特許第6351775号(P6351775)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6351775変形可能流体容器を操作するためのシステム、方法、および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6351775
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】変形可能流体容器を操作するためのシステム、方法、および装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/36 20060101AFI20180625BHJP
   B65D 81/32 20060101ALI20180625BHJP
   B65B 69/00 20060101ALI20180625BHJP
   G01N 33/00 20060101ALI20180625BHJP
   C12M 1/34 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   B65D75/36
   B65D81/32 C
   B65B69/00 Z
   G01N33/00
   C12M1/34
【請求項の数】14
【外国語出願】
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2017-39634(P2017-39634)
(22)【出願日】2017年3月2日
(62)【分割の表示】特願2016-501554(P2016-501554)の分割
【原出願日】2014年3月12日
(65)【公開番号】特開2017-104865(P2017-104865A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2017年3月2日
(31)【優先権主張番号】61/798,091
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515111554
【氏名又は名称】ジェンマーク ダイアグノスティクス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ウォルター ライト
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク アイエロ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート クラーク
【審査官】 中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−261270(JP,A)
【文献】 特許第4007010(JP,B2)
【文献】 国際公開第2014/066704(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 4/00
B65B 69/00
B65D 75/36、81/32
C12M 1/34
G01N 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体コンテナであって、
第1の容器と、
前記第1の容器に接続される2の容器と、
前記第2の容器からの流体流動を防止する密封仕切と、
最初に、前記密封仕切によって前記第2の容器内に支持される球状開放要素であって、前記密封仕切と接触させられることにより、前記密封仕切を開放し、前記第2の容器からの流体流動を可能にするように構成されている球状開放要素と
を備え、前記第1の容器は、平面基板上に支持される第1の圧潰可能ブリスタを備え、前記第2の容器は、前記平面基板上に支持される第2の圧潰可能ブリスタを備える、流体コンテナ。
【請求項2】
前記第1の容器と前記第2の容器との間に延在する流体チャネルをさらに備える、請求項1に記載の流体コンテナ。
【請求項3】
前記流体チャネルの中にシールをさらに備え、前記シールは、前記シールに対する十分な力の印加に応じて破壊可能であり、それによって、前記流体チャネルを介して前記第1の容器および前記第2の容器を接続するように構成されている、請求項2に記載の流体コンテナ。
【請求項4】
前記平面基板内に形成され、前記第1の容器と前記第2の容器との間に延在する流体チャネルをさらに備える、請求項1に記載の流体コンテナ。
【請求項5】
前記第2の容器の下方で前記平面基板に形成される開口部をさらに備え、前記密封仕切は、前記開口部を覆って配置され、前記球状開放要素は、前記第2の容器内に配置され、前記開口部の上方で前記密封仕切上に支持される、請求項1または4のいずれかに記載の流体コンテナ。
【請求項6】
前記球状開放要素は、前記第2の容器を圧潰し、前記球状開放要素を前記密封仕切を通して前記開口部の中に押動することによって、前記密封仕切と接触させられるように構成される、請求項5に記載の流体コンテナ。
【請求項7】
前記平面基板内に形成されるチャネルをさらに備え、前記チャネルは、前記開口部から延在することにより、前記第2の容器から前記開口部の中へ流動する流体が、前記チャネルを通して流動することを可能にする、請求項5〜のいずれかに記載の流体コンテナ。
【請求項8】
前記球状開放要素は、鋼鉄ボールを備える、請求項1〜のいずれかに記載の流体コンテナ。
【請求項9】
前記密封仕切は、箔を備える、請求項1〜のいずれかに記載の流体コンテナ。
【請求項10】
流体コンテナからの流体を変位させるための方法であって、前記流体コンテナは、第1の容器と、前記第1の容器に接続される2の容器とを含み、前記流体コンテナは、前記第2の容器からの流体流動を防止する密封仕切を含み、前記流体コンテナはさらに、前記第2の容器内に配置された球状開放要素を含み、前記方法は、
(a)前記第2の容器を圧潰させ、前記密封仕切を破裂させるために十分な力で前記第2の容器内に配置された前記球状開放要素を前記密封仕切の中に押動するために十分な圧縮力を前記第2の容器に印加し、それによって、前記第2の容器からの流体流動を可能にすることと、
(b)前記第1の容器を圧潰させ、流体を前記第1の容器から前記第2の容器に押勢するために十分な圧縮力を前記第1の容器に印加することであって、それによって、前記第2の容器の中に押勢される流体は、前記第2の容器から外へ前記圧縮力によって破裂させられた前記密封仕切を通して流動する、ことと
を含む、方法。
【請求項11】
前記第2の容器は、基板上に支持され、前記基板は、前記第2の容器の下方で前記基板に形成される開口部を備え、前記密封仕切は、前記開口部を覆って配置され、固体の前記球状開放要素は、前記開口部の上方で前記密封仕切上に支持され、ステップ(a)は、固体の前記球状開放要素を前記密封仕切を通して前記第2の容器の下方で基板に形成された前記開口部の中に押動することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ステップ(a)は、圧縮力を前記第2の容器に印加するように構成されている第1の外部アクチュエータを用いて行われ、ステップ(b)は、圧縮力を前記第1の容器に印加するように構成されている第2の外部アクチュエータを用いて行われる、請求項10または11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
ステップ(b)は、ステップ(a)が行われた後に行われる、請求項10〜12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記流体コンテナは、前記第1の容器と前記第2の容器との間に延在する流体チャネルを含み、前記流体チャネル内に流体遮断シールを伴い、ステップ(b)は、前記流体遮断シールを改変するために十分な力を印加し、それによって、前記流体チャネルを介して、前記第1の容器および前記第2の容器を接続することを含む、請求項10〜13のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、2013年3月15日に出願された、仮特許出願第61/798,091号の出願日の35 U.S.C. §119(e)のもとでの利益を主張するものであり、該仮特許出願の開示は、参照により本明細書中に援用される。
【0002】
本発明の側面は、変形可能流体容器を選択的に開放するためのシステム、方法、および装置に関する。本発明の一側面は、薄型器具内において、変形可能流体容器を圧縮し、そこから流体を変位させるために、圧縮力を発生させるステップに関する。本発明の他の側面は、容器からの流体を変位させるために要求される圧縮力の量を低減させる様式において、変形可能流体容器を開放するステップに関する。本発明の他の側面は、変形可能流体容器を外部力への不注意による暴露から保護し、容器とインターフェースをとり、容器保護特徴を除去せずに、外部圧縮力の意図的印加を可能にするための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明は、変形可能流体容器を操作するためのシステム、方法、および装置に関する。そのような変形可能流体容器を有する例示的デバイスは、図1Aおよび1Bに示される。液体試薬モジュール10は、その上に複数の変形可能流体容器またはブリスタが取着される、基板12を含む。液体試薬モジュール10等のデバイスは、多くの場合、カートリッジまたはカードと称される。ある実施形態では、液体試薬モジュール10は、サンプル流体をモジュール10の中に分注するための一方向弁を備え得る、入力ポート16を含む。流体チャネル18は、流体を入力ポート16から搬送する。サンプル通気口14は、過剰圧力をモジュール10から通気する。ラベル付きパネル20は、バーコードまたは他のヒトおよび/または機械可読情報等のラベルを識別するために提供されてもよい。
