特許第6351738号(P6351738)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6351738
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】工作機械の制御装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/409 20060101AFI20180625BHJP
【FI】
   G05B19/409 C
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-551416(P2016-551416)
(86)(22)【出願日】2014年9月30日
(86)【国際出願番号】JP2014076223
(87)【国際公開番号】WO2016051545
(87)【国際公開日】20160407
【審査請求日】2016年12月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000154990
【氏名又は名称】株式会社牧野フライス製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100130133
【弁理士】
【氏名又は名称】曽根 太樹
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】河合 理恵
(72)【発明者】
【氏名】瓶子 英樹
(72)【発明者】
【氏名】大野 堅一
(72)【発明者】
【氏名】星野 喜弘
【審査官】 牧 初
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭62−154506(JP,U)
【文献】 特開2000−066711(JP,A)
【文献】 実開昭63−139606(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/18−19/416
G05B 19/42−19/46
B23Q 15/00−15/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
NCプログラムを実行して工作機械を駆動する工作機械の制御装置において、
加工用NCプログラムをプログラム名又はプログラム番号で識別して記憶する第1のプログラム記憶部と、
作業者が手動で入力した作業用NCプログラムを実行するごとに該作業用NCプログラムを記憶する第2のプログラム記憶部と、
前記第2のプログラム記憶部に記憶された複数の作業用NCプログラムを並べて表示する表示部と、を具備し、
前記第2のプログラム記憶部は、作業者が手動で入力し実行した作業用NCプログラムと前記第2のプログラム記憶部に記憶された作業用NCプログラムとを比較し、内容が同じ作業用NCプログラムであるときに一つの作業用NCプログラムとして記憶することを特徴とした工作機械の制御装置。
【請求項2】
NCプログラムを実行して工作機械を駆動する工作機械の制御装置において、
加工用NCプログラムをプログラム名又はプログラム番号で識別して記憶する第1のプログラム記憶部と、
作業者が手動で入力した作業用NCプログラムを実行するごとに該作業用NCプログラムを記憶する第2のプログラム記憶部と、
前記第2のプログラム記憶部に記憶された複数の作業用NCプログラムを並べて表示する表示部と、を具備し、
前記第2のプログラム記憶部は、各作業用NCプログラムの最終実行日時を記憶し、前記表示部は、前記最終実行日時の順に作業用NCプログラムを表示することを特徴とした工作機械の制御装置。
【請求項3】
NCプログラムを実行して工作機械を駆動する工作機械の制御装置において、
加工用NCプログラムをプログラム名又はプログラム番号で識別して記憶する第1のプログラム記憶部と、
作業者が手動で入力した作業用NCプログラムを実行するごとに該作業用NCプログラムを記憶する第2のプログラム記憶部と、
前記第2のプログラム記憶部に記憶された複数の作業用NCプログラムを並べて表示する表示部と、を具備し、
前記第2のプログラム記憶部は、各作業用NCプログラムが実行された回数を記憶し、前記表示部は、前記実行された回数の順に作業用NCプログラムを表示することを特徴とした工作機械の制御装置。
【請求項4】
前記表示部は、前記第2のプログラム記憶部に記憶された複数の作業用NCプログラムを並べて表示するプログラムリスト表示部と、実行する作業用NCプログラムを表示する実行プログラム表示部とを有し、前記プログラムリスト表示部に表示されたリストから作業用NCプログラムが選択されたときに、該作業用NCプログラムを前記実行プログラム表示部に表示する、請求項1から3のいずれか一項に記載の工作機械の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、NCプログラムを実行して工作機械を駆動する工作機械の制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
