【実施例】
【0024】
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、この実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
【0025】
<胸部用パッドの原料及び製造>
図3ないし
図6に示す配合の原料から、実施例1〜14および比較例1〜10の胸部用パッドを製造した。以下に、各原料の詳細を示す。
【0026】
・ポリオールA;ポリエーテルポリオール、平均分子量:7000、官能基数:3、水酸基価:24、EO率:17%
・ポリオールB;ポリエーテルポリオール、平均分子量:6000、官能基数:3、水酸基価:28、EO率:18%
・ポリオールC;ポリエーテルポリオール、平均分子量:5000、官能基数:3、水酸基価:33、EO率:17%
・ポリオールD;ポリエーテルポリオール、平均分子量:4000、官能基数:2、水酸基価:28、EO率:50%
・ポリオールE;ポリエーテルポリオール、平均分子量:3000、官能基数:3、水酸基価:56、EO率:0%
・ポリオールF;ポリエーテルポリオール、平均分子量:5000、官能基数:3、水酸基価:33、EO率:0%
・ポリオールG;ポリエーテルポリオール、平均分子量:3300、官能基数:3、水酸基価:51、EO率:80%以上
・ポリオールH;ポリエーテルポリオール、平均分子量:750、官能基数:3、水酸基価:230、EO率:0%
・触媒;トリメチレンジアミン、商品名:33LV、エアプロジャパン製
・整泡剤;商品名:SZ1346E、東レ・ダウ製
・発泡剤;水
・ポリイソシアネート;MDI(メチレンジフェニルジイソシアネート)、NCO%:29.9%
【0027】
上記原料を、
図3ないし
図6に示す配合(重量比)で計量する。そして、ポリオール、触媒、整泡剤、発泡剤を混合し、高圧注入器(PB−30、ポリマーエンジニアリング(株)製)の第1のタンクに投入する。また、イソシアネートを、高圧注入器の第2のタンクに投入する。高圧注入器では、第1のタンク内のウレタンフォーム原料と第2のタンク内のウレタンフォーム原料とが高圧で噴射され、混ぜられる。そして、混合されたウレタンフォーム原料が、金型内に投入される。なお、金型は、55〜65℃に加温され、金型に投入されるウレタンフォーム原料は、20〜30℃に加温されている。
【0028】
金型内に投入されたウレタンフォーム原料は発泡した後に、樹脂化し、金型の形状に応じた胸部用パッドが成形される。実施例1〜12および比較例1〜10の胸部用パッド10は、
図1および、
図1のAA線における断面図である
図2に示すように、本体部12とフランジ部14とによって構成されている。本体部12は、お椀型をしており、中央部に近いほど肉厚とされている。なお、本体部12の厚さは、2〜15mm程度である。一方、フランジ部14は、本体部12の縁部の全周に形成されており、0.5〜1mm程度の薄肉部とされている。
【0029】
また、軟質スラブ法を利用して、比較例11の胸部用パッドを成形した。詳しくは、一般的なウレタンフォーム成形用軟質スラブ配合を用いて、ウレタン軟質スラブフォーム(密度:40kg/m
3)を成形する。そして、そのウレタンスラブフォームから所定の寸法(180mm×350mm×15mm)のウレタンフォームを切り出し、そのウレタンフォームを185℃で450秒間、熱プレスを行う。これにより、比較例11の胸部用パッドが成形される。なお、比較例11の胸部用パッドも、実施例1〜14および比較例1〜10の胸部用パッドと同じ形状である。
【0030】
<胸部用パッドの成形性の評価>
上述のように製造された実施例1〜14および比較例1〜10の胸部用パッドに対して、以下の方法によって成形性の評価を行った。
【0031】
具体的には、胸部用パッド成型時の硬化時間を測定した。ただし、閉じた金型内でウレタンフォーム原料を発泡させた場合には、発泡終了のタイミングが解らないため、上方が開放した直方体の容器を用いて、ウレタンフォームを成形した。つまり、上方が開放した直方体の容器内に、上記配合のウレタンフォーム原料を投入し、常温大気圧下で発泡成形させた。いわゆる自由発泡。その際の硬化時間(秒)を測定した。この硬化時間(秒)は、
図3ないし
図6の「硬化時間」の欄に記されている。
【0032】
また、硬化時間を測定する際に形成されたウレタンフォームの外観(セル荒れ、ボイド等)および触感(硬さ、質感)を評価した。外観および触感が優秀である場合には、「◎」と評価し、良好である場合には、「○」と評価した。また、外観および触感が不良である場合には、「×」と評価した。この評価は、
