(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0005】
制御プラント内の野外装置の可用性および/または動作性を検証する実施例のシステムおよび方法が本明細書に記載される。プロセスを制御するための制御システムの第1の例示の態様に従って、制御システムは、プロセスに連結されてプロセス条件を制御するように配設された野外装置を含む。センサは、プロセスに連結され、プロセス条件と関連付けられた事象トリガの発生についてプロセスを監視するように配設される。制御装置は、野外装置を制御するためのプロセッサを含み、制御装置は、野外装置に動作可能に連結される。メモリは、制御装置に連結され、診断モジュールは、メモリに記憶され、かつプロセッサに連結される。診断モジュールは、プロセッサ上で実行され、野外装置を動かして事
象トリガの発生をシミュレートすることができる。
【0006】
第2の例示の態様に従って、1つ以上の液体用の保持タンクを有する制御システムは、保持タンク内の液体に応答するディスプレーサを含む。アクチュエータは、ディスプレーサに動作可能に連結され、プロセッサは、アクチュエータに連結されてディスプレーサを動かすことができる。センサは、入力および出力を含み、センサの入力は、ディスプレーサに動作可能に連結され、ディスプレーサまたは動作環境の特性を表す入力信号を受け取り、センサの出力は、制御装置に動作可能に連結され、入力信号と関連付けられた出力信号を提供する。出力デバイスおよびメモリは、プロセッサに連結される。作動モジュールは、メモリに記憶され、プロセッサ上で実行されると、アクチュエータを作動させ、提示モジュールは、メモリに記憶され、プロセッサ上で実行されると、出力デバイス上にセンサの出力信号を提示する。
【0007】
第3の例示の態様に従って、レベル制御システムは、近位端および遠位端を含むバーを含む可動組立体を備える。ディスプレーサは、バーの遠位端に取り付けられ、アクチュエータは、可動組立体に動作可能に接続される。プロセッサは、アクチュエータに連結され、可動組立体を介してディプレーサを動かすことができる。センサは、入力および出力を含み、センサの入力は、可動組立体に動作可能に連結され、ディスプレーサまたは動作環境の1つ以上の特性を表す入力信号を受け取り、センサの出力は、プロセッサに動作可能に連結され、入力信号と関連付けられた出力信号を提供する。出力デバイスおよびメモリは、プロセッサに連結される。作動モジュールは、メモリに記憶され、プロセッサ上で実行されると、アクチュエータを作動させ、提示モジュールは、メモリに記憶され、プロセッサ上で実行されると、出力デバイス上にセンサの出力信号を提示する。
【0008】
第4の例示の態様に従って、アクチュエータおよび可動組立体に連結された制御装置と、可動組立体に接続されたディスプレーサと、可動組立体と制御装置との間に連結されてディスプレーサまたはディスプレーサの動作環境の特性を表す物理的量を計測するセンサと、を有するレベル制御システムを検証するための方法を提供する。この方法は、アクチュエータを作動させて可動組立体を動かすことと、ディスプレーサまたはディスプレーサの動作環境の特性を表す入力信号を受け取ることと、を含む。この方法は、可動組立体に連結されたセンサから出力を受け取ることと、ディスプレーサの状態を提示することと、を含む。
【0009】
さらに前述の第1、第2、第3、または第4の態様のうちのいずれか1つ以上に従って、制御システムおよび/または方法は、以下の好ましい形態のうちのいずれか1つ以上をさらに含み得る。
【0010】
1つの好ましい形態では、センサの出力信号は、ディスプレーサまたは動作環境の特性を表す離散値を含む。離散値は、所定のレベル未満に位置付けられたディスプレーサに対応する第1の状態、または所定のレベル以上に位置付けられたディスプレーサに対応する第2の状態を示すことができる。
【0011】
別の好ましい形態では、センサの出力信号は、ディスプレーサまたは動作環境の特性を表す連続値を含む。
【0012】
別の好ましい形態では、分析モジュールおよびセンサの少なくとも1つの以前の出力信号がメモリに記憶される。分析モジュールは、プロセッサ上で実行されると、センサの出力信号をセンサの少なくとも1つの以前の出力信号と比較する。
【0013】
別の好ましい形態では、センサは、入力および出力を含み、センサの入力は、野外装置
に動作可能に連結され、野外装置または動作環境の特性を表す入力信号を受け取り、センサの出力は、制御装置に動作可能に連結され、入力信号と関連付けられた出力信号を提供する。
【0014】
別の好ましい形態では、制御システムは、バーを含む可動組立体と、バーの遠位端に取り付けられたディスプレーサと、可動組立体を介してディスプレーサを動かすことができるプロセッサに連結されたアクチュエータと、を含む。
【0015】
別の好ましい形態では、制御システムは、プロセッサ上で実行されると、アクチュエータを作動させる、メモリに記憶された作動モジュールを含む。
【0016】
別の好ましい形態では、制御システムは、制御装置および/またはプロセッサに連結された出力デバイスと、プロセッサ上で実行されると、出力デバイス上に出力信号を提示する、メモリに記憶された提示モジュールと、を含む。
【0017】
別の好ましい形態では、ディスプレーサまたは動作環境の特性は、ディスプレーサのレベル位置、ディスプレーサの重量、ディスプレーサの質量、液体の密度、液体の浮力、および液体の粘度のうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
別の好ましい形態では、センサの出力信号は、出力デバイス上に視覚的および/または聴覚的に提示される。
【0019】
別の好ましい形態では、アクチュエータは、ソレノイドを含む。
【0020】
別の好ましい形態では、センサは、スイッチおよび/またはホール効果センサを含む。
【0021】
別の好ましい形態では、ゼロばねは、バーの近位端に取り付けられる。
【0022】
別の好ましい方法の形態では、ディスプレーサの状態を提示することは、ディスプレーサの状態を視覚的および/または聴覚的に提示することを含む。
【0023】
別の好ましい方法の形態では、ステップは、センサからの出力をメモリに記憶することを含み得る。
【0024】
別の好ましい方法の形態では、ステップは、センサからの出力を、メモリデバイスに記憶されて記憶装置から読み出されたセンサからの以前の出力と比較することを含み得る。
【0025】
