(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記集積型受動素子は金属−絶縁体−金属(MIM)キャパシタであり、前記複合電極は前記MIMキャパシタの複合底面電極を形成し、前記絶縁体層は前記MIMキャパシタの絶縁体を形成し、前記MIMキャパシタは、
前記絶縁体層の上の上面電極をさらに備える、請求項1に記載の集積回路。
前記集積型受動素子は金属−絶縁体−金属(MIM)キャパシタであり、前記複合電極は前記MIMキャパシタの複合底面電極であり、前記絶縁体層は前記MIMキャパシタの絶縁体であり、前記方法は、
前記絶縁体層の上に前記MIMキャパシタの上面電極を形成するステップをさらに備える、請求項13に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
下記の詳細な記載は本来説明のみを目的とし、本主題の実施形態またはこれらの実施形態の適用および使用を限定することを意図しない。本明細書において使用される場合、「例示的な(exemplary)」という単語は、「例、事例、または説明としての役割を果たす」ことを意味する。例示として本明細書に記載されるすべての実施例は、必ずしも他の実施例よりも好適であるまたは優位であるとは解釈されない。さらに、上記技術分野、背景技術、または以下の詳細な説明で提示される、いかなる表示または暗示された理論によっても束縛されることは意図されていない。
【0008】
本明細書において説明される例示的な実施形態は、高周波数および/または高電力の用途に特に適するようにする特性を有する集積型受動素子を含む。しかしながら、さまざまな実施形態は、また相対的に低周波数および/または低電力の用途に関連して使用されてもよく、そのような低周波数および/または低電力の用途により良好に適するようにするために、その実施形態にさまざまな改変を行ってもよいことを理解されたい。さらに、図面および明細書は主として特定のタイプの集積型受動素子、具体的には金属−絶縁体−金属(MIM)キャパシタに焦点を当てているが、本発明の主題のさまざまな特徴は他のタイプの集積型受動素子(たとえば、誘導子、変圧器、抵抗器など)の構築にも適用されてもよく、そのさまざま改変が本発明の主題の範囲内に入ることが意図されていることを理解されたい。たとえば、本明細書に記載のMIMキャパシタの実施形態は、「複合」金属底面電極を含むのに対して、異なるタイプの集積型受動素子は、異なる複合金属特徴部(たとえば、複合金属コイル、抵抗ストリップなど)を含んでもよい。
【0009】
すでに説明したように、MIMキャパシタは基本的に、絶縁層によって分離されている上面電極および底面電極から成る。本明細書に記載のMIMキャパシタの実施形態は、相対的に高電力および高周波数の用途(たとえば、MIMキャパシタがインピーダンス整合または他の目的のために無線周波数(RF)電力トランジスタとともに集積される用途)によく適している。より詳細には、さまざまなMIMキャパシタ実施形態は、高電力および高周波の用途の特性である、低抵抗要件および厳密なエレクトロマイグレーション制約を満たすように構成されている相対的に厚い底面電極を含む。たとえば、下記により詳細に説明するように、本明細書に記載のMIMキャパシタ実施形態は、他の従来のMIMキャパシタの厚さよりも2倍以上厚い場合がある底面電極を含み、それによって、底面電極は相対的に低い抵抗を有する。より詳細には、従来のMIMキャパシタが約0.6マイクロメートル(ミクロン)の厚さを有する底面電極を有し得るのに対して、例示的なMIMキャパシタ実施形態は、約1.0〜約2.0マイクロメートル(たとえば、約1.5マイクロメートル)の範囲内の厚さを有する複合底面電極を有してもよく、ただし、MIMキャパシタの実施形態はまたより厚いまたはより薄い複合底面電極を有してもよい。加えて、一実施形態において、底面電極の大部分は、厳密なエレクトロマイグレーション制約を満たす材料(たとえば、アルミニウム銅タングステン)から形成される。
【0010】
本明細書において説明されるMIMキャパシタの実施形態は各々、「複合」底面電極(たとえば、
図1の複合底面電極120)を含み、これは、複合金属層(たとえば、下部金属層および上部金属層を含む金属層)の複数の部分から形成される。上記で簡潔に説明したように、MIMキャパシタを相対的に高周波数、高電力の用途に特によく適するようにするために、例示的なMIMキャパシタ実施形態は、従来のMIMキャパシタの底面電極よりも著しく厚い複合底面電極を含む。たとえば、複合底面電極は、相対的に厚い下部層(たとえば、
図4の下部金属層422)、および、下部層の表面上に形成される相対的に薄い上部金属層(たとえば、
図5の上部層524)を含む、少なくとも2つの金属層の部分から形成されてもよい。一実施形態に応じて、下部金属層は、いくつかの従来のMIMキャパシタに使用される電極金属よりも好ましいエレクトロマイグレーション特性を有する材料から形成され、それによって、MIMキャパシタ実施形態は、高電力、高周波数の用途に特によく適するようになる。たとえば、例示的なMIMキャパシタ実施形態は、複合底面電極の下部金属層にアルミニウム銅タングステン(AlCuW)を使用してもよいが、他の材料もまた使用されてもよい。一実施形態において、上部金属層は異なる材料から形成される。たとえば、例示的なMIMキャパシタ実施形態は、複合底面電極の上部金属層にアルミニウム銅(AlCu)を使用してもよいが、他の材料もまた使用されてもよい。