【0004】
液体試薬モジュール10はさらに、図示される実施形態では、溶出試薬ブリスタ22、洗浄緩衝液ブリスタ24、水ブリスタ26、溶解試薬ブリスタ28、空気ブリスタ30、結合ブリスタ32、および油ブリスタ34を含む、複数の変形可能(圧潰可能)容器(ブリスタ)を含む。示されるブリスタの数およびタイプは、単に、例示であることに留意されたい。ブリスタはそれぞれ、基板12内または上に形成される、1つまたはそれを上回る流体チャネルによって、1つまたはそれを上回る他のブリスタおよび/または流体チャネル18と相互接続されてもよい。
【0005】
液体試薬モジュール10は、ブリスタのうちの1つまたはそれを上回るものを選択的に圧縮し、完全にまたは部分的に、ブリスタを圧潰させ、流体をそこから変位させることによって処理されてもよい。液体試薬モジュール10を処理するように適合される器具、または変形可能流体容器を伴う他のデバイスは、例えば、典型的には、圧潰圧力をブリスタに印加するように、空気圧式または電気機械式に作動、構築、および配列される、機械的アクチュエータを含む。典型的には、そのようなアクチュエータは、モジュール10の平面に対して横方向に配置および移動される。例えば、モジュール10が器具内に水平に配向される場合、アクチュエータは、モジュール10の上方および/または下方に垂直に提供されてもよく、モジュールの平面に略垂直方向に、垂直に移動するように作動されるであろう。液体試薬モジュール10は、モジュール10が、処理のために、スロットまたは他の薄型チャンバの中に設置される、器具内で処理されてもよい。そのようなスロットまたは薄型チャンバでは、モジュール10の上方および/または下方に垂直に配向され、および/または垂直方向に移動する、アクチュエータまたは他のデバイスを提供することは、実践的ではない場合がある。そのようなアクチュエータの移動をもたらすための空気圧および/または電気機械式デバイスは、モジュールの基板の上方および/または下方に空間を要求するが、空間は、スロット付きまたは他の薄型器具内で利用可能ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
故に、容器を器具の薄型構成要素空間内で圧潰させるために、アクチュエータの移動をもたらすための方法、システム、および/または装置の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の側面は、基板に対して容器を圧縮する力を印加することによって、平面基板上に支持される圧潰可能な容器を含む、流体モジュールを処理するための装置において具現化される。本装置は、基板の平面に略平行である第1の方向において移動可能であるように構成される第1のアクチュエータ構成要素と、基板の平面に略垂直である構成要素を有する第2の方向において移動可能であるように構成される第2のアクチュエータ構成要素と、第1のアクチュエータ構成要素と第2のアクチュエータ構成要素を連結し、第1の方向における第1のアクチュエータ構成要素の移動を第2の方向における第2のアクチュエータ構成要素の移動に変換するように構築かつ配置される運動変換機構とを備える。
【0008】
本発明のさらなる側面によると、第1のアクチュエータ構成要素は、第1の方向において、移動可能であるように構成され、カムフォロア要素を含むアクチュエータプレートを備え、第2のアクチュエータ構成要素は、第2の方向において移動可能であるように構成されるプラテンを備え、運動変換機構は、カム面を有するカム本体を備える。カム本体は、プラテンに連結され、アクチュエータプレートが第1の方向において移動するにつれて、アクチュエータプレートのカムフォロア要素がカム本体のカム面に係合し、それによって、第2の方向におけるプラテンの移動をもたらすカム本体の移動を引き起こすように構成される。
【0009】
本発明のさらなる側面によると、アクチュエータプレートのカムフォロア要素は、アクチュエータプレートに平行、かつ第1の方向に垂直である回転軸を中心に回転するように構成されるローラを備え、運動変換機構はさらに、シャーシを備え、カム本体は、その一部分をシャーシに、かつその別の部分をプラテンに枢動可能に取着される。
【0010】
本発明のさらなる側面によると、カム本体のカム面は、初期平坦部分および凸湾曲部分を備え、初期平坦部分から凸湾曲部分までのローラの移動は、第2の方向におけるプラテンの移動をもたらすカム本体の移動を引き起こす。
【0011】
本発明のさらなる側面によると、第1のアクチュエータ構成要素は、第1の方向において、移動可能であるように構成されるカムレールを備え、第2のアクチュエータ構成要素は、第2の方向において、移動可能であるように構成されるプラテンを備え、運動変換機構は、カム面と、プラテンにカムレールを連結し、第1の方向におけるカムレールの運動を第2の方向におけるプラテンの移動へ変換するように構成されるカムフォロアとを備える。
【0012】
本発明のさらなる側面によると、カム面は、カムレール内に形成されるカムプロファイルスロットを備え、カムフォロアは、第1の方向におけるカムレールの移動が、第2の方向におけるプラテンの移動をもたらすカムプロファイルスロットの中のカムフォロアの移動を引き起こすように、カムプロファイルスロットにプラテンを連結するフォロア要素を備える。
【0013】
本発明のさらなる側面は、流体コンテナからの流体を変位させるための装置において具現化される。流体コンテナは、第1の容器と、第1の容器に接続される、または接続可能である、第2の容器とを含み、かつ第2の容器からの流体流動を防止する、密封仕切を含み、流体コンテナはさらに、密封仕切と接触され、密封仕切を開放し、第2の容器からの流体流動を可能にするように構成される、開放デバイスを含む。本装置は、第1の容器に対して移動可能であって、第1の容器を圧縮し、その流体含有量を変位させるように構成される、第1のアクチュエータと、開放デバイスに対して移動可能であって、開放デバイスに接触し、開放デバイスに密封仕切を開放させるように構成される、第2のアクチュエータとを備える。第2のアクチュエータは、第2のアクチュエータが、第2のアクチュエータが開放デバイスに接触し、開放デバイスに密封仕切を開放させるまで、第1のアクチュエータとともに移動し、その後、第2のアクチュエータが、第1のアクチュエータから解放され、第1のアクチュエータが、第2のアクチュエータから独立して移動し、流体を第1の容器から変位させるように構成されるように、第1のアクチュエータに取り外し可能に連結される。
【0014】
本発明のさらなる側面は、第1の容器と、第1の容器に接続される、または接続可能である、第2の容器と、第2の容器からの流体流動を防止する、密封仕切と、最初に、密封仕切によって第2の容器内に支持され、密封仕切と接触され、密封仕切を開放し、第2の容器からの流体流動を可能にするように構成される、球状開口部要素とを備える、流体コンテナにおいて具現化される。
【0015】
本発明のさらなる側面は、第1の容器と、第1の容器に接続される、または接続可能である、第2の容器と、第2の容器からの流体流動を防止する、密封仕切と、貫通点を有し、貫通点が密封仕切に隣接した状態で配置され、貫通点が第2の容器から貫通された密封仕切を通した流体流動を可能にするために密封仕切を貫通するまで偏向されるように構成される、カンチレバーランスとを備える、流体コンテナにおいて具現化される。
【0016】
本発明のさらなる側面は、第1の容器と、第1の容器に接続される、または接続可能である、第2の容器と、第2の容器からの流体流動を防止する、密封仕切と、貫通点を有し、貫通点と反対のその端部に固定される、カンチレバーランスであって、貫通点が密封仕切に隣接した状態で配置され、貫通点が第2の容器から貫通された密封仕切を通した流体流動を可能にするために密封仕切を貫通するまで偏向されるように構成される、カンチレバーランスとを備える、流体コンテナにおいて具現化される。
【0017】
本発明のさらなる側面によると、流体コンテナはさらに、その上に第1および第2の容器が支持され、密封仕切に隣接してその中に形成されるチャンバを含む、基板を備え、カンチレバーランスの端部は、基板に固着され、ランスの貫通点は、チャンバの中に配置される。
【0018】
本発明のさらなる側面は、第1の容器と、第1の容器に接続される、または接続可能である、第2の容器と、第2の容器からの流体流動を防止する、密封仕切と、貫通点を有し、貫通点が密封仕切に隣接した状態で配置され、貫通点が第2の容器から貫通された密封仕切を通した流体流動を可能にするために密封仕切を貫通するまで、密封仕切に対して移動されるように構成される、穿刺ピンとを備える、流体コンテナにおいて具現化される。
【0019】
本発明のさらなる側面によると、穿刺ピンは、密封仕切が貫通点によって貫通された後に、穿刺ピンを通して流体が流動することを可能にするために、それを通して形成される流体ポートを有する。
【0020】
本発明のさらなる側面によると、流体コンテナはさらに、基板を備え、前記基板上に第1および第2の容器が支持され、前記基板は、その内部に穿刺ピンが配置される、密封仕切に隣接して前記基板の中に形成されるチャンバを含む。
