(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6348997
(24)【登録日】2018年6月8日
(45)【発行日】2018年6月27日
(54)【発明の名称】免許不要帯域における空きチャネル判定及び伝送を扱うための装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/08 20090101AFI20180618BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20180618BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20180618BHJP
【FI】
H04W72/08
H04W16/14
H04W72/04 111
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-9205(P2017-9205)
(22)【出願日】2017年1月23日
(62)【分割の表示】特願2015-208996(P2015-208996)の分割
【原出願日】2015年10月23日
(65)【公開番号】特開2017-69991(P2017-69991A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2017年1月23日
(31)【優先権主張番号】62/067,446
(32)【優先日】2014年10月23日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/920,868
(32)【優先日】2015年10月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502160992
【氏名又は名称】宏達國際電子股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 志祥
【審査官】
▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】
NTT DOCOMO,Inter-operator and Inter-RAT co-existence techniques for LAA using LTE[online], 3GPP TSG-RAN WG1#78b R1-144339,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_78b/Docs/R1-144339.zip>,2014年10月10日,Pages 1-6
【文献】
Ericsson,Initial discussion on solutions for identified LAA functionalities[online], 3GPP TSG-RAN WG1#78b R1-144267,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_78b/Docs/R1-144267.zip>,2014年10月10日,Pages 1-3
【文献】
Huawei, HiSilicon,Potential solutions for LAA-LTE design[online], 3GPP TSG-RAN WG1#78b R1-143726,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_78b/Docs/R1-143726.zip>,2014年10月10日,Pages 1-5
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
免許不要帯域における伝送を扱うための通信装置であって、
第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対してサブフレームフォーマットを適用することを判定する命令であって、少なくとも1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの伝送が前記サブフレームフォーマットにおいてオフである、命令と、
前記判定に従って、少なくとも1つの第2の通信装置に対して、前記サブフレームフォーマットが前記第1のコンポーネントキャリア上の前記サブフレームに対して適用されることを示すためのメッセージを第2のコンポーネントキャリアにより送信する命令と、
前記第1のコンポーネントキャリア上の前記サブフレームに対して前記サブフレームフォーマットを適用する命令と、
前記第1のコンポーネントキャリア上の前記サブフレームにおける前記少なくとも1つのOFDMシンボルの伝送を中断する命令とを記憶するための記憶装置と、
前記記憶装置に連結されるとともに、前記記憶装置に記憶される前記命令を実行するように構成される処理手段とを備える、通信装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのOFDMシンボルの少なくとも1つのサイクリックプレフィックス(CP)の伝送が前記サブフレームフォーマットにおいてオフである、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのOFDMシンボルが、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、セル固有RS(CRS)、チャネル状態情報(CSI)RS(CSI−RS)、復調RS(DM−RS)、PDCCH、及び物理報知チャネル(PBCH)のうちのいずれも含まない、請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
