【文献】
Huawei, HiSilicon,Retransmissions for 4-branch MIMO,3GPP TSG-RAN WG1 #70 R1-123819,2012年 8月 5日
【文献】
Ericsson,Introduction of 4Tx_HSDPA,3GPP TSG-RAN WG1 #70 R1-123764,2012年 8月 5日
【文献】
Ericsson,Retransmission Operations in a 2 Codeword MIMO System,3GPP TSG-RAN WG1 #69 R1-122814,2012年 5月12日
【文献】
Ericsson,Transmission and Reception Procedures with DRX codeword in a Four branch MIMO System,3GPP TSG-RAN WG1 #70b R1-124502,2012年 9月29日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記下りリンク・シグナリングを送信するステップは、前記第1のデータブロックに対する確認応答(ACK)メッセージの受信、及び前記第2のデータブロックに対する前記NACKメッセージの受信に応じて、前記下りリンク・シグナリングを送信するステップ(2511)を含み、
前記第2のデータブロックを再送するステップは、前記第1のデータブロックに対する前記ACKメッセージの受信、及び前記第2のデータブロックに対する前記NACKメッセージの受信に応じて、前記第2のデータブロックを再送するステップ(2515)を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記第2のTTIの期間に前記第2のデータブロックを再送するステップは、前記第2のTTIの期間に、前記第1のMIMOレイヤでデータを送信することなく前記第2のデータブロックを再送するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
前記第2のTTIの期間に前記第2のデータブロックを再送するステップは、前記第2のTTIの期間に、前記第1のMIMOレイヤでデータを送信することなく前記第2のデータブロックを再送するステップを含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
前記第1のTTIの期間に前記第1及び第2のデータブロックを送信する前に、前記第1及び第2のMIMOレイヤについての第1及び第2のHARQプロセス識別情報を選択するステップ(2703, 2707)と、
前記第2のTTIについての前記下りリンク・シグナリングを送信する前に、前記第2のMIMOレイヤについての前記第2のHARQプロセス識別情報の関数として、前記第1のMIMOレイヤについてのHARQ−DTXプロセス識別情報を生成するステップ(2719, 2723)と、
を更に含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
前記第1のTTIの期間に前記第1及び第2のデータブロックを送信する前に、前記第1及び第2のMIMOレイヤについての第1及び第2のHARQプロセス識別情報を選択するステップ(2703, 2707)と、
前記第2のTTIについての前記下りリンク・シグナリングを送信する前に、前記第2のMIMOレイヤについての前記第2のHARQプロセス識別情報の関数として、前記第1のMIMOレイヤについてのHARQ−DTXプロセス識別情報を生成するステップ(2719, 2723)と、
を更に含むことを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の方法。
前記第2のTTIの期間に前記第2のデータブロックを再送するステップは、前記第2のTTIの期間に、前記第1のMIMOレイヤでデータを送信することなく前記第2のデータブロックを再送するステップを含む、
ことを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0049】
実施形態を示す添付の図面を参照して、発明概念を以下で更に詳細に説明する。しかし、これらの発明概念は多くの異なる形態で実施されてもよく、本明細書中に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的なものになり、本発明概念の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。なお、これらの実施形態は相互に排他的ではない。1つの実施形態からの構成要素は、別の実施形態において存在し/使用されることが暗黙のうちに了解される。
【0050】
例示及び説明のみを目的として、本明細書では、無線通信チャネルを介して無線端末(UEとも称する)と通信するRANにおける動作において、上記の実施形態及び他の実施形態を説明する。しかし、本発明概念はそのような実施形態に限定されず、どんな種類の通信ネットワークにおいて広く実施されてもよいことが理解されるだろう。本明細書中で使用するように、無線端末(UEとも称する)は、通信ネットワークからデータを受信するどのようなデバイスも含むことができ、携帯電話(「セルラ」電話)、ラップトップ/ポータブルコンピュータ、ポケットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ及び/又はデスクトップコンピュータを含んでもよいが、それらに限定されない。
【0051】
RANのいくつかの実施形態では、複数の基地局が、(例えば、陸上又は無線チャネルにより)無線ネットワーク制御装置(RNC)に接続可能である。基地局制御装置(BSC)と称する場合もある無線ネットワーク制御装置は、それに接続された複数の基地局の種々の動作を監視及び調整する。無線ネットワーク制御装置は、通常、1つ以上のコアネットワークに接続される。
【0052】
ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)は、汎ヨーロッパデジタル移動体通信システム(GSM(登録商標))から発展した第3世代移動体通信システムであり、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))技術に基づく改善された移動通信サービスを提供することが意図されている。UMTS地上無線アクセスネットワークの略語であるUTRANは、UMTS無線アクセスネットワークを構成するNodeB及び無線ネットワーク制御装置に対する総称である。したがって、UTRANは、基本的にはUEに対して広帯域符号分割多元接続を使用する無線アクセスネットワークである。
【0053】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、UTRAN及びGSMベースの無線アクセスネットワーク技術を更に発展させようとしている。この点に関して、発展型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)の仕様が3GPP内で進められている。発展型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)は、ロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)及びシステム・アーキテクチャ・エボリューション(SAE:System Architecture Evolution)を含む。
【0054】
なお、発明概念の実施形態を説明するために、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)LTE(ロング・ターム・エボリューション)からの用語を本開示中で使用するが、これは、本発明概念の範囲をそれらのシステムのみに限定するものであると理解されるべきではない。本明細書において開示される実施形態を利用することは、WCDMA(広帯域符号分割多元接続)、WiMaX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、UMB(ウルトラモバイルブロードバンド)、HSDPA(高速下りリンクパケットアクセス)、GSM(汎ヨーロッパデジタル移動体通信システム)等を含む他の無線システムに対しても有益である。
【0055】
また、(eNodeB又はEvolved Node Bとも称する)基地局及び(UE又はユーザ装置とも称する)無線端末等の用語は、限定的ではないと考えられるべきであり、2つの間のある特定の階層関係を示すものではない。一般に、基地局(例えば、「eNodeB」)及び無線端末(例えば、「UE」)は、無線チャネルを介して互いに通信するそれぞれ異なる通信デバイスの例であると考えられる。本明細書中で説明する実施形態は、eNodeBからUEへの下りリンクにおける無線送信を中心とするが、発明概念の実施形態は、例えば上りリンクにおいて適用されてもよい。
【0056】
図1は、本発明概念のいくつかの実施形態に従って動作するように構成される通信システムを示すブロック図である。LTE(ロング・ターム・エボリューション)RANであってもよいRAN60の例を示す。無線基地局(例えば、eNodeB)100は、1つ以上のコアネットワーク70に直接接続されてもよいし、無線基地局100は、1つ以上の無線ネットワーク制御装置(RNC)を介してコアネットワーク70に結合されてもよいし、又は、その両方であってもよい。いくつかの実施形態では、無線ネットワーク制御装置の機能は無線基地局100により実行される。無線基地局100は、それぞれの通信サービスセル(カバレッジエリアとも称する)内に存在する無線端末(ユーザ装置ノード又はUEとも称する)200と、無線チャネル300を介して通信する。当業者には周知であるように、無線基地局100は、X2インタフェースを介して互いに通信し、また、S1インタフェースを介してコアネットワーク70と通信する。
【0057】
図2は、本発明概念のいくつかの実施形態に係る、無線チャネル300を介して通信している
図1の基地局100及び無線端末200を示すブロック図である。同図に示すように、基地局100は、プロセッサ101と(複数のアンテナを含む)アンテナアレイ117の間に結合された送受信機109と、プロセッサ101に結合されたメモリ118とを含む。更に、無線端末200は、アンテナアレイ217とプロセッサ201との間に結合された送受信機209を含み、ユーザインタフェース221及びメモリ218がプロセッサ201に結合される。したがって、基地局プロセッサ101は、無線端末プロセッサ201がアンテナアレイ217及び送受信機209を介して受信するように、送受信機109及びアンテナアレイ117を介して通信を送信する。逆方向においては、無線端末プロセッサ201は、基地局プロセッサ101がアンテナアレイ117及び送受信機109を介して受信するように、送受信機209及びアンテナアレイ217を介して通信を送信する。最大で4ブランチMIMO(同一のTFREを使用して4つのレイヤ/ストリームのデータの並列送信が可能)をサポートするために、アンテナアレイ117及び217の各々は、4つ(以上)のアンテナエレメントを含む。
図2の無線端末200は、例えば、セルラ無線電話、スマートフォン、ラップトップ/ネットブック/タブレット/ハンドヘルドコンピュータ、あるいは無線通信を提供する他の何らかのデバイスである。ユーザインタフェース221は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置、タッチセンシティブ表示装置、キーパッド、スピーカ、マイク等を含む。
【0058】
RAN60から無線端末200へのMIMO下りリンク送信の場合、プリコーディングベクトルのコードブック(RAN60及び無線端末200の両方において既知)を使用して、同一のTFREの期間にセクタアンテナアレイから無線端末200へ並列送信される異なるデータレイヤ(データストリーム)をプリコーディングし(例えば、プリコーディング重みを適用し)、同一のTFREの期間に無線端末200で並列受信されたデータレイヤ(データストリーム)を復号する。無線端末のメモリ218及び基地局のメモリ118には、プリコーディングベクトルの、同一のコードブックが格納されうる。更に、無線端末200は、各下りリンクチャネルの特性を推定してチャネル品質情報(CQI)を生成し、無線端末200からのCQIフィードバックが基地局100へ送信される。その後、当該CQIフィードバックは、送信ランク(即ち、後続のTFREの期間に送信されるデータレイヤ/ストリームの数)、トランスポートデータブロックの長さ、異なるトランスポートデータブロックをチャネル符号化するために使用されるチャネル符号化率、変調多値数、シンボルからレイヤへのマッピング方式、及び/又は無線端末200への各下りリンク送信のためのプリコーディングベクトル、を選択するために、基地局プロセッサ101により使用される。
【0059】
例えば、基地局のアンテナアレイ117が4つのアンテナを含み、且つ、無線端末のアンテナアレイ217が4つのアンテナを含むことにより、無線端末200は、MIMO通信の期間に基地局のアンテナアレイ117から最大で4つの下りリンク・データレイヤ(データストリーム)を受信しうる。本例において、プリコーディングコードブックは、ランク1のプリコーディングベクトル(基地局のセクタアンテナアレイ117から無線端末200へ1つの下りリンク・データストリームを送信する場合に使用される)、ランク2のプリコーディングベクトル(基地局のセクタアンテナレイ117から無線端末200へ2つの下りリンク・データストリームを送信する場合に使用される)、ランク3のプリコーディングベクトル(基地局のセクタアンテナレイ117から無線端末200へ3つの下りリンク・データストリームを送信する場合に使用される)及びランク4のプリコーディングベクトル(基地局のセクタアンテナレイ117から無線端末200へ4つの下りリンク・データストリームを送信する場合に使用される)を含みうる。プリコーディングベクトルは、例えばプリコーディングコードブック・エントリ、プリコーディング符号語及び/又はプリコーディング行列とも称される。
【0060】
HSDPAの場合の4レイヤMIMO送信方式の問題点は、サポートする必要のあるHARQ(ハイブリッド自動再送要求)符号語/プロセスの数である。上りリンク及び/又は下りリンクのシグナリングを低減するために、4レイヤMIMO送信方式において、1レイヤ、2レイヤ、3レイヤ及び4レイヤの下りリンク送信に関するフィードバックに対して、2つのHARQ符号語/プロセスが使用されうる。2つのHARQ符号語/プロセスの使用は、(4つのHARQ符号語/プロセスの使用と比較して)性能を大幅に低下することなく比較的容易に実現できる。
【0061】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスは、前方誤り訂正符号(チャネル符号とも称する)のみを使用して訂正できない伝送誤りを克服するために無線システムにおいて使用される。HARQプロセスのいくつかの実施形態において、HARQプロセスは、1つ以上のMIMO送信レイヤにマッピングされ、送信デバイス(例えば、基地局100)は、誤り検出/訂正を提供するために、TTI/TFREの各トランスポートデータブロック(データブロック、データパケット、パケット等とも称する)に誤り検出/訂正符号(例えば、巡回冗長検査又はCRC符号)を付加する。受信デバイス(例えば、無線端末200)では、受信した各トランスポートデータブロックの内容が、それらに付加された各誤り検出/訂正符号を使用して検査される。トランスポートデータブロックの誤り検出/訂正の検査が失敗した場合、受信デバイスは、HARQプロセスについての否定応答NACKメッセージ(非肯定応答メッセージとも称する)を含むHARQ符号語を送信デバイスに送出することで、HARQプロセスにマッピングされた、失敗した1つ以上のトランスポートデータブロックの再送を要求する。失敗したデータブロックは、復号されるまで、又は最大許容回数の再送(例えば、4〜6回の再送)が行われるまで、再送される。トランスポートデータブロックが誤り検出/訂正検査を通過した場合、トランスポートデータブロックの受信及び誤りのない復号を通知するために、肯定応答ACKメッセージを含むHARQ符号語が、送信装置に送出される。このように、HARQプロセスは1つ以上のMIMO送信レイヤにマッピングされ、HARQプロセスは、TTI/TFREごとに、フィードバックチャネル(例えば、HS−PDCCH)のHARQ符号語で送信されるHARQ ACK/NACKフィードバックメッセージを生成する。
【0062】
以下に更に詳細に説明するように、HARQ機能を実装する無線端末200は、システムスループットを改善するために、最初に送信されたトランスポートデータブロックと再送されたトランスポートデータブロックとが復号前に合成されるように、TFREの期間に受信される各トランスポートデータブロック用のソフトバッファを含んでもよい。最初に送信されたトランスポートデータブロックと再送されたトランスポートデータブロックとが合成される方法に依存して、HARQシステム/プロセスは、チェイス合成(chase combining)、即ちCC(追加情報なしで同一のトランスポートデータブロックを再送する)、又は増加的冗長性(Incremental Redundancy)、即ちIR(追加のパリティビットを用いて同一のトランスポートデータブロックを送信する)に分類されうる。
【0063】
単一のソフトバッファが、(TFREの期間に1つのトランスポートデータブロックが受信される)レイヤ/ランク1のMIMO送信/受信に使用され、2つのソフトバッファが、(TFREの期間に2つのトランスポートデータブロックが受信される)レイヤ/ランク2のMIMO送信/受信に使用され、3つのソフトバッファが、(TFREの期間に3つのトランスポートデータブロックが受信される)レイヤ/ランク3のMIMO送信/受信に使用され、4つのソフトバッファが、(TFREの期間に4つのトランスポートデータブロックが受信される)レイヤ/ランク4のMIMO送信/受信に使用される。各ソフトバッファは、トランスポートデータブロックの復号が成功しなかった場合に再送後に使用される、復号前のトランスポートデータブロックについての復調器出力を格納する。(TFREの期間に最大で2つのトランスポートデータブロックがUEへ送信される)最大で2ランク/レイヤの送信をサポートするリリース7のMIMOの場合、HARQプロセスは、ソフトバッファごとに提供され、それ故にトランスポートデータブロックごとに提供される。しかし、2つのHARQプロセスが3レイヤ/ランク又は4レイヤ/ランクのMIMO送信/受信にマッピングされる場合、UEの受信機のソフトバッファをHARQプロセスにマッピングする仕組みが必要となりうる。
【0064】
本明細書中で説明するいくつかの実施形態によると、サポートされるHARQプロセスの数が、システムによりサポートされるMIMO送信レイヤ/ランクの数より少ない場合(例えば、ランク/レイヤ3及び/又はランク/レイヤ4のMIMO送信がサポートされるが、2つのHARQプロセスのみがサポートされる場合)に、基地局100の送信レイヤと無線端末200の受信レイヤ(各ソフトバッファを含む)とHARQプロセスとの間に機能をマッピングするための方法が提供される。2つのHARQプロセスの場合、両方のHARQ ACK/NACKメッセージが、フィードバックチャネル(例えば、HS−DPCCH)のHARQ符号語に含められうる。
【0065】
図3Aは、MIMO通信システムにおける基地局100と無線端末200との間のメッセージシーケンスを示す図である。
図3Aに示すように、基地局100は、下りリンクチャネルを介してパイロット信号を送信し、ブロック391において、無線端末200は、当該パイロット信号に基づいて(基地局100から無線端末200への伝送についての)下りリンクチャネルを推定する。ブロック393において、無線端末200は、下りリンクチャネルについてのチャネル状態情報を生成し(例えば、計算し)、無線端末200は、フィードバックチャネルを介して基地局100に、当該チャネル状態情報を報告する。2つの報告間隔におけるフィードバックチャネル報告のフォーマットの一例を
図3Bに示す。
図3Bは、フィードバックチャネル報告が、HARQエレメント/メッセージ/符号語(肯定応答/ACK、及び/又は、否定応答/NACK情報を含む)、及び/又は、CQI/PCI(チャネル品質情報及び/又はプリコーディング制御インジケータ)情報を含むことを示す。
【0066】
より具体的には、無線端末200は、基地局100から無線端末200への後続の下りリンク送信についてのMIMO送信ランクを要求/勧告するランクインジケータを含むCQI/PCI情報を、(フィードバックチャネルを介して)送信してもよい。基地局プロセッサ101は、要求/勧告されたMIMOランク又は異なるMIMOランクを選択し、基地局100は、例えば下りリンク・シグナリングチャネルHS−SCCH(高速共有制御チャネル)を使用して無線端末200へ送信される下りリンク・シグナリングで、当該選択されたMIMOランクを特定する。その後、基地局100は、当該選択されたMIMOランクに従って、後続のTFREにおいて、下りリンクチャネルを介して各MIMOストリームを使用して1つ以上のトランスポートデータブロックを、例えば下りリンクトラフィックチャネルHS−PDSCH(高速物理下りリンク共有チャネル)を使用して下りリンクトラフィックとして送信する。受信した各トランスポートデータブロックの復号の成功/失敗に基づいて、無線端末200は、フィードバックチャネルを介して基地局100へ送信される各HARQ ACK/NACKメッセージを生成する。
【0067】
図4は、いくつかの実施形態に係る、4つのチャネル符号器を用いて2つのHARQ符号語MIMOをサポートし、且つ、最大で4ランクのMIMO下りリンク送信をサポートする、
図2の基地局プロセッサ101の要素/機能を示すブロック図である。
図4の実施形態によると、4つのチャネル符号器CE1、CE2、CE3及びCE4には、無線端末200に対する1つのデータ入力ストリームに含まれるシンボルが、4つもの異なるデータストリームにマッピングされた状態で、トランスポートデータブロックの4つのストリームB1、B2、B3及びB4が提供されうる。同図に示すように、プロセッサ101は、トランスポートデータブロック生成器401、チャネル符号器403、変調器405、レイヤマッピング部407、拡散器/スクランブラ409及びレイヤプリコーダ411を含む。
図4の実施形態において、チャネル符号器403は、トランスポートデータブロックの4つのストリームB1、B2、B3及びB4に対するチャネル符号器CE1、CE2、CE3及びCE4を含み、変調器405は、インタリーバ/変調器IM1、IM2、IM3及びIM4を含み、レイヤマッピング部407は、以下で更に詳細に説明するように、結果として得られた4つのストリームのシンボルを、4つもの異なるMIMOレイヤ(ストリーム)X1、X2,X3及びX4にマッピングするように構成される。更に、適応制御器415は、無線端末200からフィードバックとして受信したチャネル品質情報(CQI)に応じて、トランスポートデータブロック生成器401、チャネル符号器403、変調器405、レイヤマッピング部407及び/又はレイヤプリコーダ411を制御するように構成される。したがって、(無線端末200のフィードバックに応じて適応制御器415により決定される)異なるチャネル符号化を使用してチャネル符号器CE1、CE2、CE3及びCE4によってそれぞれ生成される、複数の符号語に応じて生成されたシンボルは、4つの異なるMIMOレイヤにインタリーブ及び分散(マッピング)される。より具体的には、2つのデータ符号語CW(データ符号語CWは、追加のチャネル符号化及び/又はCRCビットを有するトランスポートデータブロックである)に応じて生成されたシンボルは、インタリーブされた後、2つの異なるMIMOレイヤの間で分割される。本明細書中で説明するいくつかの実施形態によると、レイヤマッピング部407は1対1マッピングを実行する。
【0068】
基地局プロセッサ101は、例えば、無線端末200へ送信するための入力データを(例えば、コアネットワーク70、他の基地局等から)受信し、トランスポートデータブロック生成器401(トランスポートデータブロック生成器TB1、TB2、TB3及びTB4を含む)は、データブロックの単一のストリームを提供するか(ランク1の送信の場合)、あるいは入力データをデータブロックの複数の異なるストリームに分離する(ランク2、ランク3及びランク4の送信の場合)。より具体的には、(1つのMIMOレイヤ/ストリームのみを提供する)ランク1の送信の場合、トランスポートデータブロック生成器TB2、TB3又はTB4を使用せずに、且つ、トランスポートデータブロックの他のストリームB2、B3又はB4を生成せずに、全ての入力データがトランスポートデータブロック生成器TB1を介して処理されることで、トランスポートデータブロックの単一のストリームB1(個別のトランスポートデータブロックb1−1、b1−2、b1−3等を含む)が提供される。(2つのMIMOレイヤ/ストリームを提供する)ランク2の送信の場合、トランスポートデータブロック生成器TB2又はTB4を使用せずに、且つ、トランスポートデータブロックの他のストリームB2又はB4を生成せずに、トランスポートデータブロック生成器TB1が、トランスポートデータブロックのストリームB1(個別のトランスポートデータブロックb1−1、b1−2、b1−3等を含む)を生成し、トランスポートデータブロック生成器TB3が、トランスポートデータブロックのストリームB3(個別のトランスポートデータブロックb3−1、b3−2、b3−3等を含む)を生成する。(3つのMIMOレイヤ/ストリームを提供する)ランク3の送信の場合、トランスポートデータブロック生成器TB4を使用せずに、且つ、トランスポートデータブロックの他のストリームB4を生成せずに、トランスポートデータブロック生成器TB1が、トランスポートデータブロックのストリームB1(個別のトランスポートデータブロックb1−1、b1−2、b1−3等を含む)を生成し、トランスポートデータブロック生成器TB2が、トランスポートデータブロックのストリームB2(個別のトランスポートデータブロックb2−1、b2−2、b2−3等を含む)を生成し、トランスポートデータブロック生成器TB3が、トランスポートデータブロックのストリームB3(個別のトランスポートデータブロックb3−1、b3−2、b3−3等を含む)生成する。(4つのMIMOレイヤ/ストリームを提供する)ランク4の送信の場合、トランスポートデータブロック生成器TB1が、トランスポートデータブロックのストリームB1(個別のトランスポートデータブロックb1−1、b1−2、b1−3等を含む)を生成し、トランスポートデータブロック生成器TB2が、トランスポートデータブロックのストリームB2(個別のトランスポートデータブロックb2−1、b2−2、b2−3等を含む)を生成し、トランスポートデータブロック生成器TB3が、トランスポートデータブロックのストリームB3(個別のトランスポートデータブロックb3−1、b3−2、b3−3等を含む)生成し、トランスポートデータブロック生成器TB4が、トランスポートデータブロックのストリームB4(個別のトランスポートデータブロックb4−1、b4−2、b4−3等を含む)を生成する。
【0069】
チャネル符号器403(チャネル符号器CE1、CE2、CE3及びCE4を含む)は、トランスポートデータブロック生成器401により生成されたデータブロックのストリームB1、B2、B3及び/又はB4を符号化することで、例えばターボ符号化、畳み込み符号化等を使用して、データ符号語の各ストリームCW1(個別のデータ符号語cw1−1、cw1−2、cw1−3等を含む)、CW2(個別のデータ符号語cw2−1、cw2−2、cw2−3等を含む)、CW3(個別のデータ符号語cw3−1、cw3−2、cw3−3等を含む)及び/又はCW4(個別のデータ符号語cw4−1、cw4−2、cw4−3等を含む)を提供する。更に、チャネル符号器CE1、CE2、CE3及びCE4に適用される符号化特性(例えば、符号化率)は、無線端末200のフィードバック(例えば、下りリンクチャネルに関するCQI)に応じて、適応制御器415によって個別に決定されてもよい。ランク1の送信の場合、チャネル符号器403は、チャネル符号器CE1のみを使用して、データブロックのストリームB1に応じてデータ符号語の単一のストリームCW1を生成する。ランク2の送信の場合、チャネル符号器403は、チャネル符号器CE1及びチャネル符号器CE3を使用して、データブロックの各ストリームB1及びB3に応じてデータ符号語の2つのストリームCW1及びCW3を生成する。ランク3の送信の場合、チャネル符号器403は、チャネル符号器CE1、チャネル符号器CE2及びチャネル符号器CE3を使用して、データブロックの各ストリームB1、B2及びB3に応じてデータ符号語の3つのストリームCW1、CW2及びCW3を生成する。ランク4の送信の場合、チャネル符号器403は、チャネル符号器CE1、チャネル符号器CE2、チャネル符号器CE3及びチャネル符号器CE4を使用して、データブロックの各ストリームB1、B2、B3及びB4に応じてデータ符号語の4つのストリームCW1、CW2、CW3及びCW4を生成する。いくつかの実施形態によると、チャネル符号器CE1、CE2、CE3及び/又はCE4は、ランク2、ランク3及び/又はランク4の送信の期間に、異なる符号化特性(例えば、異なる符号化率)を適用することで、同一のTFREの期間に送信されるデータを含む各(異なる方法で符号化された)データ符号語cw1−1、cw2−1、cw3−1及び/又はcw4−1を生成してもよい。
【0070】
変調器405(インタリーバ/変調器IM1、IM2、IM3及びIM4を含む)は、チャネル符号器403により生成されたデータ符号語のストリームCW1、CW2、CW3及び/又はCW4をインタリーブ及び変調することで、マッピングされていないシンボルブロックの各ストリームD1(マッピングされていないシンボルブロックd1−1、d1−2、d1−3等を含む)、D2(マッピングされていないシンボルブロックd2−1、d2−2、d2−3等を含む)、D3(マッピングされていないシンボルブロックd3−1、d3−2、d3−3等を含む)及び/又はD4(マッピングされていないシンボルブロックd4−1、d4−2、d4−3等を含む)を提供する。(1つのMIMOレイヤ/ストリームのみを提供する)ランク1の送信の場合、変調器405は、インタリーバ/変調器IM1のみを使用して、データ符号語のストリームCW1に応じて、マッピングされていないシンボルブロックの単一のストリームD1を生成する。ランク2の送信の場合、変調器405は、インタリーバ/変調器IM1及びIM3を使用して、データ符号語の各ストリームCW1及びCW3に応じて、マッピングされていないシンボルブロックの2つのストリームD1及びD3を生成する。ランク3の送信の場合、変調器405は、インタリーバ/変調器IM1、IM2及びIM3を使用して、データ符号語の各ストリームCW1、CW2及びCW3に応じて、マッピングされていないシンボルブロックの3つのストリームD1、D2及びD3を生成する。ランク4の送信の場合、変調器405は、インタリーバ/変調器IM1、IM2、IM3及びIM4を使用して、データ符号語の各ストリームCW1、CW2、CW3及びCW4に応じて、マッピングされていないシンボルブロックの4つのストリームD1、D2、D3及びD4を生成する。変調器405は、無線端末200からのCQIフィードバックに基づいて決定された、適応制御器415からの入力に応じた変調多値数を適用しうる。
【0071】
更に、各インタリーバ/変調器IM1、IM2、IM3及び/又はIM4は、各ストリームの2つ以上の連続するマッピングされていないシンボルブロックが、2つ以上の連続する符号語のデータを表すシンボルを含むように、ストリームの2つ以上の符号語のデータをインタリーブしてもよい。例えば、符号語ストリームCW1の連続するデータ符号語cw1−1及びcw1−2のデータがインタリーブ及び変調されることで、ストリームD1の連続するマッピングされていないシンボルブロックd1−1及びd1−2が提供される。同様に、符号語ストリームCW2の連続するデータ符号語cw2−1及びcw2−2のデータがインタリーブ及び変調されることで、ストリームD2の連続するマッピングされていないシンボルブロックd2−1及びd2−2が提供され、符号語ストリームCW3の連続するデータ符号語cw3−1及びcw3−2のデータがインタリーブ及び変調されることで、ストリームD3の連続するマッピングされていないシンボルブロックd3−1及びd3−2が提供され、且つ/又は、符号語ストリームCW4の連続するデータ符号語cw4−1及びcw4−2のデータがインタリーブ及び変調されることで、ストリームD4の連続するマッピングされていないシンボルブロックd4−1及びd4−2が提供される。
【0072】
マッピングされていないシンボルブロックのストリームD1、D2、D3及びD4のシンボルは、例えば1対1マッピングを使用して、(各MIMO送信レイヤに対応する)マッピング済みシンボルブロックの各ストリームX1、X2、X3及びX4にマッピングされる。例として1対1マッピングを説明するが、レイヤマッピング部407のマッピング機能が基地局100及び無線端末200の両方に既知である場合には、他のマッピングが使用されてもよい。
【0073】
拡散器/スクランブラ409は、4つの拡散器/スクランブラSS1、SS2、SS3及びSS4を含み、レイヤマッピング部407により提供される各マッピング済みシンボルストリームに対して、拡散器/スクランブラ409は、(例えば、ウォルシュ符号を使用して)拡散されたシンボルブロックの各ストリームY1、Y2、Y3及びY4を生成する。レイヤプリコーダ411は、送受信機109とアンテナアレイ117のアンテナAnt−1、Ant−2、Ant−3及びAnt−4とを介した送信のために、拡散されたシンボルブロックのストリームに対して(適応制御器415により解釈された無線端末のフィードバックに基づく)適切なランクのMIMOプリコーディングベクトルを(例えば、プリコーディング重みを適用することにより)適用する。いくつかの実施形態によると、ランク1の送信の場合、
図4の要素の第1のレイヤ(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1)のみが使用され、ランク2の送信の場合、
図4の要素の2つのレイヤ(例えば、TB1、TB3、CE1、CE3、IM1、IM3、SS1及び/又はSS3)が使用され、ランク3の送信の場合、
図4の要素の3つのレイヤ(例えば、TB1、TB2、TB3、CE1、CE2、CE3、IM1、IM2、IM3、SS1、SS2及び/又はSS3)が使用され、ランク4の送信の場合、
図4の要素の4つのレイヤ(例えば、TB1、TB2、TB3、TB4、CE1、CE2、CE3、CE4、IM1、IM2、IM3、IM4、SS1、SS2、SS3及び/又はSS4)が使用される。いくつかの他の実施形態によると、ランク1の送信の場合、
図4の要素の第1のレイヤ(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1)のみが使用され、ランク2の送信の場合、
図4の要素の2つのレイヤ(例えば、TB1、TB2、CE1、CE2、IM1、IM2、SS1及び/又はSS2)が使用され、ランク3の送信の場合、
図4の要素の3つのレイヤ(例えば、TB1、TB2、TB3、CE1、CE2、CE3、IM1、IM2、IM3、SS1、SS2及び/又はSS3)が使用され、ランク4の送信の場合、
図4の要素の4つのレイヤ(例えば、TB1、TB2、TB3、TB4、CE1、CE2、CE3、CE4、IM1、IM2、IM3、IM4、SS1、SS2、SS3及び/又はSS4)が使用される。
【0074】
図4の実施形態において、基地局プロセッサ101は、4つのチャネル符号器CE1〜CE4を用いて2つのHARQプロセス/符号語MIMOをサポートしうる。(「フィードバックチャネル」と示される)無線端末200からのフィードバックを使用して、適応制御器415は、(トランスポートブロック生成器401、符号器403及び/又は変調器405により使用される)トランスポートデータブロックの長さ、変調多値数及び符号化率を選択する。適応制御器415は、レイヤプリコーダ411により使用されるプリコーディング重み情報を更に生成する。符号器403が4つのチャネル符号器CE1〜CE4を含んでいても、無線端末200は、最大で2つの符号化されたトランスポートデータブロック符号語についてのフィードバック情報しか提供しえない。換言すると、無線端末200は、(1つの下りリンク・データストリームを使用してTFRE毎に1つのトランスポートデータブロックを用いる)ランク1の送信の場合には1つのHARQプロセス/符号語を提供し、無線端末200は、(2つの下りリンク・データストリームを使用してTFRE毎に2つのトランスポートデータブロックを用いる)ランク2の送信の場合には2つのHARQプロセス/符号語を提供し、無線端末200は、(3つの下りリンク・データストリームを使用してTFRE毎に3つのトランスポートデータブロックを用いる)ランク3の送信の場合には2つのHARQプロセス/符号語を提供し、無線端末200は、(4つの下りリンク・データストリームを使用してTFRE毎に4つのトランスポートデータブロックを用いる)ランク4の送信の場合には2つのHARQプロセス/符号語を提供しうる。
