特許第6352191号(P6352191)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6352191情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352191
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/435 20110101AFI20180625BHJP
   H04N 21/436 20110101ALI20180625BHJP
【FI】
   H04N21/435
   H04N21/436
【請求項の数】19
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-546937(P2014-546937)
(86)(22)【出願日】2013年11月1日
(86)【国際出願番号】JP2013079734
(87)【国際公開番号】WO2014077141
(87)【国際公開日】20140522
【審査請求日】2016年10月26日
(31)【優先権主張番号】61/726416
(32)【優先日】2012年11月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】316009762
【氏名又は名称】サターン ライセンシング エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Saturn Licensing LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082131
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 義雄
(72)【発明者】
【氏名】山岸 靖明
【審査官】 川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−168801(JP,A)
【文献】 特開2012−015980(JP,A)
【文献】 特開2012−065052(JP,A)
【文献】 特開2008−021293(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 − 21/858
H04N 7/14 − 7/173
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置とともにホームネットワークシステムを構成する情報処理装置において、
再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部と、
前記端末装置から前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記端末装置に公開する公開部と、
前記端末装置からの前記コマンドに応じて前記識別依頼処理部を動作させ、前記レスポンスを前記端末装置に転送するコマンド実行部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記公開部は、前記コマンドのURLを直接記述したデバイスディスクリプションを前記端末装置に公開する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記公開部は、UPnPの規定を拡張した前記デバイスディスクリプションに、前記コマンドのURLを直接記述して前記端末装置に公開する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記コマンドは、WebAPIまたはWebSocketである
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記公開部は、前記ホームネットワーク上にNotifyメッセージをマルチキャスト配信し、前記Notifyメッセージに基づく前記端末装置からのアクセスに応じて前記デバイスディスクリプションを前記端末装置に公開する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記公開部は、前記端末装置からのM-Searchに応じて前記デバイスディスクリプションを前記端末装置に公開する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記レスポンスは、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータを含む
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部を備え、
端末装置とともにホームネットワークシステムを構成する情報処理装置の情報処理において、
前記情報処理装置による、
前記端末装置から前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記端末装置に公開する公開ステップと、
前記端末装置からの前記コマンドに応じて前記識別依頼処理部を動作させ、前記レスポンスを前記端末装置に転送するコマンド実行ステップと
を含む情報処理方法。
【請求項9】
端末装置とともにホームネットワークシステムを構成するコンピュータを、
再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部と、
前記端末装置から前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記端末装置に公開する公開部と、
前記端末装置からの前記コマンドに応じて前記識別依頼処理部を動作させ、前記レスポンスを前記端末装置に転送するコマンド実行部と
して機能させるプログラム。
【請求項10】
再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部を備えるコンテンツ再生装置とともにホームネットワークシステムを構成する情報処理装置において、
前記コンテンツ再生装置の前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記コンテンツ再生装置から取得し、前記コマンドを呼び出すことにより前記コンテンツ再生装置から転送される前記レスポンスを受信するコマンド取得部と、
受信された前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリケーションを取得して実行する連動アプリケーション実行部と
を備える情報処理装置。
【請求項11】
前記コマンド取得部は、前記コンテンツ再生装置が公開したデバイスディスクリプションに直接記述されている前記コマンドのURLを取得する
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記コマンド取得部は、前記コンテンツ再生装置が公開した、UPnPの規定を拡張したデバイスディスクリプションに直接記述されている前記コマンドのURLを取得する
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記コマンドは、WebAPIまたはWebSocketである
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記コマンド取得部は、前記コンテンツ再生装置が前記ホームネットワーク上にマルチキャスト配信したNotifyメッセージに基づき、前記コンテンツ再生装置から前記デバイスディスクリプションを取得する
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記コマンド取得部は、M-Searchにより検索した前記コンテンツ再生装置から供給される前記デバイスディスクリプションを取得する