【0011】
その厚さ、堆積温度、および/または材料特性に起因して、下部金属層(たとえば、AlCuWから成る)は、相対的に粗い表面モルホロジ(たとえば、下部層の上面における相対的に大きい粒状構造)を有してもよい。対照的に、上部金属層(たとえば、AlCuから成る)は、相対的に平滑な表面モルホロジを有してもよい。従って、さまざまな実施形態に応じて下部金属層の上に上部金属層を堆積することによって、複合底面電極全体の表面モルホロジ(すなわち、上部金属層の表面モルホロジ)は、下部金属層単独での表面モルホロジよりも大幅に平滑になることができる。これによって、複合底面電極を使用して作製されるMIMキャパシタの信頼性が向上し得る。
【0012】
相対的に厚い底面電極を含むことに加えて、本明細書に記載のMIMキャパシタの実施形態は、上面金属電極と底面金属電極との間に相対的に厚い絶縁層(たとえば、
図1の絶縁体層140)を含む。概して、MIMキャパシタのブレークダウン電圧は、絶縁体の厚さが増大するとともに増大する。たとえば、約100オングストローム(Å)〜約500Å厚である絶縁体層を有する従来のMIMキャパシタは、結果として約10ボルト〜約50ボルトのブレークダウン電圧を有するデバイスをもたらし得、これは多くの用途にとって許容可能である。対照的に、例示的なMIMキャパシタ実施形態は、約1500Å〜約2500Åの範囲内の厚さを有する絶縁体層を有してもよく、結果として約150ボルト〜約250ボルトの範囲内のブレークダウン電圧を有するデバイスがもたらされる。従って、本明細書に開示の例示的なMIMキャパシタ実施形態は、厳密な信頼性要件(たとえば、時間依存絶縁破壊(TDDB)要件)を有する高電圧用途により良好に適し得る。
【0013】
絶縁層は、底面電極の融点よりも低い(たとえば、一実施形態においては摂氏約500度未満の)温度において形成される。MIMキャパシタ内の絶縁体層に使用されるいくつかの材料は相対的に脆弱であることが分かっており、これによって、材料のロバスト性が、当該材料がその上に堆積される表面のモルホロジに特に影響を受けやすくなる。表面モルホロジに対するこの影響の受けやすさは、一般的に絶縁体厚さが増大し動作電圧が高くなるにつれて増大する。相対的に平滑な表面モルホロジを有する複合底面電極を含むことによって、本明細書に記載のMIMキャパシタのさまざまな例示的な実施形態内に相対的に厚く、なおロバストな絶縁体層を含むことができる。従って、上述したさまざまな理由から、本明細書に記載のMIMキャパシタの実施形態は、適度にロバストで、製造しやすく、安価でありながら、従来のMIMキャパシタよりも高周波数、高電力の用途により良好に適し得る。
【0014】
図1は、例示的な実施形態に応じた、MIMキャパシタ100の側断面図である。下記により詳細に説明するように、MIMキャパシタ100は、集積回路デバイス(たとえば、
図12の集積回路デバイス1200)の一部分を形成してもよい。より詳細には、MIMキャパシタ100は、半導体基板(たとえば、
図12の半導体基板300)の上に構築されてもよく、当該半導体基板の上面とMIMキャパシタ100との中間にはさまざまな誘電体および金属の層(たとえば、
図12のパターン化金属層304、308および誘電体層306、310、312)があり、誘電体および金属の層は集積回路デバイスのルーティングおよび相互接続構造を提供する。さまざまな相互接続(たとえば、
図12の金属層304、308、520、1170から形成されるルーティングトレースおよびバイア322、324、1202、1204)を通じて、MIMキャパシタ100は、能動または受動回路を形成するために、集積回路デバイスの他の構成要素(たとえば、
図12の構成要素302)と電気的に接続されてもよい。従って、MIMキャパシタ100およびその製造方法の実施形態は分離して説明されるが、MIMキャパシタ100は集積回路デバイスの他の部分と一体的に形成され相互接続されてもよいことは理解されたい。
【0015】
MIMキャパシタ100は、一実施形態において、複合底面電極120と、絶縁体層140と、上面電極板150によって規定される形状を有する上面電極とを含み、それらのすべてが集積回路デバイスの第1の誘電体層112の上に形成される。加えて、一実施形態において、MIMキャパシタ100は、複合底面電極120の上面121と絶縁体層140の底面との間にキャップ層130を含んでもよい。第2の誘電体層160中の開口内に堆積された底面電極コンタクト172および上面電極コンタクト174が、それぞれ底面電極120および上面電極板150に対する電気接続を提供する。
【0016】
複合底面電極120が、第1の誘電体層112の上面113の上に(たとえば、その上に接して)堆積される。第1の誘電体層112は、さまざまな実施形態に応じて、半導体基板の表面の上に形成されるルーティングおよび相互接続構造の複数の誘電体層のうちのいずれかであってもよい。代替的に、第1の誘電体層112は、絶縁材料から成る何らかの他の層であってもよく、これは具体的にルーティング相互接続構造の一部分ではなく、または、MIMキャパシタ100は、半導体構造の表面の直上に形成されてもよい。しかしながら、MIMキャパシタ100が高周波数用途(たとえば、RF周波数)のために設計された回路内に含まれているとき、(たとえば、MIMキャパシタと半導体基板の上面との間のルーティングおよび相互接続構造のいくつかの誘電体および金属の層を用いて)MIMキャパシタ100と基板および/または下方にある回路との間の結合を低減するために、MIMキャパシタ100を半導体基板接触面からいくらか上方へ距離をおいて形成することが望ましい場合がある。
