(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態において同一又は類似の構成要素には共通の参照符号を付して示し、理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。また、本願発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した発明とその均等物におよぶ点に留意されたい。
【0024】
(第一実施形態)
図1は、太陽電池モジュール20a〜20d(以下まとめて太陽電池モジュール20と称する場合がある)を屋根10の設置面12に固定する本発明の第一実施形態による固定装置100を示す斜視図であり、
図2は固定装置100の一部を示す平面図である。
図1及び
図2に示すように、複数の太陽電池モジュール20は、設置面12の縦方向及び横方向に連続して配置され、固定装置100により固定される。本明細書では、
図1に示すように、屋根10の設置面12の傾斜方向、水上側から水下側への方向、棟側から軒側への方向、
図1の矢印Y方向を縦方向と称し、屋根10の尾根が延びる方向、
図1の矢印X方向を横方向と称し、設置面12に対して垂直上向きな方向、
図1の矢印Z方向を上方向と称する。なお、
図1は後述する設置面12及び架台101、支持部材120を示すため一部の太陽電池モジュール20を省略して示している。
【0025】
本実施形態の固定装置100は、架台101と、架台101に固定された複数の細長い支持部材120と、支持部材120に取付けられ太陽電池モジュール20を固定する固定部材140とから構成されている。本実施形態の架台101は、設置面12の縦方向に沿って、互いに平行になるよう配置された複数の細長い縦材110から構成される。また、支持部材120は、縦材110に架け渡して設置面12の横方向に沿って配置され、横材と呼ばれる。なお、架台101は、屋根の設置面に直接取付けられた複数の縦材110から構成されているが、架台101の構成はこれに限定されず、例えば
図14に示すように、架台102(架台101に相当)は、さらに縦材110が傾斜するように、縦材110を支柱103により支持してもよい。また、太陽電池モジュールを設置する設置面は、傾斜した屋根の屋根面だけではなく、水平な陸屋根の屋根面や地面に設置してもよい。
【0026】
本実施形態の固定装置100により固定する太陽電池モジュール20について説明する。
図3A〜
図3Cは、太陽電池モジュール20を示す図であり、
図3Aは平面図、
図3Bは
図3Aの矢印B方向から見た側面図、
図3Cは、
図3AのC−C線に沿った断面図である。太陽電池モジュール20は、
図3A、
図3Cに示されるように、中空枠状のフレーム24と、このフレーム24の枠内に取付けられる太陽電池基板23とから構成される。太陽電池基板23は、受光により発電する太陽電池素子を備え、適宜この太陽電池素子を保護するカバーガラス等を積層した基板である。本実施形態で用いる太陽電池素子は、シリコン結晶系(単結晶シリコン、多結晶シリコン)、非結晶径(アモルファスシリコン)、化合物系(CIS、CdTe、GaAs等)、あるいは有機系の太陽電池素子等いずれのものであってもよく、その種類は特に限定されない。
【0027】
フレーム24は、太陽電池基板23を保持すると共に、その積層端面を保護する枠であって、アルミニウム等の金属製の部材である。このフレーム24は、四つの棒状のフレーム構成部材の端部同士を直角に接続させ、太陽電池基板23の外周形状に応じた長方形状に形成されている。
【0028】
フレーム24は、
図3Cに示されるように、太陽電池基板23を上面側から挟持する上面側挟持部28と、太陽電池基板23を下面側から挟持する下面側挟持部30と、上面側挟持部28及び下面側挟持部30の端部から下側へ延び、太陽電池モジュール20の側面を形成する板状の側部32a〜32d(以下、まとめて側部32と称する場合がある)と、側部32の下端部からフレーム24の内側へ直角に折曲して延びて、太陽電池モジュール20の下面を形成する板状の基底部34とから形成されている。以下では、太陽電池モジュール20を、屋根10の設置面12に固定したとき、屋根10の棟側、水上側に位置される側部32を第1の側部32a、屋根の軒側、水下側に位置される側部を第2の側部32b、
図3に向かって右側に位置する側部を右側部32c、左側に位置する側部を左側部32dと称する。また、太陽電池基板23が配置される面を太陽電池モジュール20の上面21と称し、フレーム24の基底部34の底面を太陽電池モジュール20の下面22と称する。