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記連動アプリケーション実行部は、さらに、受信された前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツのメタデータをユーザに提示する
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項17】
再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部を備えるコンテンツ再生装置とともにホームネットワークシステムを構成する情報処理装置の情報処理方法において、
前記情報処理装置による、
前記コンテンツ再生装置の前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記コンテンツ再生装置から取得する取得ステップと、
前記コマンドを呼び出すことにより前記コンテンツ再生装置から転送される前記レスポンスを受信する受信ステップと、
受信された前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリケーションを取得して実行する連動アプリケーション実行ステップと
を含む情報処理方法。
【請求項18】
再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部を備えるコンテンツ再生装置とともにホームネットワークシステムを構成するコンピュータを、
前記コンテンツ再生装置の前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記コンテンツ再生装置から取得し、前記コマンドを呼び出すことにより前記コンテンツ再生装置から転送される前記レスポンスを受信するコマンド取得部と、
受信された前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリケーションを取得して実行する連動アプリケーション実行部と
して機能させるプログラム。
【請求項19】
再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部を備えるコンテンツ再生装置と端末装置とによるホームネットワークシステムの情報処理方法において、
前記コンテンツ再生装置による、前記端末装置から前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを公開する公開ステップと、
前記端末装置による、前記コンテンツ再生装置が公開する前記コマンドを取得して呼び出す取得呼び出しステップと、
前記コンテンツ再生装置による、前記端末装置の前記コマンドの呼び出しに応じて前記識別依頼処理部を動作させ、前記レスポンスを前記端末装置に転送する転送ステップと、
前記端末装置による、転送された前記レスポンスを受信し、前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリケーションを取得して実行する連動アプリケーション実行ステップと
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、ホームネットワークを構成する電子装置間で、実装されているACR(Automatic Content Recognition)クライアントに関する情報を通知する場合に用いて好適な情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、TV(テレビジョン)番組の視聴者に対し、放送中のTV番組(以下、単に番組と称する)に関連する情報(出演者、あらすじ、次回の予告など)や、番組には直接関係しないが視聴者にとって有益な情報(ニュース、天気予報、交通情報など)などを画面上に表示することを考える。
【0003】
これを実現するためには、専用のアプリケーションプログラム(以下、アプリケーションと略記する)を取得、起動させるためのコマンドを番組の進行に連動してTV受像機などに対して送信すればよい。実際、既に日本や欧州などにおいては、TV放送信号におけるデータ放送用の帯域を利用して当該コマンドやアプリケーションを送信することにより、これが実現されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一方、米国では、TV放送信号にデータ放送用の帯域が設けられておらず、それに代わる方法が確立していないので、番組の進行に連動してアプリケーションを実行させることが実現されていない。
【0005】
なお、米国では、TV受像機にてTV放送波を直接受信して番組を視聴する世帯よりも、CATVやIPTVなどを介して番組を視聴する世帯の方が多い。CATVやIPTVではTV放送信号から番組の映像および音声の信号だけを抽出して配信することがあるので、仮に米国におけるTV放送信号にデータ放送用の帯域が設けられたとしても、アプリケーションに関するデータを含めたデータ放送信号が受信装置まで伝送される保証はない。
【0006】
さらに昨今、放送中の番組だけでなく、録画した番組、DVD,BDなどのパッケージメディアから再生した映像、インターネット上からダウンロードした動画、楽曲など(以下、これらをコンテンツと称する)を視聴している場合においても、その進行に連動してアプリケーションを実行させたいという要求がある。
【0007】
この要求を実現するためは、視聴されているコンテンツを識別する必要があり、その一手法として、ACR(Automatic Content Recognition)サービスと称する技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
ACRサービスは、ACRクライアントとACRサーバとにより実現される。TV受像機などのコンテンツ再生装置に実装されるACRクライアントは、視聴されているコンテンツからシグニチャデータ(例えば、ウォータマーク、フィンガプリントなど)を抽出してACRサーバに通知してコンテンツの識別を依頼する。ACRサーバは、通知されたシグニチャデータと予めデータベースに登録されているコンテンツのシグニチャデータとを比較することにより、コンテンツ再生装置で視聴されているコンテンツを識別する。さらに、識別したコンテンツに関するメタデータや連動して実行すべきアプリケーション(以下、連動アプリと略称する)をACRレスポンスとしてACRクライアントに応答する。
【0009】
そして、この応答を受けたACRクライアントが実装されたコンテンツ再生装置では、所定のサーバから連動アプリを取得して実行することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−50237号公報
【特許文献2】特開2012−168801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、上述したように米国においてはCATVやIPTVなどの普及により、TV受像機がCATVやIPTVなどのセットトップボックス等の外部装置の表示出力デバイスとして位置づけられている。これにより、ユーザはTV受像機のリモートコントローラ(以下、リモコンと略称する)を操作する機会がほとんどなく、該外部装置のリモコンを操作することが多い。よって、TV用のリモコンによって操作することになる、コンテンツ再生装置としてのTV受像機における連動アプリの実行は、ユーザにとって使い勝手がよいものとはならない可能性がある。
【0012】
したがって、ACRクライアントが実装されたコンテンツ再生装置(TV受像機など)とは異なるセカンドスクリーンデバイスにて、コンテンツ再生装置で視聴中のコンテンツに関するメタデータを表示したり、連動アプリを実行させたりしたいという要求が発生してきている。ここで、セカンドスクリーンデバイスとしては、例えばタブレット型端末、スレートPC、スマートフォン等を挙げることができる。
【0013】