【0021】
本発明のさらなる側面によると、チャンバは、穿刺ピンが配置されるチャンバの中の硬質停止部を画定する区画化されたボアを備え、穿刺ピンは、貫通点が密封仕切を貫通した後に、穿刺ピンのさらなる移動を防止するために硬質停止部と接触するショルダ部を含む。
【0022】
本発明のさらなる側面によると、流体コンテナはさらに、第1の容器と第2の容器との間に延在する流体チャネルを備える。
【0023】
本発明のさらなる側面によると、流体コンテナはさらに、流体チャネルの中にシールを備え、シールは、シールに対して十分な力の印加に応じて破壊可能であって、それによって、流体チャネルを介して第1および第2の容器に接続するように構成される。
【0024】
本発明のさらなる側面は、第1の容器と、第1の容器の中に配置される第2の容器と、その上に第1および第2の容器が支持され、第2の容器に隣接してその中に形成される空洞を有する、基板と、空洞の中に形成される固定スパイクと、空洞から延在する流体出口ポートであって、第1および第2の容器は、第1の容器に印加される外圧が、第2の容器を圧潰させ、第2の容器に接触させ、固定スパイクによって貫通され、それによって、流体が、貫通された第2の容器、空洞、および流体出口ポートを通して第1の容器から流動することを可能にするように構成される、ポートとを備える、流体コンテナにおいて具現化される。
【0025】
本発明のさらなる側面は、容器からの流体を変位させるために十分な外圧の印加に応じて圧潰されるように構成される圧潰可能な容器と、圧潰可能な容器の少なくとも一部を囲繞する筐体と、筐体内に移動可能に配置される浮動式圧縮プレートとを備える、流体コンテナにおいて具現化される。筐体は、外部アクチュエータが筐体の中の浮動式圧縮プレートと接触し、容器を圧潰させるために圧潰可能な容器の中へ圧縮プレートを押圧し、かつそれから流体内容物を変位させることを可能にするように構成される開口部を含む。
【0026】
本発明の他の特徴および特性だけではなく、動作方法、構造の関連要素の機能、および部分の組み合わせ、ならびに製造の経済性が、その全てが本明細書の一部を形成し、類似参照番号が種々の図における対応する部分を指定する、付随の図面を参照して、以下の説明および添付の請求項を検討することに応じて、より明白となるであろう。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
基板に対して容器を圧縮する力を印加することによって、平面基板上に支持される圧潰可能な容器を含む、流体モジュールを処理するための装置であって、
前記基板の平面に略平行である第1の方向において移動可能であるように構成される、第1のアクチュエータ構成要素と、
前記基板の前記平面に略垂直である構成要素を有する、第2の方向において移動することによって、前記容器を前記基板に対して圧縮する力を印加するように構成される、第2のアクチュエータ構成要素と、
前記第1のアクチュエータ構成要素と前記第2のアクチュエータ構成要素を連結し、前記第1の方向における前記第1のアクチュエータ構成要素の移動を前記第2の方向における前記第2のアクチュエータ構成要素の移動に変換し、それによって、前記容器を前記基板に対して圧縮する力を印加するように構築かつ配置される運動変換機構と、
を備える、装置。
(項目2)
第1のアクチュエータ構成要素は、前記第1の方向において移動可能であるように構成され、かつカムフォロア要素を含む、アクチュエータプレートを備え、
第2のアクチュエータ構成要素は、前記第2の方向において移動可能であることにより、前記容器を前記基板に対して圧縮する力を印加するように構成される、プラテンを備え、
前記運動変換機構は、カム面を有するカム本体を備え、前記カム本体は、前記プラテンに連結され、前記アクチュエータプレートが前記第1の方向において移動するにつれて、前記アクチュエータプレートの前記カムフォロア要素が前記カム本体の前記カム面に係合し、それによって、前記第2の方向における前記プラテンの移動をもたらす前記カム本体の移動を引き起こすように構成される、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記アクチュエータプレートは、前記アクチュエータプレートの対向縁と係合されるローラによって、前記第1の方向に移動するために支持され、前記ローラは、前記アクチュエータプレートに垂直である軸を中心として回転可能である、項目2に記載の装置。
(項目4)
前記運動変換機構はさらに、前記カム本体を、前記プラテンが前記容器を前記基板に対して圧縮する力を印加しない第1の位置に付勢するように構成される、ばね要素を備える、項目2または3のいずれかに記載の装置。
(項目5)
前記アクチュエータプレートのカムフォロア要素は、前記アクチュエータプレートに平行、かつ前記第1の方向に垂直である回転軸を中心に回転するように構成されるローラを備え、
前記運動変換機構はさらに、シャーシを備え、前記カム本体は、その一部分を前記シャーシに、かつその別の部分を前記プラテンに枢動可能に取着される、項目2−4のいずれかに記載の装置。
(項目6)
前記カム本体のカム面は、初期平坦部分および凸湾曲部分を備え、前記初期平坦部分から前記凸湾曲部分までの前記ローラの移動は、前記第2の方向における前記プラテンの移動をもたらす前記カム本体の移動を引き起こす、項目5に記載の装置。
(項目7)
前記第1のアクチュエータ構成要素は、前記第1の方向において、移動可能であるように構成されるカムレールを備え、
前記第2のアクチュエータ構成要素は、前記第2の方向において移動可能であることにより、前記容器を前記基板に対して圧縮する力を印加するように構成される、プラテンを備え、
前記運動変換機構は、前記カムレールとともに移動可能なカム面と、前記プラテンに前記カムレールを連結し、かつ前記第1の方向における前記カムレールの運動を前記第2の方向における前記プラテンの移動へ変換するように構成されるカムフォロアとを備える、項目1に記載の装置。
(項目8)
前記カムレールは、前記カムレール内に形成される第1のスロットを通して延在し、かつ前記第1の進行方向に延在する、第1の横方向ロッドと、前記カムレール内に形成される第2のスロットを通して延在し、かつ前記第1の進行方向に延在する、第2の横方向ロッドとによって、前記第1の方向における移動のために支持される、項目7に記載の装置。
(項目9)
前記カム面は、前記カムレール内に形成されるカムプロファイルスロットを備え、
前記カムフォロアは、前記第1の方向における前記カムレールの移動が、前記第2の方向における前記プラテンの移動をもたらす前記カムプロファイルスロットの中の前記カムフォロアの移動を引き起こすように、前記カムプロファイルスロットに前記プラテンを連結するフォロア要素を備える、項目7または8のいずれかに記載の装置。
(項目10)
前記カムプロファイルスロットは、第1の直線区分と、前記第1の区分と平行であって、前記第1の区分に対してオフセットされる、第2の直線区分と、前記第1の区分の一端と前記第2の区分の一端を接続する、直線の角度付けられた区分とを備える、項目9に記載の装置。
(項目11)
前記カムフォロアは、前記プラテンから前記カムプロファイルスロットを通して延在する、ロッドを備える、項目9または10のいずれかに記載の装置。
(項目12)
各容器を基板に対して圧縮する力を印加することによって、平面基板上に支持される2つまたはそれを上回る圧潰可能容器を含む、流体モジュールを処理するための装置であって、
前記基板の平面に略平行である第1の方向において移動可能であるように構成される、第1のアクチュエータ構成要素と、
前記圧潰可能容器のそれぞれと関連付けられ、前記基板の平面に略垂直である構成要素を有する、第2の方向に移動することによって、前記関連付けられた容器を前記基板に対して圧縮する力を印加するように構成される、第2のアクチュエータ構成要素と、
前記第2のアクチュエータ構成要素のそれぞれと関連付けられ、前記第1のアクチュエータ構成要素と前記関連付けられた第2のアクチュエータ構成要素を連結する、運動変換機構であって、各運動変換機構は、前記第1の方向における前記第1のアクチュエータ構成要素の移動を前記第2の方向における前記関連付けられた第2のアクチュエータ構成要素の移動に変換し、それによって、前記関連付けられた容器を前記基板に対して圧縮する力を印加するように構築および配列される、運動変換機構と、
を備える、装置。
(項目13)
前記第1のアクチュエータ構成要素は、前記第1の方向に移動可能であるように構成される、アクチュエータプレートを備え、2つまたはそれを上回るカムフォロア要素を含み、各カムフォロア要素は、前記運動変換機構のうちの1つと関連付けられ、
各第2のアクチュエータ構成要素は、前記第2の方向に移動可能であって、前記関連付けられた容器を前記基板に対して圧縮する力を印加するように構成される、プラテンを備え、
各運動変換機構は、カム面を有するカム本体を備え、前記カム本体は、前記アクチュエータプレートが前記第1の方向において移動するにつれて、前記関連付けられた第2のアクチュエータ構成要素のプラテンに連結され、前記アクチュエータプレートの関連付けられたカムフォロア要素が、前記関連付けられたカム本体のカム面に係合し、それによって、前記第2の方向における前記関連付けられたプラテンの移動をもたらす、前記関連付けられたカム本体の移動を生じさせるように構成される、項目12に記載の装置。
(項目14)