【0075】
ランク3及びランク4の送信の場合、トランスポートブロック生成器401、符号器403、変調器405及び拡散器/スクランブラ409により生成されるデータストリームの数は、基地局100及び/又は無線端末200によりサポートされるHARQプロセス/符号語の数より多い。本明細書中で説明するの実施形態によると、ランク3及びランク4の送信の場合、HARQプロセス/符号語は、2つ以上のデータストリームにマッピングされる。ランク1の送信の場合、1つのHARQプロセス/符号語は、第1のデータストリームに直接マッピングされる(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含む第1の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM1、SB1及び/又はCD1を含む第1の受信レイヤを使用して受信される)。ランク2の送信の場合、第1のHARQプロセス/符号語は、第1のデータストリームに直接マッピングされ(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含む第1の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM1、SB1及び/又はCD1を含む第1の受信レイヤを使用して受信され)、第2のHARQプロセス/符号語は、第3のデータストリームに直接マッピングされる(例えば、TB3、CE3、IM3及び/又はSS3を含む第3の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM3、SB3及び/又はCD3を含む第3の受信レイヤを使用して受信される)。ランク3の送信の場合、第1のHARQプロセス/符号語は、第1のデータストリームにマッピングされ(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含む第1の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM1、SB1及び/又はCD1を含む第1の受信レイヤを使用して受信され)、且つ、第2のデータストリームにマッピングされ(例えば、TB2、CE2、IM2及び/又はSS2を含む第2の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM2、SB2及び/又はCD2を含む第2の受信レイヤを使用して受信され)、第2のHARQプロセス/符号語は、第3のデータストリームにマッピングされる(例えば、TB3、CE3、IM3及び/又はSS3を含む第3の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM3、SB3及び/又はCD3を含む第3の受信レイヤを使用して受信される)。ランク4の送信の場合、第1のHARQプロセス/符号語は、第1のデータストリームにマッピングされ(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含む第1の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM1、SB1及び/又はCD1を含む第1の受信レイヤを使用して受信され)、且つ、第2のデータストリームにマッピングされ(例えば、TB2、CE2、IM2及び/又はSS2を含む第2の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM2、SB2及び/又はCD2を含む第2の受信レイヤを使用して受信され)、第2のHARQプロセス/符号語は、第3のデータストリームにマッピングされ(例えば、TB3、CE3、IM3及び/又はSS3を含む第3の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM3、SB3及び/又はCD3を含む第3の受信レイヤを使用して受信され)、且つ、第4のデータストリームにマッピングされる(例えば、TB4、CE4、IM4及び/又はSS4を含む第4の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM4、SB4及び/又はCD4を含む第4の受信レイヤを使用して受信される)。
【0076】
いくつかの他の実施形態によると、ランク1の送信の場合、1つのHARQプロセス/符号語は第1のデータストリームに直接マッピングされる(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含む第1の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM1、SB1及び/又はCD1を含む第1の受信レイヤを使用して受信される)。ランク2の送信の場合、第1のHARQプロセス/符号語は、第1のデータストリームに直接マッピングされ(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含む第1の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM1、SB1及び/又はCD1を含む第1の受信レイヤを使用して受信され)、第2のHARQプロセス/符号語は、第2のデータストリームに直接マッピングされる(例えば、TB2、CE2、IM2及び/又はSS2を含む第2の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM2、SB2及び/又はCD2を含む第2の受信レイヤを使用して受信される)。ランク3の送信の場合、第1のHARQプロセス/符号語は、第1のデータストリームにマッピングされ(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含む第1の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM1、SB1及び/又はCD1を含む第1の受信レイヤを使用して受信され)、第2のHARQプロセス/符号語は、第2のデータストリームにマッピングされ(例えば、TB2、CE2、IM2及び/又はSS2を含む第2の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM2、SB2及び/又はCD2を含む第2の受信レイヤを使用して受信され)、且つ、第3のデータストリームにマッピングされる(例えば、TB3、CE3、IM3及び/又はSS3を含む第3の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM3、SB3及び/又はCD3を含む第3の受信レイヤを使用して受信される)。ランク4の送信の場合、第1のHARQプロセス/符号語は、第1のデータストリームにマッピングされ(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含む第1の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM1、SB1及び/又はCD1を含む第1の受信レイヤを使用して受信され)、且つ、第4のデータストリームにマッピングされ(例えば、TB4、CE4、IM4及び/又はSS4を含む第4の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM4、SB4及び/又はCD4を含む第4の受信レイヤを使用して受信され)、第2のHARQプロセス/符号語は、第2のデータストリームにマッピングされ(例えば、TB2、CE2、IM2及び/又はSS2を含む第2の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM2、SB2及び/又はCD2を含む第2の受信レイヤを使用して受信され)、且つ、第3のデータストリームにマッピングされる(例えば、TB3、CE3、IM3及び/又はSS3を含む第3の送信レイヤを使用して送信され、且つ、DM3、SB3及び/又はCD3を含む第3の受信レイヤを使用して受信される)。
【0077】
適応制御器415により選択されたランクに基づいて、トランスポートデータブロックは符号器403に渡され、符号器の出力は、変調器405を使用してインタリーブ及び変調される。変調器405の出力は、レイヤマッピング部407を使用して時空間レイヤにマッピングされ、上述のように、レイヤマッピング部407は、1対1レイヤマッピングを提供する。レイヤマッピング部407により生成されたシンボルストリームは、拡散器/スクランブラ409を使用して拡散及びスクランブルされ、レイヤプリコーダ411は、拡散器/スクランブラ409の出力をプリコーディングし、プリコーダの出力は、送受信機109及びアンテナアレイ117(アンテナAnt−1、Ant−2、Ant−3及びAnt−4を含む)を通過する。
【0078】
無線端末200において、基地局により送信されたMIMO下りリンク通信を受信する場合のプロセッサ201の動作は、基地局プロセッサ101の動作のミラー動作である。より具体的には、
図4を参照して上述した基地局プロセッサ101の要素/機能をミラーリングして、無線端末プロセッサ201の要素/機能を
図5に示す。
【0079】
無線信号は、MIMOIアンテナアレイ217のMIMOアンテナエレメント及び送受信機209を介して受信され、当該無線信号が、MIMO復号ベクトルを使用してレイヤ復号器601により復号されることで、送信/受信に使用されたMIMOランクに依存して複数のMIMO復号済みシンボルレイヤX1'、X2'、X3'及び/又はX4'が生成される。レイヤ復号器601は、基地局100により使用されたプリコーディングベクトルに対応する復号ベクトルを使用する。ランク1の受信の場合、レイヤ復号器601は単一の復号済みシンボルレイヤX1'を生成し、ランク2の受信の場合、レイヤ復号器601は2つの復号済みシンボルレイヤX1'及びX3'を生成し、ランク3の受信の場合、レイヤ復号器601は3つの復号済みシンボルレイヤX1'、X2'及びX3'を生成し、ランク4の受信の場合、レイヤ復号器601は4つの復号済みシンボルレイヤX1'、X2'、X3'及びX4'を生成する。このように、レイヤ復号器601は、基地局100のレイヤプリコーダ411及び拡散器/スクランブラ409により実行された動作の逆の動作を実行する。レイヤ復号器601は、MIMO検出器の(レイヤプリコーダ411の逆のものに対応する)機能、及びデータストリーム/レイヤごとにブロックを逆拡散/デスクランブルする(拡散器/スクランブラ409の逆のものに対応する)機能を実行する。レイヤデマッピング部603は、レイヤマッピング部407の逆のものとして機能することで、復号済みシンボルレイヤX1'、X2'、X3'及び/又はX4'を、送信ランクに従って、マッピングされていないそれぞれのシンボルレイヤD1'、D2'、D3'及び/又はD4'にデマッピングする。
【0080】
ランク1の受信の場合、レイヤデマッピング部603は、復号済みシンボルレイヤX1'のブロックx1'−jのシンボルをマッピングされていないシンボルレイヤD1'のブロックd1'−jのシンボルに直接デマッピングし、復調器/デインタリーバDM−1は、マッピングされていないシンボルレイヤのブロックd1'−jを復調/デインタリーブして符号語ストリームCW1'のデータ符号語cw1'−jを提供し、チャネル復号器CD1は、符号語ストリームCW1'のデータ符号語cw1'−jを復号してストリームB1'のトランスポートブロックb1'−jを提供する。その後、トランスポートブロック生成器607は、ストリームB1'のトランスポートブロックb1'−jをデータストリームとして渡す。ランク1の受信の間、復調器/デインタリーバDM2、DM3及びDM4、並びにチャネル復号器CD2、CD3及びCD4は使用されない。
【0081】
ランク2の受信の場合、レイヤ復号器601は、復号済みシンボルレイヤX1'及びX3'を生成する。レイヤデマッピング部603は、復号済みシンボルレイヤX1'のブロックx1'−jのシンボルをマッピングされていないシンボルレイヤD1'のブロックd1'−jのシンボルに直接デマッピングし、レイヤデマッピング部603は、復号済みシンボルレイヤX3'のブロックx3'−jのシンボルをマッピングされていないシンボルレイヤD3'のブロックd3'−jのシンボルに直接デマッピングする。復調器/デインタリーバDM−1は、マッピングされていないシンボルレイヤのブロックd1'−jを復調/デインタリーブして符号語ストリームCW1'のデータ符号語cw1'−jを提供し、復調器/デインタリーバDM−3は、マッピングされていないシンボルレイヤのブロックd3'−jを復調/デインタリーブして符号語ストリームCW3'のデータ符号語cw3'−jを提供する。チャネル復号器CD1は、符号語ストリームCW1'のデータ符号語cw1'−jを復号してストリームB1'のトランスポートブロックb1'−jを提供し、チャネル復号器CD3は、符号語ストリームCW3'のデータ符号語cw3'−jを復号してストリームB3'のトランスポートブロックb3'−jを提供する。その後、トランスポートブロック生成器607は、ストリームB1'及びB3'のトランスポートブロックb1'−j及びb3'−jをデータストリームとして合成する。ランク2の受信の間、復調器/デインタリーバDM2及びDM4、並びにチャネル復号器CD2及びCD4は使用されない。
【0082】
ランク3の受信の場合、レイヤ復号器601は、復号済みシンボルレイヤX1'、X2'及びX3'を生成する。レイヤデマッピング部603は、復号済みシンボルレイヤX1'のブロックx1'−jのシンボルをマッピングされていないシンボルレイヤD1'のブロックd1'−jのシンボルに直接デマッピングし、レイヤデマッピング部603は、復号済みシンボルレイヤX2'のブロックx2'−jのシンボルをマッピングされていないシンボルレイヤD2'のブロックd2'−jのシンボルに直接デマッピングし、レイヤデマッピング部603は、復号済みシンボルレイヤX3'のブロックx3'−jのシンボルをマッピングされていないシンボルレイヤD3'のブロックd3'−jのシンボルに直接デマッピングする。復調器/デインタリーバDM−1は、マッピングされていないシンボルレイヤのブロックd1'−jを復調/デインタリーブして符号語ストリームCW1'のデータ符号語cw1'−jを提供し、復調器/デインタリーバDM−2は、マッピングされていないシンボルレイヤのブロックd2'−jを復調/デインタリーブして符号語ストリームCW2'のデータ符号語cw2'−jを提供し、復調器/デインタリーバDM−3は、マッピングされていないシンボルレイヤのブロックd3'−jを復調/デインタリーブして符号語ストリームCW3'のデータ符号語cw3'−jを提供する。チャネル復号器CD1は、符号語ストリームCW1'のデータ符号語cw1'−jを復号してストリームB1'のトランスポートブロックb1'−jを提供し、チャネル復号器CD2は、符号語ストリームCW2'のデータ符号語cw2'−jを復号してストリームB2'のトランスポートブロックb2'−jを提供し、チャネル復号器CD3は、符号語ストリームCW3'のデータ符号語cw3'−jを復号してストリームB3'のトランスポートブロックb3'−jを提供する。その後、トランスポートブロック生成器607は、ストリームB1'、B2'及びB3'のトランスポートブロックb1'−j、b2'−j及びb3'−jをデータストリームとして合成する。ランク3の受信の間、復調器/デインタリーバDM4及びチャネル復号器CD4は使用されない。
【0083】
ランク4の受信の場合、レイヤ復号器601は、復号済みシンボルレイヤX1'、X2'、X3'、X4'を生成する。レイヤデマッピング部603は、復号済みシンボルレイヤX1'のブロックx1'−jのシンボルをマッピングされていないシンボルレイヤD1'のブロックd1'−jのシンボルに直接デマッピングし、レイヤデマッピング部603は、復号済みシンボルレイヤX2'のブロックx2'−jのシンボルをマッピングされていないシンボルレイヤD2'のブロックd2'−jのシンボルに直接デマッピングし、レイヤデマッピング部603は、復号済みシンボルレイヤX3'のブロックx3'−jのシンボルをマッピングされていないシンボルレイヤD3'のブロックd3'−jのシンボルに直接デマッピングし、レイヤデマッピング部603は、復号済みシンボルレイヤX4'のブロックx4'−jのシンボルをマッピングされていないシンボルレイヤD4'のブロックd4'−jのシンボルに直接デマッピングする。復調器/デインタリーバDM−1は、マッピングされていないシンボルレイヤのブロックd1'−jを復調/デインタリーブして符号語ストリームCW1'のデータ符号語cw1'−jを提供し、復調器/デインタリーバDM−2は、マッピングされていないシンボルレイヤのブロックd2'−jを復調/デインタリーブして符号語ストリームCW2'のデータ符号語cw2'−jを提供し、復調器/デインタリーバDM−3は、マッピングされていないシンボルレイヤのブロックd3'−jを復調/デインタリーブして符号語ストリームCW3'のデータ符号語cw3'−jを提供し、復調器/デインタリーバDM−4は、マッピングされていないシンボルレイヤのブロックd4'−jを復調/デインタリーブして符号語ストリームCW4'のデータ符号語cw4'−jを提供する。チャネル復号器CD1は、符号語ストリームCW1'のデータ符号語cw1'−jを復号してストリームB1'のトランスポートブロックb1'−jを提供し、チャネル復号器CD2は、符号語ストリームCW2'のデータ符号語cw2'−jを復号してストリームB2'のトランスポートブロックb2'−jを提供し、チャネル復号器CD3は、符号語ストリームCW3'のデータ符号語cw3'−jを復号してストリームB3'のトランスポートブロックb3'−jを提供し、チャネル復号器CD4は、符号語ストリームCW4'のデータ符号語cw4'−jを復号してストリームB4'のトランスポートブロックb4'−jを提供する。その後、トランスポートブロック生成器607は、ストリームB1'、B2'、B3'及びB4'のトランスポートブロックb1'−j、b2'−j、b3'−j及びb4'−jをデータストリームとして合成する。
【0084】
図5に更に示すように、各ソフトバッファSB1、SB2、SB3及びSB4が受信データの各ストリームに対して提供されてもよく、各復号器CD1、CD2、CD3及びCD4は、復号されたトランスポートデータブロックの復号が成功したか又は失敗したかを判定するように構成されてもよい。より詳細には、復調器/デインタリーバDMにより生成された、復号されていない各トランスポートデータブロックは、復号の結果がチャネル復号器CDにより判定されるまで、各ソフトバッファSBに保存される。トランスポートデータブロックの復号が成功した場合、ACK(肯定応答メッセージ)が基地局に対するフィードバックとして生成及び提供され、正しく復号された(成功した)データブロックの再送は不要である。トランスポートデータブロックの復号が成功しなかった場合、NACK(否定応答メッセージ)が基地局に対するフィードバックとして生成及び提供され、復調器/デインタリーバの、復号されていない出力(ソフトビットとも称する)が、ソフトバッファSBに保存される。NACKに応答して、基地局は、失敗したトランスポートデータブロックを再送し、無線端末200は、再送されたデータブロックと復調器/デインタリーバの以前に復号されなかった(各ソフトバッファに保存されている)出力とを共に使用して、再送されたデータブロックを第2のパスで復号する。ソフトバッファを使用して、復調されたデータブロックの第1のバージョンと第2のバージョンとを合成することにより、復号が成功する可能性が再送後に増加する。
【0085】
図5に示すように、レイヤ復号器601(例えば、最小平均二乗誤差、即ち、MMSE受信機等のMIMO検出器を含む)は、マルチパスチャネルからの干渉を低減し、且つ/又は、他のアンテナ干渉を低減する。逆拡散、デマッピング、復調及び/又はデインタリーブの後、無線端末200は、各チャネル復号器を使用して、トランスポートデータブロックの、符号化されたビットを復号しようと試みる。復号の試みが失敗した場合、無線端末200は、トランスポートデータブロックの、受信したソフトビットを各ソフトバッファにバッファリングし、(例えば、HARQ符号語とも称するHARQ−ACK符号語の一部として)NACKメッセージを送信することにより、トランスポートデータブロックの再送を要求する。再送が無線端末200により受信されると(且つ、復号、デマッピング、復調及び/又はデインタリーブされると)、無線端末は、バッファリングされたソフトビットと、再送から受信したソフトビットとを合成し、当該合成したものを、各チャネル復号器を使用して復号しようと試みる。
【0086】
ソフト合成が適切に動作するようにするために、無線端末は、受信した送信がトランスポートデータブロックの新しい送信であるか又は以前に送信されたトランスポートデータブロックの再送であるかを認識する必要がある。このために、下りリンク制御シグナリングは、ソフトバッファがクリアされる必要があるか又はソフトバッファと受信したソフトビットとのソフト合成を行う必要があるかを制御するために無線端末により使用されるデータインジケータ(インジケータ、新規データインジケータ、新規/旧データインジケータ等とも称する)を含んでもよい。このため、無線端末200への所与の送信/再送について、データインジケータは、新しいデータの最初の送信(initial transmission)を示す1つの値と、以前に送信されたデータの再送を示す別の値とを有してもよい。
【0087】
現在の送信が再送でない場合は常に、基地局プロセッサ101のNodeB基地局MAC−ehsエレメントは、シングルビット・データインジケータ(single bit data indicator)を増加させる。したがって、シングルビット・データインジケータは、新しいトランスポートデータブロックがMIMOレイヤで送信される毎に切り替えられる。新しい/最初の送信の場合はソフト合成を行う必要がないため、このように、データインジケータが、最初の送信毎にソフトバッファをクリアするために無線端末プロセッサ201によって使用されうる。当該インジケータは、状態シグナリングにおけるエラーのケースを検出するためにも使用されうる。対象となっているHARQプロセスにおける先行のデータが正しく復号され、且つ、(ACKメッセージを使用して)肯定応答されたにも関わらず、データインジケータが切り替えられない場合には、例えば、上りリンク・シグナリングにおけるエラーが発生した可能性が非常に高い。同様に、インジケータが切り替えられたがHARQプロセスにおける先行のデータが正しく復号されていない場合、無線端末は、HARQプロセスのためのソフトバッファに以前に入れられたデータを新しい受信データに置き換えてもよい。
【0088】
ランク4の送信の場合、無線端末200は、トランスポートデータブロックの4つのストリームをサポートするために、同一のTFREにおいて最大で4つのトランスポートデータブロックを受信する。ランク4の送信の間にTFREについての4つのデータブロックを復号した後、各復号器CD1、CD2、CD3及びCD4は、各トランスポートデータブロックの復号が成功したか又は失敗したかに依存して、それぞれのローカルACK又はNACKを生成する。ランク4の送信において、復号器CD1及びCD2は第1のHARQプロセスにマッピングされるため、復号器CD1及びCD2の両方がローカルACKを生成する場合のみ、結果として得られるHARQ ACK/NACKはACKであり、復号器CD1又はCD2のいずれかがローカルNACKを生成した場合、結果として得られる第1のHARQプロセスからのHARQ ACK/NACKメッセージはNACKである。復号器CD3及びCD4は第2のHARQプロセスにマッピングされるため、復号器CD3及びCD4の両方がローカルACKを生成する場合のみ、結果として得られる第2のHARQプロセスからのHARQ ACK/NACKはACKであり、復号器CD3又はCD4のいずれかがローカルNACKを生成した場合、結果として得られるHARQ ACK/NACKメッセージはNACKである。
【0089】
ランク3の送信の場合、無線端末200は、同一のTFREにおいて最大で3つのトランスポートデータブロックを受信する。ランク3の送信の間にTFREについての3つのデータブロックを復号した後、各復号器CD1、CD2及びCD3は、各トランスポートデータブロックの復号が成功したか又は失敗したかに依存して、それぞれのローカルACK又はNACKを生成する。ランク3の送信において、復号器CD1及びCD2は第1のHARQプロセスにマッピングされるため、復号器CD1及びCD2の両方がローカルACKを生成する場合のみ、結果として得られるHARQ ACK/NACKはACKであり、復号器CD1又はCD2のいずれかがローカルNACKを生成した場合、結果として得られる第1のHARQプロセスからのHARQ ACK/NACKメッセージはNACKである。復号器CD3は第2のHARQプロセスにマッピングされるため、復号器CD3がローカルACKを生成する場合、結果として得られる第2のHARQプロセスからのHARQ ACK/NACKはACKであり、復号器CD3がローカルNACKを生成する場合、結果として得られるHARQ ACK/NACKメッセージはNACKである。
【0090】
ランク2の送信の場合、無線端末200は、同一のTFREにおいて最大で2つのトランスポートデータブロックを受信する。ランク2の送信の間にTFREについての2つのデータブロックを復号した後、各復号器CD1及びCD3は、各トランスポートデータブロックの復号が成功したか又は失敗したかに依存して、それぞれのローカルACK又はNACKを生成する。ランク2の送信において、復号器CD1は第1のHARQプロセスにマッピングされるため、復号器CD1がローカルACKを生成する場合、結果として得られるHARQ ACK/NACKはACKであり、復号器CD1がローカルNACKを生成する場合、結果として得られる第1のHARQプロセスからのHARQ ACK/NACKメッセージはNACKである。復号器CD3は第2のHARQプロセスにマッピングされるため、復号器CD3がローカルACKを生成する場合、結果として得られる第2のHARQプロセスからのHARQ ACK/NACKはACKであり、復号器CD3がローカルNACKを生成する場合、結果として得られるHARQ ACK/NACKメッセージはNACKである。
【0091】
ランク1の送信の場合、無線端末200は、TFREにおいて1つのトランスポートデータブロックを受信する。ランク1の送信の間にTFREについての1つのデータブロックを復号した後、復号器CD1は、トランスポートデータブロックの復号が成功したか又は失敗したかに依存して、それぞれのACK又はNACKを生成する。ランク1の送信において、復号器CD1は第1のHARQプロセスにマッピングされるため、復号器CD1がローカルACKを生成する場合、結果として得られるHARQ ACK/NACKはACKであり、復号器CD1がローカルNACKを生成する場合、結果として得られる第1のHARQプロセスからのHARQ ACK/NACKメッセージはNACKである。
【0092】
いくつかの他の実施形態によると、ランク1の送信/受信の期間には、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1が使用され、HARQプロセスHARQ−1が、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1のデータブロックにマッピングされる。ランク2の送信/受信の期間には、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1及び第2の送信/受信レイヤTL2/RL2が使用され、HARQプロセスHARQ−1が、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1のデータブロックにマッピングされ、HARQプロセスHARQ−2が、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2のデータブロックにマッピングされる。ランク3の送信/受信の期間には、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2及び第3の送信/受信レイヤTL3/RL3が使用され、HARQプロセスHARQ−1が、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1のデータブロックにマッピングされ、HARQプロセスHARQ−2が、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2及び第3の送信/受信レイヤTL3/RL3のデータブロックにマッピングされる。ランク4の送信/受信の期間には、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2、第3の送信/受信レイヤTL3/RL3及び第4の送信/受信レイヤTL4/RL4が使用され、HARQプロセスHARQ−1が、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1及び第4の送信/受信レイヤTL4/RL4のデータブロックにマッピングされ、HARQプロセスHARQ−2が、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2及び第3の送信/受信レイヤTL3/RL3のデータブロックにマッピングされる。このように、(各送信/受信レイヤによりサポートされる)MIMOレイヤは、データブロック(又はデータブロックのストリーム)が送信される論理チャネルを定義する。
【0093】
本明細書中で説明する実施形態によると、無線端末プロセッサ101のMAC−ehsにおけるHARQプロセスは、
図6に示すMAC機能を提供する。
図6は、無線端末200におけるMAC(メディアアクセス制御)機能を示す図である。
図6に示すように、1つのHARQエンティティは、HS−DSCH(高速下りリンク共有チャネル)毎に1ユーザに対するHARQ機能を扱う。1つのHARQエンティティは、ストップアンドウェイトHARQプロトコルの複数のインスタンス(複数のHARQプロセス)をサポートできる。いくつかの実施形態によると、HS−DSCH毎に1つのHARQエンティティが存在し、単一ストリーム(ランク1)送信の場合、TTI(送信時間間隔)毎に1つのHARQプロセスが存在し、2ストリーム(ランク2)送信、3ストリーム(ランク3)送信及び4ストリーム(ランク4)の送信の場合、TTI(送信時間間隔)毎に2つのHARQプロセスが存在する。
【0094】
3つの下りリンクストリームを使用するMIMO送信/受信(ランク3)の場合及び4つの下りリンクストリームを使用するMIMO送信/受信(ランク4)の場合、2つのHARQプロセスのみがサポートされるため、ソフトバッファのマッピングは、ランク4の下りリンク送信/受信の場合は
図7Aのテーブルに従って提供され、ランク3の下りリンク送信/受信の場合は
図7Bのテーブルに従って提供される。なお、
図7Aのどの組み合わせがランク4の下りリンク送信に使用されてもよく、
図7Bのどの組み合わせがランク3の下りリンク送信に使用されてもよい。共有HARQプロセス(shared HARQ process)(即ち、2つ以上のストリーム/レイヤにより共有されるHARQプロセス)についてのデータインジケータが、下りリンクで新しいデータが初めて送信されたことを示す(例えば、データインジケータが切り替えられた)場合には常に、当該共有HARQプロセスに関連する両方/全てのストリームについてのソフトバッファはクリアされる必要がある。共有HARQプロセス(即ち、2つ以上のストリーム/レイヤにより共有されるHARQプロセス)についてのデータインジケータが、古いデータが再送されていることを示す場合には常に、共有HARQプロセスに関連する両方/全てのストリームについてのソフトバッファは各データストリームの再送データと合成される必要がある。
【0095】
ランク1の送信の場合、第1のHARQプロセスは、単一の下りリンク・データストリームに対して(例えば、第1の送信レイヤを定義するTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を使用して送信され、且つ、第1の受信レイヤを定義するDM1、SB1及び/又はCD1を使用して受信される下りリンクストリームに対して)使用される。したがって、1つのデータインジケータフラグが、下りリンク・データストリームの1つのトランスポートデータブロックについて基地局により送信され、無線端末200は、DM1、SB1及びCD1を使用して1つのトランスポートデータブロックを受信する。トランスポートデータブロックが新しい/最初の送信であることをデータインジケータが示す場合、無線端末200は、ソフトバッファSB1をクリアし、チャネル復号器CD1を使用して復号しようと試みる。トランスポートデータブロックが以前に失敗した送信の再送であることをデータインジケータが示す場合、無線端末200は、(復調器/デインタリーバDM1により生成される)再送のソフトビットとソフトバッファSB1からのソフトビットとを合成し、当該合成したものを、チャネル復号器CD1を使用して復号しようと試みる。チャネル復号器CD1が送信/再送を正しく復号できる場合、ACKメッセージが生成されて(例えば、HARQ符号語とも称するHARQ−ACK符号語の要素として)基地局100へ送信される。チャネル復号器CD1が送信/再送を復号できない場合、NACKメッセージが生成されて(例えば、HARQ符号語とも称するHARQ−ACK符号語の要素として)基地局100へ送信される。このように、単一のHARQプロセス(データインジケータ、NACKメッセージ及び/又はACKメッセージを含む)は、ランク/レイヤ1の下りリンク・データストリームで送信された各トランスポートデータブロックにマッピングする。
【0096】
ランク2の送信の場合、第1のHARQプロセス(データインジケータ、NACKメッセージ及び/又はACKメッセージを含む)は、(例えば、第1の送信レイヤを定義するTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を使用して送信され、且つ、第1の受信レイヤを定義するDM1、SB1及び/又はCD1を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク2の送信の第1のストリームで送信された各トランスポートデータブロックにマッピングし、第2のHARQプロセス(データインジケータ、NACKメッセージ及び/又はACKメッセージを含む)は、(例えば、第3の送信レイヤを定義するTB3、CE3、IM3及び/又はSS3を使用して送信され、且つ、第3の受信レイヤを定義するDM3、SB3及び/又はCD3を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク2の送信の第2のストリームで送信された各トランスポートデータブロックにマッピングする。このように、第1のHARQプロセス及び第2のHARQプロセスの各々は、ランク2の送信の各ストリームのトランスポートデータブロックに対して、ランク/レイヤ1の送信に関して上述したように動作する。換言すると、各データインジケータは、同一のTFREの期間に受信された各トランスポートデータブロックに対して提供され、各下りリンク・データストリームに対するソフトバッファは、各データインジケータに応じて個別にクリアされるか、又は再送合成のために維持され、各ACK/NACKメッセージは、同一のTFREの期間に受信されたトランスポートデータブロックごとに生成されて基地局100へ送信される。
【0097】
