特許第6352105号(P6352105)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6352105スイッチ装置及びこれを有する電源タップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352105
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】スイッチ装置及びこれを有する電源タップ
(51)【国際特許分類】
   H01H 23/16 20060101AFI20180625BHJP
   H01H 23/24 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   H01H23/16 Z
   H01H23/24 D
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-163200(P2014-163200)
(22)【出願日】2014年8月8日
(65)【公開番号】特開2016-39097(P2016-39097A)
(43)【公開日】2016年3月22日
【審査請求日】2017年5月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208477
【氏名又は名称】大和電器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100143546
【弁理士】
【氏名又は名称】押久保 政彦
(74)【代理人】
【識別番号】100144358
【弁理士】
【氏名又は名称】藤掛 宗則
(72)【発明者】
【氏名】貝沼 良昭
【審査官】 段 吉享
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−074301(JP,A)
【文献】 特開2009−152007(JP,A)
【文献】 特開2011−222207(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 23/16
H01H 23/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷への通電の開始又は通電停止を切り替えるスイッチ装置であって、
筐体であるスイッチ本体と、
前記スイッチ本体に対し支軸を介して揺動可能に配備された操作部と、
その一端が前記支軸に接続され、この支軸を操作部側に向けて押圧するばね部材と、
前記操作部の揺動動作に連動して前記通電の開始又は通電停止を切り替えるスイッチ機構と、を有し、
前記スイッチ本体には、前記支軸に対する押圧力が前記操作部を外方へと押圧する押圧力として作用することを規制する規制部が形成され
前記スイッチ本体は、前記規制部が形成された突起部位を有しており、
前記操作部は、有底矩形筒状に形成され、揺動動作の支点となる部位のそれぞれの側面に孔部が形成され、その内部空間には前記突起部位が所定の隙間を開けて配備され、且つ、当該突起部位に支持された支軸に前記孔部に係合可能な形状に形成された係止部が設けられ、前記係止部と前記孔部とが係合して配備されることを特徴とする、
スイッチ装置。
【請求項2】
前記支軸を介し前記操作部の揺動動作に連動して前記ばね部材の形状が変形して前記負荷への通電状態又は通電停止状態が維持されることを特徴とする、
請求項に記載のスイッチ装置。
【請求項3】
負荷への通電の開始又は通電停止を切り替えるスイッチ装置を有する電源タップであって、
前記スイッチ装置は、
筐体であるスイッチ本体と、
前記スイッチ本体に対し支軸を介して揺動可能に配備された操作部と、
その一端が前記支軸に接続され、この支軸を操作部側に向けて押圧するばね部材と、
前記操作部の揺動動作に連動して前記通電の開始又は通電停止を切り替えるスイッチ機構と、を有し、
前記スイッチ本体には、前記支軸に対する押圧力が前記操作部を外方へと押圧する押圧力として作用することを規制する規制部が形成され
前記スイッチ本体は、前記規制部が形成された突起部位を有しており、
前記操作部は、有底矩形筒状に形成され、揺動動作の支点となる部位のそれぞれの側面に孔部が形成され、その内部空間には前記突起部位が所定の隙間を開けて配備され、且つ、当該突起部位に支持された支軸に前記孔部に係合可能な形状に形成された係止部が設けられ、前記係止部と前記孔部とが係合して配備されることを特徴とする、
電源タップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷への通電のオン/オフを切り替えるスイッチ装置及びこれを有する電源タップの技術に関する。
【0002】