別の好ましい方法の形態では、ステップは、センサから受け取る出力に応答して警報を送ることを含み得る。
【0026】
別の好ましい方法の形態では、ステップは、センサからの以前の出力に対するセンサからの出力の比較に応答して警報を送ることを含み得る。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1では、安全システム16(点線内に示される)と統合されたプロセス制御システム14を含み得るプロセス制御/安全制御ノード12を含むプロセスプラント10を示す。安全システム16は、概して、安全計装システム(SIS)として動作し、プロセス制御システム14の動作を監視してプロセスプラント10の安全動作を保証することができる。必要に応じて、安全システム16は、プロセス制御システム14の制御を無効にすることができる。
【0029】
プロセスプラント10は、例えば任意の種類のコンピュータであり得る1つ以上のホストワークステーション17またはコンピューティングデバイスも含む。それぞれのワークステーション17は、プロセッサ18、メモリデバイス19、および/または制御人員がアクセスできるディスプレーモニターおよび/またはキーボードなどのユーザーインターフェース20を含み得る。
図1に例証される例示のプロセスプラント10では、2つのワークステーション17は、共通の通信ラインまたはバス22を介して、プロセス制御/安全制御ノード12と外部メモリデバイス21に接続されるよう示されている。通信バス22は、任意の所望のバスベースまたは非バスベースハードウェア、有線または無線通信構造、またはイーサネットプロトコルなどの適切な通信プロトコルを使用して実装することができる。
【0030】
プロセスプラント10は、異なるプロセス制御装置および入力/出力デバイスが取り付けられる共通のバックプレーン24上に設けることができるバス構造を介して共に動作可能に接続されたプロセス制御システムデバイスと安全システムデバイスの両方を含む。
図1に示されるプロセスプラント10は、プロセッサ28を有する少なくとも1つのプロセス制御装置26および1つ以上のプロセス制御システム入力/出力(I/O)デバイス30、32、34を含む。それぞれのプロセス制御システムI/Oデバイス30、32、34は、
図1に示されるように、制御装置野外装置40、42などの1組のプロセス制御関連野外装置に通信可能に接続される。制御装置26、I/Oデバイス30、32、34、および野外装置40、42は、概して、プロセス制御/安全制御ノード12のプロセス制御システム14を構成する。
【0031】
プロセス制御装置26は、ほんの一例として、Emerson Process Managementが販売するDeltaV(商標)制御装置または任意の他の所望の種類のプロセス制御装置であり得、I/Oデバイス30、32、34および野外装置40、42を使用してプロセス制御機能を提供するようにプログラミングされる。特に、制御装置26のプロセッサ28は、野外装置40、42およびワークステーション17と連携して1つ以上の制御プロセスまたは制御方式を実装または監視し、任意の所望の方法でプロセスプラント10またはプロセスプラントの一部を制御する。野外装置40、42は、センサ、バルブ、送信機、ポジショナなどの任意の所望の種類であってよく、任意の所望の公開の、占有の、または他の通信もしくはプログラミングプロトコル、例えば、ほんの数例をあげると、HARTまたは4−20maプロトコル(野外装置40について示されている)、Foundation(登録商標)フィールドバスプロトコル(野外装置42について示されている)、またはCAN、プロフィバス、およびASインターフェースプロトコルなどの任意のバスプロトコルに適合し得る。同様に、I/Oデバイス30、32、34のそれぞれは、任意の適切な通信プロトコルを使用する任意の既知の種類のプロセス制御I/Oデバイスであり得る。
【0032】
制御装置26は、任意の所望の方法で制御プロセスまたは制御方式を実装するように構成され得る。例えば、制御装置26は、一般に機能ブロックと呼ばれるものを使用して制御方式を実装することができ、それぞれの機能ブロックは、全体の制御ルーチンの一部またはオブジェクトであり、他の機能ブロックと連携(リンクと呼ばれる通信を介して)して動作し、プロセス制御システム14内にプロセス制御ループを実装する。機能ブロックは、典型的には、送信機、センサ、または他のプロセスパラメータ計測デバイスと関連付けられるような入力機能、またはPID、ファジーロジック等の制御を行う制御ルーチンと関連付けられるような制御機能、またはバルブなどのデバイスの動作を制御してプロセス制御システム14内のある物理的機能を実行する出力機能、のうちの1つを行う。これらの機能ブロックの混成物、ならびに他の種類の機能ブロックも存在し得る。プログラミングパラダイム制御システムの説明が、オブジェクト指向プログラミングパラダイムを具体化する機能ブロック制御方式を使用して本明細書に提供されるが、制御方式または制御ルーチンまたは制御ループまたは制御モジュールも、例えばラダーロジックまたはシーケンシャルファンクションチャートなどの他の技法を使用して、または任意の他の所望のプログラミング言語またはパラダイムを使用して実装または設計することができる。
【0033】
本開示の目的のために、制御方式、制御ルーチン、制御モジュール、制御機能ブロック、安全モジュール、安全ロジックモジュール、および制御ループという用語は、基本的にはプロセスを制御するために実行される制御プログラムを表し、これらの用語は、本明細書において同義に使用することができる。しかしながら、以下の説明の目的のために、制御モジュールという用語を使用する。さらに、本明細書に記載の制御モジュールは、所望であれば異なる制御装置または他のデバイスによって実装されるか、または実行される部分を有してもよいことに留意されたい。さらに、プロセス制御システム14および/または安全システム16内に実装される本明細書に記載の制御モジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、およびそれらの任意の組合せを含む任意の形態をとることができる。例えば、制御モジュールは、制御ルーチンまたは、サブルーチンもしくはサブルーチンの部分(コードの行など)などの制御手順の任意の部分であってもよく、ラダーロジック、シーケンシャルファンクションチャート、制御ルーチン図、オブジェクト指向プログラミングもしくは任意の他のソフトウェアプログラミング言語もしくは設計パラダイムを使用するなどのように、任意の所望のソフトウェアフォーマットで実装することができる。同様に、本明細書に記載の制御モジュールは、例えば、1つ以上のEPROM、EEPROM、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、または任意の他のハードウェアまたはファームウェア要素にハードコード化することができる。制御モジュールは、グラフィック設計ツールまたは任意の他の種類のソフトウェア/ハードウェア/ファームウェアプログラミングまたは設計ツールを含む任意の設計ツールを使用して設計することができる。
