(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6351195
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】被洗浄物の洗浄装置
(51)【国際特許分類】
B08B 3/04 20060101AFI20180625BHJP
【FI】
B08B3/04 Z
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-209346(P2017-209346)
(22)【出願日】2017年10月30日
【審査請求日】2017年12月5日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390019884
【氏名又は名称】ジャパン・フィールド株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】517330818
【氏名又は名称】内野 正英
(74)【代理人】
【識別番号】110000501
【氏名又は名称】特許業務法人 銀座総合特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内野 正英
【審査官】
石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−202463(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 3/00−3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋体にて開閉可能な連通開口を設けた隔壁を備え、この隔壁により隔てられた上側の空間を上部室とするとともに下側の空間を下部室とした洗浄槽と、前記蓋体にて連通開口を閉止した状態で前記上部室内を減圧可能とする減圧手段とを備え、上部室に被洗浄物を配置してこの被洗浄物の洗浄溶剤による液洗浄及び/または蒸気洗浄を行うとともに、上記液洗浄及び/または蒸気洗浄時に剥離した固体汚れ及び洗浄溶剤を下部室内に収納した後、連通開口を閉止して上部室内と下部室内とを分離し、上記減圧手段を作動させることによって上部室内を減圧し、この上部室内にて被洗浄物の減圧乾燥を可能としたことを特徴とする被洗浄物の洗浄装置。
【請求項2】
前記洗浄槽とは別体に設けるとともにこの洗浄槽に流通路を介して連通可能とし、この洗浄槽内の洗浄溶剤を収納可能とするとともに、収納した洗浄溶剤を再び洗浄槽内に移送可能とする貯留槽を備えたことを特徴とする請求項1の被洗浄物の洗浄装置。
【請求項3】
前記上部室と下部室とは、洗浄槽の外方に設けた連通路にて連通するとともに、この連通路に移送ポンプを設けてこの移送ポンプの作用を利用することにより、又は上部室を減圧して上部室と下部室との圧力差を利用することにより、上記連通路を通じて下部室内の洗浄溶剤を上部室に移送可能としたことを特徴とする請求項1の被洗浄物の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械部品、電子部品、医療機器などの被洗浄物を洗浄するための洗浄装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1や
図5、6に示す如く、1つの洗浄槽(115)内で洗浄溶剤(117)の液洗浄、蒸気洗浄及び減圧乾燥を行う洗浄装置が公知となっている。この洗浄装置では、
図5に示す如くまず洗浄槽(115)内で液洗浄を行い、この液洗浄に使用した洗浄液を洗浄槽(115)内から別の貯留槽(118)等に移送した後、
図6に示す如く同じ洗浄槽(115)内にて蒸気洗浄及び真空乾燥を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−202463号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の如き従来の洗浄装置の場合には、
