(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る第1間仕切りユニット10、第2間仕切りユニット20及び第3間仕切りユニット30の構成について、
図1〜
図6を用いて説明する。
【0016】
図1〜
図6は、本実施形態に係る第1間仕切りユニット10、第2間仕切りユニット20及び第3間仕切りユニット30の構成及び組立方法を示す斜視図である。
【0017】
第1間仕切りユニット10、第2間仕切りユニット20及び第3間仕切りユニット30は、自立式の間仕切りユニットであって、屋外において隣接するように並べられた後、
図1〜
図6の工程を経て順次組立てられ、それぞれが独立した閉空間を形成する。形成された閉空間内には例えば便器40a、40b及び40cが配置されており、形成された閉空間は個室トイレとして使用される。第1間仕切りユニット10及び第2間仕切りユニット20は同様の構成を有するが、第3間仕切りユニット30は第1間仕切りユニット10及び第2間仕切りユニット20とは異なる構成を有する。以下、各ユニットについて詳細に説明する。
【0018】
第1間仕切りユニット10は、箱状部材11、間仕切り部材12、扉部材13、戸当り部材14、補強梁15、ガイド部材17、滑車18、線状部材19及び重錘61を備え、第2間仕切りユニット20を利用して独立した閉空間(以下、第1閉空間という。)を形成する。具体的に、第1間仕切りユニット10は、箱状部材11、間仕切り部材12及び扉部材13と、第2間仕切りユニット20の間仕切り部材22とにより囲まれた第1閉空間を形成する。
【0019】
箱状部材11は、その内部空間に扉部材13、戸当り部材14、補強梁15、線状部材19、重錘61並びにこれら各部材及び第2間仕切りユニット20の各部材を連結するネジ等の連結部材を分離した状態で収納する収納体として機能すると共に、第1閉空間の壁材の一つとしても機能する矩形の箱材である。箱状部材11は、例えば4つのL字アングルをそれぞれが一辺を構成するように連結し、連結されたL字アングルの2つの開口のうちの1つを塞ぐように4つのL字アングルに板材を取り付けることで形成できる。
【0020】
間仕切り部材12は、箱状部材11の開口11aを蓋するように箱状部材11の開口端縁に蝶番等を介して回動可能に取り付けられた板材である。このとき、間仕切り部材12は、例えば90度等の所定の角度より大きくは回動しないように箱状部材11に取り付けられる。間仕切り部材12は、箱状部材11の内部空間を閉じる蓋体として機能すると共に、第1閉空間を形成する壁材の一つとしても機能する。
【0021】
扉部材13は、支柱13bと、この支柱13bに蝶番等を介して回動可能に取り付けられた板材13aとから構成される。扉部材13は、支柱13bが第2間仕切りユニット20の間仕切り部材22、具体的には間仕切り部材22の第1閉空間側の面に連結部材を介して取り付けられ、第1閉空間の片開き扉として機能する。
【0022】
戸当り部材14は、間仕切り部材12、具体的には間仕切り部材12の第1閉空間側の面に連結部材を介して取り付けられたL字アングル等の棒材であり、第1閉空間の扉を閉める際に扉部材13の板材13aの回動を規制する戸当りとして機能する。
【0023】
補強梁15は、連結部材を介して、扉部材13の支柱13b、第2間仕切りユニット20の間仕切り部材22、及び間仕切り部材12に取り付けられ、これらを連結固定する補強梁として機能する。
【0024】
ガイド部材17は、金属管柱等であり、重錘61をガイド(案内)する内周面を有する。ガイド部材17は、箱状部材11の開口11aに対向する内面、具体的には箱状部材11の底面における左端部に、重錘61がガイド部材17内部を内周面に沿って上下動つまり上昇及び重力落下できるようその長手方向を下方に向けて固定されている。
線状部材19は、紐、ワイヤー、ケーブル等の線材であり、一端に重錘61が連結されており、他端が扉部材13の板材13aに連結可能となっている。
【0025】