【0017】
一実施形態に応じて、複合底面電極120は、それぞれ下部金属層(たとえば、
図4の下部金属層422)および上部金属層(たとえば、
図5の上部金属層524)の部分から形成される下部電極122および上部電極124を含む。集合的に、下部金属層および上部金属層(たとえば、
図5の複合金属層520)は、パターニングされると、集積回路デバイスのルーティングおよび相互接続構造のルーティング層を構成してもよい。たとえば、下部金属層および上部金属層は、集積回路デバイスのルーティングおよび相互接続構造のM1、M2、M3、M4、M5、またはより高い層のうちの1つを構成してもよい。
【0018】
一実施形態において、下部電極122は第1の誘電体層112の上面113上に形成され、上部電極124は下部電極122の上面123上に形成される。下部電極122は、相対的に良好なエレクトロマイグレーション特性を有する第1の導電性材料から形成される。たとえば、一実施形態において、第1の導電性材料はアルミニウム銅タングステン(AlCuW)であるか、またはそれを含む。代替の実施形態において、第1の導電性材料は、良好なエレクトロマイグレーション特性を有する別の導電性材料であってもよい。上部電極124は、相対的に平滑な表面モルホロジを有する第2の導電性材料から形成され、第2の導電性材料は第1の導電性材料とは異なってもよい。たとえば、一実施形態において、第2の導電性材料はアルミニウム銅(AlCu)であるか、またはそれを含む。代替の実施形態において、第2の導電性材料は、相対的に平滑な表面モルホロジを有する別の導電性材料であってもよい。
【0019】
複合底面電極120全体の厚さは、一実施形態において、多くの従来のMIMキャパシタの一般的なルーティング層または底面電極の厚さよりも著しく厚いものであり得る。たとえば、複合底面電極120全体の厚さは約1.0マイクロメートル〜約2.0マイクロメートルの範囲内(たとえば、約1.5マイクロメートル)であってもよいが、複合底面電極120はまたより厚くてもよいし、より薄くてもよい。一実施形態に応じて、下部電極122の厚さは、上部電極124の厚さと比較すると相対的に大きい。たとえば、下部電極122の厚さは、一実施形態において、複合底面電極120全体の厚さの約85パーセント〜約95パーセントの範囲内であってもよい(たとえば、上部電極124の厚さは、複合底面電極120全体の厚さの約5パーセント〜約15パーセントの範囲内であってもよい)。代替的に、下部電極122の厚さは複合底面電極120全体の厚さのうちのより大きいまたはより小さい割合であってもよい。より具体的には、一実施形態において、下部電極122は約1.0マイクロメートル〜約2.0マイクロメートルの範囲内の厚さを有し、上部電極124は約0.1マイクロメートル〜約0.3マイクロメートルの範囲内の厚さを有する。
【0020】
一実施形態に応じて、下部電極122の上面123は、相対的に粗いモルホロジ(たとえば、相対的に大きい粒状構造)を有してもよい。対照的に、上部電極124の上面125は、相対的に平滑なモルホロジ(たとえば、相対的に小さい粒状構造)を有してもよい。代替的に、複合底面電極120全体の表面モルホロジ(すなわち、上部電極124の表面モルホロジ)は、下部電極122だけの表面モルホロジよりも平滑であってもよい。たとえば、下部電極122および上部電極124の表面モルホロジは、それらの表面幅、それらの相関長の飽和値、および/または表面粗さを表す他の量によって定量化されてもよい。一実施形態に応じて、下部電極122の表面の粗さは、その粗さがどのように定量化されようとも、上部電極124の表面の粗さよりも約25パーセント以上であってもよい。代替的に、下部電極122の表面は、上部電極124の表面と比較したときにそれほど粗くなくてもよい。
【0021】
一実施形態に応じて、MIMキャパシタ100は、上部電極124の上面125上(すなわち、複合底面電極120の上面121上)に形成されるキャップ層130をも含む。キャップ層130は、特定の集積方式において有用であり得、(たとえば、安定した冶金層を提供することによって)MIMキャパシタ100の信頼性を向上させることができる。代替の実施形態において、キャップ層130は除外されてもよい。望ましくは、キャップ層130は一実施形態に応じて、良好なエレクトロマイグレーション特性を有する材料から形成される。キャップ層130は、単一の材料層から形成されてもよいし、複数の材料層から形成されてもよい。たとえば、特定の実施形態に応じて、キャップ層130はチタン(Ti)の1つ以上の層および窒化チタン(TiN)の1つ以上の層を含んでもよい。代替的に、キャップ層130は他の材料から形成されてもよく、またはまったく除外されてもよい。キャップ層130は、一実施形態に応じて、約0.02マイクロメートル〜約0.08マイクロメートルの範囲内の厚さを有するが、キャップ層130はまたより厚くてもよいし、より薄くてもよい。