しかし、より高次の送信ランク/レイヤの場合、HARQプロセスは、上りリンク・フィードバックシグナリングを低減するために、2つ以上の下りリンク・データストリームにより共有される。ランク3の下りリンク送信の場合、第1のHARQプロセス(TFRE毎に1つのデータインジケータ及び1つのACK/NACKメッセージを含む)は、トランスポートデータブロックの第1のストリーム及び第2のストリームにマッピングし、第2のHARQプロセス(TFRE毎に1つのデータインジケータ及び1つのACK/NACKメッセージを含む)は、トランスポートデータブロックの第3のストリームにマッピングする。ランク3の下りリンク送信の場合、例えば、第1のHARQプロセスは、(例えば、第1の送信レイヤを定義するTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を使用して送信され、且つ、第1の受信レイヤを定義するDM1、SB1及び/又はCD1を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク3の送信の第1のストリームで送信された各トランスポートデータブロックにマッピングし、且つ、(例えば、第2の送信レイヤを定義するTB2、CE2、IM2及び/又はSS2を使用して送信され、且つ、第2の受信レイヤを定義するDM2、SB2及び/又はCD2を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク3の送信の第2のストリームで送信された各トランスポートデータブロックにマッピングし、第2のHARQプロセスは、(例えば、第3の送信レイヤを定義するTB3、CE3、IM3及び/又はSS3を使用して送信され、且つ、第3の受信レイヤを定義するDM3、SB3及び/又はCD3を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク3の送信の第3のストリームで送信された各トランスポートデータブロックにマッピングする。このように、ランク3の送信の期間には、第1のストリーム及び第2のストリームが同一のHARQプロセスにバンドルされる(bundled)ように、第1のHARQプロセスは、同一のTFREを使用して送信される第1のストリーム及び第2のストリームのデータブロックにより共有される。したがって、ランク3の送信の期間には、1つのHARQ ACK/NACKメッセージ及び1つのデータインジケータが、第1のストリーム及び第2のストリームについての同一のTFREの両方のデータブロックにマッピングされる。それに対して、第2のHARQプロセスは、第3のデータストリームのみに適用され、その結果、1つのHARQ ACK/NACKメッセージ及び1つのデータインジケータが、第3のストリームの各TFREの1つのデータブロックにマッピングされる。
【0098】
従って、ランク3の送信の期間には、第1、第2及び第3のトランスポートデータブロックは、第1、第2及び第3のストリームをそれぞれ介して同一のTFREの期間に送信される。第1のデータインジケータは、基地局100によって、第1の下りリンク・データストリームの第1のトランスポートデータブロック及び第2の下りリンク・データストリームの第2のトランスポートデータブロックの両方について送信される。第1のデータインジケータが新しい/最初の送信を示す場合、無線端末200は、ソフトバッファSB1及びSB2をクリアし、チャネル復号器CD1及びCD2を使用して第1のトランスポートデータブロック及び第2のトランスポートデータブロックを復号しようと試みる。第1のデータインジケータが再送を示す場合、無線端末200は、(復調器/デインタリーバDM1及びDM2により生成される)第1のトランスポートデータブロック及び第2のトランスポートデータブロックのソフトビットと、各ソフトバッファSB1及びSB2からのソフトビットとを合成し、当該合成したものを、各チャネル復号器CD1及びCD2を使用して復号しようと試みる。両方のチャネル復号器CD1及びCD2が送信/再送を正しく復号できる場合、ACKメッセージが生成されて(例えば、HARQ符号語とも称する共有HARQ−ACK符号語の要素として)基地局100へ送信される。チャネル復号器CD1又はCD2のいずれかが送信/再送を復号できない場合、NACKメッセージが生成されて(例えば、HARQ符号語とも称する共有HARQ−ACK符号語の要素として)基地局100へ送信される。このように、第1のHARQプロセス(単一のデータインジケータ及び単一のACK/NACKメッセージを含む)は、同一のTFREの期間に異なる下りリンク・データストリームで送信される2つのトランスポートデータブロックにより共有される。第2のデータインジケータは、基地局100によって、第3のストリームの第3のトランスポートデータブロックについて送信され、第3のトランスポートデータブロックが最初の送信であることを第2のデータインジケータが示す場合、ソフトバッファSB3はクリアされ、あるいは、第3のトランスポートデータブロックが再送であることを第2のデータインジケータが示す場合、ソフトバッファSB3は合成復号するために維持される。チャネル復号器CD3が送信/再送を正しく復号できる場合、ACKメッセージが生成されて(例えば、HARQ符号語とも称するHARQ−ACK符号語の要素として)基地局100へ送信される。チャネル復号器CD3が送信/再送を復号できない場合、NACKメッセージが生成されて(例えば、HARQ符号語とも称するHARQ−ACK符号語の要素として)基地局100へ送信される。
【0099】
いくつかの実施形態に係るランク/レイヤ4の下りリンク送信の場合、第1のHARQプロセスは、(例えば、第1の送信レイヤを定義するTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を使用して送信され、且つ、第1の受信レイヤを定義するDM1、SB1及び/又はCD1を使用して受信される下りリンクストリームについての)第1のストリームと、(例えば、第2の送信レイヤを定義するTB2、CE2、IM2及び/又はSS2を使用して送信され、且つ、第2の受信レイヤを定義するDM2、SB2及び/又はCD2を使用して受信される下りリンクストリームについての)第2のストリームとの間で共有され、第2のHARQプロセスは、(例えば、第3の送信レイヤを定義するTB3、CE3、IM3及び/又はSS3を使用して送信され、且つ、第3の受信レイヤを定義するDM3、SB3及び/又はCD3を使用して受信される下りリンクストリームについての)第3のストリームと、(例えば、第4の送信レイヤを定義するTB4、CE4、IM4及び/又はSS4を使用して送信され、且つ、第4の受信レイヤを定義するDM4、SB4及び/又はCD4を使用して受信される下りリンクストリームについての)第4のストリームとの間で共有される。いずれか2つのデータストリームの間でのHARQプロセスの共有は、ランク3の送信の期間における第1のデータストリームと第2のデータストリームとの間での第1のHARQプロセスの共有に関して上述したのと同一である。HARQプロセスが2つのストリームの間で共有される場合、HARQプロセスは、HARQプロセスを共有する全てのデータストリームについて、TFRE毎に1つのデータインジケータ及び1つのACK/NACKメッセージを提供する。
【0100】
このように、HARQプロセス/識別情報(例えば、HARQ−1/H_a又はHARQ−2/H_b)は、基地局100から無線端末200への下りリンク送信/再送をサポートするために使用され、2つのHARQプロセス/識別情報は、最大で4つのレイヤ/ストリームの下りリンク送信をサポートする4アンテナMIMOシステム(及び/又は5つ以上のランク/レイヤの送信をサポートする5アンテナシステム以上のアンテナシステム)についてのHARQ ACK/NACK/DTXシグナリングをサポートする。ランク1の送信の場合、第1のHARQプロセス/識別情報HARQ−1/H_aは、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1によってサポートされる第1のレイヤにマッピングされる。ランク2の送信の場合、第1のHARQプロセス/識別情報HARQ−1/H_aは、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1によってサポートされる第1のレイヤにマッピングされ、第2のHARQプロセス/識別情報HARQ−2/H_bは、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2によってサポートされる第2のレイヤにマッピングされる。ランク3の送信の場合、第1のHARQプロセス/識別情報HARQ−1/H_aは、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1によってサポートされる第1のレイヤにマッピングされ、第2のHARQプロセス/識別情報HARQ−2/H_bは、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2及び第3の送信/受信レイヤTL3/RL3によってサポートされる第2及び第3のレイヤにマッピングされる。ランク4の送信の場合、第1のHARQプロセス/識別情報HARQ−1/H_aは、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1及び第4の送信/受信レイヤTL4/RL4によってサポートされる第1及び第4のレイヤにマッピングされ、第2のHARQプロセス/識別情報HARQ−2/H_bは、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2及び第3の送信/受信レイヤTL3/RL3によってサポートされる第2及び第3のレイヤにマッピングされる。
【0101】
基地局100による、第1の下りリンクTTI/TFREの期間における無線端末200への第1のデータブロックの送信と、無線端末200からの、第1のデータブロックに対するHARQ ACK/NACK応答の受信との間の遅延に起因して、第2のデータブロックは、第1のデータブロックに対するHARQ ACK/NACK応答の受信前に第2の下りリンクTTI/TFREの期間に無線端末200へ送信される場合がある。したがって、HARQプロセスの識別情報は、基地局100によって、同一の無線端末200へ送信された異なる下りリンクTTI/TFREの異なるデータブロックに対する異なるHARQ ACK/NACK応答を区別するために使用される。換言すると、HARQプロセスの識別情報は、HARQ ACK/NACK応答と、適切なデータブロック及びTTI/TFREとをマッチングするために使用される。HARQプロセスの識別情報は、無線端末100によって、データブロックと、各ソフトバッファからの適切なソフトビットとをマッチングするために更に使用される。
【0102】
このように、同一のHARQプロセスの識別情報は、(ACKによって知らされるように)データブロックが無線端末200による受信/復号に成功するか、又は最大許容回数の再送が行われるまで、無線端末200へのデータブロックの最初の送信及びそれぞれの再送のために使用される。データブロック受信/復号に成功するか又は最大許容回数の再送が行われると、当該データブロック用のHARQプロセスの識別情報は破棄され、即ち、HARQプロセスの識別情報は、その後、新しいデータブロックに再利用される。
【0103】
いくつかの実施形態によると、HARQプロセスの識別情報は、8つの値(例えば、1、2、3、4、5、6、7又は8)のうちの1つから選択される。無線端末200へのランク1、ランク2及びランク3の下りリンク送信の場合、HARQプロセスの識別情報H_aは、送信/受信レイヤTL1/RL1を使用するレイヤ1の送信についての第1のHARQプロセスHARQ−1にマッピングされる。無線端末へのランク4の下りリンク送信の場合、HARQプロセスの識別情報H_aは、送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL4/RL4を使用するレイヤ1及びレイヤ4の送信についての第1のHARQプロセスHARQ−1にマッピングされる。無線端末200へのランク2の下りリンク送信の場合、HARQプロセスの識別情報H_bは、送信/受信レイヤTL2/RL2を使用するレイヤ2の送信についての第2のHARQプロセスHARQ−2にマッピングされる。無線端末へのランク3及びランク4の下りリンク送信の場合、HARQプロセスの識別情報H_bは、送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3を使用するレイヤ2及びレイヤ3の送信についての第2のHARQプロセスHARQ−2にマッピングされる。したがって、HARQプロセスHARQ−1及び識別情報H_aは、ランク1、ランク2、ランク3及びランク4の送信に使用され、HARQプロセスHARQ−2及び識別情報H_bは、ランク2、ランク3及びランク4の送信に使用される。
【0104】
データブロックの最初のランク1送信の場合、現在未使用の(例えば、1〜8から選択される)識別値が、HARQプロセスHARQ−1についてのH_aに割り当てられ、H_aは、レイヤ1のデータブロックの送信/再送に適用され、且つ、レイヤ1のデータブロックに対応するHARQ ACK/NACK応答に適用される、HARQ−1のインスタンスを識別するために使用される。
【0105】
同一のTTI/TFREの期間にHARQプロセスHARQ−1及びHARQプロセスHARQ−2の両方を使用する、データブロックの最初のランク2、ランク3又はランク4送信の場合、現在未使用の(例えば、1〜8から選択される)識別値が、HARQプロセスHARQ−1についてのH_aに割り当てられ、(例えば、H_aの関数として)別の識別値が、HARQプロセスHARQ−2についてのH_bに割り当てられる。したがって、H_aは、(レイヤ1及び/又はレイヤ4の送信/再送のために)レイヤ1/4のデータブロックの送信/再送に適用され、且つ、レイヤ1/4のデータブロックに対応するHARQ ACK/NACK応答に適用される、HARQ−1のインスタンスを識別するために使用され、H_bは、(レイヤ2及び/又はレイヤ3の送信/再送のために)レイヤ2/3のデータブロックの送信/再送に適用され、且つ、レイヤ2/3のデータブロックに対応するHARQ ACK/NACK応答に適用される、HARQ−2のインスタンスを識別するために使用される。
【0106】
いくつかの実施形態によると、HARQプロセスの識別情報H_bは、HARQプロセスの識別情報H_aの関数として割り当てられる。1〜8の8つの異なるHARQプロセス識別値を用いる場合、例えば識別情報H_bは、以下の式に従って割り当てられる。
H_b=(H_a+N/2)mod(N)
ここで、Nは、上位レイヤ及び/又は無線ネットワーク制御装置により構成されるHARQプロセスの数(例えば、HARQ−1及びHARQ−2の場合は2)である。2つのHARQプロセス及び8つの異なるHARQプロセス識別値を用いる場合、識別情報H_bは、以下のテーブルに従ってH_aの関数として選択される。
H_a H_b H_a H_b
1 5 5 1
2 6 6 2
3 7 7 3
4 8 8 4
従って、HARQプロセスの識別情報の一方(例えば、H_a)のみが基地局100と無線端末200との間で送信される必要があり、他方のHARQプロセスの識別情報(例えば、H_b)は、受信デバイスにおいてH_aを使用して導出される。
【0107】
NodeB(基地局)が、再送のために、何らかの送信で3つのトランスポートブロック(即ち、ランク3)をスケジューリングする場合、上述のように、第2のトランスポートブロック及び第3のトランスポートブロックは、(最初の送信のために第2のトランスポートブロック及び第3のトランスポートブロックによって共有された)同一のHARQプロセス識別子を用いて再送される。NodeBが、再送のために、何らかの送信で4つのトランスポートブロックをスケジューリングする場合、上述のように、第1のトランスポートブロック及び第4のトランスポートブロックは、(最初の送信のために第1のトランスポートブロック及び第4のトランスポートブロックによって共有された)同一のHARQプロセス識別子を用いて再送され、第2のトランスポートブロック及び第3のトランスポートブロックは、(最初の送信のために第2のトランスポートブロック及び第3のトランスポートブロックによって共有された)同一のHARQプロセス識別子を用いて再送される。
【0108】
以下では、
図8A及び
図8Bのフローチャートに関して、複数のデータストリームにより共有されるHARQプロセスの動作について更に詳細に説明する。
図8Aは、いくつかの実施形態に係る共有HARQプロセスを使用して複数のMIMOデータストリームを送信する基地局の動作を示し、
図8Bは、いくつかの実施形態に係る共有HARQプロセスを使用して複数のMIMOデータストリームを受信する無線端末の動作を示す。基地局及び無線端末の動作は交互的に行われるため、
図8A及び
図8Bの動作を同時に説明する。
【0109】
図8Aに示すように、ブロック811において、基地局プロセッサ101は、HARQプロセスについて、HARQプロセスが単一のMIMOデータストリームに適用されているか又はHARQプロセスが複数の(例えば、2つの)MIMOデータストリームにより共有されているかを判定する。HARQプロセスが1つのMIMOデータストリームのみに適用されている場合、ブロック815において、HARQプロセスは単一のMIMOデータストリームに単独で適用され、それにより、先行のTFREからの(無線端末200から受信される)1つのACK/NACKメッセージは、現在のTFREについての単一のMIMOデータストリームのみに適用され、また、1つのデータインジケータは、現在のTFREについての単一のMIMOデータストリームのみに適用される。
【0110】
ブロック811において、HARQプロセスが複数のMIMOデータストリームにより共有されている場合、基地局プロセッサ101は、先行のTFREで複数のMIMOデータストリームで送信されたトランスポートデータブロックに応答してACKメッセージ又はNACKメッセージが受信されたかを判定する。上述のように、1つのACK又はNACKメッセージが、HARQプロセスを共有する複数のデータストリームについて無線端末200により送信される。
【0111】
ブロック817において、ACKメッセージが先行のTFRE送信に対して受信された場合、ブロック819において、基地局プロセッサ101は、HARQプロセスを共有するデータストリームについて、現在のTFREの期間に送信される全てのトランスポートデータブロックについての新しいデータの最初の送信を示すデータインジケータを生成して送信する。ブロック821において、基地局プロセッサ101は、HARQプロセスを共有する全てのデータストリームについて、新しいトランスポートデータブロックを生成して送信する。
【0112】
ブロック817において、NACKメッセージが先行のTFREに対して受信された場合、ブロック831において、基地局プロセッサ101は、HARQプロセスを共有するデータストリームについて、現在のTFREの期間に送信される全てのトランスポートデータブロックについての先行データの再送を示すデータインジケータを生成して送信する。ブロック833において、基地局プロセッサ101は、HARQプロセスを共有する全てのデータストリームについて、以前に送信されたトランスポートデータブロックを再送する。このように、単一のNACKメッセージにより、結果として、HARQプロセスを共有する全てのデータストリームについてトランスポートデータブロックが再送される。
【0113】
図8Bに示すように、ブロック849におけるTFREについてのデータの受信に応じて、ブロック851において、無線端末プロセッサ201は、HARQプロセスについて、HARQプロセスが単一のMIMOデータストリームに適用されているか又はHARQプロセスが複数(例えば2つ)のMIMOデータストリームにより共有されているかを判定する。HARQプロセスが1つのMIMOデータストリームのみに適用されている場合、ステップ853において、HARQプロセスは単一のMIMOデータストリームに単独で適用され、それにより、1つのACK/NACKメッセージは、単一のMIMOデータストリームのみについて生成され、データインジケータは、現在のTFREについての単一のMIMOデータストリームのみに適用される。4アンテナシステムに関して上述したように、例えば、第1のHARQプロセス(HARQ−1)は、ランク1、ランク2及びランク3の送信/受信の場合に(例えば、TB1、CE1、IM1、DM1、SB1及び/又はCD1を使用する)第1のMIMOデータストリームに単独で適用され、第2のHARQプロセス(HARQ−2)は、ランク2の送信/受信の場合に(例えば、TB2、CE2、IM2、DM2、SB2及び/又はCD2を使用する)第2のMIMOデータストリームに個別に適用される。
【0114】
ブロック851において、HARQプロセスが複数のMIMOデータストリームにより共有されている場合、ブロック855において、無線端末プロセッサ201は、(基地局100により送信される)データインジケータが、トランスポートデータブロックが新しいデータの最初の送信であることを示すか、又は先行のTFREで送信された古いデータの再送であることを示すかを判定する。
【0115】
4アンテナシステムに関して上述したように、例えば、第1のHARQプロセス(HARQ−1)は、ランク4の送信/受信の場合に(例えば、TB1、CE1、IM1、DM1、SB1及び/又はCD1を使用する)第1のMIMOデータストリーム及び(例えば、TB4、CE4、IM4、DM4、SB4及び/又はCD4を使用する)第4のMIMOデータストリームにより共有され、第2のHARQプロセス(HARQ−2)は、ランク3及びランク4の送信/受信の場合に(例えば、TB2、CE2、IM2、DM2、SB2及び/又はCD2を使用する)第2のMIMOデータストリーム及び(例えば、TB3、CE3、IM3、DM3、SB3及び/又はCD3を使用する)第3のMIMOデータストリームにより共有される。
【0116】
共有HARQプロセスのトランスポートデータブロックが新しいデータの最初の送信である場合、ブロック861において、HARQプロセスを共有するデータストリームの全てのソフトバッファが(1つのデータインジケータに応じて)クリアされ、ブロック863において、HARQプロセスを共有するデータストリームの各トランスポートデータブロックが個別に復調されることで、各トランスポートデータブロックについてのソフトビットが生成される。その後、ブロック865において、各トランスポートデータブロックについてのソフトビットが復号されることで、元のトランスポートデータブロックが生成される。ブロック867において、HARQプロセスを共有するMIMOデータストリームの(現在のTFREの)現在のトランスポートデータブロックの全てが正しく復号された場合、ブロック869において、HARQプロセスを共有する全てのトランスポートデータブロックに対して、1つのACKメッセージが生成されて基地局100へ送信される。ブロック867において、HARQプロセスを共有するMIMOデータストリームの(現在のTFREの)現在のトランスポートデータブロックのうちの1つが復号に失敗した場合、ブロック871において、HARQプロセスを共有する全てのトランスポートデータブロックに対して、1つのNACKメッセージが生成されて基地局100へ送信される。
【0117】
ブロック855において、共有HARQプロセスのトランスポートデータブロックが再送である場合、ブロック881において、HARQプロセスを共有するデータストリームの全てのソフトバッファが(再送を示す1つのデータインジケータに応じて)維持され、ブロック883において、HARQプロセスを共有するデータストリームの各トランスポートデータブロックが個別に復調されることで、各トランスポートデータブロックについてのソフトビットが生成される。その後、ブロック885において、各トランスポートデータブロックについてのソフトビットが、各ソフトバッファからの対応するソフトビットと合成され、ブロック887において、古いソフトビットと新しいソフトビットとの合成が個別に復号されることで、元のトランスポートデータブロックが生成される。ブロック867において、HARQプロセスを共有するMIMOデータストリームの(現在のTFREの)現在のトランスポートデータブロックの全てが正しく復号された場合、ブロック869において、HARQプロセスを共有する全てのトランスポートデータブロックに対して、1つのACKメッセージが生成されて基地局100へ送信される。ブロック867において、HARQプロセスを共有するMIMOデータストリームの(現在のTFREの)現在のトランスポートデータブロックのうちの1つが復号に失敗した場合、ブロック871において、HARQプロセスを共有する全てのトランスポートデータブロックに対して、1つのNACKメッセージが生成されて基地局100へ送信される。
【0118】
HARQ符号語のディメンジョニングを用いて最大で4つのMIMOデータストリームをサポートする多重HARQ符号語MIMOシステムでは、例えば2つのHARQ符号語が、ランク3の送信の場合は3つのMIMOデータストリーム/レイヤにマッピングされ、ランク4の送信の場合は4つのMIMOデータストリーム/レイヤにマッピングされる。ランク3の下りリンク送信の場合、例えば、第1のHARQプロセス(HARQ−1)は、(例えば、第1の送信レイヤTL1を定義するTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を使用して送信され、且つ、第1の受信レイヤRL1を定義するDM1、SB1及び/又はCD1を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク3の送信の第1のストリームで送信される各トランスポートデータブロックと、(例えば、第2の送信レイヤTL2を定義するTB2、CE2、IM2及び/又はSS2を使用して送信され、且つ、第2の受信レイヤRL2を定義するDM2、SB2及び/又はCD2を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク3の送信の第2のストリームで送信される各トランスポートデータブロックとにマッピングし、第2のHARQプロセス(HARQ−2)は、(例えば、第3の送信レイヤTL3を定義するTB3、CE3、IM3及び/又はSS3を使用して送信され、且つ、第3の受信レイヤRL3を定義するDM3、SB3及び/又はCD3を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク3の送信の第3のストリームで送信される各トランスポートデータブロックにマッピングする。ランク4の下りリンク送信の場合、第1のHARQプロセス(HARQ−1)は、(例えば、第1の送信レイヤTL1を定義するTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を使用して送信され、且つ、第1の受信レイヤRL1を定義するDM1、SB1及び/又はCD1を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク4の送信の第1のストリームで送信される各トランスポートデータブロックと、(例えば、第2の送信レイヤTL2を定義するTB2、CE2、IM2及び/又はSS2を使用して送信され、且つ、第2の受信レイヤRL2を定義するDM2、SB2及び/又はCD2を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク4の第2のストリームで送信される各トランスポートデータブロックとにマッピングし、第2のHARQプロセス(HARQ−2)は、(例えば、第3の送信レイヤTL3を定義するTB3、CE3、IM3及び/又はSS3を使用して送信され、且つ、第3の受信レイヤTL3を定義するDM3、SB3及び/又はCD3を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク4の送信の第3のストリームと、(例えば、第4の送信レイヤTL4を定義するTB4、CE4、IM4及び/又はSS4を使用して送信され、且つ、第4の受信レイヤRL4を定義するDM4、SB4及び/又はCD4を使用して受信される下りリンクストリームについての)ランク4の送信の第4のストリームで送信される各トランスポートデータブロックとにマッピングする。HARQプロセスのこのような共有をバンドル(bundling)及び/又は共有とも称する。
【0119】
更に上述したように、HARQプロセスを共有するデータブロックのいずれかが各チャネル復号器において正しく復号されない場合(例えば、ランク3又はランク4の送信の期間に、第1のHARQプロセス(HARQ−1)を共有するチャネル復号器CD1又はCD2のいずれかにおいてデータブロックが失敗した場合、あるいは、ランク4の送信の期間に、第2のHARQプロセス(HARQ−2)を共有するチャネル復号器CD3又はCD4のいずれかにおいてデータブロックが失敗した場合)、バンドル/共有HARQプロセスについての単一のNACKが基地局100へ送信され、失敗したデータブロックの両方についてのソフトビットが、失敗したデータブロックの再送とのその後の合成のために(各チャネル復号器及び/又はHARQプロセスに対応する)各ソフトバッファに保存される。しかし、無線端末200により要求される送信ランクが最初のデータブロックの送信と失敗したデータブロックの再送との間で変化する場合、更新されたランクが、失敗したデータブロックについての共有HARQプロセスをサポートしていないと、再送は複雑になる。より具体的には、ソフトバッファは各HARQプロセスにマッピングされ、その結果、更新された送信ランクに従うバンドルHARQプロセスのマッピングが両方のソフトバッファを含まない場合には、それぞれのソフトバッファのうちの一方又は両方に保存されたソフトビットを使用できない。したがって、基地局100は、更新されたランクを使用して、失敗したバンドルデータブロックを再送できず、当該失敗したバンドルデータブロックの再送における遅延が増大する。
【0120】
3つ又は4つのデータブロックを送信するために1つのTFREを使用するランク3又はランク4の送信において、例えば、第1のデータブロックは、(例えば、TB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含む)第1の送信レイヤTL1を使用して送信され、且つ、(例えば、DM1、SB1及び/又はCD1を含む)第1の受信レイヤRL1を使用して受信され、第2のデータブロックは、(例えば、TB2、CE2、IM2及び/又はSS2を含む)第2の送信レイヤTL2を使用して送信され、且つ、(例えば、DM2、SB2及び/又はCD2を含む)第2の受信レイヤRL2を使用して受信される。第1のデータブロック又は第2のデータブロックのいずれか又は両方が各チャネル復号器CD1及び/又はCD2において復号に失敗した場合、無線端末200は、バンドルされた第1のデータパケット及び第2のデータパケットの失敗を示す単一のNACKメッセージを基地局100へ送信し、(各変調器/デインタリーバDM1及びDM2からの)第1のデータブロック及び第2のデータブロックのソフトビットは、第1のデータブロック及び第2のデータブロックの再送とのその後の合成のために各ソフトバッファSB1及びSB2に保存される。しかし、送信ランクがランク1又はランク2に低減される場合、(例えば、TB2、CE2、IM2及び/又はSS2を含む)第2の送信レイヤTL2及び(例えば、DM2、SB2及び/又はCD2を含む)第2の受信レイヤRL2に沿った送信/受信がサポートされないため、(ソフトバッファSB1及びSB2の両方を含む)第1のHARQプロセスHARQ−1を使用して第1のデータパケット及び第2のデータパケットの並列送信を行うことができない。
【0121】
同様に、1つのTFREを使用するランク4の送信において、例えば、第3のデータブロックは、(例えば、TB3、CE3、IM3及び/又はSS3を含む)第3の送信レイヤTL3を使用して送信され、且つ、(例えば、DM3、SB3及び/又はCD3を含む)第3の受信レイヤRL3を使用して受信され、第4のデータブロックは、(例えば、TB4、CE4、IM4及び/又はSS4を含む)第4の送信レイヤTL4を使用して送信され、且つ、(例えば、DM4、SB4及び/又はCD4を含む)第4の受信レイヤRL4を使用して受信される。第3のデータブロック及び/又は第4のデータブロックのいずれか又は両方が各チャネル復号器CD3及び/又はCD4において復号に失敗した場合、無線端末200は、バンドルされた第3のデータブロック及び第4のデータブロックの失敗を示す単一のNACKメッセージを基地局100へ送信し、(各変調器/デインタリーバDM3及びDM4からの)第3のデータブロック及び第4のデータブロックのソフトビットは、第3のデータブロック及び第4のデータブロックの再送とのその後の合成のために各ソフトバッファSB3及びSB4に保存される。しかし、送信ランクがランク1、ランク2又はランク3に低減される場合、第3の送信/受信レイヤ及び/又は第4の送信/受信レイヤに沿った送信/受信がサポートされないため、(ソフトバッファSB3及びSB4の両方を含む)第2のHARQプロセスHARQ−2を使用して第3のデータパケット及び第4のデータパケットの並列送信を行うことができない。
【0122】
いくつかの実施形態によると、基地局100は、以前に無線端末200へ送信された全てのデータブロックに対してACKが受信されるか又は最大回数の再送が行われるまで、無線端末200に対する下りリンク送信ランクの変更を遅らせる。したがって、(各ソフトバッファを含む)送信/受信レイヤへのHARQプロセスのマッピングは、共有/バンドルHARQプロセスを使用して最初に送信された、失敗したデータブロックを再送するために、必要に応じて維持される。しかし、下りリンクチャネルの状態は2〜3つの連続する送信時間間隔にわたり比較的遅い速度で変化するため、最初のチャネル復号器の失敗の原因となった、下りリンクチャネルの相対的に低い送信品質は、相対的に低いままであり、そのため、失敗したデータブロックの復号の成功及びCRCの検証を行うには、更に多くの再送が必要である。しかし、再送の回数を増加させると、より高い処理レイヤへのデータブロックの転送の遅延が増大し、且つ/又は、残留ブロック誤り率が増加する。
【0123】
いくつかの実施形態によると、失敗したデータパケットを最初に送信したときに使用した下りリンク送信ランクと異なる下りリンク送信ランクを無線端末200が報告/要求する場合、基地局プロセッサ101は、
図10〜
図13のマッピングテーブルを使用して、(例えば、バンドルHARQプロセスに関連する)失敗したデータパケットを再送する。以下では、MIMO送信ランク1、2、3及び4をサポートする4つの送信MIMOアンテナ及び4つの受信MIMOアンテナを含むシステムに対する
図9〜
図13のテーブルに関して、いくつかの実施形態を更に詳細に説明する。4つの送信MIMOアンテナ及び4つの受信MIMOアンテナに関する実施形態を例として説明するが、実施形態は、3つ以下及び/又は5つ以上のMIMO送受信アンテナを含むシステムに適用されてもよい。
【0124】
いくつかの実施形態によると、基地局プロセッサ101は、複数のデータブロックに対する(例えば、ランク3及び/又はランク4の送信の期間にチャネル復号器CD1及びCD2を含む第1の送信/受信レイヤ及び第2の送信/受信レイヤを使用して送信/受信される、及び/又は、ランク4の送信の期間にチャネル復号器CD3及びCD4を含む第3の送信/受信レイヤ及び第4の送信/受信レイヤを使用して送信/受信される、同一のTFREの第1のデータブロック及び第2のデータブロックに対する)バンドルされたHARQ ACK/NACKメッセージに対してNACKが生成される場合に、バンドルされたデータブロックが、バンドルされたHARQ NACKメッセージについてのHARQプロセスのマッピングを維持するように選択されたランクを使用して再送されるように、再送アルゴリズムに従って動作する。例えば、基地局プロセッサ101は、無線端末200が、より低いランクを要求/勧告した場合でも、最初の送信に使用したランクと少なくとも同じ高さのランクを維持する。いくつかの実施形態によると、無線端末200が、より低い下りリンク送信ランクを要求/勧告した場合でも、基地局プロセッサ101は、バンドルされたデータパケットの再送に対して同一の送信ランクを維持し、それにより、最初の送信及び後続の再送の両方について各送信レイヤ及び受信レイヤへの(バンドルされたNACKメッセージが受信された)HARQプロセスのマッピングを維持する。
【0125】