図5、6に示す如く液洗浄後に洗浄槽(115)の底部に金属粉等の固体汚れ(116)が堆積するものとなるが、固体汚れ(116)を除去することは困難なものであった。そのため、固体汚れ(116)が底部に堆積したままの状態で減圧乾燥を行わなければならなくなるが、固体汚れ(116)が残留したままでは減圧乾燥に必要な真空度に達するまでに多くの時間を要するため、コストがかかるとともに作業効率の悪いものとなっていた。
【0005】
そこで、本願発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、1つの洗浄槽にて液洗浄及び/または蒸気洗浄と、減圧乾燥とを可能とするとともに、多くの時間を要することなく洗浄槽内を減圧可能とする洗浄装置を得ようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明は上述の如き課題を解決するため、蓋体にて開閉可能な連通開口を設けた隔壁を備え、この隔壁により隔てられた上側の空間を上部室とするとともに下側の空間を下部室とした洗浄槽と、前記蓋体にて連通開口を閉止した状態で前記上部室内を減圧可能とする減圧手段とを備え、
上部室に被洗浄物を配置してこの被洗浄物の洗浄溶剤による液洗浄及び/または蒸気洗浄を行うとともに、上記液洗浄及び/または蒸気洗浄時に剥離した固体汚れ及び洗浄溶剤を下部室内に収納した後、連通開口を閉止して上部室内と下部室内とを分離し、上記減圧手段を作動させることによって上部室内を減圧し、この上部室内にて被洗浄物の減圧乾燥を可能としたものである。
【0007】
また、前記洗浄槽とは別体に、この洗浄槽の上部室と下部室とに連通し、下部室内の洗浄溶剤を収納可能とするとともに、この収納した洗浄溶剤を、上部室に移送可能とする貯留槽を備えたものであってもよい。
【0008】
また、上部室と下部室とは、洗浄槽の外方に設けた連通路にて連通するとともに移送ポンプを設けることにより、又は上部室を減圧して上部室と下部室との圧力差を利用することにより、下部室内の洗浄溶剤を上部室に移送可能としたものであってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述の如く構成したものであるから、蓋体にて連通開口を閉止した状態で、上部室にて液洗浄及び/または蒸気洗浄を行った際に、これらの洗浄により被洗浄物から金属粉やゴミ等の固体汚れが剥離して脱落するものとなる。そこで連通開口を開放することにより、この上部室内の固体汚れが連通開口を通じて洗浄溶剤とともに下部室に流入するものとなる。そのため、液及び/または蒸気洗浄により生じた上部室内の固体汚れを容易に除去することができる。
【0010】
また液及び/または蒸気洗浄後に上部室内にて減圧乾燥を行う際に、上部室内の固形汚れが上記の如く下部室内に流入して除去されているため、上部室内で固体汚れの真空乾燥が行われることがない。従って、真空度を上げるのに長時間を要しないため、減圧乾燥のためのコストを低く抑えることができるとともに、洗浄及び減圧乾燥作業の効率化を図ることが可能となる。
【0011】
また上記の如く、上部室内の固形汚れを下部室内に流入させて除去することにより、上部室内の洗浄溶剤の汚れの度合いを低くすることができる。そのため、この上部室内の洗浄溶剤を回収して次の洗浄に再利用する際に、汚れの持ちこみを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例1において連通開口を開放した状態を示す液洗浄時の概念図。
【
図2】実施例1において連通開口を閉止した状態を示す概念図。
【
図4】実施例2において連通開口を閉止した状態を示す概念図。
【実施例1】
【0013】
本発明の実施例1を
図1、2に於いて説明すると、
図1に示す如く(1)は洗浄槽であって、高さ方向中央部よりも底部側寄りに、この洗浄槽(1)の内部空間を上部室(2)と下部室(3)とに分離する隔壁(4)を水平方向に設けている。そしてこの隔壁(4)には、上記上部室(2)と下部室(3)とを連通可能とする連通開口(5)を設けるとともに、この連通開口(5)には蓋体(6)を設けている。またこの洗浄槽(1)には凝縮器(7)を介して本発明の減圧手段(8)である真空ポンプを、第1開閉弁(10)を設けた第1連通管(11)を介して接続している。