もし前記少なくとも1つのOFDMシンボルがCRS及び/又はCSI−RSを含まないならば、前記少なくとも1つの第2の通信装置が前記CRS及び/又は前記CSI−RSを測定しない、請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
免許不要帯域における伝送を扱うための通信方法であって、
第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対してサブフレームフォーマットを適用することを判定するステップであって、少なくとも1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの伝送が前記サブフレームフォーマットにおいてオフである、ステップと、
前記判定に従って、少なくとも1つの第2の通信装置に対して、前記サブフレームフォーマットが前記第1のコンポーネントキャリア上の前記サブフレームに対して適用されることを示すためのメッセージを第2のコンポーネントキャリアにより送信するステップと、
前記第1のコンポーネントキャリア上の前記サブフレームに対して前記サブフレームフォーマットを適用するステップと、
前記第1のコンポーネントキャリア上の前記サブフレームにおける前記少なくとも1つのOFDMシンボルの伝送を中断するステップとを含む、方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのOFDMシンボルの少なくとも1つのサイクリックプレフィックス(CP)の伝送が前記サブフレームフォーマットにおいてオフである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのOFDMシンボルが、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、セル固有RS(CRS)、チャネル状態情報(CSI)RS(CSI−RS)、復調RS(DM−RS)、PDCCH、及び物理報知チャネル(PBCH)のうちのいずれも含まない、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
もし前記少なくとも1つのOFDMシンボルがCRS及び/又はCSI−RSを含まないならば、前記少なくとも1つの第2の通信装置が前記CRS及び/又は前記CSI−RSを測定しない、請求項5に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおいて使用される通信装置に関し、より詳細には、無線通信システムにおいて免許不要帯域における空きチャネル判定及び信号伝送を扱うための通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)によって開発されたロングタームエボリューション(LTE)システムは、データ伝送の増加するニーズを満たすためにユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System:“UMTS”)の性能を更に拡張するためのUMTSの後継である。LTEシステムは、高いデータ転送速度、少ない待ち時間、パケット最適化、並びに、改善されたシステム容量及びサービスエリアを提供する、新しい無線通信インタフェース及び新しい無線ネットワークアーキテクチャを含む。LTEシステムにおいて、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)として知られている無線アクセスネットワークは、複数のユーザ装置(User Equipment:“UE”)と通信するとともに、非アクセス層(Non-Access Stratum:“NAS”)制御のために、移動管理装置(Mobility Management Entity:“MME”)、サービングゲートウェイ(serving gateway)などを有するコアネットワークと通信するための、複数の進化型ノードB(evolved Node-B:“eNB”)を含む。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN);Overall description、Stage 2、(Release 12)、2014年9月
【非特許文献2】3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA);Radio Resource Control (RRC);Protocol specification、(Release 12)、2014年9月
【非特許文献3】Broadband Radio Access Networks (BRAN);5 GHz high performance RLAN;Harmonized EN covering the essential requirements of article 3.2 of the R&TTE Directive、2014年7月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネットワークオペレータは、ネットワークトラフィックの負荷を緩和するために、LTE/LTE−Aシステムのネットワークトラフィックを免許不要帯域にオフロードすることを提案する。
