(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。本実施形態においては、1台のボタン電話主装置(主装置と略すこともある)とN(N≧1の整数)台の内線端末から成るボタン電話システムでの構成を例に説明する。
【0009】
図1は、本発明に係る実施形態のボタン電話システムのブロック構成図である。内線端末2はボタン電話主装置1に帰属する。なお、ボタン電話主装置1と内線端末2の接続は有線接続であっても無線接続であってもよい。
【0010】
内線端末2は端末制御部20と、主装置インタフェース部21と、表示部22と、操作部23と、音声入出力部24から構成される。
【0011】
ボタン電話主装置1は、主制御部10と、外線インタフェース部11と、通話路スイッチ12と、内線インタフェース部13と、宛先情報登録部14と、音声情報監視部15と、音声情報/配信情報記憶部16と、で構成される。
【0012】
主制御部10は、ボタン電話主装置1の全体を制御する。本発明関連の情報受信、音声情報の配信及び関連の処理などは全て主制御部10により行う。
【0013】
外線インタフェース部11は、外線と接続されるインタフェース部である。本発明での外線とは、一般公衆回線、IP電話事業者の回線、専用線、私設線、携帯電話等の無線使用回線(無線/有線交換アダプタ使用)、等も含まれる。なお、本実施形態では、アナログ電話網の一般公衆回線の場合について説明する。
【0014】
通話路スイッチ12は、ボタン電話主装置1内の通話路交換処理を行う。内線インタフェース部13は、内線端末2がボタン電話主装置1と音声や制御情報の通信を行うためのインタフェース部である。
【0015】
宛先情報登録部14は複数の宛先に係る情報を登録する。宛先情報登録内容は
図2の表のように構成される。宛先情報の登録は、予め内線端末の操作部23から直接入力してもよいし、ボタン電話主装置1に搭載のLANインタフェース(図示せず)を経由し外部(例えばPC)より入力してもよい。
【0016】
配信元側は、音声情報受配信専用電話番号(例:*100)をダイヤルすると、端末表示部22により、いくつかの操作内容を表示される。その内に、「宛先情報の登録/変更」が選択された場合に、
図2の入力画面が開き、宛先情報の登録/変更を行う事が出来る、宛先情報の登録/変更を行う場合、使用者は操作部23を通じて行う。例えば、回答がYESの場合は、*1を入力し、回答がNOの場合は、*0を入力する。
音声情報監視部15は、具体的にはDTMF受信機で構成されている。DTMF信号は、配信元側の端末から送られ、主制御部10はDTMF受信機により受信したDTMF信号に基づいて相手先を判定し、該相手先への音声チャンネルスイッチを“ON”とすれば、配信元の端末と相手先の端末の間に通話路を形成する。音声情報受配信専用電話番号(例:*100)は、受信されると、主制御部10により、配信元側の端末と音声情報監視部15との受配信チャンネルが繋がれる。音声情報監視部15は、
図3の信号フォーマットに従い、音声情報信号を受信する。
音声情報/配信情報記憶部16は、音声情報、配信情報(配信先と配信時刻などを含む)を記憶する。
図5 音声情報/配信情報 記憶部16フォーム例示を参照。
【0017】
図2は、宛先情報登録データの構成例(リマインド情報を送信すべき宛先情報含む)である。宛先情報登録データの構成例は、列要素である登録番号(T201)、氏名(T202)、部署(T203)、部署コード(T204)、職責(T205)、電話番号(T206)、過去会議回数(T207)、過去出席回数(T208)、出席率(T209)、本会議出席者該当(T210)、本会議出・欠席(T211)、リマインド要・否(T212)、自動リマインド条件(T213)、が、行(T214)ごとに記録されている。
【0018】
図3は、DTMF信号と音声情報の信号フォーマットの例である。信号フォーマットの例は、配信先(T301)、デリミタ(T302)、開催日時(T303)、案内(通知)配信日時(T304)、リマインド配信日時(T305)、音声情報(T306)によって構成されている。
【0019】
図5は、音声情報/配信情報 記憶部16のフォーム例示である。記憶部16のフォーム例示は、配信先指定受信部(T501)、配信先情報記憶部(T502)、リマインド対象宛先記憶部(T503)、指定時刻記憶部(T504)、音声メモデータ記憶部(T505)、配信元の電話番号記憶部(T506)、配信結果記憶部(T507)によって構成されている。
【0020】
実施形態の一例として、「9月10日10時30分には定例の会議がありますのでご出席下さい。」という音声情報を「総務課」に配信する場合の動作について説明する。
【0021】
図3のフォーマットに従い、音声情報の信号入力過程は下記の通りである。
配信元は外線電話機或いは内線端末で、音声情報受配信専用電話番号(例:*100)が入力すると、該配信元は、音声情報監視部15に接続され、主制御部10は、表示部22を通じて、「音声情報を入力する?」という「問」の表示を行い、入力者は操作部23の選択キーを通じて、「はい」を選択するという「答」を行うと、音声情報監視部15がそれを受信し、制御部10に通知する。
