【実施例】
【0054】
以下の実施例は、非限定的にラムシルマブ(マウスでラムシルマブの代用物として用いられるラット抗マウスモノクローナル抗体DC101を介して)をはじめとする抗VEGFR2抗体とN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドとの併用の予測されなかった改善を示す。
【0055】
胃癌用のマウス異種移植片モデルMKN45においてDC101と併用されるN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの抗腫瘍効果
【0056】
N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドを、10%PEG400/90%(水中の20%Captisol(登録商標))中の溶液として配合して、投与の各週に新しく調製する。DC101を、投与の各週にリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で希釈する。
【0057】
MKN45細胞を得て、10%FBSを補充されたDulbecco’s Modified Eagle’s Medium(DMEM)において37℃、5%CO
2で培養する。PBS中におよそ5×10
6個の細胞を、同容量のMatrigel(BD Bioscience、NJ州Franklin Lakes)と混合し、次に動物の脇腹に皮下移植する。移植後18日目に、動物を9群に無作為に割り付ける。N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドを、12mg/kgで強制経口投与により投与し、DC101を20mg/kgで腹腔内注射により投与する。N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの1日1回及びDC101の週2回の投与計画による26日間の連続投与。合計7用量のDC101を、試験の過程で投与する。腫瘍体積及び体重を週に2回測定する。試験終了時に、動物をCO
2及び頸椎脱臼で殺処分する。
【0058】
腫瘍体積を対数スケールに変換して、時間及び処置群間で分散を等しくする。SAS(登録商標)ソフトウエア(Version 9.3)でのMIXEDの手順を利用して、対数の体積データを時間及び処置による反復測定の二元配置分散分析で解析する。反復測定の相関モデルは、空間検定力(spatial power)である。各時点で、処置群を対照群と比較する。これと別に、MIXED手順を各処置群について用いて、各時点の調整平均及び標準誤差を計算する。両方の解析によって、各動物内の自己相関、及び試験終了前に動物を除去又は喪失した場合に生じたデータ損失が考慮される。調整平均及び標準誤差を、各処置群で時間に対してプロットする。これらのデータを、2つの処置を併用した場合の相加を上回る効果増大の統計的証拠(「s.e.」)についても解析する。この解析は、SAS(登録商標)ソフトウエア(Version 9.3)を利用して、ビヒクル群、各単独薬剤群、及び各単独薬剤の併用群を用いて、対数の体積に及ぼす2×2交互作用の有意性について検定することによって実施される。この解析を用いて、作用の相乗効果を評価する。
【0059】
体重測定は、様々な処置の耐容性の指標を提供する。体重の統計学的に有意でない減少が、処置によって観察された。ビヒクル対照群の1匹は、潰瘍化した腫瘍があったため安楽死させた。処置関連の死亡は、この試験では報告されなかった。
【0060】
単独療法としてのN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドは、統計学的に有意な抗腫瘍活性を示し、測定最終日(42日目)のT/C(処置群/対照群)値が4.4%(p<0.001)であった。DC101は、いずれかの単独薬で抗腫瘍活性を示し、T/C値15.0%であった(p<0.001)。いずれかの薬物単独での低いT/Cから、いずれかの単独薬での処置がビヒクル対照に比較して腫瘍成長を強力に緩徐化することが示された。これらのいずれかの薬剤単独で処置された動物は、この胃腫瘍モデルにおいて癌処置の「安定した疾患」の臨床的に同等の応答を実現した。Therasse et al. New guidelines to evaluate the response to treatment in solid tumors. J Natl Cancer Inst. 2000;92:205-216。Eisenhauer et al. New response evaluation criteria in solid tumours: revised RECIST guideline (version 1.1). Eur J Cancer. 2009;45:228-247。
【0061】
N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドとDC101との併用は、ビヒクル対照と比較して腫瘍の退縮(28.5%)(p<0.001)をもたらし、この活性は、単独療法として投与された各分子よりも大きかった。