【0005】
免許不要帯域における伝送のために、リッスンビフォアトーク(listen before talk:LBT)が必要とされ得る。LBT要求を満たすために、伝送が行われる前に、空きチャネル判定(clear channel assessment:CCA)動作(例えば、CCAチェック)が指定された期間内に実行され得る。詳細には、eNBは、免許不要帯域におけるダウンリンク(DL)キャリア上の伝送を、免許不要帯域におけるDLキャリアに対する第1のCCA動作を実行するために、第1の期間の間中断し得る。さらに、eNBは、DLキャリアがビジー状態であることを第1のCCA動作の結果が示す場合に、第2の期間の間別の伝送を中断し得るとともに、第2の期間の間第2のCCA動作を実行し得る。この状況において、UEは、第1の期間及び第2の期間の間にデータを受信しない。それ故に、UEのスループットは、CCA動作に関連する伝送の中断に起因して減らされる。さらに、第1の期間及び第2の期間の間の伝送の中断は、誤った測定結果をもたらし得る。
【0006】
したがって、免許不要帯域におけるキャリア(すなわち、免許不要キャリア)上のCCA及び伝送を扱う方法は、論じられるべき重要な主題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、したがって、上記の問題を解決するために、免許不要帯域における空きチャネル判定及び信号伝送を扱うための通信装置を提供する。
【0008】
免許不要帯域における空きチャネル判定(CCA)を扱うためのネットワークは、命令を記憶するための記憶装置と、記憶装置に連結される処理手段とを備える。処理手段は、記憶装置に記憶される命令を実行するように構成される。命令は、コンポーネントキャリア上のサブフレームにおいて少なくとも1つの第1の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを送信することを中断する命令と、コンポーネントキャリア上のサブフレームにおいて少なくとも1つの第1のOFDMシンボルの持続時間内にCCA動作を実行する命令とを含む。
【0009】
免許不要帯域における空きチャネル判定(CCA)を扱うためのネットワークは、命令を記憶するための記憶装置と、記憶装置に連結される処理手段とを備える。処理手段は、記憶装置に記憶される命令を実行するように構成される。命令は、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームにおけるデータ伝送を中断するかどうかを判定する命令と、判定に従って、少なくとも1つの通信装置に対して、データ伝送の中断を示すための第1のメッセージを第2のコンポーネントキャリアにより送信する命令と、ある期間の間第1のコンポーネントキャリアによるデータ伝送を中断する命令とを含む。
【0010】
免許不要帯域における伝送を扱うためのネットワークは、命令を記憶するための記憶装置と、記憶装置に連結される処理手段とを備える。処理手段は、記憶装置に記憶される命令を実行するように構成される。命令は、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対してサブフレームフォーマットを適用することを判定する命令であって、少なくとも1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの伝送がサブフレームフォーマットにおいてオフである、命令と、判定に従って、少なくとも1つの通信装置に対して、サブフレームフォーマットが第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対して適用されることを示すためのメッセージを第2のコンポーネントキャリアにより送信する命令と、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対してサブフレームフォーマットを適用する命令と、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームにおける少なくとも1つのOFDMシンボルの伝送を中断する命令とを含む。
【0011】
本発明のこれら及び他の目的は、様々な図表及び図面において例示される好ましい実施例の下記の詳細な説明を読んだあとで、当業者に疑いなく明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実例による無線通信システムの概略図である。
【
図2】本発明の実例による通信装置の概略図である。
【
図3】本発明の実例による処理のフローチャートである。
【
図4】本発明の実例による処理のフローチャートである。
【
図5】本発明の実例による処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の実例による無線通信システム10の概略図である。手短に言えば、無線通信システム10は、ネットワーク、及び複数の通信装置を含む。