また、昨今においては、セカンドスクリーンデバイスにて起動した所定のアプリケーションプログラムにより該外部装置を操作できるもの、すなわち、セカンドスクリーンデバイスを該外部装置のリモコンとして利用できるものが存在する。よって、ユーザインタフェースをセカンドスクリーンデバイスに集約するという観点においても上記要求の実現が望まれる。
【0014】
なお、この実現には、ACRクライアントを実装するTV受像機等のコンテンツ再生装置とセカンドスクリーンデバイスとの連携が必要だが、コンテンツ再生装置とセカンドスクリーンデバイスはそれぞれ多くのベンダにより製造、販売されている。よって、異なるベンダのコンテンツ再生装置とセカンドスクリーンデバイスとを組み合わせて使用することも考慮すべきである。この場合、該連携を実現するためのプロトコルやAPI(Application Program Interface)の標準化が急務である。
【0015】
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、コンテンツ再生装置やセカンドスクリーンデバイスなどがACRサービスを利用する上で連携するための標準プロトコルを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本開示の第1の側面である情報処理装置は、端末装置とともにホームネットワークシステムを構成する情報処理装置において、再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部と、前記端末装置から前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記端末装置に公開する公開部と、前記端末装置からの前記コマンドに応じて前記識別依頼処理部を動作させ、前記レスポンスを前記端末装置に転送するコマンド実行部とを備える。
【0017】
前記公開部は、前記コマンドのURLを直接記述したデバイスディスクリプションを前記端末装置に公開することができる。
【0018】
前記公開部は、UPnPの規定を拡張した前記デバイスディスクリプションに、前記コマンドのURLを直接記述して前記端末装置に公開することができる。
【0019】
前記コマンドは、WebAPIまたはWebSocketとすることができる。
【0020】
前記公開部は、前記ホームネットワーク上にNotifyメッセージをマルチキャスト配信し、前記Notifyメッセージに基づく前記端末装置からのアクセスに応じて前記デバイスディスクリプションを前記端末装置に公開することができる。
【0021】
前記公開部は、前記端末装置からのM-Searchに応じて前記デバイスディスクリプションを前記端末装置に公開することができる。
【0022】
前記レスポンスは、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータを含むことができる。
【0023】
本開示の第1の側面である情報処理方法は、再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部を備え、端末装置とともにホームネットワークシステムを構成する情報処理装置の情報処理において、前記情報処理装置による、前記端末装置から前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記端末装置に公開する公開ステップと、前記端末装置からの前記コマンドに応じて前記識別依頼処理部を動作させ、前記レスポンスを前記端末装置に転送するコマンド実行ステップとを含む。
【0024】
本開示の第1の側面であるプログラムは、端末装置とともにホームネットワークシステムを構成するコンピュータを、再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部と、前記端末装置から前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記端末装置に公開する公開部と、前記端末装置からの前記コマンドに応じて前記識別依頼処理部を動作させ、前記レスポンスを前記端末装置に転送するコマンド実行部として機能させる。
【0025】
本開示の第1の側面においては、端末装置から識別依頼処理部を動作させるためのコマンドが前記端末装置に公開され、前記端末装置からの前記コマンドに応じて前記識別依頼処理部が動作され、レスポンスが前記端末装置に転送される。
【0026】
本開示の第2の側面である情報処理装置は、再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部を備えるコンテンツ再生装置とともにホームネットワークシステムを構成する情報処理装置において、前記コンテンツ再生装置の前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記コンテンツ再生装置から取得し、前記コマンドを呼び出すことにより前記コンテンツ再生装置から転送される前記レスポンスを受信するコマンド取得部と、受信された前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリケーションを取得して実行する連動アプリケーション実行部とを備える。
【0027】
前記コマンド取得部は、前記コンテンツ再生装置が公開したデバイスディスクリプションに直接記述されている前記コマンドのURLを取得することができる。
【0028】
前記コマンド取得部は、前記コンテンツ再生装置が公開した、UPnPの規定を拡張したデバイスディスクリプションに直接記述されている前記コマンドのURLを取得することができる。
【0029】
前記コマンドは、WebAPIまたはWebSocketとすることができる。
【0030】
前記コマンド取得部は、前記コンテンツ再生装置が前記ホームネットワーク上にマルチキャスト配信したNotifyメッセージに基づき、前記コンテンツ再生装置から前記デバイスディスクリプションを取得することができる。
【0031】
前記コマンド取得部は、M-Searchにより検索した前記コンテンツ再生装置から供給される前記デバイスディスクリプションを取得することができる。
【0032】
前記連動アプリケーション実行部は、さらに、受信された前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツのメタデータをユーザに提示することができる。
【0033】
本開示の第2の側面である情報処理方法は、再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部を備えるコンテンツ再生装置とともにホームネットワークシステムを構成する情報処理装置の情報処理方法において、前記情報処理装置による、前記コンテンツ再生装置の前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記コンテンツ再生装置から取得する取得ステップと、前記コマンドを呼び出すことにより前記コンテンツ再生装置から転送される前記レスポンスを受信する受信ステップと、受信された前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリケーションを取得して実行する連動アプリケーション実行ステップとを含む。
【0034】
本開示の第2の側面であるプログラムは、再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部を備えるコンテンツ再生装置とともにホームネットワークシステムを構成するコンピュータを、前記コンテンツ再生装置の前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを前記コンテンツ再生装置から取得し、前記コマンドを呼び出すことにより前記コンテンツ再生装置から転送される前記レスポンスを受信するコマンド取得部と、受信された前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリケーションを取得して実行する連動アプリケーション実行部として機能させる。
