特許第6351814号(P6351814)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6351814
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】皮膚外用剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/9789 20170101AFI20180625BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 8/65 20060101ALI20180625BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   A61K8/9789
   A61K8/49
   A61K8/44
   A61K8/65
   A61Q19/08
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-170903(P2017-170903)
(22)【出願日】2017年9月6日
【審査請求日】2017年9月6日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135324
【氏名又は名称】株式会社ノエビア
(72)【発明者】
【氏名】松田 由貴
【審査官】 片山 真紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−150179(JP,A)
【文献】 特開2005−035925(JP,A)
【文献】 特開2002−255781(JP,A)
【文献】 特開2005−330281(JP,A)
【文献】 特開2010−180179(JP,A)
【文献】 特開2006−104118(JP,A)
【文献】 特開2004−131500(JP,A)
【文献】 特表2017−519787(JP,A)
【文献】 特開2006−199714(JP,A)
【文献】 特開2003−183122(JP,A)
【文献】 COHEN,I.K. et al,Effect of N-acetyl-cis-4-hydroxyproline on collagen synthesis,Experimental and Molecular Pathology,1978年,Vol.28, No.1,p.58-64
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99、36/00−9068
A61Q 1/00−90/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(A)〜()を含有する皮膚外用剤。
(A)トウキ抽出物
(B)ローマカミツレ抽出物
(C)シャクヤク抽出物
(D)チョウジ抽出物
(E)シロバナルーピン抽出物
(F)アセチルヒドロキシプロリンとグリシンとコラーゲン由来ジペプチドとコラーゲン由来トリペプチドと重量平均分子量30万の水溶性コラーゲンとを含有するコラーゲン混合物
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トウキ抽出物、ローマカミツレ抽出物、シャクヤク抽出物、チョウジ抽出物、及びシロバナルーピン抽出物を含有する組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
トウキ抽出物とエーデルワイス抽出物、を含有する皮膚外用剤が、保湿効果、老化防止効果を有することが知られている(特許文献1)。
ローマカミツレ抽出物が、APJ活性化作用を有し、痩身を目的とする美容学的方法にも用いられることが知られている(特許文献2)。
シャクヤク抽出物が、皮膚バリア機能を増強する作用を有することが知られている(特許文献3)。
チョウジ抽出物と、エーデルワイス抽出物、サクラソウ属植物抽出物、ヒカゲノカズラ属植物抽出物を含有する皮膚外用剤が、保湿効果、老化防止効果を有することが知られている(特許文献1、特許文献4、特許文献5)。
シロバナルーピンの種子からの抽出物を皮膚外用剤に配合することが知られている(特許文献6)。
また、植物抽出物を併用して皮膚外用剤に配合することも数多く検討されている。しかしながら、植物抽出物は単に併用すれば効果が相乗的に向上するものではなく、相加的に効果が向上するもの、効果を相殺するものなど、その併用による効果は、予測不可能な効果であり、より少量で、より高い効果の得られる植物抽出物の併用に関するニーズは非常に高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−8187号公報
【特許文献2】特開特開2013−209339号公報
【特許文献3】特開2008−031049号公報
【特許文献4】特開2016−8186号公報
【特許文献5】特開2016−8185号公報
【特許文献6】特開平10−7518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特定の植物を併用することにより、コラーゲン産生能が相乗的に向上し、高い老化防止効果を発揮する皮膚外用剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
下記(A)〜()を含有する皮膚外用剤。
(A)トウキ抽出物
(B)ローマカミツレ抽出物
(C)シャクヤク抽出物
(D)チョウジ抽出物
(E)シロバナルーピン抽出物
(F)アセチルヒドロキシプロリンとグリシンとコラーゲン由来ジペプチドとコラーゲン由来トリペプチドと重量平均分子量30万の水溶性コラーゲンとを含有するコラーゲン混合物
【発明の効果】
【0006】
本発明の皮膚外用剤は、皮膚線維芽細胞におけるコラーゲン産生作用が相乗的に向上し、高い老化防止効果を発揮する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下本発明を実施するための形態を説明する。
【0008】