【0022】
制御部10は、それに対して表示部22に例えば配信先1の入力枠(
図3参照)を表示し、配信元は、配信先の指定を「XXX#」内のX(Xは数字或いはA、B、C、D記号)と#で行う。「XXX」が3桁の数字で構成される場合は、配信先電話番号を意味し、1桁の記号と2桁の数字の組合で構成される場合は、グループのコードを意味します。例えば、A11は総務課コードです。
「#」は入力確認キーとしての意味を有する。「#」が入力されると、配信先電話番号「XXX」は、
図5のT501の配信先に保存され、配信先入力枠は次の配信先番号入力(例えば、配信先2)を待機する。
主制御部10は配信先入力枠を表示しているときに、音声情報監視部15から「*」を検知したとの通知をうけると、開催日時入力枠を表示部22表示し、配信元に開催日時の入力を促す。開催日時の指定は「XXXXXXXX#」です。
ここで、例えば、「09101030#」の「 」内が入力されると、09101030は09月10日10時30分を意味し、#は入力確認キーを意味する。
【0023】
「#」が入力されると、音声情報監視部15はそれを検知し、制御部10に09101030情報を引き渡し、制御部10は09101030が開催日時として有意な指定であるかを判定し、有意な指定であると判定した場合は、これを
図5のT504のイベント開催日時に保存する。
【0024】
同様に案内(通知)配信日時、リマインド配信日時も順次に入力され、
図5のT504の通知配信先への配信時刻、リマインド対象への配信時刻へ保存され、もし案内(通知)配信日時、リマインド配信日時の入力枠に#のみ入力する場合はデフォルトで配信することを意味する。
【0025】
続けて、音声メモの録音が始まり、「9月10日10時30分には定例の会議がありますのでご出席下さい。」という音声録音が完了した後、#を入力し、本音声情報の入力は終了になる。
【0026】
主制御部10は、配信先(T301)から「総務課」を示す部署コード(例:A11、
図2参照、)を抽出すると、
図2の宛先情報登録データの部署コード(T204)を参照し、「総務課」を示すすべての登録番号を
図5の音声情報/配信情報記憶部16のT502の配信先登録番号1、2、3・・・に記憶する。
【0027】
音声メモの録音過程は次の通りである。音声情報監視部15が
図3のT305から#を検出すると、端末の表示部22を通して、「問」を表示し(例:「音声情報入力?」)、操作部23での「答」の方式で(例えば、回答がYESの場合は、*1、回答がNOの場合は、*0)を入力した後、端末の音声入出力部24から配信したいメッセージを音声情報として入力する。入力した音声情報は、音声情報監視部15で受信される(
図3のT306)。
音声情報の入力が済んだら、操作部23の#キーを押し、表示部22の「問」の音声メモデータの(「保存する?」)が表示されるので、「#1」を入力すると、音声情報監視部15で「#1」が受信され、それまでに受信した
図3の音声情報T306と「#1」が制御部10に通知され、制御部10は、音声情報T306を
図5の音声情報/配信情報記憶部16のT505の音声メモデータに記憶する。#0を入力すると、音声情報306は音声メモデータとしては記憶されない。
【0028】
また、相手の電話番号を表示するという公知技術により、すなわち、配信元側のチャンネルスイッチのON状態を解析して、配信元の電話番号を抽出し、
図5の音声情報/配信情報記憶部16のT506の配信元の電話番号に記憶する。
【0029】
主制御部10は、音声情報/配信情報記憶部16に記憶した総務課全員の登録番号により
図2宛先情報登録データから、総務課全員の宛先を抽出し、指定の案内(通知)配信日時になったら、抽出した各宛先を順次呼出し、応答した宛先へ
図5のT505の音声メモデータを読み出し、音声情報「9月10日10時30分には定例の会議がありますのでご出席下さい。」を再生し、送信する。
【0030】
それと同時に、配信結果(配信日時、配信済否等)を
図5の音声情報/配信情報記憶部16のT507配信結果記憶部16−7に記憶する。(リトライ可能だが、説明は省略する。)
案内(通知)配信日時のデフォルトの場合、
図3の音声情報の信号を入力した後、直ぐ案内(通知)を配信する。
【0031】
主制御部10は
図5の音声情報/配信情報記憶部16のT502の配信先の登録番号1、2、3・・・に記憶した総務課全員の登録番号により、
図2のリマインドの要否(T212)、自動リマインド条件(T213)からリマインドが必要な相手と出席率<0.5の相手の宛先情報を抽出する。
【0032】
リマインド配信日時が到来したならば、リマインドを要する宛先を再度呼出し、当該音声情報「9月10日10時30分には定例の会議がありますのでご出席下さい。」を再送信する。それと同時にリマインド配信結果(配信日時、配信済否等)を
図5の音声情報/配信情報記憶部16のT507配信結果記憶部16−7に記憶する。
【0033】