図9に示すように、基地局プロセッサ101は、フィードバックチャネルを介して無線端末200から受信した下りリンク送信ランクの要求及び/又は勧告に応じて、無線端末200への後続の下りリンク送信についての下りリンク(DL)送信ランクを選択するが、バンドルHARQプロセスに対して受信されたHARQ NACKメッセージに応じて何らかのバンドルされたデータブロックの再送が要求される場合、基地局プロセッサ101は、異なるDL送信ランクを選択する。ブロック901において、新しいDL送信ランクについての要求/勧告が無線端末200から受信された場合、ブロック903において、基地局プロセッサ101は、何らかのバンドルされたデータブロックの無線端末200への再送が必要かを判定する。より具体的には、2つのデータブロックが、HARQプロセスを共有する送信/受信レイヤで同一のTFREを使用して送信され、いずれか又は両方のデータブロックが無線端末200において復号に失敗した場合、無線端末200からの共有/バンドルHARQ NACKメッセージによって、2つのデータブロックの再送が要求される。
【0126】
ブロック903において、再送が不要である場合(例えば、共有/バンドルHARQプロセスを使用して以前に送信されたデータブロックの全てが、ACKを用いて肯定応答されているか、又は最大許容回数の再送が行われた場合)、ブロック907において、基地局プロセッサ101は、要求及び/又は勧告されたDL送信ランクを続ける。しかし、ブロック903において、共有/バンドルHARQプロセスを使用して以前に送信されたデータブロックの再送が必要である場合、ブロック905において、基地局プロセッサ101は、そのような再送についてHARQプロセスのマッピングを維持するようにDL送信ランクを選択する。以下では、
図10〜
図13のマッピングテーブルに関して、ブロック905のDL送信ランクの選択を更に詳細に説明する。ブロック903において、以前に失敗した、バンドルされたデータブロックの全てが(HARQ ACKメッセージにより示されるように)誤りなく送信されるか、又は最大許容回数の再送が行われると、ブロック907において、基地局プロセッサ101は、要求及び/又は勧告されたDL送信ランクを続ける。
【0127】
図10〜
図13のマッピングテーブルは、HARQ−1及びHARQ−2として特定される2つのHARQプロセスを用いる4つの送信/受信レイヤを含む、実施形態に係る送信ランクを選択する基地局プロセッサ101の動作を示す。例えば、第1の送信レイヤTL1及び受信レイヤRL1は、
図4及び
図5のTB1、CE1、IM1、SS1、DM1、SB1及び/又はCD1を使用して実現され、第2の送信レイヤTL2及び受信レイヤRL2は、
図4及び
図5のTB2、CE2、IM2、SS2、DM2、SB2及び/又はCD2を使用して実現され、第3の送信レイヤTL3及び受信レイヤRL3は、
図4及び
図5のTB3、CE3、IM3、SS3、DM3、SB3及び/又はCD3を使用して実現され、第4の送信レイヤTL4及び受信レイヤRL4は、
図4及び
図5のTB4、CE4、IM4、SS4、DM4、SB4及び/又はCD4を使用して実現される。更に、ランク1及びランク2の送信の場合、第1のHARQプロセスHARQ−1は、第1の送信レイヤTL1及び受信レイヤRL1のみに(バンドル/共有せずに)マッピングし、ランク3及びランク4の下りリンク送信の場合、第1のHARQプロセスHARQ−1は、第1の送信/受信レイヤTL1及びRL1と第2の送信/受信レイヤTL2及びRL2との両方に(バンドル/共有して)マッピングする。ランク2及びランク3の下りリンク送信の場合、第2のHARQプロセスHARQ−2は、第3の送信レイヤTL3及び受信レイヤRL3のみに(バンドル/共有せずに)マッピングし、ランク4の送信の場合、第2のHARQプロセスHARQ−2は、第3の送信/受信レイヤTL3及びRL3と第4の送信/受信レイヤTL4及びRL4との両方に(バンドル/共有して)マッピングする。ランク1の下りリンク送信の場合、第2のHARQプロセスHARQ−2は使用されない。
【0128】
図10〜
図13の各テーブルにおいて、「最初の送信」項目は、各HARQプロセス(即ち、HARQ−1及び/又はHARQ−2)についての最新の下りリンク送信に対応する(無線端末200から受信される)最新のHARQ−ACK/NACKメッセージの状態を特定する。より具体的には、P(成功)は、HARQプロセスに関連する全てのデータブロックの復号の成功を示す、それぞれのHARQプロセスに対して受信されたHARQ ACKメッセージを表し、F(失敗)は、HARQプロセスに関連するいずれか1つのデータブロックの復号の失敗を示す、それぞれのHARQプロセスに対して受信されたHARQ NACKメッセージを表し、「−−」は、HARQプロセスが使用されないことを表す(例えば、ランク1の下りリンク送信の場合、HARQ−2は使用されない)。「UEが報告したランク」項目は、無線端末200により報告された要求/勧告された下りリンク送信ランク(ランクとも称する)を特定し、「スケジューリングされるランク」項目は、基地局プロセッサ101により実際にスケジューリングされる下りリンク送信ランクを特定する。「再送」のHARQ−1の列は、新たなトランスポートデータブロック(NT)の新たな送信が各HARQプロセスについて許可されるか、以前に送信されたデータブロック(OT)の再送が各HARQプロセスについて実行されるか、又は、各HARQプロセスについて送信が実行されないか(「−−」)、を特定する。
【0129】
図10のテーブルは、最初のランク1の下りリンク送信が、第1の送信/受信レイヤTL1及びRL1にマッピングされた第1のHARQプロセスHARQ−1を使用して実行される場合の、基地局プロセッサ101のランクスケジューリングを示す。したがって、最初の送信は、送信/受信レイヤTL1及びRL1を使用して送信/受信される単一のデータブロックのみを含み、HARQ−1プロセスについての結果として得られるACK/NACKメッセージは、単一のデータブロックのみにマッピングする(即ち、単一のデータブロックがCD1において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、単一のデータブロックがCD1において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)。単一のデータブロックが復号に成功した(P)(それにより、ACKメッセージが受信される)場合(即ち、
図10の1行目、3行目、5行目及び7行目)、基地局プロセッサ101は、無線端末200により勧告/要求されたランクをスケジューリングし、新しいデータNTは、UEが報告したランクに従って送信される。ランク4がスケジューリングされた場合、
図10の1行目に示すように、新しい第1のデータブロック及び第2のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−1とバンドルされた送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2をそれぞれ介して送信され、新しい第3のデータブロック及び第4のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−2とバンドルされた送信/受信レイヤTL3/RL3及びTL4/RL4をそれぞれ介して送信される。ランク3がスケジューリングされた場合、
図10の3行目に示すように、新しい第1のデータブロック及び第2のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−1とバンドルされた送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2をそれぞれ介して送信され、新しい第3のデータブロックは、同一のTFREを使用して、バンドルせずにHARQ−2を使用して送信/受信レイヤTL3/RL3で送信される。ランク2がスケジューリングされた場合、
図10の5行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、第2のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−2を使用して送信/受信レイヤTL3/RL3で送信される。ランク1がスケジューリングされた場合、
図10の7行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、HARQ−2は、TFREの期間中、使用されないままである。
【0130】
単一のデータブロックが復号に失敗した(F)(それにより、NACKメッセージが受信される)場合(
図10の2行目、4行目、6行目及び8行目)、基地局プロセッサ101は、報告されたランクを考慮するものの、基地局プロセッサ101は、失敗したデータブロックの再送をサポートするために、HARQプロセスのマッピングを維持するように下りリンク送信ランクをスケジューリングする。
図10の2行目、4行目及び6行目に示すように、無線端末200が、より高いランクを報告する(即ち、最初のランクが1であり、報告されるランクが2、3又は4である)場合、基地局プロセッサ101は、TFREを使用する最初に失敗したデータブロック(OT)の再送について、HARQ−1が送信/受信レイヤTL1/RL1のみに(バンドル/共有せずに)マッピングされた状態を維持するように、ランク2の送信がスケジューリングされるようにしつつ、HARQ−2を送信/受信レイヤTL3及びRL3のみに(バンドル/共有せずに)マッピングして、当該TFREを使用して新しいデータブロック(NT)が送信されるようにする。
図10の2行目、4行目及び6行目におけるランク2のスケジューリングの代わりに、基地局プロセッサ101は、HARQ−2を使用して新しいデータブロックを送信することなく、HARQ−1を送信/受信レイヤTL1及びRL1のみにマッピングした状態を維持して、失敗したデータブロックを再送するように、ランク1をスケジューリングしてもよい。
図10の8行目に示すように、報告されたランクが最初のランクと同一である場合、スケジューリングされるランクは変化せず、このため、HARQ−1の送信/受信レイヤTL1/RL1へのマッピングは変化せず、失敗したデータブロックは、HARQ−1の同一のマッピングを使用して再送される。
【0131】
図11のテーブルは、最初のランク2の下りリンク送信が、第1の送信/受信レイヤTL1及びRL1に(バンドル/共有せずに)マッピングされた第1のHARQプロセスHARQ−1を使用して、且つ、第3の送信/受信レイヤTL3及びRL3に(バンドル/共有せずに)マッピングされた第2のHARQプロセスHARQ−2を使用して実行される場合の、基地局プロセッサ101のランクスケジューリングを示す。したがって、最初の送信は、送信/受信レイヤTL1及びRL1を使用して送信/受信される第1のデータブロックと、送信/受信レイヤTL3及びRL3を使用して送信/受信される第2のデータブロックとを含む。HARQ−1プロセスについての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第1のデータブロックのみにマッピングし(即ち、第1のデータブロックがCD1において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第1のデータブロックがCD1において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)、HARQ−1プロセスについての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第2のデータブロックのみにマッピングする(即ち、第2のデータブロックがCD3において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第2のデータブロックがCD3において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)。
【0132】
第1のデータブロック及び第2のデータブロックの両方が復号に成功した(P)(それにより、2つのACKメッセージが受信される)場合(即ち、1行目、5行目、9行目及び13行目)、基地局プロセッサ101は、無線端末200により勧告/要求されたランクをスケジューリングし、新しいデータNTは、UEが報告したランクに従って送信される。ランク4がスケジューリングされた場合、
図11の1行目に示すように、新しい第1のデータブロック及び第2のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−1とバンドルされた送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2をそれぞれ介して送信され、新しい第3のデータブロック及び第4のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−2とバンドルされた送信/受信レイヤTL3/RL3及びTL4/RL4をそれぞれ介して送信される。ランク3がスケジューリングされた場合、
図11の5行目に示すように、新しい第1のデータブロック及び第2のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−1とバンドルされた送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2をそれぞれ介して送信され、新しい第3のデータブロックは、同一のTFREを使用して、バンドルせずにHARQ−2を使用して送信/受信レイヤTL3/RL3で送信される。ランク2がスケジューリングされた場合、
図11の9行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、第2のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−2を使用して送信/受信レイヤTL3/RL3で送信される。ランク1がスケジューリングされた場合、
図11の13行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、HARQ−2は、TFREの期間中、使用されないままである。
【0133】
(
図11の9行目、10行目、11行目及び12行目のように)無線端末200が最初のランクと同一である勧告/要求ランク2を報告する場合、基地局プロセッサ101は、最初に送信されたデータブロックの成功/失敗状態に関係なく、同一のスケジューリングされるランク(即ち、ランク2)を維持する。最初のランク2の送信の状態P/Fに関係なく、HARQ−1及びHARQ−2についてのランク2のHARQプロセスの同一のマッピングが、次の送信/再送に対して維持される。したがって、第1のデータブロック及び第2のデータブロック(OT)の一方又は両方の再送は、同一のHARQマッピングを使用してサポートされ、且つ/あるいは、最初の復号が成功したいずれか又は両方のHARQプロセスについて新しいデータブロックが送信される。
【0134】
(
図11の3行目、4行目、7行目及び8行目のように)無線端末200が、より高いランク(即ち、ランク3又はランク4)を報告し、且つ、最初の送信の(バンドル/共有せずにHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロックの復号に失敗した(F)ことでHARQ−1 NACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク2を選択して、同一の下りリンク送信ランクを維持する。このように、HARQ−1及びHARQ−2についてのランク2のHARQプロセスの同一のマッピングは、失敗した第1のデータブロックの再送と、第2のデータブロックが失敗した場合の、HARQ−2を使用する第2のデータブロックについての想定される再送、又は最初の第2のデータブロックが成功した場合の、HARQ−2を使用する新しいデータブロックの送信と、のために維持される。
図11の7行目の1つの選択肢によれば、HARQ−2の第2のデータブロックが成功した場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−2を使用して新しいデータブロックを送信せずに、HARQ−1の第1のデータブロックの再送をサポートするために、より低いランク1の送信をスケジューリングしてもよい。
【0135】
(
図11の2行目及び6行目のように)無線端末200が、より高いランク(即ち、ランク3又はランク4)を報告し、最初の送信の(バンドル/共有せずにHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロックの復号に成功し(P)、且つ、最初の送信の(バンドル/共有せずにHARQ−2にマッピングされた)第2のデータブロックの復号に失敗した(F)ことでHARQ−2 NACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク3を選択して(
図11の2行目及び6行目)、(共有/バンドルせずに)HARQ−2の送信/受信レイヤTL3/RL3への同一のマッピングを維持する一方で、HARQ−1プロセスを使用した2つの新しいデータブロックNTの送信を可能にするために、HARQ−1が送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2にマッピングされるようにする。換言すると、HARQ−2の送信/受信レイヤTL3/RL3へのマッピング(共有/バンドルなし)が、ランク2の送信及びランク3の送信の両方で同一であるため、第2のデータブロックが失敗した場合でも、より高いランクが許可される。HARQ−1のマッピングがランク2の送信とランク3の送信とで異なるが、最初のHARQ−1データブロックが成功したため、HARQ−1の同一のマッピングは不要である。したがって、HARQ−2の再送をサポートすると同時に、より高いデータレートの(失敗した1つのHARQ−2データパケットの再送及び2つの新しいHARQ−1データパケットの送信を可能にする)ランク3の送信が許可される。
【0136】
図11の14行目において、最初の送信の(HARQ−1の)第1のデータブロックが成功し(P)、最初の送信の第2のデータブロック(HARQ−2)が失敗し(F)、且つ、無線端末200がランク1を報告する場合、基地局プロセッサは、(バンドル/共有せずに)HARQ−2を使用して送信/受信レイヤTL3/RL3で最初の送信の第2のデータブロックを再送する、別のランク1の送信をスケジューリングする。
図11の14行目の別の選択肢において、HARQ−1を使用する、送信/受信レイヤTL1/RL1を介した新しいデータブロックの送信と、HARQ−2を使用する、送信/受信レイヤTL3/RL3を介した第2のデータブロックの再送とをサポートするために、ランク2がスケジューリングされてもよい。
【0137】
図11の15行目において、最初の送信の(HARQ−1の)第1のデータブロックが失敗し(F)、最初の送信の第2のデータブロック(HARQ−2)が成功し(P)、且つ、無線端末200がランク1を報告する場合、基地局プロセッサ101は、(バンドル/共有せずに)HARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で最初の送信の第1のデータブロックを再送する、従来のランク1の送信をスケジューリングする。
図11の16行目において、最初の送信の第1のデータブロック(HARQ−1)及び第2のデータブロック(HARQ−2)の両方が失敗し(F)、且つ、無線端末200がランク1を報告する場合、基地局プロセッサ101は、失敗したデータブロックの両方の再送のために、HARQ−1の送信/受信レイヤTL1/RL1へのマッピングと、HARQ−2の送信/受信レイヤTL3/RL3へのマッピングとを維持するために、ランク2の送信を強制する。
【0138】
図12のテーブルは、最初のランク3の下りリンク送信が、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1及び第2の送信/受信レイヤTL2/RL2に(バンドル/共有して)マッピングされた第1のHARQプロセスHARQ−1を使用して、且つ、第3の送信/受信レイヤTL3及びRL3に(バンドル/共有せずに)マッピングされた第2のHARQプロセスHARQ−2を使用して実行される場合の、基地局プロセッサ101のランクスケジューリングを示す。このため、最初の送信は、送信/受信レイヤTL1/RL1を使用して送信/受信される第1のデータブロックと、送信/受信レイヤTL2/RL2を使用して送信/受信される第2のデータブロックと、送信/受信レイヤTL3/RL3を使用して送信/受信される第3のデータブロックとを含む。したがって、HARQ−1プロセスについての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第1のデータブロック及び第2のデータブロックにマッピングし(即ち、第1のデータブロック及び第2のデータブロックの両方がCD1及びCD2において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第1のデータブロック及び第2のデータブロックのいずれか又は両方がCD1/CD2において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)、HARQ−1プロセスについての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第3のデータブロックのみにマッピングする(即ち、第3のデータブロックがCD3において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第3のデータブロックがCD3において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)。
【0139】
(
図12の1行目、5行目、9行目及び13行目のように)第1、第2及び第3のデータブロックのそれぞれが復号に成功することによりHARQ−1及びHARQ−2の両方が成功する(P)(即ち、それにより2つのACKメッセージが受信される)場合、基地局プロセッサ101は、無線端末200により勧告/要求されたランクをスケジューリングし、新しいデータNTは、UEが報告したランクに従って送信される。ランク4がスケジューリングされた場合、
図12の5行目に示すように、新しい第1のデータブロック及び第2のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−1とバンドルされた送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2をそれぞれ介して送信され、新しい第3のデータブロック及び第4のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−2とバンドルされた送信/受信レイヤTL3/RL3及びTL4/RL4をそれぞれ介して送信される。ランク3がスケジューリングされた場合、
図12の1行目に示すように、新しい第1のデータブロック及び第2のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−1とバンドルされた送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2をそれぞれ介して送信され、新しい第3のデータブロックは、同一のTFREを使用して、バンドルせずにHARQ−2を使用して第3の送信/受信レイヤTL3/RL3で送信される。ランク2がスケジューリングされた場合、
図12の9行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、第2のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−2を使用して送信/受信レイヤTL3/RL3で送信される。ランク1がスケジューリングされた場合、
図12の13行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、HARQ−2は、TFREの期間中、使用されないままである。
【0140】
(
図12の1行目、2行目、3行目及び4行目のように)無線端末200が最初のランクと同一である勧告/要求ランク3を報告する場合、基地局プロセッサ101は、同一のスケジューリングされるランク(即ち、ランク3)を維持する。最初のランク3の送信の状態P/Fに関係なく、HARQ−1及びHARQ−2についてのランク3のHARQプロセスの同一のマッピングが、次の送信/再送に対して維持される。したがって、HARQ−1の第1のデータブロック及び第2のデータブロック(OT)の再送、並びに/又は、HARQ−2の第3のデータブロック(OT)の再送が、同一のHARQマッピングを使用してサポートされ、且つ/あるいは、最初の復号が成功したいずれか又は両方のHARQプロセスについて新しいデータブロックが送信される。
【0141】
(
図12の6行目及び8行目のように)無線端末200が、より高いランク(即ち、ランク4)を報告し、且つ、最初の送信の(バンドル/共有せずにHARQ−2にマッピングされた)第3のデータブロックの復号に失敗した(F)ことでHARQ−2 NACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク3を維持して、HARQ−1及びHARQ−2についてのランク3のHARQプロセスの同一のマッピングを維持する。したがって、必要となるいかなる再送もサポートされる。
【0142】
(
図12の5行目及び7行目のように)無線端末200が、より高いランク(即ち、ランク4)を報告し、且つ、最初の送信の(バンドル/共有せずにHARQ−2にマッピングされた)第3のデータブロックの復号に成功したことでHARQ−2 ACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク4をスケジューリングし、それにより、HARQ−1は、送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2にマッピングされ、HARQ−2は、送信/受信レイヤTL3/RL3及びTL4/RL4にマッピングされる。この場合、HARQ−1のマッピングが、ランク3とランク4との間で変化しないことで、
図12の7行目に示すように、必要に応じて、HARQ−1にマッピングされた第1のデータブロック及び第2のデータブロックの再送がサポートされる。
【0143】
(
図12の9行目及び10行目のように)無線端末200がランク2を報告し、且つ、(共有/バンドルしてHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロック及び第2のデータブロックの復号に成功したことでHARQ−1 ACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク2をスケジューリングし、それにより、HARQ−1は、送信/受信レイヤTL1/RL1に(共有/バンドルせずに)マッピングされ、HARQ−2は、送信/受信レイヤTL3/RL3に(共有/バンドルせずに)マッピングされる。したがって、HARQ−2の送信/受信レイヤTL3/RL3へのマッピングは、ランク2の下りリンク送信及びランク3の下りリンク送信で同一である。最初のHARQ−1送信の第1のデータブロック及び第2のデータブロックの両方の復号に成功したため、HARQ−1プロセスを使用する再送は不要であり、HARQ−1プロセスの再マッピングは、HARQ−1の再送に影響を及ぼすことなく行われうる。
【0144】
(
図12の11行目及び12行目のように)無線端末200がランク2を報告し、且つ、(共有/バンドルしてHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロック及び第2のデータブロックのいずれか又は両方の復号に失敗した(F)ことでHARQ−1 NACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−1及びHARQ−2のマッピングが変化しないように、(
図12の11行目及び12行目のように)ランク3のスケジューリングを継続する(即ち、HARQ−1は、送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2にマッピングし、HARQ−2は、送信/受信レイヤTL3/RL3にマッピングする)。したがって、HARQ−1の第1のデータブロック及び第2のデータブロックの再送がサポートされるとともに、HARQ−2の第3のデータブロックの再送は必要に応じてサポートされる(
図12の12行目)。
【0145】
図12の14行目において、最初の送信の(HARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロック及び第2のデータブロックが成功し(P)、最初の送信の(HARQ−2にマッピングされた)第3のデータブロックが失敗し(F)、且つ、無線端末200がランク1を報告する場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−2を使用して(バンドル/共有せずに)送信/受信レイヤTL3/RL3で最初の送信の第3のデータブロックを再送する、別のランク1の送信をスケジューリングする。14行目における別の選択肢において、基地局プロセッサは、新しいデータブロックが送信/受信レイヤTL1/RL1及びHARQ−1を使用して送信され、且つ、第3のデータブロックが再送されるように、従来のランク2をスケジューリングしてもよい。
【0146】
図12の15行目及び16行目において、最初の送信の(HARQ−1にマッピングされた)第1及び第2のデータブロックのいずれか又は両方が失敗し(F)、且つ、無線端末200がランク1を報告する場合、基地局プロセッサ101は、ランク3のスケジューリングを継続して、HARQ−1にマッピングされる第1のデータブロック及び第2のデータブロックの再送をサポートする。
【0147】
図13のテーブルは、最初のランク4の下りリンク送信が、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1及び第2の送信/受信レイヤTL2/RL2に(バンドル/共有して)マッピングされた第1のHARQプロセスHARQ−1と、第3の送信/受信レイヤTL3/RL3及び第4の送信/受信レイヤTL4/RL4に(バンドル/共有して)マッピングされた第2のHARQプロセスHARQ−2とを使用して実行される場合の、基地局プロセッサ101のランクスケジューリングを示す。したがって、最初の送信は、送信/受信レイヤTL1/RL1を使用して送信/受信される第1のデータブロックと、送信/受信レイヤTL2/RL2を使用して送信/受信される第2のデータブロックと、送信/受信レイヤTL3/RL3を使用して送信/受信される第3のデータブロックと、送信/受信レイヤTL4/RL4を使用して送信/受信される第4のデータブロックとを含む。したがって、HARQ−1プロセスについての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第1のデータブロック及び第2のデータブロックにマッピングし(即ち、第1のデータブロック及び第2のデータブロックの両方がCD1及びCD2において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第1のデータブロック及び第2のデータブロックのいずれか又は両方がCD1/CD2において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)、HARQ−1プロセスについての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第3のデータブロック及び第4のデータブロックにマッピングする(即ち、第3のデータブロック及び第4のデータブロックの両方がCD3及びCD4において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第3のデータブロック及び第4のデータブロックのいずれか又は両方がCD3/CD4において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)。
【0148】
(
図13の1行目、5行目、9行目及び13行目のように)第1、第2、第3及び第4のデータブロックの全ての復号に成功することで、HARQ−1及びHARQ−2の両方が成功した(P)(即ち、それにより2つのACKメッセージが受信される)場合、基地局プロセッサ101は、無線端末200により勧告/要求されたランクをスケジューリングし、新しいデータNTは、UEが報告したランクに従って送信される。ランク4がスケジューリングされた場合、
図13の1行目に示すように、新しい第1のデータブロック及び第2のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−1とバンドルされた送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2をそれぞれ介して送信され、新しい第3のデータブロック及び第4のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−2とバンドルされた送信/受信レイヤTL3/RL3及びTL4/RL4をそれぞれ介して送信される。ランク3がスケジューリングされた場合、
図13の5行目に示すように、新しい第1のデータブロック及び第2のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−1とバンドルされた送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2をそれぞれ介して送信され、新しい第3のデータブロックは、同一のTFREを使用して、バンドルせずにHARQ−2を使用して第3の送信/受信レイヤTL3/RL3で送信される。ランク2がスケジューリングされた場合、
図13の9行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、第2のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−2を使用して送信/受信レイヤTL3/RL3で送信される。ランク1がスケジューリングされた場合、
図13の13行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、HARQ−2は、TFREの期間中、使用されないままである。
【0149】
(
図13の1行目、2行目、3行目及び4行目のように)無線端末200が最初のランクと同一である勧告/要求ランク4を報告する場合、基地局プロセッサ101は、同一のスケジューリングされるランク(即ち、ランク4)を維持する。最初のランク4の送信の状態P/Fに関係なく、HARQ−1及びHARQ−2についてのランク4のHARQプロセスの同一のマッピングが、次の送信/再送に対して維持される。したがって、HARQ−1の第1のデータブロック及び第2のデータブロック(OT)の再送、並びに/又は、HARQ−2の第3のデータブロック及び第4のデータブロック(OT)の再送は、同一のHARQマッピングを使用してサポートされ、且つ/あるいは、最初の復号が成功したいずれか又は両方のHARQプロセスについて新しいデータブロックが送信される。
【0150】
(
図13の6行目、8行目、10行目、12行目、14行目又は16行目のように)無線端末200が、より低いランク(例えば、ランク3、ランク2又はランク1)を報告し、且つ、(共有/バンドルしてHARQ−2にマッピングされた)第3のデータブロック又は第4のデータブロックのいずれか又は両方の復号に失敗した(F)ことでHARQ−2 NACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、第3のデータブロック及び第4のデータブロックの再送をサポートするためにHARQ−2が第3の送信/受信レイヤTL3/RL3及び第4の送信/受信レイヤTL4/RL4にマッピングされるように、ランク4のスケジューリングを継続する。ランク4を継続することにより、HARQ−1は、送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2にマッピングされ続け、必要に応じて(共有/バンドルしてHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロック及び第2のデータブロックの再送をサポートする(例えば、