【0035】
本開示の第2の側面においては、コンテンツ再生装置の識別依頼処理部を動作させるためのコマンドが前記コンテンツ再生装置から取得され、前記コマンドを呼び出すことにより前記コンテンツ再生装置から転送されるレスポンスが受信され、受信された前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリケーションが取得されて実行される。
【0036】
本開示の第3の側面である情報処理方法は、再生されたコンテンツから前記コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを抽出し、抽出した前記シグニチャデータを少なくとも含むクエリを生成して識別サーバに送信し、前記クエリに応じて前記識別サーバから返信された、前記再生されたコンテンツの識別結果を表すレスポンスを受信する識別依頼処理部を備えるコンテンツ再生装置と端末装置とによるホームネットワークシステムの情報処理方法において、前記コンテンツ再生装置による、前記端末装置から前記識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを公開する公開ステップと、前記端末装置による、前記コンテンツ再生装置が公開する前記コマンドを取得して呼び出す取得呼び出しステップと、前記コンテンツ再生装置による、前記端末装置の前記コマンドの呼び出しに応じて前記識別依頼処理部を動作させ、前記レスポンスを前記端末装置に転送する転送ステップと、前記端末装置による、転送された前記レスポンスを受信し、前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリケーションを取得して実行する連動アプリケーション実行ステップとを含む。
【0037】
本開示の第3の側面においては、コンテンツ再生装置により、端末装置から識別依頼処理部を動作させるためのコマンドが公開され、端末装置により、前記コンテンツ再生装置が公開する前記コマンドが取得されて呼び出され、前記コンテンツ再生装置により、前記端末装置の前記コマンドの呼び出しに応じて前記識別依頼処理部が動作されてレスポンスが前記端末装置に転送され、前記端末装置により、転送された前記レスポンスが受信されて、前記レスポンスに含まれる、識別された前記コンテンツに対応する関連メタデータに基づいて、前記コンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリケーションが取得されて実行される。
【発明の効果】
【0038】
本開示の第1の側面によれば、端末装置から識別依頼処理部を動作させるためのコマンドを公開することができる。
【0039】
本開示の第2の側面によれば、公開されたコンテンツを呼び出すことによりコンテンツ再生装置の識別依頼処理部を動作させることができる。
【0040】
本開示の第3の側面によれば、ホームネットワークを構成するコンテンツ再生装置と端末装置が連携することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本開示の実施の形態であるACRサービス活用システムの構成例を示すブロック図である。
図2】ACRサーバの構成例を示すブロック図である。
図3】ACRクライアントの構成例を示すブロック図である。
図4】ACRリファレンスデータのデータ構造を示す図である。
図5】ACRクエリのデータ構造を示す図である。
図6】ACRレスポンスのデータ構造を示す図である。
図7】ホームネットワークシステムにおける事前処理を説明するフローチャートである。
図8】ホームネットワークシステムにおける事前処理を説明するフローチャートである。
図9】ACRサービス活用システムの動作を説明するフローチャートである。
図10】コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本開示を実施するための最良の形態(以下、実施の形態と称する)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0043】
[ACRサービス活用システムの構成例]
図1は、本開示の実施の形態であるACRサービス活用システムの構成例を示している。
【0044】
このACRサービス活用システム10は、TV受像機などのコンテンツ再生装置40の画面にてユーザが視聴しているコンテンツを識別し、該コンテンツに関するメタデータをセカンド(2nd)スクリーンデバイス50にてユーザに提示したり、該コンテンツの進行に合わせて連動アプリケーションを実行したりするものである。
【0045】
ここで、コンテンツとは、放送中の番組に限られない。例えば、コンテンツ再生装置40に接続されたビデオレコーダなどの外部装置により録画、再生された番組、パッケージメディアから再生された映画等の映像、インターネットなどを介してダウンロードした動画、楽曲などのあらゆるAVコンテンツが含まれる。また、番組間や番組の途中などに挿入されるコマーシャルメッセージ(以下、CMと称する)もコンテンツに含まれる。
【0046】
コンテンツの識別には、視聴しているコンテンツから周期的に抽出する、該コンテンツの特徴を表すシグニチャデータ(例えば、ウォータマーク、フィンガプリントなど)と、予めデータベースに登録されているコンテンツのシグニチャデータとを比較することにより、コンテンツを識別するACR(Automatic Content Recognition)が用いられる。
【0047】
ACRサービス活用システム10は、コンテンツやそれに対応する連動アプリなどを供給する側のプロバイダシステム20と、コンテンツを視聴したり連動アプリを利用したりするユーザ側のホームネットワークシステム30とにより構成される。プロバイダシステム20とホームネットワークシステム30とは、放送網11および双方向通信網12を介して接続される。ここで、放送網11には、TV放送網、CATV網、IPTV網などが含まれる。双方向通信網12はインターネットに代表されるIP通信網を指す。
【0048】
[プロバイダシステム20の説明]
プロバイダシステム20は、コンテンツサーバ21、メタデータサーバ22、アプリケーションサーバ23、およびACRサーバ24から構成される。
【0049】
コンテンツサーバ21は、番組やCMなどのコンテンツを、放送網11を介して放送する。また、コンテンツサーバ21は、放送するコンテンツをACRサーバ24に供給する。なお、コンテンツを供給する代わりに、コンテンツ識別子と、該コンテンツから予め抽出したシグニチャデータをACRサーバ24に供給するようにしてもよい。
【0050】
メタデータサーバ22は、コンテンツサーバ21から放送されるコンテンツに対応するメタデータをACRサーバ24に供給する。メタデータには、該コンテンツに関する各種の情報や該コンテンツの進行に合わせて実行させる連動アプリケーションを表す識別子、該連動アプリケーションにて用いるデータなどが含まれる。
【0051】
アプリケーションサーバ23は、ホームネットワークシステム30のセカンドスクリーンデバイス50からの要求に応じ、双方向通信網12を介してアプリケーションや該アプリケーションにて利用するデータを供給する。
【0052】
ACRサーバ24は、ホームネットワークシステム30のコンテンツ再生装置40などで視聴され得る様々なコンテンツのそれぞれから所定のサンプリング周期で抽出されたシグニチャデータに、コンテンツ識別子、アプリケーション識別子などを対応付けたACRリファレンスデータを予めデータベース化して保持している。ACRサーバ24は、ACRリファレンスデータのデータベースに基づいて、コンテンツ再生装置40のACRクライアント42から送信されるACRクエリに応じてACRレスポンスを生成、返信する。
【0053】