工作機械の制御装置には、自動運転モードとMDI(手動データ入力、Manual Data Input)モードがある。自動運転モードでは、NCプログラムは、プログラム番号やプログラム名に関連付けられて記憶される。作業者がプログラム番号を指定することにより、対応するNCプログラムに基づいて工作機械が自動運転される。MDIモードでは、NCプログラムは記憶されず、実行するときに、その都度、作業者がNCプログラムのプログラム文を一文字一文字入力する。MDIモードでは、入力したNCプログラムは、一度実行したり、他のモードに移動したりすると消去される。本願では、自動運転モードに記憶されているNCプログラムを加工用NCプログラム、MDIモードに入力されるNCプログラムを作業用NCプログラム(MDIプログラム)と呼ぶ。
【0003】
特許文献1には、一つの編集中のMDIプログラムをNCプログラムメモリにバックアッププログラムとして所定のプログラム番号を付加して記憶させることができ、NCプログラムメモリからMDIプログラムメモリに複写することで、一つのMDIプログラムの編集を再開できる数値制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平3−93911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
作業用NCプログラムを手動で入力し実行した場合、後日、再び同じ作業用NCプログラムを実行する場合がある。過去の加工と同一の加工を行う場合に、今回の加工の段取り作業を過去の加工の段取り作業と同一にすることにより、過去に実行した加工と同様の加工を行うことができる。ところが、従来の技術においては、MDIモードで入力した作業用NCプログラムは、過去に実行した時点で工作機械の制御装置から消去されており、作業者は再び、作業用NCプログラムを入力する必要がある。作業者が作業用NCプログラムの記録を何らかの手段で残していない場合は、一から作業用NCプログラムを考えて作り直す必要がある。
【0006】
しかしながら、このような作業用NCプログラムを作るには、熟練が必要であり、時間がかかるという問題がある。また、再び作業用NCプログラムを作成したときに、人為的なミスが生じる場合がある。このように、過去に実行した加工と同じ加工を再現するためには、熟練と高度な注意力が要求される。さらに、段取りを行う度に、作業用NCプログラムを一文字ずつキーボードから入力するのは手間がかかる。この結果、作業者の負担が増えて、ワークの加工の生産性が低下していてしまう。
【0007】
特許文献1の数値制御装置は、一つの編集中のMDIプログラムを記憶しているが、複数のMDIプログラムは記憶していない。そのため、編集中の一つのMDIプログラム以外の過去に使用したMDIプログラムと同じ内容の作業をしたいときには、再度、MDIプログラムを作成する必要がある。
【0008】
本発明は、前述の問題点を解決するためになされたものであり、過去に実行された作業用NCプログラムの再利用を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の目的を達成するため、本発明の第1の態様では、NCプログラムを実行して工作機械を駆動する工作機械の制御装置において、加工用NCプログラムをプログラム名又はプログラム番号で識別して記憶する第1のプログラム記憶部と、作業者が手動で入力した作業用NCプログラムを実行するごとに該作業用NCプログラムを記憶する第2のプログラム記憶部と、2のプログラム記憶部に記憶された複数の作業用NCプログラムを並べて表示する表示部と、を具備し、第2のプログラム記憶部は、作業者が手動で入力し実行した作業用NCプログラムと第2のプログラム記憶部に記憶された作業用NCプログラムとを比較し、内容が同じ作業用NCプログラムであるときに一つの作業用NCプログラムとして記憶する工作機械の制御装置が提供される。
【0010】
これにより、作業者は数回前に入力した過去の作業用NCプログラムを再利用することが容易になる。作業者は、手動で入力した複数の作業用NCプログラムを記憶する必要がなくなる。又は、再度、同じ作業用NCプログラムを作成する必要がなくなる。更に、重複する作業用NCプログラムがその他の作業用NCプログラムに埋もれてしまうことがなくなり、作業者は、必要とする作業用NCプログラムを速やかに見つけることができる。
【0011】