従来、例えば照明や換気扇などの負荷への通電のオン/オフを切り換えるスイッチに用いられるスイッチ装置は、スイッチ本体、このスイッチ本体に揺動可能に配置されるツマミ(ハンドルあるいは操作部などと称される場合もある)、およびスイッチ本体内に配置されるスイッチ機構を備えている。スイッチ機構は、電源側および負荷側に接続される対の端子、およびツマミの揺動により可動して対の端子間を開閉するスイッチ機構を有する。
【0003】
例えば、特許文献1には、絶縁性能を向上させた小形スイッチが開示されている。また、特許文献2には、操作部に支軸がなく、押圧側とは逆側が支点となって操作部の揺動動作を行うことができる小型スイッチが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平7−4923号公報
【特許文献2】特開2010−33994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、シーソーのように傾きを変化させる揺動動作により負荷への通電のオン/オフを切り替えるスイッチ装置では、ツマミの中央部に揺動を可能にするための支軸を備えており、その支軸を中心にしてツマミの傾きが変化するように構成されている。また、特許文献1、2に開示されたスイッチでは、オン/オフの切り替え後の状態を維持するために、ツマミには例えばスプリング、板バネなどのばね部材からの反発力が付与されるように構成している。
【0006】
しかしながら、従来一般のスイッチ装置のように、ばね部材からの反発力がツマミに直接付与されるように構成されている場合、例えばツマミを交換するとき、あるいは経年劣化を要因とする支軸の破損などが発生したときなど、ツマミ、ばね部材などの構成部品が付勢された状態で外方へ飛び出してしまうことがある。さらに、ばね部材の反発力により強く接触していた接点間の圧力が弱まり、その結果スイッチ装置が発熱してしまうことがあり、安全性を損なうおそれがある、という課題が残る。
【0007】
本発明は、上記の課題を解消し、装置の安全性を確保するとともに、負荷への通電のオン状態あるいはオフ状態を維持することができるスイッチ装置を提供することを、主たる目的とする。また、このスイッチ装置を有する電源タップを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のスイッチ装置は、負荷への通電の開始又は通電停止を切り替えるスイッチ装置であって、筐体であるスイッチ本体と、前記スイッチ本体に対し支軸を介して揺動可能に配備された操作部と、その一端が前記支軸に接続され、この支軸を操作部側に向けて押圧するばね部材と、前記操作部の揺動動作に連動して前記通電の開始又は通電停止を切り替えるスイッチ機構と、を有し、前記スイッチ本体には、前記支軸に対する押圧力が前記操作部を外方へと押圧する押圧力として作用することを規制する規制部が形成され、前記スイッチ本体は、前記規制部が形成された突起部位を有しており、前記操作部は、有底矩形筒状に形成され、揺動動作の支点となる部位のそれぞれの側面に孔部が形成され、その内部空間には前記突起部位が所定の隙間を開けて配備され、且つ、当該突起部位に支持された支軸に前記孔部に係合可能な形状に形成された係止部が設けられ、前記係止部と前記孔部とが係合して配備されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の電源タップは、負荷への通電の開始又は通電停止を切り替えるスイッチ装置を有する電源タップであって、前記スイッチ装置は、筐体であるスイッチ本体と、前記スイッチ本体に対し支軸を介して揺動可能に配備された操作部と、その一端が前記支軸に接続され、この支軸を操作部側に向けて押圧するばね部材と、前記操作部の揺動動作に連動して前記通電の開始又は通電停止を切り替えるスイッチ機構と、を有し、前記スイッチ本体には、前記支軸に対する押圧力が前記操作部を外方へと押圧する押圧力として作用することを規制する規制部が形成され、前記スイッチ本体は、前記規制部が形成された突起部位を有しており、前記操作部は、有底矩形筒状に形成され、揺動動作の支点となる部位のそれぞれの側面に孔部が形成され、その内部空間には前記突起部位が所定の隙間を開けて配備され、且つ、当該突起部位に支持された支軸に前記孔部に係合可能な形状に形成された係止部が設けられ、前記係止部と前記孔部とが係合して配備されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、装置の安全性を確保するとともに、負荷への通電のオン状態あるいはオフ状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係るスイッチ装置の外観の一例を示す斜視図。
図2】スイッチ装置が有する各構成の一例を説明するための図。
図3】(a)、(b)は、スイッチ装置におけるオン/オフそれぞれの状態を説明するための図。
