(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明によるパネル体を実施するための形態を説明する。しかし、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではない。
【0018】
(間仕切り装置)
図1は、本実施形態におけるパネル体を用いて構成された間仕切り装置の一例を示す斜視図である。
図2は、平面板状のパネル体の構成を示す斜視展開図である。
図3は、パネル体の板厚方向中間部における半断面図である。
図4は、パネル体の端部を示す上面図である。
図5は、パネル体の直線部の構造を示す断面図である。
図6は、パネル体のコーナー部の構造を示す断面図である。
図1に示すように、間仕切り装置10は、1枚以上、本実施形態では2枚のパネル体11で構成される。本実施形態において、間仕切り装置10は、ソファ100の背面側に設置されている。間仕切り装置10は、支持脚体50によって床面上に設置されるとともに、不図示のブラケット等によってソファ100に取り付け固定される。
【0019】
(パネル体)
パネル体11は、設置する什器の形状等に沿って、平面板状、あるいは平面視または側面視したときに、中間部で折曲または湾曲した略L字状、あるいは全体が湾曲した平面視略C字状等とすることができる。以下においては、パネル体11が平面板状であるものとして説明を行う。
図2に示すように、パネル体11は、パネル基材(基材)12と、パネル基材12の両面に沿って設けられたクッション材(軟性材)13と、パネル基材12およびクッション材13を覆う表皮材14と、固定部材30と、を備えている。
【0020】
(パネル基材)
パネル基材12は、パネル状の芯材15と、芯材15の外周部に沿って設けられたフレーム20と、芯材15およびフレーム20の両面を覆うように設けられたベースシート18と、を備えている。
【0021】
芯材15は、例えば紙系材料、樹脂系材料、木質系材料等から形成されている。この芯材15は、なるべく軽量とするのが好ましい。そこで、本実施形態では、芯材15は、紙系材料から形成され、板厚方向に貫通する孔15hが多数並設された、例えば孔15hが断面を六角形状として複数千鳥状に組み合わされたハニカム構造とされている。
【0022】
(フレーム)
図2、
図3に示すように、この芯材15の外周部には、フレーム20が設けられている。フレーム20は、芯材15の四辺に沿って設けられた枠材21A,21B,21C,21Dを備えている。各枠材21A,21B,21D,21Dは、金属系材料、樹脂系材料等から形成されている。
枠材21A,21Bは、芯材15において互いに対向する2辺に沿って上下方向に延在し、パネル体11の幅方向両側に設けられている。枠材21C,21Dは、枠材21A,21Bに直交して横方向に延在し、パネル体11の上下方向両側に設けられている。これら枠材21A,21Bと枠材21C,21Dとは、L字状のブラケット22を介し、ボルト23、あるいは溶接、接着等によって接合されている。これら枠材21A,21B,21C,21Dによって、全体として矩形状をなしたフレーム20が形成されている。
【0023】
図4〜
図6に示すように、各枠材21A,21B,21C,21Dは、フレーム20の内周側の芯材15の外周端面15aに対向する基部21eと、基部21eの幅方向両側からそれぞれフレーム20の外周側に向けて立ち上がる側壁部21fと、からなる、断面略U字状に形成されている。これにより、基部21eと、両側の側壁部21f,21fとに囲まれた部分は、溝25とされている。
このようにして、パネル基材12は、その外周端部に沿って連続し、パネル基材12の外周端部から内方に向けて凹んだ溝25を有している。
【0024】
ここで、
図3に示すように、L字状のブラケット22は、枠材21Aまたは21Bに沿って枠材21Aまたは21Bの端部に設けられる第一プレート部22aと、第一プレート部22aに直交し、枠材21Cまたは21Dに沿って枠材21Cまたは21Dの端部に設けられる第二プレート部22bと、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bに沿ってL字状のブラケット22の屈曲方向内側に設けられたリブ部22cとが一体に形成されている。
リブ部22cは、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bから、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bに直交して、パネル体11の内周側に向けて突出形成されている。このリブ部22cは、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bの幅方向両側、つまり、パネル体11の一面側と他面側とにそれぞれ形成されている。このリブ部22cは、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bの曲げ強度を高める補強部材として機能するだけでなく、芯材15の角部の押さえ部材としても機能することができる。すなわち、パネル基材12の一面側と他面側にそれぞれ設けられたリブ部22cの間に芯材15が挟み込まれる。パネル基材12においては、四隅にこのようなブラケット22が設けられることにより、芯材15をフレーム20の内側に保持できるようになっている。
【0025】
なおここで、
図2では、平面板状のパネル体11の例を示したが、パネル体11を平面視または側面視した状態で略L字状、略C字状等とする場合には、フレーム20の上下の枠材21C,21Dまたは左右の枠材21A,21Bを,パネル体11の形状に合わせて折曲または湾曲させる。