また、本発明によれば、表示部は、第2のプログラム記憶部に記憶された複数の作業用NCプログラムを並べて表示するプログラムリスト表示部と、実行する作業用NCプログラムを表示する実行プログラム表示部とを有し、前記プログラムリスト表示部に表示されたリストから作業用NCプログラムが選択されたときに作業用NCプログラムを実行プログラム表示部に表示する工作機械の制御装置が提供される。
【0012】
これにより、作業者は過去の作業用NCプログラムを再利用する際に、再び手動で作業用NCプログラムを入力する必要がなくなる。
【0015】
また、本発明の第2の態様では、NCプログラムを実行して工作機械を駆動する工作機械の制御装置において、加工用NCプログラムをプログラム名又はプログラム番号で識別して記憶する第1のプログラム記憶部と、作業者が手動で入力した作業用NCプログラムを実行するごとに該作業用NCプログラムを記憶する第2のプログラム記憶部と、第2のプログラム記憶部に記憶された複数の作業用NCプログラムを並べて表示する表示部と、を具備し、第2のプログラム記憶部は、各作業用NCプログラムの最終実行日時を記憶し、表示部は、最終実行日時の順に作業用NCプログラムを表示する工作機械の制御装置が提供される。
【0016】
また、本発明の第3の態様では、NCプログラムを実行して工作機械を駆動する工作機械の制御装置において、加工用NCプログラムをプログラム名又はプログラム番号で識別して記憶する第1のプログラム記憶部と、作業者が手動で入力した作業用NCプログラムを実行するごとに該作業用NCプログラムを記憶する第2のプログラム記憶部と、第2のプログラム記憶部に記憶された複数の作業用NCプログラムを並べて表示する表示部と、を具備し、第2のプログラム記憶部は、各作業用NCプログラムが実行された回数を記憶し、表示部は、実行された回数の順に作業用NCプログラムを表示する工作機械の制御装置が提供される。
【0017】
本発明の第2の態様および第3の態様では、作業者は数回前に入力した過去の作業用NCプログラムを再利用することが容易になる。作業者は、手動で入力した複数の作業用NCプログラムを記憶する必要がなくなる。又は、再度、同じ作業用NCプログラムを作成する必要がなくなる。更に、作業用NCプログラムのうち、最終更新日時が古いもの又は利用回数が少ないものといった利用頻度の低い作業用NCプロプログラムが削除され、利用価値の高い作業用NCプロプログラムが残る。利用頻度の低い不要な作業用NCプログラムが削減されると、作業者は、利用頻度の高い作業用NCプログラムを速やかに見つけることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の作業用NCプログラムを記憶し並べて表示したため、過去と同じ作業用NCプログラムを実行するときは、過去の作業用NCプログラムを見ながら、そのまま同じ入力をすれば良い。これにより、作業用NCプログラムを再び作成する時間が削減されたり、熟練者でなくても作業用NCプログラムを作成することができるようになったりし、生産性が上がった。また、過去の作業用NCプログラムを一文字一文字入力しなくても、プログラムリスト表示部から作業用NCプログラムを選択して、実行プログラム表示部に挿入できる。これにより、NCプログラムの再入力の手間と入力ミスが削減され、更に生産性向上の効果があった。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態における工作機械の制御装置のブロック図である。
図2】本発明の工作機械の制御装置に用いられる操作盤の概略正面図である。
図3】加工用NCプログラムを表示する表示部の概略図である。
図4】作業用NCプログラムを実行したときの表示部の概略図である。
図5】作業用NCプログラムを選択したときの表示部の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
数値制御式の工作機械では、ワークに対する工具の相対移動等の各種指令が記載されている加工用NCプログラムに基づいて加工が行われる。作業者は、所望するワークの形状に基づいて、ワークの加工を行うための加工用NCプログラムをCAM(Computer Aided Manufacturing)システムによって生成し、生成した加工用NCプログラムのファイルをUSBメモリ等の記憶媒体やネットワークを通じて、工作機械の制御装置に入力する。更に、作業者は、所望の加工用NCプログラムを特定するため、プログラム番号を指令し、工作機械を自動運転させる。工作機械の制御装置は、指令された加工用NCプログラムを読み取り、加工用NCプログラムに基づいて工作機械を駆動する。
【0021】