滑車18は、円柱体であり、その外周面には周方向に沿って一周する溝が形成され、その溝に線状部材19が引っ掛けられている。滑車18は、円柱の中心軸を回転軸として回転動可能であり、外周面の溝に引っ掛けられた線状部材19の移動において、水平方向の移動を垂直方向への移動に変換する。滑車18は、ガイド部材17の上方に位置するように、箱状部材11の開口11aに対向する内面、具体的には箱状部材11の底面における左端部に固定されている。
【0026】
第2間仕切りユニット20は、第1間仕切りユニット10と同様の構成及び機能を有し、箱状部材21、間仕切り部材22、扉部材23、戸当り部材24、補強梁25、ガイド部材27、滑車28、線状部材29及び重錘71を備え、第3間仕切りユニット30を利用して独立した閉空間(以下、第2閉空間という。)を形成する。具体的に、第2間仕切りユニット20は、箱状部材21、間仕切り部材22、扉部材23及び第3間仕切りユニット30の板材32aにより囲まれた第2閉空間を形成する。
【0027】
箱状部材21は、その内部空間に扉部材23、戸当り部材24、補強梁25、線状部材29、重錘71並びにこれら各部材及び第3間仕切りユニット30の各部材を連結する連結部材を分離した状態で収納する収納体として機能すると共に、第2閉空間の壁材の一つとしても機能する矩形の箱材である。箱状部材21は、第1間仕切りユニット10の箱状部材11と同様に、例えば連結された4つのL字アングルに板材を取り付けることで形成できる。
【0028】
間仕切り部材22は、箱状部材21の開口21aを蓋するように箱状部材21の開口端縁に蝶番等を介して回動可能に取り付けられた板材である。このとき、間仕切り部材22は、例えば90度等の所定の角度より大きく回動しないように箱状部材21に取り付けられる。間仕切り部材22は、箱状部材21の内部空間を閉じる蓋体として機能すると共に、第2閉空間を形成する壁材の一つとしても機能する。
【0029】
扉部材23は、支柱23bと、この支柱23bに蝶番等を介して回動可能に取り付けられた板材23aとから構成される。扉部材23は、支柱23bが第3間仕切りユニット30の間仕切り部材32、具体的には間仕切り部材32の板材32aの第2閉空間側の面に連結部材を介して取り付けられ、第2閉空間の片開き扉として機能する。
【0030】
戸当り部材24は、間仕切り部材22、具体的には間仕切り部材22の第2閉空間側の面に連結部材を介して取り付けられたL字アングル等の棒材であり、第2閉空間の扉を閉める際に扉部材23の板材23aの回動を規制する戸当りとして機能する。
【0031】
補強梁25は、連結部材を介して、扉部材23の支柱23b、第3間仕切りユニット30の板材32a、及び間仕切り部材22に取り付けられ、これらを連結固定する補強梁として機能する。
【0032】
ガイド部材27は、金属管柱等であり、重錘71をガイドする内周面を有する。ガイド部材27は、箱状部材21の開口21aに対向する内面、具体的には箱状部材21の底面における左端部に、重錘71がガイド部材27内部を内周面に沿って上下動つまり上昇及び重力落下できるようその長手方向を下方に向けて固定されている。
線状部材29は、紐、ワイヤー、ケーブル等の線材であり、一端に重錘71が連結されており、他端が扉部材23の板材23aに連結可能となっている。
【0033】
滑車28は、円柱体であり、その外周面には周方向に沿って一周する溝が形成され、その溝に線状部材29が引っ掛けられている。滑車28は、円柱の中心軸を回転軸として回転動可能であり、外周面の溝に引っ掛けられた線状部材29の移動において、水平方向の移動を垂直方向への移動に変換する。滑車28は、ガイド部材27の上方に位置するように、箱状部材21の開口21aに対向する内面、具体的には箱状部材21の底面における左端部に固定されている。
【0034】
第3間仕切りユニット30は、箱状部材31、間仕切り部材32、扉部材33、戸当り部材34、補強梁35、ガイド部材37、滑車38、線状部材39及び重錘81を備え、単独で独立した閉空間(以下、第3閉空間という。)を形成する。具体的に、第3間仕切りユニット30は、箱状部材31、間仕切り部材32の板材32a及び33並びに扉部材33により囲まれた第3閉空間を形成する。