図13の8行目、12行目又は16行目)か、あるいは、2つの新しいデータブロックがHARQ−1を使用して送信される(例えば、
図13の6行目、10行目又は14行目)。
【0151】
(
図13の5行目及び7行目のように)無線端末200がランク3を報告し、且つ、(共有/バンドルしてHARQ−2にマッピングされた)第3のデータブロック及び第4のデータブロックが復号に成功した(P)ことでHARQ−2 ACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク3をスケジューリングし、それにより、HARQ−1は、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1及び第2の送信/受信レイヤTL2/RL2に(バンドル/共有して)マッピングされて、必要に応じて第1のデータブロック及び第2のデータブロックの再送をサポートし、HARQ−2は第3の送信/受信レイヤTL3/RL3に(バンドル/共有せずに)マッピングされる。
【0152】
(
図13の11行目のように)無線端末200がランク2を報告し、且つ、(共有/バンドルしてHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロック及び第2のデータブロックのいずれか又は両方の復号に失敗したことでHARQ−1 NACKメッセージが生成され、且つ、(HARQ−2にマッピングされた)第3のデータブロック及び第4のデータブロックの復号に成功したことでHARQ−2 ACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−1が送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2に(バンドル/共有されて)マッピングされ、且つ、HARQ−2が送信/受信レイヤTL3/RL3に(バンドル/共有せずに)マッピングされるように、ランク3をスケジューリングする。したがって、第1のデータブロック及び第2のデータブロックの再送をサポートするために、HARQ−1の送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2へのマッピングは、ランク3とランク4とで同一である。最初のHARQ−2送信の第3のデータブロック及び第4のデータブロックの両方の復号に成功したため、HARQ−1プロセスを使用する再送は不要であり、HARQ−1プロセスの再マッピングは、HARQ−2の再送に影響を及ぼすことなく行われうる。
【0153】
図13の15行目において、無線端末200がランク1を報告し、(共有/バンドルしてHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロック及び第2のデータブロックのいずれか又は両方の復号に失敗した(F)ことでHARQ−1 NACKメッセージが生成され、且つ、(共有/バンドルしてHARQ−2にマッピングされた)第3のデータブロック及び第4のデータブロックの両方の復号に成功した(P)ことでHARQ−2 ACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−1のマッピングが変化しないように、ランク3をスケジューリングする(即ち、HARQ−1は、送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL2/RL2にマッピングする)。したがって、HARQ−1の第1のデータブロック及び第2のデータブロックの再送がサポートされ、HARQ−2は、新しいデータブロックの送信のために送信/受信レイヤTL3/RL3に(バンドル/共有せずに)マッピングされる。
【0154】
図10〜
図13のテーブルに記載したように、Pは、各HARQプロセスについてのACKを表し、Fは、各HARQプロセスについてのNACKを表す。更に、NT(新しい送信、new transmission)は、新しいデータブロックの新しい送信を表し、OT(古い送信、old transmission)は、関連するHARQプロセスがNACKを生成した、以前に送信されたデータブロックの再送を表す。
【0155】
上述の実施形態によると、無線基地局プロセッサ101は、無線端末200により報告された(例えば、要求/勧告された)ランクに応じて、後続の下りリンク送信についてのMIMO送信ランクを選択するものの、先行の下りリンク送信に使用された1つ以上のHARQプロセスに関してNACKが受信された場合、基地局プロセッサ101は、報告されたランクと異なるランクを選択しうる。より具体的には、HARQプロセスが先行の下りリンク送信に関してNACKを生成した場合、無線端末200は、先行の下りリンク送信からのHARQプロセスのマッピングを維持するMIMO送信ランクを選択するために、報告されたランクと異なるランクを選択しうる。2つのHARQプロセスが、最大で4つの下りリンク・データストリーム(即ち、最大でランク4)をサポートする4アンテナシステムで使用される場合、最初の下りリンク送信がランク2以上を有し、且つ、両方のHARQプロセスがNACKを生成するときには、基地局プロセッサ101は、両方のHARQプロセスの全てのデータブロックの再送をサポートするために、(より低いランク又はより高いランクが報告されたとしても)次の送信について同一のランクを維持する(
図11の4行目、8行目、12行目及び16行目、
図12の4行目、8行目、12行目及び16行目、
図13の4行目、8行目、12行目及び16行目を参照)。最初の下りリンク送信で使用された全てのHARQプロセスがACKを生成する場合、基地局プロセッサ101は、次の送信についてのランクを、無線端末200により報告されたランクに変更する(
図10の1行目、3行目、5行目及び7行目、
図11の1行目、5行目、9行目及び13行目、
図12の1行目、5行目、9行目及び13行目、
図13の1行目、5行目、9行目及び13行目を参照)。最初の下りリンク送信で使用されたバンドル/共有HARQプロセスがNACKを生成する場合、基地局プロセッサ101は、次の送信について3以上のランクを必要とする。
【0156】
いくつかの実施形態によると、(データ符号語のストリームCW1に対応する)第1の送信/受信レイヤは、基地局100におけるTB1、CE1、IM1及び/又はSS1と、無線端末200におけるDM1、SB1及び/又はCD1とを使用してサポートされ、(データ符号語のストリームCW2に対応する)第2の送信/受信レイヤは、基地局100におけるTB2、CE2、IM2及び/又はSS2と、無線端末200におけるDM2、SB2及び/又はCD2とを使用してサポートされ、(データ符号語のストリームCW3に対応する)第3の送信/受信レイヤは、基地局100におけるTB3、CE3、IM3及び/又はSS3と、無線端末200におけるDM3、SB3及び/又はCD3とを使用してサポートされ、(データ符号語のストリームCW4に対応する)第4の送信/受信レイヤは、基地局100におけるTB4、CE4、IM4及び/又はSS4と、無線端末200におけるDM4、SB4及び/又はCD4とを使用してサポートされる。
図14に示すようにランク1の送信/受信の場合、データ符号語の単一のストリームCW1は、(例えば、基地局100におけるTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含み、且つ、無線端末200におけるDM1、SB1及び/又はCD1を含む)第1の送信/受信レイヤを使用して送信/受信され、第1のHARQプロセス/符号語(HARQ−1)は、データ符号語の単一のストリームCW1に直接マッピングされ、第2、第3及び第4の送信/受信レイヤは使用されない。
図14に示すようにランク2の送信/受信の場合、データ符号語の第1のストリームCW1は、(例えば、基地局100におけるTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含み、且つ、無線端末200におけるDM1、SB1及び/又はCD1を含む)第1の送信/受信レイヤを使用して送信/受信され、データ符号語の第2のストリームCW2は、(例えば、基地局100におけるTB2、CE2、IM2及び/又はSS2を含み、且つ、無線端末200におけるDM2、SB2及び/又はCD2を含む)第2の送信/受信レイヤを使用して送信/受信され、第3の送信/受信レイヤ及び第4の送信/受信レイヤは使用されない。ランク2の送信/受信の場合、第1のHARQプロセス/符号語(HARQ−1)は、データ符号語の第1のストリームCW1に直接マッピングされ、第2のHARQプロセス/符号語(HARQ−2)は、データ符号語の第2のストリームCW2に直接マッピングされる。
図14のランク1及びランク2の送信/受信の場合、上述のように、符号語の各ストリームは、バンドルなしでそれぞれのHARQプロセス/符号語に直接マッピングされる。
【0157】
図14に示すようにランク3の送信/受信の場合、データ符号語の第1のストリームCW1は、(例えば、基地局100におけるTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含み、且つ、無線端末200におけるDM1、SB1及び/又はCD1を含む)第1の送信/受信レイヤを使用して送信/受信され、データ符号語の第2のストリームCW2は、(例えば、基地局100におけるTB2、CE2、IM2及び/又はSS2を含み、且つ、無線端末200におけるDM2、SB2及び/又はCD2を含む)第2の送信/受信レイヤを使用して送信/受信され、データ符号語の第3のストリームCW3は、(例えば、基地局100におけるTB3、CE3、IM3及び/又はSS3を含み、且つ、無線端末200におけるDM3、SB3及び/又はCD3を含む)第3の送信/受信レイヤを使用して送信/受信され、第4の送信/受信レイヤは使用されない。ランク3の送信/受信の場合、第1のHARQプロセス/符号語(HARQ−1)は、データ符号語の第1のストリームCW1に直接マッピングされ、第2のHARQプロセス/符号語(HARQ−2)は、データ符号語の第2のストリームCW2及び第3のストリームCW3の両方にマッピングされる。ランク3の送信/受信の場合、符号語の第1のストリームは、バンドルなしで第1のHARQプロセス/符号語に直接マッピングされ、符号語の第2のストリーム及び第3のストリームは、第2のHARQプロセスとバンドルされる。
【0158】
図14に示すようにランク4の送信/受信の場合、データ符号語の第1のストリームCW1は、(例えば、基地局100におけるTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を含み、且つ、無線端末200におけるDM1、SB1及び/又はCD1を含む)第1の送信/受信レイヤを使用して送信/受信され、データ符号語の第2のストリームCW2は、(例えば、基地局100におけるTB2、CE2、IM2及び/又はSS2を含み、且つ、無線端末200におけるDM2、SB2及び/又はCD2を含む)第2の送信/受信レイヤを使用して送信/受信され、データ符号語の第3のストリームCW3は、(例えば、基地局100におけるTB3、CE3、IM3及び/又はSS3を含み、且つ、無線端末200におけるDM3、SB3及び/又はCD3を含む)第3の送信/受信レイヤを使用して送信/受信され、データ符号語の第4のストリームCW4は、(例えば、基地局100におけるTB4、CE4、IM4及び/又はSS4を含み、且つ、無線端末200におけるDM4、SB4及び/又はCD4を含む)第4の送信/受信レイヤを使用して送信/受信される。更に、第1のHARQプロセス/符号語(HARQ−1)は、データ符号語の第1のストリームCW1及び第4のストリームCW4の両方にマッピングされ、第2のHARQプロセス/符号語(HARQ−2)は、データ符号語の第2のストリームCW2及び第3のストリームCW3の両方にマッピングされる。ランク4の送信/受信の場合、符号語の第1のストリーム及び第4のストリームは、第1のHARQプロセス/符号語とバンドルされ、符号語の第2のストリーム及び第3のストリームは、第2のHARQプロセスとバンドルされる。
【0159】
図14の実施形態によると、(基地局100においてTB1、CE1、IM1及び/又はSS1を使用して送信され、且つ、無線端末200においてDM1、SB1及び/又はCD1を使用して受信される)第1の送信/受信レイヤTL1/RL1は、データ符号語CW1の送信/受信をサポートし、ランク1、ランク2、ランク3及びランク4に従う送信の場合、第1の送信レイヤは、第1のHARQプロセス(HARQ−1)にマッピングされる。(基地局100においてTB2、CE2、IM2及び/又はSS2を使用して送信され、且つ、無線端末200においてDM2、SB2及び/又はCD2を使用して受信される)第2の送信/受信レイヤTL2/RL2は、データ符号語CW2の送信/受信をサポートし、ランク2、ランク3及びランク4に従う送信の場合、第2の送信レイヤは、第2のHARQプロセス(HARQ−2)にマッピングされる。(基地局100においてTB3、CE3、IM3及び/又はSS3を使用して送信され、且つ、無線端末200においてDM3、SB3及び/又はCD3を使用して受信される)第3の送信/受信レイヤTL3/RL3は、データ符号語CW3の送信/受信をサポートし、ランク3及びランク4に従う送信の場合、第3の送信レイヤは第2のHARQプロセス(HARQ−2)にマッピングされる。(基地局100においてTB4、CE4、IM4及び/又はSS4を使用して送信され、且つ、無線端末200においてDM4、SB4及び/又はCD4を使用して受信される)第4の送信/受信レイヤTL4/RL4は、データ符号語CW4の送信/受信をサポートし、ランク4に従う送信の場合、第4の送信レイヤは、第1のHARQプロセス(HARQ−1)にマッピングされる。このように、各送信/受信レイヤ(使用される場合)は、使用中の送信/受信ランクに関係なく、同一のHARQプロセスにマッピングされる。したがって、無線端末の各復号器及び各ソフトバッファは、復号器及びソフトバッファを使用するいかなるランクについても、同一のHARQプロセスにマッピングされる。
【0160】
図14の実施形態によると、レイヤ1の第1のHARQプロセスHARQ−1へのマッピングはランク1、ランク2、ランク3及びランク4の場合で同一であり、レイヤ2の第2のHARQプロセスHARQ−2へのマッピングはランク2、ランク3及びランク4の場合で同一であり、レイヤ3の第2のHARQプロセスHARQ−2へのマッピングはランク3及びランク4の場合で同一である。したがって、ランクがランク3とランク4との間で変化する場合、レイヤ2及びレイヤ3の第2のHARQプロセスHARQ−2へのバンドルされたマッピングは同一のままであり、それ故に、HARQ2が第2のレイヤ及び第3のレイヤにバンドルされた状態でランク3又はランク4のいずれかに変更しても、レイヤ2及びレイヤ3を介する再送はサポートされる。同様に、ランクがランク1とランク2の間、ランク2とランク3の間、又はランク1とランク3との間で変化する場合、レイヤ1のHARQプロセスHARQ−1への直接のマッピングは同一のままであり、それ故に、HARQ−1が(バンドルなしで)第1のレイヤにマッピングされた状態でランク1、ランク2又はランク3に変更しても、レイヤ1を介する再送はサポートされる。このように、再送用のHARQプロセスにマッピングされたレイヤが変更されない限り、ランクを変更しても、部分的再送(例えば、同一のTTIの期間に、一方のHARQプロセスについての以前に送信されたデータが再送され、且つ、他方のHARQプロセスについての新しいデータが初めて送信される場合)がサポートされる。
【0161】
図4及び/又は
図5に関して上述したように、無線端末のプロセッサ201及び/又は送受信機209は、複数の受信レイヤ/ストリームを定義し、第1のレイヤRL1は、MIMOランク1、2、3及び4に使用され、第2のレイヤRL2は、MIMOランク2、3及び4に使用され、第3のレイヤRL3は、MIMOランク3及び4に使用され、第4のMIMOレイヤRL4は、MIMOランク4に使用される。MIMO TTIの期間に受信されるMIMOレイヤごとに、(例えば、
図5の復号器CD1〜4によって機能的に示される復号器を使用する)個別の復号が実行される。例えば、無線端末プロセッサ201は、
図3Aに関して上述したように、下りリンク・シグナリングを介して基地局100から提供されたランク及び/又はプリコーディングベクトル情報に応じて、所与のTTI/TFREについて受信レイヤRL1、RL2、RL3及び/又はRL4のうちの1つ以上を定義し、構成し、且つ/又は使用する。例えば、下りリンクチャネルが高いSINRを有することを無線端末が検出する場合(例えば、無線端末が基地局に比較的近い場合)、(多くのそれぞれの受信レイヤ/ストリームを定義する)高いMIMOランクが選択され、下りリンクチャネルが低いSINRを有することを無線端末が検出する場合(例えば、無線端末が基地局から比較的遠い場合)、(少ない各受信レイヤ/ストリームを定義する)低いMIMOランクが選択される。
【0162】
図4では、例として個別のトランスポートブロック生成器、符号器、変調器、レイヤマッピング部、拡散器/スクランブラ及びレイヤプリコーダのブロックを示しているが、
図4のブロックは、基地局のプロセッサ101及び/又は送受信機109の機能/動作を示すにすぎない。
図4のサブブロック(例えば、トランスポートブロックTB1〜TB4、チャネル符号器CE1〜CE4、インタリーバ/変調器IM1〜IM4及び拡散器/スクランブラSS1〜SS4)は、送信レイヤTL1〜TL4をサポートするトランスポートブロック生成器、符号器のブロック、変調器のブロック及び拡散器/スクランブラのブロックの機能/動作を更に示す。しかし、プロセッサ101は、ランク1の送信の期間には、1つの送信レイヤTL1のみの機能/動作を提供/定義/構成し、ランク2の送信の期間には、2つの送信レイヤTL1及びTL2のみの機能/動作を提供/定義/構成し、ランク3の送信の期間には、3つの送信レイヤTL1、TL2及びTL3のみの機能/動作を提供/定義/構成し、4つの送信レイヤTL1、TL2、TL3及びTL4の機能/動作は、ランク4の送信の期間にのみ提供/定義/構成される。複数の送信レイヤが提供/定義/構成される場合、例えばプロセッサ101は、複数のトランスポートブロックのサブブロック、複数のチャネル符号器のサブブロック、複数のインタリーバ/変調器のサブブロック及び/又は複数の拡散器/スクランブラのサブブロックの機能/動作を提供/定義/構成することで、TTI/TFREにおける送信前の、異なる複数の送信レイヤのデータの並列処理を可能にするか、あるいは、プロセッサ101は、単一のトランスポートブロック、単一のチャネル符号器、単一のインタリーバ/変調器及び/又は単一の拡散器/スクランブラの機能/動作を提供/定義/構成することで、TTI/TFREにおける送信前の、異なる複数の送信レイヤのデータの直列処理を可能にする。
【0163】
図5では、例として個別のレイヤ復号器、レイヤデマッピング部、復調器/デインタリーバ、ソフトバッファ、チャネル復号器及びトランスポートブロック結合器のブロックを示しているが、
図5のブロックは、無線端末のプロセッサ201及び/又は送受信機209の機能/動作を示すにすぎない。例えば
図5のサブブロック(例えば、復調器/デインタリーバDM1〜DM4、ソフトバッファSB1〜SB4及びチャネル復号器CD1〜CD4)は、受信レイヤRL1〜RL4を提供する機能/動作を示す。しかし、プロセッサ201は、ランク1の受信の期間には、1つの受信レイヤRL1のみの機能/動作を提供/定義/構成し、ランク2の受信の期間には、2つの受信レイヤRL1及びRL2のみの機能/動作を提供/定義/構成し、ランク3の受信の期間には、3つの受信レイヤRL1、RL2及びRL3のみの機能/動作を提供/定義/構成し、4つの受信レイヤRL1、RL2、RL3及びRL4の機能/動作は、ランク4の受信の期間にのみ提供/定義/構成される。複数の受信レイヤが提供/定義/構成される場合、例えばプロセッサ201は、複数の復調器/デインタリーバのブロック、複数のソフトバッファのブロック及び/又は複数のチャネル復号器のブロックの機能/動作を提供/定義/構成することで、TTI/TFREにおける異なる複数の受信レイヤのデータの並列処理を可能にするか、あるいは、プロセッサ201は、単一の復調器/デインタリーバのブロック、単一のソフトバッファ及び/又は単一のチャネル復号器の機能/動作を提供/定義/構成することで、TTI/TFREにおける異なる複数の受信レイヤのデータの直列処理を可能にする。
【0164】
図14に関して上述した実施形態によると、基地局プロセッサ101は、無線端末200が失敗したデータパケットの最初の送信に使用された下りリンク送信ランクと異なる下りリンク送信ランクを報告/要求する場合、
図9の動作に関して上述したように
図10〜
図13のマッピングテーブルを使用する代わりに
図15〜
図18のマッピングテーブルを使用して、(例えば、バンドルHARQプロセスに関連する)失敗したデータパケットを送信してもよい。以下では、MIMO送信ランク1、2、3及び4をサポートする4つの送信MIMOアンテナ及び4つの受信MIMOアンテナを含むシステムについての
図15〜
図18のテーブルに関して、これらの実施形態を更に詳細に説明する。4つの送信MIMOアンテナ及び4つの受信MIMOアンテナに関する実施形態を例として説明するが、実施形態は、3つ以下及び/又は5つ以上のMIMO送受信アンテナを含むシステムに適用されてもよい。
【0165】
図9のブロック903において、共有/バンドルHARQプロセスを使用して以前に送信されたデータブロックの再送が必要である場合、ブロック905において、基地局プロセッサ101は、
図15〜
図18のテーブルに記載のように、そのようないかなる再送についてもHARQプロセスの同一のマッピングを維持するようにDL送信ランクを選択する。
図15〜
図18の項目、頭文字及び略語は、
図10〜
図13に関して上述したものと同一の意味を有する。
【0166】
図15のテーブルは、最初のランク1の下りリンク送信が、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1にマッピングされた第1のHARQプロセスHARQ−1を使用して実行される場合の、基地局プロセッサ101のランクスケジューリングを示す。したがって、最初の送信は、送信/受信レイヤTL1/RL1を使用して送信/受信される単一のデータブロックのみを含み、HARQ−1プロセスについての結果として得られるACK/NACKメッセージは、単一のデータブロックのみにマッピングする(即ち、単一のデータブロックがCD1において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、単一のデータブロックCD1において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)。単一のデータブロックが復号に成功した(P)(それにより、ACKメッセージが受信される)場合(即ち、
図15の1行目、3行目、5行目及び7行目)、基地局プロセッサ101は、無線端末200により報告/要求されたランクをスケジューリングし、新しいデータNTは、UEが報告したランクに従って送信される。ランク4がスケジューリングされた場合、
図15の1行目に示すように、新しい第1のデータブロック及び第4のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−1とバンドルされた送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL4/RL4をそれぞれ介して送信され、新しい第2のデータブロック及び第3のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−2とバンドルされた送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3をそれぞれ介して送信される。ランク3がスケジューリングされた場合、
図15の3行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、新しい第2のデータブロック及び第3のデータブロックは、同一のTFREを使用して、HARQ−2とバンドルされた送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3をそれぞれ介して送信される。ランク2がスケジューリングされた場合、
図15の5行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、第2のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−2を使用して送信/受信レイヤTL2/RL2で送信される。ランク1がスケジューリングされた場合、
図15の7行目に示すように、新しい第1のデータブロックは、TFREを使用して、バンドルせずにHARQ−1を使用して送信/受信レイヤTL1/RL1で送信され、HARQ−2は、TFREの期間中、使用されないままである。
【0167】
単一のデータブロックが復号に失敗した(F)(それにより、NACKメッセージが受信される)場合(
図15の2行目、4行目、6行目及び8行目)、基地局プロセッサ101は、報告されたランクを考慮するものの、基地局プロセッサ101は、失敗したデータブロックの再送をサポートするべく、HARQプロセスのマッピングを維持するように、報告されたランク又は異なるランクを使用して、下りリンク送信をスケジューリングする。
図15の2行目、4行目及び6行目に示すように、例えば無線端末200が、最初の送信より高いランクを報告する(即ち、最初のランクが1であり、報告されるランクが2、3又は4である)場合、基地局プロセッサ101は、必ずしも無線端末200により報告/要求されたランクではないが、より高いランクでの送信をスケジューリングできるようにする。
図15の4行目及び6行目に示すように、ランク1での送信/受信が失敗した後に無線端末200がランク3又は2を報告/要求する場合、
図14の実施形態によると、ランク1、ランク2及びランク3の送信/受信の場合はHARQ−1がバンドルなしで第1の送信/受信レイヤTL1/RL1にマッピングされるため、基地局プロセッサ101は、報告/要求されたランク(即ち、ランク3又は2)をスケジューリングする。
図15の2行目に示すように、ランク1での送信/受信が失敗した後に無線端末200がランク4を報告/要求する場合、再送をサポートするためにランク3の送信が(HARQ−1にバンドルするランク4の送信と異なり)バンドルなしでHARQ−1への第1の送信/受信レイヤTL1/RL1のマッピングを維持するため、基地局プロセッサ101は、(先行のランク1の送信より高い)ランク3の送信をスケジューリングする。
図15の8行目に示すように、報告されたランクが最初のランクと同一である場合、スケジューリングされるランクは変化せず、それにより、送信/受信レイヤTL1/RL1へのHARQ−1のマッピングは変化せず、失敗したデータブロックは、HARQ−1の同一のマッピングを使用して再送される。より一般的には、
図15の7行目及び8行目に示すように、報告されたランクが最初のランクに対して変化しない場合、最初のブロックデータが復号に成功したか又は失敗したかに関係なく、当該報告されたランクがスケジューリングされる。
【0168】
図16は、最初のランク2の下りリンク送信が、第1の送信/受信レイヤTL1及びRL1に(バンドル/共有せずに)マッピングされたHARQ−1を使用して、且つ、第2の送信/受信レイヤTL2及びRL2に(バンドル/共有せずに)マッピングされたHARQ−2を使用して実行される場合の、基地局プロセッサ101のランクスケジューリングを示す。したがって、最初の送信は、送信/受信レイヤTL1/RL1を使用して送信/受信される第1のデータブロックと、送信/受信レイヤTL2/RL2を使用して送信/受信される第2のデータブロックとを含む。HARQ−1についての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第1のデータブロックのみにマッピングし(即ち、第1のデータブロックがCD1において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第1のデータブロックがCD1において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)、HARQ−1プロセスについての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第2のデータブロックのみにマッピングする(即ち、第2のデータブロックがCD2において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第2のデータブロックがCD2において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)。
【0169】
第1のデータブロック及び第2のデータブロックの両方が復号に成功した(P)(それにより、2つのACKメッセージが受信される)場合(即ち、1行目、5行目、9行目及び13行目)、
図15の1行目、3行目、5行目及び7行目に関して上述したように、基地局プロセッサ101は、無線端末200により勧告/要求されたランクをスケジューリングし、新しいデータNTは、UEが報告したランクに従って送信される。(
図16の9行目、10行目、11行目及び12行目のように)無線端末200が最初のランクと同一であるランク2を報告/勧告する場合、基地局プロセッサ101は、最初に送信されたデータブロックの成功/失敗状態に関係なく、同一のスケジューリングされるランク(即ち、ランク2)を維持する。最初のランク2の送信の状態P/Fに関係なく、HARQ−1及びHARQ−2についてのランク2のHARQプロセスの同一のマッピングが、次の送信/再送に対して維持される。したがって、第1のデータブロック及び第2のデータブロック(OT)の一方又は両方の再送は、同一のHARQマッピングを使用してサポートされ、且つ/あるいは、最初の復号が成功したいずれか又は両方のHARQプロセスについて新しいデータブロックが送信される。
【0170】
無線端末200が、より高いランク(即ち、ランク3又はランク4)を報告し、且つ、最初の送信の(バンドル/共有せずにHARQ−2にマッピングされた)第2のデータブロックが復号に失敗した(F)ことでHARQ−2 NACKメッセージが生成される場合(
図16の2行目、4行目、6行目及び8行目)、基地局プロセッサ101は、ランク2を選択して、同一の下りリンク送信ランクを維持する。このように、HARQ−1及びHARQ−2についてのランク2のHARQプロセスの同一のマッピングは、失敗した第2のデータブロックの、HARQ−2を使用する再送と、第1のデータブロックが失敗した場合の、HARQ−1を使用する第1のデータブロックについての想定される再送、又は最初の第1のデータブロックが成功した場合の、HARQ−1を使用する新しいデータブロックの送信と、のために維持される。
【0171】
(
図16の3行目及び7行目のように)無線端末200が、より高いランク(即ち、ランク3又はランク4)を報告し、最初の送信の(バンドル/共有せずにHARQ−2にマッピングされた)第2のデータブロックの復号に成功し(P)、且つ、最初の送信の(バンドル/共有せずにHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロックの復号に失敗した(F)ことでHARQ−1 NACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク3を選択して(
図16の3行目及び7行目)、(共有/バンドルせずに)HARQ−1の送信/受信レイヤTL1/RL1への同一のマッピングを維持する一方で、HARQ−1プロセスを使用した2つの新しいデータブロックNTの送信を可能にするために、HARQ−2が送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3にマッピングされるようにする。換言すると、HARQ−1の送信/受信レイヤTL1/RL1へのマッピング(共有/バンドルなし)が、ランク2の送信及びランク3の送信の両方で同一であるため、第1のデータブロックが失敗した場合でも、より高いランクが許可される。HARQ−2のマッピングがランク2の送信とランク3の送信とで異なるが、最初のHARQ−2データブロックが成功したため、HARQ−2の同一のマッピングは不要である。したがって、HARQ−1の再送をサポートすると同時に、より高いデータレートの(失敗した1つのHARQ−1データパケットの再送及び2つの新しいHARQ−2データパケットの送信を可能にする)ランク3の送信が許可される。
【0172】
図16の14行目において、最初の送信の(HARQ−1の)第1のデータブロックが成功し(P)、最初の送信の(HARQ−2の)第2のデータブロックが失敗し(F)、且つ、無線端末200がランク1を報告する場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−1を使用する送信/受信レイヤTL1/RL1を介した新しいデータブロックの送信と、HARQ−2を使用する送信/受信レイヤTL2/RL2を介した第2のデータブロックの再送とをサポートするために、ランク2の送信をスケジューリングする。
図16の15行目において、最初の送信の(HARQ−1の)第1のデータブロックが失敗し(F)、最初の送信の(HARQ−2の)第2のデータブロックが成功し(P)、且つ、無線端末200がランク1を報告する場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−1を使用して(バンドル/共有せずに)送信/受信レイヤTL1/RL1で最初の送信の第1のデータブロックを再送する、ランク1の送信をスケジューリングする。
図16の16行目において、最初の送信の第1のデータブロック(HARQ−1)及び第2のデータブロック(HARQ−2)の両方が失敗し(F)、且つ、無線端末200がランク1を報告する場合、基地局プロセッサ101は、失敗したデータブロックの両方の再送のために、HARQ−1の送信/受信レイヤTL1/RL1へのマッピングと、HARQ−2の送信/受信レイヤTL2/RL2へのマッピングとを維持するために、ランク2の送信を強制する。
【0173】
図17は、最初のランク3の下りリンク送信が、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1に(バンドル/共有せずに)マッピングされたHARQ−1を使用して、且つ、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2及び第3の送信/受信レイヤTL3/RL3に(バンドル/共有して)マッピングされたHARQ−2を使用して実行される場合の、基地局プロセッサ101のランクスケジューリングを示す。このため、最初の送信は、送信/受信レイヤTL1/RL1を使用して送信/受信される第1のデータブロックと、送信/受信レイヤTL2/RL2を使用して送信/受信される第2のデータブロックと、送信/受信レイヤTL3/RL3を使用して送信/受信される第3のデータブロックとを含む。したがって、HARQ−1についての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第1のデータブロックにマッピングし(即ち、第1のデータブロックがCD1において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第1のデータブロックがCD1において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)、HARQ−1プロセスについての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第2のデータブロック及び第3のデータブロックにマッピングする(即ち、第2のデータブロック及び第3のデータブロックの両方がCD2及びCD3において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第2のデータブロック及び/又は第3のデータブロックのいずれかがCD2及び/又はCD3において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)。
【0174】
(