図3ないし
図6の「自由発泡」の欄に記されている。
【0033】
さらに、閉じた金型を用いて
図1および
図2に示す形状に成形された実施例1〜14および比較例1〜10の胸部用パッドの外観(セル荒れ、ボイド等)および触感(硬さ、質感)を評価した。外観および触感が優秀である場合には、「◎」と評価し、良好である場合には、「○」と評価した。また、外観および触感が不良である場合には、「×」と評価した。この評価は、
図3ないし
図6の「型内発泡」の欄に記されている。
【0034】
また、実施例1、実施例9および比較例11の胸部用パッドに対して、以下の方法によって成形性の評価を行った。なお、実施例1、実施例9および比較例11の胸部用パッドの各々に対して、複数の部位の成形性の評価を行った。詳しくは、
図7に示すように、実施例1、実施例9および比較例11の各胸部用パッドを、A〜Eの5つの部位に区分し、部位毎に成形性の評価を行った。
【0035】
具体的には、実施例1、実施例9および比較例11の胸部用パッドの部位毎の厚さ(mm)を、φ50mmダイアル式厚み計(バネなしタイプ)を用いて、測定した。この測定値は、
図8の「厚さ」の欄に記されている。
【0036】
また、実施例1、実施例9および比較例11の胸部用パッドの部位毎の密度(kg/m
3)を測定した。具体的には、JIS K 7222に従って、各胸部用パッドの部位毎のサンプルの重量および、体積を計測し、重量を体積で除した。この演算値は、
図8の「密度」の欄に記されている。また、実施例1、実施例9および比較例11の胸部用パッド毎に、測定部位(A〜E)と密度(kg/m
3)との関係を示すグラフが、
図9に記されている。
【0037】
また、実施例1、実施例9および比較例11の胸部用パッドの部位毎の25%硬さ(MPa)を測定した。具体的には、JIS K 6400−2に従って、各胸部用パッドの部位毎のサンプルを、厚さの25%に押しつぶした際の反発応力の大きさを測定した。この測定値は、
図8の「25%硬さ」の欄に記されている。また、実施例1、実施例9および比較例11の胸部用パッド毎に、測定部位(A〜E)と25%硬さ(MPa)との関係を示すグラフが、
図10に記されている。
【0038】
また、実施例1、実施例9および比較例11の胸部用パッドの部位毎の応力(MPa)を測定した。具体的には、各胸部用パッドの部位毎の直径20mmのサンプルを、1mm/minの速度で、0.75Nの荷重により圧縮した。この際の応力を、サンプルの厚さが50%となるまで圧縮し、その後に、元の厚さに戻るまで、継続して測定した。比較例11の測定部位毎のサンプルの圧縮率(%)と応力(MPa)との関係を示すヒステリシス曲線が、
図11に記されている。また、実施例1の測定部位毎のサンプルの圧縮率(%)と応力(MPa)との関係を示すヒステリシス曲線が、
図12に記されている。さらに、実施例9の測定部位毎のサンプルの圧縮率(%)と応力(MPa)との関係を示すヒステリシス曲線が、
図13に記されている。
【0039】
また、実施例1、実施例9および比較例11の胸部用パッドの測定部位Aの衝撃荷重(N)を、IZOD TYPE IMPACT TESTER(IM−501、テスター産業株式会社製)を用いて測定した。具体的には、
図14に示すように、長さ320mmの棒部材20が、上端部において搖動可能に支持されており、棒部材20の下端部に、33gのおもり22が取り付けられている。また、各胸部用パッドの測定部位Aのサンプル24が、最下端に位置するおもり22に接触するように配設されており、サンプル24の背面側に、ロードセル26が配設されている。そして、おもり22を所定の高さhまで引き上げた後に、おもり22を離すことで、おもり22がサンプル24に衝突する。この際の荷重が、衝撃荷重(N)として、ロードセル26によって測定される。なお、おもり22を125mmの高さまで引き上げた際のおもり22の位置エネルギー(mJ)は、40mJであり、おもり22を248mmの高さまで引き上げた際のおもり22の位置エネルギー(mJ)は、80mJであり、おもり22を411mmの高さまで引き上げた際のおもり22の位置エネルギー(mJ)は、134mJである。この位置エネルギー(mJ)と衝撃荷重(N)との関係を示すグラフが、
図15に記されている。
【0040】
また、実施例1、実施例9および比較例11の胸部用パッドの引張強度(MPa)および、伸び率(%)を測定した。具体的には、