【0022】
絶縁体層140が複合底面電極120の上に(たとえば、含まれるときはキャップ層130上に)堆積される。一実施形態に応じて、絶縁体層140は、プラズマ増強窒化物またはプラズマ増強酸化物のような、相対的に高い誘電率を有する材料から形成されるが、絶縁体層140はまた他の材料から形成されてもよい。絶縁体層140の厚さは、MIMキャパシタ100の所望のブレークダウン電圧を提供するのに十分である。たとえば、絶縁体層140は、約1500Å〜約2500Åの範囲内の厚さ(たとえば、約2000Å)を有し、それによって、MIMキャパシタ100は、一般的なMIMキャパシタ(たとえば、約10ボルトのブレークダウン電圧を有するMIMキャパシタ)よりも著しく高いブレークダウン電圧を有する。絶縁体層140はまた、上記で与えられた範囲よりも厚くてもよいし、薄くてもよい。
【0023】
MIMキャパシタ100は、絶縁体層140の上(たとえば、絶縁体層140の上面上)に形成される上面電極をさらに含む。上面電極の形状は、たとえば、相対的に薄い上面電極板150によって規定されてもよい。たとえば、上面電極板150は、単一の材料層から形成されてもよいし、複数の材料層から形成されてもよい。たとえば、特定の実施形態に応じて、上面電極板150は、単一層の窒化チタン(TiN)を含んでもよい。代替的に、上面電極板150は、1つ以上の層の他の材料から形成されてもよい。上面電極板150は、一実施形態に応じて、約0.2マイクロメートル〜約0.3マイクロメートルの範囲内の厚さを有するが、上面電極板150はまたより厚くてもよいし、より薄くてもよい。上面電極の形状を規定するとともに、上面電極板150は、下記により詳細に説明するように、MIMキャパシタ100の作製中に(たとえば、エッチング中に)絶縁体層140を保護するように機能することができる。代替の実施形態において、上面電極板150は除外されてもよく、上面電極コンタクト174が上面電極として機能してもよい。少なくともエッチング停止を提供する目的のために上面電極板150を含むことが望ましいため、本明細書では上面電極板150が単純に「上面電極」と称される場合がある。
【0024】
第2の誘電体層160が、MIMキャパシタ100のさまざまな部分の上および隣に形成される。たとえば、第2の誘電体層160は、集積回路デバイスのルーティングおよび相互接続構造の誘電体層(たとえば、ルーティングおよび相互接続構造の2つの金属ルーティング層の間の誘電体層)を構成してもよい。一実施形態に応じて、第2の誘電体層160は、第2の誘電体層160の上面161から下方にある第1の誘電体層112の上面113まで伸長する第1の部分を含む。第2の誘電体層160の第1の部分は、MIMキャパシタ100を集積回路デバイスの隣接するデバイスおよび特徴部から電気的に絶縁するように機能する。加えて、第2の誘電体層160は、第2の誘電体層160の上面161から上面電極板150および絶縁体層140の上面まで伸長する第2の部分を含む。第2の誘電体層160の第2の部分は、底面電極コンタクト172と上面電極コンタクト174とを互いから電気的に絶縁するように機能する。
【0025】
より詳細には、第2の誘電体層160は、その中に底面電極コンタクト172および上面電極コンタクト174が形成される少なくとも2つの開口(たとえば、
図10の開口1062、1064)を含む。底面電極コンタクト172は、一実施形態において、第2の誘電体層160、絶縁体層140、およびキャップ層130(含まれる場合)を通じて複合底面電極120の上面121まで伸長する。代替の実施形態において、キャップ層130の一部分(図示せず)は底面電極コンタクト172と複合底面電極120との間に存在してもよい。上面電極コンタクト174は第2の誘電体層160を通じて上面電極板150まで伸長する。従って、底面電極コンタクト172および上面電極コンタクト174は、それぞれ底面電極および上面電極までの電気接続を提供する。上面電極コンタクト172および底面電極コンタクト174を形成する金属層は、相対的に厚くてもよい(たとえば、約3マイクロメートル〜約4マイクロメートルの範囲内、または何らかの他の厚さ)。
【0026】
一実施形態において、底面電極コンタクト172および上面電極コンタクト174は、集積回路デバイスのルーティングおよび相互接続構造の金属層の部分を形成する。たとえば、底面電極コンタクト172および上面電極コンタクト174は、集積回路デバイスのルーティングおよび相互接続構造のM2、M3、M4、M5、またはより高い層のうちの1つの部分を構成してもよい。より具体的な例として、MIMキャパシタ100は、M4およびM5層、ならびにそれらの中間誘電体層の部分から形成されてもよい。より詳細には、複合底面電極120はM4層の一部分から形成されてもよく、上面電極コンタクト172および底面電極コンタクト174はM5層の一部分から形成されてもよく、第2の誘電体層160はM4層とM5層との間の誘電体層の部分から形成されてもよい。代替的に、複合底面電極120ならびに上面電極コンタクト172および底面電極コンタクト174は、より低いまたはより高い金属層の部分から形成されてもよい。
【0027】