前記アクチュエータプレートは、前記アクチュエータプレートの対向縁と係合されるローラによって、前記第1の方向に移動するために支持され、前記ローラは、前記アクチュエータプレートに垂直である軸を中心として回転可能である、項目13に記載の装置。
(項目15)
各運動変換機構はさらに、前記運動変換機構のカム本体を、前記関連付けられた第2のアクチュエータ構成要素のプラテンが前記関連付けられた容器を前記基板に対して圧縮する力を印加しない第1の位置に付勢するように構成される、ばね要素を備える、項目13または14のいずれかに記載の装置。
(項目16)
前記アクチュエータプレートの各カムフォロア要素は、前記アクチュエータプレートに平行であって、かつ前記第1の方向に垂直である、回転軸を中心として回転するように構成される、ローラを備え、
各運動変換機構のカム本体は、その一部分において、シャーシに、その別の部分において、前記関連付けられた第2のアクチュエータ構成要素のプラテンに枢動可能に取着される、項目13−15のいずれかに記載の装置。
(項目17)
各カム本体のカム面は、初期平坦部分および凸湾曲部分を備え、前記初期平坦部分から前記凸湾曲部分までの関連付けられたローラの移動は、前記第2の方向における前記プラテンの移動をもたらす前記カム本体の移動を引き起こす、項目16に記載の装置。
(項目18)
前記第1のアクチュエータ構成要素は、前記第1の方向において、移動可能であるように構成されるカムレールを備え、
各第2のアクチュエータ構成要素は、前記第2の方向に移動可能であって、前記関連付けられた容器を前記基板に対して圧縮する力を印加するように構成される、プラテンを備え、
各運動変換機構は、前記カムレールとともに移動可能なカム面と、前記カム面に係合し、前記カムレールを前記関連付けられた第2のアクチュエータ構成要素のプラテンに連結する、カムフォロアとを備え、各運動変換機構は、前記カムレールが前記第1の方向に移動するにつれて、前記カム面と係合される前記カムフォロアが、前記第2の方向における前記関連付けられたプラテンの移動を生じさせるように構成される、項目12に記載の装置。
(項目19)
前記カムレールは、前記カムレール内に形成される第1のスロットを通して延在し、かつ前記第1の進行方向に延在する、第1の横方向ロッドと、前記カムレール内に形成される第2のスロットを通して延在し、かつ前記第1の進行方向に延在する、第2の横方向ロッドとによって、前記第1の方向における移動のために支持される、項目18に記載の装置。
(項目20)
各カム面は、前記カムレール内に形成されるカムプロファイルスロットを備え、
各カムフォロアは、前記第1の方向における前記カムレールの移動が、前記第2の方向における関連付けられたプラテンの移動をもたらす、前記関連付けられたカムプロファイルスロット内で前記カムフォロアの移動を引き起こすように、前記関連付けられたプラテンを前記カムプロファイルスロットに連結するフォロア要素を備える、項目18または19のいずれかに記載の装置
(項目21)
各カムフォロアは、前記関連付けられたプラテンから前記関連付けられたカムプロファイルスロットを通して延在する、ロッドを備える、項目20に記載の装置。
(項目22)
前記カムプロファイルスロットはそれぞれ、第1の直線区分と、前記第1の区分と平行であって、前記第1の区分に対してオフセットされる、第2の直線区分と、前記第1の区分の一端と前記第2の区分の一端を接続する、直線の角度付けられた区分とを備える、項目20に記載の装置。
(項目23)
各カムフォロアは、前記関連付けられたプラテンから前記関連付けられたカムプロファイルスロットを通して延在する、ロッドを備える、項目22に記載の装置。
(項目24)
流体コンテナであって、
第1の容器と、
前記第1の容器に接続される、または接続可能である、第2の容器と、
前記第2の容器からの流体流動を防止する、密封仕切と、
最初に、前記密封仕切によって前記第2の容器内に支持され、前記密封仕切と接触され、前記密封仕切を開放し、前記第2の容器からの流体流動を可能にするように構成される、球状開口部要素と、
を備える、流体コンテナ。
(項目25)
前記第1と第2の容器との間に延在する、流体チャネルをさらに備える、項目24に記載の流体コンテナ。
(項目26)
前記流体チャネルの中にシールをさらに備え、前記シールは、前記シールに対して十分な力の印加に応じて破壊可能であって、それによって、前記流体チャネルを介して前記第1および第2の容器に接続するように構成される、項目25に記載の流体コンテナ。
(項目27)
前記第1の容器は、平面基板上に支持される圧潰可能ブリスタを備え、前記第2の容器は、前記基板上に支持される、圧潰可能ブリスタを備える、項目24−26のいずれかに記載の流体コンテナ。
(項目28)
前記基板内に形成され、前記第1の容器と第2の容器との間に延在する、流体チャネルをさらに備える、項目27に記載の流体コンテナ。
(項目29)
前記第2の容器の下方の前記基板内に形成される、開口部をさらに備え、前記密封仕切は、前記開口部を覆って配置され、前記球状開放要素は、前記第2の容器内に配置され、前記密封仕切上の開口部の上方に支持される、項目27または28のいずれかに記載の流体コンテナ。
(項目30)
前記球状開放要素は、前記第2の容器を圧潰し、前記球状開放要素を前記密封仕切を通して前記開口部の中に押動させることによって、前記密封仕切と接触されるように構成される、項目29に記載の流体コンテナ。
(項目31)
前記球状開放要素は、鋼鉄ボールを備える、項目24−30のいずれかに記載の流体コンテナ。
(項目32)
前記密封仕切は、箔を備える、項目24−31のいずれかに記載の流体コンテナ。
(項目33)
前記基板内に形成され、前記開口部から延在し、前記第2の容器から前記開口部の中へ流動する流体が、前記チャネルを通して流動することを可能にする、チャネルをさらに備える、項目29−32のいずれかに記載の流体コンテナ。
(項目34)
第1の容器と、前記第1の容器に接続される、または接続可能である、第2の容器とを含み、かつ前記第2の容器からの流体流動を防止する、密封仕切を含む、流体コンテナからの流体を変位させるための方法であって、前記流体コンテナはさらに、前記第2の容器内に配置される、球状開放デバイスを含み、
(a)前記密封仕切を破裂させるために十分な力を用いて、前記第2の容器を圧潰させ、前記第2の容器内に配置される球状開放デバイスを前記密封仕切の中に押動するために十分な圧縮力を前記第2の容器に印加し、それによって、前記第2の容器からの流体流動を可能にする、ステップと、
(b)前記第1の容器を圧潰させ、流体を前記第1の容器から前記第2の容器に押勢するために十分な圧縮力を前記第1の容器に印加し、それによって、前記第2の容器の中に押勢される流体は、前記第2の容器から前記破裂された密封仕切を通して流動する、ステップと、
を含む、方法。
(項目35)
前記第2の容器は、前記第2の容器の下方の基板内に形成される開口部を備える、基板上に支持され、前記密封仕切は、前記開口部を覆って配置され、かつ前記球状開放要素は、前記密封仕切上の開口部の上方に支持され、ステップ(a)は、前記球状開放要素を前記密封仕切を通して前記第2の容器の下方の基板内に形成される開口部の中に押動させるステップを含む、項目34に記載の方法。
(項目36)
ステップ(a)は、圧縮力を前記第2の容器に印加するように構成される、第1の外部アクチュエータを用いて行われ、ステップ(b)は、圧縮力を前記第1の容器に印加するように構成される、第2の外部アクチュエータを用いて行われる、項目34または35のいずれかに記載の方法。
(項目37)
ステップ(b)は、ステップ(a)が行われた後に行われる、項目34−36のいずれかに記載の方法。
(項目38)
前記流体コンテナは、前記流体チャネル内に流体遮断シールを伴う、前記第1の容器と前記第2の容器との間に延在する流体チャネルを含み、ステップ(b)は、前記シールを改変するために十分な力を印加し、それによって、前記流体チャネルを介して、前記第1および第2の容器を接続するステップを含む、項目34−37のいずれかに記載の方法。
(項目39)
第1の容器と、前記第1の容器に接続される、または接続可能である、第2の容器とを含み、かつ前記第2の容器からの流体流動を防止する、密封仕切を含む、流体コンテナからの流体を変位させるための装置であって、前記流体コンテナはさらに、前記密封仕切と接触され、前記密封仕切を開放し、前記第2の容器からの流体流動を可能にするように構成される、開放デバイスを含み、
前記第1の容器を圧縮し、その流体内容物を変位させるために前記第1の容器に対して移動可能であるように構成される、第1のアクチュエータと、
前記開放デバイスに対して移動可能であって、前記開放デバイスに接触し、前記開放デバイスに前記密封仕切を開放させるように構成される、第2のアクチュエータと、
を備え、
前記第2のアクチュエータは、前記第2のアクチュエータが、前記開放デバイスに接触し、前記開放デバイスに前記密封仕切を開口させるまで、前記第1のアクチュエータとともに移動するように、前記第1のアクチュエータに解放可能に連結され、その後、前記第2のアクチュエータは、前記第1のアクチュエータから解放され、前記第1のアクチュエータは、前記第1の容器からの流体を変位させるために、前記第2のアクチュエータから独立して移動する、装置。
(項目40)
流体コンテナであって、
第1の容器と、
前記第1の容器に接続される、または接続可能である第2の容器と、
前記第2の容器からの流体流動を防止する密封仕切と、