図17の1行目、5行目、9行目及び13行目のように)第1、第2及び第3のデータブロックのそれぞれが復号に成功することによりHARQ−1及びHARQ−2の両方が成功する(P)(即ち、それにより2つのACKメッセージが受信される)場合、
図15及び
図16に関して上述したように、基地局プロセッサ101は、無線端末200により勧告/要求されたランクをスケジューリングし、新しいデータNTは、UEが報告したランクに従って送信される。(
図17の5行目、6行目、7行目及び8行目のように)無線端末200が最初のランクと同一である勧告/要求ランク3を報告する場合、基地局プロセッサ101は、同一のスケジューリングされるランク(即ち、ランク3)を維持する。最初のランク3の送信の状態P/Fに関係なく、HARQ−1及びHARQ−2についてのランク3のHARQプロセスの同一のマッピングが、次の送信/再送に対して維持される。したがって、HARQ−1の第1のデータブロック(OT)の再送及び/又はHARQ−2の第2のデータブロック及び第3のデータブロック(OT)の再送は、同一のHARQマッピングを使用してサポートされ、且つ/あるいは、最初の復号が成功したいずれか又は両方のHARQプロセスについて新しいデータブロックが送信される。
【0175】
(
図17の3行目及び4行目のように)無線端末200が、より高いランク(即ち、ランク4)を報告し、且つ、最初の送信の(バンドル/共有せずにHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロックが復号に失敗した(F)ことでHARQ−1 NACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク3を維持して、HARQ−1及びHARQ−2についてのランク3のHARQプロセスの同一のマッピングを維持する。したがって、必要となるいかなる再送もサポートされる。(
図17の1行目及び2行目のように)無線端末200が、より高いランク(即ち、ランク4)を報告し、且つ、最初の送信の(バンドル/共有せずにHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロックが復号に成功したことでHARQ−1 ACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク4をスケジューリングし、それにより、HARQ−1は、送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL4/RL4にマッピングされ、HARQ−2は、送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3にマッピングされる。この場合、HARQ−2のマッピングが、ランク3とランク4との間で変化しないことで、
図17の2行目に示すように、必要に応じて、HARQ−2にマッピングされた第2のデータブロック及び第3のデータブロックの再送がサポートされる。
【0176】
(
図17の9行目及び11行目のように)無線端末200がランク2を報告し、且つ、(共有/バンドルしてHARQ−2にマッピングされた)第2のデータブロック及び第3のデータブロックが復号に成功したことでHARQ−2 ACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク2をスケジューリングし、それにより、HARQ−1は、送信/受信レイヤTL1/RL1に(共有/バンドルせずに)マッピングされ、HARQ−2は、送信/受信レイヤTL2/RL2に(共有/バンドルせずに)マッピングされる。したがって、HARQ−1の送信/受信レイヤTL1/RL1へのマッピングは、ランク2の下りリンク送信及びランク3の下りリンク送信で同一である。最初のHARQ−2送信の第2のデータブロック及び第3のデータブロックの両方の復号に成功したため、HARQ−1プロセスを使用する再送は不要であり、HARQ−1プロセスの再マッピングは、HARQ−2の再送に影響を及ぼすことなく行われうる。
【0177】
(
図17の10行目及び12行目のように)無線端末200がランク2を報告し、且つ、(共有/バンドルしてHARQ−2にマッピングされた)第2のデータブロック及び第3のデータブロックのいずれか又は両方の復号に失敗した(F)ことでHARQ−2 NACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−1及びHARQ−2のマッピングが変化しないように、(
図17の10行目及び12行目のように)ランク3のスケジューリングを継続する(即ち、HARQ−1は、送信/受信レイヤTL1/RL1にマッピングし、HARQ−2は、送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3にマッピングする)。したがって、HARQ−2の第2のデータブロック及び第3のデータブロックの再送がサポートされるとともに、HARQ−1の第1のデータブロックの再送は必要に応じてサポートされる(
図17の12行目)。
【0178】
図17の13行目及び15行目において、最初の送信の(HARQ−2にマッピングされた)第2のデータブロック及び第3のデータブロックが成功(P)し、且つ、無線端末200がランク1を報告する場合、基地局プロセッサは、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1を使用して新しいデータの送信又は古いデータの再送をサポートするランク1の送信をスケジューリングする。
図17の14行目及び16行目において、最初の送信の(HARQ−2にマッピングされた)第2のデータブロック及び/又は第3のデータブロックのいずれかが失敗し(F)、且つ、無線端末200がランク1を報告する場合、基地局プロセッサ101は、ランク3の送信をスケジューリング/維持することで、HARQ−2にマッピングされた送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3を使用して第2のデータブロック及び/又は第3のデータブロックの再送をサポートする。
【0179】
図18のテーブルは、最初のランク4の下りリンク送信が、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1及び第4の送信/受信レイヤTL4/RL4に(バンドル/共有して)マッピングされたHARQ−1と、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2及び第3の送信/受信レイヤTL3/RL3に(バンドル/共有して)マッピングされたHARQ−2とを使用して実行される場合の、基地局プロセッサ101のランクスケジューリングを示す。したがって、最初の送信は、送信/受信レイヤTL1/RL1を使用して送信/受信される第1のデータブロックと、送信/受信レイヤTL2/RL2を使用して送信/受信される第2のデータブロックと、送信/受信レイヤTL3/RL3を使用して送信/受信される第3のデータブロックと、送信/受信レイヤTL4/RL4を使用して送信/受信される第4のデータブロックとを含む。したがって、HARQ−1についての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第1のデータブロック及び第4のデータブロックにマッピングし(即ち、第1のデータブロック及び第4のデータブロックの両方がCD1及びCD4において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第1のデータブロック及び第4のデータブロックのいずれか又は両方がCD1/CD4において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)、HARQ−2についての結果として得られるACK/NACKメッセージは、第2のデータブロック及び第3のデータブロックにマッピングする(即ち、第2のデータブロック及び第3のデータブロックの両方がCD2及びCD3において復号に成功した場合にACKメッセージが生成され、第2のデータブロック及び第3のデータブロックのいずれか又は両方がCD2/CD3において復号に失敗した場合にNACKメッセージが生成される)。
【0180】
(
図18の1行目、5行目、9行目及び13行目のように)第1、第2、第3及び第4のデータブロックの全ての復号に成功することで、HARQ−1及びHARQ−2の両方が成功した(P)(即ち、それにより2つのACKメッセージが受信される)場合、
図15、
図16及び
図17に関して上述したように、基地局プロセッサ101は、無線端末200により報告/要求されたランクをスケジューリングし、新しいデータNTは、UEが報告したランクに従って送信される。(
図18の1行目、2行目、3行目及び4行目のように)無線端末200が最初のランクと同一である勧告/要求ランク4を報告する場合、基地局プロセッサ101は、同一のスケジューリングされるランク(即ち、ランク4)を維持する。このように、最初のランク4の送信の状態P/Fに関係なく、HARQ−1及びHARQ−2についてのランク4のHARQプロセスの同一のマッピングが、次の送信/再送に対して維持される。したがって、HARQ−1の第1のデータブロック及び第4のデータブロック(OT)の再送、並びに/又は、HARQ−2の第2のデータブロック及び第3のデータブロック(OT)の再送は、同一のHARQマッピングを使用してサポートされ、且つ/あるいは、最初の復号が成功したいずれか又は両方のHARQプロセスについて新しいデータブロックが送信される。
【0181】
(
図18の7行目、8行目、11行目、12行目、15行目又は16行目のように)無線端末200が、より低いランク(例えば、ランク3、ランク2又はランク1)を報告し、且つ、(共有/バンドルしてHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロック及び第4のデータブロックのいずれか又は両方が復号に失敗した(F)ことでHARQ−1 NACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、第1のデータブロック及び第4のデータブロックの再送をサポートするためにHARQ−1が第1の送信/受信レイヤTL1/RL1及び第4の送信/受信レイヤTL4/RL4にマッピングされるように、ランク4のスケジューリングを継続する。ランク4を継続することにより、HARQ−2は、送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3にマッピングされ続け、必要に応じて(共有/バンドルしてHARQ−2にマッピングされた)第2のデータブロック及び第3のデータブロックの再送をサポートする(例えば、
図18の8行目、12行目又は16行目)か、あるいは、2つの新しいデータブロックがHARQ−2を使用して送信される(例えば、
図18の7行目、11行目又は15行目)。
【0182】
(
図18の5行目及び6行目のように)無線端末200がランク3を報告し、且つ、(共有/バンドルせずにHARQ−1にマッピングされた)第1のデータブロックが復号に成功した(P)ことでHARQ−1 ACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、ランク3をスケジューリングし、それにより、HARQ−1は、第1の送信/受信レイヤTL1/RL1に(バンドル/共有せずに)マッピングされ、HARQ−2は、必要に応じて第2のデータブロック及び第3のデータブロックの再送をサポートするために、第2の送信/受信レイヤTL2/RL2及び第3の送信/受信レイヤTL3/RL3に(バンドル/共有して)マッピングされる(例えば、
図18の6行目)。
【0183】
(10行目、11行目及び/又は12行目のように)無線端末200がランク2を報告し、且つ、第1、第2、第3及び/又は第4のデータブロックのいずれかの復号に失敗したことでHARQ−1 NACK及び/又はHARQ−2 NACKが生成される場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−1が送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL4/RL4に(バンドル/共有されて)マッピングされ、且つ、HARQ−2が送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3に(バンドル/共有されて)マッピングされるように、ランク4をスケジューリングする。したがって、必要に応じて再送をサポートするために、HARQ−1の送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL4/RL4へのマッピング及びHARQ−2の送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3へのマッピングは維持される。
【0184】
(14行目、15行目及び/又は16行目のように)無線端末200がランク1を報告し、且つ、第1、第2、第3及び/又は第4のデータブロックのいずれかの復号に失敗した(F)ことでHARQ−1 NACKメッセージ及び/又はHARQ−2 NACKメッセージが生成される場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−1が送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL4/RL4に(バンドル/共有されて)マッピングされ、且つ、HARQ−2が送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3に(バンドル/共有されて)マッピングされるように、ランク4をスケジューリングする。したがって、必要に応じて再送をサポートするために、HARQ−1の送信/受信レイヤTL1/RL1及びTL4/RL4へのマッピング及びHARQ−2の送信/受信レイヤTL2/RL2及びTL3/RL3へのマッピングは維持される。
【0185】
図14〜
図18に関して上述した実施形態によると、最初の送信/受信がランク2以上のランク(例えば、ランク2、ランク3又はランク4)を有し、且つ、両方のHARQプロセスが成功した(即ち、HARQ−1及びHARQ−2の両方がACKメッセージを生成する)場合、基地局プロセッサ101は、無線端末100への後続の送信について、無線端末200により報告/要求されたランクを選択する。最初の送信/受信がランク2以上のランク(例えば、ランク2、ランク3又はランク4)を有し、且つ、両方のHARQプロセスが失敗した(即ち、HARQ−1及びHARQ−2の両方がNACKメッセージを生成する)場合、基地局プロセッサ101は、HARQ−1及びHARQ−2に対応するデータブロックの再送をサポートするために、(無線端末200により報告/要求されたランクに関係なく)最初の送信に使用されたランクを維持する。
【0186】
最初の送信がランク2の送信であり、それにより最初のデータブロックがバンドルせずにHARQ−2にマッピングされて送信/受信レイヤTL2/RL2で送信/受信され、且つ、最初のデータブロックが復号に失敗したためにHARQ−2がNACKを生成する場合、基地局プロセッサ101は、
図16の2行目、4行目、6行目、8行目、10行目、12行目、14行目及び16行目に示すように、送信/受信レイヤTL2/RL2を介したデータブロックの再送をサポートするために、(無線端末200により報告/要求されたランクに関係なく)次の送信をランク2に限定する。これは、他のランク(例えば、ランク1、ランク3又はランク4)が、送信/受信レイヤTL2/RL2についてのバンドルなしの使用をサポートしていないためである。換言すると、データブロックがバンドルなしでHARQプロセスにマッピングされ、且つ、データブロックの復号に失敗した場合、他のランクが、同一の送信/受信レイヤを使用するバンドルなしの送信/受信をサポートしていなければ、(無線端末により報告/要求されたランクに関係なく)同一のランクが再送に対して維持される。
【0187】
このように、最初の送信の期間中に復号に失敗した、同一のHARQプロセスを共有するバンドルされたトランスポートブロックは、
図15〜
図18のマッピングを使用して、同一のHARQプロセスに対してバンドルされた同一の送信/受信レイヤを使用して再送される。
【0188】
図8A及び
図9〜
図18に関して、共有HARQプロセスのための基地局の動作を上述してきた。この場合に、(例えば、基地局のプロセッサ101及び/又はメモリ118に含まれる)無線端末200に対する基地局100の送信バッファは、バッファ制限されていない(例えば、送信バッファは、次の送信データブロック用の、無線端末200に対する十分なデータを含んでいる)。換言すると、無線端末200に対する基地局送信バッファは、無線端末200へ送信される1つ以上の新しいトランスポートデータブロック(
図10〜
図13及び
図15〜
図18のテーブルに示すNT)用の新しいデータを含む場合には、バッファ制限されていない。ランク2以上のMIMO TTIについて、NACK及びACKの両方の受信に応じて部分的再送が必要とされた際に、無線端末200への下りリンク送信がバッファ制限されている(例えば、無線端末200へ送出される新しいトランスポートデータブロックNTに対して新しいデータを十分に使用できない)場合、再送を効率的に処理するために追加の仕組みが有用である。
【0189】
3つ以上のMIMOレイヤ/ランクをサポートする2つのHARQ符号語を用いる多符号語(multicodeword)MIMOシステムにおいて、一方のHARQ符号語がACK(又は、成功に対応するP)であり、且つ、他方のHARQ符号語がNACK(又は、失敗に対応するF)である場合に、以下で説明する実施形態は、下りリンク送信がバッファ制限されている際にNACKに対応する失敗したトランスポートデータブロックを再送する仕組みを提供する。より具体的には、以下で説明する実施形態は、基地局プロセッサ101(例えば、無線端末200に対する基地局プロセッサ101の送信バッファ)がバッファ制限されている(例えば、送信バッファがACKに対応するMIMOレイヤ上でトランスポートデータブロックを送信するのに十分なデータを有していない)場合の、NACKに対応するトランスポートデータブロックの再送を解決する。このような状況は、例えば、無線端末200に対する基地局送信バッファが空である場合の、又は下りリンク送信が不連続であり、且つ、NACKに応答して再送が必要とされる場合の、無線端末200との/無線端末200に対する、通信/セッション/呼の最後に発生する。最大で4つのMIMOレイヤをサポートする4つの送信MIMOアンテナ及び4つの受信MIMOアンテナを含むシステムについて実施形態を説明するが、実施形態は、ランク2及び/又はランク3以上のMIMO送信/受信をサポートするどのようなマルチアンテナシステムに適用されてもよい。
【0190】
図19及び
図20A〜
図20Cに示すいくつかの実施形態によると、ランク2以上の下りリンクMIMO TTIに対して、基地局100においてNACK及びACKが無線端末200から受信され、且つ、基地局100が無線端末200に対して送信制限されている(例えば、ACKに対応するMIMOレイヤ用の新しいトランスポートデータブロックに対して、バッファリングされた十分なデータが存在しない)場合、基地局100は、第2のMIMO TTIの期間、NACKに対応するトランスポートデータブロックの再送に対して同一のランクを維持する。したがって、NACKに対応するトランスポートデータブロックは、第1のMIMO TTIの期間に使用されたのと同一のMIMOレイヤで、第2のMIMO TTIの期間に再送される。しかし、第2のMIMO TTIの期間にACKに対応するトランスポートデータブロックを再送する代わりに、基地局100は、下りリンク・シグナリングチャネル(例えば、HS−SCCH)を介して間欠送信(DTX:discontinuous transmission)の指示を送信して、ACKに対応するMIMOレイヤでデータが送信されないことを無線端末200に通知してもよい。
【0191】
図19は、無線端末200における復号の失敗を示すNACKに応じた再送をサポートする基地局の動作を示すフローチャートである。
図19のフローチャートに示すように、ブロック1899において、基地局プロセッサ101は、時間周波数リソースエレメント又はTFREとも称する第1のMIMO送信時間間隔(TTI)の期間に、各MIMOレイヤ(MIMOストリームとも称する)で1つ以上のトランスポートデータブロックを送信する。最大で4つのMIMOレイヤをサポートする4アンテナシステムを例として説明するが、実施形態は、ランク2以上のMIMO送信/受信をサポートするどのようなマルチアンテナMIMOシステム(例えば、最大で8つのMIMOレイヤ/ストリームをサポートする8アンテナシステム)に適用されてもよい。4アンテナシステムのランク1のMIMO送信の場合、基地局プロセッサ101は、第1のMIMO TTIの期間に、第1のMIMOレイヤで1つのトランスポートデータブロックを送信し、第1のHARQプロセス(HARQ−1)は、第1のMIMOレイヤの第1のトランスポートデータブロックにマッピングする。4アンテナシステムのランク2のMIMO送信の場合、基地局プロセッサ101は、第1のMIMO TTIの期間に、第1のMIMOレイヤ/ストリーム及び第2のMIMOレイヤ/ストリームをそれぞれ介して第1のトランスポートデータブロック及び第2のトランスポートデータブロックを送信し、第1のHARQプロセス(HARQ−1)は、第1のMIMOレイヤの第1のトランスポートデータブロックにマッピングし、第2のHARQプロセス(HARQ−2)は、第2のMIMOレイヤの第2のトランスポートデータブロックにマッピングする。4アンテナシステムのランク3のMIMO送信の場合、基地局プロセッサ101は、第1のMIMO TTIの期間に、第1、第2及び第3のMIMOレイヤをそれぞれ介して第1、第2及び第3のトランスポートデータブロックを送信し、第1のHARQプロセスは、第1のMIMOレイヤの第1のトランスポートデータブロックにマッピングし、第2のHARQプロセスは、第2のMIMOレイヤの第2のトランスポートデータブロック及び第3のMIMOレイヤの第3のトランスポートデータブロックにマッピングする。4アンテナシステムのランク4のMIMO送信の場合、基地局プロセッサ101は、第1のMIMO TTIの期間に、第1、第2、第3及び第4のMIMOレイヤをそれぞれ介して第1、第2、第3及び第4のトランスポートデータブロックを送信し、第1のHARQプロセスは、第1のMIMOレイヤの第1のトランスポートデータブロック及び第4のMIMOレイヤの第4のトランスポートデータブロックにマッピングし、第2のHARQプロセスは、第2のMIMOレイヤの第2のトランスポートデータブロック及び第3のMIMOレイヤの第3のトランスポートデータブロックにマッピングする。
【0192】
上述のように、無線端末200は、第1のMIMO TTIの期間に使用される各HARQプロセスについてのACK又はNACKを生成する。第1のTTIにおけるHARQプロセスにマッピングする全てのトランスポートデータブロックが、無線端末200により復号に成功した場合、無線端末200は、当該HARQプロセスについてのACKを送信する。第1のTTIにおけるHARQプロセスにマッピングするトランスポートデータブロックのうちのいずれか1つが無線端末200により復号に成功しなかった場合、無線端末200は、当該HARQプロセスについてのNACKを送信する。ブロック1901において、基地局プロセッサ101は、第1のTTIの期間に使用されたHARQプロセスごとのHARQプロセスフィードバック(即ち、ACK/NACK)を無線端末200から受信する。第1のMIMO TTIが、1つのトランスポートデータブロックを送信するために使用されるランク1のTTIであった場合、トランスポートデータブロックが復号に成功したときにはACKが第1のHARQプロセスに対して受信され、トランスポートデータブロックが復号に成功しなかったときにはNACKが第1のHARQプロセスに対して受信される。ランク1のTTIの場合、第2のHARQプロセスは使用されない。第1のMIMO TTIが、第1のトランスポートデータブロック及び第2のトランスポートデータブロックを送信するために使用されるランク2のTTIであった場合、第1のトランスポートデータブロックが復号に成功したときにはACKが第1のHARQプロセスに対して受信され、第1のトランスポートデータブロックが復号に成功しなかったときにはNACKが第1のHARQプロセスに対して受信され、第2のトランスポートデータブロックが復号に成功したときにはACKが第2のHARQプロセスに対して受信され、第2のトランスポートデータブロックが復号に成功しなかったときにはNACKが第2のHARQプロセスに対して受信される。第1のMIMO TTIが、第1、第2及び第3のトランスポートデータブロックを送信するために使用されるランク3のTTIであった場合、第1のトランスポートデータブロックが復号に成功したときにはACKが第1のHARQプロセスに対して受信され、第1のトランスポートデータブロックが復号に成功しなかったときにはNACKが第1のHARQプロセスに対して受信され、第2のトランスポートデータブロック及び第3のトランスポートデータブロックの両方が復号に成功したときにはACKが第2のHARQプロセスに対して受信され、第2のトランスポートデータブロック及び/又は第3のトランスポートデータブロックのいずれか又は両方が復号に成功しなかったときにはNACKが第2のHARQプロセスに対して受信される。第1のMIMO TTIが、第1、第2、第3及び第4のトランスポートデータブロックを送信するために使用されるランク4のTTIであった場合、第1のトランスポートデータブロック及び第4のトランスポートデータブロックが復号に成功しなかったときにはACKが第1のHARQプロセスに対して受信され、第1のトランスポートデータブロック及び/又は第4のトランスポートデータブロックのいずれか又は両方が復号に成功しなかったときにはNACKが第1のHARQプロセスに対して受信され、第2のトランスポートデータブロック及び第3のトランスポートデータブロックが復号に成功したときにはACKが第2のHARQプロセスに対して受信され、第2のトランスポートデータブロック及び/又は第3のトランスポートデータブロックのいずれか又は両方が復号に成功しなかったときにはNACKが第2のHARQプロセスに対して受信される。
【0193】
ブロック1903及び/又はブロック1905において、第1のMIMO TTIがランク1のTTIであり、且つ/又は、基地局100が無線端末200に対して送信バッファ制限されていない場合、基地局プロセッサ101は、ブロック1915へ進み、上述の
図8A、
図9、
図10、
図11、
図12、
図13、
図14、
図15、
図16、
図17及び/又は
図18の実施形態に従った動作を行う。あるいは、ブロック1903及びブロック1905において、第1のMIMO TTIがランク2以上のTTIであり、且つ、基地局プロセッサが送信バッファ制限されている場合、基地局プロセッサ101は、ブロック2107へ進む。
【0194】
ブロック2107において、第1のMIMO TTIで使用された全てのHARQプロセスについてACKが受信された場合、再送は不要であり、送信バッファ内に、無線端末200に対して新しいMIMO TTIをスケジューリングするためにデータは存在しない(あるいは、不十分なデータが存在する)(即ち、ブロック1905において、基地局100は、無線端末200に対して送信バッファ制限されていると判断された)。したがって、ブロック1917において、無線端末200に対する送信バッファ内に更なるデータが受信されるまで、下りリンク・シグナリング又はトラフィックが、下りリンク・シグナリング又はトラフィックチャネル(例えば、HS−SCCH又はHS−DPSCH)を介して無線端末200へ送信されることはない。
【0195】
ブロック2107において、第1のMIMO TTIで使用された全てのHARQプロセスについてNACKが受信された場合、ブロック2109において、基地局プロセッサ101は、第1のMIMO TTIの期間に最初に送信された全てのトランスポートデータブロックの(第2のMIMO TTIにおける)再送を示すデータインジケータを生成して送信する。更に、再送を示すデータインジケータは、下りリンク・シグナリングチャネル(例えば、HS−SCCH)を介して送信される。ブロック2111において、基地局プロセッサ101は、第1のMIMO TTIから以前に送信されたデータブロックの全てを、第2のMIMO TTIの期間に下りリンクトラフィックチャネル(例えばHS−DPSCH)を介して再送する。
【0196】
ブロック2107において、第1のMIMO TTIで使用された一方のHARQプロセスについてNACKが受信され、且つ、第1のMIMO TTIで使用された他方のHARQプロセスについてACKが受信される場合、ブロック2121において、基地局プロセッサ101は、第2のMIMO TTIの期間に、(ACKに対応するMIMOレイヤで送信が行われないことを示す)間欠送信(DTX)インジケータと、NACKに対応するトランスポートデータブロックの再送を示すデータインジケータとを生成して送信する。DTXインジケータと再送を示すデータインジケータとは、下りリンク・シグナリングチャネル(例えば、HS−SCCH)を介して送信される。ブロック2123において、基地局プロセッサ101は、ACKに対応するトランスポートデータブロックを再送せずに、第2のMIMO TTIの期間に、NACKに対応するMIMO TTIレイヤでNACKに対応するトランスポートデータブロックを再送する。より具体的には、NACKに対応するトランスポートデータブロックは、第2のMIMO TTIの期間に、下りリンクトラフィックチャネル(例えば、HS−DPSCH)を介して送信される。再送前にDTXインジケータを提供することにより、無線端末200は、第2のMIMO TTIの期間にACKに対応するMIMOレイヤを無視することを認識する。
【0197】
図20Aは、最初の送信(第1のMIMO TTI)がランク4の送信である場合の再送テーブルである。
図20Aのテーブルの2行目、3行目、6行目、7行目、10行目、11行目、14行目及び15行目に示すように、第1のMIMO TTIがランク4である場合に、ブロック2121において、基地局プロセッサ101は、ACKに対応するMIMOレイヤについて間欠送信DTXインジケータを送信し、ブロック2123において、基地局プロセッサ101は、OTで示すように、第2のMIMO TTIの期間に、第1のMIMO TTIからのNACKに対応するトランスポートデータブロックのみ再送する。更に、基地局プロセッサ101は、無線端末200により提案/要求されたランクに関係なく、第2のMIMO TTIの期間には、第1のMIMO TTIのMIMOランク(即ち、ランク4)を維持する。別の例では、ACKが(レイヤ1及びレイヤ4にマッピングされた)第1のHARQプロセスに対応する場合、MIMOレイヤ2及びMIMOレイヤ3を使用するHARQ−2データブロックの再送をサポートするにはランク3で十分であるため、(
図20Aの2行目、6行目、10行目及び14行目に示すように)基地局プロセッサ101は、第2のMIMO TTIにランク3を使用できるようにする。3行目、7行目、11行目及び15行目では、ブロック2123において、第1のトランスポートデータブロック及び第4のトランスポートデータブロックが第1のMIMOレイヤ及び第4のMIMOレイヤをそれぞれ介して再送され、2行目、6行目、10行目及び14行目では、ブロック2123において、第2のトランスポートデータブロック及び第3のトランスポートデータブロックが第2のMIMOレイヤ及び第3のMIMOレイヤをそれぞれ介して再送される。
図20Aの4行目、8行目、12行目及び16行目に示すように、ブロック2111において、第1のMIMO TTIに対してNACKのみが受信されるため、基地局プロセッサ101は、第2のMIMO TTIの期間に、第1のMIMO TTIからの全てのトランスポートデータブロックを再送する。例えば、第1、第2、第3及び第4のトランスポートデータブロックが、第2のMIMO TTIの期間に、第1、第2、第3及び第4のMIMOレイヤをそれぞれ介して再送される。
図20Aの1行目、5行目、9行目及び13行目に示すように、全てのACKが受信され、且つ、基地局100が無線端末200に対してバッファ制限されている場合、ブロック1917において、送信/再送は行われない。全てのACKが受信され、且つ、基地局100が無線端末200に対してバッファ制限されている場合、無線端末200に対する送信バッファ内に追加データが受信されるまで、下りリンシグナリング又はトラフィックが、下りリンク・シグナリング及び/又はトラフィックチャネル(例えば、HS−SCCH及び/又はHS−DPSCH)を介して無線端末200へ送信されることはない。
【0198】
図20Bは、最初の送信(第1のMIMO TTI)がランク3の送信である場合の再送テーブルである。
図20Bのテーブルの2行目、3行目、6行目、7行目、10行目、11行目、14行目及び15行目に示すように、第1のMIMO TTIがランク3である場合に、ブロック2121において、基地局プロセッサ101は、ACKに対応するMIMOレイヤについて間欠送信DTXインジケータを送信し、ブロック2123において、基地局プロセッサ101は、OTで示すように、第2のMIMO TTIの期間に、第1のMIMO TTIからのNACKに対応するトランスポートデータブロックのみを再送する。更に、基地局プロセッサ101は、無線端末200により提案/要求されたランクに関係なく、第2のMIMO TTIの期間には、第1のMIMO TTIのMIMOランク(即ち、ランク3)を維持する。別の例では、異なるランクが、NACKに対応するMIMOレイヤを使用する送信/受信をサポートしている場合には、(例えば、2行目、6行目、11行目又は15行目に括弧で示すように)基地局プロセッサ101は、異なるランクを使用できるようにする。3行目、7行目、11行目及び15行目では、ブロック2123において、第1のトランスポートデータブロックが第1のMIMOレイヤで再送され、2行目、6行目、10行目及び14行目では、ブロック2123において、第2のトランスポートデータブロック及び第3のトランスポートデータブロックが第2のMIMOレイヤ及び第3のMIMOレイヤをそれぞれ介して再送される。
図20Bの4行目、8行目、12行目及び16行目に示すように、第1のMIMO TTIに対してNACKのみが受信されるため、ブロック2111において、基地局プロセッサ101は、第2のMIMO TTIの期間に、第1のMIMO TTIからの全てのトランスポートデータブロックを再送する。例えば、第1、第2及び第3のトランスポートデータブロックが、第2のMIMO TTIの期間に、第1、第2及び第3のMIMOレイヤをそれぞれ介して再送される。
図20Bの1行目、5行目、9行目及び13行目に示すように、全てのACKが受信され、且つ、基地局100が無線端末200に対してバッファ制限されている場合、ブロック1917において、送信/再送は行われない。全てのACKが受信され、且つ、基地局100が無線端末200に対してバッファ制限されている場合、無線端末200に対する送信バッファ内に追加データが受信されるまで、下りリンシグナリング又はトラフィックが、下りリンク・シグナリング及び/又はトラフィックチャネル(例えば、HS−SCCH及び/又はHS−DPSCH)を介して無線端末200へ送信されることはない。
【0199】
図20Cは、最初の送信(第1のMIMO TTI)がランク2の送信である場合の再送テーブルである。
図20Cのテーブルの2行目、3行目、6行目、7行目、10行目、11行目、14行目及び15行目に示すように、第1のMIMO TTIがランク2である場合に、ブロック2121において、基地局プロセッサ101は、ACKに対応するMIMOレイヤについて間欠送信DTXインジケータを送信し、ブロック2123において、基地局プロセッサ101は、OTで示すように、第2のMIMO TTIの期間に、第1のMIMO TTIからのNACKに対応するトランスポートデータブロックのみを再送する。更に、基地局プロセッサ101は、無線端末200により提案/要求されたランクに関係なく、第2のMIMO TTIの期間には、第1のMIMO TTIのMIMOランク(即ち、ランク2)を維持する。別の例では、異なるランクが、NACKに対応するMIMOレイヤを使用する送信/受信をサポートしている場合には、(例えば、3行目、7行目及び15行目に括弧で示すように)基地局プロセッサ101は、異なるランクを使用できるようにする。3行目、7行目、11行目及び15行目では、ブロック2123において、第1のトランスポートデータブロックが第1のMIMOレイヤで再送され、2行目、6行目、10行目及び14行目では、ブロック2123において、第2のトランスポートデータブロックが第2のMIMOレイヤで再送される。
