(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の技術を用いて、上記した支援システムを構築しようとすると、次のような点に問題がある。すなわち、特許文献1記載の技術では、自動車が停車した状態でカメラによる撮影が行われる。カーディーラーなどの店舗において、来店客の自動車が停車してからナンバープレートの撮影が行われた場合、撮影画像からナンバーを読み取る時間、ナンバーから顧客情報を確認する時間などを考慮すると、その来店客が店舗に入店するまでに、その来店および来店客に関する情報が店員に通知されない可能性がある。
【0006】
また、このような支援システムを新たに店舗に導入する場合、システムを構築するために多大な費用が発生する。一方、このような店舗には、営業時間外における盗難防止のために見守りシステムが導入されていることが多い。そこで、このような見守りシステムの構成を共用化して支援システムを構築すれば、その導入費用を軽減することが可能となり、大きなメリットがある。しかし、敷地内への不審者の侵入検知などを目的とする見守りシステムでは、インターネットなどを介して外部機器との通信を行う必要がある。そのため、単純に見守りシステムと上記支援システムとの共用化を図ると、外部からのハッキングなどにより顧客情報(機密情報)が流出する、といった問題が生じるおそれがある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、敷地内への不審者の検知を行うためのシステムとの共用化を図りつつ、店舗に来店した客に関する情報を速やかに店員に通知することができる店舗支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の手段は、店舗の入口および敷地内を撮影するカメラ、所定の検知範囲内における物体の位置を検知するレーダ装置、第1処理装置、第2処理装置、店舗の顧客情報が記憶された顧客情報管理データベースおよびインターフェース部を備える。そして、第1処理装置は、外部ネットワークに接続可能な第1内部ネットワークに接続され、第2処理装置および顧客情報管理データベースは、外部ネットワークに接続されない第2内部ネットワークに接続される。また、インターフェース部は、互いに異なるネットワークに接続された第1処理装置および第2処理装置の間を、ネットワーク接続無しで仲介する。
【0009】
上記各構成は、店舗の営業時間内には次のように動作する。すなわち、レーダ装置は店舗の入口を検知範囲として検知動作を行い、カメラはレーダ装置により入口から敷地内に進入する車両が検知されると当該車両のナンバープレートを撮影する。第1処理装置は、カメラにより車両のナンバープレートの撮影が行われると、その撮影画像に基づいて車両の車番を取得する。そして、第1処理装置は、その車番を表す車番情報を、インターフェース部を介して第2処理装置に伝達する。すると、第2処理装置は、第1処理装置から伝達された車番情報が表す車番および顧客情報管理データベースに記憶された顧客情報に基づいて、車両に乗車して来店した客に関する情報を取得し、その情報を店員に通知する。このような一連の動作が行われることにより、店舗に来店した客の情報を店員に通知する来客通知システムが実現されている。
【0010】
この場合、車両が入口を通過すると直ちにカメラによるナンバープレートの撮影が行われる。従って、上記構成によれば、撮影画像から車番を取得する時間、取得した車番から顧客情報を確認する時間などを考慮したとしても、その車両に乗車した来店客が店舗に入店するよりも確実に前に、客の来店およびその来店目的などの情報が店員に通知されることになる。そのため、来店客を待たせることが無くなるとともに、来店した客の担当者が不在であっても、その客の来店目的を直ちに知ることができるため、適切な対応を迅速に行うことが可能となる。
【0011】
また、上記各構成は、店舗の営業時間外には次のような動作を行う。すなわち、レーダ装置は店舗の敷地の所定領域を検知範囲として検知動作を行い、カメラは敷地の所定領域を順次撮影する。また、カメラは、レーダ装置により敷地内への不審者の侵入が検知されると、その不審者を追尾して撮影する。そして、第1処理装置は、レーダ装置により敷地内への不審者の侵入が検知されると、その旨を第1内部ネットワークおよび外部ネットワークを介して外部に送信する。このような一連の動作が行われることにより、敷地内への侵入者などの検知を目的とする見守り(セキュリティ)システムが実現されている。