【0026】
図5、
図6に示すように、フレーム20および芯材15を覆うように、芯材15の両面には、シート状のベースシート18が設けられている。ベースシート18は、例えばボール紙等から形成されている。このベースシート18は、芯材15よりも外形寸法が大きく、その外周部18aがフレーム20の表面20fに接着剤等により接着されている。
【0027】
(クッション材)
クッション材13は、パネル基材12の表面を形成するベースシート18に沿って設けられている。クッション材13は、ベースシート18を介して、芯材15の全体を覆うように設けられている。さらに、クッション材13は、その外周端部13sが、フレーム20を構成する各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを覆うように設けられている。つまり、クッション材13は、芯材15およびフレーム20を覆うように設けられている。
このクッション材13は、柔軟性および弾性を有した材料、例えば発泡ウレタン材等から形成されている。
【0028】
図7は、パネル基材12の表面に沿って設けられたクッション材13を示す断面図であり、(a)は表皮材14を非装着の状態におけるクッション材13の断面図、(b)は表皮材14を装着した状態におけるクッション材13の断面図である。
図2に示すように、クッション材13には、複数の貫通孔16が形成されている。貫通孔16は、例えば、上下方向を長軸方向とした長円形状とされている。そして、クッション材13の外表面13fには、複数の貫通孔16が、上下方向および上下方向に直交する横方向に、間隔を空けて配列されている。
【0029】
図5、
図7に示すように、各貫通孔16は、クッション材13においてパネル基材12とは反対側を向く外表面13fからパネル基材12側に対向する対向面13gまで、クッション材13の厚さ方向に貫通して形成されている。
図7(a)に示すように、各貫通孔16は、その内周面16fが外表面13fと直交して形成されている。これにより、貫通孔16の周縁に角部16vが形成されている。
このような貫通孔16が形成されたクッション材13をパネル基材12の表面に設けることで、パネル基材12の表面に角部16vを有する凹凸形状が形成される。
【0030】
(表皮材)
図5、
図7に示すように、表皮材14は、クッション材13の全体を覆うよう設けられている。表皮材14は、クッション材13の外表面13fと、貫通孔16において外表面13fに直交する内周面16fと、貫通孔16の底部に露出するベースシート18の露出面18fとに沿うよう、接着されている。このようにして、表皮材14が、クッション材13に形成された複数の貫通孔16に沿うことで、パネル体11の表面には、複数の長円形状の凹部17が形成されている。そして、各凹部17において、表皮材14は、貫通孔16を通して、パネル基材12の表面を形成するベースシート18に接着されている。
ここで、表皮材14は、例えばポリエステル等、弾性変形可能な材質で形成され、伸長した状態でクッション材13及びパネル基材12を覆っている。クッション材13は、外表面13f側の貫通孔16の周縁において外方に向けて凸となる角部16vが、表皮材14によって内方に向けて押圧される。これにより、クッション材13は、角部16vにおいて圧縮方向に弾性変形し、貫通孔16の角部16vは、円弧状断面とされている。
【0031】
また、
図5、
図6に示すように、クッション材13および表皮材14は、パネル基材12よりも大きな外形寸法を有している。そして、クッション材13および表皮材14は、その外周端部13e,14eが、パネル基材12の外周縁部、つまり各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを回り込んで、溝25内側に巻き込まれている。このクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eが、各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを回り込む部分で、クッション材13が表皮材14によって圧縮される。これにより、パネル体11は、外周端部11sに向かうにしたがって、その厚みが漸次小さくするように形成されている。また、パネル体11は、外周端部11sにおいてクッション材13および表皮材14が各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを回り込む部分で、丸く円弧状に形成されている。
これらクッション材13及び表皮材14が、表皮構造を構成している。
【0032】
(固定部材)
固定部材30は、溝25に嵌め込まれている。固定部材30は、溝25内側に巻き込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを、溝25の内周面と固定部材30の外周面との間で挟持している。これにより、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eをフレーム20の側壁部21fに固定している。
【0033】
ここで、
図2に示すように、固定部材30は、矩形状のパネル基材12の外周部の直線部分12Sに配置される直線部固定部材30Sと、矩形状のパネル基材12の外周部のコーナー部12Cに配置されるコーナー部固定部材30Cと、を備えている。
【0034】