電極コンタクト172、174は図面に示すように非充填垂直バイア構造を使用して実装されてもよいが、別の実施形態では、電極コンタクト172、174のいずれかまたは両方は、異なるタイプの相互接続構造を使用して実装され得る。たとえば、電極コンタクト172、174のいずれかまたは両方は、先細り非充填バイア、プラグ充填バイア(たとえば、タングステンプラグ(Wプラグ)充填バイア)、積層バイア構造、および/または別のタイプの相互接続構造を使用して実装され得る。加えて、図面は、より高い金属層による相互接続を使用して底面電極120および上面電極板150への電気接続が成されてもよいことを示しているが、また他の代替の実施形態において、底面電極120への(または底面電極120および上面電極板150の両方への)電気接続は、より低い金属層による相互接続を使用して成されてもよい。
【0028】
図2は、例示的な実施形態に応じた、1つ以上のMIMキャパシタおよび/または他の集積型受動素子を含む集積回路デバイスを製造する方法のフローチャートである。
図2は、例示的な実施形態に応じた、
図2の製造工程の諸段階の間の集積回路デバイスの一部分の側断面図である
図3〜
図11と並行して考察されるべきである。
【0029】
図2および
図3の両方を参照すると、方法は、ブロック202において、半導体基板300を設け、半導体基板300内に1つ以上の構成要素302を形成することによって開始してもよい。たとえば、半導体基板300は、シリコン基板、ガリウムヒ素基板、窒化ガリウム基板、または別のタイプの半導体基板を含んでもよい。半導体基板300は、さまざまな実施形態において、単結晶から形成されてもよく、または、エピタキシャル形成結晶被覆層を含んでもよい。エピタキシャル層は半導体基板の直上に形成されてもよく、または、(たとえば、シリコン・オン・インシュレータ基板のように)半導体基板上の絶縁体層の上に形成されてもよい。
【0030】
一実施形態に応じて、1つ以上の構成要素(たとえば、トランジスタ、ダイオードなど)は、半導体基板300内に形成されてもよい。たとえば、限定としてではなく、1つ以上の構成要素302は、半導体基板300の表面に形成される1つ以上のトランジスタを含んでもよい。トランジスタは、さまざまな実施形態において、金属酸化膜半導体(MOS)トランジスタおよび/またはバイポーラ接合トランジスタを含んでもよい。特定の実施形態に応じて、トランジスタは、無線周波数における高電力の用途向けに設計されるpチャネルおよび/またはnチャネル側方拡散MOSトランジスタ(LDMOS)のいずれかまたは両方を含む(たとえば、トランジスタは高電力RF LDMOSトランジスタである)。
【0031】
ブロック204において、1つ以上の金属層304、308および誘電体層306、310、312が、金属層304および308を電気的に接続するバイア322、324とともに半導体基板300の上に(たとえば、その表面上に)形成される。たとえば、金属および誘電体層304、306、308、310、312は、半導体基板300の上方にあるルーティングおよび相互接続構造320を形成してもよい。ルーティングおよび相互接続構造320は、完成すると、集積回路デバイスのさまざまな構成要素(たとえば、構成要素302および
図11のMIMキャパシタ1100)間の、および最終的には外部回路との電気接続を提供する。
図4〜
図12に関連してより詳細に図示および説明されるように、一実施形態において、1つ以上のMIMキャパシタ(たとえば、
図11のMIMキャパシタ1100)が、ルーティングおよび相互接続構造320の上面誘電体層312の1つ以上の部分(たとえば、部分330)上に形成されてもよい。
図4〜
図11は、集積回路デバイスの部分330にあるMIMキャパシタ(たとえば、
図11、
図12のMIMキャパシタ1100)の製造のさまざまな段階の拡大断面図を示す。MIMキャパシタを形成する前に、MIMキャパシタと下部金属層との間の電気接続を(たとえば、
図12のバイア1204を通じて)可能にするために、1つ以上のバイア開口が、ルーティングおよび相互接続構造320の誘電体層312内に形成されてもよい。
【0032】
図2、
図4、および
図5を参照すると、ブロック206において、複合金属層520(
図5)が、ルーティングおよび相互接続構造320の誘電体層312の上に(たとえば、その表面上に)形成される。前述のように、複合金属層520は、パターニングされると、デバイスのルーティングおよび相互接続構造の金属ルーティング層(たとえば、金属層M1、M2、M3、M4、M5またはそれ以上のうちの1つ)を構成してもよい。複合金属層520を形成することは、最初に、誘電体層312の上に(たとえば、その表面上に)相対的に厚い下部金属層422を形成することと、続いて、下部金属層422の表面上に相対的に薄い上部金属層524を形成することとを含む。下部金属層までの1つ以上のバイア(たとえば、
図12のバイア1204)が、一実施形態において、下部金属層422を形成している間に誘電体層312中のバイア開口(図示せず)内に形成されてもよい。
【0033】
