【実施例】
【0073】
以下の実施例は本発明を説明するものであり、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。
【0074】
実験の部
一般的スキーム1:
【化20】
【0075】
1.中間体B−1の合成:
【化21】
THF(1000mL)中のA−1(100g、0.64mol)およびEt
3N(64.37g、0.64mol)の溶液に、Boc
2O(138.82g、0.64mol)を0℃で添加し、この混合物を、室温で16時間撹拌した。次いで、この反応混合物をH
2O(1000mL)に注入し、EtOAc(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、真空中で濃縮して、中間体B−1(138.10g、収率:84%)を得た。
【0076】
2.中間体C−1の合成:
【化22】
1LのTHFおよび1LのH
2O中のB−1(138g、0.54mol)の溶液に、LiOH.H
2O(67.51g、1.61mol)を0℃で添加した。添加後、この混合物を、25℃で15時間撹拌した。減圧下において、有機溶媒を除去した。混合物をEtOAc(500mL×3)で抽出し、水層を分離し、0.5M HCl水で処理してpH=3に調整し、CH
2Cl
2(1L×3)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して、中間体C−1(80g、65%)を白色固体として得た。
【0077】
3.中間体D−1の合成:
【化23】
1Lの無水CH
2Cl
2中のC−1(80g、0.35mol)の撹拌溶液に、CDI(62.24g、0.38mol)をN
2下において0℃で添加した。添加後、この混合物を25℃で1時間撹拌し、ガスの形成を観察した。Et
3N(42.37g、42mol)を添加し、この混合物を25℃で30分間撹拌し、次いで、O,N−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(42.54g、0.44mol)を添加した。添加後、この混合物を、25℃で15時間撹拌した。混合物を、水、NaHCO
3水およびクエン酸一水和物水で洗浄した。有機層を分離し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して、中間体D−1(80g、95%)を白色固体として得た。
【0078】
4.中間体F−1の合成:
【化24】
500mLの無水THF中のD−1(20g、73.44mmol)の撹拌溶液に、E−1(350mL、88mmol)をN
2下において0℃で添加した。添加後、この混合物を、0℃で2時間および15℃で6時間撹拌した。次いで、混合物を濾過した。固体をNH
4Cl(100mL)に溶解させ、EtOAc(200mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL×2)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、16.2gの中間体F−1を白色固体として得た。
【0079】
5.中間体G−1の合成:
【化25】
300mLの無水トルエン中のF−1(15g、45mmol)およびDMF−DMA(9mL、67.48mol)の撹拌溶液を、110℃でN
2下において4時間撹拌した。次いで、減圧下において溶媒を蒸発させて、12.15gの中間体G−1を得た。
【0080】
6.中間体I−1の合成:
【化26】
エタノール(24mL)中のG−1(2.5g、6.4mmol)の撹拌溶液に、室温でイソニコチンイミドアミド塩酸塩H−1(1.5g、9.65mmol)を添加し続いてカリウムtert−ブトキシド(1.44g、12.9mmol)を添加した。
【0081】
次いで、この反応混合物を、80℃で16時間加熱した。G−1の100%消費(LCMSによりモニタリングする)後に、反応混合物を室温まで冷却させ、真空中で濃縮した。次いで、残渣をジクロロメタン(150mL)で希釈し、水(150mL)で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。次いで、粗化合物を、ジクロロメタン/酢酸エチル:50/50を用いてシリカゲル上で精製して、所望の中間体I−1を、淡白色固体(2.58g、90%収率)として得た。
【0082】
7.中間体J−1の合成:
【化27】
ジクロロメタン(31mL)中のI−1(2.8g、6.25mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(5.7mL)を室温で添加した。次いで、この反応混合物を、室温で3時間撹拌した。I−1の完全な消費(TLCによりモニタリングする)後に、反応混合物を真空中で濃縮して残渣を得、これをジクロロメタン(100mL)中に取り、炭酸カリウムの飽和水溶液(100mL)で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の中間体J−1をベージュ色固体(2g、92%)として得、これを何らのさらなる精製なしに次の工程で使用した。
【0083】
一般的スキーム2:
【化28】
【0084】
1.中間体L−1の合成:
【化29】
500mLの無水THF中のD−1(30g、104mmol)の撹拌溶液に、K−1(500mL、125mmol)をN
2下において0℃で添加した。この混合物を、15℃で18時間撹拌した。反応混合物を、NH
4Cl(250mL)およびEtOAc(500mL)で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)により精製して、15.12gの中間体L−1を得た。
【0085】
2.中間体M−1の合成:
【化30】
DMF(140mL)中のL−1(14.20g、37.14mmol)、Zn(CN)
2(6.54g、55.72mmol)およびPd(PPh
3)
4(2.15g、1.86mmol)の混合物を、100℃で18時間撹拌した。混合物を室温まで冷却後、NaHCO
3の溶液(200mL)を添加した。結果として生じた混合物を、EtOAc(200mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、NaHCO
3(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)により精製して、中間体M−1(12.04g)を白色固体として得た。
【0086】
3.中間体N−1の合成:
【化31】
300mLの無水トルエン中のM−1(12.00g、36.54mmol)およびDMF−DMA(6.53g、58.81mmol)の撹拌溶液を、110℃で4時間N
2下において撹拌した。次いで、減圧下において溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、中間体N−1(10.05g)を白色固体として得た。
【0087】
4.化合物P−1の合成
【化32】
室温のアセトニトリル(8mL)中のN−1(800mg、2.0mmol)の撹拌溶液に、イソニコチンイミドアミド塩酸塩H−1(657mg、4.1mmol)を添加し続いてDBU(0.93mL、6.2mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を、密封試験管中で110℃で16時間加熱した。N−1の完全な消費(LCMSによりモニタリングする)後に、反応混合物を室温まで冷却させ、水(30mL)で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。次いで、粗化合物(1.3g)を、ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム溶液(H
2O中33%):98/2/0.1を用いてシリカゲル上で精製して、所望の中間体O−1を、淡黄色固体(800mg、87%収率)として得た。
【0088】
5.中間体P−1の合成:
【化33】
ジクロロメタン(10mL)中のO−1(800mg、1.8mmol)の溶液に、室温で、トリフルオロ酢酸(2.15mL)を添加した。次いで、この反応混合物を、室温で2時間撹拌した。O−1の完全な消費(TLCによりモニタリングする)後に、反応混合物を炭酸ナトリウムの飽和水溶液(30mL)で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の中間体P−1を淡黄色固体(695mg、定量的収率)として得、これを何らのさらなる精製なしに次の工程で使用した。
【0089】
一般的スキーム3:
【化34】
【0090】
1.中間体R−1の合成:
【化35】
CH
2Cl
2(2L)中のQ−1(150g、1.53mol)およびピリジニウムトリブロミド(635g、1.99mol)の混合物を、20℃で96時間撹拌した。次いで、この反応混合物をNa
2S
2O
3の水溶液(2×1L)およびブライン(1L)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、中間体R−1(380g、96%)を黄色液体として得た。
【0091】
2.中間体S−1の合成:
【化36】
2.5Lの無水MeOH中のR−1(170g、1.08mol)、H−1(334.00g、1.29mol)およびNaHCO
3(362.45g、4.31mol)の混合物に対して、80℃で12時間N
2下において撹拌した。次いで、この混合物を冷却し、濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(CH
2Cl
2:MeOH=10:1)により精製して、中間体S−1(170g)を褐色固体として得た。
【0092】
3.中間体U−1の合成:
【化37】
1500mLのEtOHおよび300mLのH
2O中のS−1(150g、595.08mmol)およびT−1(131.16g、892.62mmol)の撹拌混合物に、NaHCO
3(189.21g、1.79mol)およびPd(PPh
3)
2Cl
2(15g)をN
2下において添加した。この反応混合物を、60℃で8時間N
2下において撹拌した。次いで、混合物を濾過し、減圧下において溶媒を蒸発させた。残渣をEtOAcで洗浄して、中間体U−1を得た。粗化合物を、直接次の工程で使用した。
【0093】
4.中間体V−1の合成:
【化38】
1500mLの無水CH
2Cl
2中のU−1(100g、粗)の撹拌懸濁液に、二塩化オキサリル(462.77g、3.65mol)を0℃でN
2下において滴下した。次いで、DMF(53.30g、7.29mol)を添加し、この反応混合物を、15℃で4時間N