図20Cの4行目、8行目、12行目及び16行目に示すように、第1のMIMO TTIに対してNACKのみが受信されるため、ブロック2111において、基地局プロセッサ101は、第2のMIMO TTIの期間に、第1のMIMO TTIからの全てのトランスポートデータブロックを再送する。例えば、第1のトランスポートデータブロック及び第2のトランスポートデータブロックが、第2のMIMO TTIの期間に、第1のMIMOレイヤ及び第2のMIMOレイヤをそれぞれ介して再送される。
図20Cの1行目、5行目、9行目及び13行目に示すように、全てのACKが受信され、且つ、基地局100が無線端末200に対してバッファ制限されている場合、ブロック1917において、送信/再送は行われない。全てのACKが受信され、且つ、基地局100が無線端末200に関してバッファにより制限される場合、無線端末200に対する送信バッファ内に追加データが受信されるまで、下りリンシグナリング又はトラフィックが、下りリンク・シグナリング及び/又はトラフィックチャネル(例えば、HS−SCCH及び/又はHS−DPSCH)を介して無線端末200へ送信されることはない。
【0200】
図19及び
図20A〜
図20Cに関して上述した実施形態によると、間欠送信DTXインジケータは、HS−SCCH等の下りリンク・シグナリングチャネルを介して送信される。例えばDTXインジケータは、HS−SCCHの5ビット変調/ランク・フィールドの、現在未使用のビットパターン、及び/又はHS−SCCHの6ビット・トランスポートブロックサイズ・フィールドの、未使用のビットパターンとして送信される。
【0201】
図21Aは、(最大で4つのMIMOレイヤをサポートする4つの送信アンテナ及び4つの受信アンテナを有する)4ブランチMIMOシステム用の、HS−SCCHスロットの構成を示すブロック図である。部分1は、チャネライゼーションコードのセット、プリコーディング重み情報、変調方式、及び好適なトランスポートデータブロック数に関する情報を搬送するために使用される。部分2は、トランスポートブロックサイズ、(複数の)HARQプロセス、並びに、冗長度及びコンスタレーションバージョンに関する情報を搬送するために使用される。より具体的には、
図21Aは、HS−SCCHについてのタイプ4の構成を示す。
【0202】
図21Bは、4ブランチMIMOについてのHS−SCCHの部分1を示すブロック図である。4ブランチMIMOの場合、HS−SCCHの部分1は、
図21Bに示すように、チャネライゼーションコードセットCCS情報(7ビット)、変調及びランク情報MR(5ビット)、並びにプリコーディング・インデックスPCI(4ビット)に関する16ビットを含む。ランク情報(RI)は、変調及びランク情報の5ビットを介して非明示的に通知される。無線端末200の識別子は、部分1の符号化されたシーケンスに適用されたUE固有のマスクを介して、部分1でシグナリングされてもよい。したがって、部分1の全ての情報に必要なのは16ビットのみである。
【0203】
図21Cは、4ブランチMIMOについてのHS−SCCHの部分2を示すブロック図である。4ブランチMIMOの場合、HS−SCCHの部分2は、
図21Cに示すように、HARQ−1のトランスポートブロックサイズTBS−1(6ビット)、HARQ−2のトランスポートブロックサイズTBS−2(6ビット)、HARQプロセス(4ビット)、2つのストリーム/レイヤ及び/又はHARQプロセスについての冗長バージョンRV(4ビット)、並びに無線端末識別情報UEID(16ビット)に関する36ビットを含む。1つのHARQプロセスのみを使用する単一のストリーム/レイヤ(ランク1)の送信の場合、HS−SCCHの部分2は、28ビットに低減されうる。
【0204】
図21Dは、無線端末200へのHS−PDSCH送信及びHS−SCCH送信のタイミングチャートを示すブロック図である。HS−SCCH(例えば、HS−SCCH1)の部分1の部分を復号し、その後、対応するHS−DPSCH(例えば、HS−DPSCH1)を受信するように受信機を構成するのに十分な時間を無線端末200に与えるために、
図21Dに示すように、HS−SCCH1は、関連するHS−DPSCH1サブフレームの2つ前のスロットで送信される。
【0205】
いくつかの実施形態によると、DTXインジケータは、HS−SCCHの5ビットの変調/ランクMRフィールドの、現在未使用のビットパターンとして送信される。
図22は、
図21Bに示すHS−SCCHの部分1において変調及びランクMR情報を伝達するために使用される、5ビットのパターンを示すテーブルである。特に、4レイヤMIMOシステムにおける変調/ランクについての30個の異なる組み合わせを識別するために、5ビットが使用され、その場合に、2つの変調方式が4つのレイヤにマッピングされ、ビット組み合わせのうちの2つ(例えば、11110及び11111)が使用されていない。第1の変調(変調−1)は、第1のHARQプロセス(HARQ−1)にマッピングされ、それにより第1のMIMOレイヤ及び第4のMIMOレイヤにマッピングされ、第2の変調(変調−2)は、第2のHARQプロセス(HARQ−2)にマッピングされ、それにより第2のMIMOレイヤ及び第3のMIMOレイヤにマッピングされる。
【0206】
図23は、
図19及び
図20A〜
図20Cに関して上述したDTXインジケータを提供するための、以前に使用されていないMRビットパターン(例えば、11110及び11111)の使用を含む、変調/送信ランクについてのHS−SCCHの組み合わせを示すテーブルである。例えば、MRビットパターン11110は、第1のHARQプロセスが第2のMIMO TTIの期間に再送に使用されないことを示すDTXインジケータとして使用され、より具体的には、第1のMIMOレイヤ及び第4のMIMOレイヤが第2のMIMO TTIの期間に送信/再送に使用されないことを示すDTXインジケータとして使用される。同様に、MRビットパターン11111は、第2のHARQプロセスが第2のMIMO TTIの期間に再送に使用されないことを示すDTXインジケータとして使用され、より具体的には、第2のMIMOレイヤ及び第3のMIMOレイヤが第2のMIMO TTIの期間に送信/再送に使用されないことを示すDTXインジケータとして使用される。基地局プロセッサ101が、再送に使用される第2のMIMO TTIの期間に、第1のMIMO TTIと同一の(例えば、変調、ランク及びトランスポートブロックサイズを含む)送信特性を維持するため、再送用のランク及び変調のシグナリングは不要である。換言すると、DTXインジケータは、再送MIMO TTIの期間に、第1のMIMO TTIからの変調及びランク情報が再使用されることを示唆する。
【0207】
いくつかの他の実施形態によると、DTXインジケータは、使用されていないHARQプロセスについてのHS−SCCHのトランスポートブロックサイズTBSの、現在未使用のビットパターンとして送信される。
図21Cに関して上述したように、HS−SCCHの部分2は、HARQプロセス毎に6ビットのTBSフィールドを含む(64個のビット組み合わせを提供する)。しかし、63個の異なるトランスポートブロックサイズのみがHARQプロセスに対して定義され、64個のビット組み合わせのうちの1つ(例えば、111111)は使用されない。第1のHARQプロセスについてのDTXインジケータとして、再送MIMO TTI用の、HS−SCCHの部分2のスロットのTBS−1を、111111に設定することにより、基地局プロセッサ101は、第1のHARQプロセスが第2のMIMO TTIの期間に再送に使用されないことをシグナリングし、より具体的には、第1のMIMOレイヤ及び第4のMIMOレイヤが第2のMIMO TTIの期間に送信/再送に使用されないことをシグナリングする。第2のHARQプロセスについてのDTXインジケータとして、再送MIMO TTI用の、HS−SCCHの部分2のスロットのTBS−2を、111111に設定することにより、基地局プロセッサ101は、第2のHARQプロセスが第2のMIMO TTIの期間に再送に使用されないことをシグナリングし、より具体的には、第2のMIMOレイヤ及び第3のMIMOレイヤが第2のMIMO TTIの期間に送信/再送に使用されないことをシグナリングする。
【0208】
このように、いくつかの実施形態は、遅延を大幅に妥協することなく(例えば、無線リンクプロトコルの再送を回避/減少することなく)、大きな利得を提供する。
【0209】
ACKメッセージが一方のHARQプロセスに対して受信され、NACKメッセージが他方のHARQプロセスに対して受信され、且つ、基地局プロセッサ101が無線端末200に対して送信バッファ制限されている場合の、ランク2以上の再送では、基地局プロセッサ101は、このように、DTXインジケータを送信することで、ACKメッセージに対応する送信レイヤを使用してデータが送信/再送されないことをシグナリングする。
図21B及び
図23に関して上述したいくつかの実施形態によると、第1の固有の(以前に使用されていない)変調及び送信ランク(変調‐ランク、又はMR)ビットパターン(例えば、11110)が、第1のHARQプロセスに対応する送信レイヤについての間欠送信DTXを知らせるために使用され、第2の固有の(以前に使用されていない)変調及び送信ランク(変調‐ランク、又はMR)ビットパターン(例えば、11111)が、第2のHARQプロセスに対応する送信レイヤについての間欠送信DTXを知らせるために使用される。
図21Cに関して上述したいくつかの他の実施形態によると、以前に使用されていない固有のビットパターン(例えば、111111)が、肯定応答されたHARQプロセスに対応する送信レイヤについての間欠送信DTXを知らせるために、肯定応答されたHARQプロセスに対応する各トランスポートブロックサイズTBSに使用される。例えば、第1のHARQプロセスが肯定応答され、且つ、第2のHARQプロセスが否定応答される場合、ビットパターン111111が、TBS−1に(送信/受信レイヤ1及び/又は送信/受信レイヤ4に対して)使用され、第1のHARQプロセスが否定応答され、且つ、第2のHARQプロセスが肯定応答される場合、ビットパターン111111が、TBS−2に(送信/受信レイヤ2及び/又は送信/受信レイヤ3に対して)使用される。
【0210】
このように、基地局プロセッサ101が無線端末200に対して送信バッファ制限されている際に、NACKメッセージに対応する第2のMIMOレイヤで再送する場合、DTXインジケータは、ACKメッセージに対応する第1のMIMOレイヤを介した間欠送信を知らせるために、下りリンク・シグナリングチャネル(HS−SCCH)を介して基地局プロセッサ101により送信される。更に、基地局プロセッサ101は、下りリンク・シグナリングチャネルを介して、第1のMIMOレイヤを介した新しいデータの送信を示すデータインジケータ、及び第2のMIMOレイヤを介した再送を示すデータインジケータを送信する。より具体的には、それらのデータインジケータは、下りリンク・シグナリングチャネル(HS−SCCH)の冗長バージョン(RV)フィールドで提供される。
【0211】
以下に説明する実施形態は、再送用の(一方のHARQプロセスに対応するデータブロックについての再送、及び他方のHARQプロセスに対応するデータブロックについてのDTXを示す)そのようなDTXインジケータ及びデータインジケータの受信に応じて、再送の間に受信したデータを処理し、且つ、DTXされた受信レイヤに関連するフィードバック情報を送信するための、無線端末プロセッサ201の動作を提供する。
【0212】
一般に、MIMOレイヤが、MIMO TTI(TTI及び/又はTFREとも称する)の期間にDTXされた場合、無線端末プロセッサ201は、当該TTIについてDTXされたMIMOレイヤに関連するデータ/シンボルを破棄/無視し、無線端末プロセッサ201は、当該TTIについてDTXされたMIMOレイヤに対するソフトバッファをクリアする。
【0213】
無線端末200が、(例えば、下りリンク・シグナリングMRフィールド又は下りリンク・シグナリングTBSフィールド内の固有のコードとして)第1のMIMOレイヤについてのDTXインジケータと、(例えば、下りリンク・シグナリングRVフィールドにおいて)第1のMIMOレイヤの最初の送信についてのデータインジケータと、(例えば、下りリンク・シグナリングRVフィールドにおいて)第2のMIMOレイヤの再送についてのデータインジケータとを受信する場合、無線端末プロセッサ201は、第1のMIMOレイヤで受信したデータ/シンボルを破棄/無視し、無線端末プロセッサ201は、第2のMIMOレイヤで受信した再送データを処理する。より具体的には、無線端末プロセッサ201が、1つの/複数のMIMOレイヤについて、DTXインジケータと最初の送信に関するデータインジケータとを受信する場合、無線端末プロセッサ201は、DTXに対応するMIMOレイヤについてデフォルトのHARQメッセージを生成して送信し、DTXされたMIMOレイヤについて受信したシンボル/データを破棄し、DTXされたMIMOレイヤについてのデータは先行のTTIにおいて復号に成功したとみなす。いくつかの実施形態によると、DTXされたMIMOレイヤについてのデフォルトのHARQメッセージは、ACKメッセージである。いくつかの他の実施形態によると、DTXされたMIMOレイヤについてのデフォルトのHARQメッセージは、NACKメッセージである。DTXされたMIMOレイヤについてのシンボル/データを破棄/無視することにより、ハードウェアリソースの利用及び/又は処理のオーバヘッドが低減されうる。
【0214】
いくつかの実施形態によると、符号語/レイヤがDTXされた場合、無線端末UE200は、DTXされた符号語/レイヤについて、データを破棄してソフトバッファをフラッシュし、無線端末UE200は、DTXされた符号語/レイヤのデータを格納しない。いくつかの実施形態によると、
1.UEが新規データインジケータと共に111111を(例えば、RVインジケータを介して明示的又は非明示的に)受信した場合、UEは、対応する符号語がDTXされると認識する必要がある。
2.UEが新規データインジケータと共に111111を受信した場合、UEは、
a.当該HARQプロセスにおけるデータの肯定応答(ACK)を生成し、
b.受信データを破棄し、
c.データが復号に成功したとみなす必要がある。
動作2.a及び2.bの代わりに、UEは、(2a)当該HARQプロセスにおけるデータの否定応答(NACK)を生成し、(2b)受信データを破棄してもよい。
【0215】
図24は、いくつかの実施形態に係る無線端末プロセッサの動作を示すフローチャートである。ブロック2403において、プロセッサ201は、下りリンク・シグナリングチャネル(例えば、HS−SCCH)で、MIMO TTIについての(アンテナアレイ217及び送受信機209を介して)下りリンク・シグナリングを受信する。下りリンク・シグナリングは、例えば、
図21A〜
図21Dに図示されるフォーマットに従って提供される。ブロック2405において、下りリンク・シグナリングが、MIMO TTIの送信がランク1であることを示す場合、ブロック2409において、送信が、(冗長バージョンRVフィールドによって示される)再送ではない場合、及び/又は、MIMO TTIに(例えば、TBSコード及び/又はMRコードとして含まれる)DTXインジケータが含まれていない場合、無線端末プロセッサ201は、ブロック2431において、MIMO TTIの期間に、各MIMOレイヤでトランスポートデータブロックを受信する。ブロック2433において、無線端末プロセッサ201は、全てのデータの復号に成功したアクティブなHARQプロセスごとに、HARQ ACKメッセージを生成及び送信し、また、無線端末プロセッサ201は、全てのデータの復号には成功していないアクティブなHARQプロセスごとに、HARQ NACKメッセージを生成及び送信する。
【0216】
(ブロック2405において)ランク2以上のMIMO送信であり、下りリンク・シグナリングが、新規データインジケータと、第1の下りリンク・多入力多出力(MIMO)レイヤについての(ブロック2411における)間欠送信(DTX)インジケータと、第2の下りリンクMIMOレイヤについての(ブロック2409における)再送データインジケータとを含む場合、無線端末プロセッサ201は、ブロック2415において、MIMO TTIのMIMOレイヤごとに、シンボル(D)及び/又はソフトビット(CW)を生成する。第1のレイヤがDTXされたランク2のMIMO TTIの場合、例えば、無線端末プロセッサ201は、第1のHARQプロセスに関連する、DTXされた第1のMIMOレイヤについて、シンボル(D1')及び/又はソフトビット(CW1')を生成し、再送の第2のHARQプロセスに関連する第2のMIMOレイヤについて、シンボル(D2')及び/又はソフトビット(CW2')を生成する。
【0217】
いくつかの実施形態によれば、第1の下りリンクMIMOレイヤについての新規データインジケータ、及び第2の下りリンクMIMOレイヤについての再送データインジケータは、下りリンク・シグナリングの冗長バージョン(RV)フィールドに含まれてもよい。いくつかの実施形態によれば、第1の下りリンクMIMOレイヤについての間欠送信(DTX)インジケータは、第2のMIMOレイヤについての下りリンク・シグナリングのトランスポートブロックサイズ・フィールド内の、固有のトランスポートブロックサイズ・コード(例えば、111111)であってもよい。いくつかの他の実施形態によれば、第1の下りリンクMIMOレイヤについての間欠送信(DTX)インジケータは、第2のMIMOレイヤについての下りリンク・シグナリングの変調及び送信ランク(MR)フィールド内の、固有の変調‐ランク・コード(例えば、11110又は11111)であってもよい。
【0218】
ブロック2417において、無線端末プロセッサ201は、DTXインジケータに対応するレイヤについて、情報/データ/シンボルを破棄/無視する。第1のレイヤについてDTXインジケータを用いるランク2のMIMO TTIの例では、プロセッサ201は、第1のMIMOレイヤについてのシンボルを復調/復号することなく、第1のMIMOレイヤについてのシンボルを破棄/無視する。第1のレイヤについてDTXインジケータを用いるランク2のMIMO TTIにおける、いくつかの他の実施形態によれば、プロセッサ201は、第1のMIMOレイヤについてのシンボルに応じて、当該TTIにおいて第1のMIMOレイヤについてのソフトビットを生成し、当該ソフトビットを復号することなく、当該TTIにおける第1のMIMOレイヤについてのソフトビットを破棄/無視する。
【0219】
ブロック2419において、プロセッサ201は、(DTXされなかった)再送のレイヤについてソフトビットを復号する。第1のレイヤについてDTXインジケータを用いるランク2のMIMO TTIの例では、プロセッサ201は、当該TTIにおける第2のMIMOレイヤについてソフトビットを復号する。いくつかの実施形態によれば、プロセッサ201は、当該TTIにおける第2のMIMOレイヤについてのソフトビットに応じて、及び(以前にソフトバッファSB2に格納された)先行のTTIにおける第2のMIMOレイヤについてのソフトビットに応じて、ソフトビットに応じて、当該TTIにおける第2のMIMOレイヤについてのソフトビットを復号する。
【0220】
ブロック2421において、プロセッサ201は、再送のレイヤについてのソフトビットの復号の成功/失敗に応じて、当該再送のレイヤについてACK又はNACKメッセージを生成/送信する。第1のレイヤについてDTXインジケータを用いつランク2のMIMO TTIの例では、プロセッサ201は、当該TTIにおける第2のMIMOレイヤについてのソフトビットの復号の成功に応じて、第2のMIMOレイヤについて肯定応答(ACK)メッセージを(送受信機209及びアンテナアレイ217を介して)生成/送信し、あるいは、プロセッサ201は、当該TTIにおける第2のMIMOレイヤについてのソフトビットの復号の失敗に応じて、第2のMIMOレイヤについて否定応答(NACK)メッセージを生成/送信する。
【0221】
ブロック2423において、プロセッサ201は、DTXに対応するレイヤについてデフォルトの応答を生成/送信する。いくつかの実施形態によれば、デフォルトの応答は、DTXに対応するレイヤについてのHARQ ACKメッセージであり、いくつかの他の実施形態によれば、デフォルトの応答は、DTXに対応するレイヤについてのHARQ NACKメッセージである。
【0222】
ブロック2425において、プロセッサ201は、再送の結果を処理する。ランク2のMIMO TTIの例では、ブロック2419の、当該TTIにおける第2のMIMOレイヤについてのソフトビットの復号により、当該ソフトビットの復号に成功することで当該TTIにおける第2のMIMOレイヤについてのハードビットを生成する結果となった場合、ブロック2421において、プロセッサ201は、第2のMIMOレイヤについてACKメッセージを生成/送信し、ブロック2425において、プロセッサ201は、当該TTIにおける第2のMIMOレイヤについてのハードビットと、先行のTTIにおける第2のMIMOレイヤについてのハードビットとを合成することで、受信データストリームを提供する。ランク2のMIMO TTIの例では、ブロック2419の、当該TTIにおける第2のMIMOレイヤについてのソフトビットの復号により、当該ソフトビットの復号に失敗する結果となった場合、ブロック2421において、プロセッサ201は、第2のMIMOレイヤについてNACKメッセージを生成/送信し、ブロック2425において、プロセッサ201は、当該ソフトビットを、後続のTTIの期間の、第2のMIMOレイヤでの後続の再送を復号するために使用されるソフトバッファ(SB2)に保存する。
【0223】
このように、本明細書中で説明する実施形態は、1つのHARQプロセスがACKされ(先行の送信の期間におけるACKに関連するMIMOレイヤで受信したトランスポートデータブロックの受信成功を示す)、もう1つのHARQプロセスがNACKされる(先行の送信の期間におけるNACKに関連するMIMOレイヤで受信したトランスポートデータブロックの受信失敗を示す)場合の再送中における、無線端末の動作を定義する。上記では、HSDPAにおける(最大で4レイヤMIMOをサポートする)4送信/受信アンテナシステムにおける無線端末(受信機)の動作についての実施形態について例として説明したが、5以上又は3以下のオーダのアンテナシステム(例えば、最大2レイヤMIMOをサポートする2送信/受信アンテナシステム、又は最大8レイヤMIMOをサポートする8送信/受信アンテナシステム)を使用して、及び/又は、他の無線アクセス技術(例えば、LTE/LTE−A、WiMax等)を使用して、実施形態が実現されてもよい。更に、ランク2の再送を例として説明したが、
図24の動作は、複数のHARQプロセスが採用される、より高いランク(例えば、ランク3又は4)の再送に対しても適用可能できる。
【0224】
図25、
図26及び
図27は、いくつかの実施形態に係る、HARQフィードバック、再送、HARQプロセス識別情報、及び間欠送信(DTX)をサポートする基地局プロセッサ101の動作を示すフローチャートである。
図25、
図26及び
図27の動作は、複数のHARQプロセス/識別情報(例えば、HARQ−1/H_a及びHARQ−2/H_b)を使用する、ランク2以上のMIMO下りリンクDL送信に適用されうる。間欠送信はランク1の送信/再送に適用可能ではないため、ランク1の送信についての説明は省略する。
【0225】
図25のブロック2501において、基地局プロセッサ101は、ランク2の送信用の2つのデータブロック、ランク3の送信用の3つのデータブロック、又はランク4の送信用の4つのデータブロックに対して新たなデータを提供する。以下の動作例は、ランク2の送信/再送用の2つのデータブロックについて説明されているが、本明細書中の実施形態は、より高いランクの送信/再送にも適用可能である。
【0226】
ブロック2503において、プロセッサ101は、第1及び第2のデータブロックの最初の送信のための下りリンクDLシグナリングを生成及び送信する。
図27に、下りリンク・シグナリングを生成する動作を示している。ブロック2701及び2702における最初の送信用の下りリンク・シグナリングの生成に応じて、ブロック2703において、プロセッサ101は、第1のMIMOレイヤに対するHARQ−1についてのHARQプロセスID H_aとして使用される、未使用のHARQプロセスID値(例えば、1から8の値)を選択する。ブロック2707において、プロセッサ101は、第2のMIMOレイヤに対するHARQ−2についてのHARQプロセスID値H_bを選択する。ブロック2725において、H_a及びH_bが、
図25のブロック2503のDLシグナリングに対して提供される。
【0227】
図25にブロック2507において、プロセッサは、第1の送信時間間隔TTI/TFREの期間に、第1及び第2のデータブロックをそれぞれ第1及び第2のMIMOレイヤで(送受信機109及びアンテナアレイ117を介して)無線端末200へ送信する。
ブロック2509において、両方のHARQプロセスID H_a及びH_bについて肯定応答(ACK)メッセージを受信したことに応じて、ブロック2541において、HARQプロセスID H_a及びH_bを無効化して(destroy)、無線端末200への新たなデータの送信に使用されるように当該HARQプロセスID値を解放する(free)。両方のHARQプロセスID H_a及びH_bについてのACKメッセージの受信は、無線端末200における第1及び第2のデータブロックの受信及び復号の成功を示し、それにより、再送は必要とされない。
【0228】
第1のTTIに対して、ブロック2509において、HARQ−1/H_a及びHARQ−2/H_bのうちの一方についてACKメッセージを受信し、且つ、HARQ−1/H_a及びHARQ−2/H_bのうちの他方について否定応答(NACK)メッセージを受信したことに応じて、ブロック2511において、プロセッサ101は、NACKメッセージに対応するデータブロックを再送するために使用される第2のTTIについて、無線端末200への下りリンク・シグナリングを生成及び送信する。より具体的には、下りリンク・シグナリングは、ACKに対応するMIMOレイヤについての間欠送信(DTX)インジケータと、NACKに対応するMIMOレイヤについての再送データインジケータとを含む。
【0229】
図27に、下りリンク・シグナリングを生成する動作を示している。ブロック2701及び2702における最初の再送用の下りリンク・シグナリングの生成と、ブロック2709における間欠送信の選択とに応じて、ブロック2717又は2721において、プロセッサ101は、HARQプロセス/IDを、NACKメッセージに対応するHARQプロセス/IDに再利用し、ブロック2719又は2723において、プロセッサ101は、ACKメッセージに対応するHARQプロセスについてのHARQ間欠送信(DTX)プロセス識別情報を生成する。より具体的には、HARQ DTXプロセス/IDは、NACKに対応するHARQプロセス/IDの関数として生成される。ブロック2715において、NACKがHARQ−1/H_aに対応し、それにより、DTXが(ACKに対応する)HARQ−2/H_bに適用される場合、ブロック2717において、最初の送信からH_aが再利用され、ブロック2719において、HARQ−DTX IDが、H_aの関数として選択される。ブロック2715において、NACKがHARQ−2に対応し、それにより、DTXが(ACKに対応する)HARQ−1/H_aに適用される場合、ブロック2721において、最初の送信からH_bが再利用され、ブロック2723において、HARQ−DTX IDが、H_bの関数として選択される。ブロック2725において、HARQプロセス/IDが、
図25のブロック2511のDLシグナリングに対して提供される。
【0230】
ブロック2515において、プロセッサ101は、後続のTTI/TFREの期間に、ACKに対応するMIMOレイヤでデータブロックを再送することなく、NACKされたデータブロックをそれぞれのMIMOレイヤで再送する。換言すると、ACKに対応するMIMOレイヤに対して間欠送信が適用される。ブロック2517において、再送に応答してACKメッセージが受信された場合、ブロック2501の、データブロックについてのHARQプロセス/IDが、ブロック2541において無効化され、その結果として、他のデータブロックに使用されるように当該HARQプロセスID値が解放される。ブロック2517において、再送に応答してNACKメッセージが受信された場合、ブロック2517においてACKが受信されるまで、又はブロック2519において、許容される最大回数の再送が生じるまで、ブロック2511、2515及び2517の動作が繰り返される。ブロック2511及び2515の動作は、
図19のブロック2121及び2123に関して上述した動作と同様である。ブロック2519において、許容される最大回数の再送が生じた場合、ブロック2501の、データブロックについてのHARQプロセスIDが、ブロック2541において無効化され、その結果、他のデータブロックに使用されるように当該HARQプロセスID値が解放される。
【0231】
第1のTTIに対して、ブロック2509において、両方のHARQプロセス/IDについてNACKメッセージを受信したことに応じて、ブロック2521において、プロセッサ101は、NACKされた全てのデータブロックについての後続の再送が許可されるかどうかを判定する。いくつかの実施形態によれば、間欠送信DTXを起動/使用する前に、NACKされた全てのデータブロックの、所定回数の再送(例えば、2回の再送)が、ブロック2521において許可される(「yes」で示されている)。他の実施形態によれば、両方のHARQプロセス/IDに対してNACKメッセージが受信された場合に、最初の送信の後に、間欠送信がブロック2521において起動される(「no」で示されている)。
【0232】
NACKされたデータの1回以上の再送が、ブロック2521において許可された場合、ブロック2523において、プロセッサ101は、無線端末200が、ブロック2507における最初の送信のMIMOランクと比べて低減されたMIMOランクを要求しているかどうかを判定する。無線端末が、(同一又は改善されたチャネル品質を示す)同一又はそれより高いMIMOランクを要求し続ける場合、又は、ブロック2507の最初の送信以来、無線端末200から更なるMIMOランクの希望(MIMO rank preference)が受信されていない場合には、ブロック2525及び2527において、プロセッサ101は、ブロック2509においてACKが受信されるまでの間、ブロック2521において、全てのデータの、許容される最大回数の再送が生じるまでの間、又は、ブロック2523において、無線端末200が、(チャネル品質の低下を示す)より低いMIMOランクを要求するまでの間、NACKされた全てのデータブロックを所定の回数だけ再送する。
【0233】
(間欠送信なしで)NACKされた全てのデータの再送が行われるごとに、プロセッサ101は、ブロック2525において、間欠送信が行われることなく、NACKメッセージに対応するデータブロックを再送するために使用される後続のTTIについて、無線端末200への下りリンク・シグナリングを生成及び送信する。
図27に、下りリンク・シグナリングを生成する動作を示している。ブロック2709において間欠送信が行われることなく、ブロック2701及び2702において再送用の下りリンク・シグナリングが生成されたことに応じて、ブロック2711において、プロセッサ101は、NACKメッセージに対応するHARQプロセス/ID(例えば、HARQ−1/H_a及びHARQ−2/H_b)を、全てのHARQプロセス/IDに再利用する。より具体的には、ブロック2711において、H_a及びH_bの値が、最初の送信から再利用される。ブロック2725において、HARQプロセス/IDが、
図25のブロック2525のDLシグナリングに対して提供される。
図25のブロック2527において、プロセッサ101は、後続の送信時間間隔TTIの期間に、NACKされた全てのデータブロックをそれぞれのMIMOレイヤで(送受信機109及びアンテナアレイ117を介して)無線端末200へ再送する。
【0234】
ブロック2521において、全てのデータブロックについての最大回数の再送を行ったことに応じて、及び/又は、ブロック2523において、第1のランクよりも低い第2のMIMOランクについて、無線端末200からの希望を受信したことに応じて、プロセッサ101は、
図25のブロック2529に示されるように、
図26の動作に進む。ブロック2507の最初の送信が、HARQ−1/H_aにマッピングされた第1及び第4のMIMOレイヤでそれぞれ第1及び第4のデータブロックが送信され、且つ、HARQ−2/H_bにマッピングされた第2及び第3のMIMOレイヤでそれぞれ第2及び第3のデータブロックが送信されるランク4の送信であった場合には、低減されたランクは、ランク1、2又は3である。ブロック2507の最初の送信が、HARQ−1/H_aにマッピングされた第1のMIMOレイヤで第1のデータブロックが送信され、且つ、HARQ−2/H_bにマッピングされた第2及び第3のMIMOレイヤでそれぞれ第2及び第3のデータブロックが送信されるランク3の送信であった場合には、低減されたランクは、ランク1又は2である。ブロック2507の最初の送信が、HARQ−1/H_aにマッピングされた第1のMIMOレイヤで第1のデータブロックが送信され、且つ、HARQ−2/H_bにマッピングされた第2のMIMOレイヤでそれぞれ第2のデータブロックが送信されるランク2の送信であった場合には、低減されたランクは、ランク1である。
【0235】
ブロック2601において、プロセッサ101は、間欠送信用に、一方のHARQプロセス/IDに対応するデータブロック及びMIMOレイヤを選択するとともに、再送用に、他方のHARQプロセス/IDに対応するデータブロック及びMIMOレイヤを選択する。いくつかの実施形態によれば、プロセッサ101は、より高いデータレートを提供するために、より高い周波数利用効率を提供するHARQプロセス/IDに対応するデータブロック及びMIMOレイヤを選択する。ランク3の送信の場合、例えば、プロセッサ101は、HARQ−1/H_aに対応する第1のMIMOレイヤのデータブロックと比べて高いデータレートを提供するために、HARQ−2/H_bに対応する第2及び第3のMIMOレイヤのデータブロックを選択する。同一の数のデータブロックがそれぞれのHARQプロセス/IDにマッピングされるランク2又は4の送信の場合、プロセッサ101は、異なるHARQプロセスに使用されているトランスポートブロックサイズに基づいて周波数利用効率を判定する。他の実施形態によれば、プロセッサ101は、無線端末200において受信/復号に成功する、より高い可能性を提供するために、より低い周波数利用効率を提供するHARQプロセス/IDに対応するデータブロック及びMIMOレイヤを選択する。
【0236】
ブロック2603において、プロセッサ101は、後続のTTI/TFREについての無線端末200への下りリンク・シグナリングを生成して(送受信機109及びアンテナアレイ117を介して)送信し、ここで、後続のTTI/TFREについての下りリンク・シグナリングは、選択されたHARQプロセスに対応するデータブロック及びMIMOレイヤについての再送データインジケータと、選択されていないHARQプロセス/IDに対応するデータブロック及びMIMOレイヤについての間欠送信(DTX)インジケータとを含む。下りリンク・シグナリングは、更に、選択されたHARQプロセス/IDに対応するデータブロック及びMIMOレイヤについての再送インジケータを含んでもよい。下りリンク・シグナリングを生成する動作は、
図27のブロック2715、2717、2719、2721、2723及び2725に関して上述した動作と同一である。
【0237】
ブロック2605において、プロセッサ101は、第2/後続のTTI/TFREの期間に、選択されていないHARQプロセス/IDに対応する、選択されていないデータブロックを再送することなく、選択されたデータブロックを、それぞれのMIMOレイヤで無線端末200へ(送受信機109及びアンテナアレイ117を介して)再送する。無線端末200が、低減されたMIMOランクを要求したとしても、無線端末200のそれぞれのソフトバッファへ再送されるデータについての同一のマッピングを維持するために、再送は、最初の送信のMIMOランクを維持する。