【0062】
N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドとDC101との併用は、相加的であり(表1)、各単独療法と比較して統計学的に異なっていた(表2)。したがって、胃癌などの固形腫瘍タイプにおけるこれらの二剤の併用処置は、相加的で、各単独薬よりもさらに抗腫瘍効果を有することが見出された。より重要なこととして、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドとDC101との併用処置によって得られた、対照と比較して28.5%の腫瘍退縮(腫瘍縮小)効果は、予想外であり、治療上有益であった。胃の固形腫瘍モデルにおけるこれらの二剤のインビボ併用処置は、腫瘍縮小/退縮をもたらし、治療上有益であった。
【表2】
【表3】
【0063】
ラムシルマブ及びN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド処置の併用は内皮細胞発芽を減少させる
【0064】
インビトロでの細胞に基づくアッセイによって内皮細胞発芽のインビトロ減少を測定する。このアッセイを利用して、内皮細胞発芽に及ぼすN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド及びラムシルマブの影響を測定する。
【0065】
培養フラスコ(Corning # 356486)において、SingleQuotsキット(Lonza # CC-4147)を補充され、さらにFBSサプリメントを最終的に10%FBSになるように加えられたEBM2培地(Lonza # CC-3156)中で、HUVEC(Lonza # C2519A)を5%CO
2中、37℃で培養して、第2〜5継代で使用した。HUVECを培養フラスコから回収して、Hyclone(商標) Dulbecco’s PBS(DPBS)(Fisher Scientific, #SH3026402)で、その後TypeLE Express(Gibco #12605-010)ですすぎ、5mLの加温した培地で懸濁させた。生存可能な細胞の数を、Vi-Cell細胞カウンタ(Beckman)を使用して測定した。Corning培養フラスコにおいて、SingleQuotsキット(Lonza # CC-4126)を補充され、さらにFBS(Hyclone(商標)# SH3061102)サプリメントを最終的に10%FBSになるように加えられたFBM培地(Lonza # CC-3131)中で、CAF(肺癌関連線維芽細胞)(Astrand、60093A、Lillyのために特別に調製)を5%CO
2中、37℃で培養して、第3〜7継代で使用した。CAFを培養フラスコから回収して、Hyclone(商標)DPBS(Fisher Scientific, #SH3026402)で、その後TypeLE Express(Gibco #12605-010)ですすぎ、5mLの加温した培地で再懸濁させた。生存可能な細胞の数を、Vi-Cell細胞カウンタ(Beckman)を使用して測定した。
【0066】
乾燥Cytodex(登録商標)ビーズ(Sigma-Aldrich(登録商標)、cat# C3275)0.5gを、HyClone(商標)DPBS pH 7.4(Fisher Scientific、cat# SH3026402)50mLで、室温で少なくとも3時間水和させる。ビーズを含む試験管(Falcon、cat# 352098)を0.5時間毎に穏やかに転倒混和する。上清を廃棄する。ビーズを新しいPBSで3回洗浄し、PBS 50mLに再懸濁させて、約20,000個/mLのビーズを得る。ビーズ懸濁液を115℃で15分間オートクレーブにかけて、使用まで4℃で貯蔵する。
【0067】
ビーズを穏やかに混合して、懸濁液0.5mL(ビーズおよそ10,000個)を50mL試験管(Falcon、cat# 352098)に移す。ビーズを加温したEBM2培地(Lonza、cat#CC-3156)+SingleQuots(商標)(Lonza、cat#CC-4147)10mLで2回洗浄する。最後の洗浄の後、培地を注意深く除去する。洗浄されたビーズを、総容量20mLのHUVEC細胞800万個と混合する。ビーズ及びHUVEC細胞を含む試験管を37℃及び5%CO
2のインキュベータに4時間入れて、試験管を数回転倒させることにより20分毎に穏やかに混和する。インキュベーションの後、ビーズ及びHUVEC細胞をT25フラスコ(Nunc(商標)、cat#156499)に移して、37℃、5%CO
2で一晩インキュベートする。
【0068】
フィブリノーゲン(Sigma、cat#F4883)をHyClone(商標)DPBSに2mg/mLで溶解する。アプロチニン(Sigma 、cat#A3428)を0.15単位/mLの濃度でフィブリノーゲン溶液に添加して、穏やかに混合する。溶液を0.22μフィルター(Millipore #SCGP00525)でろ過することにより滅菌して、直ちに使用する。