【0012】
このように、本手段は、来客通知および見守りという2つの目的の双方を実現できるシステムとなっている。そして、来客通知システムは店舗の営業時間内にだけ稼働すればよく、一方、見守りシステムは店舗の営業時間外にだけ稼働すればよい。つまり、これらの各システムは同時に稼働する必要はない。従って、本手段では、各システムに用いられる設備(カメラ、レーダ装置、処理装置など)を共用化することが可能となり、各システムを別々に構築する場合に比べ、それらを構築するための費用を低く抑えることができる。ただし、来客通知および見守りの両システムに用いる設備を単純に共用化しようとすると、次のような問題が生じる。
【0013】
来客通知を実現するためには、第1処理装置から第2処理装置に対して車番情報を伝達する必要がある。このような情報の伝達は、第1処理装置および第2処理装置を互いに同一のネットワークに接続すれば容易に行うことができる。しかし、第1処理装置および第2処理装置を互いに同一のネットワークに接続すると、以下のように、セキュリティ上、非常に大きな問題が生じる。すなわち、見守りを目的とするシステムでは、不審者の侵入を検知したときに、例えばインターネットなどの外部ネットワークを介して、その旨を店舗外にいるユーザに通知する必要がある。従って、見守りを目的とするシステムでは、外部ネットワークへの接続が必須となる。
【0014】
これに対し、来客通知を目的とするシステムの場合、車番情報から来店客の情報を確認するため、顧客情報が記憶された顧客情報管理データベースにアクセスする必要がある。一般に、顧客情報は機密情報であり、その流出を防止するため、顧客情報管理データベースおよびそれにアクセスする装置(本手段では第2処理装置)は、外部ネットワークへの接続が許容されることは無い。従って、第2処理装置を、第1処理装置と同一のネットワーク、つまり外部ネットワークに接続可能な第1内部ネットワークに接続することはできない。もし、第2処理装置を第1内部ネットワークに接続すれば、悪意のある第三者からの不正アクセス(ハッキング)などによって機密情報が流出する、といった問題が生じるおそれがある。
【0015】
そこで、本手段では、第1処理装置および第2処理装置の間を、後述するようにしてネットワーク接続無しで仲介するインターフェース部を設けている。これにより、第1処理装置から第2処理装置に対して、ネットワークを経由することなく、車番情報を伝達することが可能となり、来客通知および見守りの2つの目的を実現するシステムを構築するとともに、それら各システムに用いる設備の共用化を図ることができる。
【0016】
そして、このような構成によれば、万が一、外部の第三者がインターネットなどを経由して第1処理装置に不正アクセスを行い、第1処理装置を乗っ取ったとしても、その第1処理装置が接続されている第1内部ネットワークに接続される他の構成にしかアクセスを試みることはできない。従って、上記構成によれば、外部の第三者が、第2内部ネットワークに接続される第2処理装置および顧客情報管理データベースにアクセスを試みることが極めて困難となる。このように、本手段によれば、インターネットなどの外部ネットワークを経由してアクセスを試みる第三者による顧客情報の不正取得といった行為を抑止する、といった優れた効果が得られる。
【0017】
本手段のインターフェース部は、二次元コード表示機能および二次元コード読み取り機能により構成されている。二次元コード表示機能は、第1処理装置側に設けられたもので、カメラの撮影画像に基づいて取得された車番を表す二次元コード(例えば、QRコード(登録商標)、バーコードなど)を表示する機能である。また、二次元コード読み取り機能は、第2処理装置側に設けられたもので、二次元コード表示機能により表示された二次元コードが表す情報を読み取る機能である。つまり、本手段では、第1処理装置から第2処理装置に対して、電気的な接続ではなく、物理現象による繋がりを利用して車番情報の伝達が行われる。従って、第三者による顧客情報管理データベースに対する不正アクセスを、ほぼ完全に防止することができる。