下部金属層422は第1の導電性材料から形成され、上部金属層524は、一実施形態では第1の導電性材料とは異なる第2の導電性材料から形成される。たとえば、一実施形態において、第1の導電性材料はAlCuWであるか、またはそれを含み、第2の導電性材料はAlCuであるか、またはそれを含む。代替の実施形態において、第1の導電性材料および/または第2の導電性材料は他の材料であるか、またはそれを含んでもよい。前述のように、互いと比較すると、下部金属層422は相対的に粗い表面モルホロジを有してもよく、上部金属層524は相対的に平滑な表面モルホロジを有してもよい。
【0034】
一実施形態において、複合金属層520全体の厚さ522は約1.0マイクロメートル〜約2.0マイクロメートルの範囲内(たとえば、約1.5マイクロメートル)であってもよいが、複合金属層520はまたより厚くてもよいし、より薄くてもよい。一実施形態に応じて、下部金属層422の厚さ424は、上部金属層524の厚さ526と比較すると相対的に大きい。たとえば、下部金属層422の厚さ424は、一実施形態において、複合金属層520全体の厚さ522の約85パーセント〜約95パーセントの範囲内であってもよい(たとえば、上部金属層524の厚さは、複合金属層520全体の厚さ522の約5パーセント〜約15パーセントの範囲内であってもよい)。代替的に、下部金属層422の厚さ424は複合金属層520全体の厚さ522のうちのより大きいまたはより小さい割合であってもよい。一実施形態に応じて、下部金属層422は約1.0マイクロメートル〜約2.0マイクロメートルの範囲内の厚さを有し、上部金属層524は約0.1マイクロメートル〜約0.3マイクロメートルの範囲内の厚さを有する。
【0035】
図2および
図6を参照すると、ブロック208において、一実施形態では、キャップ層634、絶縁体層642、および上面電極板層650が複合金属層520の上(たとえば、その表面上に)形成される。キャップ層634は、単一の材料層から形成されてもよいし、複数の材料層から形成されてもよい。たとえば、特定の実施形態に応じて、キャップ層634はチタン(Ti)の1つ以上の層および窒化チタン(TiN)の1つ以上の層を含んでもよい。代替的に、キャップ層634は他の材料から形成されてもよく、またはまったく除外されてもよい。キャップ層634は、一実施形態に応じて、約0.02マイクロメートル〜約0.08マイクロメートルの範囲内の厚さを有するが、キャップ層634はまたより厚くてもよいし、より薄くてもよい。代替の実施形態において、キャップ層634は除外されてもよい。さまざまな実施形態に応じて、絶縁体層642は、プラズマ増強窒化物またはプラズマ増強酸化物から形成されてもよいが、絶縁体層642はまた他の材料から形成されてもよい。一実施形態に応じて、絶縁体層642は、約1500Å〜約2500Åの範囲内の厚さ644(たとえば、約2000Å)を有するが、絶縁体層642はまた、上記で与えられた範囲よりも厚くてもよいし、薄くてもよい。上面電極板層650は、単一の材料層から形成されてもよいし、複数の材料層から形成されてもよい。たとえば、特定の実施形態に応じて、上面電極板層650は、単一層のTiNを含んでもよい。代替的に、上面電極板層650は、1つ以上の層の他の材料から形成されてもよい。上面電極板層650は、一実施形態に応じて、約0.2マイクロメートル〜約0.3マイクロメートルの範囲内の厚さを有するが、上面電極板層650はまたより厚くてもよいし、より薄くてもよい。上面電極板層650は、単一の材料層から形成されてもよいし、複数の材料層から形成されてもよい。たとえば、特定の実施形態に応じて、上面電極板層650は、単一層のTiNを含んでもよい。代替的に、上面電極板層650は、1つ以上の層の他の材料から形成されてもよい。
【0036】
図2および
図7を参照すると、ブロック210において、上面電極の形状を規定するために上面電極板層650がパターニングされる。たとえば、パターニング工程は、上面電極板750に対応する上面電極板層650の一部分を(たとえば、フォトレジストを使用して)マスクし、上面電極板層650のマスクされていない部分を選択的にエッチングすることによって、上面電極板750を形成することを含んでもよい。他の実施形態において、上面電極板750を形成する他の方法が使用されてもよい(たとえば、上面電極板層650の部分の選択的除去ではなく、上面電極板750の選択的堆積)。
【0037】
図2、
図7、および
図8を参照すると、ブロック212において、下部金属層422、上部金属層524、キャップ層634、および絶縁体層642の部分を選択的に除去することによって、複合底面電極820が形成される。たとえば、複合底面電極820を形成する工程は、上面電極板750、および絶縁体層642の一部分を(たとえば、フォトレジストを使用して)マスクすることであって、マスクされた部分は複合底面電極820の形状に対応する、マスクすること、ならびに、絶縁体層642、キャップ層634、上部金属層542、および下部金属層422のマスクされていない部分を選択的にエッチングすることを含んでもよい。エッチング工程はルーティングおよび相互接続構造(たとえば、
図3の構造320)の誘電体層312において終了してもよく、それによって、この工程の結果として、絶縁体層642の上面842から誘電体層312の上面812まで延在する開口810がもたらされる。加えて、この工程は、一実施形態において、下部電極822および上部電極824を含む、複合底面電極820の形状を規定する。キャップ層830および絶縁体層840の形状も、エッチング工程の間に規定されてもよい。他の実施形態において、複合底面電極820、キャップ層830、および絶縁体層840の形状を規定する他の方法(たとえば、さまざまな層の材料に対して選択的な複数のマスキングおよびエッチング工程)が使用されてもよい。