図5に示すように、直線部固定部材30Sは、直線部固定部材30Sが連続する方向に直交する断面形状が、互いに平行に位置する側部プレート部31,31と、側部プレート部31,31どうしを一体に連結する連結プレート部32と、を備えている。
【0035】
側部プレート部31,31は、フレーム20の溝25を形成する側壁部21fとの間に、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを挟み込む。このため、側部プレート部31,31の間隔は、溝25の側壁部21f,21fの間隔よりも所定寸法小さく形成されている。これら側部プレート部31,31は、直線部固定部材30Sを溝25内に嵌め込んだときに、先端部31a,31aが溝25の基部21eに突き当たるよう形成されている。
【0036】
連結プレート部32は、側部プレート部31,31の先端部31a,31aよりも、溝25の基部21eから離間する方向にオフセットして形成されている。これにより、直線部固定部材30Sは、側部プレート部31,31と連結プレート部32とにより、断面略H字状をなしている。そして、直線部固定部材30Sは、溝25内に嵌め込んだ状態で、側部プレート部31,31の先端部31a,31a側と、連結プレート部32と、溝25の基部21eとに囲まれた部分に、空間S1が形成されるようになっている。この空間S1は、溝25内に巻き込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eの余剰部、すなわち外周端部13e,14eのうちフレーム20の基部21eに突き当たって部分よりも先端部分(不図示)を収容できる収容空間として機能する。
【0037】
また、側部プレート部31,31において、溝25の側壁部21f,21fに対向する側には、突起33,33が形成されている。この突起33,33は、側部プレート部31,31と側壁部21f,21fとの間に挟み込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eに食い込むようになっている。これにより、直線部固定部材30Sは、クッション材13および表皮材14が溝25から抜け出ることを防止している。
【0038】
さらに、側部プレート部31,31において、連結プレート部32よりも溝25の基部21eから離間する側には、側部プレート部31,31から内方に向けて突出する突条34,34が形成されている。そして、これら突条34,34と、側部プレート部31,31と、連結プレート部32とに囲まれて、オプション部材等を装着するための保持溝35が形成されている。
【0039】
図3に示すように、パネル体11の上部のコーナー部に配置されるコーナー部固定部材30Cは、上下方向に延びる第一直線状部38Aと、第一直線状部38Aの上端から屈曲して横方向に延びる第二直線状部38Bとから、略L字状に形成されている。
第一直線状部38Aは、上下方向に延びる枠材21Aまたは枠材21Bの上端部において溝25内に嵌め込まれる。第二直線状部38Bは、第一直線状部38Aの一端から連続して形成され、横方向に延びる枠材21Cまたは枠材21Dの両端部において溝25内に嵌め込まれる。
【0040】
図6に示すように、第一直線状部38A、第二直線状部38Bは、それぞれが連続する方向に直交する断面形状が、互いに平行に位置する側部プレート部36,36と、側部プレート部36,36どうしを一体に連結する連結プレート部37と、を備えている。
【0041】
側部プレート部36,36は、フレーム20の溝25を形成する側壁部21f,21fとの間に、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを挟み込む。このため、側部プレート部36,36の間隔は、溝25の側壁部21f,21fの間隔よりも所定寸法小さく形成されている。これら側部プレート部36,36は、コーナー部固定部材30Cを溝25内に嵌め込んだときに、先端部36a,36aが溝25の基部21eに突き当たるよう形成されている。
ここで、側部プレート部36,36において、溝25の側壁部21f,21fに対向する側に、凸部36t,36tが形成されている。この凸部36t,36tは、側部プレート部31,31と側壁部21f,21fとの間にクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを挟み込むようになっている。
【0042】
連結プレート部37は、側部プレート部36,36の先端部36a,36aよりも、溝25の基部21eから離間する方向にオフセットして形成されている。これにより、コーナー部固定部材30Cは、側部プレート部36,36と連結プレート部37により、断面略H字状をなしている。そして、直線部固定部材30Sは、溝25内に嵌め込んだ状態で、側部プレート部36,36の先端部36a,36a側と、連結プレート部37と、溝25の基部21eとに囲まれた部分に、空間S2が形成されるようになっている。この空間S2は、溝25内に巻き込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eの余剰部、すなわち外周端部13e,14eのうちフレーム20の基部21eに突き当たった部分よりも先端部分(不図示)を収容できる収容空間として機能する。なおここで、連結プレート部37は、直線部固定部材30Sにおける連結プレート部32よりも基部21eに近く、空間S2は、空間S1よりも小さく形成されている。
【0043】
図3に示すように、このようなコーナー部固定部材30Cは、溝25に対し、コーナーキャップ40によって固定されている。コーナーキャップ40は、第一直線状部41Aと、第一直線状部41Aの一端に連続し、第一直線状部41Aに直交して延びる第二直線状部41Bとからなる略L字状をなしている。