【0035】
箱状部材31は、その内部空間に扉部材33、戸当り部材34、補強梁35、線状部材39、重錘81及びこれら各部材を連結する連結部材を分離した状態で収納する収納体として機能すると共に、第3閉空間の壁材の一つとしても機能する矩形の箱材である。箱状部材31は、第1間仕切りユニット10の箱状部材11と同様に、例えば連結された4つのL字アングルに板材を取り付けることで形成できる。
【0036】
間仕切り部材32は、箱状部材31の開口31aを蓋するように箱状部材31の開口端縁に回動可能に取り付けられた板材32a及び32bから構成される。このとき、板材32a及び32bは、例えば90度等の所定の角度より大きくは回動しないように箱状部材31に取り付けられる。板材32aは、箱状部材31の対向する開口端縁の一方に蝶番等を介して回動可能に取り付けられ、板材32bは、箱状部材31の対向する開口端縁の他方に蝶番等を介して回動可能に取り付けられる。板材32a及び32bは、それぞれ単独で箱状部材31の内部空間を閉じる蓋体として機能すると共に、第3閉空間を形成する壁材の一つとしても機能する。板材32a及び32bは、例えば、同様の幅、高さ及び厚みを持ち、箱状部材31の開口31aに重ねて配置される。
【0037】
扉部材33は、支柱33bと、この支柱33bに蝶番等を介して回動可能に取り付けられた板材33aとから構成される。扉部材33は、支柱33bが間仕切り部材32の板材32b、具体的には板材32bの第3閉空間側の面に連結部材を介して取り付けられ、第3閉空間の片開き扉として機能する。
【0038】
戸当り部材34は、間仕切り部材32の板材32a、具体的には板材32aの第3閉空間側の面に連結部材を介して取り付けられたL字アングル等の棒材であり、第3閉空間の扉を閉める際に扉部材33の板材33aの回動を規制する戸当りとして機能する。
【0039】
補強梁35は、連結部材を介して、扉部材33の支柱33b、並びに間仕切り部材32の板材32a及び32bに取り付けられ、これらを連結固定する補強梁として機能する。
【0040】
ガイド部材37は、金属管柱等であり、重錘81をガイドする内周面を有する。ガイド部材37は、箱状部材31の開口31aに対向する内面、具体的には箱状部材21の底面における左端部に、重錘81がガイド部材37内部を内周面に沿って上下動つまり上昇及び重力落下できるようその長手方向を下方に向けて固定されている。
線状部材39は、紐、ワイヤー、ケーブル等の線材であり、一端に重錘81が連結されており、他端が扉部材33の板材33aに連結可能となっている。
【0041】
滑車38は、円柱体であり、その外周面には周方向に沿って一周する溝が形成され、その溝に線状部材39が引っ掛けられている。滑車38は、円柱の中心軸を回転軸として回転動可能であり、外周面の溝に引っ掛けられた線状部材39の移動において、水平方向の移動を垂直方向への移動に変換する。滑車38は、ガイド部材37の上方に位置するように、箱状部材31の開口31aに対向する内面、具体的には箱状部材31の底面における左端部に固定されている。
【0042】
次に、本実施形態に係る第1間仕切りユニット10、第2間仕切りユニット20及び第3間仕切りユニット30の組立方法について、
図1〜
図6を用いて説明する。
【0043】
まず、
図1に示されるように、箱状部材11、21及び31が、開口11a、21a及び31aが同じ方向つまり前方を向き、かつ、便器40a、40b及び40cのそれぞれに対応するように配置される。
【0044】
具体的に、扉部材13、戸当り部材14、補強梁15、ガイド部材17、滑車18、線状部材19、重錘61及び連結部材が収納された箱状部材11が開口11aを便器40aに向けて便器40aの後方に配置される。そして、扉部材23、戸当り部材24、補強梁25、ガイド部材27、滑車28、線状部材29、重錘71及び連結部材が収納された箱状部材21が、箱状部材11に隣接し、開口21aを便器40bに向けて便器40bの後方に配置される。さらに、扉部材33、戸当り部材34、補強梁35、ガイド部材37、滑車38、線状部材39、重錘81及び連結部材が収納された箱状部材31が、箱状部材21に隣接し、開口31aを便器40cに向けて便器40cの後方に配置される。
