力開始操作を受け付けたことに応じて所持金額の入力を受け付ける画面を表示させる。そして、受付部123は、当該画面に入力された所持金額を記憶部14に記憶させる。
【0114】
収支算出部124は、所定期間(例えば、1日、1週間、1ヶ月等)における収支を算出し、算出した収支を記憶部14に記憶させる。ここで、収支算出部124は、1日の収支を複数集計して週間の収支を算出したり、1週間の収支を複数集計して1ヶ月の収支を算出したりしてもよい。更新部125は、収支算出部124が1日の収支を算出すると、当該収支に基づいて記憶部14に記憶されている所持金額を更新する。表示制御部116は、ユーザから操作部12を介して収支を表示する操作を受け付けたことに応じて、表示部13に収支を表示させる。
【0115】
図13は、本実施形態における収支情報確認画面の一例を示す。図13では、12月の収支として12月の収入及び12月の支出が表示されているとともに、所持金額が表示されていることが確認できる。なお、収支情報確認画面には、所持金額を調整するための残高調整ボタンが表示されている。残高調整ボタンが押下されると、表示制御部116は、図14に示す残高調整画面を表示させる。残高調整画面には、残高修正額の入力欄と、登録ボタンと、戻るボタンが表示されている。ユーザが、操作部12を介して残高修正額の入力欄に現在の所持金額を入力し、登録ボタンを押下すると、受付部123は、端末のユーザの所持金額の入力を受け付ける。
【0116】
収支算出部124は、受付部123が新たに受け付けた所持金額と、更新部125が更新した所持金額との差分を調整不明金額として算出する。この調整不明金額は、例えば、支出情報の入力が足りていないか、過剰である場合に発生する。
【0117】
図13に示す収支情報確認画面及び図14に示す残高調整画面には、履歴ボタンが表示されており、当該履歴ボタンが押下されると、表示制御部116は、収支履歴一覧画面を表示させる。図15は、本実施形態における収支履歴一覧画面の一例を示す。図15に示されるように、収支履歴一覧画面に表示される支出情報に調整不明金が含まれていることが確認できる。例えば、操作部12を介して調整不明金に対応する支出情報が選択されると、表示制御部116は、調整不明金額分の支出情報の入力を受け付けるために、支出情報入力画面を表示させてもよい。
【0118】
また、表示制御部116は、支出情報に基づいて分析画面を表示してもよい。具体的には、図13に示す収支情報確認画面及び図14に示す残高調整画面には分析ボタンが表示されており、当該分析ボタンが押下されると、表示制御部116は、複数の分析画面のいずれかを表示させる。
【0119】
例えば、表示制御部116は、支出金額及び収入金額の推移を表示させる。
また、表示制御部116は、月間の支出情報又は年間の支出情報を、費目ごとに表示させる。ここで、表示制御部116は、当該費目ごとの支出割合を円グラフで表示させてもよい。
【0120】
また、表示制御部116は、それぞれの費目に対して予め定められた支出金額の目標金額に対する達成状況を示す分析画面を表示させる。例えば、収支算出部124が、費目ごとに目標金額から実際の支出金額を減算して、それぞれの費目に対応する残高として設定し、表示制御部116が、それぞれの費目に対応する残高を表示させてもよい。
【0121】
また、収支算出部124は、算出した収支の時間的な変化に基づいて、未来の所持金額を予測する。例えば、収支算出部124は、月々の収支の変化に基づいて、収支が増加傾向にあるか減少傾向にあるかを判定し、当該判定結果から未来の所持金額を予測する。そして、表示制御部116は、予測された未来の所持金額を示す分析画面を表示させる。
【0122】
また、表示制御部116は、過去の支出情報の検索画面を表示させる。例えば、表示制御部116は、商品名、店名、費目、及びタグ情報等、又はこれらの一部を示すキーワード、期間、金額及び費目の少なくともいずれかの情報を検索画面において受け付けてもよい。そして、収支算出部124が、表示制御部116が受け付けた情報に基づいて支出情報を検索してもよい。例えば、収支算出部124は、キーワードを受け付けた場合、商品名、店名、費目、及びタグ情報のいずれかに受け付けたキーワードを含む支出情報を検索してもよい。また、収支算出部124は、商品名、店名、費目、及びタグ情報から、検索対象の項目の選択を受け付け、選択された項目において受け付けたキーワードを含む支出情報を検索してもよい。
【0123】