図6に示すように、これら第一直線状部41A,第二直線状部41Bは、コーナー部固定部材30Cの第一直線状部38A,第二直線状部38Bに対し、側部プレート部36,36との間に挿入され、連結プレート部37に突き当てられている。
そして、
図3に示すように、第一直線状部41Aの下端部には、突起片43が下方に向けて突出形成されている。この突起片43が、直線部固定部材30Sの上端部において、連結プレート部32と突条34との間の保持溝35(
図5参照)に挿入されている。
また、
図3に示すように、第二直線状部41Bには、ボルト45を挿入するボルト挿通孔44が形成されている。このボルト挿通孔44に挿通させたボルト45により、コーナーキャップ40と、コーナー部固定部材30C、枠材21C、ブラケット22の第二プレート部22bが一体に締結されている。
【0044】
(支持脚体)
図3に示すように、上記したようなパネル体11の下部のコーナー部には、コーナー部固定部材30Cとして、支持脚体50が設けられている。この支持脚体50は、床面に接地することで、パネル体11を床面上に立設させる。
支持脚体50は、フレーム20の下部端部の溝25内に収容される下部支持部51と、下部支持部51の一端から上方に延び、フレーム20の側部の下端部の溝25内に収容される側部支持部52と、下部支持部51よりも下方に延びる支持脚部53と、を一体に備えている。
【0045】
下部支持部51はフレーム20の下端部の溝25の底面を形成する基部21eに突き当てて固定されている。また、側部支持部52は、フレーム20の側端部の溝25の底面を形成する基部21eに突き当てて固定されている。
下部支持部51および側部支持部52には、ボルト48が挿通されるボルト挿通孔54が形成されている。このボルト挿通孔54に挿通されるボルト48は、溝25の基部21eの所定の位置に形成された雌ネジ孔部29にねじ込まれるようになっている。これにより、支持脚体50が、パネル体11に固定される。
【0046】
支持脚部53は、下部支持部51よりも下方に延び、その下端部に、高さ調整ネジ49がねじ込み可能とされている。
【0047】
(パネル体の連結構造)
図8は、パネル体11の下部の角部に設けられた支持脚体50、およびパネル体11,11どうしの下部における連結構造の一例を示す斜視図である。
図9は、パネル体11,11どうしの下部における連結構造を示す断面図である。
図8、
図9に示すように、支持脚体50には、隣接して配置される他のパネル体11と連結するための連結部材55の一端が係止可能とされている。このため、支持脚体50には、下部支持部51よりも下方に膨出した膨出部56が一体に形成されている。
【0048】
そして、この膨出部56には、パネル体11の厚さ方向に沿った支持脚体50の中間部に、プレート状の連結部材55の一端が挿入可能なスリット57が形成されている。スリット57は、膨出部56において他方のパネル体11に隣接する側の側面56aおよび下面56bに開口している。
図9に示すように、スリット57の上部には、後述する連結部材55の突起部58Aが挿入される挿入凹部57aが、上方に向けて凹んで形成されている。そして、スリット57の上部において、膨出部56の側面56a側には、挿入凹部57aに隣接して、下方に向けて突出する突起部57bが形成されている。
【0049】
また、膨出部56には、スリット57内に挿入された連結部材55を係止するための、係止孔56hが、パネル体11の厚さ方向に沿って貫通形成されている。
【0050】
連結部材55は、両端部にそれぞれ貫通孔55hが形成されている。また、連結部材55の両端部には、それぞれ、上方に向けて突出する突起部58Aが形成されている。また、連結部材55には、両端部の突起部58A,58Aの間に、上方に向けて突出する中央突起部58Bが形成されている。そして、中央突起部58Bと、その両側の突起部58Aとの間には、下方に向けて凹となる係合凹部58Cが形成されている。
【0051】
突起部57bおよび係合凹部58Cは、膨出部56の側面56a側、中央突起部58B側が、上下方向に延在する鉛直面57f、58fとされ、その反対側が、上方に行くにしたがい鉛直面57f、58fから離間する傾斜面57g、58gとされている。これにより、突起部57bおよび係合凹部58Cは、いずれも下方に行くにしたがいその幅寸法が漸次小さくなるテーパ状をなしている。
この係合凹部58Cに、スリット57の突起部57bが嵌め込まれることで、連結部材55と支持脚体50とを、パネル体11,11が隣り合う方向において、容易に位置決めできるようになっている。
【0052】
互いに隣接するパネル体11,11どうしを連結するには、貫通孔55hが形成された連結部材55の両端部を、支持脚体50のスリット57に挿入する。連結部材55の両端部の係合凹部58Cに、それぞれ、両側のパネル体11に設けられた支持脚体50の突起部57bを嵌め込む。ここで、突起部57bおよび係合凹部58Cは、いずれも下方に行くにしたがいその幅寸法が漸次小さくなるテーパ状をなしている。したがって、係合凹部58Cに突起部57bが挿入されることで、連結部材55と支持脚体50とが、パネル体11,11が隣り合う方向において互いに位置決めされる。これにより、連結部材55に形成された両端部の貫通孔55hと、支持脚体50の係止孔56hとが連通する。そこで、これら貫通孔55h及び係止孔56hに連結ボルト59を挿通・締結させる。これにより、連結部材55によって、パネル体11,11どうしが下端部で連結される。