図16に示すように、実施例1、実施例9および比較例11の各胸部用パッド10の3つの部位(a〜c)から、図に示す寸法のサンプル30を切り出す。そして、JIS K 6251に従って、部位毎のサンプル30の引張強度(MPa)および、伸び率(%)を測定した。なお、測定時には、ダンベル3号が用いられ、引張速度は、200mm/minとされた。また、部位毎のサンプル30の厚さ(mm)を、φ50mmダイアル式厚み計(バネなしタイプ)を用いて、測定した。引張強度(MPa)および、伸び率(%)の測定値は、
図17の「引張強度」および「伸び率」の欄に記され、厚さ(mm)の測定値は、
図17の「厚さ」の欄に記されている。
【0041】
以上の評価結果から、ウレタンフォーム原料としてEO率が18〜50%のポリオールA〜Dを用いることで、金型内でのウレタンフォーム原料の適切な発泡を担保し、外観および触感のよい胸部用パッドを成形することが可能であることが解る。具体的には、比較例1,2,6,7の胸部用パッドでは、ウレタンフォーム原料としてEO率が0%のポリオールE,Fが用いられており、
図5および
図6に示すように、金型内で適切にウレタンフォーム原料が発泡せず、モールド成形法により胸部用パッドを成形することができなかった。また、上方が開口した直方体の容器では、ウレタンフォームが成形されたが、外観および触感が不良であった。また、比較例8の胸部用パッドでは、ウレタンフォーム原料としてEO率が80%のポリオールGが用いられているが、比較例1,2,6,7の胸部用パッドと同様の結果であった。さらに、比較例3の胸部用パッドでも、ウレタンフォーム原料としてEO率が80%のポリオールGが用いられているが、金型、および、上方が開口した直方体の容器内で、ウレタンフォーム原料が発泡した後に収縮し、胸部用パッドおよびウレタンフォームを成形することができなかった。
【0042】
一方、実施例1〜14の胸部用パッドでは、ウレタンフォーム原料としてEO率が18〜50%のポリオールA〜Dが用いられており、
図3および
図4に示すように、外観および触感の優秀、若しくは、良好な胸部用パッドおよびウレタンフォームが成形される。このように、ウレタンフォーム原料としてEO率が18〜50%のポリオールA〜Dを用いることで、外観および触感のよい胸部用パッドを、モールド成形法により成形することが可能となる。
【0043】
また、触媒の含有量を、ポリオールの全量を100質量%とした場合に1.2〜3質量%とすることで、外観および触感のよい胸部用パッドを成形することが可能となる。具体的には、比較例4,9の胸部用パッドでは、触媒の含有量が、ポリオールの全量を100質量%とした場合に0.7質量%であり、反応性が低く、硬化時間が非常に長い。このため、
図5および
図6に示すように、上方が開口した直方体の容器では、外観および触感の良好なウレタンフォームが成形されたが、金型では、外観および触感の不良な胸部用パッドしか成形できなかった。また、比較例5,10の胸部用パッドでは、触媒の含有量が、ポリオールの全量を100質量%とした場合に4.5質量%であり、反応性が高くなりすぎ、硬化時間が非常に短い。このため、比較例4,9の胸部用パッドと同様の結果であった。
【0044】
一方、実施例1〜14の胸部用パッドでは、触媒の含有量が、ポリオールの全量を100質量%とした場合に1.2〜3質量%であり、硬化時間が30〜60秒である。このため、ウレタンフォーム原料が金型および、上方が開口した直方体の容器内で適切に発泡し、
図3および
図4に示すように、外観および触感の優秀、若しくは、良好な胸部用パッドおよびウレタンフォームが成形される。このように、触媒の含有量を、ポリオールの全量を100質量%とした場合に1.2〜3質量%とすることで、外観および触感のよい胸部用パッドを、モールド成形法により成形することが可能となる。
【0045】
また、モールド成形法を用いることで、密度(kg/m
3)および、25%硬さ(MPa)の均一な胸部用パッドを成形することが可能となる。具体的には、比較例11の胸部用パッドは、スラブ法を用いて成形されており、
図8ないし
図10に示すように、密度(kg/m
3)および、25%硬さ(MPa)が不均一である。詳しくは、厚さ(mm)が薄いほど、密度(kg/m
3)および、25%硬さ(MPa)が高くなっており、最も高い密度と最も低い密度との差は、80kg/m
3であり、最も高い25%硬さと最も低い25%硬さとの差は、0.069MPaである。
【0046】
一方、実施例1および、実施例9の胸部用パッドは、モールド成形法を用いて成形されており、
図8ないし
図10に示すように、密度(kg/m
3)および、25%硬さ(MPa)は略均一である。詳しくは、実施例1の胸部用パッドでは、最も高い密度と最も低い密度との差は、39kg/m