貫通点を有し、前記貫通点が前記密封仕切に隣接した状態で配置され、前記貫通点が前記第2の容器からの流体流動を可能にするために前記密封仕切を貫通するまで偏向されるように構成される、カンチレバーランスと、
を備える、コンテナ。
(項目41)
前記第1の容器と第2の容器との間に延在する流体チャネルをさらに備える、項目40に記載の流体コンテナ。
(項目42)
前記流体チャネルの中にシールをさらに備え、前記シールは、前記シールに対して十分な力の印加に応じて破壊可能であって、それによって、前記流体チャネルを介して前記第1および第2の容器に接続するように構成される、項目41に記載の流体コンテナ。
(項目43)
流体コンテナであって、
第1の容器と、
前記第1の容器に接続される、または接続可能である第2の容器と、
前記第2の容器からの流体流動を防止する密封仕切と、
貫通点を有し、前記貫通点の反対のその端部に固定されるカンチレバーランスであって、前記貫通点が前記密封仕切に隣接した状態で配置され、前記貫通点が前記第2の容器からの流体流動を可能にするために前記密封仕切を貫通するまで偏向されるように構成される、カンチレバーランスと、
を備える、コンテナ。
(項目44)
その上に前記第1および第2の容器が支持され、前記密封仕切に隣接してその中に形成されるチャンバを含む、基板をさらに備え、前記カンチレバーランスの端部は、前記基板に固着され、前記ランスの前記貫通点は、前記チャンバの中に配置される、項目43に記載の流体コンテナ。
(項目45)
前記第1の容器と第2の容器との間に延在する流体チャネルをさらに備える、項目43または44のいずれかに記載の流体コンテナ。
(項目46)
前記流体チャネルの中にシールをさらに備え、前記シールは、前記シールに対して十分な力の印加に応じて破壊可能であって、それによって、前記流体チャネルを介して前記第1および第2の容器に接続するように構成される、項目45に記載の流体コンテナ。
(項目47)
流体コンテナであって、
第1の容器と、
前記第1の容器に接続される、または接続可能である第2の容器と、
前記第2の容器からの流体流動を防止する密封仕切と、
貫通点を有し、前記貫通点が前記密封仕切に隣接した状態で配置され、前記貫通点が前記第2の容器からの流体流動を可能にするために前記密封仕切を貫通するまで、前記密封仕切に対して移動されるように構成される、穿刺ピンと、
を備える、コンテナ。
(項目48)
前記穿刺ピンは、前記密封仕切が前記貫通点によって貫通された後に、前記穿刺ピンを通して流体が流動することを可能にするために、それを通して形成される流体ポートを有する、項目47に記載の流体コンテナ。
(項目49)
基板をさらに備え、前記基板上に第1の容器および第2の容器が支持され、前記基板は、その内部に前記穿刺ピンが配置される、前記密封仕切に隣接して前記基板内に形成されたチャンバを含む、項目47または48のいずれかの1つに記載の流体コンテナ。
(項目50)
前記チャンバは、前記チャンバの中の硬質停止部を画定する区画化されたボアを備え、前記穿刺ピンは、前記貫通点が前記密封仕切を貫通した後に、前記穿刺ピンのさらなる移動を防止するために前記硬質停止部と接触するショルダ部を含む、項目49に記載の流体コンテナ。
(項目51)
前記第1の容器と第2の容器との間に延在する流体チャネルをさらに備える、項目47〜50のいずれかに記載の流体コンテナ。
(項目52)
前記流体チャネルの中にシールをさらに備え、前記シールは、前記シールに対して十分な力の印加に応じて破壊可能であって、それによって、前記流体チャネルを介して前記第1および第2の容器に接続するように構成される、項目51に記載の流体コンテナ。
(項目53)
流体コンテナであって、
第1の容器と、
前記第1の容器の中に配置される第2の容器と、
その上に前記第1および第2の容器が支持され、前記第2の容器に隣接してその中に形成される空洞を有する、基板と、
前記空洞の中に形成される固定スパイクと、
前記空洞から延在する流体出口ポートであって、前記第1および第2の容器は、前記第1の容器に印加される外圧が、前記第2の容器を圧潰させ、前記第2の容器に接触させ、前記固定スパイクによって貫通され、それによって、流体が、前記空洞および前記流体出口ポートを通して前記第1の容器から流動することを可能にするように構成される、ポートと、
を備える、コンテナ。
(項目54)
流体コンテナであって、
容器からの流体を変位させるために十分な外圧の印加に応じて圧潰されるように構成される圧潰可能な容器と、
前記圧潰可能な容器の少なくとも一部を囲繞する筐体と、
前記筐体の中に移動可能に配置される浮動式圧縮プレートであって、前記筐体は、外部アクチュエータが前記筐体の中の前記浮動式圧縮プレートと接触し、前記容器を圧潰させるために前記圧潰可能な容器の中へ前記圧縮プレートを押圧し、かつそれから流体内容物を変位させることを可能にするように構成される開口部を含む、プレートと、
を備える、コンテナ。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する、付随の図面は、本発明の種々の非限定的実施形態を図示する。図面中、共通参照番号は、同じまたは機能的に類似する要素を示す。
【0028】
図1A図1Aは、液体試薬モジュールの上部平面図である。
図1B図1Bは、液体試薬モジュールの側面図である。
図2図2は、本発明の側面を具現化するブリスタ圧縮アクチュエータ機構の斜視図である。
図3A図3Aは、初期の作動されていない状態における連結式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリの部分断面斜視図である。
図3B図3Bは、初期の作動されていない状態における連結式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリの部分断面側面図である。
図4A図4Aは、プラテンが作動されようとしているときの連結式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリの部分断面斜視図である。
図4B図4Bは、プラテンが作動されようとしているときの連結式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリの部分断面側面図である。
図5A図5Aは、完全に作動された状態におけるプラテンを伴う連結式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリの部分断面斜視図である。
図5B図5Bは、完全に作動された状態におけるプラテンを伴う連結式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリの部分断面側面図である。
図6A図6Aは、作動されていない状態に戻されたプラテンを伴う連結式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリの部分断面斜視図である。
図6B図6Bは、作動されていない状態に戻されたプラテンを伴う連結式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリの部分断面側面図である。
図7A図7Aは、作動されていない状態におけるブリスタ圧縮アクチュエータ機構の代替実施形態の斜視図である。
図7B図7Bは、完全に作動された状態における図7Aのブリスタ圧縮アクチュエータ機構の斜視図である。
図8A図8Aは、容器の開放を促進するように構成される圧潰可能な流体容器の部分断面側面図である。
図8B図8Bは、圧潰可能な流体容器の容器開放特徴の拡大部分断面側面図である。
図9A図9A−9Dは、種々の状態において容器の開放を促進するように構成される圧潰可能な容器を開放するための装置を示す側面図である。
図9B図9A−9Dは、種々の状態において容器の開放を促進するように構成される圧潰可能な容器を開放するための装置を示す側面図である。
図9C図9A−9Dは、種々の状態において容器の開放を促進するように構成される圧潰可能な容器を開放するための装置を示す側面図である。
図9D図9A−9Dは、種々の状態において容器の開放を促進するように構成される圧潰可能な容器を開放するための装置を示す側面図である。
図10図10は、容器の開放を促進するように構成される圧潰可能な容器を開放するための装置の代替の実施形態の側面図である。
図11図11は、可変体積の流体含有ブリスタに関する例示的破裂力を示す棒グラフである。
図12図12は、ブリスタ圧縮間の圧縮負荷対時間の負荷対時間プロットである。
図13A図13Aは、容器の開放を促進するように構成される圧潰可能な容器を開放するための代替装置の部分断面側面図である。
図13B図13Bは、図13Aの実施形態において使用されるカンチレバーランスの斜視図である。
図14図14は、容器の開放を促進するように構成される圧潰可能な容器を開放するための代替装置の部分断面側面図である。
図15A図15Aは、容器の開放を促進するように構成される圧潰可能な容器を開放するための代替装置の部分断面側面図である。
図15B図15Bは、図15Aの装置において使用される穿刺ピンの斜視図である。
図16A図16Aは、容器の開放を促進するように構成される圧潰可能な容器を開放するための代替装置の部分断面側面図である。
図16B図16Bは、図16Aの装置において使用される穿刺ピンの斜視図である。
図17図17は、圧潰可能な容器を保護し、かつそれとインターフェースをとるための装置の分解断面斜視図である。