作業者は、加工を行う前に、加工用NCプログラムのみではなく、実際に使用する工作機械、工具やワークの状態に合わせて、工作機械を操作して加工の段取り作業を行う必要がある。例えば、ワークを工作機械に載置したり、工作機械の加工室内の洗浄を行う。また、加工用NCプログラムの中で使用されているワーク座標系の位置情報や工具の情報を設定する。この際、作業者は、送り軸の移動、クーラントの吐出動作、切りくず排出の動作、測定用サブプログラムの呼出しと引数の指定などを作業用NCプログラムを用いて工作機械に指令する。作業者は、作業用NCプログラムをいちいちCAMシステムで生成するのではなく、工作機械の状態を確認しながら、MDIモードで作業用NCプログラムをその都度考えて手動で入力する。このようにして作業者は、加工用NCプログラムと作業用NCプログラムとを使い分けて、所望のワークの加工を行う。
【0022】
以下、本発明による工作機械の制御装置の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図1を参照して、加工用NCプログラム実行の流れを説明する。工作機械11の制御装置13は、加工用NCプログラム入力部21から入力された加工用NCプログラムを第1のプログラム記憶部23に記憶し、表示部15に表示する。更に、加工用NCプログラムが実行の指令を受けると、第1のプログラム記憶部23に記憶した加工用NCプログラムに基づいて加工用NCプログラム実行部25が工作機械11に指令を送出し、工作機械11が駆動される。
【0023】
図2を参照して、制御装置13の操作盤41の説明をする。操作盤41は、表示部15と、入力装置としてのキーボード43と各種スイッチ45を備えている。本実施の形態では表示部15にタッチパネル式の画面が備わっており、入力装置としても機能する。
【0024】
作業者は、USBメモリ等の記憶媒体やネットワークを利用し、加工用NCプログラム入力部21に加工用NCプログラムがプログラム番号又はプログラム名と関連付けた状態で入力される。入力された加工用NCプログラムは、プログラム番号やプログラム名とともに第1のプログラム記憶部23に記憶される。作業者は、キーボード43およびタッチパネル式の画面で、プログラム番号又はプログラム名を選択する。図3は、表示部15の中の加工用NCプログラム表示部27に、選択されたプログラム番号又はプログラム名に関連付けされた加工用NCプログラムを表示する。図3では、プログラム番号O0251の加工用NCプログラムが選択され、加工用NCプログラムが画面表示されている。加工用NCプログラムが選択されている状態で、作業者がサイクルスタートボタン47を押すと、加工用NCプログラム実行部25は加工用NCプログラムを解釈して工作機械11に指令を送出する。
【0025】
再び図1を参照して、作業用NCプログラム実行の流れを説明する。工作機械11の制御装置13は、作業用NCプログラム入力部31から入力された作業用NCプログラムを表示部15に表示する。更に、作業用NCプログラムの実行指令を受けると、作業用NCプログラムが第2のプログラム記憶部33に記憶され、同時に作業用NCプログラムに基づいて作業用NCプログラム実行部35が工作機械11に指令を送出し、工作機械11が駆動する。第2のプログラム記憶部33に記憶された、作業用NCプログラムは、プログラムリスト表示部39に表示される。
【0026】
作業者は、キーボード43やタッチパネル式の画面といった作業用NCプログラム入力部31を用いて、一文字ずつ加工用NCプログラムを入力する。図4の表示部15には、実行プログラム表示部37とプログラムリスト表示部39が表示されている。実行プログラム表示部37は、作業用NCプログラム入力部31から入力された文字を表示する。実行したい作業用NCプログラムの全文を入力した後に、作業者がサイクルスタートボタン47を押すと、作業用NCプログラム実行部35は、作業用NCプログラムを解釈し工作機械11に指令を送出し、第2のプログラム記憶部33に入力した作業用NCプログラムを記憶する。第2のプログラム記憶部33は、作業用NCプログラムとともに作業用NCプログラムの最終実行日時と実行回数を記憶する。作業用NCプログラム実行部35は、実行した作業用NCプログラムを記憶させる際に、第2のプログラム記憶部33の中に記憶されている作業用NCプログラムと比較し、同一の作業用NCプログラムと判断される場合は、最終実行日時を更新し、実行回数を増やす。同一の作業用NCプログラムかを判断する際には、作業用NCプログラム中の改行コードは、無視される。
【0027】