3であり、最も高い25%硬さと最も低い25%硬さとの差は、0.007MPaである。また、実施例9の胸部用パッドでは、最も高い密度と最も低い密度との差は、21kg/m
3であり、最も高い25%硬さと最も低い25%硬さとの差は、0.007MPaである。つまり、実施例1および、実施例9の胸部用パッドでは、厚さ(mm)に関わらず、密度(kg/m
3)および、25%硬さ(MPa)が略均一となっている。このように、モールド成形法を用いることで、密度(kg/m
3)および、25%硬さ(MPa)の均一な胸部用パッドを成形することが可能となる。これにより、胸部用パッドの部位毎の触感が同じとなり、着用感の良い胸部用パッドを成形することが可能となる。
【0047】
なお、実施例1の胸部用パッドの密度(kg/m
3)および、25%硬さ(MPa)は、実施例9の胸部用パッドの密度(kg/m
3)および、25%硬さ(MPa)より、低い。実施例1の胸部用パッドでは、前記ポリオールの全量を100質量%とした場合の高EO率ポリオールの含有量は100%であり、実施例9の胸部用パッドでは、高EO率ポリオールの含有量は85%以下である。このため、誤差等を考慮し、高EO率ポリオールの含有量を80%以上とすることで、柔軟な胸部用パッドを成形することが可能となる。
【0048】
また、モールド成形法を用いることで、圧迫感の少なく、着用感の良い胸部用パッドを成形することが可能となる。具体的には、比較例11の胸部用パッドは、スラブ法を用いて成形されており、
図11に示すように、50%圧縮時における測定部位毎の最大応力(MPa)は、0.06〜0.37MPaとなっている。一方、実施例1および、実施例9の胸部用パッドは、モールド成形法を用いて成形されており、
図12および、
図13に示すように、測定部位毎の最大応力(MPa)は、0.03〜0.06MPaとなっている。つまり、スラブ法を用いて成形された胸部用パッドでは、反発応力により圧迫感が高くなり、モールド成形法により成形された胸部用パッドでは、圧迫感が少なくなる。また、比較例11の胸部用パッドでは、
図11に示すように、測定部位によって、最大応力(MPa)が大きく異なる。一方、実施例1および、実施例9の胸部用パッドでは、
図12および、
図13に示すように、測定部位毎の最大応力(MPa)は、殆ど同じである。つまり、スラブ法を用いて成形された胸部用パッドでは、部位によって、圧迫感が異なり、着用感が悪いが、モールド成形法により成形された胸部用パッドでは、部位毎の圧迫感は同じであるため、着用感が良い。このため、モールド成形法を用いることで、圧迫感の少なく、着用感の良い胸部用パッドを成形することが可能となる。
【0049】
また、モールド成形法を用いることで、衝撃吸収率の良い胸部用パッドを成形することが可能となる。具体的には、比較例11の胸部用パッドでは、
図15に示すように、位置エネルギー(mJ)毎の衝撃荷重(N)は、45〜284Nとなっている。一方、実施例1および、実施例9の胸部用パッドでは、位置エネルギー(mJ)毎の衝撃荷重(N)は、0〜117Nとなっている。つまり、モールド成形法を用いて成形された胸部用パッドは、スラブ法を用いて成形された胸部用パッドより、多くの量の衝撃を吸収する。このため、モールド成形法を用いることで、衝撃吸収率の良い胸部用パッドを成形することが可能となる。
【0050】
特に、実施例9の胸部用パッドでは、位置エネルギー(mJ)に関わらず、衝撃荷重(N)は0Nとなっている。実施例9の胸部用パッドでは、ポリオールとして、高EO率ポリオール(ポリオールA〜D)だけでなく、水酸基価の非常に高いポリオールHも用いている。このため、高EO率ポリオール(ポリオールA〜D)と、分子量の低いポリオールHとを併用することで、衝撃吸収率の非常に良い胸部用パッド、つまり、低反発性の胸部用パッドを成形することが可能となる。
【0051】
また、モールド成形法を用いることで、引張強度(MPa)および、伸び率(%)の均一な胸部用パッドを成形することが可能となる。具体的には、比較例11の胸部用パッドでは、
図17に示すように、引張強度(MPa)および、伸び率(%)が不均一である。詳しくは、厚さ(mm)が薄いほど、引張強度(MPa)および、伸び率(%)が高くなっており、最も高い引張強度と最も低い引張強度との差は、0.46MPaであり、最も高い伸び率と最も低い伸び率との差は、61%である。
【0052】