【0034】
1つ以上の制御モジュール36は、制御装置26内のメモリ38に記憶され、制御装置26のプロセッサ28上で実行することができるが、これは、典型的には、これらの機能ブロックが4−20ma標準デバイスおよびHARTデバイスなどのある種類のスマート野外装置と使用されるか、またはそれと関連付けられる場合である。制御モジュール36は、システム10内の他のメモリ場所19、21に記憶することもできるか、またはフィールドバスデバイスでも同様であるが、野外装置40、42自体によって実装することもできる。
【0035】
プロセス制御/安全制御ノード12の安全システム16は、1つ以上の安全システムロジックソルバ50、52を含む。それぞれのロジックソルバ50、52は、安全ロジックモジュール58を実行できるプロセッサ54を有する安全制御装置(また、常にI/Oデバイスと呼ばれる)である。安全ロジックモジュール58は、制御モジュール36と同様
であり、ロジックソルバ50、52の一方または両方のメモリ56の場所に記憶することができる。ロジックソルバ50、52は、通信可能に接続され、安全システム野外装置60、62に制御信号を提供し、かつ/またはこれらから信号を受け取る。安全制御装置50、52および安全システム野外装置60、62は、概して、
図1の安全システム16を構成する。
【0036】
安全野外装置60、62は、上述のような任意の既知のまたは所望の通信プロトコルに適合するか、またはそれを使用する任意の所望の種類の野外装置であり得る。具体的には、野外装置60、62は、従来、液体レベル検出器または緊急シャットダウン(ESD)バルブのような別個の専用の安全関連の制御システムによって制御される種類の安全関連の野外装置であり得る。
図1に例証されるプロセスプラント10では、安全野外装置60が、HARTまたは4−20maプロトコルのような専用またはポイントツーポイント通信プロトコルを使用するものとして示されているが、安全野外装置62は、フィールドバスプロトコルのようなバス通信プロトコルを使用するものとして示されている。概して、安全システム16の一部として使用される安全デバイス(制御装置50、52および安全システム野外装置60、62の両方)は、安全デバイスとして評価されることになり、これは、典型的には、これらのデバイスが適切な本体によって安全デバイスとして評価されるための評価手順を経る必要があることを意味する。
【0037】
バックプレーン24(プロセス制御装置26、I/Oデバイス30、32、34、および安全制御装置50、52を通る破線で示される)を使用して、プロセス制御装置26をプロセス制御I/Oカード30、32、34ならびに安全制御装置50、52に接続する。プロセス制御装置26は、バス22にも通信可能に連結され、バスアービトレータとして動作してI/Oデバイス30、32、34および安全制御装置50、52のそれぞれがバス22を介してワークステーション17またはメモリデバイス21のいずれかと通信することを可能にする。バックプレーン24は、安全制御装置50、52が互いに通信してこれらのデバイスのそれぞれによって実装された安全機能を調整するか、データを互いに通信するか、または他の統合された機能を行うことも可能にする。
【0038】
ワークステーション17は、それぞれワークステーションプロセッサ18およびメモリ19を含む。1つ以上の制御モジュール36および/または安全ロジックモジュール58は、メモリ19に記憶され、プロセスプラント10内のプロセッサ18、28、54のうちのいずれかによって実行され得る。概して、モジュール36、58のうちの1つ以上は、プロセッサのうちの1つによって実行され、1つ以上の野外装置40、42、60、62を介して、プロセスを制御および/または監視することができる。表示モジュール48は、ワークステーション17のうちの1つのメモリ19に記憶されているものとして、
図1の分解図に例示されている。しかしながら、所望であれば、表示モジュール48は、異なるワークステーション17内に、またはプロセスプラント10と関連付けられた別のコンピューティングデバイス内に、記憶して実行することもできる。表示モジュール48は、ユーザーがデータ値を操作(例えば、読み取りまたは書き込みを行う)し、それによって制御システム12および安全システム14の一方または両方内の制御36または安全モジュール58の動作を変更することを可能する任意の種類のインターフェースであり得る。したがって、書き込みが、例えば、制御システム12と関連付けられた制御モジュール36に対して、または野外装置40、42のうちの1つに対して行われるように指定された場合、表示モジュール48は、その書き込みが行われることを可能にする。さらに、その書き込みが、例えば、安全システム14と関連付けられた安全ロジックモジュール58に対して、または野外装置60、62のうちの1つに対して行われるように指定された場合、表示モジュール48は、その書き込みが行われることを可能にする。
【0039】
概して、制御システムは、プロセス条件と関連付けられた目標または事象トリガの発生
に応答するように構成された制御装置を含む。1つ以上の制御モジュールは、1つ以上のプロセッサによって実行され、1つ以上の野外装置を介してプロセスを監視および/または制御することができる。プロセスまたは安全情報は、野外装置によって取得されて制御装置に転送され、制御装置は、必要に応じて、プロセスを調整することができる。例えば、レベル制御システムでは、制御装置は、保持タンク内の上限閾値を超える液体レベルに関連する事象トリガの発生についてプロセスを監視することができる。制御装置は、センサを利用して、液体内に位置するフロートまたはディスプレーサのようなデバイスの位置を検出することができる。ディスプレーサが上限値を超える場合、センサが始動して関連の情報を制御装置に提供することができる。制御装置は、その情報を記憶し、かつ/または制御人員に報告し、かつ/またはバルブなどの別の野外装置の設定点または位置を調整して液体が保持タンクに入ることを防ぐことができる。