第2のプログラム記憶部33には、最大記憶件数として例えば20件が設定されており、作業用NCプログラムのうち最終実行日時が新しいものから20件が記憶されている。21件目の作業用NCプログラムが実行されたときは、最終実行日時が古い作業用NCプログラムが消去され、新しい作業用NCプログラムが記憶される。プログラムリスト表示部39は、最終実行日時の順に、第2のプログラム記憶部33に記憶された作業NCプログラムを表示する。表示部15の大きさの都合で表示しきれない作業用NCプログラムは、スクロールバーで表示を上下にスクロールさせることで確認することができる。
【0028】
図4では、作業者が「M6;」と入力した例を挙げている。「M6;」は、工具交換を表すNCプログラムであるため、作業者がサイクルスタートボタン47を押すと、工作機械11は工具交換を行う。ここでは既に「M6;」が第2のプログラム記憶部33の中に記憶されていたため、プログラムリスト表示部39の「M6;」の行は、実行回数が1増加して8となり、最終実行日時が更新され、更に「M6;」の行がプログラムリストの最上段に移動される。
【0029】
また、第2のプログラム記憶部33には、実行回数の多いものから順に記憶させることもできる。この場合は、21件目の作業用NCプログラムが実行されると、実行回数の少ない作業用NCプログラムが消去される。実行回数が同数の場合は、最終実行日時が古いものが消去される。
【0030】
作業用NCプログラムのうち、最終更新日時が古いもの又は利用回数が少ないものは、再利用される可能性が低い。最終更新日時が古いもの又は利用回数が少ないものを消去することは、必要となる作業用NCプログラムが多数の不要な作業用NCプログラムに埋もれてしまうことを防ぐことができる。また、同一のNCプログラムを判断して、まとめて記憶することも、不要な作業NCプログラムの削減につながる。不要な作業用NCプログラムが削減されると、作業者は、速やかに必要な作業用NCプログラムを見つけることができる。
【0031】
例外的に、作業用NCプログラムのうち最終更新日時が古いもの又は利用回数が少ないものを作業者が保存しておきたいと判断した場合には、ロックの列51をタップすることでチェックマークを表示し、ロックをかけることもできる。ロックされた作業用NCプログラムは、最終実行日時が最も古くても、実行回数が最も少なくても消去されない。代わりにロックされていない作業用NCプログラムの中の最も古いもの又は実行回数の少ないものが消去される。利用頻度が低いが、後日、確実に使うことがわかっている作業用NCプログラムを記憶しておくのに有効である。
【0032】
次に、作業用NCプログラムの再利用の方法を説明する。作業者は、NCプログラムの命令語を暗記していなくても、プログラムリスト表示部39の記憶を見て、工具交換の作業用NCプログラムが「M6;」であったことを容易に思い出すことができる。「M6;」であったことを思い出した作業者は、プログラムリスト表示部39を見ながら、キーボード43やタッチパネル式の画面といった作業用NCプログラム入力部31から、再び作業用NCプログラムを入力し、実行することができる。
【0033】
また、作業者は、必要を感じた時点で、プログラムリスト表示部39のコメント欄にコメントを残すこともできる。「M6;」のコメント欄に「ATC1」と記入し、工具交換の作業用NCプログラムだと識別し易くする。
【0034】
図5を参照して、「G91G28Z0;G65P9738;G55G90G00・・・」のようなプログラムリスト表示部39の欄に入りきらない長い作業用NCプログラムであった場合には、再利用したい作業用NCプログラムの行を選択することにより、プレビュー61で、プログラムリスト表示部39の欄からはみ出した部分を見ながら、作業用NCプログラムを入力することができる。図5で、斜線で示した行67が選択されている。再利用したい作業用NCプログラムの行67が選択された状態で挿入ボタン63を押すと、選択された作業用NCプログラムが実行プログラム表示部37に挿入される。保存ボタン65を押すと、選択された行の作業用NCプログラムをテキストファイルとして、記憶装置内の別の場所に保存することもできる。また、加工用NCプログラムの編集中に加工用NCプログラム中の所望の箇所を指定し、図示しない加工用NCプログラム挿入ボタンを押すと、作業用NCプログラムリストが表示され、挿入したい作業用NCプログラムを選択することによって、加工用NCプログラム中の指定された箇所に所望の作業用NCプログラムを挿入することができる。
【符号の説明】
【0035】
11 工作機械
13 制御装置
15 表示部
21 加工用NCプログラム入力部
23 第1のプログラム記憶部
25 加工用NCプログラム実行部
27 加工用NCプログラム表示部
31 作業用NCプログラム入力部
33 第2のプログラム記憶部
35 作業用NCプログラム実行部
37 実行プログラム表示部
39 プログラムリスト表示部
41 操作盤
図1
図2
図3
図4
図5