【0053】
図10は、パネル体11,11どうしの上部における連結構造の一例を示す斜視図である。
この
図10に示すように、互いに隣接するパネル体11,11どうしは、それぞれの上端部どうしを、上部連結部材61によって連結することができる。
この上部連結部材61は、コーナーキャップ40に代えて、コーナー部固定部材30Cに取り付けられる。上部連結部材61の両端部61a,61aには、ボルト挿通孔62が形成されている。
また、上部連結部材61の中間部61bの下面側には、互いに隣接するパネル体11,11の上部に配置されたコーナー部固定部材30C.30Cの間隔を規制する間隔規制部63が下方に向けて突出形成されている。間隔規制部63が、互いに隣接するパネル体11,11の上部に配置されたコーナー部固定部材30C.30Cの間に挿入されることで、パネル体11,11どうしの間隔を規制することができる。
このような上部連結部材61によって、互いに隣接するパネル体11,11の上端部どうしを連結するには、以下のようにする。
まず、上部連結部材61を、互いに隣接するパネル体11,11の上部に配置されたコーナー部固定部材30C.30C上に載せる。このとき、上部連結部材61の両端部61a,61aの下面が、コーナー部固定部材30Cの第二直線状部38Bに対し、側部プレート部36,36との間に挿入され、連結プレート部37に突き当てられている。そして、間隔規制部63が、互いに隣接するパネル体11,11の上部に配置されたコーナー部固定部材30C.30Cの間に挿入されることで、パネル体11,11どうしの間隔を規制することができる。より具体的には、間隔規制部63の両側面63a,63aに、コーナー部固定部材30Cの第一直線状部38Aの連結プレート部37に突き当てることで、パネル体11,11どうしの間隔を適正に位置決めできる。この状態で、ボルト挿通孔62に挿通させたボルト64により、上部連結部材61と、コーナー部固定部材30C、枠材21C(
図3参照)、ブラケット22の第二プレート部22b(
図3参照)を一体に締結する。これによって、互いに隣接するパネル体11,11の上端部どうしが連結される。
【0054】
(製造方法)
次に、上記したようなパネル体11の製造方法について説明する。
図11は、パネル体11の製造方法の流れを示す図であり、(a)はパネル基材12を組み立てた状態の断面図、(b)はパネル基材12の表面にクッション材13を設けた状態の断面図、(c)はクッション材13の表面に表皮材14を沿わせた状態の断面図である。
(パネル基材組立工程)
まず、
図11(a)に示すように、所定形状のフレーム20を組み立てる。
次いで、フレーム20の一面側(例えば
図11(a)における下側)に、ベースシート18を接着する。そして、ベースシート18を接着した側(一面側)を下に向けてフレーム20を置く。続いて、フレーム20の内側にパネル状の芯材15を入れ、下方のベースシート18に接着する。次いで、上方を向いているフレーム20の他面側(例えば
図11(a)における上側)にベースシート18を接着する。これにより、芯材15と、フレーム20と、ベースシート18とからなるパネル基材12が構成される。
【0055】
(クッション材貼り付け工程)
次いで、
図11(b)に示すように、パネル基材12の両面側において、それぞれベースシート18に、周縁に角部16vを有した複数の貫通孔16が予め形成されたクッション材13を接着する。これにより、クッション材13によってパネル基材12の表面に凹凸形状が形成される。
【0056】
(表皮材配置工程)
次に、
図11(c)に示すように、クッション材13を覆うように表皮材14を沿わせて配置する。このとき、クッション材13と表皮材14にはそれぞれ接着剤を塗布しておく。
【0057】
(凹部形成工程)
そして、
図11(c)の状態としたパネル体11の材料を、プレス型でプレスすることによって、表皮材14を、クッション材13による凹凸形状に沿わせて成形する。これにより、表皮材14がクッション材13の形状に応じて密着する。その結果、表皮材14は、クッション材13の外表面13fと、貫通孔16において外表面13fに直交する内周面16fと、貫通孔16の底部に露出するベースシート18の露出面18fとに沿うよう接着される。これにより、
図7(b)に示すように、表皮材14が、クッション材13に形成された複数の貫通孔16からなる凹凸形状に沿い、パネル体11の表面に複数の長円形状の凹部17が形成される。
【0058】
このようにして、表皮材14が接着された結果、クッション材13は、外表面13f側の貫通孔16の周縁において外方に向けて凸となる角部16vが、表皮材14によって内方に向けて押圧される。これにより、クッション材13は、角部16vにおいて圧縮方向に弾性変形し、貫通孔16の角部16vは、円弧状断面となる。
【0059】
(固定部材装着工程)
次に、
図5、
図6に示すように、フレーム20の外周縁部よりも外周側まで広がっているクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを、パネル基材12の外周縁部を回り込ませて、溝25内側に巻き込む。
そして、溝25に、固定部材30を構成する直線部固定部材30S、コーナー部固定部材30C、支持脚体50を嵌め込んで固定する。
これにより、パネル体11が完成する。
【0060】
