(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記照明モジュールは、前記ストリップに接触する電気接点を端部に有し、前記照明モジュールが前記レールに取り付けられた状態において、前記電気接点は、第1及び第2の接触点において前記レールに設けられたアノード接点ストリップ及びカソード接点ストリップとそれぞれ接続し、前記第1及び第2の接触点間に位置する前記光源の点弧を可能にすることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明システム。
前記光導入面は、前記第1の面から前記第2の面に延びる側面であり、当該側面に面して、前記キャリア面から平面Pに対して垂直に且つ前記軸に沿って延びる前記レールのレール壁に前記光源としてのLEDが配置されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明システム。
少なくとも1つのレールは、リードスイッチ及び/又は直接接触スイッチのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の照明システム。
前記照明システムはAC駆動され、前記光源としてのLEDはペアにグループ化され、コンデンサに電気的に逆並列接続されることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の照明システム。
前記トラックは、前記軸に沿って細長い形状を有し、前記照明モジュールは、長い前記軸に沿って前記トラック上を移動可能であることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の照明システム。
前記レールは、前記照明モジュールによって生成された熱を放散するヒートシンクとして具現化されることを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の照明システム。
請求項1乃至15のいずれか一項に記載の照明システムにおける使用に適したトラックであって、軸に沿って互いに等距離に延びる少なくとも第1及び第2のレールを含み、前記第1及び第2のレールは、平面Pを定める開口部によって離間され、前記第1及び第2のレールは共に第1の連続的に延在する導電性ストリップと第2の連続的に延在する導電性ストリップとを含み、前記導電性ストリップは互いに電気的に絶縁され、前記トラックは光源を含み、また、センサ及び追加の検出可能な材料のうちの少なくとも1つを含む、トラック。
請求項1乃至15のいずれか一項に記載の照明システムにおける使用に適した照明モジュールであって、前記照明モジュールの各端部の2つの角部にのみある2対の第1及び第2の電気接点であって、前記第1及び第2両方のレールのそれぞれのキャリア面によって支持されたとき、一方の角部で一連の光源と前記第1の導電性ストリップと電気接触し、他方の角部で一連の光源と第2の導電性ストリップと電気接触する2対の第1及び第2の電気接点を持ち、互いに反対の第1及び第2の面を有するベースとを含み、前記照明モジュールは、第1及び/又は第2の面上に延在する追加の検出可能な材料とセンサとのうちの少なくとも1つを含む、照明モジュール。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明及び好適な実施形態が、基本的且つ一般的な
図21を介して一般的に説明される。その後、
図1乃至
図20を介して、好適な実施形態のより詳細な説明が行われる。
【0020】
図21は、本発明に係る照明システム1の基礎的な要素の概略的な平面図を示す。照明システムは、軸又は長軸9に沿って互いに平行に延びる第1のレール5及び第2のレール7を含むトラック3を含む。第1及び第2のレールは、平行に延びる第1及び第2のレールによって定められる平面P内に広がる開口部11によって離間されている。第1及び第2のレールがわずかに曲がっている場合、すなわち、第1及び第2のレールが共に曲がって平面からわずかに上方又は下方に外れる場合、平面Pは局所的に考えられ、第1及び第2のレールの湾曲に従う。照明モジュール17がトラックに取り付けられているとき、第1及び第2のレールの両方が照明モジュール17と電気接触し得る。取り付けられた状態において、照明モジュールの第1の面が重力によってトラックに載り、単純に照明モジュールを重力方向45と反対の上方向に動かすことによって取り外すことができる。開口部は、照明モジュールを持ち上げるために下から手で照明モジュールにアクセスし、開口部及び平面Pを介してトラックの下に運ぶのに十分大きい。
【0021】
(トラックを構成する)2つのレールは、モジュールを保持するだけでなく、モジュールと電気接続するために及びモジュールの位置を定めるためにも使用される。2つのレールは、重力及びレールの傾斜により、照明モジュールが「正しい位置に収まる」よう形成され得る。このような機能を提供する形状の1つは、切頭された開放くさび形である。照明システムのトラックは剛性であり、自重で変形せず又は無視できる変形、すなわち機能上取るに足らない変形しかせず、照明モジュールの荷重によって付与される重力下でも無視できる変形しかしない。
【0022】
レールに接続するためのモジュールの電気接触は様々な態様で達成され得る。例えば、レールの材料に銅等の良導体を使用することにより、ガルバニック接続を介してレール内に配置されたモジュールに電力が供給され得る。また、レールとモジュールとの間のガルバニック接続を要さない容量電力伝送等の他の給電機構も使用され得る。レールを構成する部品の形状と、電力伝送能力との組み合わせは、モジュールを上から降ろすことにより又は下からスライドさせることによってモジュールを設置することを非常に容易にする。
【0023】
多様な照明モジュールが考えられる。照明モジュールはむしろ従来のダウンライト又はスポットライトに近いものであり得る。しかし、例えばカラーレンダリング、テキスチャレンダリング、又はモデリング等の特定の光の質のために最適化されたより高度な照明であってもよい。また、光が空間の雰囲気に寄与してもよい。壁面に非常に美しい雰囲気を高めるパターンを作り出す事前に設定された照明モジュールが事前に設計された光学素子を使用して作成され得る。また、インターネットに接続された又は内蔵センサを有する動的な照明モジュールも可能性に含まれる。交換が容易なため、照明モジュールはほとんど「物理的な照明アプリケーション」になる。
【0024】
照明システムの一実施形態は、照明モジュールが開口部を介して平面Pを通過し得るという特徴を有する。トラックが吊り天井内に取り付けられ、他の天井タイルと面一な場合、ストリップは片側から、すなわち天井の下方からしか直接アクセスすることができない。照明システムのこの実施形態は、照明モジュールの交換又は追加が単純化されるため、すなわち、照明システムのストリップへのアクセスを得るために他の天井タイルを一時的に外す必要がないため特に便利である。
【0025】
照明システムの一実施形態は、照明モジュールが基本的に平面状であり、且つ/又は、照明モジュールの第1の面が第1及び第2のレールと基本的に面一であるという特徴を有する。したがって、例えばシステムが吊り天井に適用され、照明システム及び/又は照明モジュールが天井タイルと面一な場合、照明モジュールはトラック/ストリップから突き出さず、照明システムの清掃が簡単になり、更に、突き出している照明モジュールに事故的にぶつかること及びその後起こり得る照明モジュールのトラックからの落下のリスクが下がる。更に、これにより、照明システムの目立たなさが向上され得る。
【0026】
照明システムの一実施形態は、第1及び第2の電気接点が照明モジュールの第1の面に設けられ、第1及び第2の導電性ストリップが第1及び第2のレールのキャリア面に設けられるという特徴を有する。照明システムのこの実施形態の標準的な設置向きにおいては、容易な照明モジュールの取り付け及びストリップとモジュールとの相互電気接触が重力によって簡単に達成及び維持され、照明システムの非常に簡単な構築及び所望の調整を可能にする。しかし、本実施形態は、導電性ストリップの上にたまったほこりの影響を受けやすい可能性があるというリスクを伴う。たまったほこりは、導電性ストリップと照明モジュールの電気接点との間の相互電気接触の信頼性に悪影響を及ぼし得る。ほこりの堆積に対処するために、照明システムの一実施形態は、第1及び第2の電気接点が第1の面から第2の面に延びる(場合によっては第1の面を第2の面に接続する)側面に設けられ、第1及び第2の導電性ストリップがキャリア面から平面Pに対して垂直に且つ軸沿いに延びるレールのレール壁に設けられるという特徴を有する。照明システムの通常の設置向きでは、導電性ストリップは垂直にされ、ほこりの堆積による影響をより受けづらく、よって照明モジュールとの電気接触の確立が劣化又は低下されるリスクを下げる。ストリップとモジュールとの間の相互電気接触の信頼性を更に高めるために、照明システムの一実施形態は、電気接点がわずかに磁性、弾性であり、及び/又はベースに、好ましくは第1及び第2のレールに面するベースの横断側壁に弾性的に固定されるという特徴を有する。更に、電気接点が側面に配置される場合、照明システムは、照明モジュールを水平方向に180°回転させても照明モジュールがストリップと電気接続し得るという利点を有する。