【0029】
また、本実施形態の太陽電池モジュール20の第1の側部32aには、後述する支持部材120に取付けられた固定部材140の第1の係止片142を挿入する挿入穴26aが形成され、第2の側部32bには、固定部材140の第2の係止片143を挿入する挿入穴26bが形成されている(以下、挿入穴26a、26bをまとめて挿入穴26と称する場合がある)。
【0030】
架台101の縦材110は、
図1及び
図2に示すように、屋根10の設置面12上に、屋根10の傾斜方向(縦方向)に沿って複数本、平行に配置され、ボルト等により設置面12に固定された細長の部材であり、後述する支持部材120を固定するように構成されている。縦材110の配置間隔Sは任意であるが、通常、縦材110は屋根10の垂木に固定されるため、垂木の間隔に合わせて配置される。
【0031】
縦材110は、例えば亜鉛めっき鋼板により形成されており、本実施形態の縦材110は
図4Aに示すように、その断面は上面が開口した細長中空の四角柱状に形成されている。縦材110は、屋根10の設置面12に固定されるよう、下面にボルト穴が形成されており、ボルトを挿入して締結することで設置面12に固定される。縦材110の断面形状は、例えば、
図4Bに示すように、支持部材120と接する縦材110aの上面の面積を広げるために、外側に延びるフランジ部115を有してもよい。また、
図4Cに示すように、縦材110bの断面形状は、下面が開口し、下端部において外側に延びるフランジ部116を有するハット型であってもよく、縦材110の断面形状は特に限定されない。
図4Cに示す断面形状の場合、縦材110bの上面には支持部材120を固定するボルト穴が形成される。
【0032】
次に、本実施形態の固定装置100の支持部材120について説明する。
図5Aは、支持部材120の一部を示す側面図である。また
図5Bは
図5AのB−B線に沿った断面図であり、架台101の縦材110に固定され、後述する固定部材140を取付けた状態を示す図である。
【0033】
支持部材120は、設置面12の縦又は横方向に連続的に配置される太陽電池モジュールを支持する部材であり、縦方向に隣り合う太陽電池モジュール20の下面22、すなわち基底部34の底面の縁部と、第1の側部32a及び第2の側部32bとに当接して支持するよう形成されている。本実施形態の支持部材120は、縦方向に隣り合う太陽電池モジュール20a、20b(
図2参照)のうち、水下側に位置する太陽電池モジュール20aの下面を支持する第1の下面支持部122と、水上側に位置する太陽電池モジュール20bの下面を支持する第2の下面支持部123と、太陽電池モジュール20aの第1の側部と、太陽電池モジュール20bの第2の側部との間に位置し、太陽電池モジュール20aの第1の側部と、太陽電池モジュール20bの第2の側部とを支持する側部支持部121とを備える。また、支持部材120の側部支持部121の下端と、第2の下面支持部123との間に、後述する固定部材140の脚部144a、144bの下端が挿入される溝部128が形成されている。なお、溝部128は、固定部材140が挿入された時、固定部材140が斜めに倒れるように、
図5Bに示すように床面が傾斜している。また、支持部材120は、第1の下面支持部122を支持する立設部124と、第2の下面支持部123を支持する立設部125を有し、立設部124及び立設部125のそれぞれの下端には、底面部126、127が設けられている。
【0034】
支持部材120の側部支持部121には、太陽電池モジュール20の第1の側部32a及び第2の側部32bに形成された挿入穴26の位置に合わせて、固定部材140の第1の係止片142を挿入可能な貫通穴129が複数形成されている。
【0035】
固定部材140について説明する。
図6は固定部材140の斜視図、
図7A〜
図7Cは固定部材140の三面図であり、
図7Aは平面図、
図7Bは正面図、
図7Cは側面図である。固定部材140は、太陽電池モジュール20の、少なくとも上方向への移動を防止する部材であり、支持部材120の溝部128に挿入されることで、支持部材の長手方向に平行な、太陽電池モジュール20の第1の側部32a及び第2の側部32bに平行な軸線である回転中心軸146を中心に回転可能に取付けられる(
図5B参照)。
【0036】
固定部材140は、固定部本体141と、固定部本体141の一方の側部から外側に延びる第1の係止片142と、他方の側部から第1の係止片142とは反対方向に延びる第2の係止片143とを備える。また、固定部本体141の両端部からは下方に延びる脚部144a、144bが設けられ、脚部144a、144bのそれぞれの下端に折曲部145a、145bが形成されている。本実施形態の固定部材140は、金属製でスチールを加工することにより形成されているが、他の材料、例えばセラミックやプラスチックにより作製されてもよく、その材料は特に限定されない。