上述したパネル体11によれば、パネル基材12およびクッション材13を覆う表皮材14が、パネル体11の外周部において、パネル基材12の外周縁部を回り込んで溝25の内側に巻き込まれている。このため、パネル体11の外周部は、パネル基材12が露出することなく、表皮材14で覆われることになる。さらに、表皮材14は、溝25内で固定部材30により固定されるため、固定部材30がパネル体11の外周部に露出するのを抑えることができる。これにより、パネル体11の外観を、柔軟な、有機的な印象とすることができる。
そして、溝25内に嵌め込んだ固定部材30で表皮材14を挟み込むことで、表皮材14の外周部を確実に溝25内に固定することができる。
【0061】
また、固定部材30は、溝25との間に、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eの余剰部を収容する空間S1が形成されている。表皮材14の外周端部14eの余剰部を空間S1に収容することによって、表皮材14の余剰部が溝25と固定部材30との間に挟み込まれて、固定部材30が浮いてしまうのを防ぐことができる。このようにして、表皮材14の溝25部への収まりを良好とすることができる。
【0062】
固定部材30は、パネル基材12の外周端部の直線部分12Sに配置される直線部固定部材30Sと、パネル基材12の外周端部14eのコーナー部12Cに配置されるコーナー部固定部材30Cと、を備えるようにした。
これにより、パネル基材12の直線部分12Sに直線部固定部材30Sを装着する作業と、パネル基材12のコーナー部12Cにコーナー部固定部材30Cを装着する作業とを、別々に行うことができる。パネル基材12のコーナー部12Cにおいては、表皮材14を溝25の内側に巻き込む作業が、直線部分12Sに比較して手間がかかる。そこで、コーナー部固定部材30Cを装着する作業を、直線部固定部材30Sを装着する作業とは別に行うことで、作業を円滑に行いやすくなる。
【0063】
固定部材30は、溝25を形成する両側の側壁部21f,21fに対向し、側壁部21fとの間に、表皮材14の外周端部14eを挟み込む側部プレート部31,31と、両側の側部プレート部31,31どうしを一体に連結する連結プレート部32と、を備えている。
これにより、両側の側部プレート部31,31は、溝25を形成する側壁部21fとの間に、表皮材14の外周端部13e,14eを挟み込んで固定することができる。
【0064】
連結プレート部32は、両側の側部プレート部31,31の先端部31a,31aよりも、溝25の底面から離間する方向にオフセットして形成されている。
これにより、側部プレート部31の先端部31a,31a側と、連結プレート部32と、溝25の底面とに囲まれた部分に、空間S1が形成される。この空間S1は、溝25内に表皮材14の外周端部14eの余剰部を収容できる収容空間として機能する。
【0065】
側部プレート部31において、溝25の側壁部21fに対向する側に、突起33,33が形成されている。この突起33,33は、側部プレート部31と溝25の両側の側壁部21fとの間に挟み込まれたクッション材13の外周端部13eおよび表皮材14の外周端部14eに食い込む。これにより、固定部材30、クッション材13および表皮材14が溝25から抜け出るのを防止することができる。
【0066】
さらに、上述したパネル体11においては、クッション材13の外周端部13eが、表皮材14とともに、パネル基材12の外周縁部で溝25の内側に巻き込まれている。このように、表皮材14だけでなく、表皮材14によって覆われるクッション材13も、パネル基材12の外周縁部を回り込んで溝25の内側に巻き込まれているので、パネル体11の外周部が、より柔軟な印象の外観となる。
【0067】
また、クッション材13は、貫通孔16によりパネル基材12の表面に凹凸形状を形成し、表皮材14は、パネル基材12およびクッション材13を覆うことで、凹凸形状に沿うことで凹部17を形成する。
このようにして、表皮材14によって覆われた部分に凹部17が形成されるので、パネル体11の意匠性が高まる。
【0068】
加えて、クッション材13は、弾性を有してパネル基材12の表面に角部16vを有する凹凸形状を形成し、表皮材14は、角部16vを圧縮方向に弾性変形させてクッション材13およびパネル基材12を覆っている。
これにより、形成された凹部17は、クッション材13の角部16vが表皮材14によって圧縮方向に弾性変形している。このため、表皮材14が角部16vに突き当たった部分で角部16vの反発力によって押圧される。したがって、凹部17の形状が維持されるとともに、表皮材14がクッション材13の外表面13fに沿った方向で
図7(b)中に矢印Tで示す方向に伸長され、表皮材14が弛むのを抑えることができる。
このようにして、意匠性に優れたパネル体11を低コストで提供することが可能となる。
【0069】
また、クッション材13は、周縁に角部16vを有する貫通孔16が形成されている。
これにより、パネル基材12の表面に凹凸形状を形成することができる。
クッション材13の大きさを、パネル基材12の表面の大きさよりも小さくすれば、クッション材13の外周縁部の角部16vによって、パネル基材12の表面に凹凸形状を形成することができる。この場合、凹凸形状を設計通りに形成するには、クッション材13を、パネル基材12の表面に対して正確に位置決めする必要がある。これに対し、クッション材13自体に、貫通孔16を形成すると、パネル基材12表面に沿ってクッション材13を配置するのみで、凹凸形状を正確に実現できる。これにより、凹凸形状のデザインの自由度が高まる。
【0070】
クッション材13は、周縁に角部16vを有する貫通孔16が形成されている。表皮材14は、貫通孔16を通してパネル基材12の表面であるベースシート18の露出面18fに直接接着されている。