【0238】
ブロック2607において、(ブロック2605)の再送に対してACKメッセージが受信された場合、プロセッサ101は、後続のTTI/TFREについての無線端末200への下りリンク・シグナリングを(送受信機109及びアンテナアレイ117を介して)送信し、ここで、後続のTTI/TFREについての下りリンク・シグナリングは、以前に選択されたHARQプロセス/IDに対応する、以前に選択されたMIMOレイヤ及びデータブロックについての間欠送信(DTX)インジケータと、以前に選択されていないHARQプロセス/IDに対応する、以前に選択されていないMIMOレイヤ及びデータブロックについての再送データインジケータとを含む。ブロック2609の下りリンク・シグナリングは、
図27のブロック2715、2717、2719、2721、2723及び2725に関して上述したように生成される。
【0239】
ブロック2611において、プロセッサ101は、最初の送信のMIMOランクに従って、後続のTTI/TFREの期間に、以前に選択されていないHARQプロセスに対応する以前に選択されていないMIMOレイヤで、以前に選択されていないデータブロックを無線端末200へ(送受信機109及びアンテナアレイ117を介して)再送する。ブロック2611の再送に応答して、ブロック2615においてACKメッセージが受信された場合、ブロック2605及び2611のデータブロックについてのHARQプロセスIDが、(
図25の)ブロック2541において無効化され、その結果として、当該HARQプロセスID値が、他のデータブロックに使用されるように解放される。ブロック2615において、再送に応答してNACKメッセージが受信された場合、ブロック2615においてACKメッセージが受信されるか、又はブロック2617において、許容される最大回数の再送が生じるまでの間、ブロック2609、2611及び2615の動作が繰り返される。ブロック2609及び2611の動作は、
図25のブロック2511及び2515、並びに/又は、
図19のブロック2121及び2123に関して上述した動作と同様及び/又は同一である。ブロック2617において、許容される最大回数の再送が生じた場合、(
図25の)ブロック2541において、ブロック2605及び2611のデータブロックについてのHARQプロセスIDが無効化され、その結果として、当該HARQプロセスID値が、他のデータブロックに使用されるように解放される。
【0240】
図25のブロック2509において両方のHARQプロセス/IDに対してNACKが受信された場合、プロセッサ101は、最初の送信用のHARQプロセス/IDのうちの一方に対応するデータブロック及びMIMOレイヤを選択する。このようにして、他方のHARQプロセス/IDに対応する、選択されていないデータブロック及びMIMOレイヤの再送が、選択されたデータブロックに対してACKが受信されるまで遅らせられる。最初の送信に対して全てNACKが受信された場合に、再送のために選択されるデータを低減することで、マルチアンテナ干渉の低減により再送が成功する可能性を増加させることができる。
【0241】
ブロック2607において、(ブロック2605)の再送に対してNACKメッセージが受信された場合、プロセッサ101は、ブロック2607において再送に対してACKメッセージが受信されるか、又はブロック2619において最大回数の再送が生じるまでの間、ブロック2603、2605及び2607の動作を繰り返す。ブロック2619において、許容される最大回数の再送が生じた場合、HARQプロセスIDが(
図25の)ブロック2541において無効化され、その結果として、当該HARQプロセスID値が、他のデータブロックに使用されるように解放される
【0242】
このように、本明細書中で説明する実施形態は、間欠送信DTXの使用を定義している。基地局(NodeB)プロセッサ101が、
図25のブロック2507において、ランク4のTTI/TFREの期間に、第1〜第4のデータブロックをそれぞれ第1〜第4のMIMOレイヤで最初に送信し、且つ、
図25のブロック2509において、(第1及び第4のMIMOレイヤにマッピングされた)HARQ−1/H_a及び(第2及び第3のMIMOレイヤにマッピングされた)HARQ−2/H_bに対してNACKが受信された場合、基地局プロセッサ101は、ブロック2521、2523、2525及び2527において、ブロック2509においてACKが受信されるまで、ブロック2521において、許容される最大回数の再送が生じるまで、又はブロック2523において、低減したMIMOランクが無線端末200によって要求されるまでの間、最大で最大回数だけ4つ全てのデータブロックを再送する。HARQ−1/H_a又はHARQ−2/H_bに対してACKを受信することなく、許容される最大回数の再送(例えば、合計で3回の送信/再送に対して2回の再送)が生じた場合、HARQ利得は、(HARQ利得が再送回数の増加に伴って減少するため)有益ではない可能性がある。したがって、
図26に関して上述したように、HARQプロセス/IDの1つについて間欠送信DTXが実行される。
【0243】
例えば、
図26のブロック2601において第1及び第4のデータブロックに対応するHARQ−1/H_aが間欠送信DTXのために選択されるか、又は、
図26のブロック2601において第1及び第4のデータブロックに対応するHARQ−2/H_bが間欠送信DTXのために選択される。HARQ−1/H_aが間欠送信のために選択される場合、ブロック2603において、下りリンク・シグナリングは、HARQ−1/H_aについてのDTXインジケータと、HARQ−2/H_bについての再送インジケータとを含み、ブロック2605において、第1及び第4のMIMOレイヤで送信を行うことなく、第2及び第3のデータブロックが、ランク4を使用して第2及び第3のMIMOレイヤで再送される。HARQ−2/H_bが間欠送信のために選択される場合、ブロック2603において、下りリンク・シグナリングは、HARQ−2/H_bについてのDTXインジケータと、HARQ−1/H_aについての再送インジケータとを含み、ブロック2605において、第2及び第3のMIMOレイヤで送信を行うことなく、第1及び第4のデータブロックが、ランク4を使用して第1及び第4のMIMOレイヤで再送される。HARQプロセス/IDのうちの1つのみのブロックを再送することによって、マルチアンテナ干渉が低減され、その結果として、再送されるデータの信号品質が高められるとともに、無線端末200において受信/復号に成功する可能性が高められる。
【0244】
このように、HARQプロセス/IDのうちの1つ以上に対してNACKが受信された場合、間欠送信が使用される。いくつかの実施形態によれば、
図25のブロック2509のACK/NACKの出力によって示されるように、HARQプロセス/IDに対してACKが受信され、且つ、他のHARQプロセス/IDに対してNACKが受信された場合に、間欠送信が使用される。いくつかの実施形態によれば、
図25のブロック2509の全てACK/NACKの出力によって示されるように、全てのHARQプロセス/IDに対してNACKが受信された場合に、間欠送信が使用される。全てNACKが受信された場合、
図26の間欠送信を使用する前に、
図25のブロック2521、2523、2525、2527及び2509において、全てのNACKされたデータブロックの複数回の再送が許可される。いくつかの他の実施形態によれば、ブロック2509において全てNACKが受信された場合、プロセッサ101は、
図25のブロック2521、2523、2525、2527を省略して、次の再送に
図26の間欠送信を使用する。
【0245】
基地局(NodeB)プロセッサ101が、
図25のブロック2507において、ランク4のTTI/TFREの期間に、第1〜第4のデータブロックをそれぞれ第1〜第4のMIMOレイヤで最初に送信し、
図25のブロック2509において、HARQ−1/H_a及びHARQ−2/H_bに対してNACKが受信された場合、基地局プロセッサ101は、上述のように、ブロック2521、2523、2525及び2527において、低減したMIMOランク(例えば、MIMOランク1、2又は3)を無線端末200が要求しない限り、最大で最大回数だけ4つ全てのデータブロックを再送する。ブロック2523において、無線端末200が、(下りリンクのチャネル品質の低下を示す)低減したMIMOランクを要求した場合、基地局プロセッサ101は、
図26の間欠送信を使用する。いくつかの実施形態によれば、低減したMIMOランクを無線端末200が要求したときはいつでも、NACKのいずれか又は全てに応答して(例えば、一方のHARQプロセス/IDに対してACKが受信され、且つ、他方のHARQプロセス/IDに対してNACKが受信された場合、又は、全てのHARQプロセス/IDに対してNACKが受信された場合)、再送のために間欠送信が使用される。このように、無線端末が現在、希望しているMIMOランクが、最初の送信のMIMOランクよりも低い場合に、間欠送信が使用される。
【0246】
基地局(NodeB)プロセッサ101は、例えば、(第1及び第2のデータブロックを第1及び第2のMIMOレイヤで送信する)MIMOランク2、(第1、第2及び第3のデータブロックを第1、第2及び第3のMIMOレイヤで送信する)MIMOランク3、又は(第1、第2、第3及び第4のデータブロックを第1、第2、第3及び第4のMIMOレイヤで送信する)MIMOランク4を使用して、複数のデータブロックを、複数のHARQプロセス/IDを用いて最初に送信する。
図19のブロック2107、2121及び2123に関して上述したように、基地局101が、無線端末200に対して送信バッファ制限されている(例えば、無線端末200への送信用の新たなデータブロックに対してデータが存在しない/不十分なデータが存在する)場合、NACKに対応するデータブロックの再送の期間中に、ACKに対応するMIMOレイヤに対して間欠送信が使用される。
【0247】
いくつかの実施形態によれば、HARQプロセス識別情報が、DTX符号語に対して提供される。(最大で4つのMIMOレイヤをサポートする、4つの送信アンテナ及び4つの受信アンテナを含む)4ブランチMIMOシステムでは、HARQプロセス識別情報が、トランスポートデータブロックごとに定義される。例えば、第1のHARQプロセス識別情報H_aが、ランク1、2及び3についての第1のMIMOレイヤと、ランク4についての第1及び第4のMIMOレイヤとにマッピングされる、第1のHARQプロセスHARQ−1に対して提供され、第2のHARQプロセス識別情報H_bが、ランク2についての第2のMIMOレイヤと、ランク3及び4についての第2及び第3のMIMOレイヤとにマッピングされる、第2のHARQプロセスHARQ−2に対して提供される。更に、HARQプロセス識別情報H_a及びH_bの値は、次式に従って関連付けられる。
H_b=(H_a+N/2)mod(N)
ここで、Nは、基地局100の上位レイヤ又は無線ネットワーク制御装置によって無線端末200に対して設定されるHARQプロセスの数である。H_bはH_aから決定されうるため、H_aに関する情報のみを基地局100から無線端末200へ送信する必要がある。このため、無線端末200は、H_aを受信して、その後、上述の式に従ってH_bを導出する。
【0248】
間欠送信が再送に使用される場合、DTXされたHARQプロセスについてのHARQプロセス識別情報は、以下のように決定される。HARQ−2に間欠送信が適用される場合(例えば、HARQ−1に対してNACKが受信され、且つ、HARQ−2に対してACKが受信された場合、又は、両方のNACKの受信後に、HARQ−2がDTXに選択された場合)、DTX用のHARQプロセスID値は、以下のように与えられる。
HARQ_DTX=(H_a
old+N/2)mod(N)
ここで、H_a
oldは、先行の送信においてNACKされたHARQ−1のHARQプロセスID値である。換言すると、(2つのHARQプロセス及び8つのHARQプロセスID値を用いる)再送の期間においてHARQ−2にDTXが適用される場合、再送用のHARQ_DTX識別情報は、(H_a
oldが、先行の送信の期間におけるHARQ−1のHARQプロセスIDである場合に)以下のテーブルに従ってH_a
oldから導出される。
H_a
old HARQ_DTX H_a
old HARQ_DTX
1 5 5 1
2 6 6 2
3 7 7 3
4 8 8 4
【0249】
HARQ−1に間欠送信が適用される場合(例えば、HARQ−1に対してACKが受信され、且つ、HARQ−2に対してNACKが受信された場合、又は、両方のNACKの受信後に、HARQ−1がDTXに選択された場合)、DTX用のHARQプロセスID値は、以下のように与えられる。
HARQ_DTX=H_b
old+K*N/2
ここで、H_b
oldは、先行の送信においてNACKされたHARQ−2のHARQプロセスID値であり、H_b
old>N/2の場合にK=−1、H_b
old≦N/2の場合にK=+1である。換言すると、(2つのHARQプロセス及び8つのHARQプロセスID値を用いる)再送の期間においてHARQ−1にDTXが適用される場合、再送用のHARQ_DTX識別情報は、(H_b
oldが、先行の送信の期間におけるHARQ−2のHARQプロセスIDである場合に)以下のテーブルに従ってH_b
oldから導出される。
H_b
old HARQ_DTX H_b
old HARQ_DTX
1 5 5 1
2 6 6 2
3 7 7 3
4 8 8 4
HARQ_DTXについてのこれらのHARQプロセス識別情報は、固有であり、DTX符号語及び/又は識別情報を実現するためのただ1つのソリューションである。
【0250】
いくつかの実施形態によれば、DTX符号語/インジケータが無線端末200へ送信される場合、無線端末200は、当該DTX符号語に対してACKを生成する。この場合、基地局プロセッサ101は、DTX HARQプロセスについてACK応答を予期する必要があり、また、基地局プロセッサ101は、DTX符号語についてのHARQプロセス/IDを無効化する。他の再送にDTXが必要とされる場合には、HARQ_DTX IDは、上述のようにして再生成される。他の実施形態によれば、DTX符号語/インジケータが無線端末200へ送信される場合、無線端末200は、当該DTX符号語に対してNACKを生成する。この場合も、基地局プロセッサ101は、ACKが受信されたとみなし、また、DTX符号語についてのHARQプロセス/IDを無効化する必要がある。以上のように、他の再送にDTXが必要とされる場合には、HARQ_DTX IDは、上述のようにして再生成される。
【0251】
いくつかの実施形態によれば、符号語/HARQプロセスの一方が失敗し(即ち、NACKを生成し)、符号語/HARQプロセスの他方が成功した(即ち、ACKを生成した)場合に、DTX符号語/IDが使用されうる。いくつかの実施形態によれば、両方の符号語/HARQプロセスが失敗した(即ち、NACKを生成した)場合に、DTX符号語/IDが使用されうる。いくつかの実施形態によれば、複数回の送信/再送について、両方の符号語/HARQプロセスが失敗した(即ち、NACKを生成した)場合に、DTX符号語/IDが使用されうる。いくつかの実施形態によれば、現在、無線端末が希望/要求しているMIMOランクが、最初/先行の送信のMIMOランクよりも低い場合に、DTX符号語が使用されうる。
【0252】
いくつかの実施形態によれば、一方のHARQプロセスに対応するMIMOレイヤに間欠送信を使用する場合に、間欠送信用のHARQプロセスIDが、他方のHARQプロセスについての以前のHARQプロセスIDの関数として決定される。間欠送信がHARQ−1に適用される場合、例えば、間欠送信用のHARQプロセスIDは次式に従って決定される。
HARQ_DTX=H_b
old+K*N/2
ここで、H_b
oldは、最初/先行の送信からのHARQ−2のHARQプロセスIDであり、H_b
old>N/2の場合にK=−1、H_b
old≦N/2の場合にK=+1である。間欠送信がHARQ−2に適用される場合、例えば、間欠送信用のHARQプロセスIDは次式に従って決定される。
HARQ_DTX=(H_a
old+N/2)mod(N)
ここで、H_a
oldは、最初/先行の送信からのHARQ−1のHARQプロセスIDである。
【0253】
いくつかの実施形態によれば、間欠送信が符号語及び/又はHARQに適用される場合、基地局プロセッサ101は、フィードバックチャネルを介して無線端末200から実際に受信されたHARQフィードバック情報に関係なく、当該間欠送信に対してACKが受信されたとみなし、HARQプロセス/IDを無効化する。
【0254】
以下に列挙する実施形態は、本出願の範囲を限定することなく、例として提供される。
【0255】
実施形態1.ネットワークノード(100)から無線端末(200)へデータを送信する方法であって、第1の送信時間間隔(TTI)の期間に、前記無線アクセスネットワークからの第1及び第2のデータブロックを、それぞれ多入力多出力(MIMO)無線チャネルの第1及び第2のMIMOレイヤで無線端末(200)へ送信するステップ(2507)と、前記第1のデータブロックに対する肯定応答(ACK)メッセージの受信、及び前記第2のデータブロックに対する否定応答(NACK)メッセージの受信に応じて、第2のTTIについての下りリンク・シグナリングを、前記無線アクセスネットワークから前記無線端末(200)へ送信するステップ(2511)であって、前記下りリンク・シグナリングが、前記第1のMIMOレイヤについての間欠送信(DTX)インジケータと、前記第2のMIMOレイヤについての再送データインジケータとを含む、前記ステップと、前記第1のデータブロックに対する肯定応答(ACK)メッセージの受信、及び前記第2のデータブロックに対する前記否定応答(NACK)メッセージの受信に応じて、前記第2のTTIの期間に、当該第2のデータブロックを、前記無線アクセスネットワークから前記第2のMIMOレイヤで前記無線端末(200)へ再送するステップ(2515)と、を含む方法。
【0256】
実施形態2.実施形態1に係る方法であって、前記第2のTTIの期間に前記第2のデータブロックを再送するステップは、前記第2のTTIの期間に、前記第1のMIMOレイヤでデータを送信することなく前記第2のデータブロックを再送するステップを含む方法。
【0257】
実施形態3.実施形態1又は2に係る方法であって、前記第1のTTIの期間に前記第1及び第2のデータブロックを送信する前に、前記第1及び第2のMIMOレイヤについての第1及び第2のHARQプロセス識別情報を選択するステップ(2703, 2707)と、前記第2のTTIについての前記下りリンク・シグナリングを送信する前に、前記第2のMIMOレイヤについての前記第2のHARQプロセス識別情報の関数として、前記第1のMIMOレイヤについてのHARQ−DTXプロセス識別情報を生成するステップ(2719, 2723)と、を更に含む方法。
【0258】
実施形態4.無線アクセスネットワークのノード(100)を動作させる方法であって、第1の送信時間間隔(TTI)の期間に、前記無線アクセスネットワークからの第1及び第2のデータブロックを、それぞれ多入力多出力(MIMO)無線チャネルの第1及び第2のMIMOレイヤで無線端末(200)へ送信するステップ(2507)と、前記第1及び第2のデータブロックに対する否定応答(NACK)メッセージの受信に応じて、第2のTTIについての下りリンク・シグナリングを、前記無線アクセスネットワークから前記無線端末(200)へ送信するステップ(2603)であって、前記下りリンク・シグナリングが、前記第1のMIMOレイヤについての間欠送信(DTX)インジケータと、前記第2のMIMOレイヤについての再送データインジケータとを含む、前記ステップと、前記第1及び第2のデータブロックに対する前記否定応答(NACK)メッセージの受信に応じて、前記第2のTTIの期間に、当該第2のデータブロックを、前記無線アクセスネットワークから前記第2のMIMOレイヤで前記無線端末(200)へ再送するステップ(2605)と、を含む方法。
【0259】
実施形態5.実施形態4に係る方法であって、前記第2のTTIの期間に前記第2のデータブロックを再送するステップは、前記第2のTTIの期間に、前記第1のMIMOレイヤでデータを送信することなく前記第2のデータブロックを再送するステップを含む方法。
【0260】
実施形態6.実施形態4又は5に係る方法であって、前記第2のTTIの期間における前記第2のデータの前記再送に対する確認応答(ACK)メッセージの受信に応じて、第3のTTIについて、前記無線アクセスネットワークから前記無線端末(200)へ下りリンク・シグナリングを送信するステップ(2609)であって、前記第3のTTIについての前記下りリンク・シグナリングが、前記第2のMIMOレイヤについての間欠送信(DTX)インジケータと、前記第1のMIMOレイヤについての再送データインジケータとを含む、前記ステップと、前記第2のTTIの期間における前記第2のデータの前記再送に対する前記確認応答(ACK)メッセージの受信に応じて、前記第3のTTIの期間に、前記第1のデータブロックを前記無線アクセスネットワークから前記第1のMIMOレイヤで前記無線端末(200)へ再送するステップ(2611)と、を更に含む方法。
【0261】
実施形態7.実施形態4〜6のいずれか1つに係る方法であって、前記第1のTTIの期間に前記第1及び第2のデータブロックを送信する前に、前記第1及び第2のMIMOレイヤについての第1及び第2のHARQプロセス識別情報を選択するステップ(2703, 2707)と、前記第2のTTIについての前記下りリンク・シグナリングを送信する前に、前記第2のMIMOレイヤについての前記第2のHARQプロセス識別情報の関数として、前記第1のMIMOレイヤについてのHARQ−DTXプロセス識別情報を生成するステップ(2719, 2723)と、を更に含む方法。
【0262】
実施形態8.無線アクセスネットワークのノード(100)を動作させる方法であって、第1の送信時間間隔(TTI)の期間に、前記無線アクセスネットワークからの第1及び第2のデータブロックを、第1のMIMOランクに従って、それぞれ多入力多出力(MIMO)無線チャネルの第1及び第2のMIMOレイヤで無線端末(200)へ送信するステップ(2507)と、前記第1のデータブロックに対する否定応答(NACK)メッセージの受信、及び前記第1のMIMOランクよりも低い第2のMIMOランクについての希望の受信に応じて、第2のTTIについての下りリンク・シグナリングを、前記無線アクセスネットワークから前記無線端末(200)へ送信するステップ(2603)であって、前記下りリンク・シグナリングが、前記第1のMIMOレイヤについての再送データインジケータと、前記第2のMIMOレイヤについての間欠送信(DTX)インジケータとを含む、前記ステップと、前記第1のデータブロックに対する否定応答(NACK)メッセージの受信、及び前記第1のMIMOランクよりも低い第2のMIMOランクについての希望の受信に応じて、前記第1のデータブロックを、前記第1のMIMOランクに従って前記第2のTTIの期間に前記無線アクセスネットワークから前記第1のMIMOレイヤで前記無線端末(200)へ再送するステップ(2605)と、を含む方法。
【0263】
実施形態9.実施形態8に係る方法であって、前記下りリンク・シグナリングを送信するステップは、前記第1のデータブロックに対する否定応答(NACK)メッセージの受信、前記第2のデータブロックに対する前記否定応答(NACK)メッセージの受信、及び前記第1のMIMOランクよりも低い前記第2のMIMOランクについての前記希望の受信に応じて、前記下りリンク・シグナリングを送信するステップを含む不法。
【0264】
実施形態10.実施形態9に係る方法であって、前記第2のTTIの期間における前記第2のデータの前記再送に対する確認応答(ACK)メッセージの受信に応じて、第3のTTIについて、前記無線アクセスネットワークから前記無線端末(200)へ下りリンク・シグナリングを送信するステップ(2609)であって、前記第3のTTIについての前記下りリンク・シグナリングが、前記第1のMIMOレイヤについての再送データインジケータと、前記第2のMIMOレイヤについての間欠送信(DTX)インジケータとを含む、前記ステップと、前記第2のTTIの期間における前記第2のデータの前記再送に対する前記確認応答(ACK)メッセージの受信に応じて、前記第3のTTIの期間に、前記第1のMIMOランクに従って、前記第1のデータブロックを前記無線アクセスネットワークから前記第2のMIMOレイヤで前記無線端末(200)へ再送するステップ(2611)と、を更に含む方法。
【0265】
実施形態11.実施形態8〜10のいずれか1つに係る方法であって、前記第1のTTIの期間に前記第1及び第2のデータブロックを送信する前に、前記第1及び第2のMIMOレイヤについての第1及び第2のHARQプロセス識別情報を選択するステップ(2703, 2707)と、前記第2のTTIについての前記下りリンク・シグナリングを送信する前に、前記第2のMIMOレイヤについての前記第2のHARQプロセス識別情報の関数として、前記第1のMIMOレイヤについてのHARQ−DTXプロセス識別情報を生成するステップ(2719, 2723)と、を更に含む方法。
【0266】
実施形態12.無線アクセスネットワークのノード(100)を動作させる方法であって、第1及び第2のMIMOレイヤについての第1及び第2のHARQプロセス識別情報を選択するステップ(2703, 2707)と、前記第1及び第2のHARQプロセス識別情報の選択に応じて、第1の送信時間間隔(TTI)について、前記無線アクセスネットワークから前記無線端末(200)へ下りリンク・シグナリングを送信するステップ(2503)と、前記第1のTTIの期間に、前記無線アクセスネットワークからの第1及び第2のデータブロックを、それぞれ多入力多出力(MIMO)無線チャネルの第1及び第2のMIMOレイヤで無線端末(200)へ送信するステップ(2507)と、前記第1のデータブロックに対する否定応答(NACK)メッセージの受信に応じて、前記第1のMIMOレイヤについての前記第1のHARQプロセス識別情報の関数として、前記第2のMIMOレイヤについてのHARQ間欠送信(DTX)プロセス識別情報を生成するステップ(2719, 2723)と、前記HARQ−DTXプロセス識別情報の生成、及び前記第1のデータブロックに対する前記NACKメッセージの受信に応じて、第2のTTIについての下りリンク・シグナリングを、前記無線アクセスネットワークから前記無線端末(200)へ送信するステップ(2603)であって、前記第2のTTIについての前記下りリンク・シグナリングが、前記第1のMIMOレイヤについての再送データインジケータと、前記第2のMIMOレイヤについての間欠送信(DTX)インジケータとを含む、前記ステップと、前記HARQ−DTXプロセス識別情報の生成、及び前記第1のデータブロックに対する前記NACKメッセージの受信に応じて、前記第2のTTIの期間に、当該第1のデータブロックを、前記無線アクセスネットワークから前記第1のMIMOレイヤで前記無線端末(200)へ再送するステップ(2605)と、を含む方法。
【0267】
頭文字/略語
Tx 送信機
HSDPA 高速下りリンクパケットアクセス
HARQ ハイブリッド自動再送要求
CRC 巡回冗長検査
NAK/NACK 非肯定応答又は否定応答
ACK 肯定応答
CC チェイス合成
IR 増加的冗長性
UE ユーザ装置又は無線端末
CQI チャネル品質情報
MMSE 最小平均二乗誤差
TTI 送信時間間隔
PCI プリコーディング制御インデックス
DTX 間欠送信
【0268】
種々の実施形態の上記の説明において、本明細書中で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、本発明概念を限定することを意図しないことが理解されるべきである。特に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての用語(技術及び科学用語を含む)は、これらの発明概念が属する技術の当業者により一般に理解されるのと同一の意味を有する。一般に使用される辞書において定義されるような用語は、本明細書の内容及び関連技術における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、特に定義されない限り、理想化された又は過度に形式的な意味に解釈されないことが更に理解されるだろう。
【0269】
要素が別の要素に「接続」、「結合」又は「応答」していると言及される場合、それは他の要素に対して直接接続、結合又は応答されるか、あるいは介在する要素が存在してもよい。それに対して、要素が別の要素に「直接接続」、「直接結合」又は「直接応答」していると言及される場合、介在する要素は存在しない。明細書中、同様の符号は同様の要素を示す。更に、本明細書中で使用される場合、「結合」、「接続」又は「応答」は、無線による結合、接続又は応答を含む。本明細書中で使用されるように、特に指示のない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は、複数形も含むことを意図している。簡潔及び/又は明瞭にするため、周知の機能又は構造を詳細に説明しない。用語「及び/又は(and/or)」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のいずれか及び全ての組み合わせを含む。
【0270】
本明細書中で使用されるように、用語「備える」、「含む」又は「有する」は拡張可能であり、1つ以上の記載される特徴、数字、要素、ステップ、構成要素又は機能を含むが、1つ以上の他の特徴、数字、要素、ステップ、構成要素、機能又はそれらの集合の存在又は追加を除外しない。更に、本明細書中で使用されるように、「例えば」は、以前に言及した項目の一般的な例を紹介するか又は特定するために使用され、そのような項目を限定することを意図していない。「即ち」は、更に一般的な詳述から特定の項目を特定するために使用される。
【0271】
本明細書中では種々の要素/動作を説明するために第1、第2、第3等の用語が使用されているが、これらの要素/動作は、これらの用語によって限定されることはない。これらの用語は、1つの要素/動作を他の要素/動作と区別するためにのみ使用されている。このため、いくつかの実施形態における第1の要素/動作は、本発明概念の教示を逸脱せずに、他の実施形態において第2の要素/動作と称される場合がある。本明細書で説明及び図示している本発明概念の態様についての実施形態の例は、補完的に対応するものを含んでいる。同一の参照番号又は同一の参照指示子は、本明細書を通じて同一又は同様の要素を示す。
【0272】
本明細書では、コンピュータにより実現される方法、装置(システム及び/又はデバイス)及び/又はコンピュータプログラムを示すブロック図及び/又はフローチャートを参照して実施形態を説明している。ブロック図及び/又はフローチャートの説明のブロック、並びにブロック図及び/又はフローチャートの説明におけるブロックの組み合わせは、1つ以上のコンピュータ回路により実行されるコンピュータプログラム命令により実現されることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作り出すために、汎用コンピュータ回路、専用コンピュータ回路及び/又は他のプログラム可能データ処理回路のプロセッサ回路に提供され、それにより、コンピュータ及び/又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサを介して実行する命令により、トランジスタ、メモリに格納された値及びそのような回路内の他のハードウェア構成要素を、変換及び制御することで、ブロック図及び/又はフローチャートのブロックにおいて特定される機能/動作を実現し、その結果、ブロック図及び/又はフローチャートのブロックにおいて特定される機能/動作を実現するための手段(機能)及び/又は構成を作成する。
【0273】
これらのコンピュータプログラム命令は、特定の方法で機能するようにコンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置を導く有形のコンピュータ可読媒体に格納されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体に格納された命令は、ブロック図及び/又はフローチャートのブロックにおいて特定される機能/動作を実現する命令を含む製品を生成する。
【0274】
有形の非一時的なコンピュータ可読媒体は、電子データ記憶システム、装置又はデバイス、磁気データ記憶システム、装置又はデバイス、光データ記憶システム、装置又はデバイス、電磁気データ記憶システム、装置又はデバイス、あるいは半導体データ記憶システム、装置又はデバイスを含む。コンピュータ可読媒体の更に特定の例は、ポータブルコンピュータ・ディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)回路、読み出し専用メモリ(ROM)回路、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)回路、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)及びポータブルデジタルビデオディスク読み出し専用メモリ(DVD/BluRay)を含む。
【0275】
コンピュータプログラム命令は、一連の動作ステップがコンピュータ及び/又は他のプログラム可能装置上で実行されて、コンピュータにより実現される処理を生成するように、コンピュータ及び/又は他のプログラム可能データ処理装置にロードされてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行する命令は、ブロック図及び/又はフローチャートのブロックにおいて指定される機能/動作を実現するステップを提供する。したがって、本発明概念の実施形態は、ハードウェアで、及び/又は、まとめて「回路」又は「モジュール」と称されるデジタル信号プロセッサ等のプロセッサ上で動作する(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)ソフトウェアで実現される。
【0276】
なお、いくつかの代替の実現例において、ブロックで示される機能/動作は、フローチャートで示される順序と異なる順序で行われてもよい。例えば連続して示される2つのブロックは、関係する機能/動作に依存して、実際はほぼ同時に実行されてもよく、あるいは、ブロックは、場合によっては逆の順序で実行されてもよい。更に、フローチャート及び/又はブロック図の所定のブロックの機能は、複数のブロックに分離されてもよく、且つ/あるいは、フローチャート及び/又はブロック図の2つ以上のブロックの機能は、少なくとも部分的に統合されてもよい。最後に、図示されるブロックの間に他のブロックが追加/挿入されてもよく、且つ/あるいは、ブロック/動作は、本発明概念の範囲から逸脱せずに省略されてもよい。更に、一部の図面は、通信の主な方向を示すために通信パス上に矢印を含むが、通信は、図示される矢印と反対の方向で行われてもよいことが理解される。
【0277】
上記の説明及び図面に関連して、多くの異なる実施形態を本明細書中で開示した。上記の実施形態の全ての組み合わせ及び部分的組み合わせをそのまま説明及び図示することは、必要以上に繰り返し、且つ、不明瞭にすることであることが理解されるだろう。したがって、図面を含む本明細書は、実施形態、並びにそれらを形成及び使用する方法及び処理の組み合わせ及び部分的組み合わせについての種々の例の、完全な書面による説明を構成すると解釈され、また、そのようなあらゆる組み合わせ又は部分的組み合わせに対する特許請求の範囲をサポートしている。
【0278】
本発明概念の原理から実質的に逸脱せずに、実施形態に多くの変形及び変更を行うことができる。全てのそのような変形及び変更は、本発明概念の範囲で本明細書中に含まれることが意図されている。したがって、上記で開示した内容は、例示であって限定するものではないと考えられるべきであり、添付の特許請求の範囲は、本発明概念の趣旨の範囲に含まれる全てのそのような変更、改良及び他の実施形態を含むことが意図されている。したがって、本発明概念の範囲は、法律により許される最大限まで、添付の特許請求の範囲の広範な許容される解釈によって決定されるべきであり、上述の詳細な説明により制限又は限定されるべきでない。