【0069】
T25フラスコ中のHUVECコーティングビーズを、50mL試験管に移して、加温されたEBM2培地+SingleQuots(Lonza、#CC-4147)10mLを用いて2回洗浄する。培地を穏やかに除去する。HUVECコーティングビーズ(およそ10,000個)を、CAF 200万個と共に滅菌フィブリノーゲン溶液50mLに再懸濁させる。トロンビン(Sigma #T4393)を滅菌水で50単位/mLになるように再構成させた。トロンビン溶液0.6単位(12μl)を、24ウェルプレート(In Vitro Scientific、cat#P24-1.5H-N)の各ウェルに添加して、フィブリノーゲン/ビーズ/CAF溶液500μl/ウェルを添加した。溶液を室温で15分間、その後、37℃、5%CO
2で1時間放置してフィブリンゲルを形成させる。加温されたEBM2培地+SingleQuots (Lonza、#CC-4147)0.5mLを、各ウェルのフィブリンゲルの最上部に添加して、実験終了まで3〜4日毎に交換する。
【0070】
新方式での発芽アッセイの場合、示された濃度に希釈されたテスト化合物を、各ウェルに添加する。プレートを37℃、5%CO
2でインキュベートして、テスト化合物を含む培地を、アッセイが完了するまで3〜4日毎に交換する。
【0071】
既存方式での発芽アッセイの場合、フィブリンゲル中のHUVECコーティングビーズをテスト化合物の添加前3〜7日間培養すること以外は、方法は新方式の発芽アッセイに関する先の記載と同様である。テスト化合物の処置を7日間継続する。テスト化合物を含む培地を、アッセイが実施されるまで3〜4日毎に交換する。
【0072】
アッセイが終了したら、プレートを4%PFA(Electron Microscopy Sciences #15710)0.5mLにおいて4℃で一晩固定し、PBSで1回洗浄して、0.5%Triton(商標)X-100 (Sigma-Aldrich、cat#T9284)/PBS 0.5mLを4℃で10分間透過させて、室温の100mMグリシン(Bio-Rad、cat#161-0718)/PBSで3回洗浄する。プレートを、PBS+10%ヤギ血清(Invitrogen #16210)中に0.1%BSA(Gibco、cat#15260-037)、0.2% Triton(商標)X-100、0.05% Tween-20(Thermo Scientific、cat#28320) を含有する1mL/ウェルIF緩衝液でブロックする。内皮細胞を、IF緩衝液+10%ヤギ血清中に1:100のPBS 500mLで再構成されたヒツジ抗ヒトCD31抗体(R&D Systems#BAF806)で染色する。SMA陽性細胞を、IF緩衝液+10%ヤギ血清中に1:200の抗α平滑筋アクチン抗体Cy3抗体(Sigma、cat#C6198)で染色する。染色溶液を、各ウェルに500μL/ウェル添加する。プレートを4℃で一晩保持する。染色溶液を翌日除去し、IF緩衝液を用いてプレートをそれぞれ0.5mLで3回洗浄する。IF緩衝液+10%ヤギ血清中に1:200の二次抗体Alexa Fluor(登録商標)488ロバ抗ヒツジIgG(H+L)(Molecular Probes #A-11015)を添加して、室温で1時間インキュベートする。IF緩衝液を用いてプレートを3回洗浄し、いずれの非結合二次抗体も除去する。5mg/mLのDAPI(4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール二塩酸塩)(Invitrogen#D1306)をPBSで1:10000に希釈し、各ウェルに0.5mL添加して、室温で1時間インキュベートする。プレートをPBSで2回洗浄して、2倍対物レンズを用いたCellInsight (Thermo Scientific)装置でプレートをスキャンすることによって、CD31陽性内皮発芽部及びSMA陽性細胞の全長を画像化する。画像データは、CellInsight(CD31 緑色;SMA 赤色)から直接得て、数値データをJMP(SAS)で解析した。
【0073】
N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド処置は、VEGF−A依存性及びVEGF−A非依存性の内皮発芽を、統計学的に有意に減少させた。
【0074】
Mabry, R, et al, MAbs. 2010 Jan-Feb;2(1):20-34及びNakatsu, MN, Meth Enzymol. 2008;443:65-82に記載された、HUVEC細胞(ヒト臍静脈内皮細胞)及びCAF細胞(培養肺癌関連線維芽細胞)を用いた改変インビトロ共培養血管新生アッセイを用いて、内皮細胞発芽に及ぼすN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの影響を評価する。CAF、及びHUVECをコーティングしたCytodexビーズをフィブリンゲルに包埋し、平滑筋アクチン(SMA)陽性ペリサイトで覆われた内皮発芽部を形成させる。1週間の間、内皮細胞は、一連の表現型変化を受けて、SMA陽性細胞で覆われた内皮細胞発芽部の安定した相互結合網を得る。内皮発芽は、7〜10日までは培地中のCAF由来VEGF−Aに依存し、その後、発芽部の伸長及び安定性は、VEGF−Aへの依存性が低下する。