【0040】
いくつかの制御システムでは、通常の動作時に、動くことが必要となる1つ以上の要素が存在し、しかもこれらの構成要素のいくつかは、その動作の大部分の間、通常、不活性またはアイドル状態である場合もある。例えば、高レベルのセンサの検出機構と関連付けられた可動構成要素は、液体レベルがめったに上限閾値に達しない場合、相当な時間量にわたってアイドル状態であり得る。しかしながら、液体レベルが上限閾値まで上昇するとき、センサの可動構成要素が、長期間の不活動が原因で、適切に機能しない可能性があることが懸念される。野外装置が利用可能であることを検証してその動作性を確認するために、野外装置の診断点検が行われ、制御装置が、野外装置の可動構成要素を動かすことにより、事象トリガの発生をシミュレートしてセンサ部分を始動させることができる。可動構成要素の周期的な励起は、高レベルの検出野外装置の不活発な性質および動作の通常「ドライ」状態を防ぐことができる。野外装置の可動構成要素の励起後、制御装置は、動作を記録し、観察される適正または不適正な結果に依存して、診断点検と関連付けられた対応する情報の記録および/または送信、ならびに制御システム内の他の野外装置の調整などの必要な措置を講じることができる。
【0041】
プロセスプラントの制御システム12で使用される野外装置240の可用性および動作性を検証するための本発明の一実施例の実装形態が
図2に示される。この実装形態では、野外装置240は、
図2に仮想線で示され、かつ概して入口92および出口94を含む保持タンク90内の液体のレベルを監視および制御するために使用される。しかしながら、バルブなどの可動部分を有する任意の他の種類の野外装置、または任意の他の種類の対応する機能のために使用されるスイッチが、本発明のシステムおよび方法と統合されてもよいことを理解されたい。野外装置240は、支点82に動作可能に取り付けられたバーまたはロッド72のような細長い部材を有する可動組立体70を含む。ディスプレーサまたはフロートデバイス74は、バー72の遠位端に接続される。バー72は、ディスプレーサ74の動きに応答して支点82を中心に動くまたは回転することができる。ゼロばね76は、バー72の近位端に取り付けることができ、ディスプレーサ74の特性および/または予測される動作環境に対する動作について野外装置240を調整するために、制御人員によって所望通りに使用され得る。
【0042】
ディスプレーサ74は、例えば、質量、体積、および浮力などの1つ以上の特性を有し、保持タンク90の液体内に位置する。ディスプレーサ74は、その動作環境に、具体的には、例えば、レベル、粘度、密度、および温度などの液体の1つ以上の性質または特性に応答する。ディスプレーサ74は、本質的に保持タンク90内に保持された液体内に浮き、液体の変動するレベルに適応可能である。保持タンク90の液体内のディプレーサ74の位置は、通信リンクまたはバス222を介してプロセッサ228によって監視され、関連情報は、プラント内のワークステーステーションのうちのいずれかの制御人員に提供され得る。
【0043】
アクチュエータ78は、可動組立体70に動作可能に接続される。
図2に示される実施例の実施形態では、アクチュエータ78は、バー72と制御ノード12との間に接続される。アクチュエータ78は、変化する液体レベルに起因するディスプレーサ74の動きを再現するように、可動組立体70に動きを与えることができる任意の種類のデバイスであり得る。アクチュエータ78は、例えば、ソレノイドまたは電磁石のような電気的、機械的、または電気機械的デバイスであり得る。プロセッサ228は、通信ラインまたはバス222を介してアクチュエータ78に連結され、アクチュエータ78を作動させ、ディスプレーサ74の動きを促進することができる。
【0044】
制御モジュール250は、1つ以上の診断モジュールを含み、プロセッサ228に通信可能に連結されたメモリ219に記憶される。診断モジュールは、プロセッサ228上で実行されると、野外装置240に、診断点検または診断点検の一部を行うことができる。例えば、診断モジュールは、アクチュエータ78を作動させることを促進する作動モジュール252と、診断点検の結果を出力デバイス248に提示することを促進する提示モジュール254と、1つ以上の診断点検の結果を分析して比較することができる分析モジュール256と、を備えることができる。診断モジュールは、ディスプレーサ74に動きを与えるためにプロセッサ228を介してアクチュエータ78に送ることができるコマンドまたは命令を含む。コマンドは、制御人員によって起動され、必要に応じてプロセッサ228を介して離散的に送ることができ、かつ/あるいはコマンドは、周期的な送信のために、または例えば野外装置240の不活動の期間の経過のような事象トリガに応答してプログラミングされ得る。制御人員は、野外装置240の保全に高められた融通性を提供できるレベル制御野外装置240の診断点検を実行するための時間および/または事象トリガを指定することができる。診断点検およびその後の応答行動を含む全ての策定、比較、および決定は、制御ノード12の連携を介して管理することができる。
【0045】
センサ80は、センサが野外装置240の特性および/またはその動作環境を表す量を測定できる任意の所望の構成で、可動組立体70に機械的に接続され、かつ/または動作可能に連結される。野外装置240または動作環境の特性は、例えば液体のレベル、液体の粘度、液体の浮力、液体の密度、ディスプレーサの質量、ディスプレーサの重量、またはディスプレーサの浮力を含み得る。センサ80は、測定された量を、例えば機械的信号またはアナログもしくはデジタル電圧のような電気的信号の形態であり得る情報の信号に変換することができる。
【0046】
図2に示される実施例の実装形態では、センサ80は、アクチュエータ78に機械的に接続することができる、または動作可能に連結することができるバー72を介してディスプレーサ74の動きを測定および/または検出することができる。アクチュエータ78によって促進されるディスプレーサ74の動きは、したがってバー72の動きを介してセンサ80によって検出することができる。ディスプレーサ74の動きは、測定されてセンサ80の出力に提供される情報に変換することができる。情報は、例えばアナログまたはデジタル電圧のような電気的信号の形態、またはスイッチの位置であってもよく、観察者またはプロセッサ228のような動作可能に接続されたデバイスによって読み取り可能である。プロセッサ228は、センサ80によって提供される情報に応答してさらなる行動をとることができ、かつ/または情報は、出力デバイス248に視覚的および/もしくは聴覚的に表示され得、かつ/または制御ノード12内のメモリ219に記憶され得る。
