特許第6351333号(P6351333)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6351333
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】切替開閉器
(51)【国際特許分類】
   H01H 9/28 20060101AFI20180625BHJP
   H02B 1/40 20060101ALI20180625BHJP
   H01H 31/28 20060101ALI20180625BHJP
   H01H 3/20 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   H01H9/28
   H02B1/40 A
   H01H31/28 A
   H01H3/20 A
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-71358(P2014-71358)
(22)【出願日】2014年3月31日
(65)【公開番号】特開2015-195088(P2015-195088A)
(43)【公開日】2015年11月5日
【審査請求日】2017年1月19日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000227401
【氏名又は名称】日東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001977
【氏名又は名称】特許業務法人なじま特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】東 久秀
(72)【発明者】
【氏名】水野 孝美
(72)【発明者】
【氏名】片岡 賢司
(72)【発明者】
【氏名】川畑 拓也
(72)【発明者】
【氏名】出原 侑昌
【審査官】 鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−351497(JP,A)
【文献】 特開2002−279882(JP,A)
【文献】 特開2006−166645(JP,A)
【文献】 特開2003−288832(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 9/54
H01H 9/28
H01H 31/28
H01H 3/20
H02B 1/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部により可動接点を移動させて入力方向または出力方向を切り替える切替開閉器であって、
前記切替開閉器は、操作部の操作により可動接点を移動させる機構部を有し、動作用信号の入力を受けたときには、作動部の動作命令により機構部を機械的に操作して可動接点の移動制御を行い、
また前記切替開閉器は、操作部の状態を保持する保持部を有し、この保持部は切替開閉器の操作部または機構部と係合してその動きを規制するものであることを特徴とする切替開閉器。
【請求項2】
前記切替開閉器には、感震センサを有する感震リレーを備え、この感震センサからの信号の入力を受けて可動接点の移動制御を行なうことを特徴とする請求項1に記載の切替開閉器。
【請求項3】
切替開閉器の操作部を動作させる作動部を有し、この作動部が可動接点を接続中の入力端子または出力端子から切り離すことを特徴とする請求項1または請求項2記載の切替開閉器。
【請求項4】
前記切替開閉器は、入力端子または出力端子の他に何れの入力にも接続されない開放位置を備え、作動部が可動接点を開放位置へ移動させる機能を備えたものであることを特徴とする請求項3記載の切替開閉器。
【請求項5】
作動部は、可動接点を反対側の入力接点または出力接点へ移動させる機能を備えたものであることを特徴とする請求項3または請求項4記載の切替開閉器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分電盤等に組み込んで用いられる切替開閉器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大地震が発生して建築物が破損したときには、漏電に伴ない火災が発生するおそれがある。そこで特許文献1には、分電盤に感震器を組み込み、地震発生時に主幹ブレーカである漏電遮断器を開放して商用電源から負荷への通電を防止するとともに、非常照明用電源から避難用の非常灯等への通電を行なうことが記載されている。しかし、地震によって非常照明用電源の配線系統が損傷していた場合には、この通電により漏電が発生し、火災や感電事故を招く可能性が残されていた。
【0003】