図4】(a)、(b)は、スイッチ装置を配備した電源タップの一例を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。なお、本実施形態に係るスイッチ装置は、例えば電源タップ(テーブルタップなどとも称される)に用いられる場合を例に挙げて説明する。この電源タップでは、当該電源タップ本体に配備された複数(例えば、4個)の差し込み口それぞれの通電を個別にオン/オフしたり、あるいは複数の差し込み口の通電を一括してオン/オフしたりするようにスイッチ装置が構成される。なお、電源タップ本体に配備する差し込み口の個数、及び、これらを何組に分けて管理するかなどは任意に設定することができる。
【0013】
[実施形態例]
図1は、本実施形態に係るスイッチ装置の外観の一例を示す斜視図である。
図1に示すスイッチ装置10は、スイッチ本体100、ツマミ101、スイッチ本体100を保持するスイッチホルダ102、スイッチ本体100に対しツマミ101を揺動可能にするための回転軸(支軸)103、負荷への通電のオン/オフを切り替えるスイッチ機構を構成する電極端子110、111、112を含んで構成される。
なお、ツマミ101は、スイッチ本体に対する相対的な傾きに応じて負荷への通電のオン/オフを操作するための操作部として機能する。また、電極端子110、111、112は、供給電源に接続される電源母線、あるいは負荷に電力を供給する組電線などに電気的に接続される。
【0014】
スイッチ本体100は、上底面と側面を有するキャップ形状(有底矩形筒状)に形成されたツマミ101に所定の隙間を開けて覆われる部位(突起部位)を含んで形成される。つまり、ツマミ101の内部空間にはスイッチ本体100の突起部位が所定の隙間を開けて配備されることになる。スイッチ本体100は、また、スイッチ機構を構成する電極端子110、111、112などが配備される内部空間が形成される。なお、この内部空間に配備するスイッチ機構の各部材は、例えばスイッチホルダ102を介してそれぞれの配備位置が規定されるように構成することもできる。
ツマミ101は、図1に示すように、スイッチ本体100の所定部位を覆うようにして配備され、且つ、スイッチ本体100に対し支軸103を介して揺動可能に配備される。
【0015】
図2は、スイッチ装置10が有する各構成の一例を説明するための図である。
ツマミ101の側面上には、揺動動作の支点となる部位それぞれに孔部1011が形成される。また、スイッチ本体100においてツマミ101に覆われる部位には、図2に示すように、スイッチホルダ102側から挿入され、後述するばね部材104を介してツマミ101側へ向かう押圧力(ばね部材104の反発力)が付与される支軸103を当該部位の所定位置で保持するための、逆U字状の規制溝部1001が形成される。
【0016】
支軸103は、その周面が規制溝部1001の周面と当接する円柱状の軸部1031、この軸部1031の端部それぞれに形成され、ツマミ101の孔部1011に係合(図1参照)可能な形状に形成された係止部1032(例えば、孔部1011に係合する形状に形成されたツメ)を含んで構成される。孔部1011と係止部1032とが係合することにより、ツマミ101の揺動動作が支軸103に伝達される。つまり、スイッチ本体100に対するツマミ10の相対的な傾きの変化に応じて支軸103が支点位置において回転動作することになる。
なお、支軸103には、図2に示すように、ばね部材104の一端が接続される。このばね部材104の他の一端は、例えば接触片113の上面側の所定部位に接続される。
【0017】
ばね部材104は、所定の反発力が生じるような状態でスイッチ装置10に配備される。この状態で、係止部1032を介してツマミ101の揺動動作がばね部材104に伝達される。その結果、ばね部材104にはツマミ101の揺動動作に応じた「撓み」、つまり形状の変化が生じることになる。これにより、例えば電極端子110の接点と電極端子111と接続された接触片113の接点とが当接するオン状態(通電状態)、あるいはそれぞれの接点が離間しているオフ状態(非通電状態)いずれかの状態を維持することができる。この点については、図3を用いて後述する。
【0018】
また、ばね部材104の反発力は、ツマミ101側へ向けて支軸103を押圧する押圧力として作用する。しかしながら、本実施形態に係るスイッチ装置10では、支軸103に付与された押圧力は規制溝部1001によりツマミ101への伝達が規制されることになる。そのため、ばね部材104の反発力は、ツマミ101が外方へ飛び出すように直接的に押し上げる力として作用しない。つまり、仮にツマミ101に対し外方からの作用力が加わり、ツマミ101の孔部1011と支軸103の係止部1032との係合が解除されたとしても、係合解除を起因とするツマミ101の外方への飛び出しは発生しない。
【0019】
また、係合が解除された場合であっても、支軸103、及び、規制溝部1001によりばね部材104の外方への飛び出しも発生しない。これは、例えばユーザがツマミ101を任意に交換する場合のほか、スイッチ装置10を製造する場合、あるいは経年劣化による破損が発生した場合などにおいて同様の効果を奏する。
【0020】