これにより、クッション材13を貫通しない凹部によって凹凸形状を形成する場合に比較し、表皮材14によって覆われた部分に形成される凹部17が、段差の大きなダイナミックなものとなり、意匠性が高まる。
また、クッション材13は、一般的に、スポンジ状の多孔質材等によって形成される。このような場合、クッション材13と表皮材14との接触面積が小さく、接着強度が確保しにくい。これに対し、表皮材14が貫通孔16の内方でパネル基材12の表面に直接接着されることで、表皮材14とクッション材13とが面状に接着される。したがって、表皮材14がクッション材13に接着されている部分に比較し、表皮材14が強固に接着される。これによって、時間の経過とともに表皮材14が剥がれるのを防ぎ、形状を長期間にわたって安定して維持することができる。
【0071】
さらに、表皮材14は、弾性変形可能な材質で形成され、伸長した状態でクッション材13及びパネル基材12を覆っている。
これにより、表皮材14が、張りのある状態となり、意匠性が高まる。
【0072】
ここで、パネル基材12は、ハニカム構造の芯材15と、芯材15の両面に設けられたシート材と、を備える。これにより、パネル基材12が軽量でありながら十分な強度を有したものとなる。
【0073】
また、上記したようなパネル体11の製造方法は、パネル基材12の表面にクッション材13を貼り付ける工程と、パネル基材12およびクッション材13を覆うように表皮材14を配置する工程と、表皮材14をクッション材13に押し付けて表皮材14を凹凸形状に沿わせるとともに、表皮材14によりクッション材13の角部16vを圧縮方向に弾性変形させる工程と、を備える。これにより、上記したようなパネル体11を製造することできる。
【0074】
(固定部材30の断面形状の変形例)
上記実施形態では、溝25内で表皮材14を固定する固定部材30を例に挙げたが、表皮材14を固定できるのであれば、固定部材30は、他のいかなる構成としてもよい。例えば、固定部材30の断面形状、構造等については、何ら限定するものではない。
図12、
図13は、固定部材30の断面形状の変形例を示す図である。
図12(a)に示す変形例では、固定部材30(直線部固定部材30S、コーナー部固定部材30C)は、互いに平行に位置する側部プレート部81,81と、側部プレート部81,81どうしを一体に連結する連結プレート部82と、を備えている。
【0075】
側部プレート部81,81は、フレーム20の溝25を形成する側壁部21fとの間に、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを挟み込む。また、側部プレート部81,81において、溝25の側壁部21f,21fに対向する側には、突起33,33が形成されている。
連結プレート部82は、側部プレート部81,81の先端部81a,81aどうしを連結するよう形成されている。これにより、固定部材30は、側部プレート部81,81と連結プレート部82とにより、断面略U字状をなしている。そして、固定部材30は、溝25内に嵌め込んだ状態で、連結プレート部82が溝25の基部21eに突き当たるよう形成されている。
さらに、各側部プレート部81の先端部81aは、面取りされている。これにより、側部プレート部81の先端部81aと、溝25の基部21eおよび側壁部21fとの間に、溝25内に巻き込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eの余剰部を収容できるようになっている。
【0076】
図12(b)に示す変形例では、固定部材30(直線部固定部材30S、コーナー部固定部材30C)は、互いに平行に位置する側部プレート部81,81と、側部プレート部81,81どうしを一体に連結する連結プレート部82と、を備えている。
側部プレート部81,81の先端部81a,81aには、側壁部21fから離間する方向に凹んだ段部83が形成されている。これにより、側部プレート部81,81の先端部81a,81aと、連結プレート部82と、溝25の基部21eおよび側壁部21fに囲まれた部分に、空間S3が形成されるようになっている。この空間S3は、溝25内に巻き込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eの余剰部を収容できる収容空間として機能する。
【0077】
図13に示す固定部材30(直線部固定部材30S、コーナー部固定部材30C)の断面形状の変形例は、互いに平行に位置する側部プレート部85,85と、側部プレート部85,85どうしを一体に連結する連結プレート部86と、を備えている。
【0078】
側部プレート部85,85は、フレーム20の溝25を形成する側壁部21fとの間に、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを挟み込む。
連結プレート部86は、側部プレート部85,85の基端部85b,85bどうしを連結するよう形成されている。これにより、固定部材30は、側部プレート部85,85と連結プレート部86とにより、溝25の基部21eに向かって開口する断面略U字状をなしている。そして、固定部材30は、溝25内に嵌め込んだ状態で、側部プレート部85,85の先端部85a,85aが溝25の基部21eに突き当たるよう形成されている。
【0079】
これにより、側部プレート部85,85の先端部85a,85aと、連結プレート部86と、溝25の基部21eとに囲まれた部分に、空間S4が形成されるようになっている。この空間S4は、溝25内に巻き込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eの余剰部を収容できる収容空間として機能する。