図1において、ネットワーク及び通信装置は、単に無線通信システム10の構造を例示するために利用される。ネットワーク及び通信装置は、1つ若しくは複数の免許必要キャリア及び/又は1つ若しくは複数の免許不要キャリアによって、相互に通信し得る。実質的には、ネットワークは、ロングタームエボリューション(LTE)システム、LTE−アドバンスト(LTE−A)システム、若しくはLTE−Aシステムの発展形における少なくとも1つの進化型NB(eNB)及び/又は少なくとも1つの中継装置を含む、進化型UTRAN(E−UTRAN)であり得る。
【0014】
通信装置は、ユーザ装置(UE)、低コスト装置(例えば、機械タイプ通信(MTC)装置)、デバイスツーデバイス(D2D)装置、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子ブック、ポータブルコンピュータシステム、乗物、又は航空機であり得る。さらに、ネットワーク及び通信装置は、方向(すなわち、伝送方向)に従って送信器又は受信器と見なされることができ、例えば、アップリンク(UL)に関して、通信装置は送信器であり、そしてネットワークは受信器であるとともに、ダウンリンク(DL)に関して、ネットワークは送信器であり、そして通信装置は受信器である。
【0015】
図2は、本発明の実例による通信装置20の概略図である。通信装置20は、
図1において示された通信装置又はネットワークであり得るが、しかし、これに限定されない。通信装置20は、マイクロプロセッサ又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)のような処理手段200、記憶装置210、及び通信インタフェース装置220を含み得る。記憶装置210は、処理手段200によってアクセスされて実行されるプログラムコード214を記憶し得るあらゆるデータ記憶装置であり得る。記憶装置210の例は、加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module:“SIM”)、読出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)、デジタル多目的ディスク−ROM(DVD−ROM)、ブルーレイディスク−ROM(BD−ROM)、磁気テープ、ハードディスク、光学データ記憶装置、不揮発性記憶装置、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体(例えば、有形の媒体)などを含むが、しかしそれらに限定されない。通信インタフェース装置220は、好ましくはトランシーバであり、そして処理手段200の処理結果に従って信号(例えば、データ、信号、メッセージ、及び/又はパケット)を送信及び受信するために使用される。
【0016】
図3は、本発明の実例による処理30のフローチャートである。処理30は、免許不要帯域における空きチャネル判定(CCA)を扱うために、
図1におけるネットワーク(例えば、eNB)において利用され得る。処理30は、プログラムコード214にコンパイルされ得るとともに、下記のステップを含む。
【0018】
ステップ302:コンポーネントキャリア上のサブフレームにおいて少なくとも1つの第1の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを送信することを中断する。
【0019】
ステップ304:コンポーネントキャリア上のサブフレームにおいて少なくとも1つの第1のOFDMシンボルの持続時間内にCCA動作を実行する。
【0021】
処理30によれば、ネットワークは、コンポーネントキャリア上のサブフレームにおいて少なくとも1つの第1のOFDMシンボルを送信することを中断し得る。そして、ネットワークは、コンポーネントキャリア上のサブフレームにおいて少なくとも1つの第1のOFDMシンボルの持続時間内にCCA動作を実行し得る。すなわち、ネットワークは、1つ又は複数のOFDMシンボルを送信することを中断する必要があり得る。すなわち、CCA動作は、少なくとも1つの第1のOFDMシンボルの全持続時間の間持続するかもしれないし、又は持続しないかもしれない。
【0022】
本発明の具現化は、上記の説明に限定されない。下記の実例は、処理30に適用され得る。
【0023】
一例において、ネットワークは、少なくとも1つの第1のOFDMシンボルが少なくとも1つの参照信号(RS)を含まない場合に、コンポーネントキャリア上のサブフレームにおいて少なくとも1つのOFDMシンボル送信することを中断することを判定し得る。一例において、少なくとも1つのRSは、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、セル固有RS(CRS)、チャネル状態情報(CSI)RS(CSI−RS)、及び/又は復調RS(DM−RS)を含み得るが、しかし、これに限定されない。したがって、通信装置(例えば、UE)は(複数の)RSを使用することにより測定を実行することができるとともに、正しい測定結果(例えば、チャネル品質指標(channel quality indicator:CQI)値、参照信号受信電力(reference signal received power:RSRP)、又は参照信号受信品質(reference signal received quality:RSRQ))がネットワークに報告され得る。その結果、ネットワークは、(複数の)RSを含まない少なくとも1つのOFDMシンボルを送信することを中断することにより、誤った測定結果を受け取らない。