2下において撹拌した。次いで、減圧下において溶媒を蒸発させた。残渣をEtOAc(1L)およびNaHCO
3水(1L)に溶解させた。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(CH
2Cl
2:MeOH=20:1)により精製して、粗生成物を得た。この粗生成物をEtOHで洗浄して9.4gの中間体V−1を褐色固体として得、直接次の工程で使用した。
【0094】
最終化合物6の合成:
【化39】
ジクロロエタン(10mL)中のJ−1(250mg、0.722mmol)の溶液に、酢酸(0.124mL、2.17mmol)および2,2−ジメチルプロパナール(0.157mL、1.45mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を、室温で2時間撹拌した。次いで、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(428mg、2mmol)を添加し、この混合物を室温で3時間撹拌した。反応を完結するために、2,2−ジメチルプロパナール(0.157mL、1.45mmol)および酢酸(0.124mL、2.17mmol)を添加し、この混合物を室温で1時間撹拌した後に、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(428mg、2mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌し、次いでジクロロメタンで希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液で処理した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。次いで、粗化合物を、ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム溶液(H
2O中33%):98/2/0.1を用いてシリカゲル上で精製して、所望の化合物6を、白色固体(156mg、52%収率)として得た。
【0095】
最終化合物9の合成:
【化40】
N
2雰囲気下におけるジクロロメタン(4mL)中のJ−1(0.15g、0.433mmol)および4−クロロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(0.068g、0.433mmol)の溶液に、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(0.138g、0.649mmol)を一度に添加した。この反応混合物を、室温で一晩撹拌した。反応混合物を、直ちに分取TLC上に負荷し、[ヘプタン(1):EtOAc(2)]で4回溶離した。主バンドを掻き取り、[EtOAc(9):MeOH(1)]でSiO
2から溶離した。溶離液(elute)を乾燥状態になるまで蒸発させて、0.139gの化合物9(66%)を得た。
【0096】
最終化合物12の合成:
【化41】
N
2雰囲気下のメタノール(エクストラドライ)(3mL)および酢酸(0.1mL)中のJ−1(0.1g、0.289mmol)の溶液に、(1−エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(0.061mL、0.303mmol)を一度に添加した。この反応混合物を室温で0.5時間撹拌し、次いでナトリウムシアノボロハイドライド(0.027g、0.433mmol)を添加し、この反応混合物を一晩加熱還流し、次いで室温まで冷却させ、24時間撹拌した。反応混合物を、直ちに分取TLC上に負荷し、[CH
2Cl
2(95):MeOH(5)]で溶離した。主バンドを掻き取り、[EtOAc(9):MeOH(1)]でSiO
2から溶離した。溶離液を乾燥状態になるまで蒸発させて、0.089gの最終化合物12(54%)を得た。
【0097】
最終化合物20の合成:
【化42】
CH
2Cl
2(5mL)中のJ−1(100mg,0.289mmol)、2−フェノキシプロピオン酸(62.4mg、0.375mmol)、EDCI(83mg、0.433mmol)、HOBT(58.5mg、0.433mmol)およびNEt
3(61μL、0.433mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。水を添加し、層をデカントした。有機層を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。粗化合物を、CH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH97.5/2.5/0.1を用いたシリカゲル(15〜40μm、30g)上でのクロマトグラフィーにより精製した。溶媒を蒸発させて、最終化合物20(64%)を得た。
【0098】
最終化合物21の合成:
【化43】
中間体W−1を、T−1の代わりに(3−メトキシフェニル)ボロン酸を用いて中間体V−1について記述された手順に従って合成した。
【0099】
THF(20mL)中のW−1(99mg、0.333mmol)、X−1(77mg、0.399mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.142mL、0.831mmol)の溶液を、還流にて一晩撹拌した。反応を完結するために、X−1(236mg、1.22mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.63mL、3.7mmol)を少しずつ2日間かけて添加し、この反応混合物を還流にて撹拌した。反応混合物を室温に至らせ、真空中で溶媒を除去した。残留した褐色油状物(およそ0.5g)をMeOH/CH
2Cl
2に溶解させ、固形分を濾別した。分取TLC(ヘプタン/ジエチルエーテル、4:1[3×]、9:1[3×])により、80mgの無色の油状物を得た。物質をDIPEに溶解させ、ヘプタンを添加した。真空中での溶媒の除去により、化合物21を無色の固体(70mg、56%)として得た。
【0100】
最終化合物25の合成:
【化44】
CH
2Cl
2(4mL)中のJ−1(100mg、0.29mmol)、塩化トリメチルアセチル(35.5μL、0.29mmol)、NEt
3(40μL、0.29mmol)の溶液を、一晩室温で撹拌した。この混合物をNaHCO
3の水溶液に注入し、CH
2Cl
2で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮して、120mgを得た。この粗物(crude)を、カラムクロマトグラフィー(安定シリカ(5μm 150×30.0mm)上での順相、0%NH
4OH、100%DCM、0%MeOHから0.6%NH
4OH、94%DCM、6%MeOHまでの移動相勾配)により精製した。固体をジイソプロピルエーテル中で結晶化し、真空圧下において70℃で乾燥させて、化合物25(81mg、65%)を得た。
【0101】
最終化合物26の合成:
【化45】
窒素下において、塩化オキサリル(0.22mL、2.55mmol)をCH
2Cl
2(50mL)中のS−1の懸濁液に添加した。DMF(0.02mL)を滴下し(発熱)、この反応混合物を室温で3時間撹拌した。真空下において溶媒を除去した。粗物質Y−1を、直接次の工程で使用した。
【0102】
4−フェニルピペリジン(0.089g、0.549mmol)を、THF(8mL)中のY−1(0.099g、0.366mmol)の懸濁液に添加した。添加後、固形分は溶解し、色は褐黄色から紫色に変わった。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.188mL、1.098mmol)を添加し、反応混合物を還流にて一晩撹拌した。水およびEtOAcを添加した。水相を、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、真空下において溶媒を除去した。粗物をフラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2、2%MeOH)により精製して、中間体Z−1を黄色油状物(66mg、46%)として得た。
【0103】
DME(8mL)/H
2O(2mL)中のZ−1(0.066g、0.167mmol)、2−メトキシフェニルボロン酸(0.038g、0.25mmol)および炭酸ナトリウム(0.060g、0.566mmol)の懸濁液を、アルゴンで5分間フラッシュした。トランス−BIS(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)塩化物(6mg、8.6μmol)を添加し、懸濁液をアルゴンで5分間フラッシュした。反応混合物(懸濁液)を、60℃でアルゴン下において2時間撹拌した。H
2OおよびEtOAcを添加した。固形分を濾別した。層を分離した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。真空下において溶媒を除去した。物質を、CH
2Cl
2に溶解させた。水を添加し、混合物を一晩激しく撹拌した。層を分離した。水層をCH
2Cl
2で抽出した。合わせた有機抽出物を、Na
2SO
4で乾燥させた。真空下において溶媒を除去した。物質を、CH
2Cl
2と共蒸発させた。黄色油状物にEt
2Oを添加した。物質が固化した。この懸濁液をEt
2O中で一晩撹拌した。固体を濾別し、Et
2OおよびH
2Oで洗浄し、乾燥させて、最終化合物26(31%)を得た。
【0104】
最終化合物49の合成:
【化46】
CH
3CN(4mL)中のJ−1(100mg、0.289mmol)、K
2CO
3(80mg、0.57mmol)、プロパルギルブロミド(トルエン中80重量%溶液、39μL、0.35mmol)を、室温で一晩撹拌した。H
2OおよびCH
2Cl
2を添加し、有機相をデカントし、MgSO
4粉末上で完全に乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。粗化合物をシリカゲルカラム(15〜40μm、30g)上でのカラムクロマトグラフィーによりCH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH 97/3/0.5で精製して、CH
3CN/ジイソプロピルエーテル(18%)中での結晶化後に20mgの化合物49を得た。
【0105】
最終化合物55の合成:
【化47】
CH
2Cl
2(4mL)中のJ−1(200mg、0.58mmol)、無水トリフルオロ酢酸(177μL、1.27mmol)、NEt