【0080】
また、固定部材30を溝25内に嵌め込まない状態では、側部プレート部85,85は、連結プレート部86側の基端部85b,85b側から先端部85a,85a側に向けて、その間隔が漸次広がるようにしてもよい。このような固定部材30を溝25内に嵌め込むときには、側部プレート部85,85は、先端部85a,85aどうしが接近する方向に押圧され弾性変形したまま、溝25内に嵌め込まれる。すると、溝25内で、側部プレート部85,85は、先端部85a,85aどうしが離間する方向に復元しようとする。これによって、側部プレート部85,85と側壁部21f,21fとの間に挟み込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eが溝25から抜け出ることを防止している。
【0081】
(その他の実施形態)
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、パネル基材12の外周部の全周にわたって溝25を形成するものとしたが、これに限るものではない。パネル基材12の外周部の少なくとも一部に溝25が設けられ、少なくとも表皮材14が溝25に巻き込まれていれば良い。例えばパネル基材12の底部等は、溝25を設けず、通常のフレーム等によって表皮材14の外周端部14eを押さえて固定してもよい。
【0082】
上記実施形態では、軟性材として、弾性を有したクッション材13を例に挙げたが、軟性材は、弾性を有さず、少なくとも軟性を有していれば良い。
【0083】
さらに、上記実施形態では、パネル基材12を、芯材15、フレーム20、およびベースシート18から形成したが、これに限るものではない。例えば、単体で所要の強度を確保できるのであれば、例えば、樹脂材料等からなるパネルをそのままパネル基材12とし、その外周部に溝25を形成するようにしてもよい。また、基材は、例えば、各種什器の外表面を構成する部材等とすることもできる。これにより、什器の表面に、凹凸部を形成し、意匠性を高めることが可能となる。
【0084】
上記実施形態では、パネル基材12の表面に凹凸形状を形成するため、クッション材13に貫通孔16を形成するようにしたが、これに限るものではない。例えば、
図14(a)〜(c)に示すように、クッション材13に、非貫通の凹部16P(
図14(a)参照)、凸部16Q(
図14(b)参照)、段部16R(
図14(c)参照)等を形成してもよい。さらに、凹凸形状の断面形状も、いかなる形状としてもよく、例えば
図14(d)に示すように、曲線状の凸部16S等としてもよい。
【0085】
また、上記実施形態では、凹凸形状を形成する貫通孔16は、例えば、上下方向を長軸方向とした長円形状としたが、長円形以外の、円形、多角形状等、あるいは企業ロゴ等の他の形状としてもよい。
【0086】
さらに、上記実施形態では、貫通孔16は、その内周面16fが外表面13fと直交することで、外周縁部に角部16vを形成したが、内周面16fが外表面13fとが傾斜して交差してもよい。
【0087】
加えて、上記実施形態では、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eが、パネル基材12を構成する各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを回り込んで、溝25内に巻き込まれている。しかし、クッション材13を、パネル基材12の外周寸法よりも小さくして、表皮材14のみを溝25内に巻き込むようにしてもよい。
また、上記実施形態では、パネル基材12の両面に、それぞれクッション材13、表皮材14を設けているが、パネル基材12の両面のクッション材13や表皮材14を袋状に一体化してもよい。その場合、クッション材13や表皮材14の袋状となった部分を、溝25内に押し込めば良い。
【0088】
さらに、上記実施形態で示したような表皮構造は、パネル基材12の両面に形成するとは限らず、
図15に示すように、パネル基材12の一面側にのみ形成するようにしてもよい。
【0089】
また、上記実施形態では、パネル体11に支持脚体50を設けたが、他のブラケット等によってパネル体11を什器等に固定するのであれば、支持脚体50を設ける必要はない。
【0090】
なお、上記実施形態では、クッション材13および表皮材14を備えるようにしたが、クッション材13は必須の構成ではない。
【0091】
また、上記実施形態では、固定部材30には、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eの余剰部を収容する収容空間が形成されているようにしたが、収容空間は必須の構成ではない。
さらに、固定部材30は、コーナー部固定部材30Cと、直線部固定部材30Sとを別々に設けるようにしたが、これらを一体化するようにしてもよい。
【0092】
また、上記実施形態では、間仕切り装置10をソファ100の背面側に沿って設けるようにしたが、これに限るものではない。間仕切り装置10は、ソファ100以外にも、デスク、テーブル、カウンター、棚、チェア等に組み合わせて設けてもよい。さらには、間仕切り装置10を、支持脚体50によって、床面上に自立させてもよい。加えて、間仕切り装置10を、壁や柱等の建造物に不図示のブラケット等によって固定させて設けるようにしてもよい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。