一方、実施例1および、実施例9の胸部用パッドでは、引張強度(MPa)および、伸び率(%)は略均一である。詳しくは、実施例1の胸部用パッドでは、最も高い引張強度と最も低い引張強度との差は、0.25MPaであり、最も高い伸び率と最も低い伸び率との差は、13%である。また、実施例9の胸部用パッドでは、最も高い引張強度と最も低い引張強度との差は、0.05MPaであり、最も高い伸び率と最も低い伸び率との差は、9%である。つまり、実施例1および、実施例9の胸部用パッドでは、厚さ(mm)に関わらず、引張強度(MPa)および、伸び率(%)が略均一となっている。このように、モールド成形法を用いることで、引張強度(MPa)および、伸び率(%)の均一な胸部用パッドを成形することが可能となる。引張強度(MPa)および、伸び率(%)が、胸部用パッドの部位毎に大きく異なると、洗濯時に変形しやすく、皺が発生しやすい。このため、モールド成形法を用いることで、洗濯耐久性の高い胸部用パッドを成形することが可能となる。
【0053】
以下、本発明の諸態様について列記する。
【0054】
(1)ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、発泡剤を含むウレタンフォーム原料を用いて、モールド成形法により成形される衣料用パッドであって、
前記ポリオールに対して、アルキレンオキサイド単位の全量を100質量%とした場合のエチレンオキサイド単位の含有率を、EO率と定義した場合に、
前記ポリオールが、
前記EO率が15〜55%であり、前記ポリオールの全量を100質量%とした場合の含有量が50質量%以上である高EO率ポリオールを含むことを特徴とする衣料用パッド。
【0055】
(2)前記ポリオールの全量を100質量%とした場合の前記高EO率ポリオールの含有量が、80質量%以上であることを特徴とする(1)項に記載の衣料用パッド。
【0056】
(3)前記ポリオールが、
水酸基価100〜350であり、前記ポリオールの全量を100質量%とした場合の含有量が10〜50質量%である高水酸基価ポリオールを含むことを特徴とする(1)項に記
載の衣料用パッド。
【0057】
(4)前記ポリオールの全量を100質量%とした場合の前記触媒の含有量が、1.2〜3.5質量%であることを特徴とする(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド。
【0058】
(5)前記触媒が、アミン系触媒であることを特徴とする(4)項に記載の衣料用パッド
。
【0059】
(6)前記高EO率ポリオールの官能基数が、2〜4であることを特徴とする(1)項な
いし(5)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド。
【0060】
(7)前記高EO率ポリオールの平均分子量が、3500〜10000であることを特徴とする(1)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド。
【0061】
(8)前記衣料用パッドの最も高い25%硬さ(JIS K 6400−2)と最も低い25%硬さ(JIS K 6400−2)との差が、0.03MPa以下であることを特徴とする(1)項ないし(7)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド。
【0062】
(9)前記衣料用パッドの最も高い密度(JIS K 7222)と最も低い密度(JIS K 7222)との差が、50kg/m
3以下であることを特徴とする(1)項ない
し(8)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド。
【0063】
(10)前記衣料用パッドの最も高い引張強度(JIS K 6251)と最も低い引張強度(JIS K 6251)との差が、0.3MPa以下であることを特徴とする(1)項ないし(9)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド。
【0064】
(11)前記衣料用パッドの最も高い伸び率(JIS K 6251)と最も低い伸び率(JIS K 6251)との差が、30%以下であることを特徴とする(1)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド。
【0065】
(12)前記衣料用パッドが、
(a)本体部と、(b)その本体部の縁部に位置し、前記本体部より薄肉のフランジ部とからなり、モールド成形法により一体的に成形されることを特徴とする(1)項ないし(11)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド。
【0066】
(13)前記衣料用パッドが、胸部用パッドであることを特徴とする(1)項ないし(12)
項に記載の衣料用パッド。
【0067】