図18図18は、作動されていない状態における圧潰可能な容器を保護し、かつそれとインターフェースをとるための装置の断面側面図である。
図19図19は、完全に作動された状態における圧潰可能な容器を保護し、かつそれとインターフェースをとるための装置の断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
別様に定義されない限り、本明細書で使用される全技術および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるものと同一意味を有する。本明細書に説明または参照される技法および手技の多くは、当業者によって良好に理解され、一般に、従来の方法論を使用して採用される。必要に応じて、市販のキットおよび試薬の使用を伴う手技が、概して、別様に注記されない限り、製造業者によって定義されるプロトコルおよび/またはパラメータに従って実施される。本明細書に参照される全ての特許、出願、公開された出願、および他の刊行物は、参照することによってその全体として組み込まれる。本項に記載の定義が、参照することによって本明細書に組み込まれる特許、出願、公開された出願、および他の刊行物に記載の定義に反する、または別様に矛盾する場合、本項に記載の定義が、参照することによって本明細書に組み込まれる定義に優先するものとする。
【0030】
本明細書で使用されるように、「a」または「an」は、「少なくとも1つ」または「1つまたはそれを上回る」ことを意味する。
【0031】
本説明は、構成要素、装置、場所、特徴、またはその一部の位置および/または配向を説明する際、相対的空間および/または配向用語を使用し得る。説明の文脈によって、具体的に記載されない限り、または別様に示されない限り、限定ではないが、上部、底部、上方、下方、下、上、上側、下側、左、右、正面、背後、隣、隣接、間、水平、垂直、対角線、縦方向、横方向等を含む、そのような用語は、図面中のそのような構成要素、装置、場所、特徴、またはその一部を参照して、便宜上、使用されるものであって、限定を意図するものではない。
【0032】
本発明の側面を具現化する、液体試薬モジュール上のブリスタ等の変形可能流体容器を圧縮するためのアクチュエータ機構が、図2の参照番号50に示される。アクチュエータ機構50は、連動式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリ52と、スライド式アクチュエータプレート66とを含んでもよい。スライド式アクチュエータプレート66は、液体試薬モジュールの平面に略平行である方向に、図示される実施形態では、水平に移動可能であるように構成され、線形アクチュエータ、ラックピニオン、ベルト駆動、または他の好適な原動力手段によって駆動されてもよい。スライド式アクチュエータプレート66は、図示される実施形態では、スライド式アクチュエータプレート66をアクチュエータプラテンアセンブリ52から固定間隔に保持しながら、4つのV−ローラ74内に支持され、反対直線方向におけるプレート66の移動に対応する、V−形状縁76を有する。レールおよび協働溝等の他の特徴も、アクチュエータプレート66を誘導するために提供されてもよい。ブリスタ36および38等の1つまたはそれを上回る変形可能流体容器を有する、前述の液体試薬モジュール10を備え得る、構成要素40が、連動式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリ52の真下のアクチュエータ機構50内に位置付けられる。
【0033】
連動式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリ52の構成およびその動作のさらなる詳細は、図3A−6Bに示される。
【0034】
図3Aおよび3Bに示されるように、アクチュエータプラテンアセンブリ52は、シャーシ54を含む。カム本体56が、シャーシ54のスロット57内に配置され、第1の枢軸58によって、シャーシ54に取着される。プラテン64は、第2の枢軸60によって、カム本体56に枢動可能に取着される。カム本体56は、第1の枢軸58の周囲に連結されたねじりばね55によって、スロット57内の水平非作動位置に保持される。
【0035】
カム本体56はさらに、図3Bに示される例示的実施形態では、初期平坦部分61と、凸状湾曲部分62と、第2の平坦部分63とを備える、その1つの縁(図では、上部縁)に沿ったカム表面65を含む。スライド式アクチュエータプレート66は、アクチュエータプレート66内に形成されるスロット72内に回転可能に搭載されたカムフォロア68(図示される実施形態では、ローラ)を含む。本発明のある実施形態では、1つのカム本体56ならびに関連付けられたプラテン64およびカムフォロア68が、液体試薬モジュール40の各変形可能容器(例えば、ブリスタ36)と関連付けられる。
【0036】
アクチュエータプラテンアセンブリ52およびスライド式アクチュエータプレート66は、相互に対して移動可能であるように構成される。一実施形態では、アクチュエータプラテンアセンブリ52は、固定され、アクチュエータプレート66は、V−ローラ74によって支持される、プラテンアセンブリ52に対して側方に移動するように構成される。例えば、方向「A」における、スライド式アクチュエータプレート66の側方移動は、カムフォロア68をカム本体56のカム表面65に沿って平行移動させ、それによって、そこに取着されたカム本体56およびプラテン64を作動させる。
【0037】
図3Aおよび3Bでは、スライド式アクチュエータプレート66は、アクチュエータプラテンアセンブリ52に対して移動を開始する前に、カムフォロア68は、カム本体56のカム表面65の初期平坦部分61上に配置される。図4Aおよび4Bでは、スライド式アクチュエータプレート66は、カムフォロア68が、カム表面65の初期平坦部分61を横断して移動し、カム本体56のカム表面65の凸状湾曲部分62の上向きに湾曲した輪郭にちょうど係合し始めるように、方向「A」にアクチュエータプラテンアセンブリ52に対して移動されている。
【0038】
図5Aおよび5Bでは、スライド式アクチュエータプレート66は、カムフォロア68が、カム表面65の凸状湾曲部分62の最上点にあって、それによって、カム本体56を第1の枢軸58を中心として回転させるような点まで方向「A」に進んでいる。プラテン64は、下向きに枢動するカム本体56によって降下され、第2の枢軸60を中心として、カム本体56に対して枢動し、それによって、ブリスタ36を圧縮する。
【0039】
図6Aおよび6Bでは、スライド式アクチュエータプレート66は、アクチュエータプラテンアセンブリ52に対して方向「A」に、カムフォロア68がカム表面65の第2の平坦部分63まで進んでいるような位置まで移動されている。故に、ねじりばね55によって押勢されるカム本体56は、第1の枢軸58を中心として非作動位置に戻るように枢動し、それによって、プラテン64を後退させる。
【0040】
したがって、連動式ブリスタアクチュエータプラテンアセンブリ52は、水平移動アクチュエータプレート66をプラテン64の垂直移動に変換し、ブリスタを圧縮するように構築および配列され、プラテンの移動は、液体モジュールの上方および/または下方におけるより大きな距離において、空気圧、電気機械的、または他の構成要素を要求しない。
【0041】
ブリスタ圧縮アクチュエータ機構の代替実施形態は、図7Aおよび7Bの参照番号80によって示される。アクチュエータ80は、カムレール84に連結される、線形アクチュエータ82を含む。カムレール84は、スロット86を通して横方向に延在する、第1の支持ロッド96と、カムレール84内に形成される第2のスロット88を通して横方向に延在する、第2の支持ロッド98とによって、縦方向移動のために支持される。第1の支持ロッド96および/または第2の支持ロッド98は、その中にスロット86またはスロット88を囲繞するカムレール84の部分が支持され得る、環状溝を含んでもよく、または円筒形スペーサが、カムレール84の両側の第1の支持ロッド96および/または第2の支持ロッド98にわたって設置され、カムレール84が、第1の支持レール96および/または第2の支持レール98に沿って、軸方向に捻転または摺動することを防止してもよい。
【0042】
カムレール84は、1つまたはそれを上回るカムプロファイルスロットを含む。図示される実施形態では、カムレール84は、3つのカムプロファイルスロット90、92、および94を含む。カムプロファイルスロット90を参照すると、図示される実施形態では、スロット90は、図の左から右に進むにつれて、初期水平部分と、下向き傾斜部分と、第2の水平部分とを含む。カムプロファイルスロットの形状は、例示的であって、他の形状も、効果的に実装されてもよい。アクチュエータ機構80はまた、各カムプロファイルスロットと関連付けられたプラテンを含む。図示される実施形態では、アクチュエータ80は、それぞれ、カムプロファイルスロット90、92、94と関連付けられた3つのプラテン100、102、104を含む。第1のプラテン100は、プラテン100からカムプロファイルスロット90の中に横方向に延在するカムフォロアピン106によって、カムプロファイルスロット90に連結される。同様に、第2のプラテン102は、カムフォロアピン108によって、第2のカムプロファイルスロット92に連結され、第3のプラテン104は、カムフォロアピン110によって、第3のカムプロファイルスロット94に連結される。プラテン100、102、104は、プラテンのそれぞれの形状に一致する、その中に形成される開口部を有するパネルを備え得る、ガイド112によって、支持および誘導される。