以上のとおり、本実施形態に係る携帯端末1によれば、ユーザの所持金額の入力を受け付けるとともに、算出された収支に基づいて所持金額を更新するので、携帯端末1において、ユーザの所持金額を管理することができる。また、携帯端末1は、新たに受け付けた所持金額と、更新された所持金額との差分を調整不明金額として算出する。よって、ユーザは調整不明金額について把握し、当該金額分の支出情報を訂正することができるので、ユーザの実際の所持金額と、携帯端末1において管理する所持金額との整合が時間の経過に応じてとれなくなるという課題を解決し、正確に支出を管理することができる。
【0124】
<第9の実施形態>
[未完成の支出情報を編集する]
本実施形態に係る携帯端末1は、未完成の支出情報を取得し、当該未完成の支出情報を編集可能とする点で、第8の実施形態に示した携帯端末1と異なり、他の点で同じである。図16は、本実施形態における携帯端末1の構成を示す。本実施形態における携帯端末1は、編集受付部126をさらに備える。
【0125】
本実施形態において、支出情報取得部111は、複数の入力情報のうち一部の入力情報を含む支出情報(以下、未完支出情報ともいう。)を取得する。例えば、支出情報取得部111は、入力項目のうち、金額、店名、商品名、日付、費目の少なくともいずれかを取得する。また、支出情報取得部111は、携帯端末1のユーザから、携帯端末1が備えるマイク(不図示)を介して音声データを取得したり、撮影部(不図示)を介して画像データを取得したりしてもよい。記憶制御部113は、支出情報取得部111が取得した未完支出情報を記憶部14に記憶させる。
【0126】
表示制御部116は、未完支出情報の件数を表示部13に表示させる。図17は、本実施形態における収支情報確認画面の一例を示す。図17に示されるように、収支情報確認画面には、今月の未完支出情報の件数が表示されている。
【0127】
編集受付部126は、未完支出情報の編集を受け付ける。具体的には、編集受付部126は、例えば、操作部12を介して、収支情報確認画面に示されている今月の未完支出情報の件数が押下されると、未完入力一覧画面を表示させる。図18は、本実施形態における未完入力一覧画面の一例を示す。図18には、未完支出情報が3件表示されている。
【0128】
例えば、図18に示す未完入力一覧画面において、12月2日には、未完支出情報として、支出金額が1,100円で費目が不明である未完支出情報が表示されている。操作部12を介して未完支出情報が選択されると、表示制御部116は、未完支出情報の編集を受け付けるために、支出情報入力画面を表示させる。この場合、表示制御部116は、当該入力画面に対して、既に入力されている一部の入力情報を入力する。
【0129】
また、図18に示す未完入力一覧画面において、12月3日には、未完支出情報として費目及び支出金額が不明であり、画像データが記憶されている未完支出情報が表示されている。例えば、操作部12を介して画像表示ボタンが選択されると、表示制御部116は、画像データを表示させ、その後、未完支出情報の編集を受け付けるために、支出情報入力画面を表示させる。
【0130】
また、図18に示す未完入力一覧画面において、12月4日には、未完支出情報として費目及び支出金額が不明であり、音声データが記憶されている未完支出情報が表示されている。例えば、操作部12を介して音声再生ボタンが選択されると、制御部11が音声データに基づいて音声をスピーカ(不図示)に出力するとともに、表示制御部116が、未完支出情報の編集を受け付けるために、支出情報入力画面を表示させる。
【0131】
以上のとおり、本実施形態に係る携帯端末1によれば、複数の入力情報のうち一部の入力情報を含む支出情報を取得し、当該支出情報の編集を受け付けるので、ユーザは、急ぎの用事等によって全ての項目について入力が完了できなかった支出情報について、後で編集することができる。この際、既に入力されている一部の入力情報が支出情報入力画面に表示されることから、ユーザは、当該入力情報を頼りにして支出情報の未入力内容について入力することができる。よって、携帯端末1は、支出情報の全ての項目について入力が完了できず、その後、支出情報の入力を忘れてしまうことがあるという課題を解決することができる。
【0132】
<第10の実施形態>
[組織に属する携帯端末1のユーザの支出情報を管理する]
本実施形態に係る支出情報管理システムSは、端末5を備え、所定の組織に所属するユーザが、当該組織に所属する携帯端末1のユーザが入力した支出情報を管理する点で、第1の実施形態に示した支出情報管理システムSと異なり、他の点で同じである。ここで、組織とは、例えば、会社、団体、これらの一部の組織である。
【0133】