【0037】
第1の係止片142は、支持部材120の貫通穴129を通り、支持部材120を挟んで水下側に配置される太陽電池モジュール20aの第1の側部32aに形成された挿入穴26aに挿入され、太陽電池モジュール20aの第1の側部32aの移動を防止する。第2の係止片143は、支持部材120を挟んで水上側に位置する太陽電池モジュール20bの第2の側部32bの挿入穴26bに挿入され、太陽電池モジュール20bの第2の側部32bの移動を防止する(
図2、
図8A、
図8B参照)。
【0038】
第1の係止片142の幅D3は、貫通穴129、挿入穴26aに挿入できるよう、貫通穴129の幅D2、挿入穴26aの幅D1に合わせて形成されている。また、第1の係止片142の端部は、貫通穴129及び挿入穴26aに挿入しやすいよう、
図7Aに示すように切り欠かかれている。また、第1の係止片142は、支持部材120の貫通穴129を通して太陽電池モジュール20の挿入穴26aに挿入されるので、第1の係止片142の長さL1は、貫通穴129の深さ分、第2の係止片143の長さL2より長く形成される。なお、固定部本体141の長さD4は、第1の係止片142の幅D3より長く形成されており、第1の係止片142を貫通穴129に挿入したとき、固定部本体141が貫通穴129の周囲に当接して固定部材140の回転を止めるようになっている。
【0039】
固定部材140の取付けは、
図5Bに示すように、また、第1の係止片142の先端が、支持部材120の貫通穴129に挿入できる位置において、脚部144a、144bの下端を溝部128に挿入することで行われる。このとき、溝部128の床面は傾斜していることから、固定部材140は、第1の係止片142の先端を貫通穴129に引掛けた状態で、斜めに倒れた状態となる。この状態において、第1の係止片142は、支持部材の貫通穴129から完全に突出していない。そのため、作業員は太陽電池モジュール20bを設置する際、太陽電池モジュール20bの第1の側部32aが第1の係止片142に引掛かることがなく、太陽電池モジュール20bを支持部材120bに載置することができる(
図8A、
図8B参照)。そして、固定部材140は、その脚部144a、144bの下端を溝部128に挿入して取付けることで、脚部144a、144bの下端部を中心に、すなわち支持部材120の長手方向に平行な、又は第1の側部及び第2の側部に平行な軸線(回転中心軸146)を中心に回転可能になる。そのため、作業員は、太陽電池モジュール20bを支持部材120に載置した後、固定部材140を回転させ、第1の係止片142を太陽電池モジュール20bの挿入穴26aに挿入して、太陽電池モジュール20bを支持部材120に固定することができる。
【0040】
図5Bを参照して、支持部材120を縦材110に固定する方法について説明する。本実施形態では、縦材110に、支持部材120の底面部126の端部を引掛ける引掛部112が形成されている。支持部材120の底面部126を引掛部112に引掛けた後、挟持部材114a、114bにより、支持部材120の底面部127と縦材110の上面とを挟持し、縦材110のスリット111を通るボルト113を締結することにより固定する。支持部材120の底面部126、127にボルト穴を形成して、支持部材120を縦材110に固定してもよく、支持部材120の固定方法は特に限定されない。
【0041】
図8A、
図8Bを参照して、本実施形態による固定装置100に、太陽電池モジュール20を設置する方法について説明する。
【0042】
図8A、
図8Bは、
図2のVIII−VIII線に沿った断面図であり、
図8Aは太陽電池モジュール20bを固定装置100に取付ける直前の状況を示し、
図8Bは太陽電池モジュールを固定装置100に載置した状態を示す。縦材110は設置面12に固定されており、支持部材120a、120bは、太陽電池モジュール20の縦方向の長さS1と略同じ間隔S2を開けて、互いに平行に配置されている。
【0043】
図8Aにおいて、太陽電池モジュール20bの水下側に位置する太陽電池モジュール20aは既に設置されており、支持部材120aに取付けられた固定部材140aは、