【0075】
ラムシルマブ(10μg/ml)によるアッセイ開始時(新方式、0〜7日目)のVEGF−Aシグナル伝達の阻害は、内皮発芽の有意な阻害を導いた(4倍の低下)。血管新生の治療的阻害を模倣するために、ラムシルマブでの処置を、内皮発芽部及びペリサイト被覆が形成された後7日目に開始する(既存方式)。ラムシルマブ(10μg/ml)によるあらかじめ形成された発芽部の処置は、効果が低く、内皮発芽を1.4倍減少させるに過ぎなかった。VEGFR2阻害と同様に、アッセイ開始時のN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの添加(新方式、0〜7日目)は、用量依存的に内皮発芽を強力に阻害した。テストされた最高濃度である300nMのN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドは、内皮発芽を7.5倍減少させた。VEGFR2阻害への感受性が有意に低い、あらかじめ形成された発芽部の、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドでの処置(既存方式)は、内皮発芽の有意な減少を導いた(2.7倍)。これらの結果は、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドがVEGF−A依存性及びVEGF−A非依存性の内皮発芽を強力に阻害することを実証した。MET特異性阻害剤PF04217903(LSN2900296)は、発芽がVEGF−A依存性である(0〜7日目)アッセイ(新方式)の開始時に添加された場合には内皮発芽の阻害に関して活性が低く、発芽部の伸長及び安定性に関してVEGF−Aへの依存性が低い(7〜14日目)あらかじめ形成された発芽部に添加された場合(既存方式)、PF04217903は内皮発芽の阻害に関して不活性であった。これらのデータは、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの抗血管新生活性がMET依存性でないことを示唆している。
【0076】
N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドは、14日目までの発芽を阻害したが、ラムシルマブは、7日目までの発芽のみを阻害した。対照(PF4217904)は、効果を有さなかった。
【0077】
ラムシルマブは、特異的VEGFR2阻害剤であり、予測通り、内皮発芽がVEGF−A依存性である最初の7日間に、このアッセイで内皮発芽の減少を実証した。MET特異性阻害剤PF4217903は、このアッセイの14日間はずっと、このアッセイにおける効果をほとんど、又は全く示さず、METがこの血管モデルにおいて役割を担わないこと、及びMETがN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドのオンコキナーゼターゲットの1つであることが示された。このアッセイのデータから、Tie2(通称TEK)、AXL、PDGFRA、及びMERTKなど、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの他のターゲットの1つ又は複数が、この血管新生アッセイの14日間ずっと内皮発芽の阻害を誘発していたことが示唆された。したがってN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの抗血管新生活性は、ラムシルマブと異なっており、癌処置におけるこれら二剤の併用がさらなる処置利益を提供することが裏づけられる。
【0078】
N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドは新方式及び既存方式において索形成(Cord Formation)を阻害する
【0079】
VEGF−Aによる索形成アッセイを、Falcon et al., J Hematol Oncol. 2013;6:31に従ってマイクロタイタープレートで実施する。該アッセイを、新方式(血管新生誘導性の脂肪由来幹細胞(「ADSC」)及びヒト内皮コロニー形成細胞(「ECFC」)共培養索形成アッセイ)及び既存方式(既存のADSC及びECFC共培養索形成アッセイ)として実施する。
【0080】
新方式アッセイでは、ADSC及びECFCを、AngioKit(商標)最適化培地(Cell Systems Biology)で共培養する。ADSCを96ウェルプレートに100μLのウェルあたり40000〜50000個の細胞で播種し、37℃、5%CO
2で一晩インキュベートする。翌日、培地を除去して、培地50〜100μLのウェルあたり4000〜5000個のECFCを、ADSC単層の上部に播種して、37℃、5%CO