【0018】
請求項2に記載の手段は、請求項1に記載の手段と同様の構成を備えている。従って、本手段についても、来客通知および見守りという2つの目的の双方を実現できるシステムとなっている。ただし、本手段では、インターフェース部は、音声発声機能および音声認識機能により構成されている。音声発声機能は、第1処理装置側に設けられたもので、カメラの撮影画像に基づいて取得された車番を発声する機能である。また、音声認識機能は、第2処理装置側に設けられたもので、音声発声機能により発声された音声を認識し、その音声が表す情報を取得する機能である。従って、本手段でも、請求項1に記載の手段と同様、物理現象による繋がりを利用して車番情報の伝達が行われるので、第三者による不正アクセスをほぼ完全に防止することができる。
【0019】
請求項3に記載の手段は、請求項1に記載の手段と同様の構成を備えている。従って、本手段についても、来客通知および見守りという2つの目的の双方を実現できるシステムとなっている。ただし、本手段では、インターフェース部は、画像表示機能および画像認識機能により構成されている。画像表示機能は、第1処理装置側に設けられたもので、カメラの撮影画像に基づいて取得された車番を画像として表示する機能である。画像認識機能は、第2処理装置側に設けられたもので、画像表示機能により表示された画像を認識し、その画像が表す情報を取得する機能である。従って、本手段でも、請求項1に記載の手段と同様、物理現象による繋がりを利用して車番情報の伝達が行われるので、第三者による不正アクセスをほぼ完全に防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示す店舗支援システム1は、例えばカーディーラーなどの店舗において用いられるもので、店舗の営業時間内における「来客通知システム」および営業時間外における「見守りシステム」の双方を実現するシステムである。詳細は後述するが、来客通知システムとは、店舗に来店する客の自動車2(車両に相当)のナンバー(車番)を認識し、その車番を元に顧客情報を確認し、その来店客に関する情報を店員に通知するといったものである。また、見守り(セキュリティ)システムとは、不審者の敷地内への侵入を監視し、不審者を検知した場合、その不審者に関する情報をユーザが所持する外部機器(例えば、スマートフォンなど)に通知するといった機能である。
【0022】
店舗支援システム1は、カメラ3、エリアセンサ4、ネットワークビデオレコーダ5(以下、NVR5と称す)、第1処理装置6、第2処理装置7、顧客情報管理データベース8(以下、顧客情報管理DB8と称す)、インターフェース部9などを備えている。カメラ3、エリアセンサ4、NVR5および第1処理装置6は、外部ネットワーク10(例えばインターネットなど)に接続可能な第1内部ネットワーク11(LAN)に接続されている。なお、本実施形態では、第1内部ネットワーク11は、図示しないルータを介して外部ネットワーク10に接続される。第2処理装置7および店舗の顧客情報が記憶される顧客情報管理DB8は、外部ネットワークに接続されない第2内部ネットワーク12に接続されている。第2内部ネットワーク12は、社内LANであり、店舗の各店員が使用する複数のパーソナルコンピュータ(PC)なども接続されている。
【0023】
カメラ3は、PTZカメラであり、パン、チルトおよびズームを実行する機能、動画および静止画を撮影する機能を備えている。エリアセンサ4は、例えばレーザレーダ装置であり、検出方向(この場合、水平方向)に回転しながらレーザビームを断続的に放射するとともに、そのレーザビームの反射光を受光し、レーザビームの放射時点から反射光の受光時点までの時間に基づいて、そのレーザビームを反射した対象物までの距離を測定する。
【0024】
エリアセンサ4は、このような測距機能を用いて、所定の検知範囲内における物体の位置を検知する。具体的には、エリアセンサ4は、店舗支援システム1が来客通知システムとして機能する際、店舗の入口13を検知範囲として物体の検知動作を行い、店舗支援システム1が見守りシステムとして機能する際、店舗の敷地の所定領域を検知範囲として物体の検知動作を行う。