本発明の皮膚外用剤の一形態としては、トウキ抽出物、ローマカミツレ抽出物、シャクヤク抽出物、チョウジ抽出物、及びシロバナルーピン抽出物を必須成分として含有する。
【0009】
本発明の皮膚外用剤に配合するトウキ抽出物としては、トウキ属植物の抽出物で皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されないが、ホッカイトウキを用いることがその効果の点から最も好ましい。トウキの抽出部位は特に限定されず、全草、葉、茎、花、実、根から選択される1種又は2種以上の部位を用いることができ、好ましくは根を用いる。また本発明においては、トウキ属植物の中でも、ホッカイトウキを用いることが効果の点から最も好ましい。
【0010】
本発明において使用する上記トウキ抽出物を調製する方法について以下に述べるが、これらの抽出溶媒及び抽出方法に限定されるものではない。抽出溶媒としては、水、エタノール、メタノール、イソプロパノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−オクチルアルコールなどのアルコール類、グリセリン、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンチレングリコール等の多価アルコール又はその誘導体、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−プロピルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピルなどのエステル類、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル等のエーテル類などの極性溶媒から選択される1種又は2種以上の混合溶媒が好適に使用でき、また、リン酸緩衝生理食塩水を用いることができる。或いは、石油エーテル、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−ブタン、n−オクタン、シクロヘキサン、スクワラン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエチレン、ベンゼン、トルエンなどの低極性もしくは無極性溶媒から選択される1種又は2種以上の混合溶媒も好適に使用することもできる。さらには、水や二酸化炭素、エチレン、プロピレン、エタノール、メタノール、アンモニアなどの1種又は2種以上の超臨界流体や亜臨界流体も用いることもできる。
【0011】
抽出方法としては、常圧、若しくは加圧,減圧下で、室温、冷却又は加熱した状態で含浸させて抽出する方法、水蒸気蒸留などの蒸留法を用いて抽出する方法、トウキを圧搾して抽出物を得る圧搾法などが例示され、これらの方法を単独で、又は2種以上を組み合わせて抽出を行うこともできる。
【0012】
このようにして得られたトウキ抽出物は、抽出物をそのまま用いることもできるが、その効果を失わない範囲で、脱臭、脱色、濃縮などの精製操作を加えたり、さらにはカラムクロマトグラフィーなどを用いて分画物として用いてもよい。これらの抽出物や、その精製物、分画物は、これらから溶媒を除去することによって乾固物とすることもでき、さらに、アルコールなどの溶媒に可溶化した形態、或いは乳剤の形態で用いることができる。
【0013】
本発明においては、ホッカイトウキの95容量%エタノール水溶液抽出物を用いることが好ましい。
【0014】
本発明の皮膚外用剤に配合するローマカミツレ抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。ローマカミツレの抽出部位は特に限定されず、全草、葉、茎、花、実、根から選択される1種又は2種以上の部位を用いることができ、好ましくは花を用いる。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のトウキの場合と同様である。好ましい抽出溶媒としては95容量%エタノール水溶液を挙げることができる。
【0015】
本発明の皮膚外用剤に配合するシャクヤク抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。シャクヤクの抽出部位は特に限定されず全草、葉、茎、花、実、根から選択される1種又は2種以上の部位を用いることができ、好ましくは根を用いる。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のトウキの場合と同様である。好ましい抽出溶媒としては50容量%エタノール水溶液を挙げることができる。
【0016】
本発明の皮膚外用剤に配合するチョウジ抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。チョウジの抽出部位は特に限定されず、全草、葉、茎、花、つぼみ、実、根から選択される1種又は2種以上の部位を用いることができ、好ましくはつぼみを用いる。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のトウキの場合と同様である。好ましい抽出溶媒としては50容量%エタノール水溶液を挙げることができる。
【0017】
本発明の皮膚外用剤においては、上記5種の植物抽出物を併用して用いる。植物抽出物の配合量はそれぞれ皮膚外用剤全量に対し、0.001〜0.5質量%が好ましい。0.01質量%未満の配合では老化防止効果が発揮されない場合がある。0.5質量%を超えて配合してもそれ以上の老化防止効果の向上が認められず非効率的である。
【0018】
本発明の皮膚外用剤には、上記5種の植物抽出物に加えて、さらにコラーゲン加水分解物及びその誘導体、並びにコラーゲンを構成するアミノ酸及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を併用して用いることにより、コラーゲン産生促進作用が相乗的に向上する。
【0019】