【0014】
また、上記洗浄槽(1)とは別体に、この洗浄槽(1)の上部室(2)と下部室(3)とに第1流通路(14)、及び第2流通路(15)を通じてそれぞれ連通可能な貯留槽(16)を設けている。また第1流通路(14)及び第2流通路(15)には、それぞれ第3開閉弁(17)及び第4開閉弁(18)を設けている。そのため、洗浄槽(1)の下部室(3)内に収納した洗浄溶剤(28)を、第2流通路(15)を通じて貯留槽(16)内に収納可能とするとともに、この貯留槽(16)内に収納した洗浄溶剤(28)を、第1流通路(14)を通じて洗浄槽(1)の上部室(2)内に収納可能としている。更に、この貯留槽(16)は、第5開閉弁(20)を設けた第3連通管(21)を介して上記減圧手段(8)と連通している。
【0015】
また上記洗浄槽(1)には、この洗浄槽(1)とは別体に形成した蒸気発生槽(22)を設けており、この蒸気発生槽(22)と洗浄槽(1)とは、第6開閉弁(23)を設けた第4連通管(24)を介して連通可能としている。またこの蒸気発生槽(22)には加熱機構(25)が設けられており、この加熱機構(25)によって蒸気発生槽(22)内に収納した洗浄溶剤(28)を加熱して洗浄蒸気を発生させることができる。またこの蒸気発生槽(22)と上記減圧手段(8)とは、第7開閉弁(26)を設けた第5連通管(27)を介して連通可能なものとしている。
【0016】
上記の如く構成したものにおける被洗浄物(30)の洗浄方法について以下に説明する。尚、第1〜第7開閉弁(10)(17)(18)(20)(23)(26)は予め閉止状態としておく。まず、
図1に示す如く蓋体(6)を開いて隔壁(4)の連通開口(5)を開放する。そして、洗浄槽(1)内の所定位置に被洗浄物(30)を載置するとともに、この被洗浄物(30)を洗浄溶剤(28)に浸漬させた状態で液洗浄を行う。この液洗浄により、被洗浄物(30)に付着していた金属粉やゴミ等の固体汚れ(31)が被洗浄物(30)から剥離する。
【0017】
この時、上部室(2)と下部室(3)とが連通開口(5)において連通しているため、液洗浄により被洗浄物(30)から離脱した固体汚れ(31)は、上部室(2)から連通開口(5)を通じて下部室(3)内に収納されるものとなる。そのため、液洗浄により被洗浄物(28)から離脱した固体汚れ(31)は、下部室(3)内に堆積するものとなるため、上部室(2)内に固体汚れ(31)が堆積するのを防ぐことができる。
【0018】
また、この固体汚れ(31)とともに下部室(3)内に流入した洗浄溶剤(28)は、減圧手段(8)を作動させるとともに第4開閉弁(18)及び第5開閉弁(20)を開放することにより、第2流通路(15)を通じて貯留槽(16)に収納されるものとなる。
【0019】
尚、
図1、2に示す如く第2流通路(15)を下部室(3)の隔壁(4)寄りに連結しているため、下部室(3)に流れ込んだ固体汚れ(31)よりも上方の洗浄溶剤(28)を貯留槽(16)に移送することができる。従って、下部室(3)の底部に堆積した固体汚れ(31)が第2流通路(15)に流入するのを防ぐことができるため、貯留槽(16)に移送した洗浄溶剤(28)を再利用する際に、汚れの持ちこみを少なくすることができる。
【0020】
そして、上記の如く液洗浄が終了した後、蒸気洗浄を行う。この蒸気洗浄について説明すると、まず蒸気発生槽(22)の加熱機構(25)によってこの蒸気発生槽(22)内の洗浄溶剤(28)を加熱し、洗浄蒸気を発生させる。そして減圧手段(8)を作動させた状態で第1、6開閉弁(10)(23)を開放し、蒸気発生槽(22)内の洗浄蒸気を洗浄槽(1)内に流入させて減圧下での蒸気洗浄を行う。尚、洗浄槽(1)内の蒸気は第1連通管(11)を通じて凝縮器(7)に送られ、この凝縮器(7)によって凝縮された後、第2連通管(13)を通じて再び蒸気発生槽(22)内に収納される。
【0021】
尚、本実施例では上記の如く、上部室(2)内の洗浄溶剤(28)を全て貯留槽(16)内、あるいは下部室(3)内に移送した状態で蒸気洗浄を行っているが、上部室(2)内に洗浄溶剤(28)が残留した状態で蒸気洗浄を行うことも可能である。