【0043】
図7Aでは、カムレール84は、その最遠最右位置にあって、プラテン100、102、104は、その非作動位置にある。カムフォロアピン106、108、110はそれぞれ、個別のカムプロファイルスロット90、92、94の初期上側水平部分にある。カムレール84が、線形アクチュエータ82によって、図7Bに示される方向「A」に、左へと縦方向に移動されるにつれて、各カムフォロアピン106、108、110は、カムフォロアピンが、個別のカムプロファイルスロットの下側の第2の水平部分に来るまで、その個別のカムプロファイルスロット90、92、94内で移動する。その個別のカムプロファイルスロット90、92、94内のピン106、108、110のそれぞれの下向き移動は、関連付けられたプラテン100、102、104の対応する下向き移動を生じさせる。プラテンの本移動は、それによって、各プラテンの下に位置する、流体容器(または、ブリスタ)を圧縮する。各プラテンは、プラテンに直接接触して、容器を圧縮してもよく、または容器と対応するプラテンとの間に位置する、1またはそれを上回る中間構成要素を通して、容器に接触してもよい。
【0044】
したがって、ブリスタ圧縮アクチュエータ機構80は、線形アクチュエータ82によって駆動される水平移動カムレール84をプラテン100、102、104の垂直移動に変換し、ブリスタを圧縮させるように構築および配列され、プラテンの移動は、液体モジュールの上方および/または下方のより大きな距離において、空気圧、電気機械的、または他の構成要素を要求しない。
【0045】
流体容器またはブリスタを圧縮し、その流体内容物を変位させるとき、流体を容器内に保持する破壊可能シールを破壊または別様に開放するために、十分な圧縮力が、ブリスタに印加されなければならない。シールを破壊し、容器の流体内容物を変位させるために要求される力の量は、典型的には、容器の体積が増加するにつれて、増加する。これは、100、200、400、および3000マイクロリットルの体積を有するブリスタのために要求される、最小、最大、および平均ブリスタ破裂力を示す図11に示される棒グラフに図示される。400マイクロリットルまたはそれ未満のブリスタを破裂させるために要求される平均力は、比較的に小さく、平均10.7lbf〜11.5lbfである。一方、3000マイクロリットルのブリスタを破裂させるために要求される力は、実質的に、より大きく、平均破裂力43.4lbfであって、最大要求破裂力は、65lbfを上回る。そのような大きい力の生成は、特に、アクチュエータの水平変位がプラテンの垂直ブリスタ圧縮移動に変換される、前述のもの等の薄型アクチュエータ機構では、困難であり得る。
【0046】
故に、本発明の側面は、容器を破裂させ、容器の流体内容物を変位させるために要求される力の量を低減させる様式において、流体容器またはブリスタを開放するための方法および装置において具現化される。
【0047】
本発明のそのような側面は、図8Aおよび8Bに図示される。図8Aに示されるように、流体容器(または、ブリスタ)122が、基板124上に搭載され、チャネル130によって、球体ブリスタ128に接続される。ある実施形態では、チャネル130は、最初は、破壊可能シールによって遮断されてもよい。フィルム層129が、基板124の底部に配置され、流体導管を形成するために基板124の底部内に形成される1つまたはそれを上回るチャネルを被覆してもよい。球体126(例えば、鋼玉軸受)を備える、開放デバイスが、球体ブリスタ128内に封入され、図8Aに示されるように、箔仕切または隔壁125によって、球体ブリスタ128内に支持される。箔仕切125は、流体が容器122から陥凹127および流体出口ポート123を通して流動することを防止する。しかしながら、下向き力を球体126に印加することに応じて、大きな局所圧縮応力が、球体126の比較的に小表面サイズのため生成され、箔仕切125は、図8Bに示されるように、比較的に小さい力で破壊され、球体126を仕切125を通して陥凹127の中に押動させることができる。箔仕切125が破壊されると、比較的に小さい付加的力が、チャネル130内のシールを破壊し、流体を容器122から流体出口ポート123を通して流動するように付勢するために要求される。
【0048】
図8Bでは、球体ブリスタ128は、無傷で示される。いくつかの実施形態では、箔仕切125を通して押動させるために球体126に印加される力はまた、球体ブリスタ128を圧潰させ得る。
【0049】
球体126を箔仕切125を通して押動させることによって、容器を開放するための装置は、図9A、9B、9C、9Dの参照番号120によって示される。図示される実施形態では、装置120は、ブリスタプレートまたはプラテン132を通して形成される開口部を通して延在する、ボールアクチュエータ140を含む。ブリスタプレート132と、容器122の上方に配置されるブリスタプレート132を移動させるために構成される、アクチュエータ138とともに、ボールアクチュエータ140は、ボールアクチュエータ140内に形成される戻り止めカラー144に係合する戻り止め136によって、図9Aに示される、第1の位置に固着される。
【0050】
図9Bに示されるように、ブリスタプレート132は、アクチュエータ138によって、ボールアクチュエータ140の接触端142が、球体ブリスタ128の上部に接触する位置まで下方に移動される。アクチュエータ138は、前述のアクチュエータ機構50または80等の薄型アクチュエータを備えてもよい。
【0051】
図9Cに示されるように、アクチュエータ138によるブリスタプレート132の継続的下向き移動は、ボールアクチュエータ140に球体ブリスタ128を圧潰させ、それによって、開放デバイス、例えば、球体126を容器122からの流体流動を遮断する仕切を通して押動させる。この点において、戻り止めは、ボールアクチュエータ140が、球体126が仕切を穿通するまで、ブリスタプレート132に対して摺動することを防止するために十分な保持力を提供しなければならないことを理解されるであろう。したがって、戻り止めは、球体ブリスタ128を圧潰し、球体126を仕切を通して押動させるために十分な保持力を提供しなければならない。
【0052】
図9Dに示されるように、アクチュエータ138によるブリスタプレート132の継続的下向き移動は、最終的に、戻り止め136によって提供される保持力を克服し、ボールアクチュエータ140は、次いで、ブリスタプレートが、下方に移動し続け、容器122を圧潰することができるように、ブリスタプレート132に対して移動するように解放される。
【0053】
容器122が圧潰された後、ブリスタプレート132は、アクチュエータ138によって図9Aに示される位置まで上昇されることができる。ブリスタプレート132が、図9Dに示される位置から9Aに示される位置まで上昇されるにつれて、硬質停止部146が、ボールアクチュエータ140の上部端に接触し、その継続的上向き移動を防止し、それによって、戻り止め136が、戻り止めカラー144に接触し、ボールアクチュエータ140を静置させるまで、ブリスタプレート132に対してボールアクチュエータ140を摺動させる。
【0054】
本発明の側面を具現化する容器を開放するための装置の代替実施形態が、図10の参照番号150によって示される。装置150は、枢動ピン154を中心として枢動するように構成される、枢動ボールアクチュエータ152を含む。枢動ボールアクチュエータ152の上部表面156は、カム表面を備え、カム表面156に沿って方向「A」に移動するローラを備える、カムフォロア158が、アクチュエータ152を方向「B」に下方に枢動させ、球体ブリスタ128を圧潰し、球体126を箔仕切125を通して付勢させる。枢動アクチュエータ152はさらに、カムフォロア158が抜去されると、アクチュエータを球体ブリスタ128と係脱される上方位置まで回復させるためのねじりばね(図示せず)または他の手段を含んでもよい。
【0055】
図12は、本発明の側面を具現化する容器を開放するための装置のための例示的荷重対時間曲線を示す、圧縮荷重対時間のプロットである。装置が、球体ブリスタ128に接触し、圧縮し始めるにつれて、荷重は、グラフの部分(a)に示される、初期増加を被る。グラフの部分(b)に示されるプラトーは、球体126が箔仕切125を貫通した後に生じる。力荷重における第2の増加は、ブリスタプレート132が、容器122と接触し、圧縮し始めると生じる。プロットの部分(c)に示されるようなピークは、容器122と球体ブリスタ128との間のチャネル130内の破壊可能シールが破壊されるにつれて到達する。シールが破壊された後、圧力は、容器122が圧潰され、その中に含有される流体が、球体126を支持する出口ポート123(図8A、8B参照)を通るように付勢されるにつれて、プロットの部分(d)に示されるように急降下する。
【0056】
容器を開放するための代替装置が、図13Aの参照番号160によって示される。図13Aに示されるように、流体容器(または、ブリスタ)162が、基板172上に搭載され、最初は、破壊可能シールによって遮断されてもよく、またはそうでなくてもよい、チャネルによって、凹み161に接続される。フィルム層164が、基板172の底部上に配置され、流体導管を形成するために基板172の底部内に形成される1つまたはそれを上回るチャネルを被覆してもよい。カンチレバー式ランス166を備える、開放デバイスが、基板172内に形成されるランスチャンバ170内に位置付けられ、そこで、ねじ取着168によって、その端部に係留される。