3(642μL、4.62mmol)を、室温で12時間撹拌した。この混合物をNaHCO
3の水溶液に注入し、CH
2Cl
2で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮して、248mgの中間体Z−1を得た。粗化合物を、直接次の工程で使用した。
【0106】
N
2流下、−70℃で、Et
2O(5mL)をAlCl
3(97mg、0.73mmol)に添加し、次いでこの混合物を0℃で10分間撹拌した。LiAlH
4(1.12mL、2.24mmol)を0℃で滴下し、この混合物を0℃で10分間撹拌した。THF(5mL)中のZ−1(248mg、0.56mmol)を滴下し、この混合物を0℃で1時間撹拌した。反応を氷でクエンチし、EtOAcを添加した。層をデカントした。有機層を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。粗物を、シリカゲル(15〜40μm、30g)上でのカラムクロマトグラフィーによりCH
2Cl
2/MeOH/NH
4OH 98/2/0.1で精製した。次いで、化合物を2−エチルピリジン 6μm 150×21.2mm上でのアキラル超臨界流体クロマトグラフィー(移動相92%CO
2、8%MeOH)により精製して、化合物55(45mg、19%)を得た。
【0107】
最終化合物56の合成:
【化48】
ジクロロメタン(3.6mL)中のJ−1(250mg、0.72mmol)の溶液に、室温で、2,2−ジフルオロエチルトリフレート(230mg、1.08mmol)を添加し続いてトリエチルアミン(0.36mL、2.16mmol、3当量)を添加した。次いで、この反応混合物を50℃で16時間撹拌し、水(5mL)で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した(300mg)。次いで、粗化合物を、酢酸エチル(100%)を用いてシリカゲル上で精製して、所望の化合物56を、白色固体(200mg、67%収率)として得た。
【0108】
最終化合物57の合成:
【化49】
ジクロロメタン(3.6mL)中のJ−1(250mg、0.72mmol)の溶液に、室温で、A−2(247mg、1.08mmol)を添加し続いてトリエチルアミン(0.36mL、2.16mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を50℃で16時間撹拌し、水(5mL)で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した(650mg)。次いで、粗化合物を、酢酸エチル/ジクロロメタン:70/30を用いてシリカゲル上で精製して、所望の化合物57を、白色固体(260mg、84%収率)として得た。
【0109】
最終化合物58の合成:
【化50】
ジクロロメタン(3mL)中のQ−1(200mg、0.58mmol)の溶液に、室温で、2,2,2−トリフルオロエチルトリフレート(0.13mL、0.88mmol)を添加し続いてトリエチルアミン(0.24mL、1.76mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を還流にて2時間撹拌した。Q−1の80%消費(LCMSによりモニタリングする)後に、反応混合物を水(5mL)で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した(185mg)。次いで、粗化合物を、酢酸エチル/石油エーテル 50/50を用いてシリカゲル上で精製して、所望の化合物58を、白色固体(100mg、40%収率)として得た。
【0110】
最終化合物64の合成:
【化51】
アセトニトリル(8mL)中のN−1(800mg、2.0mmol)の撹拌溶液に、室温で2,2,2−トリフルオロアセトイミドアミド塩酸塩B−2(620mg、4.1mmol)を添加し続いてDBU(0.93mL、6.2mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を、密封試験管中で110℃で38時間加熱した。N−1の54%消費(LCMSによりモニタリングする)後に、反応混合物を室温まで冷却させ、ジクロロメタン(30mL)で希釈し、水(30mL)で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。次いで、粗化合物を、石油エーテル/酢酸エチル 70/30を用いてシリカゲル上で精製して、所望の中間体C−2を、淡黄色固体(315mg、35%収率)として得た。
【0111】
ジクロロメタン(5mL)中のC−2(465mg、1.08mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を室温で添加した。次いで、この反応混合物を、室温で5時間撹拌した。C−2の完全な消費(TLCによりモニタリングする)後に、反応混合物を真空中で濃縮して残渣を得、これをジクロロメタン(30mL)中に取り、炭酸カリウムの飽和水溶液(30mL)で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の中間体D−2を淡黄色固体(340mg、94%収率)として得、これを何らのさらなる精製なしに次の工程で使用した。
【0112】
ジクロロエタン(13mL)中のD−2(340mg、1.02mmol)の溶液に、室温で、酢酸(0.19mL、4.59mmol)を添加し、続いて2,2−ジメチルプロパナール(0.33mL、3.07mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を室温で5時間撹拌した後に、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(867mg、4.08mmol)を添加した。反応混合物を、室温で48時間撹拌し、次いでジクロロメタン(30mL)で希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液(30mL)で処理した。水層をジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した(400mg)。次いで、粗化合物を、ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム溶液(H
2O中33%):99/1/0.1を用いてシリカゲル上で精製して、所望の化合物64を、白色固体(260mg、63%収率)として得た。
【0113】
最終化合物70の合成:
【化52】
アセトニトリル(9.2mL)およびジクロロメタン(4.8mL)中のJ−1(800mg、2.3mmol)の撹拌溶液に、室温で、クロロアセトンE−2(0.27mL、3.45mmol)を添加し続いて炭酸カリウム(0.64g、4.6mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を、還流にて8時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却させ、ジクロロメタン(30mL)で希釈し、水(30mL)で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の中間体F−2を赤色油状物(930mg、100%収率)として得、これを何らのさらなる精製なしに次の工程で使用した。
【0114】
ジクロロメタン(115mL)中のF−2(930mg、2.3mmol)の溶液に、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)(0.57mL、6.9mmol)を−78℃で滴下した。次いで、この反応混合物を、室温で16時間撹拌した。反応混合物を、ジクロロメタン(50mL)で希釈し、炭酸ナトリウムの飽和水溶液(50mL)で、0℃で処理した。この水性粗混合物を、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗化合物を、まずジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム溶液(H
2O中33%):99/1/0.1を用いてシリカゲル上で精製し、次いで別の精製を、ジクロロメタン/酢酸エチル:80/20を用いて行った。最後に残渣をペンタンで粉砕して、所望の化合物70を褐色のゴム状固体(60mg、6%)として得た。
【0115】
最終化合物89の合成:
【化53】
ジクロロメタン(20mL)中の中間体G−2(0.15g、0.38mmol)の混合物に、0℃でトリ−エチルアミン(0.12g、1.14mmol)を添加し続いて化合物I−2(0.053g、0.38mmol)を添加した。この反応混合物を、25℃でN
2下において15時間撹拌した。混合物を、ジクロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水で洗浄した。水層を、ジクロロメタンで逆抽出する。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、中間体I−2(0.16g、90%)を得た。
【0116】
ジクロロメタン(15mL)中の中間体I−2(0.16g、0.35mmol)の溶液に、m−CPBA(0.066g、0.38mmol)を0℃で少しずつ添加した。この混合物を、15℃で20時間撹拌した。固体を沈殿させ、セライトパッドを通して濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。濾液を高速液体クロマトグラフィーにより精製して、化合物89(16mg、12%)を得た。
【0117】
最終化合物91の合成:
【化54】
トリエチルシリルアセチレン(38mg、0.27mmol)を、マイクロ波容器中、DMF(3mL)中の化合物90(0.12g、0.18mmol)、Pd(PPh
3)
4(21mg、0.018mmol)、トリ−エチルアミン(0.22g、2.16mmol)およびヨウ化銅(I)(3mg、0.011mmol)の溶液に、室温でN
2下において添加した。容器を蓋締めし、110℃で40分間照射した。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(30mL)および水(10mL)で希釈した。有機層を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下において溶媒を除去した。粗生成物を真空下で乾燥させ、直接次の工程で使用した。0.15gの粗中間体J−2を得た。
【0118】