図5Bに示す載置された状態から回転して太陽電池モジュール20aを固定している。このとき固定部材140aの第2の係止片143は、支持部材120aの側部支持部121から突出していることから、作業者は太陽電池モジュール20bを図の矢印F方向に動かして太陽電池モジュール20bの第2の側部32bに形成された挿入穴26bを、第2の係止片143に差し込むことにより、第2の側部32bを取付ける。
【0044】
そして、太陽電池モジュールの第2の側部32bを支持部材120aに取付けた後、作業者は太陽電池モジュール20の第1の側部32aを図の矢印G方向に下げ、第1の側部32aを、
図8Bに示すように、支持部材120bに載置する。この時、支持部材120bに取付けられた固定部材140bは斜めに倒れた状態であり、第1の係止片142が側部支持部121から大きく突出しておらず、第1の側部32aが引掛からないので、作業者は太陽電池モジュール20bの第1の側部32aを下げるだけで、太陽電池モジュール20を支持部材120bに載置させることができる。載置した後、作業者は固定部材140bを図の矢印H方向に回転させ、第1の係止片142を貫通穴129及び挿入穴26aに挿入し、太陽電池モジュール20bを固定する。太陽電池モジュール20bの取り外しは、固定部材140bを矢印H方向とは反対の方向に回転させて、第1の係止片142を貫通穴129及び挿入穴26aから引き抜くことで太陽電池モジュール20の移動の防止を解除し、太陽電池モジュール20bの第1の側部32aを持ち上げる。そして、第2の側部32bに挿入された第2の係止片143を引き抜くように太陽電池モジュール20bを取り外す。
【0045】
図9Aは、最も水下側(軒先側)に位置する支持部材(スタート部材150)を示す断面図であり、太陽電池モジュール20の第2の側部を固定した状態を示す図である。スタート部材150は、最も水下側に位置することから、固定部材140の第1の係止片142が不要である。そのため、スタート部材150には、第2の係止片143の役割を果たす、係止片158を有する固定部材151が取付けられている。また、スタート部材150は、屋根の下にいる人からも見えるため、図に示すように化粧板157が設けられている。
図9Bは、最も水上側(棟側)に位置する支持部材120(エンド部材)である。最も水上側に位置することから、固定部材140が回転して第1の係止片142が、太陽電池モジュール20から外れることを防止する必要がある。そのため、図に示す支持部材120には、固定部材140の回転を防止する回転防止部材156がねじ止めにより取付けられている。なお、スタート部材150は、固定装置100の意匠性を向上させるために設けており、スタート部材150の代わりに支持部材120を設置してもよい。
【0046】
図10は、固定部材の別例(固定部材160)を示す平面図である。固定部材160は、
図7A〜
図7Cに示す固定部材140と同様に、固定部本体161と、固定部本体161の一方の側部から延びる第1の係止片162と、一方の側部に対して反対側に位置する他方の側部から延びる第2の係止片163とを備えている。さらに、固定部材160は固定部本体161の一方の端部に設けられた引掛部164を有し、支持部材120に対して、太陽電池モジュールの上面に対して垂直な軸線(回転中心軸166)を中心に回転可能に取付けられる(
図13B参照)。また、固定部材160には長穴165が形成され、長穴165に後述する取付部材170の突出部172が挿入されることで、固定部材160の回転範囲が制限されるようになっている。固定部材160は、
図11A〜
図11Cに示す取付部材170により支持されて、
図12に示す支持部材120aに回転可能に取付けられる。取付部材170は、固定部材160の底面に当接して固定部材160を支持する支持部171と、取付部材170を支持部材120aに固定するためのねじ穴173と、固定部材160の長穴165に挿入され回転範囲を制限する突出部172が設けられている。また、
図12に示すように、支持部材120aには、第1の係止片162を通す貫通穴129aと、引掛部164を引掛ける穴180と、取付部材170を支持部材120に固定するねじ穴182が形成されている。
図13A及び
図13Bは固定部材160を支持部材120aに取付けた状態を示し、固定部材160は、
図13Bに示すように、回転中心軸166を中心に回転し、貫通穴129aを通して太陽電池モジュール20の挿入穴26aに第1の係止片162を挿入して、太陽電池モジュール20を固定することができる。
【0047】
なお、本実施形態において、固定部材140、160は、支持部材120、120aに対して回転可能に取付られ、作業員が回転させることにより太陽電池モジュール20を固定している。固定部材の移動方法は、これに限定されず、例えば固定部材は、支持部材の軸線に対して垂直方向に移動できるように、支持部材に取付けられてもよい。また、太陽電池モジュールを固定する際、作業員が固定部材を支持部材の貫通穴に直接挿入してもよい。