また最近の太陽光発電装置の普及に伴なって、商用電源が停電したときにも、太陽光発電装置やバッテリ等の分散電源から負荷への給電が可能な連系システムが増加している。この連系システムにおいては、2個の入力端子を備えた切替開閉器が使用され、負荷への給電を商用電源と分散電源との間で切替えられるようになっている。しかし地震発生時に負荷への給電を商用電源から分散電源に自動的に切り替えることは行われておらず、人が切替開閉器の操作部(ハンドル)を操作して切替えを行わねばならなかった。また分散電源に切り替えると、分散電源からの通電が火災や感電事故を招く可能性があることは、上記した通りである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−166645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、外部信号の入力、特に、地震を検出する感震センサの信号の入力を受けて、切替開閉器の入力または出力の切替えを適切に制御可能とし、地震発生時等に商用電源からの通電を遮断するのみならず、分散電源から負荷への通電を適切に制御することができる切替開閉器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するためになされた本発明の切替開閉器は、操作部により可動接点を移動させて入力方向または出力方向を切り替える切替開閉器であって、前記切替開閉器は、操作部の操作により可動接点を移動させる機構部を有し、動作用信号の入力を受けたときには、作動部の動作命令により機構部を機械的に操作して可動接点の移動制御を行い、また前記切替開閉器は、操作部の状態を保持する保持部を有し、この保持部は切替開閉器の操作部または機構部と係合してその動きを規制するものであることを特徴とするものである。
【0007】
請求項3の発明は請求項1または請求項2の発明において、切替開閉器の操作部を動作させる作動部を有し、この作動部が可動接点を接続中の入力端子または出力端子から切り離すことを特徴とするものである。この請求項3の発明において、請求項4のように、前記切替開閉器は、入力端子または出力端子の他に何れの入力にも接続されない開放位置を備え、作動部が可動接点を開放位置へ移動させる機能を備えたものとすることができる。また請求項5のように、作動部が可動接点を反対側の入力接点または出力接点へ移動させる機能を備えたものとすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の切替開閉器は、信号の入力、詳しくは請求項2の発明のように感震センサからの信号の入力を受けて可動接点の移動制御を行なうことにより、切替開閉器に接続される負荷への通電を規制することができる。従って地震発生時等に商用電源からの負荷への通電を自動的に遮断するとともに、分散電源からの通電も制御することができる。
【0010】
また請求項3〜請求項5の発明によれば、感震リレーの作動部が可動接点を接続中の入力端子から切り離して通電されない状態に移動させ、負荷への通電を規制することができる。
【0011】
また本発明によれば、切替開閉器の操作部の状態を保持する保持部を有するので、可動接点を現在接続中の入力端子から動かないように規制することができる。例えば地震発生時に主幹開閉器を遮断した場合、切替開閉器が負荷への通電を分散電源側に切り替えると、負荷への通電は可能になる。しかしその反面、分散電源からの通電が火災や感電事故を招く可能性があるため、可動接点を商用電源側から動かないように規制し、これらの危険を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の感震リレー付切替開閉器が組み込まれた分電盤の配線系統図である。
図2】感震リレー付切替開閉器の外観斜視図である。
図3】感震リレー付切替開閉器の平面図である。
図4】切替開閉器の断面図である。
図5】可動接点が開放位置にある切替開閉器の断面図である。
図6】感震リレーの内部構成図である。
図7】作動棒を示す斜視図である。
図8】作動棒を示す斜視図である。
図9】感震リレーと切替開閉器との関係を示す説明図である
図10】保持部の動きを示す説明図である。
図11】切替開閉器のハンドルロック用の孔を示す断面図である。
図12】切替開閉器のハンドルロック用の孔を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明の実施形態を説明する。
先ず図1により、本発明の感震リレー付切替開閉器1が組み込まれた分電盤2を示す。この分電盤2は、商用電源回路部と分散電源回路部とを含むものである。商用電源回路部は、従来と同様に主幹開閉器3と、その二次側の母線バーにプラグイン接続された多数の分岐開閉器4とを備えている。これらの分岐開閉器4は図示を略した一般負荷に接続されている。なお主幹開閉器3の一次側には分散電源用ブレーカ5が接続されており、分散電源から商用電源への逆潮流が可能となっている。
【0014】
分散電源回路部には、分散電源用の開閉器6と本発明の感震リレー付切替開閉器1とが配置されている。分散電源として、燃料電池やその他電源であってもよく、その種類は特に限定されるものではないが、本実施形態では太陽光発電装置である。分散電源は開閉器6の一次側に接続され、さらに開閉器6の二次側から感震リレー付切替開閉器1の一方の入力端子7aに接続されている。図1及び図3のように、本実施形態の感震リレー付切替開閉器1は2つの入力端子7a,7bと1つの出力端子8aとを備え、他方の入力端子7bは前記した商用電源回路部の一つの分岐開閉器4に接続されている。切替開閉器9の出力端子には負荷として非常用回路が接続されており、商用電源または分散電源からの供給を本実施形態の切替開閉器9により切替可能に形成している。
【0015】