【0025】
また、エリアセンサ4は、カメラ3の動作を制御する機能を有している。具体的には、エリアセンサ4は、店舗支援システム1が来客通知システムとして機能する際、入口13から敷地内に進入する自動車2を検知すると、その自動車2のナンバープレート2aを静止画として撮影するようにカメラ3の動作を制御する。また、エリアセンサ4は、店舗支援システム1が見守りシステムとして機能する際、店舗の敷地の所定領域を見渡すように順次動画撮影するとともに、敷地内への不審者14の侵入が検知されると、その不審者14を追尾して動画撮影するようにカメラ3の動作を制御する。
【0026】
エリアセンサ4およびカメラ3は、店舗の壁面または専用のポールなどに取り付けられている。エリアセンサ4の設置高さは、例えば地面から60〜80cm程度の高さとなっている。これは、レーザビームが自動車2のウィンドウ面に照射されて測距不能となる事態を防止するためである。また、カメラ3の設置高さは、エリアセンサ4の設置高さより高くなっており、例えば地面から2〜3m程度の高さとなっている。NVR5は、店舗支援システム1が見守りシステムとして機能する際にカメラ3によって撮影される動画のデータを記憶する。
【0027】
第1処理装置6は、PCなどにより構成されている。第1処理装置6は、車番認識機能および不審者通知機能(それぞれ
図2に符号6aおよび6bを付して示す)を備えている。車番認識機能6aは、店舗支援システム1が来客通知システムとして機能する際、カメラ3によって撮影された静止画(撮影画像)データから自動車2のナンバープレート2a部分の画像を切り出し、その切り出した画像から車番を認識する機能である。第1処理装置6は、車番認識機能6aにより認識された車番を表す車番情報を、インターフェース部9を介して第2処理装置7に伝達する。
【0028】
不審者通知機能6bは、店舗支援システム1が見守りシステムとして機能する際、エリアセンサ4により敷地内への不審者の侵入が検知されると、その旨(不審者の侵入が検知されたこと)を、第1内部ネットワーク11および外部ネットワーク10を介して、例えば店舗の店長などのユーザ15が所持する外部機器16に送信する機能である。なお、この場合、不審者14の侵入が検知されたことに加え、カメラ3による撮影データ(不審者14のライブ画像)を外部機器16に送信してもよい。
【0029】
第2処理装置7は、PCなどにより構成されている。第2処理装置7は、来客通知機能(
図2に符号7aを付して示す)を備えている。来客通知機能7aは、店舗支援システム1が来客通知システムとして機能する際、第1処理装置6から伝達された車番情報が表す車番を、顧客情報管理DB8に記憶された顧客情報と照らし合わせることで、自動車2に乗車して来店した客に関する情報を取得し、その情報を店員に通知する機能である。第1処理装置6における車番認識機能6aおよび不審者通知機能6bと、第2処理装置7における来客通知機能7aとは、例えば、それぞれのPCにインストールされた所定のアプリケーションを実行することにより実現されるようになっている。
【0030】
顧客情報DB8に記憶されている顧客情報は、店舗の顧客の氏名、車番(カーナンバー)、その顧客の担当者などが紐付された情報となっている。また、来店の予約がある顧客の顧客情報には、その予約された来店の目的(例えば、定期点検、車検など)などの情報についても、上記各情報とともに紐付されている。
【0031】
インターフェース部9は、第1処理装置6および第2処理装置7の間を、ネットワーク接続無しで仲介するもので、例えば
図2に示すような構成を採用することができる。
図2に示すインターフェース部9は、二次元コード表示機能6cおよび二次元コードリーダ17(二次元コード読み取り機能に相当)により構成される。
【0032】
二次元コード表示機能6cは、前述した車番認識機能6aおよび不審者通知機能6bと同様、第1処理装置6のPCにインストールされた所定のアプリケーションを実行することにより実現されるようになっている。二次元コード表示機能6cは、車番認識機能6aにより取得された車番を表すQRコードを生成し、第1処理装置6のディスプレイ18の特定箇所、例えば、画面左上隅の部分に表示する機能である。なお、QRコードの表示箇所は、適宜変更可能である。