乾燥THF(35mL)中の中間体J2(粗、0.18mmol)を、フッ化テトラブチルアンモニウムの溶液(THF中1M、7.5mL)に添加した。この混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、塩基性の分取高速液体クロマトグラフィー(カラム:C18、溶離剤:CH
3CN/H
2O 97/3、0.05%NH
3.H
2O)により、粗生成物を直ちに精製した。所望の画分を回収し、減圧下において溶媒を除去した。真空下において生成物を乾燥させて、化合物91(10mg、13%)を得た。
【0119】
【表1】
【0120】
【表2】
【0121】
【表3】
【0122】
【表4】
【0123】
【表5】
【0124】
【表6】
【0125】
【表7】
【0126】
【表8】
【0127】
【表9】
【0128】
【表10】
【0129】
【表11】
【0130】
【表12】
【0131】
【表13】
【0132】
【表14】
【0133】
【表15】
【0134】
【表16】
【0135】
【表17】
【0136】
【表18】
【0137】
【表19】
【0138】
分析方法
全ての化合物をLC−MSにより特徴付けた。以下のLC−MS方法を使用した:
一般的手順NOVA(方法NOVAxについて)
HPLC測定を、脱気装置付きのクォータナリーポンプ、自動サンプル注入器、ダイオード−アレイ検出器(DAD)および以下のそれぞれの方法において特定されるカラムを含む、HPLC 1100/1200(Agilent)システムを用いて実施した。カラムは室温で保持される。MS検出器(MS−Agilent単一四重極)は、エレクトロスプレー−APCIイオン化源を伴い構成された。窒素をネブライザーガスとして使用した。データ取得は、Chemstationデータシステムを用いて実施した。
【0139】
方法NOVA1:一般的手順NOVAに加えて:逆相HPLCを、0.42ml/分の流量で、Nucleosil C18カラム(3μm、3×150mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:水 TFA0.1%;移動相B:100%アセトニトリル)を使用して、98%Aを3分間、98%Aから12分で100%Bに至り、100%Bを5分間、次いで2分で98%Aに戻り、98%Aで6分間再平衡させる勾配条件を実施した。2μlの注入量を使用した。キャピラリー電圧を2kVとし、コロナ放電を1μAで保持し、源温度を250℃で維持した。フラグメンターには可変電圧を使用した。正モードでのエレクトロスプレーイオン化法およびAPCIで、100から1100amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0140】
方法NOVA2:一般的手順NOVAに加えて:逆相HPLCを、1ml/分の流量で、Agilent Eclipse C18カラム(5μm、4.6×150mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:水 TFA0.1%;移動相B:100%アセトニトリル)を使用して、98%Aを3分間、98%Aから12分で100%Bに至り、100%Bを5分間、次いで2分で98%Aに戻り、98%Aで6分間再平衡させる勾配条件を実施した。2μlの注入量を使用した。キャピラリー電圧を2kVとし、コロナ放電を1μAで保持し、源温度を250℃で維持した。フラグメンターには可変電圧を使用した。正モードでのエレクトロスプレーイオン化法およびAPCIで、80から1000amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0141】
方法NOVA3:一般的手順NOVAに加えて:逆相HPLCを、0.7ml/分の流量で、Phenomenex Gemini C18カラム(3μm、3×30mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:水 TFA0.1%;移動相B:100%アセトニトリル)を使用して、98%Aから2分で100%Bに至り、100%Bを0.5分間、次いで0.1分で98%Aに戻り、98%Aで2.4分間再平衡させる勾配条件を実施した。2μlの注入量を使用した。キャピラリー電圧を2kVとし、コロナ放電を1μAで保持し、源温度を250℃で維持した。フラグメンターには可変電圧を使用した。正モードでのエレクトロスプレーイオン化法およびAPCIで、80から1000amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0142】
一般的手順B(方法Bxxxxについて)
HPLC測定を、脱気装置付きのクォータナリーポンプ、自動サンプル注入器、ダイオード−アレイ検出器(DAD)、CLND検出器(Antek)および以下のそれぞれの方法において特定されるカラムを含む、HPLC Alliance 2695(Waters)システムを用いて実施した。カラムは40℃で保持される。MS検出器(ZQ−Waters単一四重極)は、エレクトロスプレーイオン化源を伴い構成された。窒素をネブライザーガスとして使用した。データ取得は、Masslynx−Openlynxデータシステムを用いて実施した。
【0143】
方法B5301:一般的手順Bに加えて:逆相HPLCを、1.5ml/分の流量で、X−terra MS C18カラム(3.5μm、4.6×100mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:0.1%ギ酸を含む水:95/メタノール:5%;移動相B:100%メタノール)を使用して、100%Aから12分で5%A/95%Bに至り、1分で100%Aに戻る勾配条件を実施した。10μlの注入量を使用した。コーン電圧は、正および負の両方のイオン化について30Vとした。正モードでのエレクトロスプレーイオン化法およびAPCIで、100から1500amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0144】
方法B5501:一般的手順Bに加えて:逆相HPLCを、0.7ml/分の流量で、BEH C18カラム(1.7μm、2.1×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:メタノール、B:水中酢酸アンモニウム10mM:90%/アセトニトリル:10%)を使用して、5%A/95%Bから1.3分で95%A/5%Bに至り、0.2分間保持し、0.2分で5%A/95%Bに戻り、0.3分間保持する勾配条件を実施した。0.75mlの注入量を使用した。コーン電圧は、正および負の両方のイオン化について30Vとした。エレクトロスプレーイオン化法で、160から1000amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0145】
一般的手順VDR2(方法V300xV30xxについて)
LC測定を、脱気装置付きのバイナリ−ポンプ、自動サンプル注入器、ダイオード−アレイ検出器(DAD)および以下のそれぞれの方法において特定されるカラムを含む、UPLC(超高速液体クロマトグラフィー)Acquity(Waters)システムを用いて実施した。カラムは40℃の温度で保持される。カラムからの流れをMS検出器に導いた。MS検出器は、エレクトロスプレーイオン化源を伴い構成された。キャピラリーニードル電圧を3kVとし、源温度をQuattro(Watersからのトリプル四重極質量分析器)上にて130℃で維持した。窒素をネブライザーガスとして使用した。データ取得は、Waters−Micromass MassLynx−Openlynxデータシステムを用いて実施した。
【0146】
方法V3007V3001:一般的手順VDR2に加えて:逆相UPLCを、0.35ml/分の流量で、Waters Acquity BEH(架橋エチルシロキサン/シリカハイブリッド)C18カラム(1.7μm、2.1×100mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:95%7mM酢酸アンモニウム/5%アセトニトリル;移動相B:100%アセトニトリル)を使用して、90%Aおよび10%B(0.5分間保持)から3.5分で8%Aおよび92%Bに至り、2分間保持し、0.5分で初期条件に戻り、1.5分間保持する勾配条件を実施した。2mlの注入量を使用した。コーン電圧は、正および負イオン化モードについて20Vとした。0.1秒のインタースキャンディレイを用いて、0.2秒で100から1000まで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0147】
一般的手順Wuxi(方法WUXIxについて)
HPLC測定を、脱気装置付きのクォータナリーポンプ、自動サンプル注入器、ダイオード−アレイ検出器(DAD)および以下のそれぞれの方法において特定されるカラムを含む、HPLC 1100/1200(Agilent)システムを用いて実施した。カラムは50℃で保持される。MS検出器(Agilent G1946Cまたは6110)は、エレクトロスプレーまたはAPCIイオン化源を伴い構成された。窒素をネブライザーガスとして使用した。データ取得は、Agilent Chemstationデータシステムを用いて実施した。
【0148】
方法WUXI1:一般的手順WUXIに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、YMC−PACK ODS−AQ C18カラム(5μm、2×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:0.1%トリフルオロ酢酸を含む水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル)を使用して、100%Aから出発して、1分間保持し、4分で40%A/60%Bに至り、2.5分間保持し、次いで0.5分で100%Aに戻る勾配条件を実施した。2μlの注入量を使用した。キャピラリー電圧を正イオン化モードについては2.5kV、負イオン化モードについては3kVとし、APCIの場合はコロナ放電を4μAで保持し、源温度は200℃で維持した。フラグメンテーション電圧は、70Vとした。正モードでのエレクトロスプレーイオン化法またはAPCIで、100から1000amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0149】