【0027】
照明システムの一実施形態は、照明モジュールが光源を含むという特徴を有する。更に、照明システムは、ベースを有する照明モジュールが光源を収容し、第1及び第2の面の少なくとも一方に少なくとも1つの発光窓を有するという特徴を有し得る。これらの実施形態では、照明モジュールは第1及び/又は第2の面が第2の発光窓を有する照明として考えられる。したがって、照明モジュールを裏返す(言い換えれば、水平軸まわりに180°反転させる)ことにより、例えば、アップライトとダウンライトとを切り替え、又は細いビームと幅広のビーム等、ビーム特性を簡単に切り替え、又は左方向のビームと右方向のビームとを切り替えることが可能になる。あるいは、照明モジュールが反転してストリップと電気接触することを可能にするために、モジュールが第1の面及び第2の面の両方に電気接点を有してもよい。
【0028】
電気接点の弾性は、バネとして形成された接点自体に由来してもよく、又は電気接点がスプリングペンに弾性的に固定されることに由来してもよい。これらのペンは、モジュールの長さに平行に押し出す。例えば、照明モジュールは両側に2つずつの4つのペンを有する。モジュールのプロフィール及びレールのプロフィールは以下のように具現化され得る。
【0029】
両側において両方のピンがプロフィールに押し当てられる。
【0030】
ピンが徐々にモジュール内に押し込まれるよう、レールのプロフィールの上部が面取りされている。これは、ストリップを構成する2つのレール間に入れることをより容易にする。
【0031】
モジュールの端部及びレールに同じ面取りが設けられてもよい。
【0032】
導体となる絶縁された薄い銅の層がプロフィールの内側に存在する。片側はアノードであり、反対側はカソードである。
【0033】
内部スプリングにより、4つのピンは外側に押し出す。これにより、第1及び第2のレールが互いから離れる方向に押され、第1及び第2のレール間の開口部が大きくなり、照明モジュールが落下するリスクが高まり得る。これは、例えば、以下の手段によって対処され得る。
【0034】
L字又はU字プロフィールを使用することによってである。材料の端に沿った垂直な壁のため、これらのプロフィールはI字レールプロフィールと比較してより強固である。
【0035】
モジュールを導電部に対して所定の距離に強制的に保つ(よってペンを内側に押す)モジュールに掘られた溝を使用することによってである。
【0036】
ピンの接触面は小さいが、電流を伝導するのに十分な大きさを有すべきである。小さい表面積は、モジュールをストリップの長さに沿って移動する場合に利益を有する。スクラッチングは汚れ又は腐食を除去する。
【0037】
照明システムの一実施形態は、レールがU字プロフィール、L字プロフィール、照明モジュールに対して凹状の曲面、及び第1及び第2のレールが合わせて形成するくさび形からなる群から選択される断面プロフィールを有するという特徴を有する。第1及び第2の成形されたレールは、間に照明モジュールのための開口部を有するよう組み合わせられる。照明モジュールは、例えばランプ、制御、及び電力モジュールであり得る。レールの形態は、照明モジュールの自動位置決め能力を(部分的に)定め得る。異なるレールの形状及びサイズが使用され得る。しかし、用途に応じて優先順位が付けられ得るレールの形態に関して、いくつかの考慮事項が存在する。一部の用途では、これらの特徴のうちの一部が省かれ得る。具体的には、考慮事項は以下の通りである。
【0038】
形態は、レールの寸法内で照明モジュールが作成され得るようなものでなければならない。
【0039】
形態は、レールから照明モジュールに電力を伝送する能力が十分であるようなものでなければならない。
【0040】
好ましくは、取り付け/設置の容易さを高めるために、上から降ろされたときにモジュールが自動センタリングすべきである。
【0041】
使いやすさを更に高めるために、取り付けられた照明モジュールが容易に取り外され、トラック上で移動及び配置され得るべきである。
【0042】
照明モジュールがトラックに取り付けられているとき、永続的な重力が照明モジュールを下方向に引っ張り、第1及び第2のレールがこの力によって押し開かれ、モジュールがトラックと面一ではなくトラックの(わずかに)下方に吊り下げられる現象は、好ましくは対処されるべきである。
【0043】
(少なくとも多少)上方向に向く表面を有するレールの実施形態は、プロフィールの表面上にほこりがたまるおそれがあり、起こり得る電力伝送の減損が好ましくは対処されるべきである。
【0044】
レールシステムを構築するために、レールは少なくとも機械的に互いに接続されるべきであり、場合によっては電力伝送も含む。
【0045】
上記のようなU字、L字、及びくさび形レールは、照明モジュール及び/又はレールの横方向の動きのリスクに対処し、よって、照明モジュールがトラックから落下し又はストリップから外れて電気接触を失うリスクを低減する。特に、例えばU字又はL字プロフィールのレールにおいて存在する、取り付けられた状態でレールの少なくとも一部を把持する溝を照明モジュールが有する場合、照明モジュールは横方向の動きによってレール及びストリップから外れず、よって常にストリップと整列し続けるという利点がある。モジュールは、重力の方向と反対の方向における照明モジュールの単一の移動によってのみレール及びストリップから取り外し可能である。更に、モジュールによるレール(又はレールの一部)まわりの把持アクションにより、1つのレール又は両方のレール/ストリップの横方向移動も防がれる。また、モジュール自体が2つのレール間のブリッジとして機能するという追加の特徴を有するため、照明システムがより強固になる。オプションで、ブリッジの数が減らされ得る。照明モジュールのブリッジ機能は、トラックが軸沿いに細長い形状を有する場合に特に適し得る。細長いトラックは、照明モジュールがそれ自体としてトラック上で長軸沿いに比較的長い距離(自由に)移動することを可能にするが、同時に、レール把持溝を有する場合、照明モジュールは細長いトラックをより強固にするブリッジとして機能することを可能にする。第1及び第2のレール間の開口部は、設計者によって用途に応じて適宜使用され得る。場合によっては、トラック/レールの上端及び下端によって定められる領域内に照明モジュールを有することが望ましい。他の場合では、照明モジュールがわずかに突き出すことも許容される。照明モジュールは標準的な光源を備えてもよいが、導光板を備えた側面発光LEDも選択され得る。
【0046】
照明システムの特定の実施形態は、第1及び第2のレールが連結されたインセットのシーケンスとして互いに軸方向に整列され、合わせて軸沿いに延びる(開放された切頭)くさびとして成形されているという特徴を有する。インセットは、くさび形トラックの内側突き出し部及び外側突き出し部によって構成される。これらのインセットがモジュールの形状と合致する場合、モジュールは所定の位置にはめ込まれる。トラック及び照明モジュールのこの特定の形態は、トラックが重力に対してある角度を与えられ又は軸(長さ方向)沿いに傾けられる一方、モジュールがインセット内の位置を保ち、よって望ましくないモジュールの自動的な滑り落ちに簡単に対処することを可能にする。この望ましくない滑り落ちに対処する代替案は、クランプ又は磁石を利用することによる。
【0047】
また、照明モジュールはトラック内で方向転換可能なよう設計され得る。照明モジュールのこの適合された形状、例えば少なくとも部分的に球状の形状は、くさび形のトラック内で傾けられ、よって光の方向を変更するために使用され得る。しかし、重心が常に球の半径の中心にあり、又は重心がレールのちょうど間の位置に及びユーザーによって設定された位置に移動することは重要である。
【0048】
照明システムの一実施形態は、照明システムが第1及び第2の面の両方に溝を有するという特徴を有する。これは、照明モジュールを反転させたとしても、モジュールがレールを把持することを維持し、よってブリッジ機能を維持することを可能にするという利点を照明システムに与える。
【0049】