【0038】
図2、
図8、
図9、および
図10を参照すると、ブロック214において、誘電体層960が、開口810内、ならびに絶縁体層840および上面電極板750の上面の上に堆積される。その後、誘電体層960の上面1062から、それぞれ複合底面電極820および上面電極板750までの開口1062、1064が形成される。たとえば、開口1062、1064は、誘電体層960の除去されるべきではない部分1060に対応する誘電体層960の部分を(たとえば、フォトレジストを使用して)マスクし、誘電体層960のマスクされていない部分を選択的にエッチングすることによって形成されてもよい。開口1062、1064は同時にまたは連続して(たとえば、別個のマスキングおよびエッチング工程を使用して)形成されてもよい。いずれにせよ、誘電体層960の材料に対して選択的である1つ以上のエッチャントが使用される。さまざまな実施形態において、開口1064を形成するとき、エッチング工程は、エッチング工程の間に開口1064を通じて露出される上面電極板750の材料のすべてが除去される前に終了されてもよい。代替的に、選択されるエッチャントは、上面電極板750の材料に対して選択的でなくてもよい。開口1062を形成するとき、選択されるエッチャントは、絶縁体層840およびキャップ層830の材料に対して選択的であってもよく、それによって、複合底面電極820の上面を露出させるためにそれらの層の部分が除去される。代替の実施形態において、エッチャントはキャップ層830の材料に対して選択的でなくてもよく、またはエッチング工程は、キャップ層830の材料のすべてが除去される前に終了されてもよく、それによって、キャップ層830の一部分は開口1062の底部に存在したままである。他の実施形態において、開口1062、1064を形成する他の方法が使用されてもよい。開口1062、1064を形成する工程の間、1つ以上の追加のバイア開口(たとえば、
図12のバイア1202に対応する)が、誘電体層960の上面と複合金属層520との間に形成されてもよい。
【0039】
図2および
図9〜
図11を参照すると、ブロック216において、その後、上面電極コンタクト1172および底面電極コンタクト1174が形成されてMIMキャパシタ1100が生成される。前述のように、電極コンタクト1172、1174は図面に示すように非充填垂直バイア構造を使用して実装されてもよいが、他の実施形態において、電極コンタクト1172、1174のいずれかまたは両方は、異なるタイプの相互接続構造(たとえば、先細非充填バイア、プラグ充填バイア(たとえば、Wプラグ)、積層バイア構造、または別のタイプの相互接続構造)を使用して実装され得る。同じく前述のように、図面は、より高い金属層による相互接続を使用して複合底面電極820および上面電極板750への電気接続が成されてもよいことを示しているが、また他の代替の実施形態において、底面電極820への(または底面電極820および上面電極板750の両方への)電気接続は、より低い金属層による相互接続を使用して成されてもよい。
【0040】
電極コンタクト1172、1174が、底面電極820および上面電極板750よりも高い金属層に対する電気接続を提供する非充填垂直バイア構造を使用して実装される一実施形態に応じて、上面電極コンタクト1174および底面電極コンタクト1172は、誘電体層960の開口1062、1064内および上面誘電体層1060の上面1062の上に導電層を堆積し、その後、上面電極コンタクト1174および底面電極コンタクト1172を形成するために導電層をパターニングすることによって形成されてもよい。たとえば、パターニング工程は、上面電極コンタクト1174および底面電極コンタクト1172に対応する導電層の部分を(たとえば、フォトレジストを使用して)マスキングすること、および、導電層のマスクされていない部分を選択的にエッチングすることを含んでもよい。他の実施形態において、上面電極コンタクト1174および底面電極コンタクト1172を形成する他の方法が使用されてもよい(たとえば、導電層の部分の選択的除去ではなく、上面電極コンタクト1174および底面電極コンタクト1172の選択的堆積)。また、堆積およびパターニング工程の結果として、バイア(たとえば、
図12の、導電層と下部金属層(たとえば、
図5、
図12の複合金属層520)の間のバイア1202、および上面誘電体層の上面1062の上の導電性トレースのような、さまざまな追加の導電性特徴部が形成されてもよい。導電性トレースは、デバイスのルーティングおよび相互接続構造の金属ルーティング層1170(たとえば、金属層M2、M3、M4、M5またはそれ以上のうちの1つ)を構成してもよい。追加の導電性特徴部は、MIMキャパシタ1100を他の回路構成要素と電気的に接続する役割を果たしてもよい。
【0041】
たとえば、