【0047】
図3は、
図2に示される構成で使用することができる本発明の実施例の方法のフローチャート300を示し、野外装置240の動作性および/または可用性は、離散的または周期的に検証することができる。具体的には、野外装置240は、ディスプレーサ74が動作可能であり、かつ適切に機能できることを保証するために点検することができる。ディスプレーサ74の動きは、センサ80を介してプロセッサ228によって監視される(ブ
ロック302)。センサ80の出力は、1つ以上の状態を含み得る。例えば、第1の状態は、ディスプレーサ74が所定のレベル未満の位置にあるような第1の位置にある野外装置240の一部と関連付けることができ、第2の状態は、所定のレベル以上の第2の位置にあるディスプレーサ74と関連付けられる。アクチュエータ78は、プロセッサ228によって作動モジュール250の実行を介して作動される(ブロック304)。作動モジュール250は、制御システム内のメモリ場所のうちの1つに記憶することができる。アクチュエータ78がプロセッサ228によって作動された後、センサ80の状態、またはセンサのその状態が変化したかは、プロセッサ228によって決定される(ブロック306)。センサ80の状態が変化した場合、プロセッサ228は、第1のコマンドを実行することができる(ブロック308)。第1のコマンドは、結果として得られた状態を1つ以上のメモリデバイスに記録すること、および/またはその結果を提示モジュール254の実行を介して提示することを含み得る。結果として得られた状態は、制御システム内の1つ以上のユーザーインターフェースまたはワークステーションの出力デバイス248で視覚的および/または聴覚的に表示することができる。あるいは、センサ80の状態が変化しなかった場合、プロセッサ228は、第2のコマンドを実行することができる(ブロック310)。第2のコマンドは、結果として得られた状態を1つ以上のメモリデバイスに記録すること、および/またはその結果を、提示モジュール254を介して、制御システム内の1つ以上のユーザーインターフェースまたはワークステーションの出力デバイス248で視覚的および/または聴覚的に表示することを含み得る。
【0048】
制御システムに統合された野外装置の動作性および可用性を検証するための本発明の別の実施例の実施形態が
図4に示される。この実施例の実施形態の野外装置440は、
図4の仮想線で示される保持タンク490内の液体のレベルを監視し、制御するために使用され、概して、入口492および出口494を含む。しかしながら、野外装置は、本発明のシステムおよび方法と統合することができるバルブまたはスイッチのような可動部分を有する任意の他の種類の野外装置であり得ることを理解されたい。野外装置440は、支点482に動作可能に取り付けられたバーまたはロッド472のような細長い部材を有する可動組立体470を含む。ディスプレーサまたはフロートデバイス474は、バー472の遠位端に接続される。バー472は、ディスプレーサ474の動きに応答して支点482を中心に動く、または回転することができる。ゼロばね476は、バー472の近位端に取り付けることができ、ディスプレーサ474の特性および/または予測される動作環境に対して野外装置440を調整するために使用することができる。
【0049】
ディスプレーサ474は、例えば、質量、体積、および浮力のような1つ以上の特性を含み、保持タンク490の液体内に位置する。ディスプレーサ474は、その動作環境に、具体的には、例えば、レベル、粘度、密度、および温度のような液体の1つ以上の性質または特性に、応答する。ディスプレーサ474は、本質的に保持タンク490内に保持された液体内に浮き、液体の変動するレベルに適応可能である。保持タンク490の液体内のディスプレーサ474の位置は、通信リンクまたはバス422を介してプロセッサによって監視され、関連の情報は、プラント内のワークステーションのうちのいずれかの制御人員に提供することができる。
【0050】
アクチュエータ478は、可動組立体470に動作可能に接続され、バー472と制御ノード412のプロセッサ428との間に接続することができる。アクチュエータ478は、可動組立体470に対して動きを与え、最終的にディスプレーサ474に対して動きを発生することができる任意の種類のデバイスであり得る。アクチュエータ478は、例えば、ソレノイドまたは電磁石のような電気的、機械的、または電気機械的デバイスであり得る。プロセッサ428は、通信ラインまたはバス422を介してアクチュエータ478に連結され、アクチュエータ478を作動させ、ディスプレーサ474の動きを促進することができる。
【0051】
制御モジュール450は、1つ以上の診断モジュールを含むことができ、プロセッサ428に通信可能に連結されたメモリ419に記憶される。プロセッサ428上で実行されると、診断モジュールは、診断点検、または診断点検の一部を野外装置440に行うことができる。例えば、診断モジュールは、アクチュエータ478を作動させることを促進する作動モジュール452と、診断点検の結果を出力デバイス448で提示することを促進する提示モジュール454と、1つ以上の診断点検の結果を分析し、比較することができる分析モジュール456と、を含み得る。診断モジュールは、ディスプレーサ474に対して動きを与えるために、プロセッサ428を介してアクチュエータ478に送ることができるコマンドまたは命令を含む。コマンドは、制御人員によって起動され、必要に応じてプロセッサ428を介して離散的に送信することができるか、かつ/あるいは周期的な送信のために、または例えば野外装置440の不活動の期間の経過などの事象トリガに応答してプログラミングされ得る。制御人員は、野外装置440の保全に高められた融通性を提供することができるレベル制御野外装置440の診断点検を実行するための1つ以上の時間または事象トリガを指定することができる。診断点検および任意のその後の応答行動を含む全ての策定、比較、および決定は、制御ノード412の連携を介して管理することができる。
【0052】