なお、プロバイダシステム200を構成するコンテンツサーバ21、メタデータサーバ22、アプリケーションサーバ23、およびACRサーバ24は、一箇所に集中して配置してもよいし、分散して配置してもよい。また、これらのうちのいくつかを適宜組み合わせて構成するようにしてもよい。さらに、これらはそれぞれ複数存在してもよい。
【0054】
[ホームネットワークシステム30の説明]
ホームネットワークシステム30は、TV受像機などのコンテンツ再生装置40と、タブレット型端末、スレートPC、スマートフォンなどのセカンドスクリーンデバイス50から成る。なお、これらはホームネットワークシステム30内にそれぞれ複数存在してもよい。コンテンツ再生装置40とセカンドスクリーンデバイス50とは、例えば無線LANなどにより接続されているものとする。
【0055】
コンテンツ再生装置40は、主にコンテンツを視聴するためのものであり、コンテンツレンダラ41、ACRクライアント42、UPnP(Universal Plug and Play)サーバ43、およびローカルWebサーバ44を有する。
【0056】
コンテンツレンダラ41は、コンテンツ再生装置40(TV受像機など)のディスプレイに表示される全てのコンテンツを取得、分岐してACRクライアント42に供給する。すなわち、コンテンツレンダラ41は、コンテンツサーバ21から放送されるコンテンツのみならず、コンテンツ再生装置40の各種入力端子(HDMI(登録商標)端子など)を介して入力されるコンテンツも取得、分岐してACRクライアント42に供給する。
【0057】
ACRクライアント42は、コンテンツレンダラ41より入力されるコンテンツから、当該コンテンツの特徴を表すシグニチャデータを所定のサンプリング周期で抽出する。ここで、シグニチャデータの抽出方式は、プロバイダシステム20のACRサーバ24と同じ抽出方式(後述)を用いることとする。
【0058】
また、ACRクライアント42は、抽出したシグニチャデータを含むACRクエリを生成し、双方向通信網12を介してプロバイダシステム20のACRサーバ24に送信する。また、ACRクライアント42は、送信したACRクエリに応じてACRサーバ24から返信されるACRレスポンスを受信して保持する。
【0059】
UPnPサーバ43は、コンテンツ再生装置40とともにホームネットワークシステム30を構成している他のデバイス(いまの場合、セカンドスクリーンデバイス50)に対して、自身が実装されているコンテンツ再生装置40の機能(いまの場合、ACRクライアント42によりACRサービスを利用すること)を呼び出すためのインターフェイスのWebAPI(Application Program Interface)の詳細を周知するものである。具体的には、一般的なUPnPサーバが提供する基本プロトコル上に新たにプロトコルを定義し、これを用いて周知を行なう(詳細後述)。
【0060】
ローカルWebサーバ44は、コンテンツ再生装置40とともにホームネットワークシステム30を構成している他のデバイス(いまの場合、セカンドスクリーンデバイス50)に対して、自身が実装されているコンテンツ再生装置40の機能(いまの場合、いまの場合、ACRクライアント42によりACRサービスを利用すること)を利用させる。具体的には、UPnPサーバ43が通知したAPIが呼び出されたことに応じてACRクライアント42を制御し、ACRサービスを利用させ、ACRサーバ24から返信されるACRレスポンスをセカンドスクリーンデバイス50に転送する。
【0061】
セカンドスクリーンデバイス50は、本実施の形態おいては主にコンテンツ再生装置40にて視聴されているコンテンツのメタデータをユーザに提示したり、該コンテンツの進行に合わせて連動アプリを実行したりするものであり、ACRアプリ51と連動アプリマネージャ52を有する。
【0062】
ACRアプリ51は、セカンドスクリーンデバイス50に予めインストールされており、コンテンツ再生装置40と連携してACRサービスを利用するときに起動される。ACRアプリ51は、ACRサービスを利用する機能を読み出すためのAPIをUPnPサーバ43から取得し、該APIを呼び出すことにより、ACRクライアント42が受信したACRサーバ24からのACRレスポンスを、ローカルWebサーバ44を介して取得する。さらに、ACRアプリ51は、取得したACRレスポンスを解析し、解析結果を連動アプリマネージャ52に通知する。
【0063】
連動アプリマネージャ52は、ACRアプリ51からの通知に従い、ACRレスポンスに含まれていたメタデータをユーザに提示したり、コンテンツ再生装置40にて視聴中のコンテンツに対応する連動アプリを、双方向通信網12を介してアプリケーションサーバ23から取得して実行したりする。なお、連動アプリマネージャ52には、Webブラウザを用いることができる。
【0064】
[ACRサーバ24の詳細な構成例]
図2は、プロバイダシステム20に含まれるACRサーバ24の詳細な構成例を示している。
【0065】
ACRサーバ24は、コンテンツ取得部61、シグニチャ抽出部62、ACRデータベース(DB)63、ACRレスポンス生成部64、および通信部65から構成される。
【0066】
コンテンツ取得部61は、コンテンツサーバ21が放送網11を介して放送する予定のコンテンツやコンテンツ再生装置40で視聴され得る様々なコンテンツを、コンテンツサーバ21などから取得し、取得したコンテンツをシグニチャ抽出部62に供給する。シグニチャ抽出部62は、コンテンツ取得部61から供給されるコンテンツから、その特徴を表すシグニチャデータを所定の抽出方式を用い、所定のサンプリング周期で抽出してACRデータベース63に出力する。
【0067】
シグニチャ抽出部62におけるシグニチャデータの抽出方式は、既存の任意の手法を適用することができる。例えば、コンテンツに予め埋め込まれているウォータマークを抽出してシグニチャデータとしたり、フィンガプリントを算出し、それをシグニチャデータとしたりするようにしてもよい。
【0068】
シグニチャデータとしてフィンガプリントを用いることにより、コンテンツの解像度、アスペクト比、ビットレート、符号化フォーマットなどが変換されたとしても、変換前と変換後とで同一のシグニチャデータを得ることができる。したがって、このシグニチャデータに基づいてコンテンツの識別を行った場合の識別精度を上げることができる。
【0069】
なお、ACRサーバ24が複数存在する場合、それぞれのシグニチャ抽出部62におけるシグニチャデータの抽出方式は必ずしも統一する必要はなく、ACRサーバ24ごとに任意の抽出方式を採用することができる。
【0070】
ACRデータベース63は、シグニチャ抽出部62から入力される各シグニチャデータに対してその抽出元のコンテンツを表すコンテンツ識別子などを対応付けたACRリファレンスデータを生成して記憶する。これにより、コンテンツから抽出されたシグニチャデータがデータベース化される。ACRリファレンスデータのデータ構造については図4を参照して後述する。
【0071】
ACRレスポンス生成部64は、ACRデータベース63を参照することにより、ACRクライアント42から送信されるACRクエリに含まれるシグニチャデータの抽出元のコンテンツを識別する。さらに、ACRレスポンス生成部64は、識別結果としてのコンテンツ識別子、関連メタデータなどを含むACRレスポンスを生成する。ACRレスポンスのデータ構造については図6を参照して後述する。通信部65は、ACRクライアント42から送信されたACRクエリを受信してACRレスポンス生成部64に出力し、ACRレスポンス生成部64で生成されたACRレスポンスをACRクライアント42に送信する。
【0072】
[ACRクライアント42の詳細な構成例]
図3は、コンテンツ再生装置40に搭載されたACRクライアント42の詳細な構成例を示している。
【0073】
ACRクライアント42は、シグニチャ抽出部71、ACRクエリ生成部72、通信部73、およびACRレスポンス保持部74から構成される。
【0074】