【0048】
また、本実施形態では、屋根10の設置面12に、複数の縦材110からなる架台101を取り付けて支持部材120を固定していた。縦材110を設置することで設置面12の不陸を調整して支持部材120を容易に取付けることができる。設置面12の不陸を調整する必要が無い場合は、縦材110を設置せず、支持部材120を設置面12に直接取り付けてもよい。また、
図1に示す屋根10は傾斜しているが、設置面12は傾斜していない陸屋根面であってもよく、また地面であってもよい。本実施形態の支持部材120は、屋根10の尾根に対して平行に設置されているが、これに限定されず、例えば屋根10の尾根に対して垂直に設置されてもよい。また、本実施形態では、長方形の太陽電池モジュール20を、その長辺が支持部材120に支持されるように配置しているが、太陽電池モジュール20の短辺が支持部材120に支持されるように配置してもよい。また、太陽電池モジュール20の長辺より長い長尺の縦材110や支持部材120を用いて、太陽電池モジュール20を固定しているが、太陽電池モジュール20の辺の長さより短い縦材110や支持部材120を複数個用いて、太陽電池モジュール20を設置面12に固定してもよい。
【0049】
図14は、太陽電池モジュール20を屋根以外に設置した例を示す斜視図である。図に示すように、太陽電池モジュール20は、支持部材120とそれを傾斜させて固定する架台102とにより固定されている。また、架台102は、複数の縦材110とそれを支持する鉄製の支柱103とから構成されている。支柱103は地面に配置されたコンクリートブロック104により支持されている。支柱103は強度の面から鉄製や鋼製であるのが望ましいが木製であってもよい。このように、屋根ではなく地面の上に鉄骨造による構造物(架台102)を形成して設置面を形成してもよい。
図14に示す架台102は、支持部材120を、縦材110を用いて固定しているが、縦材110を用いることなく、支柱103が支持部材120を直接支持してもよい。支柱103はコンクリートブロック104により支持されているが、支柱103の端部を直接地面に打ち込んで支柱103を支持してもよい。太陽電池モジュール20を設置する設置面は傾斜している必要はなく水平面であってもよい。
【0050】
従来は太陽電池モジュール20を設置する際、ボルト等を締結する作業を必要とする場合があった。ボルトの締結には工具を必要とすることから、太陽電池モジュールを設置するときに誤ってボルトや工具が落下し、太陽電池モジュールを破損する危険性がある。本実施形態の固定装置100を用いると、太陽電池モジュールを固定装置100に取付ける際、ボルトの締結作業をすることなく、太陽電池モジュール20を固定することができる。固定装置を屋根に設置した後、最も軒側に位置する支持部材(エンド部材)の固定以外は、ほぼボルトレスで作業をすることができることから、ボルトや工具の落下により太陽電池モジュールが破損される危険性が減少する。また、従来は太陽電池モジュールを横材とは別に太陽電池モジュールを挟持して固定する金具を別途用いていたが、本発明では支持部材と固定部材とを組み合わせて太陽電池モジュールを固定することから、部品点数を削減することができ、延いては低コストで太陽電池モジュールを設置面に固定することができる。
【0051】
(第二実施形態)
図15は、本発明の第二実施形態による太陽電池モジュール固定用の固定装置200を示す平面図である。本実施形態の固定装置200も、
図1に示す設置面12に固定される固定装置であり、設置面12に固定される架台201と、設置面12の横方向に沿って配置される支持部材220と、支持部材220に取付けられ太陽電池モジュール20を固定する固定部材240とから構成される。架台201は、設置面12の縦方向に沿って、互いに平行になるように配置された細長い縦材210から構成される。
【0052】
太陽電池モジュール20並びに本実施形態の架台201及びその縦材210は、
図2に示す太陽電池モジュール20と、第一実施形態の縦材110の構成と同様であるため、詳細な説明は省略し、第一実施形態の固定装置100と異なる支持部材220と固定部材240について主に説明する。
【0053】
図16A〜
図16Bは、固定部材240を示す図であり、
図16Aは平面図、
図16Bは正面図、
図16Bは