(14)前記ウレタンフォーム原料が混合されてから、前記ウレタンフォーム原料の発泡が終了するまでの時間が、35〜60秒であることを特徴とする(1)項ないし(13)項の
いずれか1つに記載の衣料用パッド。
【0068】
(15)ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、発泡剤を含むウレタンフォーム原料を混合する混合工程と、その混合工程で混合された前記ウレタンフォーム原料を金型に注入する注入工程とを含み、その金型内部で衣料用パッドを成形する衣料用パッド成形方法であって、
前記ポリオールに対して、アルキレンオキサイド単位の全量を100質量%とした場合のエチレンオキサイド単位の含有率を、EO率と定義した場合に、
前記ポリオールが、
前記EO率が15〜55%であり、前記ポリオールの全量を100質量%とした場合の含有量が50質量%以上である高EO率ポリオールを含むことを特徴とする衣料用パッド成形方法。
【0069】
(16)前記ポリオールの全量を100質量%とした場合の前記高EO率ポリオールの含有量が、80質量%以上であることを特徴とする(15)項に記載の衣料用パッド成形方法。
【0070】
(17)前記ポリオールが、
官能基数2〜4、水酸基価200〜250であり、前記ポリオールの全量を100質量%とした場合の含有量が10〜50質量%である高水酸基価ポリオールを含むことを特徴とする(15)項に記載の衣料用パッド成形方法。
【0071】
(18)前記ポリオールの全量を100質量%とした場合の前記触媒の含有量が、1.2〜3.5質量%であることを特徴とする(15)項ないし(17)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド成形方法。
【0072】
(19)前記触媒が、アミン系触媒であることを特徴とする(18)項に記載の衣料用パッド成形方法。
【0073】
(20)前記高EO率ポリオールの官能基数が、2〜4であることを特徴とする(15)項ないし(19)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド成形方法。
【0074】
(21)前記高EO率ポリオールの平均分子量が、3500〜10000であることを特徴とする(15)項ないし(20)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド成形方法。
【0075】
(22)前記衣料用パッドの最も高い25%硬さ(JIS K 6400−2)と最も低い25%硬さ(JIS K 6400−2)との差が、0.03MPa以下であることを特徴とする(15)項ないし(21)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド成形方法。
【0076】
(23)前記衣料用パッドの最も高い密度(JIS K 7222)と最も低い密度(JIS K 7222)との差が、50kg/m
3以下であることを特徴とする(15)項ないし(22)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド成形方法。
【0077】
(24)前記衣料用パッドの最も高い引張強度(JIS K 6251)と最も低い引張強度(JIS K 6251)との差が、0.3MPa以下であることを特徴とする(15)項ないし(23)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド成形方法。
【0078】
(25)前記衣料用パッドの最も高い伸び率(JIS K 6251)と最も低い伸び率(JIS K 6251)との差が、30%以下であることを特徴とする(15)項ないし(24)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド成形方法。
【0079】
(26)前記衣料用パッドが、
(a)本体部と、(b)その本体部の縁部に位置し、前記本体部より薄肉のフランジ部とからなり、前記金型内部で一体的に成形されることを特徴とする(15)項ないし(25)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド成形方法。
【0080】
(27)前記衣料用パッドが、胸部用パッドであることを特徴とする(15)項ないし(26)項に記載の衣料用パッド成形方法。
【0081】
(28)前記ウレタンフォーム原料が混合されてから、前記ウレタンフォーム原料の発泡が終了するまでの時間が、35〜60秒であることを特徴とする(15)項ないし(27)項のいずれか1つに記載の衣料用パッド成形方法。