照明システムの一実施形態は、照明モジュールが電源、電圧パワー変換器、電流源、2つの照明システムを結合するための結合モジュール、並びにユーザーインタラクティブ受信及び制御モジュールからなる群から選択されるという特徴を有する。モジュールの電力需要は異なり得る。したがって、電源が同じフォームファクタで形成されるモジュラ電力システムを提案する。これは、ユーザーが適宜システムに電源モジュールを追加することを可能にする(より多くの照明モジュールは、より多くの電源モジュールを意味する)。ある電源モジュールをより強力なモジュールと交換することも可能である。また、モジュールを電源として使用することは、ユーザーが電源コンセントが利用可能な場所に電源を追加することを可能にする。電源はストリップ内の任意の場所にも落とされ得る。これは、一時的なショーがより多くの光を局所的に必要とする場合に特に好ましい特徴であり、電源はあるエリアから他のエリアに容易に移動され得る。これは全体的な電力制限(最大電力/ft
2)との抵触が無いことを保証する。
【0050】
照明モジュールが電源の場合、照明システムは電源への電力ケーブルを介して商用電源に接続され、これは、照明システムの平均設備電力を低くすることを可能にするが、電源の数を増やすことによって使用電力をより高く設定することができる。例えば、1つの電源照明モジュールが25ワット(W)を供給し、50ワットが必要な場合、需要を満たすために単純に第2の25Wの電源モジュールが(商用電源への追加の電力ケーブルと共に、又はオプションで第1の電源モジュールを介して)追加される。フレキシブルな設備(駆動)電力量を実現するには、いわゆるACB(Automatic Current Balance)を備え又はACBによってモジュールに給電することが望ましい。この技術は電気業界から知られており、冗長電源システムにおいて機能する(2つの10ampの電源によって20ampが供給され、ACBが均等な負荷分布を取り計らう)。この技術は、より多くの電力が必要な場合に単純に電源を追加するのにも利用され得る。一般的に、電源モジュールは同時にAC商用電源から例えば12V又は24V DCへの電力変換器であり、照明システムを人間に安全にする。
【0051】
レール及び導電性ストリップを含む照明システムは、機械的且つ電気的なインフラを形成すると考えられ得る。ユーザーがストリップを所望の構成に設置することを可能にするために、ストリップの異なる部分を接続可能なことが望ましい。この照明モジュールは、例えば、ケーブルが間にある2つのモジュール部分を含む。両部分は同じ外観を有し、ストリップに接続する。照明モジュールが結合モジュール又は「フェリー」モジュールの場合、2つの照明システムの近接端部において結合モジュールを取り付け/取り外すことにより、2つの照明システムを近接端部で電気的に結合/分離する非常に簡単な可能性が得られる。
【0052】
照明モジュールが電流源の場合、照明システムは、2つのストリップ間の電圧差が一定に保たれ、各電力消費照明モジュールは、例えば照明モジュールが照明の場合、その(1つ又は複数の)光源、例えば(1つ又は複数の)LEDに最適な電流の量をタップすることができるという利点を有する。これは、照明である複数の照明モジュールのパフォーマンスが互いに依存しないという利点、及び、照明システムのロバストな構成という利点を与える。
【0053】
照明モジュール及び電源モジュールに次いで、通信モジュールの適用も可能である。このタイプの照明モジュールは、リモートコントローラ又はデータソース等の外部ソースがシステム内のランプに接続することを可能にするためにシステムに追加され得る。照明モジュールがユーザーインタラクティブ受信及び制御モジュールであることはユーザーにとって非常に便利であり、照明システムは、照明システムの設定が容易に遠隔調整可能であるという利点を有する。
【0054】
従来の既知のトラック又はレールから照明モジュールを取り替えるには相当な力及び固定/解放システムに関する知識が要求されるため、今日、人々は取り替えを望む際に躊躇する。また、照明を取り外すとき、照明が消灯されていることが好ましい。現在、照明は非常に高温になり、また、(高電流のために)取り外しの際に火花が散る可能性がある。両方の問題を防ぐために、取り外す前に照明を切ることが好ましいであろう。しかし、照明が消えることになるので、光効果がどのように見えるかをユーザーが見ることがより困難になる。本発明に係る照明システムでは、これを是正する様々な態様が存在する。例えば、第1の解決策は、ネットワークを介してオフ信号を送信し、UIを介してモジュールをオフにすることである。第2の解決策は、手が近づいたときにモジュールを自動的にオフにすることである。一方、手が離されたとき、モジュールは自身をオンにすることができる。これはIRセンサ及び近接センサ等、異なる種類のセンサを用いて実施され得る。
【0055】
照明システムの一実施形態は、照明モジュールが湾曲した側壁を有するという特徴を有する。特に、プロフィールが照明モジュールに対して凹状の曲面の場合、又は第1及び第2のストリップがくさび形を構成する場合、照明システムは、取り付けられた状態において、照明モジュールが自身の湾曲した側壁でレールに載り、電気接続を保ちながら軸周りに傾けられ得るという利点を有する。傾斜可能な照明モジュールは、照明システムに、単純且つ連続的な、言い換えれば離散段階的ではない、例えば照明モジュールによって発せられるスポットライトビームの方向転換及び/又は調節を可能にするという利益を与える。少なくとも1つの発光窓が自身が存在する面に対して傾斜されるよう照明システムが具現化された場合、ビームが方向転換され得る角度は、照明モジュールの傾斜及びモジュールの平面Pに対して垂直な軸まわりの180°回転の組み合わせによって拡大される。
【0056】
照明システムの一実施形態は、トラックが光源を含み、好ましくは、照明モジュールが光源に面した光導入面及び第1の面における光導出面を有するという特徴を有する。光導入面は、接触ペンが弾性的に固定されるベースの横断側壁と同じであり得る。光源は照明モジュール内に光を発してもよく、又は、光を目標方向に方向転換するために例えば反射板若しくは屈折体等の光方向転換素子に向かって光を発し得る。サイズが比較的小さいため、LEDはトラックへの配置に特に適している。例えばハロゲン白熱ランプ、蛍光灯、及び高圧ガス放電ランプ等の従来の光源を収容するよう設計された照明器具と比較して、LEDは照明システム及び照明器具の設計にはるかに高い設計自由度を与える。更に、LEDは急速により高効率及び安価になってきている。これは、現在の高い地位と比較して、LEDがBOM(Bill Of Material)のごく一部しか占めないという将来の状況をもたらす。「無料LED」に則った考察は、フレキシブルなシステムに対するニーズに新たな方法で応えるためにLEDを適用するいくつかの新たな方法を提供した。
【0057】
フレキシブルなレール状のシステムに関して、どのコンポーネントがシステムのどの部分に含まれるかについてのトレードオフが常に存在する。例えば電子機器、光学素子、メカニクス等である。通常、LED及び場合によっては駆動電子機器は照明モジュールに組み込まれる。これらのコンポーネント/部品はある程度のスペースを消費する。本発明の照明システムのこの実施形態では、好ましくは周囲空間内の目標地点に光を向けるために、オプションで導出粒子が混合された導波路の使用と合わせて、LEDが照明モジュールではなくレールの側方に配置されるシステムが提案される。本実施形態は、ユーザーによって容易に交換可能な比較的薄型で安価なパッシブモジュールの可能性を与える。モジュールは非常に単純なので、比較的安価で多様なモジュールを開発することができ、これは、ユーザーのユーティリティの観点からシステムの柔軟性を向上させる。照明システムの他の安価な実施形態は、光学プレートが第1及び第2の面の少なくとも1つに光導出パターンを有するという特徴を有する。
【0058】
照明システムのこの実施形態の主要なコンポーネントは、LEDが組み込まれた少なくとも1つのレールと、別個のモジュールとを含む。第1及び第2のレールはモジュールを支持する。モジュールは、例えばPMMAプレートの形態を取る導光板を含む。オプションで、導光板は光を拡散的に散乱する散乱粒子を含み、又は、導光板はバルク特性又は表面処理、例えばサンドブラストによる拡散プレートである。
【0059】
レール+LEDの組み合わせでは、照明モジュール、すなわち導光板が取り付けられる/存在するとき、複数の局所的に存在するLEDが点灯され、プレートが外された又は存在しないとき、LEDが消灯されるという挙動をもたらす機構を組み込む可能性が与えられる。この挙動は以下の様々な態様によって実現され得る。
−PCB上の導電パターンによって。この実施形態は回路の動的な規定を可能にする。
−構成及び/又はセンサによる、モジュールの検出→アクションLED点灯によってである。
−リードスイッチ、すなわち、両端に磁性材料のストリップを備えた照明モジュール(導光板)によって。スイッチの真下にあるLEDをイネーブルする回路を閉じるリードスイッチがレールの内面に配置される。