図16BのB−B線に沿った断面図である。固定部材240は、支持部材220を挟んで配置される水下側の太陽電池モジュール20の上面に当接する第1の係止片242と、水上側の太陽電池モジュール20の上面に当接する第2の係止片243とを有する固定部本体241を備え、固定部材240は、さらに固定部本体241の底面から下方に延びる脚部244を有する。そして脚部244の下端には、支持部材220に引掛かる引掛部245が形成されている。本実施形態の固定部材240は、太陽電池モジュール20の上面に第1の係止片242及び第2の係止片243が当接して、太陽電池モジュールの移動を防止する。そのため、第一実施形態で形成していた挿入穴や貫通穴を形成する必要がない。
【0054】
図17は支持部材220の正面図であり、
図18は、
図17のXVIII−XVIII線に沿った支持部材220の断面図であり、縦材210に固定され、固定部材240が取付けられた状態の支持部材220を示す図である。支持部材220は、第一実施形態の支持部材120と同様に、縦方向に隣り合う太陽電池モジュール20のうち、水下側に位置する太陽電池モジュール20の下面を支持する第1の下面支持部222と、水上側に位置する太陽電池モジュール20の下面を支持する第2の下面支持部223と、を備える。また、支持部材220は、縦方向に隣り合う太陽電池モジュール20との間に配置されたとき水上側の太陽電池モジュールの第2の側部を支持する側部支持部221を備える。支持部材220は、第1の下面支持部222を支持する立設部224と、第2の下面支持部223を支持する立設部225を有し、立設部224及び立設部225の各下端部には、底面部226、227が設けられている。そして、底面部226を、縦材210の引掛部212に引掛け、底面部227と縦材210の上面とを挟持部材214a、214bにより挟持しボルト213を締結することにより、支持部材220は、縦材210に固定される。
【0055】
支持部材220は、
図18に示すように、太陽電池モジュール20の第2の側部32bが当接する側部支持部221に、固定部材240の脚部244の下端(引掛部245)を挿入する溝部228が形成されている。溝部228は支持部材220の長手方向に沿って形成されている。引掛部245を溝部228に挿入し、引掛部245を溝部228の内側に係止させることにより、固定部材240は、引掛部245(回転中心軸246)を中心に、支持部材220に対して回転可能に取付けられる。支持部材220の回転は、支持部材220の長手方向に平行であり、太陽電池モジュール20の第1の側部32a及び第2の側部32bに対して平行な回転中心軸246を中心に回転する。また、
図17に示すように、支持部材220の側部支持部221には、固定部材240を取付ける位置に、固定部材240を嵌め込む切欠部229が形成されている。切欠部229の幅G2は、固定部材240の幅G1と同じ大きさで形成されていて、固定部材240の脚部244を切欠部229に嵌め込むことにより、固定部材240が横方向(支持部材220の長手方向)へ移動することを防止する。さらに、
図18に示すように、固定部材240が切欠部229から離脱することを防止する離脱防止部材230が、側部支持部221に取り付けてられてもよい。離脱防止部材230は、例えば固定部材240の脚部244を切欠部229に嵌め込んだ後、側部支持部221に取付けられ、離脱防止部材230が脚部244の下端を支持する。それにより、固定部材240が引掛部245を中心に回転し難くなり、離脱防止部材230は、固定部材240が切欠部229から離脱することを防止する。
【0056】
図19に示すように、水上側に位置する太陽電池モジュール20bを固定装置200に取付ける場合、太陽電池モジュール20bの第2の側部32bを、支持部材220の第2の下面支持部223と、固定部材240の第2の係止片243との間に挿入する。そして、支持部材220の固定部材240を倒した状態で、太陽電池モジュール20bの第1の側部32aを、支持部材220の第1の下面支持部222に載置する。載置した後、作業員は固定部材240を矢印J方向に回転させ、太陽電池モジュール20bの上面21に当接させ、太陽電池モジュール20bの上方向の移動を防止する。
【0057】
太陽電池モジュール20bを設置すると、水下側の太陽電池モジュール20aを固定する固定部材240は、太陽電池モジュール20bが挿入されたことにより、固定部材240の回転が太陽電池モジュール20bの第2の側部32bにより止められ、太陽電池モジュール20aの固定が解除されることが防止される。
【0058】
本実施形態の固定装置200において、最も水下側(軒先側)に位置される支持部材(スタート部材250)とそれに取付けられる固定部材255について説明する。
図20A及び