ディスプレーサ474の動作環境および/または1つ以上の特性は、可動組立体470に機械的に接続され、かつ/または電気的に連結されたセンサ480を介して、プロセッサ428によって監視することができる。センサ480は、野外装置440の動作環境または1つ以上の特性を表す量の1つ以上の測定値を受け取り、かつ/または取得することができる離散的またはデジタル式のセンサであり得る。あるいは、センサ480は、野外装置440の動作環境または1つ以上の特性を表す量を連続的に受け取り、かつ/または測定することができる比例的またはアナログ式のセンサであり得る。野外装置440の特性またはその動作環境は、例えば、液体のレベル、液体の粘度、液体の浮力、液体の密度、ディスプレーサの質量、ディスプレーサの重量、またはディスプレーサの浮力を含み得る。センサ480は、受け取ったかつ/または測定した量を、機械的信号または、例えばアナログまたはデジタル電圧のような電気的信号の形態であり得る情報の信号に、変換することができる。
【0053】
センサ480によって提供される情報は、制御プロセッサ428によって分析され、ディスプレーサ474の動作条件を決定することができる。分析は、測定により得られた情報に対する基準情報の比較を含み得る。さらに、分析は、異なる時間に行われた複数の測定により得られた情報の比較を含み得る。基準情報および測定により得られた情報は、制御システムのメモリ419に記憶することができる。比較の結果に依存して、制御プロセッサ428は、結果として得られた分析を制御システム412内のメモリ419に記憶し、かつ/または結果として得られた分析を出力デバイス448で視覚的および/または聴覚的に表示することができる。
【0054】
図4に示される実施形態では、プロセッサ428は、アクチュエータ478を作動させてディスプレーサ474を液体の外に持ち上げることができる。ディスプレーサ474が液体に戻ると、ホール効果センサを含む連続式のセンサ480は、液体内のディスプレーサ474の位置に関する連続的な測定値を受け取ることができる。具体的には、液体内に戻った後、ディスプレーサ474は、上下に揺れ動き、最終的に液体内のより安定した位置に達する。この間に、センサ480は、ディスプレーサ474の揺れ動きに関する情報、例えば、揺れ動くディスプレーサの周波数、振幅、減衰、および/または共振を取得することができる。この情報は、ディスプレーサ474の特性および/またはその動作環境に関連することができる。センサ480は、可動組立体470から受け取った情報を、制御プロセッサ428に出力信号として提供される表現信号に変換することができる。表現
信号の情報は、メモリ419に記憶され、かつ/または分析モジュール456によって分析され、メモリに記憶された他の関連の情報と比較されて、ディスプレーサ474の動作特性および/または動作環境に変化が発生したかを決定することができる。情報はまた、情報基準と比較され、ディスプレーサの特性のうちの1つ以上が適切な運転状態にあるか、または動作環境が変化したかを決定することを補助することができる。
【0055】
情報の分析は、ディスプレーサ474の1つ以上の特性が初期状態から変化したことを明らかにすることができる。ディスプレーサの特性のどんな変化も、野外装置440の測定能力および精度に影響することがあり、ディスプレーサ474の修理または交換が必要になることもある。例えば、ディスプレーサの浮力特性に影響を与えることができるパラフィンおよび他の異物が、使用中にディプレーサに付着することが知られている。ディスプレーサの浮力特性の変化は、揺れ動くディスプレーサの周波数、振幅、減衰、および/または共振の観察される変化によって推測することができる。
【0056】
情報の分析はまた、ディスプレーサの動作環境が初期状態から変化したことを明らかにすることができる。具体的には、保持タンク490内の液体のどんな変化も、ディスプレーサ474の初期に測定された特性に対する変化によって検出可能であり得る。すなわち、保持タンク490に異なる液体が添加された場合、液体の粘度、密度、または液体の等級の変化は、ディスプレーサ474の周波数、振幅、減衰、および/または共振の変化によって検出可能であり得る。したがって、ディスプレーサ474およびディスプレーサが動作すると予測される環境の特徴的な性質(複数可)を知ることにより、ディスプレーサのどんな特徴的な性質(複数可)の検出された変化は、液体のレベルまたは密度などのディスプレーサの動作条件またはディスプレーサの動作環境の変化を表すことができる。
【0057】
図5は、センサ480の動作性を比例的なセンサ480によって連続的に検証することができる
図4に示される実施形態に利用することができる本発明の実施例の方法のフローチャート500を示す。具体的には、制御装置のプロセッサが比例的なセンサを介して野外装置を連続的に監視する(ブロック502)。アクチュエータ480を制御装置によって作動させ(ブロック504)、ディスプレーサ474を液体から持ち上げ、液体に戻ることが可能にされる。連続的な信号をセンサ480で受け取り、変換し、分析のために制御装置に提供する(ブロック506)。分析は、直近で受け取った出力信号を、ディスプレーサの特性および/またはディスプレーサの動作特性と関連付けられた情報の基準と比較することを含み得る、または、分析は、直近で受け取った出力信号を、以前に受け取った出力信号、または以前に受け取った出力信号の編集したものと比較することを含み得る(ブロック508)。制御装置412は、プロセッサ428上の分析モジュールの実行によって、ディスプレーサの初期に測定された特性および/または動作環境に変化が発生したかを決定する(ブロック510)。ディスプレーサの特性および/または動作環境のうちの1つ以上に大きな変化が存在した場合、プロセッサ412は、第1のコマンドを実行することができる(ブロック512)。第1のコマンドは、この結果をメモリ419に記録すること、および/またはその結果をユーザーインターフェース448で視覚的および/または聴覚的に表示することを含み得る。さらに、第1のコマンドは、変化した信号と関連付けられた警報を表示すること、および/または記録することを含み得る。ディスプレーサの特性に十分な変化が存在しなかった場合、プロセッサ428は、第2のコマンドを実行することができる(ブロック514)。第2のコマンドは、この結果をメモリ419に記録すること、および/またはその結果を制御プラント内の1つ以上のユーザーインターフェースで視覚的および/または聴覚的に表示することを含み得る。デバイスの状態を表示することは、表示モジュールを実行するプロセッサのうちの1つ以上によって促進することができる。
【0058】
レベル制御野外装置を組み込む液体保持タンクのための過去の検証方法は、制御人員が