−マスキング。所望の挙動(光を導光板内に結合し、ストリップの残りの部分から光を見ることができない)を達成する1つの方法は、全てのLEDを常時点灯することによっても達成され得る。不使用のLEDの光を隠すために、LEDは例えばバネに取り付けられた面を(LEDの正面に)滑らせることによって覆われ得る。光学プレートをレールに配置することによってマスクは移動又は取り外され、プレートが整列すると、プレート内に光が導入される。
【0060】
好ましくは、(1つ又は複数の)モジュールがどこに配置されようとも、常に少なくとも1つのLEDによって片側から照射され得ることを保証するのに十分なLEDが存在し、また、光出力の均一性が向上されるため、より多くのLEDが好ましい。
【0061】
上記実施形態では全てのLEDが直列接続され、2つ以上のモジュールを設置するには追加の手段が必要なことに留意されたい。電子機器の構成によっては、1つのレール内で複数のモジュールを使用することが可能である。これを達成するために、本実施形態では、電流を制御するためにコンデンサが追加され、これにより1つのトラックに複数の照明モジュールを使用することが可能になる。LEDはペアにグループ化され、コンデンサに逆並列接続される。LEDはACモードで駆動されるので、コンデンサは効率的な電流制御として機能する。照明モジュールは第1及び第2の接触点間に接続を確立するだけでよく、この接続が確立された場所ではLEDペアが点灯する。この構成は、任意の数のLEDが接続されることを可能にする。LEDの並列構成を備えたこのような照明システムは、複数の照明モジュールの使用を可能にする。
【0062】
光源を有するトラックを含む照明システムの一実施形態は、LEDが取り付けられた少なくとも1つのPCBを少なくとも1つのストリップが含むという特徴を有する。照明モジュールをストリップの長さに沿ってスライドすることが可能であり、モジュールの移動に伴い、LEDは点灯及び消灯する。上記挙動を得るために、システムは、第1及び第2のレールを含むトラックと、照明モジュールとして例えばPMMA等の導光板である光学プレートとを含む。レールは、トラックを形成する2つのレール間の空間に導光板が敷かれ得るよう導光板を支持する。レールの側面では、同じくレールに設けられたPCB上にLEDが配置され、取り付けられた照明モジュールは、PCB上の導電性ストリップと電気接触を確立する。照明システムの一実施形態は、光導入面が第1の面から第2の面に延びる側面であり、当該側面に面して、キャリア面から平面Pに対して垂直に且つ軸に沿って延びる各レール壁においてレール上にLEDが配置されるという特徴を有する。この場合、LED及びPCBは、LEDが光学プレートモジュールとちょうど並ぶよう、すなわち、照明モジュールが光源に面し且つ対向する光導入面を有するよう設計される。照明モジュールの基本形態が、端部がストリップ内のLEDと直接並ぶ導光板であれば、照明モジュールの設計には多様な可能性が存在する。この境からは例えば以下のような無数の可能性が存在する:
【0063】
1.光拡散粒子が均一に混合されたPMMAからなる通常の真っ直ぐな矩形プレート、例えばEndLightenとして知られるEvonik ACRYLITE(商標) EndLighten、以下も参照されたい:
http://www.acrylite.net/product/acrylite/en/products/sheet/endlighten/pages/default.aspx
「光を前方に拡散させる無色の光拡散粒子が埋め込まれたACRYLITE(商標) EndLightenアクリルシートは端部から光を受け取って表面に方向転換し、明るく均一な照明を提供する。ACRYLITE EndLighten Tは、LEDによって照射される透明なアプリケーションのために特別に調整された強力な周囲照明のための新素材である。ACRYLITE EndLightenのおなじみのグレードと異なり、この新素材は曇りを有さず、表面に対してはるかに垂直な角度で光を発する。最適化された正面光出力に加えて、ACRYLITE EndLighten Tは光が供給されていないときでも透明度が高い。」
【0064】
1.に記載された照明モジュールと同じであるが、導光板材料内に45°の角度でレーザーカットされたスリットを有する。これは下方向に(又は下方向に)拡散されていない光の部分を反射する。これは適宜にモジュールに上方向よりも下方向に多くの光を向けさせる。
【0065】
様々なスリットのパターン及び構造が設計され得る。プレートの安定性が損なわれるため、スリットがプレートの幅全体にわたって延在しないことが好ましい。
【0066】
一方向だけが望まれる場合、単純なミラー、例えばMIROフォイルが片側に適用され得る。これにより、光は片側で約2倍の強度を有する。
【0067】
プレート内にレーザーカットが形成される場合、スリットに衝突する光は全内部反射によって方向を変える。レーザーカットが用いられる場合、側面からの光が一方向に方向転換されるため、プレートはスポットライトとして挙動し始める。
【0068】
照明モジュールの導光板は、トラックの平面Pから外れて形成されてもよく、これは導光板の様々な3D形状を可能にする。
【0069】
上記可能性の組み合わせによって様々な効果が得られ、例えば、レーザーカットスリットを有するEndLighten材料からなる導光板は下方向のスポットライトを作り出し、また、光をあらゆる方向に拡散する。
【0070】
照明システムの一実施形態は、照明モジュールがストリップと接触する電気接点を端部に有し、照明モジュールがストリップに取り付けられた状態において、電気接点が第1及び第2の接触点においてそれぞれレールに設けられたアノード及びカソード接点ストリップと接続し、第1及び第2接触点間に位置する(LED)光源の点弧を可能にするという特徴を有する。例えば、4隅、すなわち照明モジュールの各端部の2つの角部に2つの「電気接点」ペアが取り付けられる。これらの接点は、照明モジュールの一端においてアノードをLED列と接続し、一方、他端ではカソードがLED列に接続される。電気接点は、それぞれが2つのピンを有する銅製コネクタブロックとして形成される。2つのピンは、PCB上の導電性ストリップ間の距離に対応する距離互いに離される。更に、ピンはコネクタブロックを介するPCB上の異なるストリップ間の適切な接触を確立するのに必要な力を提供する。
【0071】
照明システムの一実施形態は、アノード及びカソードがレールの長さに沿って延在する導電性ストリップであり、好ましくはキャリア面から平面Pに対して垂直に且つ軸に沿って延びる各レール壁上に配置されるという特徴を有する。導電層のプロフィールは、全てのLEDが直列接続するよう設計される。LEDの列の上には、アノード及びカソード導電性ストリップが存在する。基本的に、当該ストリップはトラック/レールの先頭から末尾まで連続的に延在する。モジュールはPMMAのプレートからなる。PMMAは拡散要素を有し、例えば光学プレートは、かかる拡散要素を提供する比較的容易且つ安価な方法である光導出パターンを第1及び第2の面の少なくとも1つに設けられ、照明モジュール(導波路)はLEDが点灯していないときは透明に見え、LEDが点灯されると明るくなり/不透明になり、拡散光源として振る舞う。
【0072】
照明システムの他の実施形態は、アノードが第1のレールに設けられ、カソードが第2のレールに設けられ、照明モジュールが、第1及び第2のレール間のギャップをまたぎ、第1及び第2の面間に延在する横断側面上に、電気回路を閉じて回路内に含まれる(LED)光源の点弧を可能にするコネクタストリップを有するという特徴を有する。本実施形態では、トラックの各レールはLEDアレイ、プラス又はマイナス電極、及びレールごとに単一の電気接続を有する。この場合、プラス及びマイナスが照明モジュールの横断面を介して第1及び第2のレール間の開口部を渡らなければならない。したがって、比較的単純な構造のレールが可能になる。
【0073】
照明デバイスの他の実施形態では、レール内の全てのLEDが常時点灯される。モジュールを挿入することにより、光は他の場所(例えば下/上方向又は吸光体)ではなくモジュール内に向けられる。本実施形態は技術的に非常に単純で安価であるがエネルギー効率が比較的低く、よって多くの場合において最適なオプションではない。
【0074】
照明システムの多かれ少なかれ自動化された所望の挙動を作り出す1つの方法は、照明モジュールをアクティブに検出し、その後その検出に対してアクションを取ることである。そのために、照明システムの一実施形態は、照明システムがセンサを含むという特徴を有する。センサはモジュール自体に若しくはトラックに、又は照明システムから独立して近傍に設けられてもよく、例えば以下のような異なる構成で照明システムにおいて利用され得る。
−構成1:このケースでは、個々のLED及び個々のセンサがネットワークに構成され、各LED及びセンサは所定の位置及びアドレスを有する。CPUがセンサ情報を集めてLEDを駆動する。