シグニチャ抽出部71は、コンテンツレンダラ41から分岐、供給されるコンテンツから、その特徴を表すシグニチャデータを所定のサンプリング周期で抽出してACRクエリ生成部72に出力する。なお、シグニチャ抽出部71におけるシグニチャデータの抽出方式は、利用するACRサーバ24のシグニチャ抽出部62におけるそれと共通である。
【0075】
ACRクエリ生成部72は、シグニチャ抽出部71により抽出されたシグニチャデータを含む、ACRサーバ24に対してコンテンツの識別を依頼するためのACRクエリを生成する。ACRクエリのデータ構造については図5を参照して後述する。
【0076】
通信部73は、ACRクエリ生成部72で生成されたACRクエリをACRサーバ24に送信し、ACRサーバ24から返信されるACRレスポンスを受信してACRレスポンス保持部74に出力する。ACRレスポンス保持部74は、通信部73で受信されたACRレスポンスを保持する。なお、保持されたACRレスポンスはローカルWebサーバ44によりセカンドスクリーンデバイス50に転送される。
【0077】
[ACRリファレンスデータのデータ構造]
図4は、ACRサーバ24のACRデータベース63にデータベース化されているACRリファレンスデータのデータ構造を示している。
【0078】
ACRリファレンスデータ100においては、コンテンツから所定の周期で抽出された各シグニチャデータ101に対して、コンテンツ識別子102、再生時刻103、および関連メタデータ104が対応付けられている。
【0079】
シグニチャデータ101は、シグニチャ抽出部62にてコンテンツから抽出されたものである。コンテンツ識別子102は、シグニチャデータ101の抽出元のコンテンツを表す情報である。再生時刻103は、コンテンツ識別子102が表すコンテンツから該シグニチャデータ101が抽出されたときのコンテンツの進行タイミングを示すものであり、該コンテンツの先頭からの経過時間によって表される。
【0080】
関連メタデータ104には、コンテンツ識別子102が表すコンテンツのメタデータや、該コンテンツの、再生時刻103が示すコンテンツの進行タイミングに合わせて実行すべき連動アプリを表すアプリケーション識別子、実行された該連動アプリにより利用される各種データが含まれる。
【0081】
なお、関連メタデータ104は、再生時刻103が示すコンテンツの進行タイミングに応じて異なる内容にしてもよい。
【0082】
[ACRクエリのデータ構造]
図5は、ACRクライアント42のACRクエリ生成部72にて生成されるACRクエリのデータ構造を示している。
【0083】
ACRクエリ110には、ACRクエリ識別子111、シグニチャ方式識別子112、サービス識別子113、シグニチャデータ114、ローカルタイムスタンプ115、発信元アドレス116、および署名117が含まれる。
【0084】
ACRクエリ識別子111は、該ACRクエリ110を一意に特定するための情報である。シグニチャ方式識別子112は、シグニチャデータ114を抽出する際に用いられた抽出方式を特定するための情報である。サービス識別子113は、ACRサーバ24が複数存在する場合において、該ACRクエリ110を送信してACRレスポンスを得るACRサーバ24を選択するための情報である。
【0085】
シグニチャデータ114は、ACRクライアント42のシグニチャ抽出部71にてコンテンツから抽出されたものである。ローカルタイムスタンプ115は、コンテンツからシグニチャデータ114が抽出されたタイミングを示すものであり、コンテンツ再生装置40のローカルシステムクロックが示す時刻により表される。
【0086】
発信元アドレス116は、該ACRクエリ110を発信するACRクライアント42の双方向通信網12におけるアドレスであり、該ACRクエリ110に応じてACRサーバ24にて生成されるACRレスポンスの返信先を表す情報として利用される。署名117は、該ACRクエリ110の改ざんを抑止するためのものである。なお、ACRクエリ110の全体を暗号化して送信するようにしてもよい。
【0087】
[ACRレスポンスのデータ構造]
図6は、ACRサーバ24のACRレスポンス生成部64にて生成されるACRレスポンスのデータ構造を示している。
【0088】
ACRレスポンス120は、同図Aまたは同図Bに示すデータ構造を有する。同図Aは、ACRクエリ110に含まれるシグニチャデータ114の抽出元のコンテンツが識別できた場合、すなわち、コンテンツ再生装置40にて視聴中のコンテンツを識別できた場合のACRレスポンス120のデータ構造である。同図Bはコンテンツが識別できなかった場合のACRレスポンス120のデータ構造である。
【0089】
コンテンツ再生装置40にて視聴中のコンテンツが識別できた場合のACRレスポンス120(同図A)には、ACRクエリ識別子121、シグニチャ方式識別子122、サービス識別子123、コンテンツ識別子124、再生時刻125、ローカルタイムスタンプ126、関連メタデータ127、発信元アドレス128、および署名129が含まれる。
【0090】
一方、コンテンツ再生装置40にて視聴中のコンテンツが識別できなかった場合のACRレスポンス120(同図B)には、ACRクエリ識別子121、サービス識別子122、発信元アドレス128、署名129、および識別失敗フラグ130が含まれる。
【0091】
ACRクエリ識別子121、シグニチャ方式識別子122、サービス識別子123、ローカルタイムスタンプ126は、該ACRレスポンス120の返信を要求したACRクエリ110を特定するためのものであり、該ACRクエリ110のACRクエリ識別子111、シグニチャ方式識別子112、サービス識別子113、およびローカルタイムスタンプ115が引用されて記述される。
【0092】
コンテンツ識別子124、再生時刻125、および関連メタデータ127は、コンテンツの識別結果を表すものであり、対応するACRリファレンスデータ100のコンテンツ識別子102、再生時刻103、および関連メタデータ104が引用されて記述される。
【0093】
発信元アドレス128は、該ACRレスポンス120を送信するACRサーバ24の双方向通信網12上のアドレスである。署名129は、該ACRレスポンス120の改ざんを抑止するためのものである。なお、ACRレスポンス120の全体を暗号化して送信することにより、その改ざんを防止するようにしてもよい。
【0094】
識別失敗フラグ130は、ACRサーバ24にて、ACRクライアント42からのACRクエリ110に含まれるシグニチャデータ114の抽出元のコンテンツ、すなわち、コンテンツ再生装置40で視聴中のコンテンツを識別することができなかったことを表すフラグである。
【0095】
[ACRサービス活用システム10のホームネットワークシステム30の処理]
次に、ホームネットワークシステム30を成すセカンドスクリーンデバイス50が、コンテンツ再生装置40が利用できる機能(本実施の形態ではACRサービスのこと)に関する情報であるデバイスディスクリプションを取得する処理について説明する。
【0096】
図7は、既にセカンドスクリーンデバイス50にてACRアプリ51が起動されている状態において、コンテンツ再生装置40がネットワークシステム30に接続された場合(コンテンツ再生装置40の起動時も含む)の処理を説明するフローチャートである。
【0097】
ステップS1において、コンテンツ再生装置40のUPnPサーバ43は、ホームネットワークシステム30に対して、UPnPで規定されている以下に示されるようなNotifyメッセージをマルチキャスト配信する。該Notifyメッセージは、UDP/IPにより転送され、いまの場合、セカンドスクリーンデバイス50のACRアプリ51に受信される。
【0098】
NOTIFY * HTTP/1.1

LOCATION “http://192.168.0.4:55500”
【0099】