野外装置の現場に存在することが必要であった。さらに、統合されたブライドルを備えた保持タンクでは、ブライドルを除去し、排水し、再充填し、点検する間、レベル制御システムを吊り下げる必要がある。本発明が既存の電気機械的レベル制御システムに容易に適用可能であり、制御システムを中断することなく、かつ制御人員が野外装置の現場に存在することを必要せずに、遠隔の野外装置の構成要素および動作環境の迅速かつ正確な評価を提供することができることが上述の説明から明らかである。
【0059】
ある特定の例示の方法、装置、および物品が本明細書に記載されているが、本特許の適用範囲はこれらに限定されない。それとは逆に、本特許は、文字通り、または均等論に従うかのいずれかで、添付の特許請求の範囲に公正に含まれる全ての方法、装置、および物品を包含する。
【0060】
本明細書を通して、複数の事例は、単一の事例として記載された構成要素、操作、または構造を実装することができる。1つ以上の方法の個別の操作が別々の操作として示され、説明されているが、個別の操作の1つ以上は同時に行うことができ、操作が示された順序で行われることを要求しない。実施例の構成で別々の構成要素として示された構造および機能は、組み合わせられた構造または構成要素として実装することができる。同様に、単一の構成要素として示された構造および構成要素は、別々の構成要素として実装することができる。これらのおよび他の変形、修正、追加、および改善は、本明細書の主題の範囲内に入る。
【0061】
例えば、制御システム10は、限定されないが、LAN、MAN、WAN、モバイル、有線または無線ネットワーク、プライベートネットワーク、または仮想プライベートネットワークの任意の組合せを含み得る。さらに、説明を単純化かつ明確化するために2つのワークステーションだけが
図1に示されているが、任意の数のワークステーションまたはユーザーインターフェースをサポートして実装できることを理解されたい。
【0062】
さらに、本明細書では、特定の実施形態がロジックまたは複数の構成要素、モジュール、または機構を含むものとして記載されている。モジュールは、ソフトウェアモジュール(例えば、機械可読媒体上に、または送信信号内に具現化されたコード)またはハードウェアモジュールのいずれかを構成することができる。ハードウェアモジュールは、特定の操作を行うことができる有形のユニットであり、特定の方式で構成または配設することができる。実施例の実施形態では、1つ以上のコンピュータシステム(例えばスタンドアロン、クライアント、またはサーバーコンピュータシステム)またはコンピュータシステムの1つ以上のハードウェアモジュール(例えば、プロセッサまたはプロセッサのグループ)は、本明細書で記載したような特定の操作を行うように動作するハードウェアモジュールとして、ソフトウェア(例えば、アプリケーションまたはアプリケーション部分)によって構成することができる。
【0063】
様々な実施形態では、ハードウェアモジュールは、機械的または電気的に実装することができる。例えば、ハードウェアモジュールは、特定の操作を行うために、恒久的に構成された専用回路またはロジック(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)のような専用プロセッサなど)を備えることができる。ハードウェアモジュールはまた、特定の操作を行うためにソフトウェアによって一時的に構成されたプログラマブルロジックまたは回路(例えば、汎用プロセッサまたは他のプログラマブルプロセッサ内に包含されるように)を備えることができる。ハードウェアモジュールを専用かつ恒久的に構成された回路に、または一時的に構成された回路(例えば、ソフトウェアによって構成される)に機械的に実装するための決定は、コストおよび時間の考慮によって行うことができることを理解されたい。
【0064】
したがって、ハードウェアという用語は、本明細書に記載された特定の方式で動作するように、または特定の操作を行うように、物理的に構築される、恒久的に構成される(例えば、実配線される)、または一時的に構成される(例えば、プログラミングされる)エンティティである、有形のエンティティを包含することを理解されたい。ハードウェアが一時的に構成された(例えば、プログラミングされた)実施形態を考慮すると、それぞれのハードウェアモジュールは、任意の一時点で、構成する、またはインスタンス化する必要がない。例えば、ハードウェアモジュールがソフトウェアを使用して構成された汎用プロセッサを含む場合、汎用プロセッサは、異なる時点でそれぞれの異なるハードウェアモジュールとして構成することができる。ソフトウェアは、例えば一時点で特定のハードウェアモジュールを構成し、異なる時点では異なるハードウェアモジュールを構成するように適宜にプロセッサを構成することができる。
【0065】
ハードウェアおよびソフトウェアモジュールは、他のハードウェアおよびソフトウェアモジュールに情報を提供し、かつ情報を受け取ることができる。したがって、記載されたハードウェアモジュールは、通信可能に連結されているとみなすことができる。複数のそのようなハードウェアまたはソフトウェアモジュールが同時に存在する場合、通信は、ハードウェアまたはソフトウェアモジュールを接続する信号伝送(例えば、適切な回路およびバスを介して)によって達成することができる。複数のハードウェアモジュールまたはソフトウェアが異なる時点に構成される、またはインスタンス化される実施形態では、そのようなハードウェアまたはソフトウェアモジュール間の通信は、例えば、複数のハードウェアまたはソフトウェアモジュールがアクセスするメモリ構造内の情報の保存および検索によって、達成することができる。例えば、1つのハードウェアまたはソフトウェアモジュールは、操作を行い、その操作の出力をそれが通信可能に連結されたメモリデバイスに記憶することができる。別のハードウェアまたはソフトウェアモジュールは、次に後の時点で、メモリデバイスにアクセスし、記憶された出力を検索して処理することができる。ハードウェアおよいソフトウェアモジュールはまた、入力または出力デバイスと通信を開始することができ、リソース(例えば、収集された情報)を操作することができる。
【0066】
本明細書に記載の実施例の方法の様々な操作は、関連の操作を行うように一時的に構成された(例えば、ソフトウェアによって)または恒久的に構成された1つ以上のプロセッサによって、少なくとも部分的に行うことができる。一時的または恒久的に構成されるいずれの場合でも、そのようなプロセッサは、1つ以上の操作または機能を行うように動作するプロセッサ実装モジュールを構成することができる。本明細書で言及されるモジュールは、いくつかの実施例の実施形態では、プロセッサ実装モジュールを含み得る。