方法WUXI2:一般的手順WUXIに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、YMC−PACK ODS−AQ C18カラム(5μm、2×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:0.1%トリフルオロ酢酸を含む水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル)を使用して、90%A/10%Bから出発して、0.8分間保持し、3.7分で20%A/80%Bに至り、3分間保持し、次いで0.5分で初期条件に戻る勾配条件を実施した。キャピラリー電圧を正イオン化モードについては2.5kV、負イオン化モードについては3kVとし、APCIの場合はコロナ放電を4μAで保持し、源温度は200℃で維持した。フラグメンテーション電圧は、70Vとした。正モードでのエレクトロスプレーイオン化法またはAPCIで、100から1000amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0150】
方法WUXI3:一般的手順WUXIに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、YMC−PACK ODS−AQ C18カラム(5μm、2×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:0.1%トリフルオロ酢酸を含む水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル)を使用して、70%A/30%Bから出発して、0.8分間保持し、3.2分で10%A/90%Bに至り、3.5分間保持し、次いで0.5分で初期条件に戻る勾配条件を実施した。キャピラリー電圧を正イオン化モードについては2.5kV、負イオン化モードについては3kVとし、APCIの場合はコロナ放電を4μAで保持し、源温度は200℃で維持した。フラグメンテーション電圧は、70Vとした。正モードでのエレクトロスプレーイオン化法またはAPCIで、100から1000amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0151】
方法WUXI4:一般的手順WUXIに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、Agilent TC−C18カラム(5μm、2.1×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:0.1%トリフルオロ酢酸を含む水;移動相B:0.05%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル)を使用して、90%A/10%Bから出発して、0.8分間保持し、3.7分で20%A/80%Bに至り、3分間保持し、次いで2分で初期条件に戻る勾配条件を実施した。キャピラリー電圧を正イオン化モードについては2.5kV、負イオン化モードについては3kVとし、APCIの場合はコロナ放電を4μAで保持し、源温度は200℃で維持した。フラグメンテーション電圧は、70Vとした。正モードでのエレクトロスプレーイオン化法またはAPCIで、100から1000amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0152】
一般的手順Mercachem(方法MERCxについて)
HPLC測定を、脱気装置付きのクォータナリーポンプ、自動サンプル注入器、ダイオード−アレイ検出器(DAD)および以下のそれぞれの方法において特定されるカラムを含む、HPLC 1100−SLまたは1200−SL(Agilent)システムを用いて実施した。MS検出器(Agilent MSD−SL)は、エレクトロスプレーイオン化源を伴い構成された。データ取得は、Agilent Chemstationデータシステムを用いて実施した。
【0153】
方法MERC20:一般的手順MERCに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、25℃で保持されたWaters X−Bridge C18カラム(3.5μm、2.1×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:10mMアンモニアを含むアセトニトリル;移動相B:10mMアンモニアを含む水)を使用して、2%Aから出発して、3.5分で98%A/2%Bに至り、2.5分間保持する勾配条件を実施した。正および負モードでのエレクトロスプレーイオン化法で、220から800amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0154】
方法MERC22:一般的手順MERCに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、25℃で保持されたWaters X−Bridge C18カラム(3.5μm、2.1×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:95%のメタノール/5%の水中10mM重炭酸アンモニウム;移動相B:水中10mM重炭酸アンモニウム)を使用して、10%Aから出発して、2.5分で98%A/2%Bに至り、3.5分間保持する勾配条件を実施した。正および負モードでのエレクトロスプレーイオン化法で、220から800amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0155】
方法MERC25:一般的手順MERCに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、25℃で保持されたGemini C18カラム(3μm、2.1×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:95%のアセトニトリル/5%の水中10mM重炭酸アンモニウム;移動相B:水中10mM重炭酸アンモニウム)を使用して、2%Aから出発して、3.5分で98%A/2%Bに至り、2.5分間保持する勾配条件を実施した。正および負モードでのエレクトロスプレーイオン化法で、100から800amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0156】
方法MERC26:一般的手順MERCに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、25℃で保持されたWaters X−Bridge C18カラム(3.5μm、2.1×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:アセトニトリル中0.1%ギ酸;移動相B:水中0.1%ギ酸)を使用して、2%Aから出発して、3.5分で98%A/2%Bに至り、2.5分間保持する勾配条件を実施した。正および負モードでのエレクトロスプレーイオン化法で、100から800amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0157】
方法MERC27:一般的手順MERCに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、25℃で保持されたWaters X−Bridge C18カラム(3.5μm、2.1×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:95%のアセトニトリル/5%の水中10mM重炭酸アンモニウム;移動相B:水中10mM重炭酸アンモニウム)を使用して、2%Aから出発して、3.5分で98%A/2%Bに至り、4.5分間保持する勾配条件を実施した。正および負モードでのエレクトロスプレーイオン化法で、100から800amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0158】
方法MERC28:一般的手順MERCに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、25℃で保持されたWaters X−Bridge C18カラム(3.5μm、2.1×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:95%のアセトニトリル/5%の水中10mM重炭酸アンモニウム;移動相B:水中10mM重炭酸アンモニウム)を使用して、2%Aから出発して、3.5分で98%A/2%Bに至り、2.5分間保持する勾配条件を実施した。正および負モードでのエレクトロスプレーイオン化法で、100から800amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0159】
方法MERC30:一般的手順MERCに加えて:逆相HPLCを、0.8ml/分の流量で、25℃で保持されたGemini C18カラム(3μm、2.1×50mm)で実施した。2つの移動相(移動相A:95%のアセトニトリル/5%の水中10mM重炭酸アンモニウム;移動相B:水中10mM重炭酸アンモニウム)を使用して、2%Aから出発して、3.5分で98%A/2%Bに至り、4.5分間保持する勾配条件を実施した。正および負モードでのエレクトロスプレーイオン化法で、100から800amuまで走査することにより、質量スペクトルを取得した。
【0160】
最終化合物のH
1NMR分析
化合物6
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)d 8.81(d,J=5.67Hz,2H),8.77(s,1H),8.31(d,J=5.67Hz,2H),7.46(t,J=7.88Hz,1H),7.07(d,J=7.88Hz,1H),6.98−7.04(m,2H),3.81(s,3H),2.79−2.89(m,3H),1.96−2.15(m,6H),1.66(d,J=11.98Hz,2H),0.86(s,9H)
【0161】
化合物55
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6)δ8.74−8.85(m,3H),8.33(d,J=4.73Hz,2H),7.46(t,J=7.88Hz,1H),6.97−7.11(m,3H),3.82(s,3H),3.16(q,J=9.98Hz,2H),2.99(d,J=11.03Hz,2H),2.90(t,J=11.03Hz,1H),2.27(t,J=11.66Hz,2H),2.02(q,J=11.66Hz,2H),1.72(d,J=11.66Hz,2H)
【0162】
化合物58