NotifyメッセージのLOCATIONヘッダにはコンテンツ再生装置40のデバイスディスクリプションの取得先アドレスが記載されている。そこで、ステップS11において、セカンドスクリーンデバイス50にてACRアプリ51は、HTTP GETにより、該取得先アドレスからデバイスディスクリプションを取得する。
【0100】
次に、図8は、先にコンテンツ再生装置40がネットワークシステム30に接続され、起動されている状態において、後からセカンドスクリーンデバイス50にてACRアプリ51が起動された場合の処理を説明するフローチャートである。
【0101】
この場合、既にコンテンツ再生装置40のUPnPサーバ43によるNotifyメッセージのマルチキャスト配信が行なわれた後であるので、セカンドスクリーンデバイス50のACRアプリ51はNotifyメッセージを受信することができない。そこで、ステップS21において、ACRアプリ51は、UPnPで規定されているM-Searchにより利用可能なACRクライアントを検索する。
【0102】
該M-Searchに対して、ステップS31において、コンテンツ再生装置40のUPnPサーバ43は、デバイスディスクリプションを応答する。ACRアプリ51は、ステップS22において、該デバイスディスクリプションを受信する。
【0103】
[デバイスディスクリプションの例]
ここで、デバイスディスクリプションの例について説明する。デバイスディスクリプションの記述には、例えばXMLファイルが用いられる。
【0104】
以下にデバイスディスクリプションの第1の例を示す。
【0105】
デバイスディスクリプションの第1の例
<root xmlns=”urn:schemas-upnp-org:device-1-0”>

<serviceList>
<service>
<serviceType>”urn:abc:service:ACRClient.v1”</serviceType>(ACRクライアントサービスを意味する)
<serviceId>”urn:UPnP:serviceId:1234”</serviceId>(ACRクライアントサービスのサービスIDを意味する)
<SCPDURL></SCPDURL>
<controlURL>” http://192.168.0.4:55500/getACRResponse”</controlURL>

</service>
</serviceList>

</root>
【0106】
なお、既存の一般的なUPnPに規定されたデバイスディスクリプションの<SCPDURL>要素には、ACRクライアント42が利用できるACRサービスに関して記述されているサービスディスクリプションの取得先アドレスが記述されており、ACRアプリ51がHTTP GETにより該取得先アドレスからサービスディスクリプションを取得することになる。さらに、ACRアプリ51が、UPnPで規定されているSOAPにより、<controlURL>要素に記述されているURLに対してアクションのメッセージを送付することによりアクション(いまの場合、ACRクエリの送信と、ACRレスポンスの転送)を呼び出すことになる。
【0107】
しかしながら、本実施の形態においては、より少ない手順でアクションを呼び出せるように、上述したようなUPnPに規定されたデバイスディスクリプションを拡張し、該アクションを呼び出すためのWebAPIをデバイスディスクリプションに直接記述するようにする。
【0108】
具体的には、上に示された第1の例のように、例えば、<SCPDURL>要素に何も記述せず空にするか、または所定のダミーの文字列を記述するようにし、<controlURL>要素にWebAPIのサーバサイドスクリプトURL(第1の例の場合、http://192.168.0.4:55500/getACRResponse)を直接記述するようにする。
【0109】
または、以下に示す第2の例のように、UPnPには規定されていない<WebAPIURL>要素を新たに設け、該<WebAPIURL>要素にWebAPIのサーバサイドスクリプトURLを直接記述するようにしてもよい。
【0110】
デバイスディスクリプションの第2の例
<root xmlns=”urn:schemas-upnp-org:device-1-0”>

<serviceList>
<service>
<serviceType>”urn:abc:service:ACRClient.v1”</serviceType>(ACRクライアントサービスを意味する)
<serviceId>”urn:UPnP:serviceId:1234”</serviceId>(ACRクライアントサービスのサービスIDを意味する)
<SCPDURL></SCPDURL>
<controlURL></controlURL>
<WebAPIURL>” http://192.168.0.4:55500/getACRResponse”</controlURL>

</service>
</serviceList>
【0111】
第1または第2の例のデバイスディスクリプションを取得したセカンドスクリーンデバイス50のACRアプリ51では、デバイスディスクリプションの<controlURL>要素または<WebAPIURL>要素に記述されているWebAPIのサーバサイドスクリプトurlであるgetACRResponseをHTTP GETにより呼び出すことにより、アクションを実行させることができる。具体的には、コンテンツ再生装置40のACRクライアント42に対して起動していなければ起動させた上で、ACRクリエ110を送信させ、それに応じて返信されたACRレスポンス120を転送させることができる。なお、ACRレスポンス120の転送は、WebAPIに応じて戻されるHTTPレスポンスのボディに、例えば以下のようにJSONにより記述された状態で行なわれる。
【0112】
HTTP/1.1 200 OK
Content-Type: application/json; charset=utf-8

“JSONによりエンコードされたACRレスポンスの内容”
【0113】
該WebAPIを用いたトランザクションはコンテンツが視聴されている間、繰り返しポーリングにより行われる。そして、コンテンツの進行に応じてその時々に変換するACRレスポンス120の中の関連メタデータ127などがセカンドスクリーンデバイス50にてユーザに提示される。
【0114】
上述したように、デバイスディスクリプションを拡張し、これを標準化すれば、異なるベンダにより製造、販売されるコンテンツ再生装置40とセカンドスクリーンデバイス50とが速やかに連携動作することが可能となる。
【0115】
なお、WebAPIを用いる代わりに、IETF(Internet Engineering Task Force)などが標準化を策定しているWebSocketを用いるようにしてもよい。WebSocketを用いる場合、ローカルWebサーバ44(またはACRクライアント42あるいはセカンドスクリーンデバイス50)内にWebSocketサーバを設け、該WebSocketサーバを介して、ACRアプリ51とACRクライアント42の双方からセッション(TCPコネクション)確立リクエストを発行してセッションを確立し、該セッション上で上記JSON等によりACRレスポンス120を転送するようにする。
【0116】
この場合、ACRクライアント42が新たなACRレスポンス120をACRサーバ24から受信すると直ちに、確立された該セッションを介してACRアプリ51に転送される。したがって、WebAPIを用いた時には必要であったポーリングが不要となり、ポーリングの周期に依存しないACRレスポンス120の即時転送が可能となる。
【0117】
[ACRサービス活用システム10による動作]
次に、ACRサービス活用システム10の動作について説明する。
【0118】
なお、以下に説明する動作の前提として、ホームネットワークシステム30においては、セカンドスクリーンデバイス50のACRアプリ51が、既にコンテンツ再生装置40のUPnPサーバ43からデバイスディスクリプションを取得しているものとする。
【0119】