コラーゲン加水分解物を得るためのコラーゲンの起源としては、牛、豚、鳥などの獣の他、魚類、貝類、クラゲ類、海綿類などが挙げられ、安全性・安定性の問題、匂いの問題、生産性・経済性の観点から、海洋性の生物、特にティラピア、サメ、サケ、タイ類、スズキ等の魚類を起源とするコラーゲンが好ましい。コラーゲン加水分解物としては、上記したコラーゲンをアルカリ又は酸、或いは酵素の存在下で常法に従って加水分解して得られる加水分解物である。かかるコラーゲン加水分解物の分子量、重合度としては、特に限定されないが、上限は重量平均分子量として約40万未満のものが好ましく、下限はジペプチドである。
【0020】
また、コラーゲン誘導体としては、上記したコラーゲンのアテロ化物、アシル化物、サクシニル化物などが挙げられ、具体的には、アテロコラーゲン、アシル化コラーゲン、サクシニル化アテロコラーゲンなどを例示することができる。
【0021】
コラーゲンを構成するアミノ酸としては、コラーゲンの主構成アミノ酸であるグリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アラニンを例示することができる。またその誘導体としてアセチルヒドロキシプロリンを例示することができる。
【0022】
本発明において、コラーゲン加水分解物及びその誘導体、並びにコラーゲンを構成するアミノ酸及びその誘導体から選択される1種又は2種以上の配合量は、0.001〜2質量%が好ましい。
【0023】
本発明の皮膚外用剤は、上述の成分の他に、通常の化粧料、医薬部外品に用いられる任意成分を、本発明の効果を阻害しない程度に配合することができる。具体的には、油剤、界面活性剤、増粘剤、防腐剤、香料、保湿剤、抗酸化剤、抗炎症剤、抗菌剤等を挙げることができる。
【0024】
本発明の皮膚外用剤の剤型は、特に限定されず、水系、油系、乳化型等いずれの剤型でもよい。
【0025】
本発明の皮膚外用剤は定法により調製することができる。
【0026】
本発明の皮膚外用剤は、例えば、ローション剤、乳剤、軟膏の剤型で用いることができる。
【実施例】
【0027】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。なお、配合量は特に断りのない限り質量%である。
【0028】
まず、実施例等に用いる植物抽出物の調製方法を示す。
【0029】
[ホッカイトウキ抽出物]
乾燥させたホッカイトウキの根を細切した。続いて10重量倍量の95容量%エタノール水溶液に2週間浸漬した。ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去したエキス末を得た。収率は0.5質量%であった。かかるエキス末を0.25質量%の濃度となるよう99容量%エタノール水溶液で希釈して、ホッカイトウキ抽出物とした。
【0030】
[ローマカミツレ抽出物]
乾燥させたローマカミツレの花を、10重量倍量の95容量%エタノール水溶液に24時間浸漬した。ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去したエキス末を得た。かかるエキス末を0.5質量%の濃度となるよう99容量%エタノール水溶液で希釈して、ローマカミツレ抽出物とした。
【0031】
[シャクヤク抽出物]
乾燥させたシャクヤク根を細切し、10重量倍量の50容量%エタノール水溶液に2週間浸漬した。ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去したエキス末を得た。かかるエキス末を50質量%1,3ブチレングリコール水溶液に0.5質量%の濃度となるよう50質量%1,3ブチレングリコール水溶液で希釈して、シャクヤク抽出物とした。
【0032】
[チョウジ抽出物]
乾燥させたチョウジのつぼみを細切し、50容量%エタノール水溶液に2週間浸漬した。ろ過後ろ液を採取し、チョウジ抽出物とした。チョウジ抽出物中のチョウジエキス純分は3.16質量%であった。
【0033】
[シロバナルーピン抽出物]
シロバナルーピン抽出物としてEXPANSCIENCE LABORATOIRES社製COLLAGENEERを使用した。
【0034】
[植物エキス混合物]
ホッカイトウキ抽出物25質量部、ローマカミツレ抽出物1質量部、シャクヤク抽出物100質量部、チョウジ抽出物5質量部、及びシロバナルーピン抽出物10質量部を混合し、植物エキス混合物とした。
【0035】
[コラーゲン混合物]
アセチルヒドロキシプロリン1250質量部、グリシン25質量部、コラーゲン由来ジペプチド125質量部、コラーゲン由来トリペプチド25質量部、重量平均分子量30万の水溶性コラーゲン0.15質量部を混合し、精製水で全量が2600質量部となるよう混合し、コラーゲン混合物とした。
【0036】
[コラーゲン産生促進作用]
ヒト新生児由来皮膚線維芽細胞を5×105個/ウェルとなるように6ウェルプレートに播種し、0.5%のFBSを含有するDMEM培地にて一晩培養した。植物エキス混合物、コラーゲン混合物、またはその両方を表2に示す量添加した培地に交換し、37℃、5% CO2インキュベーター内で24時間培養した。採取した細胞から、市販のRNA抽出キット(Quick Gene RNA Cultured Cell HC Kit S)を使用してRNAを抽出し、cDNA合成後に下記のプライマーを使用してサイバーグリーン法によるリアルタイムPCRにより遺伝子発現を確認した。なお内部標準としてGAPDHを使用した。プライマー情報を表1に、測定結果を表2に示す。測定結果は、植物エキす混合物及びコラーゲン混合物を添加しなかった場合の遺伝子発現量を1とした場合の相対値で示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
表2に示した通り、植物エキス混合物、コラーゲン混合物をそれぞれ添加することにより、コラーゲン産生遺伝子の発現量が有意に増加した。このことにより植物エキス混合物は高いコラーゲン産生促進効果を発揮することが示された。また植物エキス混合物とコラーゲン混合物を併用して用いることにより、単独添加の場合と比較して、それぞれ2分の1量しか添加していないにもかかわらず、コラーゲン産生遺伝子の発現量が有意に向上しており、植物エキス混合物とコラーゲン混合物を併用して用いることにより、コラーゲン産生促進効果が相乗的に向上していることが示された。