2で3〜6時間インキュベートした後、20ng/mL及びテスト化合物を添加する。共培養物を7日間発育させ、その時点で細胞を固定、染色し、スキャン装置で画像化する。索の面積を定量する。
【0081】
既存方式のアッセイでは、ADSC及びECFCの共培養物を、新方式アッセイに関して先に記載された通り播種する。ECFCを付着させた後、20ng/mL VEGF−Aを用いて索状網目構造を刺激し、確定させる。4日目に培地を交換して、示された濃度のテスト化合物の存在下又は非存在下で新鮮なVEGF−Aを含ませる。テスト化合物の添加後に、培養物をさらに3〜4日発育させて、その後、細胞を固定、染色し、先に記載された通り画像化して、網目構造の破壊又は索状物の退縮を検査する。
【0082】
ラムシルマブは、このアッセイの新方式では効果的であることが示されたが(IC
50=0.48μg/mL(S.D.0.30、n=3)[0.48μg/mL=3.2nM]、既存方式では示されなかった(IC
50>10μg/mL)。Falcon et al, J Hematol Oncol. 2013;6:31を参照されたい。抗VEGFR2活性を有する小分子マルチキナーゼ阻害剤スニチニブは、このアッセイの新方式では効果的であることが示されたが(IC
50=0.038μM;S.D.0.013、n=3)、既存方式では示されなかった。Falcon et al, J Hematol Oncol. 2013;6:31を参照されたい。
【0083】
N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドは、新方式(IC
50=0.013μM;S.D.0.007、n=5)及び既存方式(IC
50=0.016μM 0.011、n=4)の両方で強力な活性を示した。
【0084】
対照MET特異性阻害剤を、このアッセイで評価する。対照MET特異性阻害剤は、新方式ではわずかな活性のみを示し(IC
50=5.61μM;S.D.1.80、n=2)、既存方式では活性を全く示さなかった(IC
50>10μM;n=2)。このことから、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの抗血管新生活性が、METへの活性によらないことが示唆された。
【0085】
ラムシルマブは、特異的VEGFR2阻害剤であり、予測された通り、索形成がVEGF−A依存性の場合に新方式での索形成アッセイで減少が示される。MET特異性阻害剤PF4217903は、新方式又は既存方式の両方でこのアッセイにおける効果をほとんど、又は全く示さず、METがこの血管モデルにおいて役割を担わず、METがN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドのオンコキナーゼターゲットの1つであることが示された。このアッセイのデータから、Tie2(通称TEK)、AXL、PDGFRA、及びMERTKなど、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの他のターゲットの1つ又は複数が新方式及び既存方式での索形成の阻害に関与することが示唆された。したがってN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの抗血管新生活性は、ラムシルマブと異なっており、癌処置におけるこれら二剤の併用がさらなる処置利益を提供することが裏づけられる。
【0086】
VEGF−Aによって誘導されたマウス耳血管モデルにおけるN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドとDC101との併用
【0087】
抗血管新生化合物を評価するためのマウス耳血管モデルを、Nagy et al. Methods Enzymol. 2008;444:43-64に従って設定する。マウスの耳にネズミVEGF−Aのコード配列を含むアデノウイルスベクターを注射することを介して、VEGF−A(血管内皮増殖因子A)によりマウスの耳において血管を誘導した。
【0088】
DC101を40mg/kgで週に2回、腹腔内注射により投与する。N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドを、12mg/kgで1日1回経口投与する。5日目の結果については、該化合物又はビヒクル対照が、1〜5日目に投与される。20日目の結果については、該化合物又はビヒクル対照が、10〜20日目に投与される。60日目の結果については、該化合物又はビヒクルが50〜60日目に投与される。N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドは、H
2O中の20%Captisol(登録商標)の90%中の10%PEG400の溶液として配合され、各投与週に新たに調製する。DC101は、各投与週にPBSで希釈する。ビヒクル対照は、1日1回経口投与される、H
2O中の20%Captisol(登録商標)の90%中の10%PEG400である。