【0033】
二次元コードリーダ17は、少なくともQRコードを読み取る機能を備えている。二次元コードリーダ17は、ディスプレイ18の特定箇所に表示されるQRコードを読み取り可能な位置に固定されている。なお、二次元コードリーダ17の固定は、置台や治具などによって行うことが可能である。また、二次元コードリーダ17は、連続的に読み取り動作を行う連続モードで動作するように設定されている。二次元コードリーダ17により読み取られたQRコードが表す情報(車番)は、第2処理装置7に与えられる。このように、インターフェース部9は、物理現象による繋がりを利用し、第1処理装置6から第2処理装置7に対する車番情報の伝達を行う構成となっている。
【0034】
次に、店舗の営業時間内において店舗支援システム1が来客通知システムとして機能する際の各部の動作について
図3のフローチャートに沿って説明する。
この場合、エリアセンサ4は、店舗の入口13を検知範囲として検知動作を行っている。そして、エリアセンサ4により、入口13から敷地内に進入する自動車2が検知されると、
図4に示すように、カメラ3により自動車2のナンバープレート2aの撮影が行われる(S1)。すると、第1処理装置6の車番認識機能6aは、カメラ3の撮影画像に基づいて自動車2の車番を認識する(S2)。
【0035】
続いて、第1処理装置6の二次元コード表示機能6cは、車番認識機能6aにより認識された車番を表すQRコードを生成し、
図5に示すように、ディスプレイ18の特定箇所に表示する(S3)。すると、二次元コードリーダ17は、上記所定箇所に表示されたQRコードが表す車番を読み取り、その車番を表すデータを第2処理装置7に出力する(S4)。これを受けて、第2処理装置7は、以下のようにして来客通知を行う(S5)。
【0036】
すなわち、第2処理装置7は、二次元コードリーダ17から与えられた車番を顧客情報管理DB8に記憶された顧客情報と照合することで、自動車2に乗車して来店した客に関する情報を検索する。ここで、その客に関する情報が見つかった場合、第2処理装置7は、第2内部ネットワーク12に接続された所定のPC(自身も含む)のディスプレイ19に、客の来店を通知する表示(来客通知表示)およびその客の各種情報の表示(顧客情報表示)を行う。
【0037】
図6は、来客通知表示および顧客情報表示の一例を示している。この場合、ディスプレイ19には、来店通知ウィンドウ20が表示される。来店通知ウィンドウ20の最上部の左側には、客が来店したことを表す「来店通知」の文字が表示されている。来店通知ウィンドウ20の左側には、上から順に、「来店者の氏名および来店時刻」、「予約状況」、「来店目的」、「購入店名」、「登録No.(車番)」、「車種名」、「カラー」、「住所」、「電話番号」、「担当者」が表示されている。来店通知ウィンドウ20の右側の上部には、カメラ3による撮影画像、つまりナンバープレート2aを含む自動車2の画像が表示されている。来店通知ウィンドウ20の右側の下部には、「取引歴」が表示されている。
【0038】
一方、来店した客に関する情報が見つからなかった場合、第2処理装置7は、第2内部ネットワーク12に接続された所定のPCのディスプレイ19に、客の来店を通知する表示(来客通知表示)を行う。
図7は、来店した客に関する情報が見つからなかった場合における来客通知表示の一例を示している。この場合、ディスプレイ19には、メッセージボックス21が表示される。メッセージボックス21には、客が来店したことを示す「お客様ご来店」の文字が表示されている。
【0039】
以上説明したように、本実施形態の店舗支援システム1は、店舗の営業時間内には、店舗に来店する客の自動車2の車番を認識し、その車番を元に顧客情報を確認し、その来店客に関する情報を店員に通知する来客通知システムとして機能する。この場合、自動車2が入口13を通過すると直ちにカメラ3によるナンバープレート2aの撮影が行われる。従って、本実施形態によれば、撮影画像から車番を取得する時間、取得した車番から顧客情報を確認する時間などを考慮したとしても、自動車2に乗車した来店客が店舗に入店するよりも確実に前に、客の来店およびその来店目的などの情報が店員に通知されることになる。そのため、来店客を待たせることが無くなるとともに、来店した客の担当者が不在であっても、その客の来店目的を直ちに知ることができるため、適切な対応を迅速に行うことが可能となる。