−構成2:LED及びセンサが1つのパッケージ内に組み込まれ、アドレス指定される。CPUはLED−センサの組み合わせとアドレスによってインターフェイスする。
−構成3:LED及びセンサ、並びにインテリジェンスが統合される。これは分散インテリジェンスの例である。基礎的な実施形態は、センサが照明モジュールの端部を検出すると、LEDが点灯することである。より高度な実施形態では、センサがモジュールの端部から色及び強度情報等の追加情報を取得可能なことである。内蔵インテリジェンスのため、電力線しか存在しない。
−構成4:LEDモジュールが内蔵インテリジェンス及び別個のセンサを有する。その他は構成3と同様である。
−構成5:センサ及びインテリジェンスが1つのパッケージに組み込まれ、LEDはこのセンサ−インテリジェンス(+ドライバ)の組み合わせに接続される。
【0075】
センサによるモジュール検出の異なる実施形態が考えられる。本実施形態では、照明モジュールは、モジュールの一方の側面又は端部付近の上面に、小さい材料片/層の上にペイントされた小さいストリップを有する透明な材料(導波路)を含む。このストリップはセンサによって検出され得る。そのために、照明システムの一実施形態は、センサの組み合わせが
反射性材料+光学反射センサ、
磁性ストリップ+磁気センサ、例えばホールセンサ又はリードスイッチ、
導電性ストリップ+コネクタ、例えばガルバニック接続するピン、
導電性ストリップ+静電容量センサ、
モジュール内のRFタグ/送信機及びLED/レール内の検出器/受信機
から選択されるという特徴を有する。
【0076】
より高度な形態では、これらの組み合わせは、更に、ストリップのパターンに情報を詰めることを可能にする。この情報は各LEDに特定の場所に要求される光に関するデータを与え得る。方法は、LED及び導波路の特性を利用することによって照明を点灯するために使用され得る。ほとんどの光が導波路の端部に達する前に導出されるはずであるが、一部の光が導波路の他端に到達し、オプションで検出されて他の目的に利用されてもよい。LEDが追加の光センサを有する又はLEDが光センサとして動作する場合、LEDは正面に光学プレートが存在するか否かを感知する。この場合、比較的幅が広いビームとして環境中に放射されるよりも、光学プレートを介して導かれたとき、対向するLEDからより多くの光が対向するセンサ/センサとしてのLEDに到達するという原理が用いられる。
【0077】
更に、照明システム及び照明モジュールの状態を周期的に確認することは有益である。例えば、周期毎に各LEDが所定の「存在シーケンス」を発する。導光板が存在しない場合、光はあらゆる方向に放たれる。一方、導光板内に出射された場合、より多くの光が反対側のストリップ上のセンサに衝突する。この信号の検出は反対側のLEDを点灯させる。材料内の拡散粒子及び空気−PMMA接続により、1つの方向から導光板内に出射された光の一部は同じ方向に反射し返されるので、この方法は反対側のLEDを必要としない可能性さえある。
【0078】
特に光源がLED、又は比較的高い出力を有する点状の小型の放電灯及びハロゲン白熱ランプ、例えば50W HID又は75Wハロゲンランプの場合、熱管理が問題である。そのために、照明の一実施形態は、照明モジュールによって生成された熱を放散するようレールがヒートシンクとして具現化されるという特徴を有する。
【0079】
導電性ストリップの腐食及び付随するストリップから照明モジュールへの電力伝送に対する負の効果のリスクに対処するために、照明システムの第2の変形例は、(例えば100kHzでの)容量電力伝送を可能にするためにレールと電気接点との間に間隔が存在するという特徴を有し、これは更に、安全な絶縁された(低い)電圧、及び照明システムを一層目立たなくするようレール/ストリップにペンキを塗ることができるという利点を有する。
【0080】
トラックベース照明システムの電気接点は本質的にほこり及び腐食に対して曝されているため、照明システムの一実施形態は、レールがコーティングによって保護されている、例えばペンキ又は酸化アルミニウムによってコーティングされているという特徴を有する。どちらの方法も直接的な金属接触を要さないため、電力伝送には容量又は誘導結合が使用される。コーティングされたレールの追加の利点は、美術的な特性に関する。「技術的」な外観を有する導体とは異なり、コーティングされたレールトラックの表面は、トラックが環境に溶け込む又は環境から際立つよう見える。例えば、アルミナコーティングされたレールがHF電気増幅器に接続される。レールと照明モジュールとの間に存在する静電容量を利用し、また、適切なインダクタンスを加えることにより、共振回路が得られる。約50kHz〜500kHzの電力での駆動によってボートに電力が伝送され得る。良好な容量電力伝送のための照明モジュールとレールとの間の適切な位置合わせを実現するために、照明モジュールの電気接点はフレキシブルな材料、例えばシリコーンゴムを介して照明モジュールのベースに固定される。
【0081】
照明モジュールの電子機器は非常に単純であり、例えば、単純な4ダイオードブリッジ及びインダクタを有する照明モジュールであり得る。反対向きに接続された2つのLEDストリングが使用される場合、更にブリッジが省かれてもよい。その場合、ストリングは順次点灯するが、高い周波数で実行されるので、順次の点灯は観察されない。熱負荷は半分の時間で2倍の電流であっても同一であり得る。
【0082】
様々なパラメータが照明システムの効率性に影響する。例えば、伝送される総電力は正しい共振周波数が使用されるか否かに依存する。この周波数は「接続」の静電容量に依存する。これは適切な位置決め又は過剰なほこりによる影響を受け得るため、システムは調整されるべきである。調整は適切な位置合わせ及びほこりの除去によって行われ得るが、代替的に、本発明に係る照明システムの一実施形態は、自動同調回路を含むという特徴を有する。この自動同調回路は、例えば周波数を徐々に変更しながら伝送される電力の量を継続的に確認することによって最適な周波数を発見し、向上された効率的な電力伝送をもたらし得る。
【0083】
照明システムの一実施形態は、照明モジュールがトラックを長軸に沿って走行することを可能にする回転可能な車輪を照明モジュールが備えるという特徴を有する。ガルバニック接続のための他の手段は、電車に用いられるような車輪である。車輪はモジュールの側方に取り付けられ、モジュールが車輪を介してレールから受電することを可能にする。本実施形態は、照明モジュールのトラック沿いの移動の相互作用が非常に滑らかであるという利点を有する。車輪のモーターが照明モジュール内に組み込まれてもよく、これは、照明モジュールが、オプションで遠隔制御によってトラック沿いに走行することを可能にする。これは、照明設定が頻繁に変更されなければならない動的な「ライトショー」又は多目的室において有用であり得る。レール及び車輪が磁石の使用によって互いに引き合うよう作成されている場合、照明モジュールは更にストリップに裏返しに取り付けられ得るが、これは費用が高いため好ましくない。照明モジュールのトラック沿いの非常に滑らかな移動に起因する照明モジュールの強い衝撃の相互衝突のリスクに対処するために、照明システムの一実施形態は照明モジュールが衝突防止システムを備えるという特徴を有し、例えば照明モジュールは反発する磁石を備え、例えばN極磁石のみが照明モジュールの横断面に設けられる。
【0084】
照明システムの一実施形態は、光源が制御可能である、すなわち、光源が発する光の特性が強度(減光又はブースト)、色及び色温度としてのスペクトル組成、並びに/又は光分布に関して制御可能であるという特徴を有する。これは、例えばリモートコントローラ等のユーザーインターフェイスを介して照明レベルを容易に所望のレベルに調節することの可能性を与える。更に、これは、制御可能な光源が、例えば存在センサ又は外部ユーザーインターフェイスコマンドによって制御レベルを設定するための入力を受信する受信機と、少なくとも1つの近隣光源の光特性を制御するアクチベーターとを有するという特徴を有する照明システムの一実施形態を可能にする。したがって、照明モジュールグループのいわゆる「群知能」挙動が実現され得る。例えば、効率的なエネルギー使用をもたらす実現され得る群知能照明の状況には以下のものがある:
必要な場所でのみ、例えば存在が検出される場所でのみ照明モジュールがフル強度で動作し;
周囲の照明器具は中程度の強度で動作し、よって隣接/近隣照明モジュール間で照明強度が急激に落ちず;
遠方の照明器具は低強度で動作し、よって真っ暗なエリアは存在しない。
【0085】
したがって、群知能コンセプトは好ましくは次のような特徴を含む:
−照明モジュール又は照明モジュールのグループは適切な検出器を使用して存在を検出し得る;
−照明モジュールは例えばフォトダイオードを使用することによって変調された光を検出し得る;