【0024】
別の実例において、処理30におけるネットワークは、少なくとも1つの第1のOFDMシンボルの持続時間がCCA動作を実行するために使用されているならば、少なくとも1つの第2のOFDMシンボルの持続時間内に少なくとも1つのRSを送信し得る。したがって、通信装置は、少なくとも1つの第1のOFDMシンボルが少なくとも1つのRSを含むか否かに拘わらず、少なくとも1つの第2のOFDMシンボルに含まれる少なくとも1つのRSを測定することができる。さらに、一例において、CCA動作は、エネルギー検出、WiFiキャリア感知、及びLTEキャリア感知のうちの少なくとも1つを含み得るが、しかし、これに限定されない。
【0025】
例えば、ネットワークは、免許不要帯域におけるコンポーネントキャリア上のデータ伝送を始める前に、エネルギー検出を使用することによりCCA動作を実行し得る。コンポーネントキャリアの状態は、エネルギー検出の結果に従って決定され得る。すなわち、エネルギー検出の結果がしきい値より大きい場合に、コンポーネントキャリアはビジー状態であると判定され得る。一例において、ネットワークは、コンポーネントキャリアがCCA動作によりビジー状態である(例えば、占有されている)と判定される場合に、第1の期間の間データ伝送を中断し得る。第1の期間の間、ネットワークは、別のCCA動作を実行し得る。一例において、コンポーネントキャリアがCCA動作によりビジー状態でないと判定される場合に、ネットワークは第2の期間の間データ伝送を実行し得る。すなわち、エネルギー検出の結果がしきい値より小さい場合に、コンポーネントキャリアは、その期間の間使用され得る。ネットワークは、不完全なOFDMシンボルをサブフレームにおいて送信することを許されない、ということに注意が必要である。言い換えれば、第1又は第2の期間がOFDMシンボルの範囲内で終わる、すなわちOFDMシンボルの境界で終わらない場合、ネットワークは、もしデータ伝送を実行することを判定するならば、不完全なOFDMシンボルを送信するべきではない。したがって、通信装置は、サブフレームにおいて完全なOFDMシンボルを受信して復調し得る。
【0026】
その結果、上記の説明によれば、ネットワークは、(複数の)RSを含まないOFDMシンボルを送信することを中断することにより、誤った測定結果を受け取らない。
【0027】
図4は、本発明の実例による処理40のフローチャートである。処理40は、免許不要帯域におけるCCAを扱うために、
図1におけるネットワーク(例えば、eNB)において利用され得る。処理40は、プログラムコード214にコンパイルされ得るとともに、下記のステップを含む。
【0029】
ステップ402:第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームにおけるデータ伝送を中断するかどうかを判定する。
【0030】
ステップ404:判定に従って、少なくとも1つの通信装置に対して、データ伝送の中断を示すための第1のメッセージを第2のコンポーネントキャリアにより送信する。
【0031】
ステップ406:ある期間の間第1のコンポーネントキャリアによるデータ伝送を中断する。
【0033】
処理40によれば、ネットワークは、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームにおけるデータ伝送を中断するかどうかを判定し得る。ネットワークは、判定に従って、少なくとも1つの通信装置(例えば、(複数の)UE)に対して、データ伝送の中断を示すための第1のメッセージを第2のコンポーネントキャリアにより送信し得る。そして、ネットワークは、ある期間の間第1のコンポーネントキャリアによるデータ伝送を中断し得る。すなわち、ネットワークは、データ伝送が中断されるということを、少なくとも1つの通信装置に通知し得る。したがって、少なくとも1つの通信装置は、例えば、第1のメッセージを受信したあとで、受信器をターンオフするか、又は受信器を低電力消費状態にすることにより、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームにおけるデータ伝送を受信することを中断し得る。その結果、少なくとも1つの通信装置の電力消費が削減されることができる。
【0034】
本発明の具現化は、上記の説明に限定されない。下記の実例は、処理40に適用され得る。
【0035】
一例において、データ伝送は、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームにおいてCCA動作を実行するために中断され得る。一例において、データ伝送は、ネットワークが第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームにおいてCCA動作を実行し、第1のコンポーネントキャリアがCCA動作によりビジー状態であると判定されたあとで中断され得る。すなわち、ネットワークは、CCA動作を実行する前に/CCA動作を実行したあとで、データ伝送を中断し得る。
【0036】