なお、箱状部材11、21及び31は、
図1のように配設された状態で、便器40a、40b及び40cが設けられた地面にボルト固定されてもよい。
【0045】
次に、
図2に示されるように、間仕切り部材12、22及び32が回動されて箱状部材11、21及び31の蓋が開けられ、箱状部材11、21及び31の内部空間に収納された各部材が取り出される。
【0046】
具体的に、箱状部材11に対して間仕切り部材12を回動させることで箱状部材11の開口11aが開放され、開口11aから扉部材13、戸当り部材14、補強梁15、線状部材19、重錘61及び連結部材が取り出される。同様に、箱状部材21に対して間仕切り部材22を回動させることで箱状部材21の開口21aが開放され、開口21aから扉部材23、戸当り部材24、補強梁25、線状部材29、重錘71及び連結部材が取り出される。そして、箱状部材31に対して間仕切り部材32の板材32a及び32bを回動させることで箱状部材31の開口31aが開放され、開口31aから扉部材33、戸当り部材34、補強梁35、線状部材39、重錘81及び連結部材が取り出される。
【0047】
このとき、間仕切り部材12、22及び32は回動されて箱状部材11の前方に突き出た状態で維持され、箱状部材11、21及び31の蓋は開けられたままの状態とされる。従って、便器40aが配置された空間(以下、第1空間という。)と、便器40bが配置された空間(以下、第2空間という。)と、便器40cが配置された空間(以下、第3空間という。)とは、間仕切り部材12、22及び32により仕切られる。
【0048】
具体的に、第1空間が間仕切り部材12と間仕切り部材22とで仕切られ、第2空間が間仕切り部材22と板材32aとで仕切られ、第3空間が間仕切り部材32の板材32aと板材32bとで仕切られる。
次に、
図3に示されるように、間仕切り部材12、22及び32に戸当り部材14、24及び34が取り付けられる。
【0049】
具体的に、間仕切り部材12の前端部の第1空間側の面に、戸当り部材14が取り付けられる。同様に、間仕切り部材22の前端部の第2空間側の面に、戸当り部材24が取り付けられる。そして、間仕切り部材32の板材32aの前端部の第3空間側の面に、戸当り部材34が取り付けられる。
次に、
図4に示されるように、間仕切り部材22及び32に扉部材13、23及び33が取り付けられる。
【0050】
具体的に、間仕切り部材22の前端部の第1空間側の面に、扉部材13の支柱13bが取り付けられる。同様に、間仕切り部材32の板材32aの前端部の第2空間側の面に、扉部材23の支柱23bが取り付けられる。そして、間仕切り部材32の板材32bの前端部の第3空間側の面に、扉部材33の支柱33bが取り付けられる。
次に、
図5に示されるように、間仕切り部材12、22及び32と、扉部材13、23及び33とに、補強梁15、25及び35が取り付けられる。
【0051】
具体的に、扉部材13の支柱13b、間仕切り部材12及び22、並びに戸当り部材14に、補強梁15が取り付けられる。同様に、扉部材23の支柱23b、間仕切り部材22、間仕切り部材32の板材32a、及び戸当り部材24に、補強梁25が取り付けられる。そして、扉部材33の支柱33b、間仕切り部材32の板材32a及び32b、並びに戸当り部材34に、補強梁35が取り付けられる。
【0052】
次に、
図6(a)に示されるように、線状部材19の一端に連結された重錘61が箱状部材11のガイド部材17に取り付けられ、線状部材19の他端が扉部材13の板材13aの裏面に連結される。同様に、線状部材29の一端に連結された重錘71が箱状部材21のガイド部材27に取り付けられ、線状部材29の他端が扉部材23の板材23aの裏面に連結される。そして、線状部材39の一端に連結された重錘81が箱状部材31のガイド部材37に取り付けられ、線状部材39の他端が扉部材13の板材33aの裏面に連結される。