次に本発明の感震リレー付切替開閉器1の構成を説明する。図2はその外観斜視図、図3は平面図である。図示のように本発明の感震リレー付切替開閉器1は、切替開閉器9に感震リレー10を取付けたものである。図示の実施形態では1極分の切替開閉器9を2個並列させ、その操作部11、11間を連結部12によって連結し、2極が同時に作動する構造となっている。本実施形態では、図7に示すように、1極の切替開閉器9を2台形成し、感震リレー10を有するもので、各々をビス60により連結させる構造とし、2極の感震リレー付切替開閉器としている。ビス60により連結させる構造により、切替開閉器9の極数を自在に変更可能としている。なお、切替開閉器9及び感震リレー10を一体にするものでも良い。この場合、1極の切替開閉器9に感震リレー10を一体としたものを1つ用意しておき、1極の切替開閉器9を複数取り付け複数極の感震リレー付切替開閉器とすることも可能である。なお、感震リレー10は隣接する1極の切替開閉器9と同幅の形状としておくことが好ましく、分電盤2の分岐ブレーカ列内にも自在に組込み可能としている。切替開閉器9及び感震リレー10を切替開閉器9に内蔵しておくものであっても良い。
【0016】
実施形態の切替開閉器9は図4に示したように、ケース13の中央部に操作部11であるハンドルを機構部50の軸14によって軸支し、その下部に設けられた左右の凸部15に、2つの可動接触子16の上端の凹部17を係合させたものである。各可動接触子16の下端部には可動接点18が設けられている。各可動接触子16の下部のバネ係止部19と軸14との間には反転ばね20が張設されており、各可動接触子16を軸14の方向に引き上げている。この構造においては、バネ係止部19と軸14とを結ぶ直線が中立線となり、図4に示すように凸部15がこの中立線よりも右側にあるときには可動接触子16は時計方向に付勢され、逆に凸部15がこの中立線よりも左側にあるときには可動接触子16は反時計方向に付勢される。
【0017】
ケース13の下方部には2つの固定接点21a、21bが設けられ、それぞれが前記した入力端子7a,7bに接続されている。また、各可動接触子16は撚り線22によって出力端子8aにそれぞれ接続されている。図4の状態では操作部11が左方向に倒され、可動接点18が左側の固定接点21aに接触している。この際、右側の可動接触子16は規制部23によって動作を規制されている。このため入力端子7aと出力端子8aとが導通し、入力端子7bと出力端子8aとは導通していない。さらに図5のように操作部11を中央に位置させれば、両側の可動接点18は何れの入力端子7a,7bに接続されていない開放位置となり、入力端子と出力端子はともに切り離された状態となる。さらに操作部11を倒すことによって、入力端子7bと出力端子8aとが導通し、入力端子7aと出力端子8aとは導通しないものである。なお、開放位置を備えない切替開閉器でも良い。
【0018】
次に感震リレー10について説明する。感震リレー10は図6に示すように、筐体24の内部に、感震センサ25、電源部26、判定回路27、記憶部28、受信部29、設定部30を備え、更に、感震センサ25からの動作用信号の入力を受けて切替開閉器の可動接点18の移動制御を行う保持部31、作動部32等を収納したものである。ここで、移動制御とは、動作用信号の入力を受けて可動接点18を作動部32により動作させたり、保持部31により可動接点18の移動を規制することである。本実施形態においては動作用信号として感震センサ25の信号を利用する。感震センサ25は揺れ(S波)を検出し、感震センサ25からの信号として検出情報を判定回路27に出力する。電源部26は筐体24に形成された電源端子33から供給された電力を各回路に供給するものであり、一次的なバッテリ機能を持たせることも可能である。なお、切替開閉器9の内部の電路から電源を得る場合には、電源端子33は不要となり、この場合、電源端子33を他の機器へ信号を送信する出力端子として使用することも可能である。
【0019】
判定回路27は感震センサ25からの検出情報に基づいて震度を判定し、震度が第1所定値(例えば震度5)以上の場合には3分後に作動部32等に信号を出力し、震度が第2所定値(例えば震度6)以上の場合には直ちに作動部32等に信号を出力する。また感震センサ25からの検出情報を記憶部28に送信して記憶させる。
【0020】
設定部は判定回路27からの信号の出力条件を設定する機能を持つ。例えば震度が4未満の場合には出力しないようにしたり、信号を出力するタイミングを遅らせたりすることができる。また地震の揺れが数秒以上継続した場合には、直後に信号を発するようにすることができる。ただし設定可能な範囲は判定回路27が許容する範囲である。
【0021】
記憶部28は感震センサ25からの検出情報を記憶する。商用電源が停電したときでも、記憶部28が検出情報を記憶しておき、復電時に切替開閉器9を遮断する制御を行うことが可能である。
【0022】
ただし、判定回路27が第1所定値の震度と判定し、表示部34にその旨が表示された場合にも、建築物の損傷が少ないような場合には遮断する必要がない。このような場合には3分以内にリセットボタン35を押せば記憶部28の記憶をリセットできるようにする。表示部34はランプや音声による警告表示を行う。
【0023】
受信部29は、緊急地震速報、P波等の地震情報を受信し、判定回路27に送信する。判定回路27により、第2所定値以上の地震情報が入った場合には、感震センサ25の検出の前に切替開閉器9を遮断する制御を行うなどの設定をしておけば、地震情報を感震センサ25と組み合わせることによって、より安全に対処することが可能となる。
【0024】