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ8.86(d,J=5.31Hz,2H),8.67(s,1H),8.44(d,J=5.31Hz,2H),7.86(d,J=7.83Hz,1H),7.67−7.76(m,2H),7.64(d,J=7.83Hz,1H),3.02−3.17(m,4H),2.80(s,1H),2.37−2.47(m,2H),2.22−2.37(m,2H),1.75(d,J=13.39Hz,2H)
【0163】
化合物70
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ8.85(d,J=6.06Hz,2H),8.69(s,1H),8.41−8.46(m,2H),7.48(t,J=8.08Hz,1H),7.07(dd,J=2.02,8.08Hz,1H),6.96(d,J=7.33Hz,1H),6.90(s,1H),3.93(s,3H),3.03−3.14(m,2H),2.90−3.01(m,1H),2.73(t,J=13.64Hz,2H),2.18−2.32(m,4H),1.74(s,2H),1.62(br.s.,3H)
【0164】
化合物67
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ9.31(d,J=2.27Hz,1H),8.60(dd,J=2.27,8.59Hz,1H),8.43(s,1H),7.69(d,J=7.58Hz,1H),7.53−7.60(m,2H),7.45−7.52(m,1H),6.80(d,J=8.59Hz,1H),3.97(s,3H),2.80(d,J=6.82Hz,2H),2.57(br.s.,1H),2.01−2.16(m,4H),1.96(s,2H),1.49−1.58(m,2H),0.81(s,9H)
【0165】
化合物57
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ8.76−8.85(m,3H),8.29−8.37(m,2H),7.42−7.52(m,1H),6.97−7.12(m,3H),3.83(s,3H),3.02(d,J=11.12Hz,2H),2.89(t,J=11.10Hz,1H),2.44(s,2H),2.14−2.27(m,2H),1.94−2.12(m,2H),1.72(d,J=12.63Hz,2H),1.29(s,6H)
【0166】
化合物66
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ8.62(dd,J=5.81,8.84Hz,2H),8.57(s,1H),7.82(d,J=7.58Hz,1H),7.66−7.73(m,2H),7.61(s,1H),7.25(t,J=8.84Hz,2H),2.94(d,J=7.58Hz,2H),2.60−2.78(m,1H),2.13−2.31(m,4H),2.09(s,2H),1.64(d,J=8.34Hz,2H),0.95(s,9H)
【0167】
化合物65
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ8.73(d,J=8.34Hz,2H),8.63(s,1H),7.80−7.90(m,3H),7.66−7.74(m,2H),7.60−7.65(m,1H),2.94(d,J=6.57Hz,2H),2.65−2.79(m,1H),2.14−2.30(m,4H),2.09(s,2H),1.65(d,J=4.80Hz,2H),0.95(s,9H)
【0168】
化合物71
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ8.49−8.61(m,3H),7.41(t,J=8.03Hz,1H),7.17(t,J=8.03Hz,2H),7.00(dd,J=2.01,8.03Hz,1H),6.90(d,J=8.03Hz,1H),6.81−6.86(m,1H),3.87(s,3H),2.84−3.11(m,5H),2.16−2.42(m,4H),1.70(d,J=13.05Hz,2H)
【0169】
化合物39
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ8.73−8.90(m,3H),8.32(d,J=6.06Hz,2H),7.53−7.68(m,3H),7.40−7.50(m,1H),2.84(d,J=11.12Hz,2H),2.68−2.79(m,1H),1.92−2.17(m,6H),1.66(d,J=12.13Hz,2H),0.86(s,9H)
【0170】
化合物21
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ8.69−8.79(m,2H),8.36(s,1H),8.19−8.28(m,2H),7.34−7.48(m,1H),7.04−7.15(m,2H),6.97(dd,J=1.77,8.34Hz,1H),3.81(s,3H),3.36−3.40(m,3H),2.46(t,J=4.55Hz,3H),2.04(s,2H),1.23(br.s.,2H),0.83(s,9H)
【0171】
化合物40
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ8.75−8.96(m,3H),8.33(d,J=6.06Hz,2H),7.89(br.s.,2H),7.72−7.85(m,2H),2.84(d,J=9.35Hz,2H),2.63−2.77(m,1H),1.93−2.17(m,6H),1.56−1.78(m,2H),0.85(s,9H)
【0172】
以下の6つの化合物/実施例もまた、本明細書に記述される手順に従って調製した。
【化55】
【0173】
生物学的実施例
種々の細菌菌株に対する抗菌活性について化合物を試験するためのインビトロ方法
感受性試験のための細菌懸濁液の調製
以下の細菌、すなわち、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)ATCC 29213、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)(MRSA)ATCC 700788およびエスケリキア・コリ(Escherichia coli)ATCC 35218を使用した。本調査で使用する細菌を、滅菌脱イオン水中の100mlのMueller−Hintonブロス(Difco カタログ番号0757−17)を含有するフラスコ中で、振盪しながら37℃で一晩培養した。ストックを、使用まで−70℃で保管した。
【0174】
細菌を、5%のヒツジ血液(Becton Dickinson カタログ番号254053)を含有するトリプシンダイズ寒天プレート上で、18〜24時間、35℃で、好気性条件においてインキュベートした(第1継代)。第2継代については、新しいMueller−Hintonブロスを、5〜10コロニーと共にインキュベートし、好気性条件での混濁(対数期に達している)に達するまで、35℃で一晩培養する。次いで、この細菌懸濁液を、0.5マクファーランド密度に調整し、Mueller Hintonブロス培地で1:100にさらに希釈する。これを接種材料として使用する。
【0175】
抗菌感受性試験:IC90測定
MICアッセイを、微量液体希釈法(broth microdilution method)により、化合物の2倍連続希釈物を含有し、かつ5×105CFU/mlの細菌(CLSIガイドラインに従う標準的な接種材料サイズ)が接種された、最終体積0.1mlのMueller Hintonブロスを含む96ウェルフォーマット(平底マイクロタイタープレート)において行った。阻害剤は、典型的に、63〜0.49μMの範囲にわたって変化させる。このアッセイにおける最終DMSO濃度は、1.25%(最大許容DMSO濃度=6%)であった。S.アウレウス(S.aureus)に対する化合物の活性に及ぼすヒト血清の影響を試験したこのアッセイにおいて、10%の最終濃度でヒト血清を添加した。プレートを、35℃で16〜20時間インキュベートした。インキュベーションの終わりに、細菌増殖を蛍光測定により定量化した。このために、全てのウェルにレサズリンを添加し、プレートを再度インキュベートした。インキュベーション時間は細菌の種類によって決まる。青色から桃色への色の変化により、細菌の増殖が示された。コンピュータ制御された蛍光光度計(Fluoroskan Ascent FL,Labsystems)で、励起波長540nmおよび放射波長590nmにおいて蛍光を読み取った。化合物により達成された%増殖阻害を、標準的な方法に従って計算した。IC90(μg/mlで表される)は、細菌増殖についての90%阻害濃度と定義した。QC承認のために、参照化合物の一団を同時に試験した。
【0176】
細胞毒性アッセイ
化合物の細胞毒性を、MTTアッセイを用いて評価した。96ウェルプレートで培養したヒトHelaM細胞を、試験化合物の連続希釈物(最終体積0.2ml)に曝露し、72時間、37℃および5%CO2でインキュベートした。阻害剤は、典型的に、25〜0.8μMの範囲にわたって変化させる。このアッセイにおける最終DMSO濃度は、0.5%である。MTT(3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド、テトラゾール)を添加すると、これは生細胞においてのみ紫色のホルマザンに還元された。100μlの2−プロパノールを添加することにより、ホルマザン結晶の可溶化を達成した。細胞生存能力を、紫色を呈している還元されたホルマザンの吸光度を540nmおよび690nmにおいて測定することにより決定した。非特異的吸収の影響を排除するために、690nmにおいて測定された吸光度が、540nmにおける吸光度から自動的に差し引かれた。化合物により達成されたパーセント細胞毒性を、標準的な方法に従って計算した。細胞毒性を、CC50、すなわち、細胞生存能力の50%減少を引き起こす濃度として報告する。
【0177】
マイクロプレート中でのECO/PAE/STAに対する化合物のMIC測定についてのプロトコル
・一晩培養したプレートの4〜5コロニーを5mlのMueller Hinton培地に添加する。
・3〜6時間、37℃にて、シェーカーインキュベーター(300rpm)中でインキュベートする。
・600nmにおいてODを測定する(OD600=1−→109CFU/ml)。
・細菌を105CFU/mlになるまで培地で希釈する。
・マイクロプレートにおいて100μlのMueller Hinton培地で2倍希釈物を調製する(最終濃度64〜0.125μg/ml)。
・100μlの細菌希釈物を各ウェルに添加する。
・18〜20時間37℃でインキュベートする。
・コントロールと比較して増殖を視覚的に調べる。