【0053】
具体的に、線状部材19の一端に吊り下げられた重錘61がガイド部材17の内部に配設され、線状部材19が滑車18に引っ掛けられ、さらに線状部材19の他端に設けられたリング状部材62が板材13a上部の左端部に設けられた引っ掛け部63に引っ掛けられる。同様に、線状部材29の一端に吊り下げられた重錘71がガイド部材27の内部に配設され、線状部材29が滑車28に引っ掛けられ、さらに線状部材29の他端に設けられたリング状部材が板材23a上部の左端部に設けられた引っ掛け部に引っ掛けられる。そして、線状部材39の一端に吊り下げられた重錘81がガイド部材37の内部に配設され、線状部材39が滑車38に引っ掛けられ、さらに線状部材39の他端に設けられたリング状部材が板材33a上部の左端部に設けられた引っ掛け部に引っ掛けられる。
【0054】
このとき、
図6(b)に示されるように、第1間仕切りユニット10が組み立てられた状態において、扉部材13の板材13aの左端部が手前に引かれて支柱13bを中心として回動し、第1空間の扉が開かれる場合を考える。この場合、板材13aを手前に引く力により重錘61はガイド部材17の内周面に沿って上昇すると共に、滑車18は時計周りに回転し、滑車18を境として線状部材19の重錘61と連結された側の部分は上方に移動すると共に、扉部材13と連結された側の部分は右方向に移動する。そして、扉部材13の板材13aを手前に引く力が解放されると、重錘61はガイド部材17の内周面に沿って重力落下すると共に、滑車18は反時計周りに回転し、滑車18を境として線状部材19の重錘61と連結された側の部分は下方に移動すると共に、扉部材13と連結された側の部分は左方向に移動する。なお、第2間仕切りユニット20において、滑車28、線状部材29及び重錘71は滑車18、線状部材19及び重錘61と同様の関係で移動する。また、第3間仕切りユニット30において、滑車38、線状部材39及び重錘81は滑車18、線状部材19及び重錘61と同様の関係で移動する。
【0055】
以上のように本実施形態の第1間仕切りユニット10は、複数並べて使用される間仕切りユニットであって、開口11aを有する箱状部材11と、開口11aを蓋するように、箱状部材11に回動可能に取り付けられた間仕切り部材12と、箱状部材11の内部に、箱状部材11と分離して収納された扉部材13とを備える。そして、第1間仕切りユニット10は、さらに、箱状部材11の内部に箱状部材11と分離して収納され、扉部材13と連結可能な線状部材19と、箱状部材11の内部に箱状部材11と分離して収納され、線状部材19と連結可能な重錘61と、箱状部材11の内面に取り付けられ、重錘61の自由落下方向をガイドするガイド部材17とを備える。そして、箱状部材11の内部は、間仕切り部材12の回動により開放される。そして、扉部材13は、箱状部材11の内部が開放された状態で、箱状部材11の内部から取り出され、第1間仕切りユニット10に隣接して設けられる第2間仕切りユニット20の間仕切り部材22に取り付けられ、間仕切り部材12と間仕切り部材22とで仕切られた空間の扉を構成する。そして、重錘61は、箱状部材11の内部が開放された状態で、箱状部材11の内部から取り出され、上記ガイドが可能な状態で第1間仕切りユニット10のガイド部材17に取り付けられる。
【0056】
このような構成により、第1間仕切りユニット10は、箱状部材11で一体化して保管できるため、搬送及び保管が容易な間仕切りユニットを実現することができる。また、2つの隣接する第1間仕切りユニット10及び第2間仕切りユニット20だけで1つの閉空間を形成できるため、設置場所の自由度が低く、汎用性の高い間仕切りユニットを実現できる。
【0057】
また、箱状部材11を扉部材13に連結して第1間仕切りユニット10を組み立てることにより、重錘61の自由落下により空間の閉状態を維持する扉を実現することができ、扉の急な開きを抑制することが可能な間仕切りユニットを実現できる。