【0067】
同様に、本明細書に記載の方法またはルーチンは、少なくとも部分的にプロセッサ実装することができる。例えば、方法の操作の少なくとも一部は、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサ実装ハードウェアモジュールによって行うことができる。ある操作の履行は、1つ以上のプロセッサに分散され、単一のマシン内のみに存在しないで、複数のマシンに展開することができる。いくつかの実施例の実施形態では、プロセッサまたは複数のプロセッサは、単一の場所に(例えば、プラント環境、オフイス環境内に、またはサーバーファームとして)配置することができ、他の実施形態では、プロセッサは、複数の場所に分散することができる。
【0068】
1つ以上のプロセッサはまた、「クラウドコンピューティング」環境内で、または「サービスとしてのソフトウェア」(SaaS)として、関連の操作の履行をサポートするように動作することができる。例えば、操作の少なくとも一部は、コンピュータのグループ(プロセッサを含むマシンの実施例として)によって行うことができ、これらの操作は、ネットワーク(例えば、インターネット)を介して、および1つ以上の適切なインターフェース(例えば、アプリケーションプログラムインターフェース(API))を介してア
クセス可能である。
【0069】
ある操作の履行は、1つ以上のプロセッサに分散され、単一のマシン内のみに存在しないで、複数のマシンに展開することができる。いくつかの実施例の実施形態では、1つ以上のプロセッサまたはプロセッサ実装モジュールは、単一の地理的場所(例えば、プラントまたはオフィス環境内)に配置することができる。他の実施例の実施形態では、1つ以上のプロセッサまたはプロセッサ実装モジュールは、複数の地理的場所に分散することができる。
【0070】
本明細書のいくつかの部分は、マシンメモリ(例えば、コンピュータメモリ)内にビットまたはバイナリデジタル信号として記憶されたデータ上にアルゴリズムまたは操作の記号表現の表現で示される。これらのアルゴリズムまたは記号表現は、他の当業者に仕事の内容を伝えるためにデータ処理分野の当業者によって使用される方法の実施例である。本明細書で使用されているように、「アルゴリズム」または「ルーチン」は、所望の結果をもたらす操作または類似の処理の首尾一貫したシーケンスである。本明細書の文脈において、アルゴリズム、ルーチン、および操作は、物理的量の物理的操作を伴う。典型的には、必ずしもではないが、そのような量は、保存、アクセス、転送、組合せ、比較、またはそれ以外のマシンによって操作することが可能である電気的、磁気的、または光学的信号の形態をとることができる。「データ」、「コンテンツ」、「ビット」、「値」、「要素」、「記号」、「文字」、「用語」、「番号」、「数字」などの単語を使用してそのような信号を参照することは、主に一般的な使用という理由から時には便利である。しかしながら、これらの単語は、単に便利なラベルであり、適切な物理量と関連付けられるべきである。
【0071】
別途明確に記述されない限り、「処理」、「コンピューティング」、「計算」、「決定」、「提示」、「表示」などの単語を使用する本明細書の考察は、1つ以上のメモリ(例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはそれらの組合せ)、レジスタ、または情報を受信、記憶、送信、または表示する他のマシン構成要素内で、物理的(例えば、電気的、磁気的、または光学的)量として表されるデータを操作する、または変換するマシン(例えば、コンピュータ)の動作または処理を指すことができる。
【0072】
本明細書で使用されているように、「一実施形態」または「実施形態」の任意の参照は、実施形態に関連して記載される特定の要素、特徴、または特性は、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な個所における「一実施形態において」という語句の掲載は、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているとは限らない。
【0073】
いくつかの実施形態は、「連結」および「接続」という表現をそれらの派生語とともに使用して説明することができる。例えば、いくつかの実施形態は、2つ以上の要素が直接に物理的または電気的に接触していることを示すために「連結」という用語を使用して説明することができる。しかしながら、「連結」という用語はまた、2つ以上の要素が互いに直接に接触していないが、依然として互いに協働または相互作用することを意味することができる。実施形態は、この文脈に限定されない。
【0074】
本明細書で使用されているように、「備える」、「備えること」、「含む」、「含むこと」、「有する」、「有すること」、またはそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図する。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、または装置は、必ずしもこれらの要素のみに限定されないが、明示的に記載されていない、またはそのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有でない他の要素を含み得る。さらに、断らない限り、「または」は包括的論理和を指し、排他的論理和を指さない。例えば、AまたはBという条件は、以下のいずれか1つによって満たされ、Aが真(または存
在する)かつBが偽(または存在しない)、Aが偽(または存在しない)かつBが真(または存在する)、およびAおよびBの両方が真(または存在する)。
【0075】
さらに、「a」または「an」の使用は、本明細書では実施形態の要素および構成要素を記述するために利用される。これは、単に便宜上および記述の一般的な意味を与えるために行われる。この記述は、1つまたは少なくとも1つを含むように読まれるべきであり、そうでないことを意味することが明らかでない限り、単数形は複数も含む。
【0076】
さらに、例示の目的だけのために、図は、制御システム内の野外装置のための検証システムの好ましい実施形態を描いている。当業者は、本明細書に記載の構造および方法の代替の実施形態が本明細書に記載の原理から逸脱することなく利用できることを、上記の説明から容易に認識するであろう。