一例において、データ伝送は、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームの少なくとも1つのOFDMシンボルにより実行され得る。さらに、期間は、少なくとも1つのOFDMシンボルの持続時間を含み得る。一例において、期間は、少なくとも1つのOFDMシンボルのための少なくとも1つのサイクリックプレフィックス(CP)の伝送を更に含み得る。一例において、少なくとも1つのOFDMシンボルは、PSS、SSS、CRS、CSI−RS、物理DL(ダウンリンク)制御チャネル(physical DL control channel:PDCCH)、及び物理報知チャネル(physical broadcast channel:PBCH)のうちの少なくとも1つを含む1つ又は複数の特定の信号を含まないかもしれない。
【0037】
ネットワークに対して誤った測定結果を報告しないために、少なくとも1つの通信装置は、もし1つ又は複数の特定の信号を含む少なくとも1つのOFDMシンボルが送信されないならば、1つ又は複数の特定の信号を測定しないかもしれない。一例において、少なくとも1つの通信装置は、CRS及び/又はCSI−RSを含む少なくとも1つのOFDMシンボルが送信されないということを知っているので、少なくとも1つの通信装置は、少なくとも1つのOFDMシンボルにおけるCRS又はCSI−RSを測定しないかもしれない。その代りに、もし1つ又は複数の特定の信号を含む少なくとも1つのOFDMシンボルが送信されないならば、少なくとも1つの通信装置は、1つ又は複数の特定の信号を測定し得るが、しかし少なくとも1つのOFDMシンボルにおいて測定される1つ又は複数の測定結果を報告しないかもしれない。一例において、少なくとも1つのOFDMシンボルが1つ若しくは複数のCRS及び/又はCSI−RSを含む条件の下で、少なくとも1つの通信装置は、対応するCRS及び/又はCSI−RS測定結果をネットワークに報告しないかもしれない。したがって、少なくとも1つの通信装置は、誤った測定結果をネットワークに報告しないかもしれない。一例において、第1のコンポーネントキャリアは免許不要帯域にあり得るとともに、第2のコンポーネントキャリアは免許必要帯域にあり得る。
【0038】
一例において、データ伝送の中断を示すための第1のメッセージを送信したあとで、ネットワークは、その期間のあとで、少なくとも1つの通信装置に対して、データ伝送の再開を示すための第2のメッセージを第2のコンポーネントキャリアにより送信し得る。一例において、第1のメッセージは、PDCCH、拡張PDCCH(ePDCCH)、又は物理DL(ダウンリンク)共有チャネル(physical DL shared channel:PDSCH)を通して送信され得る。同様に、第2のメッセージは、PDCCH、ePDCCH、又はPDSCHを通して送信され得る。一例において、第1のメッセージは、無線ネットワーク一時識別子(radio network temporary identifier:RNTI)でスクランブルされた巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Checks:CRC)を有するPDCCH又はePDCCHを通して送信され得る。同様に、第2のメッセージは、RNTIでスクランブルされたCRCを有するPDCCH又はePDCCHを通して送信され得る。通信装置は、第1及び/又は第2のメッセージを獲得するために、RNTIを使用して、CRCを有するPDCCH又はePDCCHを復号し得る。一例において、第1のメッセージは、PDSCHを通して送信され得るとともに、第1のメッセージは、媒体アクセス制御(medium access control:MAC)プロトコルデータユニット(protocol data unit:PDU)又はMAC制御要素に含まれ得る。同様に、第2のメッセージは、PDSCHを通して送信され得るとともに、第2のメッセージは、MAC PDU又はMAC制御要素に含まれ得る。
【0039】
一例において、データ伝送は、PSS、SSS、CRS、CSI−RS、PDCCH、及びPBCHのうちの少なくとも1つを除くLTE信号の伝送を含み得る。一例において、第1のメッセージは、いつデータ伝送を再開するか、又はデータ伝送の中断がいつ終了するかを示すための時間情報を含み得る。すなわち、ネットワークは、第2のコンポーネントキャリアにより、時間情報を示すための別のメッセージ(例えば、第2のメッセージ)を送信する必要がないかもしれない。さらに、第1のメッセージは、ネットワークにより少なくとも1つの通信装置に対して送信されるブロードキャストメッセージであり得る。
【0040】
図5は、本発明の実例による処理50のフローチャートである。処理50は、免許不要帯域における伝送を扱うために、
図1におけるネットワーク(例えば、eNB)において利用され得る。処理50は、プログラムコード214にコンパイルされ得るとともに、下記のステップを含む。
【0042】
ステップ502:第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対してサブフレームフォーマットを適用することを判定し、ここで、少なくとも1つのOFDMシンボルの伝送はサブフレームフォーマットにおいてオフである。
【0043】
ステップ504:判定に従って、少なくとも1つの通信装置に対して、サブフレームフォーマットが第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対して適用されることを示すためのメッセージを第2のコンポーネントキャリアにより送信する。
【0044】
ステップ506:第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対してサブフレームフォーマットを適用する。