【0089】
併用処置、ビヒクル対照又は各単独薬剤の影響を評価して、QuantiGene Plex 2.0アッセイキットを用い、製造業者のプロトコルに従って、50の異なる血管マーカの発現で評価及び定量した。
【0090】
併用が対照と有意に異なり、影響の規模が大きく(併用−対照及び併用−予測される相加的応答が1.0を超える、又は−1.0未満である)、相乗効果のp値が有意である(<0.05)場合には、相乗効果が決定される。p値をビヒクル対照と比較し、Bonferroni法で調整する。
【0091】
併用処置によって相乗的に影響を受けたマーカは、後期(60日目)のもので、内皮よりもペリサイトにより多いマーカである(表1)。ペリサイトのマーカは、Acta2、Cspg4(NG2)、Notch 1及びNotch 3、並びにそれらのリガンド(DLL1、DLL3、Jag2)、並びにPDGFBである。これは、併用が早期血管形成を減少させること、並びに早期及び後期血管をリモデリングすること、並びに正常血管を安定化させることにおける効果を示す点で一致している。
【表4】
【0092】
併用が対照と有意に異なり、影響の規模が大きく(併用−対照及び併用−予測される相加的応答が1.0を超える、又は−1.0未満である)、単独薬剤の1つが対照と有意に異ならず、p値が予測される相加的応答と比較して併用に関して有意でない場合には、相加性が決定される。p値をビヒクル対照と比較し、Bonferroni法で調整する。
【0093】
併用によって相乗的に影響を受けず相加的に影響を受けたマーカは、早期(5日目)〜後期(60日目)に均等に分布していた(表2)。これらのマーカは、内皮マーカ(例えば、CD34、PECAM1、vwf、PDGFRB、PDGFRA、VEGR2及びそのリガンドVEGFA)とペリサイトマーカ(例えば、Acta2、Cspg4(NG2)、Notch 1及びNotch 3、並びにそれらのリガンド(DLL1、DLL3、Jag2))との均一混合物でもあった。これらは、5〜60日目の全試験期間を通した併用効果と一致している。
【0094】
ラムシルマブとN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドとの併用は、マウス耳VEGF誘導血管新生モデルにおいてインビボで相乗的な抗血管新生活性をもたらした。
【表5-1】
【表5-2】
【表5-3】
【0095】
配列表
SEQ ID NO: 1
DIQMTQSPSSVSASIGDRVTITCRASQGIDNWLGWYQQKPGKAPKLLIYD ASNLDTGVPSRFSGSGSGTYFTLTISSLQAEDFAVYFCQQAKAFPPTFGG GTKVDIK
SEQ ID NO: 2
EVQLVQSGGGLVKPGGSLRLSCAASGFTFSSYSMNWVRQAPGKGLEWVSS ISSSSSYIYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARVT
DAFDIWGQGTMVTVSS
SEQ ID NO: 3
DIQMTQSPSSVSASIGDRVTITCRASQGIDNWLGWYQQKPGKAPKLLIYD
ASNLDTGVPSRFSGSGSGTYFTLTISSLQAEDFAVYFCQQAKAFPPTFGG GTKVDIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKV DNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQG
LSSPVTKSFNRGEC
SEQ ID NO: 4
EVQLVQSGGGLVKPGGSLRLSCAASGFTFSSYSMNWVRQAPGKGLEWVSS ISSSSSYIYYADSVKGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCARVT
DAFDIWGQGTMVTVSSASTKGPSVLPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFP
EPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICN VNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTL MISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYR VVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTL
PPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSD
GSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
本発明は以下を提供する。
[1]
SEQ ID NO:1の軽鎖可変領域(LCVR)アミノ酸配列及びSEQ ID NO:2の重鎖可変領域(HCVR)アミノ酸配列を含み、VEGFR2に結合する抗体の有効量と、式:
【化1】
で示される化合物又はその医薬的に許容し得る塩と、をそのような処置を必要とする胃癌患者に投与することを含む、患者における胃癌を処置する方法。
[2]
前記化合物が、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドである、請求項1に記載の方法。
[3]
前記抗体が、SEQ ID NO:3の軽鎖アミノ酸配列と、SEQ ID NO:4の重鎖アミノ酸配列と、を含み、前記抗体が、VEGFR2に結合する、請求項1に記載の方法。
[4]
前記抗体が、ラムシルマブである、請求項3に記載の方法。
[5]
前記化合物又はその塩が、約80mg/日〜約120mg/日の用量で投与される、請求項1に記載の方法。
[6]
ラムシルマブが、約6mg/kg〜約12mg/kgの用量で3週間毎に1回投与される、請求項4に記載の方法。
[7]
胃癌の処置のための、SEQ ID NO:1の軽鎖可変領域(LCVR)アミノ酸配列及びSEQ ID NO:2の重鎖可変領域(HCVR)アミノ酸配列を含み、VEGFR2に結合する抗体と、式:
【化2】
で示される化合物又はその医薬的に許容し得る塩と、を含むキット。
[8]
前記抗体が、SEQ ID NO:3の軽鎖アミノ酸配列と、SEQ ID NO:4の重鎖アミノ酸配列と、を含み、前記抗体が、VEGFR2に結合する、請求項7に記載のキット。
[9]
前記抗体が、ラムシルマブである、請求項8に記載のキット。
[10]
前記化合物が、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドである、請求項9に記載のキット。
[11]
胃癌の処置のための、1種又は複数の医薬的に許容し得る担体、希釈剤又は賦形剤を含むラムシルマブと、1種又は複数の医薬的に許容し得る担体、希釈剤又は賦形剤を含むN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド又はその医薬的に許容し得る塩と、を含むキット。
[12]
N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド又はその医薬的に許容し得る塩が、錠剤である、請求項11に記載のキット。
[13]
噴霧乾燥分散体によって配合される、請求項12に記載の錠剤。
[14]
胃癌の処置における同時、分離又は連続使用のための、抗VEGFR2抗体と、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド又はその医薬的に許容し得る塩と、を含む併用。
[15]
前記化合物又はその塩が、約80mg/日〜約120mg/日の用量で投与される、請求項14に記載の方法。
[16]
ラムシルマブが、約6mg/kg〜約12mg/kgの用量で3週間毎に1回投与される、請求項14に記載の方法。
[17]
胃癌の処置のためにN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド又はその医薬的に許容し得る塩との同時、分離又は連続処置において使用される抗VEGFR2抗体。
[18]
胃癌の処置のために抗VEGFR2抗体との同時、分離又は連続処置において使用されるN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド又はその医薬的に許容し得る塩。
[19]
前記抗VEGFR2抗体が、ラムシルマブである、請求項15又は16に記載の処置。
[20]
胃癌の処置のためにN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド又はその医薬的に許容し得る塩との同時、分離又は連続処置において使用されるラムシルマブ。
[21]
胃癌の処置のためにラムシルマブとの同時、分離又は連続処置において使用されるN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド又はその医薬的に許容し得る塩。
[22]
胃癌の処置のための薬剤の製造における抗VEGFR2抗体の使用であって、前記抗VEGFR2抗体が、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド又はその医薬的に許容し得る塩と同時に、分離して、又は連続で投与される、使用。
[23]
胃癌の処置のための薬剤の製造におけるN−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド又はその医薬的に許容し得る塩の使用であって、N−(3−フルオロ−4−(1−メチル−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−インダゾール−5−イルオキシ)フェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド又はその医薬的に許容し得る塩が、抗VEGFR2抗体と同時に、分離して、又は連続で投与される、使用。