【0022】
そして蒸気洗浄が終了した後、第6開閉弁(23)を閉止するとともに減圧手段(8)を作動させた状態で被洗浄物(30)の減圧乾燥を行う。この時、上記の如く液洗浄の終了時に上部室(2)内から固体汚れ(31)を洗浄溶剤(28)とともに下部室(3)側に流入させて除去しているため、減圧乾燥時の上部室(2)内には固体汚れ(31)がほとんど残っていないものとなる。
【0023】
そしてこの状態で、隔壁(4)の連通開口(5)を蓋体(6)にて閉止するとともに第4開閉弁(18)を閉止する。これにより、上部室(2)内には洗浄溶剤(28)や固体汚れ(31)が入り込むことなく、また内部にほとんど残らない状態となる。そのため、従来ではこの固体汚れの分まで真空乾燥が行われるため多くの時間を要していた減圧乾燥を、比較的短時間で行うことが可能となる。従って、減圧乾燥のためのコストを低減することができるとともに作業効率を向上させることが可能となる。
【0024】
尚、本実施例及び以下の実施例では上記の如く、液洗浄及び蒸気洗浄の後に減圧乾燥を行う場合について説明しているが、本実施例及び以下の実施例において、液洗浄のみ、あるいは蒸気洗浄のみのいずれかを行った後、減圧乾燥を行うことも可能である。
【実施例2】
【0025】
上記実施例1では、洗浄槽(1)と連通可能とした貯留槽(16)を設けているが、本発明の実施例2では貯留槽を設けることなく、上部室(81)と下部室(82)とを洗浄槽(83)の外方に設けた連通路(84)にて連通している。本実施例2について
図3、4において説明すると、
図3に示す如く洗浄槽(83)の高さ方向中央部よりも底部側寄りに、この洗浄槽(83)の内部空間を上部室(81)と下部室(82)とに分離する隔壁(85)を水平方向に設けている。
【0026】
そしてこの隔壁(85)には、上記上部室(81)と下部室(82)とを連通可能とする連通開口(86)を設けるとともに、この連通開口(86)には蓋体(87)を設けている。そして、この洗浄槽(83)には凝縮器(91)を介して本発明の減圧手段(92)である真空ポンプを、第1開閉弁(93)を設けた第1連通管(94)を介して接続している。
【0027】
また、上記洗浄槽(83)の外方には、この洗浄槽(83)の上部室(81)と下部室(82)とに連通する連通路(84)を移送ポンプ(97)及びフィルター(98)を介して設けるとともに、この連通路(84)には第3開閉弁(100)を設けている。そのため、洗浄槽(83)の下部室(82)内に収納した洗浄溶剤(105)を、連通路(84)を通じて上部室(81)内に収納可能としている。尚、本実施例では上記の如く、移送ポンプ(97)にて下部室(82)内の洗浄溶剤(105)を上部室(81)内に収納可能としているが、移送ポンプ(97)を用いずに上部室(81)内を予め減圧しておくことにより、この上部室(81)と下部室(82)との圧力差によって下部室(82)内の洗浄溶剤(105)を上部室(81)内に収納することも可能である。
【0028】
また上記洗浄槽(83)には、この洗浄槽(83)とは別体に形成した蒸気発生槽(101)を設けており、この蒸気発生槽(101)と洗浄槽(83)とは、第4開閉弁(102)を設けた第3連通管(103)を介して連通可能としている。またこの蒸気発生槽(101)には加熱機構(104)が設けられており、この加熱機構(104)によって蒸気発生槽(101)内に収納した洗浄溶剤(105)を加熱することにより、洗浄蒸気を発生させることができる。またこの蒸気発生槽(101)と上記減圧手段(92)とは、第5開閉弁(106)を設けた第4連通管(107)を介して連通可能なものとしている。
【0029】
上記の如く構成したものにおける被洗浄物(108)の洗浄方法について以下に説明する。尚、第1〜第5開閉弁(93)(100)(102)(106)は予め閉止状態としておく。まず、