また、プロバイダシステム20のACRサーバ24においては、コンテンツ再生装置40にて視聴され得る様々なコンテンツに対応するACRリファレンスデータ100が生成されてACRデータベース63に登録されているものとする。
【0120】
図9は、ACRサービス活用システム10の動作を説明するフローチャートである。
【0121】
ステップS41において、プロバイダシステム20のコンテンツサーバ21は、放送網11を介したコンテンツの送信を開始する。
【0122】
一方、ホームネットワークシステム30においては、ステップS51として、コンテンツ再生装置40がコンテンツの受信、再生を開始する。ここで、ステップS61として、セカンドスクリーンデバイス50のACRアプリ51が、WebAPIを呼び出すことによりACRクライアント42のアクションを要求すると、これに応じたローカルWebサーバ44からの制御により、ACRクライアント42等が動作を開始する。
【0123】
すなわち、ステップS52において、コンテンツレンダラ41は、視聴中のコンテンツを取得、分岐してACRクライアント42に出力する。ACRクライアント42のシグニチャ抽出部71は、該コンテンツからシグニチャデータ114を抽出してACRクエリ生成部72に出力する。ステップS53において、ACRクエリ生成部72は、該シグニチャデータ114を含むACRクエリ110を生成し、通信部73が生成されたACRクエリ110をACRサーバ24に送信する。
【0124】
ACRクライアント42からのACRクエリ110を受信したACRサーバ24では、ステップS42において、ACRレスポンス生成部64が、ACRデータベース63を参照し、受信したACRクエリ110に含まれるシグニチャデータ114に対応するコンテンツを識別する。さらに、ACRレスポンス生成部64は、ステップS43において、コンテンツの識別結果に応じたACRレスポンス120を生成し、通信部65は、生成されたACRレスポンス120をACRクライアント42に返信する。
【0125】
ACRサーバ24からのACRレスポンス120を受信したACRクライアント42は、ステップS54において、受信したACRレスポンス120をローカルWebサーバ44に供給する。ローカルWebサーバ44は、該ACRレスポンス120をセカンドスクリーンデバイス50のACRアプリ51に転送する。転送されたACRレスポンス120を受信したACRアプリ51は、ステップS62において、該ACRレスポンス120に含まれる関連メタデータ127を解析し、視聴中のコンテンツの進行に合わせて実行すべき連動アプリを連動アプリマネージャ52に取得させる。
【0126】
ステップS63において、連動アプリマネージャ52は、アプリケーションサーバ23がステップS44の処理として供給する該連動アプリを取得して実行する。なお、該連動アプリが既に取得済みである場合にはその取得を省略できる。また、該連動アプリが既に起動済みである場合にはその起動を省略できる。さらに、該連動アプリの実行を伴わずに、関連メタデータ127に含まれる情報をユーザに提示することもある。
【0127】
以上に説明したステップS41乃至S44の処理、ステップS51乃至S54の処理、およびステップS61乃63の処理は、コンテンツが視聴されている間、繰り返し実行される。これにより、視聴中のコンテンツの進行に合わせて連動アプリを動作させることが可能となる。
【0128】
ところで、上述した一連の処理を実行するプロバイダシステム20のコンテンツサーバ21乃至ACRサーバ24、並びにホームネットワークシステム30のコンテンツ再生装置40およびセカンドスクリーンデバイス30は、それぞれをハードウェアにより構成する他、コンピュータがソフトウェアを実行することにより実現することもできる。このコンピュータには、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
【0129】
図10は、上述したコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0130】
このコンピュータ200において、CPU(Central Processing Unit)201,ROM(Read Only Memory)202,RAM(Random Access Memory)203は、バス204により相互に接続されている。
【0131】
バス204には、さらに、入出力インターフェイス205が接続されている。入出力インターフェイス205には、入力部206、出力部207、記憶部208、通信部209、およびドライブ220が接続されている。
【0132】
入力部206は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部207は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部208は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部209は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ220は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア211を駆動する。
【0133】
以上のように構成されるコンピュータ200では、CPU201が、例えば、記憶部208に記憶されているプログラムを、入出力インターフェイス205およびバス204を介して、RAM203にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0134】
コンピュータ200(CPU201)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア211に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
【0135】
コンピュータ200では、プログラムは、リムーバブルメディア211をドライブ220に装着することにより、入出力インターフェイス205を介して、記憶部208にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部209で受信し、記憶部208にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM202や記憶部208に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0136】
なお、コンピュータ200が実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
【0137】
なお、本開示の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0138】
10 ACRサービス活用システム, 11 放送網, 12 双方向通信網, 20 プロバイダシステム, 21 コンテンツサーバ, 22 メタデータサーバ, 23 アプリケーションサーバ, 24 ACRサーバ, 30 ホームシステムサーバ, 40 コンテンツ再生装置, 41 コンテンツレンダラ, 42 ACRクライアント, 43 UPnPサーバ, 44 ローカルWebサーバ, 50 セカンドスクリーンデバイス, 51 ACRアプリ, 52 連動アプリマネージャ, 61 コンテンツ取得部, 62 シグニチャ抽出部, 63 ACRデータベース, 64 ACRレスポンス生成部, 65 通信部, 71 シグニチャ抽出部, 72 ACRクエリ生成部, 73 通信部, 74 ACRレスポンス保持部, 100 ACRリファレンスデータ, 110 ACRクエリ, 120 ACRレスポンス, 200 コンピュータ, 201 CPU
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10