図20Bは、スタート部材250に取付けられる固定部材255を示す図であり、
図20Aは正面図、
図20Bは
図20AのB−B線に沿った断面図である。
図21は、スタート部材250を示す断面図で、縦材210に固定され、太陽電池モジュール20を固定した状態を示す図である。スタート部材250は、固定装置200において最も水下側に位置することから、
図21に示すように、水上側に位置する太陽電池モジュール20のみを固定する。そのため、
図20A及び
図20Bに示す固定部材255は、水上側に位置する太陽電池モジュール20の上面に当接する第2の係止片256と、第2の係止片256から下方に延び、スタート部材250に固定される脚部257を備える。そして、固定部材255は、
図21に示すように、ねじ止めによりスタート部材250に固定される。また、スタート部材250は化粧板251を有する。
【0059】
固定装置200において、最も水上側(棟側)に位置される支持部材220(エンド部材)について説明する。
図22は、エンド部材220を示す断面図である。エンド部材220では水下側に位置する太陽電池モジュール20のみを固定する。
図19に示す支持部材220のように、水上側の太陽電池モジュール20bの第2の側部32bにより固定部材240の回転が止められないため、エンド部材220には、
図22に示すように、太陽電池モジュール20を固定した後、エンド部材220には固定部材240の回転を防止する回転防止部材259が取付けられる。
【0060】
また、本実施形態の固定装置200において、固定部材240は、太陽電池モジュール20の上面に当接することによりその上方向の移動を防止しているが、一方、太陽電池モジュールの横方向(支持部材の長手方向、太陽電池モジュール20の第1の側部及び第2の側部の長手方向)に対する移動は防止されていない。そのため、例えば、
図23A〜
図23Cに示す移動防止部材260を、横方向に隣接して配置される太陽電池モジュール20の間に取付け、移動防止部材260を支持部材220に固定することで、太陽電池モジュール20の横方向の移動を防止してもよい。
【0061】
図23A〜
図23Cは移動防止部材260を示す図であり、
図23Aは平面図、
図23Bは正面図、
図23Cは側面図である。また、
図24は、移動防止部材260を横方向に隣り合う太陽電池モジュール20の間に取付けた状態を示す断面図である。移動防止部材260は、金属板を加工して作製される。移動防止部材260は、基板261と、基板261の中央に立設し、横方向に隣り合う太陽電池モジュール20の間に挟まれる立設部262と、基板261の両側部に設けられた折曲部263a、263bとを備える。折曲部263a、263bは、立設部262からの距離Kが、太陽電池モジュール20のフレーム24の基底部34の幅に合うよう作製されている(
図24参照)。移動防止部材260は、
図15に示すように、太陽電池モジュール20の左側部又は右側部の何れか一方に取付けてあれば、横方向への移動を防止することができ、太陽電池モジュール20の両側部に取付ける必要はない。また、移動防止部材260は、太陽電池モジュールの横方向への移動を防止する一例であり、例えば太陽電池モジュールに挿入穴を形成し、支持部材からピンを差し込むことにより、太陽電池モジュールの横方向への移動を防止してもよく、横方向への移動を防止する方法は特に限定されない。
【0062】
以上、図を用いて本実施形態による太陽電池モジュールの固定装置について説明した。本実施形態の固定装置200を用いると、固定装置200を屋根に設置した後、エンド部材への固定以外は、ボルトレスで作業をすることができる。また、従来は太陽電池モジュールを横材に、太陽電池モジュールを挟持して固定する金具を別途用いていたが、本実施形態の固定装置では支持部材と固定部材とを組み合わせて太陽電池モジュールを固定することから、部品点数を削減することができ、延いては低コストで太陽電池モジュールを屋根に設置することができる。なお、第一実施形態と同様、本実施形態では、固定装置200により屋根10に設置された太陽電池モジュールを示していたが、架台201の縦材210を例えば
図14に示す支柱103により支持することにより、太陽電池モジュール20を傾斜させて陸屋根の設置面や地面等に固定してもよい。すなわち、固定装置200の架台201の構成はこれに限定されず、縦材210を省略して支持部材220を直接、設置面12に取付けてもよく、支持部材220に支柱103を取付けて、太陽電池モジュール20を傾斜させてもよい。また、隣り合う太陽電池モジュール間に支持部材から突出したピンを設けることで横方向の移動を防止してもよい。