リマインド日時のデフォルトの場合、イベントの開催日時の1日前リマインド配信する。
【0034】
主制御部10は
図5の16−7配信結果記憶部の例示のように各配信先への最終的な配信結果(配信日時、配信回数等)を計算し、保存する。
当該音声情報の配信元は、内線端末2の表示部22と操作部23を使用し「問」と「答」の方式で、ボタン電話主装置の音声情報/配信情報記憶部16から各配信先への最終的な配信結果(配信日時、配信回数等)を読み出す。
例えば、配信元は音声情報受配信専用電話番号(例:*100)を入力すると、端末表示部22により、いくつかの操作内容を表示され、操作部23の選択キーで、「各配信先への配信結果確認?」の操作を選択し、相応に操作し、配信先登録番号順にひとつずつ各配信先の配信結果(配信日時、配信回数等)を読み出し、
図5の16-7配信結果記憶部フォームの内容を知ることができる。
【0035】
開催日時を過ぎると、主制御部10は音声情報に係る情報を
図5の音声情報/配信情報記憶部16のT505の音声メモデータを削除する。
イベント終了後、配信元側の端末に自動で着信させ、応答後LCD、音声による入力補助ガイダンスを送出して実際の会議出・欠席の結果を入力させて、
図2の過去会議回数欄、過去出席回数欄、出席率欄に反映する。
【0036】
以下、本発明の動作について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
本装置の電源が投入された事で本フローチャートをスタートする(S400)。本装置がスタートした後、音声情報監視部15が自装置宛の着信を検知したか否か(S402)、一般的な発着信が到来したか(S420)、現在時刻はいずれかの開催日時に対応する当該日時前のリマインド配信日時になったかどうか?(S424)、現在時刻はいずれかの開催日時を過ぎたか(S430)、の判定を繰り返し行う。これを待機状態とする。
【0037】
主制御部10は、音声情報監視部15宛ての着信を検知した場合(S402、YES)、主制御部10は音声情報監視部15宛の着信に応答し、宛先情報の登録/変更の操作が為された場合 (S404、YES)、宛先情報登録部14に宛先情報を登録または、指定された宛先の記憶内容を変更する(S406)。宛先情報の登録/変更の操作が為されない場合 (S404、NO)、直接にステップ(S408)に進み、各配信先への配信結果確認の場合(S408、YES)、各配信先への最終的な配信結果を読み出し、確認する(S410)。
【0038】
その後、ステップ(S412)に進み、各配信先への配信結果確認しない場合(S408、NO)、直接に(S412)に進み、DTMF信号の抽出を開始する(S412)。
【0039】
主制御部10は、音声情報監視部15の受信したDTMF信号から配信先情報、開催日時、配信日時を抽出し、
図5の音声情報/配信情報記憶部16のT501配信先またT502配信先の登録番号、T504のイベントの開催日時、案内(通知)配信日時、リマインド配信日時に記憶し、また音声情報は、受信した音声情報を制御部10の指示のもと同じくT505の音声メモデータに記憶し、公知技術のより解析した配信元の電話番号を同じくT506の配信元電話番号に記憶する(S414)。
【0040】
案内(通知)配信日時になったら、抽出した配信先情報に対応する宛先を抽出し、抽出した各宛先を順次呼出し、応答した宛先へ音声情報を送信する(S416)。ここで、応答しない各宛先に対して所定回数のリトライを行うものとする。
リトライを行った後の配信結果を
図5の音声情報/配信情報記憶部16のT507の配信結果記憶部16−7に記憶し(S418)、S402に戻る。
【0041】
また、一般的な発着信が到来した場合(S420、YES)、発着信〜終話までの一連の処理を実行して(S422)、S402に戻る。
【0042】
次に、現在時刻が本装置に記憶されているいずれかの開催日時に対応する当該日時前のリマインド配信日時になったか否か(S424)を判定する。
現在時刻が本装置に記憶されているいずれかの開催日時に対応する当該日時前のリマインド配信日時ではない場合(S424、NO)、S430に進む。
【0043】
現在時刻が本装置に記憶されているいずれかの開催日時に対応する当該日時前のリマインド配信日時の場合(S424、YES)、当該時刻に対する音声情報の配信先の内、リマインド情報を送信すべき宛先を呼出し、当該音声情報を再送信する(S426)。
【0044】
主制御部10は各配信先への最終的な配信結果(配信日時、配信回数等)を纏め、配信結果を音声情報/配信情報記憶部16のT507の配信結果記憶部16−7に記憶し(S428)、S402に戻る。
【0045】
次に、現在時刻がいずれかの開催日時を過ぎた場合(S430、YES)、当該時刻に対する音声情報に係る情報すなわち
図5の音声情報/配信情報記憶部16のT505の音声メモデータを削除し(S431)、イベント終了後、会議主催側の端末に自動で着信させ、応答後LCD、音声による入力補助ガイダンスを送出し、入力された実際の会議出・欠席の結果を
図2の過去会議回数欄、過去出席回数欄、出席率欄に反映(S432)、S402に戻る。