また、本実施形態の第1間仕切りユニット10では、ガイド部材17は、箱状部材11の開口11aが形成された面と対向する内面に取り付けられる。
【0058】
また、本実施形態の第1間仕切りユニット10では、ガイド部材17は、筒状体であり、重錘61は、箱状部材11の内部が開放された状態で、ガイド部材17の内面によりガイドされて自由落下するように、ガイド部材17の内部に取り付けられる。
【0059】
このような構成により、第1間仕切りユニット10を組み立てることで形成された空間において、重錘61が露出することがなく、重錘61が空間の使用者に衝突する等の事故の発生を抑えることができる。
【0060】
また、本実施形態の第3間仕切りユニット30は、開口を有する箱状部材31と、開口31aを蓋するように、箱状部材31に回動可能に取り付けられた間仕切り部材32と、箱状部材31の内部に、箱状部材31と分離して収納された扉部材33とを備える。そして、第3間仕切りユニット30は、さらに、箱状部材31の内部に箱状部材31と分離して収納され、扉部材33と連結可能な線状部材39と、箱状部材31の内部に箱状部材31と分離して収納され、線状部材39と連結可能な重錘81と、箱状部材31の内面に取り付けられ、重錘81の自由落下方向をガイドするガイド部材37とを備える。そして、間仕切り部材32は、開口31aの対向する開口端縁の一方に回動可能に接続された第1間仕切り部材としての板材32aと、他方に回動可能に接続された第2間仕切り部材としての板材32bとから構成される。そして、箱状部材31の内部は、箱状部材31の板材32a及び32bの回動により開放される。そして、扉部材33は、箱状部材31の内部が開放された状態で、箱状部材31の内部から取り出されて板材32bに取り付けられ、板材32a及び32bで仕切られた空間の扉を構成する。そして、重錘81は、箱状部材31の内部が開放された状態で、箱状部材31の内部から取り出され、上記ガイドが可能な状態で第3間仕切りユニット30のガイド部材17に取り付けられる。
【0061】
このような構成により、第3間仕切りユニット30は、箱状部材31で一体化して保管できるため、搬送及び保管が容易な間仕切りユニットを実現することができる。また、第3間仕切りユニット30単独で閉空間を形成できるため、設置場所の自由度が低く、汎用性の高い間仕切りユニットを実現することができる。
【0062】
また、箱状部材31を扉部材33に連結して第3間仕切りユニット30を組み立てることにより、重錘81の自由落下により空間の閉状態を維持する扉を実現することができ、扉の急な開きを抑制することが可能な間仕切りユニットを実現できる。
また、本実施形態の第3間仕切りユニット30では、ガイド部材37は、箱状部材31の開口31aが形成された面と対向する内面に取り付けられる。
【0063】
また、本実施形態の第3間仕切りユニット30では、ガイド部材37は、筒状体であり、重錘81は、箱状部材31の内部が開放された状態で、ガイド部材37の内面によりガイドされて自由落下するように、ガイド部材37の内部に取り付けられる。
【0064】
このような構成により、第3間仕切りユニット30を組み立てることで形成された空間において、重錘81が露出することがなく、重錘81が空間の使用者に衝突する等の事故の発生を抑えることができる。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例に係る間仕切りユニットについて、
図7及び
図8を用いて説明する。
【0065】
図7及び
図8は、本変形例に係る第1間仕切りユニット110、第2間仕切りユニット120及び第3間仕切りユニット130の構成を示す斜視図である。なお、
図7は、組立前の第1間仕切りユニット110、第2間仕切りユニット120及び第3間仕切りユニット130の構成を示し、
図8は、組立後の第1間仕切りユニット110、第2間仕切りユニット120及び第3間仕切りユニット130の構成を示している。
【0066】