−例えば特定の周波数又はデジタルコードを使用することによって照明モジュールの発光に照明モジュールの現在の運転状態が符号化され、例えば、
日光検出>オフのまま;
存在検出>照明設定1で点灯、コード1、例えば公称電力の100%を使用;
コード1検出>照明設定2で点灯、コード2、例えば公称電力の80%を使用;
コード2検出>照明設定3で点灯、コード3、例えば公称電力の50%を使用;
コード3検出>何もしない;
−各照明モジュールが各自の存在検出器及び近隣照明モジュールから検出される符号化光信号に反応する。
【0086】
個々の照明モジュールが周囲の照明モジュールの挙動に反応することは、あたかも調整されたシステム又はグループのような挙動をする鳥又は魚の群れと似た、全ての照明モジュールのシステムのような挙動をもたらす。トラックは照明モジュールが光を上方及び下方の両方に発することを可能にする第1及び第2のレール間の開口部を有するので、照明システムは周囲光及び近隣照明モジュールの存在の感知に関して幅広い可能性を与える。また、ある角度で光が出射されること及び方向転換されることを可能にする異なる種類の照明モジュールが作成され得る。したがって、このレールは様々な種類の照明モジュール(例えばアップライト及びダウンライト)を許容し、モジュールの上面及び底面にセンサが組み込まれ、360°近い感知範囲に達する。
【0087】
照明システムの汎用性の価値を捉えるために、これは好ましくは、新たな照明モジュールのコミッショニング等の複雑なステップを要さない制御システムの実施を保証する。群知能を使用することによってフレキシブルで潜在的に大きなシステムの容易な制御が保証され、この理由により、好ましくは群知能が各照明モジュールに加えられる。このようにすることで、各追加照明モジュールは他の既に存在する照明モジュールと同様に挙動する。システムは強固になり、自由に拡大され得る。したがって、照明システムは良く知られた照明トラックベースシステムに対する利点を明らかに提供する。照明システムの主要な魅力は、汎用性及び使いやすさである。ボートの数及び種類を非常に容易に変更することができる。また、照明モジュールを交換することによって照明モジュールの特性を適合させることができる。
【0088】
照明システムの一実施形態は、少なくとも1つの、好ましくは全ての照明モジュールがソフトスタート回路を備えるという特徴を有する。追加モジュールの滑らか且つ安全な設置を援助するために、各モジュールが「ソフトスタート」回路を備えることが望ましい。したがって、モジュールがシステムに接続された瞬間、モジュールは大量の電力を消費又は供給せず、これはスパーク及び他の望ましくない電気的効果を防ぐ。ソフトスタート回路は、突入電流を安全な値に制限するよう設計される。電源が入れられるとき、商用電源から引かれる初期電力は数倍であり、フルパワーでさえあり得る。これには次の2つの主な原因が存在する:
・電源投入時、変圧器は磁束が安定するまで非常に大きな電流を引く。効果はAC電圧がゼロを通過する際に電力が印加される場合に最悪であり、AC波形のピークで電力が印加される場合に最小化される。
・電源投入時、フィルタコンデンサは完全に放電されており、短い(しかし破壊的であり得る)期間、短絡動作をする。
【0089】
これらの現象は非常に高いパワーの増幅器の製造者に良く知られている。したがって、引かれる突入電流は他の機器が影響を受けるほど高い。この高い突入電流は照明システム内の例えば次のような多くのコンポーネントにストレスを与える。
・ヒューズ−スローブローヒューズでなければならず、さもなければ厄介なヒューズ切れが頻発する。
・変圧器‐大電流はコイルに機械的及び電気的なストレスを与える。
・ブリッジ整流器‐相当な電圧に達するまで短絡のように見える空のフィルタコンデンサを充電することを強いられるため、標準をはるかに上回る初期電流を取り扱わなければならない。
・コンデンサ−突入電流はコンデンサのリップル定格電流の数倍であり、内部電気接続にストレスを与える。
【0090】
本発明は、更に、本発明に係る照明システムにおける使用に適したトラックであって、軸に沿って互いに等距離に延びる少なくとも第1及び第2のレールを含み、第1及び第2のレールは、平面Pを定める開口部によって離間され、第1のレールは第1の導電性ストリップを含み、第2のレールは第2の導電性ストリップを含み、ストリップは互いに電気的に絶縁され、トラックは光源を含み、また、センサ及び追加の検出可能な材料のうちの少なく1つを含む、トラックに関する。当該トラックの実施形態は、上記の各実施形態において説明された照明システムのトラックの特徴を有する。
【0091】
本発明は、更に、本発明に係る照明システムにおける使用に適した照明モジュールであって、第1及び第2のレールのキャリア面によって支持されたとき、第1及び第2の導電性ストリップのそれぞれと電気接触するよう構成された第1及び第2の電気接点と、互いに反対の第1及び第2の面を有するベースとを含み、照明モジュールは、センサ及び第1及び/又は第2の(横断面ではない)側面上に延在する追加の検出可能な材料のうちの少なくとも1つを含む、照明モジュールに関する。当該照明モジュールの実施形態は、上記の各実施形態において説明された照明システムの照明モジュールの特徴を有する。
【0092】
図1及び
図2は、それぞれ、本発明に係る照明システム1の第1の実施形態の底面斜視図及び上面図を概略的に示す。照明システムは、軸又は長軸9に沿って互いに平行に延びる第1のレール5及び第2のレール7を含むトラック3を含む。第1及び第2のレールは、平行に延びる第1及び第2のレールによって定められる平面P内に広がる開口部11によって離間される。第1及び第2のレールがわずかに湾曲する場合、すなわち、第1及び第2のレールが共に湾曲して平面から上方に又は下方にわずかに外れる場合、平面Pは局所的に考えられ、第1及び第2のレールの湾曲に従う。第1及び第2のレールは断面においてU字形のプロフィールを有する。第1及び第2のレールは、レールのキャリア面6から平面Pに垂直に且つ軸に沿って延びるレール壁14に設けられた、互いに分離された導電性ストリップ13、15を含む。あるいは、導電性ストリップはキャリア面そのものに設けられてもよい。照明システムは、更に、第1の電気接点25及び第2の電気接点27がそれぞれ設けられた(
図4参照)第1の端部21及び第2の端部23を有するベース19を有する照明モジュール17を含み、図中、照明モジュール17は電源/電圧パワー変換器/電流源/ユーザーインタラクティブ受信+制御モジュールである。照明モジュールがトラックに取り付けられている状態では、照明モジュールはレールのキャリア面に載り、電気接点が導電性ストリップと電気接触する。ベースは第1の面29及び第2の面31を有し、第1の面29及び第2の面31は、それぞれ、取り付けられた状態において第1及び第2のレールの一部を把持する溝33を第1及び第2の端部に有する。溝はベースの第1及び第2の面の両方に存在し、両側に電気接点が設けられ、照明モジュールがトラック上を軸沿いに自由にシフトし及び/又は水平軸まわりに反転されて逆向きに取り付けられることを可能にする。第1の面は、第1の屈折(コリメート)光学素子101aを有する第1の発光窓37aを含み、第2の面は、第2の屈折(拡散)光学素子101bを有する第2の発光窓37bを含む。第1及び第2の光学素子は色及び屈折特性において異なり、第1及び第2の発光窓はサイズ及び形状の両方において異なる。各発光窓は対応する光源(図示無し)を伴う。垂直軸まわりの180°回転も可能である。取り付けられた状態において、照明モジュールの第1の面は第1及び第2のレールと実質的に面一であり、もっぱら重力によってトラック上に載り、照明モジュールを単純に重力方向45の反対の上方向に動かすことによって取り外され得る。開口部は、照明モジュールを持ち上げるために下から手で照明モジュールにアクセスし、開口部及び平面Pを介してトラックの下方に運ぶのに十分な大きさを有する。
【0093】
図3は、本発明に係るトラック3のいくつかのレールの断面図を示す。上側の実施形態は、断面図においてくさび形、すなわち、底部が除去され、第1及び第2のレールが開口部11によって離間されたV字形を合わせて形成する第1のレール5及び第2のレール7を示す。中央の実施形態では、各レール5、7がS又はZ字形の断面を有する(あるいは、L又はU字形の断面であってもよい)。これらの形状は比較的強固であり、第1及び第2のレールを等距離位置に保つのに要求される第1及び第2のレール間のブリッジ(図示無し)の数が比較的少ないので、細長いトラックについて好ましい。下側の実施形態の断面図では、第1のレール5及び第2のレール7は互いに対して凹状に湾曲し、トラック上に取り付けられた照明モジュールの傾きにいくらかのバリエーションを与える。
【0094】
図4は、本発明に係る照明システム1の第2の実施形態の断面図を示す。本実施形態では、照明モジュール17は、