図3に示す如く隔壁(85)の連通開口(86)を蓋体(87)にて密閉する。そして、洗浄槽(83)内の所定位置に被洗浄物(108)を載置するとともに、この被洗浄物(108)を洗浄溶剤(105)に浸漬させた状態且つ常圧下で液洗浄を行う。そしてこの液洗浄を行うことにより、被洗浄物(108)に付着していた金属粉やゴミ等の固体汚れ(110)が被洗浄物(108)から剥離するものとなる。
【0030】
そこで液洗浄が終了した後、
図4に示す如く蓋体(87)を開いて連通開口(86)を開放し、上部室(81)と下部室(82)とを連通させる。これにより、上記の如く被洗浄物(108)から剥離した固体汚れ(110)が洗浄溶剤(105)とともに連通開口(86)から下部室(82)内に流入するものとなる。このように、連通開口(86)の蓋体(87)を開放するという簡易な方法によって、上部室(81)内の固体汚れ(110)を容易に除去することができる。そして、下部室(82)内に流入した固体汚れ(110)は、
図4に示す如く下部室(82)の底部に堆積するものとなる。
【0031】
そして、上記の如く液洗浄が終了した後、上部室(81)内の洗浄溶剤(105)を全て下部室(82)内に収納した状態で蒸気洗浄を行う。この蒸気洗浄について説明すると、まず連通管の第3開閉弁(100)を再び閉止する。そして、加熱機構(104)によって蒸気発生槽(101)内の洗浄溶剤(105)を加熱し、洗浄蒸気を発生させる。そして減圧手段(92)を作動させた状態で第1、4開閉弁(93)(102)を開放し、蒸気発生槽(101)内の洗浄蒸気を洗浄槽(83)内に流入させて蒸気洗浄を行う。尚、洗浄槽(83)内の蒸気は第1連通管(94)を通じて凝縮器(91)に送られ、この凝縮器(91)によって凝縮された後、第2連通管(96)を通じて再び洗浄槽(83)内に収納される。
【0032】
そしてこの蒸気洗浄が終了した後に減圧乾燥を行う。即ち、第4開閉弁(102)を閉止するととも隔壁(85)の連通開口(86)を蓋体(87)にて閉止し、第1開閉弁(93)を開放した状態で減圧手段(92)を作動させる。これにより、洗浄槽(83)内が減圧されて被洗浄物(108)に付着した洗浄溶剤(105)が蒸発し、被洗浄物(108)が乾燥する。
【0033】
この時、上記の如く液洗浄の終了時に上部室(81)内から固体汚れ(110)を洗浄溶剤(105)とともに下部室(82)側に流入させて除去したことから、減圧乾燥時の上部室(81)内には固体汚れ(110)がほとんど残留していない。従って、多くの時間を要することなく上部室(81)内の真空度を高めることができるため、作業に要するコストを低減することが出来るとともに作業効率を向上させることが可能となる。
【0034】
そして上記の如く乾燥作業を行った後に次の液洗浄を行う際には、移送ポンプ(97)を作動させるとともに第3開閉弁(100)を開放することにより、下部室(82)内の洗浄溶剤(105)は、連通路(84)及びフィルター(98)を通じて再び上部室(81)内に収納されるものとなる。このように構成することにより、別途貯留槽を設けることなく下部室(82)から上部室(81)に液を流入させることができるため、余分なスペースを必要とすることなく装置をコンパクトにすることができる。
【符号の説明】
【0035】
1、83 洗浄槽
2、81 上部室
3、82 下部室
4、85 隔壁
5、86 連通開口
6、87 蓋体
8、92 減圧手段
14 第1流通路
15 第2流通路
16 貯留槽
28、105 洗浄溶剤
30、108 被洗浄物
31、110 固体汚れ
【要約】
【課題】
一の洗浄槽にて液洗浄及び/または蒸気洗浄と、減圧乾燥とを可能とするとともに、長時間を要することなく洗浄槽内を減圧可能な洗浄装置を得る。
【解決手段】
蓋体1にて開閉可能な連通開口5を設けた隔壁4を備え、この隔壁4により隔てられた上側の空間を上部室2とするとともに下側の空間を下部室3とした洗浄槽1と、前記蓋体1にて連通開口5を閉止した状態で前記上部室2内を減圧可能とする減圧手段とを備え、上記下部室3内に洗浄溶剤28及び固体汚れ31を収納するとともに連通開口5を閉止して上部室2内と下部室3内とを分離し、上記減圧手段8を作動させることによって上部室2内にて被洗浄物28の減圧乾燥を可能とする。
【選択図】
図1