次に可動接点18の移動制御を行う作動部32について説明する。作動部32は、感震センサ25の検出情報を受け、判定回路27からの信号により切替開閉器9の操作部11を動作させる機能を持つ。操作部11を動作させる方法としては、図7、図8に示すように作動棒36によって操作部11と一体に形成し可動接点18を動作させる機構部50を機械的に動かす方法などがある。図7図8では感震リレー10と切替開閉器9との接触面に各々長孔部40を形成し、作動部32の動作命令によって動作する作動棒36を感震リレー10から突出させ、切替開閉器9の機構部50に形成した作動孔41に通す。この作動棒36を長孔部40の内部で動作させ、機構部50を動かす。作動棒36は原則として切替開閉器9に挿入した状態で保持させておき、作動部32からの命令に応じて作動させる。
【0025】
また、図3に示すように、2つの出力端子8a,8bが2つとし、入力端子7aが1つとして出力方向を切り替える構造としても良い。出力端子8a,8bが2つのものであれば、通常接続しておく一方の出力端子8aを負荷に接続し、反対側の出力端子8bをブランク部(例えば、端子台に接続しておく等)としておき、感震リレー10によって地震を検出した場合においては、接続中の出力端子8aから反対側の出力端子8b又は開放位置に移動させ、負荷への通電を規制できるようにすることができる。
【0026】
次に可動接点18の移動制御を行う保持部31について説明する。上記の作動部32は、感震センサ25の検出情報を受け判定回路27からの信号により可動接点18を開放位置または反対側の固定接点に切り替える機能を持つが、保持部31は逆に切り替えが起こらないように規制する機能を持つ。図10に示すように、判定回路27が保持部31に信号を送ると、保持部31としてソレノイド37を動作させて切替開閉器9の操作部11に形成された規制孔11aまたは図12に示すように機構部50に係合させ、ハンドルの手動操作または自動操作による切替を防止する。この場合、図7図8に示した作動棒36及び機構部50の作動孔41を利用し、可動接点18の移動制御を行う作動部31及び保持部32の両信号に対応させることも可能である。作動棒36を1つで、機構部50を保持または動作させることが可能となるため部品点数を削減することも可能である。図2または図11に示すようにケース13の上部にハンドルロック用の孔38を形成し、ソレノイド37の先端を挿入してハンドルの動きを規制してもよく、あるいは図12に示すように機構部50にハンドルロック用の孔38を形成してもよい。
【0027】
なお、感震リレーを搭載した分電盤については、地震発生時に商用電源の主幹開閉器3を遮断することが定められている。この場合、切替開閉器9を分散電源側に切り替えると負荷への通電は可能となるものの、地震が発生した場合においては、前記したように火災や感電事故を招く可能性もある。このため保持部31によって可動接点18が分散電源側に切り替わるまたは分散電源側に切り替えることを防止し、主幹開閉器3を遮断すると共に負荷への通電を防止することができる。
【0028】
上記したように、可動接点18の移動制御を行う作動部32と保持部31は一方のみを感震リレー10に搭載してもよく、両方を搭載してもよい。両方を搭載する場合には設定部30でそれぞれの作動条件を設定しておくものとする。本実施形態においては切替開閉器9に備える感震リレー10内に備える感震センサ25からの信号を受けて作動部32や保持部31により可動接点18の移動を行うものであるが、この感震センサ25の信号は、切替開閉器9内部または外部に設置されるセンサの信号やセンサの信号を外部機器に入力し、外部機器から切替開閉器9への外部信号などの切替開閉器9への動作用信号を受けて、可動接点18の移動制御を行い、作動部32により可動接点18を移動させたり、保持部31により可動接点18の移動を規制するものであっても良い。なお、その場合、信号を受けて切替開閉器9の可動接点18を移動制御する作動部32や保持部31、作動部32や保持部31の信号に対応にする作動棒36等を形成した操作装置を切替開閉器9の内外に設置しておくことが必要である。また、図9等に示すように2つの入力端子または出力端子の電流や電圧状態を検出するCT等の状態検出手段を形成しておき、地震を検出した場合に、電流を検出しない端子側に移動させるように作動部32を動作させたり、または、電流を検出した端子側に可動接触子16を移動できないように保持部31を動作させることができるものである。何れの場合にも作動部32や保持部31を作動させた後、リセットボタン35を押して作動を解除するようになっている。
【0029】
以上に説明したように、本発明の感震リレー付切替開閉器によれば、地震発生時に商用電源から負荷への通電を遮断することができるのみならず、分散電源から負荷への通電を様々な態様に適切に制御することができる利点がある。
【符号の説明】
【0030】
1 感震リレー付切替開閉器
2 分電盤
3 主幹開閉器
4 分岐開閉器
5 分散電源用ブレーカ
6 分散電源用の開閉器
7a 入力端子
7b 入力端子
8a 出力端子
8b 出力端子
9 切替開閉器
10 感震リレー
11 操作部
11a 規制孔
12 連結部
13 ケース
14 軸
15 凸部
16 可動接触子
17 凹部
18 可動接点
19 バネ係止部
20 反転ばね
21a 固定接点
21b 固定接点
22 撚り線
23 規制部
24 筐体
25 感震センサ
26 電源部
27 判定回路
28 記憶部
29 受信部
30 設定部
31 保持部
32 作動部
33 電源端子
34 表示部
35 リセットボタン
36 作動棒
37 ソレノイド
38 孔
40 長孔部
41 作動孔
50 機構部
60 ビス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12