図4では2つのLEDである光源35をベース19内に含む。ベース19は、動作中、トラック3の下方に光を発する発光窓37を第1の面29に有する。照明モジュールは、第1の端部21及び第2の端部23において、ベースの第1の面29から第2の面31に延びる第1の側面39及び第2の側面41に設けられた弾性接点25、27を有し、これらの弾性接点でくさび形トラック3のレール5、7に載る。
【0095】
図5は、本発明に係る照明システム1の第3の実施形態の断面図を示し、照明モジュール17は、平面P及び開口部11に対して水平姿勢及び傾斜姿勢を取る。照明モジュールの側面39、41は湾曲しており、モジュールの電気接点25、27の役割を果たし、レール5、7上に設けられた導電性ストリップ13、15とそれぞれ電気接続する金属導電コーティング25、27がそれぞれ設けられている。照明モジュールとレールとの間の摩擦接触は、(発光窓37を介して重力方向に対して傾斜角αで出射される光線43の照準を定めるために)照明モジュールがいくらか傾けられた姿勢に保たれることを可能にする。しかし、傾斜角が大きくなり過ぎると、すなわち、照明モジュールの端部21、23が片方のレールの底部に近づき過ぎると、照明モジュールは自動的により小さいより安全な傾斜角に滑り戻る。
【0096】
図6は、本発明に係る照明システムのトラック3の波状バージョンを示す。トラックは、合わせて開放した切頭くさびを形成する、互いに軸方向に整列された第1のレール5及び第2のレール7を含む。くさびは連結されたインセット47のシーケンスとして軸9に沿って延び、インセットは、第1及び第2のレールの交互する内側に突き出す部分49及び外側に突き出す部分51のペアによって形成される。第1のレールの内側及び外側に突き出す部分は、第2のレールの内側及び外側に突き出す部分と軸方向に整列され、ここで軸方向に整列されるとは、第1のレールの内側に突き出す部分が第2のレールの内側に突き出す部分と向き合うよう配置されることを意味する。外側に突き出す部分についても同様である。このようにして形成されたトラックは、芋虫に似た形状を有する。照明モジュールはインセットの形状と合致する形状を有する。このタイプのトラックは、トラックが長軸9沿いに傾けられると共に、照明モジュールがトラックから滑り落ちずに所望のインセットの位置に留まることを可能にする。
【0097】
図7は、本発明に係る照明モジュール17によって互いに結合された第1の照明システム1a及び第2の照明システム1bを示す。図中、照明結合モジュールは一片からなり、これは、第1及び第2の照明システムのトラックが整列すること、すなわち、同じ平面P内で軸9に沿った同じ方向に延びることを多かれ少なかれ要求する。Pは、図面の平面に対して垂直に且つ軸に対して平行に広がる。代替的に、照明結合モジュールはケーブルを介して接続された2つの部分からなり、これは、著しく柔軟な第1及び第2の照明システム間の相互姿勢及び/又は位置を可能にする。
【0098】
図8A乃至
図8Dは、本発明に係る照明システム1のトラック3上の照明モジュール17の2つの実施形態の2つの傾斜姿勢を示す。
図8A及び
図8Bは同じ実施形態に関し、照明モジュールは異なる傾きを有し、よってそれぞれが重力方向45に対して第1の角度α1及び第2の角度α2で光線を発する。光線を比較的大きな角度α2で発するには、照明モジュールの傾きは比較的大きく、すなわち同じくα2でなければならず、これは場合によっては大き過ぎる可能性がある。
図8C及び
図8Dに示されるように、照明モジュールのベース内に予め角度α3に傾斜された光源を設けることにより、角度α2の光線方向は照明モジュールの比較的小さい傾斜、すなわちα2−α3しか要求しない。光を角度α1で発するには、照明モジュールは、比較的小さい負の角度であり得る角度α1−α3に傾けられなければならない。モジュールの重力と(略)平行な垂直軸まわりの180°回転は、同様な反転された構成をもたらす。
【0099】
図9は、本発明に係る照明システム1の3D成形された照明モジュールの異なる形状を示す。
図9の左側の照明モジュール17では、照明モジュールは、
図9ではPMMAからなる、照明モジュールのベース19の導光部20を含む。照明モジュールは、ベース19の第1の端部21及び第2の端部23において光源35を有し(
図9の中央にいくらかより詳細に示される)、動作中、生成された光はベースの導光部に導入される。ベースの導光部は、平面Pの下方に突き出す下方向突き出し部53を含む。導光材料のバルクは光導出構造55を有し、
図9では、突き出し部が均等に光を発するよう光散乱粒子である。
図9の右側の実施形態は、3Dファセットベースを有する照明モジュールを示す。各ファセットに少なくとも1つの光源が配置されている。ベースのファセット構造に依存して光分布パターン又は光線パターンが得られ、よって様々な光線パターンが得られる。
【0100】
図10は、本発明に係る照明モジュール17を含む照明システム1の第4の実施形態を斜視図及び部分断面図によって示す。照明システムは、L字形の断面を有するレール5、7を含むトラック3を含む。各レールは、キャリア面6から平面Pに対して垂直に且つ軸9に沿って延びる垂直レール壁14内に導電性ストリップ13(及び15)を有する。キャリア面は、照明モジュールがレールから径方向にシフトすること(及びその後の落下)を防ぐために照明モジュールのベース19の第1の面29内の溝33によって把持されるスライダープロフィール34を有する。照明モジュールは、ベースの第1の端部21(及び第2の端部23)において、ベースの第1の面29から第2の面31に延びる第1の側面59(及び第2の側面61)内にバネ57を介して弾性的に固定され、弾性力によってレールの導電性ストリップと電気接触する電気接点25(及び電気接点27)を有する。導電性ストリップ及び弾性的に固定された電気接点を介して、
図10ではLEDである光源35に電力が供給される。光源からの光はベースの導光ベース部20に導入され、そこから導出される。
【0101】
図11は、トラック3にフレキシブルに取り付けられた容量結合照明モジュール17を含む照明システム1の上面斜視図を示す。トラックのレール5、7は絶縁性コーティング67によってコーティングされている(
図12も参照)。照明モジュールはベース19の第1の端部21及び第2の端部23において、第1の電気接点25及び第2の電気接点27として、ベースにフレキシブルに接続された2つの銅板を有する。ベース自体は透明なシリコーンで形成され、銅板に接続された電気回路69を含み、電気回路69は光源35に接続された単純な4ダイオードブリッジ71及びインダクタ73を含む。反対方向に接続された2つのLEDストリングを使用する場合、ダイオードブリッジは省かれ得る。この場合、LEDストリングは順次点灯するが、これは観察されない高い周波数で行われる。
【0102】
図12は、照明モジュール(図示無し)への容量エネルギー伝送に適したコーティングされたトラック3を示す。
図12において、トラックは、
図12ではペンキである灰色がかった絶縁性コーティング67が塗布された2つのアルミ製レール5、7を含む。ペンキの色は、トラックが背景から際立つように又は背景に溶け込むように選択され得る。トラックの第1及び第2のレールは、
図12ではPerspex(登録商標)からなる2つのブリッジであるブリッジ65を介して互いに結合される。ブリッジは比較的長い軸方向間隔で配置され、これは、照明モジュールの自由な移動及び配置に関して大きな可能性を与える。同時に、ブリッジは例えば照明システムをケーブルを介して天井から吊り下げるための吊り下げ手段として機能し得る。
【0103】
図13は、動作中の本発明に係る照明システム1の第5の実施形態の一部の斜視図を示す。照明システムはL字プロフィールを有するレール5(及び7)を有するトラック3を含み、
図13ではLEDである光源35は、レール壁14の各PCB75上に配置される。LED及びPCBは、LEDが照明モジュールの導光ベース部20(光学プレート)とちょうど並ぶように設計されている。LED列の上方には、アノード導電性ストリップ13a及びカソード導電性ストリップ13bがある。導電性ストリップのプロフィールは、全てのLEDが直列接続するよう設計されている。導電性ストリップはトラックの先頭から末尾まで軸方向に連続的に延びる。照明モジュールはレールのキャリア面6によって保持される。照明モジュールは、各端部21(及び23)において、それぞれが2つの弾性的に固定されたピン25a、25b(及び27a、27b)を有する銅製ブロックからなる2つの電気接点25(及び27)を含む。各ブロックの2つのピンは、PCB上に設けられた導電性ストリップ間の距離に対応する距離互いに離されている(
図13のPCB上に取り付けられた光源を備えるレールの詳細を示す