図19は、本実施形態における支出情報管理システムSの構成を示す。本実施形態における支出情報管理システムSは、パーソナルコンピュータ等の端末5をさらに備える。本実施形態において、支出情報管理装置2は、組織管理部223と、費目設定部224と、ユーザ管理部225と、支出情報管理部226とをさらに備える。
【0134】
組織管理部223は、例えば、組織の情報を管理する。具体的には、組織管理部223は、端末5から組織に関する情報を受け付け、受け付けた情報を記憶部21に記憶させる。
費目設定部224は、端末5から、組織において用いられる費目の設定を受け付ける。具体的には、費目設定部224は、端末5から、組織を識別する組織識別情報と、当該組織において用いられる費目を示す費目情報を受け付ける。費目設定部224は、組織識別情報と費目情報とを受け付けると、組織識別情報と費目情報とを関連付けて記憶部21に記憶させる。
【0135】
ユーザ管理部225は、組織に属する携帯端末1のユーザを管理する。具体的には、ユーザ管理部225は、携帯端末1から、組織を識別する組織識別情報と、携帯端末1のユーザを識別するユーザ識別情報とを受け付ける。ここで、ユーザ識別情報は、携帯端末1のユーザの氏名やメールアドレスである。ユーザ管理部225は、受け付けたユーザ識別情報を組織識別情報に関連付けて記憶部21に記憶させる。ここで、組織識別情報に関連付けられたユーザの携帯端末1は、支出情報の入力時に、支出情報管理装置2から費目設定部224において設定された費目を受信するものとする。また、当該ユーザは、支出情報入力時に当該費目のいずれかを選択するものとする。
【0136】
取得部221は、目的種別が第1種別の支出情報である第1の支出情報と携帯端末1のユーザのユーザ識別情報とを、携帯端末1から受信すると、当該ユーザ識別情報に関連付けられている組織情報を特定する。そして、取得部221は、特定した組織情報と、受信した支出情報及びユーザ識別情報とを関連付けて組織別支出情報として記憶部21に記憶させる。
【0137】
支出情報管理部226は、組織に属する携帯端末1のユーザの支出情報を管理する。例えば、支出情報管理部226は、端末5から組織識別情報を受け付けると、当該組織識別情報に関連付けられている組織別支出情報について仕訳部222が仕訳した結果を端末5に送信する。また、支出情報管理部226は、端末5から組織に属する携帯端末1のユーザ識別情報を受け付けると、当該ユーザ識別情報に関連付けられている組織別支出情報について費目ごとに集計し、集計した結果を端末5に送信する。
【0138】
以上のとおり、本実施形態に係る支出情報管理システムSによれば、端末5のユーザは、組織についての費目の管理をすることができるとともに、組織に属するユーザが携帯端末1において入力した支出情報について一括して確認することができる。また、携帯端末1が組織に属するユーザの支出情報の入力を受け付けるので、ユーザが出張等により支出情報を経理システムに入力するまでに時間がかかっていたという課題を解決することができる。
【0139】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0140】
例えば、記憶制御部113は、記憶部14の代わりに、サーバ4のように携帯端末1と異なる装置又は記憶媒体に支出情報を直接記憶させてもよい。記憶制御部113は、サーバ4に所定のコマンドを送信することにより、サーバ4が備える記憶部に支出情報を書き込んだり、当該記憶部から支出情報を読み出したり、支出情報を当該記憶部から支出情報管理装置2に転送したりすることができる。
【符号の説明】
【0141】
1・・・携帯端末、2・・・支出情報管理装置、3・・・ネットワーク、4・・・サーバ、5・・・端末、11・・・制御部、12・・・操作部、13・・・表示部、14・・・記憶部、15・・・通信部、16・・・撮影部、21・・・記憶部、22・・・制御部、111・・・支出情報取得部、112・・・判定部、113・・・記憶制御部、114・・・抽出部、115・・・出力部、116・・・表示制御部、117・・・基準情報取得部、118・・・位置情報取得部、119・・・支出予測部、120・・・撮影制御部、121・・・変換部、122・・・集計部、123・・・受付部、124・・・収支算出部、125・・・更新部、126・・・編集受付部、221・・・取得部、222・・・仕訳部、223・・・組織管理部、224・・・費目設定部、225・・・ユーザ管理部、226・・・支出情報管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19