MICは、増殖なしの最低濃度(90%増殖阻害)である。
【0178】
生物学的結果
実施例/本発明の化合物が、上で説明された抗菌感受性アッセイおよび/または細胞毒性アッセイにおいて試験される/された。実施例/本発明の化合物は、50μg/mL未満(例えば、15μg/mL未満)のIC90値、50μg/mL未満(例えば、15μg/mL未満)のCC50値および/または10μg/mL未満(例えば、1μg/mL未満)のMIC90を、それぞれのアッセイにおいて示すことが見出される/された。特定の化合物は、10μg/mL未満(例えば、1μg/mL未満)のIC90値、または10μg/mL未満(例えば、5μg/mL未満)のCC50値および/または0.5μg/mL未満のMIC90値を、それぞれのアッセイにおいて示した。
【0179】
特定の化合物は、商業的に利用可能な供給元(例えば、CHEMBRIDGE)から入手可能であり得る。
【0180】
【表20】
【0181】
【表21】
【0182】
【表22】
【0183】
【表23】
【0184】
【表24】
【0185】
【表25】
【0186】
【表26】
【0187】
【表27】
【0188】
【表28】
【0189】
【表29】
【0190】
【表30】
【0191】
【表31】
【0192】
【表32】
【0193】
【表33】
【0194】
【表34】
【0195】
【表35】
【0196】
【表36】
【0197】
【表37】
【0198】
【表38】
【0199】
【表39】
本発明は、以下の態様を含む。
[1]
医薬としての使用のための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式Iは:
【化56】
[式中:
Yは:
(i)
【化57】
(ii)−CF3;
(iii)−N(C1〜6アルキル)2(例えば、−N(CH3)2);または
(iv)C3〜6シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)
を表し;
Nv、Nw、Nx、NyおよびNzは、独立して、−N=または−C(H)=を表すが、但し、ここで、Nv、Nw、Nx、NyおよびNzのうちの最大3個のみが、−N=を表し得;
nは、0、1または2を表し(但し、好ましくは0を表す);
X1およびX2は、独立して、−N−または−C(H)−を表し;
X1が−N−を表す場合は、Q1は、直接結合、−C(O)−または−S(O)2−を表し;
X1が−C(H)−を表す場合は、Q1は、直接結合または−N(Rz)−を表し;
Rzは、水素またはC1〜6アルキルを表し;
Rxは、C1〜6アルキル(=OおよびA1から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(この後の2つの基は、各々、それぞれA2およびA3から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し;
Ry、Ry1およびRy2は、独立して、水素、ハロ、−CN、−OR10、−N(R11)(R12)またはC1〜6アルキル(1個以上のハロ(例えば、フルオロ)原子により任意選択で置換されている)を表し;
A1、A2、A3およびA4は、独立して、ハロ、−CN、−OR1、−S(O)0〜2C1〜3アルキル、C1〜6アルキル(1個以上のハロ置換基により任意選択で置換されている)、ヘテロシクロアルキル(C1〜3アルキルおよびハロから選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(この後の2つの基は、それぞれB1およびB2から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し;
各R1およびR10は、独立して、水素、C1〜6アルキル(1個以上のハロ置換基により任意選択で置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(この後の2つの基は、ハロ、C1〜3アルキルおよび−O−C1〜3アルキルから選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し;
R11およびR12は、独立して、水素またはC1〜6アルキルを表し;
B1およびB2は、独立して、ハロ(例えば、クロロまたはフルオロ)、−CN、C1〜6アルキル(1個以上のハロ(例えば、フルオロ)原子により任意選択で置換されている)、−OHまたは−O−C1〜6アルキル(1個以上のハロ(例えば、フルオロ)原子により任意選択で置換されている)を表す]を表し、但し、前記化合物は、
【化58】
ではないことを条件とする、化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
[2]
医薬としての使用のための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式Iは:
【化59】
[式中:
Yは:
(i)
【化60】
(ii)−CF3;または
(iii)C3〜6シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)
を表し;
Nv、Nw、Nx、NyおよびNzは、独立して、−N=または−C(H)=を表すが、但し、ここで、Nv、Nw、Nx、NyおよびNzのうちの最大3個のみが、−N=を表し得;
nは、0、1または2を表し(但し、好ましくは0を表す);
X1およびX2は、独立して、−N−または−C(H)−を表し;
X1が−N−を表す場合、Q1は、直接結合、−C(O)−または−S(O)2−を表し;
X1が−C(H)−を表す場合は、Q1は、直接結合または−N(Rz)−を表し;
Rzは、水素またはC1〜6アルキルを表し;
Rxは、C1〜6アルキル(=OおよびA1から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(この後の2つの基は、各々、それぞれA2およびA3から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し;
Ry、Ry1およびRy2は、独立して、水素、ハロ、−CN、−OR10、−N(R11)(R12)またはC1〜6アルキル(1個以上のハロ(例えば、フルオロ)原子により任意選択で置換されている)を表し;
A1、A2、A3およびA4は、独立して、ハロ、−CN、−OR1、−S(O)0〜2C1〜3アルキル、C1〜6アルキル(1個以上のハロ置換基により任意選択で置換されている)、ヘテロシクロアルキル(C1〜3アルキルおよびハロから選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(この後の2つの基は、それぞれB1およびB2から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し;
各R1およびR10は、独立して、水素、C1〜6アルキル(1個以上のハロ置換基により任意選択で置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(この後の2つの基は、ハロ、C1〜3アルキルおよび−O−C1〜3アルキルから選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し;
R11およびR12は、独立して、水素またはC1〜6アルキルを表し;
B1およびB2は、独立して、ハロ(例えば、クロロまたはフルオロ)、−CN、C1〜6アルキル(1個以上のハロ(例えば、フルオロ)原子により任意選択で置換されている)、−OHまたは−O−C1〜6アルキル(1個以上のハロ(例えば、フルオロ)原子により任意選択で置換されている)を表す]を表す、化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
[3]
[1]または[2]に記載の使用のための化合物であって、式Iの以下の部分構造:
【化61】
が、式中、好ましくは:
Nv、Nw、Nx、NyおよびNzのうちの0個、1個または2個(好ましくは0個または1個、例えば、NxもしくはNy)が−N=を表し、かつその他のものが−C(H)=を表し;
Nv、Nw、Nx、NyおよびNzのうちの2個が−N=を表す場合は、それは、好ましくは、NwおよびNyであり(したがって5−ピリミジニル基を形成している);
nが、0、1または2を表し(但し、好ましくは0または1を表す);
A4(これは、Nx/Ny/Nzが−C(H)=を表す場合を含むフェニル環の炭素原子のうちの任意のものの上に存在し得る)が、ハロ(例えば、フルオロ)、−CN、−OC1〜3アルキル(例えば、−OCH3)を表す
ものであり;
最も好ましくは、上記の部分構造が、A4から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている(例えば、非置換であるかまたは1個の置換基で置換されている)、ピリミジニル、または好ましくはフェニル、またはより好ましくはピリジル(好ましくは、3−または4−ピリジル)を表す、
化合物。
[4]
[1]〜[3]のいずれかに記載の使用のための化合物であって:
A1が、ハロ(例えば、フルオロ)、−CN、C1〜6アルキル(例えば、C3〜6シクロアルキル)、アリール(B1から選択される1個以上(例えば、1個)の置換基により任意選択で置換されている)、ヘテロアリール(B2から選択される1個以上(例えば、1個)の置換基により任意選択で置換されている)または−OR1を表し;
A1がアリールを表す場合は、それは、好ましくは、B1から選択される1個以上(例えば、1個)の置換基により任意選択で置換されているフェニルであり;
A1が1個以上(例えば、1個)のB1置換基により置換されているアリールを表す場合は、フェニル基のメタ位に位置する少なくとも1個(例えば、1個)の置換基が存在し;
A1が任意選択で置換されているヘテロアリールを表す場合は、それは、好ましくは、窒素、硫黄および酸素(例えば、硫黄および/または酸素)から好ましくは選択される1個、2個または3個(例えば、1個)のヘテロ原子を好ましくは含有する5員または6員のヘテロアリール基であり、したがって、例えばチエニル(例えば、2−チエニルまたは3−チエニル)基またはフラニル(例えば、2−フラニル)基を形成しており;
A1が任意選択で置換されているヘテロアリールを表す場合は、それは、B2から選択される1個または2個(例えば、1個)の置換基により任意選択で置換されている、化合物。
[5]
[1]〜[4]のいずれかに記載の使用のための化合物であって:
B1が、ハロ(例えば、フルオロまたはクロロ)、−CN、−OHまたはC1〜3アルキル(1個以上のハロ(例えば、フルオロ)原子により任意選択で置換されており、したがって、例えば−CF3基を形成している)を表し;