【0040】
また、店舗支援システム1は、店舗の営業時間外には、不審者の敷地内への侵入を監視し、不審者を検知した場合には、その旨をユーザ15が所持する外部機器16に送信するといった見守りシステムとして機能する。つまり、店舗支援システム1は、来客通知および見守りという2つの目的の双方を実現できるシステムとなっている。そして、来客通知システムは店舗の営業時間内にだけ稼働すればよく、一方、見守りシステムは店舗の営業時間外にだけ稼働すればよい。つまり、これらの各システムは同時に稼働する必要はない。従って、店舗支援システム1では、各システムに用いられる設備(カメラ3、エリアセンサ4、PC(処理装置)など)を共用化することが可能となり、各システムを別々に構築する場合に比べ、それらを構築するための費用を低く抑えることができる。ただし、来客通知および見守りの両システムに用いる設備を単純に共用化しようとすると、次のような問題が生じる。
【0041】
来客通知を実現するためには、第1処理装置6から第2処理装置7に対して車番情報を伝達する必要がある。このような情報の伝達は、第1処理装置6および第2処理装置7を互いに同一のネットワークに接続すれば容易に行うことができる。しかし、第1処理装置6および第2処理装置7を互いに同一のネットワークに接続すると、以下のように、セキュリティ上、非常に大きな問題が生じる。すなわち、見守りを目的とするシステムでは、不審者の侵入を検知したときに、例えばインターネットなどの外部ネットワーク10を介して、その旨を店舗外にいるユーザ15に通知する必要がある。従って、見守りを目的とするシステムでは、外部ネットワーク10への接続が必須となる。
【0042】
これに対し、来客通知を目的とするシステムの場合、車番情報から来店客の情報を確認するため、顧客情報が記憶された顧客情報管理DB8にアクセスする必要がある。一般に、顧客情報は機密情報であり、その流出を防止するため、顧客情報管理DB8およびそれにアクセス第2処理装置7は、外部ネットワーク10への接続が許容されることは無い。従って、第2処理装置7を、第1処理装置6と同一のネットワーク、つまり外部ネットワーク10に接続可能な第1内部ネットワーク11に接続することはできない。もし、第2処理装置7を第1内部ネットワーク11に接続すれば、悪意のある第三者からの不正アクセス(ハッキング)などによって機密情報が流出する、といった問題が生じるおそれがある。
【0043】
そこで、店舗支援システム1では、第1処理装置6および第2処理装置7の間を、ネットワーク接続無しで仲介するインターフェース部9を設けている。これにより、第1処理装置6から第2処理装置7に対して、ネットワークを経由することなく、車番情報を伝達することが可能となり、来客通知および見守りの2つの目的を実現するシステムを構築するとともに、それら各システムに用いる設備の共用化を図ることができる。
【0044】
そして、このような構成によれば、万が一、外部の第三者がインターネットなどを経由して第1処理装置6に不正アクセスを行い、第1処理装置6を乗っ取ったとしても、第1処理装置6が接続されている第1内部ネットワーク11に接続される他の構成にしかアクセスを試みることはできない。従って、上記構成によれば、外部の第三者が、第2内部ネットワーク12に接続される第2処理装置7および顧客情報管理DB8にアクセスを試みることが極めて困難となる。このように、本実施形態によれば、インターネットなどの外部ネットワーク10を経由してアクセスを試みる第三者による顧客情報の不正取得といった行為を抑止することができる。
【0045】
インターフェース部9は、第1処理装置6が備える二次元コード表示機能6cおよび二次元コードリーダ17により構成されている。二次元コード表示機能6cは、カメラ3の撮影画像に基づいて取得された車番を表すQRコードを第1処理装置6のディスプレイ18の特定箇所に表示する機能である。また、二次元コードリーダ17は、ディスプレイ19に表示されるQRコードが表す情報を読み取り、その情報(車番情報)を第2処理装置7に出力する。このような構成によれば、第1処理装置6から第2処理装置7に対して、電気的な接続ではなく、物理現象による繋がりを利用して車番情報の伝達が行われる。従って、本実施形態によれば、第三者による顧客情報管理データベースに対する不正アクセスを、ほぼ完全に防止することができる。