【0057】
箔仕切または隔壁165が、凹み161の内部をランスチャンバ170から密封する。アクチュエータが、ランス170を凹み161の中へと方向「A」に上方に押動させ、それによって、箔仕切165を穿通し、ブリスタ162からの流体が、ランスチャンバ170および流体出口ポートから流動することを可能にする。ランス166のばね力弾性は、上向き力が除去された後、それをその初期位置に戻す。一実施形態では、ランス166は、金属から作製される。代替として、プラスチックランスが、その上にブリスタ162が形成される、成形されたプラスチック基板の一部であり得る。代替として、金属ランスが、オス型プラスチック支柱上に熱かしめされ得る。さらなる選択肢は、形成される金属ワイヤをランスとして採用するものである。
【0058】
容器を開放するための装置のさらなる代替実施形態は、図14の参照番号180によって示される。1つまたはそれを上回る変形可能容器を有する構成要素が、基板194上に形成される少なくとも1つのブリスタ182を含む。図14に示される配列では、内部凹み184が、ブリスタ182の内側に形成される。内部凹み184は、基板194内に形成されるスパイク空洞188から上向きに突出する固定スパイク186を備える、開放デバイスを封入する。フィルム層192が、基板194の反対側に配置される。アクチュエータが、ブリスタ182を下方に圧接するにつれて、ブリスタ182内の内部圧力は、内部凹み184を圧潰および反転させる。反転された凹みは、固定スパイク186によって貫通され、それによって、ブリスタ182内の流体が、出口ポート190を通して流動することを可能にする。
【0059】
容器を開放するための代替装置が、図15Aの参照番号200によって示される。図15Aに示されるように、流体容器(または、ブリスタ)202が、基板216上に搭載され、最初は、破壊可能シールによって遮断されてもよく、またはそうでなくてもよい、チャネルによって、凹み204に接続される。その中央を通して形成される、流体ポート208を有するランスピン206(図15B参照)を備える、開放デバイスが、凹み204の真下の基板216内に形成される、区画化されたボア220内に配置される。仕切または隔壁205が、凹み204をボア220から分離し、それによって、流体が、ブリスタ202および凹み204から流出することを防止する。アクチュエータ(図示せず)が、基板216の底部部分上に配置されたフィルム層212を方向「A」に圧接し、穿刺ピン206上に形成されたショルダ210が、区画化されたボア220内に形成された硬質停止部222に遭遇するまで、穿刺ピン206を区画化されたボア220内で上方に付勢する。ピン206の穿刺点は、仕切205を穿通し、それによって、流体が、穿刺ピン206内の流体ポート208を通して、流体出口チャネル214から流動することを可能にする。
【0060】
容器を開放するための装置の代替実施形態が、図16Aおよび16Bの参照番号230によって示される。図16Aに示されるように、流体容器(または、ブリスタ)232が、基板244上に搭載され、最初は、破壊可能シールによって遮断されてもよく、またはそうでなくてもよい、チャネルによって、凹み234に接続される。穿刺ピン236を備える、開放デバイスが、凹み234の真下の基板244内に形成されるセグメント化されたボア246内に配置される。仕切または隔壁235が、凹み234をセグメント化されたボア246から分離する。基板244の上側表面は、ブリスタ232および凹み234が接着される前に、フィルム240で密封される。アクチュエータ(図示せず)が、穿刺ピン236上に形成されたショルダ238が、ボア246内の硬質停止部248に遭遇するまで、穿刺ピン236を方向「A」に上方に押動させる。ピン236は、それによって、仕切235を穿通し、流体が基板244の上側表面上に形成される出口チャネル242に沿って流動するにつれて、上側位置に留まる。液密シールが、若干の締まり嵌めによって、ピン238とボア246との間に維持される。
【0061】
液体試薬モジュールの圧潰可能な流体容器は、圧縮および圧潰され、流体内容物を容器から変位させるように構成されるため、そのような容器は、圧縮力を容器に付与する、接点への不慮の暴露のため、損傷または流体漏出を被る。故に、1つまたはそれを上回る圧潰可能な流体容器を有する構成要素を保管、取扱、または移送するとき、流体容器を保護し、そのような不慮の接触を回避することが望ましい。液体試薬モジュールは、剛性ケーシング内に保管され、圧潰可能な容器を意図されない外部力から保護し得るが、そのようなケーシングは、外部力の印加による容器の圧潰を阻止または妨害するであろう。したがって、液体試薬モジュールは、使用に先立って、ケーシングから除去され、それによって、モジュールの圧潰可能な容器を意図されない外部力を受けやすい状態にする必要があるであろう。
【0062】
圧潰可能な容器を保護し、それとインターフェースをとるための装置が、図17、18、および19の参照番号260によって示される。1つまたはそれを上回る圧潰可能な容器を伴う構成要素は、基板264上に形成される圧潰可能なブリスタ262を含む。分注チャネル266が、ブリスタ262から易壊性シール268まで延在する。いくつかの代替実施形態では、分注チャネル266は、破壊可能シールで代用され、付加的安全保護を偶発的試薬放出に対して提供してもよいことを理解されたい。
【0063】
易壊性シール268は、前述され、図8−16のいずれかに図示される、容器を開放するための装置のうちの1つを備えてもよい。
【0064】
剛性または半剛性筐体が、ブリスタ262にわたって、随意に、分注チャネル266にも同様にわたって提供され、ブリスタ262を被覆する、ブリスタ筐体カバー270と、分注チャネル266および易壊性シール268のエリアを被覆ならびに保護する、ブリスタ筐体延在部280とを備える。
【0065】
浮動式アクチュエータプレート276が、ブリスタ筐体カバー270内に配置される。図示される実施形態では、ブリスタ筐体カバー270および浮動式アクチュエータプレート276は両方とも、円形であるが、筐体270およびアクチュエータプレート276は、任意の形状であり得、好ましくは、概して、ブリスタ262の形状に一致する。
【0066】
装置260はさらに、その一端にプランジャ点275を有する、プランジャ274を含む。プランジャ274は、概して、その中央部分において、ブリスタ筐体カバー270の上方に配置され、かつ筐体270内に形成される開口272の上方に配置される。
【0067】
浮動式アクチュエータプレート276は、ある実施形態では、概して、プランジャ点275の形状に一致する、プランジャ受容陥凹278を含む。
【0068】
ブリスタ262は、プランジャ274を下向きに開口272の中に作動させることによって圧潰される。プランジャ274は、前述のアクチュエータ機構50、80のうちの1つを含む、任意の好適な機構によって作動されてもよい。プランジャ274は、開口272の中に通過し、そこで、プランジャ点275が、浮動式アクチュエータプレート276のプランジャ受容陥凹278内に入れ子になる。プランジャ274による継続的下向き移動は、アクチュエータプレート276をブリスタ262に対して圧接させ、それによって、ブリスタ262を圧潰させ、流体をブリスタ262から分注チャネル266を通して流体排出口に変位させる。継続的圧力は、易壊性シール268を破壊させる、または前述のような容器を開放するための装置が、易壊性シールを開放するために採用されてもよい。プランジャ点陥凹278内に入れ子にされたプランジャ点275は、プランジャ274をアクチュエータプレート276に対して中心に保つのに役立ち、アクチュエータプレート276がプランジャ274に対して側方に摺動することを防止する。ブリスタが、図19に示されるように、完全に圧潰されると、浮動式アクチュエータプレート276のプランジャ受容陥凹278の凸面側が、基板264内に形成されたプランジャ陥凹282内に入れ子になる。
【0069】
故に、ブリスタ筐体カバー270は、ブリスタ262を不慮の損傷または圧潰から保護する一方、ブリスタ筐体カバー270の内側の浮動式アクチュエータプレートは、ブリスタ筐体カバー270を除去または別様に改変する必要なく、ブリスタ262の圧潰を可能および促進する。2つ以上の圧潰可能な容器および分注チャネルを有する構成要素では、ブリスタ筐体カバーは、容器および分注チャネルの全部または全容器および分注チャネルに満たない一部に提供されてもよい。
【0070】
本発明は、特徴の種々の組み合わせおよび部分的組み合わせを含む、ある例証的実施形態を参照して、非常に詳細に説明および図示されたが、当業者は、本発明の範囲内に包含される他の実施形態およびその変形例および修正も容易に理解するであろう。さらに、そのような実施形態、組み合わせ、および部分的組み合わせの説明は、本発明が、請求項において明示的に列挙されるもの以外の特徴または特徴の組み合わせを要求することを伝達することを意図するものではない。故に、本発明は、以下の添付の請求項の精神および範囲内に包含される、あらゆる修正および変形例を含むものと見なされる。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15A
図15B
図16A
図16B
図17
図18
図19