図14を特に参照されたい)。また、ピンは、コネクタブロックを介するPCB上の異なる導電性ストリップ間の適切な接触を確立するために必要な力を提供する。図中に示されるように、この構成は、各側面39(及び41)の2つの電気接点間に位置するLEDのみが動作することをもたらす。作動されたLEDの光は導光ベース部20に導入され、導光ベース部のバルク材に埋め込まれた散乱粒子を介して取り出される。導光ベース部は第1の面29及び第2の面(31)の両方に発光窓37を有するため、光は上方及び下方の両方に発せられる。バルク内の光散乱粒子の代わりに、光を取り出すために、導光ベース部に光学光取り出しフィルム、又は局所的な光取り出しパターン、例えば
図15に示されるようなスリット55が設けられてもよい。
【0104】
図15は、
図13の照明システムにおける使用に適した他の導光ベース部20を備えた照明モジュール17を含む照明システム1の底面図を示す。導光ベース部はPMMA等の透光性の導光材料からなり、光導出構造(又は光取り出し構造)としてレーザーカットスリットを有する(更なる詳細については、
図19も参照されたい)。多くの他の導光ベース部の実施形態が考えられる。
【0105】
図16は、アノード導電性ストリップ13a及びカソード導電性ストリップ13bが第1のレール5及び第2のレール7にそれぞれ配置された照明システム1の実施形態、及びこれらのストリップを接続する照明モジュール17の実施形態を示す。各レールに単一の電気接続を有することが望ましい場合があり得る。この場合、プラスとマイナスがモジュールを介してレール間の開口部11を渡らなければならない。そのために、照明モジュールは、第1の横断側面81及び第2の横断側面83上にそれぞれ第1のコネクタストリップ77及び第2のコネクタストリップ79を有する。照明モジュールの第1及び第2の横断側面は第1及び第2のレール間に延在し、レール間の開口部をまたぐ。コネクタストリップからなる接点間の光源35の部分、図中では第1のLEDストリング部85及び第2のLEDストリング部87だけが点灯される。トラックの片側、例えば第1のレールはLED及びプラス電極を有する一方、反対側、例えば第2のレールはLED及びマイナス電極を有する。第1のコネクタストリップは、プラス電極を第1及び第2のレールにそれぞれ配置された第1及び第2のLEDストリング部の先頭に接続する。第2のコネクタストリップは、マイナス電極を第1及び第2のLEDストリング部の末尾に接続する。
【0106】
図17は、トラック上の複数の照明モジュール17の並列取り付け構成に係る模式的な回路図を示す。
図16の実施形態では、全てのLEDが直列接続され、2つ以上のモジュールを設置するには追加の手段が必要である。これに対して、
図17の実施形態では、電流制御を行うために、
図16に示される各電気回路内に追加のコンデンサ89が含まれている。第1のLEDストリング部85及び第2のLEDストリング部87は照明モジュール毎にペア88にグループ化され、各コンデンサに逆並列接続される。LEDはACモードで駆動されるので、コンデンサは効率的な電流制御として機能する。この場合、照明モジュールは、トラックに照明モジュールが取り付けられたときに点Aと点Bとの間の接続を確立するだけでよい。この接続が確立された場所では、LEDストリング部のペアが点灯する。この構成は任意の数のLEDが接続されることを許容する。
【0107】
図18A及び
図18Bは、第1のレール5(及び第2のレール7、図示無し)に配置されたリード接点91の構成及びセンサ97の構成の断面図を示す。
図18Aにおいて、照明モジュール17は、第1の側面59に磁性材料のバンド95を有する。第1のレールのレール壁14にはリードスイッチ93が設けられている。リードスイッチと磁性材料との組み合わせはリード接点を形成する。磁性材料ストリップとリードスイッチとが適切に並ぶと、リードスイッチは、自身の真下にあるLED35を点灯することを可能にする回路を閉じる。照明システム1のより高度な実施形態では、この(電気)接触を確立する方法は、代替的に、バンドのパターン96に情報を含めることを可能にする。この情報は、その特定の場所に要求される光(のタイプ)に関する情報を各LEDに与え得る。最後の方法は、LEDと、照明モジュールの導光ベース部20の導光特性とを利用することによる。第1の端部21において導入された光のほとんどが導光ベース部の第2の端部に達する前に導出されるはずであるが、残りの光は導光部の他端に到達する。残りの光が感知されてストリップ上の情報が読み取られ、その後のアクションを実行するために、例えば光の色を変更するために使用され得る。
【0108】
図18Cは、各照明モジュールをアクティブに検出し、それに対するその後のアクションを生成することによって照明システム1の所望の挙動を作り出すことを可能にする、それぞれがセンサ97を備えた様々な照明モジュール17又は光源35の制御のための照明システムの模式的な回路図を示す。図中、個々のLED及び個々のセンサがネットワークに構成されており、各LED及びセンサは所定の位置及びアドレスを有する。CPU99はAI(artificial intelligence)を有し、全てのセンサ情報を集め、入出力間のアクションを定め、LEDを駆動する。
【0109】
図19A及び
図19Bは、トラックに光源が配置された照明システムにおいて使用される照明モジュール(17)の2つの異なる導光ベース部20の上面図及び(上面図に示されている点線にわたる)横断面図を示す。多くの異なる照明モジュールの実施形態、例えば、光源がベースの第1及び/又は第2の端部に配置された同様な導光ベース部等が考えられる。照明モジュールの基本的な形態は、典型的には、側面39、41がトラック内のLEDと直接整列する導光板である。導光ベース部の実施形態には無数の可能性があり、例えば、光拡散粒子が均一に混合されたPMMAからなる通常の真っ直ぐな矩形プレート、又は3D成形された導光ベース部等である(それぞれ
図13及び
図9参照)。
【0110】
図19A及び
図19Bに示される実施形態は、光導出構造の一部として無色の光拡散粒子(不可視)が埋め込まれたEndlighten材料からなる導光ベース部20を有する。導光ベース部は、更に、光導出構造55の一部として、ベース19の平行な第1の側面29及び第2の側面31に対して45°の角度で材料内にレーザーカットされたスリットを有する。このEndLighten材料からなる導光ベース部は、LEDが点灯されるまではほぼ完全に透明である。したがって、材料がレーザーカットされていなければ、導光ベース部は均一な拡散光源である。導光ベース部内に形成されたレーザーカットは、スリットに衝突した光を全内部反射によって方向転換させ、方向を変える。これは
図19Aでは、散乱されていない光の大部分が下方向に反射されることをもたらす。材料内の散乱粒子ドープによるいくらかの拡散により、導入された光の小部分は上下のあらゆる方向に散乱される。
図19Aのこの実施形態では、照明モジュールは光を主に下方向に及びわずかに上方向に向け、側面からの光が主に一方向に方向転換されるため、照明モジュールはスポットライトのような挙動をするように観察される。あるいは、単一の主方向が望まれる場合、単純なミラー、例えばMIROフォイルが片側に加えられ得る。照明モジュールは片側において、反対側の光の強度の約2倍の強度の光を発することになる。
【0111】
多くの他のスリットのパターン及び構造が設計され、例えば、透明なPMMAからなる導光ベース部に、ベースの平行な第1及び第2の面に対して+45°及び−45°の角度のスリットが交互するパターンが設けられた
図19Bを参照されたい。2つの方向のレーザーカットスリットが設けられたこの導光ベース部は、下方向のスポットライト及び上方向のスポットライトを作り出す。
【0112】
図19A及び
図19Bの実施形態のいずれにおいても、導光ベース部の機械的強度、ロバストネス、及び安定性が損なわれるため、スリットは第1の面から第2の面又は第2の面から第1の面に完全には延在しないことに留意されたい。ほとんどの光を方向転換するには、好ましくは、3列のスリットが作成される。
【0113】
図20は、本発明に係る照明システム1の第6の実施形態の斜視図を示す。
図20の照明デバイスは、照明システムのトラック3の第1のレール5及び第2のレール7を接続するブリッジ65に取り付けられたケーブル63を介して天井101から吊り下げられている。あるいは、かかる照明システムが埋め込まれた態様で(吊り)天井101に取り付けられ得る。照明システムはケーブルを介して商用電源に電気接続される。照明システムは、長軸9に沿ってトラック上を自由に移動可能な複数の、図中では4つの照明モジュール17を含む。照明システムのトラックは、自身がケーブル/ブリッジからぶら下がる自重によって変形せず、また、照明モジュールの荷重下でも変形しない程度に剛性である。照明システムの本実施形態は、トラックがレールとしての一組の等距離導電(金属)ケーブルによって形成される照明システムでは実施不能である。