図12は、例示的な実施形態に応じた、集積回路デバイス1200の他の構成要素(たとえば、構成要素302)と電気的に接続された1つ以上のMIMキャパシタ1100を含む集積回路デバイス1200の一例の簡略化された側断面図である。たとえば、MIMキャパシタ1100は、集積回路デバイス1200のさまざまな金属ルーティング層304、308、520、1170およびバイア322、324、1202、1204を通じて構成要素302と電気的に接続されてもよい。前述のように、一実施形態に応じて、構成要素302は、pチャネルまたはnチャネルRF LDMOSトランジスタであってもよい。別の実施形態において、構成要素302は、別のタイプのトランジスタまたは構成要素であってもよい。また他の実施形態において、MIMキャパシタ1100は、集積回路デバイスのいずれの他の構成要素とも相互接続されなくてもよい(たとえば、集積回路デバイスは他に構成要素を有せずMIMキャパシタ1100のみを含んでもよく、またはMIMキャパシタ1100は単純にボンディングパッドと接続されてもよい)。1つのみのMIMキャパシタ1100および1つの他の構成要素302が
図12に示されているが、集積回路デバイス1200はまた、1つ以上の追加のMIMキャパシタ、他の集積型受動素子、および/または他の構成要素を含んでもよいことを理解されたい。
【0042】
集積回路デバイス1200は最終的に、より大きい電気的システム内に組み込まれてもよい。たとえば、一実施形態において、集積回路デバイス1200は、それ自体もRF送信機の一部分を形成するRF電力増幅器(たとえば、ドハティ増幅器)のようなRF電気システム内に組み込まれてもよい。そのような実施形態において、MIMキャパシタ1100は、RF電力増幅器回路の入力インピーダンス整合回路網、出力インピーダンス整合回路網、または何らかの他の容量性構成要素の一部分を形成してもよい。本明細書に記載および図示のMIMキャパシタの実施形態はまた、他のタイプの回路およびシステム内にも組み込まれてもよい。
【0043】
電子デバイスおよび製造方法の実施形態を上記で説明した。集積回路の一実施形態は、集積型受動素子を含む。集積型受動素子は、半導体基板の上に堆積された複合電極と、複合電極の上に堆積された絶縁体層とを含む。複合電極は、下部電極と、下部電極の上面上に堆積された上部電極とを含む。下部電極は第1の導電性材料から形成され、上部電極は第2の導電性材料から形成される。下部電極の上面は相対的に粗い表面モルホロジを有し、上部電極の上面は相対的に平滑な表面モルホロジを有する。
【0044】
集積回路の別の実施形態は、MIMキャパシタを含む。MIMキャパシタは、半導体基板の上に堆積された複合底面電極と、複合底面電極の上に堆積された絶縁体層と、絶縁体層の上に堆積された上面電極とを含む。複合底面電極は、下部電極と、下部電極の上面上に堆積された上部電極とを含む。下部電極は第1の導電性材料から形成され、上部電極は、第1の導電性材料とは異なる第2の導電性材料から形成される。
【0045】
集積回路を製造する方法の一実施形態は、第1の誘電体層の上に集積型受動素子を形成するステップを含む。集積型受動素子は、半導体基板の上に複合電極を形成し、複合電極の上に絶縁体層を形成することによって形成される。複合電極は、下部電極と、下部電極の上面上に堆積された上部電極とを含む。下部電極は第1の導電性材料から形成され、上部電極は、第1の導電性材料とは異なる第2の導電性材料から形成される。
【0046】
本明細書に含まれるさまざまな図面において示されている接続線は、さまざまな要素間の例示的な機能的関係および/または物理結合を表すように意図されている。なお、多くの代替形態または追加の機能的関係または物理接続が本主題の一実施形態において存在してもよい。加えて、特定の専門用語は本明細書においては参照のみを目的として使用されている場合もあり、従って、限定であるようには意図されておらず、「第1の」、「第2の」といった用語、および、構造を指す他のこのような数に関する用語は文脈において明確に指示されていない限り、並びまたは順序を暗示してはいない。
【0047】
上記の記載は、ともに「接続される」または「結合される」ものとして要素または特徴に言及している。本明細書において使用される場合、別途明確に述べられていない限り、「接続される」とは、1つの要素が別の要素に直接的に結び付けられている(または直接的にそれと通信する)ことを意味し、必ずしも機械的にではない。同様に、別途明確に述べられていない限り、「結合される」とは、1つの要素が別の要素に直接的にまたは間接的に結び付けられている(または直接的にもしくは間接的にそれと通信する)ことを意味し、必ずしも機械的にではない。従って、図面に示されている概略図は要素の1つの例示的な構成を図示しているが、追加の介在する要素、デバイス、特徴、または構成要素が図示される主題の実施形態において存在してもよい。
【0048】
前述の詳細な説明の中で少なくとも1つの例示的な実施形態を提示してきたが、膨大な数の変形形態が存在することが理解されるべきである。本明細書に記載される1つ以上の例示的な実施形態は、権利を請求する主題の範囲、適用性または構成を限定することを決して意図していないことも理解されるべきである。そうではなく、前述の詳細な説明は、説明された1つ以上の実施形態を実行するための有意義な指針を当業者に提供するものである。本願の出願時点で既知の均等物および予見される均等物を含む、特許請求の範囲によって画定される範囲から逸脱することなく、要素の機能および構成におけるさまざまな変更を行うことができることが理解されるべきである。