B2が、好ましくはC1〜4アルキル(例えば、C1〜2アルキル(例えば、メチル))を表し;
R1が、アリール(例えば、非置換フェニル)を表し;
Q1が−N(Rz)−を表す場合、Rxは、C1〜6アルキル(=OおよびA1から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し、したがって、例えば−C(O)−C(H)(CH3)−O−フェニルを形成しており、
Rzが、水素を表し;
Q1が直接結合または−C(O)−を表す場合、Rxは、好ましくは:
=Oおよび/またはA1から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されておりかつ1個以上(例えば、1個)の二重結合を任意選択で含有している(したがってC2〜6アルケニル基を形成している)C1〜6アルキル(例えば、非環式C1〜6アルキルまたはC3〜6シクロアルキル)を表すか;または
Rxは、A2から選択される1個以上(例えば、1個または2個)の置換基により任意選択で置換されているアリール(例えば、フェニル)を表し、したがって、例えば非置換フェニルのために形成している、
化合物。
[6]
[1]〜[5]のいずれかに記載の使用のための化合物であって:
R10が、C1〜4アルキル(例えば、C1〜2アルキル(例えば、メチル))を表し;
R11およびR12が、独立して、水素、または好ましくはC1〜3アルキル(例えば、メチル)を表し;
Ry、Ry1およびRy2の全てが水素を表すか、またはより好ましくは、Ry、Ry1およびRy2のうちの少なくとも1個(好ましくはRy)が水素以外の置換基を表しかつその他のもの(好ましくはRy1およびRy2)が水素を表し(すなわち、好ましくは1個の置換基が、フェニル環上に、好ましくはメタ位で存在する);
Ryが、水素、または好ましくは、ハロ(例えば、クロロ)、−OCH3、−N(CH3)2、−CN、またはC1〜3アルキル(例えば、−CH3)であって1個以上のフルオロ原子により任意選択で置換されているもの(例えば、−CF3)を表し、最も好ましくは、Ryが、−OCH3を表し;
Ry1が、水素を表すか、またはRyが水素を表す場合は−OCH3およびC1〜3アルキル(例えば、メチル)から選択される置換基を表し得;
Ry2が、水素を表すか、またはRyおよびRy1が水素を表す場合はハロ(例えば、フルオロ)およびC1〜3アルキル(例えば、メチル)から選択される置換基を表し得;
R1が、水素を表し;
A2が、ハロ(例えば、クロロ)または−OR1(例えば、−OH)を表す、
化合物。
[7]
[1]または[2]に記載の使用のための化合物であって、Yが:
【化62】
である、化合物。
[8]
[1]、[2]または[7]のいずれかに記載の使用のための化合物であって:
X1が、−N−を表し、かつQ1が、直接結合を表す、
化合物。
[9]
[1]、[2]、[7]または[8]のいずれかに記載の使用のための化合物であって:
Rxが、C1〜6アルキル(=OまたはA1から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表す、
化合物。
[10]
前記化合物が:
【化63】
またはその薬学的に受容可能な塩である、[1]または[2]に記載の使用のための化合物。
[11]
前記使用が、細菌感染症の処置(例えば、選択的処置)におけるものである、[1]〜[10]のいずれかに記載の使用のための化合物。
[12]
前記細菌感染症が、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)により引き起こされるものである、[11]に記載の使用のための化合物。
[13]
薬学的に受容可能なキャリアと、有効成分として治療有効量の[1]〜[10]のいずれかに記載の化合物とを含む薬学的組成物。
[14]
細菌感染症の処置(例えば、選択的処置)のための医薬の製造のための[1]〜[10]のいずれかに記載の化合物の使用であって、例えば、前記細菌感染症がスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)により引き起こされるものである、使用。
[15]
細菌感染症の処置の方法であって、前記方法が、治療有効量の[1]〜[10]のいずれかに記載の化合物の投与を含む、方法。
[16]
前記細菌感染症が、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)により引き起こされるものである、[15]に記載の方法。
[17]
式Iの化合物:
【化64】
[但し、式中:
Yは:
【化65】
を表し;
Nv、Nw、Nx、NyおよびNzのうちの0個または1個(好ましくは1個、例えば、NxまたはNy)が−N=を表し、かつその他のものは−C(H)=を表し;
nは、0または1を表し;
X1およびX2は、独立して、−N−または−C(H)−を表し;
X1が−N−を表す場合は、Q1は、直接結合を表し;
X1が−C(H)−を表す場合は、Q1は、直接結合または−N(Rz)−を表し;
Rzは、水素またはC1〜6アルキルを表し;
Rxは、C1〜6アルキル(=OおよびA1から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(この後の2つの基は、各々、それぞれA2およびA3から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し;
Ry、Ry1およびRy2は、独立して、水素、ハロ、−CN、−OR10、−N(R11)(R12)またはC1〜6アルキル(1個以上のハロ(例えば、フルオロ)原子により任意選択で置換されている)を表し;
A1、A2、A3およびA4は、独立して、ハロ、−CN、−OR1、−S(O)0〜2C1〜3アルキル、C1〜6アルキル(1個以上のハロ置換基により任意選択で置換されている)、ヘテロシクロアルキル(C1〜3アルキルおよびハロから選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(この後の2つの基は、それぞれB1およびB2から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し;
各R1およびR10は、独立して、水素、C1〜6アルキル(1個以上のハロ置換基により任意選択で置換されている)、アリールまたはヘテロアリール(この後の2つの基は、ハロ、C1〜3アルキルおよび−O−C1〜3アルキルから選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し;
R11およびR12は、独立して、水素またはC1〜6アルキルを表し;
B1およびB2は、独立して、ハロ(例えば、クロロまたはフルオロ)、−CN、C1〜6アルキル(1個以上のハロ(例えば、フルオロ)原子により任意選択で置換されている)、−OHまたは−O−C1〜6アルキル(1個以上のハロ(例えば、フルオロ)原子により任意選択で置換されている)を表す]またはその薬学的に受容可能な塩であり、但し、前記化合物は、
【化66】
ではないことを条件とする、化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
[18]
[17]に記載の化合物であって:
X1が、−N−を表し;
X2が、−C(H)−を表し;
Rxが、C1〜6アルキル(=OおよびA1から選択される1個以上の置換基により任意選択で置換されている)を表し;
A4(これは、好ましくはフェニル環の炭素原子上に存在し、好ましくはパラ位にある)が、ハロ(例えば、フルオロ)、−CNまたは−OC1〜3アルキル(例えば、−OCH3)を表し;
A1が、ハロ(例えば、フルオロ)、−CN、C1〜6アルキルまたは−OR1を表し;
Ry、Ry1およびRy2の全てが水素を表すか、またはより好ましくは、Ry、Ry1およびRy2のうちの少なくとも1個(好ましくはRy)が水素以外の置換基を表しかつその他のもの(好ましくはRy1およびRy2)が水素を表し(すなわち、好ましくは1個の置換基が、フェニル環上に、好ましくはメタ位で存在する);
Ryが水素以外である場合は、これは、好ましくは、ハロ(例えば、クロロ)、−OCH3または−CNを表し;かつ/または
R1が、水素を表す、
化合物。
[19]
[17]に記載の化合物であって、前記化合物が:
【化67】
またはその薬学的に受容可能な塩である、化合物。
[20]
(a)[1]〜[10]、[17]、[18]または[19]のいずれかに記載の化合物と、(b)1種以上の他の抗菌剤との組み合わせ。
[21]
細菌感染症の処置(例えば、選択的処置)における同時、別個または逐次的使用のための組み合わせ製剤として、(a)[1]〜[10]、[17]、[18]または[19]のいずれかに記載の化合物と、(b)1種以上の他の抗菌剤とを含有する製品。
[22]
(該当する場合に)Yが前記Nv〜Nz含有環を表す[1]、[2]、[17]、[18]または19]に記載の式Iの化合物の調製のための方法であって、前記方法は、
(i)X1が−N−を表す式Iの化合物については、式IIの化合物
【化68】
[式中、Nv、Nw、Nx、Ny、Nz、X2、Ry、Ry1、Ry2、A4およびnは、[1]で定義されたとおりである]と:
(a)式IIIの化合物
L1−Q1−Rx III
[式中、L1は、好適な脱離基を表す]との反応;
(b)Q1が直接結合を表しかつRxが−CH2−Rxx部分(ここで、集合的に、この基は前記Rx部分を表す)を有するQ1に結合された基を表す式Iの化合物については、式IVの化合物
O=C(H)(Rxx) IV
[式中、Rxxは、前記Rx部分の一部を表す(Rxは[1]で定義されている)]
との反応;
(ii)X2が−N−を表すところのX2に前記必須のピリミジンが結合されている式Iの化合物については、式Vの化合物
【化69】
[式中、L2は、好適な脱離基を表す]と、式VIの化合物
【化70】
[式中、X1、Q1およびRxは、[1]で定義されたとおりである]との反応;
(iii)−CH2−部分が存在する化合物については、−C(O)−部分が存在する対応する化合物の還元;
(iv)式VIIの化合物
【化71】
[式中、L3は、好適な脱離基を表し、整数Ry、Ry1、Ry2、Q1、Rx、X1およびX2は、[1]で定義されたとおりである]と、式VIIIの化合物
【化72】
またはその誘導体[式中、整数Nv、Nw、Nx、Ny、Nz、A4およびnは、上で定義されたとおりである]との反応;
(v)−C(F)2−部分を含有する化合物については、適切な「フッ化物」試薬との反応による、−C(O)−部分を含有する対応する化合物の反応
を含む、方法。