【0046】
店舗支援システム1が来客通知システムとして機能する際、第2処理装置7は、店舗に設置された所定のPCのディスプレイ19に、来店客に関する情報を表す来店通知ウィンドウ20を表示する。来店通知ウィンドウ20では、左側に「登録No.(車番)」が表示され、それに隣接するように、右側に「ナンバープレート2aを含む画像」が表示されている。このような表示によれば、次のような効果が得られる。すなわち、人間は、まず大きいものを認知し、その後、細かいものを認知する傾向がある。従って、来店通知ウィンドウ20を見た店員は、まず、「画像」を見ることにより概略の車番を把握した上で、その後、「登録No.」を見ることにより詳細な車番を把握することができる。
【0047】
また、人間の目が左右に付いていることから、左右への視線移動は上下への視線移動に比べると行い易い。従って、来店通知ウィンドウ20の場合、右側の「画像」を見た後、すぐに左側へと視線を写し、「登録No.」を見ることができるため、重要な情報である車番をスムーズに把握することができる。逆に、上下への視線移動は左右への視線移動に比べると行い難いため、「住所」、「電話番号」、「取引歴」など、あまり重要でない情報については、自然に、後から確認されることになる。
【0048】
また、「ナンバープレート2aを含む画像」は、他の情報に比べ、大きな表示となっている。このような表示によれば、次のような効果が得られる。すなわち、店舗において、来店通知ウィンドウ20が表示されるディスプレイ19が設置されている席に、常に店員が着席しているとは限らない。そのため、店員が席から離れた位置からディスプレイ19を見ることも十分に考えられる。このような場合でも、「ナンバープレート2aを含む画像」は比較的大きく表示されているため、「登録No.」の文字が見えなくとも、概略の車番、車種、カラーなどを速やかに認識することができる。
【0049】
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
エリアセンサ4による測距の機能は、レーザを用いたレーザレーダ装置により実現されるものに限らずともよく、例えば音波を用いたレーダ装置など、対象物までの距離を測定する種々のレーダ装置により実現することが可能である。また、エリアセンサ4は、カメラ3の動作を制御する機能を備えていなくともよい。その場合、カメラ3の動作は、他の機器(例えば、第1処理装置6など)により制御すればよい。
【0050】
二次元コード表示機能6cは、例えばバーコードなど他の二次元コードを生成して表示する構成でもよい。その場合、二次元コードリーダ17は、表示されたバーコードなどの他の二次元コードを読み取る機能を備えていればよい。
【0051】
来客通知機能7aは、自動車2に乗車して来店した客に関する情報を店員に通知する際、上述したディスプレイ19の表示による通知に加えてまたは代えて、音声による通知を行ってもよい。このような通知を行う音声としては、例えば「お客様がいらっしゃいました」というように来客があったことを直接的に伝える音声でもよいし、例えば、「ポーン」といった音のように単なる効果音でもよい。
【0052】
インターフェース部としては、第1処理装置および第2処理装置の間をネットワーク接続無しで仲介するものであればよい。例えば、第1処理装置側に設けられ、カメラ3の撮影画像に基づいて取得された車番をスピーカーなどにより発声する音声発声機能と、第2処理装置側に設けられ、音声発声機能により発声された音声をマイクなどで集音して音声認識を行い、その音声が表す車番を取得する音声認識機能とによりインターフェース部を構成してもよい。また、第1処理装置側に設けられ、カメラ3の撮影画像に基づいて取得された車番を画像としてディスプレイに表示する画像表示機能と、第2処理装置側に設けられ、画像表示機能により表示された画像をカメラなどで撮影して画像認識を行い、その画像が表す情報を取得する画像認識機能とよりインターフェース部を構成してもよい。