このように、ツマミ101に覆われる部位に形成された規制溝部1001は、係合が解除された場合におけるツマミ101、ばね部材104などの外方への飛び出しを規制する規制部として機能する。
なお、ツマミ101の上底面の一部あるいは全部を透明もしくは半透明の材料を用いて形成し、負荷への通電のオン/オフに応じて発光素子が点灯/消灯ように構成されたLED(Light Emitting Diode)基板120をスイッチ本体100の内部空間に配備し、ユーザがこの点灯/消灯それぞれの状態を認識することができるように構成することもできる。
【0021】
図3は、スイッチ装置10におけるオン/オフそれぞれの状態を説明するための図である。図3(a)は、オフ状態、図3(b)は、オン状態をそれぞれ示している。
例えば、スイッチ本体100に対するツマミ101の相対的な傾きが、図3(a)に示すような状態であれば、電極端子110の接点と電極端子111と接続された接触片113の接点とが離間するオフ状態(非通電状態)になる。この状態では、ばね部材104は図正面から見てその中心部が左側に突出するように撓むことが見て取れる。ばね部材104がこのように撓むことにより、オフ状態でツマミ101の傾きが維持される。また、オフ状態においては、例えばLED基板120上の発光素子が点灯するように構成することができる。
【0022】
また、スイッチ本体100に対するツマミ101の相対的な傾きが、図3(b)に示すような状態であれば、電極端子110の接点と電極端子111と接続された接触片113の接点とが当接するオン状態(通電状態)になる。この状態では、ばね部材104は図正面から見てその中心部が右側に突出するように撓むことが見て取れる。ばね部材104がこのように撓むことにより、オン状態でツマミ101の傾きが維持される。また、オン状態においては、例えばLED基板120上の発光素子が消灯するように構成することができる。
【0023】
図4は、スイッチ装置10を配備した電源タップの一例を説明するための図である。
図4(a)は、複数の差し込み口の通電を一括してオン/オフ可能に構成された電源タップの部分拡大図であり、図4(b)は、複数の差し込み口それぞれの通電を個別にオン/オフ可能に構成された電源タップの部分拡大図である。
図4(a)に示す電源タップ20は、スイッチ装置10を介して複数の差し込み口200の通電を一括してオン/オフの切り替えが可能に構成されている電源タップの一例である。図4(b)に示す電源タップ21は、複数の差し込み口200の通電を個別にオン/オフの切り替えが可能に構成されている電源タップの一例である。この場合、一つの差し込み口200に対し一つのスイッチ装置10が配備される。
【0024】
また、前述したように、ツマミ101はスイッチ本体100に形成された規制部を覆うように装着され、支軸103の係止部1032に接続される。そのため、図4(a)、(b)に示すように、電源タップの筐体表面から突出しているツマミ101を交換する際に当該電源タップを分解する必要がなく、容易に作業を行うことができる。
また、ツマミ101の開口部外周側に外方へ突出するようなツバ部を形成することもできる。この場合、形成されたツバ部のサイズ(外周サイズ)を電源タップ筐体のスイッチ穴より大きくする。これにより、仮にツマミ101がスイッチ本体100から外れたとしても当該スイッチ穴に引っかかり、電源タップ筐体から外方へ飛び出してしまうことを防ぐことができる。なお、ツマミ101をこの様に構成した場合であっても、スイッチ装置10自体を分解することなくツマミ101の交換は可能である。
【0025】
このように、本実施形態に係るスイッチ装置10では、支軸103、規制部によりばね部材104の反発力が直接的にツマミ101に作用しないように構成される。これにより、ツマミ101と支軸103との係合状態が解除された場合であっても、当該ツマミ101、ばね部材104などの構成品が外方へ飛び出してしまうことを抑制することができる。
【0026】
また、係合状態の解除による構成品の飛び出し、あるいは係合のゆるみなどによる接点接触不良を要因とするスイッチ装置10の発熱・発火の発生を防ぎ、装置の安全性を確保することができる。さらに、ツマミ101の交換の際に構成部品の飛び出しが生じないため、容易に構成品の交換作業、メンテナンスなどを行うことができる。
【0027】
上記説明した実施形態は、本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲が、これらの例に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0028】
10・・・スイッチ装置、20、21・・・電源タップ、100・・・スイッチ本体、101・・・ツマミ、102・・・スイッチホルダ、103・・・支軸、104・・・ばね部材、110、111、112・・・電極端子、113・・・接触片、200・・・差し込み口。

図1
図2
図3
図4