図7及び
図8に示す第1間仕切りユニット110、第2間仕切りユニット120及び第3間仕切りユニット130が
図1〜
図6に示す第1間仕切りユニット10、第2間仕切りユニット20及び第3間仕切りユニット30と異なる点は、箱状部材111、121及び131が内部に補強梁15、25及び35を有しない点と、箱状部材111、121及び131の構成と、係止ロック部材16、26及び36並びにバー状ロック部材50をさらに備える点とである。それ以外の構成は、本実施形態に係る第1間仕切りユニット10、第2間仕切りユニット20及び第3間仕切りユニット30と同じである。
【0067】
箱状部材111は、2つのL字アングルを対向するように、つまり長手方向が平行になるように配置し、この2つのL字アングルの間に1つの板材を架設させることで形成できる。このとき、L字アングルの長手方向の一端(下端)には、L字アングルの長手方向を法線とする板材が設けられており、箱状部材111の内部に収納された扉部材13が抜け落ちないようにされている。従って、箱状部材111では、2つのL字アングルとそれらの長手方向の一端の板材により側面が形成され、2つのL字アングルに架設させた板材により底面が形成されることになる。そして、4つの側面のうちの1つには開口が形成されることになる。
【0068】
同様に、箱状部材121は、2つのL字アングルを長手方向が平行になるように配置し、この2つのL字アングルの間に1つの板材を架設させることで形成できる。このとき、L字アングルの長手方向の一端(下端)には、L字アングルの長手方向を法線とする板材が設けられており、箱状部材121の内部に収納された扉部材23が抜け落ちないようにされている。
【0069】
また同様に、箱状部材131は、2つのL字アングルを長手方向が平行になるように配置し、この2つのL字アングルの間に1つの板材を架設させることで形成できる。このとき、L字アングルの長手方向の一端(下端)には、L字アングルの長手方向を法線とする板材が設けられており、箱状部材131の内部に収納された扉部材33が抜け落ちないようにされている。
【0070】
係止ロック部材16は、間仕切り部材12の表面に突設された第1金具と、この第1金具に係合可能であり、箱状部材111の側面に固定された第2金具とから構成されている。係止ロック部材16では、第1間仕切りユニット110の組立前において、第2金具が第1金具に係合、例えば引っ掛けられることで間仕切り部材12が回動しないように回動をロックしている。
【0071】
同様に、係止ロック部材26は、間仕切り部材22の表面に突設された第1金具と、この第1金具に係合可能であり、箱状部材121の側面に固定された第2金具とから構成されている。係止ロック部材26では、第2間仕切りユニット120の組立前において、第2金具が第1金具に係合することで間仕切り部材22が回動しないように回動をロックしている。
【0072】
また同様に、係止ロック部材36は、間仕切り部材32の表面に突設された第1金具と、この第1金具に係合可能であり、箱状部材131の側面に固定された第2金具とから構成されている。係止ロック部材36では、第3間仕切りユニット130の組立前において、第2金具が第1金具に係合することで間仕切り部材32が回動しないように回動をロックしている。
【0073】
バー状ロック部材50は、第1板材51、第2板材52及び棒材53から構成されている。第1板材51は、第1間仕切りユニット110の組立前において、一部が間仕切り部材12の表面に突き出すと共に、他部が箱状部材111の側面に固定されている。同様に、第2板材52は、第3間仕切りユニット130の組立前において、一部が間仕切り部材32の表面に突き出すと共に、他部が箱状部材131の側面に固定されている。そして、第1板材51及び第2板材52の間仕切り部材12及び32の表面に突き出た部分には、貫通孔が形成されている。バー状ロック部材50は、この第1板材51及び第2板材52の貫通孔に棒材53が挿通されることで間仕切り部材12、22及び32が回動しないように回動をロックしている。