【0040】
[実施例3]乳液
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)メチルフェニルポリシロキサン 4.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)モノステアリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(20E.O.) 1.3
(6)モノステアリン酸ソルビタン 1.0
(7)グリセリン 4.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)カルボキシビニルポリマー 0.15
(10)精製水 100とする残部
(11)アルギニン(1質量%水溶液) 20.0
(12)植物エキス混合物 0.5
(13)コラーゲン混合物 0.5
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。冷却後40℃にて、(11)〜(13)を順次加え、均一に混合する。
【0041】
[実施例4]化粧水
(1)エタノール 15.0(質量%)
(2)ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 0.3
(3)香料 0.1
(4)精製水 100とする残部
(5)クエン酸 0.02
(6)クエン酸ナトリウム 0.1
(7)グリセリン 1.0
(8)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(9)植物エキス混合物 0.1
(10)コラーゲン混合物 0.4
製法:(1)に(2)および(3)を溶解する。さらに(4)〜(10)を順次添加した後、十分に攪拌し、均一に混合する。
【0042】
[実施例5]クリーム
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)ステアリン酸 2.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)セタノール 3.6
(6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(7)グリセリン 10.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)アルギニン(20質量%水溶液) 15.0
(10)精製水 100とする残部
(11)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 15.0
(12)植物エキス混合物 0.4
(13)コラーゲン混合物 0.1
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。(11)を添加して攪拌後、冷却し40℃にて(12)、(13)を加え、均一に混合する。
【0043】
[実施例6]美容液
(1)精製水 100とする残部(質量%)
(2)グリセリン 10.0
(3)ショ糖脂肪酸エステル 1.3
(4)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 17.5
(5)アルギン酸ナトリウム(1質量%水溶液) 15.0
(6)モノラウリン酸ポリグリセリル 1.0
(7)マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 3.0
(8)N−ラウロイル−L−グルタミン酸
ジ(フィトステリル−2−オクチルドデシル) 2.0
(9)硬化パーム油 2.0
(10)スクワラン(オリーブ由来) 1.0
(11)ベヘニルアルコール 0.75
(12)ミツロウ 1.0
(13)ホホバ油 1.0
(14)1,3−ブチレングリコール 10.0
(15)L−アルギニン(10質量%水溶液) 2.0
(16)植物エキス混合物 0.4
製法:(1)〜(6)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(14)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。次いで、上記水相成分に油相成分を添加して予備乳化を行った後、ホモミキサーにて均一に乳化する。冷却後50℃にて(15)を、40℃にて(16)を加え、均一に混合する。
【0044】
[実施例7]水性ジェル
(1)カルボキシビニルポリマー 0.5(質量%)
(2)精製水 100とする残部
(3)水酸化ナトリウム(10質量%水溶液) 0.5
(4)グリセリン 10.0
(5)1,3−ブチレングリコール 10.0
(6)エタノール 10.0
(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(8)香料 0.1
(9)コラーゲン混合物 0.5
(10)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 1.0
製法:(1)を(2)に加え、均一に攪拌した後、(3)を加える。均一に攪拌した後、(4)に予め溶解した(5)を加える。均一に攪拌した後、予め混合しておいた(6)〜(10)を加え、均一に攪拌混合する。
【要約】
【課題】
特定の植物抽出物を併用することにより、コラーゲン産生能が相乗的に向上し、高い老化防止効果を発揮する皮膚外用剤を提供することを課題とする。
【解決手段】
下記(A)〜(E)を含有する皮膚外用剤を提供する。
(A)トウキ抽出物
(B)ローマカミツレ抽出物
(C)シャクヤク抽出物
(D)チョウジ抽出物
(E)シロバナルーピン抽出物
またさらに、コラーゲン加水分解物及びその誘導体、並びにコラーゲンを構成するアミノ酸及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を含有する皮膚外用剤を提供する。
【選択図】 なし