【0045】
ステップ508:第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームにおける少なくとも1つのOFDMシンボルの伝送を中断する。
【0047】
処理50によれば、ネットワークは、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対してサブフレームフォーマットを適用することを判定することができ、ここで、少なくとも1つのOFDMシンボルの伝送はサブフレームフォーマットにおいてオフである。そして、ネットワークは、判定に従って、少なくとも1つの通信装置(例えば、(複数の)UE)に対して、サブフレームフォーマットが第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対して適用されることを示すためのメッセージを第2のコンポーネントキャリアにより送信する。ネットワークは、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームに対してサブフレームフォーマットを適用し得る。ネットワークは、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームにおける少なくとも1つのOFDMシンボルの伝送を中断し得る。すなわち、ネットワークは、サブフレームフォーマットを使用することにより、少なくとも1つのOFDMシンボルの伝送がオフにされる(中断される)ということを示し得る。したがって、少なくとも1つの通信装置は、メッセージを受信したあとで、第1のコンポーネントキャリア上のサブフレームにおける伝送を復号する方法を知るであろう。
【0048】
本発明の具現化は、上記の説明に限定されない。下記の実例は、処理50に適用され得る。
【0049】
一例において、通信装置が第1のサブフレームにおいてメッセージを受信する場合に、通信装置は、第2のサブフレームにサブフレームフォーマットを適用する。第2のサブフレームは、第1のサブフレームであり得るか、又は第1のサブフレームより前にあるサブフレームであり得るか、又は第1のサブフレームよりあとのm個(m>0)のサブフレームであり得る。例えば、通信装置がサブフレームn(例えば、第1のサブフレーム)においてメッセージを受信する場合に、通信装置は、サブフレーム(n+1)、(n+2)、・・・(n+m)(例えば、m個のサブフレーム)にサブフレームフォーマットを適用する。
【0050】
一例において、少なくとも1つのOFDMシンボルの伝送がサブフレームフォーマットにおいてオフである場合に、少なくとも1つのOFDMシンボルの少なくとも1つのCPの伝送は、サブフレームフォーマットにおいてオフであり得る。すなわち、ネットワークは、少なくとも1つのCP及び少なくとも1つのOFDMシンボルを、サブフレームフォーマットで送信しないかもしれない。一例において、メッセージは、PDCCH、ePDCCH、又はPDSCHを通して送信され得る。一例において、メッセージは、RNTIでスクランブルされたCRCを有するPDCCH又はePDCCHを通して送信され得る。通信装置は、メッセージを獲得するために、RNTIを使用して、CRCを有するPDCCH又はePDCCHを復号し得る。さらに、メッセージは、PDSCHを通して送信され得るとともに、メッセージは、MAC PDU又はMAC制御要素に含まれ得る。すなわち、メッセージが異なる物理チャネル(例えば、PDCCH、ePDCCH、PDSCH)を通して少なくとも1つの通信装置に送信される場合に、メッセージは、異なる方法で処理される(例えば、含まれる又はスクランブルされる)ことができる。
【0051】
一例において、少なくとも1つのOFDMシンボルは、PSS、SSS、CRS、CSI−RS、DM−RS、PDCCH、及びPBCHのうちの少なくとも1つを含まないかもしれない。すなわち、少なくとも1つのOFDMシンボル(又は、少なくとも1つのCP)は、サブフレームフォーマットに従って上記の信号のうちのいずれかを送信するために使用されない。少なくとも1つの通信装置は、処理40に対する代表的な記述において説明されたネットワークに対して、誤った測定結果を報告しないかもしれない。
【0052】
当業者は、上記の説明及び実例に関して、組み合わせ、修正、及び/又は変更を容易に行うはずである。上記の記述、ステップ、及び/又は、提案されたステップを含む処理は、ハードウェア、ソフトウェア、(ハードウェア装置とハードウェア装置上の読み取り専用ソフトウェアとして存在するコンピュータ命令及びデータとの組み合わせとして知られている)ファームウェア、電子システム、又はその組み合わせであり得る手段により具現化され得る。手段の実例は、通信装置20であり得る。
【0053】
総括すると、本発明は、免許不要帯域における空きチャネル判定及び伝送を扱うための方法を提供する。(複数の)OFDMシンボルの伝送の中断は、誤った測定結果を回避するために、(複数の)通信装置に通知される。さらに、(複数の)通信装置の電力消費が削減されることができる。
【0054】
当業者は、本発明の教示を保持しながら装置並びに方法の多くの修正及び変更が行われ得ることに容易に気づくことになる。したがって、上記の開示は、添付された特許請求の範囲の境界及び範囲によってのみ限定されると解釈されるべきである。