【0074】
上記構成を有する第1間仕切りユニット110、第2間仕切りユニット120及び第3間仕切りユニット130の組立において、係止ロック部材16、26及び36並びにバー状ロック部材50のロックが外された後で、間仕切り部材12、22及び32が回動され、箱状部材111、121及び131の内部が開放される。
【0075】
以上、本発明の間仕切りユニットについて、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。
【0076】
例えば、上記実施形態の第1間仕切りユニット10では、扉部材13が間仕切り部材22に取り付けられ、戸当り部材14が間仕切り部材12に取り付けられるとした。しかし、扉部材13が間仕切り部材12に取り付けられ、戸当り部材14が間仕切り部材22に取り付けられてもよい。同様に、上記実施の形態の第3間仕切りユニット30では、扉部材33が板材32bに取り付けられ、戸当り部材34が板材32aに取り付けられるとした。しかし、扉部材33が板材32aに取り付けられ、戸当り部材34が板材32bに取り付けられてもよい。
【0077】
また、上記実施形態では、間仕切り部材12と戸当り部材14とは分離した状態で箱状部材11の内部に収納され、箱状部材11の内部から取り出された後で結合されるとした。しかし、間仕切り部材12と戸当り部材14とは結合された状態で箱状部材11の内部に収納されてもよい。同様に、間仕切り部材32と戸当り部材34とは結合された状態で箱状部材31の内部に収納されてもよい。
【0078】
また、上記実施形態では、第1間仕切りユニット10、第2間仕切りユニット20及び第3間仕切りユニット30が形成する閉空間は個室トイレとして使用されるとしたが、内部に便器40a、40b及び40cが配置されず、休憩スペース及び脱衣所等として使用されてもよい。
【0079】
また、上記実施形態において、箱状部材11、21及び31は前面のみが開口されるとした。しかし、箱状部材11、21及び31をその内部に収納された部材と共に一体化して搬送できれば、箱状部材11、21及び31の底面及び複数の側面のいずれかが開口されていてもよい。このとき、部材を収納する箱状部材11、21及び31の内部空間とは、隣接する少なくとも3つの面により囲まれる空間をいい、例えば底面、背面及び側面により囲まれる空間をいう。
【0080】
また、上記実施形態において、
図9に示されるように、戸当り部材14、補強梁15及び扉部材13の支柱13bは一体化されてU字状の部材として箱状部材11に収納されてもよい。そして、
図10に示されるように、U字状の部材は組立時に間仕切り部材12と間仕切り部材22との間に設けられてもよい。同様に、戸当り部材34、補強梁35及び扉部材33の支柱33bは一体化されてU字状の部材として箱状部材31に収納され、このU字状の部材は組立時に間仕切り部材32の板材32a及び32bの間に設けられてもよい。
【0081】
また、上記実施形態において、戸当り部材14及び扉部材13の支柱13bは、組立時に地面に固定され、箱状部材11に対する間仕切り部材12の回動を規制してもよい。同様に、戸当り部材34及び扉部材33の支柱33bは、組立時に地面に固定され、箱状部材31に対する間仕切り部材32の板材32a及び32bの回動を規制してもよい。例えば、
図11に示されるように、扉部材13、23及び33の支柱13b、23b及び33bにアジャスター16、26及び36が取り付けられ、支柱13b、23b及び33bが地面に固定されてもよい。
【0082】
また、上記実施形態において、線状部材19の一端が重錘61に連結された状態で箱状部材11に収納されているとしたが、線状部材19の一端が重錘61に連結可能であれば、線状部材19及び重錘61は分離された状態で箱状部材11に収納されてもよい。この場合、第1間仕切りユニット10の組立時に、線状部材19の一端に重錘61が連結される。線状部材29及び重錘71の関係、線状部材39及び重錘81の関係についても、線状部材19及び重錘61の関係と同様であることは言うまでもない。